JP2017064768A - リング圧延材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リング圧延材の強度向上が期待できるとともに、安定かつ高精度のリング圧延が可能なリング圧延材の製造方法を提供するを提供する。
【解決手段】 リング状素材を径方向で圧下して圧延するための回転駆動主ロールおよびマンドレルロールと、前記リング状素材を軸方向で圧下して圧延するための一対の回転駆動アキシャルロールとを備えたリングローリングミルを用いたリング圧延材の製造方法であって、前記一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、前記回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とを、互いに異なるタイミングで実行するとともに、最終圧下が径方向での圧下であるリング圧延材の製造方法。。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リング状素材に熱間圧延を行い所定形状のリング圧延材を得るための、リングローリングミルを用いたリング圧延材の製造方法に関する。
例えば、航空機用エンジンのタービンディスク等のリング状超耐熱合金製品は、リングローリングミルを用いた熱間圧延(リング圧延)で成形されたリング圧延材に機械加工を施して製造される。かかるリングローリングミルは、例えば、リング状素材を径方向から圧下して圧延するための回転駆動主ロールおよび非駆動マンドレルロールと、リング状素材を軸方向から拘束または圧下するための一対の回転駆動アキシャルロールとを基本的な構成として備える。
リングローリングミルを用いた圧延方法として、例えば特許文献1(特開平4−71703号公報)には、主ロールとマンドレルによる圧延工程の後に、一対のアキシャルロールによって上下方向に圧下する、リング状部材の圧延方法が開示されている。リング状素材の径方向の均一な強度を確保することがその目的である。
特開平4−71703号公報
特許文献1に記載の圧延方法によれば、リング状部材の軸方向および周方向の強度のみならず、径方向においても、均一かつ十分な強度が得られるという効果が期待される。
しかしながら、アキシャルロールで圧下して仕上げると圧延中に形状不良が発生する恐れがあるため、さらに安定かつ高精度のリング圧延の方法が望まれていた。
上記課題に鑑み、本発明は、リング圧延材の強度向上が期待できるとともに、安定かつ高精度のリング圧延が可能なリング圧延材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のリング圧延材の製造方法は、リング状素材を径方向で圧下して圧延するための回転駆動主ロールおよびマンドレルロールと、前記リング状素材を軸方向で圧下して圧延するための一対の回転駆動アキシャルロールとを備えたリングローリングミルを用いたリング圧延材の製造方法であって、前記一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、前記回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とを、互いに異なるタイミングで実行するとともに、最終圧下が径方向での圧下であることを特徴とする。
また、前記リング圧延材の製造方法において、前記最終圧下は、前記一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で、前記一対の回転駆動アキシャルロールを互いに遠ざけながら実行されることが好ましい。
また、前記リング圧延材の製造方法において、前記最終圧下は、前記一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で実行されるとともに、軸方向ではリング状素材寸法が大きくなることが好ましい
さらに、前記リング圧延材の製造方法において、径方向の圧下として、前記最終圧下の前に中間圧下を有し、前記中間圧下の圧下率よりも、前記最終圧下の圧下率の方が大きいことが好ましい。
本発明に係るリング圧延材の製造方法によれば、リング圧延材の強度向上が期待できるとともに、安定かつ高精度のリング圧延が可能なリング圧延材の製造方法を提供することができる。
