JP2017058993A - 冷却装置、制御方法および制御プログラム - Google Patents

冷却装置、制御方法および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より安定して、より高いエネルギー効率で運用することができる冷却装置等を提供すること。【解決手段】空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、受熱部410および放熱部420を含んで構成される冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機の熱交換量Qcを求める。空調機電力算出部472dは、熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、空調機500の消費電力Wcを求める。装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数である装置成績係数ACOPを求める。ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPに基づいて、冷却ファン部450の回転数を制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、冷却装置等に関し、例えば、電子機器を冷却する冷却装置等に関する。
近年、クラウドサービスの発展に伴って、情報処理量が増大しつつある。この膨大な情報を処理するために、データセンターが複数の地域に設置され運用されている。データセンター内には、サーバやネットワーク機器等の電子機器が集約されて設置されている。これにより、データセンターのエネルギー効率を高めている。
各地域に設置されたデータセンター内のサーバやネットワーク機器等の電気機器には、たとえば、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)や、集積回路(LSI:Large Scale Integration)等の発熱部品が収容されている。これらの発熱部品は発熱を伴う。このため、データセンター内では、たとえば空調機を用いて、電子機器を冷却している。
しかしながら、データセンターの情報処理量が増大しつつあるため、空調機の消費電力も増大してきている。このため、データセンターの運用コストも増大してきている。そこで、データセンターの空調機の消費電力を削減することが、データセンターの管理者等により、要求されてきている。
特許文献1には、外気熱交換システムとして、空調機の消費電力を削減する技術が開示されている。特許文献1では、外気熱交換システムは、空冷熱交換器11と、熱交換器12と、ポンプ13と、制御装置30とを備えている。空冷熱交換器11は、屋外に設置された熱交換器である。熱交換器12は、屋内に設置された熱交換器である。空冷熱交換器11は、熱交換器本体11aと、ファン11b(空調機)等を備えている。温度計21は、空冷熱交換器11の吸気温度を計測する。温度計22は、空冷熱交換器11の排気温度を計測する。電力計23は、ポンプ13により消費される電力を計測する。ファン11bの電力計24は、ファン11bの消費電力を計測する。制御装置30は、ファン11bの回転数を制御する。
また、制御装置30は、空冷熱交換機11の吸気温度および排気温度間の温度差と、ファン11bの回転数から算出されたファン風量とに基づいて、空冷熱交換器11の熱交換量を算出する。制御装置30は、熱交換量の算出値とポンプ13とファン11bの消費電力とに基づいて、成績係数(COP:Coefficient of Performance)を算出する。成績係数とは、単位消費電力当たりの冷却能力を表す指標である。また、制御装置30は、算出された成績係数を向上させるように、ファン11bの回転数を増減させている。
このように、特許文献1に記載の技術では、外気熱交換システムは、当該外気熱交換システムにおける外気との熱交換量と消費電力とに基づいて成績係数(COP)を演算して、この成績係数(COP)に基づいて外気熱交換システムのファン回転数を制御する。また、成績係数(COP)が所定の閾値未満となった場合に外気熱交換システムを停止する。これにより、様々な外気の状態にて最大効率で運転することを図り、省エネルギー化を図っている。
特開2012−193903号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、制御装置30は、空冷熱交換機11のファン11bの吸気温度および排気温度間の温度差を用いて、COPを算出している。
ここで、空冷熱交換機11の吸気温度および排気温度間の温度差は、空冷熱交換器11の温度計21および温度計22の設置場所によって、大きく変化するおそれがある。ファン11bの排気側ではとくに風力の変動が大きいため、特許文献1に記載の技術のように、空冷熱交換機11の排気温度を計測する温度計22をファン11b近傍に配置すると、空冷熱交換器11の吸気温度および排気温度間の温度差が大きく変動する。この結果、制御装置30により算出されるCOPは、ファン11bの風力により大きく変動するため、制御装置30は、安定した運用を行えないという問題があった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、より安定して、より高いエネルギー効率で運用することができる冷却装置等を提供することにある。
本発明の冷却装置は、空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、前記ファン部の動作を制御する制御部と、前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備え、前記制御部は、前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出部と、前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出部と、前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出部と、前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御部とを有する。
本発明の制御方法は、空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、前記ファン部の動作を制御する制御部と、前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備えた冷却装置の制御方法であって、前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出ステップと、前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出ステップと、前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出ステップと、前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御ステップとを含んでいる。
本発明の制御プログラムは、空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、前記ファン部の動作を制御する制御部と、前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備えた冷却装置の制御プログラムであって、前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出ステップと、前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出ステップと、前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出ステップと、前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御ステップとを含む処理をコンピュータに行わす。
本発明にかかる冷却装置等によれば、より安定して、より高いエネルギー効率で運用することができる。
本発明の第1の実施の形態における冷却装置の構成を透過して示す図である。 局所冷却器の一部の構成を示す斜視図である。 受熱部および放熱部の内部構成を模式的に透過して示す模式透過図である。 冷却ファン制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における冷却装置の制御フロー図である。 成績係数と冷却ファン部の回転数との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における冷却装置の構成を透過して示す図である。 冷却ファン制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における冷却装置の制御フロー図である。 本発明の第3の実施の形態における冷却装置の構成を透過して示す図である。 冷却ファン制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における冷却装置の制御フロー図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000の構成について説明する。図1は、冷却装置1000の構成を透過して示す図である。なお、図1には、鉛直方向Gが示されている。冷却装置1000は、たとえばデータセンターに設置されている。
図1に示されるように、冷却装置1000は、サーバルーム100と、機械室200と、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500とを備えている。なお、サーバルーム100および機械室200を連結して構成された筐体900の内部は、密閉されている。
図1に示されるように、サーバルーム100は、たとえば直方体状に形成されている。サーバルーム100内は、空洞になっている。好ましくは、サーバルーム100の材料には、断熱性を有する部材(例えば、コンクリート壁等)が用いられる。サーバルーム100は、ラック110を備えている。サーバルーム100は、ラック110と、局所冷却器400の一部の機器を収容する。
図1に示されるように、ラック110は、たとえば直方体状に形成されている。ラック110内は、空洞になっている。また、ラック110は、メッシュ状に形成されている。したがって、空気がラック110の内外を、メッシュ目を介して行き来することができる。ラック110は、電子機器300を収容する。好ましくは、ラック110の材料には、高い熱伝導性を有する部材(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等)が用いられる。ラック110は、電子機器収容部とも呼ばれる。
図1に示されるように、機械室200は、たとえば直方体状に形成されている。機械室200は、サーバルーム100に隣接するように、設けられている。機械室200内は、空洞になっている。好ましくは、機械室200の材料には、断熱性を有する部材(例えば、コンクリート壁等)が用いられる。
図1に示されるように、機械室200は、空調機500の一部の機器を収容する。機械室200は、第1の収容部201と、第2の収容部202を有する。第1の収容部201は、後述の空調機500の熱交換器520を収容する。第2の収容部202は、後述の空調機500の冷却ファン部510を収容する。第1の収容部201および第2の収容部202内は、空洞になっている。また、第1の収容部201および第2の収容部202は、メッシュ状に形成されている。したがって、空気が第1の収容部201および第2の収容部202の内外を、メッシュ目を介して行き来することができる。好ましくは、第1の収容部201および第2の収容部202の材料には、高い熱伝導性を有する部材(例えば、ステンレス鋼等)が用いられる。
図1に示されるように、筐体200は、第1の開口部203と、第2の開口部204とを備えている。第1の開口部203および第2の開口部204は、サーバルーム100および機械室200の間を連通する。すなわち、空気が、第1の開口部203および第2の開口部204を介して、サーバルーム100および機械室200の間を行き来することができる。
図1に示されるように、電子機器300は、ラック110内に収容されている。電子機器300は、例えば、サーバ(計算機器)や、ルータや、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)等である。電子機器300は、発熱部品を備えている。発熱部品は、動作することにより熱を発生する部品をいう。発熱部品は、たとえば、CPUやLSI等である。電子機器300が様々なデータ処理を行うと、発熱部品がデータ処理の負荷により熱を発生する。
