JP2016075619A - ステッィク状化粧品の評価方法 - Google Patents

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さやか 辻
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昌洋 黒野
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Hiroaki Yamaguchi
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Abstract

【課題】スティック状化粧品の使用感を客観的に評価し表現することができる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】スティック状化粧品を平面に押付けて回転運動する際に生じるトルクを測定し、その時間依存性を回帰分析することにより得られる値に基づいて、スティック状化粧品を評価すること及び/または得られた値を組合せて二次元グラフにプロットすることによって、前記スティック状化粧品の使用感を客観的に評価することを特徴とするスティック状化粧品の評価方法により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明はスティック状化粧品の評価方法に関し、より具体的には口紅などのスティック状化粧品の使用感を官能評価によらず、動的粘弾性装置を用いた物性測定により数値化し表現することを特徴とするスティック状化粧品の評価方法に関する。
従来、スティック状化粧品の使用感は人による官能評価を主体として行われてきた。
しかしながら人による官能検査は、先入観や、人の個性に依存する、人の体調に依存する、及び数値化できないという点で客観的かつ定量的な評価方法の開発が求められてきた。
そこで、スティック状化粧品の官能評価を数値化する研究も進められており、例えば棒状化粧料を輪切りにして押し潰し、これを動的粘弾性の歪み依存性を測定することで、スティック状化粧品の塗布時に唇または手が感じる力学的な感覚を評価する方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されているが、棒状化粧料を押し潰して測定しているため、実使用に近い使用状況を客観的に評価しているとはいい難い。
また棒状化粧料を相対的に回転する平板に押し付け、平板の回転トルクにより塗布抵抗を評価し、押付け変位量により塗布量を評価する方法(例えば、特許文献2参照。)や、スティック状化粧料を水平方向に往復運動する装置に取り付け、一定圧力をかけつつ、塗布時間間隔毎の塗布抵抗を測定して塗布時間の間隔と塗布抵抗の関係を回帰分析することにより、スティック状化粧料の特性を判断する評価方法(例えば、特許文献3参照。)が提案されているが、塗布する際に生じる摩擦現象(スティックスリップ)を加味していないのでスティック状化粧品の使用感の特性を十分に表しているとはいい難く、加えて特殊な装置を使用した測定であるため、簡便な操作で客観的に評価することが困難であった。
スティック状化粧品を塗布する際に生じる摩擦現象(スティックスリップ)とは摩擦の振動現象であり、すべりによる摩擦と弾性的な抗力が不連続に切り替わることにより生ずる周期的な運動である(例えば、非特許文献1参照。)。通常、口紅などのスティック状化粧品を肌に塗布する際には、肌とスティック状化粧品との間に摩擦の振動現象が生ずる。この摩擦現象(スティックスリップ)により、塗布抵抗はより複雑なものとなるため、スティック状化粧品の使用感や、特性を客観的に評価することは困難であった。スティック状化粧品を実使用する場合、すべりによる摩擦はスティック状化粧品塗布時の摩擦力であり、弾性的な抗力とはスティック状化粧品を押付ける肌表面のたわみに対する抗力を指す。
特許第4548991号公報 特開2006−126143号公報 特許第5431879号公報
水沼博著 「油剤塗布時の指のスティックスリップに関する研究」、レオロジー討論会講演要旨集 、2013年9月25日発行、第61巻、第64頁から第65頁
本発明は、官能評価によらず、スティック状化粧品の特性を把握することができ、これによりスティック状化粧品の使用感を客観的に表現することができるスティック状化粧品の評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、スティック状化粧品の特性を把握し、使用感を客観的に表現することができるスティック状化粧品の評価方法として、粘弾性液体の応力緩和式であるMaxwellモデル 数式1を用い、また測定する際に生じる摩擦現象(スティックスリップ)を近似するためにαcos(ωt)を取り入れた数式2を見出すに至った。
Figure 2016075619
Figure 2016075619
すなわち、本発明はスティック状化粧品を平面に押付けて回転運動する際に生じるトルクを測定し、その時間依存性をスティックスリップ現象を加味した数式2により波形解析を行い、得られた値に基づいてスティック状化粧品の使用感を客観的に評価する方法である。
本発明の評価方法によれば、官能評価に頼ることなく、スティック状化粧品を平面に押付けて回転運動する際に生じるトルクを測定し、その時間依存性を、数式2にあてはめて波形解析することにより得られた値をもとにスティック状化粧品の使用感を客観的に評価することができる。
図1は動的粘弾性測定装置を示す模式図である。 図2はスティック状化粧品を押付ける平面を拡大し、測定時にスティック状化粧品が描く軌道を示した図である。 図3はスティック状化粧品の官能評価と機器測定値の相関を取った図である。 図4はスティック状化粧品の官能評価と機器測定値の相関を取った図である。 図5はスティック状化粧品の官能評価と機器測定値の相関を取った図である。 図6はスティック状化粧品の官能評価と機器測定値の相関を取った図である。 図7は機器測定値を数式2にあてはめて波形解析し、得られたパラメータの値に基づき二次元グラフで使用感を表現した図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のスティック状化粧品の評価方法は、平面にスティック状化粧品を押し付けて、回転運動する際に生じるトルクと、その時間依存性によって評価することができる。(以下、本評価方法とする)
