JP2017057986A - アンギュラ玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールのための軸受幅方向のスペースを必要とせず、負荷容量の増大が可能であり、かつ、クーラント液や異物の侵入を抑制できるアンギュラ玉軸受を提供する。
【解決手段】工作機械主軸などを支持するアンギュラ玉軸受1は、軌道輪である内輪2および外輪3と、この内・外輪間に介在する複数の玉4と、玉4を保持する保持器5とを備えてなり、保持器5の外径面5a、および、保持器5の内径面5bに対向する内輪2の外径面2aに、繊維を植毛してなる植毛部6を有し、これらの植毛部6で、外輪3と保持器5との隙間および内輪2と保持器5との隙間をシールしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械主軸の支持などに使用されるアンギュラ玉軸受に関する。
転がり軸受の中でもアンギュラ玉軸受は、ラジアル荷重と比較的大きなアキシアル荷重とからなる合成荷重を受け止めることができる。このため、工作機械、医療機器、建設機械、農業機械など、重負荷下で、その荷重方向がさまざまである環境下でも高速回転することが必要とされる用途に用いられることが多い。工作機械の主軸を支持するアンギュラ玉軸受には、加工能率を上げるために安定して高速回転することが要求され、その潤滑には、潤滑油を外部から供給するオイルミスト潤滑やエアオイル潤滑、軸受内部にグリースを封入するグリース潤滑などが採用されている。
また、工作機械では、切削加工時、加工対象と刃物の潤滑と冷却を行なうため、クーラント液を加工対象と刃物に供給している。その際、工作機械の主軸を支持しているアンギュラ玉軸受内部にクーラント液や、異物が侵入すると、軸受潤滑に影響を及ぼし、軸受焼付を引き起こす可能性がある。クーラント液や異物が主軸内部へ侵入することを防止するため、主軸先端のシール構造は、工夫が施されているが、それでも、軸受内部まで侵入し、不具合を誘発する場合がある。
このため、アンギュラ玉軸受には種々のシール構造が採用されている。工作機械スピンドルのような高速運転の主軸を支持するアンギュラ玉軸受では、高速運転時の発熱量が大きく、回転トルクも大きくなることから、そのシール構造を非接触タイプにすることが多い。
例えば、特許文献1では、内輪シール溝とシールリップとの接触による発熱を防止するシール付きアンギュラ玉軸受が提案されている。図5に示すように、このアンギュラ玉軸受11は、内輪12と外輪13と玉14と保持器15を備え、内外輪間の軸受空間の端部を封止する一対のシール16、16を、外輪13に設けられたシール取付溝に嵌合させて取付け、シール16のシールリップ16aを、内輪12の外径面に設けた環状の内輪シール溝12a内に位置させ、内輪シール溝12aの内輪端面側の内側面とシールリップ16aの側面との間の距離を、シールリップ16aと内輪シール溝12aが非接触に保持される距離としている。
また、シール部材を有さない構造のアンギュラ玉軸受も知られている。図6に示すアンギュラ玉軸受21は、内輪22と外輪23と玉24とを備え、玉24をT型形状の保持器25で保持している。保持器25のフランジ部25aをアンギュラ玉軸受の広い開口側(カウンタボア側)に配置し、転がり部にクーラント液や異物が侵入することを抑制している。
特開2008−101631号公報
しかしながら、図1のシール付きアンギュラ玉軸受や、図2のT型形状保持器を有するアンギュラ玉軸受は、軸受幅方向にスペースの制約があり、玉(ボール)が小さい、または、負荷容量を増大させることができない等の短所がある。さらに、T型保持器は、ボール近傍にグリースが溜まりやすい。グリースがボール近傍に過剰に溜まると、慣らし運転に時間を要し、また、運転中のグリース再巻き込みによる急昇温や焼損の可能性がある。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、シールのための軸受幅方向のスペースを必要とせず、負荷容量の増大が可能であり、かつ、クーラント液や異物の侵入を抑制できるアンギュラ玉軸受を提供することを目的とする。
