JP2017064368A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な演出により遊技者の興味の向上を図ることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】パチスロ機1は、所定方向に移動可能な第1可動部820と、所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部830と、第1可動部820又は第2可動部830の移動にともない移動する上左支持部855と、を有する役物装置8を備え、上左支持部855は、下左支持部852又は上中支持部854が移動可能に係合する、第1可動部820の移動方向に延びる第1ガイド855a及び第2可動部830の移動方向に延びる第2ガイド855bを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、フロントドアの前面下半部に配設された台座部と、前面パネルの背部に配設され、リールを透視可能な表示装置と、前面パネルと表示装置との間に、前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動する可動演出部材を備える遊技機が提案されている(特許文献1参照)。この遊技機によれば、可動演出部材が前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動することで、演出効果の向上といった効果を奏する。
特開2013−13685号公報
このように、様々な演出により遊技者の興味の向上を図ることが可能な遊技機が必要とされている。
本発明は、このような問題点を解決し、様々な演出により遊技者の興味の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、所定方向に移動可能な第1可動部(例えば、後述の第1可動部820等)と、前記所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部(例えば、後述の第2可動部830等)と、前記第1可動部又は前記第2可動部の移動にともない移動する支持部(例えば、後述の上左支持部855等)と、を有する可動役物(例えば、後述の役物装置8等)を備える遊技機であって、前記支持部は、他の部材(例えば、後述の下左支持部852、上中支持部854等)が移動可能に係合する、前記第1可動部の移動方向に延びる第1ガイド(例えば、後述の第1ガイド855a等)及び前記第2可動部の移動方向に延びる第2ガイド(例えば、後述の第2ガイド855b等)を備えることを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記第1可動部及び前記第2可動部の移動を制御する駆動制御手段(例えば、後述の副制御回路101等)を備え、前記駆動制御手段は、初期状態の前記可動役物を、前記第1可動部を移動させた後、前記第2可動部を移動させる制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、様々な演出により遊技者の興味の向上を図ることが可能な遊技機を提供できる。
本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の上部ドアの分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のベースの部分分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における役物装置の第1可動部の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の主制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の副制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るメインCPUが行う主な処理を示すメインフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るメインCPUの制御による割込処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るサブCPUの制御による主基板通信タスクを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るサブCPUの制御による演出登録タスクを示すフローチャートである。
<パチスロ機の機能フロー>
本発明の一実施の形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
所定の開始条件として、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。このような内部抽籤手段、リール停止制御手段及び入賞判定手段は、後述する制御手段としての主制御回路が担う。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの画像表示装置により行う映像の表示、役物装置の駆動、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。このような演出内容決定手段及び演出実行手段は、後述する演出制御手段としての副制御回路が担う。
<パチスロ機の構造>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
[外観構造]
図2は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する筐体としてのキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉自在に取付けられた枠体としてのフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手2cが設けられている(図2では一側面の把手2cのみを示す)。この把手2cは、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて表示された複数(本実施の形態では3つ)のリール3L,3C,3Rが収容されている。
以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。上述の複数(例えば21個)の図柄は、前述のシート材の表面に描かれている。
フロントドア2bは、上部ドア9aと、下部ドア9bと、上部ドア9aに取り付けられ画像を表示する画像表示手段としての液晶表示装置11とを備えている。フロントドア2bは、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉自在に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からキャビネット2aを見た場合に、キャビネット2aにおける左側の端部に設けられている。
図3は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の上部ドアの分解図である。上部ドア9aは、合成樹脂素材で形成され、遊技者に面する前面(パチスロ機1の正面側であり、遊技者に対向する面)に配置された前面パネル5と一体成形されたベース9a−1と、ベース9a−1の背面(前面の反対側の面)側に配置されたカバー9a−2と、を有し、ベース9a−1とカバー9a−2との間には役物装置8が配置されている。
図4は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機のベースの部分分解図である。ベース9a−1は、前面パネル5の背面側に、通電されて動作する部品(例えば、LED(Light Emitting Diode)が配置されたLED基板等)が配されている。前面パネル5は、前面側に互いに異なる位置まで突出する形状で形成された固定装飾部5a,5b,5cが形成されている。固定装飾部5a,5b,5cの背面側には、それぞれLED基板72(72a,72b,72c)が配されている。LED基板72a,72b,72cは、それぞれ固定装飾部5a,5b,5cに近接する位置に配されており、前面背面方向において、互いに異なる位置に配されている。
また、ベース9a−1は、その内部に、LED基板72a,72b,72cを接地させる金属片73が配されている。金属片73は、LED基板72a,72b,72cが配列された方向(例えば、水平方向)に延びる板状体で形成され、通電可能な素材で形成された部材(例えば、金属製のビス等)を介して、LED基板72a,72b,72cに接続されている。
金属片73は、LED基板72aに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73aと、LED基板72bに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73bと、LED基板72cに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73cと、アース73a及びアース73cをアース73bにそれぞれ接続し通電可能な素材で形成された連結部73eと、アース73a及びアース73cにそれぞれ接続され金属片73を流れる電気を外部に流す端子部73dと、を備える。
本実施形態において、固定装飾部5bは、固定装飾部5a及び5cに比べ、より前面側に配置されている。このため、LED基板72bは、LED基板72a及び72cに比べ、より前面側に配置されている。そして、金属片73は、アース73bがアース73a及びアース73cより前面側に突出している。このようなアース73bは、突出部の一例であり、金属片73は、複数の部品に接続され、部品が配された位置に応じて、前面方向に突出する突出部を有する金属片の一例である。
また、アース73bは、金属片73の略中央に配置され、前面から見て矩形状であり、上面から見て背面側が開いた略コの字形状に板状体が屈曲されて形成され、前面パネル5の背面側に形成された矩形形状の孔に嵌合されている。このように、金属片73を前面パネル5に固定することで、振動等によりビス等が緩み、金属片73が上下方向、左右方向にズレたり、左右端部が回動してしまうのを防止できる。
図3に戻って、カバー9a−2は、ベース9a−1の背面側に配置され、前面パネル5の背面側に配されたLED基板72a,72b,72c(図4参照)等の通電されて動作する部品や、LED基板72a,72b,72c等を接地する金属片73(図4参照)を覆う。また、カバー9a−2には、後述する副制御基板42(図9参照)等の制御基板が保護ケースに収容され取り付けられている。
<役物装置>
次に、役物装置8について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の分解図である。図5に示す一点鎖線は、互いに係合又は接触する部材を示す線である。以下の説明において、左とはパチスロ機1の正面(前面)側から見て左であり、右とはパチスロ機1の正面(前面)側から見て右である。また、図5においては、理解を容易にするため、装飾部位を外形のみ点線で示している。
可動役物の一例である役物装置8は、装飾部位(下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)が配された可動部82と、可動部82を遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向(例えば、上下方向及び左右方向)へ移動可能に支持する非可動部81と、可動部82を移動させる駆動部83と、を備える。
非可動部81は、遊技者に面する平面上の一方側(例えば、右側)に配置された第1ベース811と、遊技者に面する平面上の他方側(例えば、左側)に配置された第2ベース812と、第1ベース811及び第2ベース812の間に配置され、一端が第1ベース811に接続され、他端が第2ベース812に接続された連結ベース813と、連結ベース813の前面側に配置された中央ベース814と、を備える。
第1ベース811は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、上下方向)に延び、この直交する方向に延びる第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cを備える。第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cは、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド811a及び第2ガイド811bは、上記直交する方向に同一線上に配置されている。第3ガイド811cは、第1ガイド811a及び第2ガイド811bと、連結ベース813が延びる方向に並列して配置されている。第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cの係合部材には、後述する可動部82における第1可動部820の第1矩形部821が係合されている。また、第1ベース811には、後述する駆動部83の第1駆動部870及び後述するストッパ815が配されている。
第2ベース812は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、上下方向)に延びる。第2ベース812は、この直交する方向に延び背面を向き、後述する可動部82における第1可動部820のローラ825が当接可能な当接面812aを備える。このような第2ベース812は、上下方向に延びる部材の一例である。
連結ベース813は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に延びる左ガイド813a及び右ガイド813bと、略中央において、連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に配列された歯車813c、第1係合部813d及び第2係合部813eと、を備える。
