JP2020146504A - 遊技機 - Google Patents

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真介 松下
Shinsuke Matsushita
真介 松下
幸治 菊本
Koji Kikumoto
幸治 菊本
視也 白井
Noriya Shirai
視也 白井
和明 三浦
Kazuaki Miura
和明 三浦
一翔 大森
Kazuto Omori
一翔 大森
優一 田中
Yuichi Tanaka
優一 田中
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Abstract

【課題】様々な演出により遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】所定方向に移動可能な第1可動部820と、所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部830と、第1可動部820又は第2可動部830の移動にともない移動可能な支持部855,856と、を有する可動役物8であって、支持部855,856は、他の部材が移動可能に係合する、第1可動部820の移動方向に延びる第1ガイド855a及び第2可動部830の移動方向に延びる第2ガイド855bを備え、第1可動部820及び第2可動部830の移動を制御する駆動制御手段を備え、駆動制御手段は、第1可動部820を移動させた後、第2可動部830を移動させる制御を行うことで可動役物8を第1状態から第2状態へと変位させる。【選択図】図5

Description

本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、演出によって遊技の興趣を高めることができるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−151020号公報
このように、様々な演出により遊技者の興味の向上を図ることが可能な遊技機が必要とされている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、様々な演出により遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明は、
所定方向に移動可能な第1可動部と、前記所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部と、前記第1可動部又は前記第2可動部の移動にともない移動可能な支持部と、を有する可動役物を備える遊技機であって、
前記支持部は、他の部材が移動可能に係合する、前記第1可動部の移動方向に延びる第1ガイド及び前記第2可動部の移動方向に延びる第2ガイドを備え、
前記第1可動部及び前記第2可動部の移動を制御する駆動制御手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記第1可動部を移動させた後、前記第2可動部を移動させる制御を行うことで前記可動役物を第1状態から第2状態へと変位させることを特徴とする。
また、本発明は、
前記可動役物は、前記第2可動部とは反対方向に移動可能な第3可動部を備え、
前記第2可動部及び前記第3可動部は、一の回転係合部に係合されていることを特徴とする。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の小役(例えば、後述の小役等)及び複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、
前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述のCZ等)における所定期間(例えば、後述のCZ1〜13ゲーム等)において、前記内部当籤役として決定された役に応じて所定の演出ポイント(例えば、後述の技ポイント等)を蓄積可能なポイント蓄積手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記第1演出状態における前記所定期間経過後(例えば、後述のCZ14ゲーム目等)において、前記所定の演出ポイントに基づいて前記第1演出状態から前記複数の演出状態のうちの第2演出状態(例えば、後述のART等)を付与するか否かを決定可能な演出状態付与決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記演出状態付与決定手段により決定された前記所定の演出ポイントに基づく決定結果に応じて所定の演出の制御を行う演出制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を含み、
前記演出状態付与決定手段は、前記第1演出状態における前記所定期間経過後において、前記第2演出状態を付与しない旨を決定しても、前記内部当籤役に応じて所定の復活抽籤(例えば、後述の最終ゲーム復活抽籤等)を行い、当該所定の復活抽籤において当籤した場合に、前記第2演出状態を付与する旨を決定可能であり、
前記演出状態付与決定手段による前記所定の復活抽籤において当籤した場合、次の単位遊技の開始時に前記リールに対する開始操作を所定時間が経過するまで無効化又は遅延させる遊技ロックを実行可能な遊技ロック実行手段を備え、
前記演出制御手段は、前記演出状態付与決定手段による前記所定の復活抽籤において当籤した場合、前記所定の演出ポイントに基づく前記第2演出状態を付与しない旨の決定結果を示す前記所定の演出について制御を行った後、前記遊技ロックが実行されるのに際して、前記所定の復活抽籤による当籤結果を示す特定の演出について制御を行うことが可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1演出状態の所定期間に蓄積された所定の演出ポイントが比較的少なく、所定期間経過後に第2演出状態を付与しないことが決定されても、当該所定期間経過後の内部当籤役に応じて所定の復活抽籤により当籤すると、第2演出状態を付与する旨の演出が行われるので、演出上有利さが高くなる可能性を残すことで演出状態に対する期待感を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記ポイント蓄積手段は、前記所定期間として前記第1演出状態の予め定められた初回ゲーム(例えば、CZ1ゲーム目等)から最終ゲームより一つ前のゲーム(例えば、CZ13ゲーム目等)までの間において、前記所定の演出ポイントを蓄積可能であり、
前記演出状態付与決定手段は、前記所定期間経過後として前記第1演出状態の前記最終ゲーム(例えば、CZ14ゲーム目等)において、前記内部当籤役とは関係なく前記所定の演出ポイントに基づき前記第2演出状態を付与するか否かを決定可能である一方、前記内部当籤役に応じた前記所定の復活抽籤による結果に基づいて前記第2演出状態を付与する旨を決定可能であることを特徴する。
このような構成によれば、第1演出状態の初回ゲームから最終ゲームの一つ前のゲームまでは、内部当籤役に応じて所定の演出ポイントが蓄積される一方、第1演出状態の最終ゲームでは、当籤役とは無関係に蓄積した所定の演出ポイントを用いて第2演出状態を付与するか否かが決定され、そうして付与しない旨が決定されても、最終ゲームでの内部当籤役に応じて所定の復活抽籤により第2演出状態が付与される可能性がある。これにより、第1演出状態の初回から最終のゲームにわたって繰り返し決定される内部当籤役を演出上の抽籤に有効活用することができ、初回ゲームから最終ゲームまで余すことなく内部当籤役に応じた演出を実行することができる。
本発明によれば、様々な演出により遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の上部ドアの分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のベースの部分分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の分解図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における役物装置の第1可動部の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の主制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の副制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の遊技状態フローを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態フローを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄配列表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄コード表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄組合せテーブル(特別役)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄組合せテーブル(再遊技役)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄組合せテーブル(入賞役)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄組合せテーブル(入賞役)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の図柄組合せテーブル(RT移行目)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の内部抽籤テーブル(設定1、非MB中)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の内部抽籤テーブル(設定1、MB中)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の優先順位選択表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の当籤役コマンドナビ番号対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のナビ対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の抽籤グループ対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態抽籤種別対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態抽籤種別使用乱数対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の遊技ロック番号対応表を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]ISMモード移行抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]ISM獲得抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]CZ抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常]ART抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[CZ1]CZ種別抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[CZ1]ボス抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル(ART1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル(ART2)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル(ART3)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル(ART4)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル(ART4(前回ART5))を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART2]ループ保証回数抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART4]勝利報酬抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(超高確)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ抽籤Bテーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブル(通常)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブル(高確)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブル(超高確)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ALL]PTR種別抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブル(CZ、直撃、BB2)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART2,5]ループ率抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の[ART2,5]ループ抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のPTR中リールロック抽籤テーブル(設定1)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の確定CZポイント振り分け抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ楽曲抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ演出カテゴリ抽籤テーブル(1G目)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ演出カテゴリ抽籤テーブル(11G目)を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の対戦ポイント倍化抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZオーラ獲得抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZオーラ内容抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ小窓ケル抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ敵出現抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZバトル技決め抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ敵ジャッジ抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZプッシュボタン色抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ狙え内容抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ枠フラ内容抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ最終煽り抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZナビ種類抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ擬似ナビ押し順抽籤テーブルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の主制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の通常中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のEXCZ中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のART中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のART中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のART準備中スタート時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のリール停止制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のBBチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のBBチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のMBチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のRTチェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態チェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態チェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の出玉状態チェック処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のサブ側ナビ演出制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の当籤役と図柄表示態様との関係を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のCZ中における表示態様を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のART中における内部レベルと演出内容との関係を説明する図である。
<パチスロ機の機能フロー>
本発明の一実施の形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロ機では、単位遊技(ゲーム)を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
所定の開始条件として、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、内部抽籤用乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された内部抽籤用乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、後述する遊技状態や出玉状態の「移行」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。内部当籤役として決定可能で入賞時に特典が付与される役としては、メダルの払い出しに係る小役(ベル、スイカ、チェリー)、再遊技の作動に係る再遊技役(リプレイ)、ボーナスの作動に係る特別役(BB、MB)がある。役以外で遊技状態や出玉状態の移行に際して表示される図柄の組合せは、移行目又はこぼし目という。ハズレ以外の役が内部当籤役として決定された場合は、内部当籤又は単に当籤ともいう。「入賞」は、役に対応する図柄の組合せが表示成立又は成立することを意味するが、移行目又はこぼし目に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることは、「入賞」とはいわずに単に表示成立又は成立という。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞あるいは移行に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞あるいは移行に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が付与されたり、あるいは遊技状態や出玉状態が移行される。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。このような内部抽籤手段、リール停止制御手段及び入賞判定手段は、後述する図柄変動開始手段、当籤役決定手段、停止制御手段、遊技状態制御手段としての主制御回路が担う。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの画像表示装置により行う映像の表示、役物装置の駆動、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。演出としては、リールに対する停止操作の押し順を指示するようないわゆる押し順指示(ナビ演出)が行われる場合がある。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた内部抽籤用乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役等に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞(表示成立)の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、内部当籤役等に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。また、押し順指示といったナビ演出を実行したり実行しないように制御することにより、いわゆる出玉率を間接的に変動させることもできる。このような出玉率に関わる演出内容決定手段は、後述する演出状態制御手段としての主制御回路が担い、演出実行手段は、後述する演出制御手段としての副制御回路が担う。
<パチスロ機の構造>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
[外観構造]
図2は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する筐体としてのキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉自在に取付けられた枠体としてのフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手2cが設けられている(図2では一側面の把手2cのみを示す)。この把手2cは、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて表示された複数(本実施の形態では3つ)のリール3L,3C,3Rが収容されている。
以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。上述の複数(例えば21個)の図柄は、前述のシート材の表面に描かれている。
フロントドア2bは、上部ドア9aと、下部ドア9bと、上部ドア9aに取り付けられ画像を表示する画像表示手段としての液晶表示装置11とを備えている。フロントドア2bは、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉自在に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からキャビネット2aを見た場合に、キャビネット2aにおける左側の端部に設けられている。
図3は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の上部ドアの分解図である。上部ドア9aは、合成樹脂素材で形成され、遊技者に面する前面(パチスロ機1の正面側であり、遊技者に対向する面)に配置された前面パネル5と一体成形されたベース9a−1と、ベース9a−1の背面(前面の反対側の面)側に配置されたカバー9a−2と、を有し、ベース9a−1とカバー9a−2との間には役物装置8が配置されている。
図4は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機のベースの部分分解図である。ベース9a−1は、前面パネル5の背面側に、通電されて動作する部品(例えば、LED(Light Emitting Diode)が配置されたLED基板等)が配されている。前面パネル5は、前面側に互いに異なる位置まで突出する形状で形成された固定装飾部5a,5b,5cが形成されている。固定装飾部5a,5b,5cの背面側には、それぞれLED基板72(72a,72b,72c)が配されている。LED基板72a,72b,72cは、それぞれ固定装飾部5a,5b,5cに近接する位置に配されており、前面背面方向において、互いに異なる位置に配されている。
また、ベース9a−1は、その内部に、LED基板72a,72b,72cを接地させる金属片73が配されている。金属片73は、LED基板72a,72b,72cが配列された方向(例えば、水平方向)に延びる板状体で形成され、通電可能な素材で形成された部材(例えば、金属製のビス等)を介して、LED基板72a,72b,72cに接続されている。
金属片73は、LED基板72aに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73aと、LED基板72bに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73bと、LED基板72cに近接した位置に配され接続された接続部の一例であるアース73cと、アース73a及びアース73cをアース73bにそれぞれ接続し通電可能な素材で形成された連結部73eと、アース73a及びアース73cにそれぞれ接続され金属片73を流れる電気を外部に流す端子部73dと、を備える。
本実施形態において、固定装飾部5bは、固定装飾部5a及び5cに比べ、より前面側に配置されている。このため、LED基板72bは、LED基板72a及び72cに比べ、より前面側に配置されている。そして、金属片73は、アース73bがアース73a及びアース73cより前面側に突出している。このようなアース73bは、突出部の一例であり、金属片73は、複数の部品に接続され、部品が配された位置に応じて、前面方向に突出する突出部を有する金属片の一例である。
また、アース73bは、金属片73の略中央に配置され、前面から見て矩形状であり、上面から見て背面側が開いた略コの字形状に板状体が屈曲されて形成され、前面パネル5の背面側に形成された矩形形状の孔に嵌合されている。このように、金属片73を前面パネル5に固定することで、振動等によりビス等が緩み、金属片73が上下方向、左右方向にズレたり、左右端部が回動してしまうのを防止できる。
図3に戻って、カバー9a−2は、ベース9a−1の背面側に配置され、前面パネル5の背面側に配されたLED基板72a,72b,72c(図4参照)等の通電されて動作する部品や、LED基板72a,72b,72c等を接地する金属片73(図4参照)を覆う。また、カバー9a−2には、後述する副制御基板42(図9参照)等の制御基板が保護ケースに収容され取り付けられている。
<役物装置>
次に、役物装置8について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の分解図である。図5に示す一点鎖線は、互いに係合又は接触する部材を示す線である。以下の説明において、左とはパチスロ機1の正面(前面)側から見て左であり、右とはパチスロ機1の正面(前面)側から見て右である。また、図5においては、理解を容易にするため、装飾部位を外形のみ点線で示している。
可動役物の一例である役物装置8は、装飾部位(下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)が配された可動部82と、可動部82を遊技者に面する平面に平行して延びる所定方向(例えば、上下方向及び左右方向)へ移動可能に支持する非可動部81と、可動部82を移動させる駆動部83と、を備える。
非可動部81は、遊技者に面する平面上の一方側(例えば、右側)に配置された第1ベース811と、遊技者に面する平面上の他方側(例えば、左側)に配置された第2ベース812と、第1ベース811及び第2ベース812の間に配置され、一端が第1ベース811に接続され、他端が第2ベース812に接続された連結ベース813と、連結ベース813の前面側に配置された中央ベース814と、を備える。
第1ベース811は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、上下方向)に延び、この直交する方向に延びる第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cを備える。第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cは、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド811a及び第2ガイド811bは、上記直交する方向に同一線上に配置されている。第3ガイド811cは、第1ガイド811a及び第2ガイド811bと、連結ベース813が延びる方向に並列して配置されている。第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cの係合部材には、後述する可動部82における第1可動部820の第1矩形部821が係合されている。また、第1ベース811には、後述する駆動部83の第1駆動部870及び後述するストッパ815が配されている。
第2ベース812は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、上下方向)に延びる。第2ベース812は、この直交する方向に延び背面を向き、後述する可動部82における第1可動部820のローラ825が当接可能な当接面812aを備える。このような第2ベース812は、上下方向に延びる部材の一例である。
連結ベース813は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に延びる左ガイド813a及び右ガイド813bと、略中央において、連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に配列された歯車813c、第1係合部813d及び第2係合部813eと、を備える。
左ガイド813a及び右ガイド813bは、それぞれ一対で設けられている。一対の左ガイド813a及び一対の右ガイド813bは、それぞれ連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に配列され平行して延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。歯車813cは、第1係合部813d及び第2係合部813eの間に配置されている。一対の左ガイド813aの係合部材には、後述する可動部82における第2可動部830が係合する。一対の右ガイド813bの係合部材には、後述する可動部82における第3可動部840が係合する。歯車813cには、後述する可動部82における第2可動部830のラック830b及び第3可動部840のラック840bが係合する。第1係合部813dは、後述する可動部82における第2可動部830の溝830aに摺動可能に係合する。第2係合部813eは、後述する可動部82における第3可動部840の溝840aに摺動可能に係合する。また、連結ベース813には、後述する駆動部83の第2駆動部880が配されている。
中央ベース814は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に配列された1対のガイド814aを有する。1対のガイド814aは、それぞれ連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。1対のガイド814aには、後述する上中支持部854が係合されている。
可動部82は、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)と直交する方向(例えば、所定方向の一例である上下方向)に移動可能な第1可動部820と、連結ベース813が延びる方向に移動可能な第2可動部830と、連結ベース813が延びる方向において第2可動部830に並列して配置され、連結ベース813が延びる方向において第2可動部830とは反対方向に移動可能な第3可動部840と、を備える。
第1可動部820は、連結ベース813が延びる方向と直交する方向(例えば、上下方向)を長手として形成された第1矩形部821と、第1矩形部に端部が接続され、連結ベース813が延びる方向(例えば、左右方向)に延びる第2矩形部824と、を備える。第1可動部820は、第1矩形部821及び第2矩形部824により、略T字形状に形成されている。図5に示す例では、第1可動部820は、上下方向に移動可能に配置しているので、第1可動部820は、前面側から見て略T字を横向きにした形状に形成されている。
第1矩形部821は、非可動部81における第1ベース811の第1ガイド811a、第2ガイド811b及び第3ガイド811cの係合部材に係合されている。即ち、第1矩形部821は、可動部82の移動方向(例えば、上下方向)に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所と、可動部82の移動方向と直交する方向(例えば、左右方向)において第1ガイド811a及び第2ガイド811bと並列された第3ガイド811cの1箇所とで、非可動部81に移動可能に支持されている。このような第1矩形部821を備える可動部82は、上下方向に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所で、非可動部81に移動可能に支持されているので、可動部82や回動部82に取り付けられた部材の重量により、前面側や背面側へ回動してしまうのを防止できる。また、可動部82は、前面側から見て略T字を横向きにした形状に形成し、第1矩形部821のみを非可動部81に係合させた片持ち構造とすることで、省スペース化を可能としている。この場合、可動部82には、第1矩形部821を中心とし、第2矩形部824の先端が重力により下方に向かう回転力が発生する。本実施形態によれば、第1矩形部821を備える可動部82は、上下方向に配列された第1ガイド811a及び第2ガイド811bの2箇所と、左右方向において第1ガイド811a及び第2ガイド811bと並列された第3ガイド811cの1箇所とで、非可動部81に移動可能に支持されているので、上記回転力により、可動部82が回動してしまうのを防止できる。
図6は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機における役物装置の第1可動部の動作を説明する図である。図6において、第1可動部820は、図6(a)に示す状態から、上方に移動することで、図6(b)に示す状態を経て、図6(c)に示す状態となり停止する。図6(a)に示すように、第1可動部820の第1矩形部821は、第1矩形部821が延びる方向(例えば、上下方向)に延びるラック部822と、第1矩形部821が延びる方向(例えば、上下方向)に並んだ複数の突部823と、を備える。
複数の突部823は、第1可動部820の上下方向の移動範囲における最上端位置で、後述するストッパ815に係止される第1突部823Aと、第1可動部820の上下方向の移動範囲における最上端位置と最下端位置との間である途中位置でストッパ815に係止される第2突部823Bと、を備える。突部823は、第1可動部820が停止した状態(図6(c)に示す状態)で、後述するストッパ815の当接面817aに当接する下面823aと、下面823aの上方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、第1可動部820が上方へ移動する過程(図6(a),(b)に示す状態)において、後述するストッパ815の摺接面817bに摺接可能な側面823bを有する。
非可動部81の第1ベース811には、複数の突部823を係止して、可動部82における第1可動部820の移動を規制するストッパ815が設けられている。ストッパ815は、突部823を係止する係止状態(図6(c)に示す状態)又は係止状態が解除された非係止状態(図6(a),(b)に示す状態)に変化可能である。ストッパ815は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御されるソレノイド816と、ソレノイド816により他方側から一方側又は一方側から他方側に移動可能であり、第1可動部820の複数の突部823に当接する係止部817と、係止部817を他方側に付勢する付勢部材818と、を備える。
係止部817は、係止状態(図6(c)に示す状態)において突部823の下面823aと当接する当接面817aと、当接面817aの下方において、一方側から他方側へ下り傾斜し、第1可動部820が上方へ移動する過程(図6(a),(b)に示す状態)において、突部823の側面823bに摺接可能な摺接面817bと、を有する。
ストッパ815は、可動部82が下方に移動する場合、副制御回路101(図11参照)にソレノイド816が制御され、係止部817が他方側から一方側に移動され、非係止状態となり、第1可動部820の突部823が係止部817を通過後に、副制御回路101にソレノイド816が制御され、係止部817が一方側から他方側に移動され、係止状態となる。また、可動部82は、上方に移動する場合、図6(a)に示す状態から、第1可動部820の突部823の側面823bが、ストッパ815の係止部817の摺接面817bに摺接する。すると、ストッパ815の係止部817は、第1可動部820の突部823により他方側に押圧され、付勢部材818が弾性変形して収縮し、他方側に移動し、図6(b)に示す状態となる。即ち、突部823は、係止部817に対する付勢に抗って係止部817より上方に移動する。そして、ストッパ815の係止部817は、第1可動部820の突部823が通過すると、付勢部材818に付勢されて一方側に移動し、当接面817aが第1可動部820の突部823の下面823aに当接し、図6(c)に示す状態となり、第1可動部820の下方への移動を規制する。
図5に戻って、第2矩形部824は、第2矩形部824が延びる方向(例えば、左右方向)に配列された左ガイド824a及び右ガイド824bを有する。左ガイド824a及び右ガイド824bは、それぞれ第2矩形部824が延びる方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。左ガイド824aの係合部材には、後述する下左支持部852が係合されている。右ガイド824bの係合部材には、後述する下右支持部853が係合されている。
また、第2矩形部824には、第1矩形部821に接続された一端と反対側の他端に第1可動部820の所定方向(例えば、上下方向)への移動を案内するローラ825が配されている。ローラ825は、その回転軸が、遊技者に面する平面に平行する方向であって、所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に延び、その外縁が、非可動部81における第2ベース812の当接面812aに当接可能である。
第2可動部830は、非可動部81における連結ベース813の一対の左ガイド813aの係合部材に係合する。第2可動部830は、連結ベース813が延びる方向であって第3可動部840の方向(例えば、右方向)に延び、連結ベース813の第1係合部813dが摺動可能に係合する溝830aと、溝830aの下方に配置され、連結ベース813の歯車813cに係合するラック830bと、上下方向に延び、後述する上左支持部855の係合部855cが係合するシャフト830cと、を備える。
第3可動部840は、非可動部81における連結ベース813の一対の右ガイド813bの係合部材に係合する。第3可動部840は、連結ベース813が延びる方向であって第2可動部830の方向(例えば、左方向)に延び、連結ベース813の第2係合部813eが摺動可能に係合する溝840aと、溝840aの上方に配置され、連結ベース813の歯車813cに係合するラック840bと、上下方向に延び、後述する上右支持部856の係合部856cが係合するシャフト840cと、を備える。
即ち、非可動部81における連結ベース813の歯車813cには、第2可動部830のラック830bと、第3可動部840のラック840bと、が係合している。これにより、第3可動部840が所定方向(例えば、左側)に移動すると、ラック840bと係合する歯車813cが回転し、この力が歯車813cと係合するラック830bに伝達され、第2可動部830が所定方向と反対方向(例えば、右側)に移動する。
このように、非可動部81において、非可動部81(連結ベース813)が延びる方向に移動可能に取り付けた2つの可動部82(第2可動部830、第3可動部840)に、それぞれ係合部(ラック830b、ラック840b)を設け、これらの係合部を、非可動部81の回転自在の回転係合部(歯車813c)に係合させる。これにより、一方の可動部82だけを移動させれば、これに連動して他方の可動部82を移動させることが可能となる。よって、1つの可動部を移動させるための駆動部を設ければよいので、2つの可動部82をそれぞれ移動させるための駆動部を設ける場合に比べ、省スペース化が可能となる。
可動部82の第1可動部820の第2矩形部824には、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が接続されている。これにより、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853は、第1可動部820の移動に伴い、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)と同一方向に移動する。
下中支持部851は、その下端側の背面が第1可動部820の第2矩形部824の略中央位置に固定されている。また、下中支持部851は、その上端側の前面が、後述する上中支持部854のガイド854aと係合されている。下中支持部851には、その前面に後述する下中装飾部位861が取り付けられている。
下左支持部852は、その下端側の背面が第1可動部820における第2矩形部824の左ガイド824aの係合部材に係合されている。また、下左支持部852は、その上端側の前面が、後述する上左支持部855の第1ガイド855aと係合されている。下左支持部852には、その前面に後述する下左装飾部位862が取り付けられている。
下右支持部853は、その下端側の背面が第1可動部820における第2矩形部824の右ガイド824bの係合部材に係合されている。また、下右支持部853は、その上端側の前面が、後述する上右支持部856の第1ガイド856aと係合されている。下右支持部853には、その前面に後述する下右装飾部位863が取り付けられている。
上中支持部854は、その上端側の背面が非可動部81における中央ベース814のガイド814aの係合部材に係合され、その上端側の前面左端側が後述する上左支持部855の第2ガイド855bの係合部材に係合され、その上端側の前面右端側が後述する後述する上右支持部856の第2ガイド856bの係合部材に係合されている。また、上中支持部854は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる一対のガイド854aを有する。一対のガイド854aは、それぞれ上中支持部854の左端側と右端側に配置され、可動部82の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。左側のガイド854aの係合部材には、下中支持部851の上端左側が係合されている。右側のガイド854aの係合部材には、下中支持部851の上端右側が係合されている。上中支持部854には、その前面に後述する上中装飾部位864が取り付けられている。
これにより、下中支持部851は、上中支持部854の背面側において、上中支持部854と重なった状態、可動部82の第1可動部820の移動に伴い、上中支持部854と共に、中央ベース814のガイド814aの溝の長さの範囲で移動する。そして、下中支持部851は、更に、可動部82の第1可動部820の移動に伴い、上中支持部854のガイド854aの溝の長さの範囲で移動し、上中支持部854の背後から第1可動部820の移動方向に突出する。
上左支持部855は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる第1ガイド855aと、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に延びる第2ガイド855bと、その上端側に設けられ、第2可動部830のシャフト830cと摺動可能に係合する係合部855cと、を備える。第1ガイド855aは、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド855aの係合部材は、下左支持部852の上端側の前面が係合されている。第2ガイド855bは、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第2ガイド855bの係合部材は、上中支持部854の上端側の前面左端側が係合されている。これにより、上左支持部855は、第2可動部830が移動すると、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。そして、下左支持部852は、上左支持部855が移動すると、第2可動部830の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。
上右支持部856は、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延びる第1ガイド856aと、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に延びる第2ガイド856bと、その上端側に設けられ、第3可動部840のシャフト840cと摺動可能に係合する係合部856cと、を備える。第1ガイド856aは、第1可動部820の移動方向(例えば、上下方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第1ガイド856aの係合部材は、下右支持部853の上端側の前面が係合されている。第2ガイド856bは、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に延び、前面背面方向に貫通する溝と、この溝に摺動可能に係合する係合部材と、を有する。第2ガイド856bの係合部材は、上中支持部854の上端側の前面右端側が係合されている。これにより、上右支持部856は、第3可動部840が移動すると、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。そして、下右支持部853は、上右支持部856が移動すると、第3可動部840の移動方向(例えば、左右方向)に移動する。
下中装飾部位861は、前面が所定の形状に形成され、背面が下中支持部851に固定されている。下左装飾部位862は、前面が所定の形状に形成され、背面が下左支持部852に固定されている。下右装飾部位863は、前面が所定の形状に形成され、背面が下右支持部853に固定されている。上中装飾部位864は、前面が所定の形状に形成され、背面が上中支持部854に固定されている。上左装飾部位865は、前面が所定の形状に形成され、背面が上左支持部855に固定されている。上右装飾部位866は、前面が所定の形状に形成され、背面が上右支持部856に固定されている。
