JP2017061400A - 左官用粉末状セメント組成物及び左官用モルタル - Google Patents

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Abstract

【課題】モルタルとして使用する際に、メチルセルロース等の保水剤を使用しなくても、作業性が良好であり、かつ、壁面等に塗付けた後にモルタルのダレが少ない、左官用粉末状セメント組成物を提供する。【解決手段】クリンカ粉砕物、石炭灰および石膏を含む左官用粉末状セメント組成物であって、クリンカ粉砕物が、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物であり、石炭灰の含有率が、25〜50質量%であり、90体積%累積粒径が55μm以下、50体積%累積粒径が20μm以下である左官用粉末状セメント組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、左官用粉末状セメント組成物、及び、該セメント組成物を含む左官用モルタルに関する。
構造物の表面の仕上げ材として、施工性に優れた種々の左官用モルタルが知られている。
例えば、特許文献1には、セメント、フライアッシュ及び細骨材が混練されたフライアッシュモルタルにおいて、前記セメントの10〜30重量%が、球状を損なうことなく、且つ粒径が20μ以下になるように微粉化及び分級されたフライアッシュで置換されるとともに、保水剤が混練され、さらに前記細骨材が、フライアッシュとセメントとの合計重量:細骨材重量=1:1〜1:2.5の割合で混練されてなることを特徴とする構造物の表面をコテ仕上げするためのフライアッシュモルタルが記載されている。
特許文献2には、BET比表面積0.75〜3.3m2/gのスラグ及び/又はBET比表面積1.5〜3.3m2/gのフライアッシュ、骨材、セメント及び減水剤を含有してなる耐硫酸性水硬塗材が記載されている。
特許第2545617号公報 特開2006−248839号公報
通常、左官用モルタルには、施工性等を向上させる観点から、保水剤(例えば、メチルセルロース等)が使用されている。
例えば、特許文献1に記載されたフライアッシュモルタルは、保水剤を含むものである。また、特許文献2の実施例では、耐硫酸性水硬塗材に、保水剤として水溶性セルロース(具体的には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)が使用されている。
ここで、保水剤を使用しなくても施工性に優れた左官用モルタルを得ることができれば、好都合である。
そこで、本発明の目的は、モルタルとして使用する際に、メチルセルロース等の保水剤を使用しなくても、作業性が良好であり、かつ、壁面等に塗付けた後にモルタルのダレが少ない、左官用粉末状セメント組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物と、石炭灰と、石膏とを含む左官用粉末状セメント組成物であって、石炭灰の含有率が25〜50質量%であり、90体積%累積粒径が55μm以下であり、50体積%累積粒径が20μm以下である左官用粉末状セメント組成物によれば、前記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[10]を提供するものである。
[1] クリンカ粉砕物、石炭灰および石膏を含む左官用粉末状セメント組成物であって、
上記クリンカ粉砕物が、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物であり、上記セメント組成物中の上記石炭灰の含有率が、25〜50質量%であり、上記セメント組成物は、90体積%累積粒径が55μm以下で、かつ50体積%累積粒径が20μm以下であることを特徴とする左官用粉末状セメント組成物。
[2] 上記石炭灰の含有率が、30質量%を超え、50質量%以下である前記[1]に記載の左官用粉末状セメント組成物。
[3] 上記セメント組成物中の、粒径が31μm以上である粒子の含有率が、30体積%以下である前記[1]又は2に記載の左官用粉末状セメント組成物。
[4] 珪石粉末、高炉スラグ粉末および石灰石粉末からなる群より選ばれる1種以上からなる無機粉末が、上記セメント組成物中の割合で5質量%以下となる量で含まれている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物。
[5] 上記石炭灰がフライアッシュである前記[1]〜[4]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物。
[6] 上記石膏が二水石膏、半水石膏および無水石膏からなる群より選ばれる1種以上である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のセメント組成物。
