JP2017057950A - 複列自動調心ころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する場合に、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させて、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる複列自動調心ころ軸受を提供する。
【解決手段】 複列自動調心ころ軸受1は、内輪2と外輪3との間に左右2列にころ4,5が介在する。外輪3の軌道面3aが球面状であり、左右2列のころ4,5は外周面が外輪3の軌道面3aに沿う断面形状である。左右2列のころ4,5は、左列のころ4と右列のころ5の長さL1,L2が互いに異なり、かつ左列のころ4と右列のころ5の本数が互いに異なる。
【選択図】 図1
【解決手段】 複列自動調心ころ軸受1は、内輪2と外輪3との間に左右2列にころ4,5が介在する。外輪3の軌道面3aが球面状であり、左右2列のころ4,5は外周面が外輪3の軌道面3aに沿う断面形状である。左右2列のころ4,5は、左列のころ4と右列のころ5の長さL1,L2が互いに異なり、かつ左列のころ4と右列のころ5の本数が互いに異なる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、左右2列のころに不均等な荷重が負荷される用途、例えば風力発電装置や産業機械の主軸を支持する軸受等に適用される複列自動調心ころ軸受に関する。
風力発電装置の主軸を支持する軸受には、ブレードやロータヘッドの自重によるラジアル荷重の他に、風力によるアキシアル荷重が作用する。軸受が複列自動調心ころ軸受である場合、左右2列のころのうち、主に一方の列のころだけがアキシアル荷重を受ける。つまり、左右2列のころで均等に荷重を受けるのではなく、アキシアル荷重を受ける側の列の荷重分担が大きくなる。アキシアル荷重を受ける列のころは、アキシアル荷重を殆ど受けない列のころと比べて、転動疲労寿命も短くなると同時に、表面損傷や摩耗が生じやすくなる。このアキシアル荷重を受ける列のころの転がり寿命により、軸受全体の実質寿命が決定される。
単に軸受の寿命を向上させるだけであれば、サイズの大きな軸受を用いて軸受全体の負荷容量を大きくすればよいが、その場合、アキシアル荷重を殆ど受けない列のころだけが負荷容量や転がり寿命につき余裕を持つこととなり、設計上の無駄が多い。
そこで、例えば図10に示すように、内輪2と外輪3との間に介在する左右各列のころ4,5の長さL1,L2や接触角θ1,θ2を互いに異ならせることで、アキシアル荷重を受ける列のころ5の負荷容量を、アキシアル荷重を殆ど受けない列のころ4の負荷容量よりも大きくすることが提案されている(特許文献1)。具体的には、アキシアル荷重を受ける列のころ5の長さL1を長く、かつ接触角θ1を大きくする。このようにして、左右各列のころ4,5の負荷容量を適正に定めることにより、左右各列のころ4,5の転がり寿命がほぼ同じになり、軸受全体の実質寿命を向上させることができる。
しかし、軸受は規格により幅寸法および径方向厚さが決まっているため、限られたスペースの中で左右各列のころの長さや接触角の大きさを決定しなければならない。このため、設計の自由度が少なく、軸受が受けるラジアル荷重とアキシアル荷重に合わせて、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担するように設計するのが難しい。例えば、アキシアル荷重を受ける列の負荷容量を大きくするために、当該列のころの長さを長くすると、他方の列のころの長さが短くなりすぎて、風車の静止時におけるラジアル荷重に対する負荷容量が不足することになりかねない。
この発明の目的は、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する場合に、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させて、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる複列自動調心ころ軸受を提供することである。
この発明の複列自動調心ころ軸受は、内輪と外輪との間に左右2列にころが介在し、前記外輪の軌道面が球面状であり、前記左右2列のころは外周面が前記外輪の軌道面に沿う断面形状であって、前記左右2列のころは、左列のころと右列のころの長さが互いに異なり、かつ前記左列のころと前記右列のころの本数が互いに異なることを特徴とする。
