JP2017053096A - 押出成形板のひび割れの補修方法及び補修構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ひび割れが発生した縦積みの押出成形板において、裏側の表面板も補強することができ、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能が十分に確保できる、ひび割れの補修方法及び補修構造体を提供する。
【解決手段】略平行に配された一対の略長方形状の表面板と、表面板の長手方向に延びて一対の表面板を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部と、隣接する隔壁部の間に画成される中空部とを有し、長手方向が略鉛直方向となるように建築物の躯体に取り付けられた押出成形板において、長さ方向に発生したひび割れの補修方法であって、ひび割れの発生した箇所の中空部の表面板の所定位置に注入孔をあけ、注入孔から注入孔の直下の中空部に受け材を設け、注入孔から中空部にモルタルを注入充填し硬化させることにより、ひび割れの発生している中空部のひび割れ部に密実な柱状のモルタル固着部を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の躯体に縦積みで取り付けられた押出成形板のひび割れの補修方法及び補修構造体に関する。
コンクリート構造物にひび割れが発生した場合の一般的な補修方法としては、(1)ひび割れ内にエポキシ樹脂を注入し補強する方法、(2)ひび割れの表面部をVカット又はUカットすることにより凹部を形成し、該凹部にエポキシ樹脂パテ等を充填し平坦化する方法、等が知られている(例えば特許文献1参照)。
押出成形板からなる壁パネルにひび割れが発生している場合、そのひび割れは表側の表面板だけではなく、裏側の表面板にも発生している可能性が高い。そうすると、縦積みの押出成形板に、概して長さ方向(鉛直方向)のひび割れが発生した場合、壁パネルは帳壁として必要な基本性能である曲げ性能、せん断性能が確保できなくなり、そのまま放置すると地震、強風等の際にパネルが脱落する可能性がある。特に縦積みの押出成形板パネルにパネル全長にわたるような長めの鉛直方向のひび割れが発生した場合の対策としてはパネルを交換することが理想的である。しかし実際の建物でパネルを交換するためには内装側にも影響し工事も大がかりになることから、やむを得ず上記のような方法で補修、補強対応されることが多い。
しかしながら、(1)の方法では、押出成形板の表面板の厚さが10〜20mm程度と薄いため、注入するエポキシ樹脂が注入部からひび割れ沿いの面方向に広がる前に、表面板の裏面側(中空部側)にすぐに漏れ出してしまう。そのため、ひび割れ沿いに連続的にエポキシ樹脂を充填するためには注入部の間隔を狭くしなくてはならず、注入箇所数が多くなり手間がかかり不経済であるという問題があった。一方、ひび割れの幅が0.3mm以下で狭い場合には、この方法ではエポキシ樹脂がひび割れの深部まで充填されにくいため、十分な補強効果を期待出来ないという問題があった。また、この方法では、ひび割れの幅が広い場合にはエポキシ樹脂がだれてしまい、エポキシ樹脂がひび割れ内部に密実に充填されず欠陥部ができるため十分な強度が期待出来ないという問題があった。
したがって、押出成形板にひび割れが発生した場合の補修、補強方法としては、どちらかというと(2)の方法が一般的である。しかし、上記(1)、(2)どちらの方法も押出成形板の表側の表面板のみを補修、補強するものであり、隔壁部、及び裏側の表面板のひび割れは補強出来ないため、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能が十分に確保出来ないという問題があった。
特開平8−28063号公報
本発明はこのような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、ひび割れが発生した縦積みの押出成形板において、裏側の表面板も補強することができ、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能が十分に確保できる、ひび割れの補修方法及び補修構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を進めた結果、ひび割れの発生している箇所の中空部の表面板の所定位置に注入孔をあけ、該注入孔から中空部にモルタルを注入充填し、硬化させることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
略平行に配された一対の略長方形状の表面板と、前記表面板の長手方向に延びて該一対の表面板を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部と、隣接する前記隔壁部の間に画成される中空部とを有し、長手方向が略鉛直方向となるように建築物の躯体に取り付けられた押出成形板において、略長手方向に発生したひび割れの補修方法であって、
