JP6735248B2 - 車載制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に搭載されるECU(Electronic Control Unit)などの車載制御装置に係り、特に電子部品を実装した回路基板に熱放射性コーティング膜を有した電子制御装置の放熱構造に関する。
従来、自動車に搭載される車載制御装置(ECU)は、通常、半導体素子等の発熱部品を含む電子部品が実装された回路基板と、この回路基板を収容する筐体とを含んで構成される。電子部品は、例えば電子部品の端子が、回路基板の配線回路パターンにはんだ等の接合部材をつけ、固定される。筐体は、回路基板を固定するベースと回路基板を覆うようにベースに組み付けられるカバーとからなるものが一般的である。
このような車載制御装置において、近年、スペースの制約による小型化と、多機能化に伴い、発熱量が増加する傾向にある。特許文献1では電子部品(発熱素子)で発生した熱を筐体へと移動させ、筐体の外面から大気中へと放熱する目的で、筐体に表面処理を施す放熱技術が提案されている。
また特許文献2にあるように、セラミックス粒子を含む塗料で発熱部品の表面に塗膜を形成する放熱方法が知られている。
特開2004−304200号公報 特開2013−144746号公報
近年、省資源の観点等よりエンジンルームを高密度化にして小型化する社会的要請がある。車載制御装置においても、小型化が進められており、それに伴い基板面積の小型化や電子部品の集約化で発熱密度が増加するため、放熱性のより一層の向上が要望されている。
従来の提案技術では、筐体表面に施された表面処理で、発熱素子から熱を吸収する構造であったが、回路基板及び発熱素子から筐体への熱移動量が小さく十分に行われないおそれがあった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電子部品及び回路基板から筐体(ベース及びカバー)への熱移動量を効果的に増大させることのできる、放熱性に優れた車載制御装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に係る車載制御装置は、基本的に電子部品がはんだ等の接合部材により実装された回路基板と、前記回路基板が固定されるベースと、前記回路基板を覆うように前記ベースに組み付けられるカバーと、を備える。
そして、電子部品(発熱素子)の端子部の上部及び周囲に熱放射性コーティング膜が厚膜で形成されることを特徴としている。また電子部品の端子部に形成された熱放射性コーティング膜は、電子部品の端子により凹凸形状が形成されることを特徴としている。
本発明によれば、低放射率である、電子部品の端子やはんだ等の電子部品の端子と回路基板を接合する部材を高放射率化し、さらに高放射率な表面積を増大するため、電子部品及び回路基板から筐体への熱移動量を増大させることができる。そのため、車載制御装置の放熱性を向上させることができ、これによって、電子部品(発熱素子)をはじめとする車載制御装置の筐体内の温度を低く抑えることができ、装置の信頼性が増す。
上記した以外の、課題、構成、及び効果は、以下の実態形態により明らかにされる。
電子部品電子部品からの発熱を効率よく放熱することが可能な熱放射性コーティング膜を備えた車載制御装置を提供することができる。
本発明に係る車載制御装置の実態形態の基本構成を示す分解斜視図。 実施例1の説明に供される車載制御装置の断面図。 電子部品の端子部の断面図。 実施例1の電子部品の端子部の断面図。 実施例2の電子部品の端子部の断面図。 実施例3の電子部品の端子部の断面図。 実施例4の電子部品の端子部の断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図7は本発明に係る車載制御装置1の実施形態(実施例1〜4)の説明に供される図であり、各図において、同一構成部分、同一機能部分、あるいは、対応関係にある部分には共通の符号ないし関連した記号が付されている。なお、本発明を理解しやすくするため、図1〜図7おいて、各部の厚み等(特に熱放射性コーティング材の膜厚)は誇張して描かれている。
図1は、車載制御装置1(ECU;Electronic Control Unit)の主要構成を示す分解斜視図の一例である。図2は図1における車載制御装置1の断面図である。図1および図2に示すように、車載制御装置1はICや半導体素子等の電子部品11がはんだにより上下(裏表)両面に実装された回路基板12と、この回路基板12が収容される筐体とを含んで構成されている。筐体は、回路基板12が固定されるベース13と回路基板12を覆うようにベース13に組み付けられる下面が開口した箱状ないし蓋状のカバー14からなっている。
