JP2017071369A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の車酔いの発生を抑制することを目的とする。【解決手段】車両の周辺情報及び車両の状態を各々検出する通信制御部12、外部センサ14、GPS受信部16、及び内部センサ18と、地図情報を格納する地図データベース20と、周辺情報と地図情報とに基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成し、生成した走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御し、生成した走行計画から人間の三半規管の固有周期を含む予め定めた周期範囲の車両の揺動が予測される場合には、周期範囲から車両の揺動がずれるように走行計画を再生成し、再生成した走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御する自動運転制御ECU26と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されて車両が自立走行するように制御する車両用制御装置に関する。
特許文献1では、予め設定された走行計画に従って自動運転走行可能な自動運転車両において、車両の搭乗者の車酔い状態を検出し、その搭乗者の車酔い状態に応じて自動運転制御を実行することが提案されている。これにより、車両の搭乗者の車酔いを低減することができる。
特開2012−059274号公報
しかしながら、特許文献1では、搭乗者の車酔いを検出してから車酔い状態に応じた自動運転制御を行うため、車酔いを起こさないようにするためには、改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、乗員の車酔いの発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車両の周辺情報及び車両の状態を各々検出する複数の検出部と、地図情報を格納する格納部と、前記検出部によって検出された前記周辺情報と前記格納部に格納された地図情報とに基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成し、生成した前記走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御し、生成した前記走行計画から予め定めた周期範囲の車両の揺動が予測される場合に、前記周期範囲から車両の揺動がずれるように前記走行計画を再生成し、再生成した前記走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御する運転制御部と、を備える。
請求項1に記載の発明によれば、複数の検出部では、車両の周辺情報及び車両の状態の各々が検出され、格納部には地図情報が格納される。
そして、運転制御部では、検出部によって検出された周辺情報と格納部に格納された地図情報とに基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成し、生成した前記走行計画に従って車両が自立走行するよう運転が制御される。また、生成した走行計画から予め定めた周期範囲の車両の揺動が予測される場合に、周期範囲から車両の揺動がずれるように走行計画を再生成し、再生成した走行計画に従って車両が自立走行するよう運転が制御される。これにより、車酔いを起こしやすい予め定めた周期範囲の車両の揺動が発生しないように運転が制御されるので、車酔いの発生を抑制することができる。
以上説明したように本発明によれば、乗員の車酔いの発生を抑制することができる、という効果がある。
本実施形態に係る車両用制御装置の構成を示すブロック図である。 O'Hanlonの実験結果を元に近似した上下加速度と周期の影響と嘔吐率の関係を示す図である。 (A)は前後方向加速度が三半規管の固有周期(6秒)の場合に周期をずらす例を説明するための図であり、(B)は左右方向加速度が三半規管の固有周期の場合に周期をずらす例を説明するための図である。 本実施形態に係る車両用制御装置の自動運転制御ECUで行われる車酔いの発生を抑制する制御の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る車両用制御装置の構成を示すブロック図である。
車両用制御装置10は、通信制御部12、外部センサ14、GPS(Global Positioning System)受信部16、内部センサ18、地図データベース20、及びナビゲーションシステム22を含んで構成されている。通信制御部12、外部センサ14、GPS受信部16、内部センサ18、地図データベース20、及びナビゲーションシステム22は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク24に各々接続されている。車載ネットワーク24には、運転制御部としての自動運転制御ECU(Electronic Control Unit)26、並びにHMI(Human Machine Interface)28の各々が更に接続されている。なお、通信制御部12、外部センサ14、GPS受信部16、及び内部センサ18は検出部に対応し、地図データベース20は格納部に対応する。