前記ひび割れの発生している箇所の前記中空部において、前記表面板の所定位置に注入孔をあけ、該注入孔から該注入孔の直下の前記中空部に受け材を設け、該注入孔から前記中空部にモルタルを注入充填し硬化させることにより、前記ひび割れ発生箇所の該中空部に密実な柱状のモルタル固着部を形成すること、を特徴とするひび割れの補修方法。
[2]
前記ひび割れの発生している箇所の中空部において、該ひび割れ発生箇所の全体に亘って、連続した前記モルタル固着部を形成する、[1]に記載のひび割れの補修方法。
[3]
前記ひび割れの発生している箇所の中空部において、該ひび割れ発生箇所の全体に亘って断続的に、複数の前記モルタル固着部を形成する、[1]に記載のひび割れの補修方法。
[4]
前記注入孔の上方の所定位置に確認孔をあけ、該注入孔から該確認孔までの間に前記モルタル固着部を形成する、[1]〜[3]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[5]
前記注入孔から、前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置までの間に前記モルタル固着部を形成する、[1]〜[4]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[6]
前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置に確認孔をあけ、該確認孔部まで前記モルタル固着部を形成する、[5]に記載のひび割れの補修方法。
[7]
前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置まで注入されたモルタルの上端位置から、前記ひび割れの上方の先端部までの寸法が0cm以上、30cm以下である、[5]または[6]に記載のひび割れの補修方法。
[8]
前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記確認孔の位置が、前記ひび割れの略延長線上である、[6]に記載のひび割れの補修方法。
[9]
前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置まで前記モルタル固着部を形成する、[1]〜[8]に記載のひび割れの補修方法。
[10]
前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記注入孔の位置が、前記ひび割れの略延長線上である、[9]に記載のひび割れの補修方法。
[11]
前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記注入孔の位置から、ひび割れの下方の先端部までの寸法が0cm以上、30cm以下である、[9]または[10]に記載のひび割れの補修方法。
[12]
前記受け材が、前記注入孔から挿入する前は前記中空部の断面よりも大きなスポンジ状の発泡体であり、該スポンジ状の発泡体を前記注入孔から圧縮しながら挿入することにより前記受け材を設ける、[1]〜[11]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[13]
前記受け材が風船であり、膨らませる前の風船を前記注入孔から挿入し、該注入孔の直下の前記中空部で膨らませることにより前記受け材を設ける、[1]〜[12]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[14]
前記受け材が、発泡材を現場発泡させてなる発泡体であり、前記孔から該発泡材を噴射することにより該孔の直下の前記中空部に前記受け材を設ける、[1]〜[13]のいずれに記載の補修方法。
[15]
前記発泡体がウレタンである、[14]に記載のひび割れの補修方法。
[16]
前記モルタルを注入する前に、前記注入孔から前記中空部に線状の補強材を挿入し、該補強材を前記モルタル固着部に内在させる、[1]〜[15]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[17]
前記補強材は、線状の補強材本体と、該補強材本体から該補強材本体の軸と略垂直方向に突出した2箇所以上の突起部とを有している、[16]に記載のひび割れの補修方法。
[18]
前記突起部は、前記補強材本体の両端部近傍に設けられている、[17]に記載のひび割れの補修方法。
[19]
前記モルタルには、主剤と硬化剤とを含む反応硬化型のエポキシ樹脂からなる結合材が混和されている、[1]〜[18]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[20]
