JP2017062060A - 環境状態制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 利用者の主観評価を入力せずとも、利用者の気分を向上させることができるように構成された、環境状態制御システムを提供すること。【解決手段】 環境状態制御システム1は、対象空間Sの環境状態を制御するための複数の環境状態制御機器(11,12,13,14)と、対象空間内の利用者の生体情報を検出するウェアラブルセンサ16)と、ウェアラブルセンサ16により検出された生体情報に基づいて、利用者の気分を指標化した気分値を推定する環境データ作成部31と、環境データ作成部31により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容を設定する動作指示データ作成部41と、設定された動作指示内容に基づいて、複数の環境状態制御機器を制御する機器制御部32と、を備える。【選択図】 図1
Description
本発明は、対象空間の環境状態を制御するための環境状態制御システムに関する。
対象空間内(例えば室内)に存在する人の主観評価を考慮して、対象空間の環境状態を制御する制御システムが従来から知られている。例えば、特許文献1は、室内の環境状態情報と、室内に存在する人(利用者)の属性情報と、利用者の温度に関する快適性についての主観評価情報とに基づいて快適度情報を生成し、生成した快適度情報に基づいて室内環境状態を制御する制御システムを開示する。また、特許文献2は、個人申告情報と、環境状態の満足率に応じた判断基準とに基づいて、制御プランを作成し、作成した制御プランに基づいて環境状態制御機器を制御する制御システムを開示する。
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1及び2に開示された制御システムによれば、環境状態を制御するに当たり、利用者が、評価情報、個人申告情報、或いは満足率等の主観評価を、制御システムに入力する必要がある。そのため利用者の主観に依存した環境状態制御が行われるに過ぎず、主観評価を入力することなしに積極的に利用者の快適性を向上させるような環境状態制御を行うことができない。
特許文献1及び2に開示された制御システムによれば、環境状態を制御するに当たり、利用者が、評価情報、個人申告情報、或いは満足率等の主観評価を、制御システムに入力する必要がある。そのため利用者の主観に依存した環境状態制御が行われるに過ぎず、主観評価を入力することなしに積極的に利用者の快適性を向上させるような環境状態制御を行うことができない。
また、利用者の「気分」は、温度に関する快適性以外の要素によっても左右される。例えば、明るさ、匂い、色温度、音量、等によっても、利用者の「気分」は左右される。特許文献1及び2に記載の制御システムによれば、利用者の温度に関する快適性を向上させることができても、利用者の「気分」までをも向上させることができない場合も起こり得る。
本発明は、利用者の主観評価を入力せずとも、利用者の気分を向上させることができるように構成された、環境状態制御システムを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、対象空間(S)の環境状態を制御するための複数の環境状態制御機器(11,12,13,14,11A)と、対象空間内の利用者の生体情報を検出する生体情報検出センサ(16,2A)と、生体情報検出センサにより検出された生体情報に基づいて、利用者の気分を指標化した値である気分値を推定する気分値推定部(31,31A)と、気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容を設定する動作指示設定部(41,31B)と、動作指示設定部にて設定された動作指示内容に基づいて、複数の環境状態制御機器を制御する機器制御部(32,31C)と、を備える、環境状態制御システム(1,1A)を提供する。
本発明は、対象空間(S)の環境状態を制御するための複数の環境状態制御機器(11,12,13,14,11A)と、対象空間内の利用者の生体情報を検出する生体情報検出センサ(16,2A)と、生体情報検出センサにより検出された生体情報に基づいて、利用者の気分を指標化した値である気分値を推定する気分値推定部(31,31A)と、気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容を設定する動作指示設定部(41,31B)と、動作指示設定部にて設定された動作指示内容に基づいて、複数の環境状態制御機器を制御する機器制御部(32,31C)と、を備える、環境状態制御システム(1,1A)を提供する。
本発明によれば、利用者の生体情報に基づいて、利用者の気分を指標化した気分値が推定される。そして、推定された気分値が悪化方向に変化した場合、すなわち利用者の気分が悪化した場合には、気分値が改善方向に変化するように、すなわち利用者の気分が改善するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容が設定される。そして、設定された動作指示内容に基づいて、複数の環境状態制御機器が制御される。このように、生体情報に基づいて利用者の気分を推定するとともに、推定した気分値に基づいて、利用者の気分が改善するように環境制御機器を制御することにより、利用者が主観評価を入力することなしに、利用者の気分を向上させることができる。
本発明において、「気分」とは、人の心身の状態を表す。「気分」は、環境に置かれた人の感じ方でもあり、例えば、快適度、好き度、ストレス度、眠気度、集中度、興味度等を表す。本発明においては、この「気分」を快適度や好き度などとし、生体情報に基づいて、これらを「気分値」として推定する。或いは、快適度と眠気度等をそれぞれ生体情報に基づいて推定し、その両者を合わせたものを「気分値」として推定してもよい。例えば、快適度を推定するにあたっては、快適感に影響する生体情報を変数とした快適度推定モデルを構築し、構築した快適度推定モデルに基づいて、快適度を推定する。
また、対象空間の環境状態は、複数の環境状態量の大きさにより表すことができる。ここで、環境状態量とは、対象空間内における利用者の気分に影響する環境要因の大きさを表す量である。環境状態量として、例えば、温度、明度、匂い度、色温度、音量、等を例示できる。従って、本発明における環境状態制御機器は、これらの複数の環境状態量の大きさを制御することができる機器である。この場合において、複数の環境状態制御機器によって、一つの環境状態量の大きさが制御されてもよいし、一つの環境状態制御機器によって、複数の環境状態量の大きさが制御されてもよい。また、本発明において、生体情報とは、人の生理状態を表す情報である。生体情報として、脳波、心拍数、呼吸数、皮膚電位、等を例示できる。
また、本発明において、気分値の変化の方向に関し、「悪化方向」とは、気分が悪化したときに気分値が変化する方向を意味する。また、気分値の変化方向に関し、「改善方向」とは、気分が向上した(改善した)ときに気分値が変化する方向を意味する。後述する例では、例えば気分値が、0〜100の数値により表される。この場合、過去から現在に向かって気分値が小さくなる方向が「悪化方向」であり、過去から現在に向かって気分値が大きくなる方向が「改善方向」である。
また、本発明において、「気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容」は、気分値が改善方向に変化するように、複数の前記環境状態制御機器の動作を定めることができるような内容である。従って、動作指示内容は、気分値を改善方向に変化させるために必要となる環境状態量の変化の方向を示すような内容でもよいし、或いは、気分値が改善方向に変化するように、各環境状態制御機器の個別具体的な動作を示す内容であってもよい。
本発明に係る環境状態制御システムは、対象空間の環境状態を表す複数の環境状態量の大きさを監視するモニタリング装置(20)をさらに備えるとよい。この場合、動作指示設定部(41)は、気分値推定部(31)により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、モニタリング装置によって監視されている複数の環境状態量の大きさの変化に基づいて動作指示内容を設定するとよい。さらにこの場合、動作指示設定部は、気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、複数の環境状態量のうち、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさに戻るように、動作指示内容を設定するとよい。
これによれば、気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、動作指示設定部は、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した環境状態量を特定する。すなわち、気分の悪化の原因となった環境状態量を特定する。そして、特定した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさ、すなわち元の大きさに戻るように、動作指示内容を設定する。このようにして設定された動作指示内容に基づいて複数の環境状態制御機器を制御することにより、利用者の悪化した気分を改善(向上)させることができる。
また、動作指示設定部は、気分値推定部が複数の利用者についての気分値を推定した場合、複数の利用者の中から優先順位の高い特定の利用者を選択し、選択した利用者についての気分値が悪化方向に変化した場合に、その気分値が改善方向に変化するように、動作指示内容を設定するとよい。これによれば、優先順位の高い利用者の気分の悪化を回避することができる。ここで、優先順位は、様々な考えに基づいて決定することができる。例えば、対象空間での滞在時間が長い利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。また、気分値が悪化方向に向かって高い利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。或いは、気分値が悪化方向に変化した量が多い利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。また、気分が悪化するまでの余裕が少ない人ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。さらに、予め利用者間で優先順位を決定しておいてもよい。
