JP2017061592A - シリコーン多孔体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元連通気泡構造を有する多孔体を製造する抽出法は種々提案されているが、得られた多孔体において連通気泡(連泡)を構成する骨格は脆弱であり、負荷が加わると圧縮歪みが残留してしまう課題があった。【解決手段】液状シリコーン原料と水溶性の気泡形成材料とを混練して該気泡形成材料が分散された未架橋のシリコーン混合物を得、前記混合物を付加反応させて架橋されたシリコーン成形体とし、前記シリコーン成形体を水に接触させて前記水溶性の気泡形成材料を抽出除去して、3次元連通気泡構造を有するシリコーン多孔体を製造することにより、水で水溶性の気泡形成材料を抽出除去するに先立って、シリコーン成形体は架橋されているので、しっかりとした骨格の3次元連通気泡構造を有するシリコーン多孔体が得られる。【選択図】図1

Description

この発明は、3次元連通気泡構造を有するシリコーン多孔体の製造方法に関するものである。
3次元で連通した気泡(連泡)を有する多孔体を製造する方法として、(1)主材料中に発泡材を混入し、該発泡材から発生する窒素等のガスにより気泡を形成させる化学発泡法や、(2)主材料中に予め気泡形成材料を混入・分散させた後に、該気泡形成材料を取り除いて気泡(空腔)を形成する抽出法等が採用されている。前記発泡法の場合は、種々の主材料を利用し得る利点がある一方で、発生する気泡径を均一にする制御が難しく、また数十μmといった微小径の気泡形成は一般に困難である。これに対し前記抽出法では、形成される気泡径等は使用する気泡材の大きさ(寸法)に依存するので、気泡の均一性および大きさを任意に制御し得る長所がある。
前記の抽出法は、以下に概説する湿式法と乾式法とに大別される。
(1)湿式法
主材料を良溶媒に溶解させ、これに気泡形成材料を混合・混練して均一に分散させた後に、所定形状に成形した主材料を得る。次いで、主材料の貧溶媒であって、かつ前記気泡形成材料を溶解させ得る溶媒を用いて、該気泡形成材料だけを溶解・除去する方法。ここに貧溶媒とは、ある物質に対して溶解度の小さい溶媒をいい、逆に良溶媒は溶解度が大きい溶媒をいう。
(2)乾式法
主材料を加熱して溶解状態とし、これに気泡形成材料を混合・混練して均一に分散させた後に、所定形状に成形した主材料を得る。次いで、この主材料の貧溶媒であって、かつ前記気泡形成材料を溶解させ得る溶媒を用いて、該気泡形成材料だけを溶解・除去する方法。
(3)更に、別の抽出法としてエマルジョン法がある。これは、液状の主材料に水および/または水溶性ポリマーを混合・混練して均一に分散させた後に、所定形状に成形された主材料を得、次いでこの主材料から水を除去する方法である。
特開2001−302839号公報 特許第2571881号公報 特開2008−150552号公報
前記湿式法を採用して3次元連通気泡構造の多孔体を得る手段として、特開2001−302839号公報に記載の発明が存在する。これは、主材料として熱可塑性樹脂を用いるものである。しかし、この熱可塑性樹脂を気泡形成材料および高分子化合物と共に混練する為には、該熱可塑性樹脂の融点以上に加熱する必要があるので、手間と工程が掛かり生産性が低い。また、得られた多孔質体を使用する温度は、前記熱可塑樹脂の融点に左右されて必ずしも高くなく、耐熱性が充分であるとはいえない。
前記エマルジョン法により3次元連通気泡構造の多孔体を製造する方法としては、例えば特許第2571881号公報に記載の発明がある。この発明では、水性のエマルジョンから水分を除去することにより多孔質化を行っている。この技術では、均質な多孔体を得るため真空脱泡法で脱泡しており、大きな穴が形成されることによる不良を防止している。
3次元連通気泡構造の多孔体の発明として、特開2008−150552号公報に記載の発明が存在する。しかしこれは、気泡形成の為に熱分解型発泡剤を用いるものであって、均一な気孔径を得る制御が難しい。
この発明は、従来の3次元連通気泡構造を有する多孔体の製造方法に内在している前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたもので、通気性、物理的強度および弾性に優れ、しかも水を気泡形成材料の抽出に使用することができるシリコーン多孔体の製造方法を提供するものである。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため請求項1に記載の発明は、シリコーン原料と水溶性の気泡形成材料とを混練して該気泡形成材料が分散された未架橋のシリコーン混合物を得る分散工程と、前記混合物を所定形状に成形して架橋したシリコーン成形体とする架橋工程と、前記シリコーン成形体を水に接触させて前記水溶性の気泡形成材料を抽出除去する抽出除去工程とからなることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、水により水溶性の気泡形成材料を抽出除去するに先立って、シリコーン成形体は架橋されているので、しっかりとした骨格を有して物理的強度や通気性、弾性に優れた3次元連通気泡構造のシリコーン多孔体が得られる大きな利点がある。
