JP2017060406A - 喫煙物品用のチップペーパー及びそれを用いた喫煙物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】喫煙者が接触した際の感触が良く、製造上の制約を克服した新規なチップペーパーを提供することを課題とする。【解決手段】ナノファイバーを含有する喫煙物品用のチップペーパーにより解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、喫煙物品用のチップペーパーと、該喫煙物品用のチップペーパーを用いた喫煙物品に関する。
喫煙物品であるフィルター付紙巻たばこでは、それを構成するタバコ刻みとフィルターを接続して巻合わせるために、チップペーパーが用いられる。このチップペーパーは、これに開孔(ベンチレーション孔)を適宜設けることで、喫煙者が吸引する空気の量を調節し、喫味を調整する機能も果たすことが知られている(例えば、特許文献1)。チップペーパーの材料としては、従来からパルプが広く用いられている。
一方、近年ではナノファイバーに関する技術開発が活発になされており、再生医療や生命科学、オプトエレクトロニクス等への応用が期待されている。このようなナノファイバーを製造するための一つの方法としてエレクトロスピニング法が知られている。エレクトロスピニング法で製造され、風味料等が添加されたナノファイバーを喫煙物品のフィルター部品に組み込むことで、喫煙物品の喫煙者が感じるタバコ風味を良好にする技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2012−147719号公報 特表2009−545307号公報
チップペーパーは、フィルター付紙巻たばこのような喫煙物品に用いたとき、喫煙者が咥える部分に配置されることから、喫煙者にとってその肌触りが良好なものが望まれている。従来から用いられているパルプを原料とする上質紙では、喫煙者の肌触りを良くするためにその平滑度を高める試みもなされているが、その試みには限界がある。一般に、紙の平滑度を向上させる方法として、そのような上質紙からなるチップペーパー上に何らかのコート剤(鉱物粉体と接着剤の混合物)を塗布するという方法も存在する。しかし、喫煙物品を構成する材料は、その製品保証上の観点から、口腔内・体内に摂取されない、万一摂取されても健康上懸念が生じないものに制限されている。また、喫煙物品を構成する材料は喫味に影響を与えないものに限定されており、さらに、チップペーパーについては喫煙物品の製造時に紙粉を生じさせたりするものは適当でなく、ある程度の引張強度を有する必要があるという製造上の制約もある。
これらのことから、一般に用いられている上質紙を改良するという手段だけでは、チップペーパーに要求される上記の要件を全て満たすことは困難であった。
このようなことから、本発明では、喫煙者が接触した際の感触が良く、製造上の制約を克服した新規な喫煙物品用のチップペーパーを提供することを課題とする。
本発明者が鋭意検討した結果、ナノファイバーを含有するチップペーパーが、上記課題を解決できることがわかり本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
<1> ナノファイバーを含有する喫煙物品用のチップペーパー。
<2> 前記チップペーパーがナノファイバーを含有する層のみからなる、<1>に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<3> 喫煙物品用のチップペーパーであって、該チップペーパーが2以上の層を有し、少なくとも1層がナノファイバーを含有する層である、<1>に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<4> 前記ナノファイバーの平均繊維径が、5〜800nmである、<1>〜<3>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<5> 前記チップペーパーのナノファイバーを含有する層の平滑度が300秒以上である、<1>〜<4>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<6> 前記チップペーパーの引張強度が、0.5ニュートン/mm以上である、<1>〜<5>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<7> 前記チップペーパーを構成するナノファイバーを含む層が、接着剤を含まない、<1>〜<6>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<8> 前記ナノファイバーが、植物繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、炭素繊維、無機物質またはそれらの複合材料からなる、<1>〜<7>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<9> 前記ナノファイバーが、炭酸カルシウム、セルロース、アセテート、綿、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリウレタンまたはそれらの複合材料からなる<1>〜<7>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパー。