リング圧延材の製造方法に用いるリングローリングミルの一例を示す斜視図である。 図1に示すリングローリングミルの断面図である。 本発明に係るリング圧延材の製造方法のフローの一例を示す図である。 本発明に係るリング圧延材の製造方法のフローの他の例を示す図である。 リング状素材の一例を示す図である。 リング圧延材の製造方法に用いるリングローリングミルの他の例を示す斜視図である。
本発明に係る圧延材の製造方法に用いるリングローリングミルは、リング状素材を径方向で圧下して圧延するための回転駆動主ロールおよびマンドレルロールと、前記リング状素材を軸方向で圧下して圧延するための一対の回転駆動アキシャルロールとを備える。
さらに、前記一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、前記回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とを、互いに異なるタイミングで実行するとともに、最終圧下が径方向での圧下である。
主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下に加えて、一対のアキシャルロールによる軸方向での圧下を実行することで、リング状素材の軸方向端部に歪みが導入され、結晶粒の微細化が可能になる。かかる結晶粒の微細化は強度向上に寄与する。
一方、主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下を実行している最中に一対のアキシャルロールによる軸方向での圧下を実行すると、かかる軸方向での圧下が径方向での圧下の抵抗となり、リング圧延中に形状不良を招来する恐れがある。そこで、一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とが、互いに異なるタイミングで実行されるようにする。この際、一対のアキシャルロールによる軸方向の圧下よりも、主ロールおよびマンドレルロールによる径方向の圧下の方が、より安定した圧下が可能であるため、リング圧延の仕上圧下(最終圧下)は、径方向の圧下で終えるようにする。これによって、安定かつ高精度のリング圧延も確保される。
以下、本発明に係るリング圧延材の製造方法の実施形態を、図を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施形態において説明する構成は、他の実施形態の趣旨を損なわない限りにおいて他の実施形態においても適用することが可能であり、その場合、重複する説明は適宜省略する。
<リングローリングミル>
図1は本発明に係るリング圧延材の製造方法に用いるリングローリングミルの一例の概略配置を示す斜視図、図2はその断面模式図である。図1に示すリングローリングミル100は、機械的要素として、リング状素材1を径方向(x方向)から圧下して圧延するための回転駆動主ロール2およびマンドレルロール3と、リング状素材1を軸方向(上下方向(z方向))から圧下して圧延するための一対の回転駆動アキシャルロール4とを備える。回転駆動主ロール2およびアキシャルロール4はモータで駆動され、マンドレルロール3は従動回転(自由回転)する。上記機械的要素の基本構成は従来のリングローリングミルと同様である。また、図示は省略するが、圧延中のリング状素材1の直径を計測するための定寸ロール、リング素材1の滑らかな回転と真円度を保つためのガイドロールが適宜配置される。
回転駆動主ロール2はリング状素材1の外周側に接してリング状素材を回転させる。非駆動・従動のマンドレルロール3は回転駆動主ロール2に対置され、マンドレルロール3の軸は回転駆動主ロール2の軸と平行である。
円錐状の一対の回転駆動アキシャルロール4は、リング状素材1を挟んで対称的に、かつ頂点がリング状素材の内側になるように配置される。リング状素材1とアキシャルロール4とが接する領域での周速を一致させるようにアキシャルロール4の回転数(回転速度)が制御される。定寸ロールがリング状素材1の外周面に接してリング状素材の外周面位置を検出することで、水平方向には不動の回転駆動主ロールとの位置関係から、リング状素材1の直径(外径)が計測される。なお、リング状素材1の軸方向の厚さは一対の回転駆動アキシャルロール4の位置を検出し、その間隔から計測することができる。
マンドレルロール3による圧下速度、アキシャルロール4の回転数(回転速度)等の圧延条件は、リング状素材1の直径(外径)、軸方向の厚さ等の、圧延中のリング状素材の寸法情報を基にして制御部(図示せず)によって制御される。
<リング圧延材の製造方法(リング圧延)>
