JP2017064417A - 傾斜する背もたれ付きの椅子 - Google Patents

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アレッサンドロ ピレッティ
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Abstract

【課題】可撓性のある直立材付きの椅子を提供する。【解決手段】支持構造と、支持構造に固定された座部18と、プラスチック材料の少なくとも1つの直立材22によって座部に連結される背もたれ20とを備え、少なくとも1つの直立材は、弾力的に変形可能であり、レスト位置と傾斜位置との間の背もたれの移動を可能にし、少なくとも1つの直立材は、少なくとも1つの貫通切込み26'が形成され、垂直リブ24のたわみを可能にする、少なくとも1つの局在化したたわみ帯28'を有する少なくとも1つの垂直リブを備え、かつ、少なくとも1つの貫通切込みは、背もたれの後方傾斜位置にて相互接触して、直立材の後方たわみを停止する第1および第2停止面を有し、少なくとも1つの貫通切込みは、直立材の垂直な軸に略沿って延在する閉じたアーチ型スロットの形状を有する、椅子10。【選択図】図1

Description

本発明は、支持構造と、支持構造に固定された座部と、プラスチック材料の少なくとも1つの直立材によって座部に連結される背もたれであって、上述の少なくとも1つの直立材は、弾力的に変形可能であり、レスト位置と後方傾斜位置との間の背もたれの移動を可能にする、背もたれと、を備える椅子に関する。
同一の出願人による文書EP−A−2497390は、横方向に離間した2つの直立材によって支持構造に連結された、傾斜する背もたれを備えた椅子を記載する。
上述の直立材の各々は、それぞれの直立材の長手軸に沿って離間し、長手軸に対して略横方向の複数の貫通切込みを備える。貫通切込みは局所的に、直立材を弱め、たわみ帯を作り出し、直立材のたわみ、および、レスト位置と後方傾斜位置との間の背もたれの移動を可能にする。貫通切込みは、直立材を、後方傾斜位置にて互いに接触する本質的に変形不可能な一連の複数の歯に分割し、背もたれの後方傾斜を停止する。
直立材のたわみを得るために変形可能な材料の弾力性だけが使用される場合、最もストレスがかかるたわみ領域での材料の降伏を防止するたわみの制限を設けることは重要である。
可撓性のある直立材付きの椅子の設計における主な困難さは、背もたれの後方たわみを与え、必要とされる安楽が得られる位置にてたわみを停止するとともに、たわみ帯での材料の過度のストレスを回避することができる、椅子の輪郭と調和した可撓性のある直立材の形状の設計にある。
本発明は、上述の要求を満たすことが可能である可撓性のある直立材付きの椅子を提供することを目的とする。
本発明によれば、この目的は、請求項1の主題を構成する特性を有する椅子によって実現される。特許請求の範囲は、ここで発明に関連して与えられる開示の必須部分を構成する。
ここで、本発明は、添付図面を参照して詳細に記載され、非限定例として単に述べられる。
本発明による椅子の実施形態の斜視図である。 レスト位置にある図1の矢印IIIによって示される部分の拡大側面図である。 後方傾斜位置にある図1の矢印IIIによって示される部分の拡大側面図である。 レスト位置にて図1の線IV−IVによる透視断面図である。 後方傾斜位置にて図1の線IV−IVによる透視断面図である。
図1を参照して、符号10は、本発明の実施形態による椅子を示す。椅子10は、2つの前脚14および2つの後脚16付きの金属フレームによって形成された台構造12を備える。しかしながら、台構造12のこの形状は、必須ではない。本発明はまた、異なるタイプの椅子に適用可能であり、例えば、台構造が、それぞれのキャスタを支える複数の径方向アームによって地面に静止する、高さ調節可能な垂直支えを備える事務椅子に対して適用可能である。
椅子10は、台構造12に固定された座部18と、それぞれの垂直または本質的に垂直な軸Aに沿って延在する2つの側部直立材22によって座部18に連結された背もたれ20と備える。代替実施形態(図示せず)では、背もたれ20は、中央位置に配置された単一の直立材22によって座部18に連結することができる。
好適な実施形態によれば、座部18、背もたれ20および複数の直立材22は、単一の部品の射出成型プラスチック材料で形成される。代替的に、複数の直立材22は、従来型の固定手段を介して座部および背もたれに固定される複数の分離した構成要素とすることができる。さらなる代替案として、複数の直立材22は、座部または背もたれと共に1つの部品として形成することができ、背もたれまたは座部への従来型の固定手段を介して固定することができる。
各直立材22は、それぞれの直立材22と一体に形成される垂直リブ24を具備する。
図2〜5を参照すると、各直立材22のリブ24は、直立材22の少なくとも1つのたわみ帯28',28''を形成する一または複数の貫通切込み26',26''を備える。
図示された例では、各直立材は、第1たわみ帯28'を形成する第1グループの貫通切込み26'、および第2たわみ帯28''を形成する第2グループの貫通切込み26''を有する。貫通切込み26',26''は、リブ24の2つの対向する側壁間に延在する。
図面において、垂直方向にて離間した2つのたわみ帯28',28''を備えた解決策が例として図示されているが、たわみ帯28',28''の数は、例えば、複数の直立材22の大きさ、貫通切込み26',26''の長さ、および複数の直立材22の剛性等に依存して、1から一般数Nまで変わることができることが理解される。さらに、各たわみ帯はまた、ただ1つの貫通切込み26',26''を備えることもできる。
各たわみ帯において、支えプロファイル22は、ユーザにより背もたれ18に加えられる後方押しを受けてたわみ動作を実行することができる。たわみ帯28',28''での複数の直立材の可撓性により、直立材レスト位置と後方傾斜位置との間の背もたれ20の移動を可能にする。ユーザにより背もたれ20に加えられる後方押しが終わった場合、背もたれ20は、複数の直立材22を構成する材料の弾性戻りによりレスト位置に戻る。
本発明の特性によれば、貫通切込み26',26''は、それぞれの直立材22の軸Aに略沿って延在する、複数の閉じたアーチ型スロットの形状を有する。貫通切込み26',26''の各々は、それぞれの直立材22の軸Aに略平行になるように延在する、互いに向かい合う2つの停止面30,32を有する。停止面30,32は、リブ24の背もたれ20の後方傾斜位置への弾性変形が、たわみ帯28',28''にて互いに接触する停止面30,32をもたらすような量だけ、離間される。
各たわみ帯28',28''において、複数の貫通切込み26',26''は、好ましくは、それぞれの直立材22の軸Aに直交する方向に離間して設けられる。
スロット形状の貫通切込み26',26''は、本質的に凹面のプロファイルを有し、凹面はリブ24の後部の方を向いている。同一グループの貫通切込み26',26''は、それぞれの直立材22の軸Aに略直交する共通軸に沿って位置合わせされたそれぞれの凹面の複数の頂点を有する。
たわみ帯28',28''は、貫通切込み26',26''の凹面の複数の頂点に配置される。
図示された例では、貫通切込み26',26''は、浅いV型のプロファイルを有する。しかしながら、浅いV型のプロファイルは、必須ではなく、他のタイプのプロファイルにより置き換えることができる。
図2,3と図4,5とを比較して分かるように、直立位置(図2,4)から後方傾斜位置(図3,5)に移行すると、貫通切込み26',26''のプロファイルがより強調されてきて、むしろ、略V型のプロファイルの深さが増す。後方傾斜位置(図3,5)では、各貫通切込み26',26''の停止面30,32は、凸面のプロファイルのそれぞれの頂点にて互いに接触する。この位置では、リブ24のたわみ剛性は、かなり増加する。その結果、リブ24のさらなる後方変形は、阻止される。
貫通切込み26',26''が複数の直立材22に略平行に延在することにより、複数の直立材22をあまりかさばらせない。その結果、相互に積み重ね可能に設計された椅子の場合には、より良い積み重ね性が得られる。
例えば、文書EP−A−2497390に記載される公知の解決策と比較して、本発明による解決策では、たわみが複数の点状区域にて生じず、むしろ、より大きい領域に関係する。これは、複数の直立材の弾性変形の間に、材料にはあまりストレスがかからず、破損の危険をあまり受けないという利益がある。さらに、文書EP−A−2497390に記載される解決策と比較して、複数のアーチ型スロットは、完全な手法にて複数のリブの連続性を妨げないので、本発明による解決策は、通常の使用方向とは反対方向に衝撃を与える事故的な衝突に対してより耐性がある。
もちろん、本発明の原理を損なうことなく、構造の詳細および実施形態は、記載及び図示された実施の形態に関して広く変更することができるが、これにより特許請求の範囲により規定される発明の範囲から逸脱しない。例えば、前述の記載は、各直立材22が単一リブ24を有する場合に言及するが、本発明はまた、各直立材22が2つまたはそれ以上の平行な垂直リブを備える場合に適用することができる。この場合では、各リブ24は、上記のように配置された貫通切込み26',26''を備える。

