JP2017058460A - 横方向に長い自立式広告具 - Google Patents

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Abstract

【課題】床面等に自立させるための広告具であって、横方向に並べた椅子の背面スペースを有効に利用できる広告具を提供する。【解決手段】この広告具100は、略長方形の一方の長辺である第1の長辺が床面に設置されて立設される略長方形形状の広告具であって、略長方形形状の枠を含むフレーム150と、フレーム150に着脱自在な略長方形形状の広告シート110と、フレーム150を構成する第1の長辺152Dに、略垂直に、かつ、第1の長辺152Dを含む水平面内で第1の長辺152Dから延設するように、連結された1本以上の棒状部材162とを含み、広告シート110は、短辺154側の両端を折り返した折り返し部116の長辺部分を接合した袋部118を備え、フレーム150の両方の短辺154を袋部118に挿入することによりフレーム150に取り付ける。【選択図】図5

Description

本発明は、床面等に自立させるための広告具であって、特に、横方向に並べた椅子の背面スペースを有効に利用するとともに、広告表示内容を容易に交換可能な広告具に関する。
多数の人が集まる各種の講習会や説明会等の会場には、その主催者の商品、サービス、会社、さらには、イベント等を宣伝広告するための広告具が設置されている場合がある。
そして、かかる広告具としては、通路等の人目につき易い場所に設置するスタンド式のものや、天井吊り下げ式のもの、さらには、壁掛け式のもの等が知られており、これら従来の広告具は、通路等の人目につき易い場所に設置されることにより、宣伝広告効果を発揮する。
このようなスタンド式の広告具では、床面に自立させるための脚体または支持体等が必要なことから構造が複雑化しコスト高を招く。一方、天井吊り下げ式または壁掛け式の広告具では、天井や壁面に固定する金具等が必要となり、その分、構造の複雑化やコスト高を招く。
このような問題点に鑑み、本出願人は、広告具を自立させるための支持体および壁面等に固定するための金具等の特別な付属品を不要にしてコストの低減を図ることのできる広告具を考案して出願している。この広告具は、実用新案登録第3139329号公報(特許文献1)に開示されており、座板と背凭れとの上下間に間隔が存する脚付きの椅子に適用可能な広告具であって、前記背凭れに対して上方から被せる背凭れカバー部と、前記背凭れカバー部の後面の下端から延長された垂下シート部を具備し、前記垂下シート部は、前記椅子の背凭れと座板との上下の前記間隔を覆い得る長さに設定されており、前記垂下シート部と前記背凭れカバー部の少なくとも一方の後面に文字や図形等の広告表示が施されているものである。
特許文献1に開示された広告具は、その実施の形態に記載されているように、多数の人が集まる各種の講習会や説明会等の会場にて縦横に並べられる参加者用の多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子の背面部に取り付けることにより、その後ろの列の着座者の最も注意を喚起できる目前で広告機能を発揮できて大きな宣伝広告効果を得ることができる点、広告具を自立させるための支持体や壁面等に固定するための金具等の特別な付属品を不要にしてコストの低減を図ることができる点、で好ましい。
ところで、この特許文献1の図4に示されるように、参加者用の多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子が縦横に並べられる場合、横方向に長いスペースがあるものの、特許文献1に開示された広告具では、横方向に長い大きな広告を表示することができない。
また、このような観点に鑑み、本出願人は、広告表示面積が大きい自立可能な自立式看板を考案して出願している。この自立式看板は、実用新案登録第3174801号公報(特許文献2)に開示されており、1対の表示枠を備えた骨組み、および前記表示枠に着脱可能な情報表示部を備え、1対の前記表示枠は、蝶番の機能を有する蝶番部材により開閉可能に連結されて開かれたときに自立可能に形成され、前記骨組みは、1対の前記表示枠が開かれた状態を維持させるための開維持手段を有する。
特許文献2に開示された自立式看板は、蝶番部材により連結された1対の表示枠を開いた状態を維持することにより自立することができるので、壁等に立てかけて使用する必要がなく店先に置かれたときに人の移動方向に対して直交する方向に情報表示面が向いてしまうことを回避することができる点、立てかけて使用される看板とは異なり設置場所が壁の直近等に限られるという問題を有しない点、で好ましい。