前記モルタルには、ガラス粉末、ガラスバルーン又は硅石紛体が混和されている、[1]〜[19]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[21]
前記モルタルには、グラスファイバー、カーボンファイバー又はスチールファイバーが混和されている、[1]〜[20]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[22]
エポキシ樹脂からなる前記結合材が混和された前記モルタルを混練した後、硬化が進まぬよう−5℃以下の低温状態で冷凍保存しておき、使用場所で解凍し、柔らかくなった状態で注入充填する、[19]に記載のひび割れの補修方法。
[23]
前記注入孔の大きさが10mm以上、50mm以下である、[1]〜[22]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[24]
前記確認孔の大きさが5mm以上、30mm以下である、[4]、[6]または[8]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[25]
前記モルタル固着部の長さが50mm以上である、[1]〜[24]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[26]
前記注入孔から前記モルタルを注入充填した後、該注入孔を塞ぎ材で塞ぐ、[1]〜[25]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[27]
前記注入孔から前記モルタルを注入充填した後、前記確認孔を塞ぎ材で塞ぐ、[4]、[6][8]または[24]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[28]
前記塞ぎ材で塞がれた前記注入孔と前記確認孔に、さらに不定形の充填材を充填し、前記表面板の表面を平坦に仕上げる、[26]または[27]に記載のひび割れの補修方法。
[29]
前記不定形の充填材が、モルタル、シーリング材又はエポキシ樹脂系のパテ材である、[28]に記載のひび割れの補修方法。
[30]
前記ひび割れに対し、前記表面板の表面を該ひび割れに沿ってVカット又はUカットすることにより凹部を形成し、該凹部に不定形の充填材を充填し、前記表面板の表面を平坦に仕上げる、[1]〜[29]のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
[31]
前記不定形の充填材が、モルタル、シーリング材又はエポキシ樹脂系のパテ材である、[30]に記載のひび割れの補修方法。
[32]
前記モルタル固着部が形成された前記中空部の上端において、上端部よりも下側の前記表面板に注入孔をあけ、該注入孔の直下の前記中空部に受け材を設け、該注入孔から前記中空部にモルタルを注入充填し硬化させることにより、該中空部の上端開口を塞ぐ、[1]〜[31]のいずれかに記載のひび割れの補修方法。
[33]
略平行に配された一対の略長方形状の表面板と、前記表面板の長手方向に延びて該一対の表面板を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部と、隣接する前記隔壁部の間に画成される中空部とを有し、長手方向が略鉛直方向となるように建築物の躯体に取り付けられた押出成形板において、略長手方向に発生したひび割れの補修構造体であって、
前記ひび割れの発生している箇所の前記中空部の前記表面板の所定位置にあけられた注入孔と、該注入孔の直下の前記中空部に設けられた受け材と、前記ひび割れ発生箇所の該中空部の前記受け材上に密実に形成された柱状のモルタル固着部とを有すること、を特徴とするひび割れの補修構造体。
本発明によれば、ひび割れの発生している箇所の中空部の表面板の所定位置に注入孔をあけ、該孔の直下の中空部に受け材を設け、該孔から中空部にモルタルを注入充填し、硬化させてモルタル固着部を形成することにより、裏側の表面板も補強することができ、ひび割れ発生箇所に、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能を付与することが可能となる。したがって、本来であればパネル交換という大がかりな工事になりがちなところを簡易でローコストなパネル補強工事で済ませることが出来、工期も短く済み経済的である。
押出成形板にひび割れが生じている状態を示す斜視図である。 押出成形板の補修方法を説明するための平面透視図である。 図2中A−B線における断面図である。 補修部分を拡大して示す断面図である。 補修部分を拡大して示す断面図である。 補強材を使用する場合の補修部分の断面図である。 注入孔部分を拡大して示す断面図である。 確認孔部分を拡大して示す断面図である。 ひび割れ補修部分を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、押出成形板にひび割れが生じている状態を示す斜視図であり、図2〜6は、押出成形板の補修方法を説明するための図である。
