JP2017070580A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現する遊技機を提供する。
【解決手段】電力供給が停止した場合でも保持されている遊技制御に関する情報をもとに復帰させるときには、画像表示装置14に復帰画面G4を表示させる。その後、遊技演出の制御情報として利益が小さい大当り(例えば2R確変大当り)に関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させず、復帰画面G4を継続させる。そして、利益が小さい大当りに当選しているときの画像表示装置14の画面表示は、復帰画面G4から、利益が小さい大当りに基づく当り遊技終了後の遊技情報を報知する報知画面(モード画面M2〜M4)へ切り替えられる。
【選択図】図13

Description

本発明は、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記情報に基づいて復帰可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機などの遊技機では、例えば当り遊技中において当り遊技に関する報知が行われている。例えば、特許文献1のパチンコ遊技機では、当り遊技のラウンド数を報知することや、当り遊技中に大入賞口へ入賞した遊技球の個数を報知することなどが行われている。
特開2004−65809号公報
ところで、前述のような遊技機には、例えば停電などによって電力供給が停止し、その後に電力供給が開始されたときにはバックアップ情報をもとに復帰させる構成を備えている。そして、特許文献1の遊技機でも、バックアップ情報をもとに例えば当り遊技中の報知を再開させている。しかしながら、近時の遊技機では、当り遊技の種類を多く搭載し、当り遊技によって与えられる利益に差を生じさせている。つまり、この種の遊技機において当り遊技は有利な状態ではあるが、利益の大小によっては全ての当り遊技が遊技者にとって望まれるものであるとは限らない。このため、例えば当り遊技中に電力供給が停止したときなどにおける復帰の処理について、どのように復帰させることが望ましいのか、検討する余地がある。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決する遊技機は、主制御手段と、前記主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、表示を行う表示手段を備え、前記副制御手段の制御には、前記表示手段の画面表示を制御することを含み、利益が小さい大当りに関する遊技演出が実行されているときに前記電力供給が停止し、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記表示手段の画面表示は、復帰画面から、前記利益が小さい大当りに基づく当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知画面へ切り替わる。
上記遊技機において、前記副制御手段は、遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されることによって前記表示手段の画面表示を切り替えるようにしてもよい。
上記遊技機において、前記主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、前記図柄変動ゲームを開始させる場合には遊技演出に関する制御情報として前記図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、前記副制御手段は、前記変動開始情報を入力することによって前記図柄変動ゲームに付随する遊技演出を前記表示手段に表示させ、前記所定の制御情報を、前記変動開始情報としてもよい。
上記遊技機において、前記副制御手段は、時間の経過によって前記表示手段の画面表示を切り替えるようにしてもよい。
上記遊技機において、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記主制御手段は、前記遊技制御に関する情報に基づいて遊技演出の制御情報を生成し、前記副制御手段は、前記遊技演出に関する制御情報として利益が小さい大当りに関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させず、前記復帰画面を継続させるようにしてもよい。
本発明によれば、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
パチンコ遊技機を示す正面図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 (a)は図柄変動ゲーム並びにデモ演出が行われる流れを示す模式図、及び(b)は当り遊技の流れを示す模式図。 当り遊技の流れを示す模式図。 主制御基板及び副制御基板が起動する流れ、及び復電画面を示す模式図。 変動中から復帰する流れを示す模式図。 利益小の大当り又は小当りに関する変動から復帰する流れを示す模式図。 利益大の大当りに関する変動から復帰する流れを示す模式図。 利益小の大当り又は小当りに関する当り遊技から復帰する流れを示す模式図。 利益大の大当りに関する当り遊技(オープニング)から復帰する流れを示す模式図。 当りの種類を説明する説明図。 演出モードの移行形態を説明する説明図。 利益小の大当り又は小当りに関する変動又は当り遊技から復帰する流れを示す模式図。 利益大の大当りに関する変動又は当り遊技(オープニング)から復帰する流れを示す模式図。
(第1の実施形態)
以下、パチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図10にしたがって説明する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤11が備えられている。そして、遊技盤11の盤面には、正面視ほぼ円形状の遊技領域12が画成されている。遊技領域12では、パチンコ遊技機10の前面に配設された発射ハンドルHDを遊技者が操作することによって打ち出された遊技球が流下案内されるようになっている。
遊技領域12には、各種の装飾を施したセンター役物13が装着されているとともに、センター役物13に開口されたセット口13aには画像表示面GHを有する液晶式の画像表示装置14が装着されている。画像表示装置14の画像表示面GHには、飾り図柄を用いた飾図変動ゲームなど、画像を用いた各種演出が表示される。この実施形態において画像表示装置14は、表示を行う表示手段として機能する。
また、図1に示すように、遊技盤11の遊技領域12には、複数の入賞口が配設されている。入賞口には、第1始動口15と、第2始動口16と、大入賞口18と、を含む。
第1始動口15は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第1始動口15は、センター役物13の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口15には入球した遊技球を遊技盤11の裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第1始動口15に入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す第1始動センサSE1)が配設されている。
第2始動口16は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第2始動口16は、遊技領域12の右方の領域に位置している。第2始動口16は、所定条件の成立時(普通図柄の当選時)に開閉羽根(普通電動役物)17が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。一方、第2始動口16は、開閉羽根17が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖される。開閉羽根17は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する開閉部材である。この実施形態において開閉羽根17を動作させるアクチュエータは、図2に示す普通電動役物ソレノイドSOL2である。また、第2始動口16には入球した遊技球を遊技盤11の裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第2始動口16に入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す第2始動センサSE2)が配設されている。
大入賞口18は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において大入賞口18は、遊技領域12の右方の領域であって、第2始動口16の下方に位置している。大入賞口18は、当り抽選に当選した場合に大入賞口扉19が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができるように開放される。一方、大入賞口18は、大入賞口扉19が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口扉19は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する開閉部材である。この実施形態において大入賞口扉19を動作させるアクチュエータは図2に示す大入賞口ソレノイドSOL1である。また、大入賞口18には、入球した遊技球を遊技盤11の裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には大入賞口18に入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示すカウントセンサSE3)が配設されている。
また、遊技領域12には、作動ゲート20が配設されている。この実施形態において作動ゲート20は、遊技領域12の右方の領域であって、第2始動口16の上方に位置している。作動ゲート20には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口21が開口されている。ゲート口21には、入球し、通過する遊技球を検知するセンサ(図2に示すゲートセンサSE4)が配設されている。作動ゲート20のゲート口21は、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動口16の開閉羽根17は、作動ゲート20へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後、閉状態から開状態へ動作する。
この実施形態において、遊技者は、発射ハンドルHDの発射強度の強弱を調整することで、左方の領域及び右方の領域に遊技球を打ち分け、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口18、又は作動ゲート20へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的には、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右方の領域に流下案内され易く、第2始動口16、大入賞口18又は作動ゲート20へ入球する可能性がある。なお、右打ちは、遊技球を右方の領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度若しくは最大強度よりも若干弱い強度で調整して行う。一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左方の領域に流下案内され易く、第1始動口15へ入球する可能性がある。また、左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないので、発射させた遊技球が右方の領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。なお、この実施形態では、右打ちを行った場合、第1始動口15に遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技構成部材によって遊技球の流路が形成されている。なお、遊技構成部材は、右打ちを行ったときには第1始動口15への入球を規制するように配置されていてもよいし、左打ちを行ったときに比べて第1始動口15へ入球し難い(入球する確率を極めて低くする)ように配置されていてもよい。
この実施形態において「左方の領域」とは、遊技盤11を正面視したときに遊技領域12を左右に二等分する中心線Lよりも左側に位置する領域である。また、この実施形態において「右方の領域」とは、遊技盤11を正面視したときに前記中心線Lよりも右側に位置する領域である。パチンコ遊技機10において発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球は、遊技盤11を正面視したときの左側に位置する打出通路22で案内され、その打出通路22の最下流に位置する逆戻り防止弁23を通過して遊技領域12に到達される。このため、「左方の領域」とは打出通路22寄りの領域でもあり、その逆に「右方の領域」とは打出通路22から離れた領域でもある。そして、左方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域12に位置する画像表示装置14の左側をとおり、遊技領域12の最下方に位置するアウト口24へ向かう。また、右方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域12に位置する画像表示装置14の右側をとおり、前記アウト口24へ向かう。
また、遊技盤11には、図2に示す、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1保留表示装置32、第2保留表示装置33、普通図柄表示装置34が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機10を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤11の部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技領域12に配設されている飾り部材や、遊技盤11のコーナー飾り部材などに配設されている。
第1,第2特別図柄表示装置30,31は、図柄変動ゲームとしての特別図柄を用いた特図変動ゲームを行い、当該特図変動ゲームにおいて当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。そして、第1始動口15に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第1特別図柄を用いた特図変動ゲームの始動条件が成立する。つまり、第1始動口15は、遊技球を入球させることによって特図変動ゲームの始動条件、より詳しくは第1特別図柄を用いた特図変動ゲームの始動条件が得られる始動口である。一方、第2始動口16に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第2特別図柄を用いた特図変動ゲームの始動条件が成立する。つまり、第2始動口16は、遊技球を入球させることによって特図変動ゲームの始動条件、より詳しくは第2特別図柄を用いた特図変動ゲームの始動条件が得られる始動口である。第1特別図柄と第2特別図柄では、始動条件の成立を契機に当り抽選が行われるが、その当り抽選に当選する確率は同一確率である。その一方で、第1特別図柄と第2特別図柄では、例えば当り抽選に当選した場合に決定される当りの種類や同一種類の当りの決定割合を異ならせている。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄では、当り抽選に当選した際の有利度(例えば、当り遊技中に獲得可能な賞球の多少、当り遊技終了後の特定遊技状態(確率変動状態や入球率向上状態)の有無や付与期間など)を異ならせている。
そして、始動条件が成立した場合には、当り抽選の抽選結果を導出するために第1,第2特別図柄表示装置30,31で特図変動ゲームが行われるとともに、当該特図変動ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する飾図変動ゲームが、画像表示装置14においても行われる。
この実施形態において第1,第2特別図柄表示装置30,31は、何れも7セグメント型の表示装置である。特図変動ゲームでは、7セグメント型の表示装置を構成する発光体を任意に組み合わせたものが特別図柄として導出される。特別図柄には、当り抽選に当選した場合に導出される当り図柄と当り抽選に当選しなかった場合に導出されるはずれ図柄とを含む。一方、飾図変動ゲームでは、複数列の飾り図柄の組み合わせが導出される。飾り図柄は、例えばアラビア数字を模した意匠で構成されている。そして、全列の飾り図柄が同一の飾り図柄となる組み合わせを当り抽選に当選したことを特定可能な当りの組み合わせとし、全列の飾り図柄が同一の飾り図柄とならない組み合わせを、原則、当り抽選に当選しなかったことを特定可能なはずれの組み合わせとしている。飾図変動ゲームで導出される結果は、特図変動ゲームで導出される結果に対応する。このため、特図変動ゲームでは当り抽選の抽選結果を特別図柄で導出させる一方で、飾図変動ゲームにおいても当り抽選の抽選結果を特定可能な情報が飾り図柄で導出される。
また、第1,第2保留表示装置32,33は、実行が保留されている特図変動ゲームの数(始動保留数)を表示する。普通図柄表示装置34は普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームを行い、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動機能を備えている。確率変動機能は、当り抽選に当選したことによって生起される当り遊技の終了後、当り抽選の抽選確率状態を高確率状態とする確率変動状態を付与する機能である。確率変動状態は、例えば、次回、当り抽選に当選するまで付与される。確率変動状態は、当り抽選の抽選確率状態が低確率状態である非確率変動状態に比して、当り抽選に当選し易く、遊技者にとって有利である。
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能(入賞容易化機能)を備えている。入球率向上機能は、当り遊技の終了後、特定の入賞口(この実施形態では、第2始動口16)への単位時間あたりの入球率を、非入球率向上状態よりも向上させる入球率向上状態(入賞容易化状態)を付与する機能である。なお、入球率向上状態は、特定の入賞口が備える開閉部材(実施形態では第2始動口16の開閉羽根17)の開放をサポートする「電サポあり」の遊技状態である。
特定の入賞口への入球率を向上させる方法は、例えば、普通図柄変動ゲームの変動時間を、非入球率向上状態よりも短縮する方法であってもよい。また、普通図柄の当り抽選の当選確率を非入球率向上状態よりも高確率とする方法であってもよい。また、普通図柄の当り抽選に当選した場合、1回の当選に基づく開閉部材の開放時間を非入球率向上状態よりも長くする方法であってもよい。また、特図変動ゲームの変動時間、特にはずれ図柄が導出される特図変動ゲームの変動時間を非入球率向上状態中に比して短縮させる方法であってもよい。また、これらの方法を任意に組み合わせてもよい。入球率向上状態は、例えば、次回、当り抽選に当選するまで、又は、入球率向上状態が付与されてから規定上限回数(例えば100回)の特別図柄変動ゲームが実行されるまで、若しくは規定上限回数に到達する前に当り抽選に当選するまで付与される。なお、第1特別図柄の特図変動ゲームと第2特別図柄の特図変動ゲームとを実行可能なパチンコ遊技機10の場合、規定上限回数は両特図変動ゲームの合算回数である。
また、パチンコ遊技機10には、図2に示す、主制御基板36、副制御基板37、電源基板38を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板36は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御手段としての主制御用CPU36aと、主制御用CPU36aの制御プログラムなどを格納する主制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM36cと、を有する。また、主制御基板36は、乱数生成回路36dを有する。