上述のリングローリングミルを用いたリング圧延材の製造方法を図1〜3を参照しつつ、以下に説明する。使用するリングローリングミル100の構成は上述のとおりであるので説明を省略する。
加熱されたリング状素材をリングローリングミル100にセットし、あらかじめ設定された圧延スケジュールに基づき、熱間リング圧延を行う。リング状素材の内周側に位置するマンドレルロール3が回転駆動主ロール側に向かって変位し、リング状素材1は径方向に圧下され、拡径される。また、リング状素材1の軸方向は、回転駆動する一対のアキシャルロールによって圧下される。
[第1圧下工程]
第1圧下工程では、これら(a)一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、(b)回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とが、互いに異なるタイミングで実行される(図3)。
(a)軸方向での圧下
マンドレルロール3の変位を実質的に止めた状態で、回転駆動する一対のアキシャルロールによる圧下が実行される。例えば、図1および2の上側のアキシャルロールを下側に変位させ、所定の形状(寸法)になるまで軸方向の圧下が実行される。この場合、マンドレルロール3と回転駆動主ロール2はリング状素材1を回転させるだけで、実質的な径方向の圧下は実行されないが、例えば0.5mm/sec以下程度の微小で変位する場合は許容できる。これは、実作業として、完全に径方向を圧下させないようとするには、例えば、主ロールとマンドレルローとをリング状素材から離間させる方法があるが、非現実的である。実際の作業では回転駆動する主ロールとマンドレルロールとでリング状素材を回転させているため、不可避的に0.5mm/sec以下程度で変異する場合があるためである。
(b)径方向での圧下
一対の回転駆動アキシャルロールを変位させない状態で、マンドレルロール3が回転駆動主ロール側に向かって変位し、主ロールによって回転するリング状素材1が所定の形状(寸法)になるまで径方向の圧下が実行される。かかる径方向の圧下の際に、一対のアキシャルロールはリング状素材1の軸方向への変形を抑制するが、アキシャルロール自体は軸方向に変位しないため、アキシャルロールによる軸方向の実質的な圧下は実行されないとみなされる。
上述のように、実質的に、径方向の圧下が実行されているときにはアキシャルロールの軸方向の変位動作は停止され、軸方向の圧下が実行されているときにはマンドレルロールの変位動作は停止される。かかる動作により、(a)軸方向での圧下と(b)径方向での圧下とは互いに異なるタイミングで実行される。このため、一方の圧下が他方の圧下の抵抗となることが回避される。また、主ロールおよびマンドレルロールを用いる径方向の圧下に比べて、アキシャルロールを用いた軸方向の圧下の方が、高精度の圧下が困難である。したがって、リング圧延の仕上圧下(最終圧下)は、径方向の圧下で終えるようにする方が有利である。
軸方向での圧下と径方向での圧下とは、一回ずつ行うこともできるし、それぞれ交互に複数回行うこともできる。アキシャルロールによる軸方向の圧下率(圧下量)は、リング圧延材の仕様に応じて決めればよい。圧下率が小さすぎると結晶粒の微細化の効果が小さくなり、大きすぎるとアキシャルロールへの負荷が大きくなるため、例えば5〜7%にすることが好ましい。
リング圧延は上述の第1圧下工程であって、径方向の圧下で終了することも可能であるが、図4に示すように、第1圧下工程の後に、前記一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で、一対の回転駆動アキシャルロール4を互いに遠ざけながら、回転駆動主ロール2およびマンドレルロール3による径方向での圧下を実行する第2圧下工程を、さらに備えてもよい。かかる場合は、第2圧下工程が、リング圧延の仕上圧下(最終圧下)となる。
[第2圧下工程]
第1圧下工程においてアキシャルロールが変位する場合には、例えば、上側のアキシャルロールが、位置が固定された下側のアキシャルロールに向かって変位する。すなわち、一対のアキシャルロール4は軸方向(上下方向(z方向))に互いに接近するように変位する。これに対して、第2圧下工程では、上側のアキシャルロールが、下側のアキシャルロールから軸方向(上下方向)に離れるように変位する。
