JP2017052601A - クレーンの振れ止め制御装置、及びクレーンの振れ止め制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、クレーンの搬送能率を向上させるために、横行・走行中に吊りロープのロープ長の変更を行うようにすると、横行・走行の終了時に、吊り荷の残留振れが発生するという問題があった。この問題を解決するため、特許文献2〜4に記載の技術では、吊り荷の搬送経路を区分して設定した各区間毎に、吊りロープの代表値や最適値を求めて吊り荷の振れ周期を算出するようになっている。
本発明は、上記のような点に着目し、より高精度の振れ止めを可能とするクレーンの振れ止め制御装置、及びクレーンの振れ止め制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態は、本発明を、吊りロープ11のロープ長を変更しながら、吊りロープ11で吊り荷12を懸垂して目標位置まで搬送すると共に、吊り荷12が目標位置に到達したときに吊り荷12の振れを止まらせるトロリー2の水平方向の速度パターンを生成するクレーン1の振れ止め制御装置8に適用したものである。なお、本実施形態では、理解の容易のため、クレーン1の水平方向への運動、つまり、横行・走行のうち、横行にのみ着目し、トロリー2の水平方向の速度パターンとして、横行時の速度パターンを生成する。
また、本実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、及び配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1に示すように、本実施形態のクレーン1は、トロリー2と、ホイスト3と、ロープ長検出装置4と、トロリー位置検出装置5と、移動条件入力装置6と、ホイスト制御装置7と、振れ止め制御装置8と、トロリー制御装置9とを備える。
トロリー2は、ガーダ10上に配置され、吊りロープ11で吊り荷12を懸垂する。また、トロリー2は、走行用モータ210で駆動され、ガーダ10に沿って走行する。
ホイスト3は、トロリー2に搭載されている。ホイスト3は、巻上用モータ310で駆動され、吊りロープ11の巻き上げ及び巻き下げ、つまり、ロープ長の変更を行う。
ロープ長検出装置4は、吊りロープ11のロープ長を検出する。そして、ロープ長検出装置4は、検出結果をホイスト制御装置7に出力する。
トロリー位置検出装置5は、ガーダ10に沿った方向のトロリー2の位置を検出する。そして、トロリー位置検出装置5は、検出結果をトロリー制御装置9に出力する。
なお、本実施形態では、クレーン1のオペレータが、移動条件を入力する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、移動条件入力装置6が、各種センサの検出結果を基に、移動条件を自動的に入力する構成としてもよい。
基準パターン生成部810は、予め定められた仮のロープ長Lから求められる吊り荷12の振れ周期T1に基づき、吊り荷12が目標位置に到達したときに吊り荷12の振れが止まる、トロリー2の水平方向の加速度のパターン(以下、「基準パターン」とも呼ぶ)を生成する。仮のロープ長Lとしては、例えば、横行開始時のロープ長を採用できる。
走り始め部Aでは、基準パターン生成部810は、トロリー2の加速度d2X/dt2を振れ周期T1時間だけ一定の勾配で「0」から直線的に増大させる。すなわち、走り始め部Aではd2X/dt2=αt(α>0)と設定する。これにより、トロリー速度vは、下記(4)式のように、二次関数的に増大するので、図2(b)に示すように緩和曲線を描く。
v=(1/2)αt2 ………(4)
ここで、Xはトロリーの水平方向(ガーダ10に沿った方向)への移動距離である。
v=−(1/2)αt2+2αT1t−αT1 2………(5)
この結果、加速区間Iでは、トロリー2の急激な速度切替を防止できる。それゆえ、トロリー2は、滑らかに走行し、車輪のスリップや駆動系のガタ等の発生を抑制できる。
また、減速区間IIIでは、基準パターン生成部810は、加速区間Iの加速度のパターンを一定速度区間IIの中間点Qを中心に負側に反転させた加速度のパターンとする。