この構成によると、左列のころと右列のころの長さを互いに異ならせることにより、長さの長いころが長さの短いころよりも、大きな負荷容量を持つようになる。また、左列のころと右列のころの本数を互いに異ならせることにより、左右の列のころの本数が同じである場合と比べて、左列のころ全体が負担する負荷容量と右列のころ全体が負担する負荷容量との比率が変わる。具体的には、ころの本数を多くすると、ころ列の負荷容量が大きくなる。
上記のころの長さを異ならせる手法ところ本数を異ならせる手法とを併用して左右のころ列の負荷容量を調整すれば、ころの長さを異ならせる手法だけで左右のころ列の負荷容量を調整するよりも、設計の自由度が高くなる。このため、規格により幅寸法および径方向厚さが決められた限られたスペースの中であっても、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることができる。その結果、左右各列のころの面圧が均等になる。これにより、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる。
上記のころの長さを異ならせる手法ところ本数を異ならせる手法とを併用して左右のころ列の負荷容量を調整すれば、ころの長さを異ならせる手法だけで左右のころ列の負荷容量を調整するよりも、設計の自由度が高くなる。このため、規格により幅寸法および径方向厚さが決められた限られたスペースの中であっても、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることができる。その結果、左右各列のころの面圧が均等になる。これにより、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる。
この複列自動調心ころ軸受は、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する用途、例えば片方の列はアキシアル荷重とラジアル荷重の両方を受け、もう片方の列は殆どラジアル荷重のみを受けるような用途に用いられる。その場合、アキシアル荷重を受ける列のころは、長さが長いころとし、かつアキシアル荷重を殆ど受けない列のころは、長さが短いころとする。また、アキシアル荷重を受ける列のころは、アキシアル荷重を殆ど受けない列のころよりも、接触角を大きくする。これにより、負荷容量の大きな長さが長いころが、アキシアル荷重とラジアル荷重の両方を受け、負荷容量の小さな長さが短いころがラジアル荷重のみを受けることとなる。これに加えて、左列のころと右列のころの本数を互いに異ならせて、左列のころ全体が負担する負荷容量と右列のころ全体が負担する負荷容量との比率を調整することで、軸受全体で大きな負荷容量を確保しつつ、左右各列のころにほぼ均等に荷重を分担させる。
この発明において、前記左列のころと前記右列のころの最大径が互いに異なっていても良い。
左列のころと右列のころの最大径を互いに異ならせることにより、左右の列のころの本数が同じである場合と比べて、左列のころ全体が負担する負荷容量と右列のころ全体が負担する負荷容量との比率が変わる。すなわち、ころの最大径が大きいほど、ころ列の負荷容量が大きくなる。前記左右各列でころの長さを異ならせる手法、および左右各列のころの本数を異ならせる手法に加えて、左右各列のころの最大径を異ならせる手法を併用することで、設計の自由度がより一層高くなり、軸受全体で大きな負荷容量を確保しつつ、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることがさらに容易になる。
左列のころと右列のころの最大径を互いに異ならせることにより、左右の列のころの本数が同じである場合と比べて、左列のころ全体が負担する負荷容量と右列のころ全体が負担する負荷容量との比率が変わる。すなわち、ころの最大径が大きいほど、ころ列の負荷容量が大きくなる。前記左右各列でころの長さを異ならせる手法、および左右各列のころの本数を異ならせる手法に加えて、左右各列のころの最大径を異ならせる手法を併用することで、設計の自由度がより一層高くなり、軸受全体で大きな負荷容量を確保しつつ、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることがさらに容易になる。
この発明において、前記左右2列のころは、最大径の位置がころ長さの中央から外れた非対称ころであり、前記内輪の外周面における前記左列のころと前記右列のころ間に前記左右2列のころを案内する中つばを有していても良い。
非対称ころの場合、誘起スラスト荷重が発生する。この誘起スラスト荷重を中つばが支持する。非対称ころと中つばの組合せは、ころの案内精度が良いので、高速回転する軸受に適する。
非対称ころの場合、誘起スラスト荷重が発生する。この誘起スラスト荷重を中つばが支持する。非対称ころと中つばの組合せは、ころの案内精度が良いので、高速回転する軸受に適する。
