JP2017071426A - ゆで卵用の包装シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ゆで卵に貼り付けた包装シートをめくって殻を剥いた際に出るごみをまとめやすいゆで卵用の包装シートを提供する。
【解決手段】ゆで卵の殻の外側に貼り付けられ、卵の上部側を包む上部領域と、この上部領域と第1の境界部分を挟んで隣接する中間領域と、この中間領域と第2の境界部分を挟んで隣接し卵の下部側を包む下部領域とを備え、殻の全体を覆うものであって、殻に貼り付けられた後に殻を剥き始めるための摘まみとなる摘まみ形成部を中間領域に備え、摘まみ形成部を挟んで一方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離すことが可能な切り離し部が形成されており、摘まみ形成部を挟んで他方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離さない連続部が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ゆで卵の殻の外側に貼り付けられ、卵の上部側を包む上部領域と、この上部領域と第1の境界部分を挟んで隣接する中間領域と、この中間領域と第2の境界部分を挟んで隣接し卵の下部側を包む下部領域とを備え、殻の全体を覆うものであって、殻に貼り付けられた後に殻を剥き始めるための摘まみとなる摘まみ形成部を中間領域に備え、摘まみ形成部を挟んで一方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離すことが可能な切り離し部が形成されており、摘まみ形成部を挟んで他方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離さない連続部が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、殻付きのゆで卵を包むための包装シートに関する。
従来、このような包装シートとして、粘着層を有し、殻付きゆで卵の一部または全体に貼り付けることができるものが種々知られている(例えば、下記特許文献1〜3を参照)。これらは卵の胴周り方向に包装シートを1周させて巻き付け、その巻き付けた端部から順番に帯状の中間部分を引き剥がすようにしたものである。その引き剥がしの際に包装シートの内側の粘着層に殻がくっつくことを利用して、卵の中間部分の殻を剥くことができる。また、殻が剥けると同時に殻が粘着層にくっついた状態となるため、割れて取扱いの面倒な殻をまとめておくことができるという利点がある。
ところが、従来のものは剥き終わった後に帯状の中間部分とそれ以外の部分がバラバラになり、特に、卵の下部分の包装シートのみを残した状態で卵を持って食べる際には、剥いた後のごみの取扱いが厄介である、という点に本発明者らは着目した。
しかして、本発明は、ゆで卵に貼り付けた包装シートをめくって殻を剥いた際に出るごみをまとめやすいゆで卵用の包装シートを提供することを目的としている。
本発明は、上述した目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、請求項1に記載のゆで卵用の包装シートは、ゆで卵の殻の外側に貼り付けられ、卵の上部側を包む上部領域と、この上部領域と第1の境界部分を挟んで隣接する中間領域と、この中間領域と第2の境界部分を挟んで隣接し卵の下部側を包む下部領域とを備え、殻の全体を覆うものであって、殻に貼り付けられた後に殻を剥き始めるための摘まみとなる摘まみ形成部を中間領域に備え、摘まみ形成部を挟んで一方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離すことが可能な切り離し部が形成されており、摘まみ形成部を挟んで他方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離さない連続部が形成されている。
また、請求項2に記載のゆで卵用の包装シートは、請求項1に記載のゆで卵用の包装シートにおいて、摘まみ形成部が、左右の端縁よりも内側に形成されたスリット状のものである。
本発明によれば、ゆで卵に貼り付けた包装シートをめくって殻を剥いた際に出るごみをまとめやすいゆで卵用の包装シートを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態にかかるゆで卵用の包装シートWは、ゆで卵Eの殻ESの外側に貼り付けられ、殻ESの全体を覆うものである。そして、ゆで卵Eを覆った状態から、後述する摘まみWE1をきっかけにゆで卵Eの殻ESを剥くことができる。