実用新案登録第3139329号公報 実用新案登録第3174801号公報
このように出願人が考案した広告具および自立式看板に基づいて、参加者用の多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子が縦横に並べられた会場において、特許文献2に開示された自立式看板を会議用パイプ椅子の背面に置くことにより、横方向に長い大きな広告を表示することができる。
しかしながら、特許文献2に開示された自立式看板によると、蝶番部材により連結された1対の表示枠を開いた状態を維持することにより自立させるために、多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子が縦方向(前後方向)および横方向(左右方向)に並べられた会場における前後方向にスペースを必要とする。このため、前後方向の設置間隔を広げて会議用パイプ椅子を並べなければならない。これでは、会場の床面積を有効に活用することができない。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、たとえば参加者用の多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子が縦横に並べられた会場においてスペースを有効的に使用することのできる、横方向に長い自立式広告具を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る横方向に長い自立式広告具は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る横方向に長い自立式広告具は、略長方形の一方の長辺である第1の長辺が床面に設置されて立設される略長方形形状の広告具であって、略長方形形状の枠を含むフレームと、前記フレームに着脱自在な略長方形形状の広告シートと、前記フレームを構成する前記第1の長辺に、前記第1の長辺を含む水平面内で前記第1の長辺から延設するように、連結された1本以上の棒状部材とを含み、前記広告シートは、短辺側の両端部を折り返して折り返した長辺部分を接合した袋部を備え、前記フレームの両短辺を前記袋部に挿入することにより前記フレームに取り付けることを特徴とする。
好ましくは、前記棒状部材は、前記第1の長辺に、略垂直に、かつ、前記第1の長辺を含む水平面内で前記第1の長辺から延設するようにして連結されるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記棒状部材の前記第1の長辺の逆側端部と、前記第1の長辺とは別の第2の長辺とは、連結部材により連結されているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記棒状部材は、少なくとも2本備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記フレームの長辺端から前記棒状部材の設置位置までの長さは、前記袋部の長辺方向長さよりも長いように構成することができる。
本発明に係る横方向に長い自立式広告具によれば、スペースを有効的に使用することのできる、横方向に長い自立式広告具を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る自立式広告具に用いる広告シートの展開図(A)および斜視図(B)である。 図1の広告シートを取り付けるフレームを示す側面図(A)および上面図(B)である。 図2のフレームの分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る自立式広告具を折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用する場合の手順を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る自立式広告具を折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用した場合の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る自立式広告具を多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用した場合の使用態様を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る自立式広告具に用いる広告シートの展開図(A)および斜視図(B)である。 