JP2017051055A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】極数を切り換え可能な回転電機において、トルク変動による振動や騒音の発生を抑制する。【解決手段】電動機1は、複数のコイル18を備えたステータ4と、周方向に等間隔で並ぶ軟磁性体からなる複数の鉄心部27と隣接する鉄心部27の間にそれぞれ周方向に並んで配設されるN極磁石28及びS極磁石29とを備えるロータ2と、コイル18に供給される電力の位相を変更可能な切替回路を備え、一つの鉄心部27に隣接する2つの磁石は、互いに磁極が同じで、かつ当該鉄心部27に隣接する第1磁石部28a(29a)とこの第1磁石部28a(29a)の反鉄心部27側に隣接しかつ当該第1磁石部28a(29a)よりも残留磁束密度が低い第2磁石部28b(29b)と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、極数を切り換え可能な回転電機に関する。
コイルを備えたステータと、永久磁石が配列されたロータとを有する回転電機として、例えば特許文献1には、低速回転から高速回転までの広い可変速範囲で定出力運転を可能とするラジアルギャップ型の電動機(永久磁石型同期電動機)が開示されている。
この電動機は、周方向に一定間隔で並ぶ4つの鉄心部とこれら鉄心部の間にそれぞれ配置されたS極、N極の2つの永久磁石とを備えたロータと、周方向に複数のコイルが並んだステータと、コイルに電力を供給するインバータとを備えており、コイルに与える電力の相数の切り換えによって電動機の鉄心部をN極、又はS極に励磁することで、ロータの磁極を増減させる、具体的には、12極および4極の何れかにするように構成されている。より詳しくは、上記ロータは、鉄心部に隣接する永久磁石の磁極が同じになるように各永久磁石が配列されており、鉄心部がその両側の永久磁石と同じ磁極となるような相数の電力がコイルに与えられると、ロータの磁極が4極となり、逆に、鉄心部がその両側の永久磁石と異なる磁極となるような相数の電力がコイルに与えられると、ロータの磁極が12極となる。この構成により、当該電動機では、低速域においては多極構造で大トルクを発生させ、高速域では極数を減らして良好な高速回転を達成している。
特開2012−95410号公報
しかしながら、鉄心部を励磁して磁極を形成する上記従来の電動機では、特に極数が多い状態(12極)の場合、隣接する2つの永久磁石に亘って形成される磁束の量と、永久磁石と鉄心部とに亘って形成される磁束の量とに差が生じる。このような磁束量の差はトルク変動の原因の一つとなり、ひいては振動や騒音の原因となるため改善の必要がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、極数を切り換え可能な回転電機において、トルク変動による振動や騒音の発生を抑制できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の回転電機は、周方向に並ぶ複数のコイルを備えたステータと、このステータに対向して配置され、かつ周方向に等間隔で並ぶ軟磁性体からなる複数の鉄心部と隣接する鉄心部の間にそれぞれ周方向に並べて配設され、前記コイルとの対向面の磁極である対面磁極が互いに異なる2つの永久磁石とを備えるロータと、
前記コイルに供給される電力の位相を変更可能な位相可変装置と、を備え、一つの鉄心部に隣接する2つの永久磁石は、互い対面磁極が同じで、かつ当該鉄心部に隣接する第1磁石部とこの第1磁石部の反鉄心部側に隣接し、当該第1磁石部よりも残留磁束密度が低い第2磁石部と含むものである。
この回転電機によれば、位相可変装置により各コイルに供給する電力の位相を切り換えることで、鉄心部がその両側の永久磁石と同じ磁極に励磁される低(少)磁極の状態と、鉄心部がその両側の永久磁石と異なる磁極に励磁される高(多)磁極の状態とに切り換えることが可能となる。しかも、この回転電機によれば、永久磁石が上記のような第1磁石部と第2磁石部と備えていることで、高(多)磁極状態のときに、隣接する2つの永久磁石に亘って形成される磁束の量と、永久磁石と鉄心部とに亘って形成される磁束の量とに大きな差が生じることが抑制される。つまり、上記構成によれば、互いに隣接する永久磁石は残留磁束密度が比較的低い第2磁石部同士が隣接し、鉄心部に隣接する永久磁石は、比較的残留磁束密度が高い第1磁石部が鉄心部に隣接しているため、隣接する2つの永久磁石に亘って形成される磁束の量と、永久磁石と鉄心部とに亘って形成される磁束の量とに大きな差が生じることが抑制される。従って、当該磁束量の差が大きくなることに起因するトルク変動の発生、ひいては振動や騒音の発生が抑制される。