図1に示すように、押出成形板1は、セメント等からなり、略平行に配された一対の略長方形状の表面板2,3と、表面板2,3の長手方向に延びて該一対の表面板2,3を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部4と、隣接する隔壁部4の間に画成される中空部5とを有する。
押出成形板1からなる壁パネルは、表側の表面板2を露出させて長手方向が略鉛直方向となるように配置され、いわゆる縦積みで建築物の躯体に取り付けられる(図示略)。この壁パネルには、表面板2において、中空部5に沿うように、壁パネルの長さ方向(略鉛直方向)にひび割れ6が発生している。
本発明のひび割れ6の補修方法は、ひび割れの発生している箇所の中空部5の表面板2の、所定位置に注入孔10をあけ、該注入孔10の直下の該中空部5に受け材11を設け(図4参照)、該注入孔10から中空部5にモルタルを注入充填し硬化させることにより、ひび割れが発生している箇所の該中空部5に密実な柱状のモルタル固着部12を形成する(図5参照)。
押出成形板1のひび割れ6の発生している箇所の中空部5の表面板2の所定位置に注入孔10をあけ、注入孔10の直下の中空部5に受け材11を設け、該注入孔10から押出成形板1の中空部5にモルタルを注入充填し、ひび割れ6の発生している箇所の中空部5に柱状の強固なモルタル固着部12を形成することで、ひび割れ6の発生箇所を補強する。
注入したモルタルが硬化することで押出成形板1の中空部5と注入されたモルタルとが一体化することで、ひび割れ6の発生箇所を強固に補強することが出来る。また、図3に示すように、中空部5の周囲と柱状のモルタルとが隙間なく密実に一体化することで、ひび割れ6からの水の浸入をモルタル固着部12で防ぐことが出来る。
このようにして得られた、本発明のひび割れの補修構造体は、いわゆる縦積みの押出成形板において、長さ方向(略鉛直方向)に発生したひび割れの補修構造体であって、表面板2のひび割れ6の発生箇所の中空部5の表面板2の所定位置にあけられた注入孔10と、注入孔10の上側の中空部5に形成された柱状のモルタル固着部12とを有するものとなる。
このような補修構造体では、裏側の表面板3も補強され、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能を有するものとなる。
ひび割れの補修方法としては、ひび割れの発生している箇所の中空部5のひび割れ発生箇所全体に連続的な密実な柱状のモルタル固着部12を形成するのが最適である。しかし、ひび割れ6の長さが長い場合には、ひび割れの発生箇所全体の中空部に連続的な密実な柱状のモルタル固着部を形成するのは、手間もかかり、モルタルのコストが高価の場合には不経済であるため、強度上余裕があると判断される場合には、複数個所に分けて断続的に密実な柱状のモルタル固着部を形成するのが好適である。また、モルタル固着部12の長さをあまり大きくしない理由としては、注入するモルタルの量が多くなると受け材11に作用するモルタルの重量が大きくなり施工時に受け材11が滑り落ちやすくなることがある。
ひび割れ6の上方については、ひび割れの上方の先端部14を超える近傍の位置まで密実な柱状のモルタル固着部12を形成することで、ひび割れの上方への伸展を抑制することが出来る。
モルタルの注入量(注入長さ)は注入孔10の上方の所定位置に確認孔13をあけ、注入孔10からモルタルを注入し、確認孔13にモルタルが到達した時点で注入を止めることで管理できる。注入長さは注入する中空部の断面積が既知の場合、モルタルの注入量から算出できるため、モルタルの注入量が分かる場合には確認孔はあけなくてもよい。
また、ひび割れの上方の先端部14を超える近傍の位置にあける確認孔13の位置をひび割れの略延長線上にすることで、ひび割れの伸展を確認孔部で遮ることができるため、ひび割れの伸展を確認孔部で止める効果が期待できる。
ひび割れの上方の先端部14を超える近傍の位置まで注入されるモルタルの上端位置とひび割れの上方の先端部14までの寸法は0〜30cm程度が好適である。この寸法は大きい方がひび割れの伸展する可能性のある部分をモルタル固着部で強固に補強できるため、ひび割れの伸展を阻止する効果が期待できるが、不経済である。実用レベル寸法としては3〜10cm程度が最適である。
ひび割れ6の下方については、ひび割れの下方の先端部15を超える近傍の位置まで密実な柱状のモルタル固着部を形成することで、ひび割れの下方への伸展を抑制することが出来る。
また、ひび割れの下方の先端部15を超える近傍の位置にあける注入孔10の位置をひび割れの略延長線上にすることで、ひび割れの伸展を注入孔部で遮ることができるため、ひび割れの伸展を注入孔部で止める効果が期待できる。