下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、互いに関連する形状に形成されている。上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、互いに近接又は接触した状態において一体となり、1つの形状を形成する。また、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863は、互いに近接又は接触した状態において一体となり、1つの形状を形成する。また、下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、例えば、文字を示す形状で形成してもよい。この場合、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866で1つの意味を表す文字列を示す形状で形成し、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863で1つの意味を表す文字列を示す形状で形成し、両方の文字列により、所定の意味を有するようにしてもよい。
駆動部83は、第1可動部820及び第1可動部820に取り付けられた部材を、所定方向(例えば、上下方向)に移動させる第1駆動部870と、第2可動部830及び第2可動部830に取り付けられた部材を、所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に移動させる第2駆動部880と、を備える。
図6(a)に示すように、第1駆動部870は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御される第1モータ871と、第1モータ871の駆動力を可動部82の第1可動部820に伝達する第1伝達部872と、を備える。第1伝達部872は、第1モータ871により回転する第1歯車872aと、第1歯車872a及び第1可動部820のラック部822と係合する第2歯車872bと、を備える。第1可動部820は、副制御回路101(図11参照)の制御により、第1モータ871が駆動することで、例えば、上方に移動し、図6(a)に示す状態から、図6(b)に示す状態となり、図6(c)に示す状態となる。
図7及び図8は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の背面図である。
図7において、役物装置8は、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851に近接又は接触し、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が一体的な状態で配置され、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854に近接又は接触し、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856が一体的な状態で配置されている。図8において、役物装置8は、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851から離間し、下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853が分離した状態で配置され、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854から離間し、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856が分離した状態で配置されている。
図7に示すように、第2駆動部880は、後述する副制御回路101(図11参照)に制御される第2モータ881と、第2モータ881の駆動力を第3可動部840に伝達する第2伝達部882と、を備える。第2伝達部882は、第2モータ881により回転するリンク部材882aと、リンク部材882aに一端が回動自在に接続され、第3可動部840に他端が回動自在に接続されたアーム部材882bと、を備える。役物装置8は、図7に示す状態から、副制御回路101(図11参照)の制御により、第2モータ881が駆動することで、リンク部材882aが図7中の矢印方向に回動し、アーム部材882bが右方向に引っ張られ、これに伴い第3可動部840も右方向に引っ張られる。すると、第3可動部840と係合する上右支持部856及び上右支持部856と係合する下右支持部853も右方向に引っ張られる。また、第3可動部840が右方向に引っ張られることで、第2可動部830が左方向に引っ張られる。すると、第2可動部830と係合する上左支持部855及び上左支持部855と係合する下左支持部852も右方向に引っ張られる。これにより、役物装置8は、図8に示す状態となる。
図2に戻って、液晶表示装置11は、例えば、前面側に形成された表示領域11aに遊技上の演出に係る画像や遊技に関する情報を表示するようフロントドア2bの上部ドア9aの上部に取り付けられている。液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する他、例えば遊技機のカスタマイズや遊技履歴等の遊技台情報を表示することができる。また、液晶表示装置11には、遊技場の管理者の操作に応じて、ホールメニューが表示される。この場合、液晶表示装置11をタッチパネルで構成し、ホールメニューにおいて、管理者が操作可能なボタン等を表示することができる。
また、上部ドア9aは、3つのリール3L,3C,3Rの一部を視認させることが可能な表示窓4を有する。表示窓4は、3つのリール3L,3C,3Rに対応する3つの左表示窓4L,中表示窓4C,右表示窓4Rによって構成されている。
これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。すなわち、本実施形態では、入賞判定ラインがいわゆる右下がりのクロスダウンとして設定されている。
また、上述したリール3L,3C,3R及び液晶表示装置11の前面側には、保護ガラス6が配設されている。これにより、リール3L,3C,3R及び液晶表示装置11を遊技者が直接触れることができないようになっている。
また、上部ドア9aの前面パネル5には、その上部において固定装飾部5bを挟むように配置された一対の上部特定装飾部5dと、その下部において略中央に配置された下部特定装飾部5eと、その他の装飾部材と、が形成されている。一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eの背面側には、それぞれLED基板72(図9参照)が配されている。上述の固定装飾部5a,5b,5c、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eは、遊技の進行に応じて、それぞれの背後に配されたLED基板72のLED25(図9参照)が点灯することにより、発光する演出が行われる。
下部ドア9bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、選択ボタン(プッシュボタン)、決定ボタン等)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。すなわち、メダル投入口13は、遊技者によってメダルが投入されるためのものである。メダル投入口13から投入されたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、遊技者の操作に応じて全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始させるためのものであり、開始操作手段を構成する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応付けて設けられ、遊技者の操作に応じて対応する各リールの回転を停止させるためのものである。これらストップボタン17L,17C,17Rは、停止操作手段を構成する。
また、これらストップボタン17L,17C,17Rは、液晶表示装置11に表示される情報に関する操作を行う際に用いられるようになっており、例えば液晶表示装置11の表示画面上における選択操作を行う際に用いられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
選択ボタン及び決定ボタンは、液晶表示装置11の表示画面上における各種操作を行う際に用いられる。
また、台座部12には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器28が設けられている。この7セグ表示器28は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。また、7セグ表示器28には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄の組合せを入賞判定ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を指示する指示モニタ(図示せず)が設けられている。指示モニタは、例えば、7セグメントLEDにより構成され、指示する停止操作の情報に一義的に対応する態様で点灯や点滅することで、遊技者に対して必要な停止操作の情報としていわゆる押し順を指示(報知)する。
下部ドア9bの下部には、メダル払出口21、メダル受皿22、スピーカ23L,23R等が設けられている。メダル払出口21は、後述のホッパー装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿22は、メダル払出口21から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ23L,23Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
<パチスロ機の電気的構成>
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図9に示すように、パチスロ機1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有している。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69が接続されている。つまり、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46は、図示しないセレクタ内をメダルが通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
選択スイッチ67は、選択ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。決定スイッチ68は、決定ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。
副中継基板69は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とが電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とに電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ23L,23Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図11参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED群25を発光させて、点滅パターンを表示する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
駆動制御基板78は、副制御回路101(図11参照)の制御により実行される演出に応じて、役物装置8(図5参照)のソレノイド816、第1モータ871及び第2モータ881を駆動させる。役物装置8は、駆動制御基板78によって駆動制御されることで所定方向(例えば、上下方向)に、装飾部位(図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動させる。また、役物装置8は、駆動制御基板78によって駆動制御されることで所定方向と直交する方向(例えば、左右方向)に、装飾部位の一部(図5に示す下左装飾部位862、下右装飾部位863、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動させる。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群25)、役物装置8(装飾部位の移動)の駆動及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図10を参照して説明する。図10は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、制御手段としての主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技状態や演出状態(以下、「出玉状態」ともいう)を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、後述する副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535、0〜255)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。なお、乱数発生器98は、例えば、内部抽籤用乱数値を抽出するために0〜65535の乱数を発生し、演出用乱数値を抽出するために0〜255の乱数を発生する。乱数発生器としては、内部抽籤用乱数値を抽出するための乱数発生器と、演出用乱数値を抽出するための乱数発生器とを個別に複数設けるようにしてもよい。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図11を参照して説明する。図11は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図11に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、図9に示す液晶表示装置11、ソレノイド816、第1モータ871、第2モータ881、LED群25、スピーカ23L,23R等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91(図10参照)から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力、液晶表示装置11の表示制御及び役物装置8(図5参照)の駆動の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91(図10参照)との通信を制御するための主基板通信タスク等が含まれる。また、制御プログラムには、主制御回路91から送信されるコマンド信号(当該コマンド信号に含まれる遊技状態や出玉状態、内部当籤役や表示された図柄の組合せ等の情報)に基づいて演出(映像表示、役物動作、ランプ点灯、音出力等)を制御する演出制御タスク等が含まれる。演出制御タスクには、液晶表示装置11(図2参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、役物装置8(図5参照)の装飾部位の移動を制御する駆動制御タスク、LED群25(図9参照)等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ23L,23Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域等が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出に応じた演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信されるコマンド信号に含まれる遊技状態や出玉状態、内部当籤役や表示された図柄の組合せ等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、決定された演出に応じて指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。また、サブCPU102は、決定された演出に応じて指定された役物装置移動パターンデータに従って役物装置8(図5参照)装飾部位を移動する。
また、サブCPU102は、決定された演出に応じて指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ23L,23Rにより出力させる。また、サブCPU102は、決定された演出に応じて指定されたランプデータに従ってLED群25の点灯及び消灯を制御する。
[駆動制御]
駆動制御手段の一例である副制御回路101(図11参照)は、主制御回路91(図10参照)から送信されるコマンド信号に基づいて演出を決定し、当該演出に応じて指定された役物装置移動パターンデータに基づき、役物装置8のソレノイド816、第1モータ871及び第2モータ881の駆動を制御する。副制御回路101(図11参照)は、役物装置8において、3段階で、装飾部位(図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)を移動する制御を行う。
図12から図15は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の動作を説明する図である。図12は、役物装置8の初期状態を示している。図13は、役物装置8の1段階移動した状態を示している。図14は、役物装置8の2段階移動した状態を示している。図15は、役物装置8の3段階移動した状態を示している。
図12に示すように、役物装置8は、初期状態において、第1可動部820が最上端位置に配置され、第2可動部830及び第3可動部840が互いに最も近接した位置に配置されている。これにより、図5に示す下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が互いに近接又は接触し一体的な状態で配置されており、また、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866も互いに近接又は接触し一体的な状態で配置されている。そして、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863は、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後に配置されている。また、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、固定装飾部5b(図4参照)の背後に配置されている。即ち、下中装飾部位861、下左装飾部位862、下右装飾部位863、上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、初期状態において、遊技者が視認できない状態で配置されている。
副制御回路101(図11参照)は、役物装置8の1段階目の演出において、役物装置移動パターンデータに基づき、ソレノイド816を制御してストッパ815を非係止状態とし、第1モータ871を駆動して第1可動部820を下方に移動し、ストッパ815を係止状態とし、ストッパ815に第1可動部820の第2突部823Bが当接したら、第1モータ871を停止させる。これにより、図5に示す下中支持部851、下左支持部852、下右支持部853、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856は、第1可動部820と共に、下方に移動する。そして、役物装置8は、図13に示す状態となる。
図16から図18は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の役物装置の演出を説明する図である。図16から図18は、前面から役物装置8を見た図である。図16は、役物装置8の1段階移動した状態を示している。図17は、役物装置8の2段階移動した状態を示している。図18は、役物装置8の3段階移動した状態を示している。役物装置8は、1段階目の移動により、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後に、一体的な状態の下中装飾部位861(図5参照)、下左装飾部位862(図5参照)及び下右装飾部位863(図5参照)が配置された状態で、これらが固定装飾部5bの背後から突出し、図16に示す状態となる。即ち、1段階目の移動により、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866は、遊技者により視認可能となる。
次に、副制御回路101(図11参照)は、役物装置8の2段階目の演出において、図14に示すように、役物装置移動パターンデータに基づき、ソレノイド816を制御してストッパ815を非係止状態とし、第1モータ871を駆動して第1可動部820を下方に移動し、第1可動部820が最下端位置まで移動したら、第1モータ871を停止させる。これにより、図5に示す下中支持部851、下左支持部852及び下右支持部853は、第1可動部820と共に、上中支持部854、上左支持部855及び上右支持部856の下方に移動する。
役物装置8は、図17に示すように、2段階目の移動により、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866の背後から突出する。即ち、2段階目の移動により、一体的な状態の下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と、一体的な状態の上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866とは、遊技者が視認可能となる。
次に、副制御回路101(図11参照)は、役物装置8の3段階目の演出において、図15に示すように、役物装置移動パターンデータに基づき、第2モータ881を駆動して、第3可動部840を第2可動部830から離れる方向に移動する。これにより、第2可動部830も第3可動部840から離れる方向に移動し、下左支持部852及び下右支持部853が下中支持部851から離れる方向に移動し、上左支持部855及び上右支持部856が上中支持部854から離れる方向に移動する。
役物装置8は、図18に示すように、3段階目の移動により、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が下中装飾部位861と離間する方向にそれぞれ移動し、上左装飾部位865及び上右装飾部位866が上中装飾部位864と離間する方向にそれぞれ移動する。
図16に示すように、役物装置8は、1段階目の演出において、複数の装飾部位の一部(上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)が、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成する。
また、図17に示すように、役物装置8は、2段階目の演出において、複数の装飾部位の他の一部(下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863)が、複数の装飾部位の上記一部(上中装飾部位864、上左装飾部位865及び上右装飾部位866)に連なる一体的な形状を形成すると共に、複数の装飾部位全体で、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成する。
更に、図18に示すように、役物装置8は、3段階目の演出において、複数の装飾部位全体で、前面パネルの一部(固定装飾部5b)の形状に連なる一体的な形状を形成すると共に、複数の装飾部位の互いに対向する辺が連なることで形成された形状が、前面パネルの一部(一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5e)の形状に連なることで、所定形状(図18に示す例では、Vの字形状)を形成する。また、このとき、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eが発光する。また、下左装飾部位862及び下右装飾部位863が下中装飾部位861から離れる方向に移動し、上左装飾部位865及び上右装飾部位866が上中装飾部位864から離れる方向に移動したことで、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と下中装飾部位861との隙間及び上左装飾部位865及び上右装飾部位866と上中装飾部位864との隙間から、液晶表示装置11の表示領域11aが遊技者から視認可能となり、この表示領域11aに所定の表示(例えば、一対の上部特定装飾部5d及び下部特定装飾部5eの発光色と同じ色の表示)が表示される。これにより、一対の上部特定装飾部5dと下部特定装飾部5eとの発光及び表示領域11aにおける所定の表示により、所定形状(図18に示す例では、Vの字形状)が形成される。
なお、図18に示す例では、下中装飾部位861、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と、下部特定装飾部5eとの間に何も表示されていないが、例えば、この間に透明液晶表示装置を設け、この透明液晶表示装置の表示領域に、下左装飾部位862及び下右装飾部位863と下中装飾部位861との隙間から視認可能な表示領域11aにおける所定の表示から、下部特定装飾部5eに連なる透過性の高い画像を表示してもよい。これにより、一対の上部特定装飾部5dの発光、表示領域11aにおける所定の表示、透明液晶表示装置の表示領域における画像及び下部特定装飾部5eが一体となった所定形状(例えば、Vの字形状)を形成する演出が可能となる。
<パチスロ機の遊技状態及び出玉状態>
次に、図19及び図20を参照して、パチスロ機1において実行される遊技状態及び出玉状態について説明する。
<遊技状態>
図19を参照して、メインCPU93により制御される遊技状態のフローについて説明する。
本実施形態の遊技状態としては、RT0、RT1、RT2、BB内部中(RT3)、BB1中(RT4)、BB2中(RT5)が設けられている。また、RT0〜2において作動する遊技状態としては、MB中が設けられている。RT0、RT1、RT2は、総称して一般遊技状態又は一般中という。BB1中(RT4)、BB2中(RT5)、MB中は、総称して特別遊技状態又はボーナス中という。MB中には、MB1中とMB2中とがあるが、図19にはまとめてMB中としている。BB内部中(RT3)は、BB1又はBB2が内部当籤役として決定され、その入賞が許可された状態であり、後述するように持ち越し状態ともいう。
遊技状態について説明する前に、本実施形態のパチスロ機1に設けられている役について説明する。図28及び図29に示すように、内部当籤役として決定され得る役(当籤役)は、再遊技役(非MB中及びMB中のNo.1〜15:リプレイ、略してリプともいう)、ベル(非MB中のNo.16〜43)、スイカ(非MB中のNo.44,49)、チェリー(非MB中のNo.45,46,50,51:略してチェともいう)、MB1(非MB中のNo.47)、MB2(非MB中のNo.48)、BB1(非MB中のNo.49〜51)、BB2(非MB中のNo.52)が設けられている。リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、MB1、MB2、BB1、BB2は、総称して入賞役という。入賞役のうち、ベル、スイカ、チェリーは、入賞時にメダルの払い出しがある役であり、総称して小役という。ベルには、いわゆる押し順に正解すれば必ず入賞するが、押し順に正解しなければ入賞しない場合もある打順ベル(押し順ベルともいう)と、押し順不問の共通ベルとがある。スイカ及びチェリーは、レア役ともいう。MB1、MB2、BB1、BB2は、総称して特別役という。また、BB1、BB2は、持越役ともいう。リプレイには、RT間の移行契機となる移行役が設けられている。移行役となるリプレイには、RT1からRT2への移行契機となるRT2移行リプといった移行役、RT1、RT2からRT0への移行契機となるRT0移行リプといった移行役がある。また、後述するARTへの移行契機となるグループ役のWSPリプ、SPリプ(所定の停止操作順に応じた表示成立時の図柄組合せに含まれる赤い図柄「バー1」、「バー2」の表示態様から、後述の赤バーW、赤バーSに係るリプレイが成立可能な役)といったART移行役もある。さらに、リプレイには、RT間を移行させずにRTを維持する維持役もある。維持役となるリプレイには、RT0を維持するRT0中リプ(RT0通常リプ、RT0維持リプともいう)と、RT2を維持するRT2維持リプとがある。なお、RT0、RT2からRT1への移行条件としては、いわゆる打順ベルの取りこぼし時に成立するベルこぼし目がある。これらの役の当籤時又は入賞時、もしくはベルこぼし目の成立時に遊技状態が移行する。なお、MB中には、全ての小役(ベル、スイカ、チェリー)が内部当籤役として決定される。
RT0〜RT2について、RT0は、再遊技役の当籤確率(リプレイ当籤確率)が最も低い遊技状態であり、RT1は、RT0よりもリプレイ当籤確率が高い遊技状態であり、RT2は、RT1よりもリプレイ当籤確率が高い遊技状態である。RT2は、AT(アシストタイム)とともに作動する場合があり、この場合にいわゆるARTとして作動する。RT0、RT1、RT2は、総称して一般中ともいう。RT0は、後述する停止操作の打順(押し順)に失敗してベルこぼし目が成立すると、RT1に移行する。RT1において、停止操作の打順(押し順)に正解してRT2移行リプが入賞すると、RT2に移行する一方、停止操作の打順(押し順)に失敗してRT0移行リプが入賞すると、RT0に移行する。RT2において、停止操作の打順(押し順)に失敗してベルこぼし目が成立すると、RT1に移行する一方、停止操作の打順(押し順)に失敗してRT0移行リプが入賞すると、RT0に移行する。
RT0、RT1、RT2といった一般中において、BB1、BB2が内部当籤役として決定されると、BB内部中(RT3)に移行する。BB内部中は、BB1、BB2が内部当籤役として持ち越され、これらBB1、BB2に対応する図柄組合せがリール3L,3C,3Rに対する停止操作のタイミングに応じて入賞判定ラインに沿って停止表示されることを許容するいわゆる持ち越し状態である。BB内部中は、リプレイ当籤確率がRT0と概ね同程度となる。BB内部中において、内部当籤役に応じたBB1、BB2に対応する図柄組合せが入賞判定ラインに沿って停止表示されると、BB入賞となり、BB1(RT4)、BB2(RT5)が作動する。BB1(RT4)、BB2(RT5)は、例えば351枚を超えるメダルの払い出しを条件にその作動が終了する。BB1(RT4)、BB2(RT5)の作動が終了すると、RT0に移行する。
なお、BB1、BB2が内部当籤役として決定されると、それに対応するデータがメインRAM95の持越役格納領域にセットされる。持越役格納領域にセットされたデータは、対応するBB1、BB2が入賞するまで維持され、BB1、BB2が入賞すると、持越役格納領域のデータがクリアされる。この持越役格納領域にデータがセットされているか否かに応じてBB1、BB2の持ち越し状態であるか否かが判定可能とされる。一方、その他の再遊技役や小役、MB1及びMB2については、内部当籤役として決定されると、それに対応するデータがメインRAM95の内部当籤役格納領域にセットされ、1ゲーム(単位遊技)が終了する毎に内部当籤役格納領域のデータがクリアされる。また、各役に対応する図柄の組合せが表示されると、それに対応するデータがメインRAM95の表示役格納領域にセットされ、1ゲーム(単位遊技)が終了する毎に表示役格納領域のデータがクリアされる。
また、RT0、RT1、RT2といった一般中において、MB1、MB2が内部当籤役として決定され、これらのMB1、MB2に対応する図柄組合せが入賞判定ラインに沿って停止表示されると、MB入賞となり、MB入賞時のRT0〜2をそのまま維持しつつ(RT移行無しで)MB中となる。例えば、RT0中にMB入賞となってMB中となると、MB中RT0となり、当該MB中RT0が終了すると、非MB中のRT0に戻る。RT1中、RT2中のMB入賞の場合もRT0中のMB入賞の場合と同様である。また、MB1入賞によるMB1中は、例えば9枚を超えるメダルの払い出しを条件にその作動が終了する。MB2入賞によるMB2中は、例えば36枚を超えるメダルの払い出しを条件にその作動が終了する。
<出玉状態>
次に、図20を参照して、メインCPU93により制御される出玉状態のフローについて説明する。
本実施形態の出玉状態とは、指示モニタによりナビ指示が行われる区間と行われない区間とにより、当該区間におけるメダルの平均獲得枚数が増加・減少するように制御される状態を意味する。出玉状態としては、大別すると、通常状態(通常、通常区間)、チャンスゾーン(CZ、EXCZ、待機区間)、ART(有利区間)、BB1,BB2に連動して作動する通常BB,特殊BB、ARTに移行する前のART準備中(有利区間)が設けられている。なお、以下の説明においては、特にメインCPU93により制御される状態を「出玉状態」と称し、サブCPU102により制御される状態を「演出状態」と称する。基本的に、出玉状態と演出状態とは一致するが、一致しない場合もある。これについては後述する。
通常状態は、指示モニタによりナビ指示が行われない出玉状態であり、後述するCZ抽籤の当籤結果に基づいてCZ又はEXCZに移行する。通常状態においては、後述するISMポイントを獲得し、このISMポイントを用いてCZ抽籤が行われる。また、通常状態は、特定の条件において後述するART抽籤が行われる場合があり、このART抽籤の当籤結果に基づきARTに移行する場合がある。さらに、通常状態においては、後述するCZ前兆、ART前兆、非ART前兆といった演出が実行される場合がある。なお、通常状態においては、指示モニタによりナビ指示が行われるようにしてもよい。この場合、後述するARTの場合よりも低い確率でナビ指示が行われることが好ましい。
チャンスゾーンは、指示モニタによりナビ指示が行われない出玉状態であり、通常CZ(単に「CZ」という)とEXCZとがある。
CZは、RT0中又はRT1中の通常状態からCZ抽籤の当籤結果に基づき移行するナビ指示が行われない出玉状態であり、予め定められた例えば14ゲーム(14G)にわたり継続する。CZは、13ゲーム目までは敵キャラクタを倒して後述する技ポイントを獲得し、この技ポイントの累計数(獲得数)に応じたメータ表示を行わせるような演出が実行され、最終ゲーム(14G目)において後述するART抽籤の当籤結果に基づきボスキャラクタを倒したような演出が行われることにより、図示しないART準備中を介してART(ARTLv2)に移行する。なお、CZにおいては、指示モニタによりナビ指示が行われるようにしてもよい。この場合、後述するARTの場合よりも低い確率でナビ指示が行われることが好ましい。
EXCZは、RT2中の通常状態からCZ抽籤の当籤結果に基づき移行するナビ指示が行われる出玉状態であり、後述するART移行役の当籤に応じてARTに移行する場合を除き、予め定められた例えば最低でも10ゲーム(10G)にわたり継続する。EXCZにおいては、ART移行役が内部当籤役として決定された場合に、いわゆる逆押しによってART移行役に対応する図柄組合せを停止表示させる旨を示唆するようなカットイン表示が行われる。EXCZは、後述するゲーム数加算抽籤の当籤結果に基づき11ゲーム以上継続する可能性があり、付与されたゲーム数を消化する前にART移行役の当籤に応じてARTに移行する。なお、EXCZ中において、ART移行役としてSPリプに当籤すると、後述するARTLv4に移行する一方、ART移行役としてWSPリプに当籤すると、後述する特化準備及びPTRを経由してARTLv5に移行する。また、EXCZにおいては、指示モニタによるナビ指示が例えば抽籤により確率的に行われるようにしてもよい。この場合、後述するARTの場合よりも低い確率でナビ指示が行われることが好ましい。
ARTは、指示モニタによりナビ指示が行われる出玉状態であり、一例として4階層に分けられたARTLv1、ARTLv2、ARTLv3、ARTLv4、特化準備、上乗せ特化ゾーンとしてのPTR1〜3、ARTの本体ゾーンとなるARTLv5、上乗せ特化ゾーンとしてのRUSHといった状態に分けられる。
ARTLv1、ARTLv2、ARTLv3、ARTLv4は、一段階ずつ昇格・降格するような演出が行われる状態であり、各々のゲーム数として例えば20ゲーム(20G)が割り当てられている。基本的には、ARTLv1において、後述するレベルアップ抽籤により当籤結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv2に昇格し、レベルアップ抽籤でハズレの結果が得られると、20ゲーム消化後に降格となり、通常状態に移行する。ARTLv2において、レベルアップ抽籤により当籤結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv3に昇格し、レベルアップ抽籤でハズレの結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv1に降格となる。ARTLv3において、レベルアップ抽籤により当籤結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv4に昇格し、レベルアップ抽籤でハズレの結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv2に降格となる。ARTLv4において、レベルアップ抽籤により当籤結果が得られると、20ゲーム消化後に昇格となって特化準備に移行し、レベルアップ抽籤でハズレの結果が得られると、20ゲーム消化後にARTLv3に降格となる。CZ(通常CZ)からARTに移行する際には、当初移行先としてARTLv2に移行する。EXCZからARTに移行する際には、ART移行役の当籤種別に応じて当初移行先としてARTLv4に移行する場合と特化準備に移行する場合とがある。なお、演出内容の決定や実行自体については、サブCPU102により行われる。また、EXCZからARTに移行する際には、通常CZからARTに移行する際の当初移行先となるARTLv2よりも有利なARTLv3以上のレベルから開始させることが望ましい。また、ARTLv1、ARTLv2、ARTLv3において、レベルアップ抽籤により2以上の当籤結果が得られる場合があり、この場合、現時点でのレベルから2以上の昇格が内部的に確約される。また、ARTLv1、ARTLv2、ARTLv3、ARTLv4における例外的な演出としては、一旦降格した後に昇格するような内容の演出が表示される場合がある。このような演出については、必ず実行されるようにしてよいし、所定の条件(例えば、後述するグレード等のパラメータを参照)に応じて実行するようにしてもよい。
特化準備は、後述する上乗せ特化ゾーンのPTR1〜3を決定するための演出が行われる状態であり、例えば3ゲーム(3G)が割り当てられている。特化準備において3ゲーム消化すると、PTR1〜3のいずれかに移行する。PTR1〜3は、ARTLv5の初期ゲーム数を決定するための状態であり、例えば、PTR1は5ゲーム(5G)、PTR2は6ゲーム以上(6G〜)、PTR3は15ゲーム以上(15G〜)にわたり実行される。PTR1〜3においては、後述する上乗せゲーム数抽籤の当籤結果に応じてARTLv5のゲーム数が上乗せされる。PTR1は、5ゲーム消化するとARTLv5に移行する。PTR2は、リプレイ当籤回数が5回以上となった後にベルに当籤した場合、ARTLv5に移行する。PTR3は、15ゲーム以内にART移行役に当籤すると再び15ゲームが割り当てられることでゲーム数が延長され、ART移行役が当籤することなく付与されたゲーム数を消化するとARTLv5に移行する。
ARTLv5は、PTR1〜3又は後述するRUSHにおいて上乗せされたゲーム数にわたり継続する状態である。ARTLv5がゲーム数を消化して終了すると、ARTLv4に戻る。なお、ARTLv5がゲーム数を消化すると、ART終了として例えば通常状態に戻るようにしてもよい。このようなARTLv5においても、上乗せゲーム数抽籤の当籤結果に応じてゲーム数が上乗せされる可能性がある。また、ARTLv5において、後述する上乗せ特化ストック抽籤により当籤結果が得られると、RUSHに移行する。RUSHは、ARTLv5のゲーム数を上乗せするような演出が行われる状態であり、例えば3ゲーム(3G)を1セットとしてセット単位にゲーム数が割り当てられる。RUSHにおいては、上乗せゲーム数抽籤の当籤結果に応じてARTLv5のゲーム数が上乗せされる。RUSHにおいてセット分のゲーム数を消化すると、ARTLv5に移行する。
通常BBは、BB1(RT4)に連動して作動する出玉状態であり、特殊BBは、BB2(RT5)に連動して作動する出玉状態である。通常BBは、BB1(RT4)の終了に応じて通常状態又はチャンスゾーン(CZ)に移行するほか、ART移行役に当籤した場合、ART準備中を経由してARTLv2あるいはARTLv5に移行する場合がある。例えば、通常BB中にART移行役としてSPリプに当籤すると、BB1(RT4)終了後にART準備中を経由してARTLv2に移行する一方、通常BB中にART移行役としてWSPリプに当籤すると、BB1(RT4)終了後にART準備中を経由してARTLv5に移行する。特殊BBは、BB2(RT5)の終了に応じて終了すると、ART準備中に移行する。通常BB、特殊BBは、メダルの平均獲得枚数が例えば240枚である。このような通常BB、特殊BBは、通常状態、チャンスゾーン、ART中のBB1又はBB2の当籤によるBB内部中を経てBB1又はBB2の入賞に応じて作動する。ART準備中は、ARTへの移行に際して遊技状態がRT2に滞在していない場合に当該RT2に移行するまでARTの開始を待つ状態であり、CZからARTLv2に移行する際、通常BBからARTLv2又はARTLv5に移行する際、あるいは特殊BBからARTLv5に移行する際に作動する。例えば、通常BB終了後にSPリプの当籤に応じてARTに移行する際は、RT2に移行するまでART準備中が作動し、当該ART準備中が終了(RT2に移行)すると、ARTLv2に移行する。また、通常BB終了後にWSPリプの当籤に応じてARTに移行する際は、RT2に移行するまでART準備中が作動し、当該ART準備中が終了(RT2に移行)すると、特化準備を経由してARTLv5に移行する。特殊BB終了後は、必ずART準備中が作動し、当該ART準備中が終了すると、特化準備を経由してARTLv5に移行する。なお、本実施形態においては、BB2の当籤に応じてPTRへの移行が確定するようになっている。そのため、特殊BBからART準備中を経由して移行する特化準備においては、所定の割り当てられた3ゲームに依存することなく、後述するRT2移行リプが当籤したゲームの次ゲームからPTR1〜3のいずれかに移行する。また、EXCZからARTに移行する際は、基本的にRT2が維持されているため、ART準備中を経由することなく直接ARTに移行する。
なお、ARTへの移行条件としては、ART抽籤による当籤(ART当籤)のほか、ART移行役(SPリプ、WSPリプ)の当籤、BB2の当籤(BB1の当籤は含まない)、MB中の中段チェリーの当籤があり、出玉状態に応じてARTの移行条件を満たす場合に、ARTに移行することとなる。
<図柄配列表>
次に、図21を参照して、各リール3L,3C,3Rに描かれた図柄の配列について説明する。
図21に示すように、図柄配列表は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの各々の周面に配された複数の図柄の図柄番号を表している。図柄配列表は、21個の図柄番号「0」〜「20」と、これらの図柄番号に対応する図柄との対応関係を示している。
図柄番号「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの各々における回転方向に沿う図柄の位置を特定するために用いられる。図柄番号「0」〜「20」に対応する図柄は、リールインデックス及び図柄カウンタの値を用いて特定される。例えば、メインCPU93は、リールインデックスが検出されてから図柄カウンタの値を参照することで図柄何個分の回転が行われたのかを管理し、各リール3L、3C、3Rの図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。例えば、本実施形態において、各リール3L、3C、3Rは、表示窓4内において複数の図柄が上から下へと移動する方向に回転する。これにより、遊技者は、表示窓4の中段を図柄番号が大きくなる順に(図柄番号「20」の次は図柄番号「0」となる順に)複数の図柄が通過していく様子を目視することができる。そして、リールインデックスが検出されるときに表示窓4の中段に位置する図柄(表示窓4の中段を通過中の図柄)が図柄番号「0」である場合、リールインデックスが検出されてからの図柄カウンタの値に基づき、図柄番号「0」から何個分大きい図柄番号の図柄が表示窓4の中段に位置するのか(通過中にあるのか)特定され、中段に位置する図柄番号の図柄からその余の図柄番号に対応する図柄の位置も特定される。
なお、本実施形態のパチスロ機1においては、入賞判定ラインがいわゆる右下がりのクロスダウンとして1ライン設定されており、後述する図柄組合せテーブルに示される図柄組合せが入賞判定ラインに沿って停止表示されると、所定の特典が付与される。
<図柄コード表>
次に、図22を参照して、図柄コードについて説明する。
図22に示すように、図柄コード表は、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄とコードとの対応関係を表している。本実施形態のパチスロ機1で用いる図柄は、同図に示すように、「バー1」、「バー2」、「白7」、「Bバー」、「リプ」、「ベル1」、「ベル2」、「ベル3」、「スイカ」、「チェリー」の10種類である。「バー1」及び「バー2」は、特に区別しない場合は総称して赤バー又はシンボルという。「ベル1」、「ベル2」、及び「ベル3」は、特に区別しない場合は総称してベルという。
<図柄組合せテーブル>
次に、図23〜27を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図23は、特別役(BB1、BB2、MB1、MB2)に係る図柄組合せテーブル、図24は、再遊技役(リプレイ)に係る図柄組合せテーブル、図25及び図26は、小役(スイカ、特殊役、チェリー、ベル)に係る図柄組合せテーブル、図27は、移行目に係る図柄組合せテーブルを示している。
図柄組合せテーブルは、表示された図柄の組合せが役あるいは移行目に対応するものか否かを判定する際に用いられ、特典の種類に応じて予め定められた図柄組合せ(コンビネーション)と、図柄組合せが表示された際の特典(メダルの払出枚数)と、図柄組合せが停止表示された(成立した)際にメインRAM95に格納されるデータとの対応関係を規定している。なお、図23〜27において、メインRAM95に格納されるデータについては図示省略している。
本実施形態では、入賞判定ラインに沿って表示される図柄組合せが図柄組合せテーブルに規定された図柄組合せ(コンビネーション)と一致する場合に入賞あるいは移行目(ベルこぼし目)の表示成立と判定される。入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスゲーム(役物連続作動装置)の作動といった特典が遊技者に与えられる。また、移行目としてベルこぼし目の表示成立と判定されると、RT0又はRT2からRT1へと遊技状態が移行することとなる。入賞判定ラインに沿って停止表示された図柄組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている特別役、再遊技役、及び小役に係る図柄組合せと一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。移行目としてのベルこぼし目に係る図柄組合せが表示された場合も、「ハズレ」となる。なお、図柄組合せテーブルには、全ての「ハズレ」の図柄組合せを設け、図柄組合せテーブルを直接参照することによって「ハズレ」を特定するようにしてもよい。