左ガイド813a及び右ガイド813bは、それぞれ一対で設けられている。一対の左ガイド813a及び一対の右ガイド813bは、それぞれ連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に配列され平行して延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。歯車813cは、第1係合部813d及び第2係合部813eの間に配置されている。一対の左ガイド813aの係合部材には、後述する可動部82における第2可動部830が係合する。一対の右ガイド813bの係合部材には、後述する可動部82における第3可動部840が係合する。歯車813cには、後述する可動部82における第2可動部830のラック830b及び第3可動部840のラック840bが係合する。第1係合部813dは、後述する可動部82における第2可動部830の溝830aに摺動可能に係合する。第2係合部813eは、後述する可動部82における第3可動部840の溝840aに摺動可能に係合する。また、連結ベース813には、後述する駆動部83の第2駆動部880が配されている。
中央ベース814は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に配列された1対のガイド814aを有する。1対のガイド814aは、それぞれ連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。1対のガイド814aには、後述する上中支持部854が係合されている。
可動部82は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、所定方向の一例である上下方向)に移動可能な第1可動部820と、連結ベース813が延びる方向に移動可能な第2可動部830と、連結ベース813が延びる方向において第2可動部830に並列して配置され、連結ベース813が延びる方向において第2可動部830とは反対方向に移動可能な第3可動部840と、を備える。
第1可動部820は、連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)を長手として形成された第1矩形部821と、第1矩形部に端部が接続され、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に延びる第2矩形部824と、を備える。第1可動部820は、第1矩形部821及び第2矩形部824により、略T字形状に形成されている。図5に示す例では、第1可動部820は、上下方向に移動可能に配置しているので、第1可動部820は、前面側から見て略T字を横向きにした形状に形成されている。
第1矩形部821は、非可動部81における第1ベース811の第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cの係合部材に係合されている。即ち、第1矩形部821は、可動部82の移動方向(例えば、上下方向)に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所と、可動部82の移動方向と直交する方向(例えば、左右方向)において第1ガイド811a及び第2ガイド811bと並列された第3ガイド811cの1箇所とで、非可動部81に移動可能に支持されている。このような第1矩形部821を備える可動部82は、上下方向に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所で、非可動部81に移動可能に支持されているので、可動部82や可動部82に取り付けられた部材の重量により、前面側や背面側へ回動してしまうのを防止できる。また、可動部82は、前面側から見て略T字を横向きにした形状に形成し、第1矩形部821のみを非可動部81に係合させた片持ち構造とすることで、省スペース化を可能としている。この場合、可動部82には、第1矩形部821を中心とし、第2矩形部824の先端が重力により下方に向かう回転力が発生する。本実施形態によれば、第1矩形部821を備える可動部82は、上下方向に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所と、左右方向において第1ガイド811a及び第2ガイド811bと並列された第3ガイド811cの1箇所とで、非可動部81に移動可能に支持されているので、上記回転力により、可動部82が回動してしまうのを防止できる。
図6は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における役物装置の第1可動部の動作を説明する図である。図6において、第1可動部820は、図6(a)に示す状態から、上方に移動することで、図6(b)に示す状態を経て、図6(c)に示す状態となり停止する。図6(a)に示すように、第1可動部820の第1矩形部821は、第1矩形部821が延びる方向(例えば、上下方向)に延びるラック部822と、第1矩形部821が延びる方向(例えば、上下方向)に並んだ複数の突部823と、を備える。
複数の突部823は、第1可動部820の上下方向の移動範囲における最上端位置で、後述するストッパ815に係止される第1突部823Aと、第1可動部820の上下方向の移動範囲における最上端位置と最下端位置との間である途中位置でストッパ815に係止される第2突部823Bと、を備える。突部823は、第1可動部820が停止した状態(図6(c)に示す状態)で、後述するストッパ815の当接面817aに当接する下面823aと、下面823aの上方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、第1可動部820が上方へ移動する過程(図6(a),(b)に示す状態)において、後述するストッパ815の摺接面817bに摺接可能な側面823bを有する。
非可動部81の第1ベース811には、複数の突部823を係止して、可動部82における第1可動部820の移動を規制するストッパ815が設けられている。ストッパ815は、突部823を係止する係止状態(図6(c)に示す状態)又は係止状態が解除された非係止状態(図6(a),(b)に示す状態)に変化可能である。ストッパ815は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御されるソレノイド816と、ソレノイド816により他方側から一方側又は一方側から他方側に移動可能であり、第1可動部820の複数の突部823に当接する係止部817と、係止部817を他方側に付勢する付勢部材818と、を備える。
係止部817は、係止状態(図6(c)に示す状態)において突部823の下面823aと当接する当接面817aと、当接面817aの下方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、第1可動部820が上方へ移動する過程(図6(a),(b)に示す状態)において、突部823の側面823bに摺接可能な摺接面817bと、を有する。
ストッパ815は、可動部82が下方に移動する場合、副制御回路101(図11参照)にソレノイド816が制御され、係止部817が他方側から一方側に移動され、非係止状態となり、第1可動部820の突部823が係止部817を通過後に、副制御回路101にソレノイド816が制御され、係止部817が一方側から他方側に移動され、係止状態となる。また、可動部82は、上方に移動する場合、図6(a)に示す状態から、第1可動部820の突部823の側面823bが、ストッパ815の係止部817の摺接面817bに摺接する。すると、ストッパ815の係止部817は、第1可動部820の突部823により他方側に押圧され、付勢部材818が弾性変形して収縮し、他方側に移動し、図6(b)に示す状態となる。即ち、突部823は、係止部817に対する付勢に抗って係止部817より上方に移動する。そして、ストッパ815の係止部817は、第1可動部820の突部823が通過すると、付勢部材818に付勢されて一方側に移動し、当接面817aが第1可動部820の突部823の下面823aに当接し、図6(c)に示す状態となり、第1可動部820の下方への移動を規制する。
図5に戻って、第2矩形部824は、第2矩形部824が延びる方向(例えば、左右方向)に配列された左ガイド824a及び右ガイド824bを有する。左ガイド824a及び右ガイド824bは、それぞれ第2矩形部824が延びる方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。左ガイド824aの係合部材には、後述する下左支持部852が係合されている。右ガイド824bの係合部材には、後述する下右支持部853が係合されている。
また、第2矩形部824には、第1矩形部821に接続された一端と反対側の他端に第1可動部820の所定方向(例えば、上下方向)への移動を案内するローラ825が配されている。ローラ825は、その回転軸が、遊技者に面する平面に平行する方向であって、所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に延び、その外縁が、非可動部81における第2ベース812の当接面812aに当接可能である。
第2可動部830は、非可動部81における連結ベース813の一対の左ガイド813aの係合部材に係合する。第2可動部830は、連結ベース813が延びる方向であって第3可動部840の方向(例えば、右方向)に延び、連結ベース813の第1係合部813dが摺動可能に係合する溝830aと、溝830aの下方に配置され、連結ベース813の歯車813cに係合するラック830bと、上下方向に延び、後述する上左支持部855の係合部855cが係合するシャフト830cと、を備える。
第3可動部840は、非可動部81における連結ベース813の一対の右ガイド813bの係合部材に係合する。第3可動部840は、連結ベース813が延びる方向であって第2可動部830の方向(例えば、左方向)に延び、連結ベース813の第2係合部813eが摺動可能に係合する溝840aと、溝840aの上方に配置され、連結ベース813の歯車813cに係合するラック840bと、上下方向に延び、後述する上右支持部856の係合部856cが係合するシャフト840cと、を備える。
即ち、非可動部81における連結ベース813の歯車813cには、第2可動部830のラック830bと、第3可動部840のラック840bと、が係合している。これにより、第3可動部840が所定方向(例えば、左側)に移動すると、ラック840bと係合する歯車813cが回転し、この力が歯車813cと係合するラック830bに伝達され、第2可動部830が所定方向と反対方向(例えば、右側)に移動する。
このように、非可動部81において、非可動部81(連結ベース813)が延びる方向に移動可能に取り付けた2つの可動部82(第2可動部830、第3可動部840)に、それぞれ係合部(ラック830b、ラック840b)を設け、これらの係合部を、非可動部81の回転自在の回転係合部(歯車813c)に係合させる。これにより、一方の可動部82だけを移動させれば、これに連動して他方の可動部82を移動させることが可能となる。よって、1つの可動部を移動させるための駆動部を設ければよいので、2つの可動部82をそれぞれ移動させるための駆動部を設ける場合に比べ、省スペース化が可能となる。
可動部82の第1可動部820の第2矩形部824には、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が接続されている。これにより、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853は、第1可動部820の移動に伴い、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)と同一方向に移動する。
下中支持部851は、その下端側の背面が第1可動部820の第2矩形部824の略中央位置に固定されている。また、下中支持部851は、その上端側の前面が、後述する上中支持部854のガイド854aと係合されている。下中支持部851には、その前面に後述する下中装飾部位861が取り付けられている。
下左支持部852は、その下端側の背面が第1可動部820における第2矩形部824の左ガイド824aの係合部材に係合されている。また、下左支持部852は、その上端側の前面が、後述する上左支持部855の第1ガイド855aと係合されている。下左支持部852には、その前面に後述する下左装飾部位862が取り付けられている。
下右支持部853は、その下端側の背面が第1可動部820における第2矩形部824の右ガイド824bの係合部材に係合されている。また、下右支持部853は、その上端側の前面が、後述する上右支持部856の第1ガイド856aと係合されている。下右支持部853には、その前面に後述する下右装飾部位863が取り付けられている。
上中支持部854は、その上端側の背面が非可動部81における中央ベース814のガイド814aの係合部材に係合され、その上端側の前面左端側が後述する上左支持部855の第2ガイド855bの係合部材に係合され、その上端側の前面右端側が後述する上右支持部856の第2ガイド856bの係合部材に係合されている。また、上中支持部854は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる一対のガイド854aを有する。一対のガイド854aは、それぞれ上中支持部854の左端側と右端側に配置され、可動部82の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。左側のガイド854aの係合部材には、下中支持部851の上端左側が係合されている。右側のガイド854aの係合部材には、下中支持部851の上端右側が係合されている。上中支持部854には、その前面に後述する上中装飾部位864が取り付けられている。