この発明において、前記左右2列のころは、最大径の位置がころ長さの中央に位置する対称ころであっても良い。その場合、前記左右2列のころを保持する保持器と前記内輪との間に、これら保持器および前輪に対して自由回転し前記左右2列のころを案内する案内輪を設けると良い。
左右2列のころを対称ころとすると、誘起スラスト荷重が発生しないので、前記中つばを無くすことができる。中つばの代わりに、案内輪を設けることで、ころのスキューを抑えることができる。
左右2列のころを対称ころとすると、誘起スラスト荷重が発生しないので、前記中つばを無くすことができる。中つばの代わりに、案内輪を設けることで、ころのスキューを抑えることができる。
この複列自動調心ころ軸受は、風力発電装置の主軸の支持に適する。
風力発電装置の主軸を支持する複列自動調心ころ軸受には、ブレードやロータヘッドの自重によるラジアル荷重、および風力によるアキシアル荷重が作用し、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する。このような左右の列に作用する荷重が異なる場合でも、この複列自動調心ころ軸受を用いると、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることができる。
風力発電装置の主軸を支持する複列自動調心ころ軸受には、ブレードやロータヘッドの自重によるラジアル荷重、および風力によるアキシアル荷重が作用し、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する。このような左右の列に作用する荷重が異なる場合でも、この複列自動調心ころ軸受を用いると、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることができる。
この発明の複列自動調心ころ軸受は、内輪と外輪との間に左右2列にころが介在し、前記外輪の軌道面が球面状であり、前記左右2列のころは外周面が前記外輪の軌道面に沿う断面形状であって、前記左右2列のころは、左列のころと右列のころの長さが互いに異なり、かつ前記左列のころと前記右列のころの本数が互いに異なるため、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する場合に、左右各列のころが持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させて、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図3と共に説明する。
図1に示すように、この複列自動調心ころ軸受1は、内輪2と外輪3との間に幅方向に並ぶ左右2列にころ4,5を介在させてある。外輪3の軌道面3aは球面状であり、左右各列のころ4,5は外周面が外輪3の軌道面3aに沿う断面形状である。言い換えると、ころ4,5の外周面は、外輪3の軌道面3aに沿った円弧を中心線C1,C2回りに回転させた回転曲面である。内輪2には、左右各列のころ4,5の外周面に沿う断面形状の複列の軌道面2a,2bが形成されている。内輪2の外周面の両端には、つば6,7がそれぞれ設けられている。また、内輪2の外周面の中央部、すなわち左列のころ4と右列のころ5との間には、中つば8が設けられている。
図1に示すように、この複列自動調心ころ軸受1は、内輪2と外輪3との間に幅方向に並ぶ左右2列にころ4,5を介在させてある。外輪3の軌道面3aは球面状であり、左右各列のころ4,5は外周面が外輪3の軌道面3aに沿う断面形状である。言い換えると、ころ4,5の外周面は、外輪3の軌道面3aに沿った円弧を中心線C1,C2回りに回転させた回転曲面である。内輪2には、左右各列のころ4,5の外周面に沿う断面形状の複列の軌道面2a,2bが形成されている。内輪2の外周面の両端には、つば6,7がそれぞれ設けられている。また、内輪2の外周面の中央部、すなわち左列のころ4と右列のころ5との間には、中つば8が設けられている。
左右各列のころ4,5は、いずれも最大径D1max,D2maxの位置がころ長さの中央A1,A2から外れた非対称ころである。図4に誇張して示すように、左列のころ4の最大径D1maxの位置はころ長さの中央A1よりも右側にあり、左列のころ5の最大径D2maxの位置はころ長さの中央A2よりも左側にある。このような非対称ころからなる左右各列のころ4,5は、誘起スラスト荷重が発生する。この誘起スラスト荷重を受けるために、内輪2の前記中つば8が設けられる。非対称ころと中つばの組合せは、ころ4,5を内輪2、外輪3、および中つば8の3箇所で案内するので、案内精度が良く高速回転する軸受に適する。
左列のころ4と右列のころ5は、中心線C1,C2に沿った長さL1,L2が互いに異なり、かつそれぞれの接触角θ1,θ2が互いに異なっている。この場合、長さL2の長いころ5の接触角θ2の方が、長さL1の短いころ4の接触角θ1よりも大きく設定されている。また、この実施形態では、左右各列のころ4,5は、最大径D1max,D2maxが同じとされている。