請求項3に記載の発明は、前記水溶性の気泡形成材料が、式(1)RO(CHCHO)で示されるアルキルエーテル(但し、Rは炭化水素基であり、Rは水素または炭化水素基である)からなる水溶性有機物を少なくとも1種類以上含むことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、水溶性の気泡形成材料にはアルキルエーテルからなる水溶性有機物が含まれているので、主成分であるシリコーン原料と気泡形成材料とを混合させた際に、気泡形成材料がシリコーン原料に均一に分散する分散性が高まる。また、分散した気泡形成材料に含まれる水溶性無機物を取り巻くように水溶性有機物を存在させることができ、水による水溶性気泡形成材料の抽出除去が極めて容易になる。
水溶性の気泡形成材料をシリコーン混合体から抽出除去した後の骨格は架橋されているために、得られたシリコーン多孔体は、外部から応力を受けて圧縮されても原形に復帰する弾性に優れると共に、物理的強度や通気性にも優れている。
本発明に係るシリコーン多孔体の製造方法を示す概略工程図である。
次に、本発明に係るシリコーン多孔体の製造方法について、好適な実施例を挙げて説明する。本願の発明者は、シリコーン原料と、水溶性の気泡形成材料とを混練して、該気泡形成材料が分散された未架橋のシリコーン混合物を得た後、このシリコーン混合物を架橋させることにより、水で該気泡形成材料を抽出した多孔体における3次元連通気泡構造の骨格がしっかりとしたものになり、物理的強度が向上すると共に併せて良好な弾性復元性および通気性を発揮し得ることを知見したものである。
前記シリコーン原料は、一液性または二液性の何れであってもよいが、常温で液体状態を保っている液状シリコーンが使用される。二液型の場合には、架橋反応を開始するタイミングのコントロールが容易であり、架橋反応が進行している過程で混練されるのを抑制することができて好適である。また、シリコーン原料としては、縮合反応架橋型の原料を用いても良く、また、付加反応架橋型の原料を用いても良い。この場合に、架橋する際に副生成物を放出しない付加反応架橋型のシリコーン原料を採用することが好ましい。本発明に使用される常温硬化型のシリコーン原料は、型取り母型の試作品を作るのに使用される材料であって、主剤に硬化剤を添加後、撹拌し、混合時に巻き込んだ空気を減圧脱泡により除去し、硬化、養生する。この養生は、シリコーン原料を型枠に注入後、常温で約1日保持するものであり、その後は直ちに脱型が可能である。
前記水溶性の気泡形成材料としては、水に可溶性であって、前記シリコーン原料と100℃以下の温度で混練されることにより、該気泡形成材料が該シリコーン原料中に均一かつ安定的に分散される物質であれば、何れも使用可能である。この気泡形成材料には、少なくとも1種類以上の水溶性無機物および少なくとも1種類以上の水溶性有機物が含まれる。例えば、水溶性無機物としては、NaCl(塩)、KCl、CaCl、NH4Cl、NaNO、NaNO等が挙げられる。また水溶性有機物は、水に溶解し、かつ樹脂に対して粘度を低下させる有機物であれば、如何なるものでも使用可能である。例えば、1種類以上の式(1)RO(CHCHO)の構造に由来するものであって、何れも0℃〜100℃の温度で液体状態のものが適宜選択される。ここで、式(1)中のRは炭化水素基であり、Rは水素または炭化水素基を示している。また、RおよびRは、飽和または不飽和の炭化水素基の何れであっても良い。
ここで水溶性有機物として、前記RO(CHCHO)の構造に由来するものを使用する理由は、これをシリコーン原料に加えることで、前記水溶性無機物が前記シリコーン原料中へ分散する分散性が高まり、均一な混合物が得られるからである。また、シリコーン混合物を成形して架橋させた時でも、得られたシリコーン成形体中で水溶性無機物は良好な分散性が保たれ均一な混合状態が維持される。
前記シリコーン原料に水溶性の気泡形成材料を混合した混合物は、水(HO)が含まれないように該原料を混合して調整される。すなわち、混合原料は、水および/または水溶性気泡形成材料の水溶液が含まれておらず、シリコーン原料と、水溶性気泡形成材料とを直接混合・混練するようにしてある。なお、混合物中に水(HO)成分が混入した場合は、架橋工程において当該水成分の蒸発の程度に応じて均質な3次元連通気泡構造が形成されないおそれがあり、また、通気性がばらついたり物理的強度が劣ったりした多孔体になるおそれがある。
前記シリコーン原料と、気泡形成材料(水溶性無機物および水溶性有機物)との混合割合は、vol%で10:90〜50:50の範囲内が好適である。前記シリコーン原料が10vol%未満の場合には、水溶性気泡形成材料の抽出・除去時にシリコーン成形体自体が、その形状を維持することが困難になる。一方、前記水溶性気泡形成材料が50vol%未満の場合には、シリコーン成形体内に充分な数の気泡が形成されなくなり、3次元連通気泡構造が形成されない可能性がある。
