JPH08338912A - 偏光板用保護フィルム - Google Patents
偏光板用保護フィルムInfo
- Publication number
- JPH08338912A JPH08338912A JP7145937A JP14593795A JPH08338912A JP H08338912 A JPH08338912 A JP H08338912A JP 7145937 A JP7145937 A JP 7145937A JP 14593795 A JP14593795 A JP 14593795A JP H08338912 A JPH08338912 A JP H08338912A
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- JP
- Japan
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- polarizing plate
- protective film
- film
- compound
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 十分な硬度を有しながら、きわめて大きい可
撓性を有し、したがってある程度の曲げを受けた場合に
もクラックを生じることがないような偏光板用保護フィ
ルムを提供する。 【構成】トリアセチルセルロースからなるカバーフィル
ム上に、下記の構造式[1] 【化1】 [ここでAは炭素原子を含み、主鎖の原子数が4以上で
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、このウレ
タン重合体が紫外線硬化されている保護層を設けた偏光
板用保護フィルム。
撓性を有し、したがってある程度の曲げを受けた場合に
もクラックを生じることがないような偏光板用保護フィ
ルムを提供する。 【構成】トリアセチルセルロースからなるカバーフィル
ム上に、下記の構造式[1] 【化1】 [ここでAは炭素原子を含み、主鎖の原子数が4以上で
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、このウレ
タン重合体が紫外線硬化されている保護層を設けた偏光
板用保護フィルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置のような
表示装置の前面に防眩の目的で設けられる偏光板を保護
するための、偏光板用保護フィルムに関する。
表示装置の前面に防眩の目的で設けられる偏光板を保護
するための、偏光板用保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、パーソナルコンピュー
タやワードプロセッサ等の表示装置として広く用いられ
ている。このような表示装置には、液晶表示画面に外光
が反射して表示が見難くなるのを防ぐために、偏光板が
設けられる。
タやワードプロセッサ等の表示装置として広く用いられ
ている。このような表示装置には、液晶表示画面に外光
が反射して表示が見難くなるのを防ぐために、偏光板が
設けられる。
【0003】一般に使用されている偏光板は、2枚のト
リアセチルセルロースからなるカバーフィルムの間に偏
光子を挟んだ構造を有し、一方のカバーフィルムは液晶
表示素子のセパレータフィルムの上に粘着剤層を介して
接合され、他方のカバーフィルム上には、他物との接触
から偏光板を保護する目的で、保護フィルムが設けられ
る。
リアセチルセルロースからなるカバーフィルムの間に偏
光子を挟んだ構造を有し、一方のカバーフィルムは液晶
表示素子のセパレータフィルムの上に粘着剤層を介して
接合され、他方のカバーフィルム上には、他物との接触
から偏光板を保護する目的で、保護フィルムが設けられ
る。
【0004】従来の保護フィルムは、たとえば特開平5
−341123号公報に記載されているように、紫外線
硬化されたエポキシアクリレート系樹脂からなってい
る。
−341123号公報に記載されているように、紫外線
硬化されたエポキシアクリレート系樹脂からなってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】紫外線硬化型エポキシ
アクリレート系樹脂は、透明度が比較的高く、またある
程度の硬度を有するために、保護層の材料として最適で
あると考えられてきた。しかしながら、この樹脂は、硬
度が増すにしたがって脆くなる傾向を有しているため
に、製造工程中、あるいは液晶表示装置としての使用中
に僅かな曲げを受けた場合でもクラックが発生するとい
う重大な欠陥を有している。
アクリレート系樹脂は、透明度が比較的高く、またある
程度の硬度を有するために、保護層の材料として最適で
あると考えられてきた。しかしながら、この樹脂は、硬
度が増すにしたがって脆くなる傾向を有しているため
に、製造工程中、あるいは液晶表示装置としての使用中
に僅かな曲げを受けた場合でもクラックが発生するとい
う重大な欠陥を有している。
【0006】本発明の目的は、従来の液晶表示装置に用
いられている偏光板用保護フィルムの欠点を解消し、十
分な硬度を有しながら、きわめて大きい可撓性を有し、
したがってある程度の曲げを受けた場合にもクラックを
生じることがないような偏光板用保護フィルムを提供す
ることである。
