JP2017066365A - 保護フィルム、フィルム積層体および偏光板 - Google Patents

保護フィルム、フィルム積層体および偏光板 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜状態での透湿度の低さを保持したまま、変形や破断を生じにくく、エネルギー線硬化型接着剤や水溶性接着剤を用いて偏光板と良好な密着性を得ることができる保護フィルムを提供する。【解決手段】本発明の保護フィルムは、飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートAと、ウレタン結合間に分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートBとからなる共重合体により形成された保護フィルムであって、上記ウレタン(メタ)アクリレートAおよびウレタン(メタ)アクリレートBの混合比がA:B=5:5〜9:1であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、保護フィルム、フィルム積層体、および偏光板に関する。
近年、TVやモバイル機器に用いられる液晶ディスプレイは、益々薄型化されており、これらのディスプレイに用いられる構成部品、特に偏光板も究極の薄さを目指して技術開発が進められている。偏光板は、一般的には、ヨウ素を吸着させ一軸延伸したポリビニルアルコール(以下、PVAと称する)系フィルムからなる偏光フィルムの両面に、トリアセチルセルロース(以下、TACと称する)等の光学フィルムを保護フィルムとして接着剤により貼合した構成となっている。保護フィルムを偏光フィルムに貼合するためには、保護フィルムをケン化処理やプラズマ処理、コロナ処理などを行った上で、PVAなどの水溶性接着剤やウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含むエネルギー線硬化型接着剤などを用いることが一般的である。
このような従来型の偏光板は、保護フィルムとしてのTACフィルムの透湿度が高いことや、吸湿脱湿による伸縮が大きいことに起因して、偏光板を高湿環境、特に高温高湿環境下に長期間晒すと、偏光板としての光学機能が損なわれたり、偏光板のカール、反りによる物理的なトラブルが発生したりするという問題があった。これらを改善する為に、透湿度が低いアクリル系フィルム、またはポリエステル系フィルムが用いられるケースが増加している。一方で、液晶ディスプレイの部材である保護フィルムには薄層化の要求があるが、透湿度の低下と、薄層化はトレードオフの関係にある。このため、保護フィルムを偏光フィルムに接着する過程において、作業時の取扱い性や耐久性の観点から、保護フィルムを薄層化(例えば、40μm以下)することが困難であり、大きな課題となっている。
このような問題点を解決するために、特許文献1では、薄層かつ透湿度を低下させるためにノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムを用いる方法が提案されている。また、我々は、特許文献2において、繰り返し単位中に複数種の飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーを用いて得た保護フィルムが、薄層の状態で透湿度が低く、自立性を有することを見出している。
特開平5−212828号公報 特開2016−021034号公報
しかしながら、保護フィルムは偏光板との密着性が高い必要があり、少なくとも、水溶性接着剤またはエネルギー線硬化型接着剤との親和性が高いことが求められる。上記特許文献1のように保護フィルムに、ノルボルネン系樹脂を含むシクロオレフィン系樹脂を用いる場合、水溶性接着剤だけでなく、エネルギー線硬化型接着剤とも親和性が低いために偏光板との密着性が悪く、コロナ処理やプラズマ処理などの表面処理が必要となるという問題点がある。
また、上記の本開発者らが先に開発している保護フィルムは、ウレタン(メタ)アクリル樹脂を用いているためにエネルギー線硬化型の接着剤と親和性が高く、該接着剤を用いて偏光板と良好な密着性を得ることができるが、水溶性接着剤を用いて偏光板と接着させることでより保護フィルムとしての汎用性を向上させることができる。また、その保護フィルムは薄膜状態で十分に透湿度が低く、自立性を有しているが、フィルムの変形や破断への耐性を向上させることで、より保護フィルムとしての機能を改良することができると考えられる。
上記問題点を鑑み、本発明の課題は、本開発者らが先に開発している、繰り返し単位中に複数種の飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーを用いた保護フィルムが有する、薄膜状態での透湿度の低さを保持したまま、変形や破断を生じにくく、エネルギー線硬化型接着剤や水溶性接着剤を用いて偏光板と良好な密着性を得ることができる保護フィルムを提供することにある。
上記課題に対し、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、変形や破断への耐性を高めるためには、保護フィルムの引張弾性率と引張強度が高い必要があることに着眼することで本発明の完成に至った。すなわち、これまで開発してきた飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーから得られた保護フィルムは、薄膜の状態で透湿度が低いのに加えて高い引張弾性率を示すことを基礎とし、
(1)分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーから得られた保護フィルムは、薄膜の状態で透湿度が低いのに加えて高い引張強度を示すこと、および、
(2)これら2種類のモノマーを混合して共重合体とすることで、飽和環状脂肪族構造と分岐鎖状アルキル構造を1つのモノマー内に有するものと比較して高い架橋密度が得られ、弾性率と強度が更に向上することを見出した。
また、保護フィルム中にシリカ粒子を含むことで、シリカ粒子表面のシラノール基、または表面処理後の有機性シリカ粒子表面に露出したシラノール基によって、エネルギー線硬化型接着剤だけでなく水溶性接着剤に対しても良好な密着性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
本発明には少なくとも以下の形態が含まれる。
<1>飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートAと、ウレタン結合間に分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートBとからなる共重合体により形成された保護フィルムであって、
上記ウレタン(メタ)アクリレートAおよびウレタン(メタ)アクリレートBの混合比がA:B=5:5〜9:1であることを特徴とする保護フィルム。
<2>上記保護フィルムの少なくとも片面に、
(1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