回路基板12の名が手方向一端側には、回路基板12と外部とを電気的に接続するためのコネクタ15が取着されている。コネクタ15は、所要本数のピン端子()と、ピン端子が圧入等により挿着される通し孔が設けられたハウジングとを備えている。このコネクタ15においては、ピン端子をハウジングの通し孔に挿着した後、ピン端子の下端部(連結接合部)が回路基板12にはんだによりスポットフロー工程で連結結合される。
ベース13は、カバー14の下面開口を閉鎖するように全体が概略短形平板状とされている。詳しくは、ベース13は、短形板状部と、この短形板状部に突設された短形枠状部と、この短形枠状部の四隅に設けられた、回路基板12の座面となる台座部16と、短形板状部の外周に延設された車両組付固定部と、を備えている。車両組付固定部は、車載制御装置1を車体ボディに組み付けるためのもので、例えば車体ボディの所定部位にボルト類を螺合させること等により固定されるようになっている。
車載制御装置1の筐体を構成するベース13とカバー14は、コネクタ15が取着された回路基板12を挟み込んで組み立てられている。より詳しくは、回路基板12は、ベース13の四隅に設けられた台座部16とカバー14との間に挟持されつつ、締結部材の一例として止めネジ17で固定されている。
ベース13とカバー14は、金属材料もしくは樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。より詳しくは、アルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金もしくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより作製されている。
なお、カバー14には、コネクタ15を介して回路基板12が外部から給電、もしくは外部装置との入、出力信号の授受が行えるようにコネクタ15用窓が形成されている。
回路基板12には、例えば4個の電子部品11(上面側に3個、下面側に1個)が実装されており、回路基板12に設けられた回路配線は、各電子部品11に接続されるとともに、コネクタ15のピン端子にも接続されている。
また、回路基板12における電子部品11が実装されている部分にはサーマルビア19(スルホール)が設けられている。
回路基板12の上面側に実装された3個の電子部品11のうちの中央に位置する電子部品11の下側には、サーマルビア19が設けられるとともに、ベース13における、サーマルビア19の真下に位置する部位には短形凸が突設されており、回路基板12の下面とベース13の短形凸部上面との間には、両者に接触するように高熱伝導層が介在せしめられている。高熱伝導層としては、ここでは、接着剤、グリース、放熱シートなどが用いられている。
また、回路基板12の上面側に実装された3個の電子部品のうち右側に位置する電子部品11(の本体部分)は、電子部品11の端子により回路基板12の上面から浮かせられ取り付けられており、この電子部品11と回路基板12との間には隙間が形成されている。
本実施形態の車載制御装置1においては、回路基板12やコネクタ15ピンの内側などの特定の部位に熱放射性コーティング膜30、31、32が形成されている。
この場合、回路基板12には、電子部品11及びコネクタ15が実装された後に、電子部品11が実装された面に熱放射性コーティング膜30、31、32が形成(塗布)さて、ベース13及びカバー14が所定寸法形状に作製された後、また、コネクタ15のピン端子には、回路基板12側の連結接合部からコネクタ15ハウジングまでの間の部分に保護コーティング膜が形成(塗布)される。
塗布方法としては、ハケ塗布、吹付塗装、浸漬塗装等での塗布が好ましいが、塗布する対象物により、静電塗装、カーテン塗装、電着塗装、粉体塗装等でもよい。材料塗布後、乾燥させ塗膜化する方法において、好ましくは自然乾燥、焼付、紫外線硬化等の方法を用いる。この際、熱放射性コーティング膜30、31、32は、各基材に直接コーティングされることが好ましい。例えば、回路基板12において、防湿コーティング材等の表面した後に熱放射性コーティング膜30、31、32を形成すると、回路基板12表面と熱放射性コーティング膜30、31、32の表面間は膜厚になり、防湿コーティング膜が熱抵抗となり、熱移動量が小さくなり、放熱性が低下する。
なお、図2では熱放射性コーティング膜30、31、32がすべて形成された例を示している。放熱性を向上する観点からは、上記した複数の面に熱放射性コーティング材を設けることが好ましいが、各基材面の全面に限らず、電子部品11の一部、特に低放射率である電子部品1の端子13部及びはんだ等の回路基板12との接合するための接合部材の周囲にのみコーティング材を構成する構成にしても良い。これにより、コーティングするための塗料使用量の低減を図ることができる。
次に、本実施形態の熱放射性コーティング膜30、31、32の具体的な構成について説明する。図3は熱放射性コーティング膜30を備えた電子部品の端子13の構造を示す概念図である。回路基板12、電子部品の端子13、はんだ等の接続材料に熱放射性コーティング膜30が形成されている。電子部品の2つの端子13の間は、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を有することを特徴とする。熱放射性コーティング膜30をこのような形状にすることで、高放射率の表面積が増加し、発熱部から筐体への熱移動量を増加することができる。