図1の広告シートを取り付けるフレームの開状態の側面図(A)、開状態の上面図(B)および閉状態の上面図(C)である。 本発明の第2の実施の形態に係る自立式広告具を折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用する場合の手順を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る自立式広告具を折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用した場合の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る自立式広告具を多数の折り畳み式の会議用パイプ椅子に適用した場合の使用態様を示す斜視図である。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態である横方向に長い自立式広告具(以下において単に広告具と記載する場合がある)100を、以下に示す図面に基づき詳しく説明する。この広告具100は、大きくは、広告シート110とフレーム150とで構成される。
図1は、この広告具100を構成する広告シート110の展開図(A)および斜視図(B)であって、図2は、この広告具100を構成するフレーム150であって図1の広告シート110を取り付けるフレーム150を示す側面図(A)および上面図(B)であって、図3はこのフレーム150の分解斜視図である。そして、図4は、この広告具100を構成するフレーム150を組み立てて、組み立てられたフレーム150に広告シート110を取り付ける手順であって、広告具100を折り畳み式の会議用パイプ椅子(以下において単にパイプ椅子または椅子と記載する場合がある)Cに適用する場合の手順を示す図であって、図5は、この広告具100をパイプ椅子Cに適用した場合の斜視図であって、図6は、この広告具100を多数のパイプ椅子Cに適用した場合の使用態様を示す斜視図である。
本実施の形態に係る広告具100は、図4〜図6に示すように、折り畳み式の会議用パイプ椅子Cに好適に適用される。このパイプ椅子Cが横方向に3脚並べられて、広告具100が好適に適用される。このパイプ椅子Cは、座板C1と背凭れC2と前脚C3および後脚C4とを備えた椅子であるが、本発明に係る広告具の適用がこのようなパイプ椅子Cに限定されるものではなく、椅子でなくても構わない。椅子である場合には、背凭れC2と座板C1の上下に間隔が存在しない構造の椅子、すなわち、背凭れC2の下端が座板C1まで延長されている構造の椅子であっても本発明に係る広告具は適用可能である。
このパイプ椅子Cは、より詳しくは、上端に背凭れC2が取り付けられた椅子フレーム(前脚C3および後脚C4で構成)の上下方向の中程に座板C1が取り付けられている。椅子フレームは、パイプを曲げ加工した長方形枠状の前脚C3と、U字状に曲成されたパイプから成る後脚C4とから構成されており、後脚C4の上部両端はピンC5によって、前脚C3の左右両辺における上下方向の中程に回動自在に軸支されている。
図1〜図6を参照して、この広告具100は、略長方形の一方の長辺である第1の長辺152Dが床面に設置されて立設される略長方形形状の広告具であって、略長方形形状の枠を含むフレーム150と、フレーム150に着脱自在な略長方形形状の広告シート110と、フレーム150を構成する第1の長辺152Dに、第1の長辺152Dを含む水平面内で第1の長辺152Dから延設するように、連結された1本以上の棒状部材162とを含み、広告シート110は、短辺154側の両端を折り返した折り返し部116の長辺部分を接合した袋部118を備え、フレーム150の両方の短辺154を袋部118に挿入することにより広告シート110をフレーム150に取り付ける。そして、好ましくは、この棒状部材162は、第1の長辺152Dに、略垂直に、かつ、第1の長辺152Dを含む水平面内で第1の長辺152Dから延設するように、連結されている。
さらに、棒状部材162の第1の長辺152Dの逆側端部と、第1の長辺152Dとは別の第2の長辺152Uとは、連結部材である斜めステー164により連結されている。そして、安定性を向上させるために、好ましくは、棒状部材162(斜めステー164を