また、動作指示設定部(31B)は、気分値推定部(31A)にて推定された気分値の変化の方向が悪化方向であるか改善方向であるかを決定する気分変化方向決定部(S708)と、気分変化方向決定部により決定された気分値の変化の方向に応じて環境状態量の目標値が変化するように、目標値を設定する目標値設定部(S715,S716,S717)と、を備えるとよい。そして、機器制御部(31C)は、対象空間の環境状態量が目標値設定部にて設定された目標値となるように、環境状態制御機器(11A)を制御するとよい。これによれば、気分値に応じて変化する目標値に基づいて環境状態制御機器が制御される。つまり、利用者の気分によって環境状態制御機器の制御目標値が変化する。例えば、エアコンの目標設定温度が、利用者の気分によって、自動的に変化する。このため、利用者の気分を最優先した環境状態の制御を行うことができる。
この場合、目標値設定部は、気分変化方向決定部により決定された気分値の変化の方向と、目標値の変化の方向とに基づいて、目標値を設定するとよい。特に、気分変化方向決定部により決定された気分値の変化の方向が悪化方向であり、且つ、目標値が第一の方向に向かって変化している場合、目標値設定部は、今回の目標値(現在時刻tにおける目標値)を、前回の目標値(現在時刻tよりも前の時刻t−1における目標値)から第一の方向とは反対の方向に所定の量だけ変化させた値に設定するとよい。これによれば、気分の悪化時にある方向に変化した目標値を反対の方向に変化させることにより、利用者の気分を向上(改善)させることができる。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る環境状態制御システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る環境状態制御システム1は、例えば、居室、寝室等の対象空間S内に配設されている複数の環境状態制御機器(第一環境状態制御機器11,第二環境状態制御機器12,第三環境状態制御機器13,第四環境状態制御機器14)と、睡眠センサ15と、対象空間S内に存在する人(利用者)が装着しているウェアラブルセンサ16と、利用者が携帯しているスマートフォン等の携帯端末17と、モニタリング装置20と、入出力インターフェースを備えた制御装置30と、対象空間Sの外部に設置されたクラウドサーバ40と、により構成される。
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る環境状態制御システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る環境状態制御システム1は、例えば、居室、寝室等の対象空間S内に配設されている複数の環境状態制御機器(第一環境状態制御機器11,第二環境状態制御機器12,第三環境状態制御機器13,第四環境状態制御機器14)と、睡眠センサ15と、対象空間S内に存在する人(利用者)が装着しているウェアラブルセンサ16と、利用者が携帯しているスマートフォン等の携帯端末17と、モニタリング装置20と、入出力インターフェースを備えた制御装置30と、対象空間Sの外部に設置されたクラウドサーバ40と、により構成される。
複数の環境状態制御機器(11,12,13,14)は、それぞれ、対象空間Sの環境状態を表す複数の環境状態量(例えば、温度、照度、色温度、匂い度、音量等)を制御することができるように構成される。本実施形態では、第一環境状態制御機器11が、対象空間Sの温度を制御するエアコン、第二環境状態制御機器12が、対象空間Sの照度、色温度を制御する照明機器、第三環境状態制御機器13が、対象空間Sの匂い度を制御する香り(アロマ)制御機器及び脱臭装置、第四環境状態制御機器14が、対象空間S内に音楽を提供する音響制御機器である。しかしながら、環境状態制御機器は、上記した例示に限定されない。例えば、対象空間Sの壁面に設けられた窓に沿って設置されているカーテンやブラインドの動作を制御する動作制御機器等も、対象空間の環境音量、照度、或いは色温度を制御するための環境状態制御機器の一例として例示することができる。
モニタリング装置20は、対象空間Sの環境状態を表す複数の環境状態量を監視する。このモニタリング装置20は、例えば、対象空間Sの温度Tを検出する温度センサ21、対象空間Sの照度Lを検出する照度センサ22、対象空間Sの色温度Cを検出する色温度検出センサ23、対象空間Sの匂いの強さ(匂い度N)を検出する匂い度センサ24、対象空間S内の環境音量Vを検出する環境音量検出センサ25を含む。
また、各環境状態制御機器(11,12,13,14)は、無線LAN等の通信機能を装備しており、それぞれの環境状態制御機器の制御状態を所定の微小間隔ごとに制御装置30に出力することができるように構成される。さらに、各環境状態制御機器(11,12,13,14)は、利用者による手動操作がなされたか否かの情報を、制御装置30に出力することができるように構成される。また、モニタリング装置20も通信機能を装備しており、モニタリング装置20にて監視している対象空間Sの複数の環境状態量(温度、照度、色温度、匂い度、環境音量等)を、制御装置30に所定の微小間隔ごとに出力することができる。
睡眠センサ15は、対象空間S内で寝ている利用者の体動、心拍、呼吸の少なくとも1つの情報を取得し、取得した情報をもとに睡眠段階を推定する。そして、推定した睡眠段階を制御装置30に出力する。これにより制御装置30は睡眠段階に応じた気分値算出式を選択する。ウェアラブルセンサ16は、それを装着している利用者の生体情報を検出する。すなわち、ウェアラブルセンサ16は、生体情報検出センサである。検出する生体情報として、例えば、脳波、心拍数、呼吸数、皮膚電位、等を例示できる。ウェアラブルセンサ16により検出された生体情報は、利用者を特定するためのIDとともに携帯端末17に送信される。
携帯端末17は、受信した生体情報を利用者のIDとともに、所定の微小間隔ごとに制御装置30に送信する。また、利用者は、携帯端末17を利用して対象空間S内における気分を表す主観評価情報を入力することができる。本実施形態では、携帯端末17に「主観評価入力アプリ」がインストールされており、このアプリを起動させることにより、主観評価情報を入力することができる画面が携帯端末17に表示される。この画面には、「非常に低い」、「低い」、「やや低い」、「どちらとも言えない」、「やや高い」、「高い」、「非常に高い」といったように7段階に区分けされた項目が表示される。利用者は、これらの項目のいずれかを択一的に選択することができる。利用者がいずれかの項目を選択することにより、現在の気分の主観評価情報が携帯端末17に入力される。入力された主観評価情報は、利用者のIDとともに制御装置30に送信される。
制御装置30は、クラウドサーバ40と送受信可能に構成されている。制御装置30は、CPU,ROM,RAMを主要構成とする。制御装置30は、環境データ作成部31と、機器制御部32とを有する。環境データ作成部31は、対象空間Sの環境状態、利用者の生体情報、及び、後述する気分値を含むデータ(以下、環境データと呼ぶ)を作成し、作成した環境データをクラウドサーバ40に送信する。また、クラウドサーバ40は、動作指示データ作成部41を備えており、この動作指示データ作成部41は、制御装置30の環境データ作成部31から受信した環境データに基づいて、各環境状態制御機器(11,12,13,14)を動作させるための動作指示内容を表す動作指示データを作成し、作成した動作指示データを制御装置30に送信する。制御装置30の機器制御部32は、受信した動作指示データに表される動作指示内容に基づいて、各環境状態制御機器(11,12,13,14)を制御する。
対象空間S内に利用者が存在するとき、制御装置30の環境データ作成部31は、環境データ送信処理を、所定の時間間隔で繰り返し実行する。図2は、環境データ作成部31が実行する環境データ送信処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、環境データ作成部31は、まず、図2のステップ(以下、ステップをSと略記する)101にて、対象空間S内の利用者の生体情報を利用者のIDとともに取得する。次いで、環境データ作成部31は、S102にて、利用者の気分値を算出(推定)する。
「気分値」とは、利用者の気分を指標化した値であり、気分の推定値である。本実施形態では、気分値は、0〜100の間の数値である。この場合、気分値が0であるときに最も気分が悪化し、気分値が100であるときに最も気分が良好である。また、本実施形態において、気分値が小さくなった場合、気分値が悪化方向に変化したと言い、気分値が大きくなった場合、気分値が改善方向に変化したという。気分値が悪化方向に変化した場合、気分が悪化する。気分値が改善方向に変化した場合、気分が改善(向上)する。
環境データ作成部31は、気分値を算出(推定)するに当たり、気分値算出処理を実行する。図3は、環境データ作成部31が実行する気分値算出処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、環境データ作成部31は、まず、図3のS201にて、取得した生体情報が所定の範囲内であるか否かを判断する。取得した生体情報が所定の範囲内でない場合、環境データ作成部31は、生体情報が誤検出されたと判断する(S201:Yes)。この場合、環境データ作成部31はS202に処理を進め、再度、最新の生体情報を取得する。その後、環境データ作成部31はS203に処理を進める。なお、S202にて取得した生体情報が依然として所定の範囲内でない場合、環境データ作成部31は、生体情報が所定の範囲内に収まるまで、生体情報の取得を繰り返すことができる。一方、S201にて、入力した生体情報が所定の範囲内であると判断した場合、環境データ作成部31は、生体情報が正常に検出されたと判断する(S201:No)。この場合、環境データ作成部31はS202の処理を飛ばしてS203に処理を進める。S203では、環境データ作成部31は個人属性データを取得する。ここで、個人属性データとは、利用者の身体的特徴を表すデータである。個人属性データとして、年齢、身長、体重、性別、等を例示できる。なお、制御装置30は、複数の利用者の個人属性データが格納されたデータベースを備えている。従って、環境データ作成部31は、携帯端末17から生体情報とともに制御装置30に入力された利用者のIDから利用者を特定し、特定した利用者の個人属性データをデータベースから読み出すことにより、個人属性データを取得することができる。
