JP2017050399A - 車載制御装置 - Google Patents

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Masanori Ito
真紀 伊藤
利昭 石井
Toshiaki Ishii
利昭 石井
円丈 露野
Enjo Tsuyuno
円丈 露野
房郎 北條
Fusao Hojo
房郎 北條
河合 義夫
Yoshio Kawai
義夫 河合
尭之 福沢
Takayuki Fukuzawa
尭之 福沢
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    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings

Abstract

【課題】回路基板に実装されている電子部品のはんだ接続部の信頼性向上を可能とする保護コーティング膜を備えた車載制御装置を提供する。【解決手段】回路基板と、前記回路基板に実装される電子部品と、前記電子部品の端子と前記回路基板とを電気的に接触させるはんだと、前記回路基板の少なくとも一部を保護するコーディング膜と、を備えた車載制御装置において、前記保護コーティング膜は、前記端子と前記はんだとを覆い、125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上である材料からなる。【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車に搭載される車載制御装置に係り、特に電子部品を実装した回路基板に保護コート膜を有した電子制御装置に関する。
従来、自動車に搭載される車載制御装置(ECU:Electronic Control Unit)は、通常、半導体部品等の電子部品が実装された回路基板と、この回路基板を収容する筺体とを含んで構成される。電子部品は、例えば電子部品の端子が、回路基板の配線回路パターンにはんだ付けされ、固定される。筺体は、回路基板を固定するベースと回路基板を覆うようにベースに組みつけられるカバーとからなるものが一般的である。
このような車載制御装置において、近年、スペースの制約による小型化が要求されている。これに伴い回路基板の小型化が要求され、各電子部品の小型化が必要となっている。例えば、回路基板の表面に電子部品の端子を平面的に直接はんだ付け実装する表面実装形の電子部品パッケージは、端子がパッケージの二側面から取り出されるスモールアウトラインパッケージ(Small Outline Package;以下SOPとする)や端子がパッケージの四側面から取り出されるクワッドフラットパッケージ(Quad Flat Package;以下QFPとする)等においては、隣接する端子間の距離が1.27mm以下と狭小化されてきている。特許文献1では車載制御装置の信頼性を向上するために、封止樹脂によりモールドする構造が提案されている。
特開2008−84978号公報
近年、省資源の観点等からエンジンルームを高密度化にして小型化する社会的要望がある。車載制御装置においても、小型化が進められており、それに伴い基板面積や電子部品の小型化も進められている。従来の提案技術では、コネクタ整列板下に配列された電子部品を固定するはんだ部のクラックの発生を抑制する構造であったが、回路基板に実装された電子部品のはんだ接続部の信頼性は十分に確保できないおそれがある。また電子部品の小型化により電子部品の隣接する端子間の距離がさらに狭小化されているため、マイグレーションやウィスカが生じやすくなっている。また自動車駆動時の加熱冷却や環境温度の変化の繰り返しにより、電子部品のはんだ接続部に一定応力が負荷され、この応力によりはんだ中に亀裂が発生・進展することで不良が生じる。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、回路基板に実装されている電子部品のはんだ接続部の信頼性向上を可能とする保護コーティング膜を備えた車載制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係る車載制御装置は、基本的には、電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板が固定されるベースと、前記回路基板を覆うように前記ベースに組みつけられるカバーと、を備える。
そして、前記回路基板に実装される電子部品と、前記電子部品に配置され、電子部品を回路基板の配線パターンに実装するためのはんだ部に保護コーティング膜を備えた車載制御装置において、前記保護コーティング膜は、保護コーティング材から形成され、前記保護コーティング材は125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上であることを特徴としている。
