JP2008251950A - 配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線基板表面の放熱性を向上させ、電子部品の温度上昇を抑制することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成する為本発明は、絶縁基材6と、この絶縁基材6上に形成された導体パターン7とを備えた配線基板5において、この配線基板5は、導体パターン7が形成された面の一部または全部を被覆する第一熱放射層8を有し、この第一熱放射層8は、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料からなるものとした。これにより本発明は、配線基板5表面において、熱を遠赤外線として配線基板5外部へと放射することができ、結果として配線基板5表面の放熱性を向上させ、電子部品9の温度上昇を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は片面、両面、多層の各種配線基板に関する。
図8に示すように、従来の配線基板1は、絶縁基材2と、この絶縁基材2上に形成された導体パターン3とを備えている。そしてこの導体パターン3上には半導体などの電子部品4が実装される。
近年、これらの電子部品4は、高性能化に伴い消費電力が増え、発熱量が増大する傾向にある。
特開2007−35716号公報
上記従来の構成では、実装した電子部品4が高温になって、破損または誤作動することがあった。
それは、配線基板1の表面温度が上昇し、電子部品4の熱を効率よく拡散することができないためであった。
すなわち、電子部品4から発生した熱は、導体パターン3に伝わるが、この導体パターン3の熱放射性は低く、一方で、絶縁基材2の熱伝導性は一般に低いため、配線基板1の表面は徐々に温度が上昇し、結果として電子部品4が高温になってしまうのである。
そこで本発明は、配線基板表面の放熱性を向上させ、電子部品の温度上昇を抑制することを目的とする。
この目的を達成するため本発明の配線基板は、導体パターンが形成された面の一部または全部を被覆する第一熱放射層を有し、この第一熱放射層は、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料からなるものとした。
これにより本発明は、配線基板表面の放熱性を向上させ、電子部品の温度上昇を抑制することが出来る。
その理由は、配線基板の導体パターンを形成した面に、上記条件を満たす第一熱放射層を形成したためである。
これにより本発明は、配線基板表面において、熱を遠赤外線として配線基板外部へと放射することができる。
そしてその結果、配線基板表面の放熱性を向上させ、電子部品の温度上昇を抑制することが出来るのである。
(実施の形態1)
図1に示すように、本実施の形態における配線基板5は、絶縁基材6と、この絶縁基材6上面に形成された導体パターン7と、この導体パターン7および絶縁基材6の表面を覆う第一熱放射層8とを備えた片面の配線基板5である。
そしてこの第一熱放射層8は、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの温度の場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの遠赤外線(電磁波)の放射率が0.8以上の材料で形成されており、この材料には、同条件において、波長λの遠赤外線の放射率が0.9以上の絶縁体もしくは半導体が含まれている。
なお、ある温度の物体から放射される電磁波のスペクトルは一定であり、その放射強度が最大になる波長λを、ウィーンの変位式に基づいて近似的に求めると、λ=0.002898/T[K]となる。
ここで、配線基板5の温度は室温約20℃(293K)から、発熱部品の熱を受け200℃(473K)程度まで上昇すると考えられる。
したがって、第一熱放射層8を、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの温度の場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λ(λ=9.9μm〜6.1μm)の電磁波の放射率が0.8以上の材料で形成したということは、20℃〜200℃に上昇した配線基板5の熱を、効率よく遠赤外線として放出することができることを意味している。
また本実施の形態では、配線基板5上には発熱性の高い半導体素子などの電子部品9が半田付けされており、半田付けする部分を除き、その外周から配線基板5の上面(素子実装面)の略全域に第一熱放射層8が形成されている。
以下本実施の形態における配線基板5の材料を説明する。