続いて、環境データ作成部31は、S204にて、気分値の推定式を用いて、気分値を算出(推定)する。この場合、気分値は、気分推定モデルを用いて算出(推定)される。気分推定モデルの構築には、ロジスティック回帰モデルやニューラルネットワークモデルが用いられる。
一般的に、気分の変動により、何等かの生体情報が影響を受ける。そこで、予め実験等によって、各個人の気分が良い状態であるときの生体情報(脳波、心拍数、呼吸数、皮膚電位、等)と気分が悪い状態であるときの生体情報とを取得しておき、気分の変化に有意差がある項目を選択しておく。次いで、選択された項目に対し、回帰分析を用いて推定式(気分推定モデル)を構築する。そして、構築した推定式(気分推定モデル)に生体情報を入力することによって、気分値を算出することができる。また、個人属性データを考慮して推定式(気分推定モデル)を構築することにより、より正確に、気分を指標化することができる。この推定式は予め求められており、環境データ作成部31は、入力した生体情報及び個人属性データを推定式に代入することによって、気分値を算出する。すなわち、環境データ作成部31によって、生体情報に基づいて利用者の気分値が推定される。環境データ作成部31が、本発明の気分値推定部に相当する。その後、環境データ作成部31は、このルーチンを終了する。
環境データ作成部31は、図2のS102にて気分値を算出(推定)した後に、S103にて、モニタリング装置20に備えられる各種のセンサ(21,22,23,24,25)から制御装置30に入力された環境状態量(温度、照度、色温度、匂い度、音量、等)を取得する。続いて環境データ作成部31は、S104にて、利用者から主観評価情報が携帯端末17を介して入力されているか否かを判断する。主観評価情報が入力されている場合(S104:Yes)、環境データ作成部31は、入力された主観評価情報を取得する(S105)。一方、主観評価情報が入力されていない場合(S104:No)、環境データ作成部31はS106に処理を進める。
S106では、環境データ作成部31は、利用者が各環境状態制御機器(11,12,13,14)を手動操作したことを表す情報(手動操作情報)が入力されているか否かを判断する。手動操作情報が入力されている場合(S106:Yes)、環境データ作成部31は、入力された手動操作情報を取得する。一方、手動操作情報が入力されていない場合(S106:No),環境データ作成部31はS108に処理を進める。
S108では、環境データ作成部31は、取得した情報及び算出(推定)した気分値に基づいて環境データを作成する。図4は環境データの作成例を示す図である。図4に示すように、環境データは、環境状態量(室温T、照度L、匂い度N、色温度C、環境音量V等)、利用者のID、気分値を含む。また、主観評価情報や手動操作情報が入力されている場合、これらの情報を環境データに含ませてもよい。なお、気分値のデータは、どの利用者についてのデータかがわかるように、IDに対応して作成される。
環境データ作成部31は、図4に示すような内容を含む環境データを作成した後に、作成した環境データをクラウドサーバ40に送信する(S109)。その後、環境データ作成部31はこのルーチンを終了する。
環境データ作成部31が上記した環境データ送信処理を実行することにより、クラウドサーバ40は、一定時間間隔で環境データを受信する。クラウドサーバ40は、受信した環境データを自身が備えるデータベースに保存する。また、クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41は、受信した環境データに基づいて、動作指示データを作成し、作成した動作指示データを制御装置30に送信する。図5は、動作指示データ作成部41が動作指示データを作成及び送信するために実行する動作指示データ送信処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、動作指示データ作成部41は、まず、図5のS301にて、クラウドサーバ40が受信した最新の環境データを取得する。次いで、取得した環境データに、複数のIDが存在するか否か、すなわち複数人についての気分値および生体情報に関するデータが環境データに含まれているか否かを判断する(S302)。複数のIDが存在する場合(S302:Yes)、動作指示データ作成部41はS303に処理を進めて、優先者を選定する。
優先者を選定するために、動作指示データ作成部41は、予め定められているルールに従って、複数のIDにより特定される複数の利用者の優先順位を決定する。この場合、例えば、対象空間S内での滞在時間が長い利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。また、気分値が悪化方向に向かって高い(つまり気分値が小さい)利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。或いは、過去の環境データと最新の環境データとを比較して、気分値が悪化方向に変化した量が多い利用者ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。また、気分が悪化するまでの余裕が少ない人ほど優先順位が高くなるように、優先順位を決定してもよい。さらに、予め利用者間で優先順位を決定しておいてもよい。そして、動作指示データ作成部41は、決定された優先順位に基づき、優先順位が最も上位の利用者を、優先者として選定する。
S303にて優先者を選定した後に、動作指示データ作成部41は、S304に処理を進める。一方、S302にて複数のIDが存在しないと判断した場合(S302:No)、動作指示データ作成部41はS303の処理をスキップしてS304に処理を進める。
S304では、動作指示データ作成部41は、S303にて選定された優先者、或いは、対象空間Sに存在する唯一の利用者の気分値が悪化方向に変化したか否かを判断する。この判断は、最新の環境データから得られる利用者の現在の気分値K0と、過去の環境データから得られる利用者の過去の気分値K1とを比較することにより判断される。例えば、気分値が0〜100の数字により表され、数字が大きいほど気分が良好であると過程する。この場合、過去の気分値K1と現在の気分値K0との差ΔK(=K1−K0)を計算し、ΔKが正である場合、或いは、ΔKが正であって且つ所定の閾値よりも大きい場合に、気分値が悪化方向に変化したと判断することができる。
S304にて、気分値が悪化方向に変化していないと判断した場合(S304:No)、動作指示データ作成部41は、動作指示データを作成することなくこのルーチンを終了する。一方、S304にて、気分値が悪化方向に変化したと判断した場合(S304:Yes)、動作指示データ作成部41はS305に処理を進める。
S305では、動作指示データ作成部41は、各環境状態制御機器(11,12,13,14)の動作を制御するための動作指示内容を表す動作指示データを作成する。動作指示データ作成部41は、動作指示データを作成するために、データ作成処理を実行する。図6は、動作指示データ作成部41が実行するデータ作成処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、動作指示データ作成部41は、まず、図6のS401にて、気分値が悪化方向に変化する前後の環境状態量を取得する。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の複数の環境状態量(室温T1,照度L1,色温度C1,匂い度N1,環境音量V1等)と、気分値が悪化方向に変化した後の複数の環境状態量(室温T2,照度L2,色温度C2,匂い度N2,環境音量V2等)を取得する。この場合において、動作指示データ作成部41は、気分値が悪化方向に変化する前に入力されてクラウドサーバ40のデータベースに保存されている環境データを読み出すことにより、気分値が悪化方向に変化する前の複数の環境状態量を取得する。また、動作指示データ作成部41は、気分値が悪化方向に変化したときに入力されてクラウドサーバ40のデータベースに保存された環境データを読み出すことにより、気分値が悪化方向に変化した後の環境状態量を取得する。
次いで、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化の前後で室温Tが変化したか否か、すなわち、気分値の悪化方向への変化に伴って室温Tが変化したか否かを判断する(S402)。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の室温T1と気分値が悪化方向に変化した後の室温T2との差ΔT(=T1−T2)が、0であるか否か、または、ΔTが気分値の変化に影響を及ぼさないと考えられる程度の大きさの範囲内であるか否かに基づいて、気分値の悪化方向への変化に伴い室温Tが変化したか否かを判断する。気分値の悪化方向への変化に伴い室温Tが変化したと判断した場合(S402:Yes)、動作指示データ作成部41は、S403に処理を進め、室温動作指示内容(T動作指示内容)を取得する。T動作指示内容については後述する。その後、動作指示データ作成部41はS404に処理を進める。一方、気分値の悪化方向への変化に伴い室温Tが変化していないと判断した場合(S402:No)、動作指示データ作成部41は、S403の処理をスキップしてS404に処理を進める。