本発明によれば、電子部品を実装した回路基板の広領域に保護コーティング膜を設けることができる。さらに125℃における損失弾性率が1.0×105Pa以上である保護コーティング材を塗布し、保護コーティング膜を形成した場合、自動車駆動時の高温で軟化及び溶融せず、はんだフィレット部に生じる、はんだの亀裂部に保護コーティング材が浸入しないため、電子部品のはんだ接続部の信頼性向上を可能とする保護コーティング膜を備えた車載制御装置を提供することができる。
上記した以外の、課題、構成、及び硬化は以下の実施形態により明らかにされる。
本発明に係る車載制御装置の実施形態の基本構成を示す分解斜視図。 車載制御装置の断面図。 実施例1の車載制御装置の断面図。 実施例1の電子部品の端子部の断面図。 実施例2の電子部品の端子部の断面図。 実施例3の電子部品の端子部の断面図。 実施例4の電子部品の端子部の断面図。 実施例5の電子部品の端子部の断面図。 実施例6の電子部品の断面図。 実施例7の電子部品の断面図。 端子間方向に広がるはんだの変形を表した図である。 はんだの亀裂進展を表す図である。
以下、本発明の実施形態について適宜図面をしながら説明する。
図1〜図12は、本発明に係る車載制御装置の実施形態(実施例1〜7)の説明に供される図であり、各図において、同一構成部分、同一機能部分、あるいは、対応関係にある部分には共通の符号ないし関連した符号が付されている。なお、本発明を理解しやすくするため、図1〜図12において、各部の厚み等(特に保護コーティング膜の膜厚)は誇張して描かれている。
図1は、車載制御装置(ECU;Electronic Control Unit)の主要構成を示す分解斜視図の一例である。図2は図1における車載制御装置の断面図である。図1および図2に示すように、車載制御装置1はICや半導体素子等の電子部品11がはんだにより上下(表裏)両面に実装された回路基板12と、この回路基板12が収容される筐体10とを含んで構成されている。筐体10は、回路基板12が固定されるベース13と回路基板12を覆うようにベース13に組み付けられる下面が開口した箱状ないし蓋状のカバー14とからなっている。
回路基板12の長手方向一端側には、回路基板12と外部とを電気的に接続するためのコネクタ15が取着されている。コネクタ15は、所要本数のピン端子15aと、ピン端子15aが圧入等により挿着される通し孔15cが設けられたハウジング15bとを備えている。このコネクタ15においては、ピン端子15aをハウジング15bの通し孔15cに挿着した後、ピン端子15aの下端部(連結接合部15f)が回路基板12にはんだによりスポットフロー工程等で連結接合される。
ベース13は、カバー14の下面開口を閉鎖するように全体が概略矩形平板状とされている。詳しくは、ベース13は、矩形板状部13aと、この矩形板状部13a上に突設された矩形枠状部13bと、この矩形枠状部13bの四隅に設けられた、回路基板12の座面となる台座部13dと、矩形板状部13aの外周に延設された車両組付固定部13eと、を備えている。車両組付固定部13eは、車載制御装置1を車体ボディに組み付けるためのもので、例えば車体ボディの所定部位にボルト類を螺合させること等により固定されるようになっている。
車載制御装置1の筺体10を構成するベース13とカバー14は、コネクタ15が取着された回路基板12を挟み込んで組み立てられている。より詳しくは、回路基板12は、ベース13の四隅に設けられた台座部13dとカバー14との間に挟持されつつ、締結部材の一例としての止めねじ17で固定されている。
車載制御装置1の筺体10を構成するベース13とカバー14は、コネクタ15が取着された回路基板12を挟み込んで組み立てられている。より詳しくは、回路基板12は、ベース13の四隅に設けられた台座部13dとカバー14との間に挟持されつつ、締結部材の一例としての止めねじ16で固定されている。
ベース13とカバー14は、金属材料もしくは樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。より詳しくは、アルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金もしくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより作製されている。
なお、カバー14には、コネクタ15を介して回路基板12が外部から給電、もしくは外部装置との入、出力信号の授受が行えるようにコネクタ用窓14aが形成されている。
回路基板12には、例えば4個の電子部品11(上面側に3個、下面側に1個)が実装されており、回路基板12に設けられた回路配線は、各電子部品11に接続されるとともに、コネクタ15のピン端子15aにも接続されている。
