JP2017064715A - ノズルガンおよびレバーロック機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノズル本体6と、ノズル本体6に対して接近離間可能に取り付けられる操作部材7とを有するノズルガンであって、ノズル本体6に対してロック姿勢および非ロック姿勢の間で変動可能に取り付けられるとともにロック部11を有するストッパー9を有し、操作部材7がノズル本体6に接近したときにストッパー9をロック姿勢にするとロック部11が操作部材7に係合して操作部材7がノズル本体6から離間するのを防止することができ、ストッパー9を非ロック姿勢にするとロック部11は操作部材7に係合せず、かつ、ストッパー9は操作部材7の移動軌道上に配置される受け部10を有し、ストッパー9が非ロック姿勢にあるときに操作部材7をノズル本体6に接近させると、受け部10が操作部材7に押圧されることにより、ストッパー9がロック姿勢に変動させられる。
【選択図】図3
Description
また、本発明は、ノズルガンなどに用いられるレバーロック機構に関する。
家庭においては、ホースの先端に取り付けられて任意に散水と止水とを切り換えられる散水ノズルが広く園芸、農業、清掃などに使用されている。このような散水ノズルは、ホースを介して水道等の給水設備から水の供給を受け、先端に形成した放出口から散水を行う。
また、このような従来の散水ノズルの中には、操作レバーを固定することで、使用者が操作レバーを握り続けることなく散水状態を保持することができるロック機構を備えたものがあった。
特許文献1の散水ノズルでは、操作レバーをロックする際およびロックを解除する際に、片方の手で操作レバーを握りながら他方の手でロック用リングを操作しなければならず、両手がふさがって不便であった。
また、ロック機構に必要な部品であるアームおよびカムが、操作レバーの内部に配置されていたため、破損した際の部品交換が容易ではなかった。
この散水ノズルには、操作レバーに取り付けられた押しボタンを押すことにより、この押しボタンがストッパーを押圧してストッパーと操作レバーとの係合を解除するロック解除手段が設けられていた。
また、本発明は、ロックのためのストッパーの破損を防止することができるノズルガンを提供することを課題とする。
第1の発明は、流体が通過する流路およびこの流路の先端に形成された放出口を有するノズル本体と、上記ノズル本体に対して接近離間可能に取り付けられる操作部材とを有するノズルガンであって、上記ノズル本体に対して相異なる2つの姿勢であるロック姿勢および非ロック姿勢の間で変動可能に取り付けられるとともにロック部を有するストッパーを有し、上記操作部材が上記ノズル本体に接近したときに上記ストッパーをロック姿勢にすると上記ロック部が上記操作部材に係合して上記操作部材が上記ノズル本体から離間するのを防止することができ、上記ストッパーを非ロック姿勢にすると上記ロック部は上記操作部材に係合せず上記操作部材が上記ノズル本体から離間することができ、かつ、上記ストッパーは、操作部材の移動軌道上に配置される受け部を有し、上記ストッパーが非ロック姿勢にあるときに上記操作部材を上記ノズル本体に接近させると、上記受け部が上記操作部材に押圧されることにより、上記ストッパーがロック姿勢に変動させられることを特徴とする。
この散水ノズル1は、園芸、農業、清掃、その他の用途において、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う器具であって、使用者が手に持って使用するものである。
本発明は、散水ノズルの他に、ガソリンスタンドなどで使用される給油ノズルや、気体を噴出するエアノズルなど、使用者が操作レバーを握り込む操作によって流体の放出と停止とを切り換えるあらゆるノズルガンに使用することができる。
本明細書においては、使用者が散水ノズル1を持った状態を基準として前後、左右、上下方向を論じる。この場合、放出口5の向きが前方になり、接続口2の向きは真下方向からやや後方に傾いている。
ノズル本体6の内部には、接続口2から放出口5まで延在する水の流路(図示せず)が形成されている。
グリップ部3の向きは、垂直であってもよいが、図1に示すように傾斜して上方に延びたものであってもよい。
開閉弁は、グリップ部3とノズル部4との間に設けられている。
ノズル本体6が屈曲する位置では、グリップ部3からノズル部4への水の流入口が弁座になっており、弁体が弾性部材であるコイルスプリングによってこの弁座に付勢されている(図13参照)。
弁体によって弁座が塞がれているとき、水が下流へ流れない弁閉状態となる。
