JP2017062264A - 2型糖尿病の予防に対して一貫した改善をもたらすタンパク質バイオマーカーおよび脂質代謝物バイオマーカー - Google Patents

2型糖尿病の予防に対して一貫した改善をもたらすタンパク質バイオマーカーおよび脂質代謝物バイオマーカー Download PDF

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Abstract

【課題】2型糖尿病の予防に対して一貫した改善をもたらすタンパク質バイオマーカーお
よび脂質代謝物バイオマーカーの提供。
【解決手段】本発明は、タンパク質および脂質代謝物バイオマーカーを含めた糖尿病に関
連するバイオマーカー、個体が糖尿病を発生するリスクを決定するためにバイオマーカー
を使用する方法、ならびに糖尿病および他の前糖尿病性状態を発生するリスクがある人を
同定するために集団をスクリーニングする方法に関する。一実施形態では、本方法の取得
するステップは、少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーを測定することを含
む。さらにこれらの方法は、バイオマーカーの測定の前に個体から少なくとも1つの生物
学的試料を得るステップをさらに含み得る。別の実施形態では、バイオマーカー測定デー
タを取得するステップは、少なくとも1つのバイオマーカーのレベルの測定値の代表的な
データを既存の記録から取得することを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖尿病に関連するバイオマーカー、個体が糖尿病を発生するリスクを決定す
るためにバイオマーカーを使用する方法、ならびに糖尿病および他の糖尿病性状態を発生
するリスクがある人を同定するために集団をスクリーニングする方法に関する。
米国で1500万人が2型糖尿病に罹患している。人間的および経済的な観点のどちら
からも、糖尿病は現在この国における最も費用がかかる疾患のうちの1つである。糖尿病
を処置するための医療および医療業務の費用は2002年には918億ドルであったと推
定されている。また、生殖力の損失、身体障害および時期尚早の死のさらに402億ドル
もこの疾患に起因する。毎年100万件の新規症例が診断されており、多くの人々は、心
疾患、脳卒中および腎臓病が含まれるその生命にかかわる合併症のうちの1つを発生する
まで、自分がこの疾患に罹患していることを知らない。
糖尿病は、肥満症、年齢、座りっぱなしの生活習慣、高血圧、およびインスリン作用を
遮断するまたはインスリン作用を拮抗する薬物の使用を含めた、遺伝的要因および生活習
慣の要因のどちらにも起因すると考えられている。その結果、予測的診断の非存在下では
、疾患を発生する個体の性向を正確に評価するために単一の要因を信頼して使用すること
はできない。2型糖尿病は、典型的には、空腹時血漿グルコース、2時間血漿グルコース
またはランダム血漿グルコースを測定することによって診断される(症状が存在する場合
)。初期2型糖尿病に罹患している人は通常無症候性であり、自分が病気であることを認
識していない場合がある。彼らは症状が発生する前に管理されていない糖尿病に罹患しな
がら長年の間生存し得る。それが実際に発生した際、これらの症状は、しばしば生命にか
かわる合併症に関連する。疾患の初期における処置または生活習慣の変化は、糖尿病およ
びその関連する合併症の発生を遅延させる、および場合によっては予防さえすることがで
きる。
前糖尿病の処置は、一部の個体において、特に初期疾患において、疾患を遅くするまた
は逆行させることができる。高いリスクがある人における生活習慣の介入またはたとえば
メトホルミンを用いた処置は、糖尿病の発生率をそれぞれ58%および31%低下させる
ことができる。したがって、初期疾患の進行を監視し、処置の有効性を決定するための、
監視が容易(sinple)な方法は、疾患の処置および結果を大きく改善させるであろ
う。
2型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病または成人発症糖尿病)はインスリンに対する
非感受性から生じ、世界中で糖尿病の90%を占める。妊娠糖尿病とは、妊娠中に起こる
血糖制御の損失(高血糖症)である。2型糖尿病はインスリン作用およびインスリン分泌
の障害によって特徴付けられており、これらはどちらも主な特長であり得る。2型糖尿病
患者は、絶対的よりもむしろ相対的なインスリン欠乏で特徴付けられており、インスリン
耐性である。少なくとも初期では、かつしばしばその寿命の間ずっと、これらの個体は生
存するために追加のインスリン処置を必要としない。2型糖尿病は糖尿病の全症例の90
〜95%を占めており、高血糖症がしばしば糖尿病の注目すべき症状を誘発するために十
分に重篤でない、または症状が単純に認識されないことが原因で、長年の間診断されずに
いる可能性がある。2型糖尿病に罹患している患者の大多数は肥満であり、肥満症自体が
インスリン耐性を引き起こすまたは悪化させ得る。伝統的な体重基準によって肥満ではな
い者の多くは、主に腹部に分布された体脂肪の百分率の増加(内臓脂肪)を有し得る。こ
の形態の糖尿病に罹患している患者は正常または上昇しているように見えるインスリンレ
ベルを有し得る一方で、これらの糖尿病患者における高い血糖値は、そのベータ細胞機能
が正常であった場合はさらに高いインスリン値をもたらすと予想される。したがって、イ
ンスリン分泌は、しばしばインスリン抵抗を補償するためには不完全かつ不十分である。
他方で、一部の高血糖の個体は、本質的に正常なインスリン作用を有するが、顕著なイン
スリン分泌障害を有する。
前糖尿病患者は、しばしば正常と明白な糖尿病レベルとの間の空腹時血糖値を有する。
異常なグルコース負荷または「耐糖能異常」は、個体が糖尿病に向かう道を歩んでいるこ
との指標である可能性があり、その検出には2時間経口グルコース負荷試験の使用が必要
である。しかし、耐糖能異常は、それ自体では完全に無症候性であり、いかなる機能的身
体障害にも関連していないことが示されている。実際、インスリン分泌は、典型的には純
粋なグルコース負荷に対する応答よりも混合食に対する応答で高く、その結果、耐糖能異
常を有するほとんどの人は、診断的グルコース負荷試験を受けた際以外、毎日の生活にお
いて高血糖であることは、起こるとしても稀である。したがって、耐糖能異常の重要性は
、もっぱら将来の疾患のリスクが増加した人を同定するその能力に存在する(Stern
ら、2002年)。
糖尿病は、一般に、終夜絶食後の血糖値(空腹時血漿グルコースレベル)の決定または
絶食後の血糖値の決定、次いで、グルコースの摂取およびグルコース投与の2時間後の血
糖測定(グルコース負荷試験)によって、診断される。Sternおよび同僚によって実
施された研究では(非特許文献1)、2型糖尿病への将来の転換の予測子としての耐糖能
異常の感度および偽陽性率はそれぞれ50.9%および10.2%であり、受信者動作特
性曲線下面積は77.5%であり(74.3〜80.7%の95%信頼区間)、P値(H
osmer−Lemeshow適合度を使用して計算)は0.20であった。2時間グル
コース負荷試験に関連する不便および試験の費用が原因で、この試験は日常的な臨床診療
ではめったに使用されない。さらに、その糖尿病が経口グルコース負荷試験のみに基づい
て診断された患者は、経過観察で正常への復帰変異率が高く、実際に偽陽性診断を表し得
る(非特許文献2)。Sternらは、そのような事例は、慣用の空腹時または臨床的な
診断基準を満たす人と比較して、7〜8年間の経過観察後に非糖尿病性状態へと復帰変異
する可能性が約5倍高いと報告している。
グルコースおよびHBA1c以外に、いくつかの単一時点のバイオマーカーの測定が、
将来の糖尿病のリスク評価の使用に試みられている。特許文献1は、どちらも全身性炎症
のマーカーであるC反応性タンパク質(CRP)およびインターロイキン−6(IL−6
)を提案しており、これらは、単独で、およびHBA1cを測定する補助剤として使用さ
れる。しかし、臨床的性能に関する実用的な理由、具体的には乏しい特異度および高い偽
陽性率のために、これらの試験は採用されていない。
耐糖能異常を有する人は、しばしば一般的な動脈血管疾患の危険因子(たとえば、異常
脂質血症および高血圧)のうちの少なくとも1つ以上を有することが判明する。このクラ
スタリングは、一部の研究者によって「X症候群」または「代謝症候群」と呼ばれており
、糖尿病性または前糖尿病性状態の指標となる場合がある。クラスターのそれぞれの成分
は、単独では動脈血管および糖尿病の疾患のリスクの増加を伝達するが、一緒になった組
合せとしては、これらははるかにより有意となる。このことは、高血糖症および代謝症候
群の他の特長を有する人の管理は、血糖制御だけに集中するのでなく、他の動脈血管疾患
の危険因子を低下させるための戦略も含めるべきであることを意味する。さらに、そのよ
うな危険因子は糖尿病または前糖尿病に非特異的であり、それ自体では糖尿病または糖尿
病性状態の診断の基礎ではない。
また、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態のリスク予測には、歴史的コホートを
参照として、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を発生する被験体の絶対的リスク
を評価および推定する、多変量のリスク予測アルゴリズムおよび計算された指標も包含さ
れることができる。そのような予測的数学アルゴリズムおよび計算された指標を使用した
リスク評価は、次第に診断的な試験および処置の指針内に組み込まれており、とりわけ代
表的な集団からの多段階の層別試料から得られて妥当性確認された指標が包含される。複
数の慣用の糖尿病の危険因子が予測モデル内に組み込まれている。そのようなアルゴリズ
ムの注目すべき例には、Framingham研究(非特許文献3)、ならびに成人にお
ける高い血中コレステロールの検出、評価、および処置に関する全国コレステロール教育
プログラム(National Cholesterol Education Pro
gram)専門家パネル(成人処置パネルIII)などのFramingham研究の改
変が含まれる。
他の糖尿病のリスク予測アルゴリズムには、それだけには限定されないが、その内容が
本明細書中に参考として明白に組み込まれている、サンアントニオ心臓研究(非特許文献
4;非特許文献5;非特許文献6)、アルキメデス(非特許文献7;非特許文献8)、フ
ィンランド人に基づいた糖尿病リスクスコア(非特許文献9)、ならびにEly研究(非
特許文献10)が含まれる。
糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態のリスクを評価するために使用されている数
々の研究およびアルゴリズムにもかかわらず、そのようなリスクまたは状態を評価するた
めの正確な方法の必要性が存在する。さらに、関連する実用性の問題およびリスクの計算
の困難が原因で、そのような手法は、前糖尿病患者または診断未確定の初期糖尿病患者に
最初に遭遇する可能性が最も高い一次医療の医師によってあまり採用されていない。明ら
かに、将来の糖尿病のリスクを評価するためのより実用的な方法の必要性が残っている。
糖尿病などの血糖障害が検出される前に前糖尿病が10年以上存在する場合があること
は、十分に文書化されている。アカルボース、メトホルミン、トログリタゾンおよびロシ
グリタゾンなどの薬物を用いた前糖尿病患者の処置は、糖尿病を延期または予防すること
ができるが、わずかな前糖尿病患者しか処置されていない。1つの主な理由は、上述のよ
うに、個体が糖尿病を発生する実際のリスクを決定するための単純かつ明白な臨床検査が
存在しないことである。さらに、糖尿病のリスクがあることが知られている個体において
さえも、血糖コントロールが依然として主要な治療的監視のエンドポイントであり、明白
な糖尿病の予測および診断におけるその使用と同じ制限を受ける。したがって、まだ糖尿
病患者ではないが、糖尿病を発生する顕著なリスクがあるこれらの個体を同定、診断、お
よび処置する方法の必要性が、当分野で依然として存在する。
Tethys Bioscienceはタンパク質バイオマーカー(biomarke
s)に基づいた糖尿病の予測試験を開発し続けており、たとえば特許文献2を参照された
い。
2型糖尿病および脂質代謝
2型糖尿病の発生には複数の機構が存在する。インスリン耐性の発生に関与するすべて
の遺伝的原因および環境因子は知られていないが、脂質代謝障害が2型糖尿病の発生にお
いて重要な役割を果たすことが示されている。増加した空腹時血漿脂肪酸は多くの集団に
おいて肥満症およびインスリン耐性の発生と相関しており、2型糖尿病の発生の独立した
予測子である。
増加した血漿脂肪酸およびインスリン耐性の発生の1つの仮説は、脂肪組織から開始す
る。肥大した脂肪細胞が炎症性サイトカインを血漿内に放出し、これがフィードバックさ
れてインスリンに対する脂肪および他の組織の応答を変更させる。脂肪細胞がインスリン
耐性になるにつれて、これらはインスリンに応答して脂肪分解を抑制することができなく
なる。また、これらの脂肪細胞はさらなる脂肪を貯蔵することもできず、その結果、食事
後の脂肪酸の取り込みが低下し、血漿中に過剰な脂肪酸をもたらす。脂肪組織によって放
出された圧倒的な量の脂肪酸は、血漿レベルを慢性的に増加させ、脂質を肝臓、筋肉、お
よび膵臓を含めた他の組織へとそらす。
肝臓中では、増加した脂肪酸は肝臓からの糖新生およびグルコース産出を刺激する。慢
性的な高インスリン血症および高い血漿グルコース濃度は、肝臓での脂肪酸の新規産生を
刺激する。新規産生された実際の脂肪酸の量は少ないが、脂肪酸の産生を増加させる状態
は、肝臓の脂肪酸の酸化も減少させる。これは、より高いトリグリセリドのエステル化率
ならびに超低密度リポタンパク質の合成および分泌のためのトリグリセリドの利用可能性
の増加をもたらす。追加の利用可能な基質と共に、インスリンに対する肝細胞応答性の減
少も、超低密度リポタンパク質の放出を増加させ得る。肝臓から放出された追加のリポタ
ンパク質脂質はリパーゼ活性の基質となり、遊離脂肪酸を血漿内へ放出し、正のフィード
バックループを生じる。
筋肉中では、増加した遊離脂肪酸および筋肉内脂質は、グルコース代謝障害と強く相関
している。筋肉は、グルコースの取り込みを減少させ、したがって空腹時および食後の血
漿グルコース濃度を増加させることによって、慢性的に増加した血漿脂肪酸に応答する。
また、筋組織は、脂肪酸の取り込みを増加させ、酸化を減少させる場合もあり、これは筋
肉内脂質の増加をもたらす。筋肉の酸化能力の減少はミトコンドリアの機能不全が原因で
あるが、これがインスリン耐性状態によって引き起こされているのか、その原因となって
いるのかは知られていない。
末梢インスリン耐性は、顕性糖尿病の発生なしに存在することができる。2型糖尿病の
発生は、膵臓β−細胞がインスリンの産出を増加させることによってインスリン耐性を補
償することに失敗した場合に起こる。糖尿病への進行には、膵臓β−細胞の損失および残
りの細胞によるインスリン分泌の基底速度の増加、ならびにこれらの細胞がグルコースに
応答できないことが付随する。機能の損失および細胞死は、β−細胞の、高レベルの脂肪
酸およびグルコースの両方への慢性的な曝露が原因である。筋肉と同様、高濃度の脂肪酸
に曝露されたβ−細胞は、減少した脂質酸化および増加した細胞内トリグリセリドを有す
る。
2型糖尿病は、脂質代謝およびグルコース代謝の疾患である。インスリン耐性および2
型糖尿病の発生には複数の機構が存在するが、脂質代謝の変更が共通のテーマである。脂
質代謝が正確にどのように変更されるかは個体間および個体の群間に差異があるものの、
障害性の脂質の貯蔵および代謝がインスリン耐性を有するすべての個体においてインスリ
ン耐性の最初期に起こり、この疾患のマーカーとみなすことができる。脂質代謝物および
全身の脂質代謝を監視することによって、インスリン耐性および2型糖尿病で起こる脂質
の変更を定義し、患者群をその変化した脂質代謝に応じて分離し、誰が治療に応答するか
を予測することが可能となり得る。インスリン耐性の発生またはインスリン感受性の診断
を予測する一部の脂質が同定されている。しかし、インスリン耐性の予測または糖尿病性
状態の診断を改善させる具体的な脂質の組合せは、以前に示されていない。
米国特許出願公開第2003/0100486号明細書 国際公開第2007/044860号
Sternら、Diabetes Care、25巻:1851〜1856頁、(2002年) Burkeら、Diabetes Care、21巻:1266〜1270頁(1998年) Kannel, W.B.ら、(1976年)Am. J. Cardiol.、38巻:46〜51頁 Stern, M.P.ら、(1984年)Am. J. Epidemiol.、120巻:834〜851頁 Stern, M.P.ら、(1993年)Diabetes 42巻:706〜714頁 Burke, J.P.ら、(1999年)Arch. Intern. Med.、159巻:1450〜1456頁 Eddy, D.M.およびSchlessinger, L.(2003年)Diabetes Care、26巻(11号):3093〜3101頁 Eddy, D.M.およびSchlessinger, L.(2003年)Diabetes Care、26巻(11号):3102〜3110頁 Lindstrom, J.およびTuomilehto, J.(2003年)Diabetes Care、26巻(3号):725〜731頁 Griffin, S.J.ら、(2000年)Diabetes Metab. Res. Rev.、16巻:164〜171頁
糖尿病を発生するリスクがある患者を分類、診断、および監視するために使用できる、
より良好な試験方法が必要である。
本発明は、個体が糖尿病患者となるリスクを評価する、または糖尿病を発生するリスク
がある集団のメンバーを同定するための、タンパク質バイオマーカーおよび脂質代謝物バ
イオマーカーを含めたバイオマーカーの使用、ならびに、そのようなリスクを計算する方
法、個体にそのようなリスクを通知する方法、そのようなリスクを計算するための診断試
験システムを提供する方法、および本明細書中に記載の様々な他の実施形態に関する。
本発明は、糖尿病性状態を発生するリスクを評価する方法であって、(a)個体のバイ
オマーカー測定データを取得するステップであって、バイオマーカー測定データが、個体
からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なものであり
、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオマーカ
ーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表2中の
脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含む、ステップと、(b)モデ
ルからの出力に基づいて個体が糖尿病性状態を発生するリスクを評価するステップであっ
て、モデルが、バイオマーカー測定データの入力に基づいて実行されるステップとを含む
方法を提供する。
一実施形態では、本方法の取得するステップは、少なくとも1つの生物学的試料中のバ
イオマーカーを測定することを含む。さらに、これらの方法は、バイオマーカーの測定の
前に、個体から少なくとも1つの生物学的試料を得るステップをさらに含み得る。別の実
施形態では、バイオマーカー測定データを取得するステップは、少なくとも1つのバイオ
マーカーのレベルの測定値の代表的なデータを既存の記録から取得することを含む。
さらに、本発明は、評価ステップに、個体からのバイオマーカー測定データを、集団か
らの同じバイオマーカーのバイオマーカー測定データと比較し、比較から、個体が糖尿病
性状態を発生するリスクを評価することが含まれる、前述の方法のうちの任意のものを提
供する。
関連する実施形態では、前述の方法のうちの任意のものは、ステップ(b)からのリス
ク評価をビジュアルディスプレイに表示させるステップをさらに含む。さらに、前述の方
法のうちの任意のものは、リスク評価を紙に印刷または電子記憶媒体に記憶することをさ
らに含む。さらなる実施形態では、前述の方法のうちの任意のものは、前記個体または医
療従事者に前記リスク評価を通知することをさらに含む。
また、本発明は、年齢、体型指数(BMI)、拡張期血圧(DBP)、家族歴(FHX
)、過去の妊娠性糖尿病(GDM)、身長(HT(height))、ヒップ周囲(Hi
p)、人種、性別、収縮期血圧(SBP)、ウエスト周囲(Waist)、および体重(
WT(weight))からなる群から選択される少なくとも1つの臨床パラメータに関
する個体の臨床的測定データを取得するステップをさらに含み、モデルが、バイオマーカ
ー測定データおよび臨床的測定データの入力に基づいて実行される、前述の方法のうちの
任意のものも提供する。
また、本発明は、糖尿病性状態を発生するリスクを評価する方法であって、(a)個体
から単離した少なくとも1つの生物学的試料からバイオマーカーの測定値を取得するステ
ップであって、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質
バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(ii
i)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むステップと、
(b)モデルの出力から糖尿病性状態を発生するリスクを計算するステップであって、前
記モデルへの入力が前記バイオマーカーの測定値を含み、前記モデルが、個体の集団の縦
断的研究からのデータを当てはめることによって作成され、前記当てはめたデータが、前
記選択された個体の集団における前記バイオマーカーのレベルおよび糖尿病への転換を含
むステップとを含む方法も提供する。一実施形態では、取得するステップは、少なくとも
1つの生物学的試料中のバイオマーカーを測定することを含む。
別の実施形態では、前述の方法は、ステップ(b)からの計算されたリスクをビジュア
ルディスプレイに表示させることをさらに含む。さらなる実施形態では、前述の方法は、
計算されたリスクを紙に印刷または電子記憶媒体に記憶することをさらに含む。さらに、
前述の方法は、前記個体または医療従事者に前記リスク評価を通知することをさらに含み
得る。
関連する実施形態では、前述の方法のうちの任意のものは、年齢、体型指数(BMI)
、拡張期血圧(DBP)、家族歴(FHX)、過去の妊娠性糖尿病(GDM)、身長(H
T)、ヒップ周囲(Hip)、人種、性別、収縮期血圧(SBP)、ウエスト周囲(Wa
ist)、および体重(WT)からなる群から選択される少なくとも1つの臨床パラメー
タに関する個体の少なくとも1つの臨床的測定値を取得するステップをさらに含み、モデ
ルへの入力は、前記少なくとも1つの臨床的測定値をさらに含む。
本発明の方法のうちの任意のもののバイオマーカー測定データまたはバイオマーカー測
定値は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態に罹患していると以前に診断されてい
ない個体から得てよい。あるいは、本発明の方法のうちの任意のもののバイオマーカー測
定データまたはバイオマーカー測定値は、前糖尿病性状態に罹患している個体から得てよ
く、方法は、個体が糖尿病を発生するリスクを評価または計算する。バイオマーカー測定
データまたはバイオマーカー測定値を取得した個体は妊娠していてもよい。
本発明は、糖尿病性状態が、2型糖尿病、前糖尿病、代謝症候群、耐糖能異常、および
空腹時高血糖からなる群から選択される、本発明の方法のうちの任意のものを提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの生物学的試料が全血、血清、または血漿を含む
、本発明の方法のうちの任意のものも提供する。さらに、本発明は、前記バイオマーカー
測定値のうちの少なくとも1つが、免疫アッセイおよび酵素活性アッセイからなる群から
選択される方法によって得られる、本発明の方法のうちの任意のものを提供する。
別の実施形態では、本発明は、前記バイオマーカーを使用する方法の、糖尿病性状態の
発生の予測における診断精度の度合を反映するROC曲線下面積が、少なくとも0.75
、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83
、0.84、または0.85である、本発明の任意の方法を提供する。さらに、本発明は
、前記バイオマーカーを使用する方法の、糖尿病性状態の発生の予測における診断精度の
度合を反映するROC曲線下面積が、バイオマーカーがグルコースおよびタンパク質バイ
オマーカーからなるが、脂質代謝物からはならない対応する方法よりも、少なくとも0.
02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.