いられている偏光板用保護フィルムの欠点を解消し、十
分な硬度を有しながら、きわめて大きい可撓性を有し、
したがってある程度の曲げを受けた場合にもクラックを
生じることがないような偏光板用保護フィルムを提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、トリア
セチルセルロースからなるカバーフィルムと、このカバ
ーフィルム上に積層された保護層とを備えた偏光板用保
護フィルムであって、この保護層が、下記の構造式
[1]
セチルセルロースからなるカバーフィルムと、このカバ
ーフィルム上に積層された保護層とを備えた偏光板用保
護フィルムであって、この保護層が、下記の構造式
[1]
【0008】
【化3】 [ここでAは炭素原子を含み、主鎖の原子数が4以上で
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、前記ウレ
タン重合体が紫外線硬化されていることを特徴とする偏
光板用保護フィルムが提供される。
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、前記ウレ
タン重合体が紫外線硬化されていることを特徴とする偏
光板用保護フィルムが提供される。
【0009】本発明者は、トリアセチルセルロースから
なるカバーフィルム上に設けられる保護層の材料とし
て、上記の特定のウレタン重合体を使用し、これを紫外
線硬化させることにより、従来から用いられている紫外
線硬化型エポキシアクリレート系樹脂と比較して、同等
もしくはそれ以上の硬度(鉛筆硬度)およびカバーフィ
ルムとの密着性を有しながら、著しく高い曲げ強度を有
しする偏光板用保護フィルムが得られることを見出し
た。
なるカバーフィルム上に設けられる保護層の材料とし
て、上記の特定のウレタン重合体を使用し、これを紫外
線硬化させることにより、従来から用いられている紫外
線硬化型エポキシアクリレート系樹脂と比較して、同等
もしくはそれ以上の硬度(鉛筆硬度)およびカバーフィ
ルムとの密着性を有しながら、著しく高い曲げ強度を有
しする偏光板用保護フィルムが得られることを見出し
た。
【0010】ここで主鎖の原子数について検討すると、
主鎖の原子数が4未満であると、最終的に得られた保護
膜の可撓性が不十分となってしまう。
主鎖の原子数が4未満であると、最終的に得られた保護
膜の可撓性が不十分となってしまう。
【0011】構造式[1]で示される化合物の好適な例
としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールまたはジペンタエリスリトールと、下記の構造式
[2]
としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールまたはジペンタエリスリトールと、下記の構造式
[2]
【0012】
【化4】 OCN−(CH2)n−NCO [2] [ここでnは6〜20の整数]で表される化合物とがウ
レタン結合した化合物が挙げられる。具体的には、下記
の構造式[3]、[4]、[5]で表される化合物が含
まれる。
レタン結合した化合物が挙げられる。具体的には、下記
の構造式[3]、[4]、[5]で表される化合物が含
まれる。
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】 また上記の構造式[1]で表される化合物と結合するア
クリレートは、分子内に3個以上の水酸基を含有する多
価アルコールと、アクリル酸またはメタアクリル酸との
エステル化合物で、1つの水酸基を有するものである。
たとえば下記の反応により得られた構造式[6]で示さ
れる化合物が挙げられる。
クリレートは、分子内に3個以上の水酸基を含有する多
価アルコールと、アクリル酸またはメタアクリル酸との
エステル化合物で、1つの水酸基を有するものである。
たとえば下記の反応により得られた構造式[6]で示さ
れる化合物が挙げられる。
【0016】
【化8】 なお言うまでもないが、1価または2価のアルコールで
は、1つの水酸基をもち、かつ2官能以上のアクリレー
トまたはメタアクリレートは得られない。このような多
価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル等が挙げられる。
は、1つの水酸基をもち、かつ2官能以上のアクリレー
トまたはメタアクリレートは得られない。このような多
価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル等が挙げられる。
【0017】上記構造式[1]で表される化合物と結合
する特定のアクリレートまたはメタアクリレートとして
は、具体的にはペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、2−
ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリレート等
が挙げられる。
する特定のアクリレートまたはメタアクリレートとして
は、具体的にはペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、2−
ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリレート等
