JP2017056416A - 銅含有水の処理方法および処理装置 - Google Patents

銅含有水の処理方法および処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017056416A
JP2017056416A JP2015184299A JP2015184299A JP2017056416A JP 2017056416 A JP2017056416 A JP 2017056416A JP 2015184299 A JP2015184299 A JP 2015184299A JP 2015184299 A JP2015184299 A JP 2015184299A JP 2017056416 A JP2017056416 A JP 2017056416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
membrane filtration
containing water
tank
concentrated liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015184299A
Other languages
English (en)
Inventor
佑樹 金井
Yuki Kanai
佑樹 金井
靖崇 菊池
Yasutaka Kikuchi
靖崇 菊池
良 杉原
Ryo Sugihara
良 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2015184299A priority Critical patent/JP2017056416A/ja
Publication of JP2017056416A publication Critical patent/JP2017056416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

【課題】銅含有水から銅を再利用可能に回収するにあたって、回収操作を良好に、かつ、純度の高い酸化銅を回収可能とする銅含有水の処理方法および処理装置を提供する。【解決手段】銅含有水W1を収容するpH調整槽11と、pH調整剤を添加するpH調整剤添加手段12と、pH調整された銅含有水を濃縮液と脱離液とに分離する第1の膜ろ過手段13と、得られた濃縮液を収容する脱塩槽14と、脱塩槽14内に希釈液を添加する希釈液添加手段と、脱塩槽14内に収容された希釈された濃縮液を濃縮液と脱離液とに分離する第2の膜ろ過手段15と、得られた濃縮液を脱塩槽14内に循環させる循環経路16と、脱塩槽14内に収容された濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段17と、脱塩槽14内から移送された濃縮液を加熱する加熱手段18と、加熱された濃縮液を脱水処理する脱水機19と、を有する銅含有水の処理装置10。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、銅含有水の処理方法および処理装置に関する。
銅は有価金属であり、銅を含む廃水から得られる汚泥は、銅原料として回収、利用される。このとき、回収する銅を酸化銅の形にすれば、汚泥の脱水性が改善されるとともに、酸化銅は顔料、ガラス・陶器の着色剤、フェライト原料などとして直接用途があり、回収価値が向上する。
したがって、銅を含む廃水から銅を回収するに際し、アルカリ剤を添加して水酸化銅とし、これを酸化させて酸化銅を回収する方法が種々検討されている。なお、水酸化銅は一般に微細な粒子であるため、脱水効率が悪く、汚泥ケーキの含水率が低減できないおそれがあるため、その点でも酸化銅とすることが有利である。
しかしながら、このような回収方法を行う際には、一般に、水酸化銅を加熱して酸化第二銅とするため、その加熱時に塩濃度が高いと、反応槽の腐食や劣化が生じるおそれがある。また、このような回収方法においては、酸化第二銅の粒子成長が阻害されることに起因すると思われる、回収された銅の純度が低下する場合があった。
特開平09−29266号公報 特開平05−319825号公報 特開2013−108117号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、銅含有水から銅を再利用可能に回収するにあたって、回収操作を良好に、かつ、純度の高い酸化銅を回収可能とする銅含有水の処理方法および処理装置を提供することである。
実施形態の銅含有水の処理方法は、銅含有水に、pHが5.0以上となるようにpH調整剤を添加して水酸化銅を析出させるpH調整工程と、前記pH調整工程を経た銅含有水を、第1の膜ろ過により前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する濃縮工程と、前記濃縮工程により得られた濃縮液に対して、希釈した後、第2の膜ろ過により前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する操作を、前記第2の膜ろ過により得られる濃縮液が希釈された際に所定の塩濃度以下となるまで繰り返す脱塩工程と、前記脱塩工程で得られた濃縮液を60〜100℃に加熱し、前記水酸化銅を酸化して酸化第二銅とする加熱工程と、前記加熱工程を経た濃縮液を脱水処理して、前記酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得る脱水工程と、を有することを特徴とする。