なお、基準パターンの生成方法としては、他の構成を採用することもでき、仮のロープ長Lから求められる吊り荷12の振れ周期T1に基づくものであればよい。例えば、特許文献1〜4に記載された加速度のパターンの生成方法を採用してもよい。
トロリー制御装置9は、振れ止め制御装置8から速度パターンが入力されると、横行を開始すると判定し、入力された速度パターンと、トロリー位置検出装置5が出力した検出結果(トロリー2の位置)とを基に、モータ速度指令を生成する。そして、トロリー制御装置9は、生成したモータ速度指令を走行用モータ210に出力する。これにより、走行用モータ210は、横行の実行中に、モータ速度指令に従って回転速度を制御し、トロリー2を速度パターンどおり、つまり、補償後の加速度パターンどおりに制御する。
次に、図3を参照し、補償量算出部820、速度パターン生成部830、及び速度パターン補償部840が実行する速度パターン演算処理について説明する。
図3に示すように、まず、ステップS101に移行して、補償量算出部820は、横行の開始時(搬送の開始時)からの経過時間tを設定する。経過時間tは、初期値を0[sec]とし、その後、このステップを実行するたびに0.1[sec]ずつ大きくする。
続いてステップS102に移行して、補償量算出部820は、ステップS101で設定した経過時間tにおける、吊りロープ11の振れ角θsの角加速度d2θs/dt2を算出する。振れ角θsとは、吊りロープ11のロープ長の変化を考慮しない場合の吊りロープ11の振れ角である。具体的には、補償量算出部820は、基準パターン生成部810で生成した加速度パターンから、経過時間tにおける加速度d2X/dt2を取得し、取得した加速度d2X/dt2に基づき、下記(9)式に従って、振れ角θsの角加速度d2θs/dt2を算出する。下記(9)式は、吊りロープ11のロープ長の変化を考慮しない場合の吊りロープ11の振れ角θsの角加速度d2θs/dt2に関する第1の運動方程式である。
d2θs/dt2=−(d2X/dt2)/L−g/L・θs ………(9)
ここで、gは重力加速度である。
続いて、補償量算出部820は、取得した加速度d2X/dt2と、変化速度dL/dtと、ロープ長(L−ΔL)とに基づき、下記(10)式に従って、振れ角θの角加速度d2θ/dt2を算出する。下記(10)式は、吊りロープ11のロープ長の変化を考慮した場合の吊りロープ11の振れ角θの角加速度d2θ/dt2に関する第2の運動方程式である。
d2θ/dt2=−d2X/dt2/(L−ΔL)−2dL/dt・dθ/dt(L−ΔL)−g/(L−ΔL)・θ ………(10)
Δd2X/dt2=(d2θ/dt2−d2θs/dt2)×(L−ΔL) ………(11)
続いてステップS105に移行して、速度パターン生成部830は、基準パターン生成部810で生成した加速度パターンから、経過時間tにおける加速度d2X/dt2を取得する。続いて、速度パターン生成部830は、取得した加速度d2X/dt2に、ステップS104で算出した補償量Δd2X/dt2を加算し、補償後の加速度d2Xa/dt2を算出する。
d2Xa/dt2=d2X/dt2+Δd2X/dt2 ………(12)
これにより、ステップS101〜S106のフローを繰り返し実行し、図4(a)に示すように、ステップS101で設定した経過時間tそれぞれに対し、補償量Δd2X/dt2を算出し、図4(b)に示すように、補償後の加速度d2Xa/dt2を算出する。そして、算出した加速度d2Xa/dt2に基づき、補償後の加速度パターンを算出(生成)する。
ここで、算出した速度パターンには、トロリー2が水平方向、つまり、ガーダ10に沿った方向に一定速度で移動する一定速度区間が含まれる。
続いてステップS108に移行して、補償量算出部820は、移動条件入力装置6が出力した移動条件に基づき、横行時の吊り荷12の始点と終点(目標位置)との距離(以下、「目標総移動距離」とも呼ぶ)と、ステップS107で算出したトロリー2の総移動距離Xaとが同一であるか否かを判定する。そして、補償量算出部820は、同一であると判定した場合には(Yes)、ステップS109に移行する。一方、補償量算出部820は、同一でないと判定した場合には(No)、ステップS110に移行する。