このゆで卵用の包装シートWは、図1〜図6に示すように、具体的には、粘着層13を有するシート本体1と、このシート本体1の粘着層13側に設けられた剥離材2とから構成されている。シート本体1は、いわゆるシール状のもので、基材11の表面側にプリント層12を備えるとともに、基材11の裏面側に粘着層13を備えている。基材11は、例えば、OPP(オリエンテッドポリプロピレン)などの合成樹脂製のシートである。プリント層12は、種々の模様や情報を表示可能なものであるが、図ではその内容を省略している。粘着層13は、ゆで卵Eに貼り付けられた状態で保持され、包装シートWが剥がされたときにゆで卵Eの白身の表面から殻ESを剥離させることができる程度の強さの粘着力を有するものであり、具体的な一例としては、20mmあたり12.38N程度の粘着力を有した無溶剤型のアクリル系粘着剤が挙げられる。
本実施形態のゆで卵用の包装シートWは、例えばSサイズ〜Lサイズの卵Eに対応可能な縦88mm×横150mm程度の大きさのものであり、上述したシート本体1と剥離材2とが重ね合わせられた1枚の平坦なシートに打ち抜き加工などを施して、図1に示す外形状としている。すなわち、このゆで卵用の包装シートWは、上下方向及び左右方向に対称な外形状をなしており、大きな長方形に三角形状の切り欠き3が複数設けられている。見方を変えると、上下方向中央に位置する長方形の一方の長辺に一の台形の底辺が位置するとともに、長方形の他方の長辺に他の台形の底辺が位置した包み片41、42、43、44が、左右方向に4つ並んだ状態であると言える。
また、このゆで卵用の包装シートWは、卵Eの上部側を包む上部領域5と、この上部領域5と第1の境界部分8を挟んで隣接する中間領域6と、この中間領域6と第2の境界部分9を挟んで隣接し卵Eの下部側を包む下部領域7とを備えている。
上部領域5は、卵Eの上部側(例えば鋭端側)の外形に沿いやすい形状のものであり、上端側に向かってだんだんと細くなる4つの台形が並んだ形状をなしている。
中間領域6は、卵Eの中間部分(例えば胴周り)を包むものであり、左右方向に延びて設けられる帯状のものである。中間領域6は、殻ESに貼り付けられた後に殻ESを剥き始めるための摘まみWE1となる摘まみ形成部61を備えている。摘まみ形成部61は、左右の端縁62、63よりも内側に形成されたスリット状のものである。具体的には、図1及び図2に示すように、摘まみ形成部61は、4つの包み片41、42、43、44のうち一番端に位置する包み片41の左右方向中央付近に設けられており、半円弧状をなすものである。
下部領域7は、上部領域5と対称に設けられるもので、卵Eの下部側(例えば鈍端側)の外形に沿いやすい形状のものであり、下端側に向かってだんだんと細くなる4つの台形が並んだ形状をなしている。
第1の境界部分8は、上部領域5と中間領域6との間を直線状に分けるもので、三角形状の切り欠き3が設けられない位置に左右方向にのびるように形成されている。本実施形態の第1の境界部分8では、摘まみ形成部61よりも右側には切り離し用のミシン目を設けているが、摘まみ形成部61よりも左側にはそのようなミシン目を設けていない。換言すれば、摘まみ形成部61を挟んで一方側には、上部領域5と中間領域6とを切り離すことが可能な切り離し部81が形成されており、摘まみ形成部61を挟んで他方側には、上部領域5と中間領域6とを切り離さない連続部82が形成されている。本実施形態では、第1の境界部分8は、三角形状の切り欠き3の端部から約4mm離れた位置に形成されている。なお、図1では切り離し部81(ミシン目)を破線で示すとともに、連続部82を二点鎖線で示している。
第2の境界部分9は、中間領域6と下部領域7との間を直線状に分けるもので、三角形状の切り欠き3が設けられない位置に左右方向にのびるように形成されている。本実施形態の第2の境界部分9では、摘まみ形成部61よりも右側には切り離し用のミシン目を設けているが、摘まみ形成部61よりも左側にはそのようなミシン目を設けていない。換言すれば、摘まみ形成部61を挟んで一方側には、中間領域6と下部領域7とを切り離すことが可能な切り離し部91が形成されており、摘まみ形成部61を挟んで他方側には、中間領域6と下部領域7とを切り離さない連続部92が形成されている。本実施形態では、第2の境界部分9は、三角形状の切り欠き3の端部から約4mm離れた位置に形成されている。図1では、第1の境界部分8と同様に、切り離し部91(ミシン目)を破線で示すとともに、連続部92を二点鎖線で示している。
なお、本実施形態の剥離材2は、小さい方の剥離材21と大きい方の剥離材22の2つに分けてシール本体1からそれぞれ剥がすことができるものである。具体的には、小さい方の剥離材21は、上述した摘まみ形成部61や連続部82、92が形成される包み片41とは逆側の端縁63側に位置する1つの包み片44に対応する部分に設けられている。一方、大きい方の剥離材22は、それ以外の連続する3つの包み片41、42、43に対応する部分に設けられている。