[7] 上記石膏が二水石膏および半水石膏を含み、かつ、上記セメント組成物の全量中の二水石膏および半水石膏の合計量の割合が1.0質量%以上である前記[1]〜[6]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物。
[8] 上記セメント組成物中、上記クリンカ粉砕物の含有率が40〜68質量%で、かつ上記石膏の含有率が1.5〜9質量%である前記[1]〜[7]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物。
[9] 上記クリンカ粉砕物のブレーン比表面積が1,000〜6,000cm/gであり、上記石炭灰のブレーン比表面積が1,000〜8,000cm/gであり、上記石膏のブレーン比表面積が5,000〜15,000cm/gである前記[1]〜[8]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物。
[10] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載の左官用粉末状セメント組成物、細骨材および水を含むことを特徴とする左官用モルタル。
本発明の左官用粉末状セメント組成物によれば、モルタルとして使用する際に、メチルセルロース等の保水剤を使用しなくても、作業性が良好であり、かつ、壁面等に塗付けた後にモルタルのダレ(垂れ)を少なくすることができる。
本発明の左官用粉末状セメント組成物は、クリンカ粉砕物、石炭灰および石膏を含む左官用粉末状セメント組成物であって、上記クリンカ粉砕物が、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物であり、上記セメント組成物中の上記石炭灰の含有率が、25〜50質量%であり、上記セメント組成物は、90体積%累積粒径が55μm以下で、かつ50体積%累積粒径が20μm以下のものである。
本発明で用いられるクリンカ粉砕物は、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物である。中でも、コストや汎用性の観点から、普通ポルトランドセメントクリンカが好ましい。
クリンカ粉砕物のブレーン比表面積は、好ましくは1,000〜6,000cm/g/g、より好ましくは2,000〜5,000cm/g、さらに好ましくは2,500〜4,500cm/g、特に好ましくは3,000〜4,000cm/gである。該値が1,000cm/g以上であると、左官用モルタルの強度発現性が、より向上する。該値が6,000cm/g以下であると、左官用モルタルの作業性(特に、伸び)が、より向上する。
本発明の左官用粉末状セメント組成物中のクリンカ粉砕物の含有率は、好ましくは40〜68質量%、より好ましくは44〜65質量%、さらに好ましくは48〜62質量%、特に好ましくは52〜60質量%である。該値が40質量%以上であると、左官用モルタルの強度発現性が、より向上する。該値が68質量%以下であると、左官用モルタルの作業性全般が、より向上する。
石炭灰としては、例えば、火力発電所での微粉炭の燃焼によって生じる石炭灰を分級または粉砕したものや、フライアッシュ(JIS A 6201に規定するフライアッシュI種、II種、III種、及びIV種)等が挙げられる。中でも、入手容易性や、左官用粉末状セメント組成物の強度発現性を向上させる観点からフライアッシュが好ましい。
石炭灰のブレーン比表面積は、流動性や作業性等の観点から、好ましくは1,000〜8,000cm/g、より好ましくは2,000〜6,000cm/g、特に好ましくは3,000〜4,500cm/gである。
本発明の左官用粉末状セメント組成物中の石炭灰の含有率は、25〜50質量%、好ましくは30質量%を超え、50質量%以下、より好ましくは32〜48質量%、さらに好ましくは33〜47質量%、特に好ましくは34〜46質量%である。該含有率が25質量%以下であると、左官用モルタルの作業性が低下する。該含有率が50質量%を超えると、左官用モルタルの強度発現性が低下する。
石膏としては、例えば、二水石膏、半水石膏および無水石膏等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、左官用モルタルの切れをより向上させる観点からは、半水石膏と無水石膏のいずれか一方または両方を用いることが好ましい。しかし、全石膏に含まれる半水石膏と無水石膏の合計量が過剰である場合、全石膏中に含まれる半水石膏と無水石膏の合計量が適度である場合に比べて、左官用モルタルの動きや伸びが低下する場合がある。したがって、左官用モルタルの作業性全般の良好を確保する観点から、石膏の全量中の半水石膏および無水石膏の合計量の質量割合((半水石膏および無水石膏の合計)/(二水石膏、半水石膏および無水石膏の合計)の質量比)は、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.85以下、特に好ましくは0.8以下である。