<10> <1>〜<9>のいずれかに記載の喫煙物品用のチップペーパーを用いた喫煙物品。
本発明によれば、チップペーパーがナノファイバーを含有することによって、平滑度が高く、そのことにより喫煙者に与える感触が良好になる。このことから、従来用いられてきたパルプを材料としたチップペーパーでは、平滑性を向上させるためには接着剤を含むコート剤のような添加剤が必要であったものが、そのような添加剤を用いることなくチップペーパーを作製できる。このことにより、製造上の制約に拘泥されることがない。
本発明の喫煙物品用のチップペーパーを用いた試験用のシガレットを作製する手順を示す概略図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
<ナノファイバー>
本発明でいうナノファイバーは、直径Dが1μm以下であり、長軸方向の長さをLとするとき、L/D>100を満たすものである。このようなL/Dを満たすことで、ナノファイバーからなる層の平滑度を高めることに寄与する。
ナノファイバーの平均繊維径は、通常5nm以上であり、50nm以上の態様が挙げられ、100nm以上である態様を挙げることができる。また、平均繊維径の上限として、通常、800nm以下であり、500nm以下である態様を挙げることもできる。
また、平均繊維長は、通常3000μm以下である。
平均繊維長は、1000μm以下である態様が挙げられ、300μm以下である態様も挙げることができる。
また、平均繊維長は、10μm以上である態様が挙げられ、100μm以上である態様を挙げることもできる。
なお、本発明おいて、前記平均繊維径、平均繊維長は、電子顕微鏡写真に基づいて測定した繊維径(n=20程度)と、繊維長(n=20程度)から算出した値である。
本発明に用いられるナノファイバーには、ミクロンオーダーサイズの平均繊維径を有する繊維を実質的に含有しない。
本発明で用いられるナノファイバーを作製するための方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
そのような作製法としては、繊維としてフィラメントタイプ(長繊維)のナノファイバーを作製するための高分子相互配列体繊維法、剥離型複合紡糸法、改良型従来式紡糸法、スーパードロー法、レーザー延伸法や、ランダムタイプ(短繊維)のナノファイバーを作製するためのメルトフロー法(ジェット紡糸法)、フラッシュ紡糸法、叩解法(機械的解繊)、混合紡糸法、タック紡糸法、発砲シート化法(バースト法)、バクテリア法、金属核炭化水素高温加熱法、鋳型法、エレクトロスピニング法を挙げることができる。
本発明で用いられるナノファイバーは、例えばエレクトロスピニング法(電界紡糸法)により製造することが、汎用性の観点から好ましい。
上記のうち、エレクトロスピニング法は、紡糸すべき液体に高電圧をかけて紡糸する方法として従来から知られているものであり、電気の相互反発力により、吐出液が極細繊維状に分割されて吐出されることよりナノファイバーを形成する方法である。
この方法では、ナノファイバーを構成する原料としてポリマーを用い、そのポリマーを溶剤に溶かして溶液とし、ニードルなどから一定量の溶液を供給しつつ、ニードルの先端部と繊維捕集部の間に数十kVの電界をかけることにより繊維が形成される。
このようなエレクトロスピニング法で用いられるナノファイバーとしては、ポリスチレン、ポリカーカーホネ−ト、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6のような熱可塑性樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンオキサイド、コラーゲンのような生分解性ポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアニリン、パラアラミド、ポリ酢酸ビニル、アセチルセルロース(アセテート)上記のポリマーの混合物のような合成樹脂からなる合成繊維が挙げられる。
ポリマーの重量平均分子量は、エレクトロスピニング法によりナノファイバー化できる限り特に限定されない。例えば、重量平均分子量が10万〜1000万、好ましくは10万〜100万のポリマーが使用できる。なお、分子量が低いためにナノファイバー化ができない場合には、他のナノファイバー化に適したポリマーを混合することによってナノファイバー化することができる。
上記のようなポリマーをエレクトロスピニング法で紡糸する際に溶剤に溶解させる際の、溶剤中のポリマー濃度は特に限定されないが、ポリマーが溶媒に完全に溶解していないと繊維が得られにくくなるので、一般に2〜20重量%である。
また、ナノファイバーは、上記のような有機物質であるポリマーだけでなく、無機物質単独のものや、有機物質と無機物質の両方からなる複合材も挙げることができる。
有機物質と無機物質の複合材料としては、ポリビニルアルコール/SiO2、ナイロン
6/モンモリロナイト、ポリアクリロニトリル/TiO2、ポリカプロラクトン/ZnO
、ポリカプロラクトン/CaCO3の組み合わせなどが挙げられる。