また、回路基板12における電子部品11が実装されている部分にはサーマルビア(スルーホール)17が設けられている。
回路基板12の上面側に実装された3個の電子部品11のうちの中央に位置する電子部品11の下側には、サーマルビア17が設けられるとともに、ベース13における、サーマルビア17の真下に位置する部位には矩形凸部21が突設されており、回路基板12の下面とベース13の矩形凸部21上面との間には、両者に接触するように高熱伝導層20が介在せしめられている。高熱伝導層20としては、ここでは、接着剤、グリース、放熱シートなどが用いられている。
また、回路基板12の上面側に実装された3個の電子備品11のうちの右側に位置する電子部品11(の本体部分)は、電子部品の端子により回路基板12の上面から浮かせられて取り付けられており、この電子部品11と回路基板12との間には隙間が形成されている。
本実施形態の車載制御装置1においては、回路基板やコネクタピンの内側などの特定の部位に保護コーティング膜30、31、32が形成されている。
この場合、回路基板12には、電子部品11及びコネクタ15が実装された後に、電子部品が実装された面に保護コーティング膜30、31が形成(塗布)され、ベース13及びカバー14が所定寸法形状に作製された後、また、コネクタ15のピン端子15aには、回路基板12側の連結接合部15fからコネクタハウジング15bまでの間の部分に保護コーティング膜32が形成(塗布)される。
塗布方法としては、ハケ塗布、吹付塗装、侵漬塗装等での塗布が好ましいが、塗布する対象物により、静電塗装、カーテン塗装、電着塗装、粉体塗装等でもよい。材料塗布後、乾燥させ塗膜化する方法において、好ましくは自然乾燥、焼付、紫外線硬化等の方法を用いる。この際、保護コーティング膜は、各基材に直接コーティングされることが好ましい。例えば、回路基板において、放熱性を向上する放熱コーティング膜や防湿コーティング膜を備えると、電子部品のはんだ接続部に熱放射コーティング膜や防湿コーティング膜由来の応力が加わり、信頼性が低下する。
なお、図2では保護コーティング膜30、31、32がすべて形成された例を示している。信頼性を向上する観点からは、上記した複数の面に保護コーティング膜を設けることが好ましいが、各基材面の全面に限らず、電子部品の一部、特に電子部品のはんだ接続部の周囲にのみコーティングする構成にしても良い。これにより、コーティングするための塗料使用量の低減を図ることができる。
次に、本実施形態の保護コーティング膜(30、31、32)の具体的な構成について説明する。保護コーティング膜を形成する材料は、125℃における損失弾性率が1.0×105Pa以上または貯蔵弾性率が1.1×106Pa以上であれば特に限定されるわけではないが、有機樹脂を含んでいることが好ましい。
はんだ接続部の信頼性向上のメカニズムを示す。
電子部品が実装された回路基板を、自動車の稼動時と同様の熱衝撃、例えば−40℃と125℃を与えると、はんだのフィレット部22aにはんだ亀裂が発生する。この回路基板に、125℃における損失弾性率が0Paつまり、125℃で軟化及び溶融してしまう熱可塑性樹脂Aを塗布した場合、高温領域125℃で熱可塑性樹脂Aは溶融し、はんだの亀裂部に浸入する。その後、低温になると熱可塑性樹脂Aは損失弾性率が4.0×107Pa、まで増加する。
損失弾性率とは材料の粘度に比例するため、低損失弾性率であると低粘度となり、はんだ接続部の亀裂部に入り込み、コーティング材の損失弾性率が0Paになると材料の塑性変形につながる。一方、はんだは低温時にはんだの亀裂内部方向に収縮する応力が生じる。しかし亀裂内部には熱可塑性樹脂Aが存在するため、この応力がはんだの亀裂先端部に集中し、亀裂が進展する。亀裂進展により、熱可塑性樹脂Aが浸入したことにより余分なはんだが端子の外側方向に押し出される変形が生じる。この繰り返しにより、はんだの亀裂進展がはんだ接続部の断線を引き起こし、押し出されたはんだが成長することで、端子間の導通不良が生じる。
一方、125℃における損失弾性率が1.0×105Pa以上である保護コーティング材を塗布し、保護コーティング膜を形成した場合、125℃以下では溶融しないため、はんだの亀裂部には浸入しない。低温時ではんだが収縮しても、はんだ亀裂部への応力は小さいため、はんだ接続の信頼性が向上する。
また貯蔵弾性率についても同様の議論ができる。125℃における貯蔵弾性率が0Paつまり、125℃で軟化及び溶融してしまう熱可塑性樹脂Aを塗布した場合、高温領域125℃で熱可塑性樹脂Aは溶融し、はんだの亀裂部に浸入する。その後、低温になると熱可塑性樹脂Aは貯蔵弾性率が8.3×108まで増加する。
