JP6107940B2 - 超音波発生装置 - Google Patents

超音波発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6107940B2
JP6107940B2 JP2015513491A JP2015513491A JP6107940B2 JP 6107940 B2 JP6107940 B2 JP 6107940B2 JP 2015513491 A JP2015513491 A JP 2015513491A JP 2015513491 A JP2015513491 A JP 2015513491A JP 6107940 B2 JP6107940 B2 JP 6107940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic generator
resonance
frequency
ultrasonic
vibrator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015513491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014174730A1 (ja
Inventor
山本 浩誠
浩誠 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2014174730A1 publication Critical patent/JPWO2014174730A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6107940B2 publication Critical patent/JP6107940B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/06Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction
    • B06B1/0607Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements
    • B06B1/0611Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile
    • B06B1/0614Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile for generating several frequencies
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K9/00Devices in which sound is produced by vibrating a diaphragm or analogous element, e.g. fog horns, vehicle hooters or buzzers
    • G10K9/12Devices in which sound is produced by vibrating a diaphragm or analogous element, e.g. fog horns, vehicle hooters or buzzers electrically operated
    • G10K9/122Devices in which sound is produced by vibrating a diaphragm or analogous element, e.g. fog horns, vehicle hooters or buzzers electrically operated using piezoelectric driving means
    • G10K9/125Devices in which sound is produced by vibrating a diaphragm or analogous element, e.g. fog horns, vehicle hooters or buzzers electrically operated using piezoelectric driving means with a plurality of active elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/521Constructional features

Description