次に、局所冷却器400について説明する。図2は局所冷却器400の一部の構成を示す斜視図である。なお、図2には、鉛直方向Gが示されている。図1に示されるように、局所冷却器400は、受熱部410と、放熱部420と、蒸気管430と、液管440と、冷却ファン部450と、冷却ファン制御部460とを備えている。図2は、局所冷却器400のうち、受熱部410、放熱部420、蒸気管430および液管440を示す。図2に示されるように、受熱部410および放熱部420は、蒸気管430と液管440によって、連結されている。ファン制御部460は、本発明の制御部に対応する。なお、局所冷却器400は、本発明の冷却器に対応する。ただし、本発明の冷却器は、少なくとも受熱部410および放熱部420を含めて構成されていればよい。
局所冷却器400は、受熱部410および放熱部420の間を循環する冷媒(Coolant:以下COOと称する。)を有する。すなわち、受熱部410および放熱部420の内部には、空洞が設けられている。また、冷媒COOは、受熱部410、放熱部420、蒸気管430および液管440により形成される閉鎖空間内に、密閉された状態で閉じ込められる。この冷媒COOは、密閉された状態で、受熱部410および放熱部420の間を、蒸気管430および液管440を介して、循環する。冷媒は、例えば高分子材料などにより構成されており、高温になると気化し、低温になると液化する特性を有している。
冷媒には、低沸点の冷媒として、例えば、ハイドロフルオロカーボン(HFC:Hydro Fluorocarbon)やハイドロフルオロエーテル(HFE:Hydro Fluoroether)などを用いることができる。また、冷媒は、水でもよい。冷媒に水を用いた場合、ポンプ等の循環動力を用いて、水を局所冷却器400内で循環させることができる。水以外の冷媒を局所冷却器400に用いた場合、受熱部410は蒸発部と呼ばれ、放熱部420は凝縮部と呼ばれることがある。
図1に示されるように、受熱部410は、サーバルーム100内に収容されている。図1および図2に示されるように、受熱部410は、蒸気管430および液管440によって、放熱部420と連結されている。図1に示されるように、受熱部410は、電子機器300と向かい合うように配置されている。受熱部410は、鉛直方向Gにおいて、放熱部420より、鉛直下方に設けられている。受熱部410は、後で図3を用いて説明するように、空気が通過できるように形成されている。受熱部410は、電子機器300の熱(たとえば、電子機器300により排出される排気熱)を受熱する。より具体的には、受熱部410は、後述の空調機500の空調ブロア部510による送風を介して、電子機器300の熱を受熱する。そして、受熱部410は、受熱した電子機器300の熱を、冷媒COOを用いて、蒸気管430を介して、放熱部420に伝達する。これにより、電子機器300の熱が放熱部420へ伝達される。
図1に示されるように、放熱部420は、サーバルーム100および機械室200の外に、設けられている。放熱部420は、鉛直方向Gにおいて、受熱部410より、鉛直上方に設けられている。図1および図2に示されるように、放熱部420は、蒸気管430および液管440によって、受熱部410と連結されている。放熱部420は、受熱部410により受熱された排気熱を放熱する。すなわち、放熱部420は、受熱部410により受熱された電子機器300の熱を受け取り、この熱を放熱する。放熱部420は、冷媒COOを介して、受熱部410から電子機器300の熱を受け取る。そして、放熱部420は、受け取った電子機器300の熱を外気へ放熱する。すなわち、放熱部420は、冷媒COOにより吸熱された電子機器300の熱と、外気の熱とを熱交換する。
ここで、受熱部410はサーバルーム100内に密封されている。これに対して、放熱部420はサーバルーム100および機械室200の外に設けられている。したがって、放熱部420がサーバルーム100または機械室200の中に設けられている場合と比較して、放熱部420により放出される熱がサーバルーム100または機械室200内に充満することがなく、効率よく電子機器300の熱を外気に放熱することができる。
図1および図2に示されるように、蒸気管430は、受熱部410および放熱部420を連結する。同様に、液管440は、受熱部410および放熱部420を連結する。蒸気管430および液管440は、受熱部410および放熱部420の間で、冷媒COOを循環させるために用いられる。すなわち、蒸気管430は、受熱部410で気化した冷媒COOを、受熱部410から放熱部420へ輸送する。逆に、液管440は、放熱部420で凝縮液化した冷媒COOを、放熱部420から受熱部410へ輸送する。なお、鉛直方向Gにおいて、蒸気管430および放熱部420の接続部は、蒸気管430および受熱部410の接続部よりも、高い位置に配置される。また、鉛直方向Gにおいて、液管440および放熱部420の接続部は、液管440および受熱部410の接続部よりも、高い位置に配置される。蒸気管430および液管440は、たとえば、アルミニウム合金等の金属や、ゴム材等により、形成されている。なお、蒸気管430および液管440の各部材との接続には、カプラ(不図示)やフランジ(不図示)が用いられる。
次に、受熱部410および放熱部420の内部構成について、図に基づいて具体的に説明する。図3は、受熱部410および放熱部420の内部構成を模式的に透過して示す模式透過図である。なお、受熱部410および放熱部420の基本的な構成は同一である。図3には、鉛直方向Gが示されている。
図2および図3に示されるように、受熱部410および放熱部420は、例えば、平板形状に形成されている。図3に示されるように、受熱部410および放熱部420は、内部に空洞を有しており、冷媒COOを貯蔵する。
図2および図3に示されるように、受熱部410は、上タンク部411と、下タンク部412と、複数の連結管部413と、複数の受熱部用フィン部414を含んで構成されている。同様に、放熱部420は、上タンク部421と、下タンク部422と、複数の連結管部423と、複数の放熱部用フィン部424を含んで構成されている。鉛直方向Gにおいて、上タンク部411、421は、下タンク部412、422よりも上側に配置されている。
受熱部410の連結管部413は、上タンク部411および下タンク部412を連結する。連結管部413は、複数設けられている。
放熱部420の連結管部423は、上タンク部421および下タンク部422を連結する。連結管部423は、複数設けられている。
受熱部用フィン部414は、各連結管部413の間に設けられている。これら受熱部用フィン部414は、高温になった送風から熱を奪い、連結管部423内の冷媒COOに、受熱した熱を伝える。受熱した冷媒COOは、液相から気相に相変化し、連結管部413内を上昇する。
放熱部用フィン部424は、受熱部用フィン部414と同様に、各連結管部423の間に設けられている。放熱部用フィン部424は、上タンク部421から流入した気相の冷媒COOの熱を放熱する。放熱された冷媒COOは、気相から液相に相変化し、下タンク422に向けて連結管部423を下降する。
なお、受熱部用フィン部414および放熱部用フィン部424は、複数のフィンにより構成されており、複数のフィン間には空気が通ることができるように構成されている。すなわち、受熱部用フィン部414の領域内では、受熱部410の一方の主面から他方の主面に向けて、空気が通り抜けることができる。同様に、放熱部用フィン部424の領域内では、放熱部420の一方の主面から他方の主面に向けて、空気が通り抜けることができる。
蒸気管430は、受熱部410の上タンク部411と、放熱部420の上タンク部421とを連結する。液管440は、受熱部410の下タンク部412と、放熱部420の下タンク部422とを連結する。
次に、局所冷却器400の前記閉鎖空間内に冷媒COOを充填する方法については、次の通りである。まず、受熱部410および放熱部440の内部空洞と、蒸気管430と、液管440とにより形成される閉鎖空間内に冷媒COOを注入する。次に、真空ポンプ(不図示)などを用いて、前記閉鎖空間内から空気を排除して、この当該閉鎖空間内に冷媒を密閉する。これにより、前記空間内の圧力は冷媒の飽和蒸気圧と等しくなり、前記閉鎖空間内に密閉された冷媒COOの沸点が室温近傍となる。以上の通り、冷却部400の前記閉鎖空間内に冷媒COOを充填する方法を説明した。
次に、局所冷却器400の動作について説明する。
ここで、図1および図2に示されるように、受熱部410は、鉛直方向Gにおいて、放熱部420より、鉛直下方に設けられている。図1の例では、受熱部410はサーバルーム100内に配置されている。放熱部420はサーバルーム100の屋上に配置されている。これにより、受熱部410が、鉛直方向Gにおいて、放熱部420より、鉛直下方に設けられる。この結果、局所冷却器400に自然循環の冷却方式を適用することができる。ここで、自然循環方式とは、液相および気相の密度差を利用して冷媒COOを局所冷却器400内で自然に循環させる方式という。なお、ポンプ(不図示)を用いて冷媒COOを局所冷却器400内で循環させる場合、受熱部410は、鉛直方向Gにおいて、放熱部420より、鉛直下方に設けられなくてもよい。
冷媒COOが充填された局所冷却器400が室温の環境下に置かれたとき、受熱部410が電子機器300の熱を受熱すると、受熱開始とほぼ同時に冷媒COOが沸騰し、蒸気が発生する。この結果、少なくとも受熱部410、放熱部420、蒸気管430および液管440を含む冷却構造が、冷却モジュールとして機能し、電子機器300の熱を受熱し始める。
すなわち、受熱部410は、後述の空調ブロア部510の送風を介して、電子機器300の熱を受熱する。受熱部410が電子機器300の熱を受熱すると、受熱部410内では、冷媒COOが沸騰し、気相状態となる。そして、気相状態の冷媒COOが、連結管部413を通って、下タンク412側から上タンク411側へ浮力によって上昇する。この間、受熱部用フィン部414は、空調ブロア部510の送風に含まれる電子機器300の熱を受熱する。なお、気相状態の冷媒COOは、蒸気冷媒とも呼ばれる。
次に、受熱部410内の気相状態の冷媒COOは、蒸気管430を通って、放熱部420に流入する。放熱部420内では、気相状態の冷媒COOを冷却することにより、冷媒COOに含まれる熱(電子機器300の熱)を放熱する。気相状態の冷媒COOは、放熱部420内で冷却されることによって、液相状態に相変化する。このとき、放熱部420内では、液相状態の冷媒COOが、上タンク421側から下タンク422側へ下降する。この間、放熱部用フィン部424は、連結管部423内を下降する冷媒COOの熱を放出することによって、冷媒COOに含まれる熱(電子機器300の熱)を放熱する。
そして、放熱部420内で冷却された冷媒COOは、液相状態となって、放熱部420の下タンク422側に蓄留され、液相状態の冷媒COOは再び、液管440を介して受熱部410に流入する。
このように、冷媒COOは、受熱部410を通過する空気(電子機器300の熱を含む。)から、電子機器300の熱を受熱部410により吸熱し、受熱部410、蒸気管430、放熱部420および液管440を順次、循環する。これにより、受熱部410により受熱された電子機器300の熱が放熱される。
以上の通り、局所冷却器400は、受熱部410および放熱部420の間で、冷媒COOを相変化(液相←→気相)させながら循環させることにより、受熱部410により受熱される熱(電子機器300の熱を含む。)を冷却する。
以上、局所冷却器400の構成および動作について説明した。
図1に戻って、冷却ファン部450は、サーバルーム100および機械室200の外に、設けられている。図1に示されるように、冷却ファン部450は、放熱部420と向かい合うように、配置されている。冷却ファン部450は、放熱部420を冷却するための送風を放熱部420へ供給する。送風がファン部450により放熱部420へ供給されることにより、放熱部420を冷却することができる。この結果、放熱部420内の気相状態の冷媒COOが効率よく冷却される。冷却ファン部450の回転数等は、冷却ファン制御部460により、制御される。なお、冷却ファン部450の回転数は、具体的には、たとえば、当該冷却ファン部450のプロペラ(不図示)の回転数をいう。ファンとは、一般的に、送風機(ファン、ブロアを含む。)のうち、圧力比1.1以下のものをいう。
図1に示されるように、冷却ファン制御部460は、サーバルーム100および機械室200の外に設けられている。より具体的には、冷却ファン制御部460は、サーバルーム100の屋上に設けられている。なお、冷却ファン制御部460は、サーバルーム100内もしくは機械室200内に設けられてもよい。また、サーバルーム100等に設置されたローカルルームに冷却ファン制御部460を設置することもできる。さらに、冷却ファン制御部460は、ネットワーク(不図示)上のクラウドシステム(不図示)に設けられてもよい。冷却ファン制御部460は、第1の温度検出部610、第2の温度検出部620、第3の温度検出部630および第4の温度検出部640に、接続されている。冷却ファン制御部460は、冷却ファン部450の動作を制御する。冷却ファン制御部460の機能等については、後述する。