S404では、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化の前後で照度Lが変化したか否か、すなわち気分値の悪化方向への変化に伴って照度Lが変化したか否かを判断する。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の照度L1と気分値が悪化方向に変化した後の照度L2との差ΔL(=L1−L2)が、0であるか否か、または、ΔLが気分値の悪化方向への変化に影響を及ぼさないと考えられる程度の大きさの範囲内であるか否かに基づいて、気分値の悪化方向への変化に伴い照度Lが変化したか否かを判断する。気分値の悪化方向への変化に伴い照度Lが変化したと判断した場合(S404:Yes)、動作指示データ作成部41は、S405に処理を進め、照度動作指示内容(L動作指示内容)を取得する。L動作指示内容については後述する。その後、動作指示データ作成部41はS406に処理を進める。一方、気分値の悪化方向への変化に伴い照度Lが変化していないと判断した場合(S404:No)、動作指示データ作成部41は、S405の処理をスキップしてS406に処理を進める。
S406では、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化の前後で色温度Cが変化したか否かを判断する。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の色温度C1と気分値が悪化方向に変化した後の色温度C2との差ΔC(=C1−C2)が、0であるか否か、または、ΔCが気分値の悪化方向への変化に影響を及ぼさないと考えられる程度の大きさの範囲内であるか否かに基づいて、色温度Cが変化したか否かを判断する。気分値の悪化方向への変化に伴い色温度Cが変化したと判断した場合(S406:Yes)、動作指示データ作成部41は、S407に処理を進め、色温度動作指示内容(C動作指示内容)を取得する。C動作指示内容については後述する。その後、動作指示データ作成部41はS408に処理を進める。一方、気分値の悪化方向への変化に伴い色温度Cが変化していないと判断した場合(S406:No)、動作指示データ作成部41は、S407の処理をスキップしてS408に処理を進める。
S408では、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化の前後で匂い度Nが変化したか否かを判断する。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の匂い度N1と気分が悪化方向に変化した後の匂い度N2との差ΔN(=N1−N2)が、0であるか否か、または、ΔNが気分値の悪化方向への変化に影響を及ぼさないと考えられる程度の大きさの範囲内であるか否かに基づいて、気分値の悪化方向への変化に伴い匂い度Nが変化したか否かを判断する。気分値の悪化方向への変化に伴い匂い度Nが変化したと判断した場合(S408:Yes)、動作指示データ作成部41は、S409に処理を進め、匂い度動作指示内容(N動作指示内容)を取得する。N動作指示内容については後述する。その後、動作指示データ作成部41は、S410に処理を進める。一方、気分値の悪化方向への変化に伴い匂い度Nが変化していないと判断した場合(S408:No)、動作指示データ作成部41は、S409の処理をスキップしてS410に処理を進める。
S410では、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化の前後で環境音量Vが変化したか否かを判断する。具体的には、気分値が悪化方向に変化する前の環境音量V1と気分値が悪化方向に変化した後の環境音量V2との差ΔV(=V1−V2)が、0であるか否か、または、ΔVが気分値の悪化方向への変化に影響を及ぼさないと考えられる程度の大きさの範囲内であるか否かに基づいて、環境音量Vが変化したか否かを判断する。気分値の悪化方向への変化に伴い環境音量Vが変化したと判断した場合(S410:Yes)、動作指示データ作成部41は、S411に処理を進め、環境音量動作指示内容(V動作指示内容)を取得する。V動作指示内容については後述する。その後、動作指示データ作成部41はS412に処理を進める。一方、気分値の悪化方向への変化に伴い環境音量Vが変化していないと判断した場合(S410:No)、動作指示データ作成部41は、S411をスキップしてS412に処理を進める。
S402、S404,S406,S408,S410の処理の実行により、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した環境状態量が特定される。すなわち、気分の悪化の原因となった環境状態量が特定される。
S412では、動作指示データ作成部41は、動作指示データを作成する。この動作指示データは、S403,S405,S407,S409,S411にて取得した各環境状態量に関する動作指示内容を表したデータである。ここで、各環境状態量に関する動作指示内容は、悪化方向に変化している気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための指示内容、換言すれば、気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器の動作を定めることができるような内容である。従って、動作指示内容は、気分値が改善方向に変化するように、各環境状態制御機器に対して行う具体的な指示内容であってもよい。或いは、動作指示内容は、気分値が改善方向に変化するように、環境状態量をどのような方向に向かって制御するかを示唆する内容であってもよい。斯かる示唆をもって、各環境状態制御機器が行うべき動作が決定されるからである。動作指示データにより表される動作指示内容は予めルール化されている。表1は、ルール化された動作指示内容の一例である。
本実施形態では、表1に示すように、気分値の悪化方向への変化に伴い室温Tが上昇した場合、T動作指示内容は、「エアコン(第一環境状態制御機器11)の設定温度を、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した室温の変化分だけ下げる」という内容である。また、気分値の悪化方向への変化に伴い室温Tが下降した場合、T動作指示内容は、「エアコン(第一環境状態制御機器11)の設定温度を、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した室温の変化分だけ上げる」という内容である。
また、気分値の悪化方向への変化に伴い照度Lが上昇した場合には、L動作指示内容は、「気分値の悪化方向への変化に伴い変化した照度の変化分だけ照度を下げる」という内容であり、気分値の悪化方向への変化に伴い照度Lが下降した場合には、L動作指示内容は、「気分値の悪化方向への変化に伴い変化した照度の変化分だけ照度を上げる」という内容である。ここで、照度は、照明機器から発せられる明かりのみならず、窓から入射する太陽光、その他のLED機器等から発生する光等にも依存する。従って、L動作指示内容は、表1に示すような、照度をどのような方向に向かって制御するかを示唆する内容に代えて、より具体的に、照明機器(第二環境状態制御機器12)の明るさを変化させる、窓から入射する太陽光による明るさを変化させるために対象空間の窓に沿って設けられているカーテン或いはブラインドを閉める、若しくは開ける、等の内容であってもよい。
また、気分値の悪化方向への変化に伴い色温度Cが上昇した場合には、C動作指示内容は、「気分値の悪化方向への変化に伴い変化した色温度の変化分だけ色温度を下げる」という内容を表すデータであり、気分値の悪化方向への変化に伴い色温度が下降した場合には、C動作指示内容は、「気分値の悪化方向への変化に伴い変化した色温度の変化分だけ色温度を上げる」という内容である。ここで、色温度は、照明機器から発生される明かりの色のみならず、窓から入射する太陽光、その他の例えばLED機器から発生される色、にも依存する。従って、C動作指示データにより表される動作指示内容は、表1に示すような、色温度をどのような方向に向かって制御するかを示唆する内容に代えて、より具体的に、照明機器(第二環境状態制御機器12)の色を変化させる、窓から入射する太陽光による色を変化させるためにカーテン或いはブラインドを示す、若しくは開ける、または、その他のLED機器の色を変える、等の内容であってもよい。
また、気分値の悪化方向への変化に伴い匂い度Nが変化した場合には、その変化した方向によって、「香りを出す」、或いは「脱臭する」等の動作指示内容が与えられる。匂いは、香りの濃淡、利用者が感じる臭度等、様々な観点からとらえることができる。本実施形態では、匂いの変化の方向に応じて、環境状態制御機器が適切な動作を行うことができるように、N動作指示内容が定められる。例えば、表1に示すように、気分値の悪化方向への変化に伴い、香りが薄くなったという匂い度Nの変化を示す場合、S動作指示内容は、芳香剤、或いは、香り制御機器(第三環境状態制御機器13)から香りを出す、といったような内容でもよい。また、気分値の悪化方向への変化に伴い、くさくなったという匂い度Nの変化を示す場合、N動作指示内容が、脱臭装置を作動させて脱臭する、といったような内容でもよい。
また、気分値の悪化方向への変化に伴い環境音量Vが上昇した場合には、環境音量の大きさを下降させるような動作指示内容が出力される。この場合、表1に示す例では、気分値の悪化方向への変化に伴い環境音量が上昇した場合、ブラインドを閉めて外部から侵入する音の量を低減させる、等といった動作指示内容が設定される。また、環境音量Vが下降した場合、音楽を流して対象空間S内の音量を少し大きくする、といったような動作指示内容が設定される。
表1に示すような動作指示内容に基づいて、各環境状態制御機器が制御された場合、対象空間Sの環境状態は、気分値の悪化方向への変化前の状態に戻る。つまり、動作指示データ作成部41は、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさに戻るような動作指示内容により表される動作指示データを作成する。