これにより、下中支持部851は、上中支持部854の背面側において、上中支持部854と重なった状態、可動部82の第1可動部820の移動に伴い、上中支持部854と共に、中央ベース814のガイド814aの溝の長さの範囲で移動する。そして、下中支持部851は、更に、可動部82の第1可動部820の移動に伴い、上中支持部854のガイド854aの溝の長さの範囲で移動し、上中支持部854の背後から第1可動部820の移動方向に突出する。
上左支持部855は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる第1ガイド855aと、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に延びる第2ガイド855bと、その上端側に設けられ、第2可動部830のシャフト830cと摺動可能に係合する係合部855cと、を備える。第1ガイド855aは、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド855aの係合部材は、下左支持部852の上端側の前面が係合されている。第2ガイド855bは、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第2ガイド855bの係合部材は、上中支持部854の上端側の前面左端側が係合されている。これにより、上左支持部855は、第2可動部830が移動すると、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。そして、下左支持部852は、上左支持部855が移動すると、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。
上右支持部856は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる第1ガイド856aと、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に延びる第2ガイド856bと、その上端側に設けられ、第3可動部840のシャフト840cと摺動可能に係合する係合部856cと、を備える。第1ガイド856aは、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド856aの係合部材は、下右支持部853の上端側の前面が係合されている。第2ガイド856bは、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第2ガイド856bの係合部材は、上中支持部854の上端側の前面右端側が係合されている。これにより、上右支持部856は、第3可動部840が移動すると、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。そして、下右支持部853は、上右支持部856が移動すると、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。
下中装飾部位861は、前面が所定の形状に形成され、背面が下中支持部851に固定されている。下左装飾部位862は、前面が所定の形状に形成され、背面が下左支持部852に固定されている。下右装飾部位863は、前面が所定の形状に形成され、背面が下右支持部853に固定されている。上中装飾部位864は、前面が所定の形状に形成され、背面が上中支持部854に固定されている。上左装飾部位865は、前面が所定の形状に形成され、背面が上左支持部855に固定されている。上右装飾部位866は、前面が所定の形状に形成され、背面が上右支持部856に固定されている。
下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、互いに関連する形状に形成されている。上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、互いに近接又は接触した状態において一体となり、1つの形状を形成する。また、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863は、互いに近接又は接触した状態において一体となり、1つの形状を形成する。また、下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、例えば、文字を示す形状で形成してもよい。この場合、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866で1つの意味を表す文字列を示す形状で形成し、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863で1つの意味を表す文字列を示す形状で形成し、両方の文字列により、所定の意味を有するようにしてもよい。
駆動部83は、第1可動部820及び第1可動部820に取り付けられた部材を、所定方向(例えば、上下方向)に移動させる第1駆動部870と、第2可動部830及び第2可動部830に取り付けられた部材を、所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に移動させる第2駆動部880と、を備える。
図6(a)に示すように、第1駆動部870は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御される第1モータ871と、第1モータ871の駆動力を可動部82の第1可動部820に伝達する第1伝達部872と、を備える。第1伝達部872は、第1モータ871により回転する第1歯車872aと、第1歯車872a及び第1可動部820のラック部822と係合する第2歯車872bと、を備える。第1可動部820は、副制御回路101(図11参照)の制御により、第1モータ871が駆動することで、例えば、上方に移動し、図6(a)に示す状態から、図6(b)に示す状態となり、図6(c)に示す状態となる。
図7及び図8は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。
図7において、役物装置8は、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851に近接又は接触し、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が一体的な状態で配置され、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854に近接又は接触し、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856が一体的な状態で配置されている。図8において、役物装置8は、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851から離間し、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が分離した状態で配置され、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854から離間し、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856が分離した状態で配置されている。
図7に示すように、第2駆動部880は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御される第2モータ881と、第2モータ881の駆動力を第3可動部840に伝達する第2伝達部882と、を備える。第2伝達部882は、第2モータ881により回転するリンク部材882aと、リンク部材882aに一端が回動自在に接続され、第3可動部840に他端が回動自在に接続されたアーム部材882bと、を備える。役物装置8は、図7に示す状態から、副制御回路101(図11参照)の制御により、第2モータ881が駆動することで、リンク部材882aが図7中の矢印方向に回動し、アーム部材882bが右方向に引っ張られ、これに伴い第3可動部840も右方向に引っ張られる。すると、第3可動部840と係合する上右支持部856及び上右支持部856と係合する下右支持部853も右方向に引っ張られる。また、第3可動部840が右方向に引っ張られることで、第2可動部830が左方向に引っ張られる。すると、第2可動部830と係合する上左支持部855及び上左支持部855と係合する下左支持部852も右方向に引っ張られる。これにより、役物装置8は、図8に示す状態となる。
図2に戻って、液晶表示装置11は、例えば、前面側に形成された表示領域11aに遊技上の演出に係る画像や遊技に関する情報を表示するようフロントドア2bの上部ドア9aの上部に取り付けられている。液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する他、例えば遊技機のカスタマイズや遊技履歴等の遊技台情報を表示することができる。また、液晶表示装置11には、遊技場の管理者の操作に応じて、ホールメニューが表示される。この場合、液晶表示装置11をタッチパネルで構成し、ホールメニューにおいて、管理者が操作可能なボタン等を表示することができる。
また、上部ドア9aは、3つのリール3L,3C,3Rの一部を視認させることが可能な表示窓4を有する。表示窓4は、3つのリール3L,3C,3Rに対応する3つの左表示窓4L,中表示窓4C,右表示窓4Rによって構成されている。
これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
また、上述したリール3L,3C,3R及び液晶表示装置11の前面側には、保護ガラス6が配設されている。これにより、リール3L,3C,3R及び液晶表示装置11を遊技者が直接触れることができないようになっている。
また、上部ドア9aの前面パネル5には、その上部において固定装飾部5bを挟むように配置された一対の上部特定装飾部5dと、その下部において略中央に配置された下部特定装飾部5eと、その他の装飾部材と、が形成されている。一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eの背面側には、それぞれLED基板72(図9参照)が配されている。上述の固定装飾部5a,5b,5c、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eは、遊技の進行に応じて、それぞれの背後に配されたLED基板72のLED25(図9参照)が点灯することにより、発光する演出が行われる。
下部ドア9bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、選択ボタン、決定ボタン等)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。すなわち、メダル投入口13は、遊技者によってメダルが投入されるためのものである。メダル投入口13から投入されたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、遊技者の操作に応じて全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始させるためのものであり、開始操作手段を構成する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応付けて設けられ、遊技者の操作に応じて対応する各リールの回転を停止させるためのものである。これらストップボタン17L,17C,17Rは、停止操作手段を構成する。
また、これらストップボタン17L,17C,17Rは、液晶表示装置11に表示される情報に関する操作を行う際に用いられるようになっており、例えば液晶表示装置11の表示画面上における選択操作を行う際に用いられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
選択ボタン及び決定ボタンは、液晶表示装置11の表示画面上における各種操作を行う際に用いられる。
また、台座部12には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器28が設けられている。この7セグ表示器28は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
下部ドア9bの下部には、メダル払出口21、メダル受皿22、スピーカ23L,23R等が設けられている。メダル払出口21は、後述のホッパー装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿22は、メダル払出口21から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ23L,23Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
<パチスロ機の電気的構成>
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図9に示すように、パチスロ機1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有している。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69が接続されている。つまり、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46は、メダルが図示しないセレクタ内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