ひび割れの下方の先端部15を超える近傍の位置にあける注入孔10の位置とひび割れの上方の先端部15までの寸法は0〜30cm程度が好適である。この寸法は大きい方がひび割れの伸展する可能性のある部分をモルタル固着部で強固に補強できるため、ひび割れの伸展を阻止する効果が期待できるが、不経済である。実用レベル寸法としては3〜10cm程度が最適である。
受け材11としては、スポンジ状の発泡体、風船、あるいは現場発泡体等が用いられる。
受け材11がスポンジ状の発泡体である場合には、注入孔10から挿入する前は中空部5の断面よりも大きなスポンジ状の発泡体であり、その発泡体を注入孔10から圧縮しながら押し込むことで挿入し、注入孔10の直下の中空部に受け材11を設ける。発泡体の反発力が弱いと中空部5の周囲との摩擦抵抗が小さくなり、モルタルを注入した際にモルタルの重さに耐えられなくなり、ずり落ちてしまう可能性があるため、発泡体の圧縮率を高める等して十分な摩擦抵抗を確保する必要がある。そのため、受け材11の発泡体としては、圧縮挿入後の復元力が大きく高反発であるものが好適である。
受け材11が風船である場合には、膨らませる前の風船を注入孔10から挿入し、注入孔10の直下の中空部5で膨らませることにより受け材11を設ける。膨らませた後の反発力が弱いと中空部5の周囲との摩擦抵抗が小さくなり、モルタルを注入した際にモルタルの重さに耐えられなくなり、ずり落ちてしまう可能性があるため、空気圧を高める等して十分な摩擦抵抗を確保する必要がある。風船は膨らませた後に空気の挿入口を塞ぐ手間を省くため、逆止弁つきのものを使用すると便利である。
受け材11がウレタン等の発泡材を現場発泡させてなる発泡体である場合には、注入孔10から発泡材を噴射することで注入孔10の直下の中空部5に受け材11を設ける。発泡材を噴射後、発泡体が硬化するまでに時間がかかると、すぐにはモルタルを注入できないため、発泡後に速やかに硬化するものであることが好ましい。
これらの受け材11は、少なくともモルタルが硬化し、中空部5の周囲と一体化するまでの間、モルタルの重さを支えることができれば十分であり、その後、例えば風船や発泡体がしぼんでしまっても構わない。
図6に示すように、モルタル固着部12に線状の補強材20を内在させることが好ましい。モルタルを注入する前に、注入孔10から中空部5に線状の補強材20を挿入し、該補強材20をモルタル固着部12に内在させることが好ましい。モルタル固着部12が補強材20により補強される。これによりモルタル固着部12の強度をさらに高め、モルタル固着部12に靱性を持たせることができる。すなわち、この補強材20は、鉄筋コンクリートにおける鉄筋と同様の役割を担う。補強材20としては鉄筋のような鋼材、強化プラスチックの成形品等、高強度の材料が好適である。また、補強材20を小さな注入孔10から挿入する場合には、例えば針金のように変形可能な材料であれば挿入が容易となる。
また、補強材20は、線状の補強材本体21と、該補強材本体21から該補強材本体21の軸と略垂直方向に突出した2箇所以上の突起部22とを有していることが好ましい。突起部22により、中空部5の周囲と補強材本体21との間にある程度の空間(かぶり)を確保することができ、この空間にモルタルが入り込むことによりモルタル固着部12と補強材20との付着力を確保することができる。線状の補強材本体21としては例えば長ボルト、突起部22としては例えばナット等が考えられる。例えば、長ボルト(補強材本体21)に複数個のナット(突起部22)を螺合させることで突起部22を有する線状の補強材20を容易に形成することができる。
また、突起部22の数および位置としては特に限定されるものではないが、突起部22のうちの2箇所を補強材20の両端付近にすることで、モルタルと補強材20との付着力を好適に確保することができる。なお、図6に示す例では、モルタル固着部12に内在される線状の補強材20は4箇所の突起部22を有している。また、4か所の突起部22のうちの2箇所は補強材20の両端付近となっている。
モルタルには、ガラス粉末、ガラスバルーン又は硅石紛体(シリカパウダー)が混和されていることが好ましい。これらを混和させることにより、硬化後のモルタル固着部12の線膨張率を押出成形板1の線膨張率に近づけることができるとともに、モルタルの軽量化をはかることが出来る。モルタル固着部12の線膨張率を押出成形板1の線膨張率に近づけることにより、中空部5の内壁側とモルタル固着部12との界面での、ヒートショック等によるディファレントムーブメントによる肌別れ(剥離)を防止できる。
さらに、モルタルには、グラスファイバー、カーボンファイバー又はスチールファイバーが混和されていることが好ましい。これらを混和させることにより、モルタル固着部12に靱性をもたせ、強度アップをはかることが出来る。
また、モルタルには、モルタルを硬化させるための結合材として、主剤と硬化剤とからなる反応硬化型のエポキシ樹脂、あるいはセメント等が混和されており、特に、反応硬化型のエポキシ樹脂が好ましい。
