JP2017066516A - フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】引張強度800MPa以上、穴拡げ率90%以上を満たすフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法を提供する。【解決手段】特定の成分組成と、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、マルテンサイト相の体積率が70〜98%であり、圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在する鋼組織とを有し、引張強度(TS)が800MPa以上、穴拡げ率が90%以上であるフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼とする。【選択図】図1

Description

本発明は、構造用ステンレス鋼に係り、特に、鉄道車両や自動車、バスなどの車両で、燃費向上の要請から薄肉化が進められ、かつ、穴拡げ加工を施される構造部材用として好適な、強度、穴拡げ加工性(穴拡げ性)に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
環境保護の意識が高まる中、鉄道や自動車などの輸送機器の分野で燃費向上の技術開発が進められている。燃料の消費は輸送する重量に大きく依存することから、燃費を向上させるためには、車両の軽量化、すなわち、使用される材料の軽量化をすることが重要である。
材料の軽量化手法の一つとして、使用される鋼板の薄肉化が従来から検討されている。同一の材料を用いて鋼板の薄肉化を行えば、当然、車体全体としては強度が低下するため、乗員の安全性の観点からは好ましくない。つまり、軽量化を行ったとしても、安全性の観点から輸送機器の車体には十分な強度が必要である。したがって、鋼板の薄肉化を行うためには、より強度の高い材料が必要となる。
しかしながら、材料の高強度化は、多くの場合、加工性の低下をともなうため、複雑な形状の設計を行うことが困難になるという問題がある。特に、車両用の構造部材では、穴拡げ加工を行うものが多く、優れた穴拡げ性が必要となる場合が多い。
もうひとつの軽量化手法としては、腐食代の削減がある。腐食代とは、腐食による減肉を見込んで設計された余分な板厚のことである。普通鋼を構造部材として使用した場合には、使用年数とともに鋼板が腐食し、強度が低下するため、この腐食代は削減してはならない不可欠な過剰重量である。一方で、この腐食代は、腐食しにくいという性質を有するステンレス鋼を用いる場合には不可欠ではなく削減可能である。したがって、従来普通鋼で構成された部材に同等の強度と加工性を有するステンレス鋼を用いることでこの腐食代の削減が可能となるため、軽量化の観点から、ステンレス鋼の構造部材への適用が検討されている。
以上のように、輸送機器の分野における燃費向上の要請から、高い強度と優れた加工性、とくに穴拡げ性の優れたステンレス鋼が求められている。
例えば、特許文献1には、穴拡げ加工性に優れた構造用ステンレス鋼板が開示されている。これはマルテンサイト相を体積率で2〜20%含む組織とすることで、穴拡げ性を向上させたステンレス鋼板である。
また、特許文献2には、加工性に優れた高強度ステンレス鋼板が開示されている。これは、フェライト相とマルテンサイト相の2相のうち、フェライト相の特定結晶方位を発達させることで穴拡げ性を向上させたステンレス鋼板である。
特開2005−272938号公報 特開2008−138270号公報
しかしながら、特許文献1や2に記載の技術をもってしても、近年求められている引張強度800MPa以上、穴拡げ率90%以上という材料特性を両立させることは困難である。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、引張強度800MPa以上、穴拡げ率90%以上を満たすフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために強度、穴拡げ加工性におよぼす組織の影響について鋭意研究を行った。その結果、以下の知見を得た。
フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼において、マルテンサイト相の体積率増加は強度を上昇させる最も簡単な手法である。しかしながら、マルテンサイト相の体積率増加は、穴拡げ加工性を低下させる。したがって、単純なマルテンサイト相の体積率増加では強度と穴拡げ加工性の両立は困難である。穴拡げ加工性を向上するためには、穴拡げ加工における板厚方向への亀裂の伝播を抑制することが重要である。