なお、この回転電機は、構造上、上記の通り隣接する2つの永久磁石に亘って形成される磁束の量を抑制するものであるため発生トルクの低下が懸念される。従って、上記のような回転電機の構成は、いわゆるアキシャルギャップ型の回転電機に好適である。すなわち、前記ロータは、回転軸と、この回転軸と共に回転しかつこの回転軸の軸方向端面に前記鉄心部および前記永久磁石を備えるロータ本体とを備え、前記ステータの複数のコイルは、前記ロータ本体に対向して前記回転軸周りに配置されているものであるのが好適である。
このようなアキシャルギャップ型の回転電機は、エアギャップ対向面積をラジアルギャップ型の回転電機より大きくできるため、ラジアルギャップ型の回転電機に比べて高トルク化に有利であり、上記のような磁束量の抑制によるトルク低下への実質的な影響を軽減できる。従って、上記回転電機の構造は、アキシャルギャップ型の回転電機に好適である。
この場合、前記ロータは、前記ロータ本体として、前記軸方向におけるステータの両側に配設される第1ロータ本体および第2ロータ本体を備えているのが好適である。
このように第1、第2ロータ本体を備えた、いわゆるダブルロータ構造によれば、高トルク化により有利であり、上記のような磁束量の抑制によるトルク低下を十分に補完することが可能となる。
なお、上記ロータは、4つ以上の偶数の前記鉄心部を備えているものであるのが好適である。
この構成によれば、各コイルへ供給される電力の位相を切り換えることで、高(多)磁極状態のときの極数を低(少)磁極状態のときの磁極の3倍にすることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、極数を切り換え可能な回転電機において、トルク変動による振動や騒音の発生を効果的に抑制することができる。
本発明に係る回転電機の一例である電動機の断面図である。 ロータ本体の平面図である。 ステータの平面図である。 (a)は、4極の状態を示すロータの模式図であり、(b)は、12極の状態を示すロータの模式図である。 (a)は、4極の回転磁界を形成するときの各コイルへの電力供給状態を示すステータの模式図であり、(b)は、12極の回転磁界を形成するときの各コイルへの電力供給状態を示すステータの模式図である。 コイルへの電力供給状態とロータ本体における磁極の状態とを示すロータおよびステータのモデル図であり、(a)は、4極の状態、(b)は4極から12極への適切な切り替え状態、(c)は、4極から12極への不適切な切り替え状態をそれぞれ示すモデル図である。 ステータ(コイル)に供給される三相交流電力の波形を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(回転電機(電動機)の全体構成)
図1は、本発明に係る回転電機の一例である電動機の断面図である。同図に示す電動機1は、回転軸20を中心に備えるロータ2と、ステータ4と、出力軸6と、ロータ2の回転軸20と出力軸6との接続および切り離しを行うクラッチ装置8と、これらロータ2及びステータ4等が収容されるハウジング10と、回転軸20の位置検出器9とを備えた、いわゆるアキシャルギャップ型の電動機である。なお、以下の説明では、回転軸20と平行な方向を「軸方向」、回転軸20と直交する方向を「径方向」、回転軸20(ロータ2)の回転方向を「周方向」と称す。
同図に示すように、電動機1のハウジング10は、軸方向に延びる円筒状の周壁部11aと、その上下両端を塞ぐ円板状のエンドプレート11bとを備えている。一方側(同図では上側)のエンドプレート11bには、ロータ2の上記回転軸20がベアリング12を介して回転自在に支持されており、他方側のエンドプレート11bには、上記出力軸6がベアリング14を介して回転自在に支持されている。
回転軸20および出力軸6は、ハウジング10(エンドプレート11b)の中心を通る同一軸線上に、互いに軸方向に対向して配置されており、クラッチ装置8を介して軸方向におけるハウジング10の中間部分で互いに連結されている。
ステータ4は、上記クラッチ装置8の周囲に配置され、ハウジング10の周壁部11aの内周面に組付けられている。ステータ4は、図1及び図3に示すように、周方向に並ぶ複数のコイル18を備えており、当例では18個のコイル18を備えている。より詳しくは、ステータ4は、周方向に並ぶ18個のステータコア15と、各ステータコア15に装着されるボビン16と、ボビン16の外側からステータコア15に装着(巻回)される前記コイル18とを備えている。これにより、周方向に並ぶ18個のコイル18が設けられている。ステータコア15は、複数枚の電磁鋼板(軟磁性体の一例)の積層体により構成されており、ボビン16は絶縁性を有する樹脂材料により形成されている。また、コイル18は、当例では、断面長方形の平角銅線がその短辺面を内径面としてステータコア15に巻回されたいわゆるエッジワイズコイルである(図1参照)。