熱放射性コーティング膜30を形成する材料は、熱放射性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、有機樹脂と無機粒子からなる複合材料が最も好ましい。この場合、無機粒子としては、従来公知のものを使用でき、特に限定されないが、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、ジルコニア、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化リチウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、二酸化珪素等のセラミックス粉末や、銅、ニッケル、鉄、銀等の金属粉体や、炭素材料等が好ましい例として挙げられ、これらから少なくとも一種を配合することが望ましい。
特に電子部品11が実装された回路基板12には絶縁性が必要なため、熱放射性コーティング膜30には絶縁性が求められる。そのため、熱放射性コーティング膜30を形成する熱放射性コーティング時亜にはセラミックス粉末等の絶縁性を有する材料を配合することが好適である。無機材料の粒子形状は、従来公知のものを使用でき、特に限定されないが、球状、フレーク状、針状、直方体、立方体、四面体、六面体、多面体、筒状、チューブ状、核部から異なる4軸方向に伸びた三次元針状構造等が挙げられる。高熱放射性を有する粒子が二種類以上配合されている場合は、1200〜500cm−1の赤外吸収領域おいて吸光度0.5以上で重複していない組み合わせが好ましい。広領域の波長で電磁波を放出でき、熱放射性能が向上する。前記無機粒子を配合する場合、その平均粒子径は、特に限定されないが、0.001〜200μmとされる。平均粒子径が大きすぎる(200μmを超える)と、塗膜厚が厚くなり熱放射性の低下を招くとともに、塗膜の強度や被塗布体の接着強度及び密着力が低下する恐れがある。また、平均粒子径が小さすぎる(0.001μm未満)と、粒子とバインダーとの界面が増加し、熱放射性能が低下する嫌いがある。
前記有機樹脂として従来公知なものが使用でき、特に限定されないが、一例として合成樹脂や水系エマルション樹脂が挙げられる。合成樹脂としては、フェノール樹脂、アルキド樹脂、メラミン尿素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂であり、好ましくは安価であるアクリル樹脂である。また水系エマルションとしては、シリコンアクリルエマルション、ウレタンエマルション、アクリルエマルション等がある。また前記有機樹脂は、125℃において損失弾性率が1.0×10Pa以上もしくは貯蔵弾性率が1.1×10Pa以上が好ましい。これは、電子部品11が実装された回路基板12を、自動車の稼動時と同様の熱衝撃、例えば−40℃と125℃を与えると、はんだ等の接続材料のフィレット部に亀裂が発生するが、高温領域125℃で熱放射性コーティング材が溶融し、接続材料の亀裂部に浸入することを防ぎ、信頼性が向上する。
溶媒としては、水及び有機溶剤が挙げられ、特に限定されない。溶媒の選定は、溶剤と充填材、分散材等のほかの材料との組み合わせにおいて最適に決められるものであり、適した溶剤を選定することが望ましい。有機溶剤としてはケトン系、アルコール系、芳香族系等の有機溶剤が上げられる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキセン、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。これらは1種類で用いても、複数併用してもよい。
熱放射性コーティング材は、上記成分の他に必要に応じて、さらに成分を加えてもよい。成分としては、溶媒、造膜助剤、可塑剤、顔料、シランカップリング剤、粘度調整剤等が挙げられる。上記成分としては、従来のものが使用でき、特に限定されない。
熱放射性コーティング材の塗布方法としては、特に限定されず、通常に用いられる塗布方法から、目的に応じて選択することが出来る。具体的には、ハケ塗布、吹付塗装、ロールコータ塗布、侵漬塗布等を挙げることが出来る。熱放射材料塗布後、乾燥させコーティング膜化する方法において、自然乾燥、焼付、紫外線硬化等の方法を用いることができ、塗料性状等によって選択される。