主制御用CPU36aには、各種センサSE1〜SE4の検知信号が入力されるようになっている。また、主制御用CPU36aは、各種表示装置(第1,第2特別図柄表示装置30,31、第1,第2保留表示装置32,33、普通図柄表示装置34など)の表示内容を制御するとともに、各種アクチュエータ(大入賞口ソレノイドSOL1、普通電動役物ソレノイドSOL2)の動作を制御する。
主制御用ROM36bに格納されている情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。特別図柄の変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能である。メイン変動パターンは、当り変動用の変動パターンと、はずれ変動用の変動パターンとに分類可能である。当り変動は、当り抽選に当選した場合に行われる演出であって、特図変動ゲームにおいては最終的に当り図柄が導出される。はずれ変動は、当り抽選に当選しなかった場合に行われる演出であって、特図変動ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。なお、はずれ変動には、飾図変動ゲームにおいてリーチ演出が行われてはずれとなる変動と、飾図変動ゲームにおいてリーチ演出が行われずにはずれとなる変動と、がある。また、各種の判定値には、当り抽選に用いる当り判定値、普通当り抽選に用いる普通当り判定値などを含む。また、主制御用RAM36cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
主制御用CPU36aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM36cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の当り図柄を決定するときに用いる当り図柄乱数、変動パターンを振り分けるときに用いる変動パターン振分乱数などを含む。乱数生成回路36dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数や、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り乱数となる。
図2に示すように、副制御基板37は、主制御基板36から一方向で制御情報(制御信号)が送信されるように主制御基板36と電気的に接続されている。副制御基板37は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御手段としての副制御用CPU37aと、副制御用CPU37aの制御プログラムを格納する副制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM37cと、を有する。
副制御基板37の副制御用CPU37aは、主制御基板36から送信される制御情報(制御コマンド)をもとに当該制御情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU36aは、特図変動ゲームを開始させる場合、第1,第2特別図柄表示装置30,31の表示内容の制御に加えて、変動の開始(ゲームの開始)を指示する制御情報を副制御用CPU37aに送信する。当該制御情報を受けた副制御用CPU37aは、画像表示装置14において飾図変動ゲームを行わせるように表示内容を制御する。また、副制御用CPU37aは、パチンコ遊技機10の枠や遊技盤11に設けられた各種の装飾ランプ39の点灯/非点灯の制御や、スピーカ40の音声出力の制御を行う。これらの装飾ランプ39やスピーカ40による演出は、飾図変動ゲームに合わせて行われたり、待機状態時などに行われたりする。また、副制御用CPU37aは、遊技盤11に設けられた演出用可動体41を動作させる制御を行う。演出用可動体41は、図示しないアクチュエータからの動力を受けて可動し、副制御用CPU37aは、アクチュエータに所定の動作信号を入力することによって演出用可動体41の動作を制御する。この制御により、演出用可動体41は、図1に示すように、初期位置(図中に実線で示す位置P1)と演出位置(図中に二点鎖線で示す位置P2)との間で可動し、可動演出を行う。なお、初期位置は可動演出を行っておらず待機している位置である。演出用可動体41による可動演出は、飾図変動ゲームに合わせて行われたり、待機状態時などに行われたりする。
図2に示すように、電源基板38は、電源回路38aと、電源断監視回路38bと、リセット信号回路38cと、を有する。
電源回路38aは、遊技場の主電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧(V1(例えば、DC30V))に変換するとともに、その変換後の電源電圧を主制御基板36や副制御基板37などの各制御基板へ供給すべき電源電圧(V2)にさらに変換する。各制御基板(主制御基板36や副制御基板37など)には、電源回路38aを通じて動作に必要な電源電圧(V2)が供給されている。
電源断監視回路38bは、パチンコ遊技機10への電力供給に異常があるかを監視する。具体的に言えば、電源断監視回路38bは、電源回路38aから供給される電源電圧(V1)が所定電圧(V0(例えば、DC20V))に降下したかを監視する。電源断監視回路38bは、電源電圧(V1)が所定電圧(V0)に降下した場合、電源断信号を出力する。電源断信号は、バックアップ処理を実行する制御基板(例えば、主制御基板36)やリセット信号回路38cに入力される。所定電圧(V0)は、パチンコ遊技機10を動作させるために最低限必要な電圧に設定されている。なお、電源電圧(V1)が所定電圧(V0)に降下する場合には、例えば遊技場の主電源を遮断した場合、パチンコ遊技機10が備える電源スイッチをOFFに操作した場合、停電などの外的要因によってパチンコ遊技機10への電力供給が停止した場合などがある。
リセット信号回路38cは、リセット信号を生成する。リセット信号は、主制御基板36や副制御基板37などのマイクロコンピュータを搭載し、電気部品を制御する基板に入力される。リセット信号は、第1状態(例えばハイレベル)と第2状態(例えばローレベル)の2値の状態を取り得る信号とされている。そして、リセット信号が入力される制御基板(マイクロコンピュータ)は、例えば第1状態のリセット信号が入力されている間は動作停止の状態(動作が規制されている状態)となり、リセット信号が第1状態から第2状態へ遷移することで動作可能な状態になる。換言すれば、リセット信号回路38cからは、リセット信号が第1状態である期間において動作を規制させる規制信号(若しくは動作を停止させる停止信号)が出力されていることになり、リセット信号が第2状態である期間において動作を許容する許容信号が出力されていることになる。
図2に示すように、電源基板38は、バックアップ用電源38dを有する。バックアップ用電源38dは、例えば電気二重層コンデンサである。この実施形態のパチンコ遊技機10においてバックアップ用電源38dの電力は、パチンコ遊技機10への電力供給が停止された場合に、主制御基板36の主制御用RAM36cに供給される。これにより、主制御用RAM36cは、パチンコ遊技機10への電力供給が停止された場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持することができる。なお、遊技に関する情報には、特図変動ゲームに関する情報、当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、賞球の払出しに関する情報を含む。特図変動ゲームに関する情報としては、例えば当り抽選の抽選結果を特定可能な情報、特図変動ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特図変動ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。当り遊技に関する情報としては、当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、確率変動状態であるかを特定可能な情報や入球率向上状態であるかを特定可能な情報などである。賞球の払出しに関する情報としては、未払い出しの賞球個数を特定可能な情報などである。また、所定期間は、バックアップ用電源38dとしてのコンデンサが放電され、そのバックアップ用電源38dが電力供給不能になるまでの期間である。
また、電源基板38は、RAMクリアスイッチ回路38eを有し、そのRAMクリアスイッチ回路38eにはRAMクリアスイッチ38fが接続されている。RAMクリアスイッチ38fは、主制御基板36の主制御用RAM36cの記憶内容をクリアすることを指示する場合に操作されるスイッチである。そして、RAMクリアスイッチ38fが操作された状態でパチンコ遊技機10に電力供給がなされると、RAMクリアスイッチ回路38eからは初期化信号が出力される。この実施形態において初期化信号は、主制御基板36の主制御用CPU36aに入力される。なお、RAMクリアスイッチ38fは、機内部や機裏側など、遊技者が操作不能な位置に配置されている。
以下、パチンコ遊技機10への電力供給が行われ、主制御基板36の主制御用CPU36aが、遊技を制御するために行う処理(通常処理)について説明する。
最初に、各種センサSE1,SE2,SE3,SE4からの遊技球の検知信号の入力に関する処理(入力処理)について説明する。
主制御用CPU36aは、第1始動口15への入球によって第1始動センサSE1からの検知信号を入力している場合、第1特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU36aは、第1特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように第1保留表示装置32を制御する。
また、主制御用CPU36aは、第2始動口16への入球によって第2始動センサSE2からの検知信号を入力している場合、第2特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU36aは、第2特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように第2保留表示装置33を制御する。
なお、主制御用CPU36aは、始動保留数が上限数に達している場合、始動保留数を加算しない。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数を加算した場合、加算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板37に出力する。始動保留数を特定可能な情報を入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14に当該情報から特定可能な始動保留数を示す画像を表示させる。
また、主制御用CPU36aは、始動保留数の上限数未満で遊技球が入球した場合、その入球を契機に各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM36cに記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていても良いし、乱数の値を当該値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていても良い。また、主制御用CPU36aは、乱数情報を記憶させる場合、その乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とが特定可能なように主制御用RAM36cに記憶させる。なお、主制御用CPU36aは、乱数の値を取得する場合、当り乱数の値を乱数生成回路36dから取得し、当り図柄乱数の値や変動パターン振分乱数の値を主制御用RAM36cから取得する。
また、主制御用CPU36aは、カウントセンサSE3からの検知信号を入力している場合、大入賞口18への入球個数をカウントする処理や所定個数の賞球を払出すための処理を行う。また、主制御用CPU36aは、ゲートセンサSE4からの検知信号を入力している場合、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの保留を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。
次に、当り抽選の抽選結果を導出させる特図変動ゲームの実行に関する処理(特図変動処理)について説明する。
特図変動処理において主制御用CPU36aは、特図変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU36aは、特図変動ゲームの実行中ではなく、且つ当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、特図変動ゲームの実行中、又は当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU36aは、開始条件が成立していない場合、特図変動処理を終了する。
主制御用CPU36aは、前述した開始条件が成立している場合、第2特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第2特別図柄の始動保留数が0よりも大きい場合、主制御用CPU36aは、第2特別図柄の特図変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU36aは、第2特別図柄の始動保留数が零の場合、第1特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第1特別図柄の始動保留数が0よりも大きい場合、主制御用CPU36aは、第1特別図柄の特図変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別図柄の特図変動ゲームと第2特別図柄の特図変動ゲームとを同時に実行させず、第2特別図柄の特図変動ゲームを優先的に実行させる仕様である。
なお、第1特別図柄の始動保留数と第2特別図柄の始動保留数の何れもが零の場合、主制御用CPU36aは、デモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)を実行させるための処理を行う。デモ演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば画像表示装置14などの装置を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。
第2特別図柄の特図変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU36aは、第2特別図柄の始動保留数を1減算して書き換えるとともに、減算後の始動保留数を表示させるように第2保留表示装置33を制御する。また、主制御用CPU36aは、始動保留数を減算した場合、減算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板37に出力する。
次に、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU36aは、取得した乱数情報から特定される当り乱数の値と当り判定値とを比較し、当り抽選を行う。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、当りとして、大当りと小当りとを搭載している。大当りは、その当選によって付与される大当り遊技の前後で遊技状態(確率変動状態や入球率向上状態)を変化させることができる当りである。一方、小当りは、その当選によって付与される小当り遊技の前後の遊技状態に変化を生じさせない、すなわち遊技状態を維持させる当りである。このように大当りと小当りとを搭載しているパチンコ遊技機10の当り抽選には、大当りとするかの大当り抽選と小当りとするかの小当り抽選とがある。
大当り抽選において主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cから取得した当り乱数の値が当り判定値としての大当り判定値と一致するかを判定する。そして、当り乱数の値と大当り判定値とが一致した場合には、大当り抽選に当選する。大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU36aは、大当り処理を行う。具体的に言えば、主制御用CPU36aは、取得した乱数情報から特定される当り図柄乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特図変動ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU36aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、大当りに当選した場合に選択可能な当り変動用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
この実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合に遊技者に与えられる利益が異なる複数種類の大当りを搭載している。具体的に例示すれば、15R確変大当りと、2R確変大当りと、15R非確変大当りと、を搭載している。15R確変大当りは、大当り抽選に当選した場合に付与される大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に次回の大当り抽選に当選するまで確率変動状態と入球率向上状態を付与する大当りである。2R確変大当りは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に次回の大当り抽選に当選するまで確率変動状態と入球率向上状態を付与する大当りである。15R非確変大当りは、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確率変動状態は付与しないが、「100回」の入球率向上状態を付与する大当りである。
この実施形態で例示した上記3種類の大当りは、大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球個数の多少で分類すると、15R確変大当り若しくは15R非確変大当りによって付与される大当り遊技が利益の大きい大当り遊技(有利遊技状態)となり、2R確変大当りによって付与される大当り遊技が利益の小さい大当り遊技(有利遊技状態)となる。なお、大当り遊技は、遊技者が特典(パチンコ遊技機の場合は賞球)を得られる特別遊技状態である。獲得可能な賞球個数の多少は、1回のラウンド遊技に規定する大入賞口18の開放時間を同一時間とすればラウンド回数の多少によって差を生じさせることができる。また、獲得可能な賞球個数の多少は、大当りの種類に応じて1回のラウンド遊技に規定する大入賞口18の開放時間に長短を設定すれば、ラウンド回数が同一回数であるか、異なる回数であるかに関わらず、差を生じさせることができる。そして、大当りの種類は、特別図柄の大当り図柄に対応付けられている。このため、この実施形態において大当り図柄を決定することは、大当りの種類を決定することに相当する。
また、小当り抽選において主制御用CPU36aは、前述した入力処理で取得した当り乱数の値が当り判定値としての小当り判定値と一致するかを判定する。そして、当り乱数の値と小当り判定値とが一致した場合には、小当り抽選に当選する。小当り抽選に当選した場合、主制御用CPU36aは、小当り処理を行う。具体的に言えば、主制御用CPU36aは、特別図柄の小当り図柄を決定する。この決定した小当り図柄が、特図変動ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU36aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、小当りに当選した場合に選択可能な当り変動用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