本発明は、広い周波数帯域において高い音圧の超音波を出力し得る超音波発生装置に関し、より詳細には、第1及び第2の振動子からなる超音波発生素子が筺体に収納されている、超音波発生装置に関する。
従来、圧電振動子を含む超音波発生素子を備える超音波発生装置が種々提案されている。例えば、下記の特許文献1には、この種の超音波発生装置の一例が開示されている。特許文献1では、筐体内に超音波発生素子が収納されている。超音波発生素子は、中央に溝または貫通孔の内の一方が設けられているスペーサを有する。このスペーサの一方主面に、平板状の第1の圧電振動子が接合されている。該スペーサの他方主面に、平板状の第2の圧電振動子が接合されている。第1の圧電振動子と第2の圧電振動子とが互いに逆位相で振動するように駆動される。それによって超音波が発生する。発生した超音波は、上記第1,第2の圧電振動子の主面に沿って伝搬し、筐体に設けられた音波放出孔から出力される。
WO2012/026319
特許文献1に記載の超音波発生装置では、第1及び第2の圧電振動子の振動により超音波が発生する。また、第1の圧電振動子の振動により発生する超音波と、第2の圧電振動子の振動により発生する超音波とが合成され、高い音圧の超音波を放出することができるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の超音波発生装置では、広い周波数帯域において高い音圧の超音波を放出することは困難であった。すなわち、広い周波数帯域では、放出する超音波の音圧の変化が激しかった。従って、上記超音波発生装置を用い、チャープ波などの変調を用いたパルス圧縮技術により距離を検出する場合には、高い検出精度を得ることができなかった。
本発明の目的は、広い周波数帯域において高い音圧の超音波を出力することができ、しかも広い周波数帯域において音圧の周波数特性及び位相の周波数特性が平坦である超音波発生装置を提供することにある。
本発明に係る超音波発生装置は、超音波発生素子と、筐体とを備える。
上記超音波発生素子は、枠体と、第1の振動子と、第2の振動子とを備える。上記枠体は、対向し合う第1及び第2の主面を有し、溝または貫通孔のうち一方が前記第1及び第2の主面に設けられている。第1の振動子は、枠体の第1の主面に接合されている。第2の振動子は、枠体の第2の主面に接合されている。
筐体は、上記超音波発生素子を収納しており、かつ音波放出孔を有する。
本発明では、第1の振動子及び第2の振動子の振動により発生した音波が音波放出孔を開放端として共鳴するように構成されている。また、第1及び第2の振動子の振幅の周波数特性において、第1及び第2の振動子の共振による第1のピークが存在し、上記共鳴の音圧の周波数特性において、共鳴による第2のピークと、第2のピークよりも高周波数側に存在する共鳴による第3のピークとがそれぞれ存在し、かつ第2のピークと第3のピークとの間に最も音圧が低くなる谷が存在する。
第1及び第2の振動子の振幅の周波数特性における上記第1及び第2の振動子の共振による第1のピークから第1のピークよりも高周波数側に位置している領域である第1の周波数領域と、上記共鳴の音圧の周波数特性における上記谷から前記第3のピークまでの第2の周波数領域の少なくとも一部とが重なっている。
本発明に係る超音波発生装置の他の特定の局面では、前記第2の周波数領域が、前記第1の周波数領域に含まれている。
本発明に係る超音波発生装置のさらに他の特定の局面では、上記筺体に、上記超音波発生素子の主面に沿った方向に超音波が伝搬する音響経路が構成されている。
本発明に係る超音波発生装置のさらに別の特定の局面では、上記音響経路が、上記第1または第2の振動子と、上記第1,第2の振動子の主面と対向している筺体部分との間に構成される空間により形成されている。
本発明に係る超音波発生装置のさらに他の特定の局面では、上記音響経路が、上記超音波発生素子の両主面にそれぞれ形成されている。
本発明に係る超音波発生装置のさらにまた他の特定の局面では、超音波発生素子は、第1の振動子と第2の振動子とが逆位相で振動する、座屈音叉振動モードにより超音波を発生させる。
