JP2017053791A - 粘稠性化粧品の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】官能評価に頼ることなく、一般的な動的粘弾性測定装置を用い、簡便な方法で粘稠性化粧品の使用感を把握することができ、粘稠性化粧品を客観的に評価し表現することができる方法を提供する。【解決手段】粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクを時間依存的に測定し、その測定値により、前記粘稠性化粧品の使用感を客観的に評価することを特徴とする粘稠性化粧品の評価方法により上記課題を解決する。【選択図】図1
Description
粘稠性化粧品の評価方法に関し、より具体的には粘稠性化粧品の使用感を官能評価によらず、動的粘弾性測定装置を用いた物性測定により数値化し表現することを特徴とする粘稠性化粧品の評価方法に関する。
従来、化粧品の使用感は人による官能評価を主体として行われてきた。
しかしながら人による官能評価は、先入観や、人の個性に依存する、人の体調に依存する、及び数値化できないという点で客観的かつ定量的な評価方法の開発が求められてきた。特に、洗顔時及びメイク時に肌をこする刺激が肌トラブルの一因となるという観点から、粘稠性化粧品の伸ばしやすさを客観的に評価することの重要性が増している。
しかしながら人による官能評価は、先入観や、人の個性に依存する、人の体調に依存する、及び数値化できないという点で客観的かつ定量的な評価方法の開発が求められてきた。特に、洗顔時及びメイク時に肌をこする刺激が肌トラブルの一因となるという観点から、粘稠性化粧品の伸ばしやすさを客観的に評価することの重要性が増している。
そこで、化粧品の伸ばしやすさを数値化する研究も進められており、例えば化粧料用基礎組成物について、ずり応力を増加させていった際、貯蔵弾性率が急激に低下する点におけるずり応力が20Pa以上である場合、ゲルが崩れにくく、塗り広げにくいと感じることが指摘されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記手法は使用感が良いか否かの2択の指標だけで、数値の比較評価は行えない。また、レオロジー評価装置を用いることで化粧料の「こく」及び「のびの良さ」を評価方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、上記手法は特殊な演算装置を用いるかもしくは煩雑なステップを踏むことで数値化できるものであり、市販の動的粘弾性装置からの算出が非常に複雑である。
本発明は官能評価に頼ることなく、一般的な動的粘弾性測定装置を用い、簡便な方法で粘稠性化粧品の使用感を把握することができ、これにより粘稠性化粧品の使用感を客観的に表現することができる粘稠性化粧品の評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討を行った結果、粘稠性化粧品の伸ばしやすさの評価方法として、動的粘弾性測定装置により回転トルクを時間依存的に測定し、その測定値を利用することを見出すに至った。
すなわち、本発明は、粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクの測定により、粘稠性化粧品の使用感を客観的に評価する方法である。
すなわち、本発明は、粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクの測定により、粘稠性化粧品の使用感を客観的に評価する方法である。
本発明の評価方法によれば、官能評価に頼ることなく、粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクを測定し、その測定値をもとに粘稠性化粧品の使用感を客観的に評価することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の粘稠性化粧品の評価方法は、粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクにより評価することができる。(以下、本評価方法とする)
本評価方法において使用する装置は、測定冶具が回転運動でき、なおかつ水平方向の力を読み取ることができるものである必要がある。
本発明の粘稠性化粧品の評価方法は、粘稠性化粧品を塗布した平面上で球状の測定冶具を回転運動させる際に生じるトルクにより評価することができる。(以下、本評価方法とする)
本評価方法において使用する装置は、測定冶具が回転運動でき、なおかつ水平方向の力を読み取ることができるものである必要がある。
このような装置の一例として、図1に示すような測定装置を挙げることができる。また、図2には測定冶具を押し付ける平面を拡大し、測定する際に冶具が移動する軌道を示す。
装置はこれらを測定できるものであれば特に制限するものではないが、例えば株式会社アントンパール社製のMCR−302が使用することができる。
装置はこれらを測定できるものであれば特に制限するものではないが、例えば株式会社アントンパール社製のMCR−302が使用することができる。
また、測定冶具を押付ける平面は、粘稠性化粧品の使用感をより客観的に表現する上で、人の肌表面の皮膚感覚に近いものであることが望ましい。例えば人工皮膚やウレタンシート、テフロン(登録商標)板などが挙げられる。中でも、人の肌表面状態や質感と類似しているという点で人工皮膚を用いて評価することがより好ましい。人工皮膚は特に制限するものではないが、例えば株式会社ビューラックス社製のバイオスキンが使用することができる。
測定冶具を回転させる速度は実使用時に相当する、0.01〜1m/sの範囲であることが好ましい。
上記のようにして時間依存的に測定した回転トルクから、粘稠性化粧品の使用感を客観的に表すことができる。
粘稠性化粧品を使用する際の評価項目としては、伸ばしやすさが代表的なものとして挙げられる。伸ばしやすさとは粘稠性化粧品を皮膚に塗布する際に軽くすべる感覚を指す。
