JP2017050485A - ノーマリーオフ特性を有する水素化ダイヤモンドmisfetの製造方法 - Google Patents

ノーマリーオフ特性を有する水素化ダイヤモンドmisfetの製造方法 Download PDF

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【課題】ノーマリーオフ動作する水素化ダイヤモンドチャネルMISFETを得るための製造方法上の条件を明らかにする。【解決手段】ノーマリーオフ動作する水素化ダイヤモンドチャネルMISFETはいくつか知られていたが、ノーマリーオフ化するために必要な条件は不明であった。本発明では、ゲート酸化物を複数層構成とした上で、160℃から350℃の範囲という比較的低温でアニールすることで、通常はノーマリーオン動作するこの種のMISFETがノーマリーオフ化することを見出した。【選択図】図4

Description

本発明はノーマリーオフ特性を有する水素化ダイヤモンドMISFETの製造方法に関し、特にそのままではノーマリーオン特性を有するこの種のMISFETをノーマリーオフ化する方法に関する。
GaN、SiC,ダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体は、バンドギャップエネルギーが大きく、キャリア移動度が高く、またブレークダウン電界が大きなことから(非特許文献1〜5)、大電力及び高周波電子デバイスの作製に適していることはよく知られている。性能指数(figure of merit)を用いた理論計算によれば(非特許文献6、7)、ダイヤモンドベースの電力デバイスは、GaN及びSiCベースのデバイスに比べて非常に大きな出力電力及び大いに低い電力損失を示す。従って、ダイヤモンドは次世代の電力デバイスの有力な候補と考えられている(非特許文献8)。
水素化ダイヤモンド(hydrogenated diamond, H-diamond)エピタキシャル層はシートホール密度1014cm−2ものホールを表面に蓄積するので(非特許文献9、10)、水素化ダイヤモンドは高性能ダイヤモンドベース電子デバイスの作製のための好適なp型チャネル層とみなされている(非特許文献11〜14)。そのホール生成のメカニズムはいまだに議論の最中であるが、炭素−水素(C−H)結合と表面吸着質アクセプタ(surface adsorbate acceptor)の両方がホール蓄積(hole accumulation)を生成するための本質的な条件であると信じられている(非特許文献15、16)。このような高密度のキャリア(約1014cm−2)を制御するため、高誘電率を有する絶縁体を用いた金属−絶縁体−半導体(MIS)ゲート構造が必要とされる(非特許文献17)。これに加えて、ノーマリーオン動作及びノーマリーオフ動作にそれぞれ対応するデプリーション(D)モード及びエンハンスメント(E)モードのMIS電界効果トランジスタ(MISFET)を準備することが重要である。
最近、この目的を達成するため、高誘電率(high-k)絶縁体を水素化ダイヤモンド上に堆積させてMISFETを作製することが行なわれてきた(非特許文献18〜21)。二層構造の高誘電率酸化物絶縁体を原子層堆積(ALD)及び高周波スパッタ堆積(SD)により作製した。厚さが約4.0nmの薄いALD絶縁体は、SD絶縁体堆積中に水素表面が放電損傷をこうむらないようにする役割を果たしていた。本願発明者が以前に報告したところによれば(非特許文献18〜21)、SD−Ta/ALD−Al/水素化ダイヤモンド及びSD−ZrO/ALD−Al/水素化ダイヤモンドMISFETはノーマリーオン特性を示した(非特許文献18、19)。その反対に、SD−LaAlO/ALD−Al/水素化ダイヤモンド及びAD−HfO/水素化ダイヤモンドMISFETはノーマリーオフ特性を示した(非特許文献20、21)。これはEモードMISFETが作製できることを示した最初の報告であると信じており、また水素化ダイヤモンドベースのインバーター作製法の開発を提案するものであったが(非特許文献22)、EモードMISFETがノーマリーオフ特性を有するようになる理由も、またこの製造プロセス中のどの特定の処理ステップがノーマリーオフ特性をもたらすかについても依然として不明であった。
本発明の課題は、ノーマリーオフ動作する水素化ダイヤモンドMISFETを作製するための条件を明らかにし、ノーマリーオフ/オン動作する水素化ダイヤモンドMISFETを作り分けることができるようにすることにある。