図1に示されるように、空調機500は、空調ブロア部510と、熱交換器520と、冷凍機530と、第1の管540と、第2の管550とを備えている。空調機500は、少なくとも、電子機器300を冷却するための送風を電子機器300へ供給する。また、空調機500は、機械室200内の空気を冷却する。
図1に示されるように、空調ブロア部510は、筐体900の機械室200内に設けられている。より具体的には、空調ブロア部510は、機械室200の第2の収容部202内に設けられている。空調ブロア部510は、電子機器300を冷却するための送風を、矢印Aに沿って、電子機器300へ供給する。空調ブロア部510は、第2の開口部204を介して、電子機器300と向かい合うように、設けられている。これにより、空調ブロア部510により送出される送風は、効率よく電子機器300へ供給される。なお、ブロアとは、一般的に、送風機(ファン、ブロアを含む。)のうち、圧力比1.1〜2程度のものをいう。
図1に示されるように、熱交換器520は、筐体900の機械室200内に設けられている。より具体的には、熱交換器520は、機械室200の第1の収容部201内に設けられている。熱交換器520は、第1の管540および第2の管550を介して、冷凍機530に接続されている。熱交換器520は、機械室200内の空気に含まれる熱を水等の冷媒を介して受熱する。そして、熱交換器520は、熱を吸収した冷媒を、第1の管540を介して、冷凍機530へ送出する。また、熱交換器520は、冷却機530で冷却された冷媒を、第2の管550を介して受け取る。
図1に示されるように、冷凍機530は、サーバルーム100および機械室200の外に設けられている。冷凍機530は、第1の管540および第2の管550を介して、熱交換器520に接続されている。冷凍機530は、熱を吸収した冷媒を、第1の管540を介して、熱交換器520から受け取る。冷凍機530は、受け取った冷媒を冷却する。そして、冷凍機530は、冷却した冷媒を再び熱交換器520に送り戻す。
すなわち、熱交換器520は、機械室200内の空気の熱を冷媒に吸収させる。また、熱交換器520は、第1の管540を介して、熱を吸収した冷媒を冷凍機530へ送る。そして、冷凍機530は、熱を吸収した冷媒を冷却する。また、冷凍機530は、冷却した冷媒を、第2の管550を介して、熱交換器520へ送る。このようにして、熱交換器520および冷凍機530の間で冷媒を循環させることにより、機械室200内の空気の熱を冷却している。
また、図1に示されるように、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、第4の温度検出部640とが、冷却装置1000に、設けられている。
第1の温度検出部610は、電子機器300と空調ブロア部510の間に、設けられている。第1の温度検出部610は、冷却ファン制御部460に接続されている。第1の温度検出部610は、空調機500の空調ブロア部510から電子機器300へ供給される空気の温度である供給温度Taを検出する。第1の温度検出部610は、供給温度Taの検出値を冷却ファン制御部460へ出力する。
第2の温度検出部620は、受熱部410と電子機器300の間に、設けられている。第2の温度検出部620は、冷却ファン制御部460に接続されている。第2の温度検出部620は、受熱部410を通過する前の空気の温度である吸気温度Tr_iを検出する。第2の温度検出部620は、吸気温度Tr_iの検出値を冷却ファン制御部460へ出力する。
第3の温度検出部630は、受熱部410のうち、電子機器300と向かい合う面の反対側の面側に、設けられている。第3の温度検出部630は、冷却ファン制御部460に接続されている。第3の温度検出部630は、受熱部410を通過した後の空気の温度である排気温度Tr_oを検出する。第3の温度検出部630は、排気温度Tr_oの検出値を冷却ファン制御部460へ出力する。
第4の温度検出部640は、放熱部420のうち、冷却ファン部450と向かい合う面と反対側の面側に設けられている。第4の温度検出部640は、冷却ファン制御部460に接続されている。第4の温度検出部640は、サーバルーム100および機械室200の外の空気の温度である外気温度Toを検出する。第4の温度検出部640は、外気温度Toの検出値を冷却ファン制御部460へ出力する。
次に、冷却ファン制御部460の構成について詳細に説明する。図4は、冷却ファン制御部460の構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、冷却ファン制御部460は、判断部470と、出力部480とを備えている。
図4に示されるように、判断部470は、温度取得部471と、中央制御部472と、データテーブル473とを備えている。
温度取得部471は、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、第4の温度検出部640と、中央制御部472とに、接続されている。
温度取得部471は、第1の温度検出部610により検出された供給温度Taと、第2の温度検出部620により検出された吸気温度Tr_iと、第3の温度検出部630により検出された排気温度Tr_oと、第4の温度検出部640により検出された外気温度Toを、取得する。温度取得部471は、供給温度Ta、吸気温度Tr_i、排気温度Tr_oおよび外気温度Toを、中央制御部472へ出力する。
図4に示されるように、中央制御部472は、温度取得部471、後述のファン回転数制御部481およびデータテーブル473に接続されている。中央制御部472は、冷却制御部460の全体を制御する。中央制御部472は、データテーブル473に記憶されているデータにアクセスする。
中央制御部472は、冷却ファン電力算出部472a、局所冷却器熱交換量算出部472bと、空調機熱交換量算出部472cと、空調機電力算出部472dと、装置成績係数算出部472eとを備えている。
冷却ファン電力算出部472aは、冷却ファン部450の回転数rに基づいて、冷却ファン部の消費電力Wfを算出する。冷却ファン電力算出部472aの具体的な機能については、後述の動作説明で詳しく説明する。
局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Taおよび吸気温度Tr_iの温度差と、排気温度Tr_oおよび吸気温度Tr_iの温度差とに基づいて、局所冷却器400の熱交換量Qrを算出する。局所冷却器熱交換量算出部472bの具体的な機能については、後述の動作説明で詳しく説明する。
空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機500の熱交量Qcを求める。なお、結果的に、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Taおよび吸気温度Tr_iの温度差と、排気温度Tr_oおよび吸気温度Tr_iの温度差とに基づいて、空調機500の熱交換量Qcを求める。空調機熱交換量算出部472cの具体的な機能については、後述の動作説明で詳しく説明する。
空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、空調機500の消費電力Wcを求める。空調機電力算出部472dの具体的な機能については、後述の動作説明で詳しく説明する。
装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置(ここでは、冷却装置1000)の成績係数である装置成績係数ACOP(Apparatus's COP)を求める。装置成績係数算出部472eの具体的な機能については、後述の動作説明で詳しく説明する。
なお、COPは、一般的に冷房機器などのエネルギー消費効率を表す指標(係数)の1つで、消費エネルギーに対する施される冷房または暖房の比率として計算される無次元の数値である(COP=[冷房能力または暖房能力]/[消費エネルギー])。すなわち、COPは、消費電力1kWあたりの冷却能力または加熱能力を表した値である。
装置成績係数ACOPとは、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置(ここでは、冷却装置1000)のエネルギー消費効率の指標(係数)であって、消費電力1kWあたりの冷却装置1000の冷却能力を表す値である。
データテーブル473は、中央制御部472に接続されている。データテーブル473は、記憶部として機能する。データテーブル473には、たとえば、装置成績係数ACOP等を算出するためのパラメータ等が、記憶される。
出力部480は、ファン回線数制御部481を備えている。ファン回線数制御部481は、装置成績係数ACOPに基づいて、冷却ファン部450の回転数を制御する。
次に、冷却装置1000の動作について説明する。
冷却装置1000が作動すると、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500が、作動する。電子機器300の熱は、局所冷却器400および空調機500によって、冷却される。
局所冷却器400では、受熱部410が、空調ブロア部510の送風を介して、電子機器300の熱を受熱する。そして、受熱部410は、受熱した電子機器300の熱を、受熱部410および放熱部420の間を循環する冷媒COOを介して、放熱部420へ伝達する。放熱部420は、筐体900の外の外気に、電子機器300の熱を放熱する。このとき、冷却ファン部450は、放熱部420を冷却するための送風を、放熱部420へ供給する。これにより、放熱部420は、冷却ファン部450を設けない場合と比較して、より効率よく電子機器300の熱を放熱することができる。このとき、冷却ファン部450の回転数は、冷却ファン制御部460により制御されている。
空調機500では、空調ブロア部510が、電子機器300を冷却するための送風を、矢印Aに沿って、電子機器300へ供給する。これにより、電子機器300が、空調ブロア部510による送風によって、冷却される。空調ブロア部510による送風は、電子機器300の排気熱を含んで、矢印Bに沿って、受熱部410に供給される。受熱部410に供給された送風の一部は、受熱部410の受熱部用フィン部414を通過し、矢印Cのように鉛直方向Gの上方へ流れる。その後、受熱部410を通過した送風の一部は、サーバルーム100の鉛直方向Gの上方側の壁(天井)に衝突し、矢印Dおよび矢印Eの方向に流れる。また、受熱部410を通過した送風の一部は、第1の開口部203を介して、機械室200に流入する。機械室200内では、受熱部410を通過した送風の一部は、空調機500の吸入力によって、矢印Fのように、空調機500の熱交換器520へ流入する。そして、熱交換器520は、機械室200内の空気の熱を冷媒に吸収させる。また、熱交換器520は、第1の管540を介して、熱を吸収した冷媒を冷凍機530へ送る。そして、冷凍機530は、熱を吸収した冷媒を冷却する。また、冷凍機530は、冷却した冷媒を、第2の管550を介して、熱交換器520へ送る。このようにして、熱交換器520および冷凍機530の間で冷媒を循環させることにより、機械室200内の空気の熱を冷却している。
ここで、空調機500は、矢印A〜Fに沿って筐体900内を循環してきた空気を、冷却している。すなわち、空調機500は、電子機器300により排気される排気熱のうち、局所冷却器400により吸収しきれなかった熱を吸熱して、これを冷却している。
また、筐体900内の空気は、矢印A〜Fに沿って、順次、循環している。したがって、電子機器300から矢印Bに沿って排出される暖気(排気熱)は、局所冷却器400により熱を吸収されてから、空調機500により熱交換される。これにより、空調機500(特に冷凍機530)の消費電力を削減することができる。
次に、冷却装置1000の制御方法について、説明する。図5は、冷却装置1000の制御フロー図である。
図5に示されるように、まず、冷却ファン制御部460の温度取得部471は、第4の温度検出部640から、外気温度Toを取得する。温度取得部471は、各温度を中央制御部472へ出力する。
次に、中央制御部472は、温度取得部471から外気温度Toを入手する(ステップ(STEP:以下、単にSを称する。)101)。中央制御部472は、外気温度Toをデータテーブル473に書き込む。これにより、外気温度Toが、データテーブル473に記憶される。
このとき、データテーブル473には、外気温度To、外気温度Toに対する閾値Tc、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)の規定値r0、冷却ファン部450の回転数の変化量Δrなどが、記憶されている。さらに、データテーブル473には、冷却ファン部450の最小回転数r_min、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_max、空調機500の成績係数COP_cなどのデータが、記憶されている。空調機500の成績係数COP_cは、空調機500の熱交換量Qcと外気温度Toに対するものとする。