実施形態の銅含有水の処理装置は、銅含有水を収容するpH調整槽と、前記pH調整槽内に、水酸化銅を析出させるためにpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段と、pH調整された銅含有水を、前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する第1の膜ろ過手段と、前記第1の膜ろ過手段により得られた濃縮液を収容する脱塩槽と、前記脱塩槽内に、希釈液を添加して前記濃縮液を希釈する希釈液添加手段と、前記脱塩槽内に収容された希釈された濃縮液を、前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する第2の膜ろ過手段と、前記第2の膜ろ過手段により得られた濃縮液を前記脱塩槽内に循環させる循環経路と、前記脱塩槽内に収容された濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段と、前記水酸化銅を酸化して酸化第二銅とするために、前記脱塩槽内から移送された濃縮液を加熱する加熱手段と、前記酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得るために、前記加熱された濃縮液を脱水処理する脱水機と、を有することを特徴とする。
第1の実施形態における銅含有水の処理方法のフローチャートである。 第1の実施形態における銅含有水の処理装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態における銅含有水の処理装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態における銅含有水の処理装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における銅含有水の処理方法のフローチャートであり、図2は、第1の実施形態における銅含有水の処理装置の概略構成を示す図である。
〔第1の実施形態〕
<銅含有水の処理方法>
第1の実施形態に係る銅含有水の処理方法は、図1のフローチャートに示した通り、銅を含有する銅含有水のpHが5.0以上となるようにpHを調整するpH調整工程(S1)と、該pH調整工程を経た銅含有水を、第1の膜ろ過により濃縮液と脱離液とに分離する濃縮工程(S2)と、濃縮工程により得られた濃縮液に対して、希釈した後、第2の膜ろ過により水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する操作を、前記第2の膜ろ過により得られる濃縮液が希釈された際に所定の塩濃度以下となるまで繰り返す脱塩工程(S3)と、脱塩工程で得られた濃縮液を60〜100℃に加熱して、水酸化銅を酸化して酸化第二銅を得る加熱工程(S4)と、加熱工程を経た濃縮液を脱水処理して、酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得る脱水工程(S5)と、を有する。
(銅含有水)
各工程を説明する前に、本実施形態で処理対象となる銅含有水について説明する。
ここで被処理水となる銅含有水は、水溶液中に銅を含有するものであって、銅がイオンとして溶解されているものであり、例えば、エッチング液やメッキ液等の排液が挙げられる。これらの排液は、硫酸イオンや塩化物イオン等の陰イオン成分を同時に含有している。そのため、本実施形態で処理対象とする銅含有水のpHは、通常、5.0未満であり、典型的には2.0未満や、1.0未満の強酸性である。
(pH調整工程;S1)
上記のような銅含有水に対して、まず、pHが5.0以上となるようにpH調整剤を添加してpHを調整する。このように、銅含有水のpHを5.0以上とすることで、水溶液中に含有される銅イオンが、水酸化銅となって水溶液中に析出する。なお、この工程における銅含有水のpHは5.0〜12.0とすることが好ましく、6.0〜9.0とすることがより好ましい。
ここで使用するpH調整剤はアルカリであり、このアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、等が挙げられ、なかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。なお、水酸化カルシウムは、このpH調整工程で使用可能であるが、後述する汚泥中の銅濃度が低くなり、ろ過性が不良で含水率の高い脱水ケーキを与える汚泥となる場合があるため、他のアルカリと比較すると好ましくない。
pH調整剤を添加することで、銅含有水のpHはアルカリ方向に変動する。このとき、上記のように銅含有水に溶解して含まれている銅イオンは、水酸化物イオンと反応して水酸化銅(II)〔Cu(OH)〕となり、銅含有水中で固形分として析出する。
(濃縮工程;S2)
次いで、pH調整された銅含有水を第1の膜ろ過により、水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する。この第1の膜ろ過により、回収対象である水酸化銅を含有する溶液は濃縮され、その濃度が高められる。一方、回収にあたって不要なイオン成分の一部は濃縮液からは除去(脱塩)され、脱離液として分離される。この第1の膜ろ過の操作は、この濃縮液に含有される銅濃度を高めるため、繰り返し行うことが好ましい。
(脱塩工程;S3)
次いで、濃縮工程で得られた濃縮液を水道水や工水等の希釈液を添加して希釈し、第2の膜ろ過を行う。ここで、希釈は、その前段において濃縮により除去された水分を補給する程度の希釈液を添加して行う。例えば、1.5〜3.0倍希釈となるように希釈液を添加する。そして、希釈された濃縮液を、第2の膜ろ過により、水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する。