ロータ2は、上記回転軸20と、軸方向に延びる中空かつ円柱状のロータフレーム22と、このロータフレーム22に固定された一対のロータ本体24a、24bとを備える。
回転軸20は、上記の通りハウジング10のエンドプレート11bに支持されている。
ロータフレーム22は、クラッチ装置8を内側に収容するように、当該クラッチ装置8とステータ4との間に介設されている。ロータフレーム22の上端部は回転軸20に固定されており、下端部はベアリング23を介して出力軸6に回転自在に連結されている。この構成により、クラッチ装置8がオン(回転軸20と出力軸6が接続された状態)のときには、回転軸20、ロータフレーム22及び出力軸6が一体に回転し、クラッチ装置8がオフ(回転軸20と出力軸6とが切り離された状態)のときには、回転軸20及びロータフレーム22が出力軸6に対して相対的に回転する。
ロータ本体24a、24bは、回転軸方向おける上記ステータ4の両側の位置に配置されており、それぞれステータ4との間に所定寸法のエアギャップを介した状態でロータフレーム22の外周面上に固定されている。つまり、この電動機1は、一つのステータ4に対して2つのロータ本体24a、24bが対向して設けられた、いわゆるダブルロータ型のアキシャルギャップ電動機である。
ロータ本体24a、24bは、電磁鋼板(軟磁性体の一例)により形成された円板状のロータコア26と、このロータコア26のステータ対向面に固定される複数の永久磁石28、29(N極磁石28、S極磁石29という)と、これらロータコア26及び磁石28,29を保持するホルダー30とを備えている。各ロータ本体24a、24bは、ホルダー30を介して上記ロータフレーム22に固定されている。
図2は、ロータ本体24a、24bをステータ4側から見た平面図である。同図に示すように、ロータ本体24a、24bのステータ対向面には、鉄心部27、N極磁石28及びS極磁石29が周方向に等ピッチで配列されている。詳しく説明すると、上記ロータコア26のステータ対向面には、周方向に離間する4箇所の位置で当該ステータ対向面からステータ4に向かって突出する突出部、つまり上記鉄心部27が形成されており、周方向に隣接する鉄心部27の間にN極磁石28及びS極磁石29が周方向に並んだ状態でそれぞれロータコア26に固定されている。なお、N極、S極とは、永久磁石28、29のステータ対向面(コイル18との対向面)における磁極(対面磁極という)である。
図2に示すように、各磁石28、29は、軸方向に偏平な平面視扇型の同一形状を有しており、鉄心部27もこれら各磁石28、29と同一形状を有している。従って、各磁石28、29及び鉄心部27のステータ対向面は互いに面一となっている。
ここで、N極磁石28およびS極磁石29は、図2に示すように、一つの鉄心部27に隣接するものの対面磁極が同じになるように配置されている。具体的には、S・N−鉄心部27−N・S−鉄心部27−S・N−鉄心部27−N・S−鉄心部27の順番で周方向に配列されている。この構成により、鉄心部27がその両側に位置する磁石と同じ磁極に励磁されると、ロータ本体24a、24bが4極の構造となり、鉄心部27がその両側に位置する磁石と異なる磁極に励磁されると、ロータ本体24a、24bが12極の構造となる。具体的には、両側にN極磁石28が配置されている鉄心部27がN極に励磁され、かつ両側にS極磁石29が配置されている鉄心部27がS極に励磁されると、図4(a)に示すように、ロータ本体24a、24bが4極の構造となる。一方、両側にN極磁石28が配置されている鉄心部27がS極に励磁され、かつ両側にS極磁石29が配置されている鉄心部27がN極に励磁されると、図4(b)に示すように、ロータ本体24a、24bが12極の構造となる。
ここで、上記ロータ本体24a、24bにおいて、N極磁石28は、周方向の中心を境とする2つの部位、すなわち、鉄心部27に隣接する第1磁石部28aと、この第1磁石部28aの反鉄心部27側に隣接しかつ当該第1磁石部28aに比して残留磁束密度が低い第2磁石部28bとを備えている。S極磁石29も同様に、周方向の中心を境とする2つの部位、すなわち、鉄心部27に隣接する第1磁石部29aと、この第1磁石部29aの反鉄心部27側に隣接しかつ当該第1磁石部29aに比して残留磁束密度が低い第2磁石部29bとを備えている。そして、各磁石28、29の第1磁石部28a、29a同士は同等の残留磁束密度を有し、各磁石28、29の第2磁石部28b、29b同士は同等の残留磁束密度を有している。後に詳述するが、この構成により、ロータ本体24a、24bが12極の状態(図4(b))で運転される際のトルク変動が抑制されるようになっている。
