JP2016124744A - 低白華性のセルフレベリング組成物 - Google Patents

低白華性のセルフレベリング組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】セルフレベリング性は保有しながら、白華が起こり難いセルフレベリング材組成物を提供すること。また、セルフレベリング性は保有しながら、白華が起こり難いセルフレベリング材を提供すること。
【手段】セメント、無機質微粉末、細骨材、無水石膏、増粘剤、減水剤、収縮低減剤及び消泡剤を特定割合で含有する。セメント、無機質微粉末及び細骨材をそれぞれ特定の含有率で含有し、更に、セメント100質量部に対し、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末、無水石膏、増粘剤、セメント分散剤及び消泡剤を、セメントの質量に対し特定の比率でそれぞれ含有するセルフレベリング材組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルフレベリング組成物及びセルフレベリング材に関する。詳しくは、白華が発現し難い低白華性のセルフレベリング材が得られる低白華性のセルフレベリング組成物及び低白華性のセルフレベリング材に関する。
建築用床仕上げ施工等に、高い流動性を備え、自己水平性(自己平滑性)を有するセルフレベリング材が使用されている。セルフレベリング材は、セメントや石膏等の水硬性物質と、細骨材と、セメント分散剤(流動化剤や減水剤を含む。)と、増粘剤と、凝結調整剤(凝結遅延剤又は凝結促進剤)とを含有する水硬性組成物を、水で混練してなる(例えば、特許文献1〜3参照。)。セルフレベリング材は、コンクリート製床下地の上面に2〜30mm厚程度流し込み、板(トンボと呼ばれる板に手で持つための棒が付いた表面均し具を含む。)や左官鏝等でセルフレベリング材表面を薄く1mm〜30mmの厚みに引き均すことで表面が水平な床を形成する。形成された水平なセルフレベリング材表面に、通常Pタイルやフローリングなどの仕上げ材が施工される。
ところで、セルフレベリング材は高い流動性を備えるために、水セメント比が高く、セメント分散剤等が含有されていることから、凝結時間が数時間以上と長いことがある。このため、セルフレベリング材表面に、白い析出物(白華)が生じる白華現象が起こることがある。この白華は、セメントの水和により生成した水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応し、炭酸カルシウムを主成分とする白色の析出物が析出したものである。この白華には、炭酸カルシウム以外に、水酸化カルシウム、石膏、硫酸ナトリウムが含まれることもある。白華が生じると、見苦しいだけではなく、セルフレベリング材表面(上面)に貼り付けられる仕上げ材が剥離し易いという問題がある。セルフレベリング材表面(上面)に白華が多く発生すると、セルフレベリング材表面に仕上げ材を貼り付けの前に、発生した白華をポリッシャーなどで削り取る工程が追加される。そこで、セルフレベリング材としての性能(セルフレベリング性)は保有しながら、白華現象が起こり難いセルフレベリング材が得られる技術が求められている。
特開2001−097758号公報 特開2011−195398号公報 特開2006−045025号公報
本発明は前記問題の解決、即ち、本発明は、セルフレベリング性は保有しながら、白華現象が起こり難いセルフレベリング材組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、セルフレベリング性は保有しながら、白華現象が起こり難いセルフレベリング材を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題解決のため鋭意検討した結果、セメント、無機質微粉末、細骨材、無水石膏、増粘剤、減水剤、収縮低減剤及び消泡剤を特定割合で含有することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の(1)で表すセルフレベリング材組成物及び(2)で表すセルフレベリング材である。
(1) セメント28〜35質量%、無機質微粉末10〜20質量%及び細骨材50〜53質量%を含有し、更に、セメント100質量部に対し、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末3.0〜8.0質量部、無水石膏2.5〜10質量部、増粘剤0.05〜1.0質量部、セメント分散剤0.5〜3.5質量部、及び消泡剤0.05〜1.0質量部を含有するセルフレベリング材組成物。
(2)上記(1)のセルフレベリング材組成物と、該セルフレベリング材組成物100質量部に対し、水24〜28質量部とを含有することを特徴とするセルフレベリング材。
本発明によれば、セルフレベリング性は保有しながら、白華現象が起こり難いセルフレベリング材組成物が得られる。本発明によれば、セルフレベリング性は保有しながら、白華現象が起こり難いセルフレベリング材が得られる。また、本発明によれば、白華が起こり難いのでコンクリートの替わりとして打設することが出来るプレミックスグラウト組成物が得られる。