備える場合には斜めステー164を含む)は、少なくとも2本備える。
上述したように、フレーム150の両方の短辺154を広告シート110の袋部118に挿入するために、フレーム150の長辺152Dの端部から棒状部材162の設置位置までの長さは(斜めステー164を備える場合には長辺152Uの端部から斜めステー164の設置位置までの長さも)、袋部118の長辺方向長さよりも長い。なお、フレーム150の両方の短辺154を広告シート110の袋部118に挿入するときの作業を容易にするために、広告シート110は伸縮性を有する素材であることも好ましい。このような特徴を備えた広告具100についてさらに詳しく説明する。
この広告具100を構成する広告シート110について説明する。この広告シート110は、好ましくは伸縮性を有するシートで形成されており、製品状態では図1(B)に示す形状を、展開状態では図1(A)に示す形状を有している。
図1および図5に示すように、広告シート110は、略長方形の形状を備えたシート(広告表示を掲載する側の面を表面112およびその反対面を裏面114とする)の短辺側に折り返し部116を延設して、図1(B)に示すように、この表面112と折り返し部116との境界線(図1の二点鎖線)が山線になるように折り返して重なった部分であって長辺に沿った部分を縫合したり接着したりすることにより(ここでは図示するミシン線により縫合)、袋部118を形成している。
さらに、この広告シート110の少なくとも一方の長辺には、2ヶ所にタグ(小片)120が縫い付けられている。このタグ120は、後述するように、嵌合部材180を用いてフレーム150の長辺152Uに挟み込まれることにより、フレーム150から広告シート110がずれ落ちることを防止している。このタグ120は、広告シート110よりも少し固い素材で構成されることが好ましい。なお、図1(B)においては、このタグ120はL字形状であるように表しているが、広告シート110とともにタグ120も布帛で構成されることが多いが、この場合にタグ120が多少固い布帛であっても、布帛である以上、明確なL字形状を構成するものではない。
次いで、この広告具100を構成するフレーム150について説明する。このフレーム150は、可搬性を向上させるため、容易に組み立て/分解できる構造を備える。なお、本発明に係る広告具を構成するフレームは、このような分解構造を備えるものに限定されるものではない。
図2、図3および図5に示すように、このフレーム150は、略長方形形状の枠体とその枠体を支持する2本の支持体160とで構成される。支持体160は2本に限定されるものではなく少なくとも1本あればよい。その枠体は、第1の長辺である長辺152Dおよび第2の長辺である長辺152Uと、両短辺である短辺154とで構成される。なお、限定されるものではないが、長辺152Dおよび長辺152Uは、それぞれ2本の中空丸パイプ152Lおよび中空丸パイプ152Rで構成され、中空丸パイプ152Lおよび中空丸パイプ152Rは、それぞれ接合部152Jで内径部152J1が外径部152J2に嵌合することにより接続されて一体化される。また、両方の短辺154と第1の長辺152Dおよび第2の長辺152Uは、それぞれ直角連結部材156により連結されて、1つの枠体が形成される。
支持体160は、棒状部材162と斜めステー164と、これらを矢示R方向に回動自在に接続する回転接続部166とにより構成されている。棒状部材162および長辺152D、ならびに、斜めステー164および長辺152Uは、それぞれT型連結部材170により連結される。ここで、棒状部材162の長さおよび短辺154の長さによらず(斜めステー164と短辺154とで構成される角度、および、棒状部材162と斜めステー164とで構成される角度が変わっても)回転接続部166が矢示R方向に回動自在であるために、支持体160を枠体の長辺152Dおよび長辺152Uに連結することができる。そして、この支持体160と枠体とにより、図2(A)に示すように、側面視で直角三角形を構成するフレーム150を構成している。
このような構造を備えた広告具100は、図4に示す手順で組み立てられる。図4(A)に示すように、第1の長辺152Dおよび第2の長辺152Uをそれぞれ中空丸パイプ
152Lと中空丸パイプ152Rとを接合部152Jで連結して、短辺154および第1の長辺152D、ならびに、短辺154および第2の長辺152Uを、それぞれ直角連結部材156により連結して、1つの枠体が形成する。その枠体に2本の支持体160(棒状部材162と斜めステー164とが回転接続部166により連結されて構成)をT型連結部材170により連結する。これにより、フレーム150が完成する。