(2)耐擦傷性を有するハードコート層、
(3)光を散乱させる防眩層、および、
(4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えることを特徴とするフィルム積層体。
<3>偏光フィルムの少なくとも片面に、上記保護フィルムを備えることを特徴とする偏光板。
本発明にかかる保護フィルムは、剛直な飽和環状脂肪族構造と靭性のある分岐鎖状アルキル構造が開裂した(メタ)アクリル基を介した共重合体であり、両構造が3次元的に架橋しているため、高い引張弾性率と引張強度を示し、変形や破断に対する耐性が向上する。
以下、本発明に係る保護フィルム、フィルム積層体および偏光板について説明するが、本発明は以下の説明に限定して解釈されるものではない。
《保護フィルム》
本発明に係る保護フィルムは、2種類のウレタン(メタ)アクリレートモノマーの共重合体によって形成されており、上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち1種は飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートAであり、また、もう1種はウレタン結合間に分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートBである。
上記ウレタン(メタ)アクリレートモノマーの共重合体とは、ウレタン(メタ)アクリレートモノマーにおける、(メタ)アクリレート基の2重結合が開裂し、開裂した(メタ)アクリレート基を介して複数のモノマーが結合した構造を意味する。
上記共重合体はウレタン結合を有している。上記ウレタン結合は極性基であり、共重合体中のウレタン結合同士が分子間力によって近接することにより高い凝集力を生じると考えられる。また、上記ウレタン結合を構成する窒素原子と酸素原子は、炭素原子よりも共有結合数が少ないことから、繰り返し単位に柔軟性を与え、ウレタン(メタ)アクリレートAが有する飽和環状脂肪族構造は、非極性な環状構造でかつ分子量が高いため、高い凝集力を生じる。
一方、ウレタン(メタ)アクリレートBが有する分岐鎖状アルキル構造は、アルキル主鎖により靭性を付与することができ、分岐鎖状であることで高い分子間力および立体障害を生じ、薄膜でも低透湿性を有する。
加えて、これら2種類のウレタン(メタ)アクリレートを用いた共重合体は、飽和環状脂肪族構造と分岐鎖状アルキル構造が(メタ)アクリル基を介して3次元的に架橋した構造となることで強靭さを有する。
その結果、上記共重合体によって構成された保護フィルムは、高い引張弾性率と引張強度を有することで高い変形・破断への耐性があり、かつ、薄層の状態で低透湿性をも備えることとなる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートモノマーAは、飽和環状脂肪族構造を有している。飽和環状脂肪族構造としては、特に限定されるものではないが、分子量に起因する凝集力を高める観点から、5員環以上の飽和環状脂肪族構造であることが好ましい。員環数の上限は特に限定されないが、保護フィルムの原料となるモノマーの合成し易さから、例えば、15員環以下であり、好ましくは10員環以下である。上記員環数とは、飽和環状脂肪族構造が複数の環状構造を有する場合、最大の環状構造の員環数を表すものとし、飽和環状脂肪族構造が、ビシクロ環、またはトリシクロ環を有する場合、橋頭炭素を結ぶ橋の炭素を除いた環状構造の員環数を意味する。例えば、トリシクロデカン環の場合、員環数は9である。
飽和環状脂肪族構造の環状構造の主鎖は、炭素原子のみによって形成されていてもよいし、炭素原子に加え、酸素原子および/または窒素原子によって形成されていてもよい。また、上記環状構造の炭素原子には、炭素数1〜10の直鎖および/または分岐鎖構造が付加していてもよい。
上記飽和環状脂肪族構造の一例としては、3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環、トリシクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルネン環などが挙げられる。
上述した3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、3−メチレン−3,5,5-トリメチルシクロヘキサン環が各ウレタン結合と結合していることとなり、トリシクロデカン環が、メチレン鎖を介して2つのウレタン結合と結合している場合、ジメチレントリシクロデカン環が各ウレタン結合と結合していることとなる。
上記3‐メチレン‐3,5,5‐トリメチルシクロヘキサン環は好ましい環構造であり、当該環構造を高分子鎖に含む保護フィルムにおいて、低透湿性および高引張弾性率が好適に発現される。
上記ウレタン(メタ)アクリレートモノマーBは、その主鎖において、ウレタン結合間に分岐鎖状アルキル構造を有している。「ウレタン結合間」とは、ウレタン結合同士の間であればよく、ウレタン結合(−CO−NH−)の窒素同士の間であってもよいし、ウレタン結合の炭素同士の間であってもよい。
分岐鎖状アルキル構造としては、特に限定されるものではないが、分岐数が2以上の分岐鎖状アルキル構造であることが好ましい。アルキル基の直鎖の鎖長の上限は特に限定されないが、低透湿性へ及ぼす影響から、例えば、C以下であり、好ましくはC以下である。上記アルキル基の直鎖の鎖長には、分岐鎖部分は含まれないものとする。アルキル基の直鎖の鎖長の下限は特に限定されないが、例えば、C以上であり、さらには、C以上である(Cn(nは整数)は、直鎖の鎖長の炭素数を示し、CnがCの場合、分岐鎖状アルキル構造はブチレン鎖である)。
上記分岐鎖状アルキル構造の一例としては、メチルエチレン鎖、エチルエチレン鎖、トリメチルヘキサメチレン鎖、トリメチルペンタメチレン鎖、トリメチルブチレン鎖、ジエチルペンタメチレン鎖、ジメチルプロピレン鎖、ブチルエチルプロピレン鎖、エチルメチルプロピレン鎖などが挙げられる。これらの中でも、トリメチルヘキサメチレン鎖が好ましい。これらの分岐鎖構造を繰り返し単位の主鎖に含む保護フィルムにおいて、低透湿性および自立性が好適に発現される。なお、これら構造の具体的構造には、各異性体構造が含まれる。
上述した飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーAの具体例を以下に示す。
Figure 2017066365
(一般式(1)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
なお、当然であるがRおよびRは整数であり、他の一般式におけるR、Rについても同様である。
Figure 2017066365
(一般式(2)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
ウレタン(メタ)アクリレートモノマーAとしては、単独種類を用いてもよいし、複数種類を併用してもよく、例えば、一般式(1)および一般式(2)のモノマーを併用することも可能である。