本発明のアンギュラ玉軸受は、軌道輪である内輪および外輪と、この内・外輪間に介在する複数の玉と、この玉を保持する保持器とを備えてなるアンギュラ玉軸受であって、上記保持器の外径面と、該外径面に対向する上記外輪の内径面の少なくとも一方、および、上記保持器の内径面と、該内径面に対向する上記内輪の外径面の少なくとも一方に、繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とする。
上記アンギュラ玉軸受が、内輪回転軸受であり、上記植毛部が、上記保持器の外径面と上記内輪の外径面に形成されていることを特徴とする。
上記内輪または上記外輪は、軌道溝の片側にカウンタボアが設けられ、上記植毛部が、各部材において上記玉に対して上記カウンタボア側の軸方向位置に形成されていることを特徴とする。また、上記植毛部が、上記保持器の幅面に形成されていることを特徴とする
上記植毛部が、繊維長さの異なる複数種の繊維から構成されることを特徴とする。また、上記繊維が合成樹脂繊維であり、上記植毛部が静電植毛部であることを特徴とする。
本発明のアンギュラ玉軸受は、軌道輪である内輪および外輪と、この内・外輪間に介在する複数の玉と、この玉を保持する保持器とを備えてなり、(1)上記保持器の外径面と、該外径面に対向する上記外輪の内径面の少なくとも一方、および、(2)上記保持器の内径面と、該内径面に対向する上記内輪の外径面の少なくとも一方に、繊維を植毛してなる植毛部を有するので、シールのための軸受幅方向のスペースを必要とせずにシールでき、ボールサイズの制約を受けにくく、シール付きやT型保持器を用いたアンギュラ玉軸受よりも軸受の負荷容量を増大させ得る。また、クーラント液や異物の転がり部への侵入を抑制できる。これらの結果、高信頼性かつ長寿命の軸受となる。
このアンギュラ玉軸受が内輪回転軸受であり、植毛部が、保持器の外径面と内輪の外径面に形成されているので、軸受回転中の遠心力によって外径方向に広がり、外輪と保持器の隙間または内輪と保持器の隙間から、クーラント液や異物が転がり部に侵入することを抑制できる。
内輪または外輪は、軌道溝の片側にカウンタボアが設けられ、植毛部が、各部材において玉に対してこのカウンタボア側の軸方向位置に形成されているので、クーラント液や異物が侵入しやすい広い開口側をシールできる。また、植毛部が、保持器の幅面にも形成されているので、植毛部の領域が広くなり、軸受外部から侵入しようとするクーラント液や異物をより多く吸着でき、これらの転がり部への侵入を抑制できる。
植毛部が、繊維長さの異なる複数種の繊維から構成され、例えば、外輪と保持器の隙間および内輪と保持器の隙間に対して、同程度の繊維長さの繊維と、短い繊維長さの繊維とから構成されるので、繊維と外輪・保持器との接触によるトルク増加を抑えつつ、クーラント液や異物の侵入を抑制できる。
上記繊維が合成樹脂繊維であり、植毛部が静電植毛部であるので、油による膨潤や溶解などが生じにくく化学的に安定であり、かつ、均質で密な植毛部となる。
本発明の一例に係るアンギュラ玉軸受の一部断面図である。 本発明の他の例に係るアンギュラ玉軸受の一部断面図である。 本発明の他の例に係るアンギュラ玉軸受の一部断面図である。 本発明の他の例に係るアンギュラ玉軸受の一部断面図である。 従来のアンギュラ玉軸受(非接触シール)の一部断面図である。 従来のアンギュラ玉軸受(T型保持器)の一部断面図である。
本発明のアンギュラ玉軸受の一実施例について図1に基づき説明する。図1は、本発明のアンギュラ玉軸受として、植毛部(保持器外径面、内輪外径面)を有するアンギュラ玉軸受の一部断面図である。図1に示す形態のアンギュラ玉軸受1は、内輪2と外輪3との間の軌道空間に複数の玉4が周方向に配列され、内輪2および外輪3と、玉4とが所定の接触角θを有して設けられている。これらの玉4は、保持器5により周方向等間隔に保持されている。保持器5は、樹脂製のもみ抜き型保持器であり、円環状の保持器本体に玉4を保持するポケット部が周方向に一定間隔で設けられている。外輪3の内径面3aには、軌道溝の片側(図中右側)に、内径が外側へ次第に大径となるカウンタボアが設けられている。なお、本実施例では外輪のみのカウンタボアを記載したが、内輪にカウンタボアが設けられている場合も同様である。保持器5は、外輪案内方式であり、保持器5の外径面の一部(図中左側)が外輪3の内径面と接触することで外輪3に案内される。