選択スイッチ67は、選択ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。決定スイッチ68は、決定ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。
副中継基板69は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とが電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とに電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ23L,23Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図11参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED群25を発光させて、点滅パターンを表示する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
駆動制御基板78は、副制御回路101(図11参照)の制御により実行される演出に応じて、役物装置8(図5参照)のソレノイド816、第1モータ871及び第2モータ881を駆動させる。役物装置8は、駆動制御基板78によって駆動制御されることで所定方向(例えば、上下方向)に、装飾部位(図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動させる。また、役物装置8は、駆動制御基板78によって駆動制御されることで所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に、装飾部位の一部(図5に示す下左装飾部位862、下右装飾部位863、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動させる。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群25)、役物装置8(装飾部位の移動)の駆動及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図10を参照して説明する。図10は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、制御手段としての主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技の進行を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、後述する副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図11を参照して説明する。図11は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図11に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、図9に示す液晶表示装置11、ソレノイド816、第1モータ871、第2モータ881、LED群25、スピーカ23L,23R等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91(図10参照)から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力、液晶表示装置11の表示制御及び役物装置8(図5参照)の駆動の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91(図10参照)との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図2参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、役物装置8(図5参照)の装飾部位の移動を制御する駆動制御タスク、LED群25(図9参照)等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ23L,23Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定された役物装置移動パターンデータに従って役物装置8(図5参照)装飾部位を移動する。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ23L,23Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群25の点灯及び消灯を制御する。
[駆動制御]
駆動制御手段の一例である副制御回路101(図11参照)は、主制御回路91(図10参照)から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容に応じて、役物装置8のソレノイド816、第1モータ871及び第2モータ881の駆動を制御する。副制御回路101(図11参照)は、決定した演出内容に応じて、役物装置8において、3段階で、装飾部位(図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動する制御を行う。
図12から図15は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。図12は、役物装置8の初期状態を示している。図13は、役物装置8の1段階移動した状態を示している。図14は、役物装置8の2段階移動した状態を示している。図15は、役物装置8の3段階移動した状態を示している。
図12に示すように、役物装置8は、初期状態において、第1可動部820が最上端位置に配置され、第2可動部830及び第3可動部840が互いに最も近接した位置に配置されている。これにより、図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が互いに近接又は接触し一体的な状態で配置されており、また、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866も互いに近接又は接触し一体的な状態で配置されている。そして、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863は、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後に配置されている。また、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、固定装飾部5b(図4参照)の背後に配置されている。即ち、下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、初期状態において、遊技者が視認できない状態で配置されている。
副制御回路101(図11参照)は、決定した演出内容に応じた役物装置8の1段階目の演出において、ソレノイド816を制御してストッパ815を非係止状態とし、第1モータ871を駆動して第1可動部820を下方に移動し、ストッパ815を係止状態とし、ストッパ815に第1可動部820の第2突部823Bが当接したら、第1モータ871を停止させる。これにより、図5に示す下中支持部851、下左支持部852、下右支持部853、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856は、第1可動部820と共に、下方に移動する。そして、役物装置8は、図13に示す状態となる。
図16から図18は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。図16から図18は、前面から役物装置8を見た図である。図16は、役物装置8の1段階移動した状態を示している。図17は、役物装置8の2段階移動した状態を示している。図18は、役物装置8の3段階移動した状態を示している。役物装置8は、1段階目の移動により、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後に、一体的な状態の下中装飾部位861(図5参照)、下左装飾部位862(図5参照)及び下右装飾部位863(図5参照)が配置された状態で、これらが固定装飾部5bの背後から突出し、図16に示す状態となる。即ち、1段階目の移動により、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、遊技者により視認可能となる。
次に、副制御回路101(図11参照)は、決定した演出内容に応じた役物装置8の2段階目の演出において、図14に示すように、ソレノイド816を制御してストッパ815を非係止状態とし、第1モータ871を駆動して第1可動部820を下方に移動し、第1可動部820が最下端位置まで移動したら、第1モータ871を停止させる。これにより、図5に示す下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853は、第1可動部820と共に、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856の下方に移動する。
役物装置8は、図17に示すように、2段階目の移動により、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後から突出する。即ち、2段階目の移動により、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866とは、遊技者が視認可能となる。
次に、副制御回路101(図11参照)は、決定した演出内容に応じた役物装置8の3段階目の演出において、図15に示すように、第2モータ881を駆動して、第3可動部840を第2可動部830から離れる方向に移動する。これにより、第2可動部830も第3可動部840から離れる方向に移動し、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851から離れる方向に移動し、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854から離れる方向に移動する。
役物装置8は、図18に示すように、3段階目の移動により、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が下中装飾部位861と離間する方向にそれぞれ移動し、上左装飾部位865及び上右装飾部位866が上中装飾部位864と離間する方向にそれぞれ移動する。
図16に示すように、役物装置8は、1段階目の演出において、複数の装飾部位の一部(上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)が、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成する。
また、図17に示すように、役物装置8は、2段階目の演出において、複数の装飾部位の他の一部(下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863)が、複数の装飾部位の上記一部(上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)に連なる一体的な形状を形成すると共に、複数の装飾部位全体で、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成する。
更に、図18に示すように、役物装置8は、3段階目の演出において、複数の装飾部位全体で、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成すると共に、複数の装飾部位の互いに対向する辺が連なることで形成された形状が、前面パネルの一部(一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5e)の形状に連なることで、所定形状(図18に示す例では、Vの字形状)を形成する。また、このとき、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eが発光する。また、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が下中装飾部位861から離れる方向に移動し、上左装飾部位865及び上右装飾部位866が上中装飾部位864から離れる方向に移動したことで、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と下中装飾部位861との隙間及び上左装飾部位865及び上右装飾部位866と上中装飾部位864との隙間から、液晶表示装置11の表示領域11aが遊技者から視認可能となり、この表示領域11aに所定の表示(例えば、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eの発光色と同じ色の表示)が表示される。これにより、一対の上部特定装飾部5dと下部特定装飾部5eとの発光及び表示領域11aにおける所定の表示により、所定形状(図18に示す例では、Vの字形状)が形成される。
なお、図18に示す例では、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と、下部特定装飾部5eとの間に何も表示されていないが、例えば、この間に透明液晶表示装置を設け、この透明液晶表示装置の表示領域に、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と下中装飾部位861との隙間から視認可能な表示領域11aにおける所定の表示から、下部特定装飾部5eに連なる透過性の高い画像を表示してもよい。これにより、一対の上部特定装飾部5dの発光、表示領域11aにおける所定の表示、透明液晶表示装置の表示領域における画像及び下部特定装飾部5eが一体となった所定形状(例えば、Vの字形状)を形成する演出が可能となる。
