JP2017069622A - 音響発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 音圧が向上し、かつ音色の良好な音響発生器を提供する。
【解決手段】 本発明の音響発生器1は、筒状部211および天板部212を有するケース本体21の端面に底板22が取り付けられてなるケース2と、ケース2内に収容され、底板22を押圧する積層型圧電素子3とを備えており、筒状部211および天板部212のうちの少なくとも一方の内壁にリブが設けられている。これにより、音圧が向上し、かつ音色の良好な音響発生器を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば振動板に貼り付けて音を出す音響発生器に関するものである。
音響発生器として、例えば、天板および筒体を有するケース本体の端面に底板が取り付けられてなるケースと、該ケースに収容されて底板を押圧する圧電素子とを備えた構成のものが知られている(特許文献1を参照)。
この音響発生器を例えば机などの平板上に設置し、圧電素子に音波形に相当する電圧波形を印加することで、圧電素子に音波形に相当する振動を発生させ、その振動を設置した平板に伝えることで、平板から音を発生させることができる。
特開2008−31936号公報
上記の音圧発生器においては、音圧の向上が要求されている。しかしながら、圧電素子の変位量を大きくしたときに、ケースに撓みが生じることによって、積層型圧電素子の変位が底板の変形に十分に利用されず、圧電素子の変位量に対して底板の変形量が大きくならず、所望の音圧向上が得られないおそれがあった。あわせて、ケースの共振の影響により、大きなピークディップが発生し、音色が悪くなるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、音圧が向上し、かつ音色の良好な音響発生器を提供することを目的とする。
本発明の音響発生器は、天板および筒体を有するケース本体の端面に底板が取り付けられてなるケースと、該ケース内に収容され、前記底板を押圧する積層型圧電素子とを備えており、前記天板および前記筒体のうちの少なくとも一方の内壁にリブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、音圧が向上し、かつ音色の良好な音響発生器を実現することができる。
(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す一部透過概略斜視図、(b)は(a)に示す音響発生器の概略縦断面図である。 図1に示す積層型圧電素子の概略斜視図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。 本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。 本実施形態に係る音響発生器を用いたスピーカーの一例を示す概略縦断面図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態の音響発生器の一例について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1(a)は本実施形態の音響発生器の一例を示す一部透過概略斜視図、図1(b)は図1(a)に示す音響発生器の概略縦断面図である。
図1に示す本実施形態の音響発生器1は、筒状部211および天板部212を有するケース本体21の端面に底板22が取り付けられてなるケース2と、ケース2内に収容され、底板22を押圧する積層型圧電素子3とを備えており、天板部212の内壁にリブ23が設けられている。
ケース本体21は、筒状部211および天板部212を有しており、図に示す例では、鉛直方向に延びる円筒状の筒状部211の一端(上端)に天板部212を有し、他端(下端)は開口している形状(いわゆる有底筒状)のもので、少なくとも積層型圧電素子3が収容される内部空間を有している。ケース本体21は、後述する積層型圧電素子3の駆動力を底板22へ十分に伝えるために変形の少ないものであるのが好ましく、例えばステンレス、アルミニウム、黄銅などの金属、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂からなる。筒状部211および天板部212の厚みは例えば1mm〜20mmに設定される。