次に、このようなゆで卵用の包装シートWを使用した包装ゆで卵WEの製造方法及び殻ESの剥き方を説明する。
まず、殻付きのゆで卵Eと本実施形態にかかるゆで卵用の包装シートWを準備した後、包装シートWの小さい方の剥離材21を剥がす。ゆで卵Eの真ん中あたりに粘着層13の露出した中間領域6をくっつけて、おおまかな位置を決めた後、残りの剥離材22も剥がす。そして、中間領域6を卵Eのまわりにぐるっと一周させ、端縁62、63同士を重ねる。また、上部領域5、下部領域7についても少しずつ互いに重ねながら卵Eに貼り付ける。以上のようにして、卵Eの全体を包むことにより包装ゆで卵WEができあがる。このような包装ゆで卵WEであれば、持ち運びの際に殻ESが割れるのを抑制できるとともに、割れてしまっても包装されているため、衛生的に殻付きのゆで卵Eを持ち運ぶことが可能となる。
この包装ゆで卵WEを食べる際には、全体が包まれた状態のまま包装シートWの外側から力を加えてひびを入れ、包装シートWの内部で殻ESを割る。この殻ESを割る動作により、摘まみ形成部61のスリットが破れて、摘まみWE1が包装シートWの表面から少し立ち上がる。これは、摘まみ形成部61がスリット状のものなので、外部から力が加えられることにより、そのスリット部分が押し広げられることに起因するものである。なお、包装シートWの摘まみ形成部61以外、具体的には、左右の端縁62、63や上部領域5及び下部領域7の各縁においては、シート本体1が複数枚重ねられた状態で卵Eに貼り付けられているため、外部から力が加えられてもその部分から破れることは考えにくい。
そして、図4に示すように、摘まみWE1をつまんで、ミシン目に沿って中間領域6を剥がしていく。その際、粘着層13に殻ESがくっつき、中央部分の殻ESが剥ける。本実施形態では、周方向の全体にわたってミシン目が設けられていないため、連続部82、92の手前まで剥いた段階で、殻ESの付いた中間領域6の一部は包装シートWの他の部分とくっついた状態となっている。なお、図4〜図6において、実際は、包装シートWの内側及び境界部分8、9に多くの細かい殻の破片がくっついた状態であるが、図ではその状態を省略している。
次に、図5に示すように、一方の手で包装シートWの下部領域7で包まれた箇所を持ちながら、蓋を開けるようにして上部領域5を卵Eから取り外す。その際、粘着層13に殻ESがくっつき、上部側の殻ESがつるっと剥ける。この状態で下部領域7に包まれた箇所を持ちながら食べれば、素手で直接卵Eに触れることなく食べることができ、非常に衛生的である。なお、残った下部領域7は卵Eを下から押し出すようにすれば、卵Eが下部領域7から取り外される。その際、粘着層13に殻ESがくっつき、下部側の殻ESがつるっと剥ける。
最後には、殻ESが付いた状態の包装シートWが、図6に示すように、連続部82、92により上部領域5と中間領域6と下部領域7とがつながった状態で残る。このように、殻ESが包装シートWに貼り付いてゴミがまとまるだけでなく、包装シートW自体も1つにまとめられるので、殻から剥がしたあとの取扱いが容易になるという効果が得られる。
しかして、本実施形態のゆで卵用の包装シートWは、ゆで卵Eの殻ESの外側に貼り付けられ、卵Eの上部側を包む上部領域5と、この上部領域5と第1の境界部分8を挟んで隣接する中間領域6と、この中間領域6と第2の境界部分9を挟んで隣接し卵Eの下部側を包む下部領域7とを備え、殻ESの全体を覆うものであって、殻ESに貼り付けられた後に殻ESを剥き始めるための摘まみWE1となる摘まみ形成部61を中間領域6に備え、摘まみ形成部61を挟んで一方側の第1の境界部分8及び第2の境界部分9には、上部領域5と中間領域6及び中間領域6と下部領域7とをそれぞれ切り離すことが可能な切り離し部81、91が形成されており、摘まみ形成部61を挟んで他方側の第1の境界部分8及び第2の境界部分9には、上部領域5と中間領域6及び中間領域6と下部領域7とをそれぞれ切り離さない連続部82、92が形成されている。そのため、ゆで卵Eに貼り付けられて殻ESを剥いた後、殻ESが包装シートWに一体化する上に、連続部82、92で包装シートWがバラバラにならず、まとめて捨てるのが楽になる。
また、摘まみ形成部61が、左右の端縁62、63よりも内側に形成されたスリット状のものであるので、ゆで卵Eに貼り付けられた状態で外部から力を加えると、スリットが押し広げられ、摘まみやすい部分が現れることとなる。