この実施形態における小当り遊技は、2R確変大当りに基づく大当り遊技と同様に大入賞口18を2回開放させる当り遊技である。なお、2R確変大当りと小当りを用いて何れの当りに当選したかを秘匿する秘匿状態を生じさせる場合、これらの当り遊技における大入賞口18の開放回数は同一回数であることが好ましい。また、小当り遊技を、賞球獲得の機会を増加させる若しくは獲得可能な賞球個数を増加させるためのベースアップ遊技として位置付ける場合、小当り遊技と2R確変大当りに基づく大当り遊技における大入賞口18の開放回数は同一回数としてもよいし、異なる回数としてもよい。
なお、特図変動処理における大当り抽選と小当り抽選の処理順序は、パチンコ遊技機10の仕様によって任意に設定することができる。つまり、大当り抽選の結果、大当りに当選しなかった場合に小当り抽選を行ってもよいし、小当り抽選の結果、小当りに当選しなかった場合に大当り抽選を行ってもよい。また、常に大当り抽選と小当り抽選の両抽選を行ってもよい。
そして、主制御用CPU36aは、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)に当選しなかった場合、はずれ処理を行う。はずれ処理において主制御用CPU36aは、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別変動ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU36aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれ変動用の変動パターンを決定する。はずれ変動用の変動パターンを決定する場合、主制御用CPU36aは、リーチありの変動パターン又はリーチなしの変動パターンの何れかを決定する。
なお、主制御用CPU36aは、第1特別図柄の特図変動ゲームを開始させる場合、前述した第2特別図柄の制御と同様の制御を第1特別図柄を対象にして行う。つまり、主制御用CPU36aは、第1特別図柄の始動保留数の減算、当り抽選(大当り抽選、小当り抽選)、当り抽選の結果に基づく当り処理(大当り処理、小当り処理)又ははずれ処理を行う。
また、主制御用CPU36aは、特図変動ゲームの実行に関する処理として、前述した処理の結果をもとに、副制御基板37の副制御用CPU37aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理を行う。当該処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。
主制御用CPU36aは、特図変動ゲームを開始させる場合、制御情報として特図変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始コマンド(変動開始情報)を生成する。変動開始コマンドには、前述した当り処理又ははずれ処理において決定した変動パターンを特定可能な情報も含む。また、主制御用CPU36aは、特図変動ゲームを開始させる場合、制御情報として特別図柄を特定可能な特図コマンド(特図情報)を生成する。特別図柄の大当り図柄は大当りの種類と対応していることから、特図情報によって大当りの種類が特定可能である。このため、特図コマンドは、当否を特定可能な情報でもあり、また当りの種類を特定可能な情報でもある。
また、主制御用CPU36aは、特図変動ゲームを開始させてからの経過時間が所定の変動時間(変動パターンに定められている時間)に達した場合、制御情報として特図変動ゲームを終了させることを特定可能な変動停止コマンド(変動終了情報)を生成する。なお、主制御用CPU36aは、特図変動ゲームを開始させる場合、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31の表示内容を制御するとともに、特図変動ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU36aは、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、決定している特別図柄を導出させるように第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31の表示内容を制御する。
次に、当り抽選(大当り抽選、小当り抽選)に当選したことによって行われる当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)の進行に関する処理について説明する。
この実施形態の大当り遊技は、大当り遊技の開始に伴うオープニングと、大入賞口18を開放させる開放遊技(ラウンド遊技)と、大当り遊技の終了に伴うエンディングと、から構成されている。つまり、大当り遊技は、オープニング→開放遊技(実施形態の例示では16回又は2回)→エンディングというように段階的に進行する。そして、主制御用CPU36aは、大当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板37の副制御用CPU37aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理と、大入賞口18を開放及び閉鎖する処理を行う。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。
主制御用CPU36aは、オープニングを開始させる場合、制御情報としてオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドは、オープニングの開始時に副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、1回の開放遊技を開始させる場合、制御情報として開放コマンドを生成するとともに、終了条件の成立によって1回の開放遊技を終了させる場合、制御情報として閉鎖コマンドを生成する。開放コマンドは、開放遊技の開始時に副制御用CPU37aに入力されるとともに、閉鎖コマンドは、開放遊技の終了時に副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、1回の開放遊技において大入賞口18を開放させる場合、大入賞口ソレノイドSOL1を第1状態(例えば励磁の状態)に制御し、大入賞口18を閉鎖させる場合、大入賞口ソレノイドSOL1を第2状態(例えば非励磁の状態)に制御する。この実施形態において1回の開放遊技の終了条件は、予め定めた入球上限個数(例えば9球)の入球があったこと、若しくは大入賞口18の開放時間が予め定めた上限時間に達したこと、の何れかが成立したことである。この実施形態で例示した16R確変大当り並びに16R非確変大当りにおける1回の開放遊技の上限時間は、2R確変大当りにおける1回の開放遊技の上限時間よりも長い時間である。また、主制御用CPU36aは、最後の開放遊技の終了後、エンディングを開始させる場合、制御情報としてエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドは、エンディングの開始時に副制御用CPU37aに入力される。
この実施形態において大当り遊技の処理で生成される、オープニングコマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、及びエンディングコマンドは、大当り遊技の段階を特定可能な段階情報に相当する。そして、上記各コマンドは、大当りの種類毎に分類(若しくは識別)可能なコマンドであって、開放コマンド及び閉鎖コマンドはさらに開放遊技の回数毎に分類(若しくは識別)可能なコマンドである。
また、この実施形態の小当り遊技は、小当り遊技の開始に伴うオープニングと、大入賞口18を開放させる開放遊技と、小当り遊技の終了に伴うエンディングと、から構成されている。つまり、小当り遊技は、オープニング→開放遊技(この実施形態では2回)→エンディングというように段階的に進行する。そして、主制御用CPU36aは、小当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板37の副制御用CPU37aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理と、大入賞口18を開放及び閉鎖する処理を行う。なお、前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。
主制御用CPU36aは、オープニングを開始させる場合、制御情報としてオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドは、オープニングの開始時に副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、1回の開放遊技において、大入賞口18を開放させる場合、大入賞口ソレノイドSOL1を第1状態(例えば励磁の状態)に制御し、大入賞口18を閉鎖させる場合、大入賞口ソレノイドSOL1を第2状態(例えば非励磁の状態)に制御する。なお、小当り遊技における1回の開放遊技にも終了条件が設定されており、この終了条件は大当り遊技と同様に設定されている。また、主制御用CPU36aは、最後の開放遊技の終了後、エンディングを開始させる場合、制御情報としてエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドは、エンディングの開始時に副制御用CPU37aに入力される。
この実施形態において小当り遊技の処理で生成される、オープニングコマンド、及びエンディングコマンドは、小当り遊技の段階を特定可能な段階情報に相当する。そして、上記各コマンドは、小当りに関するコマンドであることを特定できるように、大当りに関するコマンドとは区別されている。
次に、遊技状態に関する処理について説明する。
この処理において主制御用CPU36aは、制御情報として遊技状態を特定可能な制御情報を生成する。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。
主制御用CPU36aは、遊技状態を非確率変動状態で、かつ非入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態1指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU36aは、遊技状態を確率変動状態で、かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態2指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU36aは、遊技状態を非確率変動状態で、かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態3指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU36aは、入球率向上状態の付与期間をゲーム回数で管理する場合、実行された特図変動ゲームの回数をカウントし、入球率向上状態の終了条件を成立させる回数に達したときに入球率向上状態の終了を特定可能な終了コマンド(遊技状態情報)を生成する。なお、入球率向上状態に関する特図変動ゲームの回数のカウントは、大当り抽選に当選したこと、及び入球率向上状態の終了条件が成立したことによって零にクリアされるが、小当り抽選に当選した場合にはカウントが継続される。
生成された遊技状態情報は、例えば電源投入時(復電時)や遊技状態の変遷時などに、副制御用CPU37aに入力される。例えば、当り遊技終了後の遊技状態を確率変動状態で、かつ入球率向上状態とする場合、当り遊技の終了に伴って状態2指定コマンドが副制御用CPU37aに入力される。なお、遊技状態情報は、例示した制御情報に限らず、副制御用CPU37aに認識させる必要のある遊技状態毎に設定されている。
次に、遊技球の発射態様に関する処理について説明する。
この処理は、遊技状態や当り遊技であるかをもとに、現在の状況において遊技者に推奨する打ち方を報知させるための処理である。そして、この処理において主制御用CPU36aは、制御情報として左打ちとするか、あるいは右打ちとするかを特定可能な制御情報を生成する。この処理で生成された制御情報は、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。
主制御用CPU36aは、遊技者に左打ちを推奨する状況であれば、遊技球の発射態様を左打ちとすることを特定可能な左打ち指定コマンドを生成する。また、主制御用CPU36aは、遊技者に右打ちを推奨する状態であれば、遊技球の発射態様を右打ちとすることを特定可能な右打ち指定コマンドを生成する。この実施形態のパチンコ遊技機10の場合、当り遊技ではなく、非入球率向上状態であるときには左打ちによって第1始動口15へ入球させることが推奨される。また、この実施形態のパチンコ遊技機10の場合、当り遊技であるときには右打ちによって大入賞口18へ入球させることが推奨されるとともに、入球率向上状態であるときも右打ちによって第2始動口16へ入球させることが推奨される。生成された右打ち指定コマンドは、当り遊技の開始時や入球率向上状態の開始時に副制御用CPU37aに入力される。また、生成された左打ち指定コマンドは、15R非確変大当りに基づく大当り遊技後の入球率向上状態が終了した時に副制御用CPU37aに入力される。
また、主制御用CPU36aは、前述した処理の他にも以下に説明する処理を行う。例えば、主制御用CPU36aは、保留されている特図変動ゲームが存在せずにデモ演出の実行条件が成立した場合、制御情報として待機状態になることを特定可能なデモコマンド(待機状態情報)を生成する。このデモコマンドは、主制御用CPU36aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、普通図柄に関する処理やエラーに関する処理なども行う。普通図柄に関する処理では、ゲートセンサSE4からの検知信号を入力する処理、普通図柄変動ゲームを開始させる処理などを行う。また、エラーに関する処理では、パチンコ遊技機10で生じた各種のエラーを検知することによって報知を行わせるなどの処理を行う。
以下、パチンコ遊技機10への電力供給が行われ、副制御基板37の副制御用CPU37aが、前述した遊技演出に関する制御情報を入力したことによって行う処理(通常処理)について説明する。
最初に、飾図変動ゲームに関する処理を説明する。
副制御用CPU37aは、変動開始コマンドが入力されると、当該コマンドから特定可能なメイン変動パターンの種類をもとに、画像表示装置14の表示内容を制御するためのサブ変動パターンを決定する。サブ変動パターンは、飾図変動ゲームの演出内容を特定可能である。
また、副制御用CPU37aは、特図コマンドが入力されると、特図コマンドにより指定された特別図柄に基づき、飾図変動ゲームで導出させる飾り図柄の組み合わせを決定する。副制御用CPU37aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、飾り図柄による大当りの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU37aは、特別図柄の小当り図柄が指定された場合には、飾り図柄による小当りの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU37aは、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合には、変動開始コマンドから特定されるメイン変動パターンに基づき、飾り図柄によるはずれの組み合わせを決定する。具体的に言えば、副制御用CPU37aは、リーチありのはずれ変動用のメイン変動パターンが特定されるときには、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU37aは、リーチなしのはずれ変動用のメイン変動パターンが特定されるときには、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせを決定する。
また、副制御用CPU37aは、サブ変動パターンや飾り図柄の組み合わせの決定とともに、飾図変動ゲームに伴わせて行わせる予告演出などの種類も決定する。そして、変動開始コマンドが入力された副制御用CPU37aは、上記の決定事項にしたがった演出内容で飾図変動ゲームが表示されるように画像表示装置14の表示内容を制御する。
そして、副制御用CPU37aは、メイン変動パターンから特定される変動時間の経過により、飾図変動ゲームを終了させ、飾り図柄の組み合わせを導出させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。具体的に言えば、副制御用CPU37aは、変動停止コマンドが入力されることによって飾図変動ゲームを終了させる。
この実施形態において、変動開始コマンドは、副制御用CPU37aが飾図変動ゲームを画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドであって、第1制御情報に相当する。また、同様に、変動停止コマンドは、副制御用CPU37aが飾図変動ゲームを画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドであって、第1制御情報に相当する。なお、この実施形態においては飾図変動ゲームを表示させる処理において特図コマンドを用いることから、特図コマンドについても、副制御用CPU37aが飾図変動ゲームを画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドである。そして、飾図変動ゲームは、所定の制御コマンドが入力されることによって行われる遊技演出である。また、飾図変動ゲームは、変動開始コマンドや変動終了コマンドが入力されることによってその開始と終了が制御されることから、特図変動ゲームに付随する演出である。なお、飾図変動ゲームには、飾り図柄を変動させる演出に加え、リーチや予告などの演出も含まれており、これらの演出も特図変動ゲームに付随する演出である。
次に、当り遊技に関する処理を説明する。
副制御用CPU37aは、オープニングコマンドが入力されると、オープニング演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。このとき、副制御用CPU37aは、オープニングコマンドから特定される当りの種類に応じたオープニング演出を選択し、行わせる。また、副制御用CPU37aは、開放コマンドが入力されると、開放遊技に伴う演出(開放演出)を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。一方で、副制御用CPU37aは、閉鎖コマンドが入力されると、開放遊技に伴う演出(開放演出)を終了させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。また、副制御用CPU37aは、エンディングコマンドが入力されると、エンディング演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。このとき、副制御用CPU37aは、エンディングコマンドから特定される当りの種類に応じたエンディング演出を選択し、行わせる。なお、小当り遊技の場合、副制御用CPU37aは、オープニングコマンドが入力されることによって開始させた演出をエンディングコマンドが入力されるまで継続して行わせる。
この実施形態において、オープニングコマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、エンディングコマンドは、副制御用CPU37aが当り遊技中の演出を画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドであって、第1制御情報に相当する。そして、当り遊技中の演出は、所定の制御コマンドが入力されることによって行われる遊技演出である。
次に、遊技状態に関する処理を説明する。
副制御用CPU37aは、状態1指定コマンドなどの状態指定コマンドが入力されると、当該コマンドから特定される遊技状態に応じた画像を表示させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。遊技状態に応じた画像は、例えば飾り図柄の背面に表示される背景画像である。また、遊技状態毎に飾図変動ゲームで用いる飾り図柄の意匠を変更する場合、その飾り図柄の画像は遊技状態に応じた画像である。