10、0.11、0.12、0.13、0.14、または0.15高い、本発明の任意の
方法を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バ
イオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii
)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物であるバイオマーカー
の群を測定するための試薬を含むキットを提供する。さらに、本発明は、試薬のうちの1
つが検出可能な標識を含むキットを提供する。さらに、本発明は、タンパク質バイオマー
カーおよび脂質代謝物の試薬が固体支持体に付着しているキットを提供する。
また、本発明は、糖尿病性状態を発生するリスクを評価するためのコンピュータ実行可
能命令を有するコンピュータ読取可能媒体であって、少なくとも(i)グルコース、(i
i)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイ
オマーカーおよび(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代
謝物の測定値を表すバイオマーカー測定データを記憶するために、コンピュータ読取可能
媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるように適合されたルーチンと、バイオマ
ーカー測定データを分析して糖尿病性状態を発生するリスクを評価するために、コンピュ
ータ読取可能媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるように適合されたルーチン
とを含むコンピュータ読取可能媒体も提供する。
別の実施形態では、本発明は、糖尿病性状態を発生するリスクを評価するための医療診
断試験システムであって、個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカー
の測定値の代表的なバイオマーカー測定データを収集するように適合されたデータ収集ツ
ールであって、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質
バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(ii
i)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むデータ収集ツ
ールと、糖尿病性状態を発生するリスクとバイオマーカーの測定値との間の相関の表示が
生じるように適合された統計的分析エンジンを含む分析ツールであって、相関の表示が、
実行されて結果を生じるように適合されている分析ツールと、結果を分析して、糖尿病性
状態を発生する個体のリスクを決定し、結果を指標値として表すように適合された指標計
算ツールとを含む医療診断試験システムを提供する。
また、本発明は、分析ツールが第1の統計的分析エンジンを含む第1の分析ツールを含
み、システムが、相関を表すことができる複数の表示から、糖尿病性状態を発生するリス
クとバイオマーカーの測定値との間の相関の表示を選択するように適合された第2の統計
的分析エンジンを含む第2の分析ツールをさらに含む、医療診断試験システムも提供する
。さらに、本発明のシステムは、指標値を含む報告書を作成するように適合された報告ツ
ールをさらに含み得る。
別の実施形態では、本発明は、糖尿病性状態を発生するリスクを評価するためのモデル
を開発する方法であって、バイオマーカー測定データを取得するステップであって、バイ
オマーカー測定データが、集団からのバイオマーカーの測定値の代表的なものであり、集
団のエンドポイントが含まれ、測定データを取得するための前記バイオマーカーが、(i
)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3
つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少な
くとも1つの脂質代謝物を含むステップと、集団の少なくともサブセットのバイオマーカ
ー測定データをモデル内に入力するステップと、入力されたバイオマーカー測定データを
使用してモデルをエンドポイントについて訓練して、糖尿病性状態を発生するリスクと個
体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値との間の相関の表示
を導くステップとを含む方法を提供する。
また、本発明は、個体において糖尿病性状態の現状を評価する方法であって、バイオマ
ーカー測定データを取得するステップであって、バイオマーカー測定データが、個体から
の少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なものであり、前
記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーか
ら選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表2中の脂質
代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むステップと、モデルからの出力
に基づいて個体において糖尿病性状態の現状を評価するステップであって、モデルが、バ
イオマーカー測定データの入力に基づいて実行されるステップとを含む方法も提供する。
別の実施形態では、本発明は、個体において糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価
する方法であって、バイオマーカー測定データを取得するステップであって、バイオマー
カー測定データが、個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定
値の代表的なものであり、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中の
タンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーお
よび(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むス
テップと、モデルからの出力に基づいて個体において糖尿病性疾患の代替エンドポイント
を評価するステップであって、モデルが、バイオマーカー測定データの入力に基づいて実
行されるステップとを含む方法を提供する。
一実施形態では、本発明の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム
には、前記バイオマーカーが表1からの少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6
個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個のタン
パク質バイオマーカーを含むものが含まれる。
他の実施形態では、本発明の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステ
ムには、前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーがアディポネクチン、C反応性
タンパク質(CRP)、HbA1c、IGFBP1、IGFBP2、インスリン、IL2
RA、フェリチン、およびLEPからなる群から選択されるものが含まれる。
さらに、本発明の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムには、前
記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーがアディポネクチン、C反応性タンパク質
(CRP)、IL2RA、フェリチン、インスリン、およびHbA1cからなる群から選
択されるものが含まれる。
別の実施形態では、本発明の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステ
ムには、前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーにインスリンおよびHbA1c
から選択される少なくとも1つの血糖指数マーカーが含まれるものが含まれる。
また、本発明は、前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーがアディポネクチン
、インスリン、およびC反応性タンパク質を含む、方法、キット、コンピュータ読取可能
媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーがアディポネクチン
、CRPおよびHbA1cを含む、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシ
ステムも提供する。
別の実施形態では、本発明は、前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが図8
〜26の任意の1つの組合せから選択される、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体
、またはシステムを提供する。
また、本発明は、前記少なくとも3個のタンパク質マーカーおよび少なくとも1つの脂
質代謝物が図27〜35の任意の1つの組合せから選択される、方法、キット、コンピュ
ータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
本発明の一実施形態では、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体またはシステムは
、前記バイオマーカーが表2からの少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、
少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、
または少なくとも10個の脂質代謝物を含むものである。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物が少なくとも1つのコレステロール
エステルを含む、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する
別の実施形態では、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物が、AC6:0、AC
8:0、AC10:0、CE16:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3
n6、CE18:1n9、CE18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、T
GTL、DG16:0、DG18:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18
:3n3、DGTL、FA16:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:
2n6、FA24:0、LY16:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、LY
18:2n6、PC16:1n7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1
n7、PC20:3n9、PC22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、P
Cdm18:1n9、PCdm16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEd
m18:1n9、PE16:1n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:
0、PE24:1n9 PEdm18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18
:0、TG18:1n7、TG18:1n9、TG18:2n6およびTG18:3n3
からなる群から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含む、方法、キット、コンピュ
ータ読取可能媒体、またはシステムを提供する。
一実施形態では、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物が、CE16:1n7、
CE20:3n6、CE18:2n6、CE16:0、CE18:1n9、LY18:2
n6、LY18:1n7およびLY18:1n9からなる群から選択される、方法、キッ
ト、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムを提供する。
別の実施形態では、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE16:1n7を
含む、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムを提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE20:3n6を含む、方法、
キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE18:2n6を含む、方法、
キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE16:0を含む、方法、キッ
ト、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE18:1n9を含む、方法、
キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がLY18:2n6を含む、方法、
キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する。
また、本発明は、前記少なくとも1つの脂質代謝物がLY18:1n7またはLY18
:1n9を含む、方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステムも提供する
一実施形態では、本発明は、個体の糖尿病リスクスコアを表すリスクスコアのデータを
取得するステップであって、糖尿病リスクスコアは、糖尿病性状態を発生するリスクを計
算するための本発明の方法に従って計算するステップと、糖尿病の発症を遅延させるまた
は予防するための治療レジメンの処方箋を表す処方箋処置データを、糖尿病リスクスコア
によって糖尿病のリスクが上昇しているとして同定された個体に対して作成するステップ
とを含む、糖尿病を予防する方法を提供する。
関連する実施形態では、本発明は、本発明の任意の方法に従って、少なくとも1の被験
体の、糖尿病性状態を発生するリスクを評価または計算するステップと、糖尿病性状態の
リスクが上昇していると同定された被験体を、糖尿病の発症を遅延させるまたは予防する
ための治療レジメンで処置するステップとを含む、糖尿病を予防する方法を提供する。
糖尿病を予防するための前述の方法では、治療レジメンは、INS、INS類似体、血
糖降下剤、抗炎症剤、脂質低下剤、カルシウムチャネル遮断剤、ベータ−アドレナリン作
動性受容体遮断剤、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤、COX−2阻害剤
のプロドラッグ、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、アンジオテンシン変換酵素(A
CE)阻害剤、レニン阻害剤、リパーゼ阻害剤、アミリン類似体、ナトリウム−グルコー
ス共輸送体2阻害剤、二重脂肪トリグリセリドリパーゼおよびPI3キナーゼ活性化因子
、神経ペプチドY受容体のアンタゴニスト、ヒトホルモン類似体、カンナビノイド受容体
アンタゴニスト、三重モノアミンオキシダーゼ再取り込み阻害剤、ノルエピネフリンおよ
びドーパミン再取り込みの阻害剤、11ベータ−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ
1型(11b−HSD1)の阻害剤、コルチゾール合成の阻害剤、糖新生の阻害剤、グル
コキナーゼ活性化因子、タンパク質チロシンホスファターゼ−1Bのアンチセンス阻害剤
、島新生治療(islet neogenesis therapy)、およびベータヒ
スチンからなる群から選択される少なくとも1つの治療剤を含む。さらに、糖尿病を予防
(phophylaxis)するための方法では、処置領域は、アカルボース、メトホル
ミン、トログリタゾン、およびロシグリタソン(rosightazone)からなる群
から選択される少なくとも1つの治療剤を含む。
別の実施形態では、本発明は、本発明の任意の方法に従って、集団内に含まれる個体に
ついて糖尿病性状態の発生を計算するステップと、糖尿病性状態を発生する前記リスクを
含む要因に基づいて、集団内の個体を集団中の残りの個体に対して順位付ける、または集
団を少なくとも2つの群に分けるステップとを含む、個体の集団を順位付けるまたは群分
けする方法を提供する。
さらなる実施形態では、個体の健康保険の有資格を決定するため、個体の健康保険の保
険料を決定するため、医療保険制度、健康維持機構、または好ましい提供組織における個
体の会員保険料を決定するため、および医療保険制度、健康維持機構、または好ましい提
供組織において医療従事者を個体に割り当てるための目的のうちの1つまたは複数のため
に、個体集団の順位付けまたは群分けを表す順位付けデータを使用することをさらに含む
、個体集団を順位付けるまたは群分けする方法。
また、本発明は、個体または個体群に治療介入または生活習慣の介入を推奨するため、
個体または個体群の医療を管理するため、個体または個体群の健康を監視するため、およ
び個体または個体群のための医療処置、治療介入、または生活習慣の介入を監視するため
からなる群から選択される1つまたは複数の目的のために、個体集団の順位付けまたは群
分けを表す順位付けデータを使用することをさらに含む、個体5を順位付けるまたは群分
けする方法も提供する。
一実施形態では、本発明は、個体において糖尿病性状態の現状を評価する方法であって
、バイオマーカー測定データを取得するステップであって、バイオマーカー測定データが
、個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なもの
であるステップと、モデルからの出力に基づいて個体において糖尿病性状態の現状を評価
するステップであって、モデルが、バイオマーカー測定データの入力に基づいて実行され
るステップとを含み、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタン
パク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび
(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含む、方法
を提供する。
前述の要約は、本発明のすべての態様を定義することを意図せず、さらなる態様が、発
明を実施するための形態などの他のセクションに記載されている。文書全体が統合された
開示として関連付けられることを意図し、特長の組合せが本文書の同じ文または段落また
はセクション中に一緒に見つからない場合でも本明細書中に記載の特長のすべての組合せ
が企図されることを理解されたい。
前述のものに加えて、本発明には、さらなる態様として、具体的に上述した変形よりも
何らかの様式で範囲が狭い本発明のすべての実施形態が含まれる。属として説明した本発
明の態様に関しては、すべての個々の種が個々に本発明の別々の態様としてみなされる。
範囲として説明した態様に関しては、すべての部分範囲および個々の値が具体的に企図さ
れる。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
糖尿病性状態を発生するリスクを評価する方法であって、
(a)個体のバイオマーカー測定データを取得するステップであって、前記バイオマー
カー測定データが、前記個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの
測定値の代表的なものであり、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1
中のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカ
ーおよび(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含
む、ステップと、
(b)モデルからの出力に基づいて前記個体が糖尿病性状態を発生するリスクを評価す
るステップであって、前記モデルが、前記バイオマーカー測定データの入力に基づいて実
行されるステップと
を含む方法。
(項目2)
前記取得するステップが、前記少なくとも1つの生物学的試料中の前記バイオマーカー
を測定することを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記バイオマーカーの前記測定の前に、前記個体から少なくとも1つの生物学的試料を
得るステップをさらに含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
バイオマーカー測定データを取得するステップが、少なくとも1つのバイオマーカーの
レベルの測定値の代表的なデータを既存の記録から取得することを含む、項目1に記載の
方法。
(項目5)
前記評価ステップに、前記個体からの前記バイオマーカー測定データを、集団からの同
じバイオマーカーのバイオマーカー測定データと比較し、前記比較から、前記個体が糖尿
病性状態を発生するリスクを評価することが含まれる、項目1から4のいずれか一項に記
載の方法。
(項目6)
(b)からの前記リスク評価をビジュアルディスプレイに表示させることをさらに含む
、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記リスク評価を紙に印刷または電子記憶媒体に記憶することをさらに含む、項目1か
ら6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記個体または医療従事者に前記リスク評価を通知することをさらに含む、項目1から
7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
年齢、体型指数(BMI)、拡張期血圧(DBP)、家族歴(FHX)、過去の妊娠性
糖尿病(GDM)、身長(HT)、ヒップ周囲(Hip)、人種、性別、収縮期血圧(S
BP)、ウエスト周囲(Waist)、および体重(WT)からなる群から選択される少
なくとも1つの臨床パラメータに関する前記個体の臨床的測定データを取得するステップ
をさらに含み、
前記モデルが、前記バイオマーカー測定データおよび前記臨床的測定データの入力に基
づいて実行される、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
糖尿病性状態を発生するリスクを評価する方法であって、
(a)個体から単離した少なくとも1つの生物学的試料からバイオマーカーの測定値を
取得するステップであって、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中
のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカー
および(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含む
ステップと、
(b)モデルの出力から糖尿病性状態を発生するリスクを計算するステップであって、
前記モデルへの入力が前記バイオマーカーの測定値を含み、前記モデルが、個体の集団の
縦断的研究からのデータを当てはめることによって作成され、前記当てはめたデータが、
前記選択された個体の集団における前記バイオマーカーのレベルおよび糖尿病への転換を
含むステップと
を含む方法。
(項目11)
前記取得するステップが、前記少なくとも1つの生物学的試料中の前記バイオマーカー
を測定することを含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
(b)からの前記計算されたリスクをビジュアルディスプレイに表示させることをさら
に含む、項目10または11に記載の方法。
(項目13)
前記計算されたリスクを紙に印刷または電子記憶媒体に記憶することをさらに含む、項
目10から12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記個体または医療従事者に前記リスク評価を通知することをさらに含む、項目10か
ら13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
年齢、体型指数(BMI)、拡張期血圧(DBP)、家族歴(FHX)、過去の妊娠性
糖尿病(GDM)、身長(HT)、ヒップ周囲(Hip)、人種、性別、収縮期血圧(S
BP)、ウエスト周囲(Waist)、および体重(WT)からなる群から選択される少
なくとも1つの臨床パラメータに関する前記個体の少なくとも1つの臨床的測定値を取得
するステップをさらに含み、
前記モデルへの前記入力が前記少なくとも1つの臨床的測定値をさらに含む、項目10
から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記個体が糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態に罹患していると以前に診断され
ていない、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記個体が前糖尿病性状態に罹患しており、前記方法が、前記個体が糖尿病を発生する
リスクを評価または計算する、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記個体が妊娠している、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記糖尿病性状態が、2型糖尿病、前糖尿病、代謝症候群、耐糖能異常、および空腹時
高血糖からなる群から選択される、項目1から18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記少なくとも1つの生物学的試料が全血、血清、または血漿を含む、項目1から19
のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記バイオマーカー測定値のうちの少なくとも1つが、免疫アッセイおよび酵素活性ア
ッセイからなる群から選択される方法によって得られる、項目1から20のいずれか一項
に記載の方法。
(項目22)
前記バイオマーカーを使用する前記方法の、前記糖尿病性状態の発生の予測における診
断精度の度合を反映するROC曲線下面積が、少なくとも0.75、0.76、0.77
、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、または0
.85である、項目1から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記バイオマーカーを使用する前記方法の、前記糖尿病性状態の発生の予測における診
断精度の度合を反映するROC曲線下面積が、前記バイオマーカーが前記グルコースおよ
び前記タンパク質バイオマーカーからなるが、前記脂質代謝物からはならない対応する方
法よりも、少なくとも0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、
0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、または0.
15高い、項目1から22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
(i)グルコース、
(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク
質バイオマーカーおよび
(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物
であるバイオマーカーの群を測定するための試薬を含むキット。
(項目25)
前記試薬のうちの少なくとも1つが検出可能な標識を含む、項目24に記載のキット。
(項目26)
前記タンパク質バイオマーカーおよび脂質代謝物の前記試薬が固体支持体に付着してい
る、項目24に記載のキット。
(項目27)
糖尿病性状態を発生するリスクを評価するためのコンピュータ実行可能命令を有するコ
ンピュータ読取可能媒体であって、
少なくとも(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択さ
れる少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表2中の脂質代謝物か
ら選択される少なくとも1つの脂質代謝物の測定値を表すバイオマーカー測定データを記
憶するために、コンピュータ読取可能媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるよ
うに適合されたルーチンと、
前記バイオマーカー測定データを分析して糖尿病性状態を発生するリスクを評価するた
めに、前記コンピュータ読取可能媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるように
適合されたルーチンと
を含むコンピュータ読取可能媒体。
(項目28)
糖尿病性状態を発生するリスクを評価するための医療診断試験システムであって、
個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なバイ
オマーカー測定データを収集するように適合されたデータ収集ツールであって、前記バイ
オマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択
される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表2中の脂質代謝物
から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むデータ収集ツールと、
糖尿病性状態を発生するリスクと前記バイオマーカーの測定値との間の相関の表示が生
じるように適合された統計的分析エンジンを含む分析ツールであって、前記相関の前記表
示が、実行されて結果を生じるように適合されている分析ツールと、
前記結果を分析して、糖尿病性状態を発生する前記個体のリスクを決定し、前記結果を
指標値として表すように適合された指標計算ツールと
を含む医療診断試験システム。
(項目29)
前記分析ツールが第1の統計的分析エンジンを含む第1の分析ツールを含み、前記シス
テムが、前記相関を表すことができる複数の表示から、糖尿病性状態を発生する前記リス
クと前記バイオマーカーの測定値との間の前記相関の前記表示を選択するように適合され
た第2の統計的分析エンジンを含む第2の分析ツールをさらに含む、項目28に記載の医
療診断試験システム。
(項目30)
前記指標値を含む報告書を作成するように適合された報告ツールをさらに含む、項目2
8または29に記載のシステム。
(項目31)
糖尿病性状態を発生するリスクを評価するためのモデルを開発する方法であって、
バイオマーカー測定データを取得するステップであって、前記バイオマーカー測定デー
タが、集団からのバイオマーカーの測定値の代表的なものであり、前記集団のエンドポイ
ントが含まれ、測定データを取得するための前記バイオマーカーが、(i)グルコース、
(ii)表1中のタンパク質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質
バイオマーカーおよび(iii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂
質代謝物を含むステップと、
前記集団の少なくともサブセットの前記バイオマーカー測定データをモデル内に入力す
るステップと、
前記入力されたバイオマーカー測定データを使用して前記モデルをエンドポイントにつ
いて訓練して、糖尿病性状態を発生するリスクと個体からの少なくとも1つの生物学的試
料中のバイオマーカーの測定値との間の相関の表示を導くステップと
を含む方法。
(項目32)
個体において糖尿病性状態の現状を評価する方法であって、
バイオマーカー測定データを取得するステップであって、前記バイオマーカー測定デー
タが、前記個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表
的なものであり、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク
質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(i
ii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むステップと

モデルからの出力に基づいて前記個体において糖尿病性状態の現状を評価するステップ
であって、前記モデルが、前記バイオマーカー測定データの入力に基づいて実行されるス
テップと
を含む方法。
(項目33)
個体において糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価する方法であって、
バイオマーカー測定データを取得するステップであって、前記バイオマーカー測定デー
タが、前記個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表
的なものであり、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク
質バイオマーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(i
ii)表2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含むステップと

モデルからの出力に基づいて前記個体において糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評
価するステップであって、前記モデルが、前記バイオマーカー測定データの入力に基づい
て実行されるステップと
を含む方法。
(項目34)
前記バイオマーカーが、表1からの少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個
、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個のタンパ
ク質バイオマーカーを含む、項目1から33のいずれか一項に記載の方法、キット、コン
ピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目35)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが、アディポネクチン、C反応性タン
パク質(CRP)、HbA1c、IGFBP1、IGFBP2、インスリン、IL2RA
、フェリチン、およびLEPからなる群から選択される、項目1から33のいずれか一項
に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目36)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが、アディポネクチン、C反応性タン
パク質(CRP)、IL2RA、フェリチン、インスリン、およびHbA1cからなる群
から選択される、項目1から33のいずれか一項に記載の方法、キット、コンピュータ読
取可能媒体、またはシステム。
(項目37)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーに、インスリンおよびHbA1cから
選択される少なくとも1つの血糖指数マーカーが含まれる、項目1から33のいずれか一
項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目38)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが、アディポネクチン、インスリン、
およびC反応性タンパク質を含む、項目1から33のいずれか一項に記載の方法、キット
、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目39)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが、アディポネクチン、CRPおよび
HbA1cを含む、項目1から33のいずれか一項に記載の方法、キット、コンピュータ
読取可能媒体、またはシステム。
(項目40)
前記少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーが、図8〜26の任意の1つの組合せ
から選択される、項目1から33のいずれか一項に記載の方法、キット、コンピュータ読
取可能媒体、またはシステム。
(項目41)
前記少なくとも3個のタンパク質マーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物が、図2
7〜35の任意の1つの組合せから選択される、項目1から40のいずれか一項に記載の
方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目42)
前記バイオマーカーが、表2からの少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個
、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個
、または少なくとも10個の脂質代謝物を含む、項目1から41のいずれか一項に記載の
方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、または任意のシステム。
(項目43)
前記少なくとも1つの脂質代謝物が少なくとも1つのコレステロールエステルを含む、
項目1から42のいずれか一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、また
はシステム。
(項目44)
前記少なくとも1つの脂質代謝物が、AC6:0、AC8:0、AC10:0、CE1
6:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3n6、CE18:1n9、CE
18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、TGTL、DG16:0、DG1
8:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18:3n3、DGTL、FA16
:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:2n6、FA24:0、LY1
6:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、LY18:2n6、PC16:1n
7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1n7、PC20:3n9、PC
22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、PCdm18:1n9、PCdm
16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEdm18:1n9、PE16:1
n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:0、PE24:1n9 PEd
m18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18:0、TG18:1n7、TG
18:1n9、TG18:2n6およびTG18:3n3からなる群から選択される少な
くとも1つの脂質代謝物を含む、項目1から42のいずれか一項に記載の方法、キット、
コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目45)
前記少なくとも1つの脂質代謝物が、CE16:1n7、CE20:3n6、CE18
:2n6、CE16:0、CE18:1n9、LY18:2n6、LY18:1n7およ
びLY18:1n9からなる群から選択される、項目1から42のいずれか一項に記載の
方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目46)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE16:1n7を含む、項目1から42のいずれ
か一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目47)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE20:3n6を含む、項目1から42のいずれ
か一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目48)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE18:2n6を含む、項目1から42のいずれ
か一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目49)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE16:0を含む、項目1から42のいずれか一
項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目50)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がCE18:1n9を含む、項目1から42のいずれ
か一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目51)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がLY18:2n6を含む、項目1から42のいずれ
か一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、またはシステム。
(項目52)
前記少なくとも1つの脂質代謝物がLY18:1n7またはLY18:1n9を含む、
項目1から42のいずれか一項に記載の方法、キット、コンピュータ読取可能媒体、また
はシステム。
(項目53)
個体の糖尿病リスクスコアを表すリスクスコアのデータを取得するステップであって、
前記糖尿病リスクスコアは、糖尿病性状態を発生するリスクを計算するための項目2に記
