JP2017067199A - 自動変速機の油圧サーボ装置 - Google Patents

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直樹 板津
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【課題】油圧サーボ装置のピストンに設けられたシール部材の耐久性を向上させる。【解決手段】ピストン70のOリング90よりも他端部側(図の左側)に油溜92が設けられ、シリンダ部74に設けられた油導入路94から導入された潤滑油を保持するようになっているため、ピストン70が移動させられる際にその油溜92に保持された潤滑油がシリンダボア78に付着させられる。これにより、ピストン70が油圧室86と反対の他端部側へ移動させられる際にも、Oリング90が適切に潤滑されるようになり、シリンダボア78との間の摩擦が低減されてOリング90の耐久性が向上する。【選択図】図4

Description

本発明は自動変速機の油圧サーボ装置に係り、特に、ピストンの外周面に配設されたシール部材の耐久性を向上させる技術に関するものである。
(a) 変速機ケースに設けられたシリンダ部内に軸方向の移動可能に嵌合されたピストンと、(b) そのピストンの一端部と前記シリンダ部との間に設けられ、作動油が供給されることによってそのピストンを他端部側へ移動させる油圧室と、(c) 前記ピストンの外周面に配設されて前記シリンダ部の内周面との間をシールする環状のシール部材と、を有する自動変速機の油圧サーボ装置が知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、遊星歯車式等の自動変速機のギヤ段を切り換える摩擦係合要素(バンドブレーキ)を係合させるもので、ピストンの他端部側は変速機ケース内に開放されており、リターンスプリングによって一端部側へ戻されるようになっている。
特開平11−257380号公報
しかしながら、このような油圧サーボ装置においては、シール部材よりもピストンの他端部側が開放されており、ピストンの外周面とシリンダ部の内周面との間に油が存在しないため、ピストンがその他端部側へ移動させられる際にシール部材が適切に潤滑されず、シリンダ部の内周面との間の摩擦によってシール部材の耐久性が損なわれる可能性があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、油圧サーボ装置のピストンに設けられたシール部材の耐久性を向上させることにある。
本発明は、(a) 変速機ケースに設けられたシリンダ部内に軸方向の移動可能に嵌合されたピストンと、(b) そのピストンの一端部と前記シリンダ部との間に設けられ、作動油が供給されることによってそのピストンを他端部側へ移動させる油圧室と、(c) 前記ピストンの外周面に配設されて前記シリンダ部の内周面との間をシールする環状のシール部材と、を有する自動変速機の油圧サーボ装置において、(d) 前記ピストンの外周面のうち前記シール部材よりも前記他端部側に設けられて潤滑油を保持する油溜と、(e) 前記油溜に連通するように前記シリンダ部に設けられ、その油溜に前記潤滑油を導入する油導入路と、を有することを特徴とする。
このような自動変速機の油圧サーボ装置においては、ピストンのシール部材よりも他端部側に油溜が設けられ、シリンダ部に設けられた油導入路から導入された潤滑油を保持するようになっているため、ピストンが移動させられる際にその油溜に保持された潤滑油がシリンダ部の内周面に付着させられる。これにより、ピストンが油圧室と反対の他端部側へ移動させられる際にも、シール部材が適切に潤滑されるようになり、シリンダ部の内周面との間の摩擦が低減されてシール部材の耐久性が向上する。
本発明が適用された油圧サーボ装置を備えている車両用動力伝達装置の一例を説明する骨子図である。 図1の実施例の油圧サーボ装置の近傍の断面図である。 図2の油圧サーボ装置のピストンが油圧によって移動させられた状態を示した断面図である。 図3における油圧サーボ装置のピストン部分の拡大図である。 図4におけるピストンの上端部分を更に拡大して示した図で、油溜に保持された潤滑油がシリンダ部の内周面に付着するメカニズムを説明する図である。
本発明は、車両用の自動変速機の油圧サーボ装置に好適に適用されるが、車両用以外の自動変速機の油圧サーボ装置にも適用され得る。この油圧サーボ装置は、油圧によってピストンを一方向、すなわち油圧室と反対の他端部側へ移動させる単動式の油圧シリンダで、例えば摩擦係合装置や噛合いクラッチ等の断接装置を駆動する場合に好適に用いられるが、ベルト式無段変速機の変速制御や挟圧力制御など、その他の駆動源として用いられるものでも良い。摩擦係合装置は、バンドブレーキや単板式、多板式の摩擦クラッチ、摩擦ブレーキなどである。噛合いクラッチとしては、必要に応じてシンクロメッシュ機構(同期機構)付きが用いられる。ピストンの外周面に配設されるシール部材としては、ゴム等の弾性体製のOリングが好適に用いられるが、Oリング以外の弾性体製のシール部材を用いることもできる。