上記のようにして時間依存的に測定した回転トルクから、粘稠性化粧品の使用感を客観的に表すことができる。
粘稠性化粧品を使用する際の評価項目としては、伸ばしやすさが代表的なものとして挙げられる。伸ばしやすさとは粘稠性化粧品を皮膚に塗布する際に軽くすべる感覚を指す。
伸ばしやすさの官能評価結果と、機器測定により得られたトルクとの相関を求めると、トルクは伸ばしやすさと高い相関を示す。
本発明で対象となる粘稠性化粧品とは、25℃における粘度が5〜2000mPa・sの化粧品であり、クレンジング、乳液、クリーム剤、ヘアワックス等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものでない。
本発明で対象となる粘稠性化粧品とは、25℃における粘度が5〜2000mPa・sの化粧品であり、クレンジング、乳液、クリーム剤、ヘアワックス等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものでない。
(評価方法)
機器測定はMCR−302((株)アントンパール社製)を用いて時間毎の回転トルクを測定した。
平面には人工皮膚((株)ビューラックス社製)を用い、測定冶具(ボールシステム)の回転軌道上にクレンジングオイル及びクレンジングリキッドを塗布し、ボールを人工皮膚に接触させながら、30rpmで10回転させた。
これにより得られた回転トルクの値を表1に示す。
機器測定はMCR−302((株)アントンパール社製)を用いて時間毎の回転トルクを測定した。
平面には人工皮膚((株)ビューラックス社製)を用い、測定冶具(ボールシステム)の回転軌道上にクレンジングオイル及びクレンジングリキッドを塗布し、ボールを人工皮膚に接触させながら、30rpmで10回転させた。
これにより得られた回転トルクの値を表1に示す。
(官能評価)
官能評価は4名のパネルにより、市販のクレンジングオイル及びクレンジングリキッドを用いて、伸ばしやすさについて評価を実施した。評価は5段階で評価を実施した。(最もよいものを5とした)
得られた結果を表2に示す。
官能評価は4名のパネルにより、市販のクレンジングオイル及びクレンジングリキッドを用いて、伸ばしやすさについて評価を実施した。評価は5段階で評価を実施した。(最もよいものを5とした)
得られた結果を表2に示す。
(本発明による評価方法と官能評価との相関)
本発明により得られた測定値と、官能評価結果を2軸マッピングしたところ、図3より明らかなように、トルクは伸ばしやすさに相当する。
本発明により得られた測定値と、官能評価結果を2軸マッピングしたところ、図3より明らかなように、トルクは伸ばしやすさに相当する。
上記結果より明らかなように、本発明の評価方法は、官能評価と近い結果を得ることができるものであり、官能評価の代替試験法として用いることができる。
本発明の評価方法によれば、粘稠性化粧品の伸ばしやすさを機器測定に基づき表現することができる。これにより人の感覚に左右されること無く客観的な評価をすることが可能であり、産業上貢献大である。
Claims (2)
- 粘稠性化粧品を塗布した平面上に球状の測定冶具を接触させ、回転運動する際に生じるトルクを測定し、その測定値に基づいて粘稠性化粧品の使用感を評価することを特徴とする粘稠性化粧品の評価方法。
- 粘稠性化粧品を塗布する平面が人工皮膚であることを特徴とする請求項1記載の粘稠性化粧品の評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015179316A JP2017053791A (ja) | 2015-09-11 | 2015-09-11 | 粘稠性化粧品の評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015179316A JP2017053791A (ja) | 2015-09-11 | 2015-09-11 | 粘稠性化粧品の評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017053791A true JP2017053791A (ja) | 2017-03-16 |
Family
ID=58317870
Family Applications (1)
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JP2015179316A Pending JP2017053791A (ja) | 2015-09-11 | 2015-09-11 | 粘稠性化粧品の評価方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2017053791A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018153508A (ja) * | 2017-03-17 | 2018-10-04 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
KR20200018162A (ko) * | 2018-08-10 | 2020-02-19 | (주)아모레퍼시픽 | 화장품 물성 측정 장치 |
-
2015
- 2015-09-11 JP JP2015179316A patent/JP2017053791A/ja active Pending
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KR20200018162A (ko) * | 2018-08-10 | 2020-02-19 | (주)아모레퍼시픽 | 화장품 물성 측정 장치 |
KR102120055B1 (ko) | 2018-08-10 | 2020-06-09 | (주)아모레퍼시픽 | 화장품 물성 측정 장치 |
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