他方、コイルスプリングの付勢力に抗して弁体が弁座から離されると、水がグリップ部3からノズル部4へ流れて放出口5から散布される弁開状態となる。
弁体の一端は、ノズル本体6外の前側下方へ突き出ており、この部分をノズル本体6内に向けて押し込むと、弁体がコイルスプリングの付勢力に抗して弁座から離される(図13参照)。
また、操作レバー7の上部には、弁体の端部を押圧するための突起が設けられている(図13参照)。
自然状態では、コイルスプリングの付勢力によって弁閉状態となり、操作レバー7もグリップ部3から離間している。
このとき、使用者が操作レバー7を握り込んでグリップ部3に接近させると、操作レバー7が弁体を押し込んで、コイルスプリングの付勢力に反して弁体を弁座から離間させ、弁開状態にすることができる。
また、弁開状態から使用者が操作レバー7を握る手を離すと、コイルスプリングの付勢力によって弁閉状態に戻る。
この中では、強度に優れる樹脂または金属を用いるのが好ましい。
さらにその中でも、安価で生産性に優れる樹脂を用いるのがより好ましい。
樹脂の中では、成形が容易な熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂の中では、特に成形が容易なPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、POM(ポリアセタール)が好ましい。
その中でも、安価であり、強度に優れるPPが特に好ましい。
第一実施形態では、PPを使用した。
第一実施形態では、図2に示すように、ロック部11をストッパー9内側へ凹ませて形成しているが、ロック部を直線状に形成してもよいし(図6参照)、ロック部が外側へ膨らむように形成してもよい。
また、ロック部を凹ませたり膨らませる場合にも、図2のように屈曲した形状のほか、円弧その他の緩やかに湾曲した形状でもよい。さらに、図2のようにロック部の全体を凹ませたり膨らませてもよいし、ロック部の一部分だけを凹ませたり膨らませてもよい。
その中でも、使用中の負荷による塑性変形をしにくい点で、金属が好ましい。
金属の中では、錆びにくいSUS(ステンレス鋼)が好ましい。
第一実施形態では、SUSを使用した。
これにより、ストッパー9は、レール12に沿って、前方位置と後方位置との間で前後にスライドすることができる。
回動ガイド部13の前端は、レール12の前端よりも後ろに位置している。
レール12の後端の位置では、回動ガイド部13の上面はほぼ水平面になっており、その高さはレール12の下端に略等しい。
レール12の前端と後端の中間では、回動ガイド部13の上面は、前側が次第に低くなる斜面になっている。
その中でも、耐候劣化に優れ、耐衝撃にも優れる金属、PP、ABS、POMを用いるのが好ましい。
金属の中では、成形性の観点から、亜鉛を使用しダイカスト工法によって成形するのが好ましい。
PP、ABS樹脂、POMの中では、成形時の収縮率が小さく、成形性に優れるABSを用いるのが好ましい。
第一実施形態では、亜鉛を使用し、ダイカスト工法によってレール12や回動ガイド部13を形成した。
このとき操作レバー7は、ちょうど左右のレール12,12の間に収まる軌道で移動する。
そのため、ストッパー9の受け部10が前方位置にあった場合でも、操作レバー7の移動軌道上にある受け部10は操作レバー7に押圧されて後方位置にスライドする(図3)。また、前方位置から後方位置にスライドする際に、ストッパー9は回動ガイド部13に当接して非ロック姿勢からロック姿勢へ自動的に回動する。ロック部11は、ノズル本体6に接近した操作レバー7の下をくぐり抜け、ロック姿勢になったときには操作レバー7の前方に位置する(図4)。
ストッパー9は後方位置でも上向きの退避姿勢に回動することは規制されないが、自然状態ではロック部11の自重によってロック姿勢のまま保持される。
その後、操作レバー7から手を放すと、コイルスプリングの付勢力によって弁閉状態に戻される(図2)。
このときストッパー9は、レール12との摩擦力によって退避姿勢に保持される。
ロックを解除する際にも操作レバー7をわずかに握って離すだけでよいので、片手で簡単に操作することができる。
さらに、ストッパー9が略方形枠状あるいは略リング状に形成され、操作レバー7のロック凹部8に係合することにより、従来よりもストッパー9の強度を向上させて破損しにくくすることができる。
また、ストッパー9はノズル本体6の外部に取り付けられているため、破損した場合にも容易に交換することができる。
第二実施形態の散水ノズル1は、第一実施形態に加えて、ストッパー9が水平方向に回転してしまうのを防止するための構造を有している。
このレールフック14は、ノズル本体6から前方に延び、先端で上方に屈曲している。