貯蔵弾性率とは材料の硬さを表しており、低貯蔵弾性率であると材料が軟らかくなり、はんだ接続部の亀裂部に入り込む。一方、はんだは低温時にはんだの亀裂内部方向に収縮する応力が生じる。しかし亀裂内部には熱可塑性樹脂Aが存在するため、この応力がはんだの亀裂先端部に集中し、亀裂が進展する。亀裂進展により、熱可塑性樹脂Aが浸入したことによる余分なはんだが端子の外側方向に押し出される変形を生じる。この繰り返しにより、はんだの亀裂進展がはんだ接続部の断線を引き起こし、押し出されたはんだが成長することで、端子間の導通不良が生じる。
一方、125℃における貯蔵弾性率が1.1×106Pa以上である保護コーティング材を塗布し、保護コーティング膜を形成した場合、125℃以下では溶融しないため、はんだの亀裂部には浸入しない。低温時ではんだが収縮しても、はんだ亀裂部への応力は小さいため、はんだ接続部の信頼性が向上する。
また、各保護コーティング膜(30、31、32)は、例えば回路基板に形成された場合、回路基板の平坦部において、その膜厚は好ましくは、約1μm〜200μmとされ、より好ましくは10μmから100μmとされ、膜厚が100μmよりも厚すぎると、電子部品のはんだ接続部にコーティング膜由来の応力が加わり、信頼性が低下するおそれがあり、10μmより薄いと、電子部品のはんだ接続部の保護機能が低下するおそれがある。
前記有機樹脂としては、従来公知のものを使用でき、125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上もしくは貯蔵弾性率が1.1×106Pa以上であれば特に限定されないが、一例として、合成樹脂や水系エマルション樹脂が挙げられる。合成樹脂としては、フェノール樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、ユリア樹脂、シリコン樹脂、メラミン尿素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂であり、好ましくは安価であるアクリル樹脂である。また水系エマルションとしては、シリコンアクリルエマルション、ウレタンエマルション、アクリルエマルション等がある。
また各保護コーティング膜(30、31、32)を形成する保護コーティング材は充填材を含んでも良い。充填材を含むことにより、125℃における損失弾性率が高損失弾性率化し、電子部品のはんだ接続信頼性が向上する。また125℃における貯蔵弾性率が高貯蔵弾性率化し、電子部品のはんだ接続信頼性が向上する。この場合、充填材としては従来公知なものが使用でき、特に限定されないが窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、ジルコニア、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化リチウム、二酸化珪素等のセラミックス粒子や、銅、ニッケル、銀、鉄等の金属粉体や、炭素材料、樹脂粒子等が挙げられるが、車載制御装置の電子部品が実装された回路基板等の塗布対象物に絶縁性が必要な場合には、保護コーティング膜には絶縁性が求められるため、保護コーティング膜を形成する保護コーティング材にはセラミックス粉末や樹脂粒子等の絶縁性を有する材料を配合することが好適である。
前記充填材を配合する場合、その平均粒子径は特に限定されるわけではないが、200μm以下が好ましい。充填材の平均粒子径が200μmを超えると保護コーティング膜から粒子が脱落し、保護性能が低下するとともに、保護コーティング膜の強度や被塗装体との密着力が低下するおそれがある。
充填材の形状は、従来公知の材料を使用でき、特に限定されないが、球状、フレーク状、針状、直方体、立方体、四面体、六面体、多面体、チューブ状、核部から異なる4軸方向に伸びた三次元針状構造等が挙げられる。
充填材の充填量は、特に限定されないが、充填材を含んだ保護コーティング材を用いて保護コーティング膜を形成した場合の損失弾性率が125℃において1.0×105Paであることが好ましい。もしくは貯蔵弾性率が125℃において1.1×106Paであることが好ましい。
溶媒としては、水及び有機溶剤が挙げられ、特に限定されない。溶媒の選定は、溶剤と充填材、分散材等のほかの材料との組み合わせにおいて最適に決められるものであり、適した溶剤を選定することが望ましい。有機溶剤としてはケトン系、アルコール系、芳香族系等の有機溶剤が上げられる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキセン、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。これらは1種類で用いても、複数併用してもよい。
保護コーティング材は、上記成分の他に必要に応じて、さらに成分を加えてもよい。成分としては、造膜助剤、可塑剤、顔料、シランカップリング剤、粘度調整剤等が挙げられる。上記成分としては、従来のものが使用でき、特に限定されない。