ここでは、銅を含有する濃縮液を十分に脱塩するため、第2の膜ろ過により得られた濃縮液に再度希釈液を添加して希釈し、第2の膜ろ過を行う操作を繰り返す。この希釈と第2の膜ろ過とを繰り返す操作は、得られる濃縮液が所定の塩濃度以下となるまで行う。ここで所定の塩濃度としては、塩化物イオンや硫化物イオン等の塩濃度を1000mg/L(1000ppm)となるような濃度が好ましく、100ppm以下、例えば50〜100ppm程度とするのがより好ましい。この繰り返し回数は、通常、2〜8回程度である。なお、ここで塩濃度は、濃縮液を希釈する際にも常に測定しておき、所定の塩濃度以下となる測定値が得られればよい。したがって、通常、所定の塩濃度以下となるのは希釈時であり、その際には希釈を途中で停止してもよい。
このとき、得られる濃縮液の塩濃度は、導電率を測定することにより間接的に測定できる。この場合、導電率が2500μS/m以下となるまで行うことが好ましく、2000μS/m以下となるまで行うことがより好ましい。
ここで得られる脱塩処理された濃縮液は、その濃縮液中の銅濃度を8000ppm以上、例えば10000〜15000ppm程度とすることが好ましい。
なお、この膜ろ過処理をすることにより十分に脱塩されるため、後段の加熱工程における加熱時に、反応容器や配管等の腐食を抑制でき、また、酸化により得られる酸化第二銅の粒子成長を良好なものとできる。
また、上記の所定の塩濃度以下となった際に、加熱工程に付す前に、第2の膜ろ過を再度行って、濃縮を行って銅濃度を高めてから加熱工程に移送することが好ましい。このとき、濃縮度合は適宜設定でき、例えば、濃縮液の活性汚泥浮遊物質(MLSS)を測定するようにして、所定のMLSS値以上となるまで濃縮してから加熱工程に付すことが好ましい。このとき、所定のMLSS値としては10000〜15000mg/Lが好ましい。MLSS値はMLSS計により測定できる。MLSS計については後述する。
(加熱工程)
次いで、脱塩工程で得られた濃縮液を60℃〜100℃に加熱し、濃縮液中に含まれる水酸化銅を酸化させて酸化第二銅を得る。ここで、水酸化銅は、濃縮液中で加熱するだけで、しかも、加熱温度を100℃超のような高温としなくても酸化でき、処理負担が軽減される。
このとき、濃縮液の加熱は、濃縮液内に加熱蒸気を直接供給して加熱したり、容器内に収容された濃縮液をヒーターにより加熱したり、すればよい。このときの加熱は、濃縮液の温度を60〜100℃とし、この加熱状態を20分以上、好ましくは40分以上保持させる。このように濃縮液を加熱することで、酸化反応を効率的に進行させることができる。
なお、この加熱工程は、加熱を2段以上の多段階で行ってもよい。多段階で行う場合は、後段に行くほど加熱温度が高くなるように処理することが好ましい。例えば、加熱工程を2段階で行う場合には、1段目では60℃以上80℃未満で、20分〜2時間程度処理し、続いて2段目では80℃以上100℃未満で、15〜40分程度処理すればよい。また、3段階で行う場合には、1段目では60℃以上70℃未満で、20〜60分、2段階目では70℃以上85℃未満で、10〜30分、3段目では85℃以上100℃未満で、5〜20分程度処理すればよい。
このように多段階の加熱工程により、上記酸化反応を進行させることで、水酸化銅の酸化を十分に行うことができる。
(脱水工程)
最後に、酸化第二銅を含有する濃縮液を脱水処理して、酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得る。この脱水工程は、汚泥の脱水として公知の脱水方法によればよく、ベルトプレス脱水機、フィルタープレス脱水機、スクリュープレス脱水機、遠心脱水機、真空脱水機等の脱水機により脱水処理を行えばよい。この脱水工程により得られる脱水ケーキが回収され、再利用される。
この脱水ケーキは、前段で脱塩を十分に行っていることにより酸化第二銅の結晶成長が阻害されるのを抑制できるため、銅含有量の多いものとなる。また、脱水性が良好であるため脱水ケーキ自体の量を少なくできる。そのため、本実施形態の銅含有水の処理方法は、銅の回収効率を向上させることができる。
<銅含有水の処理装置>
次に、この銅含有水の処理方法を実施する処理装置の一例を示す。第1の実施形態に係る銅含有水の処理装置10の概略構成を図2に示した。
図2に示したように、第1の実施形態に係る銅含有水の処理装置10は、被処理水である銅含有水を収容し、pH調整を行うpH調整槽11と、pH調整槽11内にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段12と、pH調整された銅含有水を膜ろ過して濃縮液と脱離液に分離する第1の膜ろ過手段13と、第1の膜ろ過手段13により得られた濃縮液を収容し、かつ、希釈液を添加可能とする脱塩槽14と、脱塩槽14中の希釈された濃縮液を膜ろ過して濃縮液と脱離液とに分離する第2の膜ろ過手段15と、第2の膜ろ過手段15により得られた濃縮液を脱塩槽14に循環させる循環経路16と、脱塩槽14中の濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段17と、塩濃度測定手段17により所定の塩濃度以下となった濃縮液を収容し、加熱する加熱手段18と、加熱処理された濃縮液を脱水処理する脱水機19と、を有する。
pH調整槽11は、被処理水として供給される銅含有水W1を安定して収容できるものであればよい。また、ここではpH調整剤を添加してpH調整を行うため、このpH調整槽11は、pHの変動によっても影響を受けない材質で形成する。
pH調整剤添加手段12は、pH調整剤としてアルカリをpH調整槽11内に添加するものである。添加されたアルカリは、銅含有水と混合され、銅含有水のpHをアルカリ方向に変動させる。pH調整は、pH調整槽11内の銅含有水のpHを監視しながら随時適切なpHに調整できるように、pH測定器を設けることが好ましい。