図柄組合せテーブルに規定されるコンビネーションは、各リール3L、3C、3Rが停止した場合に、入賞判定ラインに沿って停止表示される各リール3L、3C、3Rの図柄組合せを意味する。それぞれのコンビネーション名には、図柄組合せを構成する図柄の種別や役割に応じた名称が規定されている。
また、図柄組合せテーブルに規定される払出枚数は、対応する図柄組合せ(コンビネーション)が停止表示された際に払い出されるメダルの枚数を規定する。例えば、図25を参照すると、コンビネーション名「C_XDスイカ_01」に係る図柄組合せが停止表示された場合には、4枚のメダルが払い出される。なお、本実施形態においては、1ゲームに必要なメダルの投入枚数(規定数)が3枚に設定されている。
本実施形態においては、属性(略称)として、特別役に対応する図柄組合せがBB1、BB2、MB1、MB2A、MB2B、再遊技役に対応する図柄組合せがREP1〜10、小役に対応する図柄組合せがNML1〜36、RT1移行契機(移行目)となる図柄組合せがHZR1〜3と規定されている。BB1は、白BBともいう。BB2は、黒BBともいう。MB1は、通常MBともいう。MB2A、MB2Bは、それぞれチャンスMB1、チャンスMB2ともいう。REP1〜10のうち、REP1は、RT0中リプ、REP2は、RT0移行リプ、REP3は、RT2移行リプ、REP4,5は、RT2維持リプ、REP6〜10は、総称して赤リプといい、REP6,8,9は、赤バーSリプ、REP7は、赤バーWリプ、REP10は、赤煽りリプともいう。NML1〜36のうち、NML1〜3は、スイカ、NML4,5,6は、チェリー、NML7〜36は、ベルともいう。特に、NML7〜35は、打順ベルともいい、NML36は、共通ベルともいう。HZR1〜3は、ベルこぼし目ともいう。
このような属性は、複数の図柄組合せについて、特別役(BB、MB)、再遊技役(REP)、小役(NML)、移行目(HZR)ごとに大別し、入賞判定ラインに沿う図柄の組合せが役や移行目の種別に応じて異なるように識別可能なグループごとに細分化して総称したものである。例えば、「MB1」は、「C_通常MB_01〜18」をまとめて総称した属性であり、左リール3L及び中リール3Cの2列において入賞判定ラインに沿う各図柄がいずれも任意の「ベル1〜3」に対して、右リール3Rの1列に対応する図柄が「スイカ」又は「チェリー」となる図柄組合せの属性を示す。「REP1」は、「C_RT0リプ1_01〜06」をまとめて総称した属性であり、左リール3L及び中リール3Cの2列に対応する各図柄が任意の「ベル1〜3」、「リプ」に対して、右リール3Rの1列に対応する図柄が「スイカ」又は「チェリー」となる図柄組合せの属性を示す。「REP4」は、「C_XUリプ_01〜10」をまとめて総称した属性であり、左リール3L及び中リール3Cの2列に対応する各図柄が「白7」又は「スイカ」、「リプ」に対して、右リール3Rの1列に対応する図柄が「バー2」、「白7」、「ベル1」、「ベル3」、又は「チェリー」となる図柄組合せの属性を示す。「REP6」は、「C_SP赤リプ_01〜08」をまとめて総称した属性であり、中リール3C及び右リール3Rの2列に対応する各図柄が「バー1」又は任意の「ベル1〜3」、「ベル2」に対して、左リール3Lの1列に対応する図柄が「バー1」又は「リプ」となる図柄組合せの属性を示す。「NML1」は、「C_XDスイカ_01,02」をまとめて総称した属性であり、中リール3C及び右リール3Rの2列に対応する各図柄がいずれも「スイカ」に対して、左リール3Lの1列に対応する図柄が「白7」又は「スイカ」となる図柄組合せの属性を示す。「HZR1」は、「R_移行目1_01〜09」をまとめて総称した属性であり、左リール3L及び中リール3Cの2列に対応する各図柄が任意の「ベル1〜3」、「チェリー」に対して、右リール3Rの1列に対応する図柄が任意の「ベル1〜3」となる図柄組合せの属性を示す。なお、本実施形態においては、ボーナスの確定あるいはその当籤可能性を示唆する出目として、図26の下部に示すように、「弱チェリー」(MB中のみ)、「強チェリー」、「中段チェリー」といった図柄組合せが出現可能になっている。「中段チェリー」の場合、ボーナス確定となり、「弱チェリー」(MB中のみ)又は「強チェリー」の場合、ボーナスの当籤可能性を示唆することとなる。このような左リール3Lのチェリーに係る図柄を中段又は下段に停止させるタイミングで停止操作を行えば、「弱チェリー」、「強チェリー」、又は「中段チェリー」に対応する図柄組合せが表示されるか否かに応じてボーナス当籤か否かを容易に判別することができる。さらに、ボーナスに当籤しておらずチェリー以外の当籤時であっても、できる限り小役等を取りこぼすことなく遊技を進めることができる。このようなチェリーの図柄を狙って停止操作する打ち方は、いわゆる「DDT」といわれる。
<内部抽籤テーブル>
次に、図28及び図29を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図28は、設定1で非MB中に参照される内部抽籤テーブルを示し、図29は、設定1でMB中に参照される内部抽籤テーブルを示している。内部抽籤テーブルは、設定ごとにMB中か否かに応じて異なるように設けられているが、同図に示す以外の他の内部抽籤テーブルについては、その図示説明を省略する。
内部抽籤テーブルは、遊技状態ごとに内部当籤役を抽籤により決定する際に用いられ、それぞれの役に対応する抽籤値を規定している。本実施形態において、内部抽籤テーブルは、予め定められた乱数範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各役に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部当籤役を決定するために用いられる。すなわち、内部抽籤テーブルに抽籤値として規定された数値が大きいほど、当該抽籤値が規定された役が内部当籤役として決定される確率が高い。これにより、各番号に対応する役の当籤確率は、「各番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表される。なお、図28において、遊技状態(BB内部中、BB1、BB2)に応じて抽籤対象外となる役(例えば「BB2」等)については、抽籤値自体が規定されておらず、抽籤値の欄に「−」を示す。
図28に示すように、非MB中に参照される内部抽籤テーブルによれば、RTの種別に応じて内部当籤役として決定されるリプレイの種別及び当籤確率が変化する。非MB中のRT0〜2におけるリプレイ全体の抽籤値を比較すると、それぞれの遊技状態において内部当籤役として決定されるリプレイの種別及び当籤確率が異なることが分かる。リプレイのみに着目すると、非MB中のRT0においては、No.1の「F_RT0中リプ」のみが内部当籤役として決定される可能があり、非MB中のRT1においては、No.2〜7の「F_RT2移行リプ1〜6」のみが内部当籤役として決定される可能があり、非MB中のRT2においては、No.8〜15の「F_RT2中リプ1〜3」、「F_RT2中WSリプ1,2」、「F_RT2中SSリプ1,2」、「F_RT2中SFリプ」のみが内部当籤役として決定される可能がある。
また、BB内部中のRT3においては、リプレイ当籤確率がRT0と概ね等しくなり、No.1の「F_RT0中リプ」のみが内部当籤役として決定される可能があり、「BB1」と「F_スイカ」、「F_強チェリー」や「F_中段チェリー」との重複当籤、「BB2」、「F_MB1」、「F_MB2」の単独当籤がなくなる。小役(ベル、スイカ、チェリー)の当籤確率についてみると、RT0〜2及びBB内部中(RT3)においては変化することがなく、BB1及びBB2においては、「F_共通ベル」が内部当籤役として決定される確率が飛躍的に高められることで小役全体の当籤確率が高くなる。なお、BB内部中においては、「BB1」と重複当籤する「F_スイカ」、「F_強チェリー」や「F_中段チェリー」がない分、これらの単独当籤による当籤確率がRT0〜2よりもかさ上げされており、スイカ及びチェリー自体の当籤確率はRT0〜2とBB内部中とで変化しない。
また、図29に示すように、MB中のRT0〜2においては、非MB中のRT0〜2の場合と同様に所定の確率で所定のリプレイが当籤するとともに、全ての小役が所定のリプレイと重複当籤するようになっている。なお、MB中において、No.0〜15の当籤役を示すコマンド(当籤役コマンド)は、No.0、8〜10、14の当籤役がMB中のみの「F_弱チェリー」のコマンド、No.1〜7、11、12、15の当籤役が非MB中の「F_強チェリー」と同じ当籤役のコマンド、No.13の当籤役が非MB中の「F_中段チェリー」と同じ当籤役のコマンドとして送信されるように規定されている(図31参照)。
<優先順位選択表>
次に、図30を参照して、優先順位選択表について説明する。
優先順位選択表は、リール3L,3C,3Rに対する停止操作に際し、その停止操作の順番(打順)と内部当籤役とに応じて成立する結果を表したものである。打順には、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの操作順となる打順1、左リール3L、右リール3R、中リール3Cの操作順となる打順2、中リール3C、左リール3L、右リール3Rの操作順となる打順3、中リール3C、右リール3R、左リール3Lの操作順となる打順4、右リール3R、左リール3L、中リール3Cの操作順となる打順5、右リール3R、中リール3C、左リール3Lの操作順となる打順6がある。なお、MB中には、所定のリプレイと全ての小役とが重複当籤するが、優先的に「F_弱チェリー」(MB中のみ、NML6)、「F_強チェリー」(NML6)、「F_中段チェリー」(NML4,5)に対応する図柄組合せが表示されるようになっており、それに応じて配当として9枚のメダルが払い出されるようになっている。
例えば、非MB中のRT0においてNo.1の「F_RT0中リプ」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜6のいずれであってもRT0中リプ(REP1)に係る図柄組合せが表示され、RT0が維持される。一方、非MB中のRT1においてNo.2の「F_RT2移行リプ1」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1の際にRT2移行リプ(REP3)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2に移行する一方、その余の打順2〜6ではRT0移行リプ(REP2)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT0に移行する。
また、非MB中のRT2においてNo.8の「F_RT2中リプ1」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1,2の際にRT2維持リプ(REP4,5)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順3〜6ではRT0移行リプ(REP2)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT0に移行する。
また、非MB中のRT2においてNo.11の「F_RT2中WSリプ1」(後述するグループ役としてのWSPリプ)が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜4の際にRT2維持リプ(REP4)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順5、6では赤バーW(REP7)に係る図柄組合せが優先的に表示される。非MB中のRT2においてNo.12の「F_RT2中WSリプ2」(後述するグループ役としてのWSPリプ)が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜4の際にRT2維持リプ(REP4)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順5、6では赤バーW(REP7)のほか、赤バーS(REP6)に係る図柄組合せが優先的に表示される。このようなWSPリプの当籤時にはARTの移行が確定する。
また、非MB中のRT2においてNo.13の「F_RT2中SSリプ1」(後述するグループ役としてのSPリプ)が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜4の際にRT2維持リプ(REP4)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順5、6では赤バーS(REP8,9)に係る図柄組合せが優先的に表示される。非MB中のRT2においてNo.14の「F_RT2中SSリプ2」(後述するグループ役としてのSPリプ)が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜4の際にRT2維持リプ(REP4)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順5、6では赤バーS(REP8,9)のほか、赤バーS(REP6)に係る図柄組合せが優先的に表示される。このようなSPリプの当籤時にもARTの移行が確定する。
非MB中のRT2においてNo.15の「F_RT2中SFリプ」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜4の際にRT2維持リプ(REP4,5)に係る図柄組合せが優先的に表示されることでRT2が維持される一方、その余の打順5、6では赤バーフェイク(赤煽りリプ、REP10)に係る図柄組合せが優先的に表示される。このような赤煽りリプの当籤によってもARTには移行しない。
また、BB内部中でない非MB中の通常時(RT0〜2)において、例えばNo.16〜24の「F_左ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1,2の際にいわゆるトップラインにベルの図柄組合せが揃うTLベル(NML7)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順3〜6では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示されることでRT1に移行する。BB内部中においては、No.16〜24の「F_左ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合、打順1,2又は打順5,6の際にいわゆるトップラインにベルの図柄組合せが揃うTLベル(NML7)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順3,4では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示されることでRT1に移行する。
また、BB内部中でない非MB中の通常時(RT0〜2)において、例えばNo.25〜33の「F_中ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合は、打順3,4の際にいわゆるセンターラインにベルの図柄組合せが揃うCLベル(NML8)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順1,2,5,6では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示されることでRT1に移行する。BB内部中においては、No.25〜33の「F_中ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合、打順1〜4の際にいわゆるセンターラインにベルの図柄組合せが揃うCLベル(NML8)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順5,6では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示される。
また、BB内部中でない非MB中の通常時(RT0〜2)において、例えばNo.34〜42の「F_右ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合は、打順5,6の際にいわゆるボトムラインにベルの図柄組合せが揃うBLベル(NML9)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順1〜4では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示されることでRT1に移行する。BB内部中においては、No.34〜42の「F_右ベル1〜9」が内部当籤役として決定されている場合、打順3〜6の際にいわゆるボトムラインにベルの図柄組合せが揃うBLベル(NML9)に係る図柄組合せが優先的に表示される一方、その余の打順1,2では1/9の確率で入賞判定ライン(クロスダウン)にベルの図柄組合せが揃うXDベル(NML10〜36)に係る図柄組合せが表示され、8/9の確率でベルこぼし目(HZR1〜3)に係る図柄組合せが表示されることでRT1に移行する。
例えばNo.43の「F_共通ベル」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜6のいずれでもNML1〜36のうちNML7〜36のベルの図柄組合せが優先的に表示されることで9枚のメダルが払い出される。No.44の「F_スイカ」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜6のいずれでも、NML1,2のスイカに係る図柄組合せが表示されるほか、NML3の特殊役に係る図柄組合せが表示される可能性があり、中リール3Cのスイカの取りこぼしが無い限り、スイカ又は特殊役の入賞に応じて4枚又は1枚のメダルが払い出される。No.45の「F_強チェリー」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜6のいずれでもNML6の共通チェリーに係る図柄組合せが優先的に表示されることで9枚のメダルが払い出される。No.46の「F_中段チェリー」が内部当籤役として決定されている場合は、打順1〜6のいずれでもNML4〜6のSPチェリー又は共通チェリーに係る図柄組合せが優先的に表示されることで9枚のメダルが払い出される。
また、MB中においては、リプレイと共にNML4〜6のSPチェリー又は共通チェリーを含む全ての小役が内部当籤役として決定されるが、打順1〜6のいずれでもNML4〜6のチェリーに係る図柄組合せ(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)が優先的に表示されるようになっており、チェリーの入賞に応じて9枚のメダルが払い出される。
このような図柄組合せの表示成立等に応じて次のように遊技状態が移行等することとなる。すなわち、BB1又はBB2に対応する図柄組合せが表示成立すると、それぞれに応じた遊技状態としてBB1又はBB2となる。遊技状態としてのBB1、BB2は、例えば351枚を超えるメダルが払い出されると終了する。MB1に対応する図柄組合せが表示成立すると、遊技状態としてMB1中となり、MB1は、例えば9枚を超えるメダルが払い出されると終了する。MB2A又はMB2Bに対応する図柄組合せが表示成立すると、遊技状態としてMB2中となり、MB2は、例えば36枚を超えるメダルが払い出されると終了する。RT1中又はRT2中にREP1又はREP2に対応する図柄組合せが表示成立すると、遊技状態としてRT0に移行する。RT1中にREP3に対応する図柄組合せが表示成立すると、RT2に移行する。RT2中にREP4又はREP5に対応する図柄組合せが表示成立すると、RT2が維持される。RT0中又はRT2中の打順ベル当籤時に押し順に失敗すると、HZR1〜3のベルこぼし目の図柄組合せが表示成立することとなり、RT1に移行する。
<当籤役コマンドナビ番号対応表>
次に、図31を参照して、当籤役コマンドナビ番号対応表について説明する。
当籤役コマンドナビ番号対応表は、非MB中の通常時及びMB中の当籤役に応じて主制御回路91(メインCPU93)から副制御回路101(サブCPU102)等に送信される当籤役コマンドの情報と、ART中(非MB中)において7セグ表示器28の指示モニタによりいわゆる押し順指示(ナビ指示)行うために送信されるナビ番号(指示モニタ番号)との対応関係を表したものである。本実施形態では、先述したように、停止操作の順序(押し順)に応じて優先的に表示される図柄の組合せが異なる役(例えば押し順ベル)が設けられている。例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を指示する場合には、指示モニタに「1」が表示され、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を指示する場合には、指示モニタに「2」が表示され、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を指示する場合には、指示モニタに「3」が表示されるようになっている。このような指示モニタによるリール停止操作に関する情報報知をナビ指示といい、当籤役コマンドナビ番号対応表は、ナビ指示の情報報知内容に応じたナビ番号(指示モニタ番号)を示している。なお、MB中の当籤役(No.0〜15の当籤役)には、全ての小役が含まれるが、先述したように、当籤役に応じて弱チェリー、強チェリー、中段チェリーといった図柄の組合せが優先的に表示されるようになっている。そのため、MB中において、No.0、8〜10、14の当籤役は、「F_弱チェリー」(MB中のみ)として扱われ、No.1〜7、11、12、15の当籤役は、「F_強チェリー」と同等に扱われ、No.13の当籤役は、「F_中段チェリー」と同等に扱われる。MB中の当籤役コマンドは、ナビ番号と対応付けられるものではない。ナビ番号については、図32を参照して後述する。
例えば、ART中の非MB中において、No.1の「F_RT0中リプ」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「1」が送信される。この際、メインCPU93からナビ番号は送信されない。
また、ART中の非MB中において、No.2〜7の「F_RT2移行リプ1〜6」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「2」が送信されるとともに、No.2〜7の内部当籤役の夫々に応じたナビ番号「1〜6」が送信される。
また、ART中の非MB中において、No.8〜10の「F_RT2中リプ1〜3」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「3」が送信されるとともに、No.8〜10の内部当籤役の夫々に応じたナビ番号「7〜9」が送信される。
また、ART中の非MB中において、No.11〜15の「F_RT2中WSリプ1,2」、「F_RT2中SSリプ1,2」、「F_RT2中FSリプ」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102にNo.11〜15の内部当籤役の夫々に応じた当籤役コマンドの情報として「4〜8」が送信される。この際、メインCPU93からナビ番号は送信されない。
また、ART中の非MB中において、No.16〜24の「F_左ベル1〜9」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「9」が送信されるとともに、No.16〜24の内部当籤役に応じたナビ番号「7」が送信される。No.25〜33の「F_中ベル1〜9」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「9」が送信されるとともに、No.25〜33の内部当籤役に応じたナビ番号「8」が送信される。No.34〜42の「F_右ベル1〜9」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「9」が送信されるとともに、No.34〜42の内部当籤役に応じたナビ番号「9」が送信される。
また、ART中の非MB中において、No.43〜52の内部当籤役が決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102にNo.43〜52の内部当籤役の夫々に応じた当籤役コマンドの情報として「10,11,13〜20」が送信される。この際、メインCPU93からナビ番号は送信されない。
また、MB中においては、No.0,8〜10,14の「F_弱チェリー」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「12」が送信され、No.1〜7,11,12,15の「F_強チェリー」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「13」が送信され、No.13の「F_中段チェリー」が内部当籤役として決定された場合は、メインCPU93からサブCPU102に当籤役コマンドの情報として「14」が送信される。また、MB中及び非ART中には、当籤役コマンドが送信されるが、ナビ番号は送信されない。これにより、サブCPU102は、例えば非ART中に当籤役コマンドに基づいて押し順ベルのいずれかに当籤したことを特定することができる一方、正解となる押し順を特定することはできない。ART中には、ナビ番号に基づいて正解となる押し順を特定することができる。このようなART中には、ART準備中が含まれる。また、本実施形態では、ART中にあっても遊技状態がRT0である場合、ナビ番号が送信されず、ナビ指示が行われないようになっている。なお、ナビ番号の情報は、当籤役コマンドの情報に含めて同時に送信するようにしてもよいし、当籤役コマンドとは別にナビ番号固有のコマンドによって送信するようにしてもよい。
<ナビ対応表>
次に、図32を参照して、ナビ対応表について説明する。
ナビ対応表は、メイン側で行うナビ指示とサブ側で行う報知(押し順報知)との対応関係を表したものである。図32に示すように、メインCPU93は、指示モニタに「1」〜「9」の数値を表示することで、停止操作の情報をナビ指示する。この「1」〜「9」の数値は、それぞれが先述したナビ番号に一義的に対応している。「1」〜「6」は、それぞれナビ指示(報知)する押し順を示しており、「1」は、押し順が「左、中、右」の場合に「(1)(2)(3)」と表示されることを示し、「2」は、押し順が「左、右、中」の場合に「(1)(3)(2)」と表示されることを示し、「3」は、押し順が「中、左、右」の場合に「(2)(1)(3)」と表示されることを示し、「4」は、押し順が「中、右、左」の場合に「(2)(3)(1)」と表示されることを示し、「5」は、押し順が「右、左、中」の場合に「(3)(1)(2)」と表示されることを示し、「6」は、押し順が「右、中、左」の場合に「(3)(2)(1)」と表示されることを示す。「7」〜「9」は、それぞれ3つのリール3L,3C,3Rのうちいずれを最初に停止操作すれば正解となるかを示す押し順を示しており、「7」は、第1停止操作を左のリール3Lに対して行うことを示し、「8」は、第1停止操作を中のリール3Cに対して行うことを示し、「9」は、第1停止操作を右のリール3Rに対して行うことを示している。
ここで、メイン側でナビ指示する「1」〜「9」の数値は、報知する停止操作の内容に一義的に対応しているものの、全ての遊技者が明確に報知内容を把握できるとは限らない。すなわち、メイン側で指示モニタに対して「6」と表示しただけでは、遊技者によっては報知内容を把握できない可能性もある。そこで、本実施形態では、メイン側のナビ指示と併せてサブ側でも停止操作の内容を報知するようにしている。具体的には、ナビ対応表に示すように、サブ側の制御により液晶表示装置11において停止操作の情報を報知する。例えば、第1停止操作を左のリール3Lに対して行うことを報知する場合、メイン側で指示モニタに対して「7」を表示するとともに、サブ側では、液晶表示装置11において左のリール3Lの上方領域に「1」と表示し、左のリール3Lが第1停止操作の対象であることを報知する。同様に、押し順「中、左、右」を報知する場合、メイン側で指示モニタに対して「3」を表示するとともに、サブ側では、液晶表示装置11において中のリール3Cの上方領域に「1」、左のリール3Lの上方領域に「2」、右のリール3Rの上方領域に「3」と表示し、押し順が「中、左、右」であることを報知する。このようなナビ指示(押し順報知)に従ってリールを停止操作すれば、例えばRT1においては、RT0移行リプの入賞を回避してRT2移行リプを必ず入賞させることができる。また、押し順ベルの当籤時には、ベルこぼし目の成立を回避してベルを必ず入賞させることができる。
<抽籤グループ対応表>
次に、図33を参照して、抽籤グループ対応表について説明する。
抽籤グループ対応表は、抽籤グループごとに一又は複数の当籤役をまとめて取り扱うものとし、そうしてまとめた当籤役のグループ役名とその種別を示す共通番号(共通No.)との対応関係を表したものである。抽籤グループには、汎用の抽籤グループAと上乗せ用の抽籤グループBとがある。抽籤グループAにおいて、「ハズレ」は、共通No.0のグループ役「ハズレ」、「F_RT0中リプ」、「F_RT2移行リプ」、「F_RT2中リプ」、及び「F_RT2中SFリプ」は、共通No.1のグループ役「リプレイ」、「打順ベル」及び「共通ベル」は、共通No.2のグループ役「ベル」、「F_スイカ」の単独当籤役及び「BB1+F_スイカ」の重複当籤役は、共通No.3のグループ役「スイカ」、「F_弱チェリー(MB中のみ)」は、共通No.4のグループ役「弱チェリー」、「F_強チェリー」の単独当籤役及び「BB1+F_強チェリー」の重複当籤役は、共通No.5のグループ役「強チェリー」、「F_中段チェリー」の単独当籤役及び「BB1+F_中段チェリー」の重複当籤役、並びに「BB2」は、共通No.6のグループ役「中段チェリー」、「F_MB1」及び「F_MB2」は、共通No.7のグループ役「MB」、「F_RT2中SSリプ1」及び「F_RT2中SSリプ2」は、共通No.8のグループ役「SPリプ」、「F_RT2中WSリプ1」及び「F_RT2中WSリプ2」は、共通No.9のグループ役「WSPリプ」として規定されている。抽籤グループBにおいては、抽籤グループAとは重複当籤役に係る「BB1+F_スイカ」、「BB1+F_強チェリー」、「BB1+F_中段チェリー」、及び「BB2」が異なり、これらの当籤役は、共通No.10のグループ役「BB」として規定されている。すなわち、このような抽籤グループA,Bにより略20個の当籤役が略10個のグループ役に集約された上で後述する各種のテーブルが規定されるので、テーブルのデータサイズを大幅に削減することができる。また、例えば当籤役に係るNo.17〜20の「BB1+F_スイカ」、「BB1+F_強チェリー」、「BB1+F_中段チェリー」、及び「BB2」は、抽籤グループA,Bによって割り振られるグループ役の種類(共通番号)が異なるので、一の抽籤グループのみを設けた場合よりも抽籤結果に変化を与えることができ、これによって遊技性を高めることできる。
<出玉状態抽籤種別対応表>
次に、図34を参照して、出玉状態抽籤種別対応表について説明する。
出玉状態抽籤種別対応表は、出玉状態に応じて実行される抽籤処理の種別を規定している。抽籤処理の種別としては、[通常]ISM獲得抽籤、[通常]CZ抽籤状態移行抽籤、[通常]CZ抽籤、[CZ1−13G]技ポイント抽籤、[CZ14G]最終ゲームART抽籤、[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤、[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤、[ART4]勝利報酬抽籤、[ART5]上乗せ抽籤A、[ART5]上乗せゲーム数抽籤、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤A、[ALL]PTR種別抽籤、[通常,CZ]ARTグレード抽籤、[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤、[ART2,5]ループ率抽籤、[ART2,5]ループ抽籤、[通常]ART抽籤、[CZ1]ボス抽籤、[EXCZ]ゲーム数加算抽籤、[CZ1]CZ種別抽籤、PTR中リールロック抽籤、[通常]ISMモード移行抽籤、[ART5]特殊上乗せ抽籤、[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤、[ART5]上乗せ抽籤B、[ART5]上乗せ状態移行抽籤、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤B、[ART2]ループ保証回数抽籤がある。なお、カッコは、内部的に特定される出玉状態あるいは出玉状態の特定区間を示している。遊技者に対して現に提示される演出状態と内部的に特定される出玉状態とは、基本的に一致するが、一致しない場合もある。例えば、[CZ1−13G]は、演出状態のCZ1〜13ゲーム目と特定される出玉状態の区間であり、この場合、演出状態と出玉状態とは一致している。一方、例えば、[ART1,2,3,4]は、基本的に演出状態のARTLv1〜4と特定される出玉状態であるが、例えば出玉状態が[ART4]でも現時点での演出状態としてはARTLv3という場合があり、この場合は演出状態と出玉状態とが一致しない。また、出玉状態の[ART5]は、演出状態としてのARTLv5、特化準備、PTR1〜3、RUSHに対応している。
<出玉状態抽籤種別使用乱数対応表>
次に、図35を参照して、出玉状態抽籤種別使用乱数対応表について説明する。
出玉状態抽籤種別使用乱数対応表は、図34に示す各抽籤処理に際して使用される乱数のセット番号を表している。乱数のセットとしては、セット番号0〜7の8セットが設けられている。セット番号0〜3の乱数は、乱数範囲が0〜65535の16ビット乱数であり、セット番号4〜7の乱数は、乱数範囲が0〜255の8ビット乱数である。これらの乱数は、対応する抽籤処理が実行されるタイミングとなるスタートスイッチ64(図9参照)からの入力時点(スタートレバー16(図2参照)の操作時点)でラッチ(格納)される。なお、セット番号0〜3の乱数は、主として遊技状態に係る抽籤(例えば内部当籤役の抽籤)に際して使用されるが、出玉状態の抽籤に際しても使用される場合がある。例えば、[通常]ISM獲得抽籤においては、セット番号0の16ビット乱数が使用されるが、この16ビット乱数のうち下位8ビットの乱数範囲0〜255を用いて抽籤が実行される。
<遊技ロック番号対応表>
次に、図36を参照して、遊技ロック番号対応表について説明する。
遊技ロック番号対応表は、遊技者がスタートレバー16を操作しても所定時間が経過するまでその操作を内部的に無効化する又は遅延させる、いわゆる遊技ロックについて表したものである。遊技ロックは、フリーズ又はリールロックともいう。遊技ロック番号対応表は、No.1〜12の遊技ロックに係るロック時間と発生条件とを規定している。
遊技ロック番号対応表によれば、No.1及びNo.2の遊技ロックは、BB1(通常BB)開始時及びBB2(特殊BB)開始時にロック時間が極めて小さい約2msをもって発生する。No.3及びNo.4の遊技ロックは、BB1(通常BB)終了時及びBB2(特殊BB)終了時にロック時間が約2sをもって発生する。No.5の遊技ロックは、BB2フリーズ1と称され、内部的にART5以外のBB2当籤時にロック時間が約71sをもって発生する。ただし、No.5の遊技ロックは、ART5中にあってもART準備中のBB2当籤時であれば発生する。No.6の遊技ロックは、BB2フリーズ2と称され、内部的にART5中でかつART準備中以外のBB2当籤時にロック時間が約72sをもって発生する。No.7の遊技ロックは、RT2滞在中からのEXCZ発動時にロック時間が約6sをもって発生する。No.8の遊技ロックは、RUSH発動時にロック時間が約4sをもって発生する。No.9の遊技ロックは、[CZ14]最終ゲーム復活抽籤で当籤時の次遊技開始時にロック時間が約13sをもって発生する。No.10の遊技ロックは、ART5中リールロック1と称され、[ART5]上乗せ抽籤の当籤時でさらに後述するPTR中リールロック抽籤で当籤した場合にロック時間が約35sをもって発生する。ただし、No.10の遊技ロックは、ART5中にあってもART準備中は発生しない。No.11の遊技ロックは、ART5中リールロック2と称され、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤の当籤時でさらに後述するPTR中リールロック抽籤で当籤した場合にロック時間が約10sをもって発生する。ただし、No.11の遊技ロックは、ART5中にあってもART準備中は発生しない。No.12の遊技ロックは、RT0滞在中又はRT1滞在中からのCZ発動時にロック時間が約3sをもって発生する。
<[通常]ISMモード移行抽籤テーブル>
次に、図37を参照して、[通常]ISMモード移行抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常]ISMモード移行抽籤テーブルについては、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図37に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]ISMモード移行抽籤テーブルは、通常時において、後述するISMポイントの獲得率・獲得数に関わるISMモードを変化(移行)させるためのISMモード移行抽籤に用いられる。本実施形態のISMモードとしては、「通常」、「通常」よりもISMポイントの獲得率が大きくなる「高確」、「高確」よりもISMポイントの獲得率が大きくなる「超高確」といった3つのISMモードが設けられている。[通常]ISMモード移行抽籤テーブルは、滞在中にあるISMモード(通常時、高確時、超高確時)ごとに、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果となるISMモードの種別(通常、高確、超高確)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[通常]ISMモード移行抽籤テーブルを用いたISMモード移行抽籤によれば、例えば、グループ役「リプレイ」の当籤時、ISMモードが通常時であれば、253/256の確率でISMモードが通常のまま維持され、3/256の確率でISMモードが通常から高確に移行し、ISMモードが通常から超高確に移行することはない。グループ役「リプレイ」の当籤時、ISMモードが高確時であれば、ISMモードが高確から通常に移行することはなく、255/256の確率でISMモードが高確に維持され、1/256の確率でISMモードが高確から超高確に移行する。グループ役「リプレイ」の当籤時、ISMモードが超高確時であれば、ISMモードが超高確から通常又は高確に移行する移行することはなく、256/256の確率でISMモードが超高確のまま維持される。
<[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブル>
次に、図38を参照して、[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブルについては、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図38に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブルは、設定値を変更した場合にISMモードを変化(移行)させるためのISMモード移行抽籤に用いられる。[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブルは、参照対象となる変更後の設定値(図38では設定値1)と、抽籤結果となるISMモードの種別(通常、高確、超高確)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[通常]設定変更後ISMモード移行抽籤テーブルを用いた設定変更後ISMモード移行抽籤によれば、例えば設定1に変更した場合、設定変更後のISMモードは、223/256の確率で通常とされ、32/256の確率で高確とされ、1/256の確率で超高確となる。
<[通常]ISM獲得抽籤テーブル>
次に、図39を参照して、[通常]ISM獲得抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常]ISM獲得抽籤テーブルについては、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図39に示すが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]ISM獲得抽籤テーブルは、通常状態においてISMポイントを獲得するためのISM獲得抽籤に用いられる。ISMポイントは、後述するCZ抽籤の必要条件として設けられており、本実施形態では、ISMポイントが1以上なければCZ抽籤が行われないようになっている。[通常]ISM獲得抽籤テーブルは、滞在中にあるISMモード(通常時、高確時、超高確時)ごとに、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果として付与されるISMポイント(本実施形態では、‘0’、‘3’、‘5’、‘10’、‘20’、‘30’)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[通常]ISM獲得抽籤テーブルを用いたISM獲得抽籤によれば、レア役となるグループ役の「スイカ」や「チェリー」(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)の当籤時、相対的にISMポイントが抽籤結果として付与される可能性が高くなるとともに、付与されるISMポイントの期待度も大きくなる。また、グループ役の「SPリプ」や「WSPリプ」の当籤時にも、ISMポイントが抽籤結果に応じて付与される可能性がある。
<[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブル>
次に、図40を参照して、[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブルについては、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図40に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブルは、所定のゲーム数(例えば50ゲーム)を消化するごとに周期的に後述するCZ抽籤の抽籤状態(CZ抽籤状態)を移行(変化)させるためのCZ抽籤状態移行抽籤に用いられる。CZ抽籤状態は、CZ抽籤の当籤し易さを決定付けるものであり、本実施形態では当籤し易さに応じて「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」の3つが設けられている。なお、設定値によっては同じ当籤し易さとなる場合もあり、図41に一例として設定1の場合を示すように、「LOW」及び「MIDDLE」が同じ当籤確率となることもある。
[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブルは、参照対象となる所定の周期(周期A、周期B、特殊周期)と、抽籤結果となるCZ抽籤状態の種別(「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。周期A、周期B、特殊周期は、天井ゲーム数(本実施形態では1000G)に達するまでに、例えば50ゲームごとに特定されるゲーム時点を予め振り分けたものである。例えば、周期Aは、100G目、150G目、350G目、500G目、550G目、700G目、750G目、900G目、950G目に該当し、周期Bは、1G目、50G目、200G目、250G目、400G目、450G目、650G目、800G目、850G目に該当し、特殊周期は、300G目、600G目に該当する。なお、周期A、周期B、特殊周期については、抽籤などによって不規則に変化させるようにしてもよい。
このような[通常]CZ抽籤状態移行抽籤テーブルを用いたCZ抽籤状態移行抽籤によれば、所定のゲーム周期(周期A、周期B、特殊周期)のタイミングで、CZ抽籤状態の種別(「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」)が変化する可能性がある。また、例えば特殊周期のタイミングでは、周期A及び周期Bのタイミングに比べてCZ抽籤状態として有利な「HIGH」の当籤確率が高まるので、周期的に単調になりがちな移行抽籤に変化を付けることができ、周期的ないずれのタイミングでも有利なCZ抽籤状態に移行するかもしれないという期待感を抱かせることができる。
<[通常]CZ抽籤テーブル>
次に、図41を参照して、[通常]CZ抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常]CZ抽籤テーブルについては、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図41に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]CZ抽籤テーブルは、ISMポイントが1以上ある場合に通常状態からCZ又はEXCZに移行させるか否かを決定するためのCZ抽籤に用いられる。[通常]CZ抽籤テーブルは、参照対象となるCZ抽籤状態の種別(「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」)と、抽籤結果(非当籤(移行不可)、当籤(移行可))と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[通常]CZ抽籤テーブルを用いたCZ抽籤によれば、当籤役に関係なくISMポイントが1以上ある場合、例えば、CZ抽籤状態が「LOW」又は「MIDLLE」であれば、1/32の確率でCZ又はEXCZに移行する旨の当籤結果が得られ、CZ抽籤状態が「HIGH」であれば、略1/5の確率でCZ又はEXCZに移行する旨の当籤結果が得られる。このような当籤結果に基づいて通常状態からCZ前兆を経てCZ又はEXCZに移行することとなる。なお、CZ前兆中にもCZ抽籤が行われ、当該CZ抽籤によりCZ又はEXCZに移行する旨の当籤結果が再び得られた場合は、CZ又はEXCZの終了、あるいはARTの終了まで当籤結果がストックされ、この当籤結果に基づいて再びCZ前兆を経てCZ又はEXCZに移行することとなる。
<[通常]ART抽籤テーブル>
次に、図42を参照して、[通常]ART抽籤テーブルについて説明する。なお、[通常]ART抽籤テーブルは、設定値ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常]ART抽籤テーブルは、所定の条件を満たす場合に通常状態からARTに移行させるか否かを決定するためのART抽籤に用いられる。[通常]ART抽籤テーブルは、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果(非当籤(ART非当籤)、当籤(ART当籤))と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。ART抽籤が実行される所定の条件としては、(1)通常状態、(2)ISMポイントが‘0’、(3)CZ抽籤状態が「HIGH」、(4)CZ前兆中又は非ART前兆中、(5)ベルの当籤時といった(1)〜(5)の全ての条件を満たす場合が該当する。
このような[通常]ART抽籤テーブルを用いたART抽籤によれば、上記(1)〜(5)の全ての条件を満たす場合、例えば、設定1であれば、6/256の確率で通常状態からARTに移行する旨の当籤結果(ART当籤)が得られる。このような当籤結果に基づいて通常状態からART前兆を経てART(ARTLv2)に移行することとなる。
<[CZ1]CZ種別抽籤テーブル>
次に、図43を参照して、[CZ1]CZ種別抽籤テーブルについて説明する。なお、[CZ1]CZ種別抽籤テーブルは、設定値ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。また、[CZ1]CZ種別抽籤テーブルは、CZ抽籤状態の種別(「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」)ごとにも設けられている。