が挙げられる。
【0018】本発明の偏光板用保護フィルムにおいて、
保護層は、防眩機能を得るために、多孔質シリカゲル等
の適当な充填剤を含有することができる。
保護層は、防眩機能を得るために、多孔質シリカゲル等
の適当な充填剤を含有することができる。
【0019】本発明の保護フィルムに前記ウレタン重合
体を使用することにより優れた可撓性と硬度が得られる
理由は必ずしも明らかでないが、前記ウレタン重合体
は、上記構造式[1]で表される化合物に由来する鎖式
構造をもつため、柔軟性を与えられるとともに、前記ア
クリレートまたはメタアクリレートに由来する重合性二
重結合を数多くもつため、三次元的に架橋し、硬化後に
優れた硬度が得られるものと推測される。
体を使用することにより優れた可撓性と硬度が得られる
理由は必ずしも明らかでないが、前記ウレタン重合体
は、上記構造式[1]で表される化合物に由来する鎖式
構造をもつため、柔軟性を与えられるとともに、前記ア
クリレートまたはメタアクリレートに由来する重合性二
重結合を数多くもつため、三次元的に架橋し、硬化後に
優れた硬度が得られるものと推測される。
【0020】図1に本発明の偏光板用保護フィルムの層
構成の一例を示す。図1において、偏光板用保護フィル
ム10は、トリアセチルセルロースからなるカバーフィ
ルム、およびこのカバーフィルム1上に設けられた保護
層からなっている。保護層1は、充填剤2aを含有する
ものとして示されているが、充填剤は使用しなくてもよ
い。
構成の一例を示す。図1において、偏光板用保護フィル
ム10は、トリアセチルセルロースからなるカバーフィ
ルム、およびこのカバーフィルム1上に設けられた保護
層からなっている。保護層1は、充填剤2aを含有する
ものとして示されているが、充填剤は使用しなくてもよ
い。
【0021】また図2の構成では、充填剤を含有しない
保護層2の上に、充填剤2aを含有する保護層3が設け
られている。
保護層2の上に、充填剤2aを含有する保護層3が設け
られている。
【0022】このような構成の偏光板用保護フィルム1
0は、図3に示すように、別のカバーフィルム4との間
で偏光子を挟むという形態で使用され、カバーフィルム
4には粘着剤層6を介してセパレータフィルム7を積層
することにより偏光板が構成される。
0は、図3に示すように、別のカバーフィルム4との間
で偏光子を挟むという形態で使用され、カバーフィルム
4には粘着剤層6を介してセパレータフィルム7を積層
することにより偏光板が構成される。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示す。
なお実施例および比較例において、「部」は重量部を表
す。
なお実施例および比較例において、「部」は重量部を表
す。
【0024】(実施例1)ヘキサメチレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンとの付加化合物に、ペン
タエリスリトールトリアクリレートをウレタン重合させ
て、9官能ウレタン重合体(重合体F9)を準備した。
この重合体F9を下記の成分と配合した。
ートとトリメチロールプロパンとの付加化合物に、ペン
タエリスリトールトリアクリレートをウレタン重合させ
て、9官能ウレタン重合体(重合体F9)を準備した。
この重合体F9を下記の成分と配合した。
【0025】 重合体F9 100部 光重合開始剤 ダロキュア 1173(チバガイギー社製) 5部 イソプロピルアルコール 50部 メチルエチルケトン 50部 この組成物を、トリアセチルセルロースからなる厚さ約
80μmのカバーフィルム上に通常のアプリケータを用
いて約5μmの厚さで塗布し、ついで紫外線を照射して
乾燥、硬化させて偏光板用保護フィルムを作成した。
80μmのカバーフィルム上に通常のアプリケータを用
いて約5μmの厚さで塗布し、ついで紫外線を照射して
乾燥、硬化させて偏光板用保護フィルムを作成した。
【0026】(実施例2)ヘキサメチレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンとの付加化合物に、ペン
タエリスリトールペンタアクリレートをウレタン重合さ
せて、15官能ウレタン重合体(重合体F15)を準備
した。この重合体F15を下記の成分と配合した。
ートとトリメチロールプロパンとの付加化合物に、ペン
タエリスリトールペンタアクリレートをウレタン重合さ
せて、15官能ウレタン重合体(重合体F15)を準備
した。この重合体F15を下記の成分と配合した。
【0027】 重合体F15 100部 光重合開始剤 ダロキュア 1173(チバガイギー社製) 5部 イソプロピルアルコール 50部 メチルエチルケトン 50部 この組成物を実施例1と同じ条件でカバーフィルム上に
塗布し、乾燥硬化させて偏光板用保護フィルムを作成し
た。
塗布し、乾燥硬化させて偏光板用保護フィルムを作成し
た。
【0028】(実施例3)実施例2で使用された15官
能ウレタン重合体(重合体F15)を下記の成分と配合
した。
能ウレタン重合体(重合体F15)を下記の成分と配合
した。
【0029】 重合体F9 100部 光重合開始剤 ダロキュア 1173(チバガイギー社製) 5部 イソプロピルアルコール 50部 メチルエチルケトン 50部 多孔質シリカゲル 50部 この組成物を実施例1と同じ条件でカバーフィルム上に