そして、図4(B)に示すように、横方向に並べられた3脚の椅子Cの位置に、このフレーム150を設置する。なお、3脚の椅子Cの配置とフレーム150の配置との先後順は特に限定されず、どちらの配置が先であっても構わない。このとき、2本の支持体160の間に真ん中の椅子Cが配置されるようにすると、支持体160と椅子Cとが干渉しないので好ましい。この状態で、椅子Cが並べられる講習会や説明会等に集まる人やその季節に対応させた宣伝広告がその表面112に施された広告シート110の袋部118にフレーム150の両方の短辺154を挿入することにより、フレーム150に広告シート110が取り付けられて、図4(C)および図5に示す状態となる。
この場合において、フレーム150の長辺152Dの端部から棒状部材162の設置位置までの長さは(斜めステー164を備える場合には長辺152Uの端部から斜めステー164の設置位置までの長さも)、袋部118の長辺方向長さよりも長くなっている。このため、フレーム150の両方の短辺154を広告シート110の袋部118に挿入する場合に、2本の支持体160と広告シート110の袋部118とが干渉しない。
さらに、図5のA部拡大図に示すように(A部拡大図はA部における白矢印方向から見た斜視拡大図)、広告シート110の上側の長辺の2ヶ所に縫い付けられたタグ120がフレーム150の長辺152Uに挟み込まれるようにして、嵌合部材180が取り付けられる。これにより、フレーム150から広告シート110がずれ落ちることを防止している。なお、嵌合部材180の素材は、可塑性を備えた合成樹脂等の素材である。
そうすると、図4(C)および図5に示すように、この広告具100は、3脚の椅子Cの背面全体を覆った状態になる。そして、この状態では、広告シート110の表面112にはその椅子Cが並べられる講習会や説明会等に集まる人やその季節に対応させた横方向に大きな広告表示が施されているから、この表面112は、その後ろの列の椅子Cに着座した参加者の目前、すなわち、最も注意を喚起し易い場所に位置する横長の広告表示になる。
より具体的には、図6に示すように、この広告具100は、各種の講習会や説明会等の会場に縦横に並べられる参加者用の3脚の椅子Cの背面側に配置して使用されるので、広告表示が施されている広告シート110の表面112は、その後ろの列の椅子Cに着座した参加者の目前に位置することになる。したがって、たとえば横方向に連続した広告内容を容易に表示させることができるので、宣伝広告機能が向上することになる。
なお、椅子Cを会場から撤収する場合には(別の会場で広告シート110を取り替えてこの椅子Cを使用する場合には)、広告シート110をフレーム150から取り外して、フレーム150を分解して、椅子Cの後脚C4を閉じて前脚C3に後脚C4を添わせて椅子Cを折り畳んで収納して別の場所へ運搬する。そして、別の場所において、上述した手順により、フレーム150を組み立てて、椅子Cを並べて広告シート110を取り付けて、新たな会場を設営する。
以上のようにして、本実施の形態に係る広告具100によると、広告シート110を交換するだけで来場者に合致させた宣伝広告を表示させることができるとともに、横方向に長い広告表示領域を備えた広告シート110により宣伝広告機能が向上させることのできる広告具であって、会場におけるスペースを有効的に使用することができる広告具を提供することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態である横方向に長い自立式広告具(以下において単に広告具と記載する場合がある)200を、以下に示す図面に基づき詳しく説明する。この広告具200は、大きくは、広告シート210とフレーム250とで構成される。なお、パイプ椅子Cについては、上述した実施の形態と同じであるため、ここでは繰り返して説
明しない。
図7は、上述した図1に対応する図であって、この広告具200を構成する広告シート210の展開図(A)および斜視図(B)であって、図8は、上述した図2に対応する図であって、この広告具200を構成するフレーム250であって図7の広告シート210を取り付ける開状態のフレーム250を示す側面図(A)、開状態のフレーム250を示す上面図(B)および閉状態のフレーム250を示す上面図(C)である。そして、図9は、上述した図4に対応する図であって、この広告具200を構成するフレーム250を組み立てて、組み立てられたフレーム250に広告シート210を取り付ける手順であって、広告具200を折り畳み式の会議用パイプ椅子Cに適用する場合の手順を示す図であって、図10は、上述した図5に対応する図であって、この広告具200をパイプ椅子Cに適用した場合の斜視図であって、図11は、上述した図6に対応する図であって、この広告具200を多数のパイプ椅子Cに適用した場合の使用態様を示す斜視図である。