種々の検討の結果、特定の成分組成を採用するとともに、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、マルテンサイト相の体積率が70〜98%であり、圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在する鋼組織とすれば、フェライト相とマルテンサイト相の相境界において亀裂の伝播が効果的に抑制されることを見出した。この知見から、板厚方向の亀裂の伝播を効果的に抑制し、引張方向には高い強度を有しながら、優れた穴拡げ率を有するフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の開発に至った。
また、フェライト相とマルテンサイト相が層状に存在する上記鋼組織を得るためには、圧延前の加熱温度をδ+γの2相域として、その2相組織を熱間圧延によって層状に引き伸ばすことが重要である。本発明のδ+γ2相域の温度は計算状態図から近似的に後述する(1)式で与えられる。この温度域で加熱し、熱間圧延を行うことで、フェライト相とマルテンサイト相が層状に存在する組織を得ることができる。
本発明は以上の知見に基づき完成されたものであり、本発明は下記の構成を要旨とするものである。
[1]質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nbおよび/またはTiの合計:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成と、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、前記マルテンサイト相の体積率が70〜98%であり、圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在する鋼組織とを有し、引張強度(TS)が800MPa以上、穴拡げ率が90%以上であるフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[2]前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有する[1]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[3]前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有する[1]または[2]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法であって、加熱温度Tを(1)式で定める温度として、鋼を熱間圧延し、前記熱間圧延後の鋼板を、焼鈍温度を850℃以上1050℃以下、焼鈍時間を1s以上15min以下とする条件で焼鈍するフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660 ・・・(1)式
上記(1)式において元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
本発明によれば、高い強度と優れた穴拡げ性を両立させたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られる。本発明のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼は、構造部材用に特に適する。
フェライト相とマルテンサイト相が層状に存在する組織の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼(本明細書において単に「本発明のステンレス鋼」という場合がある。)の成分組成は、質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nbおよび/またはTiの合計:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる。
また、本発明のステンレス鋼の成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有してもよい。
また、本発明のステンレス鋼は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有してもよい。
以下、本発明のステンレス鋼の成分組成について説明する。各元素の含有量を示す「%」は特に記載しない限り「質量%」とする。
C:0.005〜0.020%
Cは、ステンレス鋼に不可避的に含まれる元素であり、マルテンサイトの生成を促進して強度を上昇させる元素である。その効果はC含有量を0.005%以上にすることで得られる。一方で、Cを過剰に含有すると、穴拡げ加工時に亀裂の起点となる炭窒化物の析出を促進して、穴拡げ性が低下する。この低下はC含有量が0.020%超で顕著となる。よって、Cの含有量は、0.005〜0.020%の範囲とする。より好ましくは、0.008〜0.018%の範囲である。