通信制御部12は、車両と該車両の外部との間で車両の周辺情報等を授受する。例えば、道路側に設けられたインフラ(例えば、光ビーコン等)と通信を行い、交通情報等の周辺情報を受信する。また、通信制御部12は、クラウド等の外部のサーバなどと携帯電話通信網等のネットワークを介して通信する。通信制御部12は、取得した周辺情報等の情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。
外部センサ14は、車両の周辺情報である外部状況を検出する。外部センサ14は、カメラ、レーダー(Radar)、及びライダー(LIDER:Laser Imaging Detection and Ranging)のうち少なくとも一つを含む。カメラは、例えば、車両のフロントガラス上部の室内側に設けられ、車両の外部状況を撮影することにより撮像情報を取得する。カメラは、取得した撮影情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。ステレオカメラの場合、両眼視差を再現するように配置された二つの撮像部を有する。ステレオカメラの撮像情報には、奥行き方向の情報も含まる。レーダーは、電波(例えばミリ波)を車両の周囲に送信し、障害物で反射された電波を受信することで障害物を検出し、検出した障害物情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。ライダーは、光を車両の周囲に送信し、障害物で反射された光を受信することで反射点までの距離を計測し、障害物を検出する。ライダーは、検出した障害物情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。なお、カメラ、ライダー及びレーダーは、必ずしも重複して備える必要はない。
GPS受信部16は、3個以上のGPS衛星から信号を受信することにより、車両の位置(例えば車両の緯度及び経度)を測位する。GPS受信部16は、測位した車両の位置情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。なお、GPS受信部16に代えて、車両の緯度及び経度が特定できる他の手段を用いてもよい。また、車両の方位を測定する機能を持たせることは、センサの測定結果と後述する地図情報との照合のために好ましい。
内部センサ18は、車両の走行時の各種物理量を検出することにより走行状態等の車両状況を検出する。内部センサ18は、例えば、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサのうち少なくとも一つを含む。車速センサは、例えば、車両の車輪又は車輪と一体に回転するハブやロータ、ドライブシャフト等に設けられ、車輪の回転速度を検出することで車速を検出する。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。加速度センサは、車両の加減速や、旋回、衝突等によって発生する加速度を検出する。加速度センサは、例えば、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、車両の左右方向(車幅方向)の横加速度を検出する横加速度センサと、車両の上下方向の加速度を検出する上下加速度センサと、を含む。加速度センサは、車両の加速度情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。ヨーレートセンサは、車両の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出したヨーレート情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。
地図データベース20は、地図情報を備えたデータベースである。地図データベース20は、例えば、車両に搭載されたHDD[Hard disk drive]内に記憶される。地図情報には、例えば、道路の位置情報、道路形状の情報(例えばカーブ、直線部の種別、カーブの曲率等)、交差点及び分岐点の位置情報が含まれる。さらに、建物や壁等の遮蔽構造物の位置情報、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を使用するために、地図情報に外部センサ14の出力信号を含ませてもよい。なお、地図データベース20は、車両と通信可能な情報処理センター等の施設のコンピュータに記憶してもよい。
ナビゲーションシステム22は、車両の運転者によって設定された目的地まで、車両の運転者に対して案内を行う。ナビゲーションシステム22は、GPS受信部16によって測位された車両の位置情報と地図データベース20の地図情報とに基づいて、車両の走行するルートを算出する。ルートは、複数車線の区間において好適な車線を特定したものであってもよい。ナビゲーションシステム22は、例えば、車両の位置から目的地に至るまでの目標ルートを演算し、ディスプレイへの表示及びスピーカの音声出力により目標ルートを乗員に報知する。ナビゲーションシステム22は、車両の目標ルートの情報を車載ネットワーク24に接続された機器へ送信可能とされている。なお、ナビゲーションシステム22の機能は、車両と通信可能な情報処理センター等の施設のコンピュータに格納してもよい。