主ロール2およびマンドレルロール3による径方向での圧下を行う場合、リング状素材は拡径されながら軸方向の寸法も増加しようとする。ここで、一対のアキシャルロール4の軸方向の位置を変えずに、主ロール2およびマンドレルロール3による径方向での圧下を行うと、一対のアキシャルロール4同士を接近させる場合ほどではないにせよ、圧下に対する抵抗が生じ、高寸法精度のリング状素材を得る上では不利になる。そこで、一対のアキシャルロールを互いに遠ざけながら(かかる動作を「離間モード」ともいう)、すなわち、軸方向ではリング状素材寸法が大きくなるようにしながら、回転駆動主ロール2およびマンドレルロール3による径方向での圧下を実行する(c)。かかる方法によって、リング状素材の軸方向への変形に倣って、それに接する一対のアキシャルロールの位置を変えることができる。一対のアキシャルロールによる軸方向(上下方向)の拘束(挟持力)を低減することによって、径方向の圧下に対する抵抗の抑制と、リング状素材を軸方向に拘束することによる高寸法精度とを両立することが可能になる。
第1圧下工程と第2圧下工程は連続して行ってもよいし、第1圧下工程と第2圧下工程との間にリング状素材の再加熱工程を入れてもよい。この場合、再加熱工程を経たリング状素材に上記第2圧下工程だけを実行してもよいし、軸方向の圧下を先に実行してから第2圧下工程を実行してもよい。また、第1圧下工程と再加熱工程を繰り返し実行することも可能である。
上述の第2圧下工程は、高い寸法制御性が求められる仕上圧下、すなわち最終圧下工程として好適な構成である。ここで、径方向の圧下のうち、最終圧下の前の、離間モードを伴わない第1圧下工程の径方向の圧下を中間圧下と呼ぶこととすると、第2圧下工程は、特に、中間圧下の圧下率よりも最終圧下の圧下率の方が大きい場合に有効である。かかる場合は、径方向の圧下に対する抵抗が、第2圧下工程において特に大きくなりやすいからである。
リング状素材の形状はこれを特に限定するものではないが、上述したリング圧延材の製造方法は、形状制御、寸法精度等に優れることから、断面形状が単純な長方形以外の異形であるリング状素材のリング圧延に適用することが有益である。また、断面形状が、径方向よりも軸方向に長くなる場合、さらにはその長手方向が軸方向から傾いている場合に、特に有効である。例えば、図5および図6に示すような、いわゆるテーパリングのリング圧延に適用することが好ましい。
テーパリングを用いたリング圧延では、図5および図6に示すように、リング状素材1がアキシャルロール8の一方(上側のアキシャルロール)と接する領域の外周側末端e1-1が、リング状素材1がアキシャルロール8の他方(下側のアキシャルロール)と接する領域の外周側末端e2-1よりも中心側にあり、リング状素材1がアキシャルロール8の一方と接する領域の内周側末端e1-2が、リング状素材1がアキシャルロール8の他方と接する領域の内周側末端e2-2よりも中心側にある。回転駆動主ロール2とそれに対置された非駆動・従動のマンドレルロール3も、テーパリングの形状に応じた、軸方向から傾斜した圧下面を有する。
リング状素材の大きさもこれを特に限定するものではないが、上述したリング圧延材の製造方法は、形状制御性等に優れるため、特に大型のリング状素材をリング圧延する場合に好適である。例えば、航空機用エンジン等のタービンディスク等の用途では、外径が1000mm以上のリング圧延材も用いられる。かかる大型のリング圧延材は寸法精度の確保がより困難になるため、本発明に係るリング圧延材の製造方法の用途として好適である。
また、リング状素材の材質もこれを特に限定するものではないが、例えば、Ni基超耐熱合金を用いることができる。
図5および6に示す機械的要素を有するリングローリングミルを用い、図4に示すフローでリング圧延を行った(本発明例)。また、比較のために、軸方向圧下なしでリング圧延を行った(比較例)。
圧延に供したリング状素材は、Ni基超耐熱合金(718合金)であり、その寸法は上側アキシャルロールに接する側の外径が520mm、内径が450mmで、下側アキシャルロールに接する側の外径が765mm、内径が550mm、軸方向の厚さ215mmであった。
上記のリング状素材を990℃に加熱を行って、リングローリングミルにセットしリング圧延を行った。リング圧延時のアキシャルロールとリング圧延素材の関係は、図5、6に示すように、リング状素材1が上側のアキシャルロール4と接する領域の外周側末端が、下側のアキシャルロール4と接する領域の外周側末端よりも中心側にあり、リング状素材1が上側のアキシャルロール4の一方と接する領域の内周側末端が、下側のアキシャルロール4と接する領域の内周側末端よりも中心側にあった。また、一対の回転駆動アキシャルロール4による軸方向での圧下と、回転駆動主ロール2およびマンドレルロール3による径方向での圧下とを、互いに異なるタイミングで実行した。