N:0.005〜0.020%
Nは、ステンレス鋼に不可避的に含まれる元素であり、マルテンサイトの生成を促進して強度を上昇させる元素である。その効果はN含有量が0.005%以上で得られる。一方で、N含有量が過剰になると、穴拡げ加工時に亀裂の起点となる炭窒化物の析出を促進して、穴拡げ性が低下する。この低下はN含有量が0.020%超で顕著となる。よって、Nの含有量は、0.005〜0.020%の範囲とする。より好ましくは、0.008〜0.018%の範囲である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として用いられる元素であり、固溶強化によりステンレス鋼の強度を上昇させる元素である。その効果を得るには0.05%以上含有することが必要である。しかし、Siはフェライト安定化元素であるため、過剰の添加はマルテンサイトの生成を阻害し、強度を低下させる。その影響は含有量が0.50%を超えると顕著となる。このため、Siの含有量は0.05〜0.50%の範囲とする。より好ましくは、0.11〜0.40%である。
Mn:0.05〜3.0%
Mnは、オーステナイト安定化元素であり、マルテンサイトの生成を促進して、強度を上昇させる元素である。その効果はMn含有量を0.05%以上にすることで得られる。しかし、Mn含有量が3.0%を超えると、粗大なMnSの生成が促進され、穴拡げ加工時に亀裂発生が促進される。よって、Mn含有量は0.05〜3.0%の範囲とする。より好ましくは、0.11〜2.0%の範囲である。さらに好ましくは、1.1〜1.9%の範囲である。
P:0.04%以下
Pは、熱間加工性の点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.04%とする。より好ましくは、P含有量が0.035%以下である。
S:0.02%以下
Sは、熱間加工性および耐食性の点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.02%とする。好ましくは、S含有量が0.005%以下である。
Cr:9.0〜16.0%
Crは、ステンレス鋼において、不動態皮膜を形成し、耐食性を確保するために必須の元素である。その効果を得るためにはCr含有量を9.0%以上にすることが必要である。しかし、Crはフェライト安定化元素であるため、過剰の添加はマルテンサイトの生成を阻害し、マルテンサイト相の体積率増加による強度の上昇が困難となる。具体的には、Cr含有量が16.0%を超えると適切なマルテンサイト相体積率を得ることが困難となる。よって、Cr含有量は、9.0〜16.0%の範囲とする。より好ましくは、10.5〜13.0%である。さらに好ましくは、11.5〜12.5%である。
Ni:0.1〜5.0%
Niは、Mnと同様に、オーステナイト安定化元素であり、マルテンサイトの生成を促進して、強度を上昇させる元素である。その効果はNi含有量を0.1%以上にすることで得られる。しかし、Ni含有量が5.0%を超えると、後述する層状のフェライト相の形成が困難となり、穴拡げ性が低下する。よって、Ni含有量は0.1〜5.0%の範囲とする。より好ましくは、0.3〜3.0%の範囲である。さらに好ましくは、0.5〜2.5%の範囲である。
Nbおよび/またはTiの合計:0.05〜0.50%
NbおよびTiは、鋼中のC、Nと炭化物、窒化物、炭窒化物を生成してCrの炭窒化物の生成を抑制し、鋭敏化による耐食性の低下を抑制する元素である。本発明では、固溶したC、Nを炭窒化物などの生成により減少させることでフェライト相の生成を促進し、板厚方向のフェライト相の密度を増加させ穴拡げ性を向上させる効果もある。その効果は、Nbおよび/またはTiの合計の含有量(Nbを含まない場合はNb含有量を0とし、Tiを含まない場合はTi含有量を0として合計を算出する。)が0.05%以上で得られる。より好ましくは0.20%以上である。さらに好ましくは0.25%以上である。一方で、Nbおよび/またはTiの合計の含有量が過剰の場合、炭窒化物の粗大化を招き、穴拡げ加工時に亀裂の発生を促進する。その影響は、Nbおよび/またはTiの合計の含有量が0.50%超で顕著となる。よって、Nbおよび/またはTiの合計の含有量を0.05〜0.50%とする。より好ましくは、0.10〜0.45%である。また、Ti含有量、Nb含有量がそれぞれ0.35%を超えると熱間加工性が低下し製造が困難となるため、Nb含有量を0.35%以下、Ti含有量を0.35%以下として、Nbおよび/またはTiの合計:0.05〜0.50%を満たすことが好ましい。
