JP6940344B2 - 化粧料の評価方法 - Google Patents
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Description
(1)皮膚測定表面部位の中心点への接面に垂直な方向への押し付け力又は押し付け変位を与えつつ、接面に平行な方向での正逆回動振動変形又は一方向への回転変形を与えることにより力学計測を行い得る装置。
(2)皮膚測定表面部位の中心点への接面に垂直な方向への一定力や変形での押し付け、あるいは制御された押し付け力又は移動速度で押し付けや引き上げを行うことで力学計測を行い得る装置。
(3)(1)及び(2)の両方のモードを組み合わせた計測を行い得る装置。
・検出可能な最小トルク(振動):1nNm以上1μNm以下
・検出可能な最小トルク(回転):5nNm以上1μNm以下
・計測可能な最大トルク:10mNm以上300mNm以下
・トルク分解能:0.07nNm以上100nNm以下
・設定可能角度:0.07μrad以上
・回転角分解能:7nrad以上70nrad以下
・ステップ速度(応答時間):3ms以上30ms以下
・ステップ歪み(応答時間):8ms以上50ms以下
・ステップ時間(設定値の99%):10ms以上200ms以下
・角速度範囲:10−4s−1〜314s−1程度
・角周波数範囲:10−3s−1〜628s−1程度
・法線力範囲:0.005N以上50N以下
・法線力分解能:0.5mN
本実施例においては、評価対象部位としてヒトの上腕内側部を用い、化粧料を塗布した皮膚の力学応答特性を測定した。測定には、図1に示す動的粘弾性測定装置10及び図2に示す保持具20を用いた。保持具20としては減圧式ビーズマットを用いた。保持具20を図3に示すとおりに装置10に設置し、保持具20によってヒトの上腕内側部を保持した。動的粘弾性測定装置10に取り付けるプローブとしては図11に示す、溝形成による滑り止め処理を施した直径8mmのアルミニウム合金製の円板プローブを用いた。この測定により得られるトルク値は、化粧料を塗布したヒトの皮膚の柔らかさの指標となるものである。測定は2段階で行った。最初に、プローブが計測対象部位を1Nの押し付け力で押すように制御し(全5秒間)、続いて押し付け力を1Nに制御し、正逆回動振動(正弦振動)を与えつつ一定の時間間隔で10点の測定を行った。周波数は2Hzで、振幅は0.8度(線形歪みの範囲内)とした。測定は、化粧料を塗布してから12分が経過するまで行った。化粧料として、市販の化粧水1A、1B及び1Cを用いた。測定結果を図5に示す。同図に示す結果から明らかなとおり、化粧料を塗布してから10分経過後で比較すると、トルクの値は化粧水1A、1B、1Cの順で低くなっていることが判る。この測定と別途に行った専門パネラによる官能評価では、化粧水1A、1B、1Cの順で「内から潤う」感が高くなった。このように、測定結果と官能評価は相関しており、本実施例の方法が、化粧料の「内から潤う」感の評価に有用であることが確認された。
プローブとして直径8mmのジルコニア製円板を用いた。円板の表面は平滑なものであった。測定は2段階で行った。最初に、プローブが計測対象部位を1Nの押し付け力で押すように制御し(全5秒間)、続いて押し付け力を1Nに制御し、6rpmで一方向への回転変形を与えた。測定開始から0.04秒経過後を始点とし、測定開始から0.2秒経過後を終点とし、始点から終点までの間で60点の摩擦係数を測定し、その最大値を静摩擦係数μsの値とした。また、測定開始から0.2秒経過後を始点とし、測定開始から0.4秒経過後を終点とし、始点から終点までの間で70点の摩擦係数を測定し、その平均値を動摩擦係数μdの値とした。測定は、化粧料を塗布してから20分が経過するまで、所定の時間間隔で行った。静摩擦係数μsの測定においては、化粧料として、市販のジェル状化粧料2A,2B及び2Cを用いた。動摩擦係数μdの測定においては、化粧料として、市販の化粧乳液2D及び2Eを用いた。これら以外は実施例1と同様の操作を行った。
プローブ12として直径8mmのジルコニア製円板を用いた。円板の表面は平滑なものであった。測定は1段階で行った。プローブが計測対象部位を1.5mm/sの速度で押し込むように制御し、2mmの深さまで押し込みを行った。そして、押し込み深さが2mmのときの法線力を測定した。測定は、化粧料を塗布してから12分が経過するまで、所定の時間間隔で行った。化粧料として、市販の化粧水3A,3B及び3Cを用いた。これら以外は実施例1と同様の操作を行った。測定結果を図9に示す。同図に示す結果から明らかなとおり、化粧料を塗布してから8分経過後で比較すると、法線力の値は化粧水3C、3B、3Aの順で低くなっていることが判る。この測定と別途に行った専門パネラによる官能評価では、化粧水3C、3B、3Aの順で皮膚の柔らかさが強く知覚された。このように、測定結果と官能評価は相関しており、本実施例の方法が、化粧料が塗布された皮膚の柔らかさの評価に有用であることが確認された。
プローブ12として直径8mmのジルコニア製円板を用いた。円板の表面は平滑なものであった。測定は2段階で行った。最初に、プローブが計測対象部位を1Nの押し付け力で押すように制御し(全5秒間)、次いでプローブを1.5mm/sの速度で引き上げた。そのときのタック力のピーク値を測定した。測定は、化粧料を塗布してから10分が経過するまで、所定の時間間隔で行った。化粧料として、市販の化粧クリーム4A及び4Bを用いた。測定結果を図12に示す。同図に示す結果から明らかなとおり、化粧料を塗布した時点、2.5分経過後、及び5分経過後のいずれであっても、タック力のピークの値は化粧クリーム4Aの方が4Bよりも高くなっていることが判る。この測定と別途に行った専門パネラによる官能評価では、化粧クリーム4A、4Bの順でべたつきの無さが知覚された。このように、測定結果と官能評価は相関しており、本実施例の方法が、化粧料のべたつきの無さの評価に有用であることが確認された。