本発明に係る超音波発生装置によれば、広い周波数帯域において高い音圧の超音波を出力することができ、しかも広い周波数帯域において平坦な音圧の周波数特性と平坦な位相の周波数特性とを得ることができる。従って、例えばチャ−プ波などの変調を用いたパルス圧縮技術により距離を検出する用途に本発明に係る超音波発生装置を用いた場合、高い検出精度を得ることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置の正面断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置の外観を示す斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置が備える超音波発生素子の模式的分解斜視図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置の模式的分解斜視図である。 図5(a)及び図5(b)は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置の駆動状態を示す略図的部分切り欠き正面断面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置における音響共鳴の音圧の周波数特性を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置が備える第1の圧電振動子の振幅の周波数特性を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置における音圧の周波数特性を示す図である。 図9は、本発明の一実施形態に係る超音波発生装置における位相の周波数特性を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本実施形態に係る超音波発生装置1の正面断面図である。図2は、本実施形態に係る超音波発生装置1の外観を示す斜視図である。なお、図1は、図2に示すI−I線部分における断面を示している。超音波発生装置1は、基板11と、キャップ12とからなる筐体13を有する。平板状の基板11上に、下方に開いた開口を有するキャップ12が固定されている。それによって、筐体13が構成されている。基板11とキャップ12とにより囲まれた空間内、すなわち筐体13内に超音波発生素子14が収納されている。
図2に示すように、上記キャップ12の天板部には、複数の音波放出孔12a〜12dが設けられている。図1では、音波放出孔12a,12cのみが図示されている。
図3は、本実施形態に係る超音波発生装置1が備える超音波発生素子14の模式的分解斜視図である。超音波発生素子14は、スペーサ15を有する。このスペーサが本発明における枠体に相当する。スペーサ15は、例えばセラミックスや合成樹脂などの適宜の剛性材料からなる。スペーサ15の中央には、貫通孔からなる開口15aが設けられている。スペーサ15の第1の主面には、接着剤16を介して、バイモルフ型圧電振動子である第1の圧電振動子17が接合されている。接着剤16は、開口16aを有する。接着剤16は、上記開口15aを除く領域においてスペーサ15の上面に塗布されている。第1の圧電振動子17において、スペーサ15に接合されていない部分、すなわち、開口15aに対向している部分が励振部となる。
同様に、スペーサ15の第2の主面には、接着剤18を介して、バイモルフ型圧電振動子である第2の圧電振動子19が接合されている。接着剤18は、開口18aを有する。接着剤18は、上記開口15aを除く領域においてスペーサ15の下面に塗布されている。第2の圧電振動子19において、スペーサ15に接合されていない部分、すなわち、開口15aに対向している部分が励振部となる。
なお、スペーサ15は貫通孔からなる開口15aが設けられているが、開口15aに代えて、スペーサ15の中央領域において両面に凹部すなわち溝からなる開口を設けてもよい。第1,第2の圧電振動子17,19は、後述するように、中央領域が圧電効果により振動する部分である。従って、この振動を妨げないように、スペーサ15の両面に凹部を設けてもよい。
なお、開口15aの周縁の一部からスペーサ15の外周縁に至る欠落部により通気孔が設けられていてもよい。
図1に示すように、第1の圧電振動子17は、圧電板17aを有する。圧電板17aは、平面視して正方形状である。圧電板17aは、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスなどの圧電セラミックスからなる2つの圧電体層と、該2つの圧電体層の間に配置された内部励振電極17cとを有する。圧電板17aの上面中央には、第1の励振電極17bが設けられている。第1の励振電極17bは、内部励振電極17cと上側の圧電体層を介して重なり合うように設けられている。圧電板17aの下面中央には、第2の励振電極17dが設けられている。第2の励振電極17dは、内部励振電極17cと下側の圧電体層を介して重なり合うように設けられている。第1,第2の励振電極17b,17dは、AgやPdなどの金属およびこれらの合金からなる。図3に示すように、第1の励振電極17bは、圧電板17aの上面における隣り合う2つのコーナー部に向かって延びる、引き出し電極17b1,17b2に連ねられている。第2の励振電極17dも同様に、圧電板17aの下面における隣り合う2つのコーナー部に向かって延びる、引き出し電極(図示せず)に連ねられている。