このアンギュラ玉軸受1は、外輪3がハウジング等に固定され、内輪2が工作機械主軸などの支持対象部材とともに回転する、内輪回転軸受である。また、このアンギュラ玉軸受1では、シール部材を用いていない。その潤滑形式は、潤滑油を軸受外部から軸受内部へ常時供給するエアオイル潤滑またはオイルミスト潤滑である。また、グリースを封入してなるグリース潤滑としてもよい。
図1のアンギュラ玉軸受1では、(1)保持器5の外径面5aと、(2)内輪2の外径面2aのうち、保持器5の内径面5bに対向する部分に、繊維を植毛してなる植毛部6が形成されている。(1)について、より詳細には、植毛部6は、保持器5の外径面5aのうち、外輪3の非軌道部に対向する部分である保持器5の鍔部(リング部)に形成されている。(2)について、より詳細には、植毛部6は、内輪2の外径面2aのうち、保持器5の鍔部(リング部)の内径面5bに対向する部分に形成されている。また、(1)と(2)の植毛部6は、カウンタボア側の軸方向同位置に配されている。なお、(1)と(2)のいずれの植毛部も、円周方向には、連続または断続的に形成されている。
この形態では、植毛部6を構成する短繊維の繊維長さは単一であり、その長さは、形成箇所の部材間の隙間(クリアランス)と同程度としている。植毛部6が、軸受回転中の遠心力によって外径方向に広がり、(1)の植毛部6は、外輪3と保持器5との隙間を、(2)の植毛部6は、内輪2と保持器5との隙間を、それぞれシールしている。これにより、カウンタボア側の広い各隙間からクーラント液や異物が転がり部に侵入することを抑制できる。また、軸受内部にシール部材を設けず、保持器も既存形状をそのまま利用できるので、シールのための軸受幅方向のスペースを必要としない。このため、玉4のサイズを大きくでき、軸受の負荷容量を増大できる。
本発明のアンギュラ玉軸受の他の実施例について図2に基づき説明する。図2は、本発明のアンギュラ玉軸受として、植毛部(保持器外径面、内輪外径面)を有するアンギュラ玉軸受の一部断面図である。図2に示す形態のアンギュラ玉軸受1では、図1と同様に、(1)保持器5の外径面5aと、(2)内輪2の外径面2aのうち、保持器5の内径面5bに対向する部分に、繊維を植毛してなる植毛部6が形成されている。この形態では、植毛部6を形成する短繊維として、繊維長さの異なる複数種の繊維を使用している。それ以外の全体構成は、図1に示す形態のアンギュラ玉軸受と同様である。
(1)の植毛部6は、その繊維先端が外輪3の内径面3aに摺接し、(2)の植毛部6は、その繊維先端が保持器5の内径面5bに摺接する。この摺接によりトルクや発熱が増加するため、これを抑制する必要がある。例えば、繊維長さを調整し、各隙間と同程度とすることで、接触が軽接触になりトルク増加を防止できる。図2の形態において、植毛部6を形成する短繊維として、それぞれの隙間と同じ繊維長さの繊維と、該隙間より短い繊維長さの繊維を使用することで、外輪3と保持器5に対して、短い繊維は接触せず、長い繊維は軽接触となり、トルクや発熱の増加を抑制できる。また、これらを組み合わせた植毛構造により、十分なシール性も有する。
本発明のアンギュラ玉軸受の他の実施例について図3に基づき説明する。図3は、本発明のアンギュラ玉軸受として、植毛部(外輪内径面、保持器外径面、保持器内径面、内輪外径面)を有するアンギュラ玉軸受の一部断面図である。図3に示す形態のアンギュラ玉軸受1では、図1と同様の(1)と(2)に加えて、(3)外輪3の内径面3aのうち、保持器5の外径面5aに対向する部分と、(4)保持器5の内径面5bに、繊維を植毛してなる植毛部6が形成されている。(3)について、より詳細には、植毛部6は、外輪3の内径面3aのうち、保持器5の鍔部(リング部)の外径面5aに対向する部分に形成されている。(4)について、より詳細には、植毛部6は、保持器5の内径面5bのうち、内輪2の非軌道部に対向する部分である保持器5の鍔部(リング部)に形成されている。また、(3)と(4)の植毛部6も、(1)と(2)の植毛部6と同様に、カウンタボア側の軸方向同位置に配されている。なお、(3)と(4)のいずれの植毛部も、円周方向には、連続または断続的に形成されている。それ以外の全体構成は、図1に示す形態のアンギュラ玉軸受と同様である。