なお、本実施形態の摘まみ形成部61は、外部から力が加えられるまでは他の部分と同様に殻ESに貼り付いた状態であるため、従来(例えば特許文献3に記載のもの)のようにゆで卵にシートが貼り付けられている段階で既に摘まみが立ち上がっているものに比べて、不意に摘まみを引き剥がしてしまうおそれがない。また、従来(例えば特許文献1や2に記載のもの)のように、包装シートの左右の端縁同士を重ね合わせた箇所に摘まみが形成されるものよりも、摘まみを剥がしやすい。すなわち、従来のものは、摘まみが包装シートの表面側に重なった状態で形成されており、その重なった状態から摘まみをめくらなければならなかった。しかし、本実施形態では、包装シートWの左右方向の大きさが、巻き終わり側の端縁63が反対側の端縁62と重なり、かつ、摘まみ形成部61を越えない位置で留められるように設定されているので、包装シートWで卵Eの全周を覆いつつも、摘まみWE1が包装シートWの他の部分と重ならない。そのため、摘まみWE1を比較的簡単に摘まむことができる。
さらに、本実施形態では、包装シートW全体が上下対称形状をなしているので、卵Eを包装シートWで包む際に、卵Eの鋭端側(または鈍端側)を包装シートWの上下どちら側に位置させてもよい。
また、本実施形態では、シート本体1の基材としてOPPを用いたので、衝撃に強く、耐水性に優れており、表面に印刷できる。
本実施形態では、上部領域5と中間領域6と下部領域7との上下寸法の比率をおよそ3:2:3に設定している。換言すれば、本実施形態のゆで卵用の包装シートWは、上部領域5、中間領域6、下部領域7の3つの領域に分かれるもので、中間領域6の上下方向寸法をXとすると、上部領域5及び下部領域7の上下方向寸法を1.5Xに設定している。このようなものであるため、中間領域の比率が上述したものより小さいものに比べて、上部領域5を剥くときに卵Eにうまく力を伝えることができ、殻ESと一緒にゆで卵Eの白身や黄身が中央から割れてしまうのを抑制できる。さらに、中間領域6の比率が上述したものより大きいものに比べて、中間領域6及び上部領域5を剥いた後に残った下部領域7を手で掴みやすくなる。そのため、本実施形態のようなものであれば、つるっと上部側の殻ESを剥くことができるとともに、掴みやすい大きさの下部領域7を残すことができる。
さらに、本実施形態では、上部領域5及び下部領域7にそれぞれ切り欠き3を設け、左右方向に4つの包み片41、42、43、44が形成されるようにしたので、卵Eを包んだ際に重なり合うシート本体1の余分な部分が最小限に抑えられ、卵Eの形状に沿わせて包みやすい、という効果が得られる。また、切り欠き3の端部から離れた位置に境界部分8、9を設けているので、これらの切り欠き3が中間領域6を剥く作業に影響を与えない。そのため、中間領域6をミシン目に沿って所望の方向にめくることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
本発明の包装シートの外形状はどのようなものであってもよく、例えば、図7に示すようなものであってもよい。図7は、上述した実施形態の図1に対応するものであり、上述した実施形態と同一またはこれに対応する部分に同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本変形例にかかるゆで卵用の包装シートWは、おおむね楕円形状をなす包み片を4つ並べた状態のものである。このようなものであれば、上述した実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られるとともに、上部領域5の上端側及び下部領域7の下端側が滑らかに湾曲しているので、角部があるものに比べて指などが当たっても痛くない。また、卵の丸みを帯びた形状を連想させる外観であり、見た目にも美しい印象を与えることができる。
また、他の変形例として、図8に示すようなものも挙げられる。図8は、上述した実施形態の図1に対応するものであり、上述した実施形態と同一またはこれに対応する部分に同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本変形例にかかるゆで卵用の包装シートWは、切り離し部81、91として、ミシン目の代わりに、カットテープ83、93を用いたものである。本変形例では、切り離し部81、91として包装シートWの裏面側に積層される2条の幅の細いカットテープ83、93を採用している。すなわち、本変形例にかかる包装シートWは、シート本体1が、基材と、基材の表面側のプリント層と、基材の裏面側の粘着層と、粘着層の裏面側の一部に設けられたカットテープ83、93とを備えており、基材、プリント層、粘着層にはミシン目が設けられていない。また、カットテープ83、93の引き上げ開始時における引き裂きを容易にするために、当該カットテープ83、93は摘まみ形成部61と連続している。