なお、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_maxは、冷却ファン部450のカタログ等に基づく値であってもよいし、実験等で求められた値であってもよい。
次に、冷却ファン電力算出部472aは、冷却ファン部450の回転数r0(規定値)に基づいて、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf0を算出する(S102)。
ここでは、まず、中央制御部472は、データテーブル473から、ファン回転数の規定値r0を取得する。そして、中央制御部472は、ファン回転数制御部481に対して、冷却ファン部450の回転数をr0にする指令を出力する。ファン回転数制御部481は、中央制御部472の指令に従って、冷却ファン部450の回転数をr0に制御する。
その後、中央制御部472の冷却ファン電力算出部472aは、冷却性能が安定するまでの一定時間(例えば1分間程度)待機した後に、冷却ファン部450の消費電力Wf0を計算する。
冷却ファン部450の消費電力Wf0の算出式は、冷却ファン部450の定格電力値Wf_max、冷却ファン部450の回転数の規定値r0、冷却ファン部450の最大回転数r_maxを用いて、式(1)のように表される。
Wf0=Wf_max×(r0/r_max) ・・・式(1)
また、冷却ファン部450の消費電力Wf0について、実験により予め算出した値を、データテーブル473に記憶してもよい。この場合、冷却ファン電力算出部472aは、式(1)を用いて冷却ファン部450の消費電力Wf0を算出することに代えて、データテーブル473に記憶されている冷却ファン部450の消費電力Wf0を取得することもできる。
次に、冷却装置1000は、装置成績係数ACOPを算出する(S103)。
具体的には、まず、冷却ファン制御部460の温度取得部471は、第1〜第3の温度検出部610、620、630から、供給温度Ta、吸気温度Tr_iおよび排気温度Tr_oを取得する。温度取得部471は、各温度を中央制御部472へ出力する。これにより、中央制御部472は、供給温度Ta、吸気温度Tr_iおよび排気温度Tr_oを取得することができる。
次に、局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Taおよび吸気温度Tr_iの温度差と、排気温度Tr_oおよび吸気温度Tr_iの温度差とに基づいて、次の式(2)に従って、局所冷却器400の熱交換量Qr0を算出する。なお、電子機器300の発熱量Qは、予めカタログ等から知られているものであり、たとえばデータテーブル473に予め記憶されている。
Qr0=Q×(Tr_i-Tr_o)/(Tr_i-Ta) ・・・式(2)
次に、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qr0とに基づいて、式(3)に従って、空調機500の熱交換量Qc0を求める。
Qc0=Q−Qr0=Q×(1−(Tr_i-Tr_o)/(Tr_i-Ta))・・・式(3)
次に、中央制御部472は、空調機500の成績係数COP_c0を、データテーブル473から取得する。空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc0と、空調機500の成績係数COP_c0とに基づいて、式(4)に従って、空調機500の消費電力Wc0を求める。
Wc0=Qc0/COP_c0 ・・・式(4)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc0と、冷却ファン部450の消費電力Wf0とに基づいて、式(5)に従って、装置成績係数ACOPを求める。なお、電子機器300の発熱量Qは、一定値である。
ACOP=Q/(Wf0+Wc0) ・・・式(5)
以上のように、S103にて、冷却装置1000は、装置成績係数ACOPを算出する。
次に、冷却装置1000は、ファン回転数をΔr変化させ、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf1を算出する(S104)。
具体的には、中央制御部472は、データテーブル473からファン回転数の変化量Δrを取得し、新たなファン回転数r0+Δrを算出する。
このとき、r0+Δrが冷却ファン部450の最小回転数r_min(通常は、r_minは0)以下であれば、中央制御部472は、新たなファン回転数をr_minとする。r0+Δrが冷却ファン部450の最大回転数r_max以上であれば、中央制御部472は、新たなファン回転数をr_maxとする。そして、中央制御部472は、ファン回転数制御部481に対して、ファン回転数をr0+Δrにする指令を出力する。ファン回転数制御部481は、中央制御部472の指令に従って、冷却ファン部450の回転数をr0+Δrに制御する。
その後、冷却ファン制御部460は、冷却性能が安定するまでの一定時間(例えば1分間程度)待機した後に、式(6)に従って、冷却ファン部450の消費電力Wf1を計算する。なお、式(6)は式(1)に準じる。
Wf1=Wf_max×((r0+Δr)/r_max) ・・・式(6)
また、冷却ファン部450の消費電力Wf1について、実験により予め算出した値を、データテーブル473に記憶してもよい。この場合、冷却ファン電力算出部472aは、式(6)を用いて冷却ファン部450の消費電力Wf1を算出することに代えて、データテーブル473に記憶されている冷却ファン部450の消費電力Wf1を取得することもできる。
次に、冷却装置1000は、S103と同様に、装置成績係数ACOP(1)を算出する(S105)。なお、ここでは、式(1)〜式(6)で用いた各パラメータと区別する必要がある場合に、各パラメータの後ろに(1)を付ける。
具体的には、まず、冷却ファン制御部460の温度取得部471は、改めて、第1〜第3の温度検出部610、620、630から、供給温度Ta(1)、吸気温度Tr_i(1)および排気温度Tr_o(1)を取得する。温度取得部471は、各温度を中央制御部472へ出力する。これにより、中央制御部472は、供給温度Ta(1)、吸気温度Tr_i(1)および排気温度Tr_o(1)を取得することができる。
次に、局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Ta(1)および吸気温度Tr_i(1)の温度差と、排気温度Tr_o(1)および吸気温度Tr_i(1)の温度差とに基づいて、次の式(7)に従って、局所冷却器400の熱交換量Qr0を算出する。なお、電子機器300の発熱量Qは、予めカタログ等から知られているものであり、たとえばデータテーブル473に予め記憶されている。なお、式(7)は式(2)に準じる。
Qr1=Q×(Tr_i(1)-Tr_o(1))/(Tr_i(1)-Ta(1))・・式(7)
ここで、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)を変化させると、筐体900の外の空気の風量(外気風量)が変化するので、局所冷却器400の冷却性能が変化する。電子機器300の発熱量Qが一定なので、空調機500の熱交換量が異なってくる(Qc0≠Qc1)。
そして、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qr1とに基づいて、式(8)に従って、空調機500の熱交換量Qc1を求める。なお、式(8)は式(3)に準じる。
Qc1=Q−Qr1=Q×(1−(Tr_i(1)−Tr_o(1))/(Tr_i(1)−Ta(1))) ・・・式(8)
次に、中央制御部472は、この時の空調機500の成績係数COP_c1を、データテーブル473から取得する。そして、空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc1と、空調機500の成績係数COP_c1とに基づいて、式(9)に従って、空調機500の消費電力Wc1を求める。なお、式(9)は式(4)に準じる。
Wc1=Qc1/COP_c1 ・・・式(9)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc1と、冷却ファン部450の消費電力Wf1とに基づいて、式(10)に従って、装置成績係数ACOP(1)を求める。電子機器300の発熱量Qは、前述の通り、一定値である。なお、式(10)は式(5)に準じる。
ACOP(1)=Q/(Wf1+Wc1) ・・・式(10)
以上のように、S105にて、冷却装置1000は、装置成績係数ACOP(1)を算出する。
次に、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが、略同値か否かを判断する(S106)。ここでは、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとの間の差分値の絶対値が0.1以下である場合(|ACOP(1)−ACOP|≦0.1)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)および装置成績係数ACOPが略同値である(ACOP(1)≒ACOP)と判断する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値であると中央制御部472により判断された場合(S106、YES)、中央制御部472は、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さいか否か(|To(1)− To|<Tc)を、判断する(S109)。このとき、閾値Tcは、局所冷却器400の性能が変化する際の温度差と決められる。ここでは、閾値Tcを例えば3℃とする。
外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さいと中央制御部472により判断された場合(S109、YES)、中央制御部472は、一定時間、待機し(S111)、S109の処理を繰り返し行う。すなわち、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さい場合、中央制御部472は、外気温度Toの変化量の大きさ(|To(1)− To|)が局所冷却器400の性能が変化するまでの温度差にまで達していないものと判断する。そして、中央制御部472は、このときの冷却ファン450の回転数(ファン回転数)が最適であると判断する。
一方、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さくないと中央制御部472により判断された場合(S109、NO)、中央制御部472は、外気温度To(1)を新たな外気温度として、データテーブル473に書き込む(ステップS112)。その後、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。すなわち、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さくない場合、中央制御部472は、気温度Toの変化量の大きさ(|To(1)− To|)が局所冷却器400の性能が変化するまでの温度差にまで達しているものと判断する。そして、中央制御部472は、このときの冷却ファン450の回転数(ファン回転数)が最適でないと判断し、S104に戻りファン回転数をΔr変化させファン450の回転数(ファン回転数)を最適になるように制御する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値でないと中央制御部472により判断された場合(S106、NO)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいか否かを判断する(S107)。
装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいと中央制御部472により判断された場合(S107、YES)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
一方、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きくないと中央制御部472により判断された場合(S107、NO)、中央制御部472は、式(6)のΔrの符号を反転させる(S108)。その後、中央制御部472は、式(6)のΔrの符号を反転させた条件で、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