前記水溶性気泡形成材料を構成する、水溶性無機物と水溶性有機物との混合割合は、vol%で5:95〜95:5の範囲が好適である。前記水溶性無機物が5vol%未満の場合には、3次元的に連通したシリコーン多孔体の構造が得られなくなり、95vol%を越える場合には、水溶性気泡形成材料の抽出割合が低下して充分な気泡率、すなわち多孔度が得られなくなる。
前記シリコーン原料、水溶性気泡形成材料(水溶性無機物および水溶性有機物)の混合割合を前述の範囲に設定した場合、これら混合物を成形したシリコーン成形体へ水を浸漬させることで、該水溶性気泡形成材料は容易かつ充分に抽出・除去可能である。すなわち、水溶性無機物を包むように存在する水溶性有機物を、網目状に連続した状態で分散させることができ、シリコーン成形体を水に浸漬することで水溶性有機物と共に水溶性無機物を除去することができる。これにより、前記シリコーン原料を主材料とし、均質性および強度を備える3次元連通気泡構造を有するシリコーン多孔体が得られる。また、前記シリコーン原料、水溶性気泡形成材料の混合割合を前述の好適な範囲に設定することで、3次元連通気泡構造を有する多孔体を得ることも可能である。更に前記3者の混合割合を更に好適化することで、通気性10ml/cm・s以上、引張強度250kPa以上、引張伸び100%以上の特性を有する弾性や通気性、物理的強度に優れたシリコーン多孔体を製造し得る。
図1に、本発明に係るシリコーン多孔体の製造工程を示す。主原料であるシリコーン原料に水溶性の気泡形成材料を投入し、100℃以下の温度で混練することで、該気泡形成材料が該シリコーン原料に均一に分散したシリコーン混合物が得られる(分散工程)。この段階では、シリコーン混合物は未架橋状態である。得られたシリコーン混合物を2軸ロール等を通過させて所定形状に成形して、得られたシリコーン成形体を架橋する(架橋工程)。次いで、前記シリコーン成形体を水または所定温度の温水に浸漬して、前記水溶性気泡形成材料を抽出除去する(抽出除去工程)ことで、3次元の連通気泡構造を有するシリコーン多孔体が得られる。
前述のシリコーン原料、水溶性気泡形成材料の混合・混練には、1軸式または2軸式押出機、ニ一ダ、加圧式ニ一ダ、コニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサあるいはロータ型ミキサその他の混練機等が好適に使用される。この混練に関し特殊な装置は必要なく、また混練速度等も限定されない。混練時の温度は、常温であれば良い。加温すればシリコーン原料の架橋は促進されるが、環境温度が低いと混練される配合原料の粘度が高くなり、生産性や効率が悪くなるので、適度に配合された原料を加温して混練機にかけるのが好ましい。また、過度な架橋が中間成形品に生じると、後工程であるシート成形において可撓性や柔軟性が失われたり、架橋した分子構造がゲル状物の異物となり、製品不良をきたす。混練時間は、混合物の物性により左右されるが、該混合物が充分に混合・混練されればよく、通常は15〜30分程度でよい。余り長時間で混練すると、混練する過程で主材料であるシリコーン原料の架橋が進行してしまう可能性があり、良好なシリコーン多孔体が得られない要因になるので注意が必要である。混練された原料は、押出、射出、プレス、ローラーまたはブローにより所要形状に成形が可能であるが、殊に量産性が高い押出または複雑形状を形成し得る射出による成形が好適である。
各成分を混合することにより得られたシリコーン混合物を所要形状に成形すると共に、架橋することで得たシリコーン成形体は、溶媒である水に所定時間(例えば10〜48時間、シリコーン成形体の形状・厚さ等にもよる)浸漬させることで前記水溶性気泡形成材料が抽出・除去される。本発明のシリコーン原料は常温で架橋することから、架橋する温度と時間とを変量させることで成形される。すなわち、架橋温度を常温とした場合は72時間、40℃とした場合は24時間放置することで架橋できる。なお、架橋温度は、シリコーンの結合反応が阻害されない限り高温とすることができ、100〜150℃、7分〜7時間の加温とすることも可能である。例えば、架橋温度を130℃とした場合は10分程度の加温により架橋することができる。
その後、前記シリコーン成形体を溶媒に浸漬させる。この際の浸漬は、如何なる方法であってもよいが、前記シリコーン成形体全体を水に接触させる水中浸漬による抽出・除去が好適である。このとき使用される水の温度についても、殊に限定がなく室温程度のものであってもよいが、前記各水溶性物質の効率的な除去のために、15〜60℃の温水を利用してもよい。そして、水溶性気泡形成材料を除去した成形体を乾燥することで、シリコーン多孔体が得られる。なお、乾燥温度は特に限定されるものではなく、シリコーン原料から得られたシリコーン多孔体の耐熱温度以下の温度であれば良い。
〔実験例〕