絶縁基材6としては、酸化アルミなどの無機フィラを5Vol%〜60Vol%程度含有させたエポキシ樹脂を、ガラスクロスに含浸させたプリプレグ(ガラスエポキシ基材)を用いた。またこの絶縁基材6の厚みは0.9mmとした。
導体パターン7としては、厚み約0.1mmの銅箔を用い、この銅箔は絶縁基材6上に接着されている。銅箔を用いると、エッチング等により微細な回路パターンを容易に形成できる。特に銅箔はコストも安く、電気伝導性も高いため好ましい。
第一熱放射層8としては、エポキシ系あるいはアクリル系等の樹脂等に、平均粒径1.0μmの炭化珪素粉末を20vol%以上60vol%以下程度に混練したものを用いた。また炭化珪素粉末の平均粒径は0.2μm以上20μm以下程度の範囲であれば、所望の放射率や粘度、感光性が得られるよう、適宜調整することができる。
さらに本実施の形態では、第一熱放射層8および絶縁基材6ともに熱伝導率が1.0W/mK以上とした。
なお、本実施の形態では、絶縁基材6としてガラスエポキシを用いたが、その他種々の樹脂単体、あるいは樹脂と補強材の混合物、またはセラミック等を用いることもできる。
樹脂としては、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等、熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂やフェノール樹脂、イソシアネート樹脂を用いる場合は、絶縁基材6の耐熱性をあげることができる。
また本実施の形態では、補強材として酸化アルミからなる無機フィラとガラスクロスを用いたが、その他シリカや窒化アルミ、窒化硼素、窒化珪素、水酸化アルミ等からなるフィラ形状のものや、アルミナクロス、炭素繊維やアラミドクロスアラミド不織布といった構造体を用いることで、強度の向上が図れる。
さらに上記補強材以外にも、分散剤、着色剤、カップリング剤又は離型剤を含んでいてもよい。
絶縁基材6がセラミックの場合は、酸化アルミや窒化珪素、窒化アルミといった材料を用いることができる。
第一熱放射層8としては、本実施の形態では、エポキシ系あるいはアクリル系等の樹脂にフィラとして炭化珪素粉末を混練したものを用いたが、その他後述の材料を用いることができる。
例えば樹脂としては、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等、熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
光硬化性の樹脂は露光−現像といったフォトレジスト工程やスクリーン印刷等の方法を用いれば、所望のパターンに形成することができる。
フィラとしては物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの温度の場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が0.9以上の材料が望ましい。また本実施の形態では、第一熱放射層8を導体パターン7間にも形成しているため、この第一熱放射層8は絶縁体あるいは半導体であることが必要であり、半導体の場合は、含有率が40vol%以上と多い場合、絶縁処理しておくことが望ましい。
したがって、本実施の形態に適したフィラとしては、ガラス、セラミック、炭化物、窒化物や、二酸化チタン等の導電体でない金属酸化物等があげられる。
また、フィラの粒径を小さくすることで、表面積を増やすことができるため、平均粒径としては20μm以下が望ましい。またフィラは20μm以下の範囲で、所望の放射率や粘度、感光性が得られるよう、適宜調整する。また粒径の異なるフィラを組み合わせれば、高濃度で含有させることができる。
なお、絶縁基材6及び導体パターン7は多層に形成されていてもよく、層間をスルーホールやメッキ、導体ペースト等で接続されたビルドアップ基板等の多層基板を用いてもよい。その際、熱放射層1を両面に形成することで更に放射効率を高めることができる。
以下本実施の形態における配線基板5の製造方法例を述べる。
はじめに、上述の未硬化の絶縁基材6(プリプレグ)の全面に導体パターン7となる銅箔を積層し、熱プレス機で加熱・加圧し硬化する。
次に銅箔の上にレジストを積層し、露光・現像した後、エッチングにより導体パターン7を形成する。
その後導体パターン7上のレジストを除去し、絶縁基材6および導体パターン7上を、第一熱放射層8となるフィラ入り樹脂で被覆する。
次に、このフィラ入り樹脂を露光・現像し、半田付け部分など、第一熱放射層8の不要な部分は除去する。なお、熱放射層の形成は印刷等の方法を用いてもよい。
このようにして本実施の形態の配線基板5を形成することができる。
以下に本実施の形態における効果を説明する。
まず、本実施の形態では、配線基板5表面(部品実装面)の放熱性を向上させ、実装した電子部品9の温度上昇を抑制することが出来る。