図2は図1のII矢視断面図、図3は図1のIII矢視断面図である。これら図2、図3に示されているように、左列のころ4と右列のころ5の本数が互いに異ならせてある。この例の場合、長さL1の短い左列のころ4は18本であり、長さL2の長い右列のころ5は16本である。この本数は一例であり、各列のころ4,5の本数は任意に決めることができる。長さL2の長いころ5の方が長さL1の短いころ4よりも本数を多くしても良い。
図1において、左右各列のころ4,5は、それぞれ保持器10L,10Rにより保持されている。左列用の保持器10Lは、円環部11から複数の柱部12が左側に延び、これら柱部12間のポケットに左列のころ4が保持される。右列用の保持器10Rは、円環部11から複数の柱部12が右側に延び、これら柱部12間のポケットに右列のころ5が保持される。
両保持器10L,10Rを比較した場合、基本的には円環部11の断面の径方向厚さおよび柱部12の断面の径方向厚さは同じであるが、柱部12の断面の径方向厚さについては、左列用の保持器10Lの柱部12の方が右列用の保持器10Rの柱部12よりも厚くしてもよい。このように、長さL2が長く負荷容量が大きい右列のころ5を保持する右列用の保持器10Rの柱部12の断面を大きくすると、右列用の保持器10Rが損傷するリスクを低減することができる。
この構成の複列自動調心ころ軸受1は、左右の列に互いに大きさが異なる荷重が作用する用途、例えば片方のころ列にアキシアル荷重とラジアル荷重とを受け、もう片方のころ列には殆どラジアル荷重のみを受けるような用途に用いられる。具体的には、風力発電装置の主軸支持軸受等に用いられる。
上記用途で用いる場合、アキシアル荷重を受ける列のころは、長さL2が長い右列のころ5とし、かつアキシアル荷重を殆ど受けない列のころは、長さL1が短い左列のころ4とする。また、アキシアル荷重を受ける右列のころ5の接触角θ2を、アキシアル荷重を殆ど受けない左列のころ4の接触角θ1よりも大きくする。これにより、負荷容量の大きな長さL1の長いころ5がアキシアル荷重とラジアル荷重の両方を受け、負荷容量の小さな長さL1の短いころ4はほぼラジアル荷重のみを受けることとなる。
さらに、左列のころ4と右列のころ5の本数を互いに異ならせることで、左右の列の負荷容量がほぼ同じになるように調整する。この実施形態の場合、図2、図3のように、左列のころ4の本数の方が右列のころ5の本数よりも多くしている。長さL1が短く接触角θ1が小さい左列のころ4は、長さL2が長く接触角θ2が大きい右列のころ5よりも、全体的に僅かながら外径側に位置している。このため、ころ4,5の最大径D1max,D2maxが同じである場合、左列のころ4の本数を増やす方が、右列のころ5の本数を増やすよりも、ころ同士が接近し過ぎることによる障害が起き難い。
このように、左右各列でころの長さを異ならせる手法と、左右各列のころ本数を異ならせる手法とを併用して左右のころ列の負荷容量を調整すれば、ころの長さを異ならせる手法だけで左右のころ列の負荷容量を調整するよりも、設計の自由度が高い。このため、規格により幅寸法および径方向厚さが決められた限られたスペースの中であっても、左右各列のころ4,5が持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることができる。その結果、左右各列のころ4,5の面圧が均等になる。これにより、軸受全体で大きな負荷容量を確保すると共に、軸受全体の実質寿命を向上させることができる。
図5、図6は、それぞれこの発明の異なる実施形態を示す。これらの複列自動調心ころ軸受1は、左右各列でころ4,5の長さL1,L2を異ならせること、および左右各列のころ4,5の本数を異ならせることに加えて、左右各列のころ4,5の最大径D1max,D2maxを異ならせてある。図5の複列自動調心ころ軸受1は、左列のころ4の最大径D1maxの方が右列のころ5の最大径D2maxよりも大きくしてある。逆に、図6の複列自動調心ころ軸受1は、右列のころ5の最大径D2maxの方が左列のころ4の最大径D1maxよりも大きくしてある。
このように、左右各列のころ4,5の最大径D1max,D2maxを互いに異ならせることにより、左右各列のころ4,5の本数が同じである場合と比べて、左列のころ4全体が負担する負荷容量と右列のころ5全体が負担する負荷容量との比率が変わる。すなわち、ころの最大径が大きいほど、ころ列の負荷容量が大きくなる。左右各列でころ4,5の長さL1,L2を異ならせる手法、および左右各列のころ4,5の本数を異ならせる手法に加えて、左右各列のころ4,5の最大径D1max,D2maxを異ならせる手法を併用することで、設計の自由度がより一層高くなり、軸受全体で大きな負荷容量を確保しつつ、左右各列のころ4,5が持つ負荷容量に応じた比率で荷重を分担させることがさらに容易になる。