本発明に用いるセメントは、水硬性セメントであればよく、例えば普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱の各種ポルトランドセメント、エコセメント及びポルトランドセメントに含まれないビーライトセメント等のケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント(ケイ酸カルシウム鉱物を50質量%以上含むセメント)、並びに、これらのケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメントに、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカフューム又は石灰石微粉末等を混合した各種混合セメント、太平洋セメント社製「スーパージェットセメント」(商品名)や住友大阪セメント社製「ジェットセメント」(商品名)等の超速硬セメント、アルミナセメント等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することができる。ワービリティを損ない難く可使時間が長く確保し易いことから、各種ポルトランドセメント、エコセメント及び各種混合セメントから選ばれる一種又は二種以上を使用することが好ましい。また、本発明のセルフレベリング材組成物には、セメントを28〜35質量%含有させることが、白華現象及び凝結遅延が起き難く且つ乾燥ひび割れも起き難いことから好ましい。セメントの含有率が28質量%未満では、凝結遅延による白華現象が起き易くなる。また、セメントの含有率が35質量%を超えると、乾燥収縮によるひび割れが発生し易い。
本発明に用いる無機質微粉末としては、不溶性又は難溶性のセメント以外の無機質の微粉末を用いることができる。例えば、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカフューム、石灰石微粉末等の石粉等が好適な例として挙げられる。ここでいう微粉末とは、粒径150μm以下の粒子をいう。無機質微粉末の含有率は、10〜20質量%とすることが、白華現象及び凝結遅延が起き難いことから好ましい。10質量%未満では、相対的にセメント量が増大するので乾燥収縮によるひび割れが発生し易い。また、20質量%を超えると、相対的にセメント量が減少するので、凝結遅延による白華現象が起き易くなる。
本発明に用いる細骨材としては、特に限定されず、例えば、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、人工細骨材、スラグ細骨材などを用いることができる。本発明のセルフレベリング材組成物には、細骨材を50〜53質量%含有させることが、白華現象及び凝結遅延が起き難く且つ乾燥収縮によるひび割れも起き難いことから好ましい。細骨材の含有率が50質量%未満では、凝結遅延及び白華現象が起き易くなる。また、細骨材の含有率が53質量%を超えると、乾燥収縮によるひび割れが発生し易い。
また、本発明に用いる非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末とは、SiO及びAlを主要化学成分として含有する鉱物のうち非晶質のものである。ここでいう非晶質とは、粉末X線回折装置による測定で、ピークが見られなくなることをいい、本発明に用いる非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末は非晶質の割合が70質量%以上であればよく、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100%即ち粉末X線回折装置による測定でピークが全く見られないものが最も好ましい。非晶質の割合が低いアルミノ珪酸鉱物粉末、即ち結晶質の割合が高いアルミノ珪酸鉱物粉末は、非晶質の割合が高いアルミノ珪酸鉱物粉末に比べて、同じ混和量における強度発現性が悪く、白華を抑えるためにはより多くのアルミノ珪酸鉱物粉末を必要とする。本発明において、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末はセルフレベリング材の強度発現性を早めることにより、白華の発生を抑える。本発明に用いる非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末には、SiO及びAl以外に、TiO、Fe、CaO、MgO、KO、NaO等の微量成分が含まれていても良い。本発明に用いる非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末は、SiO及びAlを主要化学成分として含有する結晶質のアルミノ珪酸鉱物を加熱し非晶質化した非晶質アルミノ珪酸鉱物を粉末にすることによって得られる。加熱による非晶質化の前に粉末にしても良い。ここで用いる結晶質のアルミノ珪酸鉱物は、鉱物中に結晶水や水酸基が含まれていても良い。本発明に用いる非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末としては、カオリナイト、ハロサイト、ディッカイト等のカオリン鉱物を加熱し非晶質化した非晶質アルミノ珪酸鉱物の粉末が、化学成分が比較的安定したものを入手し易く、混和したセルフレベリング材の物性が比較的安定することから好ましい。アルミノ珪酸鉱物の非晶質化のための加熱としては、外熱キルン、内熱キルン、電気炉等による焼成、及び溶融炉を用いた溶融等が挙げられる。本発明における非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末の含有量は、セメント100質量部に対し3.0〜8.0質量部とすることが白華現象が起き難くいことから好ましい。3.0質量部未満では、白華低減効果が認められず、8.0質量部を超えると粘性が増し作業性が低下するため、セルフレベリング性が得られなくなる虞がある。