なお、上述では圧電体層はチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなっているが、これに限るものではない。例えば、ニオブ酸カリウムナトリウム系及びアルカリニオブ酸系セラミックス等の非鉛系圧電セラミックスの圧電材料などからなってもよい。
第1の励振電極17bと内部励振電極17cとの間の圧電体層及び内部励振電極17cと第2の励振電極17dとの間の圧電体層は、厚み方向において同一方向に分極されている。他方、第1の圧電振動子17をバイモルフ型圧電振動子として動作させるために、第1の励振電極17bが引き出し電極17b1,17b2を介して第1の端子電極21に電気的に接続されており、第2の励振電極17dが引き出し電極(図示せず)を介して第1の端子電極21に電気的に接続されている。第1の端子電極21は、超音波発生素子14の1つの側面に設けられている。超音波発生素子14の第1の端子電極21が設けられている側面と対向する側面には、第2の端子電極22が設けられている。内部励振電極17cは、内部励振電極17cに連なる引き出し電極(図示せず)を介して第2の端子電極22に電気的に接続されている。従って、第1の端子電極21と第2の端子電極22との間に交流電界を印加することにより、第1の圧電振動子17が振動し、超音波を発生させる。
第2の圧電振動子19も、第1の圧電振動子17と同様に構成されている。もっとも、第2の圧電振動子19は、第1の圧電振動子17に対して逆相で振動するように構成されている。例えば、第2の圧電振動子19は、圧電体層が厚み方向において第1の圧電振動子17の圧電体層とは逆方向に分極されていることにより、第1の圧電振動子17に対して逆相で振動するように構成されている。第2の圧電振動子19においてもまた、第1,第2の励振電極が引き出し電極(図示せず)を介して第1の端子電極21に電気的に接続されており、内部励振電極が引き出し電極(図示せず)を介して第2の端子電極22に電気的に接続されている。従って、第1の端子電極21と第2の端子電極22との間に交流電界を印加することにより、第2の圧電振動子19も振動し、超音波を発生させる。第1,第2の圧電振動子17,19の振動により、超音波発生素子14の上方と下方で超音波が発生する。
図1に示すように、超音波発生装置1では、上記超音波発生素子14により発生した超音波が、破線の矢印で示す方向に伝搬し、音波放出孔12a〜12dから超音波発生装置1の上方に放出される。
図4は、本実施形態に係る超音波発生装置1の分解斜視図である。上述したスペーサ15の上下に接着剤16,18を介して第1,第2の圧電振動子17,19が接合されている構造を有する超音波発生素子14が、基板11とキャップ12とからなる筐体13内に収納される。
図4に示すように、超音波発生素子14が、複数の支持部材23を介して基板11上に固定されている。複数の支持部材23は、基板11上に設けられている複数の電極ランドに機械的に接合されるとともに、電気的に接続されている。これにより、超音波発生素子14は、複数の支持部材23を介して、複数の電極ランドに機械的に接合されるとともに、電気的に接続されている。本実施形態では、接続部材23が金属材料からなり、接続部材23と超音波発生素子14とが導電性接着剤や半田など(図示せず)により接合されている。接続部材23は、エポキシ樹脂系導電性接着剤等の接着性を有する材料からなるものであってもよい。複数の支持部材23は、ある程度の厚みを有するため、超音波発生素子14の下面すなわち第2の圧電振動子19の下面と、基板11の上面との間には、空間が形成される。そのため、筐体13によって第2の圧電振動子19の振動が妨げられ難い。
また、図1に示すように、超音波発生素子14の上面すなわち第1の圧電振動子17の上面と、キャップ12の天板部内面との間には、空間が形成される。そのため、筐体13によって第1の圧電振動子17の振動が妨げられ難い。
本実施形態の超音波発生装置1では、上記第1,第2の圧電振動子17,19の振動により発生する超音波が合成される。また、本実施形態では、超音波発生装置1内において、管共鳴の形で音響共鳴が生じる。すなわち、音波放出孔12a〜12dを開放端とする音響共鳴が生じる。超音波発生装置1は、上記音響共鳴を利用することで、より高い音圧の超音波を音波放出孔12a〜12dから超音波発生装置1の上方に向かって放出させることができる。上記音波放出孔12a〜12dは、後述の動作説明で示す管共鳴の開放端となる位置に設けられている。