本発明の左官用粉末状セメント組成物中の石膏の含有率(二水石膏、半水石膏および無水石膏等の合計の含有率)は、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、特に好ましくは4質量%以下である。該含有率が9質量%以下であれば、左官用モルタルの強度発現性が向上する。
また、無水石膏と、二水石膏および半水石膏の合計との質量比(無水石膏/(二水石膏および半水石膏の合計))は、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下、さらに好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.2以下である。該質量比が3以下であれば、左官用モルタルの作業性が、より向上する。
中でも、左官用モルタルの作業性をより向上させる観点から、二水石膏および半水石膏を含み、かつ、左官用粉末状セメント組成物の全量中の二水石膏および半水石膏の合計量の割合が、1.0質量%以上(好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは1.8質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは2.3質量%以上、特に好ましくは2.5質量%以上)である石膏が好ましい。
また、石膏として二水石膏および半水石膏を併用する場合、左官用粉末状セメント組成物中、二水石膏の含有率が0.5〜2質量%で、かつ半水石膏の含有率が0.5〜4質量%(好ましくは1〜4質量%)であることが、左官用モルタルの作業性全般をより良好に保つ観点から、好ましい。
石膏のブレーン比表面積は、好ましくは5,000〜15,000cm/g、より好ましくは5,500〜14,000cm/g、さらに好ましくは6,000〜13,000cm/g、さらに好ましくは6,000〜12,000cm/g、さらに好ましくは6,000〜11,000cm/g、特に好ましくは6,000〜10,000cm/gである。該値が5,000cm/g以上であると、左官用モルタルの垂れが、より起こり難くなり、また、強度発現性も、より向上する。該値が15,000cm/g以下であると、左官用モルタルの作業性(特に、動き、および伸び)が、より向上する。
左官用粉末状セメント組成物中の石膏の含有率の測定方法としては、熱分析(熱重量分析(TG)、示差走査熱量測定(DSC)等)、XRD−リートベルト分析等が挙げられる。無水石膏を含めた、より正確な分析をする観点から、熱重量分析による二水石膏および半水石膏の測定結果をXRD−リートベルト分析に反映する、熱分析とXRD−リートベルト分析の併用法が好ましい。
また、熱分析に使用される熱分析用試料容器として、特開平6−242035号公報に記載されている容器(容器の蓋体に径が5〜60μmである穴のみを有し、該穴以外は密封した状態となる金属質容器)を用いることが好ましい。
本発明の左官用粉末状セメント組成物は、硬化後の収縮を低減し、ひび割れ等の発生を抑制する観点から、珪石粉末、高炉スラグ粉末および石灰石粉末からなる群より選ばれる1種以上からなる無機粉末を、該セメント組成物中の割合で、5質量%以下(好ましくは4質量%以下)となる量で含むことができる。該割合が5質量%以下であれば、左官用モルタルの作業性や強度発現性を低下させることなく、該無機粉末を使用することができる。該割合の下限は、ひび割れの発生抑制の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上である。
該無機粉末のブレーン比表面積は、流動性や作業性等の観点から、好ましくは3,000〜12,000cm/g、より好ましくは4,000〜11,000cm/g、特に好ましくは5,000〜10,000cm/gである。
本発明の左官用粉末状セメント組成物の90体積%累積粒径は、55μm以下、好ましくは20〜53μm、より好ましくは25〜50μm、特に好ましくは30〜48μmである。該粒径が55μmを超える場合、左官用モルタルの作業性が低下するとともに、モルタルのダレが起こりやすくなる。該粒径が20μm以上であれば、左官用モルタルの作業性(特に、動き、および伸び)がより向上するとともに、材料のコストを低くすることができる。
本発明の左官用粉末状セメント組成物の50体積%累積粒径は、20μm以下、好ましくは6〜19μm、より好ましくは8〜18μm、特に好ましくは10〜18μmである。該粒径が20μmを超えると、左官用モルタルの作業性が低下するとともに、モルタルのダレが起こりやすくなる。該粒径が6μm以上であれば、左官用モルタルの作業性(特に、動き、および伸び)がより向上するとともに、材料のコストを低くすることができる。
本発明の左官用粉末状セメント組成物の90体積%累積粒径および50体積%累積粒径は、市販の粒度分布測定装置(例えば、日機装社製、製品名「マイクロトラックHRA モデル9320−X100」)を用いて求めることができる。