<パチスロにおいて実行されるプログラムフロー>
次に、図19及び図20を参照して、主制御回路91のメインCPU93(図10参照)により実行されるプログラムの内容について説明する。
<主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート>
図19を参照して、メインCPU93が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
初めに、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行い(ステップS1)、ステップS2に移る。この処理では、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否か、設定変更が適切に行われたか否かを判定し、判定結果に応じた初期化処理を行う。
続いて、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(ステップS2)。例えば、メインCPU93は、メインRAM95に設けられた内部当籤役格納領域や表示役格納領域等に格納されるデータをクリアする。そして、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、メインCPU93は、メダルセンサ46(図9参照)およびBETスイッチ62(図9参照)等のチェックにより、メインRAM95(図10参照)に設けられた投入枚数カウンタを更新し、スタートスイッチ64の入力チェック等を行う。メインCPU93は、投入枚数カウンタの値が「0」以外であり、スタートスイッチ64(図9参照)からの入力があった場合、所定の開始条件が成立したとして、一遊技の進行を制御する。また、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理により入賞ラインを有効化する。
次に、メインCPU93は、乱数値を抽出し、メインRAM95に設けられた乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。このステップS4の処理で抽出された乱数値は、ステップS5の内部抽籤処理において使用される。
続いて、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(ステップS5)。この処理では、メインCPU93は、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、「0〜65535」)から抽出される乱数値を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、メインCPU93は、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号に当籤したことになり、該当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。データポインタは、メインROM94(図10参照)に記憶された内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定される内部当籤役を指定するためのデータである。なお、データポインタには、小役・リプレイ用データポインタと、ボーナス用データポインタとが設けられる。また、抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。このように、メインCPU93は、内部抽籤処理において、乱数値に基づき、データポイントを取得し、内部当籤役を決定する。
続いて、メインCPU93は、内部抽籤処理の結果に基づいて、リールの停止制御に関する各情報を格納するリール停止初期設定処理を行う(ステップS6)。この処理では、メインCPU93は、リール3L,3C,3R(図9参照)の回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(ステップS7)。この処理では、メインCPU93は、スタートコマンドをメインRAM95の通信データ格納領域に格納する。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役等の情報を含み、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101(図11参照)に送信される。これにより、副制御回路101は、開始操作に応じて演出を行うことができる。
続いて、メインCPU93は、ウェイト処理を行う(ステップS8)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定の時間(例えば、4.1秒)経過するまで待機する。続いて、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(ステップS9)。この処理では、メインCPU93は、リール3L,3C,3Rの回転の開始を要求するとともに、リール回転開始コマンドをメインRAM95の通信データ格納領域に格納する。
続いて、メインCPU93は、リール回転開始コマンド送信処理を行う(ステップS10)。この処理では、通信データ格納領域に格納されたリール回転開始コマンドを後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。
続いて、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(ステップS11)。この処理では、内部抽籤処理の結果に基づいて、回転中の各リールの図柄位置毎に、引込優先順位データ又は停止禁止を示すデータを、メインRAM95の所定領域に格納する。メインCPU93は、停止許可の場合には、その引込優先順位データを格納し、また、停止不許可の場合(すなわち、当籤していない役が入賞してしまう場合等)には、停止禁止を格納する。
次に、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(ステップS12)。この処理では、メインCPU93は、遊技者の各ストップボタン17L,17C,17R(図2参照)に対する停止操作により、各ストップボタン17L,17C,17Rに対応付けられたストップスイッチ基板65(図9参照)のストップスイッチから送信された停止信号等に基づいて、各リール3L,3C,3Rの回転を停止させる。続いて、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(ステップS13)。この処理では、メインCPU93は、リール3L,3C,3Rの停止後に有効ラインに沿って表示された図柄組合せと、メインROM94に記憶された図柄組合せテーブルとを照合し、表示役を決定するとともに、メダルの払出枚数の決定を行う。
次に、メインCPU93は、ステップS13において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルを払い出す(ステップS14)。続いて、メインCPU93は、表示コマンドをメインRAM95の通信データ格納領域に格納する(ステップS15)。格納された表示コマンドは、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信される。
続いて、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(ステップS16)。この処理では、メインCPU93は、RB遊技状態であるか否か判別し、RB遊技状態でない場合には、ボーナス終了チェック処理を終了する。他方、メインCPU93は、RB遊技状態である場合には、メインRAM95に設けられた入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを「1」減算する。そして、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが「0」でない場合には、BB遊技状態であるか否か判別し、BB遊技状態でない場合には、ボーナス終了時コマンドデータを、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。また、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが「0」である場合には、RB遊技状態フラグをオフにするRB終了処理を行い、BB遊技状態であるか否か判別し、BB遊技状態でない場合には、ボーナス終了時コマンドデータを、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。また、メインCPU93は、BB遊技状態である場合には、メインRAM95に設けられたボーナス終了枚数カウンタの更新を行い、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」より小さいか否かを判別する。この結果、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」より小さくない場合には、ボーナス終了チェック処理を終了する。他方、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」より小さい場合には、メインRAM95に設けられたBB遊技状態フラグをオフにするとともにメインRAM95に設けられたRB遊技状態フラグもオフにするBB終了処理を行う。続いて、メインCPU93は、ボーナス終了時コマンドデータを、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。
続いて、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(ステップS17)。この処理では、メインCPU93は、BB作動中であるか判別し、BB作動中である場合には、RB作動中であるか判別する。そして、メインCPU31は、RB作動中である場合には、ボーナス作動チェック処理を終了する。また、メインCPU31は、RB作動中でない場合には、RB遊技状態フラグをオンし、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに例えば「8」をセットするRB作動処理を行い、ボーナス作動チェック処理を終了する。また、メインCPU93は、BB作動中でない場合には、所定のRB図柄が表示されたか否か判別し、所定のRB図柄が表示された場合には、RB遊技状態フラグをオンし、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに例えば「8」をセットするRB作動処理を行う。他方、メインCPU93は、所定のRB図柄が表示されていない場合には、BB図柄が表示されたか判別し、BB図柄が表示された場合には、BB遊技状態フラグをオンするとともに、ボーナス終了枚数カウンタに例えば「390」をセットするBB作動処理を行い、前述したRB処理も行う。その後、メインCPU93は、メインRAM95に設けられた持越役格納領域の値をクリアし、遊技状態フラグ格納領域におけるRT遊技状態のフラグをクリアする。そして、メインCPU93は、ボーナス開始コマンドをメインRAM95の通信データ格納領域に格納し、ボーナス作動チェック処理を終了する。なお、メインCPU93は、格納したボーナス開始コマンドを、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。また、メインCPU93は、BB図柄が表示されていない場合には、リプレイ図柄が表示されたか否か判別し、リプレイ図柄が表示されていない場合には、ボーナス作動チェック処理を終了する。他方、メインCPU31は、リプレイ図柄が表示されている場合には、自動投入枚数カウンタに投入枚数カウンタの値を複写する自動投入要求を行い、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU93は、ステップS17のボーナス作動チェック処理が終了した場合、所定の終了条件が成立したとして、ステップS2に処理を戻し、一遊技を終了する。そして、メインCPU93は、ステップS3の処理で、所定の開始条件として、投入枚数カウンタの値が「0」以外であり、スタートスイッチ64からの入力があった場合、次の一遊技の進行を制御する。また、メインCPU93は、ステップS2の処理において、一遊技を終了した後、所定時間(例えば、3分間)スタートスイッチ64からの入力が無かった場合、デモ表示コマンドをメインRAM95の通信データ格納領域に格納する。そして、メインCPU93は、投入メダル及び貯留メダル清算後に、通信データ格納領域に格納されたデモ表示コマンドを後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路101に送信する。
ここで、本実施形態の説明において、所定の開始条件が成立したことに基づいて、メインCPU93により一遊技の進行が制御され、所定の終了条件が成立するまでを、「遊技時」とも言う。また、メインCPU93が、一遊技を終了した後、所定時間(例えば、3分間)スタートスイッチ64からの入力が無かった場合に、デモ表示コマンドを副制御回路101に送信したときを「非遊技時」とも言う。このようなメインCPU93を備える主制御回路91は、所定の開始条件が成立したことに基づいて、遊技の進行を制御する制御手段として機能する。
<メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)>
図20を参照して、メインCPU93が所定の時間(例えば、1.1172ms)毎に実行する割込の処理の手順を示したメインCPU93の制御による割込処理について説明する。