一方、ステップS110では、速度パターン補償部840は、ステップS101〜S106で算出した補償後の加速度パターン(補償結果)に従ってトロリー2を水平方向へ移動させた場合の吊り荷12の位置と目標位置との間のずれ量が「0」となるように、ステップS107で生成した速度パターンに含まれる一定速度区間の時間長を変化させる。
なお、本実施形態では、目標位置とのずれ量が「0」となるように速度パターンを補償する例を示したが、ずれ量が低減するように速度パターンを補償するものであればよい。
続いてステップS111に移行して、補償量算出部820は、ステップS110で補償した速度パターンをトロリー制御装置9に出力した後、この演算処理を終了する。
次に、図5を参照し、クレーン1の動作について説明する。
まず、クレーン1のオペレータが、搬送対象となる吊り荷(例えばコイル)12を選択し、図5に示すように、横行時の吊り荷12の始点と終点(目標位置)、及び横行中の吊りロープ11のロープ長の目標パターン(移動条件)を選択する(ステップS201)。続いて、オペレータが、移動条件入力装置6を操作し、選択した移動条件を入力する(ステップS202)。すると、移動条件入力装置6が、入力された移動条件をホイスト制御装置7と振れ止め制御装置8とトロリー制御装置9とに出力する(ステップS203)。
続いて、トロリー制御装置9が、出力された速度パターンと、トロリー位置検出装置5が出力したトロリー2の位置とを基にモータ速度指令を生成する。そして、トロリー制御装置9が、生成したモータ速度指令を走行用モータ210に出力する(ステップS207)。これにより、走行用モータ210が、モータ速度指令に従って、回転速度を制御し、トロリー2を速度パターンどおり、つまり、補償後の加速度パターンどおりに制御する。
これにより、本実施形態のクレーン1によれば、吊りロープ11のロープ長を変更しながら、吊りロープ11で吊り荷12を懸垂して目標位置まで搬送すると共に、吊り荷12が目標位置に到達したときに吊り荷12の振れを止まらせることができる。また、ロープ長の変化にあわせて基準パターンをより適切に補償でき、残留振れをより適切に抑制でき、より高精度の振れ止めを行うことができる。それゆえ、吊り荷12の巻き下ろしを行いながら、横行を行うことが可能になり、クレーン1の搬送能率を向上することができる。
これにより、本実施形態によれば、吊り荷12をより適切な位置で停止できる。
本実施形態に係る発明は、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態に係る振れ止め制御装置8では、基準パターン生成部810は、予め定められた仮のロープ長Lから求められる吊り荷12の振れ周期T1に基づき、吊り荷12が目標位置に到達したときに吊り荷12の振れが止まる、トロリー2の水平方向の加速度または速度のパターンである基準パターンを生成する。また、補償量算出部820は、仮のロープ長Lと吊り荷12の搬送時のロープ長(L−ΔL)との差による加速度への影響を補償する補償量Δd2X/dt2を算出する。そして、速度パターン生成部830は、基準パターンを補償量Δd2X/dt2で補償した補償結果に基づき、速度パターンを生成する。
このような構成によれば、補償量Δd2X/dt2を適切に算出することができる。
d2θs/dt2=−(d2X/dt2)/L−g/L・θs ………(13)
第2の運動方程式は、下記(14)式であり、
d2θ/dt2=−d2X/dt2/(L−ΔL)−2dL/dt・dθ/dt(L−ΔL)−g/(L−ΔL)・θ ………(14)
補償量算出部820は、経過時間tそれぞれに対し、上記(13)式に従って角加速度d2θs/dt2を算出し、上記(14)式に従って角加速度d2θ/dt2を算出し、算出した角加速度d2θs/dt2と角加速度d2θ/dt2との差に基づき、下記(15)式に従って、補償量Δd2X/dt2を算出する。