自動運転制御ECU26は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を含むマイクロコンピュータで構成されている。また、自動運転制御ECU26には、アクチュエータ34、補助機器36、制動灯38、及びHMI28が接続されている。
自動運転制御ECU26は、ROMに予め記憶されたプログラムをRAMに展開してCPUが実行することで、アクチュエータ34、補助機器36、制動灯38、及びHMI28等の動作を制御して自動運転を行う。なお、自動運転制御ECU26は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。
アクチュエータ34は、車両の自動運転制御を行う場合の制御対象であり、自動運転制御ECU26がアクチュエータ34の動作を制御することにより車両の走行制御を行う。具体的には、アクチュエータ34は、スロットルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。スロットルアクチュエータは、自動運転制御ECU26の指示に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、車両の駆動力を制御する。なお、車両がハイブリッド車又は電気自動車である場合には、スロットルアクチュエータを含まず、動力源としてのモータに自動運転制御ECU26の指示が入力されて当該駆動力が制御される。ブレーキアクチュエータは、自動運転制御ECU26の指示に応じてブレーキシステムを制御し、車両の車輪へ付与する制動力を制御すると共に、制動灯38の点灯を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を、自動運転制御ECU26の指示に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、車両の操舵トルクを制御する。補助機器36は、通常、車両の運転者によって操作され得る機器である。補助機器36は、アクチュエータ34に含まれない機器を総称したものである。ここでの補助機器36は、例えば、方向指示灯や、前照灯、ワイパー等を含む。
詳細には、自動運転制御ECU26は、車両位置認識部40、外部状況認識部42、走行状態認識部44、走行計画生成部46、走行制御部48、及び補助機器制御部50を含んで構成されている。自動運転制御ECU26は、上記各部により車両の周辺情報と地図情報とに基づいて予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成し、生成した走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御する。
車両位置認識部40は、GPS受信部16で受信した車両の位置情報、及び地図データベース4の地図情報に基づいて、地図上における車両の位置(以下、「車両位置」という)を認識する。なお、車両位置認識部40は、ナビゲーションシステム22で用いられる車両位置を該ナビゲーションシステム22から取得して認識してもよい。車両位置認識部40は、道路等の外部に設置されたセンサで車両位置が測定され得る場合、このセンサから通信によって車両位置を取得してもよい。
外部状況認識部42は、通信制御部12が取得した周辺情報や外部センサ14の検出結果(例えば、カメラの撮像情報や、レーダーの障害物情報、ライダーの障害物情報等)に基づいて、車両の外部状況を認識する。外部状況は、例えば、車両に対する走行車線の白線の位置や、車線中心の位置、道路幅、道路形状、車両の周辺の障害物の状況等を含む。なお、道路形状としては、例えば、走行車線の曲率、外部センサ14の見通し推定に有効な路面の勾配変化、うねり等がある。また、車両の周辺の障害物の状況としては、例えば、固定障害物と移動障害物を区別する情報、車両に対する障害物の位置、車両に対する障害物の移動方向、車両に対する障害物の相対速度等がある。また、外部センサ14の検出結果と地図情報とを照合することにより、GPS受信部16等で取得される車両の位置及び方向の精度を補うことは好適である。
走行状態認識部44は、内部センサ18の検出結果(例えば、車速センサの車速情報、加速度センサの加速度情報、ヨーレートセンサのヨーレート情報等)に基づいて、車両の走行状態を認識する。車両の走行状態には、例えば、車速、加速度、ヨーレートが含まれる。