本発明の一側面によれば複数層構造のゲート酸化物を用いた水素化ダイヤモンドMISFETの製造方法であって、前記ゲート酸化物を水素化ダイヤモンド上に形成した後の任意の時点で160℃から350℃の範囲でアニールするステップを含む、ノーマリーオフ特性を有する水素化ダイヤモンドMISFETの製造方法が与えられる。
ここで、前記複数層構造のゲート酸化物は前記水素化ダイヤモンドに隣接して原子堆積層で形成された第1の層及び前記第1の層の上にスパッタで構成された第2の層を含んでよい。
また、前記第1の層はAl及びHfOからなる群から選択された材料で形成され、前記第2の層はLaAlO、Ta、ZrO、HfOから選択された材料で形成されてよい。
また、前記水素化ダイヤモンドはエピタキシャル成長された層であってよい。
本発明によれば、水素化ダイヤモンドMISFETを性能の実質的な劣化を伴うことなく簡単な処理によりノーマリーオフ化することができる。
水素化ダイヤモンドMISFETの製造プロセスの概略を示す図。 本発明の実施例で製造される水素化ダイヤモンドMISFETの断面構造の模式図。 本発明の実施例で製造される水素化ダイヤモンドMISFETのIDS−VDS特性を示す図。 本発明の実施例で製造される水素化ダイヤモンドMISFETの伝達特性を示す図。 本発明の実施例で製造される水素化ダイヤモンドMISFETのLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面のSTEM像。(a)アニール前のSTEM像。(b)アニール後のSTEM像。 本発明の実施例で製造される水素化ダイヤモンドMISFETのLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面でのC、La、O及びAl元素の深さ方向プロファイルを示す図。(a)アニール前のプロファイル。(b)180℃でのアニール後のプロファイル。 LaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISキャパシタのC−V特性を示す図。差し込み図は平面型MISキャパシタの上面図。 図8(a)は水素化ダイヤモンドエピタキシャル層についての概略構造及びバンドダイヤグラムを、また図8(b)並びに(c)及び(d)はそれぞれアニール前及びアニール後のLaAlO/Al/水素化ダイヤモンドについての概略構造及びバンドダイヤグラムを示す図。
本願発明者の以前の研究によれば、水素化ダイヤモンドベースのMISFETがノーマリーオン特性となるかノーマリーオフ特性となるかは、絶縁材料及びデバイス構造とは独立しているが、製造プロセスに高い再現性で依存していることが見いだされた(非特許文献18〜21)。これを図1を参照しながら説明する。ステップ1のメサ構造作製はDモードMISFETとEモードMISFETの両方に共通な最初のステップであるが、2番目のステップは異なる。Eモード(ノーマリーオフ)MISFETの場合は、ステップ2でゲート酸化物及びコンタクトを作成した。一方、Dモード(ノーマリーオン)MISFETの場合には、ステップ2でソース/ドレインオーミックコンタクトを作製した。この研究成果を公表した後、本願発明者は更に研究を進め、2つの作製プロセスの間で実験の詳細を比較し、その結果、明白な違いとして、ノーマリーオフMISFETの絶縁物/水素化ダイヤモンド界面がフォトレジストベーキングの間に180℃で5分間アニールしたが、他方、ノーマリーオンMISFETの絶縁物/水素化ダイヤモンド界面についてはアニールプロセスを行わなかったことを見出した。水素化ダイヤモンドチャネル層は熱に敏感であるため(非特許文献23)、はアニールステップによりホールが消失してノーマリーオフ特性が得られると考えられる。従って、本願発明では水素化ダイヤモンドベースMISFETの電気特性へのアニール処理の影響を利用する。
本発明の一形態によれば、たとえばLaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISFETなどの水素化ダイヤモンドベースのMISFETのノーマリーオン/オフ動作は180℃のアニールによって制御することができる。このアニールを行うことにより、LaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISFETのVTHの値は0.8±0.1Vから−0.5±0.1Vに変化したが、このことはMISFETがノーマリーオン動作からノーマリーオフ動作へと変化したことを示している。またこのアニールを行うことにより、C−Vカーブのフラットバンド電圧はゼロから負の値へと変化した。水素化ダイヤモンドMISFETをノーマリーオン動作からノーマリーオフ動作へ変化させることができるアニール温度は160℃から350℃の範囲である。