Δd2X/dt2=(d2θ/dt2−d2θs/dt2)×(L−ΔL) ………(15)
このような構成によれば、補償量Δd2X/dt2を比較的容易な計算で算出できる。
このような構成によれば、吊り荷12をより適切な位置で停止できる。
このような構成によれば、仮のロープ長Lから求められる吊り荷12の振れ周期T1に基づくトロリー2の水平方向への加速度のパターンである基準パターンを、仮のロープ長Lと吊り荷12の搬送時のロープ長(L−ΔL)との差によるトロリー2の水平方向への加速度への影響を補償する補償量Δd2X/dt2で補償し、補償結果を基に速度パターンを生成する。それゆえ、代表値や最適値等を用いることなく速度パターンを生成する。それゆえ、ロープ長の変化にあわせて基準パターンをより適切に補償することができ、例えば、代表値や最適値等を用いて速度パターンを生成する方法に比べ、残留振れをより適切に抑制することができ、より高精度の振れ止めを行うことができる。
(1)なお、本実施形態では、クレーン1の横行にのみ着目し、振れ止め制御装置8が、トロリー2の水平方向の速度パターンとして、横行時の速度パターンを生成する例を示したが、水平方向の速度パターンであればよく、走行時の速度パターンを生成する構成としてもよいし、横行時の速度パターンと走行時の速度パターンとの両方を生成する構成としてもよい。横行時の速度パターンと走行時の速度パターンとの両方を生成する場合、これらの速度パターンの時間長にずれがあるか否かを判定する。そして、ずれがあると判定した場合には、時間長のずれが「0」となるように、時間長の短い速度パターンの速度変化率(加速度)を低減する。これにより、横行と走行とを同時に終了することができる。
(3)また、本実施形態では、仮のロープ長Lとして、吊り荷12が横行時の始点にあるときのロープ長、つまり、1つの数値を用いる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、複数の数値を用いる構成としてもよい。この場合、例えば、吊り荷12の搬送経路を区分して設定した各区間毎に、仮のロープ長を設定する構成としてもよい。
以下、図6、図7を参照し、本実施形態の実施例及び比較例を説明する。
本実施例では、横行時の吊り荷12の始点と終点(目標位置)とを、平面視で45[m]離れた位置に設定した。また、吊りロープ11のロープ長の目標パターンを、10[m]→6[m]→10[m]の順に変更するパターンに設定した。吊りロープ11の巻上げ速度及び巻き下げ速度を0.3[m/s]に設定した。そして、本実施形態の振れ止め制御装置8を用い、これらの数値を基に、図6(a)(c)(d)に示すように、基準パターン、補償量Δd2X/dt2、及び補償後の加速度パターンを算出した。続いて、算出した補償後の加速度パターン(補償結果)に基づき、速度パターンを生成した。
そして、生成した速度パターンを用いて、クレーン1の横行を行った場合をシミュレーションした。シミュレーション結果を図6(e)(f)に示す。これら図6(e)(f)より、横行の終了時に、振れ角、振れ角速度が「0」になることが確認できた。
比較例では、横行時の吊り荷12の始点と終点(目標位置)とを、平面視で45[m]離れた位置に設定した。また、吊りロープ11のロープ長の目標パターンを、10[m]→7[m]→10[m]の順に変更するパターンに設定した。吊りロープ11の巻上げ速度及び巻き下げ速度を0.3[m/s]に設定した。そして、これらの数値を基に、図7(a)に示すように、基準パターンを算出し、算出した基準パターンに基づき速度パターンを生成した。そして、生成した速度パターンを用いてクレーン1の横行を行った場合をシミュレーションした。シミュレーション結果を図7(c)(d)に示す。このように、比較例では、横行の終了時に、振れ角、振れ角速度が「0」にならなかった。
2 トロリー
210 走行用モータ
3 ホイスト
310 巻上用モータ
4 ロープ長検出装置
5 トロリー位置検出装置
6 移動条件入力装置
7 ホイスト制御装置
8 止め制御装置
810 基準パターン生成部
820 補償量算出部