具体的には、粒度分布測定装置を用いて、累積粒度曲線を作成し、該累積粒度曲線から90体積%累積粒径等を求めることができる。
本発明の左官用粉末状セメント組成物中の、粒径が31μm以上である粒子の含有率は、好ましくは30体積%以下、より好ましくは5〜28体積%、さらに好ましくは7〜25体積%、特に好ましくは10〜23体積%である。該粒子の含有率が30体積%以下であれば、左官用モルタルの作業性(特に、伸び)が向上する。該粒子の含有率が5体積%以上であれば、材料のコストを低くすることができる。なお、粒径が31μm以上である粒子の含有率は、市販の粒度分布測定装置(例えば、日機装社製、製品名「マイクロトラックHRA モデル9320−X100」)を用いて求めることができる。
本発明の左官用モルタルは、上述した左官用粉末状セメント組成物、細骨材および水を含むものである。
細骨材としては、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂またはこれらの混合物等が挙げられる。
細骨材の配合量は、左官用粉末状セメント組成物100質量部に対して、好ましくは150〜800質量部、より好ましくは175〜750質量部、さらに好ましくは200〜500質量部、特に好ましくは200〜300質量部である。該配合量が150質量部以上であると、左官用モルタルの強度発現性が向上する。該配合量が800質量部以下であると、左官用モルタルの作業性が向上する。
水としては、水道水等を使用することができる。
水の配合量は、左官用粉末状セメント組成物100質量部に対して、好ましくは40〜125質量部、より好ましくは45〜120質量部、さらに好ましくは50〜100質量部、特に好ましくは50〜80質量部である。該量が40質量部以上であれば、左官用モルタルの作業性が向上する。該量が125質量部以下であれば、左官用モルタルの強度発現性が向上する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
使用材料としては、以下に示すとおりである。
(1)普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物A:ブレーン比表面積3,310cm/g
(2)普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物B:ブレーン比表面積3,820cm/g
(3)普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物C:ブレーン比表面積3,280cm/g
(4)早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物D:ブレーン比表面積4,350cm/g
(5)二水石膏:ブレーン比表面積8,250cm/g
(6)半水石膏:ブレーン比表面積8,640cm/g
(7)無水石膏:ブレーン比表面積11,970cm/g
(8)フライアッシュA:ブレーン比表面積3,420cm/g
(9)フライアッシュB:ブレーン比表面積3,840cm/g
(10)フライアッシュC:ブレーン比表面積3,770cm/g
(11)フライアッシュD:ブレーン比表面積3,100cm/g
(12)フライアッシュE:ブレーン比表面積3,330cm/g
(13)石灰石粉末:ブレーン比表面積6,520cm/g
(14)シリカフューム:ブレーン比表面積158,000cm/g
(15)細骨材:5号珪砂
(16)水:水道水
[実施例1]
上記材料を、表1に示す配合割合で混合して、左官用粉末状セメント組成物を調製した。
調製された左官用粉末状セメント組成物の90体積%累積粒径、50体積%累積粒径および粒径が31μm以上である粒子の含有率を、粒度分布測定装置(日機装社製、製品名「マイクロトラックHRA モデル9320−X100」)を用いて測定した。結果を表1に示す。
上記セメント組成物10kgと珪砂20kgをパン型モルタルミキサー(マゼラー社製)に投入して、1分間空練りを行った。次いで、4.0kgの水(全水量の80質量%に相当するもの)を投入しながら1分間混練を行った。混練後、ミキサー内の側壁に付着した混練物を掻き落として、1.1kgの水(全水量の20質量%に相当するもの)を投入しながら3分間混練して、左官用モルタルを得た。
高さが910mm、横幅が1820mmであり、鉛直方向に延びるように設置されたケイカル板、及び、同じ寸法を有しかつ同様に設置された軽量モルタル壁の各々の面に、得られた左官用モルタルを、厚さが2cm程度となるように塗付けて、以下の評価を行った。
(1)モルタルのダレ難さ(表2中の「ダレ」)の評価
モルタルを上述した面に塗付けた後、常温(20℃程度)で1時間、静置した。静置後、塗付けた左官用モルタルが垂れない、または、剥離していないかどうかを評価した。
(2)モルタルの動き(表2中の「動き」)の評価
モルタルを上述した面に塗付け、コテを用いてモルタルの表面をならす際に、ならされる領域周辺のモルタルの動きにくさを評価した。なお、動きの評価において、ならされる領域周辺のモルタルが動きにくい(落ち着いている)場合、高評価となる。