上記位置検出器9は、ロータ2の回転軸20の回転角度位置を検出してその検出情報を後記インバータ40に出力するものである。この位置検出器9は、当例ではレゾルバであり、ハウジング10の端面部に一定に配設されている。なお、位置検出器9としては、レゾルバ以外に、例えばアブソリュートエンコーダを適用することも可能である。
図1において、符号40はインバータであり、電源42からの三相電力(図7参照)の周波数を調整して電動機1に供給する。インバータ40は、各コイル18に供給される電力の位相を切り替える切替回路(本発明の位相可変装置に相当する)を備えており、電動機1の回転数に応じて各コイル18に供給される電力の位相を切り替え制御することにより、ロータ本体24a、24bを、図4(a)に示した4極の状態と、図4(b)に示した12極の状態とに切り換える。
具体的には、回転数が設定回転数未満の運転域では、インバータ40は、図5(a)に示すように、周方向に連続する3つのコイル18を一群として当該一群のコイル18に同相の電力が供給されるように、各コイル18へ供給する電力の位相を制御する。これにより、図4(a)中に破線で示す磁界、つまり、鉄心部27がその両側に位置する磁石と同じ磁極に励磁される磁界が形成され、ロータ本体24a、24bが4極の状態になる。
一方、回転数が設定回転数以上の運転域では、インバータ40は、図5(b)に示すように、周方向に連続する3つのコイル18にそれぞれ異なる相の電力が供給されるように、各コイル18に供給する電力の位相を制御する。これにより、図4(b)中に破線で示す磁界、つまり、鉄心部27がその両側に位置する磁石と異なる磁極に励磁される磁界が形成され、ロータ本体24a、24bが12極の状態になる。
なお、各コイル18に供給する電力の位相の切り替え(4極から12極又はその逆の切り替え)は、上記位置検出器9からの入力信号に基づき行われる。この点について簡単に説明する。図6(a)〜(c)は、コイル18への電力供給状態とロータ本体24a、24bにおける磁極の状態とを示すロータ2およびステータ4のモデル図であり、(a)は、4極の状態、(b)は、4極から12極への適切な切り替え状態、(c)は、4極から12極への不適切な切り替え状態をそれぞれ示している。また、図7は、各コイル18に供給される三相交流電力の波形(電流波形)の一例を示している。図6中のロータ本体24a、24bに付された「+」、「−」の印は磁極と等価であり、また、コイル18に付された数値は図7中に示された電流の大きさと向きを示している。
すなわち、図6(a)に示すタイミングで、図6(b)に示すように供給電力の位相の切り替えが行われた場合には、ロータ2(ロータ本体24a、24b)には順方句のトルクが発生するため、4極から12極への切り替えによる電動機1の作動状態への影響は無い。しかし、図6(a)に示すタイミングで、図6(c)に示すように供給電力の位相の切り替えが行われた場合には、ロータ2には順方句のトルクが発生し、これにより、4極から12極への切り替えに伴い電動機1はいわゆるトルクショックを伴うこととなる。上記インバータ40は、このようなトルクショックの発生を防止するために、上記位置検出器9からの入力情報に応じて図6(a)、(b)に示すタイミングで電力の位相の切り替えを行う。
以上のような電動機1によれば、各コイル18に供給される電力の位相が切り換えられることで、ロータ本体24a、24bの鉄心部27がその両側の磁石と同じ磁極に励磁される4極の状態と、鉄心部27がその両側の磁石と異なる磁極に励磁される12極の状態とに切り換えられる。従って、低速域においては多極構造で大トルクを発生させ、高速域では極数を減らして良好な高速回転を達成することができる。
しかも、この電動機1によれば、ロータ本体24a、24bの各磁石28、29がそれぞれ、上記の通り第1磁石部28a、29aとそれよりも残留磁束密度が低い第2磁石部28b、29bとを備えているので、12極運転の際に懸念される振動や騒音の発生が効果的に抑制される。すなわち、鉄心部27を励磁して磁極を形成する上記の電動機1では、12極運転の際、隣接する磁石28、29に亘って形成される磁束の量と、N極磁石28およびS極磁石29と鉄心部27とに亘って形成される磁束の量とに差があると、これによりトルク変動が生じ、ひいては振動や騒音の原因となる。しかし、上記電動機1の構成によれば、互いに隣接する磁石28、29は、残留磁束密度が比較的低い第2磁石部28b、29b同士が隣接し、鉄心部27に隣接する磁石28、29は、残留磁束密度が比較的高い第1磁石部28a、28bが当該鉄心部27に隣接する。そのため、隣接する2つの磁石28、29の間の磁束形成が抑制され、これにより、当該磁石28、29に亘って形成される磁束の量と、磁石28、29と鉄心部27とに亘って形成される磁束の量とに大きな差が生じることが抑制される。従って、当該磁束量の差が大きくなることに起因するトルク変動の発生、ひいては振動や騒音の発生が効果的に抑制される。