また、上述した分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートモノマーBの具体例を以下に示す。
Figure 2017066365
(一般式(3)中、Rは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
Figure 2017066365


(一般式(4)中、Rは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
ウレタン(メタ)アクリレートモノマーBとしては、単独種類を用いてもよいし、複数種類を併用してもよく、例えば、一般式(3)および一般式(4)のモノマーを併用することも可能である。
上記Rの構造としては、直鎖構造しては、−(CH−(nは2〜4の整数)が挙げられる。一方、分鎖構造としては、上記直鎖構造の少なくとも1つの炭素上の水素が、メチル基、エチル基、プロピル基などによって置換された構造が挙げられる。具体例としては、炭素数2ではエチレン鎖(−CH−CH−)が、炭素数3では、メチルエチレン鎖(−CH(CH)−CH−)が、炭素数4ではブチレン鎖(−CH−CH−CH−CH−)やエチルエチレン鎖(−CH(C)−CH−)がそれぞれ挙げられる。
上記一般式(1)において、Rが、3‐メチレン‐3,5,5‐トリメチルシクロヘキサン環であり、Rがエチレン鎖であり、Rが水素原子である好適な構造を以下に示す。
Figure 2017066365
上記一般式(1)において、Rが、3‐メチレン‐3,5,5‐トリメチルシクロヘキサン環であり、Rが1−メチルエチレン鎖であり、Rが水素原子である好適な構造を以下に示す。
Figure 2017066365
上記一般式(1)において、Rが、ノルボルネン環であり、Rがエチレン鎖であり、Rが水素原子である好適な構造を以下に示す。
Figure 2017066365
なお、上記一般式(1a)〜(1c)で表される構造の異性体も本発明に係る繰り返し単位に含まれる。
上記一般式(2)において、Rがトリシクロデカン環であり、Rがエチレン鎖であり、Rが水素原子である好適な構造を以下に示す。
Figure 2017066365
上記一般式(3)において、Rがトリメチルヘキサメチレン鎖であり、Rがエチレン鎖であり、Rが水素原子である好適な構造を以下に示す。なお、一般式(3a)では、Rは、2,2,3−トリメチルヘキサメチレン鎖であるが、メチル基は当該位置に限定されず、異性体構造であってもよい。
Figure 2017066365
また、一般式(4)の具体例として、Rがトリメチルヘキサメチレン鎖であり、Rがエチレン鎖であり、Rが水素原子である構造が挙げられる。
飽和環状脂肪族構造を持つウレタン(メタ)アクリレートAと分岐鎖状アルキル構造を持つウレタン(メタ)アクリレートBの混合比は、引張弾性率と引張強度の両立の面から、A:B=5:5〜9:1であり、6:4〜8:2がより好ましい。
本発明に係る保護フィルムが、どのような構造の高分子鎖によって形成されているかは、熱分解GC−MSおよびFT−IRによって保護フィルムを分析することによって判断可能である。特に、熱分解GC−MSは、保護フィルムに含まれる単量体単位をモノマー成分として検知できるため有用である。
上述したウレタン(メタ)アクリレートを紫外線照射により硬化させる場合、光重合開始剤を添加して硬化させる。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
本発明に係る保護フィルムを得るための樹脂組成物は、上記ウレタン(メタ)アクリレートに加えてシリカゾルを含有することが好ましい。これにより、シリカ粒子を含有する保護フィルムが得られ、保護フィルム表面の親水性が向上し、水溶性接着剤との密着性が向上する。
シリカゾルは、通常のシリカ粒子(SiO)を用いてもよいが、ウレタン(メタ)アクリレートとの混和性の観点から、有機化処理されている、すなわち有機置換基を有する有機性シリカ粒子の分散体が好ましく、またさらにはウレタン(メタ)アクリレート共重合体と結合するよう、有機反応基を有するものがより好ましい。
上記有機性シリカ粒子とは、粒子表面のシラノール基の水素原子が、アルキル基、フェニル基、ビニル基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などの有機官能基や有機反応基と置換したものであり、当該置換は、例えば、上記官能基を有するシランカップリング剤をシリカと反応させることでなされる。有機置換基の中でも特に、ビニル基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などの有機反応基は、架橋反応により保護フィルム内で固定化されるため好ましい。
シリカ粒子としては、粒子径5nm〜100nm程度のものを好適に用いることができる。また、シランカップリング剤としては具体的に、ヘキシルトリエトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリメトキシ(3−メタクリロイルオキシプロピル)シラン、3−(アクリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、トリエトキシ(3−グリシジルオキシプロピル)シラン等が挙げられ、これらを単独、または2種以上混合して適宜使用することができる。
これらシリカ粒子の中で、特に(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤で処理した反応性シリカ粒子は、エネルギー線硬化樹脂との親和性に優れているため、使用することが好ましい。シリカ粒子の添加量は、後述するプラズマまたはコロナによる表面処理を行った上でPVA偏光子との接着性を満たしていれば特に制限はなく、適宜選択できるが、通常、上記保護フィルム中に1〜60重量%、好ましくは3〜40重量%、さらには5〜20重量%の範囲である。
保護フィルムには、保護フィルムの成膜性、引張弾性率、低透湿度を損なわなければ、紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等の各種添加剤を含有させてもよい。これにより、保護フィルムに紫外線吸収特性、剥離特性、帯電防止特性を付与することが可能である。
本発明に係る保護フィルムは薄膜に形成されるため、例えば、膜厚は、50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。下限値は特に限定されないが、低透湿度を確実に担保する観点から5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。
本発明に係る保護フィルムの透湿度は低い値となっており、30μmの薄層の状態で80g/(m・24時)以下であることが好ましく、より好ましくは70g/(m・24時)以下であり、特に好ましくは60g/(m・24時)以下である。透湿度の下限値は特に限定されないが、例えば、15g/(m・24時)以上である。なお、透湿度は厚さに反比例するため、薄くなるに従って透湿度は上昇する。