この形態では、植毛部6を構成する短繊維の繊維長さは単一であり、その長さは、形成箇所の隙間(クリアランスの半分程度以下としている。なお、繊維先端同士は軽接触させてもよい。(1)と(3)の植毛部6で、外輪3と保持器5との隙間を、(2)と(4)の植毛部6で、内輪2と保持器5との隙間を、それぞれシールしている。この形態では、軸受回転速度が小さく、遠心力による植毛繊維の広がりが期待できない場合や軸受静止時において、各隙間からクーラント液や異物が転がり部に侵入することを抑制できる。
本発明のアンギュラ玉軸受の他の実施例について図4に基づき説明する。図4は、本発明のアンギュラ玉軸受として、植毛部(外輪内径面、保持器外径面、保持器内径面、内輪外径面、保持器幅面)を有するアンギュラ玉軸受の一部断面図である。図4に示す形態のアンギュラ玉軸受1では、図4と同様の(1)〜(4)に加えて、(5)保持器5の幅面5cに、繊維を植毛してなる植毛部6が形成されている。それ以外の全体構成は、図4に示す形態のアンギュラ玉軸受と同様である。
この形態では、植毛部6が、保持器5の幅面5cにも形成されているので、植毛部6の形成領域が広くなり、軸受外部から侵入しようとするクーラント液や異物をより多く吸着し、これらの転がり部への侵入を抑制できる。
以上の図1〜図4に示す形態は、適宜組み合わせて適用できる。また、図1〜図4の形態において、植毛部は、カウンタボア側のみでなく、反対側に形成してもよい。例えば、図1に示す形態において、さらに、軸方向反対側の内輪2と保持器5との隙間をシールするような植毛部を形成してもよい。
樹脂製の保持器5は、例えば、フェノール樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ナイロン66樹脂、ナイロン46樹脂などのポリアミド樹脂を樹脂母材とし、炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維と、他の添加剤を配合した樹脂組成物を用いて、射出成形により製造される。特に高温時の弾性率が高く、高速回転に対応し得ることからフェノール樹脂が好ましい。
また、保持器について樹脂製保持器の場合を説明したが、本発明のアンギュラ玉軸受ではこれに限定されず、金属材料など、任意の材料を採用できる。また、保持器形式についても特に限定されず、冠形保持器や波形保持器などであってもよい。
植毛部6は、短繊維を植毛して形成される。植毛方法としては、吹き付けや静電植毛を採用できる。保持器の案内面のような曲面においても、多量の繊維を短時間で密に垂直に植毛できることから、静電植毛を採用することが好ましい。静電植毛方法としては、公知の方法を採用でき、例えば、静電植毛する範囲に接着剤を塗布し、短繊維を帯電させて静電気力により上記接着剤塗布面に略垂直に植毛した後、乾燥工程・仕上げ工程などを行なう方法が挙げられる。また、静電吹き付け植毛(ファイバーコート)も採用できる。
植毛に用いる短繊維としては、植毛用短繊維として使用可能であれば特に限定されず、例えば、(1)ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロンなどのポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンテフタレートなどのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、ビニロンなどの合成樹脂繊維、(2)カーボン繊維、グラスファイバーなどの無機繊維、(3)レーヨン、アセテートなどの再生繊維や、綿、絹、麻、羊毛などの天然繊維が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。油による膨潤や溶解などが生じにくく化学的に安定であり、均質な繊維を多量に生産することができ、安価に入手することができるため、上記の中でも合成樹脂繊維を用いることが好ましい。