以上が基本組成である。上述の通り、本発明のステンレス鋼の成分組成は、以下の成分を含有することができる。
Al:0.20%以下
Alは、一般的には脱酸のために有用な元素であり、その効果を得るためにはAl含有量を0.01%以上とすることが好ましい。一方、Al含有量が0.20%を超えると、粗大なAl系介在物が生成して穴拡げ加工時に亀裂の発生を促進して、穴拡げ加工性を低下させる。よって、Alを含有する場合、Al含有量は0.20%以下とする。より好ましくは、0.03〜0.14%の範囲である。
V:0.20%以下
Vは、TiやNbと同様に窒化物を生成し、鋭敏化による耐食性低下を抑制する元素である。その効果を得るためにはV含有量を0.005%以上にすることが好ましい。しかし、V含有量が0.20%を超えると熱間加工性が低下し、製造が困難となる。よって、Vを含有する場合、V含有量は0.20%以下とする。より好ましくは、0.01〜0.10%である。
Cu:1.0%以下
Cuは、耐食性を向上させる元素であり、特に隙間腐食を低減させる元素である。このため、高い耐食性が要求される場合に、Cuを添加することが好ましい。耐食性向上効果を十分に発揮させるためにはCu含有量を0.3%以上とすることが好ましい。しかし、Cu含有量が1.0%を超えると、Cuの析出物が形成され耐食性が低下する。よって、Cuを含有する場合には、その上限を1.0%とする。より好ましいCu含有量の範囲は、0.3〜0.5%である。
Mo:2.0%以下
Moは、耐食性を向上させる元素である。このため、特に高い耐食性が要求される場合にMoを添加することが好ましい。耐食性を十分に発揮させるためにはMo含有量を0.03%以上にすることが好ましい。しかし、Mo含有量が2.0%を超えると、冷間での加工性が低下するうえ、熱間圧延での肌荒れが起こりやすくなり、表面品質が低下する。よって、Moを含有する場合には、その上限を2.0%とする。より好ましいMo含有量の範囲は、0.1〜1.0%である。
W:1.0%以下
Wは、耐食性を向上させる元素である。このため、特に高い耐食性が要求される場合にWを添加することが好ましい。その効果を得るためにはW含有量を0.01%以上にすることが好ましい。しかし、過剰のW含有は熱間強度を上昇させ、製造性を低下させる。よって、Wの含有量は1.0%以下とした。
Co:0.5%以下
Coは、靭性を向上させる元素である。このため、さらに高い靭性が要求される場合にCoを添加することが好ましい。その効果を得るためにはCo含有量を0.01%以上にすることが好ましい。しかし、過剰のCo含有は製造性を低下させる。よって、Co含有量は0.5%以下とした。
Ca:0.01%
Caは、連続鋳造の際に発生しやすいTi系介在物析出によるノズルの閉塞を抑制する元素である。その効果を得るためにはCa含有量を0.0001%以上にすることが好ましい。しかし、過剰のCa含有は水溶性介在物であるCaSを生成し、耐食性を低下させる。よって、Ca含有量は0.01%以下とした。さらに好ましくは0.005%以下である。
B:0.01%以下
Bは二次加工脆性を改善する元素であり、その効果を得るためには、B含有量を0.0001%以上にすることが好ましい。しかし、Bを過剰に含有すると、BNなどの析出物の形成を促進し、穴拡げ加工性が低下する。よってB含有量は0.01%以下とした。さらに好ましくは0.003%以下である。
Mg:0.01%以下
Mgはスラブの等軸晶率を向上させ、加工性の向上に寄与する元素である。その効果を得るためにはMg含有量を0.0001%以上にすることが好ましい。しかし、Mgを過剰に含有すると、鋼の表面性状が悪化する。よって、Mg含有量は0.01%以下とした。
REM:0.05%以下
REMは耐酸化性を向上して、酸化スケールの形成を抑制する元素である。REMの中でも、特にLa、Ceが有効である。その効果を得るためにはREM含有量を0.0001%以上とすることが好ましい。しかし、過剰にREMを含有すると、酸洗性などの製造性を低下させるうえ、コストの増大を招く。よってREM含有量は0.05%以下とした。
本発明においては、上述したような元素のほか、従来の知見に基づいて他の元素を含有させてもよい。なお、以上規定した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物の具体例としては、Zn:0.03%以下、Sn:0.3%以下が挙げられる。
続いて、本発明のステンレス鋼の鋼組織について説明する。本発明のステンレス鋼の鋼組織は、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、マルテンサイト相の体積率が70〜98%であり、圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相の領域が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在する鋼組織である。