次に、デモ演出に関する処理を説明する。
副制御用CPU37aは、デモコマンドが入力されると、デモ演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。デモ演出は、予め定めた演出時間が終了するまでを1回として行われる。そして、デモ演出中に終了条件が成立せずに、演出時間が終了した場合は、繰り返しデモ演出を実行させる。デモ演出の終了条件は、第1始動口15や第2始動口16へ入球し、特図変動ゲームが開始されることである。
この実施形態において、デモコマンドは、副制御用CPU37aがデモ演出を画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドであって、第1制御情報に相当する。そして、デモ演出は、所定の制御コマンドが入力されることによって行われる遊技演出である。
次に、遊技球の発射態様(遊技球の打ち方)の報知に関する処理を説明する。
副制御用CPU37aは、右打ち指定コマンドが入力されると、遊技球の発射態様として右打ちを特定可能な情報(画像)を表示させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。この実施形態のパチンコ遊技機10では、当り遊技中や入球率向上状態中に右打ちが推奨されている。このため、副制御用CPU37aは、当り遊技中や入球率向上状態中は、右打ちを特定可能な情報を継続的に表示させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。また、副制御基板37は、左打ち指定コマンドが入力されると、遊技球の発射態様として左打ちを特定可能な情報(画像)を表示させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。この実施形態のパチンコ遊技機10では、当り遊技中ではなく、非入球率向上状態中に左打ちが推奨されている。そして、この実施形態において左打ち指定コマンドは、入球率向上状態が終了した時に遊技球の発射態様を右打ちから左打ちに戻させることを目的として入力される。このため、副制御用CPU37aは、左打ち指定コマンドが入力されると、所定時間の間、左打ちを特定可能な情報を表示させるように画像表示装置14の表示内容を制御する。
この実施形態において、右打ち指定コマンドや左打ち指定コマンドは、副制御用CPU37aが遊技球の発射態様を特定可能な情報を報知させる処理を行うための制御コマンドであって、第2制御情報に相当する。そして、画像表示装置14に表示される右打ちを特定可能な情報と左打ちを特定可能な情報は、遊技者の操作を特定可能な操作情報である。
図3(a),(b)及び図4は、主制御用CPU36aからの指示を受けた副制御用CPU37aの制御によって各種遊技演出が行われる態様を図示している。
最初に、図3(a)にしたがって飾図変動ゲーム並びにデモ演出について説明する。
変動開始コマンド(図中の符号「SC」)が入力されると、画像表示装置14では、特図変動ゲームに付随する遊技演出として飾図変動ゲームが行われる。その後、変動パターンに基づく変動時間が経過し、変動停止コマンド(図中の符号「TC」)が入力されると、画像表示装置14では、飾図変動ゲームが終了する。このとき、画像表示装置14には、特図コマンドをもとに決定された飾り図柄の組み合わせが導出されている。
そして、ゲーム終了時点において始動保留数が零でなければ(1以上の場合)、次の変動開始コマンドが入力されることによって画像表示装置14では、次の飾図変動ゲームが行われる。なお、始動保留数が零でない場合、飾図変動ゲーム(及び特図変動ゲーム)は始動保留数が零になるまで連続的に行われる。このとき、連続する飾図変動ゲーム(及び特図変動ゲーム)の間には、所定時間のインターバル(図中の「IN」)が設けられ、ゲーム終了後はインターバルを経て次のゲームが行われる。このようにインターバルは、遊技の進行を待機している状態である。なお、前述したゲーム間のインターバルには所定時間が定められていることから、始動保留数が零でない場合における遊技の進行はインターバルによって一時的に待機されていることになる。インターバルは、主制御用CPU36aの制御によって作り出され、主制御用CPU36aで生成された制御コマンドを副制御用CPU37aが受け取るまでの時間に相当する。
また、図3(a)に示すように、ゲーム終了時点において始動保留数が零である場合、デモ演出の実行条件が成立する。そして、インターバルを経てデモコマンド(図中の符号「DC」)が入力されることによって画像表示装置14ではデモ演出が行われる。デモ演出は、例えば前回の飾図変動ゲームで導出され、停止表示されている飾り図柄(図3の例示では[251])を左右方向に揺動させるなどの形態で行われる。なお、デモ演出は、このような飾り図柄を動作させる形態に限らず、例えばパチンコ遊技機10の宣伝用画像を表示させることやパチンコ遊技機10の製造メーカのロゴ画像を表示させることなどでもよい。デモ演出が行われている間は、保留されている特図変動ゲームが存在せずに待機している状態である。そして、デモ演出は、第1始動口15や第2始動口16へ入球することによって特図変動ゲームの始動条件が成立するまで継続される。このため、デモ演出が行われている間は、前述したインターバルと同様にパチンコ遊技機10の待機状態ではあるが、インターバルと違って何時、待機状態が終了するか分からない状態である。
その後、デモ演出が行われている間に特図変動ゲームの始動条件が成立し、かつ実行条件が成立すると、変動開始コマンドが入力され、画像表示装置14では飾図変動ゲームが行われる。この飾図変動ゲームは前述同様に変動停止コマンドの入力によって終了される。
また、遊技状態が入球率向上状態である場合、副制御用CPU37aには、右打ち指定コマンドが入力される。このため、画像表示装置14には、右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。この右打ちを特定可能な情報は、入球率向上状態であるとき、継続的に表示されている。なお、情報の表示形態は、画像表示装置14における特定の領域に固定的に表示されてもよいし、画像表示装置14の表示領域を例えば右から左に流動するように表示されてもよい(テロップ表示)。
次に、図3(b)にしたがって2R確変大当り(利益小の大当り)に基づく当り遊技について説明する。
2R確変大当りが決定された場合は、飾図変動ゲーム(図中の「当り変動」)の終了後、インターバル(図中の「IN」)を経て、当り遊技が開始される。なお、当り遊技が開始されるまでのインターバルも、遊技の進行を待機している状態であり、そのインターバルによって遊技の進行が一時的に待機されている。
当り遊技の開始後、オープニングコマンド(図中の「OC」)が入力されると、画像表示装置14では、オープニング演出が行われる。その後、1回目の開放遊技が開始されることによって1回目の開放遊技に対応する開放コマンド(図中の「KC」)が入力されると、画像表示装置14では、1回目の開放遊技に応じた開放演出が行われる。そして、開放遊技の終了条件が成立すると、1回目の開放遊技が終了されることによって閉鎖コマンド(図中の「HC」)が入力される。
次に、2回目の開放遊技が開始されることによって2回目の開放遊技に対応する開放コマンド(図中の「KC」)が入力されると、画像表示装置14では、2回目の開放遊技に応じた開放演出が行われる。なお、開放遊技は、当りの種類毎に定められている回数分、連続的に行われる。このとき、連続する開放遊技の間には、所定時間のインターバル(図中の「IN」)が設けられ、開放遊技の終了後にインターバルを経て次の開放遊技が行われる。このように開放遊技の間のインターバルも、遊技の進行を待機している状態である。なお、開放遊技の間のインターバルには所定時間が定められていることから、遊技の進行はインターバルによって一時的に待機されていることになる。
その後、2回目の開放遊技が終了することによってエンディングコマンド(図中の「EC」)が入力されると、画像表示装置14では、エンディング演出が行われる。エンディング演出は、予め定めた演出時間の経過によって終了し、エンディング演出の終了によって当り遊技も終了する。そして、当り遊技の終了時点において始動保留数が零でなければ、次の変動開始コマンドが入力されることによって画像表示装置14では、次の飾図変動ゲームが行われる。当り遊技の終了後、次のゲームが開始される迄の間にもインターバルがある。なお、当り遊技の終了時点において始動保留数が零である場合は、前述同様にデモ演出の実行条件が成立し、デモ演出が行われる。
なお、この実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技盤11の右方の領域に大入賞口18が配置されている。このため、当り遊技中は、右打ちによって遊技球を遊技盤11の右方の領域に流下させることで大入賞口18へ遊技球を入球させることができる。したがって、副制御基板37には、右打ち指定コマンドが入力される。このため、画像表示装置14には、右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。この右打ちを特定可能な情報は、当り遊技中、継続的に表示されている。
次に、図3(b)にしたがって小当りに基づく小当り遊技について説明する。
小当り遊技は、前述した2R確変大当りに基づく当り遊技と同様の流れで行われる。そして、この実施形態において小当り遊技中の開放遊技(図中の1回目、2回目の遊技)において画像表示装置14では、オープニングで開始された演出が継続的に行われる。なお、小当り遊技の場合は、オープニングコマンド(図中の「OC」)とエンディングコマンド(図中の「EC」)が副制御用CPU37aに入力され、開放コマンド(図中の「KC」)や閉鎖コマンド(図中のHC)は入力されない。
次に、図4にしたがって15R確変大当り及び15R非確変大当り(何れも利益大の大当り)に基づく当り遊技について説明する。
この場合の当り遊技についても、前述した2R確変大当りに基づく当り遊技と同様の流れで行われる。つまり、副制御用CPU37aには、オープニングの開始時にオープニングコマンドが入力され、各開放遊技の開始時に開放コマンドが入力され、各開放遊技の終了時に閉鎖コマンドが入力され、エンディングの開始時にエンディングコマンドが入力される。そして、画像表示装置14では、入力されたコマンドに応じてオープニング演出、開放演出、エンディング演出が開始されるとともに終了される。なお、オープニング演出、開放演出、及びエンディング演出の各演出内容は、2R確変大当りに基づく当り遊技とは異なる演出内容である。また、15R確変大当り及び15R非確変大当りに基づく当り遊技中も右打ち指定コマンドが入力されており、画像表示装置14には右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。
次に、図5にしたがって主制御基板36及び副制御基板37が起動する流れと、その起動時における画像表示装置14の画面表示について説明する。
パチンコ遊技機10への電力供給が行われると、主制御用CPU36a(主制御基板36)と副制御用CPU37a(副制御基板37)のそれぞれは、起動を開始するとともにそれぞれに初期設定を行った後、遊技を制御できる状態である通常処理へ移行する。このとき、この実施形態のパチンコ遊技機10では、主制御用CPU36aと副制御用CPU37aの起動タイミングが相違している。具体的に言えば、主制御用CPU36aは、副制御用CPU37aよりも所定時間T、遅延して起動する。
このような主制御用CPU36aの起動を遅延させる処理は、電力供給を開始させたときにリセット信号回路38cから出力されるリセット信号の入力時間(この実施形態では第1状態としている時間)を延長させることによって行われる。つまり、電力供給を開始したときにはリセット信号回路38cから主制御用CPU36aと副制御用CPU37aのそれぞれに第1状態のリセット信号が入力されるが、副制御用CPU37aへ入力されるリセット信号を先に第2状態へ遷移させ、その後所定時間Tの経過に伴って主制御用CPU36aへ入力されるリセット信号を第2状態へ遷移させる。このように副制御用CPU37aを先に起動させておくことで、起動を開始した主制御用CPU36aの処理によって出力される制御情報を、副制御用CPU37aが確実に受け取ることができるようになる。なお、上記説明並びに図5に示す「電力供給」には、主電源をONにした場合(通常の電源投入)に限らず、復電によって電力供給が再開される場合も含む。
先に起動を開始した副制御用CPU37aは、主制御用CPU36aの処理によって出力される制御情報の入力待ちの状態となる。この制御情報の入力待ちの状態において副制御用CPU37aは、画像表示装置14の表示内容を復帰画面G1に制御する。復帰画面G1は、例えば、図5に示すように「画面表示復帰中_しばらくお待ち下さい」という画面である。その後、主制御用CPU36aが起動すると、その初期設定において制御情報が生成される。このときに生成される制御情報は、主制御用RAM36cの記憶内容を初期化して制御を開始させる場合と、主制御用RAM36cの記憶内容を初期化せずに当該記憶内容に基づいて制御を復帰させる場合とで、相違する。
主制御用RAM36cの初期化は、RAMクリアスイッチ38fを操作しながら電力供給を行うことによって指示される。一方、主制御用RAM36cを初期化しないこと(記憶内容にしたがって復帰すること)は、RAMクリアスイッチ38fを操作せずに電力供給を行うことによって指示される。主制御用CPU36aは、初期化の指示を受けた場合、主制御用RAM36cに記憶されている遊技制御に関する情報(記憶内容)を初期化し、主制御用RAM36cの記憶領域に初期値を設定する。例えば、遊技状態として確率変動状態である時に電力供給が停止された場合は、主制御用RAM36cに確率変動状態であることを特定可能な情報が保持されているが、その情報を初期化し、遊技状態として通常状態であることを特定可能な情報(初期値)を設定する。
一方、主制御用CPU36aは、初期化の指示を受けていない場合、主制御用RAM36cの記憶内容が正常であるかを確認し、異常であるときには前述同様に初期化を行って初期値を設定するとともに、正常であるときには主制御用RAM36cに記憶されている遊技制御に関する情報(記憶内容)に基づいて復帰させる処理を行う。主制御用RAM36cの記憶内容が正常であるか、異常であるかの確認は、例えばバックアップフラグの状態確認とチェックサムの一致確認によって行われる。
パチンコ遊技機10への電力供給が停止された場合(電源電圧V1が所定電圧V0に降下した場合)、主制御用CPU36aは、電源断監視回路38bから出力される電源断信号を入力し、主制御用RAM36cの記憶内容をバックアップするためのバックアップ処理を実行する。バックアップ処理では、電源遮断時における主制御用RAM36cのチェックサムが算出されて主制御用RAM36cに記憶されるとともに、正常にバックアップ処理が行われた場合にはその旨を特定可能なバックアップフラグが設定される。このため、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cに設定されているバックアップフラグの状態を確認することで、主制御用RAM36cの記憶内容が正常であるかを判断することができる。また、主制御用CPU36aは、初期設定において電力供給時における主制御用RAM36cのチェックサムを新たに算出し、その算出値と主制御用RAM36cに記憶されている電源遮断時のチェックサムとが一致するかを確認することで、主制御用RAM36cの記憶内容が正常であるかを判断することができる。そして、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cの記憶内容が異常であると判断した場合、前述同様に主制御用RAM36cを初期化し、初期値を設定する。一方、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cの記憶内容が正常であると判断した場合、主制御用RAM36cを初期化せずに、主制御用RAM36cに記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる。
主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cを初期化して制御を開始させる場合、制御情報として初期化したことを特定可能な電源投入コマンド(初期化情報)を生成し、その電源投入コマンドが副制御用CPU37aに入力される。副制御用CPU37aは、電源投入コマンドが入力された場合、図5に示すように、画像表示装置14の表示内容を復帰画面G1から復帰画面G2に制御する。復帰画面G2は、例えば、図5に示すように、[123]という飾り図柄の組み合わせ(初期図柄組み合わせ)を表示させる。
一方、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cを初期化せずに制御を開始させる場合、制御情報として初期化せずに主制御用RAM36cの記憶内容に基づいて復帰することを特定可能な復電コマンド(復電情報)を生成し、その復電コマンドが副制御用CPU37aに入力される。主制御用RAM36cを初期化せずに制御を開始させることが、電力供給が停止した場合でも保持されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させることに相当する。副制御用CPU37aは、復電コマンドが入力された場合、図5に示すように、画像表示装置14の表示内容を復帰画面G1から、電力供給が停止されたときの状態に応じた復帰画面G3,G4に制御する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、電力供給が停止されたときの状態を特定可能なように複数種類の復電コマンドを備えている。電力供給が停止されたときの状態は、「変動中」と、「待機中」と、「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」と、「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」と、に分類できる。「変動中」は図柄変動ゲームが行われているときを示し、「待機中」はインターバル中及びデモ演出中を示す。そして、復電コマンドとして、「変動中」を特定可能な復電コマンドと、「待機中」を特定可能な復電コマンドと、「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」を特定可能な復電コマンドと、「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」を特定可能な復電コマンドと、を備えている。
副制御用CPU37aは、「変動中」若しくは「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」を特定可能な復電コマンドが入力された場合、図5に示すように、画像表示装置14の表示内容を復帰画面G1から復帰画面G3に制御する。復帰画面G3は、例えば、図5に示すように「画面表示復帰中_遊技を続けて下さい」という画面である。この復帰画面G3は、「遊技を続けて下さい」というメッセージを備えており、遊技者に推奨する行動を示す表示を含む、第1態様の復帰画面となる。そして、この実施形態において、「変動中」若しくは「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」から復帰することが、第1状態から復帰することに相当する。
また、副制御用CPU37aは、「待機中」若しくは「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」を特定可能な復電コマンドが入力された場合、図5に示すように、画像表示装置14の表示内容を復帰画面G1から復帰画面G4に制御する。復帰画面G4は、例えば、図5に示すように、[321]という飾り図柄の組み合わせ(復電時図柄組み合わせ)の画面である。復帰画面G4は、図柄が停止している表示を含む、第2態様の復帰画面となる。そして、この実施形態において、「待機中」若しくは「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」から復帰することが、第2状態から復帰することに相当する。