筒状部211を天板部212に対して平行に切断したときの断面形状および天板部212の形状としては、例えば円形、楕円形あるいは多角形などが挙げられる。例えば円形であれば、後述する底板22の外縁にほぼ均等に力が伝わって振動するので、発生する振動の周波数の乱れを少なくすることができる。また、外周の形状が多角形で、積層型圧電素子2を収容する空間の内周の形状が円形という様に、外周と内周の形状が異なっていてもよい。筒状部211の長さは、例えば7mm〜55mmに設定される。また、筒状部211が円筒状の場合の筒状部211の内径は、例えば30mm〜50mmに設定される。ここで、後述する積層型圧電素子3の幅(例えば2mm〜3mm)に対して筒状部211の内径がかなり大きくなっているのは、底板22の面積を大きくして、低周波数帯域の音圧を上げるためである。
なお、後述する底板22の振動を妨げず、底板22の変形に対して十分に小さい変形となる範囲内で、筒状部211または天板部212が変形するようになっていてもよい。例えば、筒状部211の厚みよりも天板部212の厚みが薄くなっていてもよい。
ケース本体21の筒状部211の他端(下端)である開口部を塞ぐように底板22が取り付けられている。底板22は、ケース本体21の筒状部211の形状に合わせて、平面視したときの形状が例えば円形、楕円形あるいは多角形とされている。そして、ボルト締め、両面テープによる接着などでケース本体21の筒状部211の他端(下端)である開口部に固定される。この底板22はケース本体21と同様の材質からなり、例えばステンレス、アルミニウム、黄銅などの金属、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂からなる。底板22はケース本体21よりも変形しやすくなっており、例えば天板部212の厚みの50%以下の厚みに設定され、例えば0.5mm〜2mmに設定される。
ケース本体21および底板22は、切削加工や、金属の場合は鋳造、樹脂の場合はインジェクション成型などにより作製される。
ケース2の内部には、底板22を振動させるように底板22を押圧する積層型圧電素子3が収容されている。より詳しくは、積層型圧電素子3は、底板22の主面に垂直な方向(図の鉛直方向)と、後述する当該積層型圧電素子3の積層方向とが同じ方向となるようにケース2の内部に収容されている。このように配置することで、いわゆるd33モードを利用した音響発生器1とすることができ、積層型圧電素子3の発生力が大きく、底板22および当該底板22を貼り付けた振動板を大きく変形させることが可能となり、音圧レベルを向上させることができる。
積層型圧電素子3の第1の端面(図に示す下側の端面)は底板22に当接し、積層型圧電素子3の第2の端面(第1の端面と対向する面、図1においては上面)は天板部212の内壁に設けられたリブ23に当接している。組み付け後の底板22は積層型圧電素子3の振動を振動板5に伝える役目以外に積層型圧電素子3の保持の役目がある。ここで、積層型圧電素子3の保持の際の底板22のたわみ量は、例えばケース本体21の外部へ1mmの範囲になるように設定される。
積層型圧電素子3の第1の端面は底板22に接着剤などで接着されていてもよく、積層型圧電素子3の第2の端面は天板部212の内壁に設けられたリブ23に接着剤などで接着されていてもよい。また、接着剤を用いて接着せずに、積層型圧電素子3が天板部212および底板22の面内方向にずれたり傾いたりするのを制限するように、例えば筒状部211に突起を設けたり、筒状部211と積層型圧電素子3との間にスペーサを介在させたりするなどしてもよい。なお、リブ23と積層型圧電素子3とが直接接触しておらず、コイルスプリングなどの弾性を有する部材がこれらの間に介在するものが設けられていてもよい。
ここで用いられる積層型圧電素子3は、図2に示すように、例えば、圧電体層31および内部電極層32が交互に積層された積層体33と、積層体33の側面に積層方向に長く被着されて一つの側面へ導出された内部電極層32の端部に電気的に接続された外部電極層34と、外部電極層34に沿って導電性接合材(図示せず)によって接合された外部電極板35とを備えている。なお、図には表れていないが、外部電極層34および外部電極板35が設けられた一つの側面と対向する反対側の側面にも、外部電極層34および外部電極板35が設けられている。
積層体33は、圧電体層31および内部電極層32が交互に積層されて、例えば縦2〜3mm、横2〜3mm、高さ5〜50mmの四角柱状とされたもので、内部電極層32の端部が交互に積層体33の互いに反対側となる側面(対向する側面)に導出されている。なお、積層体33の形状に特に限定はない。
圧電体層31は、圧電特性を有するセラミックスからなるもので、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。
内部電極層32は、圧電体層31を構成するセラミックスと同時焼成により設けられたもので、例えば低温焼成が可能な銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができる。