[CZ1]CZ種別抽籤テーブルは、CZ1G目において、その直前のCZ抽籤の結果に応じてCZの種別(「通常CZ」、「確定CZ」)を決定するためのCZ種別抽籤に用いられる。[CZ1]CZ種別抽籤テーブルは、CZ抽籤状態(「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」)ごとに設けられており、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果(「通常CZ」、「確定CZ」)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。「通常CZ」は、CZの14G目まで所定の演出が実行され、その後は基本的にARTに移行しないことになるものであり、「確定CZ」は、CZの14G目まで所定の演出が実行された後、ARTへの移行が確定することになるものである。なお、CZ1G目のCZ種別抽籤の当籤結果として「確定CZ」が得られた場合、後述するCZ14G目の最終ゲームART抽籤では強制的にART当籤となる。
このような[通常]CZ種別抽籤テーブルを用いたCZ種別抽籤によれば、CZ1G目にARTに移行するか否かを事前に決定することができ、この決定結果に基づいてCZ14G目の終了後にART(ARTLv2)に移行させることができる。
<[CZ1]ボス抽籤テーブル>
次に、図44を参照して、[CZ1]ボス抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[CZ1]ボス抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図44に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[CZ1]ボス抽籤テーブルは、CZ1G目において、CZ14G目に出現させるボスキャラクタの種別に関わる規定回数条件を規定するためのボス抽籤に用いられる。回数条件としては、CZ2〜11G目におけるグループ役「リプレイ」の当籤回数(リプレイ当籤回数)が対象とされ、このリプレイ当籤回数が回数条件で規定された回数(0〜3回)以上になると、CZ14G目にART突入の期待度を高めるボスキャラクタが出現することとなる。本実施形態においてCZ14G目に出現するボスキャラクタとしては、通常ボスと、特定ボスとが設けられており、このうちの特定ボスがART突入の期待度が高いボスキャラクタとされる。
[CZ1]ボス抽籤テーブルは、参照対象となる設定値と、抽籤結果となる規定回数条件(0〜3回)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。設定1の場合、例えば、232/256の確率で規定回数条件が「3回」に設定され、18/256の確率で規定回数条件が「2回」に設定され、4/256の確率で規定回数条件が「1回」に設定され、2/256の確率で規定回数条件が「0回」に設定される。このような規定回数条件として設定された回数が小さいほど条件を充足し易くなり、特定ボスがCZ14G目に出現し易くなる。
このような[CZ1]ボス抽籤テーブルを用いたボス抽籤によれば、CZ1G目にCZ最終ゲームにて特定ボスを出現させるための条件(規定回数条件)を事前に決定することができ、決定された条件に基づきCZ2〜11G目のリプレイ当籤回数に応じてCZ14G目に特定ボスを出現させることができる。すなわち、リプレイ当籤回数が少なくても規定回数条件によっては特定ボスが出現する可能性があるので、画一的な条件によることなく特定ボスを不規則に出現させることができ、ひいてはART突入の期待度を適度に高めることができる。
<[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブル>
次に、図45を参照して、[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図45に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブルは、CZ1〜13G目において、ボスキャラクタに対して繰り出す後述する技のランク(技ランクA〜E)を決定付ける技ポイント獲得するための技ポイント抽籤に用いられる。技ランクは、技ポイントの獲得数が多くなるほどボスキャラクタを倒す演出が実行されやすくなるパラメータとして用いられる。このような技ポイントの獲得数(累計数)に応じて、CZ1〜13G目にメータが表示され、技ポイントの獲得数が多くなるほど有効な技ランクへと期待度を高めるようにメータの表示数や表示色が変化するようになっている。本実施形態においては、技ポイントについて、獲得数が0〜4では、技ランクAとなり、獲得数が5〜9では、技ランクBとなり、獲得数が10〜14では、技ランクCとなり、獲得数が15〜19では、技ランクDとなり、獲得数が20では、技ランクEとなる。なお、技ポイントの獲得数が20を超えると、当該獲得数が上限の20に補正される。
[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブルは、上述したような技ポイントを獲得するための技ポイント抽籤に用いられる。[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブルは、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果として付与される技ポイント(本実施形態では、‘0’、‘1’、‘3’、‘5’、‘10’、‘15’、‘20’)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[CZ1−13G]技ポイント抽籤テーブルを用いた技ポイント抽籤によれば、レア役となるグループ役「スイカ」や「チェリー」(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)の当籤時、相対的に技ポイントが抽籤結果として付与される可能性が高くなるとともに、付与される技ポイントの期待度も大きくなる。
<[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブル>
次に、図46を参照して、[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図46に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブルは、CZの最終ゲームとなる14G目において、ARTに移行させるか否かを決定するための最終ゲームART抽籤に用いられる。[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブルは、CZ2〜11G目のリプレイ当籤回数に応じて決定されるボスキャラクタ(通常ボス、特定ボス)と、CZ1〜13G目の技ポイントに応じて決定される技ランク(A〜E)との組合せに応じて複数設けられている。[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブルは、参照対象となるボスキャラクタ(通常ボス、特定ボス)と技ランク(A〜E)との組合せと、抽籤結果(非当籤(ART非当籤)、当籤(ART当籤))と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[CZ14G]最終ゲームART抽籤テーブルを用いた最終ゲームART抽籤によれば、例えば、通常ボス+技ランクAの組合せに応じてARTに移行する旨の当籤結果(ART当籤)が得られた場合、CZ14G目に通常ボスが出現し、技ランクAに応じた技を発動することで通常ボスを倒すような演出が実行され、ART(ARTLv2)に移行することとなる。また、通常ボスよりも特定ボスが出現した場合の方がART当籤し易く、さらに、技ランクがAからEへと高位になるほどART当籤し易くなるので、ART移行に対する期待度を演出内容に応じて高めさせることができる。なお、先述したCZ1G目のCZ種別抽籤により「確定CZ」が決定されていた場合、最終ゲームART抽籤の結果に関係なくARTに移行するが、演出としては、決定されたボスキャラクタと技ランクとの組合せに応じた演出が実行されるようにしてもよい。
<[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブル>
次に、図47を参照して、[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図47に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブルは、CZの最終ゲームとなる14G目において、先述した最終ゲームART抽籤でART非当籤の結果が得られた場合に、当籤役に応じてART当籤の可能性がある最終ゲーム復活抽籤に用いられる。[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブルは、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果(非当籤(ART非当籤)、当籤(ART当籤))と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[CZ14G]最終ゲーム復活抽籤テーブルを用いた最終ゲーム復活抽籤によれば、CZの最終ゲーム(14G目)において、当籤役とは無関係の最終ゲームART抽籤により非当籤の結果が得られた場合にあっても、当籤役(グループ役)に応じてART当籤の可能性があり、この最終ゲーム復活抽籤によりART当籤の結果が得られた場合は、一旦勝利したボスキャラクタが倒されて負けるような演出が実行され、ART(ARTLv2)に移行することとなる。
<[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブル>
次に、図48を参照して、[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図48に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブルは、EXCZ中において、EXCZのゲーム数を加算するためのゲーム数加算抽籤に用いられる。[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブルは、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果(非当籤、当籤(3G、5G、7G))と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このような[EXCZ]ゲーム数加算抽籤テーブルを用いたゲーム数加算抽籤によれば、EXCZのゲーム数をレア役となるグループ役の「スイカ」や「チェリー」(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)の当籤に応じて加算することにより、EXCZの期間を延長することができるので、一定のゲーム数(14G)に設定されたCZと差別化し、遊技性を高めることができる。
<[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブル>
次に、図49〜53を参照して、[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルについて説明する。なお、図49〜53に示すように、[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルは、ART1〜4、ART4(前回ART5)といった内部的なレベルごとに設けられているが、各レベルに共通する一のテーブルとしてもよい。また、ART4に対応するレベルアップ抽籤テーブルは、ART3からART4に移行した場合と、ART5からART4に移行した場合とで異なるように設けられているが(図52及び図53参照)、これらのテーブルを区別せずに共通する一のテーブルとしてもよい。さらに、[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルは、設定値ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルは、ART1〜4において、内部的にARTレベル(ART1〜4)の移行を決定付けるためのレベルアップ抽籤に用いられる。内部的なART1〜4と演出上のARTLv1〜4とは、レベルアップ抽籤の結果に応じて一段階ずつ昇格・降格するように基本的に同一のレベルで進行し、例えばART1であればARTLv1が実行される。ただし、本実施形態では、特定のARTレベルとして予め定められたARTLv2においては、基本的に規定ゲーム数(20G)を1セットとして消化するまでにレベルアップ抽籤に当籤した場合、内部的にはART2からART3に移行するものの、演出上はARTLv2からARTLv1に降格したような演出が実行されるようになっている。なお、ARTLv2(ART2)は、後述するループ抽籤やループ保証回数抽籤の当籤結果に基づいて規定ゲーム数以上(1セット分以上)にわたって継続する場合がある。
[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルは、内部的なART1〜4、ART4(前回ART5)ごとに区別され、設定値(設定1〜6)ごとに、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループAのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ)と、抽籤結果(非当籤、当籤)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。なお、前回がART5である場合に用いられる図53のレベルアップ抽籤テーブル(ART4(前回ART5))は、図52のレベルアップ抽籤テーブル(ART4)よりも所定のグループ役(SPリプ)に応じたレベルアップ抽籤で当籤し難くなるように抽籤値が規定されているが、当籤し易くなるように抽籤値を規定してもよい。
このような[ART1,2,3,4]レベルアップ抽籤テーブルを用いたレベルアップ抽籤によれば、次のような演出を実行させることができる。
例えば、本実施形態において、特定のARTレベルであるARTLv2とARTLv4においては、夫々の開始時に各レベルに応じた対戦キャラクタを選択する画面が表示され、対戦キャラクタが決定されるような演出が実行される。また、ARTLv2とARTLv4の終盤には、それぞれのレベルに応じた対戦演出が実行される。そして、例えばARTLv2においては、規定ゲーム数(20G)を消化するまでにゲームごとにグループ役に応じてレベルアップ抽籤が行われ、キャラクタと対戦するような演出が実行される。このようなARTLv2中において、レベルアップ抽籤に当籤しなかった場合、ARTLv2からARTLv1に降格する。一方、レベルアップ抽籤に当籤した場合、規定ゲーム数の消化後に内部的にはART2からART3に移行するものの、演出としてはARTLv2からARTLv1に降格したような演出が実行される。その後、内部的にART3となるARTLv1中において、レベルアップ抽籤に当籤しなかった場合でも、規定ゲーム数の消化後にARTLv2に昇格するような演出が実行され、内部的にもART2に移行することで演出上のレベルと内部的なレベルとが一致した状態に戻る。また、内部的にART3となるARTLv1中において、レベルアップ抽籤に2回以上当籤した場合にあっても、規定ゲーム数の消化後に昇格するような演出が実行されることとなるが、この場合、内部的にはART3からART4、さらにART4から特化準備などを経てART5へと移行することとなる。そのため、ARTLv2の終盤に実際はARTLv4であったことを示す対戦演出に切り替えられることにより、ARTLv4からARTLv5へと昇格するような演出が実行される。なお、特定のARTLv2においてレベルアップ抽籤に当籤しなかった場合にあっても、ARTLv2の開始時に後述するループ抽籤あるいはループ保証回数抽籤に当籤していることがある。この場合、ARTLv2が2セット分の40G以上にわたり継続することとなるが、このようなARTLv2の継続中においても上記と同様にレベルアップ抽籤に当籤すれば演出として降格するような演出が実行される。
このようなARTの段階的な演出によれば、基本的に一段階ずつレベルを昇格・降格するような演出を実行することができる一方、特定のARTLv2においては、レベルアップ抽籤に当籤しても見た目上降格したような演出が実行されるので、昇格後に降格する場合よりも一旦降格させた後に昇格させることによってゲーム数が増えたような印象を強めることができ、これにより遊技の興趣を高めることができる。また、ARTLv2の終盤には、ARTLv4等へと2段階以上の昇格を示す演出が行われる可能性があるので、そのような2段階以上の昇格があるかもしれないという期待感を持たせながら遊技を進めることができ、これによっても遊技の興趣を高めることができる。さらに、本実施形態のARTLv1においては、実際のレベルアップ抽籤の確率に基づく昇格よりも見かけ上昇格し易いように見せかけることができ、昇格に対する期待度を高めさせることができる。
<[ART2]ループ保証回数抽籤テーブル>
次に、図54を参照して、[ART2]ループ保証回数抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[ART2]ループ保証回数抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図54に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART2]ループ保証回数抽籤テーブルは、ARTLv2(ART2)の開始時、後述するループ保証回数を決定するためのループ保証回数抽籤に用いられる。ループ保証回数は、特定のARTLv2について、ループ保証回数抽籤に当籤した場合に1回以上継続させることを担保する回数を意味する。例えば、ループ保証回数が1回として当籤すれば、先述したレベルアップ抽籤に当籤しなければ継続を示す演出が実行され、ARTLv2が基本的に1セット20Gで終了するところさらに1セット20Gが付与されることで40G消化するまで継続する。ループ保証回数が2回、3回として当籤すれば、上記と同様にARTLv2が2セット40Gあるいは3セット60Gが付与されることで60G、80G消化するまで継続する。ただし、ループ保証回数が例えば3回として当籤していた場合、ARTLv2の2セット目にレベルアップ抽籤に当籤すると、ループ保証回数3回のうち、1回は2セット目として消化されたこととなる一方、ループ保証回数の2回は、残り2セット分未消化になるためそのまま保持される。なお、ARTLv2がループ保証回数に応じて継続中にレベルアップ抽籤に当籤した場合も、内部的にはART3に移行しつつ演出上はARTLv1に降格することとなるが、継続中のレベルアップ抽籤の当籤によっては内部的にART3に移行するとともに、演出上においてもARTLv3に昇格するようにしてもよい。
[ART2]ループ保証回数抽籤テーブルは、参照対象となる後述するグレード(共通初回、A〜C)と、抽籤結果となるループ保証回数(非当籤(0回)、1〜3回)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。グレードとは、ART当籤時などに決定され、特定のARTLv2を継続とするか否かを決定付ける後述のループ率を変化させるためのパラメータ(等級、継続率)であり、ループ保証回数のほか後述するループ率を抽籤で決定する際に用いられる。例えば、ART当籤の初当たりがなく、最初のARTLv2(ART2)の開始時には、グレード共通初回が適用され、169/256の確率で非当籤としてループ保証回数が0回に決定され、79/256の確率でループ保証回数が1回に決定され、8/256の確率でループ保証回数が2回に決定され、ループ保証回数が3回として決定されることはない。なお、グレードA〜Cは、ART当籤時に決定され、ART終了後にARTLv2まで降格した場合に適用される。ちなみに、設定1では、ART終了後にARTLv2が開始される際にループ保証回数抽籤が行われるものの、[ART2]ループ保証回数抽籤テーブルの規定内容に従うことにより、ループ保証回数が1〜3回として決定されることなく必ず0回(非当籤)となる。また、ループ保証回数が用いられる前にレベルアップ抽籤や後述するループ抽籤に当籤した場合、当該当籤結果が優先されることでループ保証回数が用いられずにそのまま保持され、次回のARTLv2においてレベルアップ抽籤やループ抽籤に当籤しなければ、ループ保証回数を用いてARTLv2が継続することとなる。
このような[ART2]ループ保証回数抽籤テーブルを用いたループ保証回数抽籤によれば、特定のARTLv2に突入した場合に当該ARTLv2のセット数としてループ保証回数が決定され、レベルアップ抽籤による当籤がなくてもループ保証回数として決定されたセット分を加えたゲーム数を消化するまでARTLv2を継続することができるので、ARTLv2中のレベルアップ抽籤により当籤する機会を増やすことができ、昇格に対する期待度を高めさせることができる。
<[ART4]勝利報酬抽籤テーブル>
次に、図55を参照して、[ART4]勝利報酬抽籤テーブルについて説明する。なお、[ART4]勝利報酬抽籤テーブルは、設定値ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART4]勝利報酬抽籤テーブルは、ARTLv4(ART4)の開始時、このARTLv4において実行されるバトル演出において勝利した場合の報酬を決定するための勝利報酬抽籤に用いられる。バトル演出の勝利は、ART4における先述したレベルアップ抽籤で当籤結果が得られた場合、又はBBが内部当籤役として決定されている場合に、ARTLv4の最終ゲーム(20G目)において発生する。ARTLv4においてレベルアップ抽籤の非当籤や最終ゲームでBB非当籤の場合には、ARTLv4開始時に決定された報酬が得られずに破棄される。報酬は、上乗せ特化ゾーンのPTR1〜3として得られ、PTR1、PTR2、PTR3の順にゲーム数が多くなる傾向とされ、上乗せゲーム数としての平均獲得ゲーム数も多くなる。
[ART4]勝利報酬抽籤テーブルは、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果となる報酬(PTR1、PTR2、PTR3)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、設定1の場合、192/256の確率で報酬としてPTR1が決定され、46/256の確率で報酬としてPTR2が決定され、18/256の確率で報酬としてPTR3が決定される。なお、他の契機に応じてARTLv5への昇格が確定している場合、[ART4]勝利報酬抽籤テーブルを用いた勝利報酬抽籤が取り消され、後述する[ALL]PTR種別抽籤テーブルを用いたPTR種別抽籤により報酬(PTR1〜3)が決定される。また、ARTLv4中においては、BB2当籤時に後述するPTRストックを行うべく、[ART4]勝利報酬抽籤テーブルを用いて勝利報酬抽籤により既に決定された報酬(PTR1〜3)が参照される場合もある。
このような[ART4]勝利報酬抽籤テーブルを用いた勝利報酬抽籤によれば、上乗せ特化ゾーンとしてのPTRの種別を事前に決定することができ、ARTLv4からARTLv5へと演出をスムーズに進行させることができる。
<[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブル>
次に、図56を参照して、[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図56に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブルは、ART5中(ARTLv5中、ART準備中)において、ゲーム数の上乗せに関わる上乗せ状態(通常、高確、超高確)を変化(移行)させるための上乗せ状態移行抽籤に用いられる。本実施形態の上乗せ状態としては、「通常」、「通常」よりも上乗せゲーム数の期待度が大きくなる「高確」、「高確」よりも上乗せゲーム数の期待度が大きくなる「超高確」といった3つの上乗せ状態が設けられている。[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブルは、滞在中にある上乗せ状態(通常時、高確時、超高確時)ごとに、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループBのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ、BB)と、抽籤結果となる移行先の上乗せ状態(通常、高確、超高確)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。なお、本実施形態においては、上乗せ状態移行抽籤がBB1当籤時に実行されるが、BB2当籤時、BB1(通常BB)中及びBB2(特殊BB)中、特化準備中には、実行されないようになっている。また、演出としてARTLv1〜4を実行中の場合、上乗せ状態移行抽籤が実行されないようになっている。上乗せ状態移行抽籤の結果は、次ゲームの上乗せ状態として適用される。上乗せ状態は、初期値が「通常」として設定され、ARTLv5の最終ゲームにおいて、「通常」として設定される。
このような[ART5]上乗せ状態移行抽籤テーブルを用いた上乗せ状態移行抽籤によれば、レア役となるグループ役「スイカ」や「チェリー」(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)の当籤時、「高確」又は「超高確」が当籤結果として得られる可能性が高くなり、「高確」又は「超高確」になるほど「通常」に移行し難くなるので、レア役の当籤に対する期待度を高め、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
<[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル>
次に、図57〜59を参照して、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブルについて説明する。なお、図57〜59に示すように、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブルは、上乗せ状態(通常、高確、超高確)及び設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、部分的に共通の抽籤値データを用いることでテーブル全体のデータサイズが抑えられている。
[ART5]上乗せ抽籤Aテーブルは、ART5において、上乗せゲーム数に関わる後述の上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Aに用いられる。上乗せ抽籤Aは、ARTLv5中、ART準備中、あるいはPTR1〜3中に実行される。なお、本実施形態においては、上乗せ抽籤AがBB1当籤時に実行されるが、BB2当籤時、BB1(通常BB)中及びBB2(特殊BB)中、特化準備中には、実行されないようになっている。
図57に示すように、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)は、上乗せ状態が「通常」の場合に参照されるテーブルであって基本となるテーブルであり、設定値(設定1〜6)ごとに、参照対象となる抽籤グループBのグループ役(スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)及びグループ役「BB」に属する特別役(BB1)と、抽籤結果(非当籤、テーブル1〜7)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、上乗せ状態が「通常」で設定1の場合、スイカ当籤時には、230/256の確率で非当籤となり、6/256の確率でテーブル1が決定され、17/256の確率でテーブル2決定され、2/256の確率でテーブル3決定され、1/256の確率でテーブル4が決定され、テーブル5〜7が決定されることはない。
図58に示すように、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)は、上乗せ状態が「高確」の場合に参照されるテーブルである。[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)は、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)と同様に、参照対象及び抽籤結果並びに抽籤値を規定しているが、一部の抽籤値については、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)の対応する抽籤値を倍加又は共通化した値として規定されている。すなわち、「高確」かつ設定1の場合にスイカ当籤時の抽籤結果で当籤となるテーブル1〜4に対応する抽籤値は、実際の値が規定されておらず、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)に規定された対応する抽籤値を2倍して用いるようになっている。これにより、例えば、上乗せ状態が「高確」で設定1の場合、スイカ当籤時には、204/256の確率で非当籤となり、12/256の確率でテーブル1が決定され、34/256の確率でテーブル2決定され、4/256の確率でテーブル3決定され、2/256の確率でテーブル4が決定され、テーブル5〜7が決定されることはない。同様に、「高確」かつ設定2〜6の場合でスイカ当籤時の抽籤結果で当籤となる場合の抽籤値についても、実際の値が規定されておらず、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)に規定された対応する抽籤値を2倍して用いるようになっている。また、「高確」かつ設定1〜6の場合で強チェリー当籤時、中段チェリー当籤時、あるいはBB1当籤時の抽籤結果で当籤となる場合の抽籤値については、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)に規定された対応する抽籤値をそのまま共通の値として用いるようになっている。このような[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)によれば、実際の抽籤値を全て規定した[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)よりもデータサイズを小さくすることができる。
図59に示すように、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(超高確)は、上乗せ状態が「超高確」の場合に参照されるテーブルである。[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(超高確)は、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)等と同様に、参照対象及び抽籤結果並びに抽籤値を規定しているが、一部の抽籤値については、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)あるいは[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)の対応する抽籤値を倍加又は共通化した値として規定されている。すなわち、「超高確」かつ設定1の場合にスイカ当籤時の抽籤結果で当籤となるテーブル1〜4に対応する抽籤値は、実際の値が規定されておらず、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)における対応する抽籤値を2倍して用いる。要するに、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)に規定された対応する抽籤値を4倍して用いるようになっている。これにより、例えば、上乗せ状態が「超高確」で設定1の場合、スイカ当籤時には、152/256の確率で非当籤となり、24/256の確率でテーブル1が決定され、68/256の確率でテーブル2決定され、8/256の確率でテーブル3決定され、4/256の確率でテーブル4が決定され、テーブル5〜7が決定されることはない。同様に、「超高確」かつ設定2〜6の場合でスイカ当籤時の抽籤結果で当籤となる場合の抽籤値についても、実際の値が規定されておらず、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)の対応する抽籤値を2倍(通常で規定された対応する抽籤値を4倍)して用いるようになっている。また、「超高確」かつ設定1〜6の場合で弱チェリー当籤時の抽籤結果で当籤となる場合の抽籤値についても、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(高確)の対応する抽籤値を2倍(通常で規定された対応する抽籤値を4倍)して用いるようになっている。さらに、「超高確」かつ設定1〜6の場合で強チェリー当籤時、中段チェリー当籤時、あるいはBB1当籤時の抽籤結果で当籤となる場合の抽籤値については、[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(通常)に規定された対応する抽籤値をそのまま共通の値として用いるようになっている。このような[ART5]上乗せ抽籤Aテーブル(超高確)によっても、データサイズを小さくすることができる。
<[ART5]上乗せ抽籤Bテーブル>
次に、図60を参照して、[ART5]上乗せ抽籤Bテーブル(設定1)について説明する。なお、[ART5]上乗せ抽籤Bテーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図60に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]上乗せ抽籤Bテーブルは、BB1(通常BB)中、PTR1〜3中、及びRUSH中において、上乗せゲーム数に関わる後述の上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Bに用いられる。[ART5]上乗せ抽籤Bテーブルは、BB1(通常BB)中、PTR1〜3中、及びRUSH中の抽籤グループBに属するグループ役「SPリプ」の当籤時又は「WSPリプ」の当籤時にのみ用いられるテーブルであり、参照対象となるグループ役「SPリプ」及び「WSPリプ」と、抽籤結果(非当籤、テーブル1〜7)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、設定1のBB1(通常BB)中においてグループ役「SPリプ」に当籤した場合、上乗せ抽籤Bが実行され、250/256の確率でテーブル5が決定され、6/256の確率でテーブル6が決定され、非当籤やテーブル1〜4、7が決定されることはない。
<[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブル>
次に、図61を参照して、[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブルについて説明する。なお、[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブルは、設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブルは、PTR2中においてリプレイが10回連続して当籤した場合、上乗せゲーム数に関わる後述の上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための特殊上乗せ抽籤に用いられる。[ART5]特殊上乗せ抽籤テーブルは、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果(非当籤、テーブル1〜7)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、設定1のPTR2中においてグループ役「リプレイ」の当籤が連続9回までは予め定められた固定のゲーム数が上乗せされる一方、グループ役「リプレイ」の当籤が10回連続すると、特殊上乗せ抽籤が実行され、220/256の確率でテーブル5が決定され、33/256の確率でテーブル6が決定され、3/256の確率でテーブル7が決定される。
<[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブル>
次に、図62を参照して、[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブルについて説明する。なお、[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブルは、テーブル1〜7に分けられる。また、[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)は、設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブルは、ARTLv5中、PTR中、RUSH中、又は通常BB(BB1)中において、先述した各種の上乗せ抽籤で当籤の場合に対応するテーブル1〜7が選択され、上乗せゲーム数を決定するための上乗せゲーム数抽籤に用いられる。[ART5]上乗せゲーム数抽籤テーブルは、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果となる上乗せゲーム数(10、20、30、50、123、321)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、テーブル2の設定1を参照して上乗せゲーム数抽籤が実行されると、226/256の確率で上乗せゲーム数として‘10’を獲得し、16/256の確率で上乗せゲーム数として‘20’を獲得し、8/256の確率で上乗せゲーム数として‘30’を獲得し、4/256の確率で上乗せゲーム数として‘50’を獲得し、2/256の確率で上乗せゲーム数として‘123’を獲得し、上乗せゲーム数として‘321’を獲得する可能性はない。このようなテーブル1〜7は、上乗せ抽籤A、Bの当籤結果(選択結果)に応じて共通に用いられ、上乗せ抽籤A、Bも、それぞれ異なる上乗せ抽籤Aテーブル及び上乗せ抽籤Bテーブルを用いて抽籤されるので、上乗せゲーム数が抽籤によって単調に決定されないようにすることができる。
<[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブル>
次に、図63を参照して、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブル(設定1について説明する。なお、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図63に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブルは、ART5において、先述した上乗せ抽籤Aで当籤した場合に「RUSH」又は「PTR」を発動させるための上乗せ特化ストック抽籤Aに用いられる。[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブルは、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループBのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ、BB)と、抽籤結果(非当籤、「RUSH」、「PTR」)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、グループ役のスイカ当籤時に上乗せ抽籤Aで当籤となった場合、上乗せ特化ストック抽籤Aが実行され、128/256の確率で非当籤となり、102/256の確率で「RUSH」の当籤となり、26/256の確率で「PTR」の当籤となる。「RUSH」の当籤時は、後述する前兆ゲーム数抽籤によりARTLv5からRUSHへの移行を示唆する前兆ゲーム数が決定される。なお、ARTLv5中の前兆ゲームの消化中に再び「RUSH」に当籤した場合、前兆ゲーム数抽籤は再実行されず、「RUSH」に当籤した旨の情報のみがストックされ、RUSHの終了後に再び前兆ゲーム数抽籤が実行され、前兆ゲーム数が決定される。「PTR」の当籤時は、既存のゲーム数を消化後、特化準備中に後述するPTR種別抽籤によりPTR1〜3のいずれかが決定される。
このような[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Aテーブルを用いた上乗せ特化ストック抽籤Aによれば、RUSHに移行するか否かやPTRの種別(PTR1〜3)を事前に決定しておくことができ、この決定結果に基づいてARTLv5からRUSHに移行させたり、特化準備からPTR1〜3のいずれかに移行させることができる。
<[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブル>
次に、図64〜66を参照して、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルについて説明する。なお、図64〜66に示すように、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルは、上乗せ状態(通常、高確、超高確)及び設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、上乗せ状態のいずれにも共通する一のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルは、PTR1〜3中において、先述した上乗せ抽籤Bで当籤した場合に「RUSH」又は「PTR」を発動させるための上乗せ特化ストック抽籤Bに用いられる。[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルは、設定値(設定1〜6)ごとに、参照対象となる先述した図33に示す抽籤グループBのグループ役(ハズレ、リプレイ、ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、MB、SPリプ、WSPリプ、BB)と、抽籤結果(非当籤、「RUSH」、「PTR」)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。なお、[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルには、主としてグループ役「SPリプ」、「WSPリプ」の当籤時に上乗せ特化ストック抽籤Bで当籤となるように抽籤値が規定されている。「SPリプ」の当籤時は、主として「RUSH」の発動がストックされ、「WSPリプ」の当籤時は、主として「PTR」の発動がストックされる。例えば、図64に示すように、上乗せ状態が「通常」で設定1の場合において、SPリプ当籤時に上乗せ抽籤Bで当籤となった場合、上乗せ特化ストック抽籤Bが実行され、254/256の確率で非当籤となり、2/256の確率で「RUSH」の当籤となり、「PTR」に当籤することはない。「RUSH」の当籤時は、前兆ゲームが実行されることなくRUSHに移行する。なお、「WSPリプ」の当籤時にあって「PTR」の当籤時は、当該当籤結果がストックされ、既存のゲーム数を消化後、特化準備中に後述するPTR種別抽籤によりPTR1〜3のいずれかが決定された後、ストックされたPTRが発動する。
このような[ART5]上乗せ特化ストック抽籤Bテーブルを用いた上乗せ特化ストック抽籤Bによれば、RUSHへの移行やPTRの発動をストックしておくことができ、このストックされたRUSHやPTRを事後的に発動させることができる。なお、上乗せ特化ストック抽籤Bは、BB(通常BB、特殊BB)中あるいは「RUSH」のストックが既にある場合は実行されない。
<[ALL]PTR種別抽籤テーブル>
次に、図67を参照して、[ALL]PTR種別抽籤テーブルについて説明する。なお、[ALL]PTR種別抽籤テーブルは、設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ALL]PTR種別抽籤テーブルは、PTRへの移行が決定(ストック)された場合、PTR1〜3の種別を決定するためのPTR種別抽籤に用いられる。PTRへの移行が決定(ストック)される契機としては、BB2当籤時(ストック数1)、BB2(特殊BB)中の赤バー図柄揃い時(ストック数1)、BB2(特殊BB)中の赤バーW図柄揃い時(ストック数2)、EXCZ中の赤バー図柄揃い時(ストック数1)、先述した上乗せ特化ストック抽籤A,BによるPTR当籤時(ストック数1)といった契機がある。
[ALL]PTR種別抽籤テーブルは、参照となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果となるPTRの種別(PTR1〜3)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、設定1の場合、PTR種別抽籤では、192/256の確率でPTR1が決定され、46/256の確率でPTR2が決定され、18/256の確率でPTR3が決定される。このようにして決定されたPTR1〜3が特化準備を経て発動されることとなる。
<[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブル>
次に、図68を参照して、[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブルについて説明する。なお、[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブルは、同図に示すように、「CZ」、「直撃」、「BB2」ごとに設けられている。また、[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブルは、設定値(設定1〜6)ごとに設けられているが、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブルは、ART当籤時にグレード(グレードA〜C)を決定するためのARTグレード抽籤に用いられる。具体的には、CZ14ゲーム目の最終ゲームART抽籤、あるいは最終ゲーム復活抽籤においてART当籤した場合には、ARTグレード抽籤テーブル(CZ)が参照され、通常時のART抽籤でART当籤した場合、MB中の中段チェリー当籤に応じてART当籤した場合、天井ゲーム数に達した場合は、ARTグレード抽籤テーブル(直撃)が参照され、ART中以外でBB2に当籤した場合には、ARTグレード抽籤テーブル(BB2)が参照され、それぞれのテーブルを用いてARTグレード抽籤が実行される。なお、ART中にBB2に当籤してもグレードは書き換えられない。
[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブルは、参照対象となる設定値(設定1〜6)と、抽籤結果となるARTグレード(グレードA〜C)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、設定1の場合であってCZ14ゲーム目の最終ゲームART抽籤でART当籤の場合、[通常,CZ]ARTグレード抽籤テーブル(CZ)の設定1が参照され、ARTグレード抽籤では、196/256の確率でグレードAが決定され、52/256の確率でグレードBが決定され、8/256の確率でグレードCが決定される。このようにして決定されたグレードA〜Cは、後述するループ率抽籤に用いられ、ひいては後述するループ抽籤の当籤確率を変動させるものとなる。
<[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブル>