本発明に用いる無水石膏としては、特に限定されず、何れの無水石膏でも使用することができる。本発明に使用する無水石膏としては、II型無水石膏が強度発現性の向上および乾燥収縮の低減に効果的であることから好ましい。無水石膏の含有量は、セメント100質量部に対し2.5〜10質量部とすることが、乾燥収縮によるひび割れも起き難く且つ遅れ膨張による罅割れや浮き等の不具合が起こり難いことから好ましい。2.5質量部未満では乾燥収縮低減の効果が認められず、10質量部を超えると遅れ膨張(施工後に起こる膨張)と呼ばれる現象が起こる虞がある。遅れ膨張が発生すると、硬化したセルフレベリング材が罅割れることやコンクリート製床下地との間に隙間が生じる浮きと呼ばれる症状が発生する虞が高くなる
本発明に用いる増粘剤としては、例えばヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のヒドロキシアルキルセルロース、或いは、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)等のヒドロキシアルキルアルキルセルロース等の水溶性セルロース;アルギン酸、β−1,3グルカン、プルラン、ウェランガム等の多糖類;アクリル樹脂やポリビニルアルコール等のポリビニル化合物;メチルスターチ,エチルスターチ,プロピルスターチ又はメチルプロピルスターチ等のアルキルスターチ、ヒドロキシエチルスターチ又はヒドロキシプロピルスターチ等のヒドロキシアルキルスターチ、或いは、ヒドロキシプロピルメチルスターチ等のヒドロキシアルキルアルキルスターチ等スターチエーテル等が挙げられ、これらの一種又は二種以上の使用が可能である。また、本発明に用いる増粘剤としては、少ない量で材料分離を防止でき且つ乾燥収縮によるひび割れも起き難くいことから、水溶性セルロースが好ましい。また、本発明に使用する増粘剤としては、低粘性タイプのものが、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末と併用したときの粘性が抑えられて作業性が高いことから好ましい。ここで、低粘性タイプの増粘剤とは、20℃における2%水溶液の粘度4000mPa・s以下の増粘剤のことをいう。例えば、信越化学工業社製の水溶性セルロースエーテル系増粘剤の場合は、粘度グレード4000以下の増粘剤をいう。増粘剤の含有量は、流動性が確保し易いこと及び材料分離抵抗性が得られることから、セメント100質量部に対し0.05〜1.0質量部とする。0.05質量部未満では増粘剤を含有する効果が得られ難く材料分離抵抗性が低い。また、1.0質量部を超えると、低温環境下で粘性が高まるため作業性が悪くなる虞がある。
また、本発明に用いるセメント分散剤としては、特に限定されず、減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等を用いることができ、例えば、ポリカルボン酸塩系セメント分散剤、ナフタレンスルホン酸塩系セメント分散剤、メラミンスルホン酸塩系セメント分散剤及びリグニンスルホン酸塩系セメント分散剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。用いるセメント分散剤としては、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を用いると、白華を抑制し易いことから好ましい。また、本発明に用いるセメント分散剤の含有量は、セメント100質量部に対し、0.5〜3.5質量部とすることが、白華を抑制し易く且つセルフレベリング性を得易く、更に、1.5〜3質量部とすることがより好ましい。0.5質量部未満では、セルフレベリング材としての流動性を得るための水量が多く必要となり白華が発生し易くなる。また、3.5質量部を超えると、凝結遅延により白華が発生し易くなる。
本発明に用いる収縮低減剤としては、セルフレベリング材(モルタル)の硬化体中の水分が蒸発する際に発生する応力を低下させる機能を有する物質であれば良く、種類は限定されず、例えば、ポリオキシアルキレン化合物、ポリエーテル系化合物あるいはアルキレンオキシド化合物等を用いることができる。具体的には、ポリオキシエチレン・アルキルアリルエーテル、ポリプロピレングリコール、低級アルコールアルキレンオキシド付加物、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体、ポリエーテル、ポリオキシアルキレングリコール、エチレンオキシドメタノール付加物、エチレンオキシド・プロピレンオキシド重合体、フェニル・エチレンオキシド重合体、シクロアルキレン・エチレンオキシド重合体あるいはジメチルアミン・エチレンオキシド重合体等が好適なものとして例示される。これらは一種または二種以上を併用することができる。市販のセメント用、モルタル用、石膏用又はコンクリート用の収縮低減剤を好適なものとして用いることができる。本発明のセルフレベリング材組成物における収縮低減剤の含有量は、ひび割れが発生し難く且つ白華が起こり難いことから、セメント100質量部に対し0.5〜2.0質量部とすることが好ましい。0.5質量部未満では収縮低減剤を含有させた効果が得られ難い。また、2.0質量部を超えると混和量を増大させたことによる効果は得られ難い。
