JP2017071659A - 放熱シート - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、放熱シートとしては、熱可塑性エラストマーやゴムなどの弾性率が低い高分子マトリックスに、熱伝導性フィラーを分散させたものが利用されている。熱伝導性フィラーとしては、弾性率が高い無機物粒子が広く利用されている(特許文献1〜4)。
また、電子部品や放熱体の接合面は微小な凹凸が生じていることから、上述の放熱シートには、このような凹凸に沿って変形する形状追従性も求められている。また使用中に発生する熱応力によってできる隙間にも追従するような、弾性的な振る舞いも求められる。
以上の理由から、本発明の放熱シートは、電子部品と放熱器との間に介在させて積層方向に圧力を付与した後の熱抵抗(放熱シート内部の熱抵抗と界面熱抵抗の総和)が低くなる。
本実施形態の放熱シートは、高分子マトリックスと、その高分子マトリックスに分散されているコアシェル粒子とを含む。コアシェル粒子の含有量は、放熱シートの全体量に対して、30体積%以上、80体積%以下であることが好ましい。コアシェル粒子の含有量が30体積%より少ないと、熱伝導度が十分に高くならないことがある。コアシェル粒子の含有量が80体積%より多いと、厚さの薄いシートを製造するのが困難になることがある。ここで、放熱シートの厚さは、一般に100〜1000μmの範囲内である。
図1は、コアシェル粒子の模式断面図である。
コアシェル粒子1は、コア粒子2と、このコア粒子2の周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェル3とを含むコアシェル構造を持つ。
(1)コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)の作製
下記の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。
《前処理》
塩化第一錫20g、35%塩酸20mLを、容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、下記表1に示すコア粒子(球状アクリル樹脂粒子)10gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。以上によりコア粒子の前処理を行った。
水2Lに、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(錯化剤)630g、水酸化ナトリウム150g、ホルマリン(還元剤)300mLを溶解し、錯化剤及び還元剤を含む水溶液を作製した。また、硝酸銀100g、25%アンモニア水120mL、水600mLを混合し、硝酸銀を含む水溶液を作製した。
錯化剤及び還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、硝酸銀を含む水溶液を滴下し、コア粒子を42体積%のシェル(銀層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、下記表1に示すコアシェル粒子を得た。なお、コア粒子の平均粒径、弾性率、シェルの厚さと体積含有量は、下記の方法により測定した。
SEM(走査型電子顕微鏡、株式会社日立ハイテクノロジーズ製、HITACHI S−4300SE)を用いて、300個のコア粒子と直径を測定した。そして、この測定値の平均値を平均粒径とした。
微小圧縮試験機((株)島津製作所製、MCTM−200)を用いて、コア粒子を圧縮変形させ、そのときの荷重(N)と圧縮変位(mm)とを測定した。そして、コア粒子を20%圧縮変形させたときの弾性率E(単位:N/mm2)を、下記式より求めた。
コアシェル粒子を樹脂埋めした後、樹脂を研磨してコアシェル粒子の断面を露出させた。露出させたコアシェル粒子の断面を、SEMを用いて観察して、シェルの厚さを測定した。
コアシェル粒子中のシェルの重量をICP測定によって測定し、下記の式により算出した。
シェルの体積含有量(体積%)=(シェルの重量/シェルの密度)/{(コアシェル粒子の重量―シェルの重量)/コア粒子の密度+(シェルの重量/シェルの密度)}×100
熱伝導性フィラーとして、上記(1)で作製したコアシェル粒子2.7gと、液状シリコーンゴム(信越化学工業(株)製、KE−66)1.0gとを混合し、泡とり錬太郎を用いて2000rpmで5分撹拌した。その後、液状シリコーンゴムの硬化剤0.2gを滴下し、スパチュラで混合して、コアシェル粒子と液状シリコーンゴムとの混合物を調製した。調製した混合物を、フッ素樹脂テープをスペーサーとして介在させた、二枚のフッ素樹脂板の間に挟み、荷重を加えながら80℃のホットプレート上で12時間静置して硬化させて、放熱シートとした。その後、フッ素樹脂板から放熱シートを取り外した。得られた放熱シートは、膜厚がマイクロメーターを用いて5点測定した値の平均値で190〜210μmとなることを確認した。
HORIBA社製のレーザー回折式粒度分布測定装置(LA−950)を用いて測定した。
得られた放熱シートについて、熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を以下の手順により評価した。評価結果を表2に示す。
熱伝導度は、放熱シートの垂直方向の熱拡散率から算出した。放熱シートの垂直(厚み)方向の熱拡散率は、NETZSCH−GeratebauGmbH製のLFA477 Nanoflash を用いたレーザーフラッシュ法で測定した。放熱シートの熱伝導度の計算には、銀の密度、比熱、コアの密度、比熱、またマトリックスの密度、比熱から体積分率に基づいて計算した値を用いた。
JIS−K−6253に準じて、タイプAのデュロメーター(テフロック、GS−719N)を用いて5mm厚の試料の5点を測定し、その平均値をシート硬さとした。なお、5mm厚の試料は、コアシェル粒子と液状シリコーンゴムと硬化剤との混合物を、フッ素樹脂板で作った容器に入れ、80℃で12時間硬化させることで1mm厚のシートを作製し、これを5枚重ねることで作製した。
放熱シートを銅板(50mm×60mm、厚さ3mm)の上に貼り付けた。この放熱シートを貼り付けた銅板の放熱シートと発熱体パッケージとをトルク40Ncmの力でねじ留めした上で、T3Star装置を用いて、放熱シートの熱抵抗を測定した。発熱体パッケージはTO−3Pを用いた。発熱:1A、30sec(素子温度:ΔT=2.6℃)、測定:0.01A、測定時間:45secの条件で測定を行った。
実施例1の(2)放熱シートの作製において、コアシェル粒子7.6gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと、さらにトルエン5.0gを添加したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。なお、シートの硬さを測定するための5mm厚の試料は、実施例1と同様の容器に入れた混合物を、室温において真空下で24時間静置することによって作製した。
実施例1の(1)コアシェル粒子の作製において、コア粒子に平均粒径0.8μmの球状アクリル樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表1に示すコアシェル粒子を作製した。そして、実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記のコアシェル粒子2.7gと、液状シリコーンゴム1.0gと、トルエン0.5gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