また、モルタルとしてエポキシ樹脂混和モルタルを使用する場合、現場で材料を混練しようとすると、混和材料の計量、混練器材の準備、洗浄等の作業が必要となり、現場で行うことは大変である。そのため、エポキシ樹脂混和モルタルを用いる場合には、予め工場等で所定の調合で混練し、混練後、硬化が進まぬよう−5℃以下の低温状態で冷凍保存しておく。そして、エポキシ樹脂混和モルタルを使用場所で自然放置、或いは温水に浸ける等して解凍し、柔らかくなった状態で使用する方法が好適である。
また、表面板2に開けられる注入孔10の大きさは、特に限定されるものではないが、小さすぎるとモルタルを注入する際の抵抗が大きくなり作業効率が悪くなる。また、注入孔10が小さすぎると補強材20も注入孔10から挿入しづらくなる。一方、注入孔10が大きすぎると、注入後に注入したモルタルが注入孔10から漏れやすく注入孔10を塞ぎづらくなる。したがって、注入孔10の大きさとしては10〜50mm程度が好ましい。
表面板2に開けられる確認孔13の大きさは、特に限定されるものではないが、小さすぎると塞ぎ材30が挿入しづらくなる。確認孔13の大きさとしては5〜30mm程度が好ましい。
また、中空部5に形成されるモルタル固着部12の長さは、短すぎると十分な強度が確保出来ないため、50mm以上であることが好ましい。
図7は、注入孔10を拡大して示す断面図である。図8は、確認孔13を拡大して示す断面図である。注入孔10、確認孔13は、注入孔10からモルタルを注入充填した後、注入孔10、確認孔13から定形の塞ぎ材30を圧縮しながら挿入し、注入孔10、確認孔13の底部側(奥側)を定形の塞ぎ材30で塞いでいる。これにより注入孔10、確認孔13からのモルタルの逆流、漏れ出しを防ぐことが出来る。塞ぎ材30としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等の発泡体で、圧縮した状態で挿入した後、注入孔10、確認孔13と塞ぎ材との間の摩擦力で滑らないものが好適である。
さらに、図7、図8に示すように、塞ぎ材で塞がれた注入孔10、確認孔13に、さらに不定形の充填材31を充填し、表面板2の表面を平坦に仕上げてもよい。これにより補修後に塗装等の仕上げを支障なく施すことができる。充填材31は、例えば、モルタル、シーリング材、又は、エポキシ樹脂系のパテ材である。
さらに、ひび割れ6の近傍を、上述したような方法で補強するとともに、ひび割れ6に対しては、図9に示すように、表面板2の表面をひび割れ6に沿ってVカット又はUカット等することにより凹部32を形成し、凹部32に充填材33を充填することにより、パネル表面側を平坦に仕上げてもよい。不定形の充填材33は、例えばモルタル、シーリング材、エポキシ樹脂系のパテ材等の不定形充填材である。これにより、ひび割れ6の発生箇所断面全体に、孔をあけてモルタル固着部を形成させた部位、および、ひび割れを削って充填材を充填させた部位を組み合わせて形成させることで、パネル性能(曲げ性能、せん断性能)を更に高めることが出来る。また、ひび割れ6の発生箇所からの漏水を阻止することが出来る。
なお、押出成形板1からなる壁パネルが外壁であって、パネル目地間のシーリング材が切れる等して外部側から雨水等の水の浸入(漏水)があった場合、その水がパネル上端の小口から中空部5に侵入し、注入補強したモルタル固着部12の上部に水柱のように溜まるおそれがある。
そのため、注入補強したモルタル固着部12の中空部5の上端開口を塞いでおくことが好ましい。具体的には、図2に示すように、モルタルを注入充填し補強した中空部5において、パネル上端部より下側に注入孔40をあけ、該注入孔40の直下の中空部5に受け材41を設け、該注入孔10から中空部5にモルタルを注入充填、硬化させることによりモルタル固着部42を形成し、中空部5の上端開口をモルタル固着部42で塞いでおく。これにより、パネル上端からの水の浸入を防ぐことができる。なお、パネル上端にモルタルを注入充填する場合、充填が不十分でパネル上端1aとモルタル固着部42の上部42aの間に隙間があると、その部分に水が溜まる危険性があるため、モルタル固着部42の上部42aはパネル上端1aよりも若干盛りぎみにしておいた方が良い。
このように、本発明によれば、ひび割れが発生した縦積みの押出成形板において、ひび割れの発生している箇所の中空部の表面板の所定位置に注入孔をあけ、該注入孔から注入孔の直下の中空部に受け材を設けるとともに、該注入孔から中空部にモルタルを注入充填し、硬化させてモルタル固着部を形成することにより裏側の表面板も補強することができ、ひび割れ発生箇所に、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能を付与することが可能となる。したがって、本来であればパネル交換という大がかりな工事になりがちなところを簡易でローコストなパネル補強工事で済ませることが出来、工期も短く済み経済的である。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明によるひび割れの補修方法を用いることで、パネルに必要な曲げ性能、せん断性能が十分に確保出来るものとなり、縦積みされた押出成形板の補修方法として広く利用することができる。