また、熱放射性コーティング膜30の電子部品11が実装されていない平坦部の平均膜厚は、目的に応じて選択されることができるが、200μm以下であることが好ましく、1μm〜200μmであることがより好ましい。コーティング膜が200μm以上の場合、コーティング膜が断熱層となり、放熱性を低下する恐れがある。また、1μm以下の場合、放熱効果が十分に発揮されない恐れがある。また、熱放射性コーティング膜30は、熱放射性の観点から、波長領域2.5μm〜20μmにおける各波長に対する熱放射率が0.8以上であることが好ましく、1に近いほどさらに好ましい。
熱放射性は、IR(赤外分光法)やGCMS(ガスクロマトグラフ分析法)等の分析方法によりバインダー樹脂を特定し、熱放射性コーティング膜30の断面をSEM−EDX(走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析法)等の元素分析により粒子を特定し、それぞれを配合し、形成された膜の放射率を放射率測定する。
放射率測定方法は、調合した材料を大きさ100mm×100mm、厚さ1mmのアルミニウム板にアプリコーターを用いて膜厚を変化させ塗布した後、硬化したサンプルを京都電子工業製D and S AERDを用いて、室温下で放射率を測定した。
熱放射性コーティング膜30の硬度測定方法は、調合した材料を大きさ100mm×100mm、厚さ1mmのアルミニウム板にアプリコーターを用いて膜厚を30μmで塗布した後、硬化したサンプルを27℃で薄膜硬度計(ナノインデンター)を用い、押し込み硬さを測定した。
熱放射性コーティング材の粘度測定方法は、回転式粘度計を用い、室温下で測定した。
次に、車載制御装置1の組み立て工程の一例を説明する。
電子部品11ははんだ等の接合部材により、回路基板12に実装される。コネクタ15ピンをコネクタ15ハウジングに組み付ける工程後、コネクタ15ピンと回路基板12がはんだによりスポットフロー工程で接合される。電子部品11及びコネクタ15が回路基板12に実装された後に、熱放射性コーティング材を塗布し、熱放射性コーティング膜30を備える。塗布法法としては、ハケ塗装、吹付塗装、浸漬塗装等での塗布が好ましいが、塗布する対象物により、静電塗装、カーテン塗装、電着塗装、粉体塗装等でもよい。熱放射性コーティング材塗布後、乾燥させコーティング膜化する方法として、好ましくは自然乾燥、焼付等の方法を用いる。
カバー14は、アルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金若しくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂材料を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。カバー14の形状は底面が開口し、コネクタ15部用窓が備えられている。
ベース13はアルミニウム、マグネシウム、鉄などを主成分とする合金若しくはポリブチレンテレフタレートなどの樹脂を用いた鋳造、プレス又は切削加工などにより製造される。ベース13の形状はカバー14の底面開口部を閉鎖するように略平板上に形成する。
熱放射性コーティング膜30の膜厚は回路基板12の電子部品11が実装されていない平坦部において、約1μm〜200μmで、好ましくは膜厚が10μm〜150μmである。膜厚が200μmよりも厚すぎると、吸収した熱を遮断し、1μmより薄すぎると熱放射性能が低下する。
電子部品の端子13上を覆う熱放射性コーティング膜30の膜厚は、10μm〜200μmで、好ましくは30μm〜150μmである。膜厚が150μmより厚すぎると吸収した熱を遮断し、10μmより薄すぎると熱放射性能が低下する。そのため発熱体などの高温部から筐体外への熱移動量が低減する。電子部品の2つの端子13の間の中央部を覆う熱放射性コーティング膜30の膜厚は、約1μm〜200μmで、好ましくは膜厚が70μm〜150μmである。特にガラスエポキシ基板等の樹脂材料を含浸した回路基板12は、放射率が0.6以上のものが多いため、熱放射性コーティング膜30の膜厚を70μm以上にすることで放射率が向上し、発熱体などの高温部から筐体外への熱移動量が増大する。
また電子部品の端子13部において、2つの端子13の間では、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を形成することが好ましい。これにより、高放射率である熱放射性コーティング膜30の表面積が増加するため、発熱体などの高温部から筐体外への熱移動量が増加する。
以下、実施例を用いて詳細に説明する。しかし本発明は、以下の実施例に記載された内容に限定されるものではない。
実施例1は、図2に示される如くに、電子部品11が実装してある回路基板12の表裏面に放射性コーティング膜が形成されている。
図4に示されるが如くに、電子部品の端子13上の熱放射性コーティング膜30の膜厚は10μm、2つの端子13間の中央部の膜厚は70μm以下で形成する。また2つの端子13の間では、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を形成する。これにより、電子部品11の端子13上が高放射率化し、表面積が増加するため、放熱性が向上する。