保護コーティング材の塗布方法としては特に限定されず、通常に用いられる塗布方法から、目的に応じて選択することが出来る。具体的には、ハケ塗布、吹付塗装、ロールコータ塗布、侵漬塗布等を挙げることが出来る。熱放射材料塗布後、乾燥させコーティング膜化する方法において、自然乾燥、焼付、紫外線硬化等の方法を用いることができ、塗料性状等によって選択される。
保護コーティング膜の熱機械特性はIR(赤外分光法)やGCMS(ガスクロマトグラフ分析法)等の分析方法によりバインダー樹脂を特定し、保護コーティング膜の断面をSEM−EDX(走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析法)等の元素分析により粒子を特定し、それぞれを配合し、形成された膜を測定する。
損失弾性率は、調整した材料を100μmで成膜化し、フィルム状になったサンプルを長さ30mm、幅0.5mmに切断し試験片とし、粘弾性測定装置を用い、周波数10Hz、測定温度範囲−40℃〜150℃、昇温速度2℃/minで測定する。
次に、車載制御装置の組み立て工程の一例を説明する。
電子部品ははんだにより、回路基板に実装される。コネクタピンをコネクタハウジングに組み付ける工程後、コネクタピンと回路基板がはんだによりスポットフロー工程等で接合される。電子部品及びコネクタが回路基板に実装された後に、保護コーティング材を塗布し、保護コーティング膜を備える。塗布方法としては、ハケ塗布、吹付塗装、侵漬塗装等での塗布が好ましいが、塗布する対象物により、静電塗装、カーテン塗装、電着塗装、粉体塗装等でもよい。保護コーティング材塗布後、乾燥させコーティング膜化する方法において、好ましくは自然乾燥、焼付等の方法を用いる。
カバーは、アルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金若しくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。カバーの形状は底面が開口し、コネクタ部用窓が備えられている。
ベースは、アルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金若しくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。ベースの形状はカバーの底面開口部を閉鎖するように略平板上に形成する。
保護コーティング膜の膜厚は約1μm〜200μmで、好ましくは膜厚が10μm〜100μmである。膜厚が200μmよりも厚すぎると、電子部品のはんだ接続部にコーティング膜由来の応力が加わり、信頼性が低下するおそれがあり、10μmより薄いと、電子部品のはんだ接続部の保護機能が低下するおそれがある。
次に、実施例1〜6を順次詳細に説明する。
実施例1は、図3に示される如くに、電子部品11が実装してある回路基板12の表裏面に保護コーティング膜30、31が形成されている。
実施例1において、保護コーティング膜30、31には、125℃における損失弾性率が3.9×105Pa、貯蔵弾性率が7.0×106Paのアクリル樹脂を用い、回路基板にハケ塗布で、80℃30分の後に160℃60分で加熱乾燥させ、膜厚が40μmになるように塗布した。
図4に示される如くに、電子部品11が回路基板に実装してあり、電子部品とその端子とはんだ接続部と回路基板に保護コーティング膜を形成することで、はんだ接続部の信頼性が向上する。
実施例2は、図5に示される如くに、電子部品11が実装してある回路基板12の表裏面に保護コーティング膜30、31が電子部品の周囲を覆うように形成されている。これにより、電子部品と端子およびはんだ接続に間が保護コーティング材で埋められ、さらにはんだ接続部の信頼性が向上する。
図6に示されるごとく、実施例3では実施例1の構成の電子部品の端子とはんだ接続部に保護コーティング膜を設ける。
図7に示されるごとく、実施例4では実施例2の構成の電子部品の端子とはんだ接続部に保護コーティング膜を設ける。
図8に示されるごとく、実施例5では実施例1の構成の電子部品のはんだ接続部にのみ保護コーティング膜を設ける。以上説明した実施例3,4,5のように、必ずしも電子部品及び端子を全て覆う必要はない。これによりコーティング材の使用量を削減することができる。
実施例6は、図9に示される如くに、端子が電子部品のパッケージから取り出されていない電子部品11が実装してある回路基板12の表裏面に保護コーティング膜30、31が形成されている。
実施例6において、保護コーティング膜30、31には、125℃における損失弾性率が3.9×105MPa、貯蔵弾性率が7.0×106Paのアクリル樹脂を用い、回路基板にハケ塗布で、80℃30分の後に160℃60分で加熱乾燥させ、膜厚が40μmになるように塗布した。電子部品と食んだ接続部と回路基板に保護コーティング膜を形成することで、はんだ接続部の信頼性が向上する。