なお、図5のように、左列のころ4の最大径D1maxを大きくする場合は、円周方向の配置スペースの関係から、左列のころ4の本数を右列のころ5の本数よりも少なくすると良い。同様に、図6のように、右列のころ5の最大径D2maxを大きくする場合は、右列のころ5の本数を左列のころ4の本数よりも少なくすると良い。
図7は、この発明のさらに異なる実施形態を示す。この複列自動調心ころ軸受1は、左右のころ4,5を、最大径D1max,D2maxの位置がころ長さの中央A1,A2に位置する対称ころとしたものである。対称ころからなるころ4,5は誘起スラスト荷重が発生しないので、前記各実施形態の内輪2に設けられている中つば(8)が省かれている。そして、中つば(8)の代わりとして、内輪2と保持器10A,10Bとの間に、これら前輪2および保持器10A,10Bに対して自由回転し左右各列のころ4,5を案内する案内輪13が設けられている。案内輪13を設けることで、ころ4,5のスキューを抑えることができる。
図8、図9は、風力発電装置の主軸支持装置の一例を示す。支持台21上に旋回座軸受22(図9)を介してナセル23のケーシング23aが水平旋回自在に設置されている。ナセル23のケーシング23a内には、軸受ハウジング24に設置された主軸支持軸受25を介して主軸26が回転自在に設置され、主軸26のケーシング23a外に突出した部分に、旋回翼となるブレード27が取り付けられている。主軸26の他端は、増速機28に接続され、増速機28の出力軸が発電機29のロータ軸に結合されている。ナセル23は、旋回用モータ30により、減速機31を介して任意の角度に旋回させられる。
主軸支持軸受25は、図示の例では2個並べて設置してあるが、1個であっても良い。この主軸支持軸受25に、前記各実施形態のうちのいずれかの複列自動調心ころ軸受が用いられる。その場合、ブレード27から遠い方の列にラジアル荷重とアキシアル荷重の両方がかかるので、ブレード27から遠い方の列のころとして、接触角θ2が大きく、かつ長さL2が長いころ5を用いる。ブレード27に近い方の列には主としてラジアル荷重のみがかかるので、ブレード27に近い方の列のころとして、接触角θ1が小さく、かつ長さL1が短いころ4を用いる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…複列自動調心ころ軸受
2…内輪
3…外輪
3a…軌道面
4,5…ころ
8…中つば
10L,10R…保持器
13…案内輪
26…主軸
A1,A2…ころ長さの中央
D1max,D2max…最大径
L1,L2…ころ長さ
2…内輪
3…外輪
3a…軌道面
4,5…ころ
8…中つば
10L,10R…保持器
13…案内輪
26…主軸
A1,A2…ころ長さの中央
D1max,D2max…最大径
L1,L2…ころ長さ
Claims (6)
- 内輪と外輪との間に左右2列にころが介在し、前記外輪の軌道面が球面状であり、前記左右2列のころは外周面が前記外輪の軌道面に沿う断面形状である複列自動調心ころ軸受であって、
前記左右2列のころは、左列のころと右列のころの長さが互いに異なり、かつ前記左列のころと前記右列のころの本数が互いに異なることを特徴とする複列自動調心ころ軸受。 - 請求項1に記載の複列自動調心ころ軸受において、前記左列のころと前記右列のころの最大径が互いに異なる複列自動調心ころ軸受。
- 請求項1または請求項2に記載の複列自動調心ころ軸受において、前記左右2列のころは、最大径の位置がころ長さの中央から外れた非対称ころであり、前記内輪の外周面における前記左列のころと前記右列のころ間に前記左右2列のころを案内する中つばを有する複列自動調心ころ軸受。
- 請求項1または請求項2に記載の複列自動調心ころ軸受において、前記左右2列のころは、最大径の位置がころ長さの中央に位置する対称ころである複列自動調心ころ軸受。
- 請求項4に記載の複列自動調心ころ軸受において、前記左右2列のころを保持する保持器と前記内輪との間に、これら保持器および前輪に対して自由回転し前記左右2列のころを案内する案内輪を設けた複列自動調心ころ軸受。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の複列自動調心ころ軸受において、風力発電装置の主軸の支持に用いられる複列自動調心ころ軸受。
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Legal Events
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