実施例1の(1)コアシェル粒子の作製において、コア粒子に平均粒径80μmの球状アクリル樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表1に示すコアシェル粒子を作製した。そして、実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記のコアシェル粒子2.7gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
(1)コアシェル粒子の作製
下記の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)を作製した。
《前処理》
塩化第一錫20g、35%塩酸20mLを、容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、表1に示すコア粒子(球状アクリル樹脂粒子)35gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。以上により前処理を行った。
水2Lに、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(錯化剤)630g、水酸化ナトリウム150g、ホルマリン(還元剤)300mLを溶解し、錯化剤及び還元剤を含む水溶液を作製した。また、硝酸銀100g、25%アンモニア水120mL、水600mLを混合し、硝酸銀を含む水溶液を作製した。
錯化剤及び還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、硝酸銀を含む水溶液を滴下し、コア粒子を17体積%のシェル(銀層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。
実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記のコアシェル粒子1.6gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2示す。
(1)コアシェル粒子の作製
下記の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)を作製した。
《前処理》
塩化第一錫20g、35%塩酸20mLを、容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、表1に示すコア粒子5.5gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。以上により前処理を行った。
水2Lに、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(錯化剤)630g、水酸化ナトリウム150g、ホルマリン(還元剤)300mLを溶解し、錯化剤及び還元剤を含む水溶液を作製した。また、硝酸銀100g、25%アンモニア水120mL、水600mLを混合し、硝酸銀を含む水溶液を作製した。
錯化剤及び還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、硝酸銀を含む水溶液を滴下し、コア粒子を57体積%のシェル(銀層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。
図2と図3のSEM写真から、コア(図3のSEM写真にて黒く見える部分)の周囲が、銀(図3のSEM写真にて白く見える部分)のコート層(高アスペクト比金属領域)で均一に被覆されていることが確認できた。
実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記のコアシェル粒子3.3gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
図4のSEM写真から、コアシェル粒子が高分子マトリックスに略均一に分散していることが確認できた。
実施例6の(2)放熱シートの作製においては、コアシェル粒子9.5gと、シリコーンゴム1.0gと、トルエン7.3gとを混合した以外は、実施例6と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
(1)コアシェル粒子の作製
コア粒子として、球状シリコーン樹脂粒子(平均粒径2.5μm)を用いて、コアシェル粒子(球状シリコーン樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)を作製した。コア粒子11.0gを、無水クロム酸を400g/L、硫酸を400g/Lの濃度で含む水溶液1L中において30分撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。この処理によってコア粒子の親水化を行った。この親水化処理したコア粒子11.0gについて実施例1の(1)コアシェル粒子の作製と同様の条件で前処理と無電解銀めっきとを行って、表1に示すコアシェル粒子を作製した。
実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記(1)で作製したコアシェル粒子2.8gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
実施例1にて作製したコアシェル粒子1.9g、液体フッ素ゴム(パーフロンH、株式会社HARUNA)原液0.95gと、さらには硬化剤0.05gを混合したこと以外は実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
(1)コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子をニッケル層で被覆した粒子)の作製
下記の前処理と無電解ニッケルめっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。
《前処理》
塩化パラジウム100mg、塩化第一錫10g、及び濃塩酸150mLを容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、表1に示すコア粒子(球状アクリル樹脂粒子)5gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。水洗後、さらにコア粒子を25mg/L塩化パラジウム溶液及び5%硫酸水溶液中に添加し、2時間撹拌した後、濾別して水洗した。以上により前処理を行った。
コハク酸ナトリウム60g、次亜リン酸ナトリウム(還元剤)300g、及び水酸化ナトリウム30gを含む水溶液2Lを作製した。また硫酸ニッケル300g、25%アンモニア水100mLを含む水溶液1000mLを作製した。
還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させ、80℃に保った。その後、水溶液を撹拌しながら、ニッケル源を含む水溶液を滴下し、1時間撹拌しながら反応させた。その後、大量のイオン交換水を投入し、反応を終了させた。こうして、コア粒子を42体積%のシェル(ニッケル層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。