動作指示データ作成部41は、図5のS305にて、表1に示すような動作指示内容を表す動作指示データを作成する。その後、作成した動作指示データをクラウドサーバ40のデータベースに保存する(S306)。次いで、作成した動作指示データを制御装置30に送信する(S307)。その後、動作指示データ作成部41は、このルーチンを終了する。
制御装置30の機器制御部32は、クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41から動作指示データを受信すると、各環境状態制御機器を制御するための機器制御処理を実行する。図7は、機器制御部32が実行する機器制御処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、機器制御部32は、まず、図7のS501にて、制御装置30に入力された動作指示データを取得する。次いで、取得した動作指示データにより表される動作指示内容に基いて、各環境状態制御機器を制御する。例えば、動作指示データに表されるT動作指示内容に、エアコンの設定温度を変化分上げるといった内容が含まれる場合、機器制御部32は、エアコン(第一環境状態制御機器11)の設定温度を気分値の悪化方向への変化に伴い変化した室温の変化分だけ上げる。また、動作指示データに表されるL動作指示内容に、照度を変化分下げるといった内容が含まれる場合、機器制御部32は、例えば、照明機器(第二環境状態制御機器12)の照度を気分値の悪化方向への変化に伴い変化した照度の変化分だけ下げる。このようにして機器制御部32が動作指示データに基づいて各環境状態制御機器を制御する。その後、機器制御部32はこのルーチンを終了する。
機器制御部32が上記した機器制御処理を実行することにより、気分値が悪化方向に変化したときに、各環境状態量の大きさが気分値の悪化方向への変化の前の大きさに戻るように、各環境状態制御機器が制御される。これにより、気分値が悪化方向とは反対の方向、すなわち改善方向に変化する。こうした制御の結果、利用者の気分の悪化が抑えられるとともに利用者の気分を向上させることができる。クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41が本発明の動作指示設定部に相当し、制御装置30の機器制御部32が、本発明の制御機器制御部に相当する。
このように、本実施形態に係る環境状態制御システム1は、対象空間Sの環境状態量を制御するための複数の環境状態制御機器(11,12,13,14)と、対象空間S内の利用者の生体情報を検出するウェアラブルセンサ16と、ウェアラブルセンサ16により検出された生体情報に基づいて、利用者の気分を指標化した気分値を推定する環境データ作成部31と、環境データ作成部31により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、気分値が改善方向に変化するように複数の環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容を設定する動作指示データ作成部41と、動作指示データ作成部41にて設定された動作指示内容に基づいて、複数の環境状態制御機器(11,12,13,14)を制御する機器制御部32と、を備える。
また、本実施形態に係る環境状態制御システム1は、対象空間Sの環境状態を表す複数の環境状態量の大きさを監視するモニタリング装置20を備える。そして、クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41は、制御装置30の環境データ作成部31により推定された気分値が悪化方向に変化した場合(S304:Yes)に、モニタリング装置20によって監視されている複数の環境状態量の大きさの変化に基づいて、気分値が改善方向に変化するような動作指示内容を含む動作指示データを作成する。具体的には、動作指示データ作成部41は、気分値が悪化方向に変化した場合に、気分値の悪化方向への変化に伴って変化した環境状態量を特定する(S402,S404,S406,S408,S410)とともに、気分値の悪化方向への変化に伴って変化した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさに戻るように、動作指示内容を設定する(S403,S405,S407,S409,S411)。そして、制御装置30の機器制御部32は、設定された動作指示内容に基づいて、気分値の悪化方向への変化に伴って変化した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさに戻るように、複数の環境状態制御機器を制御する。
本実施形態に係る環境状態制御システム1によれば、生体情報に基づいて利用者の気分を気分値として推定することにより、利用者自身の気分に関する主観評価を取得することなく、利用者の気分を推定することができる。また、推定した気分値が悪化方向に変化した場合には、気分値が改善方向に変化するように、複数の環境状態制御機器(11,12,13,14)が制御されるので、対象空間S内の利用者の気分を向上、或いは改善させることができる。
また、クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41は、環境データ作成部31が複数の利用者についての気分値を推定した場合、複数の利用者の中から優先順位の高い特定の利用者を選択し(S303)、選択した利用者についての気分値が悪化方向に変化した場合(S304)に、その気分値が改善方向に変化するような動作指示内容を含む動作指示データを作成する(S305)。そして、そのように作成された動作指示データに表される動作指示内容に基づいて複数の環境状態制御機器が制御される。このため、優先順位の高い利用者の気分が悪化することを回避することができる。
ところで、上記した例では、気分値の悪化方向への変化に伴って変化した環境状態量を元に戻すことにより、気分の悪化が改善されるように、各環境状態制御機器が制御される。また、このとき動作指示データにより表される動作指示内容が予めルール化されている。しかし、動作指示内容は、利用者の生活習慣状況、及び、手動操作情報を加味して、個々の利用者に応じて適宜修正することもできる。このような修正により、利用者の気分値が悪化方向に変化したときに、その日時及び時刻に応じて、最も利用者の気分が高まるように、自動的に各環境状態制御機器を制御することができる。
このような動作指示内容の修正は、クラウドサーバ40の動作指示データ作成部41が、例えば図8に示す学習処理ルーチンを実行することによりなされる。このルーチンによれば、動作指示データ作成部41は、図8のS601にて、現時点Tmにおける環境データを取得し、次いで、過去の時点Tm−1における環境データを取得する(S602)。続いて、両環境データに表される環境状態量の変化量ΔX(=Xm−Xm−1)を、所定の学習モデルに入力する(S603)。
次に、動作指示データ作成部41は、各環境制御機器(11,12,13,14)の手動操作情報を学習モデルに入力する(S604)。続いて動作指示データ作成部41は、利用者の生活習慣状況を学習モデルに入力する(S605)。ここで、利用者の生活習慣状況は、利用者が対象空間Sに存在する時刻、日時、滞在時間、及び、利用者が対象空間Sに存在しているときにおける気分値の変化状況及び各環境状態制御機器の手動操作状況、等に基づいて、推定することができる。動作指示データ作成部41は、このようにして推定した利用者の生活習慣状況、例えば、利用者が、いつ対象空間Sに入り、何時間滞在した後退出し、その間にどのような環境状態制御機器を手動操作したか、等を、学習モデルに入力する。
次いで、動作指示データ作成部41は、学習モデルに上記した情報を入力した結果、学習モデルから得られる動作情報を取得する(S606)。そして、得られた動作情報を基に、動作指示データに表される動作指示内容を修正する(S608)。その後、動作指示データ作成部は41は、このルーチンを終了する。
動作指示データ作成部41が上記した学習処理ルーチンを逐次実行することにより、動作指示データ作成部41は、利用者の生活習慣状況及び手動操作情報を加味した精度の高い動作指示を、制御装置30に送信することができる。例えば、毎朝、決まった時刻に起床してリビング(対象空間)に移動する利用者を想定する。リビングに移動してきたときに、特に夏場などで室温が高くて不快と感じ、気分値が悪化方向に大きく移動したならば、制御装置30の機器制御部32が、動作指示内容に基づいて、エアコンを自動的に起動させるとともに、エアコンの設定温度が低下するようにエアコンを制御することができる。エアコンの起動後、未だ快適度(気分値)が低いようであれば、設定温度をさらに低下させ、或いは風量が大きくなるようにエアコンが制御される。一方、室温がさらに下がって利用者の快適度(気分値)が不快方向(悪化方向)に向かうならば、温度を下げ過ぎたと判断して、設定温度を上げるようにエアコンが制御される。このような動作を繰り返すことで、利用者の快適度(気分値)が高くなるようにエアコンが制御される。
また、夏の早朝の同時刻にリビングに移動してきた利用者が、手動で大きくエアコンの設定温度を下げるという手動操作情報が入力された場合、利用者が夏の早朝にリビングに入って気分が悪化した際に、最初からエアコンを最大風量で駆動させ、且つ設定温度を低くすることが可能となる。さらには、10分後には設定温度が例えば26℃になることが利用者にとって最も快適度が高く維持されるということが学習によりわかっているのであれば、経過時間と共に設定温度を上昇させるとともに風量を徐々に小さくして10分後には室内温度を26℃にすることができる。
また、上記したような利用者の生活習慣状況及び手動操作情報を加味した環境状態制御機器の制御を繰り返すことによって、所定の決められた制御ルート(制御パターン)の重みが大きくなる。図9に、所定の制御ルートが重みつけられることによって、制御の最適ルートが決定されたイメージを示す。図9では、夏の朝の7時において、利用者の生活習慣がパターン3により表され、且つ、利用者によるエアコンの手動操作がパターン3であるとき、エアコンの自動操作のパターンをパターン4とすることによって、利用者が非常に快適に感じるというルートの重み付けが大きくされている。本実施形態では、そのように重みが大きくなったルートを確立し、確立したルートに従って環境状態制御機器を気分値の悪化に応じて制御することにより、利用者の気分の向上に寄与することができる。