それは配線基板5上の、導体パターン7が形成された面に、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの温度の場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が0.8以上の材料からなる第一熱放射層8を形成したためである。その理由を以下に詳細に説明する。
すなわち、実装した電子部品9から発生した熱は、空気を介した対流や、放射(輻射)、配線基板5への熱伝導等により拡散される。この中で、熱伝導による熱の伝搬が最も効率が高い。したがって、電子部品9の熱は、比較的すみやかに導体パターン7に伝わることになる。
しかし従来、この導体パターン7の熱放射性は低く、一方で、絶縁基材6の熱伝導性は一般に低いため、配線基板5の表面は徐々に温度が上昇し、結果として電子部品9を効率よく放熱することができず、高温になってしまうという問題があった。そして高温になった電子部品9は、誤作動を起こしたり、半導体素子などの場合は破損したりするおそれもあった。
それに対し本実施の形態では、配線基板5の部品実装面に、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの温度の場合に、高効率(放射率0.8以上)で波長λ=0.002898/Tの遠赤外線を放射する第一熱放射層8を形成している。
したがって、一般に室温(20℃)〜200℃程度まで昇温する配線基板5表面において、その熱を遠赤外線として配線基板5外部へと放射することができる。そしてその結果、配線基板5表面の放熱性を向上させ、電子部品9の温度上昇を抑制することが出来るのである。
なお、導体パターン7の熱放射性が一般的に低いのは、導体パターン7が入射エネルギーを反射しやすい金属で形成されているためである。
すなわち、物体表面に入射した放射エネルギーは物体に吸収されるか(吸収率α)、表面で反射されるか(反射率ρ)、あるいは物体を透過するか(透過率τ)に分かれるため、入射したエネルギーを1とするとα+ρ+τ=1となる。ここで放射率と吸収率は等しいため、ε=αの法則が成り立ち (キルヒホッフの法則)、前述の式よりε+ρ+τ=1が成立する。
したがって、たとえば、金属からなる導体パターン7は、光は透過しないので透過率τは0.1程度と小さいものの、反射率ρが0.9程度と大きくなり、放射率は一般に小さくなるのである。また、樹脂は相対的に放射率が大きいものが多いが、既存のソルダーレジストのみでは十分な放熱を得ることは難しい。それは、既存のソルダーレジストがパターニング性や密着性を中心に設計されており、放射率を高くするためには、適切な材料・粒径のフィラを含有する新規な発想が必要である為である。
また本実施の形態では、この第一熱放射層8は、半田付けする部分を除き、その半田付け部分の外周に形成されている。したがって、電子部品9の実装時に、半田が配線基板5上に不必要に広がるのを抑制することができソルダーレジストの機能を有する。
なお、本実施の形態では、生産工数および材料費削減のため、第一熱放射層8がソルダーレジストの機能を有しているが、第一熱放射層8上にソルダーレジスト(樹脂層)を形成するもしくは、ソルダーレジスト上に第一熱放射層8を形成してもよい。この場合は、放射した遠赤外線をソルダーレジストが反射するのを低減するため、ソルダーレジストは、第一熱放射層8が放射した遠赤外線(波長6.1μm〜9.9μm)の反射率が平均して10%以下、同波長の透過率が平均して90%以上の材料を用いて形成することが望ましい。
また本実施の形態では、配線基板5の部品実装面における略全域(半田付け部分を除く)に第一熱放射層8が形成されている。したがって、放熱面積を最大限とることができ、放熱性向上に寄与する。
また本実施の形態では、第一熱放射層8に半導体粒子を20vol%以上60vol%以下混練したことにより、樹脂の粘性を過剰に上昇させることなく、また感光性樹脂としての露光しやすさを損なうことなく、十分な放熱性を得ることが出来る。なお、粘性のより低い樹脂を用いる場合、あるいは溶剤等の添加物などにより粘度を下げることが出来る場合は、絶縁体もしくは半導体粒子を60vol%より多く含有させてもよい。
さらに本実施の形態では、第一熱放射層8に平均粒径0.2μm以上20μm以下の半導体粒子を含有させたことにより、樹脂の粘性を過剰に上昇させることなく、高濃度に半導体粒子を混練することができ、放熱性向上に寄与する。なお、粘性のより低い樹脂を用いる場合は、絶縁体もしくは半導体の粒径を0.2μmより小さくすることができ、放熱に寄与する表面積をより広くすることができる。