1 :押出成形板(壁パネル)
2,3 :表面板
4 :隔壁部
5 :中空部
6 :ひび割れ
10 :注入孔
11 :受け材
12 :モルタル固着部
13 :確認孔
14 :ひび割れの上方の先端部
15 :ひび割れの下方の先端部
20 :補強材
21 :補強材本体
22 :突起部
30 :塞ぎ材
31 :充填材
32 :凹部
33 :充填材
40 :注入孔
41 :受け材
42 :モルタル固着部

Claims (33)

  1. 略平行に配された一対の略長方形状の表面板と、前記表面板の長手方向に延びて該一対の表面板を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部と、隣接する前記隔壁部の間に画成される中空部とを有し、長手方向が略鉛直方向となるように建築物の躯体に取り付けられた押出成形板において、略長手方向に発生したひび割れの補修方法であって、
    前記ひび割れの発生している箇所の前記中空部において、前記表面板の所定位置に注入孔をあけ、該注入孔から該注入孔の直下の前記中空部に受け材を設け、該注入孔から前記中空部にモルタルを注入充填し硬化させることにより、前記ひび割れ発生箇所の該中空部に密実な柱状のモルタル固着部を形成すること、を特徴とするひび割れの補修方法。
  2. 前記ひび割れの発生している箇所の中空部において、該ひび割れ発生箇所の全体に亘って、連続した前記モルタル固着部を形成する、請求項1に記載のひび割れの補修方法。
  3. 前記ひび割れの発生している箇所の中空部において、該ひび割れ発生箇所の全体に亘って断続的に、複数の前記モルタル固着部を形成する、請求項1に記載のひび割れの補修方法。
  4. 前記注入孔の上方の所定位置に確認孔をあけ、該注入孔から該確認孔までの間に前記モルタル固着部を形成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  5. 前記注入孔から、前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置までの間に前記モルタル固着部を形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  6. 前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置に確認孔をあけ、該確認孔部まで前記モルタル固着部を形成する、請求項5に記載のひび割れの補修方法。
  7. 前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置まで注入されたモルタルの上端位置から、前記ひび割れの上方の先端部までの寸法が0cm以上、30cm以下である、請求項5または6に記載のひび割れの補修方法。
  8. 前記ひび割れの上方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記確認孔の位置が、前記ひび割れの略延長線上である、請求項6に記載のひび割れの補修方法。
  9. 前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置まで前記モルタル固着部を形成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  10. 前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記注入孔の位置が、前記ひび割れの略延長線上である、請求項9に記載のひび割れの補修方法。
  11. 前記ひび割れの下方の先端部を超え、該先端部の近傍の位置にあけられる前記注入孔の位置から、ひび割れの下方の先端部までの寸法が0cm以上、30cm以下である、請求項9または10に記載のひび割れの補修方法。
  12. 前記受け材が、前記注入孔から挿入する前は前記中空部の断面よりも大きなスポンジ状の発泡体であり、該スポンジ状の発泡体を前記注入孔から圧縮しながら挿入することにより前記受け材を設ける、請求項1〜11のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  13. 前記受け材が風船であり、膨らませる前の風船を前記注入孔から挿入し、該注入孔の直下の前記中空部で膨らませることにより前記受け材を設ける、請求項1〜12のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  14. 前記受け材が、発泡材を現場発泡させてなる発泡体であり、前記孔から該発泡材を噴射することにより該孔の直下の前記中空部に前記受け材を設ける、請求項1〜13のいずれか一項に記載の補修方法。