なお、以上説明した電動機1は、本発明に係る回転電機の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記電動機1は、ロータ2が2つのロータ本体24a、24bを備えたいわゆるダブルロータ型のアキシャルギャップ電動機であるが、本発明は、ロータが一つのロータ本体のみを備えたシングルロータ型のアキシャルギャップ電動機にも適用可能である。但し、ダブルロータ型のアキシャルギャップ電動機は、シングルロータ型のアキシャルギャップ電動機に比べて大きなトルクを発生させることが可能なため、本発明の適用には好適である。つまり、この電動機1は、上記の通り、12極運転の際に、隣接する2つの磁石28,29に亘って形成される磁束の量を抑制するものであるため、発生トルクの低下が懸念されるが、ダブルロータ型のアキシャルギャップ電動機によれば、高トルク化が可能なため、トータル的には、上記のような磁束量の低下を十分に補完することが可能となる。従って、本発明の適用は、ダブルロータ型のアキシャルギャップ電動機が好適である。
また、上記電動機1は、回転軸20の方向にステータ4とロータ2(ロータ本体24a、24b)とが対向するアキシャルギャップ型の電動機であるが、本発明は、ラジアルギャップ型の電動機にも適用可能である。但し、アキシャルギャップ型の電動機は、エアギャップ対向面積をラジアルギャップモータより大きくできるため、ラジアルギャップ型の電動機に比べて高トルク化に有利であり、上記のような磁束量の抑制によるトルク低下への影響を軽減することができる。従って、上記電動機1のような構造は、アキシャルギャップ型電動機に好適である。
また、上記電動機1のロータは、4つの鉄心部27を備えるものであるが、鉄心部27の数はこれに限定されるものではなく、2つ以上の偶数の鉄心部27を備えたものであればよい。この構成によれば、各コイル18へ供給される電力の位相を切り換えることで、上記電動機1と同様に、高(多)磁極状態のときの極数を低(少)磁極状態のときの磁極の3倍にすることが可能となる。
また、上記実施形態では、各コイル18に供給される電力の位相を切り替える切替回路がインバータ40に備えられている、すなわち、インバータ40が本発明の位相可変装置を兼ねた構成となっているが、勿論、位相可変装置は、インバータ40とは別に設けられていてもよい。例えば電動機1に一定的に組み込まれていてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を電動機に適用した例について説明したが、本発明は電動機以外の回転電機にも適用可能である。
1 電動機(回転電機)
2 ロータ
4 ステータ
6 出力軸
8 クラッチ装置
20 回転軸
26 ロータコア
27 鉄心部
28 永久磁石(N極磁石)
29 永久磁石(S極磁石)
28a、29a 第1磁石部
28b、29b 第2磁石部

Claims (4)

  1. 周方向に並ぶ複数のコイルを備えたステータと、
    このステータに対向して配置され、かつ周方向に等間隔で並ぶ軟磁性体からなる複数の鉄心部と隣接する鉄心部の間にそれぞれ周方向に並べて配設され、前記コイルとの対向面の磁極である対面磁極が互いに異なる2つの永久磁石とを備えるロータと、
    前記コイルに供給される電力の位相を変更可能な位相可変装置と、を備え、
    一つの鉄心部に隣接する2つの永久磁石は、互い対面磁極が同じで、かつ当該鉄心部に隣接する第1磁石部とこの第1磁石部の反鉄心部側に隣接し、当該第1磁石部よりも残留磁束密度が低い第2磁石部と含む、ことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記ロータは、回転軸と、この回転軸と共に回転しかつこの回転軸の軸方向端面に前記鉄心部および前記永久磁石を備えるロータ本体とを備え、
    前記ステータの複数のコイルは、前記ロータ本体に対向して前記回転軸周りに配置されている、ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機において、
    前記ロータは、前記ロータ本体として、前記軸方向におけるステータの両側に配設される第1ロータ本体および第2ロータ本体を備えている、ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記ロータは、4つ以上の偶数の前記鉄心部を備えている、ことを特徴とする回転電機。
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