さらに本実施の形態では、第一熱放射層8に無機化合物である絶縁体もしくは半導体粒子を含有させたことにより、この半導体粒子が熱伝導フィラとして作用し、第一熱放射層8の熱伝導率が1.0W/mK以上と樹脂単体よりも高くなっている。したがって、この第一熱放射層8の内部で熱が伝導しやすくなり、熱源からの熱が拡散し面積が広がることで、より効率よく放熱することができる。
また本実施の形態では、絶縁基材6に無機フィラを含有させたことにより、この絶縁基材6の熱伝導率が1.0W/mK以上にまで向上し、同様に配線基板5の表面温度を低下させることができる。
なお、本実施の形態において、図2に示すように、第一熱放射層8の材料として、波長6.5μm以上7.0μm以下の電磁波の平均放射率よりも、波長9.0μm以上9.5μm以下の電磁波の平均放射率の方が高いものを選定すれば、より効率よく配線基板5を放熱することができる。
それは、第一熱放射層8が、発熱源である電子部品9から放射される遠赤外線を吸収するより、電子部品9より低温の配線基板5からの熱を、より多く放射するためである。
すなわち、20℃〜200℃(293K〜473K)程度の物体が放射する遠赤外線は、波長約9.9μm〜6.1μmであるから、より長波長領域(波長9.0μm以上9.5μm以下)で放射率が高いと、低温領域の放熱性がよいことになり、短波長領域の遠赤外線(波長6.5μm以上7.0μm以下)の放射率(吸収率)が低いと、高温領域の遠赤外線は吸収しにくいことになる。
よって、第一熱放射層8を上記構成にすれば、電子部品9からの短波長領域における遠赤外線の吸収を低減し、配線基板5表面の熱を効率よく放射することができるのである。
(実施の形態2)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図3に示すように、配線基板5の下面に第二熱放射層10を形成した点である。
また本実施の形態では、絶縁基材6の下面には導体パターン7を形成していないため、第二熱放射層10は、絶縁基材6の下面略全域に形成されている。
この第二熱放射層10の材料は、第一熱放射層8と同様に、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上のもので形成されている。
なお、絶縁基材6の下面には導体パターン7が形成されていないため、第二熱放射層10には、カーボンなどの導電体粒子を含有させることも出来る。
さらにこの第二熱放射層10は、波長9.0μm以上9.5μm以下の電磁波の平均放射率は、第一熱放射層8よりも高いものとした。
本実施の形態の効果を以下に説明する。
本実施の形態では、配線基板5の上面には第一熱放射層8、下面には第二熱放射層10を形成したことにより、配線基板5の両面で放熱性を向上させることができる。
また本実施の形態では、部品実装面側に形成された第一熱放射層8よりも、その対向面側に形成された第二熱放射層10のほうが、長波長領域における熱放射率が高くなっている。
ここで、部品実装面よりもその対向面のほうが低温となるため、低温の物体から放射される長波長の遠赤外線を、第二熱放射層10は効率よく放射することができる。そしてその結果、配線基板5両面の放熱性を向上させ電子部品9の温度上昇を抑制することができるのである。
(実施の形態3)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図4に示すように、配線基板5上面を被覆する樹脂層11(ソルダーレジスト)を有し、この樹脂層11の上面を第一熱放射層8で被覆している点である。すなわち、本実施の形態では、配線基板5上面と第一熱放射層8との間に樹脂層11(ソルダーレジスト)が形成されているものである。そしてこの樹脂層11および第一熱放射層8は、電子部品9直下と、電子部品9の半田付け部分を除き、部品実装面の略全域を被覆している。
また本実施の形態では、樹脂層11は6.1μm以上9.9μm以下の波長領域の電磁波の反射率が、80%以上であることとし、例えばポリカーボネート系やフッ素系の樹脂等を用いることができる。
上記構成とすることにより、配線基板5表面からの遠赤外線が、樹脂層11で吸収あるいは反射されるのを抑制し、第一熱放射層8で効率よく放射させることができる。
また本実施の形態では、第一熱放射層8に含有する粒子は、導電体、半導体、絶縁体のいずれでもよい。樹脂層11で絶縁性が確保されているためである。
その他の構成・効果については、実施の形態1と同様であるため省略する。
(実施の形態4)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図5に示すように、導体パターン7が厚い銅板で形成され、絶縁基材6上において、その表面が露出するように埋め込まれている点と、この配線基板5上面において、導体パターン7上に選択的に第一熱放射層8が形成されている点と、この第一熱放射層8に含有されているフィラが導電体とした点である。また本実施の形態では、導体パターン7の下面には放熱板12を配置している。