載の方法に従って計算するステップと、
糖尿病の発症を遅延させるまたは予防するための治療レジメンの処方箋を表す処方箋処
置データを、前記糖尿病リスクスコアによって糖尿病のリスクが上昇しているとして同定
された個体に対して作成するステップと
を含む、糖尿病を予防する方法。
(項目54)
項目1から23および34から52のいずれか一項に記載の方法に従って、少なくとも
1の被験体の、糖尿病性状態を発生するリスクを評価または計算するステップと、
糖尿病性状態のリスクが上昇していると同定された被験体を、糖尿病の発症を遅延させ
るまたは予防するための治療レジメンで処置するステップと
を含む、糖尿病を予防する方法。
(項目55)
前記治療レジメンが、INS、INS類似体、血糖降下剤、抗炎症剤、脂質低下剤、カ
ルシウムチャネル遮断剤、ベータ−アドレナリン作動性受容体遮断剤、シクロオキシゲナ
ーゼ−2(COX−2)阻害剤、COX−2阻害剤のプロドラッグ、アンジオテンシンI
Iアンタゴニスト、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、レニン阻害剤、リパー
ゼ阻害剤、アミリン類似体、ナトリウム−グルコース共輸送体2阻害剤、二重脂肪トリグ
リセリドリパーゼおよびPI3キナーゼ活性化因子、神経ペプチドY受容体のアンタゴニ
スト、ヒトホルモン類似体、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、三重モノアミンオキ
シダーゼ再取り込み阻害剤、ノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込みの阻害剤、1
1ベータ−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11b−HSD1)の阻害剤、
コルチゾール合成の阻害剤、糖新生の阻害剤、グルコキナーゼ活性化因子、タンパク質チ
ロシンホスファターゼ−1Bのアンチセンス阻害剤、島新生治療、およびベータヒスチン
からなる群から選択される少なくとも1つの治療剤を含む、項目53または54に記載の
方法。
(項目56)
処置領域が、アカルボース、メトホルミン、トログリタゾン、およびロシグリタソンか
らなる群から選択される少なくとも1つの治療剤を含む、項目53または54に記載の方
法。
(項目57)
項目10から23のいずれか一項に記載の方法に従って、前記集団内に含まれる個体に
ついて糖尿病性状態の発生を計算するステップと、
糖尿病性状態を発生する前記リスクを含む要因に基づいて、前記集団内の個体を前記集
団中の残りの個体に対して順位付ける、または前記集団を少なくとも2つの群に分けるス
テップと
を含む、個体の集団を順位付けるまたは群分けする方法。
(項目58)
個体の健康保険の有資格を決定するため、
個体の健康保険の保険料を決定するため、
医療保険制度、健康維持機構、または好ましい提供組織における個体の会員保険料を決
定するため、および
医療保険制度、健康維持機構、または好ましい提供組織において医療従事者を個体に割
り当てるため
の目的のうちの1つまたは複数のために、前記個体集団の前記順位付けまたは群分けを表
す順位付けデータを使用することをさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
個体または個体群に治療介入または生活習慣の介入を推奨するため、
個体または個体群の医療を管理するため、
個体または個体群の健康を監視するため、および
個体または個体群のための医療処置、治療介入、または生活習慣の介入を監視するため
からなる群から選択される1つまたは複数の目的のために、前記個体集団の前記順位付け
または群分けを表す順位付けデータを使用することをさらに含む、項目57または58に
記載の方法。
(項目60)
個体において糖尿病性状態の現状を評価する方法であって、
バイオマーカー測定データを取得するステップであって、前記バイオマーカー測定デー
タが、前記個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表
的なものであるステップと、
モデルからの出力に基づいて前記個体において糖尿病性状態の現状を評価するステップ
であって、前記モデルが、前記バイオマーカー測定データの入力に基づいて実行されるス
テップと
を含み、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)表1中のタンパク質バイオ
マーカーから選択される少なくとも3つのタンパク質バイオマーカーおよび(iii)表
2中の脂質代謝物から選択される少なくとも1つの脂質代謝物を含む、方法。
図1は、Inter99コホートにおける2型糖尿病の5年発生率のリスクを評価するための、モデルの性能および妥当性確認を提供する図である。データセット全体(632人すべての転換者および非転換者、実線)を使用して開発し、ブートストラップ再サンプリング手法(点線)を使用して妥当性確認した、6個のバイオマーカーのレベル、すなわち、空腹時血清ADIPOQ、CRP、インスリン、FTH1、およびIL2RA、ならびに空腹時血漿グルコースを使用するモデルのROC曲線。 図2は、2型糖尿病の5年リスクを評価するための11個の方法のROC分析を示す図である。DRS、本研究で開発した糖尿病リスクスコア;HOMA−IR、恒常性モデル評価インスリン耐性(空腹時血清インスリン×空腹時血漿グルコース)/22.5);非侵襲性臨床モデル(年齢、BMI、ウエスト周囲、および一等親血縁者の家族歴を使用した非侵襲性臨床アルゴリズム);OGTT、2時間経口グルコース負荷試験。有意性コード:0<***<0.001<**<0.01<<0.05<<1。 図3は、BMI≧25kg/mおよび年齢≧39歳によって定義される、リスクがあるInter99部分集団における糖尿病リスクスコアおよび空腹時血漿グルコースの性能を示す図である。白色、薄灰色および濃灰色の領域は、それぞれ低、中および高リスクの層に対応する。研究からの結果はベイズの規則を使用して調節し、Inter99中の3032人のリスクがある個体間で5.7%の観察された5年発生率を反映している(A)。左軸には絶対的リスクを示し、一方で相対的リスクを右軸に示す。黒色の実線は、リスクとDRS予測との間の関係性を表す。点線の曲線は、研究における個体のリスク予測の標準誤差から推定した、リスクに対する95%信頼区間の平均の上限および下限を示す。三角形は調節された研究集団の十分位数を表し、変換された平均の観察された分数を平均DRSに対してプロットしている。このリスク曲線の作成の詳細は、オンラインの付録Cに提示されている。空腹時血漿グルコース状態(B)およびDRSリスク層(C)による、リスクがあるInter99部分集団の層別化。NFG、正常な空腹時血糖(≦100mg/dl);IFG、空腹時高血糖(>100mg/dl)。 図4は、DRS、HbA1c、BMI、性別で調節したウエスト、空腹時インスリンおよび空腹時血糖、HOMA IRならびに非侵襲性臨床モデルのAUCを示す図である。 図5は、糖尿病への進行に関連する経路を示す図である。 図6は、特許請求した方法のステップおよび装置のシステムを実装し得る適切な計算システム環境100の例を例示する図である。 図7は、糖尿病性状態を発生する人または人の群のリスクを評価するために使用し得るモデルを開発する方法例を示す流れ図である。 図8は、糖尿病性状態を発生する被験体(たとえば人または人の群)のリスクを評価するためにモデルを使用する方法例を示す流れ図である。 図9は、75個のパラメータの評価からの、特に有用な3パネルの組合せを示す図である。 図9は、75個のパラメータの評価からの、特に有用な3パネルの組合せを示す図である。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Aは、3個のバイオマーカーのパネルの7個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した3個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Bは、4個のバイオマーカーのパネルの25個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Cは、5個のバイオマーカーのパネルの65個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した5個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Cは、5個のバイオマーカーのパネルの65個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した5個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Dは、6個のバイオマーカーのパネルの134個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Dは、6個のバイオマーカーのパネルの134個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Dは、6個のバイオマーカーのパネルの134個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Dは、6個のバイオマーカーのパネルの134個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Eは、7個のバイオマーカーのパネルの147個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Eは、7個のバイオマーカーのパネルの147個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Eは、7個のバイオマーカーのパネルの147個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Eは、7個のバイオマーカーのパネルの147個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Eは、7個のバイオマーカーのパネルの147個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Fは、8個のバイオマーカーのパネルの100個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Fは、8個のバイオマーカーのパネルの100個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Fは、8個のバイオマーカーのパネルの100個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Gは、9個のバイオマーカーのパネルの44個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した9個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Hは、10個のバイオマーカーのパネルの11個の特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した10個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図10(A〜I)は、実施例2の基礎集団から測定および計算した、11個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能な様々な3パネル〜11パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を要約する表を含有する図である(1〜2列)。図10Iは、11個のバイオマーカーのパネルの特に有用な組合せを示す図である。パネルは、単独で、または記載した11個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図11は、26個の選択されたALLDBRISKの開始組から可能なすべての3パネル、4パネル、5パネル、6パネル、および7パネルのALLDBRISKの組合せの、当てはめロジスティック回帰モデルの完全な列挙を要約する表を示す図である(1〜3列)。 図12は、3個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した3個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、65個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図12は、3個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した3個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、65個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図12は、3個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した3個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、65個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図13は、4個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した4個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図14は、5個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した5個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図14は、5個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した5個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図14は、5個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した5個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図15は、6個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図15は、6個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図15は、6個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図16は、7個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図16は、7個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図16は、7個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した7個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、26個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図17は、8個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図17は、8個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす 図17は、8個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した8個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす 図18は、9個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した9個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図18は、9個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した9個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図18は、9個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した9個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図19は、10個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した10個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、185個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図19は、10個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した10個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、185個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図19は、10個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した10個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、185個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図20は、11個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した11個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図20は、11個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した11個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図20は、11個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した11個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図20は、11個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した11個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図21は、12個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した12個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図21は、12個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した12個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図21は、12個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した12個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図21は、12個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した12個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図22は、13個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した13個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図22は、13個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した13個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図22は、13個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した13個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図22は、13個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した13個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図23は、14個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した14個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図23は、14個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した14個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図23は、14個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した14個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図23は、14個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した14個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図24は、15個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した15個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図24は、15個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した15個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図24は、15個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した15個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図24は、15個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した15個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図25は、16個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した16個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図25は、16個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した16個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図25は、16個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した16個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図25は、16個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した16個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図26は、17個のバイオマーカーのパネルの選択された特に有用な組合せを示す図である。それぞれのパネルは、単独で、または記載した6個のマーカーと組み合わせた追加のバイオマーカーと共に使用することができる。これらのパネルは、より基礎集団から測定および計算した、18個の選択されたALLDBRISKの開始組からの当てはめロジスティック回帰モデルの列挙を表し、事前に決定されたカットオフレベル(0.75AUC以上)を満たす。 図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物のパネルの、選択された特に有用な組合せを示す図である。 図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物のパネルの、選択された特に有用な組合せを示す図である。 図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物のパネルの、選択された特に有用な組合せを示す図である。 図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物のパネルの、選択された特に有用な組合せを示す図である。 図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーおよび少なくとも1つの脂質代謝物のパネルの、選択された特に有用な組合せを示す図である。 図32である。 図33である。 図34である。 図35である。
本発明には、タンパク質バイオマーカーおよび脂質代謝物を含めた生物学的マーカーの
セット、ならびに、糖尿病のリスクの評価における現在の標準治療と比較した場合に顕著
な識別の改善をもたらす、関連する多変量アルゴリズムが含まれる。このマーカーのセッ
トには臨床的手段、タンパク質バイオマーカー、および脂質代謝物が包含される。
本発明における主要な方法論的構成要素は、一変量および多変量の性能評価ならびに分
析的安定性/発展の検討事項の段階的な手順を使用して、潜在的なマーカー候補の大きな
組から比較的少数の最も情報価値のあるマーカーを抽出することである。本発明の1つの
注目すべき特長は、OGTTおよび任意の単一のマーカークラス単独よりも良好な識別性
能を提供する、単一の多変量アルゴリズムにおけるタンパク質および脂質代謝物(ならび
に任意選択で血糖を含めた他の要因)の組合せである。
本発明は、糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態に罹患している被験体、または
糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態を発生しやすい被験体に関連するバイオマー
カーの同定に関する。したがって、本発明の特長は、本明細書中に開示したバイオマーカ
ーの検出によって、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態について無症候性である被
験体を含めた、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を発生するリスクがある被験体
を同定する方法である。また、これらのバイオマーカーは、糖尿病、前糖尿病、または前
糖尿病性状態の処置および治療を受けている被験体の監視、ならびに糖尿病、前糖尿病、
または前糖尿病性状態に罹患している被験体において有効であろう治療および処置の選択
または改変にも有用であり、そのような処置および治療の選択および使用は、糖尿病、前
糖尿病、もしくは前糖尿病性状態の進行を遅くする、またはその発症を予防する。
272個のバイオマーカー(ALLDBRISKと総称する)のリストを以下の表7と
して記載し、これらのバイオマーカーは、本発明で使用するための、分析物に基づいたま
たは個体の病歴に基づいたバイオマーカーである。本発明で使用するためのタンパク質バ
イオマーカー好ましいサブセットを表1に記載する。
優先順位を付けたマーカーのリストを、3つのネステッド症例対照研究、すなわち、I
nter−99(n=632)、Botnia(n=387)およびJoslin(n=
94)から開発した。異なる研究は異なる目的を有していたが、すべてで糖尿病の発生に
関連するモデルが作成された。Inter−99では、一般的なマーカー選択技法(たと
えば、段階的な選択、逆方向選択、一変量の有意性)に基づいて、個々にまたは100個
のブートストラップ複製下でマーカーを選択した。マーカーそれぞれの基準について順位
付けし、平均の順位付けによって仕分けた。平均の順位付けは、4つの分類、すなわち、
常に選択される、しばしば選択される(>50%の場合)、時折選択される(<50%)
および選択されないへと分類した。この優先順位付けスキームを空腹時高血糖のサブセッ
トおよび正常な空腹時血糖のサブセットで繰り返した。Botniaデータセットはin
ter−99と一致した様式で分析した。Joslinデータセットでは、経口グルコー
スチャレンジ後の2時間グルコース(OGTT)、インスリン感受性(CISI)および
インスリン耐性(デルタインスリン)を予測する3つのモデルを開発し、一般的な選択技
法(一変量、順方向、逆方向、または段階的な選択)を使用して、100個のブートスト
ラップ複製下でマーカーを選択した。マーカー計数の有意性は、順序を変えた多数の結果
でマーカー選択基準を繰り返すことによって判断した。マーカーを以下の4つの分類へと
分けた。常に選択されるとは、すべてのマーカーをモデル内に許可した場合に選択された
マーカーであり、しばしば選択されるとは、グルコースおよびインスリンを検討から外し
た後に選択されたモデルであり、時折選択されるとは、すべての血糖指数(グルコース、
インスリン、HbA1c、フルクトサミン)を外した場合のモデルであり、ならびに選択
されないものである。
表1 − 好ましいタンパク質バイオマーカー
Figure 2017062264
一実施形態では、本発明は、個体が将来糖尿病を発生するリスク、たとえば、個体が今
後1、2、2.5、5、7.5、または10年間以内に糖尿病を発生するリスクを評価す
るために測定および使用することができる、新規のバイオマーカーパネルを提供する。例
示的な好ましいパネルを図8〜26に示す。図中に描かれているそれぞれのパネルは、本
明細書中に詳述した1つまたは複数の脂質代謝物バイオマーカーと組み合わせた場合に、
本発明の個々の実施形態として企図される。それぞれのパネルは、そのようなマーカーの
セットを用いる方法、改善、キット、コンピュータ読取可能媒体、システム、および本発
明の他の態様のために1つまたは複数の脂質代謝物バイオマーカーと共に用いることがで
きる1セットのマーカーを定義する。
さらに、図27〜31は、グルコース、少なくとも3個のタンパク質バイオマーカーお
よび少なくとも1つの脂質代謝物の例示的な好ましい組合せを提供する。図中に描かれて
いるそれぞれのパネルは、本明細書中に詳述した1つまたは複数の脂質代謝物バイオマー
カーと組み合わせた場合に、本発明の個々の実施形態として企図される。それぞれのパネ
ルは、そのようなマーカーのセットを用いる方法、改善、キット、コンピュータ読取可能
媒体、システム、および本発明の他の態様のために用いることができる1セットのマーカ
ーを定義する。
脂質代謝物バイオマーカーのリストを以下の表3に記載する。本発明で使用するための
脂質代謝物バイオマーカーの好ましいサブセットを表2に記載する。
表2 − 脂質代謝物
Figure 2017062264
国際特許出願PCT/US2008/002357号(Lipomics Techn
ologies,Inc.、2008年9月04日にWO2008/106054号とし
て公開)およびPCT/US2008/060830号(Tethys Bioscie
nce、2008年10月30日にWO2008/131224号として公開)、ならび
に関連する米国特許出願第12/528,065号および第12/501,385号(T
ethys、公開第2009/0271124号、2009年10月29日)の完全な開
示は、その全体で本明細書中に組み込まれている。
定義
内容によりそうでないと明らかに指示される場合以外は、「a」、「an」および「t
he」には複数形の言及が含まれる。
本明細書中で使用する「体液」には、それだけには限定されないが、血液、血漿、血清
、単離したリポタンパク質画分、唾液、尿、リンパ液、脳脊髄液、および胆汁などの流体
が含まれる。
本明細書中で使用する「脂質クラス」とは、たとえば、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪
酸、全脂肪酸、トリグリセリド、コレステロールエステル、ホスファチジルコリン、ホス
ファチジルエタノールアミン、ジグリセリド、リソファチジルコリン、遊離コレステロー
ル、モノアシルグリセリド(monoacylglyeride)、ホスファチジルグリ
セロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、およびスフィンゴミエ
リンなどの脂質のクラスを示す。
別段に定義しない限りは、化学用語は当分野で公知のように使用する。
本明細書中において、言語「含む」を用いて実施形態を説明した場合はいつでも、「か
らなる」および/または「から本質的になる」に関して説明した、その他の点では類似の
実施形態も提供されることを理解されたい。
本明細書中で使用する、状態または障害と「正に関連した」または「正に相関した」代
謝物(または他のバイオマーカー)には、正常な対照被験体または正常な対照参照と比較
して、そのレベルまたは濃度が一般に障害に伴って増加する代謝物が含まれる。状態また
は障害と「負に関連した」または「負に相関した」代謝物(または他のバイオマーカー)
には、一般に、正常な対照被験体または正常な対照参照と比較して、そのレベルまたは濃
度が障害に伴って減少する代謝物が含まれる。
「精度」とは、測定または計算した量(試験報告された値)の、その実際の(または真
の)値に対する適合の度合をいう。臨床的精度は、真の結果の割合(真陽性(TP)また
は真陰性(TN)対誤分類された結果(偽陽性(FP)または偽陰性(FN))に関する
ものであり、他の測度の中でとりわけ、感度、特異度、陽性予測値(PPV)もしくは陰
性予測値(NPV)として、または尤度、オッズ比として記述し得る。
本発明のコンテキストにおける「バイオマーカー」には、それだけには限定されないが
、タンパク質、核酸、および代謝物が、その多型、突然変異体、変異体、修飾体、サブユ
ニット、断片、タンパク質−リガンド複合体、および分解生成物、タンパク質−リガンド
複合体、元素、関連する代謝物、ならびに他の分析物または試料由来の測度と一緒に包含
される。また、バイオマーカーには、突然変異したタンパク質または突然変異した核酸も
含まれることができる。また、バイオマーカーには、非血液由来因子、健康状態の非分析
物生理的マーカー、または、本明細書中に定義されている「臨床パラメータ」、およびや
はり本明細書中に定義されている「伝統的な実験室危険因子」などの、試料(たとえば体
液などの生物学的試料)から測定されない他の要因もしくはマーカーも包含される。また
、バイオマーカーには、数学的に作成された任意の計算された指標、または、時間的な傾
向および差異を含めた前述の測定値のうちの任意の1つもしくは複数の組合せも含まれる
。本明細書中で使用する用語「分析物」は、任意の測定する物質を意味することができ、
電解質およびカルシウムなどの元素を包含することができる。
臨床パラメータ」または「CP」には、それだけには限定されないが、年齢(AGE)
、人種または民族(RACE)、性別(SEX)、拡張期血圧(DBP)および収縮期血
圧(SBP)、家族歴(FHX、片親ではFHx1および両親ではFHx2が含まれる)
、身長(HT)、体重(WT)、ウエスト(Waist)およびヒップ(Hip)の周囲
、ウエスト−ヒップの比(WHr)、体型指数(BMI)、過去の妊娠性糖尿病(GDM
)、ならびに安静時心拍数などの、被験体の健康状態または他の特徴のすべての非試料ま
たは非分析物バイオマーカーが包含される。
「検討事項」には、それだけには限定されないが金銭的な検討事項を含めた価値のある
ものすべて、およびそれだけには限定されないが関連するサービスまたは製品、サービス
または製品の値引き、ひいきの供給者関係、より迅速な支払いなどの非金銭的な検討事項
が包含される。
本発明のコンテキストにおける「糖尿病性状態」は、I型およびII型の真性糖尿病、
ならびに前糖尿病(本明細書中で定義)を含む。また、糖尿病関連状態には糖尿病および
前糖尿病性状態(本明細書中で定義)が含まれることも、当分野で公知である。
本発明のコンテキストにおける「真性糖尿病」には、自己免疫および特発性の両方の1
型糖尿病ならびに2型糖尿病(本明細書中で「糖尿病」または「T2DM」と呼ぶ)が包
含される。世界保健機関は、真性糖尿病の空腹時血漿グルコース濃度の診断値を7.0m
mol/l(126mg/dl)以上(全血で6.1mmol/lもしくは110mg/
dl)、または11.1mmol/L以上(200mg/dL以上)の2時間グルコース
レベルと定義している。また、6%を超えるHbA1cレベル、たとえば≧6.5%に基
づいて糖尿病を診断することも可能であり得る。真性糖尿病の高いリスクを示唆するまた
は示す他の値には、140/90mmHg以上の上昇した動脈圧、上昇した血漿トリグリ
セリド(1.7mmol/L、150mg/dL以上)および/または低いHDL−コレ
ステロール(男性では<0.9mmol/L、35mg/dl、女性では<1.0mmo
l/L、39mg/dL)、中心性肥満(男性:ウエスト対ヒップの比>0.90、女性
:ウエスト対ヒップの比>0.85)および/または30kg/mを超える体型指数、
ミクロアルブミン尿症(尿中アルブミン排泄速度が20μg/分以上または30mg/g
以上のアルブミン:クレアチニン比)が含まれる。
「妊娠糖尿病」とは、妊娠中のグルコース不耐性をいう。この状態は、妊娠中に開始さ
れるまたは最初に診断される高血糖をもたらす。
「FN」とは偽陰性であり、病状の試験では、疾患の被験体を非疾患または正常として
不正確に分類することを意味する。
「FP」とは偽陽性であり、病状の試験では、正常な被験体を疾患に罹患しているとし
て不正確に分類することを意味する。
用語「式」、「アルゴリズム」、および「モデル」とは、任意の数学的方程式、アルゴ
リズム、分析もしくはプログラミングのプロセスと、または、1つもしくは複数の連続的
もしくは分類別入力(本明細書中で「パラメータ」と呼ぶ)をとって、時折「指標」もし
くは「指標値」と呼ばれる出力値を計算する統計的技法と、互換性があるように使用され
る。「式」の非限定的な例には、和、比、および係数またはべき指数などの回帰演算子、
バイオマーカー値の変換および正規化(それだけには限定されないが、性別、年齢、また
は民族などの臨床パラメータに基づいた正規化スキームが含まれる)、規則および指針、
統計的分類モデル、ならびに歴史的集団で訓練した神経回路網が含まれる。被験体試料中
で検出されたバイオマーカーのレベルと被験体の糖尿病のリスクとの間の関係性を決定す
るための、線形および非線形の方程式ならびに統計的分類分析が、バイオマーカーに特に
有用である。パネルおよび組合せの構築では、とりわけ、相互相関、主成分分析(PCA
)、因子回転、ロジスティック回帰(LogReg)、線形判別分析(LDA)、固有遺
伝子線形判別分析(ELDA)、サポートベクターマシーン(SVM)、ランダムフォレ
スト(RF)、再帰的分割木(RPART)、ならびに他の関連する決定木分類技法、収
縮(Shruken)重心(SC)、ステップAIC、第k最近傍、ブースティング、決
定木、神経回路網、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシーン、および隠れマ
ルコフモデル、直線回帰または分類アルゴリズム、非直線回帰または分類アルゴリズム、
分散分析(ANOVA)、階層分析またはクラスタリングアルゴリズム、決定木を使用し
た階層アルゴリズム;カーネル部分最小二乗アルゴリズム、カーネル一致追跡アルゴリズ
ム、カーネルフィッシャーの判別分析アルゴリズム、またはカーネル主成分分析アルゴリ
ズムなどのカーネルに基づいた機械アルゴリズムなどの、確立された技法を含めたパター
ン認識特長を利用した、構造的および構文的な統計的分類アルゴリズムならびにリスク指
標の構築方法が特に興味深い。これらの技法の多くは、順方向選択、逆方向選択、もしく
は段階的な選択などのALLDBRISK選択技法、所定の大きさのすべての潜在的なパ
ネルの完全な列挙、遺伝的アルゴリズムと組み合わせて有用であるか、または、これら自
体が、その技法自身中にバイオマーカー選択方法が含まれ得る。これらは、追加のバイオ
マーカーとモデルの改善との間のトレードオフを定量し、過剰適応の最小化を援助するた
めに、赤池の情報量基準(AIC)またはベイズ情報量基準(BIC)などの情報量基準
とカップリングさせ得る。生じる予測モデルは、1つ残す(Leave−One−Out
、LOO)および10倍相互検証(10倍CV)などの技法を使用して、他の研究で妥当
性確認するか、または、それらを元々訓練した研究で相互妥当性確認し得る。「DRS式
」とは、本明細書中に記載のように作成し、本明細書中に記載のバイオマーカー試験から
の結果を含む入力から糖尿病リスクスコアを計算するために使用する式である。DRS式
は、糖尿病リスクスコアを計算するための好ましい手段である。
「保健経済学効用関数」とは、診断的または治療的な行為を標準治療に導入する前およ
びその後の両方の、理想的な適用される患者集団における臨床成績の範囲の予想された確
率の組合せから導かれた式である。これには、そのような介入の精度、有効性および性能
特徴の推定、ならびにそれぞれの結果に関連する費用および/または値の測定(効用)が
包含され、これは、実際の保健制度の治療費(サービス、消耗品、装置および薬物など)
から、ならびに/またはそれぞれの結果でもたらされる質を調節した生存年(QALY)
あたりの推定される許容値として導き得る。結果の予測された集団の大きさとそれぞれの
結果の予想された効用とを掛算した積の、すべての予測された結果にわたる和が、所定の
標準治療の保健経済学効用の総計である。(i)介入を用いた標準治療で計算された保健
経済学効用の総計と(ii)介入を用いない標準治療の保健経済学効用の総計の間の差異
が、介入の保健経済学的な費用または値の全体的な測度をもたらす。これ自体を分析する
患者群全体の中で(もっぱら介入群の中で)分割して、単位介入あたりの費用に達し得る
、ならびに市場ポジショニング、価格設定、および保健制度の容認の想定などの決定を指
導し得る。そのような保健経済学効用関数は、一般的に、介入の対費用効果の高さを比較
するために使用されるが、医療制度が支払うことをいとわないQALYあたりの許容され
る値、または新しい介入に必要とされる許容される対費用効果の高い臨床的性能特徴を推
定するために変換してもよい。
本発明の診断的(または予後的)介入では、それぞれの結果(疾患分類診断試験ではT