ノーマリーオン/オフ制御のメカニズムは以下のように解釈される。アニールを行う前は、水素化ダイヤモンドチャネル層上の吸着質アクセプタ(adsorbate acceptor)は水素化ダイヤモンドチャネル層中にホール蓄積(hole accumulation)をもたらし、これによってMISFETはノーマリーオン特性を示す。しかし、上述した温度範囲でのアニールを行った後では、吸着質アクセプタがそこから拡散して散逸するかあるいは酸化物中の正電荷によって相殺される。これによって、水素化ダイヤモンドチャネル層中のホール密度の大幅な低下が引き起こされて、MISFETがノーマリーオフ特性を示すようになる。ノーマリーオン/ノーマリーオフ特性の水素化ダイヤモンドベースMISFETを制御可能に作り分けることにより、ノーマリーオフ特性を必要とするCMOS集積回路を開発することができるようになる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、言うまでもないことであるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではないことに注意されたい。
2.5×2.5×0.5mmのサイズの単結晶ダイヤモンド(001)基板上に、マイクロ波プラズマCVD(microwave plasma-enhanced chemical vapor deposition)技術によって水素化ダイヤモンドエピタキシャル層を成長させた。このCVD処理の際の堆積温度、チャンバー圧、CH流量及びH流量はそれぞれ900〜940℃、80Torr、0.5sccm及び500sccmであった。この水素化ダイヤモンドエピタキシャル層上に、図1に示すプロセスにより水素化ダイヤモンドMISFETを作製した。なお、このような水素化ダイヤモンドMISFETを作製するプロセス自体は当業者に周知であるため、詳細な説明はここでは与えないが、必要に応じて非特許文献19を参照されたい。
MISFETの電気特性へのアニールの影響を調べるため、最初にノーマリーオンモードのMISFETを図1に示すプロセスを使って作製した。このMISFETを作製した後、180℃で5分間及び10分間アニールした。ここで、MISFETの二層絶縁体はそれぞれ120℃及び室温で水素化ダイヤモンド上に順番に堆積したALD−Alバッファ層及びSD−LaAlO層とした。ALD法及びSD法の具体的な条件は非特許文献20を参照されたい。
作製したMISFETの断面構造の模式図を図2に示す。ここで、ALD絶縁体(ALD−Alバッファ)層及びSD絶縁体(SD−LaAlO)層の厚さはそれぞれ3.0nm及び23.4nmとした。これらの厚さはエリプソメータにより確認した。ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極の層構成は何れもAu(200nm)/T(20nm)/Pd(10nm)とし、電子ビーム蒸着によって蒸着した。ここで、Pdは水素化ダイヤモンド表面への金属コンタクトである。MISFETのゲート長(L)及びゲート幅(W)はそれぞれ4μm及び150μmに維持した。ソース/ドレインオーミック接続と酸化物絶縁体との間隔(dS/D−oxide)は5μmに維持した。MISFETと同時に平面型(planar type)MISキャパシタを作製した。円形ゲート電極の直径を200μmとし、オーミックなAu/Ti/Pdコンタクトと酸化物絶縁体との間隔を10μmとした。アニール前後のこれらMISFET及びMISキャパシタの電気特性を、高性能MX−200/Bプローバを使用して室温で測定した。MISキャパシタの容量−電圧特性測定用周波数は50kHzに維持した。LaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面の化学構造を解析するため、Csコレクタ及びエネルギー分散X線解析(EDX)システムを備えた原子分解能走査型透過電子顕微鏡(STEM)(非特許文献24)を使用した。