以下に、本実施の形態の部材の組成等について説明する。
第一熱放射層8の組成等は、グラファイト粒子の含有率を50vol%とした点を除き、実施の形態1と同様であるため省略する。
導体パターン7としては、厚み0.1mm〜2.0mmのタフピッチ銅板を用いた。
また、絶縁基材6としては、エポキシ樹脂やフェノール樹脂、シアネート樹脂など熱硬化性樹脂にAl23やMgO、SiO2、BN、AlNからなるフィラを70〜95重量%充填させたものを用いた。フィラの粒径は、高濃度充填のため、0.1〜100μmの範囲で、平均粒径の大きいものと小さいものを組み合わせて用いた。このようにフィラを高濃度に充填すれば、絶縁基材6の熱伝導率を2.0W/mK以上に向上させることができる。
放熱板12としては厚み0.5〜3.0mm程度のアルミ板を用いた。
本実施の形態における製造方法を以下に説明する。
まず導体パターン7となるタフピッチ銅板に、プレスなどで配線をパターニングする。このように、厚みのある金属板は打ち抜き加工やエッチング加工によって配線を形成することができ、また厚みが大きいと導体抵抗が低くなり、大電流に対応できる。
次に導体パターン7上に絶縁基材6となるフィラ入りの樹脂の塊を置き、押し伸ばす。この時、導体パターン7の上面(部品実装面)が絶縁基材6の上面に表出するように埋め込む。また絶縁基材6上に放熱板12を配置し、絶縁基材6を導体パターン7と放熱板12とで挟み込むように形成する。
その後200℃程度で絶縁基材6の樹脂成分を硬化させる。
そして最後に、スクリーン印刷によって、第一熱放射層8を形成する。この時、第一熱放射層8は導体パターン7上に沿って形成する。すなわち本実施の形態では、第一熱放射層8は配線基板5上において、導体パターン7の上面に選択的に形成されていることになる。
以下に本実施の形態における効果を説明する。なお、実施の形態1同様の効果については省略する。
本実施の形態では、導体パターン7に選択的に第一熱放射層8を形成したことにより、効率よく熱を放出することができる。
すなわち、導体パターン7は熱伝導性が高い(熱伝導率約400W/mK)上に、本実施の形態では、厚みの大きい(0.1mm〜1.5mm)板状の導体パターン7を用いている。したがって、実装した発熱性電子部品9などからの熱は、比較的熱伝導性の低い絶縁基材6(2W/mK〜)よりも導体パターン7へと優先的に伝導される。
ここで本実施の形態では第一熱放射層8を、配線基板5の表面全体に均一にではなく、導体パターン7上面に選択的に形成しているため、第一熱放射層8と発熱部位との距離が非常に近くなり、遠赤外線を効率よく吸収し、放射することができるのである。
また本実施の形態では、導体パターン7を絶縁基材6に埋め込んでいるため、表面が略面一となっている。したがって、配線基板5表面の凹凸が小さいため、熱放射層をスクリーン印刷で容易に形成することができる。
なお、本実施の形態では、第一熱放射層8を形成する際、スクリーン印刷方法を用いたが、電着塗装などを用いても良い。この場合は、本実施の形態のように、導体パターン7が一枚板からなり、全体が導通されていると、一度に塗装することができ、生産性向上に寄与するものである。また、充填率を向上させることも可能となる。
また本実施の形態では、配線基板5表面全体ではなく、導体パターン7上にのみ第一熱放射層8を形成すればよいため、第一熱放射層8の粘度は比較的高くても形成しやすい。したがって、本実施の形態ではグラファイト粒子(導電体粒子)を約50vol%と高濃度に含有させ、より放熱性を向上させている。
さらに本実施の形態では、絶縁基材6の下面に放熱板12を形成したことにより、熱放射層で放熱しきれなかった熱を、絶縁基材6を介して放熱板12で放出することができ、配線基板5表面の温度上昇をさらに効果的に抑制することができる。なお、本実施の形態のように、比較的熱伝導率のよい配線基板5では、図6に示すように、放熱板12の下面に、前述の第二熱放射層10を形成することで、より配線基板5全体の放熱性を向上させることができる。
なお、放熱性を向上させるには、放熱面積を拡大することが有効であるため、第一熱放射層8や第二熱放射層10に凹凸を形成することも有効である。
また、放熱板12は筐体等に密着させることで、接触による熱伝導で熱を拡散することができる。
また図7に示す電子部品モジュールのように、実装した電子部品9表面に第三熱放射層13を形成すれば、電子部品9自体からも熱を放射することができ、電子部品9表面を含め、配線基板5の表層の略全域から熱を放出することもできる。
第三熱放射層13は、第一熱放射層8および第三熱放射層13と同様に、物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料を用いて形成すれば、効率よく放熱することができる。