実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記コアシェル粒子2.1gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
(1)コアシェル粒子の作製
下記の前処理と無電解銅めっきとを行って、コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子を銅層で被覆した粒子)を作製した。
《前処理》
コア粒子(球状アクリル樹脂粒子)の量を1gとしたこと以外は、実施例10と同様にして前処理を行った。
ホルムアルデヒド(還元剤)230mLを加えた水溶液を2L準備した。まためっき用水溶液として硫酸銅50g、ロシェル塩1200g、水酸化ナトリウム300gを水2Lに溶解した。
還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、めっき用水溶液を滴下した。この時pHは12、温度は40℃になるように調整した。めっき用水溶液を滴下した水溶液を1時間撹拌し、大量の水を添加して反応を終了させた。こうして、コア粒子をシェル(銅層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。
実施例1の(2)放熱シート放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、上記コアシェル粒子2.4gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
上記実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、コアシェル粒子の代わりに、銀粒子(三井金属(株)社製、MD40A)5.5gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
(1)コアシェル粒子の作製
コア粒子として弾性率が10GPa、平均粒径が2.0μmの球状硬化アミノ樹脂粒子(オプトビーズ2000M:日産化学工業製)を用い、下記の親水化処理と前処理と無電解銀めっきを行ってコアシェル粒子(球状硬化アミノ樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)を作製した。
《親水化処理》
コア粒子12.5gを、無水クロム酸を400g/L、硫酸を400g/Lの濃度で含む水溶液1L中において30分攪拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。この処理によってコア粒子の親水化を行った。
塩化第一錫20g、35%塩酸20mLを、容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、親水化処理したコア粒子(球状硬化アミノ樹脂粒子)12.5gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。以上により前処理を行った。
水2Lに、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(錯化剤)630g、水酸化ナトリウム150g、ホルマリン(還元剤)300mLを溶解し、錯化剤及び還元剤を含む水溶液を作製した。また、硝酸銀100.0g、25%アンモニア水120mL、水600mLを混合し、硝酸銀を含む水溶液を作製した。
錯化剤及び還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、硝酸銀を含む水溶液を滴下し、コア粒子に42体積%のシェル(銀層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。
上記コアシェル粒子2.8gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は、実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
上記実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、コアシェル粒子の代わりに、炭素繊維(三菱樹脂(株)社製、HMシリーズ)0.6gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したこと以外は実施例1と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
上記実施例1の(2)放熱シートの作製において、熱伝導性フィラーとして、コアシェル粒子の代わりに、炭素繊維(三菱樹脂(株)社製、HMシリーズ)1.2gと、液状シリコーンゴム1.0gとを混合したが、得られた混合物は脆く固体形状を保持することができず、シート形状に成形できなった。
上記実施例1の(2)放熱シートの作製において、コアシェル粒子を用いなかったこと以外は、実施例2と同様にして表2に示す放熱シートを作製した。得られた放熱シートの熱伝導度、シート硬さ、熱抵抗を表2に示す。
2 コア粒子
3 シェル
4 高アスペクト比金属領域
Claims (9)
- 弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコア粒子と、前記コア粒子の周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子を、高分子マトリックスに分散させたことを特徴とする放熱シート。
- 前記シェルが、金、銀、銅、ニッケル及びアルミニウムからなる群より選択される少なくとも一つの金属の層を含むことを特徴とする請求項1に記載の放熱シート。
- 前記コア粒子が、シリコーン樹脂、シリコーンゴム及びアクリル樹脂からなる群より選択される少なくとも一つの高分子材料の粒子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放熱シート。
- 前記シェルが、放熱シート中に占める体積割合が5体積%以上、35体積%以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放熱シート。
- 前記シェルが0.1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放熱シート。
- 前記コアシェル粒子の体積平均粒子径が0.5μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の放熱シート。
- 前記コアシェル粒子を30体積%以上、80体積%以下の量にて含有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の放熱シート。
- 前記高分子マトリックスの弾性率が0.01GPa以上、5GPa以下であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の放熱シート。
- 前記高分子マトリックスが、熱可塑性エラストマーもしくはゴムであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の放熱シート。
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