外部電極層34は、例えば銀とガラスからなるもので、積層体33の側面に積層方向に長く被着されている。そして、外部電極層34は、内部電極層32の導出された端部に電気的に接続されている。
外部電極板35は外部電極層34に沿って設けられていて、導電性接合材によって接合されている。この外部電極板35にリード部材(図示せず)が接合されて、外部回路と接続される。外部電極板35は、例えばステンレスなどの金属板からなり、幅方向にスリットや孔が設けられていてもよい。また、導電性接合材は、例えばポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂中に例えば銀などのフィラーがほぼ均一に分散してなるものである。
なお、積層型圧電素子3の構成については特に限定はなく、例えば外部電極層34に外部電極板35が接合されていなくてもよい。
図示しないが、外部電極板35の表面には、はんだを介してリード部材が接続されている。製造時にはリード部材に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加することで、積層体33を構成する圧電体層31が分極される。また使用時には、リード部材を外部電源に接続して電圧を印加することで、逆圧電効果により積層型圧電素子3が伸縮するようになる。
そして、筒状部211および天板部212のうちの少なくとも一方の内壁にリブ23が設けられている。なお、図1に示す例では、一本のリブ23が天板部212の内壁に設けられていて、具体的には、一本のリブ23が天板部212の中央部を通って端から端まで直線上に延びて配置されている。このリブ23は、例えば、厚み2〜5mm、幅1〜5mmに設定され、材質は例えばステンレス、アルミニウム、黄銅などの金属、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂からなる。
なお、図では、リブ23の幅が積層型圧電素子3の第2の端面の幅とほぼ等しくなっているが、リブ23の幅が、積層型圧電素子3の第2の端面と当接する部位のみ幅広になっていて、その他の部位は積層型圧電素子3の第2の端面の幅よりも狭くなっていてもよい。また、天板部212の中央部にリブ23が設けられずに、積層型圧電素子3の第2の端面の大きさ程度のスペースが設けられ、当該天板部212の中央部に積層型圧電素子3の第2の端面が当接してもよい。また、積層型圧電素子3の第2の端面が天板部212に当接し、リブ23がこの積層型圧電素子3を避けるように2本平行に延びて設けられてもよい。
また、リブ23が、天板部212に配置されずに、筒状部211の内壁に長手方向(縦方向)に延びて配置されていてもよい。この場合、底板22の振動に緩衝しないように、リブ23の端面と底板22との間に1mm以上の隙間があるのがよい。
このようなリブ23があることで、ケース本体21の曲げ強度が上がる。例えばリブ23を天板部212に径方向に向けて設けた場合において、天板部212が撓みそうなときにこの撓みを抑制する効果がある。また、リブ23を筒状部211の長手方向に向けて設けた場合、筒状部211が撓みそうなときにこの撓みを抑制する効果がある。このような効果により、ケース本体21の撓みが小さくなるため、積層型圧電素子3の変位が底板22の変形に十分に利用され、音圧向上に寄与することができる。
また、リブ23の設けられていない音響発生器1においては、振動がケース本体21を伝搬し、反射することで定在波を起こし、大きなピークディップを発生させることがある。それゆえ、リブ23によらずにケース本体21の厚みを厚くしてケース本体21の曲げ強度を上げた場合は、ピークディップが大きいままであることが想定される。これに対し、ケース本体21にリブ23を設けることで、リブ23で振動の伝搬が乱され、またリブ23で反射が生じるので、定在波の周波数が分散され、振動の強度が弱くなる。したがって、ピークディップの低減を図る事が可能となり、音色を向上させることができる。さらに、内部空間での共鳴がリブ23によって阻害され、ノイズの発生も抑えることができる
図3は本実施形態の音響発生器の他の例を示す概略縦断面図である。図3に示すように、リブ23が天板部212から筒状部211にかけて設けられているのがよい。これにより、リブ23が天板部212と筒状部211との境界のエッジ部分を補強する構造となり、ケース本体21の曲げ強度が更に上がり、ケース本体21の撓みが更に小さくなるため、積層型圧電素子3の変位が底板22の変形により十分に利用され、より音圧向上に寄与することができる。なお、天板部212に設けられるリブ23と筒状部211に設けられるリブ23とが連続している場合、これらは別体であっても一体であってもよいが、一体であるのが効果的であり、通常はケース本体21の内部空間の加工と同時にリブ23も加工され、これらのリブ23およびケース本体21が一体とされる。