また、上記したように、利用者は、自由に自分の気分の主観評価情報を携帯端末17に入力できる。入力された主観評価は携帯端末17から制御装置30に入力され、さらに制御装置30からクラウドサーバ40に受け渡される。クラウドサーバ40は、受け渡された主観評価と、そのときの気分値との対応関係を記憶する。
このような主観評価と気分値との対応関係をクラウドサーバ40のデータベースに蓄積し、蓄積された対応関係から、主観評価の各段階別に、気分値の確立密度分布を得ることができる。図10に、主観評価が「やや快適」である場合における、気分値(快適感確率値)の確立密度分布の例を示す。図10の横軸が気分値(快適感確率値)であり、縦軸が確立密度である。また、図11は、それぞれの主観評価ごとに求められた気分値の確立密度分布を、気分値(快適感確率値)を横軸として並べた図である。図11において、主観評価が「非常に不快」である場合における気分値の確率密度分布がグラフP1により表され、主観評価が「不快」である場合における気分値の確率密度分布がグラフP2により表され、主観評価が「やや不快」である場合における気分値の確率密度分布がグラフP3により表され、主観評価が「どちらとも言えない」である場合における気分値の確立密度分布がグラフP4により表され、主観評価が「やや快適」である場合における気分値の確立密度分布がグラフP5により表され、主観評価が「快適」である場合における気分値の確立密度分布がグラフP6に表され、主観評価が「非常に快適」である場合における気分値の確立密度分布がグラフP7により表される。
図11に示すように、気分値が改善方向に向かう(高まる)ほど、主観評価が良い方向に向かう。また、主観評価の各段階別に得られる各確率密度分布のうち、隣接する確率密度分布の交点における気分値を、主観評価の境界にすることで、主観評価と気分値の範囲とを対応付けることができる。具体的には、図11において、グラフP1とグラフP2との交点Q1における気分値が、「非常に不快」と「不快」との境界を表す気分値であり、グラフP2とグラフP3との交点Q2における気分値が、「不快」と「やや不快」との境界を表す気分値であり、グラフP3とグラフP4との交点Q3における気分値が、「やや不快」と「どちらとも言えない」との境界を表す気分値であり、グラフP4とグラフP5との交点Q4における気分値が、「どちらとも言えない」と「やや快適」との境界を表す気分値であり、グラフP5とグラフP6との交点Q5における気分値が、「やや快適」と「快適」との境界を表す気分値であり、グラフP6とグラフP7との交点Q6における気分値が、「快適」と「非常に快適」との境界を表す気分値である。
この対応付けにより、利用者の主観に合った環境状態の制御を実現できる。例えば、現在の対象空間Sの環境状態について、Aさんが「どちらとも言えない」という主観評価をする気分値の範囲が40〜60であり、Bさんが「どちらとも言えない」という主観評価をする気分値の範囲が50〜60であったとする。AさんとBさんが対象空間S内に居り、室温が上昇してBさんの気分値が60から50に下がったとする。このときAさんの気分値も60から50に下がったとすると、Aさんは「やや不快」までに余裕があるが、Bさんは、それ以上室温が上昇すると「やや不快」と感じる可能性が高い。したがって、この場合には、室温を下げる制御を実行する。このように、複数人の気分値から得られる主観評価に基づいて環境状態を制御することにより、対象空間Sに存在する全ての利用者の気分値を、良好に保つことが可能になる。また、対象空間Sに複数の利用者が存在する場合、動作指示データ作成部41が動作指示データ送信処理を実行する際に、図5のS303にて、「やや不快」までの余裕が最も少ない人を優先者に選定することもできる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態では、推定した気分値の変化の方向に応じて環境状態制御機器の目標値を設定することによって、気分値が改善方向に変化するように環境状態制御機器を制御する例について説明する。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態では、推定した気分値の変化の方向に応じて環境状態制御機器の目標値を設定することによって、気分値が改善方向に変化するように環境状態制御機器を制御する例について説明する。
図12は、本実施形態に係る環境状態制御システム1Aの概略構成を示す図である。図12に示すように、環境状態制御システム1Aは、生体情報計測部2Aと、制御装置30Aと、環境状態制御機器としてのエアコン11Aとを備える。生体情報計測部2Aは、上記第一実施形態におけるウェアラブルセンサに相当し、対象空間S内の利用者の生体情報を検出し、検出した生体情報を制御装置30Aに送信する。
制御装置30Aは、快適値推定部31Aと、温度設定部31Bと、機器制御部31Cと、記憶部31Dとを備える。快適値推定部31Aは、対象空間S内の利用者の温度に関する快適性を表す快適値を推定する。「快適値」は、上記第一実施形態にて説明した気分値の一種であり、人の温冷感に関する気分を指標化した値と言うことができる。温度設定部31Bは、快適値に基づいて、エアコン11Aの設定温度(快適温度)を設定する。機器制御部31Cは、設定温度に基づいて、エアコン11Aの動作を制御する。この設定温度が、本発明における、環境状態量(温度)の目標値に相当する。
快適値推定部31Aは、生体情報計測部2Aから入力される生体情報に基づいて、所定の時間間隔で快適値を推定する。推定された快適値は記憶部31Dに保存される。快適値の推定方法は、上記第一実施形態で説明した気分値の推定方法と基本的には同一であるので、その説明は省略する。また、以下の説明において、時刻tにおける快適値を、Feel[t]と表す。
温度設定部31Bは、所定の時間間隔で設定温度を設定する。設定温度は記憶部31Dに保存される。この設定温度は、快適値に応じて変化する。以下の説明において、現在時刻tにおける設定温度を、SetTemp[t]と表す。
温度設定部31Bは、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を設定するために、温度設定処理を実行する。図13A,13B,13C,13Dは、温度設定部31Bが実行する温度設定処理ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが起動すると、温度設定部31Bは、まず、図13AのS701にて、現在時刻tにおける快適値Feel[t]を記憶部31Dから取得する。次いで、温度設定部31Bは、現在時刻tよりも前の時刻(以下、前回時刻)t−1における快適値Feel[t−1]が記憶部31Dに保存されているか否かを判断する(S702)。快適値Feel[t−1]が記憶部31Dに保存されていない場合(S702:No)、温度設定部31Bは、S706にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を基準温度StdTempに設定し、このルーチンを終了する。ここで、基準温度StdTempは、予め設定されたデフォルトの温度でも良いし、或いは、利用者が任意に定めてもよい。
また、快適値Feel[t−1]が記憶部31Dに保存されている場合(S702:Yes)、温度設定部31Bは、S703に処理を進める。S703では、温度設定部31Bは、時刻t−1よりも前の時刻(以下、前々回時刻)t−2における快適値Feel[t−2]が記憶部31Dに保存されているか否かを判断する。快適値Feel[t−2]が記憶部31Dに保存されていない場合(S703:No)、温度設定部31Bは、S706にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を基準温度StdTempに設定し、このルーチンを終了する。
また、快適値Feel[t−2]が記憶部31Dに保存されている場合(S703:Yes)、温度設定部31Bは、S704に処理を進める。S704では、温度設定部31Bは、快適値Feel[t]が、第一基準快適値Fth1よりも大きいか否かを判断する。第一基準快適値Fth1は、快適値がそれよりも大きい場合には利用者が十分に快適であると感じられる快適値の閾値として予め定められる。従って、快適値Feel[t]が第一基準快適値Fth1よりも大きい場合(S704:Yes)、温度設定部31Bは、利用者が快適であると判断する。この場合、温度設定部31Bは、S705にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]に設定する。つまり、設定温度を変更しない。その後、温度設定部31Bは、このルーチンを終了する。
また、S704において、快適値Feel[t]が第一基準快適値Fth1以下であると判断した場合(S704:No)、温度設定部31Bは、利用者が快適ではないと判断する。この場合、温度設定部31Bは、図13BのS707に処理を進める。
S707では、温度設定部31Bは、前々回時刻t−2における設定温度SetTemp[t−2]と、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]とに基づいて、温度変化方向D_Tempを決定する。この温度変化方向D_Tempは、前回時刻t−1における設定温度の変化の方向を表す。前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]が前々回時刻t−2における設定温度SetTemp[t−2]よりも大きい場合、設定温度は上昇していることになる。つまり、設定温度が高くなる方向に変化している。この場合、温度変化方向D_Tempが「HOT」に決定される。また、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]が前々回時刻t−2における設定温度SetTemp[t−2]と等しい場合、設定温度は変化していないことになる。この場合、温度変化方向D_Tempが「KEEP」に決定される。また、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]が前々回時刻t−2における設定温度SetTemp[t−2]よりも小さい場合、設定温度は下降していることになる。つまり、設定温度が低くなる方向に変化している。この場合、温度変化方向D_Tempが「COLD」に決定される。