本実施の形態に係る広告具200は、図9〜図11に示すように、折り畳み式の会議用パイプ椅子Cに好適に適用される。このパイプ椅子Cが横方向に3脚並べられて、広告具200が好適に適用される。上述した第1の実施の形態と同じように、本発明に係る広告具の適用がこのようなパイプ椅子Cに限定されるものではなく、椅子でなくても構わない。
図7〜図11を参照して、この広告具200は、略長方形の一方の長辺である第1の長辺252Dが床面に設置されて立設される略長方形形状の広告具であって、略長方形形状の枠を含むフレーム250と、フレーム250に着脱自在な略長方形形状の広告シート210と、フレーム250を構成する第1の長辺252Dに、第1の長辺252Dを含む水平面内で第1の長辺252Dから延設するように、連結された1本以上の棒状部材254Dとを含み、広告シート210は、短辺252S側の両端を折り返した折り返し部216を折り返して折り返した長辺部分を接合した袋部218を備え、フレーム250の両方の短辺252Sを袋部218に挿入することにより広告シート210をフレーム250に取り付ける。そして、好ましくは、この棒状部材254Dは、第1の長辺252Dに、略垂直に(後述するOP方向に略直角に開いた状態に)、かつ、第1の長辺252Dを含む水平面内で第1の長辺252Dから延設するように、連結されている。
さらに、棒状部材254Dの第1の長辺252Dの逆側端部と、第1の長辺252Dとは別の第2の長辺252Uとは、連結部材である斜めステー254Nにより連結されている。そして、安定性を向上させるために、好ましくは、棒状部材254D(斜めステー254Nを備える場合には斜めステー254Nを含む)は、少なくとも2本備える。
上述した第1の実施の形態と同じように、フレーム250の両方の短辺254Sを広告シート210の袋部218に挿入するために、フレーム250の長辺252Dの端部から棒状部材254Dの設置位置までの長さL(図8(C)参照)は(斜めステー254Nを備える場合には長辺252Uから斜めステー254Nの設置位置までの長さLも)、袋部218の長辺方向長さよりも長い。なお、第1の実施の形態と同じように、フレーム250の両方の短辺254Sを広告シート210の袋部118に挿入するときの作業を容易にするために、広告シート210は伸縮性を有する素材であることも好ましい。このような特徴を備えた広告具200についてさらに詳しく説明する。
この広告具200を構成する広告シート210について説明する。この広告シート210は、好ましくは伸縮性を有するシートで形成されており、製品状態では図7(B)に示す形状を、展開状態では図7(A)に示す形状を有している。
図7および図10に示すように、広告シート210は、略長方形の形状を備えたシート(広告表示を掲載する側の面を表面212およびその反対面を裏面214とする)の短辺側に折り返し部216を延設して、図7(B)に示すように、この表面212と折り返し部216との境界線(図7の二点鎖線)が山線になるように折り返して重なった部分であって長辺に沿った部分を縫合したり接着したりすることにより(ここでは接合)、袋部218を形成している。
なお、図7(B)に示すように、折り返して重なった左右周縁部は丸みを帯びさせてい
るが、これはこの広告具200のフレーム250の形状に合致させたものであって本発明はこのように丸みを帯びた形状に限定されるものではない。
次いで、この広告具200を構成するフレーム250について説明する。このフレーム250は、可搬性の向上よりも耐久性および堅牢性を向上させるため、1本の中空丸パイプを曲げて構成した一体型構造を備える。なお、本発明に係る広告具を構成するフレームは、このような一体型構造を備えるものに限定されるものではない。
図8および図10に示すように、このフレーム250は、略長方形形状の枠体とその枠体を支持する2本の支持体254(支持体254は棒状部材254Dと斜めステー254Nとにより一体的に構成)とで構成される。支持体254は2本に限定されるものではなく少なくとも1本あればよい。その枠体は、第1の長辺である長辺252Dおよび第2の長辺である長辺252Uと、両短辺である短辺254Sとで構成される。なお、限定されるものではないが、長辺152D、長辺152Uおよび2つの短辺254Sは、1本の中空丸パイプの4ヶ所を90度ずつ曲げて構成され、図示しない接合部により接合されて一体化されて、1つの枠体が形成される。