本発明に係る保護フィルムは高い引張弾性率を有する。フィルムの変形を抑制するため、保護フィルムの引張弾性率は高いことが好ましく、具体的には3400MPa以上、より好ましくは3500MPa以上、特に好ましくは4000MPa以上である。上限値は特に限定されないが、例えば、4500MPaである。
本発明に係る保護フィルムは高い引張強度を有する。フィルムの破断を抑制するため、引張強度は高いことが好ましく、具体的には50MPa以上、より好ましくは55MPa以上である。上限値は特に限定されないが、例えば、100MPaである。
本発明の保護フィルムは、高い引張弾性率および引張強度を両立しており、フィルムの変形を抑制しつつも、フィルムの破断も抑制できる。加えて、薄層であっても低透湿性を有しており、非常に優れた特性を有している。
《フィルム積層体》
次に、フィルム積層体について説明する。本発明に係るフィルム積層体は、上記保護フィルムの少なくとも片面に、
(1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
(2)耐擦傷性を有するハードコート層、
(3)光を散乱させる防眩層、および、
(4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えるものである。もちろん、上記フィルム積層体は、保護フィルムの両面に任意の上記(1)〜(4)を備えていてもよい。すなわち、両面に同種の層(例えば、保護フィルムの表面に(1)、裏面に(1))または異種の層(例えば、保護フィルムの表面に(1)、裏面に(2)、または、表面に(2)、裏面に(3))を備えていてもよい。さらには、(1)〜(4)には他の(1)〜(4)の層が備えられており、積層構造であってもよい。以下、(1)〜(4)について説明する。
〔フィルム基材〕
本発明に係る保護フィルムは、他のフィルムと積層された状態で一体的に取り扱うことができる。また、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法によって、保護フィルムをフィルム基材上に形成することでフィルム積層体を製造する場合、フィルム基材をフィルム積層体の一部としてそのまま利用することもできる。
フィルム基材は保護フィルムを支持する役割を担い、最終的には剥離して除去するため保護フィルムを積層する側に離型層を有することが好ましい。なお、フィルム基材が離型層を介して機能層を備えている場合、保護フィルムの機能層側にフィルム基材を貼合した後、フィルム基材を剥離して除去すると、通常、機能層はフィルム基材側に残らず、保護フィルム側に転写される。
通常、保護フィルムと偏光フィルムとを紫外線硬化型接着剤にて貼合することから、フィルム基材が紫外線照射を妨げないよう、紫外線吸収能を有しないことが好ましい。さらには、偏光板に他のフィルムを設け、表示装置まで加工する各種製造工程において光学特性を検査することもあり、偏光板の基本構成である、偏光フィルムおよび保護フィルムの光学特性測定への影響を最小限とすることができるよう、フィルム基材は透明性を有することが好ましい。このような観点から、フィルム基材として、離型層を有するポリエステルフィルム基材が好ましく用いられる。
上記ポリエステルフィルム基材は、上述したように離型層を有していてもよいし、離型層以外にさらに他の機能層が形成されていてもよい。機能層としては、ハードコート層(HC層)、防眩層(AG層)、反射防止層(LR層)が挙げられる。これらの層は、ポリエステルフィルムの離型層上に形成され、保護フィルムに積層された後、離型層からポリエステル基材を剥離することで、各機能層と保護フィルムとが積層されたフィルム積層体が容易に得られる。
なお、機能層の形成順序は特に限定されず、ポリエステルフィルムの離型層上に保護フィルムを形成した後、保護フィルム上に機能層を形成してもよい。いずれの方法であっても、フィルム積層体を得ることが可能である。
〔ハードコート層〕
ハードコート層はハードコート性を有する。本発明におけるハードコート性とは、JIS K5600:1999に準拠し、荷重500g、速度1mm/sの条件下での鉛筆法による引っかき硬度がF以上、もしくは、スチールウール(日本スチールウール社、番手#0000)で、ハードコート層表面を荷重250g/cm2の条件下で10往復擦った後、目視評価で傷が10本以下、の少なくともいずれか一方を満たす状態を指す。
ハードコート層を構成する樹脂成分としては、電離放射線硬化型樹脂が簡易な加工操作で効率よく硬化することができるため好適であり、硬化後に、十分な強度を持ち、透明性を有する被膜を与える電離放射線硬化型樹脂を特に制限なく使用できる。
ハードコート層の膜厚はハードコート性が発揮されれば特に制限されないが、概して、2μm以上、10μm以下である。
〔防眩層〕
防眩層は、光を散乱させる防眩機能を有し、外部ヘイズおよび/または内部ヘイズによって防眩機能を実現するものであり、防眩層は、表面に凹凸が形成されているか、内部に透光性微粒子を含有している、または、その両方である。
防眩層の表面の凹凸を形成する方法に特に制限はないが、凹凸が形成されたポリエステルフィルム基材の上に、電離放射線硬化型樹脂を塗布し、塗布後、硬化する方法が、凹凸の形状をコントロールし易いことから好ましい。
一方、内部ヘイズを生ずるため、電離放射線硬化型樹脂中に添加する透光性微粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の有機樹脂微粒子、シリカ等の無機微粒子を使用することができる。
防眩層の膜厚は防眩性が発揮されれば特に制限されないが、概して2μm以上、10μm以下である。なお、上記防眩層は防眩性に加え、ハードコート性を兼ね備えることも可能であり、この場合、使用する樹脂成分を調整することでハードコート性が付与される。
〔反射防止層〕
反射防止層は、低屈折率層と高屈折率層とから構成される。低屈折率層とは、隣接する高屈折率層(ハードコート層、防眩層、または、保護フィルム)よりも屈折率が低い層であり、高屈折率層と積層された状態で低屈折率層側からの光の反射防止に寄与する。なお、ここで高屈折率、低屈折率というのは絶対的な屈折率を規定するものではなく、2つの層の屈折率を相対的に比較して高い、または、低いと規定しているのであり、両者が下記式1の関係を有する時に最も反射率が低くなるとされている。
n2=(n1)1/2・・・(式1)
(n1は高屈折率層の屈折率、n2は低屈折率層の屈折率)
低屈折率層の膜厚は、高屈折率層との関係で反射防止機能が発揮されれば特に制限されないが、概して、0.05μm以上、0.2μm以下であり、高屈折率層の膜厚は、概して、0.05μm以上、10μm以下であることが好ましい。上記低屈折率層は高屈折率層との関係で反射防止機能を発揮するが、原料選定により、ハードコート性を兼ね備えることも可能である。また、高屈折率層は、原料選定により、ハードコート性を有していてもよいし、さらに防眩性を備えていてもよい。