次に、本実施形態の超音波発生装置1の動作について説明する。図5(a)及び(b)は、本実施形態に係る超音波発生装置1の駆動状態を示す略図的部分切り欠き正面断面図である。超音波発生装置1の第1,第2の端子電極21,22間に交流電界を印加すると、第1,第2の圧電振動子17,19は、図5(a)で示す変位状態と、図5(b)で示す変位状態とを繰り返すように振動する。すなわち、超音波発生素子14は、座屈音叉振動モードにより振動し、超音波を発生させる。この場合、図5(a)及び(b)に示すように、第1,第2の圧電振動子17,19では、励振部が振動の腹となり、スペーサ15に固定されている部分が振動の節となる。振幅が最も大きい部分、すなわち振動の腹の中心は、励振部の中心となる。
第1の圧電振動子17の上面と、キャップ12の天板部内面との間には、空間が存在する。駆動状態では、第1の圧電振動子17の振動の腹の中心がキャップ12の天板部内面に近接した状態と、離間した状態とを交互に繰り返すことになる。そのため、発生した超音波が圧縮され、矢印Bで示すように、振動の腹の中心すなわち励振部の中心から外側に向かって超音波が伝搬することとなる。
第2の圧電振動子19の下面と、基板11の上面との間には、空間が存在する。駆動状態では、第2の圧電振動子19の振動の腹の中心が基板11の上面に近接した状態と、離間した状態とを交互に繰り返すことになる。そのため、発生した超音波が圧縮され、矢印Cで示すように、振動の腹の中心すなわち励振部の中心から外側に向かって超音波が伝搬することとなる。
図1に矢印B及び矢印Cで示す方向に伝搬する超音波は、位相が揃った状態で、音波放出孔12a〜12dに伝搬し、音波放出孔12a〜12dから超音波発生装置1の上方に放出されることになる。言い換えれば、図1に示すように、超音波発生装置1では、超音波発生素子14の上面とキャップ12の天板部内面との間の空間により第1の音響経路が構成されている。また、超音波発生素子14の下面と基板11の上面との間の空間により第2の音響経路が構成されている。この第1の音響経路及び第2の音響経路をそれぞれ矢印B及び矢印Cで示すように圧電振動子17,19の主面に沿った方向に伝搬する超音波が合成され、音波放出孔12a,12cから放出される。第1,第2の圧電振動子17,19の振動の腹の中心すなわち励振部の中心から音波放出孔12a〜12dまでの距離は、発生する超音波の波長をλとしたときに、λ/4とされている。
なお、矢印Cで示すように伝搬する超音波は、図1に示すように、超音波発生素子14の下面側の第2の音響経路から、超音波発生素子14の側方において上方に伝搬する。従って、第1の圧電振動子17の振動の腹の中心から音波放出孔12a〜12dまでの距離と、第2の圧電振動子19の振動の腹の中心から音波放出孔12a〜12dまでの距離は異なる。しかしながら、超音波発生素子14の厚みは、波長に対して無視できる程小さくすることができる。例えば、超音波発生装置1で発生する超音波の周波数が60kHzである場合、波長は5.7mmである。これに対して、超音波発生素子14の厚みは、200〜400μm程度である。従って、上述の第1の圧電振動子17の振動の腹の中心から音波放出孔12a〜12dまでの距離と、第2の圧電振動子19の振動の腹の中心から音波放出孔12a〜12dまでの距離の差は200〜400μm程度すなわち0.03λ〜0.07λ程度である。
上記超音波発生装置1内において、超音波を圧縮し伝搬させた場合、音波放出孔12a〜12dから高い音圧の超音波を放出することができる。また、上記座屈音叉振動モードでは、振動の腹の中心が、第1,第2の圧電振動子17,19の励振部の中心にある。他方、上記超音波発生素子14と筐体13との間の上記空間内において管共鳴の開放端となる位置に、音波放出孔12a〜12dが設けられている。従って、超音波発生装置1内において管共鳴の形で第1の音響共鳴が生じ、非常に高い音圧の超音波を音波放出孔12a〜12dから超音波発生装置1の上方に向かって放出させることができる。
図6は、本実施形態に係る超音波発生装置における上記音響共鳴の音圧の周波数特性を示す図である。図6から明らかなように、音響共鳴の音圧の周波数特性では、矢印Dで示す相対的低周波数側のピークと、矢印Eで示す相対的高周波数側のピークが存在する。矢印Dで示す相対的低周波数側のピークが、本発明における第2のピークに相当する。矢印Eで示す相対的高周波数側のピークが、本発明における第3のピークに相当する。上記超音波発生装置1の音圧分布を有限要素法で解析したところ、上記第1,第2の圧電振動子17,19が振動した場合、振動の腹の中心である第1,第2の振動子の励振部の中心において音圧が最も高くなることが分かった。そして、音波放出孔12a〜12dを共鳴の開放端とすることで共鳴が発生し、図6に示すように大きな音圧ピークD,Eが現れることが確認されている。