図6は、成績係数と冷却ファン部450の回転数との関係を示す図である。図6は、とくに、外気温度Toを一定にした場合において、装置成績係数ACOPと冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)との関係を示す図である。図6には、装置成績係数の他に、冷却ファン部450の成績係数および空調機500の成績係数と、冷却ファン部450の回転数との関係も示されている。なお、装置成績係数とは、前述の通り、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置1000の成績係数である。装置成績係数は、全体成績係数とも呼ばれる。
図6に示されるように、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)にかかわらず、成績係数は、冷却ファン部450の成績係数、装置成績係数(全体成績係数)、空調機500の成績係数の順に、大きい。
装置成績係数ACOP(全体成績係数)は、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)にかかわらず、空調機500の成績係数よりも大きいことが分かる。これは、冷却装置1000に局所冷却器400を導入することにより、装置成績係数ACOP(全体成績係数)が上昇することを示している。
また、図6に示されるように、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)rをΔr変化させることにより、装置成績係数がACOPからACOP(1)に変化する。そして、図5を用いて説明したように、中央制御部472の装置成績係数算出部472eは、ACOPおよびACOP(1)の対比等の処理を経て、装置成績係数が最大となる目標値(装置成績係数最大値)を算出する。さらに、ファン回転数制御部481は、冷却ファン部450の回転数を、装置成績係数最大値に対応するファン回転数に、設定する。これにより、冷却ファン部450は、装置成績係数最大値に対応するファン回転数で動作する。この結果、冷却装置1000は、装置成績係数最大値で動作する。すなわち、前述の通り、成績係数はエネルギー消費効率を表す指標の1つであることから、冷却装置1000は最も高いエネルギー消費効率で、動作することができる。
以上の通り、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000は、受熱部410と、放熱部420と、冷却ファン部450と、冷却ファン制御部460と、空調機500とを備えている。
受熱部410は、空気が通過できるように形成され、電子機器300の排気熱を受熱する。放熱部420は、受熱部410により受熱された排気熱を放熱する。冷却ファン部450は、放熱部420を冷却するための送風を放熱部420へ供給する。冷却ファン制御部460は、冷却ファン部450の動作を制御する。空調機500は、電子機器300を冷却するための送風を電子機器300へ供給する。ここでは、少なくとも空調機500の空調ブロア部510が本発明の空調機に対応する。
また、冷却ファン制御部460は、空調機熱交換量算出部472cと、空調機電力算出部472dと、装置成績係数算出部472eと、ファン回転制御部481とを有する。
空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、受熱部410および放熱部420を含んで構成される局所冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機の熱交換量Qcを求める。空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、空調機500の消費電力Wcを求める。装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数である装置成績係数ACOPを求める。ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPに基づいて、冷却ファン部450の回転数を制御する。
このように、空調機500の熱交換量Qcは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、求められる。また、空調機500の消費電力Wcは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、求められる。そして、装置成績係数ACOPは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、求められる。
これにより、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数を、装置成績係数ACOPとして、簡単に取得できる複数のパラメータから容易に求めることができる。
特許文献1に記載の技術のように、冷却ファン部450の排気側の近傍に、いかなるセンサも配置していない。このため、装置成績係数ACOPは、冷却ファン部450の風力により大きく変動することはない。
また、装置成績係数ACOPは、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)の変化に応じて変化する。とくに、図6に示したように、あらゆる外気温度Toに対して、装置成績係数ACOPは、あるファン回転数で最大値を示すことが明らかになった。これにより、たとえば、ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPが高い値(たとえば最大値付近)となるように、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)を制御することができる。
したがって、冷却装置1000によれば、より安定して、より高いエネルギー効率で運用することができる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000は、温度取得部471と、局所冷却器熱交換量算出部472bを備えている。温度取得部471は、供給温度Taと、吸気温度Tr_iと、排気温度Tr_oとを取得する。
供給温度Taは、空調機500から電子機器300へ供給される空気の温度である。吸気温度Tr_iは、受熱部410を通過する前の空気の温度である。排気温度Tr_oは、受熱部410を通過した後の空気の温度である。
局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Taおよび吸気温度Tr_iの温度差と、排気温度Tr_oおよび吸気温度Tr_iの温度差とに基づいて、受熱部410および放熱部420を含んで構成される局所冷却器400の熱交換量Qrを求める。空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、局所冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機500の熱交換量Qcを求める。
このように、空調機熱交換量算出部472cは、局所冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器の熱交換量Qrを用いて、熱交換量Qcを求める。より具体的には、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qから局所冷却器の熱交換量Qrを引いた差分値を、空調機500の熱交換量Qcとして求める。特許文献1に記載の技術のように、冷却ファン部450の排気側の近傍に、いかなるセンサも配置していない。このため、装置成績係数ACOPは、冷却ファン部450の風力により大きく変動することはない。したがって、この構成によっても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、冷却装置1000では、供給温度Ta、吸気温度Tr_iおよび排気温度Tr_oの温度の測定値を用いて、局所冷却器400の熱交換量Qrを算出している。これにより、高い精度で局所冷却器400の熱交換量Qrを求めることができ、制御の収束速度を速くすることができる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000において、冷却ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPが最大になるように、冷却ファン部450の回転数を制御する。
このように、冷却装置1000、冷却ファン部450の回転数を装置成績係数ACOPが最大になる値に制御することにより、最大効率で運用することができる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000において、ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPが最大になった後に所定時間が経過した後に、冷却ファン部450の回転数を制御する。
このように、所定時間を経過した後に、冷却ファン部450の回転数を制御することで、所定時間内で外気環境が変化して、局所冷却器400の性能が変わり、冷却ファン部450の回転数が最適でなくなっても、すぐに最適な冷却ファン部450の回転数に制御することが可能になる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000において、所定時間は、放熱部420を冷却するための送風の温度が予め定められた値に変化するまでの時間である。
このように、所定時間は、放熱部420を冷却するための送風の温度が予め定められた値に変化するまで時間とすることで、その時間経過した後、冷却ファン部450の回転数を制御することで、あらゆる外気温度Toに対して装置成績係数ACOPを最大とできる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000の制御方法は、受熱部410と、放熱部420と、冷却ファン部450と、冷却ファン制御部460と、空調機500とを備えた冷却装置1000の制御方法である。
冷却装置1000の制御方法は、空調機熱交換量算出ステップと、空調機電力算出ステップと、装置成績係数算出ステップと、ファン部回転制御ステップとを含んでいる。
空調機熱交換量算出ステップでは、電子機器300の発熱量Qと、受熱部410および放熱部420を含んで構成される局所冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機500の熱交換量Qcを求める。
空調機電力算出ステップでは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、空調機500の消費電力Wcを求める。
装置成績係数算出ステップでは、電子機器の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数である装置成績係数ACOPを求める。
ファン部回転制御ステップでは、装置成績係数ACOPに基づいて、冷却ファン部450の回転数を制御する。
このような制御方法によっても、冷却装置1000と同様の効果を奏することができる。
また、本発明の第1の実施の形態における冷却装置1000の制御プログラムは、受熱部410と、放熱部420と、冷却ファン部450と、冷却ファン制御部460と、空調機500とを備えた冷却装置1000の制御プログラムである。
冷却装置1000の制御プログラムは、空調機熱交換量算出ステップと、空調機電力算出ステップと、装置成績係数算出ステップと、ファン部回転制御ステップとを含む処理をコンピュータに行わす。
このような制御プログラムによっても、冷却装置1000と同様の効果を奏することができる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態における冷却装置1000Aの構成について説明する。
本発明の第2の実施の形態における冷却装置1000Aの構成について説明する。図7は、冷却装置1000Aの構成を透過して示す図である。なお、図7には、鉛直方向Gが示されている。なお、図7では、図1〜図6で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜図6に示した符号と同等の符号を付している。冷却装置1000Aは、たとえばデータセンターに設置されている。
図7に示されるように、冷却装置1000Aは、サーバルーム100と、機械室200と、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500とを備えている。なお、サーバルーム100および機械室200を連結して構成された筐体900の内部は、密閉されている。
ここで、図1と図7を対比する。図1では、第4の温度検出部640が設けられているのに対して、図7では、第4の温度検出部640が設けられていない点で、両者は相違する。また、第4の温度検出部640を設けないことにより、図7の冷却ファン制御部460Aの機能も、図1の冷却ファン制御部460と異なる。