P、FP、TN、またはFNであり得る)は異なる費用を負担するため、保健経済学効用
関数は、臨床的状況ならびに個々の結果の費用および値に基づいて特異度よりも感度を、
またはNPVよりもPPVを優先的に好む場合があり、したがって、より直接的な臨床的
または分析的な性能の測度とは異なり得る、保健経済学的な性能および値の別の測度を提
供する。これらの異なる測定値および相対的トレードオフは、一般に、すべての性能の測
度が異なる度合で不完全性よりも有利である、誤り率がゼロ(すなわち、予測被験体結果
の誤分類またはFPおよびFNがゼロ)の完璧な試験の場合にのみ収束するであろう。
「耐糖能異常」(IGT)とは、正常よりも高いが、真性糖尿病として分類されるほど
高くない血糖値を有すると定義される、前糖尿病性状態である。IGTを有する被験体は
、75g経口グルコース負荷試験で140〜199mg/dL(7.8〜11.0mmo
l)の2時間グルコースレベルを有する。これらのグルコースレベルは、正常を超えてい
るが、糖尿病に診断的なレベル未満である。耐糖能異常または空腹時高血糖を有する被験
体は糖尿病を発生する顕著なリスクを有しており、したがって一次予防の重要な標的群で
ある。
「インスリン耐性」とは、身体の細胞がインスリンの効果に対して耐性となる、すなわ
ち、所定の量のインスリンに対する正常な応答が低下している、糖尿病性または前糖尿病
性状態をいう。その結果、インスリンがその効果を発揮するためにより高レベルのインス
リンが必要である。
経口グルコース負荷試験(OGTT)は主に、血糖値が曖昧である場合、妊娠中、また
は疫学研究において、真性糖尿病または前糖尿病性状態の診断に使用される(Defin
ition, Diagnosis and Classification of D
iabetes Mellitus and its Complications,
Part 1、World Health Organization、1999年)。
OGTTは、少なくとも3日間の無制限の食事(毎日150gより多くの炭水化物)およ
び通常の身体活動の翌朝に投与すべきである。妥当な(30〜50gの)炭水化物含有食
事を試験の前夜に摂取すべきである。試験には8〜14時間の終夜絶食が先行すべきであ
り、その間に水を摂取してもよい。空腹時血液試料を採取した後、被験体は250〜30
0mlの水中の75gの無水グルコースまたは82.5gのグルコース一水和物を5分間
かけて飲むべきである。子供では、試験負荷は、体重1kgあたり1.75gのグルコー
スで、合計75gのグルコースまでであるべきである。試験のタイミングは飲み始めから
である。血液試料は試験負荷の2時間後に採取しなければならない。以前に注記したよう
に、耐糖能異常(IGT)の診断は、WHOカットオフ点で使用した場合に、7.5年間
の糖尿病への転換について50%の感度しかなく、>10%の偽陽性率を有すると注記さ
れている。他の危険因子によって別段に高められない限りは、比較的高いリスクの民族で
さえもそのような期間の間に10%の糖尿病への転換率しか有さないため、このことは試
験の臨床的効用とって顕著な問題である。非選択の一般集団では、そのような期間の間の
転換率は5〜6%、または年間で1%未満と推定されている。
「測定すること」または「測定」とは、臨床もしくは被験体に由来する試料内の所定の
物質の、そのような物質の定性的もしくは定量的な濃度レベルを導くことを含めた、存在
、非存在、量(quantity)もしくは量(amount)(有効量であることがで
きる)を評価すること、または他の様式で被験体の臨床パラメータの値もしくは分類を評
価することを意味する。
「陰性予測値」または「NPV」とは、TN/(TN+FN)またはすべての陰性試験
結果の真陰性の分数によって計算する。また、これは、試験することを意図する集団の疾
患の有病率および試験前確率によっても本質的に影響を受ける。たとえば、試験、たとえ
ば臨床的診断試験の特異度、感度、ならびに陽性および陰性の予測値を記述しているO’
Marcaigh AS、Jacobson RM、「Estimating The
Predictive Value Of A Diagnostic Test, H
ow To Prevent Misleading Or Confusing Re
sults」、Clin. Ped.、1993年、32巻(8号):485〜491頁
を参照されたい。しばしば、連続的な診断試験測定を使用した2進病状分類手法では、感
度および特異度は、Pepeら、「Limitations of the Odds
Ratio in Gauging the Performance of a Di
agnostic, Prognostic, or Screening Marke
r」、Am. J. Epidemiol、2004年、159巻(9号):882〜8
90頁に従って受信者動作特性(ROC)曲線によって要約され、曲線下面積(AUC)
、または試験(もしくはアッセイ)のカット点の範囲全体にわたる試験、アッセイ、もし
くは方法の感度および特異度の表示を単一の値のみで可能にする指標であるc統計によっ
て要約される。たとえば、Shultz、「Clinical Interpretat
ion Of Laboratory Procedures」、第14章、Teitz
、Fundamentals of Clinical Chemistry、Burt
isおよびAshwood(編)、第4版、1996年、W.B. Saunders
Company、192〜199頁ならびにZweigら、「ROC Curve An
alysis: An Example Showing The Relations
hips Among Serum Lipid And Apolipoprotei
n Concentrations In Identifying Subjects
With Coronory Artery Disease」、Clin. Che
m.、1992年、38巻(8号):1425〜1428頁も参照されたい。尤度関数、
オッズ比、情報理論、予測値、較正(適合度が含まれる)、および再分類測定を使用した
代替手法は、Cook、「Use and Misuse of the Receiv
er Operating Characteristic Curve in Ris
k Prediction」、Circulation、2007年、115巻:928
〜935頁に従って要約されている。試験によって定義される被験体コホート内の危険率
ならびに絶対的および相対的なリスクの比は、臨床的な精度および効用のさらなる測度で
ある。この最後では、Vasan、「Biomarkers of Cardiovas
cular Disease: Molecular Basis and Pract
ical Considerations」、Circulation、2006年、1
13巻:2335〜2362頁による参照限界、識別限界、およびリスクの閾値を含めた
複数の方法が、異常または疾患の値を定義するために頻繁に使用されている。
分析精度とは、測定プロセス自体の再現性および予測性をいい、変動係数、ならびに異
なる時点、ユーザ、機器および/または試薬を用いた同じ試料または対照の一致および較
正の試験などの測定値で要約し得る。また、新しいバイオマーカーの評価におけるこれら
および他の検討事項も、Vasan、Circulation、2006年、113巻:
2335〜2362頁に要約されている。
「正常なグルコースレベル」とは、用語「血糖正常」および「正常」と互換性があるよ
うに使用され、6.1mmol/L(110mg/dL)未満の空腹時静脈血漿グルコー
ス濃度をいう。この量は自由裁量であるが、正常なグルコース負荷が証明された被験体に
おいてそのような値が観察されており、ただし、一部の者は経口グルコース負荷試験(O
GTT)によって測定してIGTを有し得る。血糖正常を超えるグルコースレベルは前糖
尿病性状態とみなされる。
「性能」とは、診断的または予後的な試験の全体的な有用性および品質に関する用語で
あり、とりわけ、臨床的および分析的な精度、使用特徴(たとえば、安定性、使用の容易
さ)、保健経済学的価値、および試験の構成要素の相対的費用などの他の分析およびプロ
セスの特徴が含まれる。これらの要因のうちの任意のものが、優れた性能、したがって試
験の有用性の源であり得る。
「陽性予測値」または「PPV」とは、TP/(TP+FP)またはすべての陽性試験
結果の真陽性の分数によって計算する。これは、試験することを意図する集団の疾患有病
率および試験前確率によって本質的に影響を受ける。
本発明のコンテキストにおける「前糖尿病」または「前糖尿病性」とは、個体または集
団における生理的状態、および正常より高い明白な2型真性糖尿病への予想された疾患転
換率を有する任意の治療介入(食事、運動、薬学、または他の様式)の非存在を示す。ま
た、前糖尿病とは、所定の期間または時間的対象期間以内に、一般的な非選択の集団より
も高い率で明白な2型真性糖尿病へと転換する、または転換すると予測される被験体もし
くは個体、または被験体もしくは個体の集団をいうこともできる。前糖尿病集団における
、明白な2型真性糖尿病へのそのような絶対的な転換の予測率は、年間で1パーセント以
上と低い場合があるが、好ましくは年間で2パーセント以上である。また、これは、リス
クの四分位数間の正常からの相対的リスクに関して、または本発明からくるものを含めた
様々なバイオマーカーと指標スコアとの間の尤度比としても記述し得る。別段に注記しな
い限りは、かつそれだけには限定されないが、前糖尿病の分類別陽性診断を本明細書中で
記述する場合、これは、所定の閾値(選択された前糖尿病の臨床的カットオフ)で試験し
た者のうち、2型真性糖尿病への予測転換率が今後5.0年間の間に年間で2%以上、ま
たは期間全体中で10%以上である被験体群を参照して、実験的に定義されている。糖尿
病転換のリスクの連続的測度を作成する場合、前糖尿病には、正常な参照または一般的な
非選択の正常な有病率の集団で見られるものを超える、すべての予想年間転換率が包含さ
れる。実施例において完全な研究を遡及的に記述する場合、前糖尿病には、それぞれが研
究中に2型真性糖尿病へと転換したすべての「転換者」または「症例」アームのベースラ
イン状態が包含される。
非選択の個体集団では、前糖尿病は、「前糖尿病性状態」に罹患しているすべての者と
重複しているが、必ずしもその完全な上位集合、またはそれ内に含有されるサブセットで
はない。これは、所定の時間的対象期間中に糖尿病へと転換する者の多くは、現在は見か
け上健康であり、明らかな前糖尿病性状態に罹患しておらず、また、多くの者は前糖尿病
性状態に罹患しているが、所定の時間的対象期間中に転換しないからである。これが診断
的ギャップであり、本発明によって満たす必要がある。集団として見ると、前糖尿病に罹
患している個体は、前糖尿病に罹患していないがそれ以外はリスクが一致した個体と比較
して、糖尿病への転換(治療介入の非存在)への予測可能なリスクを有する。
「前糖尿病性状態」とは、正常なグルコースの恒常性および代謝と明白な真性糖尿病で
見られる状態との中間の代謝状態をいう。前糖尿病性状態には、それだけには限定されな
いが、代謝症候群(「X症候群」)、耐糖能異常(IGT)、および空腹時高血糖(IF
G)が含まれる。IGTとはグルコース調整の食後異常をいう一方で、IFGとは絶食状
態で測定される異常をいう。世界保健機関は、IFGの値を6.1mmol/L(100
mg/dL)(全血で5.6mmol/L、100mg/dL)以上であるが、7.0m
mol/L(126mg/dL)(全血で6.1mmol/L、110mg/dL)未満
の空腹時血漿グルコース濃度として定義している。全国コレステロール教育プログラム(
NCEP)の基準による代謝症候群は、130/85mmHg以上の血圧、6.1mmo
l/L以上の空腹時血漿グルコース、ウエスト周囲>102cm(男性)または>88c
m(女性)、1.7mmol/L以上のトリグリセリド、およびHDLコレステロール<
1.0mmol/L(男性)または1.3mmol/L(女性)のうちの少なくとも3つ
を有するとして定義されている。前糖尿病性状態に罹患している多くの個体はT2DMへ
と転換しない。
本発明のコンテキストにおける「リスク」とは、明白な糖尿病への転換などのように、
特定の期間の間に事象が起こる確率に関し、被験体の「絶対的」リスクまたは「相対的」
リスクを意味することができる。絶対的リスクは、関連する時間コホートの測定後の実際
の観察を参照して、または関連する期間の間追跡した統計的に妥当な歴史的コホートから
作成した指標値を参照して、測定することができる。相対的リスクとは、低いリスクのコ
ホートまたは平均の集団リスクのどちらかの絶対的リスクと比較した、被験体の絶対的リ
スクの比をいい、臨床的危険因子をどのように評価したかによって変動する場合がある。
また、オッズ比、所定の試験結果陽性事象対陰性事象の割合も、転換なしに対して一般的
に使用されている(オッズは式p/(1−p)に従い、pは事象の確率であり、(1−p
)は事象なしの確率である)。本発明のコンテキストにおいて評価し得る代替の連続的測
度には、糖尿病転換までの時間および治療的糖尿病転換のリスク低下の比が含まれる。
本発明のコンテキストにおける「リスク評価」または「リスクの評価」には、事象また
は病状が起こり得る確率、オッズ、または尤度、事象あるいは1つの病状から別のものへ
の転換、すなわち、血糖正常状態から前糖尿病性状態もしくは前糖尿病へ、または前糖尿
病性状態から前糖尿病もしくは糖尿病への転換の発生率の予測を行うことが包含される。
また、リスク評価は、絶対的または以前に測定した集団を参照した相対的な観点のどちら
かで、将来のグルコース、HBA1cスコアまたは糖尿病の他の指標を予測することも含
むことができる。本発明の方法は、2型糖尿病への転換のリスクの連続的または分類別の
測定を行い、したがって前糖尿病性として定義された被験体の分類のリスク範囲を診断お
よび定義するために使用し得る。分類別のシナリオでは、本発明は、正常および前糖尿病
の被験体コホートを識別するために使用することができる。他の実施形態では、本発明は
、前糖尿病を糖尿病から、または糖尿病を正常から識別するために使用し得る。そのよう
な様々な使用は、個体パネル、数学アルゴリズム、および/またはカットオフ点において
異なるバイオマーカーの組合せを必要とし得るが、意図する使用のために同じ前述の精度
測定の対象となり得る。
本発明のコンテキストにおける「試料」とは、被験体から単離した生物学的試料であり
、例として、かつそれだけには限定されないが、全血、血清、血漿、血液細胞、内皮細胞
、組織生検、リンパ液、腹水、間質液(「細胞外液」としても公知であり、とりわけ歯肉
溝滲出液を含めた、細胞間の空間に見つかる流体が包含される)、骨髄、脳脊髄液(CS
F)、唾液、粘液、痰、汗、尿、または任意の他の分泌物、排泄物、もしくは他の体液が
含まれることができる。「血液試料」とは、全血または血液細胞、血清および血漿を含め
たその任意の画分をいう。血清が好ましい血液試料である。
「感度」とは、TP/(TP+FN)または疾患の被験体の真陽性の分数によって計算
する。
「特異度」とは、TN/(TN+FP)または非疾患または正常な被験体の真陰性の分
数によって計算する。
「統計的に有意な」とは、変更が、偶然単独(これは「偽陽性」の可能性がある)によ
って起こると予想され得るよりも高いことを意味する。統計的有意性は、当分野で公知の
任意の方法によって決定することができる。一般的に使用される有意性の測度には、少な
くとも所定のデータ点ほど極端な結果が得られる確率を表すp値が含まれ、データ点の想
定は偶然単独の結果であった。結果は、しばしば、0.05以下のp値で高度に有意とみ
なされる。
本発明のコンテキストにおける「被験体」とは、好ましくは哺乳動物である。哺乳動物
は、ヒト、非ヒト霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、またはウシであることが
できるが、これらの例に限定されない。ヒト以外の哺乳動物を、真性糖尿病、前糖尿病、
または前糖尿病性状態の動物モデルを表す被験体として有利に使用することができる。被
験体は雄または雌であることができる。被験体は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性
状態に罹患していると以前に診断または同定されており、任意選択で、糖尿病、前糖尿病
、または前糖尿病性状態の治療介入を既に受けた、または受けている者であることができ
る。あるいは、被験体は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態に罹患していると以
前に診断されていない者であることもできる。たとえば、糖尿病、前糖尿病、もしくは前
糖尿病性状態の1つもしくは複数の危険因子を示す者、または糖尿病の危険因子を示さな
い被験体、または糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態について無症候性である被
験体であることができる。また、被験体は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を
患っている、またはそれを発生するリスクがある者であることもできる。
「TN」とは真陰性であり、病状の試験では、非疾患または正常の被験体を正しく分類
することを意味する。
「TP」とは真陽性であり、病状の試験では、疾患の被験体を正しく分類することを意
味する。
「伝統的な実験室危険因子」または「TLRF」とは、対象試料から単離したまたはそ
れに由来し、臨床研究室で現在評価されており、Stern、Framingham、フ
ィンランド糖尿病リスクスコア、ARIC糖尿病、およびアルキメデスなどの伝統的な全
体的リスク評価アルゴリズムで使用されているバイオマーカーに対応する。対象血液試料
から一般的に試験される伝統的な実験室危険因子には、それだけには限定されないが、総
コレステロール(CHOL)、LDL(LDL/LDLC)、HDL(HDL/HDLC
)、VLDL(VLDLC)、トリグリセリド(TRIG)、グルコース(それだけには
限定されないが空腹時血漿グルコース(Glucose)および経口グルコース負荷試験
(OGTT)が含まれる)ならびにHBA1c(HBA1C)のレベルが含まれる。
ここでも、本発明の態様または実施形態がマーカッシュ群または他の代替物の群分けに
関して本明細書中で説明されている場合、本発明には、全体として記載した群全体のみだ
けでなく、群のそれぞれの個々のメンバーおよび主群のすべての可能な部分群が包含され
、また、群のメンバーのうちの1つまたは複数を欠く主群も包含される。また、本発明は
、特許請求した発明における群のメンバーのうちの任意の1つまたは複数の明確な排除も
想定する。
糖尿病性状態の定量的代用マーカー
一部の実施形態では、本発明は、糖尿病性状態を評価する方法を提供する。一部の実施
形態では、糖尿病性状態の評価は、糖尿病性状態を、診断する、分類する、同定する、監
視する、発生のリスクの尤度を決定する、度合(もしくは重度)を決定する、ならびに/
またはその進行および/もしくは退行を評価することを含む。一部の実施形態では、糖尿
病性状態は前糖尿病性状態である。一部の実施形態では、糖尿病性状態はインスリン耐性
である。一部の実施形態では、糖尿病性状態は耐糖能異常である。(用語「耐糖能異常」
は、本明細書中で「グルコース不耐性」と互換性があるように使用される。)一部の実施
形態では、糖尿病性状態は空腹時高血糖である。一部の実施形態では、糖尿病性状態は前
糖尿病である。一部の実施形態では、糖尿病性状態は糖尿病の一形態である。
一部の実施形態では、本発明は、糖尿病、2型糖尿病、インスリン耐性、耐糖能異常、
空腹時高血糖、前糖尿病、代謝症候群、肝脂肪症、インスリン感受性、高インスリン血症
、肝脂肪症、筋脂肪症、高脂血症、高コレステロール血症からなる群から選択される糖尿
病性状態に罹患している患者を診断、分類、および/または監視するために使用できる試
験方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、経口グルコース不耐性、インスリン
耐性、インスリン感受性、肝脂肪症、2型糖尿病、および妊娠糖尿病からなる群から選択
される糖尿病性状態に罹患している患者を診断、分類、および/または監視するために使
用できる試験方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、経口グルコース不耐性ま
たはインスリン耐性である糖尿病性状態に罹患している患者を診断、分類、および/また
は監視するために使用できる試験方法を提供する。一部のさらなる実施形態では、本発明
は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、小児NASH、肥満症、小児期肥満症、代
謝症候群、および多嚢胞性卵巣疾患からなる群から選択される糖尿病性状態に罹患してい
る患者を診断、分類、および/または監視するために使用できる試験方法を提供する。
糖尿病ならびにその関連する併存症および状態は、脂質の代謝の変化が主因である。本
発明者らは、体液中の特定の量の具体的な脂質代謝物が糖尿病性状態と相関していること
を発見した。
一部の態様では、本発明は、経口グルコース不耐性の代謝マーカーを提供する。耐糖能
異常および空腹時高血糖は、前糖尿病性状態であることが公知である(Linら、Toh
oku J. Exp. Med.、212巻:349〜57頁(2007年))。経口
耐糖能異常は、肥満の小児における非アルコール性脂肪肝疾患の予測子(Sartori
oら、Eur. J. Clin. Nutr.、61巻:877〜83頁(2007年
))ならびに非アルコール性脂肪肝疾患に罹患している患者における脂肪性肝炎(ste
atoheptatitis)および線維症の予測子(Haukelandら、Scan
d. J. Gastroenterol.、40巻:1469〜77頁(2005年)
)であるとして報告されている。また、妊娠糖尿病を検出するための経口グルコース負荷
試験(OGTT)の使用も報告されている(Lapollaら、J. Clin. En
docrinol. Metab.、2007年12月18日[印刷前の電子公開])。
さらに、経口グルコース不耐性およびインスリン感受性は多嚢胞性卵巣症候群と関連付け
られている(Amatoら、Clin Endocrinol. (Oxf)、2007
年11月22日[印刷前の電子公開])。
一部の実施形態では、本発明のマーカーは、糖尿病性状態を評価するための既存の試験
(たとえば、空腹時血糖値または経口グルコース負荷試験(OGTT))の代替として使
用される。他の実施形態では、本発明のマーカーは、それだけには限定されないが空腹時
血糖値またはOGTTを含めた別の方法を介して糖尿病性状態についてさらに試験するた
めに被験体を同定または選択する試験で使用される。
本発明の診断的および予後的な適応症
本発明は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態の改善された診断および予後診断
を提供する。糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を発生するリスクは、被験体から
の試験試料中の、それだけには限定されないがタンパク質、核酸、多型、脂質代謝物、お
よび他の分析物などを含めた様々なバイオマーカーを測定し、複数の個体バイオマーカー
および非分析物臨床パラメータからの結果からの情報を単一の測定値または指標へと合わ
せる数学アルゴリズムまたは式をしばしば利用して、測定された値を参照または指標値と
比較することによって、事前に決定されたレベルの予測性で検出することができる。増加
した糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態のリスクを有するとして同定された被験体
は、任意選択で、本明細書中に定義した「糖尿病調節剤」などの予防的もしくは治療的化
合物の投与、または糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態の発症を予防するもしく
は遅延させるための運動レジメンの実装もしくは栄養補助食品などの、治療レジメンを受
けるように選択することができる。
バイオマーカーの量は、試験試料中で測定し、すべてVasan、2006年に記載の
ように、糖尿病、前糖尿病、および前糖尿病性状態のカットオフ点および異常値を定義す
るための参照限界、識別限界、またはリスク定義閾値などの技法を利用して、「正常な対
照レベル」と比較することができる。正常な対照レベルとは、糖尿病、前糖尿病、または
前糖尿病性状態を患っていない被験体中で典型的に見つかる、1つもしくは複数のバイオ
マーカーのレベルまたは合わせたバイオマーカー指標を意味する。そのような正常な対照
レベルおよびカットオフ点は、バイオマーカーが単独で、または他のバイオマーカーを指
標内に組み合わせる式中で使用されるかどうかに基づいて変動し得る。あるいは、正常な
対照レベルは、臨床的に意味のある時間的対象期間の間に糖尿病へと転換しなかった、以
前に試験した被験体からのバイオマーカーのパターンのデータベースであることができる
本発明は、2型糖尿病への転換のリスクの連続的または分類別の測定を行い、したがっ
て前糖尿病性として定義された被験体の分類のリスク範囲を診断および定義するために使
用し得る。分類別のシナリオでは、本発明の方法は、正常および前糖尿病の被験体コホー
トを識別するために使用することができる。他の実施形態では、本発明は、前糖尿病を糖
尿病から、または糖尿病を正常から識別するために使用し得る。そのような様々な使用は
、個体パネル、数学アルゴリズム、および/またはカットオフ点において異なるバイオマ
ーカーの組合せを必要とし得るが、意図する使用のために同じ前述の精度測定の対象とな
り得る。
前糖尿病性被験体の同定は、その被験体が明白な糖尿病状態へと転換することを遅延さ
せる、低下するまたは予防するための、様々な治療介入または治療レジメンの選択および
開始を可能にする。また、有効量のバイオマーカーのレベルは、糖尿病、前糖尿病または
前糖尿病性状態の処置過程が監視されることも可能にする。本方法では、生物学的試料は
、糖尿病の治療レジメンまたは治療介入、たとえば薬物処置を受けている被験体から提供
することができる。そのような治療レジメンまたは治療介入には、それだけには限定され
ないが、運動レジメン、食事の改変、栄養補給、肥満外科的処置、薬物の投与、および糖
尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態が診断または同定された被験体において使用され
る治療剤または予防剤を用いた処置が含まれることができる。所望する場合は、生物学的
試料は、処置の前、その間、またはその後の様々な時点で被験体から得られる。
また、本発明は、任意の数の設定において患者または被験体の集団をスクリーニングす
るためにも使用することができる。たとえば、健康維持機構、公衆衛生団体または学校保
健プログラムが、上述の介入を必要とする者を同定するため、または疫学的データを収集
するために、被験体群をスクリーニングすることができる。保険会社(たとえば、健康、
生命、または身体障害)は、申請者を補償範囲もしくは価格設定の決定プロセスにおいて
、または既存の顧客を潜在的な介入についてスクリーニングし得る。そのような集団スク
リーニングで収集されたデータは、特に糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態などの
状態への任意の臨床的進行と関係している場合に、たとえば、健康維持機構、公衆衛生プ
ログラムおよび保険会社の運営において価値があるであろう。そのようなデータのアレイ
またはコレクションは、機械読取可能媒体中に記憶させ、任意の数の健康関連データ管理
システムで使用して、改善された医療サービス、対費用効果の高い医療、改善された保険
運営などを提供することができる。たとえば、米国特許出願、米国特許出願第2002/
0038227号、米国特許出願US2004/0122296号、米国特許出願US2
004/0122297号、および米国特許第5,018,067号を参照されたい。そ
のようなシステムは、本明細書中にさらに詳述するように、データを内部データ記憶から
直接、または1つもしくは複数のデータ記憶サイトから遠隔でアクセスすることができる
。したがって、被験体または集団が糖尿病性状態を発生するリスクが、糖尿病の危険因子
を分析することを含む、健康関連データ管理システムでは、本発明は、本明細書中に定義
したバイオマーカー測定値および/またはこれらのバイオマーカー測定値から生じるリス
クの評価を包含するデータアレイの使用を含む改善を提供する。
機械読取可能記憶媒体は、当該データを使用するための命令をプログラミングした機械
を使用した場合に、それだけには限定されないが、経時的なまたは糖尿病調節薬物療法に
応答した糖尿病の危険因子に関する被験体情報、創薬などの、様々な目的での使用が可能
な、機械読取可能なデータまたはデータアレイをコードしたデータ記憶材料を含むことが
できる。有効量の本発明のバイオマーカーの測定値および/またはこれらのバイオマーカ
ーから生じるリスクの評価は、とりわけプロセッサ、データ記憶システム(揮発性および
不揮発性のメモリおよび/または記憶素子が含まれる)、少なくとも1つの入力装置、な
らびに少なくとも1つの出力装置を含む、プログラマブルコンピュータ上で実行されるコ
ンピュータプログラムで実装することができる。プログラムコードを入力データに適用し
て、上述のファンクションを行って出力情報を生成させることができる。出力情報は、当
分野で公知の方法に従って、1つまたは複数の出力装置に適用することができる。コンピ
ュータは、たとえば、慣用の設計のパーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ、ま
たはワークステーションであり得る。
それぞれのプログラムは、コンピュータシステムと通信するために高レベルの手続き型
またはオブジェクト指向のプログラム言語で実装することができる。しかし、プログラム
は、所望する場合はアセンブリまたは機械言語で実装することができる。言語はコンパイ
ル済または解釈言語であることができる。それぞれのそのようなコンピュータプログラム
は、本明細書中に記載の手順を行うために記憶媒体または装置がコンピュータによって読
み取られる場合にコンピュータを構成および操作するための、一般または特殊目的のプロ
グラマブルコンピュータによって読取可能な記憶媒体または装置(たとえば、ROMもし
くは磁気ディスケットまたは本開示中の他の箇所に定義された他のもの)に記憶すること
ができる。また、本発明の健康関連データ管理システムは、コンピュータプログラムを用
いて構成されたコンピュータ読取可能記憶媒体として実装されることを検討してよく、そ
の場合、そのように構成された記憶媒体は、コンピュータが具体的かつ事前に定義された
様式で作動して本明細書中に記載の様々なファンクションを行うことを引き起こす。その
後、有効量のバイオマーカーのレベルを決定し、参照値、たとえば、その糖尿病性状態が
知られている対照被験体もしくは集団または指標値もしくはベースライン値と比較するこ
とができる。参照試料または指標値もしくはベースライン値は、処置に曝露された1人も
しくは複数人の被験体からとるもしくは導き得る、または糖尿病、前糖尿病、もしくは前
糖尿病性状態を発生するリスクが低い1人もしくは複数人の被験体からとるもしくは導き
得る、または処置への曝露の結果、糖尿病の危険因子(本明細書中に定義した臨床パラメ
ータもしくは伝統的な実験室危険因子など)の改善を示した被験体からとるもしくは導き
得る。あるいは、参照試料または指標値もしくはベースライン値は、処置に曝露されてい
ない1人または複数人の被験体からとるまたは導き得る。たとえば、試料は、糖尿病、前
糖尿病、または前糖尿病性状態の初期処置を受け、処置の進行を監視するために糖尿病、
前糖尿病、または前糖尿病性状態の続く処置を受けた被験体から採取し得る。また、参照
値は、本明細書中に開示したものなどの集団研究からのリスク予測アルゴリズムから導い
た値または計算された指標も含むことができる。
図6は、特許請求した方法のステップおよび装置のシステムを実装し得る適切な計算シ
ステム環境100の一例を例示する。計算システム環境100は、適切な計算環境の一例
にすぎず、特許請求の範囲の装置の方法の使用または機能性の範囲に関していかなる限定
も示唆することを意図しない。また、計算環境100は、例示的なオペレーティング環境
100中に例示した構成要素のうちの任意の1つまたは組合せに関していかなる依存性ま
たは要件も有すると解釈されるべきでない。
特許請求した方法のステップおよびシステムは、数々の他の一般目的または特殊目的の
計算システム環境またはコンフィギュレーションで作動可能である。特許請求の範囲の方
法またはシステムでの使用に適切であり得る周知の計算システム、環境、および/または
コンフィギュレーションの例には、それだけには限定されないが、パーソナルコンピュー
タ、サーバーコンピュータ、ハンドヘルドまたはラップトップ装置、マルチプロセッサシ
ステム、マイクロプロセッサに基づいたシステム、セットトップボックス、プログラマブ
ル大衆消費電子製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュー
タ、本開示の他の箇所に記載されているシステム、環境、コンフィギュレーションおよび
手段を含めた上記システムまたは装置などのうちの任意のものが含まれる分散形計算環境
が含まれる。
特許請求した方法のステップおよびシステムは、コンピュータによって実行されるプロ
グラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的コンテキストで説明し得る。
一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを行うまたは特定の抽象データ型を実
装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などが含まれる。
また、方法および装置は、タスクが通信ネットワークを介してリンクされている遠隔処理
装置によって行われる、分散形計算環境で実施してもよい。統合および分散形計算環境の
どちらにおいても、プログラムモジュールは、メモリ記憶装置を含めたローカルおよび遠
隔のコンピュータ記憶媒体のどちらにも設置されていてよい。
図6を参照して、特許請求した方法のステップおよびシステムを実装するための例示的
なシステムには、コンピュータ110の形態の一般目的の計算装置が含まれる。コンピュ
ータ110の構成要素には、それだけには限定されないが、処理装置120、システムメ
モリ130、およびシステムメモリを含めた様々なシステム構成要素を処理装置120に
連結させるシステムバス121が含まれ得る。システムバス121は、メモリバスまたは
メモリ制御装置、周辺バス、および様々なバスアーキテクチャのうちの任意のものを使用
したローカルバスを含めた数種類のバス構造のうちの任意のものであり得る。例として、
かつそれだけには限定されないが、そのようなアーキテクチャには、産業標準アーキテク
チャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(E
ISA)バス、ビデオ電子装置標準規格化協会(VESA)ローカルバス、およびメザニ
ンバスとしても公知の周辺装置相互接続(PCI)バスが含まれる。
コンピュータ110には、典型的には様々なコンピュータ読取可能媒体が含まれる。コ
ンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ110によってアクセスすることができる任意
の利用可能な媒体であることができ、揮発性および不揮発性の媒体、取り外し可能および
取り外し不可能な媒体の両方が含まれる。例として、かつそれだけには限定されないが、
コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み得る。コンピ
ュータ記憶媒体には、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールま
たは他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、揮発性
および不揮発性の取り外し可能および取り外し不可能な媒体の両方が含まれる。コンピュ
ータ記憶媒体には、それだけには限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラ
ッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD
)もしくは他の光学ディスク記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶もしく
は他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュ
ータ110によってアクセスすることができる任意の他の媒体が含まれる。通信媒体は、
典型的には、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたは搬送
波もしくは他の移送機構などの変調データ信号中の他のデータを具現化し、任意の情報送
達媒体が含まれる。用語「変調データ信号」とは、その特徴のうちの1つまたは複数が信
号中に情報をコードするような様式で設定または変化された信号を意味する。例として、
かつそれだけには限定されないが、通信媒体には、配線式ネットワークまたは直接配線式
接続などの配線式媒体、ならびに音響、RF、赤外線および他の無線媒体などの無線媒体
が含まれる。また、上記のうちの任意のものの組合せも、コンピュータ読取可能媒体の範
囲内に含まれるべきである。
システムメモリ130には、読取り専用メモリ(ROM)131およびランダムアクセ
スメモリ(RAM)132などの揮発性および/または不揮発性メモリの形態のコンピュ
ータ記憶媒体が含まれる。起動中などに、コンピュータ110内で素子間の情報の転送を
助ける基本ルーチンを含有する基本入出力システム133(BIOS)は、ROM131
に記憶されている。RAM132は、典型的には、処理装置120がすぐにアクセス可能
および/または現在それによって作動されているデータおよび/またはプログラムモジュ
ールを含有する。例として、かつそれだけには限定されないが、図6は、オペレーティン
グシステム134、アプリケーションプログラム135、他のプログラムモジュール13
6、およびプログラムデータ137を例示する。
また、コンピュータ110には、他の取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発
性のコンピュータ記憶媒体も含まれ得る。例のみとして、図6は、取り外し不可能な不揮
発性の磁気媒体から読み取るまたはそれに書き込むハードディスクドライブ140、取り
外し可能な不揮発性の磁気ディスク152から読み取るまたはそれに書き込む磁気ディス
クドライブ151、およびCD ROMまたは他の光学的媒体などの取り外し可能な不揮
発性光学ディスク156から読み取るまたはそれに書き込む光学ディスクドライブ155
を例示する。例示的なオペレーティング環境で使用することができる他の取り外し可能/
取り外し不可能な揮発性/不揮発性のコンピュータ記憶媒体には、それだけには限定され
ないが、磁気テープカセット、フラッシュメモリカード、デジタル多用途ディスク、デジ
タルビデオテープ、固体RAM、固体ROMなどが含まれる。ハードディスクドライブ1
41は、典型的にはインターフェイス140などの取り外し不可能メモリインターフェイ
スを介してシステムバス121に接続されており、磁気ディスクドライブ151および光
学ディスクドライブ155は、典型的にはインターフェイス150などの取り外し可能メ
モリインターフェイスによってシステムバス121に接続されている。
上述し、図6に例示したドライブおよびその関連するコンピュータ記憶媒体は、コンピ
ュータ110のコンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールおよび他
のデータの記憶を提供する。たとえば、図6では、ハードディスクドライブ141は、オ
ペレーティングシステム144、アプリケーションプログラム145、他のプログラムモ
ジュール146、およびプログラムデータ147を記憶するとして例示されている。これ
らの構成要素は、オペレーティングシステム134、アプリケーションプログラム135
、他のプログラムモジュール136、およびプログラムデータ137と同じまたは異なる
ことができることに注意されたい。オペレーティングシステム144、アプリケーション
プログラム145、他のプログラムモジュール146、およびプログラムデータ147は
、最低限でもこれらが異なるコピーであることを例示するために、異なる番号を与える。
ユーザは、キーボード162および一般的にマウス、トラックボールまたはタッチパッド
と呼ばれるポインティングデバイス161などの入力装置を介して指令および情報をコン
ピュータ20内に入力し得る。他の入力装置(示さず)には、マイクロフォン、ジョイス
ティック、ゲームパッド、衛星放送受信アンテナ、スキャナーなどが含まれ得る。これら
および他の入力装置は、しばしばシステムバスに連結されているユーザ入力インターフェ
イス160を介して処理装置120に接続されているが、パラレルポート、ゲームポート
またはユニバーサルシリアルバス(USB)などの他のインターフェイスおよびバス構造
によって接続されていてもよい。また、モニタ191または他の種類の表示装置も、ビデ
オインターフェイス190などのインターフェイスを介してシステムバス121に接続さ
れている。また、モニタに加えて、コンピュータには、出力周辺インターフェイス190
を介して接続されていてもよいスピーカー197およびプリンター196などの他の周辺
出力装置も含まれ得る。
したがって、本発明のバイオマーカーを使用して、糖尿病、前糖尿病、または耐糖能異
常などの前糖尿病性状態に罹患しておらず、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を
発生することが予想されない被験体の「参照バイオマーカープロファイル」を作成するこ
とができる。また、本明細書中に開示したバイオマーカーを使用して、糖尿病、前糖尿病
、または耐糖能異常などの前糖尿病性状態に罹患している被験体からとった「被験体バイ
オマーカープロファイル」を作成することもできる。被験体バイオマーカープロファイル
を参照バイオマーカープロファイルと比較して、糖尿病、前糖尿病または前糖尿病性状態
を発生するリスクがある被験体を診断または同定する、疾患の進行および疾患の進行速度
を監視する、および糖尿病、前糖尿病または前糖尿病性状態の処置モダリティーの有効性
を監視することができる。本発明の参照および被験体のバイオマーカープロファイルは、
それだけには限定されないが、とりわけVCRによって読取可能なものなどのアナログテ
ープ、CD−ROM、DVD−ROM、USBフラッシュ媒体等の、機械読取可能媒体中
に含有させることができる。また、そのような機械読取可能媒体は、それだけには限定さ
れないが、臨床パラメータおよび伝統的な実験室危険因子の測定値などの、追加の試験結
果も含有することができる。あるいはまたはそれに加えて、機械読取可能媒体は、病歴お
よび任意の関連する家族歴などの被験体情報も含むことができる。また、機械読取可能媒