有機物質と無機物質の複合材の場合、有機物質と無機物質の含有量の割合(体積割合)は繊維化が可能な範囲で制約はないが、ナノファイバーの場合は無機物がナノメートルオ
ーダーで分散するため混合の効果が得られやすく、例えば99.9:0.1〜90:10を挙げることができる。
無機物質からなるナノファイバーを作製するためには、形成されるナノファイバーがシリカ、アルミナ、ジルコニアのような金属酸化物である場合には、例えば原料としてシリカナノ粒子、あるいはシリカゾル、アルミナナノ粒子あるいはアルミナゾル、ジルコニアナノ粒子あるいはジルコニアゾルを分散させた溶液を準備し、これを例えば印加電圧20kV程度の電界下にてエレクトロスピニング法で紡糸させることで得られる。
無機物質からなるナノファイバーが水酸化銅や水酸化亜鉛のような金属水酸化物である場合には、銅や亜鉛の硝酸塩に水酸化ナトリウム、アンモニア、エタノールアミンのようなアルカリを加えることでCu(OH)2やZn(OH)2のような金属水酸化物からなるナノファイバーが得られる。
本発明のチップペーパーを構成するナノファイバーとして植物繊維が挙げられる。植物繊維としては、例えば綿が挙げられる。綿をナノファイバーとする方法の具体例としては、例えば機械的解繊の製造方法を用いることができる。
本発明のチップペーパーを構成するナノファイバーとして半合成繊維を挙げることができる。半合成繊維の具体例としてはエレクトロスピニングの製造方法によって製造されるアセテートを挙げることができる。
本発明のチップペーパーを構成するナノファイバーとして再生繊維を挙げることができる。再生繊維の具体例としては、湿式紡糸の製造方法によって製造されるキュプラを挙げることができ、ナノファイバー化する方法の具体例としては、例えば紡糸した繊維の機械的解繊を挙げる事が出来る。
本発明のチップペーパーを構成するナノファイバーとして炭素繊維(カーボンナノファイバー)を挙げることができる。炭素繊維の製造方法の具体例としては、エレクトロスピニング法で作成したアクリルナノファイバーを焼成する方法を挙げることができる。
上記のナノファイバーを構成する材料を溶解する溶媒としては、例えば、アセトン、アセトニトリル、四塩化炭素、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、エタノール、酢酸エチル、ヘプタン、ヘキサン、メタノール、メチル−第三ブチルエーテル、ペンタン、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、トルエン、2,2,4−トリメチルペンタン、水、ベンゼン、ブタノール、メチルエチルケトン、N−メチルピロリジン、ジメチルアセトアミド、ギ酸、酢酸、クエン酸、およびそれらの組合せを挙げることができ、これらから溶解させる材料に応じて適宜選択することができる。
本発明のチップペーパーは、上述のナノファイバーを含有する。その含有の態様については、後述するように、チップペーパーの全てがナノファイバーから構成されている態様や、ナノファイバーからなる層に加えて、他の構成材料からなる層が積層された態様を挙げることができる。また、ナノファイバーだけでなくチップペーパーとなるパルプ等の他の材料が少量含まれていてもよい。その割合としては、チップペーパーに占める他の材料の割合として、0.5重量%未満である態様を挙げることができる。この場合、チップペーパーに占めるナノファイバーの割合は、99.5重量%以上となる。
チップペーパーの製造方法において、ナノファイバーを基材としての基板上に集積させてチップペーパーとしてもよいし、基材を用いず単独で積層させて得たシートをそのままチップペーパーとして用いてもよい。
基材の種類としては、特段の限定なく用いることができ、下記のように上質紙にナノファイバーを積層させて得られる2層構造の場合には、上質紙を用いることができるほか、樹脂等の基材を用いることもできる。
その際、ナノファイバーを含む層と、それ以外の材料からなる層は、接着剤を用いなくても静電的な力及びファンデルワールス力、あるいは部分的溶着により貼合される。
また、ナノファイバーからなる層に加え、喫煙者が接触する側とは反対側の面に、他の構成材料からなる層を積層させて、前述した通気度の要件を満たし、2層以上の構造を有するチップペーパーとしてもよい。このような2層構造を有するチップペーパーとしては、喫煙者が接する面がナノファイバーからなる層であり、その反対側に接する面が上質紙からなる層である態様が挙げられる。
チップペーパーが2層以上の構造を有する場合には、喫煙者が接触する層がナノファイバーを含む層であり、その他の層はナノファイバーとは異なる材料からなる層を含む。このような態様において、その他の層は、ナノファイバーとは異なる材料からなる層のみから構成されてもよいし、ナノファイバーを含む層を含んでいてもよい。
ナノファイバーを積層させる際には、予め紡糸したナノファイバーを解砕するための解砕工程等や、抄紙するための抄紙工程を経てもよい。
また、得られたチップペーパーは、適宜プレスして厚さ等を調整することもできる。
チップペーパーの厚さは通常30〜50μmである。
ナノファイバーを含む単層のみからなるチップペーパーは、通常10〜50μmである。