マルテンサイト相の体積率が70%〜98%
マルテンサイト相は非常に強度の高い組織であり、本発明鋼の強度を上昇させる重要な相である。マルテンサイト相の体積率が上昇するほど本発明のステンレス鋼の強度は上昇する。本発明の目標である800MPa以上のTSを得るためには、マルテンサイト相の体積率を70%以上にすることが必要である。一方で、体積率で100%マルテンサイト相の組織としてしまうと、穴拡げ加工時に亀裂の伝播を阻害するマルテンサイト相とフェライト相の相境界が得られなくなり、穴拡げ加工性が低下する。そのため、マルテンサイト相の体積率の上限を98%とした。よって、マルテンサイト相の体積率は70%〜98%とする。好ましくは、80%〜95%である。
上記の通り、鋼組織はフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる。このため、フェライト相は体積率で2〜30%ということになる。ただし、その他の相を微量であれば含んでもよい。その他の相としてはオーステナイト相、非金属介在物相等が挙げられ、合計の体積率が5%以下であれば許容される。
圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在
本発明における穴拡げ加工性の向上にとって最も重要な因子は、亀裂の伝播を阻害するフェライト相とマルテンサイト相の相境界が、圧延方向に平行な板厚断面において板厚方向に多数存在する組織とすることである。フェライト相とマルテンサイト相の相境界が板厚方向に層状に多数存在することで本発明では優れた穴拡げ加工性を実現している。本発明では、マルテンサイト相の体積率が70%以上であるため、金属組織としては、マルテンサイト相のマトリックスにフェライト相が点在するような組織となる。図1に本発明の鋼組織の例を示す。エッチング液は村上試薬赤血塩のアルカリ溶液(赤血塩10g、カセイカリ10g、水100cc)を用いた。白い領域(色が薄い灰色領域)がマルテンサイト相、黒い領域(色が濃い灰色領域)がフェライト相である。それぞれの相の領域は、単一の結晶粒ではなく、複数の結晶粒で構成されている。ここで、フェライト相の領域の形状が圧延方向に十分に広がったパンケーキ状の形状をしていない場合(即ち、圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が存在しない場合)、フェライト相とマルテンサイト相の相境界を回避して亀裂が伝播してしまうため、フェライト相の存在が穴拡げ加工性を向上させることにつながらない。したがって、穴拡げ加工時に亀裂の伝播を阻害するためには、フェライト相が圧延方向および板幅方向に十分に広がった形状をしている必要がある。亀裂の伝播挙動を解析した結果、フェライト相が亀裂伝播方向に対して垂直に100μm以下(即ち、圧延方向に100μm以下)の広がりしかない場合、フェライト相を回避して亀裂が伝播する場合があることが確認できた。そこで、本発明では考慮するフェライト相の圧延方向の長さを100μm以上とした。また、穴拡げ加工の場合、亀裂は板厚方向に伝播するため、板厚方向に多数のフェライト相とマルテンサイト相の相境界が存在する方が亀裂の伝播抑制のためには望ましい。そこで本発明では、圧延方向に平行な板厚断面において板厚方向に10個/mm以上の密度でフェライト相が存在することとした。
TSが800MPa以上、穴拡げ率が90%以上
本発明のステンレス鋼は高い強度と優れた穴拡げ加工性を両立させたステンレス鋼である。引張試験による引張強度(TS)が800MPa以上、JISに準拠した穴拡げ試験による穴拡げ率が90%以上であれば高い強度と優れた穴拡げ加工性の両立が可能である。
次に、本発明に係るステンレス鋼の製造方法について説明する。
まず、本発明の成分組成に調整した溶鋼を、転炉または電気炉等の通常用いられる公知の溶製炉にて溶製した後、真空脱ガス(RH法)、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)法、AOD(Argon Oxygen Decarburization)法等の公知の精錬方法で精錬し、次いで、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法で鋼スラブ(鋼素材)とする。鋳造法は、生産性および品質の観点から連続鋳造が好ましい。また、スラブ厚は、100mm以上とすることが好ましい。より好ましい範囲は200mm以上である。
次いで、熱間圧延の条件を説明する。本発明で高い強度と優れた穴拡げ加工性を実現するためには、フェライト相とマルテンサイト相を上記の通り層状に配置することが重要な要件である。フェライト相とマルテンサイト相の層状組織はおもに成分に合わせた適切な熱間圧延を行うことで得ることができる。