このようなものであれば、上述した実施形態に準じた効果が得られる。以上で説明したような、フィルムに開封用のカットテープを装着する「カットテープ」方式や、フィルムに点線状の穴の列を設ける「ミシン目」方式の他に、一定方向に切れやすく、他方向に切れにくい性質のフィルムを使用した上、切り欠き部分などを設ける「方向性フィルム」方式を採用してもよい。
本発明の「卵の上部」や「卵の下部」は、必ずしも卵の鋭端側、鈍端側をそれぞれ意味するものではない。しかしながら、上述した実施形態に示したように、卵の鋭端側を上側にするとともに鈍端側を下側にして胴周りに沿って中間領域が位置するように包装シートを用いれば、卵を包む作業が行いやすくなるだけでなく、中間領域と上部領域を剥いた状態で下部領域を手で持って食べやすい。
また、上述した実施形態では、包装シート全体が上下対称形状をなしていたが、非対称形状であってももちろんよい。また、摘まみ形成部の形状も上下対称形状をなす円弧状には限られず種々変更可能である。
本発明の包装シートは、殻の全体を覆うものであるが、包装シートの切り欠きに対応する部分や上下の両端において殻の一部が表出していてもよい。また、切り欠きの形状や大きさ、切り欠きの形成される数は種々変更可能であり、逆に、上部領域や下部領域に切り欠きを備えていないものであってもよい。
包装シートの素材は、上述したものには限られない。また、上述した実施形態では包装シートの上部領域、中間領域、下部領域が一体に成形されていたが、別々の素材を組み合わせてもよい。一例としては、上部領域と下部領域とを同じ素材で形成するとともに、これらと異なる比較的引っ張りに強い素材で中間領域を形成してもよい。
第1、第2の境界部分は、直線状に形成されたものに限られず、曲線状のものであってもよい。切り離し部は、隣接する領域同士を切り離すことが可能なものであれば、ミシン目には限られない。また、連続部は、上述した実施形態では、「ミシン目を設けない」ことにより隣接する領域同士を切り離さないようにしていたが、連続部にミシン目などの切り離し可能な構造が設けられていてもよく、この場合には、例えば包装シートの表面側に上部領域と下部領域とにまたがるテープを貼る等、上部領域と下部領域とを繋げるための要素を用いつつ連続部を形成することが考えられる。連続部は、さらにこれ以外の態様であってもよいのはもちろんである。
摘まみ形成部は、スリット状のものに限られず、例えばミシン目にするなど種々変更可能である。
さらに、上述した実施形態では、剥離材を2つに分割できるようにしていたが、分割していないものであってもよいのはもちろんである。
粘着層は、包装シートの全面にわたって形成されているものには限られず、一部分に粘着層を備えていないものであってもよい。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、殻付きのゆで卵を包むための包装シートに利用することができる。
W…包装シート
5…上部領域
6…中間領域
61…摘まみ形成部
62、63…左右の端縁
7…下部領域
8…第1の境界部分
9…第2の境界部分
81、91…切り離し部
82、92…連続部
WE1…摘まみ
E…卵
ES…殻
5…上部領域
6…中間領域
61…摘まみ形成部
62、63…左右の端縁
7…下部領域
8…第1の境界部分
9…第2の境界部分
81、91…切り離し部
82、92…連続部
WE1…摘まみ
E…卵
ES…殻
Claims (2)
- ゆで卵の殻の外側に貼り付けられ、卵の上部側を包む上部領域と、この上部領域と第1の境界部分を挟んで隣接する中間領域と、この中間領域と第2の境界部分を挟んで隣接し卵の下部側を包む下部領域とを備え、殻の全体を覆うものであって、
殻に貼り付けられた後に殻を剥き始めるための摘まみとなる摘まみ形成部を中間領域に備え、
摘まみ形成部を挟んで一方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離すことが可能な切り離し部が形成されており、
摘まみ形成部を挟んで他方側の第1の境界部分及び第2の境界部分には、上部領域と中間領域及び中間領域と下部領域とをそれぞれ切り離さない連続部が形成されている、ゆで卵用の包装シート。 - 摘まみ形成部が、左右の端縁よりも内側に形成されたスリット状のものである請求項1記載のゆで卵用の包装シート。
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---|---|---|---|
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JP2015200343A JP2017071426A (ja) | 2015-10-08 | 2015-10-08 | ゆで卵用の包装シート |
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