以下に、本発明に係るシリコーン多孔体の実験例を示す。このシリコーン多孔体は、予め選択されたシリコーン原料、水溶性気泡形成材料(水溶性無機物および水溶性有機物)を所定割合で混合し、得られたシリコーン混合物を汎用の押出機または2軸ロールを使用して所要の形状に成形し、各試験例で得たシリコーン多孔体から、厚み2mm、直径70mmの円盤形状の試験片を作成して、日本工業規格JSK6400−7のB法に準拠して通気性(ml/cm・s)を測定した。また、JSK6262に準拠して引張強度(kPa)および引張伸び(%)を測定した(以下同様)。各実験例の結果を、表1および表2に示す。
ここで、表1および表2の項目「混練状態」は、混練工程後の混合物の状態を目視により確認したものであり、混合原料が均一に混ざっている状態を「○」とし、混合原料の混ざりムラがある状態を「×」として評価した。また、項目「成形シート外観(抽出前)」は、成形シートの外観の状態を目視で確認したものであり、凹凸が無く平滑な状態を「○」とし、膨らみやボイドが見られる状態を「×」として評価した。項目「乾燥後のシート外観」は、乾燥後のシート外観を目視で確認したものであり、凹凸が無く平滑な状態を「○」とし、シートの収縮や変形が見られる状態を「×」として評価した。項目「セル構造(抽出後)」は、光学顕微鏡(倍率150倍、視界1.6mm×2.1mm)でセル構造を観察したものであり、目視判定して均一なセル構造をしている状態を「○」とし、不均一またはセルが潰れてしまっている状態を「×」として評価した。
以下に、本発明に係るシリコーン多孔体の製造方法を、実験例1〜15として示す。
(実験例1)
二液付加反応型の液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を10vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を70vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を20vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1の構造は、RO(CHCHO)で、R=炭素数12個の直鎖アルキル基、R=H(水素原子)、n=7である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シー卜状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を130℃に温度設定した乾燥炉に10分挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例2)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を50vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を40vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を10vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ有機物である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を130℃に温度設定した乾燥炉に10分挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例3)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は10℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例4)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は90℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例5)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物2(東邦化学工業(株)製、ペグノールST−7)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物2の構造は、RO(CHCHO)で、R=炭素数12〜14個の直鎖アルキル基、R=H(水素原子)、n=7である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例6)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物3(東邦化学工業(株)製、ペグノールO−4)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物3の構造は、RO(CHCHO)で、R=炭素数12個の直鎖アルキル基、R=H(水素原子)、n=4である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例7)