塗布し、乾燥硬化させて偏光板用保護フィルムを作成し
た。
塗布し、乾燥硬化させて偏光板用保護フィルムを作成し
た。
【0030】(比較例1) ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 100部 多官能性芳香族イソシアネート コロネートL(日本ポリウレタン社製) 1部 光重合開始剤 イルガキュア184(チバガイギー社製) 5部 コロイダルシリカ 1部 以上の組成物を、実施例1と同様の条件で処理して、カ
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
【0031】(比較例2) ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 100部 多官能性芳香族イソシアネート コロネートL(日本ポリウレタン社製) 1部 光重合開始剤 イルガキュア184(チバガイギー社製) 5部 コロイダルシリカ 5部 以上の組成物を、実施例1と同様の条件で処理して、カ
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
【0032】(比較例3) ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 100部 多官能性芳香族イソシアネート コロネートL(日本ポリウレタン社製) 1部 光重合開始剤 イルガキュア184(チバガイギー社製) 5部 コロイダルシリカ 10部 以上の組成物を、実施例1と同様の条件で処理して、カ
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
バーフィルム上に厚さ7μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
【0033】(比較例4) イソシアヌール酸EO変成トリアクリレート(3官能) 100部 光重合開始剤 ダロキュア 1173(チバガイギー社製) 5部 イソプロピルアルコール 50部 メチルエチルケトン 50部 以上の組成物を、実施例1と同様の条件で処理して、カ
バーフィルム上に厚さ5μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
バーフィルム上に厚さ5μmの保護層を形成し、偏光板
用保護フィルムを作成した。
【0034】上記の各実施例および比較例で得られた偏
光板用保護フィルムについて、諸性能の評価を行い、そ
の結果を下記の表1に示す。
光板用保護フィルムについて、諸性能の評価を行い、そ
の結果を下記の表1に示す。
【0035】
【表1】 ○:クラックなし △:クラック少数 ×:クラック多数 なお密着性は、セロハンテープ剥離試験により行い、表
中の100/100とは、100回の剥離試験をくり返
したとき、100回とも保護層の剥離が観察されなかっ
たことを示す。鉛筆硬度は、それぞれJIS K540
0の「鉛筆引っかき試験」に規定された方法に準拠して
測定された値である。また90゜折曲げ試験および180゜
折曲げ試験の結果は、試料フィルムを保護層を外側にし
て90゜および180゜の治具に押しつけて折曲げた後のク
ラック発生数を目視で判断したものである。
中の100/100とは、100回の剥離試験をくり返
したとき、100回とも保護層の剥離が観察されなかっ
たことを示す。鉛筆硬度は、それぞれJIS K540
0の「鉛筆引っかき試験」に規定された方法に準拠して
測定された値である。また90゜折曲げ試験および180゜
折曲げ試験の結果は、試料フィルムを保護層を外側にし
て90゜および180゜の治具に押しつけて折曲げた後のク
ラック発生数を目視で判断したものである。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の偏光板用
保護フィルムは、トリアセチルセルロースからなるカバ
ーフィルム上に設けられる保護層として、下記の構造式
[1]
保護フィルムは、トリアセチルセルロースからなるカバ
ーフィルム上に設けられる保護層として、下記の構造式
[1]
【0037】
【化9】 [ここでAは炭素原子を含み、主鎖の原子数が4以上で
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、ウレタン
重合体が紫外線硬化されている層からなっている。この
保護層は、従来の液晶表示装置に用いられている偏光板
用保護フィルムに比較して、十分な硬度を有しながら、
きわめて大きい可撓性を有しているので、製造工程中、
あるいは使用中に曲げられた場合にも、クラックを生じ
ることがなく、取り扱いの面で著しい利点が得られる。
ある鎖式構造、X、Yは−NCO、水素または炭化水素
基を示す]で表される化合物と、分子中に前記化合物の
イソシアネートと反応する水酸基を含む、2官能以上の
アクリレートと、のウレタン重合体を含有し、ウレタン
重合体が紫外線硬化されている層からなっている。この
保護層は、従来の液晶表示装置に用いられている偏光板
用保護フィルムに比較して、十分な硬度を有しながら、
きわめて大きい可撓性を有しているので、製造工程中、
あるいは使用中に曲げられた場合にも、クラックを生じ
ることがなく、取り扱いの面で著しい利点が得られる。
【図1】本発明の一実施例による偏光板用保護フィルム