図7に示されるように、冷却ファン制御部460Aは、サーバルーム100および機械室200の外に設けられている。より具体的には、冷却ファン制御部460Aは、サーバルーム100の屋上に設けられている。なお、冷却ファン制御部460Aは、サーバルーム100内もしくは機械室200内に設けられてもよい。また、サーバルーム100等に設置されたローカルルームに冷却ファン制御部460Aを設置することもできる。さらに、冷却ファン制御部460Aは、ネットワーク(不図示)上のクラウドシステム(不図示)に設けられてもよい。冷却ファン制御部460Aは、第1の温度検出部610、第2の温度検出部620および第3の温度検出部630に、接続されている。冷却ファン制御部460Aは、冷却ファン部450の動作を制御する。冷却ファン制御部460Aの機能等については、後述する。
次に、冷却ファン制御部460Aの構成について詳細に説明する。図8は、冷却ファン制御部460Aの構成を示すブロック図である。なお、図8では、図1〜図7で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜図7に示した符号と同等の符号を付している。
図8に示されるように、冷却ファン制御部460Aは、判断部470Aと、出力部480とを備えている。
図8に示されるように、判断部470Aは、温度取得部471Aと、中央制御部472と、データテーブル473とを備えている。
ここで、図4と図8を対比する。図4では、温度取得部471Aは、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、第4の温度検出部640と、中央制御部472とに、接続されている。これに対して、図8では、温度取得部471Aは、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、中央制御部472とに、接続されている。すなわち、図8は、温度取得部471Aが第4の温度検出部640に接続されていない点で、図4と相違する。
温度取得部471Aは、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、中央制御部472とに、接続されている。
温度取得部471Aは、第1の温度検出部610により検出された供給温度Taと、第2の温度検出部620により検出された吸気温度Tr_iと、第3の温度検出部630により検出された排気温度Tr_oとを、取得する。温度取得部471Aは、供給温度Ta、吸気温度Tr_iおよび排気温度Tr_oを、中央制御部472へ出力する。
冷却装置1000Aが作動すると、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500が、作動する。電子機器300の熱は、局所冷却器400および空調機500によって、冷却される。各部の具体的な動作については、第1の実施の形態で、説明した通りである。
次に、冷却装置1000Aの制御方法について、説明する。図9は、冷却装置1000Aの制御フロー図である。
ここで、図5と図9を対比する。図9では、S101、S109およびS112が設定されていない点で、図5と相違する。
データテーブル473には、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)の規定値r0、冷却ファン部450の回転数の変化量Δrなどが、記憶されている。さらに、データテーブル473には、冷却ファン部450の最小回転数r_min、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_max、空調機500の成績係数COP_cなどのデータが、記憶されている。空調機500の成績係数COP_cは、空調機500の熱交換量Qcと外気温度Toに対するものとする。なお、冷却ファン部450の最小回転数r_min、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_max等は、予めカタログ等から知られているものを用いる。一方、これらのデータを実験等により求めてもよい。
図9に示されるように、まず、冷却ファン電力算出部472aは、冷却ファン部450の回転数r0(規定値)に基づいて、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf0を算出する(S102)。具体的には、第1の実施の形態で説明した処理内容と同様の処理を経て、中央制御部472の冷却ファン電力算出部472aは、式(21)を用いて、冷却ファン部450の消費電力Wf0を計算する。
Wf0=Wf_max×(r0/r_max) ・・・式(21)
次に、冷却装置1000Aは、装置成績係数ACOPを算出する(S103)。具体的には、第1の実施の形態で説明した処理内容と同様の処理を経て、局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Taおよび吸気温度Tr_iの温度差と、排気温度Tr_oおよび吸気温度Tr_iの温度差とに基づいて、式(22)に従って、局所冷却器400の熱交換量Qr0を算出する。
Qr0=Q×(Tr_i-Tr_o)/(Tr_i-Ta) ・・・式(22)
次に、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qr0とに基づいて、式(23)に従って、空調機500の熱交換量Qc0を求める。
Qc0=Q−Qr0=Q×(1−(Tr_i-Tr_o)/(Tr_i-Ta))・・式(23)
次に、中央制御部472は、空調機500の成績係数COP_c0を、データテーブル473から取得する。空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc0と、空調機500の成績係数COP_c0とに基づいて、式(24)に従って、空調機500の消費電力Wc0を求める。
Wc0=Qc0/COP_c0 ・・・式(24)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc0と、冷却ファン部450の消費電力Wf0とに基づいて、式(25)に従って、装置成績係数ACOPを求める。なお、電子機器300の発熱量Qは、一定値である。
ACOP=Q/(Wf0+Wc0) ・・・式(25)
以上のように、S103にて、冷却装置1000Aは、装置成績係数ACOPを算出する。
次に、冷却装置1000Aは、ファン回転数をΔr変化させ、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf1を算出する(S104)。
その後、冷却ファン制御部460Aは、冷却性能が安定するまでの一定時間(例えば1分間程度)待機した後に、式(26)に従って、冷却ファン部450の消費電力Wf1を計算する。なお、第1の実施の形態で説明した通り、式(26)は式(21)に準じる。
Wf1=Wf_max×((r0+Δr)/r_max) ・・・式(26)
次に、冷却装置1000Aは、S103と同様に、装置成績係数ACOP(1)を算出する(S105)。具体的には、第1の実施の形態で説明した処理内容と同様の処理を経て、局所冷却器熱交換量算出部472bは、電子機器300の発熱量Qと、供給温度Ta(1)および吸気温度Tr_i(1)の温度差と、排気温度Tr_o(1)および吸気温度Tr_i(1)の温度差とに基づいて、次の式(7)に従って、局所冷却器400の熱交換量Qr1を算出する。なお、第1の実施の形態で説明した通り、式(27)は式(22)に準じる。
Qr1=Q×(Tr_i(1)-Tr_o(1))/(Tr_i(1)-Ta(1)) ・・・式(27)
ここで、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)を変化させると、筐体900の外の空気の風量(外気風量)が変化するので、局所冷却器400の冷却性能が変化する。電子機器300の発熱量Qが一定なので、空調機500の熱交換量が異なってくる(Qc0≠Qc1)。
そして、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器熱交換量算出部472bにより求められた局所冷却器400の熱交換量Qr1とに基づいて、式(28)に従って、空調機500の熱交換量Qc1を求める。なお、第1の実施の形態で説明した通り、式(28)は式(23)に準じる。
Qc1=Q−Qr1=Q×(1−(Tr_i(1)−Tr_o(1))/(Tr_i(1)−Ta(1))) ・・・式(28)
次に、第1の実施の形態で説明した処理内容と同様の処理を経て、空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc1と、空調機500の成績係数COP_c1とに基づいて、式(29)に従って、空調機500の消費電力Wc1を求める。なお、第1の実施の形態で説明した通り、式(29)は式(24)に準じる。
Wc1=Qc1/COP_c1 ・・・式(29)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc1と、冷却ファン部450の消費電力Wf1とに基づいて、式(30)に従って、装置成績係数ACOP(1)を求める。電子機器300の発熱量Qは、前述の通り、一定値である。なお、第1の実施の形態で説明した通り、式(30)は式(25)に準じる。
ACOP(1)=Q/(Wf1+Wc1) ・・・式(30)
以上のように、S105にて、冷却装置1000Aは、装置成績係数ACOP(1)を算出する。
次に、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが、略同値か否かを判断する(S106)。ここでは、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとの間の差分値の絶対値が0.1以下である場合(|ACOP(1)−ACOP|≦0.1)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)および装置成績係数ACOPが略同値である(ACOP(1)≒ACOP)と判断する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値であると中央制御部472により判断された場合(S106、YES)、中央制御部472は、一定時間、待機する(S111)。たとえば、外気温度が3℃ほど変化する時間を一定時間に設定することができる。また、中央制御部472は、昨年の温度データ(たとえば、気象庁などから取得するデータ)を用いて、外気温度が一定範囲で変化する時間を一定時間として設定してもよい。この場合、昨年の温度データは、データテーブル473に予め記憶されている必要がある。
S111の処理後、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
そして、中央制御部472は、このときの冷却ファン450の回転数(ファン回転数)が最適でないと判断し、S104に戻りファン回転数をΔr変化させファン450の回転数(ファン回転数)を最適になるように制御する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値でないと中央制御部472により判断された場合(S106、NO)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいか否かを判断する(S107)。
装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいと中央制御部472により判断された場合(S107、YES)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
一方、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きくないと中央制御部472により判断された場合(S107、NO)、中央制御部472は、式(26)のΔrの符号を反転させる(S108)。その後、中央制御部472は、式(26)のΔrの符号を反転させた条件で、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
本発明の第2の実施の形態における冷却装置1000Aによっても、第1の実施の形態における冷却装置1000と同様の効果を奏することができる。また、第1の実施の形態と比較して、第4の温度検出部640が必要なくなるので、冷却装置1000Aをより簡易な構成とすることができる。この結果、第1の実施の形態の冷却装置1000と比較して、冷却装置1000Aの製造コストをより低減することができる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態における冷却装置1000Bの構成について説明する。
本発明の第3の実施の形態における冷却装置1000Bの構成について説明する。図10は、冷却装置1000Bの構成を透過して示す図である。なお、図10には、鉛直方向Gが示されている。なお、図10では、図1〜図9で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜図9に示した符号と同等の符号を付している。冷却装置1000Bは、たとえばデータセンターに設置されている。