体は、本明細書中に記載のものなどの他の糖尿病リスクのアルゴリズムおよび計算された
指標に関する情報も含有することができる。
被験体の遺伝子構造の差異は、糖尿病、前糖尿病または前糖尿病性状態の症状または危
険因子を調節し得る様々な薬物を代謝するその相対的能力の差異をもたらす場合がある。
糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態に罹患している、または糖尿病、前糖尿病、
もしくは前糖尿病性状態を発生するリスクがある被験体は、年齢、民族、体型指数(BM
I)、総コレステロールレベル、血糖値、血圧、LDLおよびHDLレベル、ならびに他
のパラメータが様々な場合がある。したがって、本明細書中に開示したバイオマーカーの
使用は、単独でおよび薬物代謝の公知の遺伝因子と一緒に組み合わせて、選択された被験
体において試験する推定上の治療剤または予防剤が被験体における糖尿病、前糖尿病、ま
たは前糖尿病性状態の処置または予防に適切であるという、事前に決定されたレベルの予
測性を可能にする。
また、特定の被験体に適した治療剤または薬物を同定するために、被験体からの試験試
料を治療剤または薬物に曝露させ、1つまたは複数のバイオマーカーのレベルを決定する
こともできる。1つまたは複数のバイオマーカーのレベルは、治療剤もしくは薬物の処置
もしくは曝露の前および後に被験体に由来する試料と比較することができるか、または、
そのような処置もしくは曝露の結果として糖尿病もしくは前糖尿病の危険因子(たとえば
、臨床パラメータもしくは伝統的な実験室危険因子)の改善を示した1人もしくは複数人
の被験体に由来する試料と比較することができる。
糖尿病、前糖尿病、前糖尿病性状態、または糖尿病性合併症のリスクを低下させる薬剤
には、それだけには限定されないが、インスリン、血糖降下剤、抗炎症剤、脂質低下剤、
カルシウムチャネル遮断剤などの降圧剤、ベータ−アドレナリン作動性受容体遮断剤、シ
クロオキシゲナーゼ−2阻害剤、アンジオテンシン系阻害剤、ACE阻害剤、レンニン阻
害剤が、他の一般的な危険因子調節剤(本明細書中で「糖尿病調節薬物」)と共に含まれ
る。
用語「インスリン(insulin、INS)」には、成熟インスリン(INSULI
N−M)、プロインスリン(pro−insulin)および可溶性c−ペプチド(SC
p)が含まれる。「インスリン」には、速効型、たとえば、インスリンリスプロrDNA
起源:HUMALOG(1.5mL、10mL、Eli Lilly and Comp
any、インディアナ州Indianapolis)、インスリン注射(レギュラーイン
スリン)用牛肉および豚肉(レギュラーILETIN I、Eli Lilly]、ヒト
:rDNA:HUMULIN R(Eli Lilly)、NOVOLIN R(Nov
o Nordisk、ニューヨーク州New York)、半合成:VELOSULIN
ヒト(Novo Nordisk)、rDNAヒト、緩衝化:VELOSULIN BR
、豚肉:レギュラーインスリン(Novo Nordisk)、精製豚肉:豚肉レギュラ
ーILETIN II(Eli Lilly)、レギュラー精製豚肉インスリン(Nov
o Nordisk)、およびレギュラー(濃縮)ILETIN II U−500(5
00単位/mL、Eli Lilly);中間型、たとえば、インスリン亜鉛懸濁液、牛
肉および豚肉:LENTE ILETIN G I(Eli Lilly)、ヒト、rD
NA:HUMULIN L(Eli Lilly)、NOVOLIN L(Novo N
ordisk)、精製豚肉:LENTE ILETIN II(Eli Lilly)、
イソフェンインスリン懸濁液(NPH):牛肉および豚肉:NPH ILETIN I(
Eli Lilly)、ヒト、rDNA:HUMULIN N(Eli Lilly)、
Novolin N(Novo Nordisk)、精製豚肉:豚肉NPH ILETI
N II(Eli Lilly)、NPH−N(Novo Nordisk);ならびに
持続型、たとえば、インスリン亜鉛懸濁液、延長(ULTRALENTE、Eli Li
lly)、ヒト、rDNA:HUMULIN U(Eli Lilly)が含まれる。
被験体細胞(すなわち被験体から単離した細胞)を候補剤の存在下でインキュベーショ
ンし、試験試料中のバイオマーカー発現のパターンを測定し、参照プロファイル、たとえ
ば、糖尿病参照発現プロファイルもしくは非糖尿病参照発現プロファイルまたは指標値も
しくはベースライン値と比較することができる。試験剤は、任意の化合物もしくは組成物
またはその組合せであることができる。たとえば、試験剤とは、糖尿病の治療レジメンに
おいて頻繁に使用される薬剤であり、本明細書中に記載されている。
さらに、前述の方法のうちの任意のものを別々にまたは組み合わせて使用して、被験体
が「糖尿病の危険因子の改善」を示したかどうか、または前糖尿病のリスク範囲内で移動
したかどうかを評価することができる。そのような改善には、それだけには限定されない
が、体型指数(BMI)の低下、血糖値の低下、HDLレベルの増加、収縮期および/も
しくは拡張期血圧の低下、インスリンレベルの増加、またはその組合せが含まれる。
糖尿病または前糖尿病性状態を患っているまたはそれを発生するリスクがある被験体は
、動脈血管疾患、高血圧、または肥満症も患っているまたはそれも発生するリスクがあり
得る。特に2型糖尿病および動脈血管疾患は多くの危険因子を共有しており、これらの危
険因子の多くは互いに高度に相関している。これらの危険因子間の関係性は、少数の生理
的現象、場合によっては単一の現象に起因している場合さえあり得る。糖尿病、動脈血管
疾患、高血圧または肥満症を患っているまたはそれを発生するリスクがある被験体は、当
分野で公知の方法によって同定される。
糖尿病と動脈血管疾患との間の相互関係が原因で、本発明の個体バイオマーカーおよび
バイオマーカーパネルの一部またはすべては、重複するまたは動脈血管疾患のバイオマー
カーによって包含される場合があり、実際に、動脈血管疾患のリスクの診断に有用であり
得る。
糖尿病性状態の代替としてのモル百分率脂肪酸組成
トリグリセリド(または任意の他の脂質クラス)の相対的割合である脂質代謝物は、血
清または血漿などの体液中で、肝性トリグリセリド(または他の脂質クラス)中のその脂
質代謝物の相対的割合の定量的測度として測定することができる。この脂質代謝物(また
は脂質代謝物のコレクション)の相対的割合がインスリン耐性と相関する場合は、これは
インスリン耐性の定量代替法として役割を果たす。したがって、特定の脂質クラス内の特
定の脂肪酸のモル百分率をインスリン耐性の定量代替法として使用し得る。
一実施形態では、単一の脂質代謝物のモル百分率を本発明の方法で使用し得る。他の実
施形態では、2つ以上の脂質代謝物、たとえば、2、3、4、5、10、15、20個、
またはそれより多くの脂質代謝物のモル百分率を本発明の方法で使用し得る。
本発明によれば、2つ以上の脂質代謝物によって与えられる効果を分析する場合は、た
とえば様々な数式またはモデルを使用してそれぞれの脂質代謝物の効果を定量することに
よって、これらの脂質代謝物の効果を個々に評価するか、またはこれらの脂質代謝物の正
味効果を得ることができる。1つまたは複数の脂質代謝物のレベルを変数として含有する
式には、1つまたは複数の脂質代謝物の値を変数として使用した数学的もしくは統計的な
原理または方法に基づいて確立した、任意の数式、モデル、方程式、または式が含まれる
。本明細書中に記載のように、数式またはモデルを使用して、タンパク質バイオマーカー
および/または他の要因と組み合わせた脂質代謝の効果を評価および重み付けることがで
きる。
一般に、被験体の糖尿病性状態を投影することに関して、任意の適切な数学的分析を使
用して、2つ以上の脂質代謝物(またはタンパク質バイオマーカーもしくは他の要因と組
み合わせた1つもしくは複数の脂質代謝物)の正味効果を分析することができる。たとえ
ば、多変量分散分析、多変量回帰、重回帰などの方法を使用して、従属変数および独立変
数間の関係性を決定することができる。階層的および非階層的方法がどちらも含まれるク
ラスタリング、ならびに非計量的次元尺度法を使用して、変数間およびこれらの変数中の
変化間の関連性を決定することができる。
さらに、主成分分析は、研究の次元を縮小させる一般的な方法であり、データセットの
分散−共分散構造を解釈するために使用することができる。主成分は、重回帰およびクラ
スター分析などの応用に使用され得る。因子分析は、「隠れた」変数を観測変数から構築
することによって共分散を説明するために使用される。因子分析は主成分分析の延長であ
るとみなされる場合があり、主成分分析は、最大尤度方法と共にパラメータの推定として
使用される。さらに、2つの平均のベクターの平等などの単純な仮説は、ホテリングのT
二乗統計量を使用して試験することができる。
一実施形態では、1つまたは複数の脂質代謝物を(任意選択で1つまたは複数のタンパ
ク質バイオマーカーまたは他の要因と組み合わせて)変数として含有する式は、回帰分析
、たとえば多重直線回帰を使用することによって確立される。作成された式の例には、い
かなる限定もされずに、以下が含まれる。
式I:k+k(FA)+k(FA)+k(FA
式II:k−k(FA)+k(FA)+k(FA
式III:k+k(FA)−k(FA)+k(FA
式IV:k+k(FA)+k(FA)−k(FA
式V:k−k(FA)−k(FA)+k(FA
式VI:k+k(FA)−k(FA)−k(FA
式VII:k−k(FA)+k(FA)−k(FA
式VIII:k−k(FA)−k(FA)−k(FA
式は、1、2、3、4、5、10、15、20個、またはそれより多くの脂質代謝物な
どの1つまたは複数の脂質代謝物を(任意選択で1つまたは複数のタンパク質バイオマー
カーまたは他の要因と組み合わせて)変数として使用し得る。これらの式の定数は、既知
の糖尿病性状態から得られたデータセットを使用することによって確立することができる
。通常は、これらの式において使用される脂質代謝物のレベルは、ある時点でのレベルま
たは一定期間にわたるレベルの変化のどちらかであることができる。
本発明によれば、脂質代謝物を使用して確立された数式を使用して、被験体の糖尿病性
状態を一定期間にわたって定性的または定量的に評価することができる。たとえば、1つ
または複数の脂質代謝物を変数として有する式を使用して、被験体の糖尿病性状態を直接
計算することができる。さらに、1つまたは複数の脂質代謝物を含有する式の正味値を、
糖尿病性状態のパターンに対応するそのような式、たとえば糖尿病性状態の進行または退
行の標準値と比較することができ、そのような比較の結果を使用して糖尿病性状態の発生
を投影することができる。具体的には、糖尿病性状態の進行に割り当てられたまたはそれ
に関連する式の標準値に類似またはその範囲内にある、そのような式の正味値を有する被
験体は、一定期間の間に進行を経験する可能性が高い。同様に、退行に割り当てられたま
たはそれに関連する式の標準値に類似またはそのような範囲内にある、そのような式の正
味値を有する被験体は、一定期間の間に糖尿病性状態の退行を経験する可能性が高い。
糖尿病性状態の追加の定量代替法
モル百分率以外の脂質代謝物のモデルを糖尿病性状態の代用マーカーとして使用し得る
。たとえば、追加のバイオマーカーのリスト、たとえばエイコサノイドを参照されたい。
糖尿病性状態のための脂質代謝物および追加のバイオマーカー
一部の実施形態では、1つまたは複数の脂質代謝物を、糖尿病性状態を評価するための
代謝物マーカーとして使用する。一部の他の実施形態では、使用する代謝物マーカーは、
脂質代謝物および追加のバイオマーカーをどちらも含む。
一実施形態では、脂質代謝物には、特定の脂質クラス内に存在する脂肪酸が含まれる。
一実施形態では、脂質クラスは、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸、全脂肪酸、トリグリ
セリド、コレステロールエステル、ホスファチジルコリン、およびホスファチジルエタノ
ールアミンからなる群から選択される。一実施形態では、脂質クラスは遊離脂肪酸である
。一実施形態では、脂質クラスは全脂肪酸である。一実施形態では、脂質クラスはトリグ
リセリドである。一実施形態では、脂質クラスはコレステロールエステルである。一実施
形態では、脂質クラスはホスファチジルコリンである。一実施形態では、脂質クラスはホ
スファチジルエタノールアミンである。一実施形態では、脂質代謝物は、表3に示す脂肪
酸から選択される。この方法は、2、3、4、5、10、15、20個、またはそれより
多くの脂質代謝物などの、複数の脂質代謝物の量を測定することを含み得る。一実施形態
では、表3中の2つ以上の脂質代謝物を測定する。一実施形態では、表3中の3つ以上の
脂質代謝物を測定する。
一実施形態では、脂質代謝物は糖尿病性状態と正に相関している。一実施形態では、脂
質代謝物は糖尿病性状態と負に相関している。一実施形態では、脂質代謝物は、その特定
の脂質クラス内の相対量として測定する。一実施形態では、脂質代謝物は、血液、血漿、
血清、またはリポタンパク質画分などの血液系の体液中で測定する。
表3. 糖尿病性状態の血液系の脂質代謝物マーカー
Figure 2017062264
Figure 2017062264
一部の実施形態では、糖尿病性状態(複数可)のマーカー(複数可)は、CE16:1
n7、CE20:3n6、CE18:2n6、CE16:0、CE18:1n9、LY1
8:2n6、LY18:1n7およびLY18:1n9からなる群から選択される1個ま
たは複数個、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、または6個以上のマーカーを含
む。
以下の追加のバイオマーカーが糖尿病性状態の診断を援助し得る:(1)マロニル−C
oAおよびマロニルカルニチン、(2)遊離カルニチンおよび表4に記載のアシルカルニ
チン、ならびに(3)表5に記載のステロールおよび胆汁酸。体液および細胞の試料を使
用してこれらの追加のバイオマーカーを測定し得る。細胞試料の例には、それだけには限
定されないが、リンパ球およびマクロファージが含まれる。
表4. アシルカルニチン代謝物のリスト
Figure 2017062264
表5. 胆汁酸およびステロール代謝物のリスト
Figure 2017062264
さらに、以下の追加のバイオマーカーが糖尿病性状態の診断を援助し得る:(1)表5
に記載のステロールおよび胆汁酸(増加したコレステロール合成に伴ってレベルが増加し
ている)、(2)それだけには限定されないが表6に示したものを含めたエイコサノイド
、ならびに/または(3)それだけには限定されないが、TNFα、IL−6、レプチン
、アディポネクチンを含めたサイトカインおよびケモカイン。体液および細胞の試料を使
用して追加のマーカーを測定し得る。細胞試料の例には、それだけには限定されないが、
リンパ球およびマクロファージが含まれる。
表6. エイコサノイド代謝物のリスト
Figure 2017062264
脂質代謝物の測定値に加えて、これらの追加のバイオマーカーのうちの1つまたは複数
の量の測定値を本発明の方法で使用し得る。一実施形態では、バイオマーカーのうちの1
つの量を被験体からの試料中で測定する。一実施形態では、バイオマーカーのうちの2つ
の量を被験体からの試料中で測定する。他の実施形態では、バイオマーカーのうちの3、
4、5、6、7、8、10、12、15、20個、またはそれより多くを被験体からの試
料中で測定し得る。
経口グルコース不耐性に関連する選択されたマーカーの診断的カットオフ値:
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるAC6:0の
濃度は、1グラムの血漿または血清あたり0.44〜0.70nモルである。より高い値
は、より明白な糖尿病性状態または増加したリスクに関連している。
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるAC8:0の
濃度は、1グラムの血漿または血清あたり0.119〜0.260nモルである。より高
い値は、より明白な糖尿病性状態または増加したリスクに関連している。
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるAC10:0
の濃度は、1グラムの血漿または血清あたり0.123〜0.315nモルである。より
高い値は、より明白な糖尿病性状態または増加したリスクに関連している。
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるPE20:4
n6の濃度は、血漿または血清中に21.30〜24.15モルパーセントの全ホスファ
チジルエタノールアミン脂肪酸組成物である。より高い値は、より明白な糖尿病性状態ま
たは増加したリスクに関連している。
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるPC18:0
の濃度は、血漿または血清中に12.40〜14.20モルパーセントの全ホスファチジ
ルコリン脂肪酸組成物である。より高い値は、より明白な糖尿病性状態または増加したリ
スクに関連している。
前糖尿病および他の糖尿病関連状態の診断に効用を提供すると予想されるTG14:0
の濃度は、血漿または血清中に0.07〜0.04モルパーセントの全トリグリセリド脂
肪酸組成物である。より高い値は、より明白な糖尿病性状態または増加したリスクに関連
している。
診断および監視の方法
本発明の方法を使用して、特定の状態、たとえば、糖尿病、2型糖尿病、インスリン耐
性、耐糖能異常、空腹時高血糖、前糖尿病、代謝症候群、肝脂肪症、インスリン感受性、
高インスリン血症、肝脂肪症、筋脂肪症、高脂血症、高コレステロール血症を診断し得る
。また、本方法を使用して、糖尿病性状態の重度を評価する、糖尿病性状態を監視する、
糖尿病性状態の進行もしくは退行を評価する、および/または治療に対する応答を監視し
得る。
たとえば、診断方法は、被験体の体液からの試料において、1つまたは複数の脂質クラ
スの脂質の全脂肪酸含量に対する1つまたは複数の脂肪酸の相対量を決定し、その量を糖
尿病性状態の存在と相関させることを含み得る。一部の実施形態では、本方法は、相対量
を参照と比較するステップをさらに含んでいてよく、相対量が参照よりも多い場合に、糖
尿病、2型糖尿病、インスリン耐性、耐糖能異常、空腹時高血糖、前糖尿病、代謝症候群
、肝脂肪症、インスリン感受性、高インスリン血症、肝脂肪症、筋脂肪症、高脂血症、高
コレステロール血症が示される。一部の実施形態では、本方法は、相対量を参照と比較す
るステップをさらに含んでいてよく、相対量が参照よりも少ない場合に、糖尿病、2型糖
尿病、インスリン耐性、耐糖能異常、空腹時高血糖、前糖尿病、代謝症候群、肝脂肪症、
インスリン感受性、高インスリン血症、肝脂肪症、筋脂肪症、高脂血症、高コレステロー
ル血症が示される。
同様に、糖尿病性状態の重度を測定してよく、相対量が糖尿病性状態の重度を示す。さ
らに、相対量は状態の現状を示し、したがって、糖尿病性状態を監視し得るおよび/また
は状態の進行もしくは退行を評価し得る。相対量は2つ以上の時点で測定し得る。一部の
実施形態では、相対量は、2、3、4、5、6、7、8、10、12、15、20個、ま
たはそれより多くの時点で測定し得る。それぞれの時点は、1単位または複数単位の時間
、日、週、月によって離れていてよい。相対量を複数の時点で測定することによって、臨
床家が被験体の処置に対する応答を評価し得る。
脂質代謝物およびバイオマーカーの測定方法
脂質代謝物含量のアッセイを体液または組織の試料で行い得る。一実施形態では、アッ
セイは、全血、血漿、血清、または単離したリポタンパク質画分で行い得る。追加のバイ
オマーカーのアッセイは、体液または細胞の試料で行い得る。これらの脂質代謝物および
他のバイオマーカーは、それだけには限定されないが、質量分析(MS)、高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)、均一濃度HPLC、勾配HPLC、順相クロマトグラフィ
ー、逆相HPLC、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、キ
ャピラリー電気泳動、マイクロ流体工学、クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー
(GC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、固定金属イオンアフィニティークロマト
グラフィー(IMAC)、アフィニティークロマトグラフィー、免疫アッセイ、および/
または比色アッセイを利用した方法を含めた、当業者に公知の方法によって容易に単離お
よび/または定量し得る。一実施形態では、本発明の方法は、MSを利用して脂質代謝物
含量を決定する。一実施形態では、本発明の方法は、免疫アッセイを利用して脂質代謝物
含量を決定する。一実施形態では、本発明の方法は、MSを利用してバイオマーカーの濃
度を決定する。一実施形態では、本発明の方法は、免疫アッセイを利用してバイオマーカ
ーの濃度を決定する。
様々な分析方法が当業者に周知であり、その全体で本明細書中に参考として組み込まれ
ている以下の文書中にさらに記載されている。
質量分析:Cyrら、J Chromatogr B Analyt Technol
Biomed Life Sci.、2006年2月17日;832巻(1号):24
〜9頁;Vogeserら、Clin Chem Lab Med.、2003年2月;
41巻(2号):117〜26頁。
HPLC:Khalilら、J Chromatogr B Analyt Tech
nol Biomed Life Sci.、2006年5月23日;Fouassie
rら、J Thromb Haemost.、2006年5月;4巻(5号):1136
〜9頁;Badiouら、Clin Lab.、2004年;50巻(3〜4号):15
3〜8頁;Brunelliら、Clin Lab.、2001年;47巻(7〜8号)
:393〜7頁。
キャピラリー電気泳動:Zinelluら、J Sep Sci.、2006年3月;
29巻(5号):704〜8頁;Jabeenら、Electrophoresis.、
2006年5月23日;Gaoら、Electrophoresis.、2006年5月
;27巻(9号):1784〜9頁。
マイクロ流体工学:Johannessenら、IEEE Trans Nanobi
oscience.、2002年3月;1巻(1号):29〜36頁;Herrmann
ら、Lab Chip.、2006年4月;6巻(4号):555〜60頁;Yangら
、ASAIO J.、2005年9月〜10月;51巻(5号):585〜90頁;Du
puyら、Clin Chem Lab Med.、2005年;43巻(12号):1
291〜302頁。
クロマトグラフィー:Patersonら、Addiction.、2005年12月
;100巻(12号):1832〜9頁;Bottcherら、J Anal Toxi
col.、2005年11月〜12月;29巻(8号):769〜76頁;Julak、
Prague Med Rep.、2005年;106巻(2号):175〜94頁;B
oettcherら、Clin Lab.、2000年;46巻(1〜2号):49〜5
2頁。
免疫アッセイ:Westermannら、Clin Lab.、2002年;48巻(
1〜2号):61〜71頁;Aoyagiら、Clin Lab.、2001年;47巻
(3〜4号):119〜27頁;Hublら、Clin Lab.、2005年;51巻
(11〜12号):641〜5頁;Hallerら、J Anal Toxicol.、
2006年3月;30巻(2号):106〜11頁;Bayerら、Clin Lab.
、2005年;51巻(9〜10号):495〜504頁;Grocheら、Clin
Lab.、2003年;49巻(11〜12号):657〜61頁;Ivanら、Cli
n Lab.、2005年;51巻(7〜8号):381〜7頁。
比色(Colormetric)アッセイ:Kramerら、Clin Chem.、
2005年11月;51巻(11号):2110〜6頁;Grocheら、Clin L
ab.、2003年;49巻(11〜12号):657〜61頁;Wolf、Clin
Chim Acta.、2006年3月24日。
また、TrueMass(登録商標)分析プラットフォームも本発明の方法に使用し得
る。TrueMass(登録商標)とは、血清または血漿から、トリグリセリド、コレス
テロールエステルおよびリン脂質の代謝などの構造およびエネルギー脂質の代謝に関与し
ている約400個の個々の代謝物に関する定量的データを取得するために使用し得る分析
プラットフォームである。構造およびエネルギー脂質は代謝の中心的成分であり、身体の
事実上すべての生物学的プロセス内に組み込まれているため、このプラットフォームは疾
患のプロファイリングに有用である。血漿または血清の試料のデータセットは、遊離コレ
ステロールや、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファ
チジルコリン、トリグリセリド、ジグリセリド、遊離脂肪酸、ならびにコレステロールエ
ステル:14:0、15:0、16:0、18:0、20:0、22:0、24:0、1
4:1n5、16:1n7、t16:1n7、18:1n9、t18:1n9、18:1
n7、18:2n6、t18:2n6、18:3n6、18:3n3、18:4n3、2
0:1n9、20:2n6、20:3n9、20:3n6、20:4n6、20:3n3
、20:4n3、20:5n3、22:1n9、22:2n6、22:4n6、22:5
n3、22:6n3、24:1n9、24:6n3および16:0、18:0、18:1
n9や18:1n7のプラズマローゲン誘導体からの脂肪酸の定量的測定を含む。Tru
eMass(登録商標)を使用する方法は当業者に公知であり、その全体で本明細書中に
参考として組み込まれている以下の文書中にも記載されている:米国特許出願第11/2
96,829号(12/6/05に出願、米国特許公開第2006/0084129号)
;Mutchら、FASEB J.、2005年4月;19巻(6号):599〜601
頁;Stoneら、J Biol Chem.、2004年3月19日;279巻(12
号):11767〜76頁;Watkinsら、J Nutr.、2003年11月;1
33巻(11号):3386〜91頁;Watkinsら、Lipid Res.、20
02年11月;43巻(11号):1809〜17頁。
他の指示薬/試験と組み合わせた代謝物マーカーの使用
本発明は、本明細書中に記載の1つまたは複数の代謝物マーカーのレベルを測定するこ
とに加えて、1つもしくは複数のリスク指標を評価すること、グルコースレベルを測定す
ること、および/または糖尿病性状態の別の診断試験を行うことを任意選択で含む、糖尿
病性状態を評価する方法をさらに提供する。糖尿病の様々なリスク指標が当業者に公知で
あり、それだけには限定されないが、年齢、体重、体型指数(BMI)、家族歴(たとえ
ば糖尿病に罹患している親戚)、病歴(たとえば妊娠糖尿病の病歴)、民族的背景、高血
圧、コレステロールレベル、および活性レベルが含まれることができる。一部の実施形態
では、グルコースレベルは空腹時血漿グルコース(FPG)によって測定する。一部の代
替実施形態では、グルコースレベルは経口グルコース負荷試験(OGTT)によって測定
する。一部の実施形態では、本明細書中で使用する代謝物マーカーのうちの1つまたは複
数を、血液中の糖化ヘモグロビン(hemogoblin)(たとえばHbA1c)の試
験と組み合わせて使用して、糖尿病性状態を評価する。
一部の実施形態では、本方法は、脂質代謝物などの1つまたは複数の代謝物マーカーの
測定を含むことに加えて、(1)糖尿病性状態の1つもしくは複数の危険因子存在もしく
は非存在を決定し、危険因子の存在もしくは非存在を、糖尿病性状態の存在、発生するリ
スク、もしくは重度と相関させること、および/または(2)追加のバイオマーカーのレ
ベルを測定し、追加のバイオマーカーのレベルを、糖尿病性状態の存在、発生するリスク
、もしくは重度と相関させることをさらに含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の
危険因子は、年齢、体重、体型指数(BMI)、家族歴、病歴、民族的背景、高血圧、コ
レステロールレベル、および活性レベルからなる群から選択される。一部の実施形態では
、追加のバイオマーカーは、血糖または糖化ヘモグロビンからなる群から選択される。
本発明の性能および精度の測度
本発明の性能、したがって絶対的および相対的な臨床的有用性は、上述のように複数の
方法で評価し得る。様々な性能の評価のうち、とりわけ、本発明は臨床診断および予後診
断において精度を提供することを意図する。診断的または予後的な試験、アッセイ、また
は方法の精度は、試験、アッセイ、または方法の、糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病
性状態に罹患している、または糖尿病、前糖尿病、もしくは前糖尿病性状態のリスクがあ
る被験体の間を区別する能力に関係し、被験体が「有効量」のバイオマーカーのレベルま
たはその「有意な変更」が有するかどうかに基づく。「有効量」または「有意な変更」と
は、バイオマーカーの測定値がそのバイオマーカーの事前に決定されたカットオフ点(ま
たは閾値)とは異なることを意味し、したがって、バイオマーカーが決定要因である糖尿
病、前糖尿病、または前糖尿病性状態に被験体が罹患していることを示す。正常と異常と
の間のバイオマーカーのレベルの差異は、好ましくは統計的に有意であり、バイオマーカ
ーレベルの増加またはバイオマーカーレベルの減少であり得る。以下に注記するように、
かつ本発明のいかなる限定もせず、統計的有意性、したがって好ましい分析的および臨床
的精度を達成することは、必ずしもではないが、一般に、統計的に有意なバイオマーカー
指標を達成するために、いくつかのバイオマーカーの組合せをパネル中で一緒に使用し、
数学アルゴリズムと組み合わせることを必要とする。
病状の分類別診断では、試験(またはアッセイ)のカット点または閾値を変化させるこ
とは、通常は感度および特異度を変化させるが、定性的に反比例の関係性にある。したが
って、被験体の状態を評価するための提案された医学的試験、アッセイ、または方法の精
度および有用性の評価において、常に感度および特異度をどちらも考慮すべきであり、感
度および特異度はカット点の範囲にわたって有意に変動し得るために、感度および特異度
を報告しているカット点がどこにあるかに注意するべきである。すべての潜在的なカット
点の値が包含されるAUCなどの統計学の使用が、本発明を使用したほとんどの分類別リ
スク測度に好ましい一方で、連続的リスク測度には、観察された結果または他のゴールド
スタンダードに対する適合度および較正の統計学が好ましい。
そのような統計学を使用して、「許容される度合の診断精度」とは、本明細書中では、
AUC(試験またはアッセイのROC曲線下面積)が少なくとも0.60、望ましくは少
なくとも0.65、より望ましくは少なくとも0.70、好ましくは少なくとも0.75
、より好ましくは少なくとも0.80、最も好ましくは少なくとも0.85である試験ま
たはアッセイ(バイオマーカーの臨床的に有意な存在を決定するための本発明の試験など
であり、これにより、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態の存在が示される)とし
て定義される。
「非常に高い度合の診断精度」とは、AUC(試験またはアッセイのROC曲線下面積
)が少なくとも0.80、望ましくは少なくとも0.85、より望ましくは少なくとも0
.875、好ましくは少なくとも0.90、より好ましくは少なくとも0.925、最も
好ましくは少なくとも0.95である試験またはアッセイを意味する。
任意の試験の予測値は、試験の感度および特異度、ならびに試験する集団における状態
の有病率に依存する。ベイズの定理に基づいたこの概念は、スクリーニングする状態が被
験体または集団において存在する尤度が高ければ高いほど(試験前確率)、陽性試験の妥
当性がより高くなり、結果が真陽性である尤度がより高くなることを提供する。したがっ
て、状態が存在する尤度が低い任意の集団において任意の試験を使用することの問題は、
肯定的な結果がより限定された値を有することである(すなわち、陽性試験が偽陽性であ
る可能性がより高い)。同様に、非常に高いリスクがある集団では、陰性の試験結果が偽
陰性である可能性がより高い。
その結果、ROCおよびAUCは、低い疾患有病率の試験集団(年間で1%未満の発生
の率(発生率)、または指定した時間的対象期間にわたって10%未満の累積有病率であ
るものと定義)における試験の臨床的効用に関して、誤解を招く場合がある。あるいは、
本開示中の他の箇所に定義した絶対的リスクと相対的リスクとの比を用いて、臨床的効用
の度合を決定することができる。また、試験する被験体の集団は、試験の測定値によって
四分位数へと分類することもでき、上位の四分位数(集団の25%)は、糖尿病、前糖尿
病、または前糖尿病性状態を発生する最も高い相対的リスクを有する被験体の群を含み、
下位の四分位数は、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態を発生する最も低い相対的
リスクを有する被験体の群を含む。一般に、低い有病率の集団において上位から下位の四
分位数で2.5倍を超える相対的リスクを有する試験またはアッセイに由来する値が、「
高い度合の診断精度」を有するとみなされ、それぞれの四分位数で5〜7倍の相対的リス
クを有するものは、「非常に高い度合の診断精度」を有するとみなされる。それにもかか
わらず、それぞれの四分位数で1.2〜2.5倍の相対的リスクしか有さない試験または
アッセイに由来する値は依然として臨床的に有用であり、疾患の危険因子として幅広く使
用されている。将来の心血管イベントのその予測に関して、総コレステロールおよび多く
の炎症性バイオマーカーの場合がそうである。しばしば、そのような低い診断精度の試験
は、前述の全体的リスク評価の指標で行われているように、治療介入に有意義な臨床的閾
値を導くために追加のパラメータと組み合わせなければならない。
保健経済学効用関数とは、潜在的な分類別試験の結果を、それぞれの臨床的および経済
的価値の実際の測度に基づいて重み付けすることからなる、所定の試験の性能および臨床
的価値を測定するさらに別の手段である。保健経済学効用関数は試験被験体の誤分類の正
しい分類および費用の利点のために経済的価値を具体的に割り当てるため、保健経済学性
能は精度に密接に関連している。性能の測度としては、試験の標的価格を超えた試験あた
りの保健経済学的価値の増加(費用の試験の前)をもたらす性能レベルを達成するために
試験を必要とすることは稀ではない。
一般に、治療的使用の閾値が未だ確立されていない、または疾患前の診断のゴールドス
タンダードが存在しない、疾患分類またはリスク分類(前糖尿病などの)が関連する医学
界および医療の実施によって未だ明らかに定義されていない場合には、診断精度の決定の
代替方法が、一般的に連続的測度に使用されている。リスクの連続的測度には、計算され
た指標の診断精度の測度は、典型的には、予測された連続的値と実際の観察値(または歴
史的指標の計算値)との間の曲線の当てはめおよび較正に基づいており、R二乗、Hos
mer−LemeshowのP値統計学および信頼区間などの測度を利用する。そのよう
なアルゴリズムを使用した予測値が、Genomic Health,Inc.(カリフ
ォルニア州Redwood City)によって市販されている、将来の乳癌の再発のリ
スクの試験のように、歴史的な観察されたコホートの予測に基づいた信頼区間(通常は9
0%または95%のCI)を含めて報告されることは稀ではない。
一般に、診断精度の度合、すなわち、許容されるAUC値を定義するROC曲線上のカ
ット点を定義することによって、有効量の本発明のバイオマーカーを構成する相対的濃度
の許容される範囲を決定することで当業者がバイオマーカーを使用して事前に決定された
レベルの予測性および性能で被験体を診断または同定することが可能となる。
糖尿病リスクスコア(「DRS」)の計算
本発明中に開示したようにバイオマーカー(および他の任意選択の要因)の組を選択し
た後、相互相関、主成分分析(PCA)、因子回転、ロジスティック回帰(LogReg
)、線形判別分析(LDA)、固有遺伝子線形判別分析(ELDA)、サポートベクター
マシーン(SVM)、ランダムフォレスト(RF)、再帰的分割木(RPART)、関連
する決定木分類技法、収縮重心(SC)、ステップAIC、第k最近傍、ブースティング
、決定木、神経回路網、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシーン、および隠
れマルコフモデル、直線回帰もしくは分類アルゴリズム、非直線回帰もしくは分類アルゴ
リズム、分散分析(ANOVA)、階層分析もしくはクラスタリングアルゴリズム、決定
木を使用した階層アルゴリズム;カーネル部分最小二乗アルゴリズム、カーネル一致追跡
アルゴリズム、カーネルフィッシャーの判別分析アルゴリズム、もしくはカーネル主成分
分析アルゴリズムなどのカーネルに基づいた機械アルゴリズム、または他の数学的および
統計的方法などの周知の技法を使用して、糖尿病リスクスコアを計算するためのDRS式
を作成することができる。集団中のバイオマーカーの値およびその臨床成績に関する歴史
的情報が利用可能な、選択された個体の集団を使用する。所定の個体の糖尿病リスクスコ
アを計算するためには、個体から採取した1つまたは複数の試料からバイオマーカー値を
取得して、入力データとして使用する(選択された個体の集団から得られた実際の歴史的
データに当てはめたDRS式への入力。
バイオマーカー試験の実装
バイオマーカーおよびバイオマーカーパネルを測定するための試験は、様々な診断試験
システムに実装することができる。診断試験システムとは、典型的には試験結果を生物学
的試料から得る手段が含まれる装置である。そのような手段の例には、試験(たとえば、
生化学的、免疫学的、核酸検出アッセイ)を自動化するモジュールが含まれる。一部の診
断試験システムは複数の生物学的試料を取り扱うように設計されており、それぞれの試料
で同じまたは異なる試験を実行するようにプログラミングすることができる。診断試験シ
ステムには、典型的には、それぞれの試料の試験結果を、通常はデータ構造またはデータ
ベースで収集、記憶および/または追跡するための手段が含まれる。例には、周知の物理
的および電子的なデータ記憶装置(たとえば、ハードドライブ、フラッシュメモリ、磁気
テープ、紙の印刷物)が含まれる。また、診断試験システムには試験結果を報告する手段
が含まれることが典型的である。報告手段の例には、目に見える表示、データ構造もしく
はデータベースとのリンク、またはプリンターが含まれる。報告手段は、試験結果をデー
タ構造、データベース、ビジュアルディスプレイ、またはプリンターなどの外部装置に送
信するためのデータリンクでしかない場合がある。
本発明の一実施形態は、糖尿病を発生するリスクがある個体の同定を援助するために適
合された診断試験システムを含む。試験システムは、本明細書中の説明に従ってバイオマ
ーカーパネルから測定されたバイオマーカーのレベルが含まれる入力にDRS式を適用す
る手段を用いる。典型的には、本発明のバイオマーカーパネルからの試験結果は、DRS
式を用いてプログラミングしたコンピュータまたはマイクロプロセッサへの入力として役
割を果たす。入力に糖尿病リスクスコアのすべての入力が含まれる場合は、診断試験シス
テムには、報告された試験結果中のスコアが含まれる場合がある。システムで試験された
バイオマーカー以外のいくつかの要因を使用して最終リスクスコアを計算する場合には、
その後、これらの要因を診断試験システムに供給して、リスクスコアの計算を完了させる
ことができる、または、DRS式が、報告され、外部で他の入力と合わせられて、最終リ
スクスコアを計算するための指標スコアを生じることができる。
いくつかの診断試験システムが、本発明を実装し、本発明を実施するためのさらなる手
段を例示するために利用可能である。1つのそのような装置は、高スループットで完全に
自動化された臨床的化学分析器である、Abbott Architect(登録商標)
システムである(ARCHITECTは、医療診断学の分野で使用するためのコンピュー
タハードウェアおよびソフトウェアからなるデータ管理および実験室自動化システムの、
Abbott Laboratories、米国イリノイ州Abbott Park、6
0064の登録商標である)。Architect(登録商標)システムは、URL W
orld−Wide−Web.abbotdiagnosics.com/pubs/2
006/2006_AACC_Wilson_c16000.pdf(Wilson,
C.ら、「Clinical Chemistry Analyzer Sub−Sys
tem Level Performance」、American Associat
ion for Clinical Chemistry Annual Meetin
g、Chicago, Illinois、2006年7月23〜27日、およびKis
ner HJ、「Product development: the making
of the Abbott ARCHITECT」、Clin Lab Manage
Rev.、1997年11月〜12月;11巻(6号):419〜21頁;Ognib
ene Aら、「A new modular chemiluminescence
immunoassay analyser evaluated」、Clin Che
m Lab Med.、2000年3月;38巻(3号):251〜60頁;Park
JWら、「Three−year experience in using tota
l laboratory automation system」、Southeas
t Asian J Trop Med Public Health.、2002年;
33巻補遺2:68〜73頁;Pauli Dら、「The Abbott Archi
tect c8000: analytical performance and p
roductivity characteristics of a new ana
lyzer applied to general chemistry testi
ng」、Clin Lab.、2005年;51巻(1〜2号):31〜41頁に記載さ
れている。別の有用なシステムは、他のAbbottシステムと共にURL World
−Wide−Web.abbotdiagnosics.com/Products/I
nstruments_by_Platform/に記載されている、Abbott A
xSYM(登録商標)およびAxSYM(登録商標)Plusシステムである。
バイオマーカーを測定する試験の実装に有用な他の装置は、Johnson&John
son Vitros(登録商標)システム(VITROSは、医学的機器、すなわち、
病院、研究室、診療所および医院において専門家が血液および他の体液から診断試験結果
を生成するために使用する化学分析装置の、Johnson&Johnson Corp
.、米国ニュージャージー州New Brunswickの登録商標である、URL W
orld−Wide−Web.jnjgateway.com/home.jhtml?