上記のようにして温度変化方向D_Tempを決定した後に、温度設定部31Bは、S708に処理を進め、前回時刻t−1における快適値Feel[t−1]と現在時刻tにおける快適値Feel[t]とに基づいて、快適感変化方向D_Feelを決定する。この快適感変化方向D_Feelは、現在時刻tにおける利用者の快適感の変化の方向を表す。現在時刻tにおける快適値Feel[t]が前回時刻t−1における快適値Feel[t−1]よりも大きい場合、快適感は上昇していることになる。この場合、快適感変化方向D_Feelが「UP」に決定される。また、現在時刻tにおける快適値Feel[t]が前回時刻t−1における快適値Feel[t−1]に等しい場合、快適感は変化していないことになる。この場合、快適感変化方向D_Feelが「STAY」に決定される。また、現在時刻tにおける快適値Feel[t]が前回時刻t−1における快適値Feel[t−1]よりも小さい場合、快適感は低下(悪化)していることになる。この場合、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」に決定される。
上記のようにして快適感変化方向D_Feelを決定した後に、温度設定部31Bは、S709に処理を進め、現在時刻tにおける快適値Feel[t]に基づいて、温度変更量S_Tempを設定する。具体的には、現在時刻tにおける快適値Feel[t]が第一基準快適値Fth1未満であり且つ第二基準快適値Fth2(<Fth1)よりも大きい場合(Fth2<Feel[t]<Fth1)、温度変更量S_Tempが0.5に設定される。また、快適値Feel[t]が第二基準快適値Fth2よりも小さく第三基準快適値Fth3(<Fth2)よりも大きい場合(Fth3<Feel[t]<Fth2)、温度変更量S_Tempが1.0に設定される。また、快適値Feel[t]が第三基準快適値Fth3よりも小さい場合(Feel[t]<Fth3)、温度変更量S_Tempが2.0に設定される。
上記のようにして温度変更量S_Tempを設定することにより、現在時刻tにおける快適値Feel[t]が小さいほど、すなわち快適感が低いほど、温度変更量S_Tempが大きく設定される。表2に、快適感と温度変更量S_Tempとの関係を示す。
表2に示すように、快適感が、快適まではいかないまでも、やや不快程度である場合(Fth2<Feel[t]<Fth1)、温度変更量S_Tempが0.5に設定され、快適感が不快である場合(Fth3<Feel[t]<Fth2)、温度変更量S_Tempが1.0に設定され、快適感が非常に不快である場合(Feel[t]<Fth3)、温度変更量S_Tempが2.0に設定される。
上記のようにして温度変更量S_Tempを設定した後に、温度設定部31Bは、図13CのS710に処理を進める。S710では、温度設定部31Bは、温度変化方向D_Tempが「HOT」であるか否かを判断する。D_Tempが「HOT」である場合(S710:Yes)、温度設定部31Bは、S713に処理を進め、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」であるか否かを判断する。D_Feelが「DOWN」である場合(S713:Yes)、温度設定部31Bは、S715にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]から温度変更量S_Tempを減算した温度に設定する。つまり、設定温度が上昇した結果、快適感が低下した場合(S710Yes、S713:Yes)、設定温度を下げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S713にて、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」ではないと判断した場合(S713:No)、温度設定部31Bは、S716に処理を進め、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]に温度変更量S_Tempを加算した温度に設定する。つまり、設定温度が上昇した結果、快適感が上昇した場合、或いは、設定温度が上昇しても快適感が変化しない場合(S710:Yes、S713:No)、その設定温度の上昇傾向を維持するために、設定温度を上げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S710にて、温度変化方向D_Tempが「HOT」ではないと判断した場合(S710:No)、温度設定部31Bは、S711に処理を進め、温度変化方向D_Tempが「COLD」であるか否かを判断する。温度変化方向D_Tempが「COLD」である場合(S711:Yes)、温度設定部31Bは、S714に処理を進め、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」であるか否かを判断する。快適感変化方向D_Feelが「DOWN」である場合(S714:Yes)、温度設定部31Bは、S716に処理を進め、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]に温度変更量S_Tempを加算した温度に設定する。つまり、設定温度が低下した結果、快適感が低下した場合(S711:Yes、S714:Yes)、設定温度を上げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S714にて、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」ではないと判断した場合(S714:No)、温度設定部31Bは、S715に処理を進め、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]から温度変更量S_Tempを減算した温度に設定する。つまり、設定温度が低下した結果、快適感が上昇した場合、或いは、設定温度が低下しても、快適感が変化しない場合(S711:Yes、S714:No)、その設定温度の低下傾向を維持するために、設定温度を下げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S711にて、温度変化方向D_Tempが「COLD」ではないと判断した場合(S711:No)、温度設定部31BはS712に処理を進める。S712に処理が進む場合は、温度変化方向D_Tempが「KEEP」の場合である。S712では、温度設定部31Bは、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」であるか否かを判断する。快適感変化方向D_Feelが「DOWN」ではない場合(S712:No)、温度設定部31BはS717に処理を進める。S712の判定結果がNoである場合は、設定温度を変化しなくても、快適感が上昇している状態、或いは、設定温度が変化しておらず且つ快適感が変化していない状態である。この場合、温度設定部31Bは、S717に処理を進め、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1」に設定する。つまり、設定温度を変化しない。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S712にて、快適感変化方向D_Feelが「DOWN」であると判断した場合(S712:Yes)、温度設定部31Bは、図13DのS718に処理を進める。S718では、温度設定部31Bは、前回時刻t−1における設定温度SetTmp[t−1]が基準温度StdTemp以上であるか否かを判断する。前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]が基準温度StdTemp以上である場合(S718:Yes)、温度設定部31Bは、S715にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]から温度変更量S_Tempを減算した温度に設定する。つまり、設定温度が変化しておらず、且つ、快適感が低下した場合であって、設定温度が基準温度以上である場合、設定温度を基準温度に近づけるために、設定温度を下げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
また、S718にて、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]が基準温度StdTemp未満であると判断した場合(S718:No)、温度設定部31Bは、S716にて、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]に温度変更量S_Tempを加算した温度に設定する。つまり、設定温度が変化しておらず、且つ、快適感が低下した場合であって、設定温度が基準温度未満である場合、設定温度を基準温度に近づけるために、設定温度を上げる。その後、温度設定部31Bはこのルーチンを終了する。
温度設定部31Bが上記した温度設定処理を実行することにより、現在時刻tにける設定温度SetTemp[t]が設定される。そして、制御装置30Aの機器制御部31Cが、設定された設定温度SetTemp[t]に基づいて、エアコン11Aを制御する。