初めに、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(ステップS201)。続いて、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS202)。この処理では、メインCPU93は、マイクロコンピュータ92(図10参照)へ送信される信号の有無を確認する。例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65のストップスイッチ等のオンエッジ、オフエッジを割込処理毎に格納する。また、メインCPU93は、各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報を含む入力状態コマンドをメインRAM95(図10参照)の通信データ格納領域に格納する。格納された入力状態コマンドは、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路101(図11参照)に送信される。これにより、スタートレバー16(図2参照)やストップボタン17L,17C,17R(図2参照)といった操作手段を用いて各種演出を実行することができる。
続いて、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(ステップS203)。次に、メインCPU93は、コマンドデータ送信処理を行う(ステップS204)。この処理では、通信データ格納領域に格納されたコマンドを副制御回路101へ送信する。続いて、メインCPU93は、リール制御処理を行う(ステップS205)。例えば、メインCPU93は、リール3L,3C,3R(図9参照)の回転を制御する。より詳細には、メインCPU93は、リール3L,3C,3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L,3C,3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L,3C,3Rが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するように制御を行う。
続いて、メインCPU93は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS206)。例えば、メインCPU93は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を各種表示部に表示する。続いて、メインCPU93は、レジスタの復帰を行い(ステップS207)、定期的に発生する割込の処理を終了する。
<副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー>
次に、副制御回路101のサブCPU102(図11参照)により実行されるプログラムの内容について説明する。
<主基板通信タスク>
図21を参照して、サブCPU102により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU102は、主制御回路91(図10参照)から送信されたコマンドの受信チェックを行う(ステップS301)。次に、サブCPU102は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(ステップS302)。
次に、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS303)。サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、ステップS301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、サブRAM103(図11参照)に設けられたメッセージキューに格納し(ステップS304)、ステップS301に移る。
<演出登録タスク>
次に、図22を参照して、サブCPU102により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU102は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS311)。次に、サブCPU102は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS312)。サブCPU102は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データが副制御回路101のサブRAM103に設けられた格納領域に複写される。他方、サブCPU102は、メッセージは無かったと判別したときには、ステップS315に移る。
次に、サブCPU102は、演出内容決定処理を行う(ステップS314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データや表示データの登録等が行われる。
サブCPU102は、ステップS314の後、又は、ステップS312においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(ステップS315)。次に、サブCPU102は、サウンドデータの登録を行う(ステップS316)。次に、サブCPU102は、ランプデータの登録を行う(ステップS317)。次に、サブCPU102は、役物装置移動パターンデータの登録を行う(ステップS318)。役物装置移動パターンデータは、役物装置8(図6参照)における装飾部位の移動のパターンを示すデータである。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録、ランプデータの登録及び役物装置移動パターンデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データ又は表示データに基づいて行われる。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ、ランプデータ及び役物装置移動パターンデータを指定するデータである。
また、副制御回路101は、サブCPU102が登録したアニメーションデータに基づく制御により、遊技の進行に応じて液晶表示装置11(図9参照)に映像を表示する。また、副制御回路101は、サブCPU102が登録したサウンドデータに基づく制御により、遊技の進行に応じてサウンドI/O基板71(図9参照)にスピーカ23L,23R(図9参照)から音声を出力させる。また、副制御回路101は、サブCPU102が登録したランプデータに基づく制御により、遊技の進行に応じてLED基板72(図9参照)にLED群25(図9参照)を発光させて、点滅パターンを表示させる。また、副制御回路101は、サブCPU102が登録した役物装置移動パターンデータに基づく制御により、遊技の進行に応じて駆動制御基板78(図9参照)に役物装置8のソレノイド816、第1モータ871及び第2モータ881(図9参照)を駆動させ、上述の3段階の演出を制御する。このように、副制御回路101は、制御手段としての主制御回路91(図10参照)の制御により、遊技の進行に応じた演出を制御する演出制御手段として機能する。この処理が終了すると、ステップS311に移る。
以上、本実施形態のパチスロ機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上述の本実施形態のパチスロ機1の他、パチンコ遊技機、その他の遊技機にも適用することができる。例えば、パチンコ遊技機は、遊技者の遊技操作(例えば、遊技球の発射操作)がされ、遊技媒体である遊技球が遊技盤上の始動口に入球したことに基づいて、内部当籤役(例えば、大当りか否か)が決定されるとともに、図柄表示手段によって図柄の変動表示が開始され、予め定められた停止条件の成立(例えば、図柄の変動時間が終了すること)に基づいて、図柄の変動表示が停止され、所定の図柄の組合せが表示されると、所定の利益(例えば、大当り状態への移行)が付与される。このような遊技の進行に応じて、役物装置8による演出を行ってもよい。
また、本実施形態においては、金属片73を複数の部材により構成しているが、これに限らず、通電されて動作する複数の部品を接地できれば、1つの部材により構成してもよい。また、本実施形態においては、突出部の一例であるアース73bを略コの字形状に板状体を屈曲させて形成したが、これに限らず、他の部品より前面側に配された部品に近接可能であれば、上面から見て前面側に膨出するように、板状体をなだらかに湾曲させて形成させてもよい。
また、本実施形態において、可動部82の第1矩形部821は、上下方向に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所と、左右方向において第1ガイド811a及び第2ガイド811bと並列された第3ガイド811cの1箇所とで、非可動部81に移動可能に支持されている。しかしながら、これに限らず、可動部82は、1箇所で、非可動部81に移動可能に支持されていればよいが、遊技者に向く面上の任意の2方向(例えば、上下方向及び左右方向)において、それぞれ複数箇所で、非可動部81に移動可能に支持されていれば、より安定して移動可能となるので好ましい。
また、本実施形態において、第1可動部820における第1矩形部821の複数の突部823は、2つ設けられているが、これに限らず、例えば、第1可動部820の上下方向の移動範囲における最上端位置でストッパ815に係止される位置にのみ設けてもよいし、可動部82の最上端位置及び途中位置でストッパ815に係止される位置に加え、その他の位置に設けてもよい。
また、本実施形態において、第1可動部820は、上下方向に移動させているが、これに限らず、遊技者に面する平面に平行して延びる任意の方向である所定方向へ移動させてもよい。
この場合、第1矩形部821の複数の突部823は、第1可動部820の所定方向の移動範囲における一端位置や、一端位置と他端位置との間である途中位置でストッパ815に係止される位置に設けてもよい。
また、本実施形態において、第2可動部830及び第3可動部840は、左右方向に移動させているが、これに限らず、遊技者に面する平面に平行して延びる任意の方向である所定方向へ移動させてもよい。
また、本実施形態において、第2可動部830及び第3可動部840は、互いに反対方向に移動させているが、これに限らず、直接連結し、同一方向に移動させてもよい。
また、本実施形態において、役物装置8は、第1可動部820を2段階で下方に移動させてから、第2可動部830及び第3可動部840を左右方向に移動させているが、これに限らず、第1可動部820を1段階だけ下方に移動し、その後、第2可動部830及び第3可動部840を左右方向に移動させてもよい。また、更に、その後、第1可動部820を下方に移動させてもよい。
また、本実施形態において、役物装置8は、第2可動部830及び第3可動部840を互いに近接させた状態で、第1可動部820を下方に移動させ、その後、第2可動部830及び第3可動部840を互いに離間させているが、これに限らず、第2可動部830及び第3可動部840を互いに離間させた状態で、第1可動部820を下方に移動させ、その後、第2可動部830及び第3可動部840を互いに近接させてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。パチスロ機1によれば、前面に配置された前面パネル5と、通電されて動作する部品が配されたベース9a−1と、を一体成形したので、美観の向上が可能となる。また、フロントドア2bを合成樹脂素材で形成しつつ、ベース9a−1に配したLED基板72b等を接地させる金属片73を配したので、フロントドア2bを金属等で形成した場合に比べて、軽量となり、大型化し演出性の向上が可能となるとともに、LED基板72b等に対してアースを取ることができる。また、金属片73をベース9a−1とカバー9a−2で覆われたフロントドア2bの内部に配したので、外観を損なう虞を低減し、さらに、フロントドア2bの開放時等に不用意な金属片73への接触を防止することが可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対してアースを取ることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、LED基板72b等を前面背面方向において、互いに異なる位置に配することで、立体的な演出が可能となる。また、金属片73にLED基板72b等が配された位置に応じて、前面方向に突出するアース73bを設けることで、複数の部品のうち一部の部品を他の部品より前面側に配置しても、当該一部の部品と金属片73との間が離れることなく、確実にアースを取ることが可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対して、より確実にアースを取ることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、LED基板72a、LED基板72b及びLED基板72cに接続されたアース73a、アース73b及びアース73cを連結部73eで互いに連結することで、LED基板72a、LED基板72b及びLED基板72cのアースの系統を集約できるので、アースの系統が多岐に亘り、美観を損ねる虞を低減可能となる。また、遊技機の製造時において、それぞれアース73a、アース73b及びアース73cが取り付けられたLED基板72a、LED基板72b及びLED基板72cをベース9a−1に配し、その後、アース73a、アース73b及びアース73cを互いに連結部73eで連結するだけでアースの系統を集約できるので、作業効率が向上可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対して、アースを取ることが可能であり、遊技機の製造時の作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、役物装置8は、可動部82の上下方向への移動を規制する場合にはストッパ815を係止状態とし、可動部82を上下方向に移動する場合にはストッパ815を非係止状態に変化させる。