の層構成を概略的に示す断面図。
の層構成を概略的に示す断面図。
【図2】本発明の他の実施例による偏光板用保護フィル
ムの層構成を概略的に示す断面図。
ムの層構成を概略的に示す断面図。
【図3】図1の偏光板用保護フィルムを使用して構成さ
れた偏光板を概略的に示す断面図。
れた偏光板を概略的に示す断面図。
1 カバーフィルム 2 保護層 2a 充填剤 3 保護層 4 カバーフィルム 5 偏光子 6 粘着剤層 7 セパレータフィルム
Claims (4)
- 【請求項1】 トリアセチルセルロースからなるカバー
フィルムと、このカバーフィルム上に積層された保護層
とを備えた偏光板用保護フィルムであって、前記保護層
が、 下記の構造式[1] 【化1】 [ここでAは炭素原子を含み、主鎖の原子数が4以上で
ある鎖式構造、 X、Yは−NCO、水素または炭化水素基を示す]で表
される化合物と、 分子中に前記化合物のイソシアネートと反応する水酸基
を含む、2官能以上のアクリレートと、のウレタン重合
体を含有し、前記ウレタン重合体が紫外線硬化されてい
ることを特徴とする偏光板用保護フィルム。 - 【請求項2】 前記構造式[1]で表される化合物が、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールまたは
ジペンタエリスリトールと、下記の構造式[2] 【化2】 OCN−(CH2)n−NCO [2] [ここでnは6〜20の整数]で表される化合物とがウ
レタン結合した化合物である請求項1に記載の偏光板用
保護フィルム。 - 【請求項3】 前記アクリレートが、分子内に3個以上
の水酸基を含有する多価アルコールと、アクリル酸また
はメタアクリル酸とのエステル化合物で、1つの水酸基
を有するものである請求項1または2に記載の偏光板用
保護フィルム。 - 【請求項4】 前記保護層が充填剤粒子を含有している
請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィ
ルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14593795A JP3476165B2 (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 偏光板用保護フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14593795A JP3476165B2 (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 偏光板用保護フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08338912A true JPH08338912A (ja) | 1996-12-24 |
JP3476165B2 JP3476165B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=15396519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14593795A Expired - Fee Related JP3476165B2 (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 偏光板用保護フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476165B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006051783A1 (ja) * | 2004-11-09 | 2006-05-18 | Zeon Corporation | 偏光板および液晶表示装置 |
JP2007171782A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置および表示装置 |
EP1811319A1 (en) * | 2004-11-09 | 2007-07-25 | Zeon Corporation | Antireflective film, polarizing plate and display |
JP2008231220A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Aica Kogyo Co Ltd | ハードコート剤及びハードコートフィルム |
JP2010122315A (ja) | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 光学積層体 |
JP2011138157A (ja) * | 2011-02-24 | 2011-07-14 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置および表示装置 |
-
1995
- 1995-06-13 JP JP14593795A patent/JP3476165B2/ja not_active Expired - Fee Related
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