膜ろ過手段13は、pH調整された銅含有水中の水分を透過してろ過水W2と水酸化銅が濃縮された濃縮液とに分離するもので、平膜、管状膜、中空糸膜等の公知のろ過膜を有する膜ろ過手段を使用できる。この膜ろ過手段13により、水酸化銅が濃縮された濃縮液は、脱塩槽14に送られる。一方、ろ過されたろ過水W2は、pH調整した銅含有水と混合して、再度、膜ろ過手段での処理を繰り返すように循環処理してもよいし、必要に応じて適当な最終処理をした後、排水してもよい。
なお、この膜ろ過手段13としては、中空糸膜型モジュールが好ましく、内圧式であることがさらに好ましい。ろ過対象である水酸化銅の微粒子がろ過により目詰まりを生じにくくするため、中空糸膜型の場合、その中空糸の内径は、2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましい。また、この場合クロスフローで通水処理することが好ましい。クロスフローで処理することで、ろ過対象である水酸化銅の微粒子やその他の懸濁物質が膜表面に付着するのを軽減し、高い透過流速を維持することができる。また、ろ過膜の膜面での処理水の流速を1.5m/s以上とすることが好ましい。
また、この膜ろ過手段13に用いられるろ過膜は、精密ろ過膜あるいは限外ろ過膜であり、耐薬品性および耐熱性を有するものであることが好ましい。耐薬品性としては、例えば、酸、アルカリ、酸化剤等に耐性を有することが好ましく、特に高濃度のアルカリに耐性を有することが好ましい。耐熱性としては、例えば、80℃程度の温度に耐性を有することが好ましい。
この膜ろ過手段13のろ過膜の材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等が好ましいものとして挙げられる。この膜ろ過手段13により、被処理水の濃縮処理を行うことができる。
脱塩槽14は、膜ろ過手段13により得られた濃縮液を収容するとともに、希釈液供給手段(図示せず)から希釈液W3を供給して、脱塩の準備として該濃縮液を希釈するものである。このように希釈された濃縮液は、次に、第2の膜ろ過手段15に供給される。
第2の膜ろ過手段15は、その供給された濃縮液中の水分を透過してろ過水W4と水酸化銅が濃縮された処理水に分離するものである。この第2の膜ろ過手段15により、水酸化銅が濃縮された処理水は、循環経路16により再度脱塩槽14に収容される。
この希釈と第2の膜ろ過の操作は、第2の膜ろ過手段15で得られる濃縮液から脱塩が十分に行われるまで繰り返し行われる。脱塩が十分に行われたか否かは、塩濃度測定手段17により濃縮液中の塩濃度を導電率により間接的に測定することにより行われる。
塩濃度測定手段17としては、導電率計等が挙げられ、脱塩槽14内に収容される濃縮液の塩濃度を測定できるように配置される。この塩濃度測定手段17によって測定された塩濃度が所定値以下となったとき、濃縮液は加熱手段18に移送される。なお、加熱手段18に移送するにあたって、濃縮して銅濃度を高めてから移送してもよい。その場合、この脱塩槽14には、MLSS計を備えて、収容されている濃縮液中のMLSS値を測定し、濃縮度合を確認するようにする。
ここで、脱塩槽14における希釈は、上記したように、その前段において濃縮された分を希釈する程度の希釈液を添加して行う。このような希釈を行うには、脱塩槽14の内部に水位を検出できるレベルセンサーを設けておき、所定の水位に到達したときに希釈液の添加を停止するようにすればよい。
なお、この脱塩操作により第2の膜ろ過手段15で得られる脱離液W4は、pH調整した銅含有水と混合して、再度、膜ろ過手段での処理を繰り返すように循環処理してもよいし、必要に応じて適当な最終処理をした後、排水してもよい。
加熱手段18は、第2の膜ろ過手段15により得られた濃縮液を加熱して、濃縮液中の水酸化銅を酸化第二銅に酸化させるものである。この加熱手段18としては、例えば、濃縮液を収容する反応容器18aと、その反応容器18a内の濃縮液中に加熱蒸気を供給する蒸気供給配管18bとから構成される。この蒸気供給配管18bは、100℃超の加熱蒸気を濃縮液中に供給し、濃縮液全体を加熱するものである。このとき、加熱蒸気を濃縮液中に広く拡散させて全体を加熱することが好ましい。
なお、上記では蒸気供給配管18bを例示したが、例えば、反応容器18aの外部にヒーターを配置し濃縮液を加熱する等、加熱手段18は濃縮液中の水酸化銅を加熱により酸化できる構成のものであればよい。
脱水機19は、汚泥の脱水に用いられる公知の脱水機が挙げられ、例えば、ベルトプレス脱水機、フィルタープレス脱水機、スクリュープレス脱水機、遠心脱水機、真空脱水機等が挙げられる。この脱水機19により得られる脱水ケーキCを回収し、銅資源として再利用する。
この脱水により得られる脱水液W5は、上記第1の膜ろ過手段13における脱離液W2や上記第2の膜ろ過手段15における脱離液W4と同様に、pH調整した銅含有水と混合して、再度、膜ろ過手段での処理を繰り返すように循環処理してもよいし、必要に応じて適当な最終処理をした後、排水してもよい。
上記説明したように、第1の実施形態における銅含有水の処理方法および処理装置によれば、銅含有水から銅を再利用可能に回収するにあたって、回収操作を良好に、かつ、純度の高い酸化銅を回収できる。さらに、装置を構成する各要素の腐食等を有効に抑制でき、装置寿命を長くすることができる。これらの効果については、後述する第2および第3の実施形態においても同様である。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る銅含有水の処理装置20の概略構成を図3に示した。