矢印Dで示す共鳴の音圧ピークは、第2の圧電振動子19の振動により、第2の圧電振動子19と音波放出孔12a〜12dとの間で発生する共鳴を主とする共鳴モードである。矢印Dで示す共鳴の音圧ピークは、音響経路長が長いため、矢印Eで示す共鳴の音圧ピークよりも低周波側に現れる。矢印Eで示す共鳴の音圧ピークは、第1の圧電振動子17の振動により、第1の圧電振動子17と音波放出孔12a〜12dとの間で発生する共鳴を主とする共鳴モードである。矢印Eで示す共鳴の音圧ピークは、音響経路長が短いため、矢印Dで示す共鳴の音圧ピークよりも高周波側に現れる。図6に示すように、矢印Dで示す共鳴の音圧ピークと矢印Eで示す共鳴の音圧ピークとの間に、最も音圧が低くなる谷が存在する。図6において、谷を矢印Fで示す。
超音波発生装置1では、音波放出孔12a〜12dの位置及び大きさを調整することにより、音響共鳴の音圧の周波数特性を調整することができる。本実施形態では、矢印Dで示す相対的低周波数側の共鳴の音圧ピークが、40kHzに位置するように構成されている。矢印Eで示す相対的高周波数側の共鳴の音圧ピークが、62kHzに位置するように構成されている。そして、矢印Fで示す谷は、52kHzに位置する。
図7は、第1の圧電振動子17の振幅の周波数特性を示す図である。なお、第2の圧電振動子19の振幅の周波数特性は、第1の圧電振動子17の振幅の周波数特性と同じである。
図7に示すように、第1の圧電振動子17の振幅の周波数特性では、矢印Gで示す振幅のピークが存在する。矢印Gで示す振幅のピークが、本発明における第1のピークに相当する。このピークは第1の圧電振動子17の共振による。このため、矢印Gで示す振幅のピークの周波数は、第1の圧電振動子17の共振周波数と一致する。本実施形態では、矢印Gで示す振幅のピークの周波数、すなわち第1の圧電振動子17の共振周波数は、40kHzである。なお、第2の圧電振動子19の共振周波数も、40kHzである。
本実施形態の特徴は、第1及び第2の圧電振動子17,19の振幅の周波数特性における第1及び第2の圧電振動子17,19の共振による図7中の矢印Gで示す振幅のピークから該ピークよりも高周波数側に位置している領域である第1の周波数領域Yと、上記音響共鳴の音圧の周波数特性における図6中の矢印Fで示す谷から図6中の矢印Eで示す共鳴の音圧ピークとの間の周波数領域である第2の周波数領域Xの少なくとも一部が、重なるように構成されていることにある。
図7に示すように、矢印Gで示す振幅のピークから該ピークよりも高周波数側に位置している領域である第1の周波数領域Yにおいて、周波数が高くなるほど、第1の圧電振動子17の振幅は小さくなっていく。すなわち、矢印Gで示す振幅のピークから該ピークよりも高周波数側に位置している領域である第1の周波数領域Yでは、第1の圧電振動子17の振幅の周波数特性は右下がりとなる。特に、矢印Gで示す振幅のピークから、10kHz以上高い周波数領域である、50kHz以上の周波数領域では、この周波数による振幅の変化は徐々に緩やかになっている。
他方、図6に示すように、上記音響共鳴の音圧の周波数特性における矢印Fで示す谷から矢印Eで示す共鳴の音圧ピークまでの周波数領域である第2の周波数領域Xにおいて、周波数が高くなるほど、音響共鳴の音圧は高くなっていく。すなわち、矢印Fで示す谷から矢印Eで示す共鳴の音圧ピークまでの周波数領域Xである第2の周波数領域では、音響共鳴の音圧の周波数特性は右上がりとなる。
よって、第1の周波数領域Yが第2の周波数領域Xと少なくとも部分的に重なっておれば、広い周波数帯域において高い音圧の超音波を出力することができ、しかも広い周波数帯域において平坦な音圧の周波数特性と平坦な位相の周波数特性とを得ることができる。
図8は、本実施形態に係る超音波発生装置1における音圧の周波数特性を示す図である。図9は、本実施形態に係る超音波発生装置1における位相の周波数特性を示す図である。
図8は、上述の圧電振動子による共振現象と、音響共鳴現象とが同時に起きた場合の音圧(dB)の周波数特性を示す図である。図8に示すように、本実施形態の超音波発生装置1では、50kHz〜70kHzの周波数領域において、40kHz近傍の周波数領域よりも音圧が小さいものの、約20kHzの周波数帯域で平坦な音圧の周波数特性が得られている。これは、50kHz〜70kHzの周波数領域では、第1及び第2の圧電振動子17,19の共振周波数から離れた位置にあるため、第1及び第2の圧電振動子17,19の振幅がやや小さいものの、図6における矢印Eで示す共鳴の音圧ピークによってある程度音圧が高くなっているためである。