実施例2は 図5に示されるが如く、電子部品の端子13上の熱放射性コーティング膜30の膜厚は10μm、2つの端子13間の中央部の膜厚は70μm以上で形成する。また2つの端子13の間では、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を形成する。これにより、電子部品の端子13上と端子13間が高放射率化し、表面積が増加するため、放熱性が向上する。
実施例3は、図6に示される如くに、電子部品の端子13上の熱放射性コーティング膜30の膜厚が10μm〜150μm、2つの端子13間の中央部の膜厚は70μm以下で形成する。また2つの端子13の間では、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を形成する。これにより、電子部品の端子13上が高放射率化し、表面積が増加するため、放熱性が向上する。
実施例4は、図7に示される如くに、電子部品の端子13上の熱放射性コーティング膜30の膜厚が10μm〜150μm、2つの端子13間の中央部の膜厚は70μm以上で形成する。また2つの端子13の間では、端子13上に設けられた熱放射性コーティング膜30の頂点部よりも低くなる凹形状を形成する。これにより、電子部品の端子13上と端子13間が高放射率化し、表面積が増加するため、放熱性が向上する。
(評価材料)
(比較材料)
・樹脂A:粘度60mPa・s
(実施材料)
・熱硬化性樹脂+ナノシリカ(粒径12nm)5W%含有:粘度90mPa・s
(評価方法)
放熱評価方法は次の通りである。
面状発熱体ポリイミドヒーターFL−HEATNo.6(シンワ測定株式会社)をアルミ板(50mm×80mm、t:2mm)で挟む。アルミ板の表面に熱電対をアルミ板用はんだで接着する。アルミ板表面に調合した試料を塗布し、60℃30分で加熱乾燥させ、膜厚を変化させ塗布した。試料を25℃に設定した恒温槽中央に静置し、ヒーターに6Wを印加し、アルミ板表面の温度変化を測定した。ヒーターは一定の熱量を発生しているので、熱放射材料の放熱効果が高いほど、ヒーターの温度もしくはアルミ板表面温度は低下する。すなわち、ヒーターの温度もしくはアルミ板表面温度が低くなるほど放熱効果が高いといえる。
放射率測定方法は、調合した材料を大きさ100mm×100mm、厚さ1mmのアルミニウム板にアプリコーターを用いて膜厚を変化させ塗布した後、硬化したサンプルを京都電子工業製D and S AERDを用いて、室温下で放射率を測定した。
比較材料と実施材料の膜厚と放射率を表1に示す。膜厚0μmの放射率は、アルミニウム板の放射率を示す。表1の結果から、本実施材料を厚膜化することで、より高放射率化する。
比較材料と実施材料の膜厚と放熱効果を表2に示す。「−」は電子部品の端子13上でコーティング膜を厚膜化できないため、測定不可を示す。表2の結果から、本実施材料を圧膜化することで放熱性が向上する。
Figure 0006735248
Figure 0006735248
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 車載制御装置
11 電子部品
12 回路基板
13 ベース
14 カバー
15 コネクタ
16 台座部
17 ネジ
18 車両搭載固定部
19 サーマルビア
22 接続部材
23 電子部品の端子
30、31、32 熱放射性コーティング膜

Claims (2)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に実装される電子部品と、
    前記電子部品の端子と前記回路基板とを接続する接続部材と、
    記回路基板及び端子を直接覆う熱放射性コーティング膜と、
    を有する車載制御装置において、
    前記電子部品が実装されていない前記回路基板の平坦部を覆う前記熱放射性コーティング膜の厚みを70μm以上かつ150μm以下とし、
    前記端子上を覆う前記熱放射性コーティング膜の厚みを70μm以上かつ150μm以下とし、
    前記熱放射性コーティング膜は、2つの前記端子の間では前記端子の頂点よりも低くなる凹形状となり、2つの前記端子の間の中央部では厚みを70μm以上かつ150μm以下とし、
    前記熱放射性コーティング膜は、有機樹脂とナノシリカを含む無機粒子とを材料として、厚みを70μm以上かつ150μm以下としたときの放射率が室温下で0.85以上かつ0.92以下であり、
    前記熱放射性コーティング膜を形成する熱放射性コーティング材は、前記回路基板に塗布時の粘度が90mPa・sであることを特徴とする車載制御装置。
  2. 請求項1に記載の車載制御装置において、
    前記熱放射性コーティング膜の硬さは5.5N/mm以上であることを特徴とする車載制御装置。
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