図4は本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。なお、図4では天板部212を省略している。図4に示すように、底板22の主面に垂直な方向から見て、複数のリブ23が天板部212に設けられていてもよい。複数のリブ23が天板部212に設けられる場合は、例えば中央部を通って端から端まで直線上に延びるリブ23が互いに交わるように設けられる。図4に示す例では、中央部を通って端から端まで直線上に延びる2本のリブ23が直角に交わるように配置されている。図4に示す形態は、天板部212の中央部から径方向に延びる4本のリブが直角に交わるように配置されていると見ることもできる。
なお、複数のリブ23が天板部212に配置されずに、筒状部211の内壁に長手方向(縦方向)に延びるリブ23が周方向に所定の間隔をおいて複数配置されていてもよい。
リブ23が複数設けられていることで、リブ23によるケース本体21の曲げ強度が更に上がり、ケース本体21の撓みが更に小さくなるため、積層型圧電素子3の変位が底板22の変形にさらに十分に利用され、さらに音圧向上に寄与することができる。
図5は本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。なお、図5では天板部212を省略している。図5に示すように、底板22の主面に垂直な方向から見て、複数のリブ23が非回転対称に配置されていてもよい。ここで、回転対称とは複数のリブ23の互いに交わる角度がすべて同じ角度になっている状態を意味し、非回転対称とは回転対称ではない状態を意味している。図5に示す例では、天板部212の中央部から径方向に延びる3本のリブ23が約145°、約145°、約70°の角度で交わるように配置されている。このような構造により、リブの対称性が悪くなるため、ケース2が共振しにくくなり、ノイズが軽減されて音色が良くなる。なお、複数のリブ23が天板部212に配置されずに、筒状部211の内壁に長手方向(縦方向)に延びるリブ23が周方向に非回転対称となるような間隔をおいて複数配置されていてもよい。
図6は本実施形態の音響発生器の他の例を示す一部省略概略平面図である。なお、図6では天板部212を省略している。図6に示すように、底板22の主面に垂直な方向から見て、複数のリブ23が非回転対称かつ非線対称に配置されていてもよい。ここで、非回転対称かつ非線対称とは、複数のリブ23の互いに交わる角度がすべて異なる角度になっている状態を意味している。図6に示す例では、天板部212の中央部から径方向に延びる3本のリブ23が約145°、約120°、約95°の角度で交わるように配置されている。このような構造により、リブの対称性がさらに悪くなるため、さらにノイズが軽減されて音色が良くなる。なお、複数のリブ23が天板部212に配置されずに、筒状部211の内壁に長手方向(縦方向)に延びるリブ23が周方向に非回転対称かつ非線対称となるような間隔をおいて複数配置されていてもよい。
複数のリブ23が交わるように設けられるときの互いのリブ23によって形成される角度としては、例えば30〜180°の範囲内で適宜設定される。
これまで述べた音響発生器1は、図7に示すように、底板22を振動板4に貼り付けて、積層型圧電素子3の駆動によって底板22とともに振動板4を振動させる音響発生装置10とすることができる。音響発生装置10は、音響発生器1で振動を発生させ、それによって設置対象物を振動させることで音響を発生させるものである。
具体的には、増幅器によって増幅された電気信号が音響発生器1を構成する積層型圧電素子3に入力されて、底板22とともに振動板4が振動する。例えば、1V程度の電気信号が±50V程度まで増幅されて入力される。
音響発生器1は、例えば接着剤や両面テープを用いて振動板4に貼り付けられる。例えば屋内設備の天板や壁を振動板として利用することができ、これらに音響発生器1を設置して、設置された天板全体や壁全体を振動させることで、天板や壁から音や音楽を発生させる音響発生装置10とすることができる。天板や壁は、石膏ボード、アクリル樹脂、建設用木材などでもよく、音響発生装置として機能する所望の厚さになっていればよい。
以下、音響発生器の具体例について説明する。
積層型圧電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなる圧電体層と銀パラジウムからなる内部電極層とが積層された積層体を作製し、研削加工によって、縦が2mm、横が2mm、長さが25mmの四角柱状に作製した。
ケース本体は、ABS樹脂からなり、筒状部を外径50mm、内径45mm、高さ27mm、天板部を厚み2.5mmに切削加工して、作製した。また、天板部および筒状部の少なくとも一方に設けるリブは、厚み2mm、幅5mmとし、加工によりケース本体と一体物として作製した。