図3は180℃でのアニール前後のLaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISFETのドレイン−ソース間電流−電圧(IDS−VDS)特性を示す。図3(a)はアニール前の、図3(b)は5分間のアニール後の、また図3(c)は10分間のアニール後のIDS−VDS特性である。ここで、ゲート−ソース間電圧は−5.0Vから2.5V,まで+0.5V刻みで変化させた。これらのMISFETは何れも良好に動作し、またp型チャネル特性を示した。何れのIDS−VDS曲線についても、VDSが低い範囲で明確に線形の領域が観察される。これは、Au/Ti/Pd金属と水素化ダイヤモンド表面とが良好にオーミック接続していることを示す。アニール前のMISFETの場合にはIDSの最大値(IDS maximum)(IDSmax)は−31.3mA・mm−1であった。180℃で5分及び10分アニールした場合のIDSmaxはそれぞれ−28.3mA・mm−1及び−28.7mA・mm−1であった。
このMISFETのアニール前後の伝達特性を図4に示す。閾値電圧(VTH)は−√(|IDS|)とVGSとの関係から判定することができる。アニール前のVTHは0.8±0.1Vと判定されたが、これはノーマリーオン特性を示す。しかし、180℃で5分及び10分のアニール後のVTHは−0.5±0.1Vと変化して、ノーマリーオフ特性となった。VTHと実効移動度(μeff)との関係(非特許文献21)から、アニール前、並びに180℃で5分間及び10分間のアニール前後のμeffの値はそれぞれ56.5±0.5cm・V−1・s−1、57.7±0.5cm・V−1・s−1及び58.2±0.5cm・V−1・s−1と計算された。ここで、μeffの値はDモード及びEモードMISFETの両者についてほとんど一定であることに注意されたい。これは、アニールはMIS界面を劣化させないことを示している。ポストアニールによりMISFETをノーマリーオン特性からノーマリーオフ特性へと変化させることができる。これは、水素化ダイヤモンドチャネル層中の平衡段階にあるホール(非特許文献24)が180℃でアニールすると消滅することを示している。
絶縁体/水素化ダイヤモンド界面へのアニールの効果を更に明らかにするため、LaAlO/Al/水素化ダイヤモンド構造のSTEM像及びMISキャパシタのC−V特性を調べた。
図5はLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面のSTEM像であり、図5(a)がアニール前の、また図5(b)がアニール後の像を示す。アニール前後のSTEM像を比べることにより、アニールは酸化物/水素化ダイヤモンド界面の急峻さと酸化物絶縁体のアモルファス構造の何れも変化させないことがわかる。従って、180℃という低温でのアニールは、ダイヤモンド界面の結晶構造に影響を与えることができない。
図6はLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面でのC、La、O及びAl元素の深さ方向プロファイルであり、図6(a)がアニール前の、図6(b)が180℃でのアニール後のプロファイルを示す。アニール前の図6(a)から、La、Al及びO元素が一様に分布していることが見て取れる。しかし、図6(b)に示すアニール後のプロファイルはLa及びAl元素の分布が一様でなくなったことを示す。
図7はLaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISキャパシタのC−V特性を示す。図7の左下にある差し込み図は平面型MISキャパシタの上面図である。図中のC−V曲線は何れもはっきりした蓄積状態領域(accumulation region)及び空乏状態領域(depletion region)を有する。これは高品質なLaAlO/Al絶縁体が水素化ダイヤモンド上に作製されていることを示唆している。空乏状態領域内でのアニール前及び180℃で5分間のアニール後のC−V曲線は、ゲートバイアスに対する鋭い依存性を示しているが、これはLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面における低密度界面状態(low-density interfacial state)を示している(非特許文献26、27)。アニール時間が10分の場合には、空乏状態C−V曲線はやや横に拡がった曲線になっている。これは、おそらくは長時間のアニールでLaAlO/Al/水素化ダイヤモンド界面の品質が劣化したことを示しているのであろう(非特許文献26、27)。重要な特徴は、アニール前後でC−V曲線に0.47Vの電圧シフト(VShift)が起こることである。図7中のゲートバイアス=0Vの位置に下向きの太矢印で示すところのアニール前のフラットバンド電圧VFB=VGS=0は、180℃でのアニール後は−0.47Vシフトする。このことは、アニールによってALD−Al/水素化ダイヤモンド界面の負電荷密度及び水素化ダイヤモンドチャネル層中のシートホール密度(sheet hole density)Nが減少することを意味している。Nは以下の式で評価することができる。