温度設定部31Bによって設定される現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]の温度指示方向を、温度変化方向D_Tempと快適感変化方向D_Feelとともに、表3に示す。ここで、温度指示方向とは、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]が、前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]から変化する方向を表す。現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]が前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]よりも高い場合、温度指示方向は、「HOT」と表される。現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]が前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]よりも低い場合、温度指示方向は「COLD]と表される。現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]が前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]と同じである場合、温度指示方向は「KEEP」と表される。
表3に示すように、温度指示方向は、温度変化方向と、快適感変化方向とに基づいて定められる。温度指示方向により定められる方向に増減するように現在時刻tにおける設定温度が設定されるのであるから、設定温度は、温度変化方向と、快適感変化方向とに基づいて設定されることになる。特に、快適感変化方向が悪化方向(「DOWN」)であり、それとともに設定温度が第一の方向(例えば「HOT」)に向かって変化した場合、温度設定部31Bは、今回の目標値、すなわち現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回の目標値、すなわち前回時刻t−1における設定温度SetTemp[t−1]から第一の方向とは反対の方向(例えば「COLD」)に所定の量(S_Temp)だけ変化させた値に設定する。こうして、快適感が低下したときに変化した目標値の方向を反対の方向に変化させることにより、利用者の気分を向上(改善)させることができる。
図14は、本実施形態に係る制御の一例を示すグラフである。図14において、太い実線が、設定温度の推移を表し、細い実線が、室内温度の推移を表す。図14に示すグラフは、暖房時における温度変化を示す。図14に示すように、前回(時刻t−1)における設定温度(22℃)の方が前々回(時刻t−2)における設定温度(20℃)よりも高いので、温度変化方向D_Tempは「HOT」である。また、今回(現在時刻t)の快適値(60)の方が前回(時刻t−1)の快適値(40)よりも高いので、快適感変化方向D_Feelは「UP」である。また、今回の快適値(60)が、「やや不快」である場合、温度変更量S_Tempは0.5である。温度変化方向が「HOT」であり、快適感変化方向が「UP」である場合、表3より、温度指示方向が「UP」である。従って、今回(現在時刻t)の設定温度は、前回の設定温度+0.5℃、すなわち、23.5℃ということになる。
また、図15は、初期室温を低温(10℃)、中温(25℃)、高温(40℃)に設定した場合における、設定温度、室温、及び快適値の推移をシミュレーションした結果を示すグラフである。図15(a)が、初期室温が低温(10℃)である場合における温度及び快適値の推移を表し、図15(b)が、初期室温が中温(25℃)である場合における温度及び快適値の推移を表し、図15(c)が、初期温度が高温(40℃)である場合における温度及び快適値の推移を表す。また、図15(a),(b),(c)において、実線のグラフが設定温度の推移を示し、点線のグラフが室温の推移を示し、一点鎖線のグラフが快適値の推移を示す。図15に示すように、10回程度の設定温度の調整を行うことで、ほぼ適正温度に室温を制御できることがわかる。
このように、本実施形態に係る環境状態制御システム1Aの制御装置30Aに備えられる温度設定部31Bは、快適値の変化の方向(D_Feel)が悪化方向(DOWN)であるか改善方向(UP)であるかを決定する快適値変化方向決定部(S708)と、決定された快適値の変化の方向に応じて目標値(設定温度)が変化するように、目標値を設定する目標値設定部(S715,S716,S717)と、を備える。そして、機器制御部31Cが、対象空間の温度が目標値(設定温度)となるように、エアコン11Aを制御する。S708の処理が、本発明の気分変化方向決定部に相当し、S715,S716,S717の処理が、本発明の目標値設定部に相当する。
また、温度設定部31Bは、快適値変化方向決定部により決定された快適値の変化の方向(D_Feel)と、目標値(設定温度)の変化の方向(D_Temp)とに基づいて、設定温度を設定する。具体的には、気分の変化の方向が悪化方向(D_Feel=DOWN)であり、設定温度が第一の方向(例えばD_Temp=HOTである方向)に向かって変化した場合、温度設定部31Bは、現在時刻tにおける設定温度SetTemp[t]を、前回の設定温度SetTemp[t−1]から第一の方向とは反対の方向(例えばD_Temp=COLDである方向)に所定の量(S_Temp)だけ変化させた値に設定する。こうした設定温度の設定により、悪化した利用者の気分を向上(改善)させることができる。
さらに、本実施形態によれば、快適感に応じて、設定温度の温度変更量S_Tempを設定している。具体的には、快適値が小さいほど、温度変更量S_Tempが大きくなるように、温度変更量S_Tempが設定される。これにより、利用者が快適と感じられる温度に達するまでの時間を短縮することができる。また、外乱により一時的に対象空間の温度が乱れて快適感が大きく損なわれた場合でも、温度変更量が大きくなって設定温度が大きく変わるので、その変動が速やかに抑えられる。従って、安定した温度調整が実現される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることはない。例えば、上記第二実施形態においては、エアコンの制御によって対象空間の温度を制御する例を示したが、対象空間のそれ以外の環境状態量(例えば、照度、匂い、音量等)を制御するように構成してもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1,1A…環境状態制御システム、2A…生体情報計測部(生体情報検出センサ)、11…第一環境状態制御機器、11A…エアコン(環境状態制御機器)、12…第二環境状態制御機器、13…第三環境状態制御機器、14…第四環境状態制御機器、15…睡眠センサ、16…ウェアラブルセンサ(生体情報検出センサ)、17…携帯端末、20…モニタリング装置、21…温度センサ、22…照度センサ、23…色温度検出センサ、24…匂い度センサ、25…環境音量検出センサ、30,30A…制御装置、31…環境データ作成部(気分値推定部)、31A…快適値推定部(気分値推定部)、31B…温度設定部(動作指示設定部)、31C…機器制御部、31D…記憶部、32…機器制御部(制御機器制御部)、40…クラウドサーバ、41…動作指示データ作成部(動作指示設定部)、S…対象空間、S708…気分変化方向決定部、S715,S716,S717…目標値設定部
Claims (6)
- 対象空間の複数の環境状態量を制御するための複数の環境状態制御機器と、
対象空間内の利用者の生体情報を検出する生体情報検出センサと、
前記生体情報検出センサにより検出された生体情報に基づいて、前記利用者の気分を指標化した値である気分値を推定する気分値推定部と、
前記気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、前記気分値が改善方向に変化するように複数の前記環境状態制御機器を動作させるための動作指示内容を設定する動作指示設定部と、
前記動作指示設定部にて設定された動作指示内容に基づいて、複数の前記環境状態制御機器を制御する機器制御部と、
を備える、環境状態制御システム。 - 請求項1に記載の環境状態制御システムにおいて、
対象空間の環境状態を表す複数の環境状態量の大きさを監視するモニタリング装置をさらに備え、
前記動作指示設定部は、前記気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、前記モニタリング装置によって監視されている複数の環境状態量の大きさの変化に基づいて、前記動作指示内容設定する、環境状態制御システム。 - 請求項2に記載の環境状態制御システムにおいて、
前記動作指示設定部は、前記気分値推定部により推定された気分値が悪化方向に変化した場合に、前記複数の環境状態量のうち、気分値の悪化方向への変化に伴い変化した環境状態量の大きさが、気分値の悪化方向への変化前における大きさに戻るように、前記動作指示内容を設定する、環境状態制御システム。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の環境状態制御システムにおいて、
前記動作指示設定部は、前記気分値推定部が複数の利用者についての気分値を推定した場合、複数の利用者の中から優先順位の高い特定の利用者を選択し、選択した利用者についての前記気分値が悪化方向に変化した場合に、その気分値が改善方向に変化するように、前記動作指示内容を設定する、環境状態制御システム。 - 請求項1に記載の環境状態制御システムにおいて、
前記動作指示設定部は、
前記気分値推定部にて推定された気分値の変化の方向が悪化方向であるか改善方向であるかを決定する気分変化方向決定部と、
前記気分変化方向決定部により決定された気分値の変化の方向に応じて環境状態量の目標値が変化するように、前記目標値を設定する目標値設定部と、を備え、
前記機器制御部は、対象空間の環境状態量が前記目標値設定部にて設定された前記目標値となるように、前記環境状態制御機器を制御する、環境状態制御システム。 - 請求項5に記載の環境状態制御システムにおいて、
前記目標値設定部は、前記気分変化方向決定部により決定された気分値の変化の方向と、前記目標値の変化の方向とに基づいて、前記目標値を設定する、環境状態制御システム。
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Legal Events
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