熱間圧延では、初めに鋼スラブを下記(1)式に規定された加熱温度(T)で加熱する。フェライト相とマルテンサイト相の2相組織とするためには、上記加熱によりδ+γの2相組織とすることが重要である。(1)式の左辺は計算状態図より求めたδ+γ2相域とγ単相域との境界温度、右辺はδ+γ2相域とδ単相域の境界温度である。それぞれの温度は(1)式に示したようにC、N、Si、Mn、Cr、Niの含有量に依存する。すなわち、(1)式の温度範囲は、本発明のステンレス鋼の成分範囲におけるδ+γ2相域の温度範囲である。加熱温度をδ+γ2相域とすると、δ相にはフェライト安定化元素が、γ相にはオーステナイト安定化元素がそれぞれ濃化した成分に偏りのある組織が得られる。この鋼スラブを圧延すると層状に成分が偏析した熱延鋼板が得られる。熱延鋼板の板厚は2.0〜15.0mmが好ましい。圧延における粗圧延、仕上げ圧延の圧延率や温度の条件は特に限定されず適宜設定すればよい。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660 ・・・(1)式
上記(1)式において元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
この熱延鋼板を850℃以上1050℃以下の温度で焼鈍することで、フェライト相とマルテンサイト相が層状に分布した穴拡げ加工性に優れたステンレス鋼が得られる。焼鈍温度は、より好ましくは860℃以上1020℃以下である。さらに好ましくは900℃以上1000℃以下である。この温度範囲は、成分偏析によりオーステナイト安定化元素が濃化した領域がマルテンサイト相に、フェライト安定化元素が濃化した領域がフェライト相になる温度範囲である。このとき、所望の組織を得るために熱延板焼鈍時間は1s以上必要である。一方、熱延板焼鈍時間が15minを超えると拡散によって成分偏析が緩和され、マルテンサイト単相の組織に変化する。これを防ぐため、熱延板焼鈍時間は15min以内とする。より好ましくは10s以上5min以内である。また、マルテンサイト相の焼鈍しによる軟化を防ぐため、熱延焼鈍後の冷却速度は10℃/min以上が好ましい。
こうして得られた熱延鋼板は、その後、ショットブラスト、酸洗などの工程によりスケールを除去してもよい。さらに常法によって、冷間圧延、冷延焼鈍、酸洗などの工程を得て、冷延鋼板としてもよい。このときの冷延焼鈍は、熱延焼鈍と同様に、焼鈍温度を850℃以上1050℃以下とし、焼鈍時間を5min以内とすることが好ましい。
表1に示す成分組成を有するステンレス鋼を、実験室において真空溶製した。溶製した鋼塊を表2に示す加熱温度に加熱し、圧延により厚みが3mmの熱延板(熱延鋼板)とした。得られた熱延板に、表2に示す焼鈍温度、焼鈍時間が1minの条件で焼鈍を行った。焼鈍後の冷却速度は10〜20℃/minとした。
得られた熱延焼鈍板から、20mm×10mmの形状でL断面(圧延方向に平行な垂直断面(圧延方向に平行な板厚断面))を採取し、村上試薬(赤血塩のアルカリ溶液(赤血塩10g、カセイカリ10g、水100cc)を用いてエッチングし、光学顕微鏡により組織を観察した。熱延焼鈍板表面から板厚方向に1/4t(tは板厚)の位置にて倍率100倍で800μm×600μmの領域をそれぞれ3視野撮影し、白く見える領域をマルテンサイト相と判断して、その面積率を画像処理により測定して、マルテンサイト相の体積率を求めた(面積率を体積率とみなした。)。
その後、撮影した倍率100倍の画像に100μm間隔で板厚方向に5本の垂直線を描画し、村上試薬により黒く見える領域がフェライト相であり圧延方向の長さが100μm以上の領域と白く見えるマルテンサイト相の領域の境界線が、描画した垂直線に交わる点の数を計測した。計測した値(個)を2で除し、さらに垂直線の長さ(mm)で除して、圧延方向の長さが100μm以上のフェライト相の領域の板厚方向の密度とした。
マルテンサイト相の体積率およびフェライト相の板厚方向の密度をそれぞれ表2に示す。
得られた熱延焼鈍板から圧延方向にJIS Z 2201に規定される13号B引張試験片を作製し、引張速度10mm/minで引張試験を行った。試験は2本行った。得られた引張強さTS(平均値)を表2に示した。マルテンサイト相の体積率が70%に満たなかったNo16、No18でTSが800MPaを下回った。
得られた熱延焼鈍板から、100×100mmの試験片を採取し、中央部に直径10mmの穴を打ち抜き、穴拡げ試験を行った。試験片を固定し、初期穴に円錐ポンチ(頂角:60°)を押し込み、初期穴の打抜き断面に板厚を貫通する割れが発生した時の穴径dfを測定し、穴拡げ率λ(%)を求めた。なお、λは、次式を用いて計算した。得られた穴拡げ率を表2に示した。フェライト相の板厚方向密度が10個/mmを下回ったNo14、15、17、18で穴拡げ率が90%を下回った。