よって、可動部82において、適正な停止位置でストッパ815に係止される位置に突部823を設けることで、適正な停止位置でストッパ815が可動部82の突部823を係止し、可動部82の移動が規制され、可動部82の移動を適正な位置で停止することが可能となる。また、第1突部823Aを、可動部82の上下方向の移動範囲における最上端位置でストッパ815に係止される位置(例えば、可動部の最下端位置)に設けたので、可動部82を最上端位置で係止することが可能となり、可動部82の可動範囲が設定値を超えることが防止可能となる。したがって、役物装置8を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、役物装置8は、係止部817が一方側に付勢されている状態において、可動部82が上方に移動する場合、突部823を係止部817の下方から上方に移動させたとき、可動部82の突部823の側面823bが、ストッパ815の係止部817の摺接面817bに摺接する。すると、ストッパ815の係止部817は、可動部82の突部823により他方側に押圧され、付勢部材818が弾性変形して収縮し、他方側に移動する。即ち、突部823は、係止部817に対する付勢に抗って係止部817より上方に移動する。そして、ストッパ815の係止部817は、可動部82の突部823が通過すると、付勢部材818に付勢されて一方側に移動し、当接面817aが可動部82の突部823の下面823aに当接し、可動部82の下方への移動を規制する。よって、パチスロ機1は、役物装置8の制御において、可動部82を上方に移動する場合、ストッパ815を非係止状態から係止状態に変化させる制御をしなくとも、上方に移動する可動部82を、ストッパ815により適正な位置で規制できる。したがって、制御負担を軽減しつつ、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、役物装置8は、可動部82が一端側の第1駆動部870から動力を得て、上下方向に移動する。このとき、可動部82は、第1駆動部870と係合した一端側から離れた位置である他端側が、遊技者に面する前面側から見て左右方向と直交する方向である前後方向に移動することで、前後方向のがたつきが生ずる。しかしながら、本発明によれば、可動部82の他端側に、左右方向に延びる回転軸を有するローラ825を設けたので、可動部82の上下方向への移動がスムーズになる。また、このローラ825の外縁が上下方向に延びる第2ベース812に当接することで、可動部82の前後方向のがたつきが防止可能となる。
また、可動部82は、略T字形状を形成していることで、上下方向を長手として形成され、非可動部81と係合する第1矩形部821の中間位置から第2矩形部824が他端側に延びる。よって、第1矩形部821を設けずに第2矩形部824の一端側を直接的に非可動部81と係合させた場合や、第2矩形部824が第1矩形部821の端部から他端側に延びる場合に比べ、可動部82が安定して上下方向に移動可能となるので、可動部82が左右方向へがたつくのを防止することが可能となる。したがって、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能であるとともに、上下方向に移動する可動役物の前後方向及び左右方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、役物装置8は、可動部82が一端側の第1可動部820から動力を得て、遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向に移動する。このとき、可動部82は、第1可動部820と係合した一端側から離れた位置である他端側が、遊技者に面する平面と直交する方向である前後方向に移動することで、前後方向のがたつきが生ずる。しかしながら、本発明によれば、可動部82の他端側に、平面に平行する方向であって、所定方向と直交する方向に延びる回転軸を有するローラ825を設けたので、可動部82の所定方向への移動がスムーズになる。また、このローラ825の外縁が所定方向に延びる第2ベース812に当接することで、可動部82の前後方向のがたつきが防止可能となる。したがって、可動役物の前後方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、可動部82は、略T字形状を形成していることで、所定方向を長手として形成され、非可動部81と係合する第1矩形部821の中間位置から第2矩形部824が他端側に延びる。よって、第1矩形部821を設けずに第2矩形部824の一端側を直接的に非可動部81と係合させた場合や、第2矩形部824が第1矩形部821の端部から他端側に延びる場合に比べ、可動部82が安定して所定方向(例えば、上下方向)に移動可能となるので、可動部82が遊技者に面する平面に平行する方向であって、所定方向と異なる方向(例えば、左右方向)へがたつくのを防止することが可能となる。したがって、可動役物の前後方向及び前後方向と直交する方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
[付記1]
付記1のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
いわゆるパチスロと称される遊技機として、MAXベットボタンを操作する演出が行われている状況で、遊技者によりMAXベットボタンが操作された場合には、操作に応じた演出を実行する遊技機が提案されている(特許文献1参照)。この遊技機によれば、遊技者に面する前面に、MAXベットボタン等の操作デバイスや演出装置等を配置することで、利便性の向上や、演出効果の向上といった効果を奏する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2010−057738号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、操作デバイスや演出装置等は、遊技機の前面に配置され、通電による動作で演出性の向上を求められるとともに、遊技機の外観を形成するので、美観を損なうことはできない。一方、通電により動作する操作デバイスや演出装置等の部品は、アースを取る必要がある。
本発明は、このような問題点を解決し、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対してアースを取ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、遊技者に面する前面に配置された前面パネル(例えば、後述の前面パネル5等)と一体成形され、前記前面パネルの背面側に配置され、通電されて動作する部品(例えば、後述のLED基板72b等)が配されたベース(例えば、後述のベース9a−1等)と、前記ベースの背面側に配置され、前記部品を覆うカバー(例えば、後述のカバー9a−2等)と、を有する枠体(例えば、後述のフロントドア2b等)を備え、前記枠体は、合成樹脂素材で形成され、その内部に、前記部品を接地させる金属片(例えば、後述の金属片73等)が配されていることを特徴とする。
このような構成の遊技機は、ベースと、カバーと、を有する枠体を備える。ベースは、遊技者に面する前面に配置された前面パネルと一体成形され、前面パネルの背面側に配置され、通電されて動作する部品が配されている。カバーは、ベースの背面側に配置され、部品を覆う。そして、枠体は、合成樹脂素材で形成され、その内部に、部品を接地させる金属片が配されている。
これにより、前面に配置された前面パネルと、通電されて動作する部品が配されたベースと、を一体成形したので、美観の向上が可能となる。また、枠体を合成樹脂素材で形成しつつ、ベースに配した部品を接地させる金属片を配したので、枠体を金属等で形成した場合に比べて、軽量となり、大型化し演出性の向上が可能となるとともに、部品に対してアースを取ることができる。また、金属片をベースとカバーで覆われた枠体の内部に配したので、外観を損なう虞を低減し、さらに、枠体の開放時等に不用意な金属片への接触を防止することが可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対してアースを取ることが可能な遊技機を提供できる。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前面背面方向において、互いに異なる位置に配された複数の前記部品を備え、前記金属片は、複数の前記部品に接続され、前記部品が配された位置に応じて、前面方向に突出する突出部(例えば、後述のアース73b等)を有することを特徴とする。
これにより、部品を前面背面方向において、互いに異なる位置に配することで、立体的な演出が可能となる。また、金属片に部品が配された位置に応じて、前面方向に突出する突出部を設けることで、複数の部品のうち一部の部品を他の部品より前面側に配置しても、当該一部の部品と金属片との間が離れることなく、確実にアースを取ることが可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対して、より確実にアースを取ることが可能な遊技機を提供できる。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記金属片は、複数の前記部品(例えば、後述のLED基板72a、LED基板72b及びLED基板72c等)に接続された複数の接続部(例えば、後述のアース73a、アース73b及びアース73c等)と、複数の前記接続部を互いに連結する連結部(例えば、後述の連結部73e等)と、を備えることを特徴とする。
これにより、複数の部品に接続された複数の接続部を連結部で互いに連結することで、複数の部品のアースの系統を集約できるので、アースの系統が多岐に亘り、美観を損ねる虞を低減可能となる。また、遊技機の製造時において、それぞれ接続部が取り付けられた複数の部品をベースに配し、その後、複数の接続部を互いに連結部で連結するだけでアースの系統を集約できるので、作業効率が向上可能となる。したがって、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対して、アースを取ることが可能であり、遊技機の製造時の作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、美観を損ねずに、通電により動作する部品に対してアースを取ることが可能な遊技機を提供できる。
[付記2]
付記2のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
いわゆるパチスロと称される遊技機として、フロントドアの前面下半部に配設された台座部と、前面パネルの背部に配設され、リールを透視可能な表示装置と、前面パネルと表示装置との間に、前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動する可動演出部材を備える遊技機が提案されている(特許文献1参照)。この遊技機によれば、可動演出部材が前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動することで、演出効果の向上といった効果を奏する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2013−13685号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1の可動演出部材のような可動役物は、遊技において、繰り返し移動する。このため、可動役物は、構成する部材間の接続部における摩耗等によりがたつきが生じ、可動範囲が大きくなり、適正な位置で移動が停止しなくなる虞がある。
本発明は、このような問題点を解決し、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、装飾部位(例えば、後述の下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866等)が配された可動部(例えば、後述の可動部82等)と、前記可動部を上下方向に移動可能に支持する非可動部(例えば、後述の非可動部81等)と、を有する可動役物(例えば、後述の役物装置8等)を備える遊技機であって、前記可動部には、上下方向に並んだ複数の突部(例えば、後述の突部823等)が設けられ、前記非可動部には、複数の前記突部を係止して、前記可動部の移動を規制するストッパ(例えば、後述のストッパ815等)が設けられ、前記ストッパは、前記突部を係止する係止状態又は前記係止状態が解除された非係止状態に変化可能であり、複数の前記突部は、少なくとも、前記可動部の上下方向の移動範囲における最上端位置で前記ストッパに係止される第1突部(例えば、後述の第1突部823A等)と、前記可動部の上下方向の移動範囲における前記最上端位置と最下端位置との間である途中位置で前記ストッパに係止される第2突部(例えば、後述の第2突部824B等)と、を有することを特徴とする。
このような構成の遊技機は、可動役物において、可動部と、非可動部と、を有する。可動部は、装飾部位が配されている。非可動部は、可動部を上下方向に移動可能に支持する。そして、可動部には、上下方向に並んだ複数の突部が設けられている。非可動部には、複数の突部を係止して、可動部の移動を規制するストッパが設けられている。ストッパは、突部を係止する係止状態又は係止状態が解除された非係止状態に変化可能である。複数の突部は、少なくとも、可動部の上下方向の移動範囲における最上端位置でストッパに係止される第1突部と、可動部の上下方向の移動範囲における最上端位置と最下端位置との間である途中位置でストッパに係止される第2突部と、を有する。