これにより、レールフック14に掛けられたストッパー9は、前方位置と後方位置との間をスライドすることができる。
レールフック14の左右幅は、ストッパー9の枠内部の左右幅に略等しい。
ストッパー抑止部15は、ストッパー9の受け部10,10の間の切り欠き部分に略等しい左右幅を有し、ノズル本体6から前方に突出している。
ストッパー9がノズル本体6に取り付けられると、ちょうどストッパー抑止部15がストッパー9の受け部10,10に挟まれ、ストッパー9が水平方向に回転したり左右方向にがたつくのを阻止することになる。
受け部10が上方に外れるのを阻止するため、ストッパー抑止部15の上部には、左右方向に拡張されたルーフ16が設けられている。
そのため、図8に示すように操作レバー7をノズル本体6に接近させてストッパー9をロック姿勢にしてから、操作レバー7をノズル本体6からゆっくりと遠ざけると、ロック部11とロック凹部8とが係合する前に、ロック部11の自重によってストッパー9が前方へスライドしながら非ロック姿勢に回動する(図7)。
これを利用して、使用者が操作レバー7の握り加減を変えるだけで、容易に散水ノズル1の操作を変更することができる。すなわち、使用者が操作レバー7を握り込んで弁開状態(図8)にした後、操作レバー7をノズル本体6から素早く遠ざければ弁開状態のまま操作レバー7をロックすることができ(図9)、操作レバー7をノズル本体6からゆっくりと遠ざければ操作レバー7をロックせずに手動で散水量を調整することができる(図7)。
図7、図10に示すように、操作レバー7の背面下部には、下側の部分ほど次第に後方に突出するガイド用斜面17が形成されている。
さらに、操作レバー7の背面下部は、図8に示すようにストッパー抑止部15に干渉することなくストッパー9の受け部10を押圧できるように、中央が前側に窪んでいる(図示せず)。
このとき、図10に示すように、ロック部11はガイド用斜面17に沿って摺動しながら回動させられるが、ロック部11が回動ガイド部13によってやや上向きに傾斜していることおよびガイド用斜面17の形状によってロック部11が下から掬い上げられることから、回動途中のどの位置においても、操作レバー7がストッパー9のロック部11を押圧する方向がストッパー9の回動の中心軸に対して偏心している。これにより、操作レバー7による押圧がストッパー9を回動させる力に変換されるため、いわゆる死点となってストッパー9に負荷が集中することがなく、ストッパー9の破損を防止することができる。
これにより、ストッパー9を退避姿勢にしたときに図12に示すようにロック部11を保持凹部18に嵌合させると、ストッパー9が下方に回動することがなく退避姿勢で固定することができる。
ストッパー9が保持凹部18に保持されている状態でも、使用者が指でストッパー9を引っ張れば、容易に保持凹部18から引き出すことができる。
このような保持凹部18を設けたことにより、ストッパー9をより確実に退避姿勢で保持することができる。
第三実施形態は、第二実施形態において、散水ノズル1を弁開状態にした後、ストッパー9がロック姿勢になってから非ロック姿勢に回動するまでの間に、操作レバー7をロック部11によってロックしやすくしたことを特徴とする。
これにより、使用者が操作レバー7を限界まで握った場合、第一実施形態や第二実施形態に比べて、ノズル本体6からやや遠い位置で停止することになる。
その後、使用者が操作レバー7を離すと、操作レバー7がコイルスプリング20の付勢力によってノズル本体6から離間しようとするが、操作レバー7がノズル本体6からやや遠い位置で停止しロック凹部8とロック部11との距離が短くなっていたことにより、ストッパー9が自重で非ロック姿勢に回動するまでの間にロック部11がロック凹部8に係合して操作レバー7がロックされる。
段差部22と回動ガイド部13との間隙の高さは、ストッパー9の受け部10の高さと略等しい。
段差部22が設けられたことにより、操作レバー7がノズル本体6に接近し、ストッパー9が後方位置に押されてロック姿勢になると、受け部10は段差部22と回動ガイド部13とに挟持される。
その後、使用者が操作レバー7を離すと、操作レバー7がコイルスプリング20の付勢力によってノズル本体6から離間しようとするが、受け部10と段差部22、回動ガイド部13との摩擦力によってストッパー9が非ロック姿勢へ回動するのが阻止されるため、ロック部11がロック凹部8に係合して操作レバー7がロックされる。
操作レバー7をロックしたくない場合には、手でストッパー9を非ロック姿勢に回動させるか、前方位置まで引っ張り自重で回動させればよい。