繊維(短繊維)の形状としては、植毛部の形成箇所において、軸受機能に悪影響を与えるような他部材との干渉がない形状であれば特に限定されない。具体的な形状としては、例えば、長さ0.5〜2.0mm、太さ0.5〜50デシテックスのものが好ましく、植毛部の繊維の密度としては、植毛した面積あたりに繊維の占める割合が1〜40%が好ましい。短繊維の形状として、ストレートやベンド(先端部が曲がった形状)があり、いずれも使用できる。また、短繊維の断面形状として、円形や多角形状があり、いずれも使用できる。
接着剤としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などを主成分とする接着剤が挙げられる。例えば、ウレタン樹脂溶剤系接着剤、エポキシ樹脂溶剤系接着剤、酢酸ビニル樹脂溶剤系接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン接着剤、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤、ウレタン樹脂系エマルジョン接着剤、エポキシ樹脂系エマルジョン接着剤、ポリエステル系エマルジョン接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤などが挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明のアンギュラ玉軸受は、潤滑剤(潤滑油やグリース)で潤滑される。これら潤滑剤は内・外輪間の軸受空間に供給・封入され、転走面などに介在して潤滑がなされる。潤滑油やグリースとしては、通常、アンギュラ玉軸受に用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。
本発明の転がり軸受では、上述したような植毛部を形成するので、転がり部に潤滑剤を留めやすい。よって、例えば、トルク低減のために低粘度基油や、混和ちょう度の大きいグリースを使用した場合でも、グリースや基油の漏れを抑制できる。このため、各種グリースを広く使用できる。
本発明のアンギュラ玉軸受は、シールのための軸受幅方向のスペースを必要とせず、負荷容量の増大が可能であり、かつ、クーラント液や異物の侵入を抑制できるので、種々の用途におけるアンギュラ玉軸受に利用できる。特に、工作機械の主軸を支持するアンギュラ玉軸受として好適に利用できる。
1 アンギュラ玉軸受
2 内輪
3 外輪
4 玉
5 保持器
6 植毛部

Claims (6)

  1. 軌道輪である内輪および外輪と、この内・外輪間に介在する複数の玉と、この玉を保持する保持器とを備えてなるアンギュラ玉軸受であって、
    前記保持器の外径面と、該外径面に対向する前記外輪の内径面の少なくとも一方、および、前記保持器の内径面と、該内径面に対向する前記内輪の外径面の少なくとも一方に、繊維を植毛してなる植毛部を有することを特徴とするアンギュラ玉軸受。
  2. 前記アンギュラ玉軸受が、内輪回転軸受であり、
    前記植毛部が、前記保持器の外径面と前記内輪の外径面に形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンギュラ玉軸受。
  3. 前記内輪または前記外輪は、軌道溝の片側にカウンタボアが設けられ、
    前記植毛部が、各部材において前記玉に対して前記カウンタボア側の軸方向位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアンギュラ玉軸受。
  4. 前記植毛部が、前記保持器の幅面に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のアンギュラ玉軸受。
  5. 前記植毛部が、繊維長さの異なる複数種の繊維から構成されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載のアンギュラ玉軸受。
  6. 前記繊維が合成樹脂繊維であり、前記植毛部が静電植毛部であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項記載のアンギュラ玉軸受。
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