これにより、可動役物は、可動部の上下方向への移動を規制する場合にはストッパを係止状態とし、可動部を上下方向に移動する場合にはストッパを非係止状態に変化させる。よって、可動部において、適正な停止位置でストッパに係止される位置に突部を設けることで、適正な停止位置でストッパが可動部の突部を係止し、可動部の移動が規制され、可動部の移動を適正な位置で停止することが可能となる。また、第1突部を、可動部の上下方向の移動範囲における最上端位置でストッパに係止される位置(例えば、可動部の最下端位置)に設けたので、可動部を最上端位置で係止することが可能となり、可動部の可動範囲が設定値を超えることが防止可能となる。したがって、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供できる。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記ストッパは、弾性変形可能な付勢部材(例えば、後述の付勢部材818等)により一方側に付勢され、前記突部に当接する係止部(例えば、後述の係止部817等)を備え、前記係止部は、前記係止状態において前記突部の下面(例えば、後述の下面823a等)と当接する当接面(例えば、後述の当接面817a等)と、前記当接面の下方において、前記一方側から他方側へ下り傾斜し、前記突部に摺接可能な摺接面(例えば、後述の摺接面817b等)と、を有し、前記突部は、前記下面の上方において、前記一方側から前記他方側へ下り傾斜し、前記摺接面に摺接可能な側面(例えば、後述の側面823b等)を有し、前記突部は、前記係止部が前記一方側に付勢されている状態において、前記係止部の下方から上方に移動させたとき、前記係止部に対する付勢に抗って前記係止部より上方に移動可能であることを特徴とする。
このような構成の遊技機は、ストッパは、弾性変形可能な付勢部材により一方側に付勢され、突部に当接する係止部を備える。係止部は、当接面と、摺接面と、を有する。当接面は、係止状態において突部の下面と当接する。摺接面は、当接面の下方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、突部に摺接可能である。突部は、下面の上方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、摺接面に摺接可能な側面を有する。そして、突部は、係止部が一方側に付勢されている状態において、係止部の下方から上方に移動させたとき、係止部に対する付勢に抗って係止部より上方に移動可能である。
これにより、可動役物は、係止部が一方側に付勢されている状態において、可動部が上方に移動する場合、突部を係止部の下方から上方に移動させたとき、可動部の突部の側面が、ストッパの係止部の摺接面に摺接する。すると、ストッパの係止部は、可動部の突部により他方側に押圧され、付勢部材が弾性変形して収縮し、他方側に移動する。即ち、突部は、係止部に対する付勢に抗って係止部より上方に移動する。そして、ストッパの係止部は、可動部の突部が通過すると、付勢部材に付勢されて一方側に移動し、当接面が可動部の突部の下面に当接し、可動部の下方への移動を規制する。よって、遊技機は、可動役物の制御において、可動部を上方に移動する場合、ストッパを非係止状態から係止状態に変化させる制御をしなくとも、上方に移動する可動部を、ストッパにより適正な位置で規制できる。したがって、制御負担を軽減しつつ、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供できる。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記可動役物は、前記可動部を上下方向に移動させる駆動部(例えば、後述の第1可動部820等)を、更に備え、前記可動部は、遊技者に面する前面側から見て左右方向を長手に形成され、一端側が前記駆動部と係合し、他端に前記可動部の上下動を案内するローラ(例えば、後述のローラ825等)が配され、前記一端側において、上下方向を長手として形成され、前記非可動部と係合する第1矩形部(例えば、後述の第1矩形部821等)と、前記第1矩形部から前記他端側に延びる第2矩形部(例えば、後述の第2矩形部824等)と、を備えて、略T字を横向きにした形状に形成され、前記ローラは、その回転軸が左右方向に延び、その外縁が上下方向に延びる部材(例えば、後述の第2ベース812等)に当接可能であることを特徴とする。
このような構成の遊技機は、可動役物において、可動部を上下方向に移動させる駆動部を更に備える。可動部は、遊技者に面する前面側から見て左右方向を長手に形成され、一端側が駆動部と係合し、他端に可動部の上下動を案内するローラが配されている。また、可動部は、一端側において、上下方向を長手として形成され、非可動部と係合する第1矩形部と、第1矩形部から他端側に延びる第2矩形部と、を備えて、略T字を横向きにした形状に形成されている。ローラは、その回転軸が左右方向に延び、その外縁が上下方向に延びる部材に当接可能である。
これにより、可動役物は、可動部が一端側の駆動部から動力を得て、上下方向に移動する。このとき、可動部は、駆動部と係合した一端側から離れた位置である他端側が、遊技者に面する前面側から見て左右方向と直交する方向である前後方向に移動することで、前後方向のがたつきが生ずる。しかしながら、本発明によれば、可動部の他端側に、左右方向に延びる回転軸を有するローラを設けたので、可動部の上下方向への移動がスムーズになる。また、このローラの外縁が上下方向に延びる部材に当接することで、可動部の前後方向のがたつきが防止可能となる。
また、可動部は、略T字形状を形成していることで、上下方向を長手として形成され、非可動部と係合する第1矩形部の中間位置から第2矩形部が他端側に延びる。よって、第1矩形部を設けずに第2矩形部の一端側を直接的に非可動部と係合させた場合や、第2矩形部が第1矩形部の端部から他端側に延びる場合に比べ、可動部が安定して上下方向に移動可能となるので、可動部が左右方向へがたつくのを防止することが可能となる。したがって、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能であるとともに、上下方向に移動する可動役物の前後方向及び左右方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、可動役物を繰り返し移動させても、適正な位置で移動を停止させることが可能な遊技機を提供できる。
[付記3]
付記3のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
いわゆるパチスロと称される遊技機として、フロントドアの前面下半部に配設された台座部と、前面パネルの背部に配設され、リールを透視可能な表示装置と、前面パネルと表示装置との間に、前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動する可動演出部材を備える遊技機が提案されている(特許文献1参照)。この遊技機によれば、可動演出部材が前面パネルの上側部の初期位置から表示装置の一部を覆う位置まで揺動することで、演出効果の向上といった効果を奏する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2013−13685号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ここで、特許文献1の可動演出部材のような可動役物は、モータ等の駆動源から、可動方向への動力を得て、遊技者に面する平面上を移動する。この際に、可動役物は、移動方向とは直交する方向である前後方向にがたつきが生ずる虞がある。このがたつきは、可動役物を構成する部材や、部材同士の連結部にひずみを生じさせ、可動役物における適正な動作の妨げや、可動役物の故障の原因となる。
本発明は、このような問題点を解決し、可動役物の前後方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、装飾部位(例えば、後述の下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866等)が配された可動部(例えば、後述の可動部82等)と、前記可動部を遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向へ移動可能に支持する非可動部(例えば、後述の非可動部81等)と、前記可動部を移動させる駆動部(例えば、後述の第1可動部820等)と、を有する可動役物(例えば、後述の役物装置8等)を備える遊技機であって、前記可動部は、前記平面に平行する方向を長手に形成され、一端側が前記駆動部と係合し、他端側に前記可動部の前記所定方向への移動を案内するローラ(例えば、後述のローラ825等)が配され、前記ローラは、その回転軸が、前記平面に平行する方向であって、前記所定方向と直交する方向に延び、その外縁が、前記所定方向に延びる部材(例えば、後述の第2ベース812等)に当接可能であることを特徴とする。
このような構成の遊技機は、可動役物において、可動部と、非可動部と、駆動部と、を有する。可動部は、装飾部位が配されている。非可動部は、可動部を遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向へ移動可能に支持する。駆動部は、可動部を移動させる。そして、可動部は、平面に平行する方向を長手に形成され、一端側が駆動部と係合し、他端側に可動部の所定方向への移動を案内するローラが配されている。このローラは、その回転軸が、平面に平行する方向であって、所定方向と直交する方向に延び、その外縁が、所定方向に延びる部材に当接可能である。
これにより、可動役物は、可動部が一端側の駆動部から動力を得て、遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向に移動する。このとき、可動部は、駆動部と係合した一端側から離れた位置である他端側が、遊技者に面する平面と直交する方向である前後方向に移動することで、前後方向のがたつきが生ずる。しかしながら、本発明によれば、可動部の他端側に、平面に平行する方向であって、所定方向と直交する方向に延びる回転軸を有するローラを設けたので、可動部の所定方向への移動がスムーズになる。また、このローラの外縁が所定方向に延びる部材に当接することで、可動部の前後方向のがたつきが防止可能となる。したがって、可動役物の前後方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
また、本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記可動部は、前記一端側において、前記所定方向を長手として形成され、前記非可動部と係合する第1矩形部(例えば、後述の第1矩形部821等)と、前記第1矩形部から前記他端側に延びる第2矩形部(例えば、後述の第2矩形部824等)と、を備えて、略T字形状を形成していることを特徴とする。
これにより、可動部は、略T字形状を形成していることで、所定方向を長手として形成され、非可動部と係合する第1矩形部の中間位置から第2矩形部が他端側に延びる。よって、第1矩形部を設けずに第2矩形部の一端側を直接的に非可動部と係合させた場合や、第2矩形部が第1矩形部の端部から他端側に延びる場合に比べ、可動部が安定して所定方向(例えば、上下方向)に移動可能となるので、可動部が遊技者に面する平面に平行する方向であって、所定方向と異なる方向(例えば、左右方向)へがたつくのを防止することが可能となる。したがって、可動役物の前後方向及び前後方向と直交する方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
[発明の効果]
本発明によれば、可動役物の前後方向のがたつきを防止可能な遊技機を提供できる。
1 パチスロ機
2b フロントドア
5 前面パネル
8 役物装置
9a−1 ベース
9a−2 カバー
11 液晶表示装置
72a,72b,72c LED基板
73 金属片
73a,73b,73c アース、アース及びアース
73e 連結部
82 可動部
81 非可動部
101 副制御回路
811a 第1ガイド
811b 第2ガイド
811c 第3ガイド
812 第2ベース
815 ストッパ
817 係止部
817a 当接面
817b 摺接面
818 付勢部材
820 第1可動部
821 第1矩形部
823A 第1突部
823a 下面
823b 側面
824 第2矩形部
824B 第2突部
825 ローラ
852 下左支持部
854 上中支持部
855 上左支持部
855a 第1ガイド
855b 第2ガイド
861 下中装飾部位
862 下左装飾部位
863 下右装飾部位
864 上中装飾部位
865 上左装飾部位
866 上右装飾部位

Claims (2)

  1. 所定方向に移動可能な第1可動部と、前記所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部と、前記第1可動部又は前記第2可動部の移動にともない移動する支持部と、を有する可動役物を備える遊技機であって、
    前記支持部は、他の部材が移動可能に係合する、前記第1可動部の移動方向に延びる第1ガイド及び前記第2可動部の移動方向に延びる第2ガイドを備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1可動部及び前記第2可動部の移動を制御する駆動制御手段を備え、
    前記駆動制御手段は、初期状態の前記可動役物を、前記第1可動部を移動させた後、前記第2可動部を移動させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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