図3に示したように、第2の実施形態に係る銅含有水の処理装置20は、被処理水である銅含有水を収容し、pH調整を行うpH調整槽11と、pH調整槽11内にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段12と、pH調整された銅含有水を収容する濃縮槽21と、濃縮槽21に収容した銅含有水を膜ろ過して濃縮液と脱離液とに分離する第1の膜ろ過手段13と、第1の膜ろ過手段13により得られた濃縮液を濃縮槽21に循環させる循環経路22と、濃縮槽21内の濃縮液中の活性汚泥浮遊物質(MLSS)を測定するMLSS計23と、濃縮槽21から移送された濃縮液を収容し、かつ、希釈液を添加可能とする脱塩槽14と、脱塩槽14中の希釈された濃縮液を膜ろ過して濃縮液と脱離液とに分離する第2の膜ろ過手段15と、第2の膜ろ過手段15により得られた濃縮液を脱塩槽14に循環させる循環経路16と、脱塩槽14中の濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段17と、塩濃度測定手段17により所定の塩濃度以下となった濃縮液を収容し、加熱する加熱手段18と、加熱処理された濃縮液を脱水処理する脱水機19と、を有する。
すなわち、この実施形態である銅含有水の処理装置20は、上記第1の実施形態の銅含有水の処理装置10において、pH調整槽11の後段に濃縮槽21を設け、この濃縮槽21を第1の膜ろ過手段13と循環可能に接続し、濃縮槽21において濃縮液が所定の濃度となった後に、脱塩槽14に送液するようにした装置である。したがって、pH調整槽11によるpH調整、第1の膜ろ過手段13により膜ろ過、脱塩槽14と第2の膜ろ過手段15による脱塩、加熱手段18による酸化、脱水機19による脱水ケーキCの回収、は第1の実施形態と全く同一の構成、同一の操作によって銅含有水の処理が行われる。
以下、第1の実施形態とは異なる点について説明する。
上記したように、第2の実施形態において第1の実施形態と異なる点は、濃縮槽21を新たに設け、この濃縮槽21と第1の膜ろ過手段13とを循環経路22等により循環可能にした点にある。また、濃縮槽21には、その内部に収容する濃縮液の活性汚泥浮遊物質(MLSS)を測定可能なように、MLSS計23が設けられている。
本実施形態では、希釈して第2の膜ろ過を行う脱塩工程の前に、濃縮液の銅濃度を十分に高めておき、その後の銅回収率を向上させるものである。すなわち、pH調整槽11でpH調整した濃縮液を濃縮槽21に移送し、さらに第1の膜ろ過手段13により第1の膜ろ過を行って、濃縮液と脱離液とに分離する。第1の膜ろ過により得られた濃縮液は、循環経路22により濃縮槽21に移送して循環させる。
循環により濃縮槽21に収容された濃縮液は、MLSS計23によりMLSSが測定され、所定の値になるまで、第1の膜ろ過を繰り返し行う。そして、所定の値となったところで、脱塩槽14に移送される。このとき、MLSSの所定の値としては、10000mg/L(ppm)以上、例えば10000〜30000mg/L(ppm)程度とするのが好ましく、さらに20000mg/L(ppm)以上とするのがより好ましい。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る銅含有水の処理装置30の概略構成は図4に示した。
図4に示すように、第3の実施形態に係る銅含有水の処理装置30は、被処理水である銅含有水を収容し、pH調整を行うpH調整槽11と、pH調整槽11内にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段12と、pH調整された銅含有水を収容し、かつ、希釈液を添加可能とする濃縮・脱塩槽31と、濃縮・脱塩槽31中に収容された銅含有水及び濃縮液を膜ろ過して濃縮液と脱離液とに分離する第3の膜ろ過手段32と、第3の膜ろ過手段32により得られた濃縮液を濃縮・脱塩槽31に循環させる循環経路33と、濃縮・脱塩槽31内の濃縮液中の活性汚泥浮遊物質(MLSS)を測定するMLSS計23と、濃縮・脱塩槽31中の濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段17と、塩濃度測定手段17により所定の塩濃度以下となった濃縮液を収容し、加熱する加熱手段18と、加熱処理された濃縮液を脱水処理する脱水機19と、を有する。
この第3の実施形態は、上記第1の実施形態において、第1の膜ろ過手段13を省略して、第2の膜ろ過手段15の代わりに、第3の膜ろ過手段32を設けたものである。この第3の膜ろ過手段32は、第1の実施形態における第1の膜ろ過手段13と第2の膜ろ過手段15の両方の処理を行うものである。すなわち、pH調整槽11によるpH調整、加熱手段18による酸化、脱水機19による脱水ケーキCの回収、は第1の実施形態と全く同一の構成、同一の操作によって銅含有水の処理が行われる。
以下、第1の実施形態とは異なる点について説明する。
pH調整槽11でpH調整された被処理水は、膜ろ過手段で処理されることなく、そのまま濃縮・脱塩槽31に収容される。そして、まずは希釈されることなく、第3の膜ろ過手段32により処理して濃縮液と脱離液W2とを得るものである。得られた濃縮液は循環経路33により循環させ、再び濃縮・脱塩槽31に収容される。このとき、第2の実施形態と同様に、濃縮・脱塩槽31と第3の膜ろ過手段32とを循環させることにより濃縮液中のMLSSが所定の値となるまで濃縮操作を行ってもよい。
次に、第3の膜ろ過手段32により得られ、濃縮・脱塩槽31中に収容した濃縮液に希釈液W3を添加して希釈し、第3の膜ろ過手段32により再度膜ろ過して脱塩処理を行う。この第3の膜ろ過手段32による脱塩処理は、第1及び第2の実施形態と同様の操作により達成できる。
上記のように、この第3の実施形態では、第1の実施形態における第1の膜ろ過手段13と第2の膜ろ過手段15で行っていた膜ろ過を第3の膜ろ過手段31で行うようにしたものである。このような構成とすることで、部品点数を少なくでき、装置の設置スペースを省スペース化することができる。
なお、ここで用いる第3の膜ろ過手段31は、第1の膜ろ過手段13で説明したものと同一の膜ろ過手段を用いることができる。