  15. 前記発泡体がウレタンである、請求項14に記載のひび割れの補修方法。
  16. 前記モルタルを注入する前に、前記注入孔から前記中空部に線状の補強材を挿入し、該補強材を前記モルタル固着部に内在させる、請求項1〜15のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  17. 前記補強材は、線状の補強材本体と、該補強材本体から該補強材本体の軸と略垂直方向に突出した2箇所以上の突起部とを有している、請求項16に記載のひび割れの補修方法。
  18. 前記突起部は、前記補強材本体の両端部近傍に設けられている、請求項17に記載のひび割れの補修方法。
  19. 前記モルタルには、主剤と硬化剤とを含む反応硬化型のエポキシ樹脂からなる結合材が混和されている、請求項1〜18のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  20. 前記モルタルには、ガラス粉末、ガラスバルーン又は硅石紛体が混和されている、請求項1〜19のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  21. 前記モルタルには、グラスファイバー、カーボンファイバー又はスチールファイバーが混和されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  22. エポキシ樹脂からなる前記結合材が混和された前記モルタルを混練した後、硬化が進まぬよう−5℃以下の低温状態で冷凍保存しておき、使用場所で解凍し、柔らかくなった状態で注入充填する、請求項19に記載のひび割れの補修方法。
  23. 前記注入孔の大きさが10mm以上、50mm以下である、請求項1〜22のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  24. 前記確認孔の大きさが5mm以上、30mm以下である、請求項4、6または8のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  25. 前記モルタル固着部の長さが50mm以上である、請求項1〜24のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  26. 前記注入孔から前記モルタルを注入充填した後、該注入孔を塞ぎ材で塞ぐ、請求項1〜25のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  27. 前記注入孔から前記モルタルを注入充填した後、前記確認孔を塞ぎ材で塞ぐ、請求項4、6、8または24のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  28. 前記塞ぎ材で塞がれた前記注入孔と前記確認孔に、さらに不定形の充填材を充填し、前記表面板の表面を平坦に仕上げる、請求項27に記載のひび割れの補修方法。
  29. 前記不定形の充填材が、モルタル、シーリング材又はエポキシ樹脂系のパテ材である、請求項28に記載のひび割れの補修方法。
  30. 前記ひび割れに対し、前記表面板の表面を該ひび割れに沿ってVカット又はUカットすることにより凹部を形成し、該凹部に不定形の充填材を充填し、前記表面板の表面を平坦に仕上げる、請求項1〜29のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  31. 前記不定形の充填材が、モルタル、シーリング材又はエポキシ樹脂系のパテ材である、請求項30に記載のひび割れの補修方法。
  32. 前記モルタル固着部が形成された前記中空部の上端において、上端部よりも下側の前記表面板に注入孔をあけ、該注入孔の直下の前記中空部に受け材を設け、該注入孔から前記中空部にモルタルを注入充填し硬化させることにより、該中空部の上端開口を塞ぐ、請求項1〜31のいずれか一項に記載のひび割れの補修方法。
  33. 略平行に配された一対の略長方形状の表面板と、前記表面板の長手方向に延びて該一対の表面板を所定間隔で一体的に結合する複数の隔壁部と、隣接する前記隔壁部の間に画成される中空部とを有し、長手方向が略鉛直方向となるように建築物の躯体に取り付けられた押出成形板において、略長手方向に発生したひび割れの補修構造体であって、
    前記ひび割れの発生している箇所の前記中空部の前記表面板の所定位置にあけられた注入孔と、該注入孔の直下の前記中空部に設けられた受け材と、前記ひび割れ発生箇所の該中空部の前記受け材上に密実に形成された柱状のモルタル固着部とを有すること、を特徴とするひび割れの補修構造体。
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