loc=USENG&page=menu&nodekey=/Prod_Info/S
pecialty/Diagnostics/Laboratory_and_Tran
sfusion_Medicine/Chemistry_Immunodiagnos
ticsを参照);Dade−Behring Dimension(登録商標)システ
ム(DIMENSIONは、体液を分析するための医療診断分析器、ならびに分析器の操
作に使用し、分析器によって生成されたデータの分析に使用するコンピュータハードウェ
アおよびコンピュータソフトウェアの、Dade Behring Inc.、米国イリ
ノイ州Deerfieldの登録商標である。URL diagnostics.sie
mens.com/webapp/wcs/stores/servlet/PSGen
ericDisplay〜q_catalogId〜e_−111〜a_langId〜
e_−111〜a_pageId〜e_94489〜a_storeId〜e_1000
1.htmを参照)である。
本発明のバイオマーカーパネルの試験は、米国の臨床実験改善修正法(合衆国法典第4
2巻、第263(a)条)、または臨床目的のために試料を分析する研究室の運営を統治
する任意の国、州、もしくは省の他の連邦、国家、州、省、もしくは他の法律の下で認定
されたものなどの研究室で実施することができる。そのような研究室には、たとえば、本
部が358 South Main Street、ノースカロライナ州Burling
ton、27215、米国にあるLaboratory Corporation of
America;本社が3 Giralda Farms、ニュージャージー州Mad
ison、07940、米国にあるQuest Diagnostics;ならびに病院
基盤の参照研究室および臨床化学研究室が含まれる。
バイオマーカーの選択
脂質バイオマーカーの選択を上記に多少詳述した。本セクションは、増強された予測値
を提供するために脂質代謝物と組み合わせて使用することができるタンパク質および他の
バイオマーカーならびに一部の他の要因を強調する。
本発明のバイオマーカーおよび方法は、当業者が、糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病
性状態のいかなる症状も示さないが、それにもかかわらず糖尿病、前糖尿病発生するリス
ク、前糖尿病性状態に特徴的な症状を経験するリスクがあり得る被験体を同定、診断、ま
たは他の様式で評価することを可能にする。
266個の分析物に基づいたバイオマーカーが、糖尿病に罹患している、または前糖尿
病性状態に特徴的な症状を示す、または前糖尿病(本明細書中に定義)に罹患している被
験体において、変更または改変された存在または濃度レベルを有するとして同定されてお
り、そのような被験体には、インスリン耐性である、変更されたベータ細胞機能を有する
、あるいは、糖尿病の家族歴、低い活性レベル、貧しい食事、過剰体重(特にウエスト周
り)、45歳を超える年齢、高血圧、高レベルのトリグリセリド、35未満のHDLコレ
ステロール、以前に同定された耐糖能異常、以前の妊娠中の糖尿病(妊娠性糖尿病もしく
はGDM)または9ポンド(4.1キログラム)より重い新生児の出産、および民族など
の、公知の臨床パラメータまたは伝統的な実験室危険因子に基づいて糖尿病を発生するリ
スクがある者などが含まれる。
バイオマーカーは、本明細書中に概説したように様々な群から選択されて、n個のマー
カーのパネルを形成することができる。たとえば、本発明の一実施形態は、少なくとも3
個のバイオマーカーのレベルを測定することと、測定されたバイオマーカーのレベルを使
用して糖尿病または糖尿病関連状態を発生するリスクを評価することとを含む、糖尿病ま
たは別の糖尿病関連状態を発生するリスクを評価する方法を包含し、2個のバイオマーカ
ーがADIPOQ、CRP、GLUCOSE、GPT、HBA1C、HSPA1B、IG
FBP1、IGFBP2、INS、LEP、およびTRIGから選択され、1個のバイオ
マーカーが表7、表8および表9のALLDBRISKS、CP、およびTLRFから選
択される。この場合では、nは3である。異なる群から選択する場合は、ユニークなバイ
オマーカーを使用するべきである。たとえば、直前の例では、ADIPOQがADIPO
Q、CRP、GLUCOSE、GPT、HBA1C、HSPA1B、IGFBP1、IG
FBP2、INS、LEP、およびTRIGの群から選択される場合は、ADIPOQは
表7、表8、および表9のマーカーから選択されるべきでない。糖尿病関連状態には、上
記定義した糖尿病および前糖尿病性状態が含まれる。
表7は、ALLDBRISKと総称されるいくつかのバイオマーカーを含み、これらは
本発明で使用するための分析物に基づいたまたは個体の病歴に基づいたバイオマーカーで
ある。当業者は、本明細書中に提示するALLDBRISKSには、それだけには限定さ
れないが、多型、アイソフォーム、突然変異体、誘導体、核酸およびプロタンパク質を含
めた前駆体、切断産物、受容体(可溶性および膜貫通受容体が含まれる)、リガンド、タ
ンパク質−リガンド複合体、翻訳後修飾された変異体(架橋結合またはグリコシル化など
)、断片、および分解生成物、ならびに、完全にアセンブルされた構造の構成サブユニッ
トとしてALLDBRISKSのうちの任意のものからなる、任意の複数単位の核酸、タ
ンパク質、および糖タンパク質の構造を含めた、すべての形態および変異体が包含される
ことを理解されよう。
表7
Figure 2017062264
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表8
Figure 2017062264
(およびウエスト対ヒップの比(WHr)を含めた他のその組合せ)。
表9
Figure 2017062264
当業者は、上記記載したALLDBRISKマーカー(「ALLDBRISKS」)は
、糖尿病に関連していると一般的に認識されていない多くを含めた、多様な生理的および
生物学的経路の組からのものであることに注目されたい。様々なALLDBRISKマー
カーのこれらの群分けは、高い有意性のセグメント内のものでさえも、疾患の進行の段階
または速度の様々なシグナルの前兆となり得る。ALLDBRISKマーカーのそのよう
な明白な群分けは、ALLDBRISKマーカーからのより生物学的に詳細かつ臨床的に
有用なシグナル、および複数のALLDBRISKシグナルを組み合わせたALLDBR
ISKアルゴリズム内のパターン認識の機会を可能にし得る。
一態様では、本発明は、ALLDBRISKマーカーのサブセットに関する。上記表7
に記載されていないがこれらの生理的および生物学的経路に関連する、他のALLDBR
ISKSおよびさらにはバイオマーカーが、これらの研究から提供されるシグナルおよび
情報を考慮して、有用であることが判明し得る。他のバイオマーカー経路参加者(すなわ
ち、上記表7中のALLDBRISKSのリスト内に含有されるバイオマーカーと共通の
経路中の他のバイオマーカー参加者)も、前糖尿病、糖尿病、または前糖尿病性状態の関
連する経路参加者である限りは、バイオマーカーの機能的均等物で有り得、したがって表
7中に開示されている。
これらの他の経路参加者も、本明細書中に開示した生物学的プロセスへの関与、ならび
に有用な信号対雑音比でおよび血清などの有用な試料マトリックス中での、前記バイオマ
ーカーのバイオアベイラビリティなどの分析的に重要な特徴がどちらも含まれる、良好な
バイオマーカーの特定の定義された特徴をさらに共有する限りは、本発明のコンテキスト
においてALLDBRISKとみなされる。そのような要件は、典型的には生物学的経路
の多くのメンバーの診断的有用性を制限し、しばしば、前糖尿病、前糖尿病性状態、およ
び糖尿病の疾患進行に関連しているかどうかにかかわらず、分泌性物質を構成する、細胞
の形質膜上で接近可能である、および、アポトーシスあるいは内皮再構築または他の細胞
代謝回転もしくは細胞壊死プロセスなどの他の理由が原因の細胞死の際に血清中に放出さ
れる経路メンバーでのみ起こる。しかし、このALLDBRISKSの高い基準を満たす
残りのおよび将来のバイオマーカーは非常に貴重である可能性が高い。
さらに、リストに記載していない他のバイオマーカーが、表7中でALLDBRISK
Sとして記載したバイオマーカーと非常に高度に相関しているであろう(本出願の目的の
ために、任意の2つの変数は、0.4以上の相関(R)を有する場合に「非常に高度に相
関している」とみなされる)。本発明には、前述のALLDBRISKSのそのような機
能的および統計的均等物が包含される。さらに、そのような追加のALLDBRISKS
の統計的効用は、複数のバイオマーカー間の相互相関に実質的に依存しており、任意の新
しいバイオマーカーは、根底にある生物学の意味を詳しく説明するためにパネル内で作動
することがしばしば必要である。
記載したALLDBRISKSのうちの1つまたは複数、好ましくは2つ以上を、本発
明の実施において検出することができる。たとえば、2、3、4、5、10、15、20
、40、50、75、100、125、150、175、200、210、220、23
0、240、250、260個またはそれより多くのALLDBRISKSを検出するこ
とができる。一部の態様では、本明細書中に記載のすべてのALLDBRISKSを検出
することができる。検出することができるALLDBRISKSの数の好ましい範囲には
、1個〜すべての公知のALLDBRISKSまでから選択される任意の最小、特に2、
5、10、20、25、30、40、50、75、100、125、150、175、2
00、210、220、230、240、250個と、すべての公知のALLDBRIS
KSまでの任意の最大、特に5、10、20、50、および75までとの対によって境界
付けられた範囲が含まれる。特に好ましい範囲には、2〜5、2〜10、2〜50、2〜
75、2〜100、5〜10、5〜20、5〜50、5〜75、5〜100、10〜20
、10〜50、10〜75、10〜100、20〜50、20〜75、20〜100、5
0〜75、50〜100、100〜125、125〜150、150〜175、175〜
200、200〜210、210〜220、220〜230、230〜240、240〜
250、250〜260、および260〜260より多く(260+)が含まれる。
本発明の一部の変形では、1〜20個の任意の整数の数のALLDBRISKを、1〜
20個の整数の数の脂質代謝物バイオマーカー、ならびに1〜10個の任意の整数の数の
グルコース、臨床パラメータおよび伝統的な危険因子を含めた本明細書中に記載の他の要
因と組み合わせる。
臨床アルゴリズムの構築
任意の式を使用して、ALLDBRISKの結果、脂質代謝物、伝統的な危険因子、グ
ルコースおよび本明細書中に記載の他のパラメータを、本発明の実施に有用な指標内に組
み合わせ得る。上述のように、かつそれだけには限定されないが、そのような指標は、様
々な他の指標のうち、とりわけ、確率、尤度、絶対的もしくは相対的リスク、1つの症状
から別の病状への転換までの時間もしくはその速度、または、明白な疾患の診断において
糖尿病に使用されるグルコースもしくはHBA1cなどの、糖尿病の将来のバイオマーカ
ーの測定値の予測を行うことを示し得る。これは、具体的な期間もしくは時間的対象期間
のため、または残りの生涯のリスクのため、または単純に別の参照被験体集団に相対的な
指標として提供し得る。
様々な好ましい式を本明細書中に記載したが、本明細書中および上記定義で言及したも
の以外のいくつかの他のモデルおよび式の種類が当業者に周知である。使用する実際のモ
デルの種類または式は、それ自体が、訓練集団におけるその結果の性能および診断の精度
特徴に基づいて、潜在的なモデルの分野から選択され得る。式自体の仕様は、一般的に、
関連する訓練集団におけるALLDBRISK、脂質代謝物および他の結果から導き得る
。他の使用のうち、そのような式は、とりわけ、1つまたは複数のALLDBRISK、
脂質代謝物および他の入力から導かれた特長空間を被験体クラスの組にマッピングするこ
と(たとえば、被験体の正常、前糖尿病、糖尿病としてクラスメンバーシップの予測に有
用)、ベイジアン手法を使用してリスクの確率関数の推定を導くこと(たとえば糖尿病の
リスク)、またはクラス条件付き確率を推定し、その後、ベイズの規則を使用して以前の
例のようにクラス確率関数を生じることを意図し得る。
好ましい式には、広範なクラスの統計的分類アルゴリズム、特に判別分析の使用が含ま
れる。判別分析の目的は、以前に同定した特長の組からクラスメンバーシップを予測する
ことである。線形判別分析(LDA)の場合、何らかの基準によって群間の分離を最大限
にする、特長の一次結合を同定する。特長は、様々な閾値(ELDA)を用いた固有遺伝
子に基づいた手法を使用したLDA、または多変量分散分析(MANOVA)に基づいた
段階的なアルゴリズムについて同定することができる。ホテリング−ローリー統計量に基
づいて分離なしの確率を最小限にする、順方向、逆方向、および段階的なアルゴリズムを
行うことができる。
固有遺伝子に基づいた線形判別分析(ELDA)は、Shenら(2006年)によっ
て開発された特長の選択技法である。式は、最も重要な固有ベクターに関連する特長を同
定するために、改変固有分析を使用して特長(たとえばバイオマーカー)を多変量フレー
ムワーク中で選択する。「重要な」とは、何らかの閾値に対して分類されようとしている
試料間の差異中の分散を最も説明する固有ベクターとして定義される。
サポートベクターマシーン(SVM)とは、2つのクラスを分離する超平面を見つける
ことを試みる分類式である。この超平面は、サポートベクター、超平面から正確に余裕距
離(margin distance)であるデータ点を含有する。分離する超平面が現
在のデータの次元に存在しないという、可能性の高い事象の場合は、元の変数の非線形関
数をとることによってデータをより大きな次元に投影することによって、次元を大きく拡
大させる(VenablesおよびRipley、2002年)。必要ではないが、特長
をSVMに関してフィルタリングすることで、しばしば予測が改善される。ノンパラメト
リッククルスカル−ワリス(KW)試験を使用して最良の一変量の特長を選択して、特長
(たとえばバイオマーカー)をサポートベクターマシーンについて同定することができる
。ランダムフォレスト(RF、Breiman、2001年)または再帰的分割(RPA
RT、Breimanら、1984年)を別々にまたは組み合わせて使用して、最も重要
なバイオマーカーの組合せを同定することができる。KWおよびRFはどちらも、いくつ
かの特長が全体から選択されることを必要とする。RPARTは、利用可能なバイオマー
カーのサブセットを使用して単一の分類木を作成する。
個体のALLDBRISK、脂質代謝物、および他の測定値の結果をより価値のある情
報形態へと前処理するために他の式を使用した後に、それを予測式に提示し得る。最も著
しくは、バイオマーカーの結果の正規化、たとえば、対数またはロジスティック関数など
の一般的な数学的変換を使用したもの、正常または他の分布位置としてのもの、集団の平
均値を参照したものなどは、すべて当業者に周知である。年齢、性別、人種、または性別
などの臨床パラメータに基づいた正規化組が特に興味深く、ここでは特定の式を1つのク
ラスの被験体のみに使用するか、または臨床パラメータを入力として連続的に組み合わせ
る。他の例では、分析物に基づいたバイオマーカーを計算変数へと組み合わせることがで
き(BMIが身長および体重を使用した計算であるように)、続いてこれが式に提示され
る。
潜在的に正規化されている1人の被験体の個体のパラメータ値に加えて、すべての被験
体、または任意の公知の被験体クラスの全体的な予測式自体を、D’Agostinoら
(2001年)JAMA、286巻:180〜187頁に概要を示した技法、または他の
類似の正規化および再較正の技法に従って、集団の予想された有病率の調節およびバイオ
マーカーの平均パラメータ値に基づいて再較正または他の様式で調節し得る。そのような
疫学的調節統計学は、モデルに提示された機械読取可能もしくは他の様式であり得る過去
のデータのレジストリを介して、または時には記憶されたサンプルの遡及クエリもしくは
そのようなパラメータおよび統計学の歴史的研究の参照によって、連続的に入手、確認、
改善および更新し得る。式の再較正または他の調節の被験体であり得る追加の例には、オ
ッズ比の制限に関してはPepe, M.S.ら、2004年;ROC曲線に関してはC
ook, N.R.、2007年;および心血管病のバイオマーカーに関してはVasa
n, R.S.、2006年による研究中で使用されている統計学が含まれる。
最後に、絶対的リスクに対して較正し、分類またはリスクの式の様々な数値結果の信頼
区間を提供するために、分類式自体の数値結果を、実際の臨床的集団および研究結果およ
び観察されたエンドポイントに対するその参照によって、処理後に変換させ得る。これの
一例は、実際の臨床研究を使用して導き、Genomic Health,Inc.(カ
リフォルニア州Redwood City)のOncotype Dx製品中の再発スコ
ア式の出力を参照して選択された、絶対的リスク、およびそのリスクの信頼区間の提示で
ある。さらなる改変は、分類またはリスクの式の出力に基づき、年齢または性別などのそ
の臨床パラメータによって定義および選択された、研究のより小さな部分集団について調
節することである。
アルゴリズム開発プロセスの要約およびアルゴリズムの適用
図7は、人または人の群の糖尿病性状態を発生するリスクを評価するために使用し得る
モデルを開発するための、方法例200の流れ図である。方法200は、図6の計算シス
テム環境例100を使用して実装してよく、環境100の作動を説明するために使用する
。しかし、方法200は計算システム環境100とは異なるシステムによって実装できる
ことを理解されたい。ブロック202では、本明細書中に記載した代表的な、集団からの
バイオマーカーデータを、システムメモリ130、内部もしくは外部データベース、また
は他のコンピュータ記憶媒体などのデータ記憶装置から得る。バイオマーカーデータは、
一定期間にわたる代表的な集団の観察を含む前向き(縦断的)研究、サンプルをクエリす
る代表的な集団のサンプルの遡及的な研究および/またはNIHデータベースなどの以前
の研究の結果を含有する遡及的な疫学的データ記憶を含めた、様々な手段を介して最初に
導き得る。バイオマーカーデータは単一の研究または複数の研究に由来していてよく、一
般に、本明細書中に記載のバイオマーカーの値、臨床的アノテーション(エンドポイント
が含まれ得る)、および最も著しくは本発明で使用するためのアルゴリズムを多くの被験
体にわたって訓練するための所望のエンドポイントを含めた、代表的な集団の所望の指標
およびエンドポイントに関するデータが含まれる。
ブロック204では、以下に記載するバイオマーカーの選択に使用するモデルまたは分
析の要件を満たすために、代表的な集団データセットを必要に応じて調製する。たとえば
、データセットの調製には、代表的な集団、またはその選択されたサブセット内のそれぞ
れの被験体からバイオマーカー値を調製することが含まれ得る。しかし、生のバイオマー
カーデータ単独は、モデルを訓練する目的に完全には有用でない場合がある。したがって
、ギャップフィル技法(たとえば、最近傍内挿または他のパターン認識)、モデル要件を
満たすためにデータの分布を変化させるための対数関数(たとえば、10進法、自然対数
など)などの、品質検査、様々な式(たとえば統計的分類アルゴリズム)、正規化および
/または変換を使用したデータの組合せ等の、様々なデータ調製方法を使用してデータを
調製し得る。ここでも、特定のデータ調製手順は、代表的な集団データを使用して訓練す
るモデルまたは複数のモデルに依存する。様々な異なるモデルの種類のための特定のデー
タ調製技法は公知であり、さらに説明する必要はない。
ブロック206では、特定のバイオマーカーを選択し、続いて糖尿病性状態を発生する
リスクを評価するために使用するモデルの訓練に使用する。バイオマーカーの選択は、代
表的な集団データセットを妥当性確認するために選択モデルを利用すること、および最も
再現性のある結果を提供するデータセットからのバイオマーカーデータを選択することを
含み得る。データセットの妥当性確認の例には、それだけには限定されないが、相互検証
およびブートストラップが含まれ得る。マーカー選択から、糖尿病性状態を発生するリス
クの評価に使用するモデルを決定および選択し得る。しかし、すべてのモデルが同じデー
タセットで同じ結果を提供するわけではないことに注意されたい。たとえば、異なるモデ
ルは異なる数のバイオマーカーを利用して異なる結果を生じ、それにより、選択されたモ
デル上のバイオマーカーの組合せに有意性が付加され得る。したがって、リスク評価の最
適なモデルを同定するために、複数の選択モデルを代表的な集団データセットまたはデー
タセットのサブセットで選択および利用し得る。バイオマーカーを選択するために使用し
得る、統計的モデル、アルゴリズムなどを含めた特定のモデルの例は、上述されている。
データセットまたはそのサブセットで使用するそれぞれの選択モデルについて、バイオ
マーカーは、モデル中のそれぞれのバイオマーカーの統計的有意性に基づいて選択する。
それぞれのモデルに入力する際、バイオマーカーは様々な統計的有意性の基準に基づいて
選択され、累積的な投票および重み付けをさらに含み得る。統計的有意性の試験には、脱
出試験(exit−test)および分散分析(ANOVA)が含まれ得る。モデルには
、その多くの例が上述されている、分類モデル(たとえば、LDA、ロジスティック回帰
、SVM、RF、ツリーモデルなど)および生存モデル(たとえばcox)が含まれ得る
統計的に有意なバイオマーカーを同定するためにバイオマーカーをそれぞれの選択モデ
ルに個々に適用し得るが、一部の例では、個体バイオマーカー単独では糖尿病性状態のリ
スクの完全な指標でない場合があり、その場合は、バイオマーカーの組合せを選択モデル
に適用し得ることに注意されたい。たとえば、一変量のバイオマーカー選択を利用する代
わりに、多変量のバイオマーカー選択を利用し得る。すなわち、バイオマーカーは、選択
モデルへの一変量の入力として使用した倍は良好な指示薬でない場合があるが、それぞれ
のマーカーは、単独でとった場合は指標とならない追加の情報を組合せに与え得るため、
他のバイオマーカーと組み合わせて使用した場合に(すなわち、モデルへの多変量の入力
)良好な指示薬であり得る。
ブロック208では、リスクの評価に使用するモデルを選択し、訓練し、妥当性確認す
る。特に、その例が上述されている最有力候補モデルを1つまたは複数の性能基準に基づ
いて選択し得る。たとえば、データセットまたはデータのサブセットを様々なモデルで使
用することから、モデルを統計的に有意なバイオマーカーを決定するために使用するだけ
でなく、結果を使用して最適なモデルをバイオマーカーと共に選択し得る。したがって、
リスクを評価するために使用する評価モデルには、分類モデルおよび生存モデルを含めた
、選択モデルとして使用されるもののうちの1つが含まれ得る。マーカーサブセットを含
めたモデルのマーカーの組合せを、サブセットおよび個体データセットで比較および妥当
性確認し得る。比較および妥当性確認は、モデルを訓練および妥当性確認するため、なら
びに適切なモデルを選択するために何度も繰り返してよく、その後、糖尿病性状態のリス
クを評価するための評価モデルとしてこれを使用する。
図8は、糖尿病性状態を発生する被験体(たとえば人または人の群)のリスクを評価す
るためのモデルを使用するための、方法例250の流れ図である。ブロック252では、
被験体からのバイオマーカーデータを、図7を参照して上述したデータ記憶装置と同じも
のまたは異なるものであり得るデータ記憶装置から得る。被験体バイオマーカーデータは
、自己申告、身体検査、臨床検査および既存の診療記録、カルテまたはデータベースを含
めた様々な手段によって最初に導き得る。図7のブロック204の代表的な集団バイオマ
ーカーデータと同様、ブロック254の被験体バイオマーカーデータは、図7中で選択お
よび訓練したモデルの種類に従って、必要に応じて変換、対数、組合せ、正規化などを使
用して調製し得る。データが調製された後、ブロック256で、被験体バイオマーカーデ
ータが評価モデル内に入力され、ブロック258で、評価モデルが指標値(たとえば、リ
スクスコア、相対的リスク、転換までの時間など)を出力する。モデルをどのように使用
して被験体バイオマーカーを評価して指標値を出力し得るかに関する多くの例が本明細書
中に提供されており、たとえば実施例1を参照されたい。
治療介入パネルの改変
ALLDBRISK、脂質代謝物、グルコースおよび任意選択で他のパラメータのパネ
ルを構築し、やはり治療介入を受けている被験体で使用するための性能を増強させるため
に式を具体的に導くことができるか、または、別々のパネルおよび式をそのような患者集
団だけのために使用し得る。本発明の一態様は、そのようなパネルの構築および式の誘導
のための、そのような被験体におけるこれらのバイオマーカーおよび他のパラメータの具
体的な公知の特徴ならびにその変化の使用である。そのような改変は、糖尿病の予防、な
らびに糖尿病および前糖尿病の診断、治療、監視、および予後診断における上述の様々な
指標の性能を増強させ得る。
本明細書中に開示したALLDBRISKSならびに他のバイオマーカーおよびパラメ
ータのうちのいくつかは、生活習慣の介入であれ(たとえば食事および運動)、手術的介
入であれ(たとえば肥満手術)、薬学的介入であれ(たとえば、本明細書中で言及した、
または一般的な危険因子もしくは糖尿病のリスクを改変させることが公知の薬物の様々な
クラスのうちの1つ)、治療介入下で予測可能に変動することが当業者に公知である。た
とえば、用語「アディポネクチン薬物」を使用したPubMed検索は700件を超える
参照を返し、その多くは、様々な個々の糖尿病調節剤で処置した被験体におけるアディポ
ネクチン(ADIPOQ)のレベルの変化または非変化に関するものである。治療介入下
の分散の同様の証拠が、とりわけCRP、FGA、INS、LEPなどの表7に記載のバ
イオマーカーの多くに広く利用可能である。記載したバイオマーカーのうちの特定のもの
、最も著しくは臨床パラメータおよび伝統的な実験室危険因子(ならびにGLUCOSE
、SBP、DBP、CHOL、HDL、およびHBA1cなどのバイオマーカーも含まれ
る)は、糖尿病調節剤のクラス全体の有効性の代替または主要エンドポイントマーカーと
して伝統的に使用されており、したがって、間違いなく統計的に有意な様式で変化する。
PPARGおよびINSRで公知の多型などの遺伝子バイオマーカー(ならびに一般に
体細胞突然変異以外のすべての遺伝子バイオマーカー)を含めた、さらに他のものが、同
様に、特定の治療介入下でその測定が変動しないことが公知である。そのような変動は、
所定のパネルの一般的な妥当性に影響を与えるまたは与えない場合があるが、しばしば報
告される指標値に影響を与え、異なるマーカーの選択、式の再最適化、または本発明の実
施への他の変化を必要とし得る。また、治療介入下で正常に報告された結果を調節するた
めに、手動の表検索および調整係数の使用を含めた代替モデル較正も実施し得る。
したがって、個体のALLDBRISKSおよび他のパラメータのそのような特性を予
期および活用して、治療介入を選択、指導、および監視することができる。たとえば、特
定のALLDBRISKSおよび他のパラメータを、それらが治療介入下で変動するまた
は変動しないことが公知であるかどうかに基づいて、ALLDBRISKパネルの構築に
おいて検討下にある組に加算またはそれから減算し得る。あるいは、そのようなALLD
BRISKSおよび他のパラメータは、上記および当業者に周知の他の手段に従って、そ