支持体254は、棒状部材254Dと斜めステー254Nと、これらを矢示OP方向/CL方向に開閉自在に接続する回転接続部260とにより構成されている。なお、第1の実施の形態のように分解されるものではないものに限定されるものではないが、棒状部材254Dと斜めステー254Nは、1本の中空丸パイプの2ヶ所をそれぞれ所定の角度に曲げて構成されて、1つの構造体が形成される。
棒状部材254Dおよび長辺252D、ならびに、斜めステー254Nおよび長辺252Uは、それぞれ回転接続部260を介してT型連結部材256により連結される。ここで、T型連結部材256は上述したT型連結部材170と同様の構造を備える。図8(C)のB部詳細に示すように、回転接続部260は、蝶番262と、その蝶番262に連結された支持体側接続部264および枠体側接続部266とにより構成される。そして、この支持体254と枠体とにより、図8(A)に示すように、側面視で直角三角形を構成するフレーム250を構成している。
なお、この支持体254は、図8(C)に示す矢示OP方向/CL方向に開閉するが、必ずしも第1の長辺252Dに対して略垂直の状態まで(矢示OP方向に略直角の状態まで)開かなければならないものではない。枠体が安定化する角度まで、この支持体254を第1の長辺252Dに対してOP方向に開けば略垂直まで開かなくても構わない。
なお、長辺252Dに棒状部材254Dを取り付けるためのT型連結部材256の高さ方向の厚みを考慮して、棒状部材254Dの斜めステー254N側にはスペーサ258を設けてこの広告具200のガタ付きを防止することも好ましい。
このような構造を備えた広告具200は、図9に示す手順で組み立てられる。図9(A)に示すように、第1の長辺252D、第2の長辺252Uおよび短辺252Sから構成される枠体に対して、矢示CL方向に閉じられていた支持体254を矢示OP方向へ、支持体254が第1の長辺252Dに対して略垂直の状態まで(矢示OP方向に略直角の状態まで)支持体254を開く。
そして、図9(B)に示すように、横方向に並べられた3脚の椅子Cの位置に、このフレーム250を設置する。なお、3脚の椅子Cの配置とフレーム250の配置との先後順は特に限定されず、どちらの配置が先であっても構わない。このとき、2本の支持体254の間に、3脚の椅子Cが配置されるようにしても、第1の実施の形態のように真ん中の椅子Cが配置されるようにしても、支持体254と椅子Cとが干渉しないので好ましい。なお、上述した第1の実施の形態において、2本の支持体160の間に、3脚の椅子Cが配置されるようにしても構わない。ここでは、第1の実施の形態とは異なり、2本の支持体254の間に、3脚の椅子Cが配置されるものとする。この状態で、椅子Cが並べられる講習会や説明会等に集まる人やその季節に対応させた宣伝広告がその表面212に施された広告シート210の袋部218にフレーム250の両方の短辺254Sを挿入することにより、フレーム250に広告シート210が取り付けられて、図9(C)および図10に示す状態となる。
この場合において、フレーム250の長辺252Dの端部から棒状部材254Dの設置位置までの長さLは(斜めステー254Nを備える場合には長辺252Uの端部から斜めステー254Nの設置位置までの長さLも)、袋部218の長辺方向長さよりも長くなっている。このため、フレーム250の両方の短辺254Sを広告シート210の袋部218に挿入する場合に、2本の支持体254と広告シート210の袋部218とが干渉しない。
そうすると、図9(C)および図10に示すように、この広告具200は、3脚の椅子Cの背面全体を覆った状態になる。そして、この状態では、広告シート210の表面212にはその椅子Cが並べられる講習会や説明会等に集まる人やその季節に対応させた横方向に大きな広告表示が施されているから、この表面212は、その後ろの列の椅子Cに着座した参加者の目前、すなわち、最も注意を喚起し易い場所に位置する横長の広告表示になる。