=COX・(Vshift/q) (1)
ここで、q及びCOXはそれぞれ電気素量(1.6×10−19C)及びLaAlO/Al絶縁体のキャパシタンス(0.29μF・cm−2)である。これから、Nの値を8.5×1011cm−2と計算することができる。
以下に示す表は各種の酸化物絶縁体を使用し、また各種のデバイス構造(サイズ)を採用した水素化ダイヤモンドMISFETに対して、そのノーマリーオン/オフ特性へのアニールの影響をまとめたものである。ここで右端のカラムがOn、OffとあるのはそれぞれMISFETがノーマリーオン特性、ノーマリーオフ特性を有することを示す。また、全てのMISFETについてゲート幅Wは150μmとした。なお、表中のデータには本願発明者が以前発表した論文(非特許文献18〜21)に記載してあったデータを含む。
LaAlO/Al/水素化ダイヤモンドMISFETでは、製造プロセス中にアニールステップが存在しない場合は、VTHはノーマリーオン特性に対応する正の値を取る。逆に、製造プロセス中にアニールステップが存在する場合には、VTHはノーマリーオフ特性に対応する負の値を取る。上で参照したところの本願発明者の論文中の非特許文献18、19及び21では、SD−Ta/ALD−Al/水素化ダイヤモンド、AD−ZrO/ALD−Al/水素化ダイヤモンド、及びSD−HfO/ALD−HfO/水素化ダイヤモンドMISFETについて、アニールを行った場合と行わなかった場合の一方だけのVTHしか調べていないが、これらもSD−LaAlO/ALD−Al/水素化ダイヤモンドMISFETから得られた結論と一致するノーマリーオン/オフ特性を示している。MISFETを180℃でアニールした後、水素化ダイヤモンドチャネル層のホール密度は大きく減少するものと考えることができる。表面C−H結合及び吸着質アクセプタがVGS=0の平衡段階でのホール蓄積のために必要とされるので(非特許文献15、16)、C−H結合の分解あるいは吸着質アクセプタの消失の結果ノーマリーオフ特性がもたらされると信じられる。しかしアニール温度が200℃以下の場合はC−H結合は非常に安定していると報告されている(非特許文献23)。従って、実際に起こっていると考えられる現象は、酸化物中で酸化物/水素化ダイヤモンド界面に近い部分における吸着質アクセプタ密度の減少ということになる。以下でこれをさらに詳細に説明する。
図8(a)は水素化ダイヤモンドエピタキシャル層についての概略構造及びバンドダイヤグラムを、また図8(b)並びに(c)及び(d)はそれぞれアニール前及びアニール後のLaAlO/Al/水素化ダイヤモンドについての概略構造及びバンドダイヤグラムを示す。図8中のVBM、CBM及びEFはそれぞれ価電子帯上端(valence band maximum)、伝導体下端(conduction band minimum)、及びフェルミ準位を表す。
図8(a)に示す水素化ダイヤモンドエピタキシャル層の場合には、その表面近くのC−H結合上に負に帯電したアクセプタが存在し(非特許文献23)、移動ドーピング構造(transfer doping architecture)によって水素化ダイヤモンドチャネル層中にホール(図8(a)、(b)中のh)が蓄積される(非特許文献15、28)。ここで、ホール密度は負に帯電したアクセプタの密度と等しい。水素化ダイヤモンドは表面に向かって上向きのバンド曲がりを示す(非特許文献25、29)。これはホール蓄積を意味する。
水素化ダイヤモンド上にLaAlO/Al二重層を堆積した後、図8(b)に示すように、負に帯電したアクセプタは絶縁体近くに保持され(非特許文献30)、水素化ダイヤモンドはALD−Al/水素化ダイヤモンド界面に向かって上向きのバンド曲がりを示す。C−H結合と負に帯電したアクセプタは両方とも界面に位置するので、ホールは水素化ダイヤモンドチャネル層中に蓄積されることができ、従ってアニール前のMISFETはノーマリーオン特性を示す。MISFETを180℃でアニールした後は、界面に二つの変化が起こり得る。その一つは、図8(c)に示すように、界面には負に帯電したアクセプタが存在しなくなることである。この場合、水素化ダイヤモンドのエネルギーバンドは平坦になるかあるいは界面に対して下向きの曲がりを示す。もう一方は、図8(d)に示すように、界面には負に帯電したアクセプタが依然として存在して、水素化ダイヤモンドのエネルギーバンドは界面に対して僅かな上向きの曲がりを示す。しかし、アニール後には、負に帯電したアクセプタは、LaAlO/Al混合層中に生成した正の電荷によって相殺される。上述した起こり得る二通りの界面電荷状態の何れでも、GGS=0ではホールが水素化ダイヤモンドチャネル層中に蓄積されるのは困難である。よって、アニールされたMISFETはノーマリーオフ特性を示す。