のような効果を調節するために個々に正規化するまたは式を再較正し得る。
臨床パラメータの組合せ
前述の臨床パラメータ、ALLDBRISKバイオマーカー、脂質代謝物の他の要因の
うちの任意のものを、式への入力として、または特定のパネルおよび式を使用した測定す
る関連集団を定義する予選択基準として、本発明の実施において使用し得る。上述のよう
に、臨床パラメータは、バイオマーカーの正規化および前処理、またはバイオマーカーの
選択、パネルの構築、式の種類の選択および誘導、ならびに式の結果の後処理においても
有用であり得る。
本発明のエンドポイント
本発明の一実施形態は、パネルおよび式を、集団および終点または意図する使用にあつ
らえることである。たとえば、パネルおよび式は、被験体を一次予防および診断ならびに
二次予防および管理について評価するために使用し得る。一次評価には、パネルおよび式
は、状態の予測およびリスク層別化、糖尿病性状態の診断、グルコースレベルおよび変化
の速度の予後診断、ならびに将来の診断の指標のために使用し得る。二次予防および管理
には、パネルおよび式は、糖尿病合併症の予後診断、リスク層別化のために使用し得る。
パネルおよび式は、介入を次の訪問まで延期するかどうか、正常な予防的健康診を推奨す
るかどうか、訪問の頻度の増加を推奨するかどうか、試験の増加を推奨するかどうか、お
よび治療介入を推奨するかどうかの決定などの、臨床的意思決定支援に使用し得る。また
、パネルおよび式は、治療剤の選択および応答、治療の調節および投薬、継続中の治療効
率の監視、ならびに治療介入の変化の指標などの、糖尿病性状態に罹患している被験体に
おける介入にも有用であり得る。
本発明の疾患エンドポイントには、I型およびII型の真性糖尿病ならびに他の糖尿病
性状態および前糖尿病性状態が含まれる。パネルおよび式は、潜伏性II型真性糖尿病の
診断を援助することによって、ならびにII型真性糖尿病の重度の決定およびII型真性
糖尿病のサブクラスの決定を援助することによって、疾患エンドポイントの現状を評価す
るために使用し得る。また、パネルおよび式は、治療、介入および薬物療法を用いた将来
のII型真性糖尿病の予後診断の決定などの、介入の将来の状態の決定にも有用である。
本発明は、特定の介入、薬物クラス、治療クラスまたは治療剤もしくは薬物療法あるいは
その組合せにあつらえてもよい。
本発明の代替エンドポイントには、HBA1c、グルコース(FPGおよびOGTT)
、ならびにグルコースクラス(正常なグルコース負荷(NGT)、IGT、IFGおよび
T2DM)の測定が含まれる。パネルおよび式は、絶食を用いたまたは用いないグルコー
スクラスを診断することによって、代替エンドポイントの現状の決定に有用である。将来
のグルコースクラスの予後診断の決定などの代替エンドポイントの将来の状態は、本発明
のパネルおよび式を使用して決定し得る。また、パネルおよび式は、薬物療法を用いた将
来のグルコースクラスの予後診断の決定などの介入の将来の状態の決定にも有用である。
糖尿病性状態の合併症エンドポイントには、数例を挙げると眼の網膜症、微小血管損傷
、肝損傷、肢の切断および心血管合併症が含まれる。パネルおよび式は、肝損傷の診断を
援助することによって疾患エンドポイント現状を評価するために使用し得る。将来の網膜
症の予後診断の決定などの合併症エンドポイントの将来の状態は、パネルおよび式を使用
して決定し得る。また、パネルおよび式は、治療剤または薬物療法を用いた将来の網膜症
の予後診断の決定などの介入の将来の状態の決定にも有用である。
ALLDBRISKSならびに他のバイオマーカーおよびパラメータの測定
バイオマーカーは、より予測可能な被験体および分析のばらつきを達成するために設計
されたいくつかの技法を使用して測定し得る。被験体のばらつきに関しては、上記ALL
DBRISKSならびに他のバイオマーカーおよびパラメータの多くは、一般的には空腹
状態で、最も一般的には朝に測定し、摂食量ならびに代謝および日周の変動の両方が原因
の被験体のばらつきのレベルの低下をもたらす。本発明は、本明細書によって、ALLD
BRISKSならびに本明細書中に記載の他のバイオマーカーおよびパラメータを使用し
たすべての空腹時および時間に基づいたサンプリング手順を特許請求する。また、ALL
DBRISKならびに他のバイオマーカーおよびパラメータの結果の前処理調節も、この
効果を低下させることを意図し得る。
ALLDBRISKSのレベルの実際の測定値は、当分野で公知の任意の方法を使用し
たタンパク質または核酸レベルで決定することができる。たとえば、核酸レベルでは、こ
れらの配列のうちの1つまたは複数を特異的に認識するプローブを使用した、ノーザンお
よびサザンハイブリダイゼーション分析、ならびにリボヌクレアーゼ保護アッセイを使用
して、遺伝子発現を決定することができる。あるいは、ALLDBRISKSのレベルは
、たとえば示差的に発現された遺伝子配列に特異的なプライマーを使用して、逆転写に基
づいたPCRアッセイ(RT−PCR)を使用して測定することができる。また、ALL
DBRISKSのレベルは、たとえば本明細書中に記載の遺伝子産物によってコードされ
ているペプチドのレベル、またはその活性を測定することによって、タンパク質レベルで
決定することもできる。そのような方法は当分野で周知であり、たとえば、遺伝子によっ
てコードされているタンパク質に対する抗体、アプタマーまたは分子刷り込みに基づいた
免疫アッセイが含まれる。任意の生物学的物質をタンパク質またはその活性の検出/定量
に使用することができる。あるいは、分析するそれぞれのタンパク質の活性に応じて、適
切な方法を選択して、バイオマーカー遺伝子によってコードされているタンパク質の活性
を決定することができる。
ALLDBRISKタンパク質、ポリペプチド、突然変異体、およびその多型は、任意
の適切な様式で検出することができるが、典型的には、被験体からの試料を、ALLDB
RISKタンパク質、ポリペプチド、突然変異体、または多型と結合する抗体と接触させ
、その後、反応生成物の存在または非存在を検出することによって、検出される。抗体は
、上記に詳述した前述のもののモノクローナル、ポリクローナル、キメラ、または断片で
あってよく、反応生成物を検出するステップは、任意の適切な免疫アッセイで実施し得る
。被験体からの試料は、典型的には上述の生物学的流体であり、上述の方法を実施するた
めに使用したものと同じ生物学的流体の試料であり得る。
本発明に従って実施する免疫アッセイは、均一アッセイまたは不均一アッセイであり得
る。均一アッセイでは、免疫学的反応は、通常、特異的抗体(たとえば抗ALLDBRI
SKタンパク質抗体)、標識した分析物、および対象の試料を含む。標識から生じるシグ
ナルは、抗体と標識した分析物とが結合した際に、直接または間接的に改変される。免疫
学的反応およびその程度の検出はどちらも、均一溶液中で実施することができる。用い得
る免疫化学的標識には、フリーラジカル、放射性同位元素、蛍光色素、酵素、バクテリオ
ファージ、または補酵素が含まれる。
不均一アッセイ手法では、試薬は、通常は、試料、抗体、および検出可能なシグナルを
生じさせるための手段である。上述の試料を使用し得る。抗体をビーズ(タンパク質Aお
よびタンパク質Gアガロースビーズなど)、プレートまたはスライドなどの支持体に固定
し、抗原を含有することが疑われる検体と、液相中で接触させることができる。その後、
支持体を液相から分離し、そのようなシグナルを生じさせるための手段を用いて、支持体
相または液相のどちらかを検出可能なシグナルについて検査する。シグナルは、試料中の
分析物の存在に関連する。検出可能なシグナルを生じさせるための手段には、放射性標識
、蛍光標識、または酵素標識の使用が含まれる。たとえば、検出する抗原が第2の結合部
位を含有する場合、その部位と結合する抗体を検出可能な基とコンジュゲートさせ、分離
ステップの前に液相反応溶液に加えることができる。固体支持体上の検出可能な基の存在
は、試験試料中の抗原の存在を示す。適切な免疫アッセイの例には、それだけには限定さ
れないが、オリゴヌクレオチド、免疫ブロッティング、免疫沈降、免疫蛍光方法、化学発
光方法、電気化学発光(ECL)または酵素連結免疫アッセイが含まれる。
当業者は、本明細書中に開示した方法の実施に有用であり得る数々の具体的な免疫アッ
セイ様式およびその変形に精通しているであろう。一般にE. Maggio、Enzy
me−Immunoassay、(1980年)(CRC Press, Inc.、B
oca Raton, Fla.)を参照されたい。また、Skoldらの米国特許第4
,727,022号、表題「Methods for Modulating Liga
nd−Receptor Interactions and their Appli
cation」、Forrestらの米国特許第4,659,678号、表題「Immu
noassay of Antigens」、Davidらの米国特許第4,376,1
10号、表題「Immunometric Assays Using Monoclo
nal Antibodies」、Litmanらの米国特許第4,275,149号、
表題「Macromolecular Environment Control in
Specific Receptor Assays」、Maggioらの米国特許第
4,233,402号、表題「Reagents and Method Employ
ing Channeling」、およびBoguslaskiらの米国特許第4,23
0,767号、表題「Heterogeneous Specific Binding
Assay Employing a Coenzyme as Label」も参照
されたい。
抗体は、受動結合などの公知の技法に従って、診断アッセイに適した固体支持体(たと
えば、タンパク質Aまたはタンパク質Gアガロースなどのビーズ、ラテックスまたはポリ
スチレンなどの材料から形成されたミクロスフェア、プレート、スライドまたはウェル)
とコンジュゲートさせることができる。同様に、本明細書中に記載の抗体は、公知の技法
に従って、放射標識(たとえば、35S、125I、131I)、酵素標識(たとえば、
西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ)、および蛍光標識(たとえば、
フルオレセイン、Alexa、緑色蛍光タンパク質、ローダミン)などの検出可能な標識
または基とコンジュゲートさせ得る。
また、抗体は、チロシンリン酸化、スレオニンリン酸化、セリンリン酸化、グリコシル
化(たとえばO−GlcNAc)などの、ALLDBRISKタンパク質、ポリペプチド
、突然変異体、および多型の翻訳後修飾の検出にも有用である場合がある。そのような抗
体は、対象のタンパク質または複数のタンパク質中のリン酸化されたアミノ酸を特異的に
検出し、本明細書中に記載の免疫ブロッティング、免疫蛍光、およびELISAアッセイ
に使用することができる。これらの抗体は当業者に周知であり、市販されている。また、
翻訳後修飾は、反射型マトリックス支援レーザー脱離イオン化−飛行時間質量分析(MA
LDI−TOF)において準安定イオンを使用することによっても決定することができる
(Wirth, U.ら(2002年)Proteomics、2巻(10号):144
5〜51頁)。
酵素活性を有することが公知のALLDBRISKタンパク質、ポリペプチド、突然変
異体、および多型では、活性は、当分野で公知の酵素アッセイを使用してin vitr
oで決定することができる。そのようなアッセイには、多くのもののうちとりわけ、それ
だけには限定されないが、キナーゼアッセイ、ホスファターゼアッセイ、レダクターゼア
ッセイが含まれる。酵素活性の動力学の変調は、ヒルプロット、ミカエリス−メンテン式
、ラインウィーバー−バーク分析などの直線回帰プロット、およびスキャッチャードプロ
ット等の公知のアルゴリズムを使用して、速度定数KMを測定することによって決定でき
る。
ALLDBRISK配列のデータベースのエントリーによって提供される配列情報を使
用して、ALLDBRISK配列の発現を検出し(存在する場合)、当業者に周知の技法
を使用して測定することができる。たとえば、ALLDBRISK配列に対応する配列デ
ータベースのエントリー内、または本明細書中に開示した配列内の配列を使用して、たと
えば、ノーザンブロットハイブリダイゼーション分析または特異的な核酸配列を特異的に
かつ好ましくは定量的に増幅する方法において、ALLDBRISK RNA配列を検出
するためのプローブを構築することができる。別の例として、配列を使用して、たとえば
逆転写に基づいたポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)などの増幅に基づいた検出方法
においてALLDBRISK配列を特異的に増幅するためのプライマーを構築することが
できる。遺伝子発現中の変更が遺伝子増幅、欠失、多型、および突然変異体に関連してい
る場合は、試験および参照細胞集団中の検査したDNA配列の相対量を比較することによ
って、試験および参照集団における配列比較を行うことができる。
本明細書中に開示した遺伝子の発現は、当分野で公知の任意の方法を使用してRNAレ
ベルで測定することができる。たとえば、これらの配列のうちの1つまたは複数を特異的
に認識するプローブを使用したノーザンハイブリダイゼーション分析を使用して、遺伝子
発現を決定することができる。あるいは、発現は、たとえば示差的に発現された配列に特
異的なプライマーを使用した逆転写に基づいたPCRアッセイ(RT−PCR)を使用し
て測定することができる。また、RNAは、たとえば、他の標的増幅方法(たとえば、T
MA、SDA、NASBA)、またはシグナル増幅方法(たとえばbDNA)などを使用
して定量することもできる。
あるいは、ALLDBRISKタンパク質および核酸代謝物を測定することができる。
用語「代謝物」には、生物学的分子(たとえば、タンパク質、核酸、炭水化物、または脂
質)のプロセッシング、切断または消費によって生じる任意の化合物などの、代謝プロセ
スの任意の化学的または生化学的産物が含まれる。代謝物は、屈折率分光分析(RI)、
紫外線分光分析(UV)、蛍光分析、放射線化学分析、近赤外線分光分析(近IR)、核
磁気共鳴分光分析(NMR)、光散乱分析(LS)、質量分析、熱分解質量分析、比濁分
析、分散的ラマン分光分析、質量分析と組み合わせたガスクロマトグラフィー、質量分析
と組み合わせた液体クロマトグラフィー、質量分析と組み合わせたマトリックス支援レー
ザー脱離イオン化−飛行時間(MALDI−TOF)、質量分析と組み合わせたイオンス
プレー分光分析、キャピラリー電気泳動、NMRおよびIR検出を含めた、当業者に公知
の様々な方法によって検出することができる。(そのそれぞれがその全体で本明細書中に
参考として組み込まれているWO04/056456号およびWO04/088309号
を参照)。この観点から、他のALLDBRISK分析物は、上述の検出方法、または当
業者に公知の他の方法を使用して測定することができる。たとえば、循環カルシウムイオ
ン(Ca2+)は、とりわけFluoシリーズ、Fura−2A、Rhod−2などの蛍
光色素を使用して、試料中で検出することができる。他のALLDBRISK代謝物は、
そのような代謝物を検出するために具体的に設計またはあつらえた試薬を使用して、同様
に検出することができる。
キット
本発明の方法を実施するためのキットが提供される。キットには、(a)1つまたは複
数の脂質代謝物(および/または追加のバイオマーカー)の量を測定するための1つまた
は複数の試薬と、(b)使用説明書とが含まれる。キットは、1、2、3、4、5、10
、15、20個、またはそれより多くの脂質代謝物の量を測定するための、1、2、3、
4、5、10、15、20個、またはそれより多くの試薬を提供し得る。キットは、上記
および表X−X中に開示したものなどの1つまたは複数の追加のバイオマーカーを測定す
るための1つまたは複数の試薬をさらに提供し得る。一実施形態では、キットには、免疫
アッセイで使用するための1つまたは複数の試薬が含まれる。一実施形態では、キットに
は、MSアッセイで使用するための1つまたは複数の試薬が含まれる。本発明は、以下の
非限定的な実施例によってさらに例示される。
また、本発明には、ALLDBRISK検出試薬、たとえば、ALLDBRISK核酸
またはALLDBRISK核酸によってコードされているタンパク質に対する抗体の一部
分に相補的な、オリゴヌクレオチド配列またはアプタマーなどの相同的な核酸配列を有す
ることによって、1つまたは複数のALLDBRISK核酸を特異的に同定する核酸が含
まれ、キットの形態で一緒に梱包されている。オリゴヌクレオチドはALLDBRISK
遺伝子の断片であることができる。たとえば、オリゴヌクレオチドは、200、150、
100、50、25、10個またはそれ未満のヌクレオチドの長さであることができる。
キットは、別々の容器中に、核酸または抗体(固体マトリックスに既に結合しているか、
もしくはマトリックスに結合させるために試薬とは別々に梱包されている)、対照配合物
(陽性および/もしくは陰性)、ならびに/またはとりわけフルオレセイン、緑色蛍光タ
ンパク質、ローダミン、シアニン色素、Alexa色素、ルシフェラーゼ、放射標識など
の検出可能な標識を含有し得る。アッセイを実施するための説明書(たとえば、書面、テ
ープ、VCR、CD−ROMなど)をキットに含め得る。アッセイは、たとえば、当分野
で公知のようにノーザンハイブリダイゼーションまたはサンドイッチELISAの形態で
あり得る。
たとえば、ALLDBRISK検出試薬を多孔条片などの固体マトリックスに固定して
、少なくとも1つのALLDBRISK検出部位を形成する。多孔条片の測定または検出
領域には、核酸を含有する複数の部位が含まれ得る。また、試験条片は、陰性および/ま
たは陽性対照の部位も含有し得る。あるいは、対照部位は、試験条片とは別々の条片に位
置することができる。任意選択で、異なる検出部位は、異なる量の固定された核酸、たと
えば、第1の検出部位中により多くの量および続く部位中により少ない量を含有し得る。
試験試料を加えた際、検出可能なシグナルを表示する部位の数が、試料中に存在するAL
LDBRISKSの量の定量的指標を提供する。検出部位は、任意の適切に検出可能な形
状で構成されていてよく、典型的には試験条片の幅の全長にわたるバーまたはドットの形
状である。
あるいは、キットは、1つまたは複数の核酸配列を含む核酸基質アレイを含有する。ア
レイ上の核酸は、ALLDBRISKS1〜271によって表される1つまたは複数の核
酸配列を特異的に同定する。様々な実施形態では、ALLDBRISKS1〜271によ
って表される配列のうちの2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、
40、50、100、125、150、175、200、210、220、230、24
0、250、260個またはそれより多くの発現を、アレイとの結合によって同定するこ
とができる。基質アレイは、米国特許第5,744,305号に記載のように、たとえば
固体基質、たとえば「チップ」にあることができる。あるいは、基質アレイは、溶液アレ
イ、たとえば、xMAP(Luminex、テキサス州Austin)、Cyvera(
Illumina、カリフォルニア州San Diego)、CellCard(Vit
ra Bioscience、カリフォルニア州Mountain View)およびQ
uantum Dots’Mosaic(Invitrogen、カリフォルニア州Ca
rlsbad)であることができる。
ALLDBRISKを検出するための抗体の適切な供給源には、たとえば、Abazy
me、Abnova、Affinity Biologicals、AntibodyS
hop、Biogenesis、Biosense Laboratories、Cal
biochem、Cell Sciences、Chemicon Internati
onal、Chemokine、Clontech、Cytolab、DAKO、Dia
gnostic BioSystems、eBioscience、Endocrine
Technologies、Enzo Biochem、Eurogentec、Fu
sion Antibodies、Genesis Biotech、GloboZym
es、Haematologic Technologies、Immunodetec
t、Immunodiagnostik、Immunometrics、Immunos
tar、Immunovision、Biogenex、Invitrogen、Jac
kson ImmunoResearch Laboratory、KMI Diagn
ostics、Koma Biotech、LabFrontier Life Sci
ence Institute、Lee Laboratories、Lifescre
en、Maine Biotechnology Services、Mediclon
e、MicroPharm Ltd.、ModiQuest、Molecular In
novations、Molecular Probes、Neoclone、Neur
omics、New England Biolabs、Novocastra、Nov
us Biologicals、Oncogene Research Product
s、Orbigen、Oxford Biotechnology、Panvera、P
erkinElmer Life Sciences、Pharmingen、Phoe
nix Pharmaceuticals、Pierce Chemical Comp
any、Polymun Scientific、Polysiences,Inc.、
Promega Corporation、Proteogenix、Protos I
mmunoresearch、QED Biosciences、Inc.、R&D S
ystems、Repligen、Research Diagnostics、Rob
oscreen、Santa Cruz Biotechnology、Seikaga
ku America、Serological Corporation、Serot
ec、SigmaAldrich、StemCell Technologies、Sy
naptic Systems GmbH、Technopharm、Terra No
va Biotechnology、TiterMax、Trillium Diagn
ostics、Upstate Biotechnology、US Biologic
al、Vector Laboratories、Wako Pure Chemica
l Industries、およびZeptometrixなどの市販の供給源が含まれ
る。しかし、当業者は、表7中のALLDBRISKのうちの任意のものに対する抗体、
核酸プローブ、たとえば、オリゴヌクレオチド、アプタマー、siRNA、アンチセンス
オリゴヌクレオチドを、日常的に作製することができる。
(実施例1)
以下は、表1の好ましいタンパク質バイオマーカーの一部を選択するための、アルゴリ
ズムLDAおよび(DRS=exp(D)/[1+exp(D)])として記載する式を
使用したリスクの計算の説明である。
マーカー選択
ヒト被験体から収集した例示的なデータセットには、このデータセットからの632件
の観察および65件の潜在的な血液由来バイオマーカーが含まれていた(入力)。入力の
数を減らすために、3つの広範なマーカー選択アルゴリズムを使用した:一変量のマーカ
ー選択、徹底的小モデル検索、および一般的な発見的マーカー選択技法のブートストラッ
プ複製。ブートストラップマーカー選択プロセスには、赤池の情報量基準(AIC)およ
びホテリングのTに基づいた順方向、逆方向、および段階的な選択、分散分析に基づい
たフィルター、ランダムフォレストフィルターならびに固有遺伝子に基づいた線形判別分
析が含まれていた。これらの選択技法を100個のブートストラップ複製に使用し、マー
カー計数を表にし、平均をとった。モデルの大きさを制御するために、マーカー計数を1
/kによって重み付けた[式中、kはモデルの大きさである]。マーカーは、以下のよう
に順列試験に基づいてモデリングのために選択した:アルゴリズム出力を並べ替え、10
0個のブートストラップ複製を使用して、6つの選択技法の重み付けしたマーカー計数の
平均を計算した。このプロセスを20回繰り返し、重み付けしたマーカー計数の平均の9
5パーセンタイルを、ランダムよりも有意に多く選択されたマーカーを同定するためのカ
ットオフとして使用した。同様の順列技法を使用して、ランダムとは異なっていた一変量
の特長および徹底的検索を同定した。
アルゴリズムの構築
その後、上述のように選択されたマーカーを組み合わせて、機能するモデルをもたらす
係数を計算した。ロジスティック回帰および/または線形判別分析を使用して、それぞれ
最大尤度および最小二乗平均に基づく係数を推定した。最初に、十分位数プロットを使用
して個体マーカーを直線性について評価し、強い逸脱が注目された場合は変換を試みた。
その後、すべてのマーカーを含めたモデルを構築し、係数を検査して、すべてが必要であ
ったかどうかを決定した。マーカー数を減らす能力は、入力の主成分の回帰モデル、逆方
向選択、およびブートストラップ方法を使用して評価する。残りのパラメータは、2つの
モデル出力のそれぞれの、50%群メンバーシップの以前の確率で構築された線形モデル
であるアルゴリズムを生じるために使用した。この重み付けは、症例および対照(それぞ
れ転換者および非転換者としても知られる)の数が不釣合いである場合に、生じるモデル
の感度および特異度の釣り合いをとるために有用である。症例とは、対照と異なるかどう
かを決定するために分析する試料をいう。
例示目的のために、選択されたバイオマーカーの例示的な係数および生じる分析の切片
を以下の表10に記載する。バイオマーカーの変換値も被験体20311(1)および7
7884(0)の下に記載する。
表10
Figure 2017062264
リスクの計算
アルゴリズムは、転換者の群に属する50%が症例であるという以前の確率を仮定して
、試料の群メンバーシップ(たとえば症例または対照)に関連する線形予測子lpを生じ
た。このlpは、以下の方程式を使用して、0〜10のスケールで個々の被験体の好都合
なスコア(DRS)に変換することができる:
DRS=10lp/(1+elp
このスコアは、特定の以前の確率での転換の絶対的リスクと相関している(50%の特
定の確率を仮定)。アルゴリズムを構築するために使用した以前の確率を、集団中の「症
例」の実際の百分率を反映する確率(その集団の疫学データに基づいて)に変化させるこ
とは、切片項αを以下のように変化させることによって線形モデルを有効にシフトさせる
α’=α+ln(π/π
α’が新しい切片である場合、αは50%の以前を仮定した切片であり、πは症例で
ある以前の確率であり、πは対照である以前の確率である。残りの係数は同じままであ
り、新しい線形予測子lp’が計算される。これから、リスクを以下のように計算する。
リスク=elp’/(1+elp’
リスクは、被験体が症例(転換者)となる確率である。たとえば、25%のリスクは、
同様のDRSを有する人の25%が5年間以内に糖尿病患者へと転換することを示す。
リスクの計算例
表10のアルゴリズムLDA.BWDのリスクを計算するために、以下のバイオマーカ
ー値係数および切片を使用した:切片26.4567、ADIPOQ係数−0.6672
4、CHOL係数−2.66393、CRP係数0.70821、ENG係数−1.12
999、FTH1係数0.711809、GLUCOSE係数17.46311、GPT
係数1.087745、HBA1C係数12.05816、INSULIN係数6659
54、LEP係数0.696587、PLAT係数−0.99971、TRIG係数0.