以下、本実施形態について、具体例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
図3に示した装置において、さらに脱塩槽内にMLSS計を備え、加熱手段が2段階での加熱処理を可能とした銅含有水の処理装置を用いた実施例について説明する。
まず、被処理水として、pHが1.0未満の銅エッチング廃液である銅含有水を用意した。この銅含有水をpH調整槽に収容し、pH調整剤として水酸化ナトリウム水溶液をpH調整槽に添加した。銅含有水のpHが10.0となるようにpH調整剤を添加して、粒子状の水酸化銅を析出させた。
次に、pH調整を行った銅含有水を、濃縮槽に移送した。そして、濃縮槽に収容した銅含有水を第1の膜ろ過手段(住友電工株式会社製、商品名:ポアフロン;内圧式の中空糸膜モジュール、中空糸の内径 3.5mm)によりクロスフローろ過を行った。このとき、ろ過は7分間を1サイクルとし、6分30秒間はろ過通水、30秒間は逆洗による洗浄、として処理を行った。このろ過により、pH調整された被処理水は濃縮された銅含有水と透過水とに分離され、高濃度の銅化合物を含有する濃縮液を得た。この濃縮液であるスラリーをpH調整槽に戻し、該スラリーの活性汚泥浮遊物質(MLSS)をMLSS計(横河電機株式会社製、商品名:SS300G)で測定した。MLSSが、20000mg/Lを超えるまで、第1の膜ろ過手段による膜ろ過を繰り返し行った。MLSSが上記数値を超えたところで、第1の膜ろ過を停止し、ポンプにより濃縮槽内のスラリーを脱塩槽に移送した。
次に、脱塩槽に希釈液として工水を供給して、スラリーを希釈した。希釈液の添加量は、脱塩槽内のレベルセンサーで制御し、希釈液を添加した混合液の量が、処理対象とした銅含有水と同量となる量(濃縮液をほぼ2倍希釈する量)を供給した。次いで、希釈されたスラリーを、第2の膜ろ過手段(住友電工株式会社製、商品名:ポアフロン;内圧式の中空糸膜モジュール、中空糸の内径 3.5mm)によりクロスフローろ過を行った。ここでも第1の膜ろ過手段と同様に、ろ過は7分間を1サイクルとし、6分30秒間はろ過通水、30秒間は逆洗による洗浄、として処理を行った。
この第2の膜ろ過により得られる濃縮液を脱塩槽に戻し、該濃縮液のMLSSをMLSS計で測定し、20000mg/Lを超えるまで、第2の膜ろ過による処理を継続した。
再度、希釈液の添加及び第2のろ過膜手段によるろ過操作を、脱塩槽内に設けた導電率計(横河電機株式会社製、商品名:4線式導電率/抵抗率計 SC450G)により測定される導電率が2000μS/m以下となるまで繰り返して行った。本実施例では4回繰り返した。
導電率が2000μS/m以下となったところで希釈液の添加を停止し、再度、第2の膜ろ過により、得られる濃縮水が20000mg/Lを超えるまで濃縮を行った。得られた濃縮水を加熱手段に移送して、加熱による酸化処理を行った。なお、ここでは加熱手段として、一次反応槽及び二次反応槽と2段階の加熱処理を可能とするようにした。一次反応槽においては60℃で60分加熱処理し、次いで、二次反応槽において80℃で30分加熱処理して、水酸化銅を酸化して酸化第二銅の粒子を得た。
加熱処理された濃縮液を、フィルタープレス脱水機により脱水処理し、脱水ケーキを得た。得られた脱水ケーキの含水率は60.2%、銅含有率は64.6%であった。したがって、含水率が低く、銅含有率の高い脱水ケーキが得られ、操作性を良好に、効率良く、銅を回収できた。
ここで、脱水ケーキの含水率は、JIS M 8820:2000に準じて求めた。また、脱水ケーキ中の銅含有率は、蛍光X線分析法(XRF)による測定に基づいて求めた。
(実施例2)
図4に示した装置において、さらに加熱手段が2段階での加熱処理を可能とした銅含有水の処理装置を用いた実施例について説明する。
被処理水として、pHが1.0未満の銅エッチング廃液である銅含有水を用意した。この銅含有水をpH調整槽に収容し、pH調整剤として水酸化ナトリウム水溶液をpH調整槽に添加した。銅含有水のpHが10.0となるようにpH調整剤を添加して、粒子状の水酸化銅を析出させた。
次に、pH調整を行った銅含有水を、濃縮・脱塩槽に移送した。そして、濃縮・脱塩槽に収容した銅含有水を第3の膜ろ過手段(住友電工株式会社製、商品名:ポアフロン;内圧式の中空糸膜モジュール、中空糸の内径 3.5mm)によりクロスフローろ過を行った。このとき、ろ過は7分間を1サイクルとし、6分30秒間はろ過通水、30秒間は逆洗による洗浄、として処理を行った。このろ過により、pH調整された被処理水は濃縮された銅含有水と透過水とに分離され、高濃度の銅化合物を含有する濃縮液を得た。この濃縮液であるスラリーをpH調整槽に戻し、該スラリーの活性汚泥浮遊物質(MLSS)をMLSS計(横川電機株式会社製、商品名:SS300G)で測定した。MLSSが、20000mg/Lを超えるまで、第3の膜ろ過手段による膜ろ過を繰り返し行った。MLSSが上記数値を超えたところで、第3の膜ろ過を停止した。
次に、濃縮・脱塩槽に希釈液として工水を供給して、スラリーを希釈した。希釈液の添加量は、濃縮・脱塩槽内のレベルセンサーで制御し、希釈液を添加した混合液の量が、処理対象とした銅含有水と同量となる量(濃縮液をほぼ2倍希釈する量)を供給した。次いで、希釈されたスラリーを、第3の膜ろ過手段(住友電工株式会社製、商品名:ポアフロン;内圧式の中空糸膜モジュール、中空糸の内径 3.5mm)によりクロスフローろ過を行った。ここでも、ろ過は7分間を1サイクルとし、6分30秒間はろ過通水、30秒間は逆洗による洗浄、として処理を行った。
このろ過により、第3の膜ろ過により得られた濃縮液は、濃縮された銅含有水と透過水とに再度分離され、濃縮液を濃縮・脱塩槽に戻した。該濃縮液のMLSSをMLSS計で測定し、20000mg/Lを超えるまで、第3の膜ろ過による処理を継続した。