また、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cを初期化せずに制御を開始させる場合、遊技制御に関する情報から入球率向上状態、若しくは当り遊技であったことを特定すると、右打ち指定コマンドをさらに生成する。そして、副制御用CPU37aは、右打ち指定コマンドが入力された場合、画像表示装置14に右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)を表示させる。このときに表示される「右打ち→」の情報は、復帰画面G3,G4が表示されているときに復帰後の遊技者の操作(遊技球の打ち方)を特定可能な操作情報(打ち方情報)であり、この表示によって復帰後の遊技者の操作が報知される。
この実施形態において復帰コマンドや右打ち指定コマンドが入力されることによって前述した画面表示に関する処理を行う副制御用CPU37aが、復帰に関する報知処理を行う処理手段として機能する。そして、報知処理には前述したように復帰画面G3,G4を表示させることと、復帰後の遊技者の操作を特定可能な操作情報(「右打ち→」)を報知させることと、を含む。
そして、主制御用CPU36aは、主制御用RAM36cを初期化せずに制御を開始させる場合、初期設定後、通常処理に移行し、遊技制御を開始させる。このとき、主制御用CPU36aは、電力供給が停止された時に実行していた処理に戻り、その処理から制御を復帰させる。なお、電力供給が停止されたときの遊技状態が確率変動状態や入球率向上状態であった場合、その遊技状態が復帰される。
次に、図6〜図10にしたがって、主制御用RAM36cを初期化せずに初期設定が行われてからの主制御用CPU36a及び副制御用CPU37aの処理内容と、画像表示装置14の画面表示について説明する。
図6は、はずれ変動の変動中から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、変動中からの復帰であることから復帰画面G3が表示されている。そして、主制御用CPU36aは、はずれ変動の変動時間の経過時に変動停止コマンドを生成し、その変動停止コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動停止コマンドを入力した副制御用CPU37aは、復電時の組み合わせである[321]が停止表示されている画面(復帰画面G4)を画像表示装置14に表示させる。
その後、主制御用CPU36aは、始動保留数が零でない場合、次の特図変動ゲームを開始させるために変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動開始コマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数が零の場合、デモコマンドを生成し、そのデモコマンドが副制御用CPU37aに入力される。デモコマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。
はずれ変動からの復帰の場合は、変動停止コマンド(所定の制御情報)が入力されるまで復帰画面が表示されており、遊技演出の制御は行われない。そして、変動停止コマンドの入力によって制御コマンドに基づく遊技演出の制御が復帰される。
図7は、利益小の大当り(2R確変大当り)若しくは小当りに関する変動から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、変動中からの復帰であることから復帰画面G3が表示されている。そして、主制御用CPU36aは、当り変動の変動時間の経過時に変動停止コマンドを生成し、その変動停止コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動停止コマンドを入力した副制御用CPU37aは、復電時の組み合わせである[321]が停止表示されている画面(復帰画面G4)を画像表示装置14に表示させる。
その後、主制御用CPU36aは、当り遊技を進行させるための処理を行う。すなわち、主制御用CPU36aは、オープニングの開始時にオープニングコマンドを生成し、そのオープニングコマンドが副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、利益小の大当りの場合、各開放遊技の開始時に開放コマンドを生成するとともに各開放遊技の終了時に閉鎖コマンドを生成し、これらの開放コマンドと閉鎖コマンドが副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、エンディングの開始時にエンディングコマンドを生成し、そのエンディングコマンドが副制御用CPU37aに入力される。
このように当り遊技の遊技演出を制御するための制御コマンドが入力されるが、この実施形態において副制御用CPU37aは、図7の条件で復帰する場合、これらの制御コマンドに基づく遊技演出を実行させない。つまり、復帰時においては、オープニング演出、開放演出、エンディング演出は実行されない。そして、副制御用CPU37aは、これらの遊技演出を実行させない代わりに、変動停止コマンドを入力したことによって表示させた復電時の組み合わせである[321]が停止表示されている画面(復帰画面G4)を、当り遊技中、継続して表示させる。
そして、当り遊技が終了すると、主制御用CPU36aは、始動保留数が零でない場合、次の特図変動ゲームを開始させるために変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動開始コマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数が零の場合、デモコマンドを生成し、そのデモコマンドが副制御用CPU37aに入力される。デモコマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。
利益小の大当り(2R確変大当り)若しくは小当りに関する変動から復帰する場合は、当り遊技後に変動開始コマンド若しくはデモコマンドが入力されるまで復帰画面が表示されており、遊技演出の制御は行われない。つまり、前述したように当り遊技の遊技演出に関する制御コマンドは入力されているが、遊技演出の制御は行われず、復帰画面が継続される。そして、変動開始コマンド若しくはデモコマンドの入力によって制御コマンドに基づく遊技演出の制御が復帰される。
図8は、利益大の大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)に関する変動から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、変動中からの復帰であることから復帰画面G3が表示されている。そして、主制御用CPU36aは、当り変動の変動時間の経過時に変動停止コマンドを生成し、その変動停止コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動停止コマンドを入力した副制御用CPU37aは、復電時の組み合わせである[321]が停止表示されている画面(復帰画面G4)を画像表示装置14に表示させる。
その後、主制御用CPU36aは、当り遊技を進行させるための処理を行う。すなわち、オープニングの開始時にオープニングコマンドを生成し、そのオープニングコマンドが副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、各開放遊技の開始時に開放コマンドを生成するとともに各開放遊技の終了時に閉鎖コマンドを生成し、これらの開放コマンドと閉鎖コマンドが副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、エンディングの開始時にエンディングコマンドを生成し、そのエンディングコマンドが副制御用CPU37aに入力される。
この実施形態において副制御用CPU37aは、図8の条件で復帰する場合、オープニングコマンドや開放コマンドが入力されると、復帰時専用の演出として位置付けられている復電時汎用演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。つまり、図8の条件で復帰する場合は、図7の条件で復帰する場合と異なり、制御コマンドを入力したことによって遊技演出が行われている。そして、副制御用CPU37aは、エンディングコマンドが入力されると、エンディングコマンドから特定される当りの種類に応じたエンディング演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。
そして、当り遊技が終了すると、主制御用CPU36aは、始動保留数が零でない場合、次の特図変動ゲームを開始させるために変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動開始コマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数が零の場合、デモコマンドを生成し、そのデモコマンドが副制御用CPU37aに入力される。デモコマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。
利益大の大当りに関する当り変動から復帰する場合は、変動停止コマンド(所定の制御情報)が入力されるまで復帰画面が表示されており、遊技演出の制御は行われない。そして、オープニングコマンドや開放コマンドが入力されると通常とは異なる遊技演出が行われ、エンディングコマンドの入力によって制御コマンドに基づく遊技演出の制御が復帰される。
なお、図6〜図8の例示において遊技状態が入球率向上状態である場合、若しくは当り遊技中である場合、前述したように初期設定において右打ち指定コマンドが副制御用CPU37aに入力され、右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。すなわち、図6〜図8の例示において右打ち指定コマンドは、遊技演出を制御する制御情報よりも先に入力されている。このため、副制御用CPU37aは、遊技演出を表示させる処理よりも操作情報(「右打ち→」)を報知させる処理を先に行う。つまり、図6〜図8の例示において操作情報の報知は、画像表示装置14による遊技演出の表示よりも優先して行われている。
図9は、利益小の大当り(2R確変大当り)若しくは小当りに基づく当り遊技から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、当り遊技中からの復帰であることから復帰画面G4が表示されている。
そして、主制御用CPU36aは、当り遊技の段階に応じて制御コマンド(開放コマンド、閉鎖コマンド、エンディングコマンド)を生成し、これらの制御コマンドが副制御用CPU37aに入力される。しかし、この場合において副制御用CPU37aは、図7の例示と同様にこれらの制御コマンドに基づく遊技演出を実行させない。つまり、復帰時においては、開放演出、エンディング演出は実行されない。そして、副制御用CPU37aは、これらの遊技演出を実行させない代わりに、復電コマンドの入力によって表示させた復電時の組み合わせである[321]が停止表示されている画面(復帰画面G4)を、当り遊技中、継続して表示させる。
そして、当り遊技が終了すると、主制御用CPU36aは、始動保留数が零でない場合、次の特図変動ゲームを開始させるために変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動開始コマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数が0の場合、デモコマンドを生成し、そのデモコマンドが副制御用CPU37aに入力される。デモコマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。
利益小の大当り(2R確変大当り)若しくは小当りに基づく当り遊技から復帰する場合は、当り遊技後に変動開始コマンド若しくはデモコマンドが入力されるまで復帰画面が表示されており、遊技演出の制御は行われない。つまり、前述したように当り遊技の遊技演出に関する制御コマンドは入力されているが、遊技演出の制御は行われず、復帰画面が継続される。そして、変動開始コマンド若しくはデモコマンドの入力によって制御コマンドに基づく遊技演出の制御が復帰される。
図10は、利益大の大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)に基づく大当り遊技(オープニング中)から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、当り遊技中からの復帰であることから復帰画面G3が表示されている。
そして、主制御用CPU36aは、各開放遊技の開始時に開放コマンドを生成するとともに各開放遊技の終了時に閉鎖コマンドを生成し、これらの開放コマンドと閉鎖コマンドが副制御用CPU37aに入力される。また、主制御用CPU36aは、エンディングの開始時にエンディングコマンドを生成し、そのエンディングコマンドが副制御用CPU37aに入力される。
この実施形態において副制御用CPU37aは、図10の条件で復帰する場合、開放コマンド(1回目の開放遊技用)が入力されると、復帰時専用の演出として位置付けられている復電時汎用演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。つまり、図10の条件で復帰する場合は、図9の条件で復帰する場合と異なり、制御コマンドを入力したことによって遊技演出が行われている。そして、副制御用CPU37aは、エンディングコマンドが入力されると、エンディングコマンドから特定される当りの種類に応じたエンディング演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。
そして、当り遊技が終了すると、主制御用CPU36aは、始動保留数が零でない場合、次の特図変動ゲームを開始させるために変動開始コマンドを生成し、その変動開始コマンドが副制御用CPU37aに入力される。変動開始コマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU36aは、始動保留数が零の場合、デモコマンドを生成し、そのデモコマンドが副制御用CPU37aに入力される。デモコマンドを入力した副制御用CPU37aは、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。
利益大の大当りに基づく大当り遊技においてオープニングから復帰する場合は、開放コマンドが入力されるまで復帰画面が表示されており、遊技演出の制御は行われない。そして、開放コマンドが入力されると通常とは異なる遊技演出が行われ、エンディングコマンドの入力によって制御コマンドに基づく遊技演出の制御が復帰される。
なお、利益大の大当りに基づく大当り遊技において開放遊技から復帰する場合、副制御用CPU37aは、開放コマンド(所定回目の開放遊技用)が入力されると、復帰時専用の演出として位置付けられている復電時汎用演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。また、副制御用CPU37aは、エンディングコマンドが入力されると、エンディングコマンドから特定される当りの種類に応じたエンディング演出を行わせるように画像表示装置14の表示内容を制御する。その後は、図10の例示で説明した制御と同様に制御を行う。また、利益大の大当りに基づく大当り遊技においてエンディングから復帰する場合、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。一方、副制御用CPU37aは、デモコマンドを入力すると、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。前述のように利益大の大当りに基づく大当り遊技において電力供給が停止された場合は、その停止された時の段階の次に行われる遊技演出の制御コマンドが入力されることによって、当該制御コマンドに基づく演出の制御が行われる。
なお、図9及び図10の例示において、当り遊技中である場合、前述したように初期設定において右打ち指定コマンドが副制御用CPU37aに入力され、右打ちを特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。すなわち、図9及び図10の例示において右打ち指定コマンドは、遊技演出を制御する制御情報よりも先に入力されている。このため、副制御用CPU37aは、遊技演出を表示させる処理よりも操作情報(「右打ち→」)を報知させる処理を先に行う。つまり、図9及び図10の例示において操作情報の報知は、画像表示装置14による遊技演出の表示よりも優先して行われている。
次に、待機中であるインターバル(特図変動ゲーム間、開放遊技間など)、若しくはデモ中から復帰する場合について説明する。
この場合の画像表示装置14には、図5に示すように、復帰画面G4が表示されている。
そして、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14で飾図変動ゲームを開始させる。また、副制御用CPU37aは、デモコマンドを入力すると、画像表示装置14でデモ演出を開始させる。また、副制御用CPU37aは、利益小の大当り、若しくは小当りに関する制御コマンドを入力すると、図9の例示と同様にこれらの制御コマンドに基づく遊技演出を実行させない。また、副制御用CPU37aは、利益大の大当りに関する制御コマンドを入力すると、図10の例示と同様にこれらの制御コマンドに基づき復電時汎用演出やエンディング演出を実行させる。
なお、遊技状態が入球率向上状態である場合、並びに当り遊技中である場合、前述したように初期設定において右打ち指定コマンドが副制御用CPU37aに入力され、右打ちが特定可能な情報(図中の「右打ち→」)が表示されている。すなわち、右打ち指定コマンドは、遊技演出を制御する制御情報よりも先に入力されている。このため、副制御用CPU37aは、遊技演出を表示させる処理よりも操作情報(「右打ち→」)を報知させる処理を先に行う。つまり、待機中から復帰する場合においても操作情報の報知は、画像表示装置14による遊技演出の表示よりも優先して行われている。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)電力供給が停止したときの遊技制御に関する情報に基づいて復帰する場合、画像表示装置14に復帰画面G3,G4が表示されているときに操作情報(「右打ち→」)が報知される。このため、復帰後にどのように遊技球を打てば良いかを遊技者に把握させることができる。つまり、電力供給が停止したときにどのように遊技球を打っていたかを遊技者に把握させることができる。したがって、電力供給の停止に伴う遊技者の不利益を低減させることができる。
(2)操作情報を遊技演出よりも優先して行わせることで、復帰後にどのように遊技球を打てば良いかを遊技者に確実に把握させることができる。そして、操作情報の報知は、電力供給が停止したときの状況に関係なく優先して行われるので、復帰後にどのように遊技球を打てば良いかを遊技者に確実に把握させることができる。
(3)復電時に入力された制御情報の種類に応じて遊技演出を実行させない制御を行うことで、電力供給が停止したときに例えば利益小の大当りに関する遊技演出が行われているような場合は当該遊技演出を実行させずに復帰させることができる。利益小の大当りや小当りは、遊技者にとって望まれるものであるとは限らない。このため、このような場合においては、例えば停電などによって電力供給が停止したことで気分を低下させている遊技者の気分を、利益小の大当りや小当りに関する遊技演出の復帰によってさらに低下させることが考えられる。したがって、利益小の大当りや小当りに関する遊技演出の制御情報を入力している場合には、当該制御情報に基づく遊技演出を実行させないことで、遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(4)遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されるまで復帰画面が継続されることで、復帰画面の表示によってパチンコ遊技機10の現況を遊技者に知らせることができる。