本発明のセルフレベリング材組成物に用いる消泡剤は、種類は限定されず、例えば、市販のセメント用消泡剤、市販のセメントモルタル用消泡剤又は市販のコンクリート用消泡剤の他、他用途の鉱物油系、エーテル系、シリコーン系等の消泡剤、トリブチルフォスフェート、ポリジメチルシロキサン又はポリオキシアルキレンアルキルエーテル系非イオン界面活性剤が好適な例として挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。また、本発明に用いる消泡剤としては、液体のものでも粉末状のものでもよい。粉末状の消泡剤としては、液体消泡剤を、シリカ粉末等の無機質粉末に担持させて粉末状にしたものも用いることができる。本発明のセルフレベリング材組成物における消泡剤の含有量は、セメント100質量部に対し0.05〜1.0質量部とすることが、セルフレベリング材の表面が平滑で且つ白華が起こり難いことから好ましい。0.05質量部未満では消泡効果がほとんど得られない。また、1.0質量部を超えると混和量を増大させたことによる効果は得られ難い。
本発明のセルフレベリング材組成物には、上記セメント、細骨材、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末や無水石膏等の無機質微粉末、増粘剤、セメント分散剤、収縮低減剤及び消泡剤以外に、他の混和材料又は粗骨材から選ばれる一種又は二種以上を本発明の効果を実質損なわない範囲で併用することができる。この混和材料としては、例えばセメント用ポリマー、防水材(剤)、防錆剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、急結剤(材)、急硬剤(材)、凝結遅延剤、表面硬化剤、膨張材、発泡剤等が挙げられる。また、本発明で使用される混和材料は、粉末状でも液状でも使用可能であるが、液状の混和材料の場合には、他の粉体又は顆粒状の成分(担体)に吸着させ見かけ上粉体状又は顆粒状とした上で用いることが好ましい。ここで用いる担体としては、シリカ粉末等の他、セメント、骨材或いは粉末状又は顆粒状の混和材料を用いてもよい。また、粗骨材としては、例えば川砂利、陸砂利、海砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材等が挙げられる。
本発明のセルフレベリング材組成物は、V型混合機や可傾式コンクリートミキサ等の重力式ミキサ、ヘンシェル式ミキサ、パドルミキサ、リボンミキサ等のミキサにより、所定量の上記各材料を予め混合する方が、添加後のセルフレベリング材組成物において材料の偏在が抑えられることから好ましい。このとき用いるミキサは、連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良い。各材料のミキサ内への投入順序は特に限定されない。一種ずつ添加してもよく、一部又は全部を同時に添加してもよい。また、袋やポリエチレン製容器等の容器に各材料を計り取り投入する方法により、本発明のセルフレベリング材組成物を製造することもできる。
本発明のセルフレベリング材組成物は、セルフレベリング材組成物(粉体:P)100質量部に対し24〜28質量部の水(W)と混練して用いる、即ち、水セルフレベリング材組成物(プレミックスモルタル、粉体)比(W/P)24〜28%とすることが好ましい。このときの水量は、水性の液状混和材料(例えば液体減水剤やゴムラテックス。)を添加する場合は、セルフレベリング材に添加する水性の液状混和材料に含まれる水の量も考慮する。24質量部未満ではセルフレベリング材としての高い流動性が得られ難く、28質量部を超えると材料分離を起こす虞が高まり、白華が起こる虞が高い。より流動性が高く且つ材料分離及び白華が起こり難いことから、セルフレベリング材組成物(粉体)100質量部に対する水量は、24〜26質量部とすること、即ちW/P24〜26とすることがより好ましい。
また、本発明のセルフレベリング材組成物に水を加え混練することでセルフレベリング材を製造する方法は、限定されず、例えば水に上記のセルフレベリング材組成物を全量加え混練する方法、水に上記のセルフレベリング材組成物を混練しながら加え更に混練する方法、水と水性の混和材料を合わせたものに上記のセルフレベリング材組成物を混練しながら加え更に混練する方法、水と水性の混和材料を合わせたものに及び上記のセルフレベリング材組成物のそれぞれ一部ずつを2以上に分けて混練したものを合わせて更に混練する方法等がある。また、混練に用いる器具や混練装置も好ましい器具や装置はあるものの特に限定されないが、ミキサを用いることが量を多く混練できるので好ましい。用いることのできるミキサとしては連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良く、例えば高速グラウトミキサ、ハンドミキサ等が挙げられる。