図10に示されるように、冷却装置1000Bは、サーバルーム100と、機械室200と、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500とを備えている。なお、サーバルーム100および機械室200を連結して構成された筐体900の内部は、密閉されている。
ここで、図1と図10を対比する。図1では、第1の温度検出部610および第3の温度検出部630が設けられているのに対して、図10では、第1の温度検出部610および第3の温度検出部630が設けられていない点で、両者は相違する。また、第1の温度検出部610および第3の温度検出部630を設けないことにより、図10の冷却ファン制御部460Bの機能も、図1の冷却ファン制御部460と異なる。
図10に示されるように、冷却ファン制御部460Bは、サーバルーム100および機械室200の外に設けられている。より具体的には、冷却ファン制御部460Bは、サーバルーム100の屋上に設けられている。なお、冷却ファン制御部460Bは、サーバルーム100内もしくは機械室200内に設けられてもよい。また、サーバルーム100等に設置されたローカルルームに冷却ファン制御部460Bを設置することもできる。さらに、冷却ファン制御部460Bは、ネットワーク(不図示)上のクラウドシステム(不図示)に設けられてもよい。冷却ファン制御部460Bは、第2の温度検出部620および第4の温度検出部640に、接続されている。冷却ファン制御部460Bは、冷却ファン部450の動作を制御する。冷却ファン制御部460Bの機能等については、後述する。
次に、冷却ファン制御部460Bの構成について詳細に説明する。図11は、冷却ファン制御部460Bの構成を示すブロック図である。なお、図11では、図1〜図10で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜図10に示した符号と同等の符号を付している。
図11に示されるように、冷却ファン制御部460Bは、判断部470Bと、出力部480とを備えている。
図11に示されるように、判断部470Bは、温度取得部471Bと、中央制御部472と、データテーブル473とを備えている。
ここで、図4と図11を対比する。図4では、温度取得部471は、第1の温度検出部610と、第2の温度検出部620と、第3の温度検出部630と、第4の温度検出部640と、中央制御部472とに、接続されている。これに対して、図11では、温度取得部471Bは、第2の温度検出部620と、第4の温度検出部640と、中央制御部472とに、接続されている。すなわち、図11は、温度取得部471Bが第1の温度検出部610および第3の温度検出部630に接続されていない点で、図4と相違する。
また、図4では、局所冷却器熱交換量算出部472bが設けられているのに対して、図11では、局所冷却器熱交換量算出部472bが設けられていない。この点でも両者は相違する。
温度取得部471Bは、第2の温度検出部620と、第4の温度検出部640と、中央制御部472とに、接続されている。
温度取得部471Bは、第2の温度検出部620により検出された吸気温度Tr_iと、第4の温度検出部640により検出された外気温度Toを、取得する。温度取得部471Aは、吸気温度Tr_iおよび外気温度Toを、中央制御部472へ出力する。
冷却装置1000Bが作動すると、電子機器300と、局所冷却器400と、空調機500が、作動する。電子機器300の熱は、局所冷却器400および空調機500によって、冷却される。各部の具体的な動作については、第1の実施の形態で、説明した通りである。
次に、冷却装置1000Bの制御方法について、説明する。図12は、冷却装置1000Bの制御フロー図である。
図12に示されるように、まず、冷却ファン制御部460の温度取得部471Bは、第2の温度検出部620および第4の温度検出部640から、吸気温度Tr_iおよび外気温度Toを取得する。温度取得部471Bは、各温度を中央制御部472へ出力する。
次に、中央制御部472は、温度取得部471Bから吸気温度Tr_iおよび外気温度Toを入手する(S501)。中央制御部472は、吸気温度Tr_iおよび外気温度Toをデータテーブル473に書き込む。これにより、吸気温度Tr_iおよび外気温度Toが、データテーブル473に記憶される。
このとき、データテーブル473には、外気温度To、外気温度Toに対する閾値Tc、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)の規定値r0、冷却ファン部450の回転数の変化量Δrなどが、記憶されている。さらに、データテーブル473には、冷却ファン部450の最小回転数r_min、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_max、空調機500の成績係数COP_c、局所冷却器400の熱交換量Qrなどのデータが、記憶されている。空調機500の成績係数COP_cは、空調機500の熱交換量Qcと外気温度Toに対するものとする。
なお、冷却ファン部450の最大回転数r_max、冷却ファン部450の定格電力値Wf_maxは、冷却ファン部450のカタログ等に基づく値であってもよいし、実験等で求められた値であってもよい。
また、局所冷却器400の熱交換量Qrは、吸気温度Tr_iおよび外気温度Toの温度差ΔTと、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)をパラメータとして、実験等により得られる。
次に、冷却ファン電力算出部472aは、冷却ファン部450の回転数r0(規定値)に基づいて、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf0を算出する(S102)。具体的には、第1の実施の形態で説明した処理内容と同様の処理を経て、中央制御部472の冷却ファン電力算出部472aは、式(31)を用いて、冷却ファン部450の消費電力Wf0を計算する。
Wf0=Wf_max×(r0/r_max) ・・・式(31)
ここで、式(31)を用いて冷却ファン部450の消費電力Wf0を計算する代わりに、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)に対する冷却ファン部450の消費電力を予め実験で求めておくこともできる。そして、冷却ファン部450の消費電力の実験値を、データテーブル473に記憶しておくこともできる。
次に、冷却装置1000Bは、装置成績係数ACOPを算出する(S103)。
具体的には、中央制御部472は、局所冷却器400の熱交換量Qrの値であるQr0を、データテーブル473から取得する。
次に、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、局所冷却器400の熱交換量Qr0とに基づいて、式(33)に従って、空調機500の熱交換量Qc0を求める。
Qc0=Q−Qr0・・・式(33)
次に、中央制御部472は、空調機500の成績係数COP_c0を、データテーブル473から取得する。空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc0と、空調機500の成績係数COP_c0とに基づいて、式(34)に従って、空調機500の消費電力Wc0を求める。
Wc0=Qc0/COP_c0 ・・・式(34)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc0と、冷却ファン部450の消費電力Wf0とに基づいて、式(35)に従って、装置成績係数ACOPを求める。なお、電子機器300の発熱量Qは、一定値である。
ACOP=Q/(Wf0+Wc0) ・・・式(35)
以上のように、S103にて、冷却装置1000Bは、装置成績係数ACOPを算出する。
次に、冷却装置1000Bは、ファン回転数をΔr変化させ、冷却ファン部450の消費電力(ファン電力)Wf1を算出する(S104)。
具体的には、中央制御部472は、データテーブル473からファン回転数の変化量Δrを取得し、新たなファン回転数r0+Δrを算出する。
このとき、r0+Δrが冷却ファン部450の最小回転数r_min(通常は、r_minは0)以下であれば、中央制御部472は、新たなファン回転数をr_minとする。r0+Δrが冷却ファン部450の最大回転数r_max以上であれば、中央制御部472は、新たなファン回転数をr_maxとする。そして、中央制御部472は、ファン回転数制御部481に対して、ファン回転数をr0+Δrにする指令を出力する。ファン回転数制御部481は、中央制御部472の指令に従って、冷却ファン部450の回転数をr0+Δrに制御する。
その後、冷却ファン制御部460Bは、冷却性能が安定するまでの一定時間(例えば1分間程度)待機した後に、式(36)に従って、冷却ファン部450の消費電力Wf1を計算する。なお、式(36)は式(31)に準じる。
Wf1=Wf_max×((r0+Δr)/r_max) ・・・式(36)
また、冷却ファン部450の消費電力Wf1について、実験により予め算出した値を、データテーブル473に記憶してもよい。この場合、冷却ファン電力算出部472aは、式(36)を用いて冷却ファン部450の消費電力Wf1を算出することに代えて、データテーブル473に記憶されている冷却ファン部450の消費電力Wf1を取得することもできる。
次に、冷却装置1000Bは、S103と同様に、装置成績係数ACOP(1)を算出する(S105)。
具体的には、中央制御部472は、この時の局所冷却器400の熱交換量Qrの値であるQr1を、データテーブル473から取得する。
ここで、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)を変化させると、筐体900の外の空気の風量(外気風量)が変化するので、局所冷却器400の冷却性能が変化する。電子機器300の発熱量Qが一定なので、空調機500の熱交換量が異なってくる(Qc0≠Qc1)。
そして、空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、データテーブル473から取得した局所冷却器400の熱交換量Qr1とに基づいて、式(38)に従って、空調機500の熱交換量Qc1を求める。なお、式(38)は式(33)に準じる。
Qc1=Q−Qr1 ・・・式(38)
次に、中央制御部472は、この時の空調機500の成績係数COP_c1を、データテーブル473から取得する。そして、空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qc1と、空調機500の成績係数COP_c1とに基づいて、式(39)に従って、空調機500の消費電力Wc1を求める。なお、式(39)は式(34)に準じる。
Wc1=Qc1/COP_c1 ・・・式(39)
そして、装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wc1と、冷却ファン部450の消費電力Wf1とに基づいて、式(40)に従って、装置成績係数ACOP(1)を求める。電子機器300の発熱量Qは、前述の通り、一定値である。なお、式(40)は式(35)に準じる。
ACOP(1)=Q/(Wf1+Wc1) ・・・式(40)
以上のように、S105にて、冷却装置1000Bは、装置成績係数ACOP(1)を算出する。
次に、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが、略同値か否かを判断する(S106)。ここでは、装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとの間の差分値の絶対値が0.1以下である場合(|ACOP(1)−ACOP|≦0.1)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)および装置成績係数ACOPが略同値である(ACOP(1)≒ACOP)と判断する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値であると中央制御部472により判断された場合(S106、YES)、中央制御部472は、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さいか否か(|To(1)− To|<Tc)を、判断する(S109)。このとき、閾値Tcは、局所冷却器400の性能が変化する際の温度差と決められる。ここでは、閾値Tcを例えば3℃とする。
外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さいと中央制御部472により判断された場合(S109、YES)、中央制御部472は、一定時間、待機し(S111)、S109の処理を繰り返し行う。すなわち、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さい場合、中央制御部472は、外気温度Toの変化量の大きさ(|To(1)− To|)が局所冷却器400の性能が変化するまでの温度差にまで達していないものと判断する。そして、中央制御部472は、このときの冷却ファン450の回転数(ファン回転数)が最適であると判断する。