次に、図69を参照して、[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図69に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブルは、CZ抽籤によるCZ当籤、ART抽籤によるART当籤、上乗せ特化ストック抽籤によるRUSH当籤のうちのいずれかの場合、それぞれに対応する出玉状態(CZ、ART、RUSH)が発動するまでのCZ前兆あるいはART前兆もしくはRUSH前兆のゲーム数を決定するための前兆ゲーム数抽籤に用いられる。なお、CZ及びRUSHは、ストックされている場合があり、CZ終了後あるいはRUSH終了後にストックがあれば、前兆ゲーム数抽籤が再び行われ、前兆ゲームを経てストックされたCZ又はRUSHが放出される場合がある。また、発動の優先順位は、CZ前兆のゲームよりもART前兆のゲームの方が優先される。例えば、CZ前兆ゲームの実行中にART当籤があった場合、ART前兆のゲーム数に書き換えられる。さらに、前兆ゲームの実行中にBB当籤があった場合、BB終了後に前兆ゲーム数抽籤が再び行われる。
[通常,ART5]前兆ゲーム数抽籤テーブルは、参照対象となる抽籤タイミング(CZ当籤時、CZ,RUSHストック放出時、ART当籤時、上乗せ特化(RUSH)当籤時)と、抽籤結果となる前兆ゲーム数(0〜8)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、CZ当籤時の場合、CZ前兆ゲーム数が‘0’として決定されることはなく、10/256の確率で前兆ゲーム数が‘1’に決定され、162/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘2’に決定され、20/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘3’に決定され、1/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘4’に決定され、1/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘5’に決定され、1/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘6’に決定され、16/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘7’に決定され、45/256の確率でCZ前兆ゲーム数が‘8’に決定される。このようにして決定された前兆ゲーム数に基づき、CZ、ART、あるいはRUSHへの移行を示唆する前兆ゲームが通常状態、CZ、又はART5(ARTLv5)において実行されることとなる。
<[ART2,5]ループ率抽籤テーブル>
次に、図70を参照して、[ART2,5]ループ率抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[ART2,5]ループ率抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図70に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART2,5]ループ率抽籤テーブルは、後述するループ抽籤の当籤確率(継続確率)を変動させるループ率を決定するためのループ率抽籤に用いられる。ループ率抽籤は、ARTLv2移行時あるいはRUSH移行時に実行される。[ART2,5]ループ率抽籤テーブルは、参照対象となるARTグレード(グレードA〜C、RUSH)と、抽籤結果となるループ率(A〜D)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、グレードAの場合、221/256の確率でループ率Aが決定され、30/256の確率でループ率Bが決定され、4/256の確率でループ率Cが決定され、1/256の確率でループ率Dが決定される。ループ率は、AからDへと高位になるほど後述するループ抽籤において当籤が得られやすくなる。このようにして決定されたループ率に基づき、ループ抽籤が実行されることとなる。
<[ART2,5]ループ抽籤テーブル>
次に、図71を参照して、[ART2,5]ループ抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、[ART2,5]ループ抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図71に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
[ART2,5]ループ抽籤テーブルは、ARTLv2及びRUSHについて規定ゲーム数を超えて継続させるか否かを決定するためのループ抽籤に用いられる。ループ抽籤は、ARTLv2移行時、RUSH移行時、RUSHの3G目に実行される。例えば、ARTLv2移行時のループ抽籤に当籤した場合、当籤結果としてループフラグがセットされ、ARTLv2が規定ゲーム数の20G消化してもレベルアップ抽籤で当籤しなかった場合にループフラグに基づいて1セット分の継続が発動されることとなる。レベルアップ抽籤で当籤した場合やループ抽籤の当籤結果に基づいて1セット分の継続が発動された場合は、ループフラグが破棄される。
[ART2,5]ループ抽籤テーブルは、参照対象となるループ率(A〜D)と、抽籤結果(非当籤。当籤)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、ループ率Aの場合、255/256の確率で非当籤となり、1/256の確率で当籤となる。すなわち、ループ抽籤に当籤することにより、ARTLv2又はRUSHが1セット当たりの規定のゲーム数(20G、3G)にさらに1セット分加算されたゲーム数を消化するまで継続する。なお、ARTにおいて最初に突入するレベルを例えばARTLv3とし、このART突入時のARTLv3から最初にARTLv2へと降格した際に、当該ARTLv2についてグレードに応じたループ率に基づくループ抽籤によって1セット分の継続を発動可能とする一方、これと同じくARTLv2へと最初に降格した際に、先述のグレード共通初回を適用したループ保証回数抽籤によってループ保証回数を付与可能としてもよい。これによれば、仮にARTLv3においてレベルアップ抽籤で当籤せずにARTLv2へと降格しても、当該ARTLv2においてループ抽籤による継続あるいはループ保証回数が付与される可能性があるので、ART突入後に一度も継続することなくARTが終了してしまう、いわゆる駆け抜けが発生する可能性を効果的に抑えることができる。
<PTR中リールロック抽籤テーブル>
次に、図72を参照して、PTR中リールロック抽籤テーブル(設定1)について説明する。なお、PTR中リールロック抽籤テーブルは、便宜上、設定1に係るテーブルのみを図72に示すが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよいし、各設定値に共通する一のテーブルとしてもよい。
PTR中リールロック抽籤テーブルは、ART5中、PTR突入時、あるいはBB当籤時、リールロック(ART5中リールロック1,2)を行うか否かを決定するためのリールロック抽籤に用いられる。なお、リールロック抽籤は、ART準備中、特化準備中、PTR中、RUSH中、BB(通常BB、特殊BB)中には実行されない。リールロック抽籤は、上乗せ抽籤でゲーム数上乗せに当籤し、かつ、上乗せ特化ストック抽籤で非当籤の場合(上乗せ当籤時)、又は、上乗せ抽籤でゲーム数上乗せに当籤し、かつ、上乗せ特化ストック抽籤で当籤の場合(特化当籤時)に実行される。PTR中リールロック抽籤テーブルは、参照対象となる当籤時(上乗せ当籤時、特化当籤時)と、抽籤結果(非当籤、1段階、2段階)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。1段階は、図36に示す「ART5中リールロック1」に該当し、2段階は、「ART5中リールロック2」に該当する。例えば、特化当籤時の場合、224/256の確率で非当籤となることでリールロックが行われず、16/256の確率で1段階当籤となることで「ART5中リールロック1」が行われ、16/256の確率で2段階当籤となることで「ART5中リールロック2」が行われる。
以上説明した図21〜72に示す表及びテーブルのデータは、メインROM94に格納されており、メインCPU93の遊技状態及び出玉状態の制御に際して参照される。一方、以下に説明する図73〜94に示すテーブルのデータは、ロムカートリッジ基板76に格納されており、サブCPU102の演出状態の制御に際して参照される。図73〜94には、一例としてチャンスゾーン(CZ、EXCZ)において参照される各種のテーブルを示す。チャンスゾーン以外の他の演出状態において用いられるテーブルも、ロムカートリッジ基板76に格納されており、サブCPU102の演出状態の制御に際して参照されるが、チャンスゾーン以外において用いられる演出状態制御用のテーブルについては、便宜上省略する。
<確定CZポイント振り分け抽籤テーブル>
図73を参照して、確定CZポイント振り分け抽籤テーブルについて説明する。なお、同図の(A)には、確定CZポイント振り分け抽籤テーブルを示し、同図の(B)には、同テーブルに関連するポイント対応関連表を示す。確定CZポイント振り分け抽籤テーブルは、CZ種別抽籤により「確定CZ」が決定された場合、CZ中の途中ゲーム目において後述するメータ表示ポイントに特別なCZポイントを加算することにより、メータ表示ポイントをかさ上げするための確定CZポイント振り分け抽籤に用いられる。確定CZポイント振り分け抽籤テーブルは、抽籤結果となるCZポイント(なし、100,200,300,400)と、抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
図73の(B)に示すように、先述した技ポイント(0〜20)は、出玉状態を制御するメインCPU93により管理される一方、技ポイントに関連してサブCPU102により演出上管理されるポイントとしては、上記CZポイントのほか、対戦ポイント(0〜400)及びメータ表示ポイント(0〜500)がある。
対戦ポイント(0〜400)は、技ポイント(0〜20)に対応するパラメータであって、演出上の敵キャラクタに勝利する演出内容(敵キャラ撃破)に応じて付与される所定の数値を累積したものであり、メータの表示色を変化させるパラメータとしてサブCPU102により管理される。例えば、対戦ポイント‘0’〜‘99’は、技ポイント‘0’〜‘4’に対応してメータ表示色「青」、対戦ポイント‘100’〜‘199’は、技ポイント‘5’〜‘9’に対応してメータ表示色「黄」、対戦ポイント‘200’〜‘299’は、技ポイント‘10’〜‘14’に対応してメータ表示色「緑」、対戦ポイント‘300’〜‘399’は、技ポイント‘15’〜‘19’に対応してメータ表示色「赤」、対戦ポイント‘400’は、技ポイント‘20’に対応してメータ表示色「虹」となる。なお、対戦ポイントについては、‘400’を超える場合に上限値として‘400’に補正される。また、対戦ポイントとして付与される所定の数値は、対戦する敵キャラクタの種類や技の種類及び数といった後述する敵キャラ撃破の演出内容に応じて予め定められている(図示省略)。
メータ表示ポイント(0〜500)は、対戦ポイントに応じて実際にメータに表示される数値であり、対戦ポイントごとに限界値として設定されている。図73の(B)に示すように、例えば、対戦ポイントが‘0’〜‘19’、‘20’〜‘39’、‘40’〜‘59’、‘60’〜‘79’、‘80’〜‘99’である場合、メータ表示色が「青」となり、メータ表示ポイントは、予め設定された限界値に基づき、‘35’、‘50’、‘65’、‘80’、‘85’として表示される。そして、対戦ポイントが‘400’(技ポイント‘20’)に達すると、メータ表示色が「虹」となり、メータ表示ポイントが‘500’として表示される。
このようなメータ表示ポイントに対して確定CZポイント振り分け抽籤によりCZポイントが加算されると、メータ表示ポイントが予め設定された限界値より加算分の数値だけかさ上げされた数値となる。なお、メータ表示ポイントの上限は、‘500’に設定されており、CZポイントの加算によってメータ表示ポイントが‘500’を超える場合、メータ表示ポイントは上限の‘500’に補正される。
このようにして、対戦ポイントが100増えるごとにメータ表示色が変化し、メータ表示ポイントも概ね100増えるごとにメータ表示色が変化する。ここで、メータ表示ポイントについては、CZポイントが加算されると、対戦ポイントに対して大きく乖離した数値となり、メータ表示ポイントが飛躍的にアップするもののメータ表示色が変化しない状況が発生することとなる。これにより、遊技者には、メータ表示色の変化が途中で停止されたような印象が与えられる。なお、メータ表示ポイントが‘500’と表示された場合は、メータの表示色が最も期待度の大きい「虹」となるため、ART移行に対する期待度も高められる。
具体的にいうと、サブCPU102によるポイント管理において、確定CZポイント振り分け抽籤によりCZポイント(なし、100,200,300,400)が決定されると、CZ8G目のメータ表示ポイントに対して決定されたCZポイントが加算される。これにより、CZ8G目の対戦ポイントに応じてCZポイント加算後のメータ表示ポイントが表示される。例えば、CZ8G目において、対戦ポイントが‘80’〜‘99’でCZポイント加算が無いといった通常の場合は、メータ表示色「青」であり、メータ表示ポイントとして‘85’が表示される一方、CZポイント‘100’が加算された特殊な場合では、メータ表示色は通常と同じく「青」のままで止まる一方、メータ表示ポイントとしては‘185’が表示される。このような確定CZポイント振り分け抽籤テーブルを用いたCZポイント振り分け抽籤によれば、確定CZの場合にメータの表示色変化が一時的に停止したような印象を与えることができるとともに、メータ表示ポイントを大きく変化させることができ、ART移行に対する期待度を高めさせることができる。
<CZ楽曲抽籤テーブル>
図74を参照して、CZ楽曲抽籤テーブルについて説明する。なお、CZ楽曲抽籤テーブルは、設定値やゲーム数ごとに設けられているが、各設定値やゲーム数に共通する一のテーブルとしてもよい。CZ楽曲抽籤テーブルは、CZ中に再生する楽曲を選択するための楽曲抽籤に用いられる。CZ楽曲抽籤テーブルは、設定値及びゲーム数ごとに、参照対象となるCZストック数(なし、1、2、3以上)と、抽籤結果となる楽曲(通常CZ楽曲、特殊CZ楽曲)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
楽曲抽籤は、確定CZに基づくCZ1G目開始時、又は、CZ2〜8G目の開始時に特殊CZ楽曲が再生されていない場合でかつ技ポイントの獲得数が20の場合に実行される。例えば、設定1の場合であって確定CZに基づくCZ1G目開始時には、CZストック数が1の場合、13107/32768の確率で通常CZ楽曲が選択され、19661/32768の確率で特殊CZ楽曲が選択され、選択された楽曲がイントロから再生される。また、CZ2〜8G目開始時にあって技ポイントの獲得数が20の場合には、CZストック数がいずれであっても、9362/32768の確率で特殊CZ楽曲が選択され、当該特殊CZ楽曲が選択された場合は当該楽曲がイントロから再生される。
このようなCZ楽曲抽籤テーブルを用いた楽曲抽籤によれば、先述したCZ種別抽籤により「確定CZ」が決定されている場合、CZ1G目開始時に特殊CZ楽曲が再生される可能性があり、再生される楽曲によりART移行に対する期待度を高めさせることができる。また、CZ2〜8G目においても、技ポイントが上限の20に達していれば、特殊CZ楽曲が再生される可能性があり、再生される楽曲によりCZ14G目の最終ゲームART抽籤によりART移行に対する期待度を高めさせることができる。
<CZ演出カテゴリ抽籤テーブル>
図75〜77を参照して、CZ演出カテゴリ抽籤テーブルについて説明する。なお、CZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、図75〜77に示すように、CZ1G目、CZ2〜10G目、CZ11G目ごとに設けられている。また、CZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、後述する差分ポイントの所定数ごとに設けられているが、図76及び図77には、便宜上、差分ポイントが0〜4Pに対応するテーブルのみを示す。差分ポイントとは、メータ表示ポイントから対戦ポイントを減算した数値に相当する。減算した数値が負の値となる場合、差分ポイントは、下限値として予め定められた0に補正される。このような差分ポイントが大きくなる場合、メータ表示ポイントと対戦ポイントとの乖離が大きい状態となる。また、メータの表示色は、CZ1G目は常に「青」であり、技ポイントの獲得数に応じて「青」→「黄」→「緑」→「赤」→「虹」と変化するため、図76及び図77に示すCZ2〜10G目及びCZ11G目のCZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、メータの表示色によっても異なるように設けられている。CZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、設定1〜6に共通するテーブルとして設けられているが、設定値ごとに異なる内容のテーブルとしてもよい。
CZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、CZ中の演出カテゴリを決定するための演出カテゴリ抽籤に用いられる。CZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となる演出カテゴリ(演出なし、敵キャラ撃破A、敵キャラ撃破B、オーラ予告、枠フラッシュ予告、シャッタ予告)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
敵キャラ撃破A及び敵キャラ撃破Bは、液晶表示装置11の表示領域11aに所定の敵キャラクタを出現させ、当該敵キャラクタをAパターン又はBパターンで撃破するような演出表示が行われるものである。オーラ予告は、敵キャラクタと対戦するメインキャラクタにオーラが出現するような演出表示が行われるものである。枠フラッシュ予告は、表示窓4L,4C,4Rの枠がLEDにより点滅するような演出が行われるものである。シャッタ予告は、図示しないシャッタが所定の開動作を段階的に実行するような演出が行われるものである。CZ演出カテゴリ抽籤テーブルによれば、レア役(スイカ、チェリー)や特別役(BB1、BB2、MB1、MB2)の当籤時に総じて枠フラッシュ予告やシャッタ予告が発生しやすくなる。
このようなCZ演出カテゴリ抽籤テーブルを用いた演出カテゴリ抽籤によれば、CZ1〜11G目において当籤役に応じた所定の演出内容を適当に決定することができ、CZ14G目に敵キャラクタ(ボスキャラ)を倒して最終ゲームART抽籤によりART移行に対する期待度を高めさせることができる。
<対戦ポイント倍化抽籤テーブル>
図78を参照して、対戦ポイント倍化抽籤テーブルについて説明する。なお、対戦ポイント倍化抽籤テーブルは、差分ポイントが100未満と100以上とで異なり、2〜8Gと9〜11Gとで異なるように設けられている。
対戦ポイント倍化抽籤テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤で「敵キャラ撃破A」又は「敵キャラ撃破B」が決定された場合に、それに応じて獲得し得る対戦ポイントを倍化するか否かについて決定するための対戦ポイント倍化抽籤に用いられる。対戦ポイント倍化抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果(等倍、倍化)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、差分ポイントが100未満の9〜11Gにおいて、スイカ当籤で「敵キャラ撃破A」又は「敵キャラ撃破B」が決定されると、それに応じた対戦ポイントとしては、6554/32768の確率で等倍とされるが、26214/32768の確率で倍化される。
このような対戦ポイント倍化抽籤テーブルを用いた対戦ポイント倍化抽籤によれば、CZの後半段階になるほど、また、差分ポイントが比較的大きいほど、敵キャラ撃破の演出が実行された場合に通常より2倍の対戦ポイントが得られやすく、その結果、CZの後半になって対戦ポイントとメータ表示ポイントとの差が大きい場合には、その差を小さくするような演出を実行されやすくし、遊技の興趣を高めることができる。
<CZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブル>
図79を参照して、CZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルについて説明する。なお、CZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルは、所定のゲーム数ごとに異なるように設けられており、また、差分ポイントの所定数ごとに設けられているが、図79には便宜上、差分ポイントが0〜4Pで2〜7G目に対応するテーブルのみを示す。また、図79などに示すCZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルと同様に、CZ敵キャラ撃破B内容抽籤テーブルも設けられているが、便宜上、CZ敵キャラ撃破B内容抽籤テーブルについては図示説明を省略する。また、対戦ポイントが倍化された場合に適用されるCZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルやCZ敵キャラ撃破B内容抽籤テーブルも設けられているが、便宜上、これらについても図示説明を省略する。
CZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤で「敵キャラ撃破A」が決定された場合に、その演出内容を決定するための敵キャラ撃破A内容抽籤に用いられる。CZ敵キャラ撃破A内容抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となる演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、2〜7G目に差分ポイントが0〜4PでBB1に当籤して「敵キャラ撃破A」が決定された場合、当該「敵キャラ撃破A」の演出内容としては、必ずNo.20の「敵キャラ倒す4オオオB」が決定される。なお、先述した対戦ポイント倍化抽籤により対戦ポイントの倍化が決定されている場合は、これに対応するテーブルを用いて演出内容が決定されることとなる。さらに、特に図示しないが、各演出内容には、対戦ポイントが予め対応付けられており、演出内容が決定された場合は、対応する対戦ポイントが加算される。
このようなCZ敵キャラ撃破内容抽籤テーブルを用いた敵キャラ撃破内容抽籤によれば、CZの消化ゲーム数、メータ表示ポイントと対戦ポイントとの差(差分ポイント)、及び対戦ポイントが倍化されるか否かに応じてく敵キャラクタを撃破する場合の演出内容をきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZオーラ獲得抽籤テーブル>
図80を参照して、CZオーラ獲得抽籤テーブルについて説明する。なお、CZオーラ獲得抽籤テーブルは、所定のゲーム数ごとに異なるように設けられており、また、差分ポイントの所定数ごとに設けられているが、図80には便宜上、差分ポイントが0〜19P、20〜39P、40〜59Pで2〜7G目に対応するテーブルのみを示す。
CZオーラ獲得抽籤テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤で「オーラ予告」が決定された場合に、それに応じて付与される対戦ポイントを決定するためのオーラ獲得抽籤に用いられる。CZオーラ獲得抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となる対戦ポイントとして付与されるポイント(付与ポイント:0〜200P)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、2〜7G目に差分ポイントが20〜39Pで「オーラ予告」が決定された場合、いずれの役に当籤しても、オーラ予告の演出時に対戦ポイントとして20Pが必ず付与される。なお、オーラ予告に際して付与される対戦ポイントが倍化されることはない。
このようなCZオーラ獲得抽籤テーブルを用いたオーラ獲得抽籤によれば、CZの消化ゲーム数、及びメータ表示ポイントと対戦ポイントとの差(差分ポイント)に応じてオーラ予告の演出表示が行われる際に付与される対戦ポイントをきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZオーラ内容抽籤テーブル>
図81を参照して、CZオーラ内容抽籤テーブルについて説明する。同図に示すように、CZオーラ内容抽籤テーブルは、先述したオーラ予告に伴い付与される対戦ポイントごとに異なるように設けられている。
CZオーラ内容抽籤テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤で「オーラ予告」が決定され、オーラ予告に伴い付与される対戦ポイントが決定された場合に、オーラ予告の演出内容を決定するためのオーラ内容抽籤に用いられる。CZオーラ内容抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となる枠オーラ予告に係る演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、オーラ予告に伴い付与される対戦ポイントが20P以下の場合、いずれの役に当籤しても、オーラ予告の演出内容として「特演_ポイントGET_少」が必ず決定される。
このようなCZオーラ内容抽籤テーブルを用いたオーラ獲得抽籤によれば、オーラ予告に伴い付与される対戦ポイントに応じてオーラ予告の演出内容をきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブル>
図82を参照して、CZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブルについて説明する。CZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤により「枠フラッシュ予告」が決定された場合に、枠フラッシュ予告の演出内容を決定するための演出内容抽籤に用いられる。CZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となる枠フラッシュ予告に係る演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、スイカに当籤して枠フラッシュ予告が決定された場合、4096/32768の確率でNo.7の「リール枠_1on小_紫」が決定され、28672/32768の確率でNo.15の「リール枠_3on小_紫」が決定される。
このようなCZ演出内容抽籤(枠フラ)テーブルを用いた演出内容抽籤によれば、枠フラッシュ予告の演出内容をきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブル>
図83を参照して、CZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブルについて説明する。CZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブルは、CZ演出カテゴリ抽籤テーブル(2〜10G目、11G目)を用いた演出カテゴリ抽籤により「シャッタ予告」が決定された場合に、シャッタ予告の演出内容を決定するための演出内容抽籤に用いられる。CZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、リプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1、BB2)と、抽籤結果となるシャッタ予告に係る演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。シャッタ予告に係る演出内容としては、シャッタ(図示略)が段階的に開く演出動作があり、例えば、全開となる3段階目までシャッタが開き、所定の段階でシャッタが閉じるような動作が実行可能とされる。例えば、スイカに当籤してシャッタ予告が決定された場合、24576/32768の確率でNo.3の「Shut_DEF_3on_CHANCE」が決定され、8192/32768の確率でNo.5の「Shut_DEF_1on赤_CHANCE」が決定される。なお、シャッタの背後には、液晶パネルなどにより構成された図示しない小窓が設けられており、シャッタの段階的な開閉動作に連動して小窓にも演出表示が行われる。
このようなCZ演出内容抽籤(シャッタ)テーブルを用いた演出内容抽籤によれば、シャッタ予告の演出内容をきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZ小窓ケル抽籤テーブル>
図84を参照して、CZ小窓ケル抽籤テーブルについて説明する。CZ小窓ケル抽籤テーブルは、CZ中の1〜11G目においてハズレ又はリプレイ当籤時に、シャッタ予告の演出内容に応じてシャッタ及び小窓(図示略)を用いた演出内容を決定するための小窓ケル抽籤に用いられる。CZ小窓ケル抽籤テーブルは、参照対象となるシャッタの動作段階(0〜3段階)と、抽籤結果となる小窓の表示に係る演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、ハズレの場合においてシャッタの動作段階が1段階目で開閉する場合、30208/32768の確率で小窓の演出内容として「演出なし」が決定され、2048/32768の確率で小窓の演出内容として「予告:1段_2on失敗」が決定され、512/32768の確率で小窓の演出内容として「予告:1段_3on失敗」が決定される。
このようなCZ小窓ケル抽籤テーブルを用いた小窓ケル抽籤によれば、ハズレやリプレイ当籤時においてシャッタの段階的な開閉動作とともに小窓の演出内容もきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZ敵出現抽籤テーブル>
図85を参照して、CZ敵出現抽籤テーブルについて説明する。CZ敵出現抽籤テーブルは、CZの12G目において対戦相手となるボスキャラ(敵キャラクタ)を決定するための敵出現抽籤に用いられる。敵出現抽籤においては、リプレイの当籤回数(0〜3回)及び小窓(図示略)の動作状態(小窓動作段階0〜3(全開)段)が参照される。CZ敵出現抽籤テーブルは、参照対象となるリプレイの当籤回数及び小窓の動作状態と、抽籤結果となる演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、リプレイが3回当籤して小窓が0段開状態(全閉状態)となる場合、18432/32768の確率で敵出現の演出内容として「月_黄:敵A」が決定され、12288/32768の確率で敵出現の演出内容として「月_黄:敵B」が決定され、2048/32768の確率で敵出現の演出内容として「月_赤:敵B」が決定される。なお、本実施形態においては、「敵A」より「敵B」が出現する際にART移行の期待度が高くなるように設定されている。
このようなCZ敵出現抽籤テーブルを用いた敵出現抽籤によれば、CZ12G目に最終的な対戦相手となるボスキャラ(敵キャラクタ)とその出現時の演出内容を決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<CZバトル技決め抽籤テーブル>
図86を参照して、CZバトル技決め抽籤テーブルについて説明する。なお、CZバトル技決め抽籤テーブルは、メータの表示色(青、黄、緑、赤、虹)ごとに設けられている。また、図86には、便宜上、敵キャラAに対応するCZバトル技決め抽籤テーブルのみを示すが、敵キャラBに対応するCZバトル技決め抽籤テーブルも設けられている。
CZバトル技決め抽籤テーブルは、CZ中の13G目においてボスキャラ(敵キャラクタ)に対して繰り出す技(演出なし、技1〜5)を決定するためのバトル技決め抽籤に用いられる。CZバトル技決め抽籤テーブルは、参照対象となる技ランク等(技ランクA〜E、確定CZ)と、抽籤結果となる技(演出なし、技1〜5)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、メータ表示色が「青」で技ランクが「D」の場合、32480/32768の確率でボスキャラに対して繰り出すバトル技の種類が「技1」に決定され、288/32768の確率でバトル技の種類が「技2」に決定される。
このようなCZバトル技決め抽籤テーブルを用いたバトル技決め抽籤によれば、メータ表示色と技ランクとに応じた技が最終的に出現するボスキャラに対して繰り出され、ボスキャラを倒してARTに移行するかもしれないという期待感を高めることができる。
<CZ敵ジャッジ抽籤テーブル>
図87を参照して、CZ敵ジャッジ抽籤テーブルについて説明する。なお、図87には、便宜上、「敵A」及び「技1」に対応するCZ敵ジャッジ抽籤テーブルのみを示すが、「敵A」及び「技2〜5」並びに「敵B」及び「技1〜5」に対応するCZ敵ジャッジ抽籤テーブルも設けられている。
CZ敵ジャッジ抽籤テーブルは、CZの最終ゲームとなる14G目においてボスキャラ(敵キャラクタ)との対戦結果(成功、失敗)を主として決定するための敵ジャッジ抽籤に用いられる。CZ敵ジャッジ抽籤テーブルは、参照対象となるART抽籤結果(ARTハズレ、ART当たり、ART復活当たり)と、抽籤結果となる成功又は失敗を示す演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。なお、ART抽籤結果として「ARTハズレ」の場合は、CZのストック数(ST)も参照される。また、ART抽籤結果として「ART当たり」の場合は、ARTグレード(グレードA〜C)も参照される。さらに、ART抽籤結果としては、最終ゲーム復活抽籤で当籤した場合の「ART復活当たり」が参照される場合もある。
敵ジャッジ抽籤においては、例えば、「ART当たり」でARTグレードが「グレードA」の場合、24576/32768の確率で「技1ボタンあり成功」といった演出内容が決定され、8192/32768の確率で「技1煽りボタン成功」といった演出内容が決定される。
このようなCZ敵ジャッジ抽籤テーブルを用いた敵ジャッジ抽籤によれば、ART当籤結果とともにCZストック数やARTグレードに応じた対戦結果を示す演出内容が決定され、ART抽籤の当否に応じたボスキャラとの対戦に係る演出が実行されるので、CZの最終ゲームにおいて遊技の興趣を高めることができる。
<CZプッシュボタン色抽籤テーブル>
図88を参照して、CZプッシュボタン色抽籤テーブルについて説明する。なお、図88には、便宜上、「敵A」に対応するCZプッシュボタン色抽籤テーブルのみを示すが、「敵B」に対応するCZプッシュボタン色抽籤テーブルも設けられている。
CZプッシュボタン色抽籤テーブルは、CZの最終ゲームとなる14G目において図示しないプッシュボタン(選択ボタン)を出現させる場合に、当該プッシュボタンの発光色を決定するためのプッシュボタン色抽籤に用いられる。CZプッシュボタン色抽籤テーブルは、参照対象となる敵ジャッジ抽籤の決定結果と、抽籤結果となるプッシュボタンの発光色(デフォルト、赤、虹)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、敵ジャッジ抽籤により「技1ボタンなし成功」が決定された場合、16384/32768の確率でプッシュボタンの表示色が「デフォルト」に決定され、16384/32768の確率でプッシュボタンの表示色が「赤」に決定される。
このようなCZプッシュボタン色抽籤テーブルを用いたプッシュボタン色抽籤によれば、CZ14G目にボスキャラとの対戦結果を示唆するようなプッシュボタンの発光色が表示されるので、CZの最終ゲームにおいて遊技の興趣を高めることができる。
<EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブル>
図89を参照して、EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルについて説明する。なお、EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、ゲーム数加算抽籤により得られたゲーム数(なし、3G、5G、7G)ごとに設けられている。
EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、EXCZの1ゲーム目から最終ゲームの各ゲームにおいて演出カテゴリを決定するための演出カテゴリ抽籤に用いられる。EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となる演出カテゴリ(演出なし、狙えカットイン、枠フラッシュ演出)と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。なお、演出カテゴリの「狙えカットイン」とは、ART移行役(赤バーWリプ、赤バーSリプ)の入賞を促すべく逆押しを示唆するような演出である。
例えば、ゲーム数加算抽籤により得られたゲーム数が「なし」の場合、EXCZの1〜10G目の各ゲームにおいてEXCZに係る演出カテゴリ抽籤が実行され、この演出カテゴリ抽籤によれば、赤バーWリプあるいは赤バーSリプに当籤した場合、演出カテゴリとして「狙えカットイン」が必ず決定され、ARTに移行することとなる。
このようなEXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルを用いた演出カテゴリ抽籤によれば、EXCZ中の各ゲームにおいて当籤役に応じた所定の演出内容を適当に決定することができ、例えばART移行役の当籤時には、逆押しを示唆する演出カテゴリの「狙えカットイン」によってART移行役の入賞を促すようにすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
<EXCZ狙え内容抽籤テーブル>
図90を参照して、EXCZ狙え内容抽籤テーブルについて説明する。
EXCZ狙え内容抽籤テーブルは、EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルを用いた演出カテゴリ抽籤で「狙えカットイン」が決定された場合に、その演出内容を決定するための狙え内容抽籤に用いられる。EXCZ狙え内容抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となる演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。演出内容としては、カットイン1(変身)の表示後にハズレ又はARTの表示、カットイン2(シンボル握り)の表示後にハズレ又はARTの表示、カットイン3(技5)の表示後にハズレ又はARTの表示といったものがある。
例えば、赤バーWリプ又は赤バーSリプに当籤して「狙えカットイン」が決定された場合、当該「狙えカットイン」の演出内容としては、カットイン1〜3の表示後に「ART」を表示する旨の演出内容が必ず決定される一方、赤煽りリプの当籤時は、カットイン1又は2の表示後に「ハズレ」を表示する旨の演出内容が必ず決定され、ARTに移行しないこととなる。
このようなEXCZ狙え内容抽籤テーブルを用いた狙え内容抽籤によれば、ARTの当否に応じて適切に演出内容を決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<EXCZ枠フラ内容抽籤テーブル>
図91を参照して、EXCZ枠フラ内容抽籤テーブルについて説明する。なお、EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルは、ゲーム数加算抽籤により得られたゲーム数(なし、3G、5G、7G)ごとに設けられているが、図91には、ゲーム数加算抽籤により得られたゲーム数が「なし」に対応するテーブルのみを示す。
EXCZ枠フラ内容抽籤テーブルは、EXCZ演出カテゴリ抽籤テーブルを用いた演出カテゴリ抽籤により「枠フラッシュ演出」が決定された場合に、その演出内容を決定するための枠フラ内容抽籤に用いられる。EXCZ枠フラ内容抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となる枠フラッシュ演出に係る演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。例えば、スイカに単独当籤して枠フラッシュ演出が決定された場合、24576/32768の確率でNo.1の「リール枠_Rst小_白」が決定され、8192/32768の確率でNo.6の「リール枠_Rst小_紫」が決定される。
このようなEXCZ枠フラ内容抽籤テーブルを用いた枠フラ内容抽籤によれば、EXCZ中に発生する枠フラッシュ演出の内容をきめ細かく決定することができ、遊技の興趣を高めることができる。なお、EXCZの最終ゲームにおける枠フラッシュ演出は、後述する最終煽り演出と同時に実行される場合がある。EXCZの最終ゲームでハズレの場合、枠フラッシュ演出は、BGMがフェードアウトするような状態とともに実行される。
<EXCZ最終煽り抽籤テーブル>
図92を参照して、EXCZ最終煽り抽籤テーブルについて説明する。なお、EXCZ最終煽り抽籤テーブルは、ゲーム数加算抽籤により得られたゲーム数(なし、3G、5G、7G)ごとに設けられている。
EXCZ最終煽り抽籤テーブルは、EXCZの加算されたゲーム数に応じた最終ゲームにおいて、ART当たりあるいはART復活当たりを煽るような演出表示の内容を決定するための最終煽り抽籤に用いられる。EXCZ最終煽り抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となる演出内容と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。演出内容としては、演出なし、薄暗くなる1、薄暗くなる2(復活)、薄暗くなる3(復活)、薄暗くなる3(終了)といったものがある。
このようなEXCZ最終煽り抽籤テーブルを用いた最終煽り抽籤によれば、EXCZの最終ゲームにおいてART突入の期待度を高めるような演出を行うことができる。なお、EXCZの最終ゲームにおけるART当たりを煽るような演出(煽り演出)は、枠フラッシュ演出と同時に実行される場合がある。EXCZの最終ゲームでハズレの場合、煽り演出は、BGMがフェードアウトするような状態とともに実行される。
<EXCZナビ種類抽籤テーブル>
図93を参照して、EXCZナビ種類抽籤テーブルについて説明する。
EXCZナビ種類抽籤テーブルは、EXCZ中にメインCPU93から押し順を指示するコマンドをサブCPU102が受信した場合に参照され、サブCPU102の制御によるナビ演出の種類を決定するためのナビ種類抽籤に用いられる。EXCZナビ種類抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となるEXCZ中のナビ種類と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このようなEXCZナビ種類抽籤テーブルを用いたナビ種類抽籤によれば、EXCZ中においてもメインCPU93の制御によるナビ指示の種類を適当に決定することができる。
<EXCZ擬似ナビ押し順抽籤テーブル>
図94を参照して、EXCZ擬似ナビ押し順抽籤テーブルについて説明する。
EXCZ擬似ナビ押し順抽籤は、EXCZ中にナビ種類抽籤により「ナビなし」以外のナビ種類が決定された場合に、液晶表示装置11による押し順報知内容を決定するための擬似ナビ押し順抽籤に用いられる。EXCZ擬似ナビ押し順抽籤テーブルは、参照対象となる当籤役(ハズレ、維持リプ(RT2維持リプ)、RT2移行リプ、RT2中リプ、赤バーWリプ、赤バーSリプ、赤煽りリプ、打順ベル、共通ベル、MB1、MB2、スイカ、弱チェ、強チェ、中段チェ、BB1+スイカ、BB1+強チェ、BB1+中段チェ、BB2)と、抽籤結果となる押し順報知内容の種類と、参照対象及び抽籤結果の各々に対応する抽籤値とを規定している。
このようなEXCZ擬似ナビ押し順抽籤テーブルを用いた擬似ナビ押し順抽籤によれば、例えば維持リプ(RT2維持リプ)の当籤時、概ね1/3の確率で押し順正解となる押し順報知内容が決定され、この押し順報知内容に基づく液晶表示装置11の表示に従えばRT2が維持される一方、略2/3の確率で押し順失敗となる押し順報知内容が決定され、これに従うことによってRT0に移行する可能性もある。すなわち、擬似ナビ押し順抽籤によれば、決定された押し順報知内容に従う停止操作が必ずしも押し順正解になるわけではなく、押し順報知に従わなくてもRT2を維持することが可能であり、押し順報知に従ってもRT0に移行してしまう場合があるので、真のARTにおけるメインCPU93によるナビ指示とは異なる擬似的なサブCPU102による押し順報知を実現することができる。
<パチスロ機において実行される処理>
次に、図95〜112を参照して、主制御回路91のメインCPU93及び副制御回路101のサブCPU102により実行される処理について説明する。
<メインCPUの制御による主制御処理>
図95を参照して、メインCPU93により実行される主制御処理について説明する。
図95に示すように、パチスロ機1に電源が投入されると、主制御処理が実行され、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたかなどが判定され、その判定結果に応じてメモリ領域やデバイスなどの初期化が行われる。
次に、メインCPU93は、単位遊技(ゲーム)終了時の初期化処理を行う(S2)。この処理では、メインRAM95における各種指定格納領域のデータをクリアする。なお、指定格納領域とは、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次に、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ46やスタートスイッチ64の入力のチェックなどが行われる。
次に、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S4)。この処理において、メインCPU93は、設定値及び遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図28及び図29参照)を参照して、乱数抽出による抽籤により複数の役の中から内部当籤役を決定する。なお、S4の内部抽籤処理において、BB1が内部当籤役として決定された場合、メインCPU93は、メインRAM95の持越役格納領域に対応するデータをセットするとともに、遊技状態を示すフラグとしてRT4フラグをオンにセットし、遊技状態をRT4(BB1)として処理を実行する。また、BB2が内部当籤役として決定された場合、メインCPU93は、メインRAM95の持越役格納領域に対応するデータをセットするとともに、遊技状態を示すフラグとしてRT5フラグをオンにセットし、遊技状態をRT5(BB2)として処理を実行する。RT4フラグ、RT5フラグは、持越役格納領域のデータがクリアされるまで、すなわち、各々に対応するBB1、BB2に係る図柄組合せが表示されるまでオンとされ、BB1、BB2に係る図柄組合せが表示されることで持越役格納領域のデータがクリアされると、オフにセットされる。
次に、メインCPU93は、内部当籤役に対応する当籤役コマンドをメインRAM95の所定領域にセットする(S5)。当籤役コマンドは、後述するスタート時コマンド送信処理により他のコマンドと共に副制御基板42に送信されるほか、後述する遊技ロック制御処理や出玉状態制御処理などにおいて引数としても用いられる。
次に、メインCPU93は、遊技ロック制御処理を行う(S6)。この処理では、出玉状態を示すフラグ(出玉状態フラグ)や当籤役コマンドに基づき、ART5以外又はART準備中においてBB2当籤があった場合にBB2フリーズ1(図36参照)を発生させ、ART5中のART準備中以外においてBB2当籤があった場合にBB2フリーズ2(図36参照)を発生させる。また、遊技ロック制御処理では、後述するBBチェック処理のBB終了時処理(図105のS192参照)において、BB1終了又はBB2終了に係る遊技ロック(図36参照)を次の単位遊技で実行すべきフラグがセットされている場合も、このフラグに基づいて当該遊技ロックを発生させる。その他の場合、メインCPU93は、S6の処理をスキップして次の処理を実行する。なお、S6の遊技ロック制御処理と同様の処理は、後述する出玉状態制御処理の各種スタート時処理(図96参照)において実行される場合がある。