本評価方法において使用する装置は、一定の圧力をかけつつ回転運動できるものである必要がある。この一定の圧力とは、回転運動によるスティック状化粧品の塗布動作で、スティック状化粧品の減少に追随しながら塗布するために必要な圧力であり、0.1〜3N程度であることが好ましい。
このような装置の一例として、図1に示すような測定装置を挙げることができる。また図2にはスティック状化粧品を押付ける平面を拡大し、測定する際にスティック状化粧品が描く軌道を示す。
装置はこれらを測定できるものであれば特に制限するものではないが、例えば株式会社アントンパール社製のMCR−302が使用することができる。
またスティック状化粧品を押付ける平面は、スティック状化粧品の使用感をより客観的に表現する上で、人の肌表面の皮膚感覚に近いものであることが望ましい。例えば人工皮膚やウレタンシート、テフロン(登録商標)板などが挙げられる。中でも、人の肌表面状態や質感と類似しているという点で人工皮膚を用いて評価することがより好ましい。人工皮膚は特に制限するものではないが、例えば株式会社ビューラックス社製のバイオスキンが使用することができる。
スティック状化粧品を塗布する速度は実使用時に相当する、0.01〜0.1m/sの範囲であることが好ましい。
上記のようにして測定された回転トルクと時間(t)を数式2にあてはめて回帰分析を行ない、スティック状化粧品の使用感を客観的に表すことができる。
ここでいうT(t=0)は塗り出し時の抵抗、T(t=∞)は定常抵抗、τ及びτはなじみ時間、ωは角速度、a、b、nは非可逆的な変形量を示す定数であると考えられる。
これらのうち、官能評価と相関の高いパラメータであるT(t=0)、T(t=∞)及びτ及びaにより、スティック状化粧品の使用感を客観的に表すことができる。
スティック状化粧品を使用する際の評価項目としては、伸ばしやすさ、なめらかさ、付きやすさ、塗布量が代表的なものとして挙げられる。伸ばしやすさとはスティック状化粧品を押付けて塗布する際に軽く滑る感覚を指す。なめらかさとは、スティック状化粧品を押付けて塗布する際に引っかからない感覚を指す。付きやすさとはスティック状化粧品を押付けて塗布する際に、塗布面に多く付く感覚を指す。また塗布量とはスティック状化粧品を押付けて塗布する際に塗布面に付着する量を指す。
これらの官能評価項目と、機器測定により得られたレオロジーパラメータとの相関を求めると、T(t=0)はスティック状化粧品の伸ばしやすさ、T(t=∞)はなめらかさ、τは付きやすさ、aは塗布量に相当する。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものでない。
(評価方法)
機器測定はMCR−302((株)アントンパール社製)を用いて時間毎の回転トルクを測定した。
ツールホルダーに口紅をセットし、法線応力が0.5Nに保持されるよう設定し、口紅を押付ける平面には人工皮膚((株)ビューラックス社製)を用いて5rpmで60秒回転させた。
これにより得られた測定データを数式2にあてはめ、T(t=0)、T(t=∞)、τ及びaの値を求めた。
求めた値を表1に示す。
Figure 2016075619
(官能評価)
官能評価は5名のパネルにより、市販の口紅7種(a〜g)を用いて、伸ばしやすさ(伸ばしにくい−伸ばしやすい)、なめらかさ(なめらかではないーなめらかである)、付きやすさ(付きにくい−付きやすい)、塗布量(少ない−多い)について評価を実施した。評価は市販品aを標準品とし、同等であれば3として5段階で評価を実施した。(最もよいものを5とした)
得られた結果を表2に示す。
Figure 2016075619
(本発明による評価方法と官能評価との相関)
本発明により得られた測定値と、官能評価結果を2軸マッピングしたところ、図3〜6より明らかなように、T(t=0)は伸ばしやすさに、T(t=∞)はなめらかさに、τは付きやすさに、aは塗布量に相当する。
(本発明による評価方法の二次元グラフ)
機器測定により得られた値を組合せて二次元グラフでスティック状化粧品の使用感を評価したところ、図7より明らかなように官能評価との相関が高く、スティック状化粧品の使用感を客観的に表現することが可能である。
上記結果より明らかなように、本発明の評価方法は、官能評価と近い結果を得ることができるものであり、官能評価の代替試験法として用いることができる。
本発明の評価方法によれば、スティック状化粧品の使用感を機器測定に基づき表現することができる。これにより人の感覚に左右されることなく客観的な評価をすることが可能であり、産業上貢献大である。

Claims (4)

  1. スティック状化粧品を平面に押付けて、回転運動する際に生じるトルクを測定し、その時間依存性を、スティックスリップ現象を加味した下記の数式2を用いて波形解析することにより得られる値に基づいてスティック状化粧品の使用感を評価することを特徴とするスティック状化粧品の評価方法。
    Figure 2016075619
  2. スティック状化粧品を押付ける平面が人工皮膚であることを特徴とする、請求項1記載のスティック状化粧品の評価方法。
  3. 数式2を用いた波形解析により得られた値がT(t=0)、T(t=∞)、τ2、の値であることを特徴とする請求項1又は2記載のスティック状化粧品の評価方法。
  4. 数式2を用いた波形解析により得られた値を組合せて二次元グラフにプロットすることにより、スティック状化粧品の使用感を評価することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のスティック状化粧品の評価方法。
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