(5)利益小の大当りや小当りに関する遊技演出の制御情報を入力しているときには復帰画面を継続させて表示させるので、パチンコ遊技機10の現況を遊技者に知らせることができる。そして、変動開始コマンドやデモコマンドが入力されることによって復帰画面の表示を終了させ、遊技演出の制御を復帰させるので、違和感を与えることなく、遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(6)一方、利益大の大当りに関する遊技演出の制御情報を入力されているときには当該制御情報をもとに遊技演出を行わせる。このため、利益が大きい状態から復帰していることを遊技者に知らせることができる。その結果、利益大の大当りによって得られる遊技者の利益を、電力供給が停止されたことによって損なわせないようにすることができる。
(7)電力供給が停止された時の状態から復帰するに際して、その状態を考慮した復帰画面を画像表示装置14に表示させることができる。したがって、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(8)特に、待機中から復帰する場合には、変動中や利益大の大当りに基づく大当り遊技中から復帰する場合とは異なる復帰画面を表示させるので、遊技を直ちに再開する必要があるか否かについて容易に判断することができる。
(9)また、同様に、利益小の大当りに基づく大当り遊技中や小当り遊技中から復帰する場合には、変動中や利益大の大当りに基づく大当り遊技中から復帰する場合とは異なる復帰画面を表示させるので、遊技を直ちに再開する必要があるか否かについて容易に判断することができる。
(10)変動中や利益大の大当りに基づく大当り遊技中から復帰する場合には復帰画面として遊技者に推奨する行動を示す表示が行われることで、何を行うべきかを判断させることができる。一方、待機中、利益小の大当りに基づく大当り遊技中あるいは小当り遊技中から復帰する場合には復帰画面として図柄の停止している表示が行われることで、遊技を直ちに再開する必要があるか否かについて容易に判断させることができる。したがって、電力供給が停止された際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(第2の実施形態)
以下、パチンコ遊技機に具体化した第2の実施形態を図11〜図14にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成については同一の符号を付すなどして、その重複する説明は省略又は簡略する。
図11に示すように、この実施形態のパチンコ遊技機10は、3種類の大当りと1種類の小当りとを備えている。3種類の大当りには、特別図柄Aに対応付けられた15R確変大当りと、特別図柄Bに対応付けられた15R非確変大当りと、特別図柄Cに対応付けられた2R確変大当りと、を含む。また、1種類の小当りは、特別図柄Dに対応付けられている。
15R確変大当り、及び15R非確変大当りは、大当り遊技を構成する開放遊技(ラウンド遊技)の回数を「15回」に設定した大当りである。また、2R確変大当りは、大当り遊技を構成する開放遊技の回数を「2回」に設定した大当りである。なお、15R確変大当りと15R非確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンは、同一である。開放パターンは、大入賞口18の開放回数と、1回の開放遊技に規定する大入賞口18の上限開放時間と、大入賞口18の開放間のインターバル時間と、によって構成される。一方で、2R確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンは、15R確変大当りと15R非確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンと異なっている。この実施形態において2R確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンは、15R確変大当りと15R非確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンに比して、大入賞口18の開放回数が少なく、かつ大入賞口18の上限開放時間が短い。つまり、2R確変大当りに基づく大当り遊技は、15R確変大当り及び15R非確変大当りに比して、大当り遊技中における大入賞口18のトータルの開放時間が短い。
また、これらの3種類の大当りは、大当り抽選の当選時の遊技状態に応じて、大当り遊技終了後の遊技状態が制御される。この実施形態のパチンコ遊技機10における遊技状態は、確率変動状態の有無と入球率向上状態の有無との組み合わせによって作り出すことができる。具体的に言えば、遊技状態には、「非確率変動状態、かつ非入球率向上状態」である「低確低ベース状態」と、「非確率変動状態、かつ入球率向上状態」である「低確高ベース状態」と、「確率変動状態、かつ非入率向上状態」である「高確低ベース状態」と、「確率変動状態、かつ入率向上状態」である「高確高ベース状態」と、を含む。
15R確変大当りに当選した場合は、当選時の遊技状態が何れの遊技状態であっても、「高確高ベース状態」に制御される。この実施形態において15R確変大当りに当選したことによる「高確高ベース状態」は、次回の大当り抽選に当選するまで継続される。また、15R非確変大当りに当選した場合は、当選時の遊技状態が何れの遊技状態であっても、「低確高ベース状態」に制御される。この実施形態において15R非確変大当りに当選したことによる「低確高ベース状態」は、途中で大当り抽選に当選しないことを前提とし、大当り遊技終了後の特図変動ゲームの実行回数が「100回」に到達するまで継続される。
2R確変大当りに当選した場合は、当選時の遊技状態に応じて高確低ベース状態又は高確高ベース状態の何れかに制御される。具体的に言えば、当選時の遊技状態が低確低ベース状態の場合は、高確低ベース状態に制御される。この場合の高確低ベース状態は、次回の大当り抽選に当選するまで継続される。一方、当選時の遊技状態が低確高ベース状態、高確低ベース状態、又は高確高ベース状態の何れかである場合は、高確高ベース状態に制御される。この場合の高確高ベース状態は、次回の大当り抽選に当選するまで継続される。
一方、この実施形態の小当りは、小当り遊技中に大入賞口18を2回開放させる。そして、この実施形態において小当りは、2R確変大当りとによって何れの当りに当選したかを秘匿する秘匿状態を作り出す当りであって、大入賞口18の開放パターンを2R確変大当りに基づく大入賞口18の開放パターンと同一としている。なお、小当りは、小当り遊技の前後の遊技状態に変化を生じさせずに遊技状態を維持させる。
また、図12に示すように、この実施形態のパチンコ遊技機10は、複数(この実施形態では4つ)の演出モードを備えている。演出モードは、遊技状態に対応しており、現在の遊技状態を報知する。演出モードには、低確低ベース状態のときに滞在する通常モードと、低確低ベース状態又は高確低ベース状態のときに滞在する潜確モードと、がある。これらの通常モードと潜確モードは、低ベース状態、すなわち非入球率向上状態の演出モードである。この実施形態において潜確モードは、低確低ベース状態と高確低ベース状態の何れの遊技状態でも滞在することから、大当り抽選の抽選確率状態が高確率状態であるか、低確率状態であるか、を秘匿する演出モードである。
また、演出モードには、低確高ベース状態のときに滞在するチャンスモードと、高確高ベース状態のときに滞在する確変モードと、がある。これらのチャンスモードと確変モードは、高ベース状態、すなわち入球率向上状態の演出モードである。また、この実施形態においてチャンスモードと確変モードは、遊技状態と1対1で対応することから、遊技状態を確定的に報知する演出モードである。
また、画像表示装置14では、何れの演出モードであるかを特定可能な画面表示が行われる。この実施形態において画像表示装置14には、通常モードであればモード画面M1が表示されるとともに、潜確モードであればモード画面M2が表示される。また、この実施形態において画像表示装置14には、チャンスモードであればモード画面M3が表示されるとともに、確変モードであればモード画面M4が表示される。これらのモード画面M1〜M4は、遊技状態に応じた画像によって構成されており、当該画像は例えば背景画像や文字画像(例えば、「○○モード」)などである。
このようにモード画面M1〜M4の画面表示が行われることにより、遊技者は、現在の遊技状態を特定することが可能である。具体的に言えば、遊技者は、モード画面M1の画面表示によって低確低ベース状態であることを特定でき、モード画面M2の画面表示によって低確低ベース状態又は高確低ベース状態の何れかであることを特定できる。また、遊技者は、モード画面M3の画面表示によって低確高ベース状態であることを特定でき、モード画面M4の画面表示によって高確高ベース状態であることを特定できる。このため、この実施形態のパチンコ遊技機10では、前述したようにモード画面M1〜M4によって遊技状態を特定可能であるから、これらのモード画面M1〜M4は当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)終了後の遊技状態を報知する報知画面となる。なお、報知画面によって遊技状態を報知することは、その時点で滞在している可能性がある遊技状態を特定させることであり、その特定される遊技状態は単数でもよいし、複数でもよい。
次に、図12にしたがって、この実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードの移行態様を説明する。
最初に、通常モードからの移行態様を説明する。
15R確変大当り(図中の「A」)に当選した場合は、大当り遊技終了後に確変モードへ移行する。15R非確変大当り(図中の「B」)に当選した場合は、大当り遊技終了後にチャンスモードへ移行する。2R確変大当り(図中の「C」)に当選した場合は、大当り遊技終了後に潜確モードへ移行する。小当り(図中の「D」)に当選した場合は、小当り遊技終了後に潜確モードへ移行する。
次に、潜伏モードからの移行態様を説明する。
15R確変大当り又は2R確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後に確変モードへ移行する。15R非確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後にチャンスモードへ移行する。小当りに当選した場合は、小当り遊技終了後に潜確モードへ移行する、すなわち潜確モードへ再移行する。潜確モードでは、移行条件が成立した場合、通常モードへ移行する。この実施形態において、潜確モードから通常モードへの移行条件には、大当り抽選又は小当り抽選の当選を含まない。例えば、移行条件には、潜確モードへ移行してからの特図変動ゲームの実行回数が所定回数に達したことや、移行抽選に当選したことが挙げられる。なお、この実施形態では、小当りの当選によって通常モードから潜確モードへ移行した場合について、通常モードへの移行条件が定められている。このため、通常モード中に2R確変大当りに当選し、潜確モードへ移行した場合は、次回の大当り抽選に当選するまで潜確モードに滞在することになる。
次に、チャンスモードからの移行態様を説明する。
15R確変大当り又は2R確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後に確変モードへ移行する。15R非確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後にチャンスモードへ移行する、すなわちチャンスモードへ再移行する。小当りに当選した場合は、小当り遊技終了後にチャンスモードへ移行する、すなわちチャンスモードへ再移行する。チャンスモードでは、移行条件が成立した場合、通常モードへ移行する。この実施形態において、チャンスモードから通常モードへの移行条件には、大当り抽選又は小当り抽選の当選を含まず、入球率向上状態が終了することにしている。15R非確変大当りに当選した場合の入球率向上状態は、「100回」の特図変動ゲームを上限として付与される。このため、15R非確変大当りに当選してチャンスモードへ移行した場合は、「100回」の特図変動ゲームが実行されることで、通常モードへ移行する。
次に、確変モードからの移行態様を説明する。
15R確変大当り又は2R確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後に確変モードへ移行する、すなわち再移行する。15R非確変大当りに当選した場合は、大当り遊技終了後にチャンスモードへ移行する。小当りに当選した場合は、小当り遊技終了後に確変モードへ移行する、すなわち確変モードへ再移行する。
以下、前述した演出モードの移行態様を実現するための制御内容を説明する。
主制御用CPU36aは、遊技状態を特定可能な遊技状態情報(状態指定コマンド)を生成し、この遊技状態情報は副制御用CPU37aに入力される。この実施形態において遊技状態情報には、低確低ベース状態を特定可能な状態1指定コマンドと、高確高ベース状態を特定可能な状態2指定コマンドと、低確高ベース状態を特定可能な状態3指定コマンドと、高確低ベース状態を特定可能な状態4指定コマンドと、がある。これらの4つの状態指定コマンドは、主制御用CPU36aによって生成される。また、主制御用CPU36aは、入球率向上状態の終了条件を成立させる回数に達したときに終了コマンドを生成する。
そして、副制御用CPU37aは、状態指定コマンドから特定される情報や特図コマンドから特定される情報をもとに現在の遊技状態に応じた演出モードを特定し、その演出モードに対応するモード画面を画像表示装置14に表示させる。具体的に言えば、副制御用CPU37aは、低確低ベース状態を特定した場合、通常モードのモード画面M1を画像表示装置14に表示させる。なお、副制御用CPU37aは、低確低ベース状態を特定した場合であっても、小当りの当選による低確低ベース状態であれば、潜伏モードのモード画面M2を画像表示装置14に表示させる。また、副制御用CPU37aは、高確低ベース状態を特定した場合、潜確モードのモード画面M2を画像表示装置14に表示させる。また、副制御用CPU37aは、低確高ベース状態を特定した場合、チャンスモードのモード画面M3を画像表示装置14に表示させる。また、副制御用CPU37aは、高確高ベース状態を特定した場合、確変モードのモード画面M4を画像表示装置14に表示させる。
次に、図13及び図14にしたがって、主制御用RAM36cを初期化せずに初期設定が行われてからの主制御用CPU36a及び副制御用CPU37aの処理内容と、画像表示装置14の画面表示について説明する。以下の説明では、当り遊技中から復帰する場合における当り遊技終了後の画像表示装置14の画面表示について特に詳しく説明する。なお、当り遊技中の画像表示装置14の画面表示については、図9及び図10を用いて説明した画面表示と同じである。
図13は、利益小の大当り(2R確変大当り)若しくは小当りに基づく当り遊技から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、当り遊技中、復帰画面G4が表示されている。また、当り遊技中は、開放コマンドなど、当り遊技中の演出を画像表示装置14に表示させる処理を行うための制御コマンドが副制御用CPU37aに入力されるが、画像表示装置14の画面表示は、復帰画面G4が継続されている。
当り遊技が終了すると、副制御用CPU37aには、主制御用CPU36aが生成した状態指定コマンドが入力される。
そして、副制御用CPU37aは、「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」を特定可能な復電コマンドを入力している場合であって、状態指定コマンドから低ベース状態を特定可能な場合、当り遊技終了後の演出モードを潜確モードと特定する。この特定は、この実施形態においては通常モード中に2R確変大当り若しくは小当りに当選した場合である。その後、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14にモード画面M2を表示させるとともに、飾図変動ゲームを開始させる。
また、副制御用CPU37aは、「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」を特定可能な復電コマンドを入力している場合であって、状態指定コマンドから低確高ベース状態を特定可能な場合、当り遊技終了後の演出モードをチャンスモードと特定する。この特定は、この実施形態においてはチャンスモード中に小当りに当選した場合である。その後、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14にモード画面M3を表示させるとともに、飾図変動ゲームを開始させる。
また、副制御用CPU37aは、「利益小の大当りに基づく大当り遊技中若しくは小当り遊技中」を特定可能な復電コマンドを入力している場合であって、状態指定コマンドから高確高ベース状態を特定可能な場合、当り遊技終了後の演出モードを確変モードと特定する。この特定は、この実施形態においては確変モード中に2R確変大当り又は小当りに当選した場合である。その後、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14にモード画面M3を表示させるとともに、飾図変動ゲームを開始させる。
前述の処理により、画像表示装置14の画面表示は、復帰画面G4から、利益小の大当り若しくは小当りに基づく当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知画面(モード画面M2〜M4の何れか)へ切り替わる。また、この実施形態において、復帰画面G4からモード画面M2〜M4への切り替わりは、遊技演出の制御情報である変動開始コマンドが副制御用CPU37aへ入力されることによって行われる。その結果、画像表示装置14では、当り遊技中において当該当り遊技の演出が実行されず、復帰画面G4が継続して表示され、飾図変動ゲームの開始によって画面表示がモード画面M2〜M4の何れかに切り替わる。なお、このような処理によれば、利益小の大当り若しくは小当りに当選している場合、副制御用CPU37aによる遊技演出を実行させる演出制御は、利益小の大当り若しくは小当りに基づく当り遊技の終了後の遊技状態がモード画面M2〜M4によって報知されることを契機に、通常の演出制御が復帰されることになる。通常の演出制御は、主制御用CPU36aが生成した制御情報に基づく遊技演出の制御である。
なお、この実施形態において当り遊技後にデモコマンドが入力された場合には、当該デモコマンドの入力を契機とし、復帰画面G4からモード画面への切り替わりは行われない。つまり、デモコマンドが入力された場合にはデモ演出の制御が実行され、始動条件の成立によって変動開始コマンドが入力されることによってモード画面が表示される。
また、利益小の大当り若しくは小当りに関する変動から復帰する場合は、図7で説明したように変動が終了したときには復帰画面G4が表示されており、図13で説明したように復帰画面G4が当り遊技中も継続して表示されている。このため、前述同様に、画像表示装置14の画面表示は、変動開始コマンドが入力されることによって復帰画面G4から報知画面(モード画面M2〜M4の何れか)へ切り替わる。
図14は、利益大の大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)に基づく大当り遊技(オープニング中)から復帰する場合を例示している。
この場合の画像表示装置14には、大当り遊技中、例えば図10に示すように、復電時汎用演出やエンディング演出が表示されている。そして、大当り遊技が終了すると、副制御用CPU37aには、主制御用CPU36aが生成した状態指定コマンドが入力される。副制御用CPU37aは、「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」を特定可能な復電コマンドを入力している場合であって、状態指定コマンドから低確高ベース状態を特定可能な場合、当り遊技終了後の演出モードをチャンスモードと特定する。この特定は、この実施形態においては15R非確変大当りに当選した場合である。その後、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14にモード画面M3を表示させるとともに、飾図変動ゲームを開始させる。