本発明のセルフレベリング材は、上記の方法及び水量で、上記のセルフレベリング材組成物に対し水を混練したもの(モルタル)である。
[実施例1]
セメント、無機質微粉末、細骨材、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末、無水石膏、増粘剤、セメント分散剤、収縮低減剤及び消泡剤を表1に示す配合割合でセルフレベリング材組成物(プレミックスモルタル)を作製した。このときの使用材料を以下に示した。
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
無機質微粉末1: 高炉スラグ微粉末(ブレーン比表面積:4000cm/g)
無機質微粉末2: アルミノ珪酸鉱物粉末(BASFジャパン社製焼成カオリン、商品名「メタマックス」、粉末X線回折装置による測定でピークが全く見られない(非晶質)。)
細骨材: 珪砂(山形県産)
セメント分散剤: ポリカルボン酸系高性能減水剤(市販品、粉末)
増粘剤: 水溶性セルロースエーテル系増粘剤(信越化学工業社製、粉末、低粘性タイプ;20℃における2%水溶液の粘度4000mPa・s)
無水石膏: II型無水石膏(ブレーン比表面積8000cm/g)
収縮低減剤: 粉末収縮低減剤「テトラガードPW」(商品名)(太平洋マテリアル社製)
消泡剤: 粉末消泡剤「SNデフォーマAHP」(商品名)(サンノプコ社製)
水: 上水道水(千葉県佐倉市)
Figure 2016124744
作製したセルフレベリング材組成物(プレミックスモルタル)と水を表1に示す割合でミキサで混練することでセルフレベリング材(モルタル)を作製し、作製したセルフレベリング材をの評価試験を行い、以下に示す通り、作業性の評価(流動性評価)、可使時間の評価、分離抵抗性の評価及び白華抑制性の評価を行った。これらの結果を表2に示した。
<評価試験方法>
・作業性の評価(流動性評価)
JASS15−103「セルフレベリング材の品質基準」に準じてフロー値を測定した。フロー値は190mm以上が当該基準の規格値となっており、この規格値を少し上回る状態(190mm以上200mm未満)を「○」(良)、「○」の状態を上回り流動性がより良好な状態(210mm以上230mm未満)を「◎」(優良)、「○」および「◎」以外を「×」(不良)と評価した。
・可使時間の評価
練混ぜ終了(練り上がり)から3時間経過後に再度フロー値を測定し、練り上がり直後の値よりも15%以上低下したものを「×」(不良)、5%以上15%未満の低下のものを「○」(良)、及び低下しない又は5%未満の低下であったものを「◎」(優良)と評価した。
・分離抵抗性の評価
温度5℃で、作製したモルタルを内寸:縦13cm×横8.5cm×高さ1.8cmのプラスティック容器に厚さ1cmとなるように流し込んだ。流し込み後30分間放置したモルタル表面の状態(ブリーディング水発生の有無)を目視観察した。明らかにモルタル表面に水が浮かんでいるものを「×」(不良)、目視観察ではブリーディング水は観察されないが、表面を指で均すと若干ノロ分があるものを「○」(良)、ノロ分及び骨材沈降が全く見られないものを「◎」(優良)と評価した。ここで、「ノロ分」とは、細骨材と分離してセルフレベリング材上面に上昇したセメントペーストのことをいう。
・白華抑制性の評価(外観評価)
分離抵抗性の評価試験におけるモルタルの流し込みから1週間経過後に、白華の発生の有無及び色むら発生の有無を観察した。白華が発生した場合は、析出物を回収しその質量を測定した。色むらが無く且つ析出物も無いものを「◎」(優良)、白華が発生したが析出物の量が0.5g未満のものを「○」(良)、白華が発生しその析出物の量が0.5g以上のものを「×」(不良)と評価した。
Figure 2016124744
本発明の実施例に当たるセルフレベリング材組成物(本発明品1〜8)は、何れも、作業性の評価(流動性の評価)、可使時間の評価、分離抵抗性の評価及び白華抑制性の評価(外観評価)が、優良(◎)の評価であった。また、これらのセルフレベリング材組成物は、何れも、外観評価において乾燥収縮ひび割れは見られなかった。
本発明のセルフレベリング材組成物は、建築構造物における床の下地調整材等に用いることができる。

Claims (2)

  1. セメント28〜35質量%、無機質微粉末10〜20質量%及び細骨材50〜53質量%を含有し、更に、セメント100質量部に対し、非晶質アルミノ珪酸鉱物粉末3.0〜8.0質量部、無水石膏2.5〜10質量部、増粘剤0.05〜1.0質量部、 セメント分散剤0.5〜3.5質量部、及び消泡剤0.05〜1.0質量部を含有するセルフレベリング材組成物。
  2. 請求項1記載のセルフレベリング材組成物と、該セルフレベリング材組成物100質量部に対し、水24〜28質量部とを含有することを特徴とするセルフレベリング材。
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