《偏光板》
次に、本発明の保護フィルムを備える偏光板について説明する。本発明に係る偏光板は、偏光フィルムの少なくとも片面に、上記保護フィルムを備えるものである。
偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂(PVA樹脂)からなり、偏光フィルムに入射する光のうち、ある方向の振動面を有する光を透過し、それと直交する振動面を有する光を吸収する性質を有するフィルムであり、典型的には、PVA樹脂に二色性色素が吸着配向している。偏光フィルムを構成するPVA樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。
偏光フィルムと保護フィルムとの貼合には、エネルギー線硬化型接着剤や水溶性接着剤が用いられる。
エネルギー線硬化型接着剤は、液状の塗布可能な状態で供給される限りにおいて、従来から偏光板の製造に使用されているエポキシ系やウレタン系、アクリル系などのエネルギー線により重合硬化する公知のものを使用できる。
また、水溶性接着剤としては、特に従来の偏光板の保護フィルムであるTACフィルムで使用される、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のPVA系接着剤を使用できる。
本発明に係る偏光板は、少なくとも一方の面に上記保護フィルムを備えており、偏光板の両面に保護フィルムを備える構成が含まれる。当該保護フィルムは、薄層であっても低透湿度であるため、高温高湿環境下であっても、偏光フィルムが吸湿し難く、偏光フィルムの伸縮が抑制される。
《保護フィルムおよびフィルム積層体の製造方法》
[保護フィルム形成工程]
本発明に係る保護フィルムの製造方法は、上記保護フィルムを製造できれば特に限定されないが、一例として、以下の工程(A1)および(A2)を含む保護フィルム形成工程を含む方法が挙げられる。
工程(A1):エネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布する。
工程(A2):塗布後、上記エネルギー線硬化型組成物を硬化させて保護フィルムを形成する。
エネルギー線硬化型組成物は、必須成分としてエネルギー線硬化樹脂を含んでいる。エネルギー線硬化樹脂としては、ウレタン(メタ)アクリレートA、Bなどが挙げられる。エネルギー線硬化樹脂は、保護フィルムの原料であり、これらが重合することで上記《保護フィルム》にて述べた共重合体が形成される。
上述した一般式(1)のウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を有するジイソシアネート(O=C=N−R−N=C=O)と、Rを有するヒドロキシ(メタ)アクリレートを原料とし、1モルのジイソシアネートに対して、2モルのヒドロキシ(メタ)アクリレートを反応させることで得られる。
上述した一般式(2)のウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、R1を有するジオール(HO−R−OH)および、Rにイソシアネート基が結合した(メタ)アクリル基を有するイソシアネート(O=C=N−R−O−CO−C(R)=CH)を原料とし、1モルのジオールに対して、2モルのイソシアネートを反応させることで得られる。
上述した一般式(3)のウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、Rを有するジイソシアネート(O=C=N−R−N=C=O)と、Rを有するヒドロキシ(メタ)アクリレートを原料とし、1モルのジイソシアネートに対して、2モルのヒドロキシ(メタ)アクリレートを反応させることで得られる。
上述した一般式(4)のウレタン(メタ)アクリレートを合成する手法を例示すると、Rを有するジオール(HO−R−OH)および、Rにイソシアネート基が結合した、(メタ)アクリル基を有するイソシアネート(O=C=N−R−O−CO−C(R)=CH)を原料とし、1モルの原料に対して、2モルのイソシアネートを反応させることで得られる。
エネルギー線硬化型組成物の調製は、エネルギー線硬化樹脂に、《保護フィルム》にて上述した光重合開始剤を添加して行う。
エネルギー線硬化型組成物にシリカゾルを添加してもよく、《保護フィルム》にて上述した紫外線吸収剤、レベリング剤や帯電防止剤等、各種添加剤を添加してもよい。
エネルギー線硬化型組成物における、エネルギー線硬化樹脂、光重合開始剤および任意の各種添加剤の各割合は、各材料の種類によって異なり、一義的に規定することは困難であるが、一例として、モノマーが50質量%以上、99質量%以下、光重合開始剤が0.5質量%以上、10質量%以下、各種添加剤が0.01質量%以上、50質量%以下とすることができる。また、トルエンなどの有機溶剤をエネルギー線硬化型組成物に添加してもよい。
調製したエネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。当該コーティング法によって、薄層、例えば、50μm以下、好ましくは30μm以下の保護フィルムを形成するようエネルギー線硬化型組成物を塗布できる。
工程(A2)における硬化は、紫外線照射装置から紫外線を照射することで行うことができる。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。エポキシ化合物をエネルギー線硬化性成分とする接着剤を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプが、紫外線光源として好ましく用いられる。
エネルギー線硬化型組成物を硬化することで、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に保護フィルムが形成され、フィルム基材に保護フィルムが積層されたフィルム積層体が得られる。さらに、フィルム積層体から保護フィルムを剥離することで単体の保護フィルムを得ることもできる。
[機能層形成工程]
フィルム積層体の製造方法のバリエーションとして、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)に加えて、機能層形成工程(B)を含む製造方法が挙げられる。機能層形成工程(B)では、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に、機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を塗布し、硬化させてフィルム基材に機能層を形成する。
上記の場合、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)の前に、機能層形成工程(B)を行うが、変形例として、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)の後に、機能層形成工程(B)を行ってもよい。この場合、フィルム基材/保護フィルム/機能層の順序で積層されたフィルム積層体が得られる。