λ={(df−d0)/d0}×100(%)
(ここで、df:試験後穴直径(mm)、d0:初期穴直径(mm))
一方、本発明例では、800MPa以上の高い引張強度と90%以上の優れた穴拡げ率が両立できるステンレス鋼を得られた。
表3に示す成分組成を有するステンレス鋼(鋼No.A)を、実験室において真空溶製した。溶製した鋼塊を表4に示す加熱温度に加熱し、熱間圧延により厚みが3mmの熱延板とした。得られた熱延板に、表4に示す焼鈍温度および焼鈍時間で焼鈍を行った。焼鈍後の冷却速度は10〜50℃/minとした。
その後、実施例1と同様に、マルテンサイト相の体積率およびフェライト相の板厚方向密度を計測し、引張強度TSおよび穴拡げ率を測定した。結果を表4に示した。
No.19では、熱延加熱温度が(1)式の左辺を下回ったため、熱延焼鈍板のマルテンサイト相の体積率が100%となり、穴拡げ率が90%を下回った。No.22では、熱延加熱温度が(1)式右辺を上回ったため、フェライト相の板厚方向密度が10個/mm以下となり、穴拡げ率が90%を下回った。No.23では、熱延板焼鈍温度が850℃未満であったため、熱延焼鈍板のマルテンサイト相の体積率が70%未満となり、TSが800MPaを下回った。No.26では、熱延板焼鈍温度が1050℃を上回ったため、熱延焼鈍板のマルテンサイト相の体積率が100%となり、穴拡げ率が90%を下回った。No.28では、熱延板焼鈍時間が15minを上回ったため、成分戦績が緩和されマルテンサイト単相となり、穴広げ率が90%を下回った。
一方、本発明例では、800MPa以上の高い引張強度と90%以上の優れた穴拡げ率が両立できるステンレス鋼を得られた。
以上のように、本発明の成分範囲および製造条件によれば、800MPa以上の高い引張強度と90%以上の優れた穴拡げ率が両立できるステンレス鋼を得られる。
本発明によれば、高い強度と優れた穴拡げ性を両立させたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られる。本発明のステンレス鋼は、薄肉化のために高い強度と優れた穴拡げ性が必要となる構造部材に好適である。たとえば、鉄道車両の構造部材用や、自動車、バスなどの車両の構造部材用として好適である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nbおよび/またはTiの合計:0.05〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成と、
    フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、前記マルテンサイト相の体積率が70〜98%であり、圧延方向に平行な板厚断面において圧延方向に100μm以上の長さがあるフェライト相が板厚方向に10個/mm以上の密度で存在する鋼組織とを有し、
    引張強度(TS)が800MPa以上、穴拡げ率が90%以上であるフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  2. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有する請求項1に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  3. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有する請求項1または2に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法であって、
    加熱温度Tを(1)式で定める温度として、鋼を熱間圧延し、
    前記熱間圧延後の鋼板を、焼鈍温度を850℃以上1050℃以下とする条件で1s以上15min以下の焼鈍を行うフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法。

    2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1460≦T≦2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660 ・・・(1)式
    上記(1)式において元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。
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