830 速度パターン生成部
840 速度パターン補償部
9 トロリー制御装置
10 ガーダ
11 吊りロープ
12 吊り荷
Claims (5)
- 吊りロープのロープ長を変更しながら、前記吊りロープで吊り荷を懸垂して目標位置まで搬送すると共に、前記吊り荷が目標位置に到達したときに前記吊り荷の振れを止まらせるトロリーの水平方向の速度パターンを生成するクレーンの振れ止め制御装置であって、
予め定められた仮のロープ長から求められる前記吊り荷の振れ周期に基づき、前記吊り荷が前記目標位置に到達したときに前記吊り荷の振れが止まる、前記トロリーの水平方向の加速度または速度のパターンである基準パターンを生成する基準パターン生成部と、
前記仮のロープ長と前記吊り荷の搬送時のロープ長との差による前記加速度または速度への影響を補償する補償量を算出する補償量算出部と、
前記基準パターンを前記補償量で補償した補償結果に基づき、前記速度パターンを生成する速度パターン生成部と、を備えたことを特徴とするクレーンの振れ止め制御装置。 - 前記補償量算出部は、予め定めた前記搬送の開始時からの経過時間それぞれに対し、前記吊りロープのロープ長の変化を考慮しない場合の吊りロープの振れ角の角加速度に関する第1の運動方程式に基づき第1の角加速度を算出し、前記吊りロープのロープ長の変化を考慮した場合の吊りロープの振れ角の角加速度に関する第2の運動方程式に基づき第2の角加速度を算出し、前記第1の角加速度と前記第2の角加速度との差に基づき、前記補償量を算出することを特徴とする請求項1に記載のクレーンの振れ止め制御装置。
- 前記第1の運動方程式は、下記(1)式であり、
d2θs/dt2=−(d2X/dt2)/L−g/L・θs ………(1)
(θs:吊りロープのロープ長の変化を考慮しない場合の吊りロープの振れ角、X:トロリーの水平方向への移動距離、L:仮のロープ長、g:重力加速度)
前記第2の運動方程式は、下記(2)式であり、
d2θ/dt2=−d2X/dt2/(L−ΔL)−2dL/dt・dθ/dt(L−ΔL)−g/(L−ΔL)・θ ………(2)
(θ:吊りロープのロープ長の変化を考慮した場合の吊りロープの振れ角、(L−ΔL):吊り荷の搬送時のロープ長)
前記補償量算出部は、前記経過時間それぞれに対し、前記(1)式に従って角加速度d2θs/dt2を算出し、前記(2)式に従って角加速度d2θ/dt2を算出し、前記角加速度d2θs/dt2と前記角加速度d2θ/dt2との差に基づき、下記(3)式に従って前記補償量Δd2X/dt2を算出することを特徴とする請求項2に記載のクレーンの振れ止め制御装置。
Δd2X/dt2=(d2θ/dt2−d2θs/dt2)×(L−ΔL) ………(3) - 前記速度パターンは、前記トロリーが一定速度で移動する一定速度区間を含み、
前記補償結果に従って前記トロリーを水平方向へ移動させた場合の前記吊り荷の位置と前記目標位置との間のずれ量が低減するように、前記速度パターン生成部で生成した速度パターンに含まれる前記一定速度区間の時間長を変化させる速度パターン補償部を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のクレーンの振れ止め制御装置。 - 吊りロープのロープ長を変更しながら、前記吊りロープで吊り荷を懸垂して目標位置まで搬送すると共に、前記吊り荷が目標位置に到達したときに前記吊り荷の振れを止まらせるトロリーの水平方向の速度パターンを生成するクレーンの振れ止め制御方法であって、
予め定められた仮のロープ長から求められる前記吊り荷の振れ周期に基づき、前記吊り荷が前記目標位置に到達したときに前記吊り荷の振れが止まる、前記トロリーの水平方向の加速度または速度のパターンである基準パターンを算出し、前記仮のロープ長と前記吊り荷の搬送時のロープ長との差による前記加速度または速度への影響を補償する補償量を算出し、前記基準パターンを前記補償量で補償した補償結果に基づき、前記速度パターンを生成することを特徴とするクレーンの振れ止め制御方法。
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