上記機能層としては特に限定されないが、上述したハードコート層、防眩層および反射防止層が挙げられる。機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物は、ハードコート層、防眩層、および反射防止層の説明にて上述した樹脂等を含む。
以下、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)の前に、機能層形成工程(B)を行う場合について説明するが、保護フィルム形成工程(A1)および(A2)の後に、機能層形成工程(B)を行う場合、フィルム基材上に形成した保護フィルム上に、以下の手法によって機能層を形成すればよい。
機能層の原料であるエネルギー線硬化型組成物を、フィルム基材上、または、フィルム基材の離型層上に塗布するには、連続生産性を考えると、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法を用いることが好ましい。使用するエネルギー線硬化型組成物に応じて、任意に加熱を行った後、紫外線照射等によって架橋、硬化する方法を用いればよい。
機能層形成工程(B)にてフィルム基材に機能層を形成した場合、保護フィルム形成工程(A1)において、ウレタン(メタ)アクリレートを含むエネルギー線硬化型組成物をフィルム基材の機能層側に塗布する。機能層が複数層である場合には、通常、最後に形成した機能層側に塗布する。
凹凸が形成されたフィルム基材を用いた場合、当該フィルム基材に形成された機能層に凹凸が形成され、防眩性を有する防眩層として機能する。
《偏光板の製造方法》
本発明に係る偏光板は、偏光フィルムの少なくとも片面に本発明に係る保護フィルムを備える。本発明に係る偏光板の製造方法では、上記保護フィルムを偏光フィルムに貼合する点が重要であり、貼合手法は公知の手法を採用すればよく、特に限定されるものではない。
保護フィルムとしては、保護フィルムを単独で使用してもよいが、取り扱い易さから、フィルム積層体、すなわち、フィルム基材と共に保護フィルムを使用することが好ましい。例えば、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後、保護フィルムを備えるフィルム積層体を得た後、上記フィルム積層体の保護フィルム側に偏光フィルムに貼合すれば、本発明に係る偏光板が得られる。
エネルギー線硬化型接着剤を用いたときの偏光板の製造方法に係る工程をより具体的に説明する。下記工程(C1−1)〜(C4)は、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後に実施される。
(C1−1)フィルム積層体の保護フィルム側(または偏光フィルム)に紫外線硬化型接着剤を塗布する塗工工程、
(C2−1)塗工工程で塗布された紫外線硬化型接着剤面に偏光フィルム(またはフィルム積層体の保護フィルム側)を重ねて加圧する貼合工程、
(C3−1)偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を介して保護フィルムが貼合されたフィルム積層体に対して、紫外線照射装置から紫外線を照射することにより、紫外線硬化型接着剤を硬化させる硬化工程、
(C4)必要に応じて積層フィルムからフィルム基材(支持基材)を剥離除去する剥離工程。
塗工工程(C1−1)では、偏光フィルムの貼合面となる、フィルム積層体の保護フィルム側に紫外線硬化型接着剤を塗布する(または、フィルム積層体の保護フィルム側に代えて、偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を塗布する)。ここで用いる塗工機としては、公知のものを適宜用いることができ、例えば、グラビアロールを用いる塗工機などが挙げられる。
貼合工程(C2−1)では、塗工工程(C1−1)を経た後、フィルム積層体の接着剤塗布面に、偏光フィルムを重ねて加圧しながら貼合が行なわれる(塗工工程(C1−1)で偏光フィルムに紫外線硬化型接着剤を塗布した場合、紫外線硬化型接着剤面にフィルム積層体の保護フィルム側を重ねて加圧しながら貼合が行なわれる)。貼合工程での加圧には、公知の手段を用いることができるが、連続搬送しながらの加圧が可能であるという観点からは、一対のニップロールにより挟む方式が好ましく用いられ、加圧時の圧力は、一対のニップロールにより挟む場合の線圧で150〜500N/cm程度とするのが好ましい。
硬化工程(C3−1)では、偏光フィルムにフィルム積層体を貼合した後、紫外線照射装置から紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる。紫外線は、フィルム積層体越しに照射される。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。エポキシ化合物をエネルギー線硬化性成分とする接着剤を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプが、紫外線光源として好ましく用いられる。
剥離工程(C4)は、必要に応じて適宜行われる工程であり、本工程により保護フィルム上に積層されているフィルム基材を剥離し、除去する(フィルム基材が複数層の場合、フィルム基材の一部を剥離して除去する)ことで、偏光板が得られる。偏光板をさらに加工する場合等において、保護フィルムの表面を後加工工程において保護しておきたい場合などは、これら加工の終了後にフィルム基材を剥離すればよい。
水溶性接着剤を用いたときの偏光板の製造方法に係る工程をより具体的に説明する。下記工程(C1−2)〜(C4)は、保護フィルム形成工程の後、または、機能層形成工程および保護フィルム形成工程の後に実施される。
(C1−2)フィルム積層体の保護フィルム側にプラズマまたはコロナ表面処理を行う処理工程、
(C2−2)プラズマまたはコロナ表面処理を行った面と偏光フィルムを、水溶性接着剤を介して重ねて加圧する貼合工程、
(C3−2)偏光フィルムに水溶性接着剤を介して保護フィルムが貼合されたフィルム積層体に対して、加熱乾燥を行い、水溶性接着剤を硬化させる硬化工程、
(C4)必要に応じて積層フィルムから支持基材を剥離除去する剥離工程。
処理工程(C1−2)では、フィルム積層体の保護フィルム側にプラズマまたはコロナ表面処理を行う。ここで用いる処理装置としては、公知のものを適宜用いることができ、プラズマまたはコロナ表面処理後の水接触角が30°以下となる処理強度での処理が可能なプラズマまたはコロナ処理装置が挙げられる。
貼合工程(C2−2)では、処理工程(C1−2)を経た後、フィルム積層体の表面処理を行った面に、水溶性接着剤を介して偏光フィルムを重ねて加圧しながら貼合が行なわれる。貼合工程での加圧には、公知の手段を用いることができるが、連続搬送しながらの加圧が可能であるという観点からは、一対のニップロールにより挟む方式が好ましく用いられ、加圧時の圧力は、一対のニップロールにより挟む場合の線圧で150〜500N/cm程度とするのが好ましい。