走行計画生成部46は、例えば、ナビゲーションシステム22で演算された目標ルート、車両位置認識部40で認識された車両位置、及び、外部状況認識部42で認識された車両の外部状況(車両位置、方位を含む)に基づいて、車両の進路を生成する。生成する進路としては、目標ルートにおいて車両が進む軌跡を生成する。走行計画生成部46は、目標ルート上において車両が安全、法令順守、走行効率等の基準に照らして好適に走行するように進路を生成する。このとき、走行計画生成部46は、車両の周辺の障害物の状況に基づき、障害物との接触を回避するように車両の進路を生成することはいうまでもない。なお、上記目標ルートには、例えば、特許5382218号公報(WO2011/158347号公報)や特開2011−162132号公報等における道なり走行のように、目的地の設定が運転者から明示的に行われていない際に、外部状況や地図情報に基づき自動的に生成される走行ルートも含まれる。走行計画生成部46は、生成した進路に応じた走行計画を生成する。すなわち、走行計画生成部46は、少なくとも車両の周辺情報である外部状況と地図データベース20の地図情報とに基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成する。走行計画生成部46は、好ましくは、生成する走行計画を、車両の進路を車両に固定された座標系での目標位置pと各目標点での速度vとの二つの要素からなる組、すなわち配位座標(p、v)を複数持つものとして出力する。ここで、それぞれの目標位置pは、少なくとも車両に固定された座標系でのx座標、y座標の位置もしくはそれと等価な情報を有する。なお、走行計画は、車両の挙動を記すものであれば特に限定されるものではない。走行計画は、例えば、速度vの代わりに目標時刻tを用いてもよいし、目標時刻tとその時点での車両の方位とを付加したものでもよい。また、通常、走行計画は、概ね現在時刻から数秒先の将来のデータで充分であるが、交差点の右折、車両の追い越し等の状況によっては数十秒のデータが必要となるので、走行計画の配位座標の数は可変、且つ配位座標間の距離も可変とすることが好ましい。さらに、配位座標をつなぐ曲線をスプライン関数等で近似し、当該曲線のパラメータを走行計画としてもよい。走行計画の生成としては、車両の挙動を記すことができるものであれば、任意の公知方法を用いることができる。また、走行計画は、目標ルートに沿った進路を車両が走行する際における、車両の車速、加減速度及び操舵トルク等の推移を示すデータとしてもよい。走行計画は、車両の速度パターン、加減速度パターン及び操舵パターンを含んでいてもよい。ここでの走行計画生成部46は、旅行時間(車両が目的地に到着するまでに要される所要時間)が最も小さくなるように、走行計画を生成してもよい。ちなみに、速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔(例えば1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標車速からなるデータである。加減速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔(例えば1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標加減速度からなるデータである。操舵パターンとは、例えば、進路上に所定間隔(例えば1m)で設定された目標制御位置に対して、目標制御位置ごとに時間に関連付けられて設定された目標操舵トルクからなるデータである
走行制御部48は、走行計画生成部46で生成した走行計画に基づいて車両の走行を自動で制御する。走行制御部48は、走行計画に応じた制御信号をアクチュエータ34に出力する。これにより、走行制御部48は、走行計画に沿って車両が自立走行するように、車両の運転を制御する。また、自立走行するために、走行制御部48は、車両の走行を制御する際に、車両位置認識部40、外部状況認識部42、及び走行状態認識部44の各認識結果を監視しながら走行計画に従って車両の走行を制御するようになっている。
補助機器制御部50は、走行計画生成部46で生成した走行計画にHMI28から出力される信号を統合して補助機器36を制御する。
HMI28は、乗員への車両の状態等の各種情報の報知と、乗員からの情報の入力とを行う。HMI28は、例えば、方向指示灯や、前照灯、ワイパー等を操作するためのスイッチや、各種情報を表示するディスプレイ、操作入力を行うための操作部、各種情報を報知するための発光デバイス、各種情報を報知するスピーカ等を含む。
ところで、乗り物酔いと揺動周期との関係が、O'Hanlonの実験によって導出されている。O'Hanlonは上下振動する部屋に被験者を入れた実験を行い、嘔吐率を測定した。暴露時間2時間において、動揺周波数と上下加速度を25通りの組み合わせで変え、全被験者に対する嘔吐者の比率を求めた。実験結果を元に近似した上下加速度と周期の影響と嘔吐率の関係を図2に示す。図2に示すように、6秒前後の周期の揺動に対して乗り物酔いし易いことが分かる。これは、人間の三半規管の固有周期が6秒であり、その周期の揺動では、人間は位相ずれして(実際と異なるタイミングで)揺動を感じるため、視覚や体性感覚と三半規管で感じる揺動にずれが発生し、このずれが車酔い症状の引き金となる。
そこで、本実施形態では、自動運転制御ECU26が、人間の三半規管の固有周期を用いた車酔いの発生を抑制する制御を行うようになっている。具体的には、車両の周辺情報及び車両の状態に基づいて生成された走行計画から車両の揺動を予測する。そして、人間の三半規管の固有周期を含む予め定めた周期範囲となる揺動が予測される場合に、走行計画を再計画して、予め定めた周期範囲がずれるように走行計画を変更する制御を行うようになっている。