底板は、SUS304からなり、外径50mm、厚み1mmの円板状としたものを用いた。
これらを用いて、リブの構造が異なる7種類の試料となる音響発生器を作製した。
具体的には、試料1として、図1に示すように、天板部の中央部を通って端から端まで延びる1本のリブが一直線上に設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用いた。
また、試料2として、筒状部の内壁に長手方向(図の鉛直方向)に延びる1本のリブが設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用い、底板との隙間は1mmとした。
また、試料3として、図3に示すように、天板部の中央部を通って端から端まで延びる1本のリブが一直線上に設けられ、このリブのそれぞれの端部に連続して筒状部の内壁に長手方向の延びる2本のリブが設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用い、底板との隙間は1mmとした。
また、試料4として、図4に示すように、天板部の中央部を通って端から端まで延びる
2本のリブが互いに直角に交わるように設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用いた。
また、試料5として、図5に示すように、天板部の中央部から径方向に延びる3本のリブが非回転対称となるように約145°、約145°、約70°の角度で交わるように設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用いた。
また、試料6として、図6に示すように、天板部の中央部から径方向に延びる3本のリブが非回転対称かつ非線対称となるように約145°、約120°、約95°の角度で交わるように設けられたケース本体を用いた実施例となる音響発生器を作製した。なお、この構成において、リブの幅は5mm、厚みは2mmのものを用いた。
また、試料7として、リブが設けられていない比較例となる音響発生器を作製した。なお、この試料のみ筒状部の長さを他の試料のリブの厚み分だけ短くしたケース本体とした。
試料1〜4および試料7の音響発生器について、音圧を測定した。駆動条件はサインスイープで、振幅±15Vで、周波数を100Hzから20kHzまで連続的に変更させた。測定に際し、無響室内にてマイクロフォンを1mの下方に設置し、集音した。集音したデータは周波数ごとの音圧レベル値に変換し、比較を行った。
その結果、比較例である試料7の音圧72dBに対し、実施例である試料1が74dB、試料2が73dB、試料3が76dB、試料4が78dBと音圧が向上していることがわかった。
次に、試料1〜7の音響発生器の2kHz付近に発生するピークディップのピークとディップとの音圧レベル差を測定し、比較した。
その結果、比較例である試料7のピークディップ17dBに対し、試料1のピークディップは15dB、試料2のピークディップが16dB、試料3のピークディップが14dB、試料4のピークディップが13dB、試料5のピークディップが13dB、試料6のピークディップが11dBと、ピークディップが小さくなっていることがわかった。
1 音響発生器
2 ケース
21 ケース本体
211 筒状部
212 天板部
22 底板
23 リブ
3 積層型圧電素子
31 圧電体層
32 内部電極層
33 積層体
34 外部電極層
35 外部電極板
4 振動板

Claims (5)

  1. 筒状部および天板部を有するケース本体の端面に底板が取り付けられてなるケースと、該ケース内に収容され、前記底板を押圧する積層型圧電素子とを備えており、前記筒状部および天板部のうちの少なくとも一方の内壁にリブが設けられていることを特徴とする音響発生器。
  2. 前記リブが前記天板部から前記筒状部にかけて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の音響発生器。
  3. 前記底板の主面に垂直な方向から見て、前記リブが複数設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生器。
  4. 前記底板の主面に垂直な方向から見て、複数の前記リブが非回転対称に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の音響発生器。
  5. 前記底板の主面に垂直な方向から見て、複数の前記リブが非回転対称かつ非線対称に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の音響発生器。
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