油導入路は、例えばピストンが油圧によって移動させられる他端部側の移動端に達した状態で油溜に連通するように設けられるが、少なくともピストンの移動ストロークの範囲内で油溜に連通するように設けられれば良い。この油導入路は、例えばピストンの上方部分に設けられ、重力により潤滑油が流下して油溜に導入されるが、側方などから潤滑油を吐出して油溜に導入されるように設けることもできる。油溜は、例えばピストンの外周面に設けられた環状溝にて構成され、ピストンの全周に連続して設けることが望ましいが、断続的に設けるだけでも良い。また、油溜は、その幅寸法(ピストンの移動方向の寸法)が略一定の矩形断面であっても良いが、開口側程幅寸法が大きくなるように少なくとも一方の側壁が傾斜している逆台形断面が望ましく、その場合はピストンの移動の際に油溜内の潤滑油が傾斜に沿って外部へ流動し、シリンダ部の内周面に適切に付着させられる。潤滑油は、油圧サーボ装置の油圧室に供給される作動油と同じでものでも良いが、潤滑用の別個の油を用いることもできる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された油圧サーボ装置56を備えている車両用動力伝達装置10の構成を説明する骨子図で、互いに平行な複数の軸が一平面内に位置するように展開して示した図である。この車両用動力伝達装置10は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の駆動力源である内燃機関等のエンジン12の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14から自動変速機16を介して差動歯車装置18に伝達され、左右の駆動輪20L、20Rへ分配される。自動変速機16は、トルクコンバータ14の出力回転部材であるタービン軸と一体的に設けられた入力軸22、入力軸22に連結されたベルト式無段変速機24、同じく入力軸22に連結されてベルト式無段変速機24と並列に設けられた前後進切換装置26およびギヤ変速機構28、ベルト式無段変速機24およびギヤ変速機構28の共通の出力回転部材である出力軸30、減速歯車装置32を備えており、その減速歯車装置32の小径ギヤ34が差動歯車装置18のリングギヤ36と噛み合わされている。このように構成された自動変速機16においては、エンジン12の出力が、トルクコンバータ14からベルト式無段変速機24を介して出力軸30へ伝達され、或いはベルト式無段変速機24を介することなく前後進切換装置26およびギヤ変速機構28を介して出力軸30へ伝達され、更に減速歯車装置32および差動歯車装置18を経て左右の駆動輪20L、20Rへ伝達される。
このように、本実施例の自動変速機16は、エンジン12の出力を入力軸22から無段変速機24を介して出力軸30へ伝達する第1動力伝達経路と、エンジン12の出力を入力軸22から前後進切換装置26およびギヤ変速機構28を介して出力軸30へ伝達する第2動力伝達経路とを備えているのであり、車両の走行状態に応じてそれ等の動力伝達経路が切り換えられる。このため、自動変速機16は、上記第1動力伝達経路における動力伝達を断接(接続・遮断)する第1クラッチ機構としてのベルト走行用クラッチC2と、上記第2動力伝達経路における動力伝達を断接する第2クラッチ機構としての噛合いクラッチ40とを備えている。
前後進切換装置26は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、キャリヤ26cが入力軸22に一体的に連結され、サンギヤ26sが入力軸22に対して同軸に相対回転可能に配設された小径ギヤ42に連結されている一方、リングギヤ26rが後進用ブレーキB1を介して選択的に回転停止させられるとともに、キャリヤ26cおよびサンギヤ26sが前進用クラッチC1を介して選択的に連結されるようになっている。そして、前進用クラッチC1が係合させられるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、入力軸22が小径ギヤ42に直結されて前進用動力伝達状態が成立させられ、後進用ブレーキB1が係合させられるとともに前進用クラッチC1が解放されると、小径ギヤ42は入力軸22に対して逆方向へ回転させられ、後進用動力伝達状態が成立させられる。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、動力伝達を遮断するニュートラル状態となる。
ギヤ変速機構28は、小径ギヤ42と、カウンタ軸44に相対回転不能に設けられて小径ギヤ42と噛み合わされた大径ギヤ46と、カウンタ軸44に対して同軸に相対回転可能に設けられた小径のアイドラギヤ48とを備えている。そして、カウンタ軸44とアイドラギヤ48との間に、前記噛合いクラッチ40が設けられており、それ等の間の動力伝達が断接される。噛合いクラッチ40は、シンクロナイザリング等のシンクロメッシュ機構(同期機構)を備えており、クラッチハブスリーブ50が図1の左方向である接続方向へ移動させられると、シンクロナイザリングを介してアイドラギヤ48がカウンタ軸44と同期回転させられるようになり、クラッチハブスリーブ50が更に移動させられると、そのクラッチハブスリーブ50の内周面に設けられたスプライン歯を介してアイドラギヤ48がカウンタ軸44に対して相対回転不能に連結される。