従って、ノーマリーオフ特性を示す原因は、アニール後における絶縁体/水素化ダイヤモンド界面近くでのアクセプタ密度の減少にあると考えられる。しかしながら、ノーマリーオフMISFETについてのホール移動機構を明らかにすることは現状では困難である。ホールは恐らく水素化ダイヤモンドが酸化物絶縁体で覆われていない表面チャネルあるいはダイヤモンドエピタキシャル層中の残余のアクセプタからもたらされる(非特許文献31)。他の可能な説明は、負のVGSが負に帯電したアクセプタとそれを相殺している正電荷との平衡を変化させてホール蓄積をもたらすというものである。
負に帯電した吸着質として利用可能なものは、HCO やOHのような酸素を含む陰イオンがある。上述のアニール温度範囲、例えば180℃でのアニールにより、吸着質の散逸あるいは正に帯電した電荷相殺体(compensagtor)の生成が起こる。Al単独のゲートを有する水素化ダイヤモンドMISFETは熱的に安定したノーマリーオンモード動作を示したと報告されている(非特許文献32、33)ことから、アニールによるノーマリーオフ特性はSD/ALD二層絶縁体ゲートを有する水素化ダイヤモンドMISFETだけで得られる特徴であると考えられる。一方、180℃よりも高い温度でアニールしたMISFETの電気的特性も調べた。300℃でアニールした後のMISFETはノーマリーオフ特性で良好に動作することが分かった。また、400℃でアニールしたMISFETは良好に動作しなかった。水素化ダイヤモンドMISFETをノーマリーオフ化するためのアニール温度の上限は実際上350℃まで上げることができる。
アクセプタの散逸あるいは相殺体の生成はおそらくはアニール後のLaAlO層とAl層との間の冶金反応(metallugical reaction)によるものである。これは図6に示すEDX解析によって確認された。これに加えて、図5に示すSTEM像の観察から、この反応は界面を劣化させないことが示された。この結論は、アニールの前後でIDSmax及びμeffの値がほとんど同じであることで裏付けられる。最近、本願発明者は水素化ダイヤモンド上に金属−有機気相エピタキシーによって成長された単結晶AlN層中の薄いアモルファス界面層を発見した。この薄いアモルファス層は多結晶AlN/水素化ダイヤモンド界面でも観察された(非特許文献34)。従って、おそらくは、ナノメートル規模の薄層が存在することが酸化物または窒化物と水素化ダイヤモンドとの間の界面の一般的な挙動に影響を与える。
以上説明したように、本発明によれば、Siなどの半導体デバイスで通常使用されているノーマリーオフ特性のMISFETを簡単な処理の追加で容易に作成できるようになるため、本発明は水素化ダイヤモンドを利用したデバイスの実用化に大いに貢献するものと考えられる。
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Claims (4)

  1. 複数層構造のゲート酸化物を用いた水素化ダイヤモンドMISFETの製造方法において、前記ゲート酸化物を水素化ダイヤモンド上に形成した後の任意の時点で160℃から350℃の範囲でアニールするステップを含む、ノーマリーオフ特性を有する水素化ダイヤモンドMISFETの製造方法。
  2. 前記複数層構造のゲート酸化物は前記水素化ダイヤモンドに隣接して原子堆積層で形成された第1の層及び前記第1の層の上にスパッタで構成された第2の層を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1の層はAl及びHfOからなる群から選択された材料で形成され、前記第2の層はLaAlO、Ta、ZrO、HfOから選択された材料で形成される、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記水素化ダイヤモンドはエピタキシャル成長された層である、請求項1から3の何れかに記載の製造方法。
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