再度、希釈液の添加及び第2のろ過膜によるろ過操作を、濃縮・脱塩槽内に設けた導電率計(横河電機株式会社製、商品名:4線式導電率/抵抗率計 SC450G)により測定される導電率が2000μS/m以下となるまで繰り返して行った。本実施例では4回繰り返した。
導電率が2000μS/m以下となったところで希釈液の添加を停止し、再度、第2の膜ろ過により、得られる濃縮水が20000mg/Lを超えるまで濃縮を行った。得られた濃縮水を加熱手段に移送して、加熱による酸化処理を行った。なお、ここでは加熱手段として、一次反応槽及び二次反応槽と2段階の加熱処理を可能とするようにした。一次反応槽においては60℃で60分加熱処理し、次いで、二次反応槽において80℃で30分加熱処理して、水酸化銅を酸化して酸化第二銅の粒子を得た。
加熱処理された濃縮液を、フィルタープレス脱水機により脱水処理し、脱水ケーキを得た。得られた脱水ケーキの含水率は60.2%、銅含有率は64.6%であった。したがって、含水率が低く、銅含有率の高い脱水ケーキが得られ、操作性を良好に、効率良く、銅を回収できた。
本実施例では、濃縮工程と脱塩工程とを、同じ収容槽と膜ろ過手段により行ったが、実施例1と同様に銅含有率の高い脱水ケーキを得られることが確認できた。これにより、装置構成を簡略化することで、設置スペースを小さく、使用装置点数も少なくしたが、高い銅含有率を有する脱水ケーキが得られることがわかった。
以上説明したように、本実施形態では、脱塩を加熱処理前に迅速に行うことで、加熱反応時の反応容器や配管等の腐食を抑えることができ、脱水ケーキ中の酸化第二銅の純度が向上する。また、加熱により酸化第二銅とするため脱水ケーキの脱水性が向上する。さらに、脱塩を遠心分離により行うことで、操作性が良好となる。そのため、銅含有水からの銅の回収を、良好にかつ効率良く実施できる銅含有水の処理方法および処理装置を提供することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,20,30 銅含有水の処理装置
11 pH調整槽
12 pH調整剤添加手段
13 第1の膜ろ過手段
14 脱塩槽
15 第2の膜ろ過手段
16 循環経路
17 活性汚泥浮遊物質(MLSS)計
18 加熱手段
19 脱水機

Claims (13)

  1. 銅含有水に、pHが5.0以上となるようにpH調整剤を添加して水酸化銅を析出させるpH調整工程と、
    前記pH調整工程を経た銅含有水を、第1の膜ろ過により前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する濃縮工程と、
    前記濃縮工程により得られた濃縮液に対して、希釈した後、第2の膜ろ過により前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する操作を、前記第2の膜ろ過により得られる濃縮液が希釈された際に所定の塩濃度以下となるまで繰り返す脱塩工程と、
    前記脱塩工程で得られた濃縮液を60〜100℃に加熱し、前記水酸化銅を酸化して酸化第二銅とする加熱工程と、
    前記加熱工程を経た濃縮液を脱水処理して、前記酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得る脱水工程と、
    を有することを特徴とする銅含有水の処理方法。
  2. 前記第1の膜ろ過と前記第2の膜ろ過とを、異なる膜ろ過手段により行う請求項1記載の銅含有水の処理方法。
  3. 前記第1の膜ろ過と前記第2の膜ろ過とを、同一の膜ろ過手段により行う請求項1記載の銅含有水の処理方法。
  4. 前記第1の膜ろ過及び第2の膜ろ過が、中空糸の内径が3mm以上の内圧式の中空糸膜モジュールにより行われる請求項2または3記載の銅含有水の処理方法。
  5. 前記第1の膜ろ過及び前記第2の膜ろ過における、ろ過膜の膜面での流速を1.5m/s以上とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の銅含有水の処理方法。
  6. 前記脱塩工程において、前記第2の膜ろ過により得られる濃縮液の導電率が2500μS/m以下となったときに所定の塩濃度以下となったと判断する請求項1〜5のいずれか1項に記載の銅含有水の処理方法。
  7. 前記濃縮工程において、得られる濃縮液が、所定の活性汚泥浮遊物質(MLSS)値以上となるまで前記第1の膜ろ過を繰り返し行う請求項1〜6のいずれか1項に記載の銅含有水の処理方法。
  8. 前記所定の活性汚泥浮遊物質(MLSS)値が、10000mg/Lである請求項7に記載の銅含有水の処理方法。
  9. 銅含有水を収容するpH調整槽と、
    前記pH調整槽内に、水酸化銅を析出させるためにpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段と、
    pH調整された銅含有水を、前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する第1の膜ろ過手段と、
    前記第1の膜ろ過手段により得られた濃縮液を収容する脱塩槽と、
    前記脱塩槽内に、希釈液を添加して前記濃縮液を希釈する希釈液添加手段と、
    前記脱塩槽内に収容された希釈された濃縮液を、前記水酸化銅を含有する濃縮液とイオン成分を含有する脱離液とに分離する第2の膜ろ過手段と、
    前記第2の膜ろ過手段により得られた濃縮液を前記脱塩槽内に循環させる循環経路と、
    前記脱塩槽内に収容された濃縮液の塩濃度を測定する塩濃度測定手段と、
    前記水酸化銅を酸化して酸化第二銅とするために、前記脱塩槽内から移送された濃縮液を加熱する加熱手段と、