実施例7は、図10に示される如くに、実施例6の構成のはんだ接続部に保護コーティング膜を設ける。必ずしも電子部品を全て覆う必要はなく、これによりコーティング材の使用量を削減することができる。
(評価方法)
回路基板に鉛フリーはんだを塗布し、ガルウィング形端子(L字型)を有する電子部品を実装し、125℃時の損失弾性率と貯蔵弾性率が異なる保護コーティング膜を設けた場合に信頼性について以下に示す。
はんだ接続部の信頼性評価は評価用基板に各材料をハケで塗布し、硬化したサンプルを熱衝撃試験機にいれ、−40℃〜125℃、1サイクル60分の条件下で2000サイクル実施した。2000サイクル終了時にX線透視装置と、はんだ接続部の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。
(評価材料)
(比較材料)
・熱可塑性樹脂A
・熱可塑性樹脂B
・熱可塑性樹脂C
(実施材料)
・熱可塑性樹脂B+ナノシリカ(粒径12μm)
・熱硬化性樹脂
・熱硬化性樹脂+ナノシリカ(粒径12μm)10W%含有
・熱硬化性樹脂+ナノシリカ(粒径12μm)5W%含有
(評価項目)
はんだ変形発生割合:電子部品の全端子46本中に対し、端子間方向にはんだ変形が生じている端子本数
はんだ変形量:熱衝撃試験初期の隣接する端子間距離を100としたとき、2000サイクル終了時の端子間方向に広がるはんだ変形量の割合(図11参照)
はんだ亀裂進展:はんだ接続部の断面を観察したときの、はんだの亀裂進展率(図12参照)
実施例1に比較材料A、B、Cと実施材料の損失弾性率と貯蔵弾性率とはんだ接続部のはんだ変形発生割合、はんだ変形量、はんだ亀裂進展割合を示す。表1の結果から、本実施例の構成である、125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上もしくは貯蔵弾性率が1.1×106Pa以上である保護コーティング材から形成される保護コーティング膜を備えることで車載制御装置の信頼性が向上する。






Figure 2017050399
1 車載制御装置
11 電子部品
12 回路基板
13 ベース
14 カバー
15 コネクタ
16 台座部
17 ネジ
18 車両搭載固定部
19 サーマルビア
22 はんだ
30、31、32 保護コーティング膜
41 コネクタピン

Claims (7)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に実装される電子部品と、
    前記電子部品の端子と前記回路基板とを電気的に接触させるはんだと、
    前記回路基板の少なくとも一部を保護するコーディング膜と、を備えた車載制御装置において、
    前記保護コーティング膜は、前記端子と前記はんだとを覆い、
    125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上である材料からなることを特徴とする車載制御装置。
  2. 請求項1記載の車載制御装置において、
    前記電子部品の一辺から複数の端子が延伸し、前記複数の端子がL型形状であることを特徴とする車載制御装置。
  3. 請求項1または2いずれか一項記載の車載制御装置において、
    前記保護コーティング膜を形成する材料は、充填材を含み、
    前記充填材により、前記保護コーティング膜の材料が125℃において損失弾性率が1.0×105Pa以上であることを特徴とする車載制御装置。
  4. 回路基板と、
    前記回路基板に実装される電子部品と、
    前記電子部品の端子と前記回路基板とを電気的に接触させるはんだと、
    前記回路基板の少なくとも一部を保護するコーディング膜と、を備えた車載制御装置において、
    前記保護コーティング膜は、前記端子と前記はんだとを覆い、
    125℃において貯蔵弾性率が1.1×106Pa以上である材料からなることを特徴とする車載制御装置。
  5. 請求項1から4いずれか一項記載の車載制御装置において、
    前記保護コーティング膜の膜厚は、回路基板の平坦部で1μm〜200μmとされていることを特徴とする請求項1から3の車載制御装置。
  6. 請求項1から4いずれか一項記載車載制御装置において、
    前記保護コーティング膜の膜厚は、回路基板の平坦部で20μm〜100μmとされていることを特徴とする車載制御装置。
  7. 請求項1または2いずれか一項記載の車載制御装置において、
    前記車載電子部品は複数の端子を備え、
    前記保護コーティング膜は前記複数の端子と、前記複数の端子と前記回路基板とを各々接続するはんだと、を覆うことを特徴とする車載制御装置。
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