また、副制御用CPU37aは、「利益大の大当りに基づく大当り遊技中」を特定可能な復電コマンドを入力している場合であって、状態指定コマンドから高確高ベース状態を特定可能な場合、当り遊技終了後の演出モードを確変モードと特定する。この特定は、この実施形態においては15R確変大当りに当選した場合である。その後、副制御用CPU37aは、変動開始コマンドを入力すると、画像表示装置14にモード画面M4を表示させるとともに、飾図変動ゲームを開始させる。
前述の処理により、画像表示装置14の画面表示は、大当り遊技の遊技演出に関する画面表示から、利益大の大当りに基づく大当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知画面(モード画面M3,M4の何れか)へ切り替わる。また、この実施形態において、モード画面M3,M4への切り替わりは、遊技演出の制御情報である変動開始コマンドが副制御用CPU37aへ入力されることによって行われる。そして、図14の条件で復帰する場合は、大当り遊技中に開放コマンドなどが入力されることによって大当り遊技中の遊技演出の制御が開始されている。このため、この場合は、図13の条件で復帰する場合と異なり、復帰画面G3,G4から直接的に報知画面へは切り替わらない。
なお、この実施形態において当り遊技後にデモコマンドが入力された場合には、当該デモコマンドの入力を契機とし、モード画面への切り替わりは行われない。つまり、デモコマンドが入力された場合にはデモ演出の制御が実行され、始動条件の成立によって変動開始コマンドが入力されることによってモード画面が表示される。
また、利益大の大当りに関する変動から復帰する場合は、図8で説明したように変動が終了したときには復帰画面G4が表示されており、図14で説明したように大当り遊技中に遊技演出の画面が表示されている。このため、前述同様に、画像表示装置14の画面表示は、変動開始コマンドが入力されることによって遊技演出に関する画面表示から報知画面(モード画面M2〜M4の何れか)へ切り替わる。
また、図6で説明したようにはずれ変動の変動中から復帰する場合は、変動停止コマンドの入力によって復帰画面G4が表示されており、変動開始コマンドが入力されることによって報知画面(モード画面M1〜M4の何れか)に切り替わる。なお、はずれ変動の終了後にデモコマンドが入力された場合には、当該デモコマンドの入力を契機とし、モード画面への切り替わりは行われない。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(10)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(11)利益小の大当りに関する変動又は利益小の大当りに基づく大当り遊技中から復帰させるときには、大当り遊技終了後に、復帰画面G4から遊技状態を報知する報知画面へ切り替える。このため、大当り遊技終了後の遊技状態を遊技者に認識させることができ、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(12)また、変動開始コマンドが入力されることによって画像表示装置14の表示画面が切り替わるので、演出モードの移行を遊技者に確実に把握させることができる。
(13)小当りに関する変動又は小当り遊技中から復帰させるときには、小当り遊技終了後に、復帰画面G4から遊技状態を報知する報知画面へ切り替える。このため、小当り遊技終了後の遊技状態を遊技者に認識させることができ、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
以下の変更例の記載において対応する実施形態を特定していない場合、その変更例は第1の実施形態及び第2の実施形態の双方に適用可能であり、適用可能な実施形態を特定する必要があるときには「第1の実施形態」又は「第2の実施形態」に適用する旨を記載している。
・実施形態は、主制御基板36と副制御基板37の双方がバックアップ機能を備えている遊技機に具体化してもよい。このような遊技機であっても主制御用CPU36aは、電力供給が開始された際に、電源投入コマンドと復電コマンドの何れかを副制御用CPU37aへ入力させる。そして、副制御用CPU37aは、実施形態と同様に入力された制御情報に基づいて復帰時の制御を行ってもよい。
・また、前述のように主制御基板36と副制御基板37の双方がバックアップ機能を備えている場合、副制御用CPU37aは副制御用RAM37cに記憶されている遊技制御に関する情報をもとに復電時の制御を行ってもよい。例えば、副制御用CPU37aは、遊技球の発射態様を特定可能な情報を保持している場合、その情報をもとに主制御用CPU36aからの制御情報を入力せずに、若しくは入力してもその制御情報に依らずに、操作情報を報知させてもよい。また、副制御用CPU37aは、利益小の大当り(有利遊技状態)や小当りに関する情報を保持している場合、その情報をもとに主制御用CPU36aからの制御情報を入力せずに、若しくは入力してもその制御情報に依らずに、遊技演出を実行させないようにしてもよい。また、副制御用CPU37aは、電力供給が停止されたときの状態を特定可能な情報を保持している場合、その情報をもとに主制御用CPU36aからの制御情報を入力せずに、若しくは入力してもその制御情報に依らずに、状態に応じた復帰画面を表示させるようにしてもよい。
・確率変動状態や入球率向上状態であるときに、これらの状態の継続期間(例えば、残りの変動回数)を報知させる機能を搭載している場合において、復帰時にはこれらの継続期間を特定不能な報知形態としてもよい。例えば、通常は、特図変動ゲームが実行される毎にカウントダウン方式で回数を表示させるが、復帰後はその回数を例えば「??回」というような表示としてもよい。そして、この報知形態は、当り抽選に当選するまで、若しくは確率変動状態や入球率向上状態が終了するまで継続させてもよい。
・また、前述した別例において、継続期間を復帰させることが可能である場合、復帰時から報知を行わせてもよい。
・実施形態のパチンコ遊技機10のように演出用可動体41を備える場合、復帰時には演出用可動体41を初期位置に待機させるようにしてもよい。例えば、演出用可動体41の動作中に電力供給が停止された場合、復帰時には初期位置に戻すように制御し、初期位置で待機させてもよい。復帰中に演出用可動体41の動作を継続させることは不自然である。このため、前述の構成によれば、演出用可動体41を初期位置に待機させることによって不自然さのない復帰を実現できる。なお、可動式の表示装置(例えば、サブ液晶装置)を備える場合、その表示装置は演出用可動体に含まれる。
・画像表示装置14に表示される3列の飾り図柄に加え、例えば図1に示すようにセンター役物13の一部に特殊図柄(第4図柄、第5図柄と呼称される)を表示させる特殊図柄表示器Hを備えたパチンコ遊技機において、復電時には特殊図柄を非表示としてもよい。特殊図柄は、特別図柄に対応する飾り図柄の組み合わせを構成する一部の図柄である。特殊図柄を用いれば、当選した当りの種類が異なる場合において、3列の飾り図柄の組み合わせを同一の組み合わせとしても、特殊図柄の種類を異ならせることによって当りの種類に応じた組み合わせを構成することができる。つまり、飾り図柄の列数を増加させずに組み合わせのバリエーションを増加させることができる。なお、特殊図柄の変動は副制御用CPU37aによって制御される。また、特殊図柄は、専用の特殊図柄表示器Hを設けなくても、画像表示装置14の領域に飾り図柄とともに表示させてもよい。
・1種類の復電コマンドを有し、その復電コマンドとは別に電源が遮断されたときの状態を把握可能な制御情報を、副制御用CPU37aに入力してもよい。
・大当り遊技中に入力される制御コマンドは、オープニングコマンドと、開放コマンドと、エンディングコマンドとしてもよい。つまり、閉鎖コマンドを用いなくてもよい。
・当り遊技中に昇格演出を行うことができるパチンコ遊技機において、当り遊技から復帰させる場合、昇格演出を行わせないようにしてもよい。
・開放遊技中に、当りの組み合わせを構成した飾り図柄を表示させる機能や開放遊技の回数を表示させる機能を搭載したパチンコ遊技機において、当り遊技から復帰させる場合、これらの表示を行わないようにしてもよい。
・飾図変動ゲームを制御する制御コマンドとして変動停止コマンドを備えないパチンコ遊技機に具体化してもよい。変動停止コマンドを備えない場合、例えば、副制御用CPU37aは、変動時間をもとに飾図変動ゲームを終了させる。
・復帰画面を変更してもよい。例えば、復帰画面は、画面を暗転させるだけのものであってもよい。また、復帰画面に表示されるメッセージを変更してもよい。
・第1の実施形態において、遊技状態に応じて背景画像や飾り図柄の意匠を変更するパチンコ遊技機(演出モードを備えるパチンコ遊技機)では、復帰時に所定の背景画像や所定の意匠の飾り図柄を表示させてもよい。例えば、確率変動状態中に電力供給が停止され、復帰する場合、非確率変動状態時の背景画像や飾り図柄を表示させてもよい。つまり、確率変動状態などの期待度の低いときに表示される背景画像や飾り図柄を復帰時に表示させてもよい。
・画像表示装置14に復帰画面を表示させている間、装飾ランプ39を消灯させるとともにスピーカ40を無音としてもよい。そして、装飾ランプ39による演出やスピーカ40による演出は、画像表示装置14における遊技演出の復帰とともに復帰させてもよい。
・復帰画面が表示されているときに復帰後の遊技者の操作を特定可能な操作情報として、左打ちを特定可能な情報を表示させてもよい。
・当り遊技中における操作情報の報知は、特定の当り遊技中に行ってもよい。例えば、実施形態であれば、利益大の大当りに基づく大当り遊技中は操作情報を報知させるが、利益小の大当りに基づく大当り遊技中及び小当り遊技中は操作情報を報知させないようにしてもよい。この場合、復帰時においては、利益大の大当りに基づく大当り遊技から復帰させる場合に操作情報を報知させてもよい。
・操作情報の報知は、画像表示装置14に代えて他の装置で行ってもよい。例えば、他の装置としては、ランプの発光による報知やスピーカの音声出力による報知でもよい。また、画像表示装置14による報知と、ランプの発光による報知と、スピーカの音声出力による報知と、を任意に組み合わせてもよい。また、メイン表示装置とサブ表示装置などの複数の表示装置を搭載したパチンコ遊技機の場合、操作情報の報知をサブ表示装置に行わせてもよい。
・復帰画面が表示されているときに復帰後の遊技者の操作を特定可能な操作情報を報知する遊技機を、回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。スロットマシンにおける操作情報では、リールの回動を停止させる際に操作する操作ボタンの操作順序などを報知してもよい。
・パチンコ遊技機が備える当りの種類は任意に変更することができる。例えば、利益小の大当りは備えるが、小当りを備えていないパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、利益小の大当りに関する変動や大当り遊技から復帰するとき、実施形態と同様に遊技演出の制御を実行させないようにしてもよく、第2の実施形態と同様に報知画面を表示させてもよい。また、小当りは備えるが、利益小の大当りを備えていないパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、小当りに関する変動や小当り遊技から復帰するとき、第1の実施形態と同様に遊技演出の制御を実行させないようにしてもよい。なお、小当りを備えるが、利益小の大当りを備えていないパチンコ遊技機において、第2の実施形態と同様に画像表示装置14の画面表示を、復帰画面から報知画面へ切り替えてもよい。
・利益小の大当りは、実施形態のように大当り遊技が2回の開放遊技から構成されるものに限定されない。つまり、大当り遊技中に獲得可能な賞球個数の観点から、パチンコ遊技機が備える大当りの中で獲得可能な賞球個数が少ない大当りを利益小の大当りとすればよい。
・利益小の大当りは、獲得可能な賞球個数によって定めることに限らず、大当り遊技後に付与される遊技状態によって規定してもよい。例えば、大当り遊技後に確率変動状態及び入球率向上状態の何れも付与されない大当りや、確率変動状態は付与されるが入球率向上状態が付与されない大当りなどを利益小の大当りとしてもよい。
・利益が小さい有利遊技状態に関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させない遊技機を、回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。回胴式遊技機においては、例えば、ビックボーナスゲーム中から復帰するときには遊技演出を実行させるが、レギュラーボーナスゲームから復帰するときには遊技演出を実行させないようにしてもよい。
・利益小の大当りや小当りに基づく当り遊技中から復帰させる場合の復帰画面を復帰画面G3とし、待機中から復帰させる場合のみに復帰画面G4を表示させてもよい。この場合、第2の実施形態では、復帰画面G3から報知画面に切り替える。
・また、デモ中、若しくはインターバル中の何れかから復帰させる場合のみに復帰画面G4を表示させてもよい。
・復帰させる状態に応じて復帰画面を異ならせる遊技機を、回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。回胴式遊技機においては、例えば、デモ中から復帰する場合とボーナスゲームから復帰する場合とで復帰画面を異ならせてもよい。
・実施形態は、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、実施形態は、複数の大入賞口を有するパチンコ遊技機、単一の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機、若しくは複数の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・表示を行う表示手段は、液晶式の画像表示装置に限らず、他の表示装置であってもよい。例えば、ドットマトリクス式の表示装置や7セグメント式の表示装置であってもよい。
・状態指定コマンドは、確率変動状態、非確率変動状態、入球率向上状態、非入球率向上状態のそれぞれを特定できる情報によって構成されていてもよい。
・実施形態は、遊技球が特定領域を通過することを契機に当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・実施形態は、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、実施形態のように次回の当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様がある。また、確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様がある。
・副制御基板37をサブ統括制御基板とし、副制御基板37とは別に画像表示装置を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ39を専門に制御する発光制御基板、スピーカ40を専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副制御基板としてもよい。
・また、単一の基板に主制御基板36の主制御用CPU36aと副制御基板37の副制御用CPU37aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
・第2の実施形態において、復帰画面から報知画面へ切り替える契機を、時間の経過としてもよい。例えば、2R確変大当りでは、開放遊技中の大入賞口18の開放時間が短く、その開放遊技は大入賞口18の開放時間が予め定めた上限時間に達したことを条件に終了する可能性が大半である。このため、2R確変大当りに当選してから大当り遊技終了までの経過時間を一定時間で算出することが可能であるから、その算出した時間を考慮して定めた時間の経過によって報知画面へ切り替えるようにしてもよい。また、報知画面を切り替える時間は、電力供給が停止されたときの大当り遊技の進度によって算出し、その時間をもとに報知画面へ切り替えるようにしてもよい。
・第2の実施形態は、確変モードやチャンスモードのように遊技状態を確定的に認識できる確定モードと、遊技状態を確定的に認識できない潜伏モード(潜確モード)と、を備えているが、確定モードのみを搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。この変更例において、小当りを搭載していない場合、その演出モードは、2R確変大当りに当選したことを積極的に報知する確定モードとしての位置付けでもよいし、2R確変大当りに基づく大入賞口18の開放時間が短くて気付きにくいことから、2R確変大当りに当選したことを示唆する演出モードとしての位置付けでもよい。また、この変更例において、小当りを搭載している場合、2R確変大当りに当選したときと小当りに当選したときとで別々の演出モードへ移行させ、それぞれを積極的に報知する確定モードとして位置付けてもよい。なお、この変更例は、2R確変大当りを例示して説明したが、2R確変大当りであることを前提とするものではない。
・第2の実施形態において潜確モード中、高確率状態であるかを特定させるような演出、又は高確率状態である可能性を高めるような演出を実行させてもよい。例えば、このような演出としては、特定の画像が表示されると高確率状態を確定的に認識できる演出や、特定の画像が頻繁に表示されることによって高確率状態である可能性を高める演出などが考えられる。
・第2の実施形態において、2R確変大当りに当選したことによって潜確モードへ移行した場合、所定の移行条件を設定することで2R確変大当りに当選したときでも通常モードへ移行させるようにしてもよい。この場合の移行条件は、小当りに当選して潜確モードへ移行しているときの方が成立しやすいように設定する。例えば、潜確モードの滞在期間が小当りに当選していたときの方が短い(滞在ゲーム回数が少ない)設定や、通常モードへ移行させるかの移行抽選の当選確率が小当りに当選していたときの方が高い設定などが考えられる。また、潜確モードから通常モードへ移行してから潜確モードへ再移行させるようにしてもよい。この場合、2R確変大当りに当選している場合と小当りに当選している場合とで、再移行の移行率や移行回数(移行頻度)を異ならせてもよい。このように2R確変大当りと小当りで移行態様に変化を与えれば、何れに当選したかを推測させる要素を提供することができる。
・第2の実施形態において、潜確モードを、例えば低期待度モードと高期待度モードというようにさらに細分化してもよい。この場合、復帰画面から報知画面への切り替わりは、潜確モードにおいて最も期待度の低い演出モードとしてもよいし、最も期待度の高い演出モードとしてもよい。
・第2の実施形態において、デモコマンドの入力を契機に復帰画面を報知画面に切り替えてもよい。このとき、切り替えられる報知画面は、第2の実施形態と同様に、モード画面M2としてもよい。また、デモコマンドの入力を契機に一旦、通常モードのモード画面M1とし、その後に変動開始コマンドの入力を契機に、第2の実施形態と同様に、モード画面M2へ切り替えてもよい。
・第2の実施形態において、状態4指定コマンドは、2R確変大当りの当選時の遊技状態において異なる制御情報としてもよい。つまり、低確低ベース状態時に当選したときの制御情報と、それ以外の状態時に当選したときの制御情報を生成してもよい。
・状態指定コマンドとして、復電時専用の制御情報を生成してもよい。
・演出モードの制御を主制御用CPU36aが主導で行うようにしてもよい。例えば、当りの種類に演出モードが対応し、主制御用CPU36aから副制御用CPU37aに演出モードを特定可能な制御情報が出力されることにより、当該制御情報をもとに副制御用CPU37aが演出モードの制御(モード画面の表示)を行ってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(1−1)電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、表示を行う表示手段と、復帰に関する報知処理を行う処理手段と、を備え、報知処理には、電力供給の開始に伴い所定の復帰画面を表示手段に表示させることと、復帰画面が表示されているときに復帰後の遊技者の操作を特定可能な操作情報を表示手段若しくは表示手段とは別の手段を用いて報知させることと、を含む遊技機。