一方、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さくないと中央制御部472により判断された場合(S109、NO)、中央制御部472は、外気温度To(1)を新たな外気温度として、データテーブル473に書き込む(ステップS112)。その後、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。すなわち、外気温度To(1)と外気温度Toの差分値の絶対値が閾値Tcより小さくない場合、中央制御部472は、気温度Toの変化量の大きさ(|To(1)− To|)が局所冷却器400の性能が変化するまでの温度差にまで達しているものと判断する。そして、中央制御部472は、このときの冷却ファン450の回転数(ファン回転数)が最適でないと判断し、S104に戻りファン回転数をΔr変化させファン450の回転数(ファン回転数)を最適になるように制御する。
装置成績係数ACOP(1)と装置成績係数ACOPとが略同値でないと中央制御部472により判断された場合(S106、NO)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいか否かを判断する(S107)。
装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きいと中央制御部472により判断された場合(S107、YES)、中央制御部472は、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
一方、装置成績係数ACOP(1)が装置成績係数ACOPよりも大きくないと中央制御部472により判断された場合(S107、NO)、中央制御部472は、式(36)のΔrの符号を反転させる(S108)。その後、中央制御部472は、式(36)のΔrの符号を反転させた条件で、装置成績係数ACOP(1)を新たな装置成績係数として、データテーブル473に書き込む(ステップS113)。
以上の通り、本発明の第3の実施の形態における冷却装置1000Bは、受熱部410と、放熱部420と、冷却ファン部450と、冷却ファン制御部460Bと、空調機500とを備えている。
受熱部410は、空気が通過できるように形成され、電子機器300の排気熱を受熱する。放熱部420は、受熱部410により受熱された排気熱を放熱する。冷却ファン部450は、放熱部420を冷却するための送風を放熱部420へ供給する。冷却ファン制御部460Bは、冷却ファン部450の動作を制御する。空調機500は、電子機器300を冷却するための送風を電子機器300へ供給する。ここでは、少なくとも空調機500の空調ブロア部510が本発明の空調機に対応する。
また、冷却ファン制御部460Bは、空調機熱交換量算出部472cと、空調機電力算出部472dと、装置成績係数算出部472eと、ファン回転制御部481とを有する。
空調機熱交換量算出部472cは、電子機器300の発熱量Qと、受熱部410および放熱部420を含んで構成される冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、空調機の熱交換量Qcを求める。空調機電力算出部472dは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、空調機500の消費電力Wcを求める。装置成績係数算出部472eは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数である装置成績係数ACOPを求める。ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPに基づいて、冷却ファン部450の回転数を制御する。
このように、空調機500の熱交換量Qcは、電子機器300の発熱量Qと、冷却器400の熱交換量Qrとに基づいて、求められる。また、空調機500の消費電力Wcは、空調機500の熱交換量Qcと、空調機500の成績係数COP_cとに基づいて、求められる。そして、装置成績係数ACOPは、電子機器300の発熱量Qと、空調機500の消費電力Wcと、冷却ファン部450の消費電力Wfとに基づいて、求められる。
これにより、受熱部410、放熱部420、冷却ファン部450および空調機500を含む装置の成績係数を、装置成績係数ACOPとして、簡単に取得できる複数のパラメータから容易に求めることができる。
特許文献1に記載の技術のように、冷却ファン部450の排気側の近傍に、いかなるセンサも配置していない。このため、装置成績係数ACOPは、冷却ファン部450の風力により大きく変動することはない。
また、装置成績係数ACOPは、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)の変化に応じて変化する。とくに、図6に示したように、あらゆる外気温度Toに対して、装置成績係数ACOPは、あるファン回転数で最大値を示すことが明らかになった。これにより、たとえば、ファン回転制御部481は、装置成績係数ACOPが高い値(たとえば最大値付近)となるように、冷却ファン部450の回転数(ファン回転数)を制御することができる。
したがって、冷却装置1000Bによれば、より安定して、より高いエネルギー効率で運用することができる。
また、冷却装置1000Bは、外部から入力される局所冷却器400の熱交換量Qrを利用して、空調機の熱交換量Qcを求めることができる。このため、冷却装置1000Bでは、第1の実施の形態における冷却装置1000のように、局所冷却器熱交換量算出部472cを設ける必要がない。これにより、冷却装置1000と同様の効果を奏するとともに、冷却装置1000と比較してより簡易な構造にすることができる。
また、第1の実施の形態と比較して、第1の温度検出部610および第3の温度検出部630が必要なくなるので、冷却装置1000Bをより簡易な構成とすることができる。この結果、第1の実施の形態の冷却装置1000と比較して、冷却装置1000Bの製造コストをより低減することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述各実施の形態に対して、さまざまな変更、増減、組合せを加えてもよい。これらの変更、増減、組合せが加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 サーバルーム
110 ラック
200 機械室
201 第1の収容部
202 第2の収容部
203 第1の開口部
204 第2の開口部
300 電子機器
400 局所冷却器
410 受熱部
411 上タンク部
412 下タンク部
413 連結管部
414 受熱部用フィン部
420 放熱部
421 上タンク部
422 下タンク部
423 連結管部
424 放熱部用フィン部
430 蒸気管
440 液管
450 冷却ファン部
460、460A、460B 冷却ファン制御部
470、470A、470B 判断部
471、471A、471B 温度取得部
472 中央制御部
472a 冷却ファン電力算出部
472b 局所冷却器熱交換量算出部
472c 空調機熱交換量算出部
472d 空調機電力算出部
472e 装置成績係数算出部
473 データテーブル
480 出力部
481 ファン回転数制御部
500 空調機
510 空調ブロア部
520 熱交換器
530 冷凍機
540 第1の管
550 第2の管
610 第1の温度検出部
620 第2の温度検出部
630 第3の温度検出部
640 第4の温度検出部
900 筐体
1000、1000A、1000B 冷却装置

Claims (7)

  1. 空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、
    前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、
    前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、
    前記ファン部の動作を制御する制御部と、
    前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備え、
    前記制御部は、
    前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出部と、
    前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出部と、
    前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出部と、
    前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御部とを有する冷却装置。
  2. 前記空調機から前記電子機器へ供給される空気の温度である供給温度と、前記受熱部を通過する前の空気の温度である吸気温度と、前記受熱部を通過した後の空気の温度である排気温度とを取得する温度取得部と、
    前記電子機器の発熱量と、前記吸気温度および前記供給温度の温度差と、前記排気温度および前記吸気温度の温度差とに基づいて、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量を求める冷却器熱交換量算出部を備え、
    前記空調機熱交換量算出部は、前記電子機器の発熱量と、前記冷却器熱交換量算出部により求められた前記冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記ファン部回転制御部は、前記装置成績係数が最大になるように、前記ファン部の回転数を制御する請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. 前記ファン部回転制御部は、前記装置成績係数が最大になった後に所定時間が経過した後に、前記ファン部の回転数を制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記所定時間は、放熱部を冷却するための送風の温度が予め定められた値に変化するまで時間である請求項4に記載の冷却装置。
  6. 空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、
    前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、
    前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、
    前記ファン部の動作を制御する制御部と、
    前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備えた冷却装置の制御方法であって、
    前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出ステップと、
    前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出ステップと、
    前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出ステップと、
    前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御ステップとを含む制御方法。
  7. 空気が通過できるように形成され、電子機器の排気熱を受熱する受熱部と、
    前記受熱部により受熱される前記排気熱を放熱する放熱部と、
    前記放熱部を冷却するための送風を前記放熱部へ供給するファン部と、
    前記ファン部の動作を制御する制御部と、
    前記電子機器を冷却するための送風を前記電子機器へ供給する空調機とを備えた冷却装置の制御プログラムであって、
    前記電子機器の発熱量と、前記受熱部および前記放熱部を含んで構成される冷却器の熱交換量とに基づいて、前記空調機の熱交換量を求める空調機熱交換量算出ステップと、
    前記空調機の熱交換量と、前記空調機の成績係数とに基づいて、前記空調機の消費電力を求める空調機電力算出ステップと、
    前記電子機器の発熱量と、前記空調機の消費電力と、前記ファン部の消費電力とに基づいて、前記受熱部、前記放熱部、前記ファン部および前記空調機を含む装置の成績係数である装置成績係数を求める装置成績係数算出ステップと、
    前記装置成績係数に基づいて、前記ファン部の回転数を制御するファン部回転制御ステップとを含む処理をコンピュータに行わす制御プログラム。
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