上質紙や他の紙と複数の層を形成する場合は、ナノファイバーを含む層の厚さのチップペーパー全体の厚さに対する割合は、通常10〜50%である。
本発明のナノファイバーからなる層(ナノファイバーシート)の製造時には、上質紙等の従来から用いられていた紙からなるチップペーパーの作製時に用いられていた接着剤等の添加物を用いる必要がない。
なお、本発明のチップペーパーにおいて、喫煙者が接する面を構成する層における上記で定義したナノファイバーの含有割合は、通常50〜100重量%であり、90〜100重量%であることが好ましい。
チップペーパーの喫煙者が接する面を有する層におけるナノファイバーの割合は、ナノファイバーからなる層の製造時において、製造されるナノファイバーの直径や長さを調整することによって適宜調節できる。
ナノファイバーの直径や長さは、例えばエレクトロスピニング法であれば一般に前述したナノファイバーの構成材料を溶解させた溶液における材料濃度、溶液の粘度や印加電圧を調整することで調整できる。
またその形状は、喫煙物品のチップペーパーとして通常用いられるための四角形が挙げられ、サイズは縦30〜50mm、横10〜40mmが挙げられる。
本発明のチップペーパーには、喫煙物品の喫煙時に吸入するたばこ主流煙と空気の存在割合を調整するためのベンチレーション孔を設けることができる。ベンチレーション孔の配置については特に制限はなく、喫煙物品の周方向に一列あるいは2列になるように配置された態様を挙げることができる。また、ベンチレーション孔のピッチや孔の大きさ、開孔方法についても特に制限はない。本発明のチップペーパーは、開孔を設けたものと、設けていないものの両方を含む。
上述した開孔前のチップペーパーの通気度は5コレスタユニット以下であることが好ましい。なお、本発明でいう通気度はISO2965−1997に準拠して求められるものである。また、本発明でいう通気度は、紙の片面(2cm2)から1kPaの一定圧力下
で空気を通過させた際の、1分・1cm2あたりの通気(透過)した空気流量をいう。
開孔前のチップペーパーの通気度が5コレスタユニット以下である場合、チップペーパーとしての気密性を確保でき、空気があらゆる箇所からチップペーパを介して制御されずフィルタ部に流入する事を避けられる。
この通気度は、チップペーパーがナノファイバーからなる層のみの場合では、ナノファイバーの密度・坪量を調整することによって調整でき、チップペーパーが2層以上の構造を有する場合には、同様にナノファイバー層で調整できるほか、ナノファイバーを含む層以外の層の材料を適宜調整することで調整できる。またその両者を組み合わせて調整することもできる。
なお、本発明におけるチップペーパーの通気度は、上述したベンチレーション孔のような開孔箇所を含まない部分を測定して得る値である。
本発明のチップペーパーは、喫煙物品の作製時の巻上時にかかる力で破断しないようにするために引張強度が0.5N/mm以上であることが好ましい。
この引張強度は、チップペーパーにおけるナノファイバーの材質、坪量、繊維長さ、繊維同士の絡まり度合等で調整できる。また、チップペーパーが2層以上の層を有するものである場合には、ナノファイバーを含む層以外の層を構成する材料を適宜選択することでも調整できる。
本発明のチップペーパーは、喫煙者が接する少なくともその片面の平滑度が300秒以上であることが好ましく、2000秒以上であることがより好ましく、4000秒以上であることがさらに好ましい。
本発明でいう平滑度は、ベック式平滑度測定法(JIS P 8119)により求められるものである。
本発明のチップペーパーにおいて、この平滑度が高いことは、喫煙者が喫煙時に良好な感触を得るために重要な要素であり、この平滑度を高めるためには、ナノファイバーの径をコントロールすることが挙げられ、そのためにチップペーパーを構成するナノファイバーの形成時の条件である、ポリマー等の構成材料の溶液特性(濃度や粘度等)、紡糸環境(温度、湿度、圧力等)、紡糸条件(印加電圧、溶液送液量等)を適宜調整することが挙げられる。
本発明のチップペーパーは種々の喫煙物品に用いられる。そのような喫煙物品として、例えばフィルター付紙巻たばこ、シガリロ、フィルター付葉巻等のフィルター部を持つものを挙げることができる。フィルター付紙巻たばこ、シガリロ、フィルター付葉巻を構成する各要素は、従来からあるものを適宜採用することができる。
本発明の実施の形態としては、例えば、アセチルセルロース(アセテート)をエレクトロスピニング法により紡糸した、平滑度300秒以上の単層のナノファイバーからなるチップペーパーを挙げることができる。また、別の実施の形態としては、例えば、アセチルセルロース(アセテート)をエレクトロスピニング法により上質紙表面に紡糸した、平滑度300秒以上の上質紙とアセチルセルロース(アセテート)ナノファイバー層の2層からなるチップペーパーを挙げることができる。
以下、本発明を実施例によって、さらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<実施例1及び2>
(平滑度評価)
サンプル作成
エレクトロスピニング法により、台紙を1層目とし、2層目をナノファイバー層とした、以下の表1に示す2層構造シートサンプルを作製した。尚、引張強度測定はJIS P 8113-1998に基づき測定した。