クラッチハブスリーブ50は、クラッチ断接シャフト52に配設されたシフトフォーク54と係合させられており、そのクラッチ断接シャフト52が油圧サーボ装置56によって軸方向へ往復移動させられることにより、シフトフォーク54と共にカウンタ軸44の軸方向へ移動させられて、アイドラギヤ48とカウンタ軸44との間が断接される。アイドラギヤ48は、出力軸30に設けられた大径ギヤ58と噛み合わされており、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1の何れか一方が係合させられ且つ噛合いクラッチ40が接続されることにより、エンジン12の出力が入力軸22から前後進切換装置26、ギヤ変速機構28、アイドラギヤ48、および大径ギヤ58を順次経由して出力軸30に伝達されるようになり、第2動力伝達経路が成立させられる。なお、小径のアイドラギヤ48と大径ギヤ58との間でも変速(減速)が行なわれ、それ等を含めてギヤ変速機構28が構成されていると見做すこともできる。
ベルト式無段変速機24は、入力軸22に設けられた有効径が可変のプライマリプーリ60と、出力軸30と同軸の回転軸62に設けられた有効径が可変のセカンダリプーリ64と、それ等の一対の可変プーリ60、64の間に巻き掛けられた伝動ベルト66とを備えており、一対の可変プーリ60、64と伝動ベルト66との間の摩擦を介して動力伝達が行われる。このベルト式無段変速機24は、油圧アクチュエータによって一対の可変プーリ60、64のV溝幅が連動して変化させられ、伝動ベルト66の掛かり径(有効径)が変更されることにより、変速比が連続的に変化させられる。出力軸30は、回転軸62に対して同軸に相対回転可能に配設されており、その出力軸30とセカンダリプーリ64との間に設けられた前記ベルト走行用クラッチC2により、それ等の出力軸30とセカンダリプーリ64との間の動力伝達が断接される。このベルト走行用クラッチC2が係合させられると、エンジン12の出力が入力軸22からベルト式無段変速機24を経由して出力軸30に伝達されるようになり、第1動力伝達経路が成立させられる。
次に、前記油圧サーボ装置56について具体的に説明する。図2および図3は、何れも油圧サーボ装置56の近傍を具体的に示した断面図で、図2は噛合いクラッチ40が遮断される遮断状態であり、図3は噛合いクラッチ40が接続される接続状態である。また、図4は、図3に示す接続状態における油圧サーボ装置56のピストン70付近の拡大図である。この油圧サーボ装置56は、油圧によってピストン70を一方向へ移動させる単動式の油圧シリンダで、有底円筒形状のピストン70を備えている。このピストン70は、有底円筒形状の底部の外側面(端面)が前記クラッチ断接シャフト52の端部に密着するように突き当てられた状態で、ボルト68によりクラッチ断接シャフト52に一体的に固設されている。ピストン70は、ハウジング72に一体に設けられたシリンダ部74内に軸方向の移動可能に嵌合されており、常にはリターンスプリング(実施例では圧縮コイルスプリング)76の付勢力に従って図2に示す原位置、すなわち噛合いクラッチ40を遮断する位置に保持される。シリンダ部74は有底円筒形状を成していて、ピストン70が摺動可能に嵌合されるシリンダボア(円筒内周面)78を備えているとともに、底面80にピストン70が当接させられることによって上記原位置が規定される。底面80には、クラッチ断接シャフト52が軸方向に移動可能に挿通させられる挿通孔82が、シリンダボア78と同心に連続して設けられている。リターンスプリング76は、有底円筒形状のピストン70の底部の内側面とカバー84との間に圧縮状態で配設されている。ハウジング72は、内部に前記自動変速機16等を収容しているもので、両端が開口している筒形状を成しており、その一方の端部の開口を閉塞するようにカバー84が一体的に固設されており、有底円筒形状のシリンダ部74の開口部もカバー84によって略閉塞されるようになっている。これ等のハウジング72およびカバー84は変速機ケースを構成している。
ピストン70の一端部、すなわち有底円筒形状の底部側の端部と、シリンダ部74の底面80との間には、油圧室86が設けられており、ハウジング72に設けられた給油通路88からその油圧室86内に作動油が供給されると、ピストン70はリターンスプリング76の付勢力に抗して他端部側へ移動させられ、図3に示す接続側移動端まで移動させられることにより、前記噛合いクラッチ40が接続される。この接続側移動端は、ピストン70がカバー84に当接させられることによって規定される。ピストン70の一端部には、小径外周部が設けられており、底面80に当接させられた原位置においても、その小径外周部の周囲に油圧室86が形成されるようになっている。また、ピストン70の外周面には、断面が矩形の環状溝が設けられてゴム製のOリング90が嵌着されており、シリンダボア78との間が液蜜にシールされるようになっている。Oリング90はシール部材に相当する。