例えば、図3(A)に示すように、車両の前後方向の加速度の周期として10秒が予測される場合には、そのままの走行計画に従って自動運転を実施する。一方、図3(A)の点線で示すように、渋滞時に前車の発進タイミングに合わせると6秒周期の前後加速度が予測される場合には、例えば、図3(A)の矢印で示すように、加速を緩やかにして速度を遅くすることで、周期を伸ばすように走行計画を再計画する。或いは、図3(B)に示すように、車両の左右方向の加速度の周期として10秒が予測される場合には、そのままの走行計画に従って自動運転を実施する。一方、図3(B)の点線で示すように、車速を維持すると6秒周期の左右加速度が予測される場合には、図3(B)の実線で示すように、減速して周期を伸ばすように走行計画を再計画する。または、図3(B)の一点鎖線で示すように、加速して速度を速くして周期を短くするように走行計画を再計画する。
このように、車両の揺動周期を三半規管の固有周期からずらすように走行計画を生成することで、車酔いを防止することが可能となる。
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る車両用制御装置10で行われる処理について説明する。図4は、本実施形態に係る車両用制御装置10の自動運転制御ECU26で行われる車酔いの発生を抑制する制御の一例を示すフローチャートである。なお、図3の処理は、例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンした場合に開始する。
ステップ100では、車両位置認識部40が、GPS受信部16で受信した車両の位置情報、及び地図データベース4の地図情報に基づいて、地図上における車両位置を認識してステップ102へ移行する。
ステップ102では、外部状況認識部42が、通信制御部12が取得した周辺情報や外部センサ14の検出結果に基づいて、車両の外部状況を認識してステップ104へ移行する。
ステップ104では、走行状態認識部44が、内部センサ18の検出結果に基づいて、車両の走行状態を認識してステップ106へ移行する。
ステップ106では、走行計画生成部46が、ナビゲーションシステム22で演算された目標ルート、車両位置認識部40で認識された車両位置、及び、外部状況認識部42で認識された車両の外部状況に基づいて走行計画を生成してステップ108へ移行する。
ステップ108では、自動運転制御ECU26が、生成した走行計画について、6秒前後の繰り返し加速度や操舵があるか否かを判定する。すなわち、三半規管の固有周期となる周期範囲の加速度や操舵があるか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ110へ移行し、否定された場合にはステップ112へ移行する。
ステップ110では、走行計画生成部46が、加減速や操舵周期を三半規管の固有周期である6秒からずらして再度走行計画を生成してステップ112へ移行する。
ステップ112では、走行制御部48が、走行計画生成部46で生成した走行計画に基づいて車両の走行を自動で制御してステップ114へ移行する。
ステップ114では、自動運転制御ECU26が、当該処理を終了するか否かを判定する。該判定は、例えば、図示しないイグニッションスイッチがオフされたか否か等を判定し、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合には一連の処理を終了する。
このように、本実施形態では、三半規管の固有周期を含む予め定めた周期範囲となる車両の揺動を予測して当該周期範囲の車両の揺動が予測された場合に車両の揺動を当該周期範囲からずらすように制御するので、車酔いの発生を抑制することができる。
なお、上記の実施形態における自動運転制御ECU26で行われる処理は、プログラムを実行することにより行われるソフトウエア処理として説明したが、ハードウエアで行う処理としてもよい。或いは、ソフトウエア及びハードウエアの双方を組み合わせた処理としてもよい。また、ROMに記憶されるプログラムは、各種記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
さらに、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 車両用制御装置
12 通信制御部(検出部)
14 外部センサ(検出部)
16 GPS受信部(検出部)
18 内部センサ(検出部)
20 地図データベース(格納部)
26 自動運転制御ECU(運転制御部)

Claims (1)

  1. 車両の周辺情報及び車両の状態を各々検出する複数の検出部と、
    地図情報を格納する格納部と、
    前記検出部によって検出された前記周辺情報と前記格納部に格納された地図情報とに基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画を生成し、生成した前記走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御し、生成した前記走行計画から予め定めた周期範囲の車両の揺動が予測される場合には、前記周期範囲から車両の揺動がずれるように前記走行計画を再生成し、再生成した前記走行計画に従って車両が自立走行するよう運転を制御する運転制御部と、
    を備えた車両用制御装置。
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