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物4(東邦化学工業(株)製、ハイソルブMTEM)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物4の構造は、RO(CHCHO)で、R=R=メチル基、n=4である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例8)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物5(東邦化学工業(株)製、ハイソルブBTM)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物5の構造は、RO(CHCHO)で、R=直鎖ブチル基、R=メチル基、n=3である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例9)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を20vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を76vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を4vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。
水溶性無機物と水溶性有機物の体積比率(vol%)は、95:5であった。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシートの外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例10)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を20vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を4vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を76vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。
水溶性無機物と水溶性有機物の体積比率(vol%)は、5:95であった。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシートの外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状成形体に多数の気泡が3次元で連通している多孔体が得られた。
その測定結果を、表1に示す。
(実験例11)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物6(三洋化成工業(株)製、PEG−600)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、水溶性有機物6は、平均分子量600のポリエチレングリコールである。
得られたシリコーン混合物は、全ての材料が均一に混練された状態であった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観は良好であった。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状多孔体が得られた。
乾燥後のシート状多孔体は収縮と変形を起こしており、収縮によりセル構造が潰れてしまっていた。
その測定結果を、表2に示す。
(実験例12)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物中には、ゲル状物と液状物とが分離してしまっていた。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は130℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。得られたシート状シリコーン成形体の外観には膨らみやボイドが見られた。
シート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。抽出の段階で、シート状シリコーン多孔体が破損した。
シート状シリコーン多孔体は性能評価が行えない状態であった。その結果を、表2に示す。
(実験例13)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)を12.5vol%と純水12.5Vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物中には、部分的に液状物の分離(混ざりムラ)が見られた。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状多孔体が得られた。