遊技機では、遊技の進行に伴い、遊技者の操作として推奨される操作を報知することが行われている。例えば、特開2011−83647号公報(従来文献1)に記載されている遊技機では、遊技の進行に伴い、遊技球の打ち分けを行わせる遊技性を備えている。このようなパチンコ遊技機では、遊技者が不利とならないように、遊技の進行において遊技盤の左方の領域に遊技球を発射させる必要があるときには左打ちを推奨する報知を行うとともに、遊技の進行において遊技盤の右方の領域に遊技球を発射させる必要があるときには右打ちを推奨する報知を行う。ところで、前述のような遊技機において、例えば停電などによって電力供給が停止し、その後に電力供給が開始されたときにバックアップ情報をもとに復帰させたとしても、その復帰後に遊技者が推奨される操作を行わないとその遊技者は不利益を得てしまう。このため、電力供給が停止した場合には、その復帰に際して遊技者へ十分な配慮を行う必要がある。
上記した技術的思想(1−1)の遊技機によれば、電源供給が停止したときの遊技制御に関する情報に基づいて復帰する場合、表示手段に復帰画面が表示されているときに遊技者の操作を特定可能な操作情報が報知される。このため、復帰後にどのような操作を行えば良いかを遊技者に把握させることができる。つまり、電源供給が停止したときにどのような操作を行っていたかを遊技者に把握させることができる。したがって、電力供給の停止に伴う遊技者の不利益を低減させることができる。
(1−2)表示手段には所定の遊技演出を表示可能であって、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、操作情報の報知が表示手段による前記遊技演出の表示よりも優先して行われる前記技術的思想(1−1)に記載の遊技機。この構成によれば、操作情報を遊技演出よりも優先して行わせることで、復帰後にどのような操作を行えば良いかを遊技者に確実に把握させることができる。
(1−3)主制御手段と、主制御手段で生成された制御情報が入力される副制御手段と、を備え、処理手段は副制御手段であって、副制御手段は、制御情報として第1制御情報を入力することによって遊技演出を表示させる処理を行い、制御情報として第2制御情報を入力することによって操作情報を報知させる処理を行い、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−2)に記載の遊技機。
(1−4)主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、図柄変動ゲームを開始させる場合には制御情報として図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、副制御手段は、変動開始情報を入力することによって遊技演出として図柄変動ゲームに付随する演出を前記表示手段に表示させ、図柄変動ゲームが行われていないときに電力供給が停止し、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報となる変動開始情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−3)に記載の遊技機。この構成によれば、電源供給が停止したときの状況に合わせて、操作情報を遊技演出よりも優先して行わせることができる。
(1−5)主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理において、図柄変動ゲームを開始させてからの経過時間が所定の変動時間に達した場合、制御情報として図柄変動ゲームを終了させることを特定可能な変動終了情報を生成し、副制御手段は、変動終了情報を入力することによって遊技演出として図柄変動ゲームに付随する演出を終了させ、図柄変動ゲームが行われているときに電力供給が停止し、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報となる変動終了情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−3)又は(1−4)に記載の遊技機。この構成によれば、電源供給が停止したときの状況に合わせて、操作情報を遊技演出よりも優先して行わせることができる。
(1−6)当り抽選に当選した場合には当り遊技が行われ、当該当り遊技は段階的に進行し、主制御手段は、当り遊技の進行に関する処理を行い、当り遊技を進行させる場合には制御情報として当り遊技の段階を特定可能な段階情報を生成し、副制御手段は、段階情報を入力することによって遊技演出として段階に応じた演出を表示手段に表示させ、当り遊技が行われているときに電力供給が停止し、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報となる段階情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−3)〜(1−5)のうち何れか一項に記載の遊技機。この構成によれば、電源供給が停止したときの状況に合わせて、操作情報を遊技演出よりも優先して行わせることができる。
(1−7)電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記情報に基づいて復帰可能な遊技機において、表示を行う表示手段と、復帰に関する報知処理を行う処理手段と、を備え、報知処理には、電力供給の開始に伴い所定の復帰画面を表示手段に表示させることと、復帰画面が表示されているときに復帰後の遊技球の打ち方を特定可能な打ち方情報を表示手段若しくは表示手段とは別の手段を用いて報知させることと、を含む遊技機。
(1−8)主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、図柄変動ゲームを開始させる場合には制御情報として図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、副制御手段は、変動開始情報を入力することによって遊技演出として図柄変動ゲームに付随する演出を表示手段に表示させ、利益が小さい有利遊技状態であるときに電力供給が停止し、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報となる変動開始情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−3)〜(1−5)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(1−9)主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、図柄変動ゲームを開始させる場合には制御情報として図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、副制御手段は、変動開始情報を入力することによって遊技演出として図柄変動ゲームに付随する演出を表示手段に表示させ、小当り遊技であるときに電力供給が停止し、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるときには、第2制御情報が第1制御情報となる変動開始情報よりも先に入力される前記技術的思想(1−3)〜(1−5)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(2−1)主制御手段と、前記主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記主制御手段は、前記遊技制御に関する情報に基づいて遊技演出の制御情報を生成し、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として利益が小さい有利遊技状態に関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させない遊技機。
(2−2)主制御手段と、前記主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記主制御手段は、前記遊技制御に関する情報に基づいて遊技演出の制御情報を生成し、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として小当りに関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させない遊技機。
(2−3)表示を行う表示手段を備え、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されるまで復帰画面を前記表示手段に表示させる前記技術的思想(2−1)又は(2−2)に記載の遊技機。
(2−4)表示を行う表示手段を備え、前記主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、前記図柄変動ゲームを開始させる場合には前記制御情報として前記図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、保留されている前記図柄変動ゲームが存在していない場合には前記制御情報として待機状態になることを特定可能な待機状態情報を生成し、前記副制御手段は、前記変動開始情報を入力することによって前記遊技演出として前記図柄変動ゲームに付随する演出を前記表示手段に表示させ、前記待機状態情報を入力することによって前記遊技演出として待機状態の演出を前記表示手段に表示させ、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されるまで復帰画面を前記表示手段に表示させ、前記遊技演出の制御情報として利益が小さい有利遊技状態に関する遊技演出の制御情報を入力したときには前記復帰画面を継続させる一方で、前記遊技演出の制御情報として前記変動開始情報若しくは前記待機状態情報を入力したときには前記復帰画面の表示を終了させる前記技術的思想(2−1)に記載の遊技機。
(2−5)表示を行う表示手段を備え、前記主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、前記図柄変動ゲームを開始させる場合には前記制御情報として前記図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、保留されている前記図柄変動ゲームが存在していない場合には前記制御情報として待機状態になることを特定可能な待機状態情報を生成し、前記副制御手段は、前記変動開始情報を入力することによって前記遊技演出として前記図柄変動ゲームに付随する演出を前記表示手段に表示させ、前記待機状態情報を入力することによって前記遊技演出として待機状態の演出を前記表示手段に表示させ、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されるまで復帰画面を前記表示手段に表示させ、前記遊技演出の制御情報として小当りに関する遊技演出の制御情報を入力したときには前記復帰画面を継続させる一方で、前記遊技演出の制御情報として前記変動開始情報若しくは前記待機状態情報を入力したときには前記復帰画面の表示を終了させる(2−2)に記載の遊技機。
(2−6)可動体を備え、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記副制御手段は、前記可動体を初期位置に待機させる前記技術的思想(2−1)〜(2−5)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(2−7)主制御手段と、主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、主制御手段並びに副制御手段のそれぞれは電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる場合であって、当該情報として利益が小さい有利遊技状態に関する情報が保持されているとき、副制御手段は、利益が小さい有利遊技状態に関する遊技演出を実行させない遊技機。
(2−8)主制御手段と、主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、主制御手段並びに前記副制御手段のそれぞれは電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる場合であって、当該情報として小当りに関する情報が保持されているとき、副制御手段は、小当りに関する遊技演出を実行させない遊技機。
(2−9)主制御手段と、前記主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、前記所定の制御には遊技演出を実行させる演出制御を含み、利益が小さい大当り若しくは小当りに関する遊技演出が実行されているときに前記電力供給が停止し、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記副制御手段による前記演出制御は、前記利益が小さい大当りに基づく当り遊技の終了後の遊技状態を報知すること若しくは前記遊技状態を示唆することによって通常の演出制御に復帰される遊技機。
(2−10)前記通常の演出制御は、遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されることによって復帰される前記技術的思想(2−9)に記載の遊技機。
(2−11)表示を行う表示手段を備え、前記主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、前記図柄変動ゲームを開始させる場合には前記制御情報として前記図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、前記副制御手段は、前記変動開始情報を入力することによって前記遊技演出として前記図柄変動ゲームに付随する遊技演出を前記表示手段に表示させ、前記所定の制御情報は、前記変動開始情報である前記技術的思想(2−10)に記載の遊技機。
(2−12)前記通常の演出制御は、時間の経過によって復帰される前記技術的思想(2−9)に記載の遊技機。
(2−13)前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、前記主制御手段は、前記遊技制御に関する情報に基づいて前記遊技演出の制御情報を生成し、前記副制御手段は、前記遊技演出の制御情報として利益が小さい大当りに関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させない前記技術的思想(2−9)〜(2−12)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(3−1)電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、表示を行う表示手段と、復帰に関する報知処理を行う処理手段と、を備え、報知処理には、電力供給の開始に伴い所定の復帰画面を表示手段に表示させることを含み、表示手段には、第1状態から復帰される場合に第1態様の復帰画面が表示され、第2状態から復帰される場合に第2態様の復帰画面が表示され、第2状態には、保留されている図柄変動ゲームが存在せずに待機している状態、若しくは遊技の進行を待機している状態を含む遊技機。
例えば特開2014−110907号公報(従来文献2)に記載されている遊技機では、例えば停電などによって電力供給が停止し、その後に電力供給が開始されたときにバックアップ情報をもとに復帰させる構成を備えている。そして、従来文献2の遊技機では、復帰時、所定の復帰画面を表示手段に表示させている。ところで、電力供給の停止は、遊技機が如何なる状態であるときに起こり得るか、全く想定することはできない。このため、復帰時に表示させる復帰画面を一律に設定してしまうと、その復帰画面を見て遊技者はどのような行動を取れば良いか分からず、困惑してしまう虞がある。
上記した技術的思想(3−1)の遊技機によれば、電力供給が停止した時の状態から復帰するに際して、その状態を考慮した復帰画面を表示手段に表示させることができる。特に、待機している状態から復帰する場合には、他の状態とは異なる復帰画面を表示させるので、遊技を直ちに再開する必要があるか否かについて容易に判断することができる。したがって、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(3−2)第1態様の復帰画面には、遊技者に推奨する行動を示す表示を含み、第2態様の復帰画面には、図柄が停止している表示を含む前記技術的思想(3−1)に記載の遊技機。この構成によれば、第1状態から復帰する場合には第1態様の復帰画面として遊技者に推奨する行動を示す表示が行われることで、何を行うべきかを判断させることができる。一方、待機している状態(第2状態)から復帰する場合には第2態様の復帰画面として図柄の停止している表示が行われることで、遊技を直ちに再開する必要があるか否かについて容易に判断させることができる。したがって、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。
(3−3)報知処理には、復帰画面が表示されているときに復帰後の遊技球の打ち方を特定可能な打ち方情報を表示手段若しくは表示手段とは別の手段を用いて報知させること、をさらに含む前記技術的思想(3−1)又は(3−2)に記載の遊技機。この構成によれば、復帰後にどのように遊技球を打てば良いかを遊技者に把握させることができる。つまり、電力供給が停止したときにどのように遊技球を打っていたかを遊技者に把握させることができる。したがって、電力供給が停止した際に遊技者に配慮した復帰を実現することができる。また、電力供給の停止に伴う遊技者の不利益を低減させることができる。
10…パチンコ遊技機、14…画像表示装置、36a…主制御用CPU、37a…副制御用CPU、41…演出用可動体、G1〜G4…復帰画面、M1〜M4…モード画面。

Claims (5)

  1. 主制御手段と、前記主制御手段で生成された制御情報が入力され、その入力された制御情報に基づいて所定の制御を行う副制御手段と、を備え、電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持し、電力供給が開始されたときには前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰可能な遊技機において、
    表示を行う表示手段を備え、
    前記副制御手段の制御には、前記表示手段の画面表示を制御することを含み、
    利益が小さい大当りに関する遊技演出が実行されているときに前記電力供給が停止し、前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、
    前記表示手段の画面表示は、復帰画面から、前記利益が小さい大当りに基づく当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知画面へ切り替わる遊技機。
  2. 前記副制御手段は、遊技演出の制御情報として所定の制御情報が入力されることによって前記表示手段の画面表示を切り替える請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記主制御手段は、当り抽選の抽選結果を導出させる図柄変動ゲームの実行に関する処理を行い、前記図柄変動ゲームを開始させる場合には遊技演出に関する制御情報として前記図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始情報を生成し、
    前記副制御手段は、前記変動開始情報を入力することによって前記図柄変動ゲームに付随する遊技演出を前記表示手段に表示させ、
    前記所定の制御情報は、前記変動開始情報である請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記副制御手段は、時間の経過によって前記表示手段の画面表示を切り替える請求項1に記載の遊技機。
  5. 前記遊技制御に関する情報に基づいて復帰させるとき、
    前記主制御手段は、前記遊技制御に関する情報に基づいて遊技演出の制御情報を生成し、
    前記副制御手段は、前記遊技演出に関する制御情報として利益が小さい大当りに関する遊技演出の制御情報を入力したときには当該制御情報に基づく遊技演出を実行させず、前記復帰画面を継続させる請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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