上記ピストン70にはまた、Oリング90が配設された位置よりも他端部側の外周面に、潤滑油を保持する油溜92が設けられている。すなわち、Oリング90は、ピストン70の外周面のうち軸方向の中央部分よりも一端部側へ片寄った位置に配設されており、他端部側に油溜92を形成するためのスペースが確保されている。油溜92は、ピストン72の外周面の全周に連続して設けられた環状溝にて構成されており、その溝断面は、図5の拡大図から明らかなように、開口側程溝幅が広くなるように両側の側壁92sがそれぞれ外側へ傾斜させられた逆台形形状を成している。一方、シリンダ部74には、上記油溜92に連通するように油導入路94が設けられており、その油導入路94から油溜92内に潤滑油が流入するようになっている。具体的には、ピストン70が図3〜図5に示すように他端部側の移動端すなわち接続側移動端に達した状態で、油溜92に連通するように、有底円筒形状のシリンダ部74の先端部に切欠状の溝が設けられ、カバー84との間に油導入路94が形成されるようになっている。
油導入路94は、ピストン70の上方部分に設けられており、シリンダ部74の上方位置に形成された空間96内に供給された潤滑油が重力によりその油導入路94内を流下して油溜92内に流入するようになっている。そして、このように油溜92内に導入された潤滑油は、ピストン70が移動させられる際にシリンダボア78に付着させられ、ピストン70が原位置から接続側移動端へ向かって移動させられる際にも、シリンダボア78に付着した潤滑油によってOリング90が適切に潤滑される。油溜92の側壁92sは傾斜させられているため、例えば図5に矢印Aで示すようにピストン70が原位置へ向かって移動させられる場合、油溜92内の潤滑油は矢印Bで示すように他端部側の側壁92sに沿って外方へ流動させられ、シリンダボア78に適切に付着させられる。ピストン70が原位置から接続側移動端(他端部側)へ向かって移動させられる際にも、油溜92内に潤滑油が残っている場合には、反対側の側壁92sに沿って潤滑油が流動し、シリンダボア78に適切に付着されてOリング90が潤滑される。
上記空間96内には、ハウジング72或いはカバー84に設けられた図示しない潤滑油路から潤滑油が供給されるようになっている。また、有底円筒形状のシリンダ部74の先端部の下端部分とカバー84との間には隙間d(図4参照)が設けられており、油溜92とシリンダボア78との間の隙間から流出した潤滑油は、その隙間dから更に下方へ流下させられるようになっている。この潤滑油は、前記油圧室86内に供給される作動油と同じもので、作動油の一部が潤滑油路を経て供給されたものであり、隙間dから流下した潤滑油は、例えばベルト式無段変速機24のベルト挟圧部の潤滑等に用いられた後、作動油と共通のオイルパンへ戻されて、作動油や潤滑油として繰り返し用いられる。
このように、本実施例の自動変速機16の油圧サーボ装置56においては、ピストン70のOリング90よりも他端部側に油溜92が設けられ、シリンダ部74に設けられた油導入路94から導入された潤滑油を保持するようになっているため、ピストン70が移動させられる際にその油溜92に保持された潤滑油がシリンダボア78に付着させられる。これにより、ピストン70が油圧室86と反対の他端部側へ移動させられる際にも、Oリング90が適切に潤滑されるようになり、シリンダボア78との間の摩擦が低減されてOリング90の耐久性が向上する。
また、本実施例では、油溜92の両側の側壁92sが何れも外側へ傾斜させられているため、ピストン70が軸方向へ移動させられる際に、油溜92内の潤滑油が側壁92sに沿って外方へ流動させられ、シリンダボア78に適切に付着させられるため、Oリング90が一層適切に潤滑されて耐久性が向上する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
16:自動変速機 56:油圧サーボ装置 70:ピストン 72:ハウジング(変速機ケース) 74:シリンダ部 78:シリンダボア(内周面) 86:油圧室 90:Oリング(シール部材) 92:油溜 94:油導入路

Claims (1)

  1. 変速機ケースに設けられたシリンダ部内に軸方向の移動可能に嵌合されたピストンと、
    該ピストンの一端部と前記シリンダ部との間に設けられ、作動油が供給されることによって該ピストンを他端部側へ移動させる油圧室と、
    前記ピストンの外周面に配設されて前記シリンダ部の内周面との間をシールする環状のシール部材と、
    を有する自動変速機の油圧サーボ装置において、
    前記ピストンの外周面のうち前記シール部材よりも前記他端部側に設けられて潤滑油を保持する油溜と、
    前記油溜に連通するように前記シリンダ部に設けられ、該油溜に前記潤滑油を導入する油導入路と、
    を有することを特徴とする自動変速機の油圧サーボ装置。
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