(3)モルタルの伸び(表2中の「伸び」)の評価
モルタルを上述した面に塗付ける際に、モルタルの抵抗が少なく、容易に伸ばすことができるかどうかを評価した。
(4)コテ切れ(表2中の「切れ」)の評価
モルタルを上述した面に塗付ける際に、コテを塗布面から離す際に、コテに左官用モルタルが付着しにくいかどうかを評価した。
なお、上記評価は0〜5.5の数値によって行われ、数値が大きいほど高評価である。
また、上述した各評価を総合的に見て、各評価のバランスがとれているかどうかを基準として、総合評価(順位づけ)を行った。結果を表2に示す。
[実施例2〜6]
上記材料を、表1に示す配合割合で混合した以外は、実施例1と同様にして左官用モルタルを得た。該左官用モルタルについて、実施例1と同様にして評価を行った。
[比較例1〜4]
上記材料を、表1に示す配合割合で混合した以外は、実施例1と同様にして左官用モルタルを得た。該左官用モルタルについて、実施例1と同様にして評価を行った。
Figure 2017061400
Figure 2017061400
表2から、本発明の左官用粉末状セメント組成物を用いたモルタル(実施例1〜6)は、作業性が良好(動き、伸び、切れの評価が高い)であり、壁面等に塗付けた後にダレが少ない(ダレの評価が高い)ことがわかる。
一方、比較例1〜4のセメント組成物を用いたモルタルは、作業性が悪く(動き、伸び、切れの評価が低い)、壁面等に塗付けた後にダレが起こる(ダレの評価が低い)ことがわかる。

Claims (10)

  1. クリンカ粉砕物、石炭灰および石膏を含む左官用粉末状セメント組成物であって、
    上記クリンカ粉砕物が、普通ポルトランドセメントクリンカ粉砕物または早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物であり、
    上記セメント組成物中の上記石炭灰の含有率が、25〜50質量%であり、
    上記セメント組成物は、90体積%累積粒径が55μm以下で、かつ50体積%累積粒径が20μm以下であることを特徴とする左官用粉末状セメント組成物。
  2. 上記石炭灰の含有率が、30質量%を超え、50質量%以下である請求項1に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  3. 上記セメント組成物中の、粒径が31μm以上である粒子の含有率が、30体積%以下である請求項1又は2に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  4. 珪石粉末、高炉スラグ粉末および石灰石粉末からなる群より選ばれる1種以上からなる無機粉末が、上記セメント組成物中の割合で5質量%以下となる量で含まれている請求項1〜3のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  5. 上記石炭灰がフライアッシュである請求項1〜4のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  6. 上記石膏が二水石膏、半水石膏および無水石膏からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のセメント組成物。
  7. 上記石膏が二水石膏および半水石膏を含み、かつ、上記セメント組成物の全量中の二水石膏および半水石膏の合計量の割合が1.0質量%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  8. 上記セメント組成物中、上記クリンカ粉砕物の含有率が40〜68質量%で、かつ上記石膏の含有率が1.5〜9質量%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  9. 上記クリンカ粉砕物のブレーン比表面積が1,000〜6,000cm/gであり、上記石炭灰のブレーン比表面積が1,000〜8,000cm/gであり、上記石膏のブレーン比表面積が5,000〜15,000cm/gである請求項1〜8のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の左官用粉末状セメント組成物、細骨材および水を含むことを特徴とする左官用モルタル。
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WO2020194671A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 太平洋セメント株式会社 左官用セメント組成物、および左官用モルタル
JP2021109810A (ja) * 2020-01-14 2021-08-02 株式会社トクヤマ セメント組成物

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