シート状多孔体には不均一なセル構造、表面の凹凸、亀裂が見られ、性能評価が行えない状態であった。その結果を、表2に示す。
(実験例14)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物1(東邦化学工業(株)製、ペグノールL−4)と純水とを1:1の比率で混合した水溶液25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、前記水溶性有機物1は、実験例1と同じ化合物である。
得られたシリコーン混合物中には、部分的に液状物の分離(混ざりムラ)が見られた。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は40℃に温調されていた。
前記シリコーン混合物を2軸ロールで押出して、シート状のシリコーン成形体を得た。
次いで、得られたシート状のシリコーン成形体を40℃に温度設定した乾燥炉に24時間挿入し、該成形体を架橋させた。
架橋されたシート状シリコーン成形体を40℃に温調した温水に24時間浸漬し、前記水溶性無機物と水溶性有機物とを抽出した。その後、乾燥機(50℃)で乾燥させることで、シート状多孔体が得られた。
シート状多孔体のサンプルには不均一なセル構造、表面の凹凸、亀裂が見られたが、性能評価は可能状態であった。その結果を、表2に示す。
(実験例15)
液状シリコーン(Momentive社製、TSE3453T)を30vol%と、水溶性無機物(日本精塩(株)製、やき塩)を45vol%と、水溶性有機物7(広栄化成工業(株)製、ペンタリット−T)を25vol%との総量5Lを、プラネタリーミキサー((株)愛工舎製作所)により回転数100rpmで20分間撹拌し、未架橋状態のシリコーン混合物を得た。なお、水溶性有機物7は、ペンタエリスリトールである。
水溶性有機物が未溶融の状態で、均一には混ざり合っていなかった。なお、撹拌の際にプラネタリーミキサーの釜温度は90℃に温調されていた。
得られたシリコーン混合物を2軸ロールで押出してシート成型を試みるも、シリコーン混合物の粘度が高くシート状に成形することができなかった。その結果を、表2に示す。
Figure 2017061592
Figure 2017061592
表1および表2から判明するように、実験例1〜10で得られたシリコーン多孔体のサンプルは、外観も水抽出により得られた気泡(セル)構造も良好であった。すなわち、シリコーン原料と水溶性気泡形成材料との混練状態、水抽出前の成形シートの外観、水抽出後に乾燥した後の成形シートの外観および3次元の連通気泡構造の状態は何れも良好であった。また、得られたシリコーン多孔体の通気性(ml/cm・s)、引張強度(kPa)および引張伸び(%)の何れも優れていた。
しかるに実験例11〜15で得られたシリコーン多孔体のサンプルは殆どの外観が不良であり、また気泡構造、通気性、引張強度および引張伸びは何れも不良乃至測定不可であった。すなわち、実験例3,4,12の結果からも判るように、混合原料は100℃以下の温度で混練することが好適である。また、実験例13および14の結果から判るように、混合原料に水および/または水溶性気泡形成材料の水溶液が含まれないようにすることで、通気性や弾性、物理的強度に優れた多孔体を得るのに寄与することができる。更に、実験例1〜9,15の結果からも判るように、水溶性有機物としては、多価アルコールよりも式(1)で表示されるアルキルエーテルを用いることで、通気性や弾性、物理的強度に優れた多孔体を得るのに寄与することができる。

Claims (6)

  1. シリコーン原料と水溶性の気泡形成材料とを混練して該気泡形成材料が分散された未架橋のシリコーン混合物を得る分散工程と、
    前記混合物を所定形状に成形して架橋したシリコーン成形体とする架橋工程と、
    前記シリコーン成形体を水に接触させて前記水溶性の気泡形成材料を抽出除去する抽出除去工程とからなる
    ことを特徴とするシリコーン多孔体の製造方法。
  2. 前記水溶性の気泡形成材料は、少なくとも1種類以上の水溶性無機物を含む請求項1記載のシリコーン多孔体の製造方法。
  3. 前記水溶性の気泡形成材料が、式(1)RO(CHCHO)で示されるアルキルエーテル(但し、Rは炭化水素基であり、Rは水素または炭化水素基である)からなる水溶性有機物を少なくとも1種類以上含む請求項1または2記載のシリコーン多孔体の製造方法。
  4. 式(1)に示すアルキルエーテルからなる前記水溶性有機物は、0℃〜100℃の温度で液体状態である請求項3記載のシリコーン多孔体の製造方法。
  5. 前記シリコーン原料と水溶性の気泡形成材料とのシリコーン混合物は、0℃〜100℃の温度で流動体である請求項1〜4の何れか一項に記載のシリコーン多孔体の製造方法。
  6. 前記架橋工程において、前記シリコーン混合物に含まれる前記シリコーン原料を付加反応により架橋させる請求項1記載のシリコーン多孔体の製造方法。
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