プローブ12として直径8mmのジルコニア製円板を用いた。円板の表面は平滑なものであった。測定は2段階で行った。最初に、プローブが計測対象部位を1.5mm/sの速度で押し込むように制御し、4mmの深さまで押し込みを行った。次いでプローブを1.5mm/sの速度で引き上げた。そのときのタック幅の値を測定した。測定は、化粧料を塗布してから10分が経過するまで、所定の時間間隔で行った。化粧料として、市販の化粧水5A、5B及び5Cを用いた。測定結果を図13に示す。同図における3分経過後のタック幅の値は化粧水5A、5B及び5Cの順で大きくなっていることが判る。この測定と別途に行った専門パネラによる官能評価では、化粧水5A、5B及び5Cの順で強いもちもち感が知覚された。このように、測定結果と官能評価は相関しており、本実施例の方法が、化粧料のもちもち感の評価に有用であることが確認された。
11 装置本体
12 プローブ
13 テーブル
14 架台
14a 載置面
20 保持具
20a 凹部
21 気密袋
22 連通部
30 ヒト
31 前腕部
Claims (17)
- 化粧料が塗布された皮膚を評価対象部位として用い、該評価対象部位に、制御された変形量又は制御された力を加え、そのときの力学応答特性を計測し、計測結果に基づき前記化粧料の特性を評価する、化粧料の評価方法であって、
前記評価対象部位を含む前記被測定体の外形に合わせて該被測定体の保持が可能な形状に変形可能になされているとともに、計測時に該形状が保持可能になされている保持具を用いて該被測定体を固定して不動とした状態下に、制御された前記変形量又は制御された前記力を加える、化粧料の評価方法。 - 前記評価対象部位の中心点の接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行った後、該接面と平行な方向へ、制御された正逆回動振動変形又は制御された一方向への回転変形を加え、そのときの力学応答特性を計測する請求項1に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点の接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行った後、該接面と平行な方向へ、制御された正逆回動振動変形を加えてトルクを計測する請求項2に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点への接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行った後、該接面と平行な方向へ、制御された一方向への回転変形を加えて静摩擦係数を計測する請求項2に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点への接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行った後、該接面と平行な方向へ、制御された一方向への回転変形を加えて動摩擦係数を計測する請求項2に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点への接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行い、そのときの法線力を計測する請求項1に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点への接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力で押し込みを行い、次いで制御された力又は制御された変形量で引き上げを行ったときに観察されるタック力の持続時間を計測する請求項1に記載の化粧料の評価方法。
- 前記評価対象部位の中心点への接面と直交する方向へ、制御された変形量又は制御された力を予め加えておき、次いで制御された力又は制御された変形量で引き上げを行ったときに観察されるタック力のピーク値を計測する請求項1に記載の化粧料の評価方法。
- 前記トルクの値が低いほど、前記化粧料の内から潤う感が高いと判断する、請求項3に記載の化粧料の評価方法。
- 前記静摩擦係数にピークが観察される場合、前記化粧料は塗布中に皮膚のみずみずしさがあると判断する、請求項4に記載の化粧料の評価方法。
- 前記静摩擦係数の前記ピークの値が大きいほど、前記化粧料は塗布中のみずみずしさの程度が高いと判断する、請求項10に記載の化粧料の評価方法。
- 前記動摩擦係数にピークが観察される場合、前記化粧料は皮膚への馴染みが速いと判断する、請求項5に記載の化粧料の評価方法。
- 前記動摩擦係数の前記ピークの値が大きいほど、前記化粧料は皮膚への馴染みの程度が高いと判断する、請求項12に記載の化粧料の評価方法。
- 前記法線力の値が大きいほど、前記化粧料は該化粧料を塗布した皮膚が柔らかくなると判断する、請求項6に記載の化粧料の評価方法。
- 前記タック力の持続時間が長いほど、前記化粧料は該化粧料を塗布した皮膚がもちもち感を有すると判断する、請求項7に記載の化粧料の評価方法。
- 前記タック力の前記ピーク値が小さいほど、前記化粧料は該化粧料を塗布した皮膚のべたつきが少ないと判断する、請求項8に記載の化粧料の評価方法。
- 前記保持具を架台の載置面に配置するときに、該保持具の両端域が、該架台の該載置面における前後の端縁から外方に延出し且つ鉛直下方に向けて垂下するように、該保持具を配置する位置を調整する、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の化粧料の評価方法。
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