次に、メインCPU93は、出玉状態制御処理を行う(S7)。この処理では、出玉状態に関わる各種の処理が実行される。この処理については、図96を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、メイン側ナビ指示制御処理を行う(S8)。この処理において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてARTであるか否かを判定し、ARTである場合、当籤役などに対応するナビ番号(図31参照)を含むコマンドをメインRAM95の所定領域にセットする。このナビ番号を含むコマンドは、後述するスタート時コマンド送信処理により他のコマンドと共に副制御基板42に送信され、後述するサブ側ナビ演出制御処理(図112参照)において用いられる。
次に、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S9)。この処理では、当籤役や遊技状態に応じてリール3L,3C,3Rの停止制御に用いるリール停止制御パターンを決定する。リール停止制御パターンは、メインRAM95の所定領域に格納され、後述するリール停止制御処理(図104参照)において用いられる。この処理については、図103を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、スタート時コマンド送信処理を行う(S10)。この処理では、単位遊技の開始時にメインRAM95の所定領域にセットされた各種のコマンドが副制御基板42に送信される。なお、スタート時に送信されるコマンドには、当籤役コマンドやナビコマンドのほか、出玉状態を示すコマンドなどがある。
次に、メインCPU93は、いわゆるウェイト処理を行った後にリール回転開始処理を行う(S11)。この処理では、全リール3L,3C,3Rの回転開始が行われる。全リール3L,3C,3Rが回転開始すると、一定の周期(1.1172msec)で割込処理が実行されることにより、各リール3L,3C,3Rは、その回転速度が所定速度に達するまで加速制御され、その後、所定速度が維持されるようにリール3L,3C,3Rが制御される。
次に、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S12)。この処理では、S9で決定したリール停止制御パターンに基づき、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押下操作されたタイミングに応じて対応する各リール3L,3C,3Rの回転が停止制御される。なお、リール停止制御パターンには、ストップボタン17L,17C,17Rの押し順に応じた停止図柄の優先順位などが規定されており、リール停止制御パターンによれば、同じ当籤役の場合に同じ図柄位置のタイミングで各ストップボタン17L,17C,17Rが押下操作されてもその押し順が異なる場合には、停止図柄が異なるように停止制御される。この処理については、図104を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、入賞判別メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、リール3L,3C,3Rが停止した結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、メダルの払い出しや再遊技の作動などの当該図柄の組合せに応じた特典を付与するための動作が制御される。
次に、メインCPU93は、入賞作動コマンド送信処理を行う(S14)。この処理では、停止表示された図柄の組合せに応じた入賞作動コマンドが生成され、この入賞作動コマンドが副制御基板42に送信される。なお、入賞作動コマンドには、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せなどを示す各種の情報が含まれる。
次に、メインCPU93は、BBチェック処理を行う(S15)。この処理では、停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技状態及び出玉状態としてのBB1又はBB2の作動及び終了を制御する。この処理については、図105及び図106を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、MBチェック処理を行う(S16)。この処理では、停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技状態としてのMB1又はMB2の作動及び終了を制御する。この処理については、図107を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、RTチェック処理を行う(S17)。この処理では、停止表示された図柄の組合せに基づいて遊技状態としてのRTを移行させる制御を行う。この処理については、図108を参照して後述する。
次に、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を行う(S18)。この処理では、S4で決定された当籤役(グループ役)や停止表示された図柄の組合せなどに基づいて出玉状態を移行させる制御を行う。この処理を終了すると、メインCPU93は、S2の処理に戻る。出玉状態チェック処理については、図109〜111を参照して後述する。
<出玉状態制御処理>
次に、図96を参照して、出玉状態制御処理について説明する。
図96に示すように、出玉状態制御処理において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいて通常中(通常状態中)であるか否かを判定する(S20)。通常中である場合(S20:YES)、メインCPU93は、S21の処理に移る。通常中でない場合(S20:NO)、メインCPU93は、S22の処理に移る。
S21において、メインCPU93は、通常中スタート時処理を行う。この処理については、図97を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S22において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてCZ中であるか否かを判定する。CZ中である場合(S22:YES)、メインCPU93は、S23の処理に移る。CZ中でない場合(S22:NO)、メインCPU93は、S24の処理に移る。
S23において、メインCPU93は、CZ中スタート時処理を行う。この処理については、図98を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S24において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてEXCZ中であるか否かを判定する。EXCZ中である場合(S24:YES)、メインCPU93は、S25の処理に移る。EXCZ中でない場合(S24:NO)、メインCPU93は、S26の処理に移る。
S25において、メインCPU93は、EXCZ中スタート時処理を行う。この処理については、図99を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S26において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてART中であるか否かを判定する。ART中である場合(S26:YES)、メインCPU93は、S27の処理に移る。ART中でない場合(S26:NO)、メインCPU93は、S28の処理に移る。
S27において、メインCPU93は、ART中スタート時処理を行う。この処理については、図100及び図101を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S28において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてART準備中であるか否かを判定する。ART準備中である場合(S28:YES)、メインCPU93は、S29の処理に移る。ART準備中でない場合(S28:NO)、メインCPU93は、S30の処理に移る。
S29において、メインCPU93は、ART準備中スタート時処理を行う。この処理については、図102を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S30において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいて通常BB中であるか否かを判定する。通常BB中である場合(S30:YES)、メインCPU93は、S31の処理に移る。通常BB中でない場合(S30:NO)、メインCPU93は、S32の処理に移る。
S31において、メインCPU93は、BB1(通常BB)中スタート時処理を行う。この処理では、BB1(通常BB)作動中の単位遊技開始時に必要なゲーム数をカウントしたりフラグをチェックするなどの処理が行われる。また、この処理においては、グループ役に基づいてARTゲーム数に関する上乗せ抽籤BやART抽籤が行われる。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
S32において、メインCPU93は、BB2(特殊BB)中スタート時処理を行う。この処理では、BB2(特殊BB)作動中の単位遊技開始時に必要なゲーム数をカウントしたりフラグをチェックするなどの処理が行われる。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態制御処理を終了する。
<通常中スタート時処理>
次に、図97を参照して、通常中スタート時処理について説明する。
図97に示すように、通常中スタート時処理において、メインCPU93は、ART間のゲーム数が1000G以上であるか否かを判定する(S40)。ART間のゲーム数は、ARTが終了してから次にART当籤又はBB当籤などとなるまでメインCPU93によりカウントされるゲーム数である。本実施形態では、ART間のゲーム数について、上限となるいわゆる天井ゲーム数が1000Gに設定されており、ART間のゲーム数が天井ゲーム数に達したか否かについて判定される。ART間のゲーム数が1000G以上である場合(S40:YES)、メインCPU93は、S52の処理に移る。ART間のゲーム数が1000G未満である場合(S40:YES)、メインCPU93は、S41の処理に移る。
S41において、メインCPU93は、当籤役に基づいてBB(BB1又はBB2)当籤であるか否かを判定する。BB当籤である場合(S41:YES)、メインCPU93は、S45の処理に移る。BB当籤でない場合(S41:NO)、メインCPU93は、S42の処理に移る。
S42において、メインCPU93は、遊技状態フラグ及び当籤役に基づいてMB中の中段チェリー当籤である否かを判定する。MB中の中段チェリー当籤である場合(S42:YES)、メインCPU93は、S45の処理に移る。MB中の中段チェリー当籤でない場合(S42:NO)、メインCPU93は、S43の処理に移る。
S43において、メインCPU93は、CZ抽籤状態の移行時点であるか否かを判定する。CZ抽籤状態の移行時点は、カウントされたART間のゲーム数が、周期A、周期B、あるいは特殊周期(図40参照)に当てはまる時点を意味する。CZ抽籤状態の移行時点である場合(S43:YES)、メインCPU93は、S44の処理に移る。CZ抽籤状態の移行時点でない場合(S43:NO)、メインCPU93は、S45の処理に移る。
S44において、メインCPU93は、CZ抽籤状態移行抽籤処理を行う。この処理では、図40のテーブルを用いてCZ抽籤状態移行抽籤が実行される。これにより、CZ抽籤状態は、「LOW」、「MIDDLE」、「HIGH」のいずれかに移行する可能性がある。この処理を終了すると、メインCPU93は、S45の処理に移る。
S45において、メインCPU93は、ISMモード移行抽籤処理を行う。この処理では、図37のテーブルを用いて現時点で滞在中のISMモード及び当籤役(グループ役)に基づきISMモード移行抽籤が実行される。これにより、ISMモードは、「通常」、「高確」、「超高確」のいずれかに移行する可能性がある。なお、移行後のISMモードは、次のゲームに適用される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S46の処理に移る。
S46において、メインCPU93は、ISM獲得抽籤処理を行う。この処理では、図39のテーブルを用いて現時点で滞在中のISMモード及び当籤役(グループ役)に基づきISM獲得抽籤が実行される。これにより、ISMポイントが得られる可能性がある。この処理を終了すると、メインCPU93は、S47の処理に移る。
S47において、メインCPU93は、CZ抽籤処理を行う。この処理では、図41のテーブルを用いてS44で決定されたCZ抽籤状態に応じてCZ抽籤が実行される。これにより、出玉状態が通常状態からCZあるいはEXCZに移行する可能性がある。なお、CZ抽籤は、ISMポイントが少なくとも1以上でなければ実行されない。この処理を終了すると、メインCPU93は、S48の処理に移る。
S48において、メインCPU93は、S47の処理結果としてCZ当籤であるか否かを判定する。CZ当籤である場合(S48:YES)、メインCPU93は、S49の処理に移る。CZ当籤でない場合(S48:NO)、メインCPU93は、S50の処理に移る。
S49において、メインCPU93は、前兆ゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、図69の前兆ゲーム数抽籤テーブルを用いてCZ当籤時あるいはCZストック放出時にCZ移行を示唆する前兆ゲーム数抽籤が実行される。この抽籤結果として決定された前兆ゲーム数を消化すると、CZ又はEXCZに移行することとなる。なお、CZ前兆中にもS47のCZ抽籤処理が行われ、CZ移行前にCZ当籤が複数あってストックされた場合、CZ又はARTの終了後に再び前兆ゲーム数抽籤が行われ、この抽籤で決定されたゲーム数を経て再びCZ又はEXCZに移行することとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S50の処理に移る。
S50において、メインCPU93は、ART抽籤処理を行う。この処理では、図42のART抽籤テーブルを用いてART抽籤が実行される。なお、S50のART抽籤処理は、ISMポイントが0であること、CZ抽籤状態が「HIGH」であること、CZ前兆中又は非ART前兆中であること、ベル当籤時であることといった条件を満たす場合に限り実行される。このようなS50のART抽籤処理によれば、出玉状態が通常状態からCZ、EXCZを経由せずにART2(ARTLv2)に移行する可能性がある。この処理を終了すると、メインCPU93は、S51の処理に移る。
S51において、メインCPU93は、S50の処理結果のほか、S41及びS42の判定結果に基づいてART当籤であるか否かを判定する。S41及びS42の判定結果としては、BB(BB1又はBB2)当籤、MB中の中段チェリー当籤の場合、ART当籤となる。ART当籤である場合(S51:YES)、メインCPU93は、S52の処理に移る。ART当籤でない場合(S51:NO)、メインCPU93は、通常中スタート時処理を終了する。
S52において、メインCPU93は、ART移行処理を行う。この処理では、ARTに移行する前の前兆ゲーム数がセットされたり、ART間のゲーム数がリセットされる。出玉状態は、このようにしてセットされた前兆ゲーム数を経て通常状態からART2(ARTLv2)に移行することがある。例えば、ART間のゲーム数が1000Gに達することでARTに移行する場合、ART移行処理では、ARTの前兆ゲーム数が1Gにセットされる。また、ART移行処理では、図68のテーブルを用いてARTグレードを決定するためのARTグレード抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、通常中スタート時処理を終了する。
<CZ中スタート時処理>
次に、図98を参照して、CZ中スタート時処理について説明する。
図98に示すように、CZ中スタート時処理において、メインCPU93は、ART間のゲーム数が1000G以上であるか否かを判定する(S60)。ART間のゲーム数が1000G以上である場合(S60:YES)、メインCPU93は、S74の処理に移る。ART間のゲーム数が1000G未満である場合(S60:NO)、メインCPU93は、S61の処理に移る。
(S60)。
S61において、メインCPU93は、当籤役に基づいてBB(BB1又はBB2)当籤であるか否かを判定する。BB当籤である場合(S61:YES)、メインCPU93は、S74の処理に移る。BB当籤でない場合(S61:NO)、メインCPU93は、S62の処理に移る。
S62において、メインCPU93は、遊技状態フラグ及び当籤役などに基づいてART前兆におけるMB中の中段チェリー当籤である否かを判定する。MB中の中段チェリー当籤である場合(S62:YES)、メインCPU93は、S74の処理に移る。MB中の中段チェリー当籤でない場合(S62:NO)、メインCPU93は、S63の処理に移る。
S63において、メインCPU93は、出玉状態がCZの1ゲーム目であるか否かを判定する。CZの1ゲーム目である場合(S63:YES)、メインCPU93は、S64の処理に移る。CZの1ゲーム目でない場合(S63:NO)、メインCPU93は、S68の処理に移る。
S64において、メインCPU93は、CZ発動時遊技ロック処理を行う。この処理によれば、CZの1G目開始時に遊技ロックが発生させられる(図36参照)。この処理を終了すると、メインCPU93は、S65の処理に移る。
S65において、メインCPU93は、CZ種別抽籤処理を行う。この処理では、図43のテーブルを用いてCZ抽籤状態に基づき、ART移行が確定させた上でCZ用の演出を行う「確定CZ」、あるいは後述するS72の最終ゲームART抽籤処理などまでART移行が確定せずに通常の演出を行う「通常CZ」を決定するためのCZ種別抽籤が実行される。この抽籤結果として「確定CZ」が決定された場合は、S72の最終ゲームART抽籤処理において強制的にART当籤となる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S66の処理に移る。
S66において、メインCPU93は、ボス抽籤処理を行う。この処理では、図44のテーブルを用いてCZ14G目に特定のボスキャラ(特定ボス)を出現させるための条件(CZ2〜11G目におけるグループ役「リプレイ」の当籤回数(リプレイ当籤回数)3〜0回)を決定するためのボス抽籤が実行される。この抽籤結果として例えば「3回」が決定された場合、CZ2〜11G目のリプレイ当籤回数が3回以上であれば、特定のボスキャラ(特定ボス)出現が確定となり、CZ2〜11G目のリプレイ当籤回数が3回未満であれば、通常のボスキャラ(通常ボス)出現となる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S67の処理に移る。
S67において、メインCPU93は、技ポイント抽籤処理を行う。この処理では、図45のテーブルを用いてグループ役に基づき技ポイントを決定するための技ポイント抽籤が実行される。技ポイントは、CZ1〜13G目まで蓄積され、技ランクA〜Eを決定するためのパラメータとして用いられる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S68の処理に移る。
S68において、メインCPU93は、出玉状態がCZの2〜13ゲーム目のいずれかであるか否かを判定する。CZの2〜13ゲーム目のいずれかである場合(S68:YES)、メインCPU93は、S69の処理に移る。CZの2〜13ゲーム目のいずれでもない場合(S68:NO)、メインCPU93は、S70の処理に移る。
S69において、メインCPU93は、S67の処理と同様に技ポイント抽籤処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU93は、S70の処理に移る。
S70において、メインCPU93は、最終ゲームART抽籤処理を行う。この処理では、CZ14G目の開始時に図46のテーブルを用いて、出現させるボスキャラ(通常ボス、特定ボス)及びCZ13G目までの技ポイントに応じた技ランクA〜Eに基づき、ART移行とする否かを決定するための最終ゲームART抽籤が実行される。なお、S65の処理によって「確定CZ」が決定されている場合、最終ゲームART抽籤の結果としては強制的にART当籤となる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S71の処理に移る。
S71において、メインCPU93は、S70の処理結果に基づいてART当籤であるか否かを判定する。ART当籤である場合(S71:YES)、メインCPU93は、S74の処理に移る。ART当籤でない場合(S71:NO)、メインCPU93は、S72の処理に移る。
S72において、メインCPU93は、最終ゲーム復活抽籤処理を行う。この処理では、S70の処理結果でART当籤でない場合であっても、図47のテーブルを用いてグループ役に基づき復活演出などを伴ってART当籤とするか否かを決定するための最終ゲーム復活抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S73の処理に移る。
S73において、メインCPU93は、S72の処理結果に基づいてART当籤であるか否かを判定する。ART当籤である場合(S73:YES)、メインCPU93は、S74の処理に移る。ART当籤でない場合(S73:NO)、メインCPU93は、CZ中スタート時処理を終了する。
S74において、メインCPU93は、ART移行処理を行う。この処理では、次ゲームの出玉状態としてART2(ARTLv2)がセットされたり、ART間のゲーム数がリセットされる。また、ART移行処理では、図68のテーブルを用いてARTグレードを決定するためのARTグレード抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、CZ中スタート時処理を終了する。
<EXCZ中スタート時処理>
次に、図99を参照して、EXCZ中スタート時処理について説明する。
図99に示すように、EXCZ中スタート時処理において、メインCPU93は、ART間のゲーム数が1000G以上であるか否かを判定する(S80)。ART間のゲーム数が1000G以上である場合(S80:YES)、メインCPU93は、S83の処理に移る。ART間のゲーム数が1000G未満である場合(S80:NO)、メインCPU93は、S81の処理に移る。
S81において、メインCPU93は、当籤役に基づいてBB(BB1又はBB2)当籤であるか否かを判定する。BB当籤である場合(S81:YES)、メインCPU93は、S83の処理に移る。BB当籤でない場合(S81:NO)、メインCPU93は、S82の処理に移る。
S82において、メインCPU93は、遊技状態フラグ及び当籤役に基づいてMB中の中段チェリー当籤である否かを判定する。MB中の中段チェリー当籤である場合(S82:YES)、メインCPU93は、S83の処理に移る。MB中の中段チェリー当籤でない場合(S82:NO)、メインCPU93は、S84の処理に移る。
S83において、メインCPU93は、ART移行処理を行う。この処理では、次ゲームの出玉状態としてART4(ARTLv4)がセットされたり、ART間のゲーム数がリセットされる。また、ART移行処理では、図68のテーブルを用いてARTグレードを決定するためのARTグレード抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、EXCZ中スタート時処理を終了する。
S84において、メインCPU93は、出玉状態がEXCZの1ゲーム目であるか否かを判定する。EXCZの1ゲーム目である場合(S84:YES)、メインCPU93は、S85の処理に移る。EXCZの1ゲーム目でない場合(S84:NO)、メインCPU93は、S86の処理に移る。
S85において、メインCPU93は、EXCZ発動時遊技ロック処理を行う。この処理によれば、EXCZの1G目開始時に遊技ロックが発生させられる(図36参照)。この処理を終了すると、メインCPU93は、S86の処理に移る。
S86において、メインCPU93は、ゲーム数加算抽籤処理を行う。この処理では、図48のテーブルを用いてグループ役に基づきEXCZゲーム数として加算するゲーム数を決定するためのゲーム数加算抽籤が実行される。これにより、EXCZは、グループ役に応じてゲーム数が延長されることとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、EXCZ中スタート時処理を終了する。
<ART中スタート時処理>
次に、図100及び図101を参照して、ART中スタート時処理について説明する。
図100に示すように、ART中スタート時処理において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてART1〜4のいずれかであるか否かを判定する(S90)。ART1〜4のいずれかである場合(S90:YES)、メインCPU93は、S91の処理に移る。ART1〜4のいずれでもない場合(S90:NO)、メインCPU93は、S98の処理に移る。
S91において、メインCPU93は、レベルアップ抽籤処理を行う。この処理では、ARTレベルに応じた図49〜53に示すテーブルを用いてグループ役に基づき、ART1〜4の昇格・降格を決定するためのレベルアップ抽籤が実行される。この処理によれば、ART1〜4の各段階において所定のゲーム数(20G等)を消化した後の昇格先・降格先が決定される。所定のゲーム数を消化するまでに2回以上昇格が決定された場合は、現時点のARTレベルから2つ以上のレベルまで昇格することとなる。所定のゲーム数としては、ループ抽籤またはループ保証回数抽籤での当籤により継続している場合には40G以上となる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S92の処理に移る。
S92において、メインCPU93は、S91の処理結果としてレベルアップ当籤(昇格)であるか否かを判定する。レベルアップ当籤である場合(S92:YES)、メインCPU93は、S93の処理に移る。レベルアップ当籤でない場合(S92:NO)、メインCPU93は、S94の処理に移る。
S93において、メインCPU93は、所定ゲーム数(20G等)を消化するまで昇格に係る情報をストックする。なお、2回つ以上の昇格に係る情報がある場合、昇格ごとに1ずつストックに係る情報が消去される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S94の処理に移る。
S94において、メインCPU93は、出玉情報に基づいてART2の開始時であるか否かを判定する。ART2の開始時である場合(S94:YES)、メインCPU93は、S95の処理に移る。ART2の開始時でない場合(S94:NO)、メインCPU93は、S96の処理に移る。
S95において、メインCPU93は、ループ関係の抽籤処理を行う。この処理では、図54のテーブルを用いたループ保証回数抽籤、図70のテーブルを用いたループ率抽籤、図71のテーブルを用いたループ抽籤が実行される。最終的にループ抽籤で当籤が得られると、ループフラグがオンにセットされる。例えば、ARTLv2において規定ゲーム数(20G)を消化するまでに昇格できなかった場合でも、ループフラグがオンの場合、1セット分の20Gがさらに加算され、ARTLv2が40G目を消化するまで継続することとなる。また、ループフラグがオンでもなく、ARTLv2において規定ゲーム数(20G)を消化するまでに昇格できなかった場合でも、ループ保証回数が1回以上として当籤していれば、1セット分以上のゲーム数がさらに加算され、加算されたセット分のゲーム数を消化するまで原則としてARTLv2が継続することとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S96において、メインCPU93は、出玉情報に基づいてART4の開始時であるか否かを判定する。ART4の開始時である場合(S96:YES)、メインCPU93は、S97の処理に移る。ART2の開始時でない場合(S96:NO)、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S97において、メインCPU93は、勝利報酬抽籤処理を行う。この処理では、ARTLv5に移行する場合に備えて、事前にバトル演出の勝利報酬としてPTRの種別を決定しておくために、図55のテーブルを用いて勝利報酬抽籤が実行される。なお、ART4において降格となり、ART5へと移行しない場合、バトル演出で勝利となる内容の演出が実行されず、勝利報酬抽籤で決定されたPTRの種別の破棄されることとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S98において、メインCPU93は、出玉情報に基づいてART5の状態であるか否かを判定する。ART5の状態である場合(S98:YES)、メインCPU93は、S99の処理に移る。ART5の状態でない場合(S98:NO)、メインCPU93は、図101に示すS106の処理に移る。
S99において、メインCPU93は、上乗せ状態移行抽籤処理を行う。この処理では、図56のテーブルを用いてグループ役に基づき上乗せ状態(通常、高確、超高確)を決定するための上乗せ状態移行抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S100の処理に移る。
S100において、メインCPU93は、上乗せ抽籤A処理を行う。この処理では、図57のテーブルを用いて所定のグループ役又はBB1当籤に基づき図62に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Aが実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S101の処理に移る。
S101において、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、S100の処理で決定された上乗せゲーム数抽籤テーブル(図62参照)を用いてART5中の上乗せゲーム数を決定するための上乗せゲーム数抽籤が実行される。ここで決定された上乗せゲーム数は、ART5のゲーム数として加算される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S102の処理に移る。
S102において、メインCPU93は、上乗せ特化ストック抽籤A処理を行う。この処理では、S100の処理で当籤結果が得られた場合に図63のテーブルを用いてグループ役に基づき、「RUSH」又は「PTR」を発動させるための上乗せ特化ストック抽籤Aが実行される。「RUSH」又は「PTR」を発動させる旨の当籤結果が得られた場合、その当籤結果に対応する情報がストックされ、ART5のゲーム数消化後にストックされた情報に基づいて「RUSH」又は「PTR」に移行し、ストックに係る情報が消去される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S103の処理に移る。
S103において、メインCPU93は、PTR種別抽籤処理を行う。この処理では、図67のテーブルを用いてPTR1〜3のいずれかを選択するためのPTR種別抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S104の処理に移る。
S104において、メインCPU93は、RUSH前兆ゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、S102の処理結果として「RUSH」を発動させる旨の情報がストックされた場合、図69の前兆ゲーム数抽籤テーブルを用いてRUSH移行を示唆する前兆ゲーム数抽籤が実行される。この抽籤結果として決定された前兆ゲーム数を消化すると、RUSHに移行することとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S105の処理に移る。
S105において、メインCPU93は、リールロック抽籤処理を行う。この処理では、S100の処理結果として上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)が決定されることで上乗せが決定された場合、又はS102の処理結果として「RUSH」又は「PTR」を発動させる旨の当籤結果が得られた場合、ゲーム開始時にリールロックが発生させられる(図36参照)。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
図101に示すように、S106において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいて特化準備であるか否かを判定する。特化準備である場合(S106:YES)、メインCPU93は、S107の処理に移る。特化準備でない場合(S106:NO)、メインCPU93は、S109の処理に移る。
S107において、メインCPU93は、PTR種別抽籤処理を行う。この処理では、S102の処理結果として「PTR」を発動させる旨の情報がストックされており、このストックされた情報に基づいて「PTR」を発動させる場合、図67のテーブルを用いてPTR1〜3のいずれかを選択するためのPTR種別抽籤が特化準備中に実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S108において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてPTRであるか否かを判定する。PTRである場合(S108:YES)、メインCPU93は、S109の処理に移る。PTRでない場合(S108:NO)、メインCPU93は、S114の処理に移る。
S109において、メインCPU93は、PTR2中にあってグループ役「リプレイ」の当籤(リプレイ当籤)が10回連続した場合か否かを判定する。PTR2中にあってリプレイ当籤が10回連続した場合である場合(S109:YES)、メインCPU93は、S110の処理に移る。PTR2中のリプレイ当籤10回連続に該当しない場合(S109:NO)、メインCPU93は、S111の処理に移る。
S110において、メインCPU93は、特殊上乗せ抽籤処理を行う。この処理では、図61のテーブルを用いて図62に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための特殊上乗せ抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S112の処理に移る。
S111において、メインCPU93は、上乗せ抽籤B処理を行う。この処理では、当籤役がグループ役の「SPリプ」あるいは「WSPリプ」に該当する場合、図60のテーブルを用いて図62に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Bが実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S112の処理に移る。
S112において、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、S110又はS111の処理で決定された上乗せゲーム数抽籤テーブル(図62参照)を用いてPTR中にART5の上乗せゲーム数を決定するための上乗せゲーム数抽籤が実行される。ここで決定された上乗せゲーム数は、PTR終了後のART5のゲーム数として加算される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S113の処理に移る。
S113において、メインCPU93は、リールロック抽籤処理を行う。この処理では、PTR突入時にあってS111の上乗せ抽籤Bにより上乗せ当籤となった場合、ゲーム開始時にリールロック(ART5中リールロック1)が発生させられる(図36参照)。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S114において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてRUSH開始時であるか否かを判定する。RUSH開始時である場合(S114:YES)、メインCPU93は、S115の処理に移る。RUSH開始時でない場合(S114:NO)、メインCPU93は、S116の処理に移る。
S115において、メインCPU93は、ループ決定処理を行う。この処理では、図70のテーブルを用いてループ率抽籤が実行されるとともに、図71のテーブルを用いてループ抽籤が実行される。すなわち、RUSH開始時には、1セット3GのRUSHに係る演出を複数セット実行するか否かが決定される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S116の処理に移る。
S116において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてRUSH中であるか否かを判定する。RUSH中である場合(S116:YES)、メインCPU93は、S117の処理に移る。RUSH中でない場合(S116:NO)、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。
S117において、メインCPU93は、上乗せ抽籤B処理を行う。この処理では、S111の処理と同様に、当籤役がグループ役の「SPリプ」あるいは「WSPリプ」に該当する場合、図60のテーブルを用いて図62に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Bが実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S118の処理に移る。
S118において、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、ART5中のS100の処理で既に決定された上乗せゲーム数抽籤テーブルを用いてRUSH中にART5の上乗せゲーム数を決定するための上乗せゲーム数抽籤が実行される。ここで決定された上乗せゲーム数は、RUSH終了後のART5のゲーム数として加算される。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART中スタート時処理を終了する。なお、RUSHの最終ゲームとなる3G目においても図71のテーブルを用いてループ抽籤が実行され、RUSHに係る演出を連続セットとして実行するか否かが決定される。
<ART準備中スタート時処理>
次に、図102を参照して、ART準備中スタート時処理について説明する。
図102に示すように、ART準備中スタート時処理において、メインCPU93は、上乗せ状態移行抽籤処理を行う(S120)。この処理では、図56のテーブルを用いて当籤役に基づき上乗せ状態(通常、高確、超高確)を決定するための上乗せ状態移行抽籤が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S121の処理に移る。
S121において、メインCPU93は、上乗せ抽籤A処理を行う。この処理では、図57のテーブルを用いてグループ役に基づき図62に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(テーブル1〜7)を決定するための上乗せ抽籤Aが実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S122の処理に移る。
S122において、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤処理を行う。この処理では、S121の処理で決定された上乗せゲーム数抽籤テーブル(図62参照)を用いてART5中の上乗せゲーム数を決定するための上乗せゲーム数抽籤が実行される。ここで決定された上乗せゲーム数は、ART5の開始時にゲーム数として加算される。この処理を終了すると、メインCPU93は、ART準備中スタート時処理を終了する。なお、ART1〜4中にBB1に当籤し、BB1終了後にRT2移行を待ってART1〜4に移行するまでのART準備中スタート時処理では、上乗せ抽籤等に代わってレベルアップ抽籤が行われる。このレベルアップ抽籤に当籤した場合、一段階昇格したARTレベルに移行することとなる。
<リール停止初期設定処理>
次に、図103を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
図103に示すように、リール停止初期設定処理において、メインCPU93は、回胴停止初期設定テーブル(図示略)を参照し、当籤役などに基づいて回胴停止用番号を取得する(S150)。この処理を終了すると、メインCPU93は、S151の処理に移る。
S151において、メインCPU93は、回胴停止用番号などに基づいて各種情報を取得する。この処理では、例えば、回胴停止用番号に対応付けられた押下順序別判定データなどの各種情報が取得される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S152の処理に移る。
S152において、メインCPU93は、メインRAM95の図柄コード格納領域に回転中の識別子を格納する。すなわち、メインCPU93は、メインRAM95の全図柄コード格納領域(未使用領域を除く)のビットを「1」にセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、S153の処理に移る。
S153において、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納する。この処理を終了すると、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了する。なお、ストップボタン未作動カウンタは、遊技者により停止操作が行われていないストップボタン17L、17C、17Rの数を判別するためのものであり、メインRAM95の所定領域に格納されている。
<リール停止制御処理>
次に、図104を参照して、リール停止制御処理について説明する。
図104に示すように、リール停止制御処理において、メインCPU93は、有効なストップボタンが押下操作されたか否かを判定する(S160)。有効なストップボタンが押下操作された場合(S160:YES)、メインCPU93は、S161の処理に移る。有効なストップボタンが押下操作されていない場合(S160:NO)、メインCPU93は、有効なストップボタンが押下操作されるまでS160の処理を繰り返し実行する。
S161において、メインCPU93は、押下操作されたストップボタンに応じて、メインRAM95の押下順序格納領域(図示略)及び作動ストップボタン格納領域(図示略)を更新する。すなわち、メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域を更新することで、押下操作されたストップボタンの種別を管理するとともに、押下操作されたストップボタンの種別及びその順序に基づいて押下順序格納領域を更新することにより、停止操作の順序(押し順、打順)を管理する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S162の処理に移る。
S162において、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタから1減算する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S163の処理に移る。
S163において、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S164の処理に移る。
S164において、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95の所定領域に格納する。停止開始位置は、ストップスイッチ基板65によって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。この処理を終了すると、メインCPU93は、S165の処理に移る。
S165において、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う。この処理では、回胴停止初期設定テーブル(図示略)から当籤役に基づいて選択されたリール停止制御情報(停止テーブル群)に基づいて、停止開始位置に規定された滑り駒数が決定される。このような処理によれば、内部当籤役と停止操作の押し順に応じて所定の停止位置に引き込む図柄を異ならしめることができる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S166の処理に移る。
S166において、メインCPU93は、リール停止コマンド生成処理を行う。この処理では、主制御基板41から副制御基板42へと送信するリール停止コマンドデータが生成され、このリール停止コマンドデータがメインRAM95の通信データ格納領域に格納される。リール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置、及び滑り駒数(又は停止予定位置)などを示すデータである。この処理を終了すると、メインCPU93は、S167の処理に移る。
S167において、メインCPU93は、停止開始位置及び滑り駒数決定データに基づいて停止予定位置を決定し、この停止予定位置をメインRAM95の所定領域に格納する。停止予定位置は、滑り駒数に対応する予め定められた数値「0」〜「4」のうちのいずれかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。この処理を終了すると、メインCPU93は、S168の処理に移る。
S168において、メインCPU93は、停止予定位置を検索図柄位置としてメインRAM95の所定領域にセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、S169の処理に移る。
S169において、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う。この処理では、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードが取得される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S170の処理に移る。
S170において、メインCPU93は、S169の処理で取得した図柄コードに基づいてメインRAM95の図柄コード格納領域を更新する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S171の処理に移る。
S171において、メインCPU93は、制御変更処理を行う。この処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S172の処理に移る。
S172において、メインCPU93は、押下操作されたストップボタンが押下解除されたか否かを判定する。押下操作されたストップボタンが押下解除された場合(S172:YES)、メインCPU93は、S173の処理に移る。押下操作されたストップボタンが未だ押下解除されていない場合(S172:NO)、メインCPU93は、押下解除されるまでS172の処理を繰り返し実行する。
S173において、メインCPU93は、リール停止コマンドを送信する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S174の処理に移る。
S174において、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判定する。ストップボタン未作動カウンタが0である場合(S174:YES)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了する。ストップボタン未作動カウンタが0でない場合(S174:NO)、メインCPU93は、S175の処理に移る。