硬化工程(C3−2)では、偏光フィルムにフィルム積層体を貼合した後、加熱処理を行い、水溶性接着剤を硬化させる。水溶性接着剤は水を溶媒としているため、従来の保護フィルムを使用する偏光板製造装置をそのまま使用することができる。
なお、本発明の保護フィルムはウレタン(メタ)アクリレートAおよびBとからなる共重合体によって形成されており、これにシリカ粒子を含有してもよいものである。これに対し、上記共重合体に該当しない樹脂成分によって形成された保護フィルムがシリカ粒子を含有する場合、高い引張弾性率および引張強度を発現することは困難であるが、偏光フィルムとの貼合にエネルギー線硬化型接着剤のみならず、水溶性接着剤も用いることができる点は同様である。この保護フィルムでは、樹脂成分は特に限定されず、公知の共重合体を含む樹脂成分を用いることができる。
以下、実施例および比較例に基づき、本発明を説明するが、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。実施例および比較例では、得られたフィルム積層体からポリエステルフィルム基材を剥離した保護フィルムを測定対象とし、当該保護フィルムの膜厚、透湿度および引張弾性率・引張強度は以下の測定方法にて測定した。
〔膜厚〕
デジタルリニアゲージD−10HSおよびデジタルカウンタC−7HS(株式会社尾崎製作所製)を用いて、保護フィルムの膜厚を測定した。
〔透湿度〕
JIS Z0208の透湿度試験法(カップ法)に準じて、保護フィルムに対し、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気中、試験片の面積1mあたりの24時間に通過する水蒸気のグラム数を測定した。
〔引張弾性率・引張強度〕
保護フィルムを15mm×160mmのサイズに裁断したサンプルフィルムに対し、その長辺を引張方向として、「テンシロン RTF−24」(ヤマト科学製)を用いて、つかみ具間が100mmとなるようにサンプルフィルムの両端をつかみ具に保持し、常温(25℃)にて測定荷重レンジ40N、測定速度20mm/minにおける応力−ひずみ曲線の最大傾きから引張弾性率を、破断時の応力値から引張強度をそれぞれ求めた。
〔エネルギー線硬化型接着剤での接着性〕
エネルギー線硬化型接着剤として「ユニディックV−9510」(DIC社製)を保護フィルムに貼合し、PVA系偏光フィルムと貼合した後、ピーク照度800mW/cm2、積算光量2000mJ/cm2の条件で紫外線硬化させ偏光板を得た。この偏光板から保護フィルムを手で引き剥がす評価を行い、剥がれなかった場合を◎、剥がす際に強い抵抗感がある場合を○、そもそも接着していない場合や容易に剥がれた場合を×と判定した。
〔水溶性接着剤での接着性〕
まず、保護フィルム表面を500W・分/mの強度でコロナ処理を行い、PVA水溶液(固形分3%)を用いて、保護フィルムの表面処理面とPVA系偏光フィルムをウェットラミネーションにより貼合した後、80℃で5分乾燥し偏光板を得た。この偏光板から保護フィルムを手で引き剥がす評価を行い、剥がれなかった場合を◎、剥がす際に強い抵抗感がある場合を○、そもそも接着していない場合や容易に剥がれた場合を×と判定した。
〔製造例1〕
化合物1の合成:
イソホロンジイソシアネート222.29g(1モル)、2-ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)をフラスコに仕込み、反応温度70℃とした後、触媒としてジブチルスズラウリレート0.35gを添加した。残存したイソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物1)を得た。化合物1の構造は上述した一般式(1a)の通りである。
〔製造例2〕
化合物2の合成:
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210.27g(1モル)、2-ヒドロキシエチルアクリレート232.24g(2モル)をフラスコに仕込み、反応温度70℃とした後、触媒としてジブチルスズラウリレート0.35gを添加した。残存したイソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、繰り返し単位を生じさせるモノマーであるウレタンアクリレート(化合物2)を得た。化合物2の構造は上述した一般式(3a)の通りである。
化合物3(有機性(非反応性)シリカゾル)の合成:
フラスコにシリカゾルとして市販のMEK(メチルエチルケトン)分散型コロイダルシリカ(1次粒子径:10〜15nm、固形分30%)を600gとトリエトキシフェニルシラン 24.0g(0.1モル)とを入れ、十分撹拌しながら30℃で24時間反応させたのち、反応物の固形分が40%となるよう分散媒を揮発させ、有機性シリカゾル(化合物3)を得た。
化合物4(反応性シリカゾル)の合成:
フラスコにシリカゾルとして市販のMEK(メチルエチルケトン)分散型コロイダルシリカ(1次粒子径:10〜15nm、固形分30%)を600gとトリメトキシ(3−メタクリロイルオキシプロピル)シラン 24.8g(0.1モル)とを入れ、十分撹拌しながら30℃で24時間反応させたのち、反応物の固形分が40%となるよう分散媒を揮発させ、反応性シリカゾル(化合物4)を得た。
〔実施例1:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
アプリケーターを用いて、パナック社製非シリコーン系剥離 PET SG-1(38μm厚さ)の剥離層側に下記保護フィルム形成用エネルギー線硬化型組成物(P1)を塗布した。エネルギー線硬化型組成物(P1)はトルエンを含有しており、固形分率(NV)が60%である。
Figure 2017066365
エネルギー線硬化型組成物(P1)の塗布厚は、乾燥後の膜厚が20μm〜25μmとなるよう調整した。乾燥炉内温度100℃に設定したクリーンオーブン内で、塗工膜を乾燥させ、その後、窒素雰囲気下でピーク照度326mW/cm2、積算光量192mJ/cm2の条件で紫外線硬化させ、PETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。このフィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
〔実施例2:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用したモノマー(化合物1:化合物2=50:50)を、94.5質量部のモノマー(化合物1:化合物2=75:25)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
〔実施例3:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用したモノマー(化合物1:化合物2=50:50)を、94.5質量部のモノマー(化合物1:化合物2=90:10)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