846546、およびVCAM1係数0.995924。
2人の被験体において、表10に示したように変換したバイオマーカー値(濃度測定し
た)、lpおよびスコアを以下のように計算し、表11に記載する。
lp=(ADIPOQ*−0.66724)+(CHOL*−2.66393)+(C
RP*0.70821)+(ENG*−1.12999)+(FTH1*0.71180
9)+(GLUCOSE*17.46311)+(GPT*1.087745)+(HB
A1C*12.05816)+(INSULIN*665954)+(LEP*0.69
6587)+(PLAT*−0.99971)+(TRIG*0.846546)+(V
CAM1*0.995924)+−26.4567
DRS=10*elp/(1+elp
表11
Figure 2017062264
リスクを計算するために、分析する被験体がメンバーであるという集団の疫学データを
考慮して、以前の予測性をシフトさせる。この例では、以前の予測性が12.5%にシフ
トされている。以下の方程式を使用して、生じる新しい切片(α’)は−28.4026
である。
α’=α+ln(π/π
新しい切片を使用して、調節された線形予測子(lp’)およびリスクを、以下の方程
式を使用して計算する。リスクスコアを表12に記載する。
lp=(ADIPOQ*−0.66724)+(CHOL*−2.66393)+(C
RP*0.70821)+(ENG*−1.12999)+(FTH1*0.71180
9)+(GLUCOSE*17.46311)+(GPT*1.087745)+(HB
A1C*12.05816)+(INSULIN*665954)+(LEP*0.69
6587)+(PLAT*−0.99971)+(TRIG*0.846546)+(V
CAM1*0.995924)+−24.5108
リスク=elp’/(1+elp’
表12
Figure 2017062264
(実施例2)
Inter99コホートを使用したタンパク質バイオマーカーの選択
以下は、本発明の一部の好ましいタンパク質バイオマーカーを選択する例示的な方法の
記述である。
研究集団
Inter99コホートは、デンマーク市民登録システム(Danish Civil
Registration System)からの年齢が30〜60歳の61,301
人の被験体からなる。これはClinicalTrials.gov、識別子NCT00
289237(14)に登録された心血管病の生活習慣の介入治験であったが、この研究
で観察された2型糖尿病への進行の5年率(3.4%)は、この年齢群の進行の他の推定
に類似していた(16)。13,016人のサンプルをランダムに選択し、12,934
人が適格者であり、検査に招待し、6784人(52.5%)が調査に参加した(17)
。適格な個体(n=6536人)を5年後に再度招待し、4511人(69%)が参加し
た。空腹時血液試料、生活習慣データ、血圧、ウエスト周囲、血漿脂質、およびOGTT
の結果をベースラインおよび5年時点で収集した。「リスクがある」部分集団は、ベース
ライン時にBMI≧25kg/m、年齢≧39歳および糖尿病を有さない者として定義
した。これらの個体のうち、174人が5年経過観察の間に2型糖尿病へと進行し(転換
者)、ベースラインサンプルは160人で利用可能であった一方で、2872人は進行し
なかった(非転換者)。2型糖尿病の診断は、OGTTにおいて≧11.1mmol/l
、またはFPG≧7.0mmol/Lの2時間血漿グルコースによって定義した。非転換
者(n=472人)は転換者に対して約3:1比でランダムに選択した。
臨床的および標準の実験室測定値
人体計測の測定値、血圧、日常的な実験室測度(FPG、インスリン、脂質)、および
OGTTを、以前に記載のように行った(17)。血清は−19℃で貯蔵した。
候補バイオマーカー選択
潜在的なバイオマーカーは、糖尿病の発生に関連する検索用語を使用してPubMed
データベースを検索することによって同定した。代謝もしくは心血管障害、肥満症、細胞
死、または炎症反応に関連する経路に関与しているとして同定された260個の候補バイ
オマーカーのうち、これらのバイオマーカーのうちの89個についてアッセイ試薬を得た
。58個の候補からのデータが、試料の≧66%からの結果がアッセイの線形動的範囲内
にあることを必要とした本発明者らの品質管理基準を満たした。
分子アッセイ
58個のタンパク質用に開発したサンドイッチ免疫アッセイでは、典型的にはモノクロ
ーナル捕捉抗体および蛍光標識した検出抗体を使用した。バイオマーカー候補は、超高感
度分子計数技術(MCT)プラットフォーム(Singulex、モンタナ州St.Lo
uis)を使用して測定した。アッセイ試薬に関する詳細は以前に記載されている(18
)。手短に述べると、標識した抗体の検出を、それぞれのウェルからの液体を毛細フロー
セル内の照合空間を通してポンプするZeptX(商標)システムで行った。レーザー光
(波長約650nm)を照合空間内に向け、それぞれの標識した抗体から生じた発光(波
長668nm)を、光子検出器を備えた共焦点顕微鏡によって測定する。
モデル中のバイオマーカーには、試薬をR&D Systems(ミネソタ州Minn
eapolis)から個々に(単量体アディポネクチン(ADIPOQ))またはDuo
Setキットとして(インターロイキン2受容体A(IL2RA))、およびUnite
d States Biological(マサチューセッツ州Swampscott)
(C反応性タンパク質(CRP)、フェリチン重鎖1(FTH1))から入手した。AD
IPOQ、CRP、およびFTH1の検出抗体を製造者の指示に従ってAlexa Fl
uor(登録商標)647(Invitrogen、カリフォルニア州Carlsbad
)とコンジュゲートさせ、Millipore(マサチューセッツ州Billerica
)からのMicrocon YM−30を用いた限外濾過によって精製した。DuoSe
tキットを使用して検出された分析物は、ビオチン標識した検出抗体およびAlexa
Fluor(登録商標)647とコンジュゲートしたストレプトアビジン(Invitr
ogen)を利用した。
10μl/ウェルの全アッセイ体積中に平均1.3μlの血清を使用して、384マイ
クロウェルプレートあたり1つのバイオマーカーを測定した。バイオマーカー濃度は3つ
組の平均として計算した。アッセイは10〜10の動的範囲、≦5%のプレート内C
V、および10pg/mlの平均検出下限を有していた。
モデル開発プロセス
限定された数の最も情報価値のあるマーカーを包含するために選択する複数の統計的手
法を適用した、モデル開発プロセスを考案した。64個の候補バイオマーカーを、複数マ
ーカーモデル中への包含について評価した:6個の日常的な実験室測度(FPG、空腹時
血清インスリン、トリグリセリド、総コレステロール、HDL−コレステロール、および
LDL−コレステロール)、ならびに58個の血清タンパク質。バイオマーカー候補は、
4つの統計−学習手法の選択頻度に基づいて、モデルへの包含について選択した。4つの
手法は、U(一変量ロジスティック回帰分析)、E(小さな(≦6)多変量ロジスティッ
クモデルの徹底的列挙)、H(順方向、逆方向、および段階的な選択、クルスカル−ワリ
ス試験、ランダムフォレスト、ならびにロジスティック回帰、線形判別分析、およびサポ
ートベクターマシーンを含めた3つの異なる統計学習アルゴリズムを用いた固有遺伝子に
基づいた線形判別分析を含めた、6つの異なる発見的モデルの構築方法)、およびB(同
じ基本的な発見的モデル構築方法を使用した100個のブートストラップ複製内の選択頻
度)と呼んだ。
順列試験を使用して、バイオマーカーのモデル中の包含について選択頻度の閾値を確立
した。順列試験には、ランダムに割り当てた結果を有するデータセットを使用して選択手
順全体を繰り返した。モデルに含まれるためには、並べ替えていない(真の)結果を有す
るデータセットにおけるバイオマーカーの選択頻度は、ランダムに割り当てた結果を有す
るデータセットを使用したその選択頻度の95%信頼区間の外でなければならない。モデ
ルをより節減されたものにするために、選択されたバイオマーカーを逆方向の選択に供し
て、残ったすべてのバイオマーカーが90%の信頼水準で有意であるまでバイオマーカー
を連続的に除去した。
結果
転換者および非転換者の群のベースライン特徴を表13に要約する。
Figure 2017062264
モデル開発プロセスを64個すべての候補バイオマーカー(58個の血清タンパク質お
よび6個の日常的な実験室測度)に適用して、CRP、FTH1、グルコース、アラニン
アミノトランスフェラーゼ、およびインスリンを4つすべての手法(U、E、H、B)に
よって選択し、インスリン様増殖因子結合タンパク質2(IGFBP2)、IL2RAお
よび熱ショック70kDaタンパク質1B(HSPA1B)を3つの手法(E、H、B)
によって選択し、レプチンおよびインターロイキン18(IL18)を2つの手法(U、
E)によって選択し、ADIPOQを1つの手法(E)によって選択した。逆方向の選択
後、生じたDRSモデルには6個のバイオマーカーが含まれていた(ADIPOQ、CR
P、FTH1、glucose、IL2RA、およびinsulin)。ブートストラッ
プ再サンプリング手法を使用してこのモデルの性能を推定した。図1は、データセットの
5年2型糖尿病のリスクを評価するためのこのDRSモデルの当てはめた性能のROC曲
線下面積(AUC=0.78)を、データセットのブートストラップ再サンプリングを使
用したこのDRSモデル(AUC=0.76)と比較する。AUCの類似性は、このモデ
ルが過剰に当てはめられておらず、異なる集団においてリスクを評価するために使用した
場合に頑強である可能性が高いことを示唆している。訓練組に対する性能および隔離妥当
性確認データセットに対する性能のブートストラップ推定間の性能の類似性により、モデ
ルの性能を推定するためにブートストラップ手法を使用することが妥当性確認される。
図2は、このDRSモデルのAUCを、いくつかの日常的な実験室測度(HbA1c、
FPG、空腹時血清インスリン、OGTTからの2時間血清インスリンおよび2時間血漿
グルコース)、2つの臨床的変数(BMIおよび性別で調節したウエスト)、空腹時血糖
およびインスリンを使用したモデル、ならびに非侵襲性臨床モデル(年齢、BMI、ウエ
スト周囲、および一等親血縁者の2型糖尿病の家族歴)と比較する。このDRSモデルの
AUCは、空腹時血液試料、空腹時血糖およびインスリンを使用したモデル、人体計測の
測度、ならびに臨床的指標からの単一マーカー測度とは統計的に有意に異なる一方で、2
時間グルコース(OGTTから)および2時間インスリンと同等である(それぞれp=0
.18、p=0.70)。非侵襲性モデルの家族歴、年齢、BMIおよびウエスト周囲の
構成要素をこのDRSモデルに加えることで、当てはめがわずかに改善されたが(p=0
.0067、尤度比試験)、わずかな性能の増加しか生じなかった(AUCは0.792
対0.780、p=0.059)。女性のDRSの平均は男性よりも1.35低いことに
注目されたい(p<0.0001)。しかし、この性別の差異は糖尿病を発生するリスク
の差異を正確に反映しており、DRSの性能は両方の性別で同等である(女性および男性
でそれぞれAUC=0.770および0.783、p=0.7908)。
このネステッド症例対照研究からの結果をInter99コホート内のリスクがある集
団全体に外挿し、DRSを個体の絶対的糖尿病を発生するリスクへと変換する方法を提供
するために、ベイズの法則を適用して、BMI≧25kg/mおよび年齢≧39歳の集
団で観察された5.7%の糖尿病への5年転換率について調節した。
図3は、FPGおよび2時間グルコースを測定することによって達成されたリスクと、
このDRSモデルを使用して達成されたものとの層別化を比較する。図3Aは、DRSが
、リスクがある集団において2型糖尿病へと進行するリスクの連続的な測度を提供するこ
とを示している。図3Bは、IFGについて100mg/dLの閾値を使用したFPGク
ラスによるリスクレベルを例示する。IFG群は、試験前確率よりも1.4倍高い5年転
換のリスクを有しており、リスクがある集団の56%を構成する。図3Cは、個体を低い
、中程度、および高いリスクの群へと層別化するためにこのDRSを使用した場合の、そ
れぞれの層中のリスクのレベルを例示する。高いリスクの群中の個体は、試験前確率より
も3.5倍増加したリスクを有しており、集団の10%を構成する。低いリスクの群中の
個体は、3.5倍低いリスクを有しており、集団の54%を構成し、残りの中程度のリス
クの群は、1.3倍増加したリスクを有しており、集団の36%を構成する。AUCの比
較から予想され得るように、IGTを有する被験体(集団の14.6%)における糖尿病
を発生するリスクは24.5%であり、これは高いリスクのDRS群におけるリスクに類
似している。それにもかかわらず、DRSによって同定された低いリスクの群は1.6%
の糖尿病を発生するリスクを有しており、これは、この研究においてNFG(2.4%)
またはNGT(2.5%)のどちらかを有する被験体よりも低い。
図3
バイオマーカーおよび脂質代謝物の分析
このバイオマーカーのパネルを同定するために、血清中のタンパク質の測定に超高感度
な分子計数技術を使用して、2つの欧州のコホート(BotniaおよびInter99
)中の90個を超えるタンパク質バイオマーカー(Lyssenkoら、Diabete
s、54巻:166〜174頁、2005年:Jorgensenら、Eur. J.
Cardiovasc Prev. Rehabil、10巻:377〜386頁、20
00年)。これら2つの研究から作成したアルゴリズムにより、集団年齢≧39歳および
BMI≧25において約0.75の曲線下面積(AUC)を有する受信者動作曲線(RO
C)が生じた。
性能評価に関して、2つの直交性の基準組をマーカー選択に使用した。第1の基準は、
2つの別々の集団コホート中の糖尿病転換者の結果研究に基づいてマーカーを選択した。
マーカーの優先順位付けの段階的な手順は、1)コホート間の一変量性能の一貫性、2)
縮小および段階的な選択技法を介した次元縮小、ならびに3)1つ残す(LOO)および
逆方向の排除手順を使用した相対的な順位付けに基づいたマーカーのフィルタリングを含
む。この分析の結果を使用して、結果間を識別する生じるモデルの能力(ブートストラッ
プAUC(bsAUC)によって評価)、および尤度比試験(LRT)などのモデルの当
てはめの測度によって評価した多変量アルゴリズムにおけるマーカーの貢献の相対的強度
に従って、臨床的、タンパク質および脂質マーカーの優先順位を付けた。
第2の基準組は、脂質マーカーを、いくつかの処置に基づいた研究のメタ分析における
その一変量性能に基づいてさらに評価した。脂質マーカーは、糖尿病の処置に関連する薬
物介入および生活習慣の改変の複数の研究にわたる、その一変量性能の一貫性に基づいて
選択した。
両方の選択基準組からのマーカーリストを組み合わせ、縮小技法を使用した次元縮小に
再度提出し、および単一の結果に基づいた研究を使用したLRTによって測定されるLO
OおよびBWDの排除手順におけるその相対的性能に基づいて再度優先順位を付けた。そ
の後、そのそれぞれを相互妥当性確認したAUCを使用して単一の結果に基づいた研究に
おいて比較的に評価した、すべてのマーカーの組合せを使用して複数のモデルを構築した
徹底的検索技法を使用して、この「性能に基づいた」マーカーリストを照合した。マーカ
ーの相対的重要性は、これらのモデル内の係数のp値および再サンプリングの複数の反復
におけるマーカーの選択頻度によって評価した。
その後、「性能に基づいた」リストにおける脂質マーカーのサブセットを、分析の安定
性、測定の制限、および規定されたタイムライン内にアッセイを開発する能力の検討事項
に基づいて吟味した。この吟味手順に通らないいくつかの脂質を、良好な一変量性能、良
好なシグナル対ノイズ特徴を示し、質量−異性体の間の区別に関して制限のない、代替の
生物学的な類似体および誘導体で置き換えた。
生じたタンパク質、臨床的手段、および吟味した脂質代謝物のリストを、徹底的検索技
法に再度供した。生じたモデル例の相対的性能および相対的マーカー性能を添付の補助資
料に注記する。また、OGTTに対するモデル例の性能も含める。
表14は、高度に予測的であると同定された14個のマーカーを示し、増殖因子、サイ
トカイン、ホルモン、コレステロールエステルおよびリゾホスファチジル(lysoph
osphatidly)コリンクラスからの脂質、ならびにグルコース代謝の特定の分子
を含めた、糖尿病の発生に関連するいくつかの異なる分子クラスが含まれる。
Figure 2017062264
追加の試験の結果を、妥当性確認したアッセイを使用して、CLIAに認定されたTe
thys Clinical Laboratoryにおいて、30〜60歳の被験体で
生成した。この研究におけるAUCは0.84であった(図4を参照)。特定の脂質分子
を複数マーカーモデル内に取り込ませた予備結果では、AUCの有意な増加が示された。
これらのバイオマーカーは、インスリン耐性、肥満症、内分泌障害、および高血糖症な
どの、糖尿病への進行に関連する多くの経路にまたがる。図5は、BotniaおよびI
nter99の研究から作成した1つまたは複数のアルゴリズムにおいて糖尿病の予測に
情報価値があると示された、それぞれの経路中のマーカー数を示す。一部のマーカーは様
々な経路に重複する。
(実施例2)
妥当性確認した脂質アッセイ
生物学的試料は、単純な内部標準の添加およびタンパク質の沈殿によって以下のように
調製した。内部標準の混合物(3つの奇数鎖の類似体:CE15:1、CE17:0、L
Y17:0)を20μLの血清試料に加えた。その後、試料を少なくとも3秒間渦攪拌し
た。タンパク質を沈殿させるために、1mLの50/50のMeOH/CHClを試料
に加え、次いで少なくとも3秒間渦攪拌した。その後、試料を10分間、17000×G
で遠心分離した。続いて、上清を2mLのガラスバイアルに移し、Waters ACQ
UITY UPLCシステムのオートサンプラーに載せた。オートサンプラーは10℃に
維持した。試料(試料あたり2uL)をWaters Vangaurd BEH C1
8プレカラム(2.1×5mm、1.7um)を備えたWaters UPLC BEH
C18カラム(2.1×30mm、1.7um)に注入した。カラム区画を80℃まで
加熱した。溶媒Aは水中に5mMのNHHCOであった。溶媒BはMeOH中に5m
MのNHHCOであった。0〜1分間の間、カラムを80%の溶媒Bに維持し、その
後、1分間で100%のBまで勾配させ、100%のBで1.7分間保った。カラムをす
ぐに80%に戻し、1.2分間、再度平衡化させた。流速は1mL/分であった。Wat
ers ACQUITY UPLCをWaters Xevo TQD質量分析装置に連
結させた。分析物は陽性エレクトロスプレーによってイオン化し、質量分析装置はアルゴ
ンを衝突ガスとして用いてタンデムMSモードで稼動した。Waters MassLy
nxソフトウェアを使用して、すべての分析物および内部標準のクロマトグラフィーピー
クを自動的に積分した。その後、ピーク面積比(分析物/内部標準)を計算し、その後、
外部検量線を使用して絶対的分析物濃度へと変換した。

Claims (19)

  1. 個体における糖尿病性状態の現状を評価するため、または個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価するためのシステムであって、
    バイオマーカー測定データを取得するための手段であって、前記バイオマーカー測定データが前記個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なものである、手段;
    モデルからの出力に基づいて、前記個体における糖尿病性状態の現状を評価するため、または前記個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価するための手段であって、前記モデルが、前記バイオマーカー測定データの入力に基づいて実行される、手段;
    を含み、ここで、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)タンパク質バイオマーカーであるADIPOQ、フェリチンおよびインスリン、ならびに(iii)AC6:0、AC8:0、AC10:0、CE16:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3n6、CE18:1n9、CE18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、TGTL、DG16:0、DG18:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18:3n3、DGTL、FA16:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:2n6、FA24:0、LY16:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)、PC16:1n7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1n7、PC20:3n9、PC22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、PCdm18:1n9、PCdm16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEdm18:1n9、PE16:1n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:0、PE24:1n9、PEdm18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18:0、TG18:1n7、TG18:1n9、TG18:2n6、TG18:3n3および1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)からなる群から選択される脂質代謝物を含む、システム。
  2. 前記脂質代謝物が、CE18:2n6、CE16:1n7、CE20:3n6、CE16:0、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)、LY18:1n7、1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)ならびにLY18:1n9からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記脂質代謝物がCE18:2n6である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  4. 前記脂質代謝物がCE16:1n7である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  5. 前記脂質代謝物がCE20:3n6である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  6. 前記脂質代謝物がCE16:0である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  7. 前記脂質代謝物が1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  8. 前記脂質代謝物がLY18:1n7である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  9. 前記脂質代謝物が1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  10. 前記脂質代謝物がCE18:1n9である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  11. 前記少なくとも1つの生物学的試料中の前記バイオマーカーが前記システムによって測定されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシステム。
  12. 前記個体が糖尿病、前糖尿病、または前糖尿病性状態に罹患していると以前に診断されていない、請求項1〜11のいずれか1項に記載のシステム。
  13. 前記個体が妊娠している、請求項1〜12のいずれか1項に記載のシステム。
  14. 前記糖尿病性状態が、2型糖尿病、前糖尿病、代謝症候群、耐糖能異常、および空腹時高血糖からなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のシステム。
  15. 前記タンパク質バイオマーカーが、アディポネクチン、フェリチン、インスリン、C反応性タンパク質、ヘモグロビンA1c(HbA1c)およびインターロイキン2受容体α(IL2RA)からなり、ここで前記脂質代謝物は、CE16:1n7、CE20:3n6、CE18:2n6、CE16:0、CE18:1n9、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)ならびに1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)からなる、請求項1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
  16. 前記バイオマーカー測定データが前記糖尿病性状態の発生の予測における診断精度の度合を反映するROC曲線下面積を有し、前記ROC曲線下面積が、前記グルコース、アディポネクチン、フェリチンおよびインスリンからなるが、前記脂質代謝物からはならない対応するバイオマーカー測定データよりも、少なくとも0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、または0.15高い、請求項1〜15のいずれか1項に記載のシステム。
  17. (i)グルコース、
    (ii)タンパク質バイオマーカーであるADIPOQ、フェリチンおよびインスリン;ならびに
    (iii)AC6:0、AC8:0、AC10:0、CE16:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3n6、CE18:1n9、CE18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、TGTL、DG16:0、DG18:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18:3n3、DGTL、FA16:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:2n6、FA24:0、LY16:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)、PC16:1n7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1n7、PC20:3n9、PC22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、PCdm18:1n9、PCdm16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEdm18:1n9、PE16:1n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:0、PE24:1n9、PEdm18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18:0、TG18:1n7、TG18:1n9、TG18:2n6、TG18:3n3および1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)からなる群から選択される脂質代謝物
    であるバイオマーカーの群を測定するための試薬を含むキット。
  18. 個体における糖尿病性状態の現状を評価するため、または個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能媒体であって、
    少なくとも(i)グルコース、(ii)タンパク質バイオマーカーであるADIPOQ、フェリチンおよびインスリン、ならびに(iii)AC6:0、AC8:0、AC10:0、CE16:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3n6、CE18:1n9、CE18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、TGTL、DG16:0、DG18:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18:3n3、DGTL、FA16:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:2n6、FA24:0、LY16:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)、PC16:1n7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1n7、PC20:3n9、PC22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、PCdm18:1n9、PCdm16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEdm18:1n9、PE16:1n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:0、PE24:1n9、PEdm18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18:0、TG18:1n7、TG18:1n9、TG18:2n6、TG18:3n3および1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)からなる群から選択される脂質代謝物の測定値を表すバイオマーカー測定データを記憶するために、前記コンピュータ読取可能媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるように適合されたルーチンと、
    前記バイオマーカー測定データを分析して個体における糖尿病性状態の現状を評価するため、または個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価するために、前記コンピュータ読取可能媒体に記憶され、プロセッサによって実行されるように適合されたルーチンと
    を含むコンピュータ読取可能媒体。
  19. 個体における糖尿病性状態の現状を評価するため、または個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを評価するため医療診断試験システムであって、
    個体からの少なくとも1つの生物学的試料中のバイオマーカーの測定値の代表的なバイオマーカー測定データを収集するように適合されたデータ収集ツールであって、前記バイオマーカーが、(i)グルコース、(ii)タンパク質バイオマーカーであるADIPOQ、フェリチンおよびインスリン、ならびに(iii)AC6:0、AC8:0、AC10:0、CE16:0、CE16:1n7、CE18:0、CE18:3n6、CE18:1n9、CE18:2n6、CE20:3n6、CE20:4n3、TGTL、DG16:0、DG18:0、DG18:1n9、DG18:2n6、DG18:3n3、DGTL、FA16:0、FA16:1n7、FA18:1n9、FA18:2n6、FA24:0、LY16:1n7、LY18:1n7、LY18:1n9、1−リノレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−ホスホコリン(LY18:2n6)、PC16:1n7、PC18:2n6、PC18:3n6、PC18:1n7、PC20:3n9、PC22:4n6、PC22:5n3、PCdm18:0、PCdm18:1n9、PCdm16:0、PC20:3n6、PC20:4n3、PEdm18:1n9、PE16:1n7、PE18:2n6、PE20:2n6、PE22:0、PE24:1n9、PEdm18:0、TG16:0、TG16:1n7、TG18:0、TG18:1n7、TG18:1n9、TG18:2n6、TG18:3n3および1−オレオイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(LY18:1n7およびLY18:1n9)からなる群から選択される脂質代謝物を含む、データ収集ツールと、
    個体における糖尿病性状態の現状または個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントと前記バイオマーカーの測定値との間の相関の表示が生じるように適合された統計的分析エンジンを含む分析ツールであって、前記相関の前記表示が、実行されて結果を生じるように適合されている、分析ツールと、
    前記結果を分析して、前記個体における糖尿病性状態の現状または前記個体における糖尿病性疾患の代替エンドポイントを決定し、前記結果を指標値として表すように適合された指標計算ツールと
    を含む医療診断試験システム。
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