より具体的には、上述した第1の実施の形態と同じように、図11に示すように、この広告具200は、各種の講習会や説明会等の会場に縦横に並べられる参加者用の3脚の椅子Cの背面側に配置して使用されるので、広告表示が施されている広告シート210の表面212は、その後ろの列の椅子Cに着座した参加者の目前に位置することになる。したがって、たとえば横方向に連続した広告内容を容易に表示させることができるので、宣伝広告機能が向上することになる。
なお、椅子Cを会場から撤収する場合には(別の会場で広告シート210を取り替えてこの椅子Cを使用する場合には)、広告シート210をフレーム250から取り外して、矢示OP方向に開かれていた支持体254を矢示CL方向へ閉じて、椅子Cの後脚C4を閉じて前脚C3に後脚C4を添わせて椅子Cを折り畳んで収納して別の場所へ運搬する。そして、別の場所において、上述した手順により、矢示CL方向に閉じられていた支持体254を矢示OP方向へ開いて、椅子Cを並べて広告シート210を取り付けて、新たな会場を設営する。
以上のようにして、本実施の形態に係る広告具200によると、広告シート210を交換するだけで来場者に合致させた宣伝広告を表示させることができるとともに、横方向に長い広告表示領域を備えた広告シート210により宣伝広告機能が向上させることのできる広告具であって、会場におけるスペースを有効的に使用することができる広告具を提供することができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る広告具200によっても、上述した第1の実施の形態に係る広告具100と同様の作用効果を発現することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
たとえば、第1の実施の形態に係る広告具100のフレーム150に第2の実施の形態に係る広告具200の広告シート210を取り付けても、逆に、第2の実施の形態に係る広告具200のフレーム250に第1の実施の形態に係る広告具100の広告シート110を取り付けても、構わない。また、第1の実施の形態に係る広告具100のフレーム150を分解型ではなく一体型として構成しても構わないし、逆に、第2の実施の形態に係る広告具200のフレーム250を一体型ではなく分解型として構成しても構わない。すなわち、第1の実施の形態に係る広告具100の構成と第2の実施の形態に係る広告具200の構成とを任意に組み合わせて広告具を構成しても構わない。
本発明は、床面等に自立させるための広告具に好適であり、横方向に並べた椅子の背面スペースを有効に利用するとともに、広告表示内容を容易に交換可能な広告具に特に好適である。
100、200 横方向に長い自立式広告具(広告具)
110、210 広告シート
150、250 フレーム

Claims (5)

  1. 略長方形の一方の長辺である第1の長辺が床面に設置されて立設される略長方形形状の広告具であって、
    略長方形形状の枠を含むフレームと、
    前記フレームに着脱自在な略長方形形状の広告シートと、
    前記フレームを構成する前記第1の長辺に、前記第1の長辺を含む水平面内で前記第1の長辺から延設するように、連結された1本以上の棒状部材とを含み、
    前記広告シートは、短辺側の両端部を折り返して折り返した長辺部分を接合した袋部を備え、前記フレームの両短辺を前記袋部に挿入することにより前記フレームに取り付ける、横方向に長い自立式広告具。
  2. 前記棒状部材は、前記第1の長辺に、略垂直に、かつ、前記第1の長辺を含む水平面内で前記第1の長辺から延設するように、連結された、請求項1に記載の横方向に長い自立式広告具。
  3. 前記棒状部材の前記第1の長辺の逆側端部と、前記第1の長辺とは別の第2の長辺とは、連結部材により連結されている、請求項1または請求項2に記載の横方向に長い自立式広告具。
  4. 前記棒状部材は、少なくとも2本備える、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の横方向に長い自立式広告具。
  5. 前記フレームの長辺端から前記棒状部材の設置位置までの長さは、前記袋部の長辺方向長さよりも長い、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の横方向に長い自立式広告具。
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JP2023170211A (ja) * 2022-05-18 2023-12-01 秀之 川▲崎▼ ソファ型ベッドカバー

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