S175において、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う。この処理では、回転中のリール3L,3C,3R全ての図柄の引込優先順位が決定される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S160の処理に戻る。このようなリール停止制御処理によれば、図30に示す停止パターンをなすように、内部当籤役と停止操作の押し順、さらには停止操作のタイミングに応じて、表示役を構成する図柄あるいは表示役を構成しない図柄が所定の停止位置に優先的に引き込まれ、入賞判定ラインに沿って停止表示される図柄の組合せが変化させられる。
<BBチェック処理>
次に、図105及び図106を参照して、BBチェック処理について説明する。
図105に示すように、BBチェック処理において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてBB1中であるか否かを判定する(S180)。BB1中である場合(S180:YES)、メインCPU93は、S181の処理に移る。BB1中でない場合(S180:NO)、メインCPU93は、S185の処理に移る。
S181において、メインCPU93は、SPリプの当籤(ART当籤)であるか否かを判定する。SPリプの当籤である場合(S181:YES)、メインCPU93は、S182の処理に移る。SPリプの当籤でない場合(S181:NO)、メインCPU93は、S183の処理に移る。
S182において、メインCPU93は、ART関連処理(S)を行う。この処理では、例えば、BB1終了後の移行先が通常状態であればART当籤が確定とされ、BB1終了後の移行先がART5であれば上乗せ抽籤での当籤が確定し、ART1〜4であればレベルアップ抽籤での当籤(昇格)が確定とされる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S183において、メインCPU93は、WSPリプの当籤(ART当籤)であるか否かを判定する。WSPリプの当籤である場合(S183:YES)、メインCPU93は、S184の処理に移る。WSPリプの当籤でない場合(S183:NO)、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S184において、メインCPU93は、ART関連処理(W)を行う。この処理では、例えば、BB1終了後の移行先が通常状態であればART当籤(特化準備から開始)が確定とされ、BB1終了後の移行先がART5であれば上乗せ抽籤での当籤が確定し、ART1〜4であればレベルアップ抽籤での当籤(特化準備まで昇格)が確定とされる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S185において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてBB2中である否かを判定する。BB2中である場合(S185:YES)、メインCPU93は、S186の処理に移る。BB2中でない場合(S185:NO)、メインCPU93は、図106に示すS193の処理に移る。
S186において、メインCPU93は、SPリプの当籤であるか否かを判定する。SPリプの当籤である場合(S186:YES)、メインCPU93は、S187の処理に移る。SPリプの当籤でない場合(S186:NO)、メインCPU93は、S188の処理に移る。
S187において、メインCPU93は、PTRストック処理(S)を行う。この処理では、例えば、BB2の当籤に応じてPTR移行確定を示すストック数が別途1回として加算されており、これに加えてさらに、BB2終了時までのSPリプの当籤に応じて結果的に対応する図柄組合せが表示されるごとに当該ストック数がそれぞれ1回として加算される。これにより、PTRのストック数が加算更新される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S188において、メインCPU93は、WSPリプの当籤であるか否かを判定する。WSPリプの当籤である場合(S188:YES)、メインCPU93は、S189の処理に移る。WSPリプの当籤でない場合(S188:NO)、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S189において、メインCPU93は、PTRストック処理(W)を行う。この処理では、例えば、BB2の当籤に応じてPTR移行確定を示すストック数が別途1回として加算されており、これに加えてさらに、BB2終了時までのWSPリプの当籤に応じて結果的に対応する図柄組合せが表示されるごとに当該ストック数がそれぞれ2回として加算される。これにより、PTRのストック数が加算更新される。この処理を終了すると、メインCPU93は、S190の処理に移る。
S190において、メインCPU93は、表示結果に基づいてBB中払出枚数カウンタから入賞結果に応じた払出枚数を減算する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S191の処理に移る。
S191において、メインCPU93は、BB中払出枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判定する。BB中払出枚数カウンタの値が0未満である場合(S191:YES)、メインCPU93は、S192の処理に移る。BB中払出枚数カウンタの値が0未満でなく0以上である場合(S191:NO)、メインCPU93は、BBチェック処理を終了する。
S192において、メインCPU93は、BB終了時処理を行う。この処理では、BB終了時に必要な各種の処理が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、BBチェック処理を終了する。
図106に示すように、S193において、メインCPU93は、表示結果に基づいてBB入賞であるか否かを判定する。BB入賞である場合(S193:YES)、メインCPU93は、S194の処理に移る。BB入賞でない場合(S193:NO)、メインCPU93は、BBチェック処理を終了する。
S194において、メインCPU93は、メインRAM95の所定領域にBB種別をセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、S195の処理に移る。
S195において、メインCPU93は、BB中払出枚数カウンタに所定値(本実施形態では351)をセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、S196の処理に移る。
S196において、メインCPU93は、BB開始時処理を行う。この処理では、BB開始時に必要な各種の処理が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、BBチェック処理を終了する。なお、S181、S183、S186、S88の処理においては、SPリプ又はWSPリプの当籤か否かを判定しているが、これらの役の入賞か否かを判定するようにしてもよい。
<MBチェック処理>
次に、図107を参照して、MBチェック処理について説明する。
図107に示すように、MBチェック処理において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてMB中であるか否かを判定する(S200)。MB中である場合(S200:YES)、メインCPU93は、S201の処理に移る。MB中でない場合(S200:NO)、メインCPU93は、S204の処理に移る。
S201において、メインCPU93は、MB中払出枚数カウンタから入賞結果に応じた払出枚数を減算する。この処理を終了すると、メインCPU93は、S202の処理に移る。
S202において、メインCPU93は、MB中払出枚数カウンタの値が0未満である否かを判定する。MB中払出枚数カウンタの値が0未満である場合(S202:YES)、メインCPU93は、S203の処理に移る。MB中払出枚数カウンタの値が0未満でなく0以上の場合(S202:NO)、メインCPU93は、MBチェック処理を終了する。
S203において、メインCPU93は、MB終了時処理を行う。この処理では、MB終了時に必要な各種の処理が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、MBチェック処理を終了する。
S204において、メインCPU93は、表示結果に基づいてMB入賞であるか否かを判定する。MB入賞である場合(S204:YES)、メインCPU93は、S205の処理に移る。MB入賞でない場合(S204:NO)、メインCPU93は、MBチェック処理を終了する。
S205において、メインCPU93は、メインRAM95の所定領域にMB種別をセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、S206の処理に移る。
S206において、メインCPU93は、MB中払出枚数カウンタに所定値(本実施形態では9又は36)をセットする。このとき、MB種別がMB1の場合、MB中払出枚数カウンタに9がセットされ、MB種別がMB2の場合、MB中払出枚数カウンタに36がセットされる。この処理を終了すると、メインCPU93は、S207の処理に移る。
S207において、メインCPU93は、MB開始時処理を行う。この処理では、MB開始時に必要な各種の処理が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、MBチェック処理を終了する。
<RTチェック処理>
次に、図108を参照して、RTチェック処理について説明する。
図108に示すように、RTチェック処理において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてRT0中であるか否かを判定する(S210)。RT0中である場合(S210:YES)、メインCPU93は、S211の処理に移る。RT0中でない場合(S210:NO)、メインCPU93は、S213の処理に移る。
S211において、メインCPU93は、表示結果に基づいてベルこぼし目が成立したか否かを判定する。ベルこぼし目が成立した場合(S211:YES)、メインCPU93は、S212の処理に移る。ベルこぼし目が成立していない場合(S211:NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。なお、ベルこぼし目は、押し順ベルの当籤時にあってナビ演出が行われない場合に押し順失敗となることで成立する可能性が高くなる。
S212において、メインCPU93は、遊技状態フラグとしてRT1フラグをオンにセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S213において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてRT1中であるか否かを判定する。RT1中である場合(S213:YES)、メインCPU93は、S214の処理に移る。RT1中でない場合(S213:NO)、メインCPU93は、S218の処理に移る。
S214において、メインCPU93は、表示結果に基づいてRT2移行リプの入賞であるか否かを判定する。RT2移行リプの入賞である場合(S214:YES)、メインCPU93は、S215の処理に移る。RT2移行リプの入賞でない場合(S214:NO)、メインCPU93は、S216の処理に移る。なお、RT1中においてRT2移行リプは、その当籤時にあってナビ指示の押し順に従う限り押し順成功となることで入賞する。これを言い換えると、RT1中には、ナビ指示が行われないと、RT2移行リプが入賞し難く、RT0移行リプに入賞する可能性が高くなる。
S215において、メインCPU93は、遊技状態フラグとしてRT2フラグをオンにセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S216において、メインCPU93は、表示結果に基づいてRT0移行リプの入賞であるか否かを判定する。RT0移行リプの入賞である場合(S216:YES)、メインCPU93は、S217の処理に移る。RT0移行リプの入賞でない場合(S216:NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S217において、メインCPU93は、遊技状態フラグとしてRT0フラグをオンにセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S218において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてRT2中であるか否かを判定する。RT2中である場合(S218:YES)、メインCPU93は、S219の処理に移る。RT2中でない場合(S218:NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S219において、メインCPU93は、ベルこぼし目が成立したか否かを判定する。ベルこぼし目が成立した場合(S219:YES)、メインCPU93は、S220の処理に移る。ベルこぼし目が成立しない場合(S219:NO)、メインCPU93は、S221の処理に移る。
S220において、メインCPU93は、遊技状態フラグとしてRT1フラグをオンにセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S221において、メインCPU93は、RT0移行リプの入賞であるか否かを判定する。RT0移行リプの入賞である場合(S221:YES)、メインCPU93は、S222の処理に移る。RT0移行リプの入賞でない場合(S221:NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
S222において、メインCPU93は、遊技状態フラグとしてRT0フラグをオンにセットする。この処理を終了すると、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する。
<出玉状態チェック処理>
次に、図109〜111を参照して、出玉状態チェック処理について説明する。
図109に示すように、出玉状態チェック処理において、メインCPU93は、表示結果に基づいてBB1入賞であるか否かを判定する(S230)。BB1入賞である場合(S230:YES)、メインCPU93は、S231の処理に移る。BB1入賞でない場合(S230:NO)、メインCPU93は、S232の処理に移る。
S231において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして通常BB(BB1)をセットする。このとき、通常BBをセットする前の出玉状態フラグは、ART当籤がなく通常BBが終了した場合の移行先としてセットされる。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S232において、メインCPU93は、表示結果に基づいてBB2入賞であるか否かを判定する。BB2入賞である場合(S232:YES)、メインCPU93は、S233の処理に移る。BB2入賞でない場合(S232:NO)、メインCPU93は、S234の処理に移る。
S233において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして特殊BB(BB2)をセットする。このとき、特殊BBをセットする前の出玉状態フラグは、BB2入賞の場合は特殊BB終了後にART移行が確定することから、リセットされる。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S234において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいて通常状態中であるか否かを判定する。通常状態中である場合(S234:YES)、メインCPU93は、S235の処理に移る。通常状態中でない場合(S234:NO)、メインCPU93は、図110に示すS243の処理に移る。
S235において、メインCPU93は、上述した通常スタート時処理においてART移行が決定されたか否かを判定する。ART移行が決定された場合(S235:YES)、メインCPU93は、S236の処理に移る。ART移行が決定されていない場合(S235:NO)、メインCPU93は、S238の処理に移る。
S236において、メインCPU93は、ART前兆の最終ゲームであったか否かを判定する。ART前兆の最終ゲームであった場合(S236:YES)、メインCPU93は、S237の処理に移る。ART前兆の最終ゲームでなかった場合(S236:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S237において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして抽籤結果等に応じたARTをセットする。これにより、次のゲームから出玉状態としてARTに係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S238において、メインCPU93は、上述した通常スタート時処理においてCZ移行が決定されたか否かを判定する。CZ移行が決定された場合(S238:YES)、メインCPU93は、S239の処理に移る。CZ移行が決定されていない場合(S238:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S239において、メインCPU93は、CZ前兆の最終ゲームであったか否かを判定する。CZ前兆の最終ゲームであった場合(S239:YES)、メインCPU93は、S240の処理に移る。CZ前兆の最終ゲームでなかった場合(S239:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S240において、メインCPU93は、遊技状態フラグに基づいてRT2であるか否かを判定する。RT2である場合(S240:YES)、メインCPU93は、S421の処理に移る。RT2でない場合(S240:NO)、メインCPU93は、S422の処理に移る。
S241において、メインCPU93は、出玉状態フラグとしてEXCZをセットする。これにより、次のゲームから出玉状態としてEXCZに係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S242において、メインCPU93は、出玉状態フラグとしてCZをセットする。これにより、次のゲームから出玉状態としてCZに係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
図110に示すように、S243において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてCZ中であるか否かを判定する。CZ中である場合(S243:YES)、メインCPU93は、S244の処理に移る。CZ中でない場合(S243:NO)、メインCPU93は、S248の処理に移る。
S244において、メインCPU93は、上述したCZ中スタート時処理においてART移行が決定されたか否かを判定する。ART移行が決定された場合(S244:YES)、メインCPU93は、S245の処理に移る。ART移行が決定されていない場合(S244:NO)、メインCPU93は、S246の処理に移る。
S245において、メインCPU93は、CZ14G目の終了時に出玉状態としてART(ART2)をセットする。これにより、ART移行が確定している状態でCZ14G目が終了すると、次のゲームから出玉状態としてART2(ARTLv2)に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S246において、メインCPU93は、CZの最終ゲームであったか否かを判定する。CZの最終ゲームであった場合(S246:YES)、メインCPU93は、S247の処理に移る。CZの最終ゲームでなかった場合(S246:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S247において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして通常状態をセットする。これにより、ART当籤がなくCZ14G目が終了すると、次のゲームから出玉状態として通常状態に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S248において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてEXCZ中であるか否かを判定する。EXCZ中である場合(S248:YES)、メインCPU93は、S249の処理に移る。EXCZ中でない場合(S248:NO)、メインCPU93は、図111に示すS253の処理に移る。
S249において、メインCPU93は、上述したEXCZスタート時処理又はWSPリプ、SPリプの当落判定によりART移行が決定されたか否かを判定する。例えば、WSPリプ、SPリプの当籤と判定すると、ART移行が決定される。ART移行が決定された場合(S249:YES)、メインCPU93は、S250の処理に移る。ART移行が決定されていない場合(S249:NO)、メインCPU93は、S251の処理に移る。
S250において、メインCPU93は、出玉状態フラグとしてART(ART4、特化準備)をセットする。これにより、EXCZ中のWSPリプ又はSPリプ当籤に応じてART移行が決定されると、次のゲームから出玉状態としてART4(ARTLv4)又は特化準備に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S251において、メインCPU93は、EXCZの最終ゲームであったか否かを判定する。EXCZの最終ゲームであった場合(S251:YES)、メインCPU93は、S252の処理に移る。EXCZの最終ゲームでなかった場合(S251:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S252において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして通常状態をセットする。これにより、EXCZ中にWSPリプ又はSPリプの当籤がなくEXCZ中に得られたゲーム数を消化すると、次のゲームから出玉状態として通常状態に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
図111に示すように、S253において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてART1〜4(ARTLv1〜4)中であるか否かを判定する。ART1〜4中である場合(S253:YES)、メインCPU93は、S254の処理に移る。ART1〜4中でない場合(S253:NO)、メインCPU93は、S256の処理に移る。
S254において、メインCPU93は、ART1〜4の最終ゲームであったか否かを判定する。ART1〜4の最終ゲームであった場合(S254:YES)、メインCPU93は、S255の処理に移る。ART1〜4の最終ゲームでなかった場合(S254:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S255において、メインCPU93は、出玉状態フラグとして昇格・降格後のARTレベル(通常、ART1〜4、特化準備)をセットする。なお、ART2中に先述したレベルアップ抽籤に当籤している場合は、内部的にはART3になるものの演出としてはARTLv1に降格した演出が実行され、内部的にセットされた出玉状態フラグと演出内容のARTレベルとが異なることとなる。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S256において、メインCPU93は、出玉状態フラグに基づいてART5中であるか否かを判定する。ART5中である場合(S256:YES)、メインCPU93は、S257の処理に移る。ART5中でない場合(S256:NO)、メインCPU93は、S259の処理に移る。
S257において、メインCPU93は、ART5の最終ゲームであったか否かを判定する。ART5の最終ゲームであった場合(S257:YES)、メインCPU93は、S258の処理に移る。ART5の最終ゲームでなかった場合(S257:NO)、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S258において、メインCPU93は、抽籤結果に基づく出玉状態フラグをセットする。例えば、上乗せ特化ストック抽籤Aに当籤することなくART5のゲーム数を消化すると、次のゲームから出玉状態として通常状態に係る演出が実行される。また、上乗せ特化ストック抽籤AにおいてRUSHあるいはPTRに当籤した状態でART5のゲーム数を消化すると、次のゲームから出玉状態としてRUSHあるいはPTR1〜3に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S259において、メインCPU93は、特化準備の最終ゲームであったか否かを判定する。特化準備の最終ゲームであった場合(S259:YES)、メインCPU93は、S260の処理に移る。特化準備の最終ゲームでなかった場合(S259:NO)、メインCPU93は、S261の処理に移る。
S260において、メインCPU93は、出玉状態としてPTR(PTR1〜3)をセットする。これにより、次のゲームから出玉状態としてPTR1〜3に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S261において、メインCPU93は、PTRの最終ゲームであったか否かを判定する。PTRの最終ゲームであった場合(S261:YES)、メインCPU93は、S262の処理に移る。PTRの最終ゲームでなかった場合(S261:NO)、メインCPU93は、S263の処理に移る。
S262において、メインCPU93は、出玉状態としてART5をセットする。これにより、次のゲームから出玉状態としてARTLv5に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
S263において、メインCPU93は、RUSHの最終ゲームであったか否かを判定する。RUSHの最終ゲームであった場合(S263:YES)、メインCPU93は、S264の処理に移る。RUSHの最終ゲームでなかった場合(S263:NO)、出玉状態チェック処理を終了する。
S264において、メインCPU93は、出玉状態としてART5をセットする。これにより、次のゲームから出玉状態として再びARTLv5に係る演出が実行される。この処理を終了すると、メインCPU93は、出玉状態チェック処理を終了する。
<サブCPUの制御によるサブ側ナビ演出制御処理>
次に、図112を参照して、サブCPU102により実行されるサブ側ナビ演出制御処理について説明する。
図112に示すように、サブ側ナビ演出制御処理において、サブCPU102は、メインCPU93からナビコマンドを取得したか否かを判定する(S300)。ナビコマンドを取得した場合(S300:YES)、サブCPU102は、S301の処理に移る。ナビコマンドを取得していない場合(S300:NO)、サブCPU102は、S301の処理に移る。
S301において、サブCPU102は、メインCPU93からの指示によるナビコマンドに応じたナビ演出データをセットする。これにより、例えば出玉状態がART中である場合に、液晶表示装置11の表示領域11aには、押し順を指示するナビ演出画像が表示される。この処理を終了すると、サブCPU102は、S304の処理に移る。
S302において、サブCPU102は、出玉状態がEXCZ中に図94のテーブルを用いて擬似ナビ押し順抽籤が行われ、この抽籤で当籤したか否かを判定する。擬似ナビ押し順抽籤で当籤した場合(S302:YES)、サブCPU102は、擬似ナビ当籤としてS303の処理に移る。擬似ナビ押し順抽籤で当籤していない場合(S302:NO)、サブCPU102は、S304の処理に移る。
S303において、サブCPU102は、擬似ナビ当籤に応じたナビ演出データをセットする。これにより、例えば出玉状態がART中ではないEXCZ中にあっても、液晶表示装置11の表示領域11aには、押し順を指示するナビ演出画像が表示される場合がある。この処理を終了すると、サブCPU102は、S304の処理に移る。
S304において、サブCPU102は、出玉状態に応じた表示データをセットする。これにより、例えば、CZ中には、敵キャラを倒すとメータ表示の数字や表示色が変化するような演出が実行され、EXCZ中には、ART移行役の当籤に応じて逆押しを示唆するカットイン表示が行われるような演出が実行され、ART1〜4においては、20G消化ごとにARTレベルが昇格・降格するような演出が実行される。この処理を終了すると、サブCPU102は、サブ側ナビ演出制御処理を終了する。
<遊技状態及び出玉状態における各種の変化態様>
次に、図113〜115を参照して、遊技状態及び出玉状態における各種の変化態様について説明する。
<遊技状態における当籤役と図柄表示態様との関係>
図113は、遊技状態における当籤役と図柄表示態様との関係を示している。なお、遊技者は、BB内部中かどうかを判断する目安として左リール3Lのチェリー表示成立を狙うように停止操作を行うことがある。これにより、遊技者は、表示窓4内の左リール3Lに対応する下段あるいは中段の位置に「弱チェリー」、「強チェリー」、又は「中段チェリー」に対応するチェリーの図柄が表示されるか否かに応じてBB内部中か否かを判別することができる。また、遊技者は、チェリー以外の小役の例えばスイカの当籤時であっても、左リール3Lの停止操作時点でチェリーが滑る等して他の図柄が停止表示されることから、左リール3L以外のリール3C,3Rに対する停止操作のタイミングによっては取りこぼし得る小役の当籤の可能性があることを察知することができる。この種の遊技機に精通した遊技者は、このようなチェリーの図柄を狙って停止操作する、いわゆるDDTといった打ち方で遊技を進めることが多い。このような打ち方を行う場合、RT0〜2においては、左リール3Lに対して例えば図柄番号9番のチェリーが中段に位置するタイミングで第1停止操作を行うと、ほぼ図柄番号11番のリプレイが中段に停止し、スイカ当籤時とRT2維持リプ当籤時にのみ図柄番号12番のベル3が中段に停止表示され、ハズレやベルの図柄等は稀にしか停止表示されない。このような打ち方で遊技が進められることを前提として、例えば、図113の(A)に示すように、RT0中においては、RT0中リプの当籤時にどのような押し順によっても当該RT0中リプに対応する図柄組合せ(一例としてREP1を示す)が必ず表示される。
また、図113の(B)に示すように、RT0中あるいはRT2中においては、押し順ベルの当籤時にナビ演出がなく、チェリーの表示成立を狙うようにDDTの打ち方で停止操作を行うと、正解となる押し順に従ってリールが押下操作されなければ、ベルこぼし目に対応する図柄組合せ(一例としてHZR2を示す)が表示される。
また、図113の(C)に示すように、RT1中においては、RT2移行リプの当籤時にサブ側の制御による押し順報知があって、DDTの打ち方を止めて正解となる押し順に従ってリールが押下操作されると、当該RT2移行リプに対応する図柄組合せ(一例としてREP3を示す)が表示される。
また、図113の(D)に示すように、RT2中においては、RT2維持リプの当籤時にナビ演出があって、DDTの打ち方を止めて正解となる押し順に従ってリールが押下操作されると、当該RT2維持リプに対応する図柄組合せ(一例としてREP4を示す)が表示される。このRT2維持リプの図柄組合せは、入賞判定ライン(クロスダウン)と対称となる仮想線で示すクロスアップのラインに沿って「リプ」の図柄が揃う表示態様となる。そのため、RT2維持リプ(REP4)は、滑りリプともいう。なお、図113の(D)に示すRT2維持リプに対応する図柄組合せは、左リール3Lに停止表示された図柄列のみ見ると、小役のスイカに係る「C_XDスイカ_02」の図柄組合せ(図25参照)を構成する図柄列と同一となる。また、中リール3Cについては、スイカ当籤時にスイカを入賞させるにはスイカの図柄を中段に停止表示させる必要がある一方、図柄配列上、停止操作のタイミングによってはスイカを取りこぼす可能もある(図21参照)。そのため、図113の(D)に示すように、左リール3LにRT2維持リプ及びスイカに対応する同一の図柄列が停止表示された場合は、取りこぼしの可能性があるスイカを狙うべく、中リール3Cに対して例えば図柄番号8番のスイカが中段に位置するタイミングで停止操作を行うような打ち方で遊技を進めることにより、仮にスイカの当籤時であってもできる限りスイカを取りこぼすことなく入賞させることができる。
また、図113の(E)に示すように、例えばEXCZ中のRT2中においては、RT2維持リプと共に赤バーに係るリプレイが重複当籤(WSPリプあるいはSPリプに当籤)している場合があり、この場合にサブ側の制御による押し順報知があって液晶表示装置11上での割り込み表示により逆押しが示唆され、DDTの打ち方を止めて逆押しとなる押し順に従ってリールが押下操作されると、RT2維持リプよりも赤バーに係るリプレイの停止制御が優先され、リールの停止操作タイミングに応じて当該赤バーに係るリプレイに対応する図柄組合せ(一例としてREP6を示す)が表示される可能性がある。このような赤バーに係るリプレイに対応する図柄組合せがEXCZ中に表示されずとも赤バーに係るリプレイに当籤するだけで、ARTに移行することとなる。なお、赤バーに係るリプレイに対応する図柄組合せは、PTR3中に表示された場合にゲーム数を延長させる契機としても用いられる。
また、図113の(F)に示すように、BB1のBB内部中、リールの停止操作タイミングに応じて当該BB1に対応する図柄組合せ(白7、白7、白7)が表示されると、次のゲームから遊技状態としてBB1が実行される。
また、図113の(G)に示すように、BB内部中には、中段チェリーが当籤する可能性があり、この当籤時にDDTの打ち方に従えば、リールの停止操作タイミングに応じて当該中段チェリーに対応する図柄組合せ(一例としてNML4を示す)が表示される可能性がある。
すなわち、表示窓4内において左リール3Lに対応する左列領域には、RT0中にRT0中リプを構成する表示態様が表示される場合がある一方、RT2中にRT2維持リプを構成する表示態様が表示され場合があり、これらの表示態様は、一図柄分ずれるように表示される。これにより、RT0中のリプレイ当籤時にあって左リール3Lに対応するリール停止制御パターンは、RT2維持リプを構成する表示態様が滑り駒数の4コマ範囲内に位置する図柄群と一部重なる図柄群に対してRT0中リプを構成する表示態様を特定可能である。また、RT2中のリプレイ当籤時にあって左リール3Lに対応するリール停止制御パターンは、RT0中リプを構成する表示態様が滑り駒数4コマ範囲内に位置する図柄群と一部重なる図柄群に対してRT2維持リプを構成する表示態様を特定可能である。そして、BB内部中の左リール3Lに対応するリール停止制御パターンは、RT0中リプを構成する表示態様及びRT2維持リプを構成する表示態様が滑り駒数4コマ範囲内に位置する夫々の図柄群と一部重なる図柄群に対して中段チェリーを特定可能とされる。
このような図柄表示態様によれば、通常状態のRT2中でBB内部中でない場合でも、遊技者は、ナビ演出がなければ左リール3Lを最初に停止操作し、チェリーの図柄が中段に停止表示可能なタイミングで押下操作を行えばよい。そうした場合、押し順正解である限り、図113の(D)に示すようなRT2維持リプに対応する図柄組合せが表示され、RT2からRT0に転落することをできるだけ少なくすることができる。また、押し順失敗でRT0移行リプを構成する図柄(中段にリプレイ図柄)が表示されても、リプレイ当籤時には、ISMモード移行抽籤が行われており、通常状態からCZへの移行に影響するISMモードが「超高確」に当籤している可能性があるので、ISMポイントの獲得に期待感を高めることができる。
<CZ中におけるメータの表示態様>
図114は、CZ中におけるメータの表示態様を示している。図114(A)に示すように、CZ中においては、メインキャラクタと敵キャラクタとが対戦するような映像と共に、メータ表示ポイント(一例として「85」を示す)と対戦ポイントに応じたメータ表示色(一例として「青」を示す)を示すメータMが表示される。対戦ポイントは、技ポイントに応じて内部的に管理される数値であり、基本的に対戦ポイントに応じてあらかじめ規定された表示色でメータバーMBが表示される(図73(B)参照)。メータ表示ポイントは、対戦ポイントに応じてあらかじめ規定された限界として表示される値であり、この値に応じた長さを示すようにメータバーMBが表示される。
図114(B)に示すように、例えばメータ表示ポイントが125となって100を超えると、メータバーMBの長さが一旦リセットされ、原点端となるメータMの左端から100を超えた数値分の長さに応じたメータバーMBが表示される。このとき、メータバーMBの色となるメータ表示色は、「青」から「黄」に変化する。このように、基本的には、メータ表示ポイントが100超えるごとにメータバーMBの長さがリセットされ、メータ表示色が期待度の高い色へと変化する。
一方、図114(C)に示すように、CZ中に確定CZポイント振り分け抽籤によりCZポイントが図114(A)の状態から例えば100加算された場合、メータ表示ポイントが185となり、メータバーMBの長さが一旦リセットされた後にメータ表示ポイントに応じた長さで表示される。その反面、メータ表示色については、内部的に管理される対戦ポイントが100を超えていなければ、図114(C)に示すように「青」から「黄」に変化することなく「青」のまま表示される。このようにCZ中に表示されるメータMは、通常CZと確定CZとで異なる演出内容となることがある。
<ART中における内部レベルと演出内容との関係>
図115は、ART中における内部レベルと演出内容との関係を示している。図115(A)に示すように、ART2への最初の移行時、その最初のART2中にレベルアップ当籤(昇格)がなければ、ARTLv2から20G消化後にARTLv1に降格する。そして、ARTLv1においては、20G消化までに例えばレベルアップ当籤(昇格)があると、20G消化後に再びARTLv2に戻るような演出が実行される。
一方、図115(B)に示すように、ART2への最初の移行時、その最初のART2中にレベルアップ当籤(昇格)があった場合は、ARTLv2から20G消化後に内部的にはART3に移行するものの、見かけ上ARTLv1に一旦降格したような演出表示が行われる。ARTLv1(内部的にART3)においては、20G消化までにレベルアップ当籤(昇格)がなくても、見かけ上ARTLv1からARTLv2へと昇格したような演出表示が行われるものの、内部的にはART3からART2に移行することとなる。その結果、ARTL2においては、演出上のARTレベルと内部的に管理されるARTレベルとが再び一致した状態となる。
また、図115(C)に示すように、ART2への最初の移行時、その最初のART2中にレベルアップ当籤(昇格)があると、上記図115(B)に示す場合と同様に、ARTLv2から20G消化後に内部的にはART3に移行するものの、見かけ上ARTLv1に一旦降格したような演出表示が行われる。そして、ARTLv1(内部的にART3)において、20G消化までにレベルアップ当籤(昇格)がさらにあった場合、見かけ上ARTLv1から昇格したような演出表示が行われる。このとき、内部的にはART4となるため、演出上においては、ARTLv2に昇格したような演出表示に代えて、実際はARTLv4まで昇格したことを示す報知演出が行われる。このような実際のARTレベルを示す報知演出は、例えばARTLv4に対応した敵キャラクタを昇格時の演出表示に際して割り込み表示させることにより実現される。これにより、遊技者は、最下位レベルのARTLv1に降格しても、実際はARTLv4まで昇格しているかもしれないという期待感を持って遊技を進めることができる。なお、実際のARTレベルを示す報知演出は、例えばARTLv4からレベルアップ抽籤の当籤結果に応じてARTLv5(特化準備)へと昇格する際に行うようにしてもよい。
以上、本実施形態のパチスロ機1によれば、以下のような効果が得られる。
例えば、表示窓4において左リール3Lに対応する表示領域のみに着目すると、RT0を維持するRT0中リプの表示態様と一図柄分だけずれた表示態様となる滑りリプを、RT2を維持する役(RT2維持リプ)としつつ、通常状態からCZに移行させるのに必要なISMポイントを獲得するための役としても用いることができるので、移行役に該当しないRT2維持リプでも遊技者にとって興趣を高める役として機能させることができ、移行役についての煩わしさを解消することができる。
また、RT2維持リプについては、CZ移行に必要なISMポイントを決定付ける役として用いられるとともに、BB内部中か否かを遊技者が見分けるために左リール3Lに対応する表示領域についてチェリーを中段で停止表示させようとする際、BB非内部中であれば、当該RT2維持リプを構成する表示態様で停止表示可能な役としても用いられる。すなわち、RT2維持リプは、CZ移行や特別役のBB当籤・非当籤の目安とされつつも、遊技状態の移行には関与しないので、遊技者にとって有利な状態になる過ぎることを防ぐことができる。
また、RT2中のARTでは、RT2維持リプの当籤時に通常左端からの押し順とは異なる右端からの逆押しで右リール3Rに対して最初に停止操作を行うことで赤バーに対応する図柄組合せを停止表示させることができ、その入賞に応じてARTのゲーム数を上乗せすることができる。すなわち、赤バーに係るリプレイと重複当籤する際のRT2維持リプは、ARTにおいて停止操作順によりゲーム数の上乗せを可能な図柄組合せを停止表示可能とされ、ARTのゲーム数を上乗せするための役としても用いられるので、遊技者にとって有意義な役として多用途・多目的にRT2維持リプを用いることができる。
また、CZ中においては、獲得とした技ポイントに応じたメータ表示ポイントが規定のポイント(本実施形態では100)に達するごとに、メータ表示に係るメータバーMBを最初から変化させることができるとともに、メータ表示色も変化させることができる一方、メータ表示ポイントが規定のポイントに達してもARTへの移行が確定している確定CZの場合には、メータバーMBについては変化させる一方、メータ表示色を不変として変化させないようにすることができる。これにより、獲得とした技ポイントに応じて有利であることを示す表示色でなかったとしても技ポイントに対する期待感を高めることができる。
また、通常状態でもRT2にあって赤バーに係るリプレイ(WSPリプ、SPリプ)に当籤すれば、CZを経ずに直接ARTに移行し、そして、EXCZでは、RT2維持リプと重複当籤する赤バーに係るリプレイに対応する図柄組合せが逆押しに応じて停止表示されずとも赤バーに係るリプレイ(WSPリプ、SPリプ)に当籤すれば、ARTに移行するので、いわゆるART準備中の期間を経ずにARTに移行することができる。
また、ART2においては、内部的には昇格しても見かけ上擬似的に降格したようにARTLv2からARTLv1へと移行する演出内容が表示され、その後、内部的には昇格できなくてもあたかも昇格したかのようにARTLv1からARTLv2、さらにARTLv2からARTLv3へと移行する演出内容が表示されるので、ゲーム性に富んだいわゆるARTを実現することができ、ARTにおける単調さを解消することができる。
また、周期的に所定のゲーム数を消化する毎にCZ抽籤状態が変化させられることでCZ抽籤の当籤確率が変化させられ、CZ終了後の状態も事前にART移行を確定(確定CZ)とするか否かをCZ種別抽籤により決定付けられ、このようなCZ抽籤の当籤確率とCZ種別抽籤の当籤確率との割合を設定値に応じて所定のゲーム数を消化する毎に異なるようにすることができるので、設定値に応じて差を設けつつも当該設定値を推測し難いものとすることができる。
また、CZ抽籤及びCZ種別抽籤の各々における当籤確率が設定値に応じて異なるものであっても、周期的に所定のゲーム数を消化する毎にCZ抽籤の当籤確率が変更される結果、CZへの移行し易さとARTへの移行し易さとの関係性が見出しにくくなるので、設定値による差を見分けにくくすることができ、ひいては設定値を推測し難いようにすることができる。
また、BB遊技状態及びARTでの異なる契機によっても共通する複数の抽籤テーブル(図64参照)を用いて上乗せ抽籤を行うことができるので、共通の抽籤テーブルを用いて上乗せ抽籤の結果を経験的に連想し易くすることにより、遊技に対する期待感や興趣を高めることができ、また、上乗せ抽籤に必要なテーブル全体のデータサイズも抑えることができる。
また、ART1〜4のそれぞれが継続するゲーム数については、規定ゲーム数(本実施形態では20G)を1セットとして何セット分まで実行させるかについてループ率に基づき保証されるので、いわゆるARTのゲーム数がセット単位に実行保証されることとなり、仮にループ率が小さくても実際に継続するゲーム数としてはセット単位に保証される結果、ある程度ARTの継続性について緩和することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
また、ART1〜4のそれぞれにおいて、例えば昇格及び降格が繰り返し行われることにより、いわゆるARTのゲーム数がセット単位に確実に実行されることとなるので、ARTの階層間をループ状に行ったり来たりするようなゲーム性を印象付けつつゲーム数をセット単位に保証することができ、これにより遊技の興趣を高めることができる。
また、CZにおいて技ポイント(対戦ポイント)が比較的少なく、CZの最終ゲーム(14G目)においてARTに移行させないことが最終ゲームART抽籤により決定されても、RT2にあってRT2維持リプと共に赤バーに係るリプレイが当籤役(WSPリプ、SPリプ)として決定された場合は、当該赤バーに係るリプレイが入賞せずとも最終ゲーム復活抽籤が行われ、この復活抽籤において当籤することでARTに移行させられるので、いわゆるCZにおける期待感を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、主制御基板には、いわゆる役比情報をメインCPUが集計し、この役比情報をモニタ表示によって確認することができるように7セグ表示器を設けてもよい。役比情報としては、所定ゲーム間の連続役物比率や役物比率、累計ゲーム間の連続役物比率や役物比率、有利区間の比率などを表示するようにしてもよい。また、上記実施形態では、入賞判定ラインをクロスダウンの1ラインとしたが、例えば入賞判定ラインを5ラインとし、RT0中リプに対応する図柄組合せとRT2維持リプに対応する図柄組合せとを同一の図柄組合せとしつつも、各々の表示成立時に異なる入賞判定ラインに沿って同一の図柄組合せが揃うようにしてもよい。
出玉状態は、主として各種の抽籤に当籤することで移行するが、例えば当籤役の入賞に応じて移行するようにしてもよい。遊技状態は、主として当籤役の入賞に応じて移行するが、例えば当籤役に応じた抽籤、あるいは所定役の当籤に応じて移行するようにしてもよい。また、出玉状態に関する処理は、主としてメインCPUに実行されるものとしたが、出玉状態に関する各種の処理をサブCPUに実行させるようにしてもよい。
[付記1]