(評価方法と結果)
シートサンプルの平滑度をベック式平滑度測定法(JISP8119)により測定し、以下の表2に記載のような結果を得た。
以上から実施例1及び2ともに、通常のチップペーパー(100−200秒)より大幅に平滑度が向上している事がわかった。
咥え心地評価
サンプル作成
市販のシガレットを比較例1とした。
実施例1のチップペーパーを用いたシガレットを以下の手順に従って作製した。
比較例1と同じ市販品の刻を含むロッド部分とフィルタ部分を、カッターを用いて切断分離し、切断後のフィルタ部分から内部のフィルタトウ部分を、活性炭を含むチャコールセグメント、含まないプレーンセグメントとも素材紙ごとピンセットで取り出した。上記で切り離した刻を含むロッド部分と、上記で取り出したフィルタトウ部のチャコールセグメントとプレーンセグメントを隙間なく並べた。
実施例1のチップペーパーを32mm×27mmの長方形に切り出した。
上記で並べたロッド部分、チャコールセグメントとプレーンセグメントに、上記で切り出した実施例1のチップペーパーを32mm側が軸方向、27mm側が円周方向になる様に、また、ナノファイバー層側が外側になる様に、接着しつつ巻きつけた。
尚、接着にはカルボキシ・メチル・セルロースセロゲン化学糊を用いた。
実施例2のチップペーパーを用いたシガレットも上記と同じ手順により作製した。表3に作製したシガレットをまとめた。
<比較例1及び実施例1のシガレットの比較官能評価>
(評価方法)
以下の手順でハ゜ネル15名が比較例1と実施例1を比較した。
各パネルに比較例1と実施例1のシガレットを同時に、なんら説明なく手渡した。各パネルに比較例1と実施例1のシガレットを順番自由で複数回咥えてもらった。以下の表に示した各質問事項について回答してもらった。また、咥え心地について自由に回答してもらった。
以上の表5に記載の通り、官能評価の回答から、比較例1に対し実施例1のシガレットは、明らかにスムースな咥え心地を奏するとともに、高級感を与える事が明らかであった。
<比較例1と実施例2のシガレットの比較官能評価>
(評価方法)
実施例2のシガレットについても実施例1と同様の手順でパネル15名により比較例1と比較した。
以上の表7に記載の通り、官能評価の回答から、比較例1に対し実施例2のシガレットは、明らかにスムースな咥え心地を奏するとともに、高級感を与える事が明らかであった。
1 たばこ刻
2 巻紙
3 チャコールセグメント フィルタトウ
4 プレーンセグメント フィルタトウ
5 チップペーパー
6 成型紙
7 素材紙
8 刻を含むロッド部分
9 フィルタ部分
10 チャコールセグメント(素材紙ごと)
11 プレーンセグメント(素材紙ごと)
12 ナノファイバーシート(実施例1及び2)

Claims (10)

  1. ナノファイバーを含有する喫煙物品用のチップペーパー。
  2. 前記チップペーパーがナノファイバーを含有する層のみからなる、請求項1に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  3. 前記チップペーパーが、2以上の層を有し、少なくとも1層がナノファイバーを含有する層である、請求項1に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  4. 前記ナノファイバーの平均繊維径が、5〜800nmである、請求項1または2に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  5. 前記チップペーパーのナノファイバーを含有する層の平滑度が300秒以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  6. 前記チップペーパーの引張強度が、0.5ニュートン/mm以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  7. 前記チップペーパーを構成するナノファイバーを含む層が、接着剤を含まない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  8. 前記ナノファイバーが、植物繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、炭素繊維、無機物質またはこれらの複合材料からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  9. 前記ナノファイバーが、炭酸カルシウム、セルロース、アセテート、綿、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリウレタンまたはこれらの複合材料からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパー。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の喫煙物品用のチップペーパーを用いた喫煙物品。
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