さらにこの第三熱放射層13は、波長6.5μm以上7.0μm以下の電磁波の平均放射率は、第一熱放射層8または第二熱放射層10よりも高くしておけば、短波長領域の遠赤外線をより効率良く放射することができ、電子部品9の温度上昇を効果的に抑制することができる。
なお、配線基板5としては、単層配線基板5に拘泥されることはなく、両面配線基板5でも、多層配線基板5でもよい。いずれも、部品実装面が両面であるため、両面に第一熱放射層8を形成すれば、配線基板5表面からの放熱性を向上させることができる。また一方の面が過剰に発熱した場合も、表層の第一熱放射層8により迅速に放熱することができるため、他方の面へ伝導する熱容量が減少し、他方の面の温度上昇を抑制することができる。
さらには、導体パターン7は回路を形成してなくてもよく、単なる熱拡散用の導体でもよい。
本発明は、配線基板表面の熱を、光エネルギーとして放出させることができるため、熱により誤作動または破損する電子部品を実装する基板として有用である。
本実施の形態における配線基板の断面図 本実施の形態における熱放射層が放射する遠赤外線の波長と放射率との関係を示す図 本実施の形態における配線基板の断面図 本実施の形態における配線基板の断面図 本実施の形態における配線基板の断面図 本実施の形態における配線基板の断面図 本実施の形態における配線基板の断面図 従来の配線基板の断面図
符号の説明
5 配線基板
6 絶縁基材
7 導体パターン
8 第一熱放射層
9 電子部品
10 第二熱放射層
11 樹脂層
12 放熱板
13 第三熱放射層

Claims (9)

  1. 絶縁基材と、
    この絶縁基材上に形成された導体パターンとを備えた配線基板において、
    この配線基板は、
    前記導体パターンが形成された面の一部または全部を被覆する第一熱放射層を有し、
    この第一熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料からなる配線基板。
  2. 絶縁基材と、
    この絶縁基材上に形成された導体パターンとを備えた配線基板において、
    この配線基板は、
    前記導体パターンが形成された面の一部または全部を被覆する樹脂層と、
    この樹脂層の一部または全部を被覆する第一熱放射層とを有し、
    前記樹脂層は、
    6.1μm以上9.9μm以下の波長領域の電磁波の反射率が、10%以下であるとともに、
    前記第一熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料からなる配線基板。
  3. 前記第一熱放射層は、
    前記配線基板の、前記導体パターンが形成された面の一部であって、
    前記導体パターンの上面に選択的に形成されている請求項1に記載の配線基板。
  4. 前記第一熱放射層は、
    波長6.5μm以上7.0μm以下の電磁波の平均放射率よりも、
    波長9.0μm以上9.5μm以下の電磁波の平均放射率の方が高いものとした請求項1から3のいずれか一つに記載の配線基板。
  5. 前記絶縁基材上であって、
    前記導体パターンが形成された面と対向する面には、
    第二熱放射層が形成されるとともに、
    この第二熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料で形成され、
    波長9.0μm以上9.5μm以下の電磁波の平均放射率は、
    前記第一熱放射層よりも高いものとした請求項1から4のいずれか一つに記載の配線基板。
  6. 前記熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.9以上の絶縁体粒子または半導体粒子の少なくともいずれか一方を含有する請求項1から5のいずれか一つに記載の配線基板。
  7. 前記熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.9以上の導電体粒子または半導体粒子の少なくともいずれか一方を含有する請求項2から5のいずれか一つに記載の配線基板。
  8. 前記導体パターンは、
    前記絶縁基材上において、その表面が露出するように埋め込まれている請求項11から7のいずれか一つに記載の配線基板。
  9. 前記導体パターンには電子部品が実装され、
    この電子部品の表面には、第三熱放射層が形成されるとともに、
    この第三熱放射層は、
    物体温度Tが293K以上473K以下の少なくともいずれかの場合に、
    λ=0.002898/Tを満たす波長λの電磁波の放射率が、0.8以上の材料からなる配線基板。
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