付記1のパチスロ機は、以下の通りである。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるリプレイの当籤確率が異なる複数のリプレイタイム(以下、「RT」と言う)を備え、特定のリプレイに係る図柄組合せが停止表示されることを条件に一のRTから他のRTに移行可能とし、特定のリプレイの当籤確率をRTに応じて異ならせたものがある。このような遊技機によれば、滞在中のRTに応じて移行し易さを異ならせることができ、複数のRTを容易に階層化することができる(例えば、特開2015−77293号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、RTに応じて当籤し易い特定のリプレイの種類、すなわち移行役の図柄組合せが変化するので、遊技者にとってそのような移行役の図柄組合せの変化が遊技上煩わしく感じられる傾向があり、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、移行役についての煩わしさを解消し、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4、入賞判定ライン等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記複数の再遊技役が前記内部当籤役として決定される再遊技確率が異なる複数の遊技状態(例えば、後述のRT等)を移行させることが可能な遊技状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記内部当籤役として前記複数の役のうちの移行役(例えば、後述のRT移行リプ等)が決定され、当該移行役に係る図柄組合せが前記図柄表示領域に停止表示された場合に、前記内部当籤役として前記複数の再遊技役のうちの特定再遊技役(例えば、後述のRT2維持リプ等)が決定される確率が相対的に低い第1遊技状態(例えば、後述のRT0、RT1等)よりも当該特定再遊技役が決定される確率が高い第2遊技状態(例えば、後述のRT2等)に移行可能であり、
前記演出状態制御手段は、
前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定された場合に、前記複数の演出状態のうちの一の演出状態(例えば、後述のISMポイントが無い通常状態等)から他の演出状態(例えば、後述のISMポイントが有る通常状態等)に移行可能であり、
前記停止制御手段は、
前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部が未だ停止表示されていないときに、当該未だ停止表示されていない前記リールに対応する前記停止操作が検出された時点の前記複数の図柄に関して、前記図柄表示領域に対して引込可能範囲内にある所定の図柄を特定するための複数の制御パターンから、前記内部当籤役に応じた制御パターンを一意的に選択する制御パターン選択手段(例えば、後述のメインCPU93等)を含み、
前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部が未だ停止表示されていないときに、当該未だ停止表示されていない前記リールに対応する前記停止操作が検出された場合に、前記制御パターン選択手段により選択された前記制御パターンに基づいて、当該停止操作が検出された時点の前記引込可能範囲内において特定された前記所定の図柄を前記図柄表示領域に停止表示させる制御を行い、
前記制御パターン選択手段は、
前記内部当籤役として前記複数の再遊技役のうちの通常再遊技役(例えば、後述のRT0中リプ等)が決定された場合に、前記図柄表示領域における前記複数のリールのうちの特定のリール(例えば、後述の左リール3L等)に対応する特定の図柄表示領域について当該通常再遊技役を構成する図柄が前記所定範囲内に位置する図柄群に対して当該通常再遊技役が表示成立する位置(例えば、後述の中段にリプレイ図柄となる位置等)を特定するための通常再遊技役表示制御パターンを選択する通常再遊技役表示制御パターン選択手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定された場合に、前記特定の図柄表示領域について当該特定再遊技役を構成する図柄が前記引込可能範囲内に位置する図柄群に対して当該特定再遊技役が表示成立する位置(例えば、後述のクロスアップリプとなる位置等)を特定するための特定再遊技役表示制御パターンを選択する特定再遊技役表示制御パターン選択手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を含み、
前記通常再遊技役表示制御パターンは、前記特定のリールに対する前記停止操作が少なくとも特定のタイミングで検出された場合に、第1の停止表示態様(例えば、後述の図113(A)に示す左リールで上段・中段・下段に「ベル3−リプ−Bバー」となる停止表示態様等)となる位置を特定し、
前記特定再遊技役表示制御パターンは、前記特定のリールに対する前記停止操作が少なくとも特定のタイミングで検出された場合に、前記第1の停止表示態様とは異なる第2の停止表示態様(例えば、後述の図113(D)に示す左リールで上段・中段・下段に「スイカ−ベル3−リプ」となる停止表示態様等)となる位置を特定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、特定の図柄表示領域に着目すると、通常再遊技役とは異なる特定再遊技役を、第2遊技状態を維持する役としつつ、演出状態を移行させることが可能な役としても用いることができるので、遊技状態の移行役に該当しない特定再遊技役でも遊技者にとって興趣を高める役として機能させることができ、移行役についての煩わしさを解消することができる。また、特定再遊技役は、遊技状態の移行には関与しないので、遊技者にとって有利な状態になる過ぎることを防ぐことができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1遊技状態において、前記内部当籤役として前記通常再遊技役が決定された場合に、当該第1遊技状態を維持可能であり、
前記第2遊技状態において、前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定された場合に、当該第2遊技状態を維持可能であり、
前記演出状態制御手段は、
所定の移行条件(例えば、後述のART当籤等)を満たす場合に、前記複数の演出状態のうち前記複数のリールに対する停止操作順を指示可能なナビ演出状態(例えば、後述のART等)に移行可能であり、
前記ナビ演出状態において、前記内部当籤役として前記特定再遊技役と重複して特殊再遊技役(例えば、後述の赤バーに係るリプレイ等)が決定された場合に、当該ナビ演出状態の期間を延長可能な上乗せ手段(例えば、後述のメインCPU93等)を含み、
前記特定再遊技役表示制御パターンは、前記内部当籤役として前記特定再遊技役と重複して前記特殊再遊技役が決定され、前記図柄表示領域に前記複数の図柄の全てが未だ停止表示されていないときに、前記特定のリールとは異なる特別なリール(例えば、後述の右リール3R等)に対応する前記停止操作が検出された場合に、当該特殊再遊技役を構成する図柄が前記引込可能範囲内に位置する図柄群に対して当該特殊再遊技役が表示成立する位置(例えば、後述の赤バーに係るリプレイが表示成立となる位置等)を特定可能であり、
前記ナビ演出状態において、当該ナビ演出状態の期間を延長することが決定された場合、前記特別なリールに対応する前記停止操作を最初に行う停止操作順を指示する(例えば、後述する演出カテゴリの「狙えカットイン」に基づくカットイン表示等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、例えば第2遊技状態におけるナビ演出状態では、特定再遊技役と特殊再遊技役との重複当籤時に、停止操作順の指示に従い通常とは異なる逆押しで特別なリールに対して最初に停止操作を行うことで特殊再遊技役が表示成立するように、特別な図柄表示領域に特殊再遊技役を構成する図柄を停止表示させることができ、特殊再遊技役の表示成立に応じてナビ演出状態の期間を延長することができる。すなわち、特定再遊技役は、ナビ演出状態において特殊再遊技役との重複当籤時に停止操作順に従わなくても表示成立させることが可能である一方、特殊再遊技役は、ナビ演出状態の期間を延長するための役として通常とは異なる停止操作順によって表示成立させることが可能であるので、これら特定再遊技役及び特殊再遊技役の双方を遊技者にとって有意義な役として多用途・多目的に用いることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記演出状態制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定された場合に、所定のポイント(例えば、後述のISMポイント等)を獲得するためのポイント獲得抽籤(例えば、後述のISM獲得抽籤等)を行うポイント獲得抽籤手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記所定のポイントが所定数以上(例えば、ISMポイントが1以上等)あることを条件に、当該所定のポイントに基づいて、前記複数の演出状態のうち前記複数のリールに対する停止操作順を指示可能なナビ演出状態(例えば、後述のART等)への移行可能性があるチャンスゾーンに移行させるための移行抽籤(例えば、後述のCZ抽籤等)を行う移行抽籤手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、特定再遊技役を遊技者にとって有益な役としつつも、チャンスゾーンへの移行に必要な所定のポイントを獲得するための契機となるにすぎず、ナビ演出状態に直接移行させるような移行役にはなり得ないので、特定再遊技役の当籤が遊技者にとって有利になる過ぎることを防ぐことができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記制御パターン選択手段は、
前記内部当籤役として前記複数の役のうちの特別役(例えば、後述のBB1との重複当籤を含むグループ役としての「スイカ」等)が決定された場合に、前記特定の図柄表示領域について当該特別役を構成する図柄が前記引込可能範囲内に位置する図柄群に対して当該特別役が表示成立する位置(例えば、後述の左リールの上段に「スイカ」となる位置等)を特定するための特別役表示制御パターンを選択する特別役表示制御パターン選択手段(例えば、後述のメインCPU93等)を含み、
前記特別役表示制御パターンは、前記特定のリールに対する前記停止操作が少なくとも特定のタイミングで検出された場合に、前記第2の停止表示態様となる位置を特定するとともに、前記図柄表示領域における前記特定のリール以外の他のリール(例えば、後述の中リール3C等)に対応する他の図柄表示領域について前記特別役を構成する図柄が前記引込可能範囲内に位置しない図柄群に対して前記特別役が表示成立し得ない位置(例えば、後述のスイカの取りこぼしとなる位置等)を特定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、特定再遊技役及び特別役のいずれか一方が内部当籤役として決定されている場合、特定の図柄表示領域については、特定再遊技役の表示態様と特別役の表示態様とが同一となり、どちらに当籤しているのか判別することができないものの、他の図柄表示領域について特別役を構成する図柄を狙って所定のタイミングで停止操作を行えば、特別役が表示成立となる表示態様で図柄を停止表示させることができるので、適切な停止操作を行うことによって特別役を取りこぼすことなく遊技を進めることができ、いずれか一方の役を構成する図柄のみを狙うように停止操作を行うといった煩わしさを解消することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、移行役についての煩わしさを解消し、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記2]
付記2のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるチャンスゾーン(チャンス状態)において内部的に記憶された数値を直接表示するのではなく、メーターや色によって擬似的に表示するような演出を行うものがある。このような遊技機によれば、内部的な数値に対する期待感を直感的に与えることができる(例えば、特開2016−43004号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、チャンス状態から有利な状態に移行することが事前に確定していると、内部的な数値とは関係なく期待度の高い演出が行われやすくなるので、メーターや色の変化といった演出に対する期待感を喪失してしまうおそれがあり、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。

このような遊技機によれば、第1演出状態においては、第2演出状態の付与が未確定であれば、所定の演出ポイントに応じて演出態様が変化させられる一方、第2演出状態の付与が確定している場合においても、所定の演出ポイントに応じて演出態様を変化させることができる。すなわち、第2演出状態を付与することが事前に確定している場合は、所定の演出ポイントが増加せずに演出態様が変化しないことも想定されるが、所定の演出ポイントとは関係なく第2演出状態が付与されるかもしれないという期待感から演出態様が変化しなくなっても、第2演出状態の付与に対する期待感を高めることができる。

本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、演出に対する期待感を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)が内部当籤役として決定される再遊技確率が異なる複数の遊技状態のうちの一の遊技状態から他の遊技状態へと移行させることが可能な遊技状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態のうちの一の演出状態から他の演出状態へと移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、
前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述のCZ等)における所定期間(例えば、後述のCZ1〜13ゲーム等)において、前記内部当籤役として決定された役に応じて所定の演出ポイント(例えば、後述の技ポイント等)を蓄積可能なポイント蓄積手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記第1演出状態における前記所定期間経過後(例えば、後述のCZ14ゲーム目等)において、前記ポイント蓄積手段により蓄積された前記所定の演出ポイントに基づいて前記第1演出状態から前記複数の演出状態のうちの第2演出状態(例えば、後述のART等)を付与するか否かを決定可能な演出状態付与決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記ポイント蓄積手段により蓄積された前記所定の演出ポイントに応じて当該演出ポイントを示唆する演出態様(例えば、後述のメータ表示色等)を変化させることが可能な演出態様制御手段(例えば、後述のサブCPU102等)と、
を含み、
前記演出状態制御手段は、前記第1演出状態における前記所定期間において、前記第2演出状態を付与することを事前に確定可能な事前確定手段(例えば、後述のCZ種別抽籤を行うメインCPU93等)を含み、
前記演出態様制御手段は、前記事前確定手段により前記第2演出状態を付与することが確定している場合においても(例えば、後述のCZ種別抽籤により「確定CZ」が決定されている場合等)、前記所定の演出ポイントに応じて前記演出態様を変化させることが可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1演出状態においては、第2演出状態の付与が未確定であれば、所定の演出ポイントに応じて演出態様が変化させられる一方、第2演出状態の付与が確定している場合においても、所定の演出ポイントに応じて演出態様を変化させることができる。すなわち、第2演出状態を付与することが事前に確定している場合は、所定の演出ポイントが増加せずに演出態様が変化しないことも想定されるが、所定の演出ポイントとは関係なく第2演出状態が付与されるかもしれないという期待感から演出態様が変化しなくなっても、第2演出状態の付与に対する期待感を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記演出態様制御手段は、
前記演出態様として、前記所定の演出ポイントが規定のポイント(例えば、技ポイントとして‘5’、‘10’、‘15’、‘20’等)に達する毎に、演出上の表示色を段階的に変化させるとともに(例えば、後述のメータ表示色を青→黄→緑→赤→虹に変化等)、演出上の表示数値を段階的に変化させることが可能であり(例えば、後述のメータ表示ポイントを100ずつ超えるように変化等)、
前記事前確定手段により前記第2演出状態を付与することが確定している場合、前記表示数値に対して特別な数値(例えば、後述のCZポイント等)を加算することを決定可能な特別数値加算決定手段(後述の確定CZポイント振り分け抽籤を行うメインCPU93等)を有し、
前記演出態様制御手段は、前記特別数値加算決定手段により前記特別な数値を加算することが決定された場合、当該特別な数値を加算した上で前記表示数値を変化させることを特徴とする。
このような構成によれば、第2演出状態を付与することが確定している場合、所定の演出ポイントに応じて演出上の表示色に変化がなくても、特別な数値が加算されることで比較的大きな表示数値が演出上表示されることがあるので、表示色と表示数値とが互いに対応しない変化を示した場合でも、第2演出状態の付与に対する期待感を高めることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、演出に対する期待感を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記3]
付記3のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)への移行が決定され易いチャンスゾーン(以下、「CZ」と言う)を備え、このCZに移行することが決定されると、CZを実行する特定のいわゆるリプレイタイム(以下、「RT」と言う)に遷移するようにナビを行い、当該特定のRTにおいてCZを実行するように構成されたものがある。このような遊技機によれば、CZ中のリプレイ当籤確率をCZの仕様に応じて設計することができ、設計開発の自由度を高めることができるとともに、CZ中の遊技の興趣を高めることができる(例えば、特開2016−25879号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、単に一のCZが発動するだけで演出のバリエーションに乏しく、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、演出のバリエーションに富んだものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記複数の役のうちの再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)が前記内部当籤役として決定される再遊技確率が異なる複数の遊技状態を移行させることが可能な遊技状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記内部当籤役として前記複数の役のうちの移行役(例えば、後述のRT移行リプ等)が決定され、当該移行役に係る図柄組合せが前記図柄表示領域に停止表示された場合に、前記複数の遊技状態のうち前記再遊技確率が相対的に低い第1遊技状態(例えば、後述のRT0、RT1等)よりも当該再遊技確率が高い第2遊技状態(例えば、後述のRT2等)に移行可能であり、
前記演出状態制御手段は、
前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述の通常演出状態等)において、所定の条件を満たす場合に、当該第1演出状態から前記複数の演出状態のうちの第2演出状態(例えば、後述のCZ演出状態等)に移行可能であり、
前記第1演出状態において、前記所定の条件を満たし、かつ、前記第2遊技状態にある場合に、前記複数の演出状態のうち前記第1演出状態及び前記第2演出状態とは異なる第3演出状態(例えば、後述のEXCZ演出状態等)に移行可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1演出状態でも第2遊技状態にあって所定の条件を満たせば、第2演出状態とは異なる第3演出状態に移行するので、演出状態にバリエーションを付けることができ、遊技の興趣を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記第2遊技状態は、前記内部当籤役として前記複数の再遊技役のうちの特定再遊技役(例えば、後述のRT2維持リプ等)が決定された場合に維持可能な遊技状態であり、
前記第1遊技状態は、前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定されない遊技状態であり、
前記演出状態制御手段は、
前記第1演出状態において、前記所定の条件として所定の演出抽籤(例えば、後述のCZ抽籤等)に当籤し、かつ、当該第1演出状態から前記第2演出状態へと移行することとなる際に前記第2遊技状態にある場合に、前記第3演出状態に移行可能であり、
前記第3演出状態において、前記内部当籤役として前記特定再遊技役が決定された場合に、前記複数の演出状態のうち前記複数の小役の入賞をアシストする第4演出状態(例えば、後述のART)に移行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第1演出状態から第3演出状態を経て第4演出状態に移行する際は、再遊技確率が高い第2遊技状態にあるので、いわゆる準備中の期間を経ずにARTに移行することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、演出のバリエーションに富んだものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記4]
付記4のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)の権利(ゲーム数)をまとめてセット単位で管理し、AT中に予め定められた条件を満たすと、当該セット単位でATの権利を付与する、いわゆる上乗せ機能を備えたものがある。このような遊技機によれば、ATの権利がセット単位であり、少なくとも1セット分のATゲーム数が保証されるので、いわゆる出玉に対する安心感を高め、ATの権利が付与されることに対する期待感を高めることができる(例えば、特開2012−200497号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、ATの権利がセット単位で残っているか否かにのみ関心が寄せられるために単純なゲーム性しか発揮されず、遊技者によっては単調に感じられる傾向があり、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ゲーム性に富んだARTを実現することで単調さを解消することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の小役(例えば、後述の小役等)及び複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記複数の再遊技役が前記内部当籤役として決定される再遊技確率が異なる複数の遊技状態(例えば、後述のRT等)を移行させることが可能な遊技状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93、サブCPU102等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述のCZ等)において、所定の移行条件を満たす場合に、当該第1演出状態から前記小役の入賞をアシストする第2演出状態(例えば、後述のART等)を付与可能であり、
前記第2演出状態は、所定の内部条件(例えば、後述のレベルアップ当籤等)を満たす毎に1段階ずつ昇格可能であるとともに、前記所定の内部条件を満たさずに所定のゲーム数(例えば、後述の20G等)を消化する毎に1段階ずつ降格可能な複数の階層(例えば、後述のARTLv1〜4等)により構成され、
前記演出状態制御手段は、前記複数の階層のうちの特定の階層(例えば、後述のARTLv2等)において、前記所定の内部条件を満たした場合に、擬似的に一段階降格した階層を示す演出表示を行い、その後、前記所定の内部条件を満たさずに所定のゲーム数を消化した場合に、擬似的に一段階昇格として前記特定の階層を示す演出表示が可能な演出制御手段(例えば、後述のサブCPU102等)を有することを特徴とする。
このような遊技機によれば、第2演出状態における特定の階層において内部的には昇格していても見かけ上擬似的に降格したように階層が表示され、その後、内部的には昇格できなくてもあたかも昇格することで再び戻ってきたかのように特定の階層が表示されるので、ゲーム性に富んだいわゆるARTを実現することができ、ARTにおける単調さを解消することができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記演出制御手段は、前記所定の内部条件を満たすことで前記特定の階層から擬似的に一段階降格してさらに一段階昇格として前記特定の階層を示すように段階的に演出表示を行う間に、さらに前記所定の内部条件を2回以上満たした場合、前記一段階昇格とした後の前記特定の階層を示す演出表示において、実際は前記特定の階層より二段階上の階層であることを報知可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、所定の内部条件を満たすことで特定の階層から擬似的に一段階降格してさらに擬似的に一段階昇格するような演出表示によって特定の階層へと戻るまでの間に、さらに所定の内部条件を2回以上満たせば、再び戻ってきた特定の階層でも実際は特定の階層より二段階以上の階層であることが報知されるので、特定の階層から一段階降格する演出表示が行われても、二段階以上の階層まで昇格しているかもしれないという期待感を持たせながら遊技を進めることができ、これによっても遊技の興趣を高めることができる。また、特定の階層より一段階降格した階層においては、擬似的な昇格があることで実際の内部条件に応じて昇格する場合よりも見かけ上昇格し易いように見せかけることができ、昇格に対する期待度を高めさせることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、ゲーム性に富んだARTを実現することで単調さを解消することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記5]
付記5のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、役の当籤確率を決定付けるための設定値に基づいて、いわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)等の抽籤を行うものがある。このような遊技機によれば、設定値によって役の抽籤以外の演出上の抽籤等にも影響を与えることができ、例えばいわゆる出玉率にも比較的大きな差を生じさせることができる(例えば、特開2010−167197号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、総じて設定値に応じた抽籤結果から当該設定値を推測し易くなりがちで、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、設定値に応じて差を設けつつも当該設定値を推測し難いものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の小役(例えば、後述の小役等)及び複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、
前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述の通常状態等)において、所定の演出ポイント(例えば、後述のISMポイント等)が所定数以上ある場合に、当該第1演出状態から前記複数の演出状態のうちの第2演出状態(例えば、後述のCZ等)に移行させることを決定可能な演出状態移行決定手段(例えば、後述のCZ抽籤を行うメインCPU93等)と、
を含み、
前記演出状態移行決定手段は、所定のゲーム数(例えば、後述の50ゲーム等)を消化する毎に前記第2演出状態への移行可能性を変更可能であるとともに、前記第1演出状態において、前記第2演出状態の終了後に第3演出状態(例えば、後述のART等)を付与することを、所定の条件(例えば、後述のCZ種別抽籤で「確定CZ」に当籤すること等)により確定可能であり、
前記第2演出状態への移行可能性と前記所定の条件を満たす可能性との割合は、設定値に応じて前記所定のゲーム数を消化する毎に変更可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、所定のゲーム数を消化する毎に第1演出状態から第2演出状態への移行可能性が変化させられ、第2演出状態終了後の演出状態も事前に第3演出状態として確定とするか否かを所定の条件を満たすことで決定付けられ、そして、第2演出状態への移行可能性と所定の条件を満たす可能性との割合を設定値に応じて所定のゲーム数を消化する毎に変更することができるので、設定値に応じて差を設けつつも当該設定値を推測し難いものとすることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記第3演出状態は、前記小役の入賞をアシスト可能な演出状態であり、
前記第2演出状態への移行可能性又は前記所定の条件を満たす可能性は、各々の抽籤による当籤確率(例えば、後述のCZ抽籤による当籤確率、後述のCZ種別抽籤による確定CZの当籤確率等)として設定値に応じて変更可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第2演出状態への移行可能性とその移行を確定させる所定の条件の可能性とは、各々の抽籤による当籤確率として設定値に応じて変更することができ、例えば所定のゲーム数を消化する毎に第2演出状態への移行抽籤の当籤確率を変更するようにすれば、第2演出状態への移行し易さとその後の第3演出状態の付与され易さとの関係性が見出しにくくなるので、設定値による差を見分けにくくすることができ、ひいては設定値を推測し難いようにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、設定値に応じて差を設けつつも当該設定値を推測し難いものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記6]
付記6のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)の期間(ゲーム数)延長させる抽籤(上乗せ抽籤)を行うものがある。このような遊技機によれば、AT期間が不定となることで遊技の興趣を高めることができる(例えば、特開2015−77293号公報参照)。また、近年においては、AT期間を延長させる複数の契機を設けることにより、遊技の興趣をより高めたものもある。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、種々の契機毎に上乗せ抽籤に用いる複数の抽籤テーブルが異なるので、そのような複数の抽籤テーブルを含むデータのサイズが肥大化し易く、他の記憶データや処理を圧迫し易い難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、データサイズを抑えつつ遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、
所定の付与条件を満たす場合に、前記内部当籤役の入賞をアシストするナビ演出状態(例えば、後述のART等)を付与可能であり、
前記ナビ演出状態において、所定の条件を満たす場合に、前記ナビ演出状態の期間を所定の上乗せ抽籤(例えば、後述の上乗せゲーム数抽籤等)により上乗せ可能な上乗せ手段(例えば、後述のメインCPU93等)を含み、
前記上乗せ手段は、
前記所定の上乗せ抽籤で用いる複数の抽籤テーブル(例えば、後述の上乗せゲーム数抽籤テーブル等)を複数のテーブル番号(例えば、後述のテーブル1〜7)と対応付けて有し、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役に応じて前記テーブル番号を指定することにより、対応する前記抽籤テーブルを用いて前記所定の上乗せ抽籤を行い、
前記複数のテーブル番号のうち少なくともいずれか一のテーブル番号は、前記ナビ演出状態において異なる複数の上乗せ状態(例えば、後述の上乗せ状態としての通常、高確、超高確等)で指定可能とされることを特徴とする。
このような遊技機によれば、ナビ演出状態中の異なる上乗せ状態において異なる内部当籤役が決定されることによっても、同一のテーブル番号が指定されることで同一の抽籤テーブルを用いて上乗せ抽籤が行われることがあるので、同一の抽籤テーブルから抽籤結果として導かれる上乗せゲーム数を経験的に連想し易くすることができ、ひいては遊技に対する期待感や興趣を高めることができ、また、上乗せ抽籤に必要なテーブル全体のデータサイズも抑えることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、
前記演出状態制御手段は、
前記当籤役決定手段により前記内部当籤役として特別役(例えば、後述のBB1等)が決定され、当該特別役の当籤持ち越し中(例えば、後述のBB内部中等)に当該特別役に対応する図柄組合せが前記図柄表示領域に停止表示された場合に、遊技者にとって有利な特別演出状態(例えば、後述の通常BB等)に移行可能であり、
前記内部当籤役の入賞をアシストせずに前記ナビ演出状態に移行可能な非ナビ演出状態(例えば、後述のCZ等)において、前記所定の付与条件(例えば、後述のART当籤等)を満たす場合に前記ナビ演出状態を付与可能であり、
前記ナビ演出状態において当該ナビ演出状態の期間を特化的に上乗せするための上乗せ特化期間(例えば、後述のPTR等)を制御可能であり、
前記上乗せ手段は、前記複数のテーブル番号から一のテーブル番号を抽籤により選択するための複数の選択テーブル(例えば、後述の上乗せ抽籤Aテーブル、上乗せ抽籤Bテーブル等)を有し、
前記複数の選択テーブルには、前記ナビ演出状態中の前記上乗せ状態及び前記上乗せ特化期間において用いられる第1選択テーブル(例えば、後述の上乗せ抽籤Aテーブル等)と、前記特別演出状態において用いられる第2選択テーブル(例えば、後述の上乗せ抽籤Bテーブル等)とが含まれ、
前記上乗せ手段は、前記上乗せ特化期間において前記第1の役(例えば、後述の強チェリー等)の当籤時に前記第1選択テーブルを用いて特定のテーブル番号(例えば、後述のテーブル5,6等)を選択可能であるとともに、前記特別演出状態において前記第1の役とは異なる第2の役(例えば、後述のSPリプ、WSPリプ等)の当籤時に前記第2選択テーブルを用いて前記特定のテーブル番号を選択可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、複数の抽籤テーブルがナビ演出状態及び特別演出状態の上乗せ抽籤で共通して用いられ、ナビ演出状態の上乗せ抽籤では、第1選択テーブルを用いて第1の役の当籤時に特定のテーブル番号が選択可能とされる一方、特別演出状態の上乗せ抽籤では、第1の役とは異なる第2の役の当籤時でも第2選択テーブルを用いて同一のテーブル番号が選択可能とされるので、ナビ演出状態の期間上乗せについて抽籤によっても単調に決定されないようにすることができる。また、抽籤テーブルと選択テーブルといった2種類のテーブルを用いて上乗せ抽籤を行うので、2つのテーブルを用いた全体の抽籤確率について確率分母を例えば65536とした場合でも、各々のテーブルに規定する抽籤値を256個までに抑えて比較的小さく規定することができ、各テーブルのデータサイズを効果的に抑えることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、データサイズを抑えつつ遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[付記7]
付記7のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)の権利(ゲーム数)をまとめてセット単位で管理し、1セットのATが終了した後、再度ATを実行するか否かを継続抽籤により決定するものがある。このような遊技機によれば、ATがどの程度続くのか予測し難くなるので、ATの継続に対する期待感を高めることができる(例えば、特開2010−167197号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、遊技店と遊技者との利益バランスからすると、継続抽籤の結果としてARTの継続が決定される確率が比較的低く、継続しない頻度が多くなることで遊技の興趣を減退させかねず、ひいては遊技機の稼働率低下を招きやすい難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ARTの継続性について興趣を高め、ひいては稼働率低下を防ぐことが遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の小役(例えば、後述の小役等)及び複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述のCZ等)において、所定の付与条件(例えば、後述のART当籤等)を満たす場合に、所定の期間(例えば、後述の20G等)を1セットとして消化可能な第2演出状態(例えば、後述のART等)を付与可能であり、
前記演出状態制御手段は、
前記第2演出状態について前記所定の期間を超えても継続させるための継続率(例えば、後述のグレード、ループ率等)を決定可能な継続率決定手段(例えば、後述のARTグレード抽籤を行うメインCPU93等)と、
前記継続率決定手段により決定された前記継続率に基づいて、前記第2演出状態について前記所定の期間を超えても継続させるか否かを決定可能な継続決定手段(例えば、後述のループ抽籤を行うメインCPU93等)と、
前記継続決定手段による決定結果に関係なく、前記継続率に基づいて前記第2演出状態の期間について所定セット数継続させることを保証回数として決定可能な保証回数決定手段(例えば、後述のループ保証回数抽籤を行うメインCPU93等)と、を含み、
前記保証回数決定手段は、前記第1演出状態において最初に前記第2演出状態が付与される際に、前記継続率決定手段により決定された継続率とは異なる特定の情報(例えば、後述のグレード共通初回等)に基づいて前記保証回数を決定可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、第2演出状態が継続する期間については、例えば第2演出状態が付与される際に、変更可能に決定された継続率に基づき所定の期間(例えば20G)を超えて継続させることが決定されなかった場合でも、特定の情報に基づき保証回数として所定セット数継続させることが決定されていれば継続させることができるので、第2演出状態が継続しない可能性を抑えることによっていわゆるARTの継続性を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記第2演出状態は、前記小役の入賞をアシストする演出状態であり、所定の昇格条件(例えば、後述のレベルアップ抽籤による当籤等)を満たした場合に1段階昇格可能であるとともに、所定の降格条件(例えば、後述のレベルアップ抽籤による当籤がなく規定ゲーム数を消化等)を満たした場合に1段階降格可能な複数の階層(例えば、後述のARTLv1〜4等)により構成され、
前記複数の階層のうちの特定の階層(例えば、後述のARTLv2等)は、前記第2演出状態が付与された際に移行する階層より低い階層又は等しい階層であり、
前記継続決定手段及び前記保証回数決定手段は、前記特定の階層へと最初に移行した際に、当該特定の階層についてそれぞれ継続及び保証回数を決定可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第2演出状態においては、複数の階層を1段階ずつ昇格・降格するような演出が行われ、昇格の際には所定の期間が継続した場合と同様のゲーム性が付与される一方、最初に移行した階層より低い特定の階層へと降格しても、当該特定の階層の所定の期間について継続あるいは継続の保証回数が付与される可能性があるので、複数の階層においていわゆる駆け抜けが発生する可能性を効果的に抑えることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、ARTの継続性について興趣を高め、ひいては稼働率低下を防ぐことが遊技機を提供することができる。
[付記8]
付記8のパチスロ機は、以下の通りである。
[技術分野]
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の従来の遊技機には、いわゆるチャンスゾーン(以下、「CZ」と言う)を設け、当該CZが終了するまではポイントを付与し、CZの最終遊技においてポイントが所定値を超えるか否かを報知し、超える場合に超える分の数値を持越ポイントとしていわゆるアシストタイム(以下、「AT」と言う)を設定するものがある。このような遊技機によれば、CZで多くのポイントを獲得することによって遊技の興趣を高めることができる(例えば、特開2014−151020号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、CZにおいて所定値を超えるポイントが得られないと演出上有利さが低い状態となって期待感を喪失してしまうおそれがあり、遊技の興趣を減退させかねない難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、演出上有利さが高くなる可能性を残すことによって演出状態に対する期待感を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
複数の図柄が描かれ、単位遊技ごとに回転する複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)と、
前記複数のリールに描かれた前記複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、後述の表示窓4等)と、
単位遊技の開始に際して、複数の小役(例えば、後述の小役等)及び複数の再遊技役(例えば、後述のリプレイ等)を含む複数の役から内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記当籤役決定手段により決定された前記内部当籤役と前記リールに対する停止操作のタイミングとに基づいて、当該停止操作に対応する前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に前記複数の図柄の一部を停止表示させる停止制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
複数の演出状態を移行させることが可能な演出状態制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を備え、
前記演出状態制御手段は、
前記複数の演出状態のうちの第1演出状態(例えば、後述のCZ等)における所定期間(例えば、後述のCZ1〜13ゲーム等)において、前記内部当籤役として決定された役に応じて所定の演出ポイント(例えば、後述の技ポイント等)を蓄積可能なポイント蓄積手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記第1演出状態における前記所定期間経過後(例えば、後述のCZ14ゲーム目等)において、前記所定の演出ポイントに基づいて前記第1演出状態から前記複数の演出状態のうちの第2演出状態(例えば、後述のART等)を付与するか否かを決定可能な演出状態付与決定手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
前記演出状態付与決定手段により決定された結果に応じて所定の演出の制御を行う演出制御手段(例えば、後述のメインCPU93等)と、
を含み、
前記演出状態付与決定手段は、前記第1演出状態における前記所定期間経過後において、前記第2演出状態を付与しない旨を決定しても、前記内部当籤役に応じて所定の復活抽籤(例えば、後述の最終ゲーム復活抽籤等)を行い、当該所定の復活抽籤において当籤した場合に、前記第2演出状態を付与する旨を決定可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1演出状態の所定期間に蓄積された所定の演出ポイントが比較的少なく、所定期間経過後に第2演出状態を付与しないことが決定されても、当該所定期間経過後の内部当籤役に応じて所定の復活抽籤により当籤すると、第2演出状態を付与する旨の演出が行われるので、演出上有利さが高くなる可能性を残すことで演出状態に対する期待感を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態としては、
前記ポイント蓄積手段は、前記所定期間として前記第1演出状態の予め定められた初回ゲーム(例えば、CZ1ゲーム目等)から最終ゲームより一つ前のゲーム(例えば、CZ13ゲーム目等)までの間において、前記所定の演出ポイントを蓄積可能であり、
前記演出状態付与決定手段は、前記所定期間経過後として前記第1演出状態の前記最終ゲーム(例えば、CZ14ゲーム目等)において、前記内部当籤役とは関係なく前記所定の演出ポイントに基づき前記第2演出状態を付与するか否かを決定可能である一方、前記内部当籤役に応じた前記所定の復活抽籤による結果に基づいて前記第2演出状態を付与する旨を決定可能であることを特徴する。
このような構成によれば、第1演出状態の初回ゲームから最終ゲームの一つ前のゲームまでは、内部当籤役に応じて所定の演出ポイントが蓄積される一方、第1演出状態の最終ゲームでは、当籤役とは無関係に蓄積した所定の演出ポイントを用いて第2演出状態を付与するか否かが決定され、そうして付与しない旨が決定されても、最終ゲームでの内部当籤役に応じて所定の復活抽籤により第2演出状態が付与される可能性がある。これにより、第1演出状態の初回から最終のゲームにわたって繰り返し決定される内部当籤役を演出上の抽籤に有効活用することができ、初回ゲームから最終ゲームまで余すことなく内部当籤役に応じた演出を実行することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、演出上有利さが高くなる可能性を残すことによって演出状態に対する期待感を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
[その他について]
遊技機としては、例えば特開2014−151020号公報に示すようなパチスロ機も知られている。しかしながら、このパチスロ機では、本発明のような遊技機としての構成や機能を有さないことから、興趣の向上を図ることができなかった。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
1 パチスロ機
3L,3C,3R リール
4 表示窓
11 液晶表示装置
16 スタートレバー
17L,17C,17R ストップボタン
41 主制御基板
42 副制御基板
64 スタートスイッチ
65 ストップスイッチ基板
76 ロムカートリッジ基板
93 メインCPU
94 メインROM
95 メインRAM
102 サブCPU
103 サブRAM

Claims (2)

  1. 所定方向に移動可能な第1可動部と、前記所定方向と異なる方向に移動可能な第2可動部と、前記第1可動部又は前記第2可動部の移動にともない移動可能な支持部と、を有する可動役物を備える遊技機であって、
    前記支持部は、他の部材が移動可能に係合する、前記第1可動部の移動方向に延びる第1ガイド及び前記第2可動部の移動方向に延びる第2ガイドを備え、
    前記第1可動部及び前記第2可動部の移動を制御する駆動制御手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記第1可動部を移動させた後、前記第2可動部を移動させる制御を行うことで前記可動役物を第1状態から第2状態へと変位させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記可動役物は、前記第2可動部とは反対方向に移動可能な第3可動部を備え、
    前記第2可動部及び前記第3可動部は、一の回転係合部に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。

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