〔実施例4:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用した樹脂組成物(P1)を、下記エネルギー線硬化型組成物(P2)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。表2におけるシリカゾルの質量部は含有するシリカ粒子の質量部である。すなわち、固形分濃度40%のシリカゾルであれば、シリカゾルとしては12.5質量部含まれる(シリカ粒子は5質量部)。実施例5および6についても同様である。
Figure 2017066365
〔実施例5:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用した樹脂組成物(P1)を、下記エネルギー線硬化型組成物(P3)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
Figure 2017066365
〔実施例6:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用した樹脂組成物(P1)を、下記エネルギー線硬化型組成物(P4)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
Figure 2017066365
〔比較例1:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用したモノマー(化合物1:化合物2=50:50)を、94.5質量部の化合物1(化合物2を使用せず)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
〔比較例2:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用したモノマー(化合物1:化合物2=50:50)を、94.5質量部の化合物2(化合物1を使用せず)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
〔比較例3:ポリエステルフィルム基材/保護フィルム〕
実施例1にて使用したモノマー(化合物1:化合物2=50:50)を、94.5質量部のモノマー(化合物1:化合物2=25:75)に変更した以外は実施例1と同様にしてPETフィルムの片面に保護フィルムが形成されたフィルム積層体を得た。上記フィルム積層体に対する評価結果を表5に示す。
Figure 2017066365
表5に示すように、実施例1〜3の化合物1:化合物2を50:50〜90:10の比率で原料として用いた場合に、十分に低い透湿度を保ったまま、非常に高い引張弾性率と引張強度を有し、かつ、エネルギー線硬化型接着剤に対する接着性が良好な保護フィルムが得られた。
また、実施例4の有機性シリカゾルを添加した場合や実施例5、6の反応性シリカゾルを添加した場合では、コロナ処理後に水溶性接着剤と良好な接着性を有する保護フィルムが得られた。
一方、比較例1〜3で得られた保護フィルムは、十分に低い透湿度を有しているものの、実施例1〜3の保護フィルムと比較して引張弾性率または引張強度がやや劣っていた。
これらの結果から、本発明にかかる保護フィルムおよびフィルム積層体は、低透湿度に加えて、非常に高い引張弾性率と引張強度を有しており、また、水溶性接着剤との接着性も付与することができ、非常に有用であることが明白である。
本発明に係る保護フィルムは、薄層の状態で低透湿であり、高い引張弾性率と引張強度を示し、エネルギー線硬化型接着剤もしくは水溶性接着剤と良好な接着性を有するため、低透湿性とフィルムの強靭性および接着性が要求される用途、特に、偏光板の構成部材として有用であり、種々の分野にて利用可能である。

Claims (8)

  1. 飽和環状脂肪族構造を有するウレタン(メタ)アクリレートAと、ウレタン結合間に分岐鎖状アルキル構造を有するウレタン(メタ)アクリレートBとからなる共重合体により形成された保護フィルムであって、
    上記ウレタン(メタ)アクリレートAおよびウレタン(メタ)アクリレートBの混合比がA:B=5:5〜9:1であることを特徴とする保護フィルム。
  2. 上記ウレタン(メタ)アクリレートAが、下記一般式(1)または(2)で表される構造であることを特徴とする請求項1に記載の保護フィルム。
    Figure 2017066365
    (一般式(1)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
    Figure 2017066365
    (一般式(2)中、Rは飽和環状脂肪族構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
  3. 上記ウレタン(メタ)アクリレートBが、下記一般式(3)または(4)で表される構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の保護フィルム。
    Figure 2017066365
    (一般式(3)中、Rは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
    Figure 2017066365
    (一般式(4)中、Rは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル構造を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示す)
  4. シリカ粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の保護フィルム。
  5. 上記シリカ粒子が有機反応基を有する反応性シリカ粒子であることを特徴とする請求項4に記載の保護フィルム。
  6. 透湿度が80g/(m・24時間)以下かつ引張弾性率が3400MPa以上、引張強度が50MPa以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の保護フィルム。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の保護フィルムの少なくとも片面に、
    (1)上記保護フィルムを支持するフィルム基材、
    (2)耐擦傷性を有するハードコート層、
    (3)光を散乱させる防眩層、および、
    (4)上記保護フィルム上に備えられた高屈折率層と、上記高屈折率層に備えられた低屈折率層とで構成された反射防止層、の何れかを備えることを特徴とするフィルム積層体。
  8. 偏光フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜7の何れか1項に記載の保護フィルムを備えることを特徴とする偏光板。
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