第二実施形態の変形例として、受け部10,10の中間にストッパー抑止部15を配置する代わりに、回動ガイド部13のさらに左右外側に一対のストッパー抑止部を設置して、このストッパー抑止部によってストッパー9の左右端を挟み込むことにより、ストッパー9の水平方向の回転や左右方向のがたつきを防止するようにしてもよい。
また、第一実施形態および第二実施形態のレバーロック構造は、ノズルガン以外に、種々の手動工具等にも適用することができる。
2 接続口
3 グリップ部
3a ホースコネクター
4 ノズル部
5 放出口
6 ノズル本体
7 操作レバー
8 ロック凹部
9 ストッパー
10 受け部
11 ロック部
12 レール
13 回動ガイド部
14 レールフック
15 ストッパー抑止部
16 ルーフ
17 ガイド用斜面
18 保持凹部
19 弁体
20 コイルスプリング
21 化粧蓋
22 段差部
Claims (6)
- 流体が通過する流路およびこの流路の先端に形成された放出口を有するノズル本体と、上記ノズル本体に対して接近離間可能に取り付けられる操作部材とを有するノズルガンであって、
上記ノズル本体に対して相異なる2つの姿勢であるロック姿勢および非ロック姿勢の間で変動可能に取り付けられるとともにロック部を有するストッパーを有し、
上記操作部材が上記ノズル本体に接近したときに上記ストッパーをロック姿勢にすると上記ロック部が上記操作部材に係合して上記操作部材が上記ノズル本体から離間するのを防止することができ、
上記ストッパーを非ロック姿勢にすると上記ロック部は上記操作部材に係合せず上記操作部材が上記ノズル本体から離間することができ、かつ、
上記ストッパーは、上記操作部材の移動軌道上に配置される受け部を有し、
上記ストッパーが非ロック姿勢にあるときに上記操作部材を上記ノズル本体に接近させると、上記受け部が上記操作部材に押圧されることにより、上記ストッパーがロック姿勢に変動させられることを特徴とするノズルガン。 - 流体が通過する流路およびこの流路の先端に形成された放出口を有するノズル本体と、上記ノズル本体に対して接近離間可能に取り付けられる操作部材とを有するノズルガンであって、
上記ノズル本体に対して相異なる2つの姿勢であるロック姿勢および非ロック姿勢の間で変動可能に取り付けられるとともにロック部を有するストッパーを有し、
上記操作部材が上記ノズル本体に接近したときに上記ストッパーをロック姿勢にすると上記ロック部が上記操作部材に係合して上記操作部材が上記ノズル本体から離間するのを防止することができ、
上記ストッパーを非ロック姿勢にすると上記ロック部は上記操作部材に係合せず上記操作部材が上記ノズル本体から離間することができ、かつ、
上記ストッパーがロック姿勢に対して非ロック姿勢の反対側に変動して退避姿勢となることができるとともに、上記ノズル本体には上記ストッパーが上記退避姿勢のときに当接して上記退避姿勢を固定する保持部を設けたことを特徴とするノズルガン。 - 上記操作部材が上記ノズル本体から離間した位置にあり、かつ、上記ストッパーが上記ロック姿勢である状態から、上記操作部材を上記ノズル本体に接近させると、上記操作部材が上記ストッパーを押圧して上記ロック姿勢から変動させることを特徴とする請求項1または2記載のノズルガン。
- 上記ストッパーに当接して、上記ストッパーの変動方向に対して交差する方向に上記ストッパーががたつくのを防止するストッパー抑止部を上記ノズル本体に設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のノズルガン。
- 上記ストッパーが上記ロック姿勢にあるとき、上記ストッパーと上記ノズル本体との摩擦力によって、上記ストッパーの自重による上記非ロック姿勢への変動が阻止されることを特徴とする請求項1記載のノズルガン。
- 本体と、
この本体に接近離間可能に取り付けられた操作部材と、
上記本体に対して相異なる2つの姿勢であるロック姿勢および非ロック姿勢の間で変動可能に取り付けられるとともにロック部を有するストッパーとを有し、
上記操作部材が上記本体に接近したときに上記ストッパーをロック姿勢にすると上記ロック部が上記操作部材に係合して上記操作部材が上記本体から離間するのを防止することができ、
上記ストッパーを非ロック姿勢にすると上記ロック部は上記操作部材に係合せず上記操作部材が上記本体から離間することができるレバーロック機構であって、
上記ストッパーは、操作部材の移動軌道上に配置される受け部を有し、
上記ストッパーが非ロック姿勢にあるときに上記操作部材を上記本体に接近させると、上記受け部が上記操作部材に押圧されることにより、上記ストッパーがロック姿勢に変動させられることを特徴とするレバーロック機構。
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