Claims (6)

  1. 支持構造と、
    前記支持構造に固定された座部と、
    プラスチック材料の少なくとも1つの直立材によって前記座部に連結される背もたれとを備え、
    前記少なくとも1つの直立材は、弾力的に変形可能であり、レスト位置と後方傾斜位置との間の前記背もたれの移動を可能にし、
    前記少なくとも1つの直立材は、少なくとも1つの貫通切込みが形成され、垂直リブのたわみを可能にする、少なくとも1つの局在化したたわみ帯を有する少なくとも1つの前記垂直リブを備え、
    前記少なくとも1つの貫通切込みは、前記背もたれの前記後方傾斜位置にて相互接触して、前記直立材の後方たわみを停止する第1および第2停止面を有し、前記少なくとも1つの貫通切込みは、前記直立材の垂直な軸に略沿って延在する、閉じたアーチ型スロットの形状を有する、椅子。
  2. 前記少なくとも1つの貫通切込みは、前記垂直リブの後部の方を向いた凹面のプロファイルを有する、請求項1に記載の椅子。
  3. 前記少なくとも1つの貫通切込みの前記凹面のプロファイルは、それぞれのたわみ帯に位置する頂点付きの略浅いV形状を有する、請求項2に記載の椅子。
  4. 前記少なくとも1つの貫通切込みは、前記垂直リブの2つの対向する垂直面の間に延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の椅子。
  5. 前記少なくとも1つのたわみ帯は、前記直立材の前記垂直な軸に略直交する方向に沿って離間する複数の貫通切込みを備える、請求項1に記載の椅子。
  6. 前記少なくとも1つの直立材は、前記直立材の前記垂直な軸に沿って離間する複数のたわみ帯を備え、各たわみ帯は、少なくとも1つの貫通切込みを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の椅子。
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