    前記酸化第二銅を含有する脱水ケーキを得るために、前記加熱された濃縮液を脱水処理する脱水機と、
    を有することを特徴とする銅含有水の処理装置。
  10. 前記第1の膜ろ過手段と前記第2の膜ろ過手段とが、異なる膜ろ過手段である請求項9記載の銅含有水の処理装置。
  11. 前記第1の膜ろ過手段と前記第2の膜ろ過手段とが、同一の膜ろ過手段である請求項9記載の銅含有水の処理装置。
  12. 前記膜ろ過手段が、中空糸の内径が3mm以上の内圧式の中空糸膜モジュールである請求項10または11記載の銅含有水の処理装置。
  13. さらに、前記pH調整された銅含有水を、前記第1の膜ろ過手段で処理する前に一旦収容する濃縮槽と、
    前記第1の膜ろ過手段により得られた濃縮液を前記濃縮槽内に循環させる循環経路と、
    を有する請求項9〜12のいずれか1項記載の銅含有水の処理装置。
JP2015184299A 2015-09-17 2015-09-17 銅含有水の処理方法および処理装置 Pending JP2017056416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015184299A JP2017056416A (ja) 2015-09-17 2015-09-17 銅含有水の処理方法および処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015184299A JP2017056416A (ja) 2015-09-17 2015-09-17 銅含有水の処理方法および処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017056416A true JP2017056416A (ja) 2017-03-23

Family

ID=58388727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015184299A Pending JP2017056416A (ja) 2015-09-17 2015-09-17 銅含有水の処理方法および処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017056416A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019208645A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 株式会社 東芝 水処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019208645A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 株式会社 東芝 水処理装置
JP2019188330A (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 株式会社東芝 水処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4241684B2 (ja) 膜モジュールの洗浄方法
JP2007130523A (ja) 水処理システムにおける膜洗浄方法
WO2015012054A1 (ja) ホウ素含有水の処理方法及び装置
WO2015037557A1 (ja) 有機性排水の処理装置及び処理方法
AU2014235024B2 (en) Process for water treatment prior to reverse osmosis
KR19990082710A (ko) 불소함유수처리방법
KR101612219B1 (ko) 응집 - 세라믹 한외여과막을 이용한 수세수 처리 장치 및 방법
JP3871749B2 (ja) 排煙脱硫排水の処理方法
JP3800449B2 (ja) 高濃度の塩類を含有する有機性廃水の処理方法及び装置
KR101344784B1 (ko) 정삼투법과 석출법 및 역삼투법을 조합한 해수담수화 방법 및 장치
JP6735830B2 (ja) 膜ろ過方法及び膜ろ過システム
JP6202239B2 (ja) 廃水処理装置及び廃水処理方法
JP3137831B2 (ja) 膜処理装置
JP2017056416A (ja) 銅含有水の処理方法および処理装置
JP2012200696A (ja) 脱塩方法および脱塩装置
KR100398417B1 (ko) 전기도금폐수 처리방법
JP6657720B2 (ja) 汽力発電所排水の回収利用方法及び装置
CN105884079A (zh) 苦咸水反渗透处理工艺
JP2016144791A (ja) 銅含有水の処理方法および処理装置
JP2010046562A (ja) 資源回収型水処理方法及び資源回収型水処理システム
JP5237164B2 (ja) ろ過膜の洗浄方法
JPWO2016111371A1 (ja) 半透膜の阻止性能向上方法、半透膜、半透膜造水装置
Zebić Avdičević et al. Performance evaluation of different membrane types in the textile mercerization wastewater treatment
JP2007268352A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP5054289B2 (ja) 膜分離装置の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170908

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170908