50kHz〜70kHzの周波数領域では、第1及び第2の圧電振動子17,19の振幅がやや小さいため、第1及び第2の圧電振動子17,19を構成する圧電体層の圧電セラミックス抗電界を超えない程度の駆動電圧を印加することにより、圧電体層にクラックを発生させることなく、高い音圧を得ることができる。
第1及び第2の圧電振動子17,19の振幅の位相は、共振により、共振周波数近傍の狭い周波数帯域で180度変化する。一方、音響共鳴の音圧の位相は、音響共鳴により、音響共鳴の周波数近傍の相対的に広い周波数帯域で180度変化する。本実施形態では、矢印Dで示す相対的低周波数側の共鳴の音圧ピークが40kHzであり、第1及び第2の圧電振動子17,19の共振周波数が40kHzであり、同じ周波数とされている。このため、図9に示すように、40kHz近傍の周波数領域では、第1及び第2の圧電振動子17,19の共振による振幅の位相の180度の変化と、音響共鳴の音圧の位相の180度の変化により、位相の変化が激しい。
一方、45kHz以上の周波数領域では、第1及び第2の圧電振動子17,19の共振周波数及び矢印Dで示す相対的低周波数側の共鳴の音圧ピークの周波数から離れた位置にあるため、位相の周波数特性がほぼ平坦となっている。
図8及び図9から明らかなように、本実施形態の超音波発生装置1では、52kHz以上の周波数領域において、音圧の周波数特性及び位相の周波数特性のいずれもがほぼ平坦となっている。このため、チャ−プ波などの変調を用いたパルス圧縮技術により距離を検出する用途に本実施形態の超音波発生装置1を用いた場合、高い検出精度を得ることが可能となる。
第1及び第2の周波数領域Y,Xは、相対的に狭い周波数領域である第2の周波数領域Xの全体が第1の周波数領域Yに含まれるように配置されていることが望ましい。上記実施形態では、第2の周波数領域X全体が第1の周波数領域Yに重なっている。もっとも、第2の周波数領域Xの一部が第1の周波数領域Yに重なり合っていてもよい。
上記第1の周波数領域と第2の周波数領域との位置関係は、前述したように、音波放出孔12a〜12dの位置及び大きさを調整することで矢印D,Eで示す共鳴の音圧ピークの周波数位置を容易に設定できる。また、第1,第2の圧電振動子17,19を構成する圧電体層の厚み、振動長、圧電体層を構成する圧電セラミックスの圧電定数を変更することで第1及び第2の圧電振動子17,19の共振周波数の周波数位置を容易に設定できる。
なお、上記実施形態では、バイモルフ型圧電振動子である第1,第2の圧電振動子17,19を用いたが、互いに逆位相で駆動される限り、第1,第2の振動子は、上記バイモルフ型圧電振動子に限定されない。ユニモルフ型圧電振動子などの他の圧電振動子を用いてもよい。さらに、圧電振動子に限らず、他の電気音響変換素子を用いてもよい。
1…超音波発生装置
11…基板
12…キャップ
12a〜12d…音波放出孔
13…筐体
14…超音波発生素子
15…スペーサ
15a…開口
16,18…接着剤
16a…開口
17…第1の圧電振動子
17a…圧電板
17b…第1の励振電極
17b1,17b2…引き出し電極
17c…内部励振電極
17d…第2の励振電極
18a…開口
19…第2の圧電振動子
21…第1の端子電極
22…第2の端子電極
23…支持部材

Claims (6)

  1. 対向し合う第1及び第2の主面を有し、溝または貫通孔のうち一方が前記第1及び第2の主面に設けられている枠体と、前記枠体の第1の主面に接合されている第1の振動子と、前記枠体の第2の主面に接合されている第2の振動子とを備える超音波発生素子と、
    前記超音波発生素子を収納しており、かつ音波放出孔を有する筺体と、を備え、
    前記第1の振動子及び第2の振動子の振動により発生した音波が前記音波放出孔を開放端として共鳴するように構成されており、
    前記第1及び第2の振動子の振幅の周波数特性において、前記第1及び第2の振動子の共振による第1のピークが存在し、
    前記共鳴の音圧の周波数特性において、共鳴による第2のピークと、前記第2のピークよりも高周波数側に存在する共鳴による第3のピークがそれぞれ存在し、かつ前記第2のピークと前記第3のピークとの間に最も音圧が低くなる谷が存在し、
    前記第1及び第2の振動子の振幅の周波数特性における前記第1のピーク以上の領域である第1の周波数領域と、前記共鳴の音圧の周波数特性における前記谷から前記第3のピークまでの第2の周波数領域の少なくとも一部とが重なっている、超音波発生装置。
  2. 前記第2の周波数領域が、前記第1の周波数領域に含まれている、請求項1に記載の超音波発生装置。
  3. 前記筺体に、前記超音波発生素子の主面に沿った方向に超音波が伝搬する音響経路が構成されている、請求項1または2に記載の超音波発生装置。