なお、第1圧下工程においては、アキシャルロールが変位するときには、上側のアキシャルロールが、位置が固定された下側のアキシャルロールに向かって変位させるように軸方向の圧下を行った。この第1圧下工程において、軸方向の圧下と径方向の圧下を1回行ったた。径方向の圧下のうち、最終圧下の前の、離間モードを伴わない第1圧下工程の径方向の圧下(中間圧下)の圧下率は22%であった。
そして、第1圧下工程に連続した最終圧下として第2圧下工程を行った。第2圧下工程は、上側のアキシャルロールが、下側のアキシャルロールから軸方向(上下方向)に離れるように変位させた。このとき、一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で、前記一対の回転駆動アキシャルロールを互いに遠ざけながら行いつつ、一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で実行した。なお、同時に径方向ではリング状素材寸法が大きくなるように最終圧下を加えた。このとき、径方向の圧下率は45%であった。
リング圧延後の寸法は、上側アキシャルロールに接した側の外径が1105mm、内径が1035mmで、下側アキシャルロールに接した側の外径が1260mm、内径が1130mm、軸方向の厚さ205mmであった。また、軸方向圧下なしでリング圧延を行った比較例の最終寸法は、上側アキシャルロールに接した側の外径が1160mm、内径が1070mmで、下側アキシャルロールに接した側の外径が1260mm、内径が1180mm、軸方向の厚さ215mmであった。なお、本発明例のリング圧延材に形状不良は確認されなかった。
リング圧延終了後の本発明例および比較例のリング圧延材のミクロ組織を観察したところ実施例の結晶粒度はASTM結晶粒度番号で7.5〜9.5、比較例の結晶粒度は5.5〜9.0となり、本発明によって結晶粒の微細化が実現できることが確認された。
1:リング状素材 2:回転駆動主ロール 3:マンドレルロール
4:アキシャルロール 100:リングローリングミル
200:リングローリングミル

Claims (5)

  1. リング状素材を径方向で圧下して圧延するための回転駆動主ロールおよびマンドレルロールと、前記リング状素材を軸方向で圧下して圧延するための一対の回転駆動アキシャルロールとを備えたリングローリングミルを用いたリング圧延材の製造方法であって、
    前記一対の回転駆動アキシャルロールによる軸方向での圧下と、前記回転駆動主ロールおよびマンドレルロールによる径方向での圧下とを、互いに異なるタイミングで実行するとともに、最終圧下が径方向での圧下であることを特徴とするリング圧延材の製造方法。
  2. 前記最終圧下は、
    前記一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で、前記一対の回転駆動アキシャルロールを互いに遠ざけながら実行されることを特徴とする請求項1に記載のリング圧延材の製造方法。
  3. 前記最終圧下は、
    前記一対の回転駆動アキシャルロールが前記リング状素材に接した状態で実行されるとともに、径方向ではリング状素材寸法が大きくなることを特徴とする請求項1に記載のリング圧延材の製造方法。
  4. 径方向の圧下として、前記最終圧下の前に中間圧下を有し、
    前記中間圧下の圧下率よりも、前記最終圧下の圧下率の方が大きいことを特徴とする請求項2また3に記載のリング圧延材の製造方法。
  5. 前記リング状素材が前記アキシャルロールの一方と接する領域の外周側末端が、前記リング状素材が前記アキシャルロールの他方と接する領域の外周側末端よりも中心側にあり、
    前記リング状素材が前記アキシャルロールの一方と接する領域の内周側末端が、前記リング状素材が前記アキシャルロールの他方と接する領域の内周側末端よりも中心側にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリング圧延材の製造方法。

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