  4. 前記音響経路が、前記第1または第2の振動子と、前記第1,第2の振動子の主面と対向している筺体部分との間に構成される空間により形成されている、請求項3に記載の超音波発生装置。
  5. 前記音響経路が、前記超音波発生素子の両主面にそれぞれ形成されている、請求項3または4に記載の超音波発生装置。
  6. 前記超音波発生素子は、前記第1の振動子と第2の振動子とが逆位相で振動する、座屈音叉振動モードにより超音波を発生させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波発生装置。
JP2015513491A 2013-04-25 2013-12-27 超音波発生装置 Active JP6107940B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013092292 2013-04-25
JP2013092292 2013-04-25
PCT/JP2013/085195 WO2014174730A1 (ja) 2013-04-25 2013-12-27 超音波発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014174730A1 JPWO2014174730A1 (ja) 2017-02-23
JP6107940B2 true JP6107940B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=51791321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015513491A Active JP6107940B2 (ja) 2013-04-25 2013-12-27 超音波発生装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6107940B2 (ja)
WO (1) WO2014174730A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7405016B2 (ja) 2020-06-23 2023-12-26 トヨタ紡織株式会社 遮音装置
WO2023095829A1 (ja) * 2021-11-26 2023-06-01 株式会社村田製作所 超音波トランスデューサ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0446798U (ja) * 1990-08-28 1992-04-21
WO2013051400A1 (ja) * 2011-10-03 2013-04-11 株式会社村田製作所 超音波発生装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014174730A1 (ja) 2014-10-30
JPWO2014174730A1 (ja) 2017-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594435B2 (ja) 超音波トランスデューサ
JP5742954B2 (ja) 超音波発生装置
JP5556893B2 (ja) 超音波発生装置
WO2014174729A1 (ja) 超音波発生装置
TW201414327A (zh) 聲音發生器、聲音發生裝置及電子機器
JP6107940B2 (ja) 超音波発生装置
JP5790864B2 (ja) 超音波発生装置
JP6442531B2 (ja) 音響発生器、音響発生装置及び電子機器
WO2014174731A1 (ja) 超音波発生装置
EP2693771B1 (en) Oscillator and electronic device
JP5975178B2 (ja) 超音波発生素子、超音波発生装置及び超音波発生素子の製造方法
WO2013122048A1 (ja) 超音波発生装置
JP2013088234A (ja) 超音波発生デバイスおよび超音波発生装置
TWM468116U (zh) 揚聲器
JP6595280B2 (ja) 音響発生器
JP6382707B2 (ja) 音響発生器およびこれを備えたスピーカー
JP6346075B2 (ja) 音響発生器
WO2017029828A1 (ja) 音響発生器、音響発生装置ならびに電子機器
JP2015041861A (ja) 超音波発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6107940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150