JP2022083624A - 銀含有ペースト、接合体の製造方法 - Google Patents

銀含有ペースト、接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】銅と半導体チップとの接着に用いられ、接続信頼性に優れた銅と半導体チップとを接着させた接合体(半導体装置)が得られる銀含有ペーストを提供する。【解決手段】本発明の銀含有ペーストは、銅と半導体チップとの接着に用いられ、下記条件で前記銀含有ペーストの焼結体により前記銅と前記半導体チップとを接着させた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの比率[(b/a)×100]が92%以上100%以下である。(条件)前記銀含有ペーストを銅基板の表面に膜厚150μmで塗付し、120℃で乾燥した後、当該塗付膜に半導体チップを載置して、大気下、圧力15MPa、温度300℃の条件下で15分間硬化する。【選択図】なし

Description

本発明は、銀含有ペースト、接合体の製造方法に関する。
半導体装置の放熱性を高めることを意図して、金属粒子を含む熱硬化性樹脂組成物を用いて半導体装置を製造する技術が知られている。樹脂よりも大きな熱伝導率を有する金属粒子を熱硬化性樹脂組成物に含めることで、その硬化物の熱伝導性を大きくすることができる。
半導体装置への適用の具体例として、以下の特許文献1~3のように、金属粒子を含む組成物を用いて、半導体素子と基板(支持部材)とを接着/接合する技術が知られている。
特許文献1には、鱗片状である銀等からなる導電材と、25℃における貯蔵弾性率が100MPa以上である樹脂とを含有する導電性ペーストが開示されている。当該文献には、当該導電性ペーストを用いることにより、短時間で、複数の回路基板の電極間接続を行うことができ、回路物品の生産性を向上させることができると記載されている。
特許文献2には、無機粒子及び有機成分を含む接合用組成物であって、前記接合用組成物を室温の大気中に6時間放置した際の重量減少と、前記接合用組成物を大気雰囲気で室温から100℃まで昇温速度10℃/分で加熱したときの重量減少とが所定値以下である
接合用組成物が開示されている。当該文献には、被接合面へ当該接合用組成物を塗布した後、加熱による接合工程までの時間(可使時間)が長い場合であっても、良好な接合体を得ることができると記載されている。
特許文献3には、表面被覆された所定の焼結性銀含有粒子と、揮発性分散媒と、特定の2種の樹脂粉末とからなるペースト状銀含有粒子組成物が開示されている。当該文献には、ペースト状銀含有粒子組成物を、所定の雰囲気下で100℃以上250℃以下の温度で焼結させることが記載されている。さらに、当該ペースト状銀含有粒子組成物は、保存安定性が良好であり、金属製部材への接着強さに優れた接合体が得られると記載されている。
特許文献4には、熱処理によりシンタリングを起こして粒子連結構造を形成する金属粒子と、40℃以上250℃以下の分解開始温度を有する樹脂と、を含む、ペースト状接着剤組成物が開示されている。当該文献には、ペースト状接着剤組成物の焼結体は金属密着性に優れると記載されている。
国際公開第2006/109627号 国際公開第2016/067599号 特開2019-189936号公報 特開2018-98272号公報
しかしながら、特許文献1~4に記載の銀含有ペーストで、半導体チップと、金属表面とを接合する場合、熱伝導性が低くなる場合があり、さらに接続信頼性に改善の余地があった。
本発明者らは、半導体チップ面積に対する銀含有ペーストの焼結体と前記半導体チップとの接着面積の比率が所定の範囲である、銀含有ペーストを用いることで、熱伝導性に優れるとともに接続信頼性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下に示すことができる。
本発明によれば、銅と半導体チップとの接着に用いられる、銀含有ペーストであって、
下記条件で前記銀含有ペーストの焼結体により前記銅と前記半導体チップとを接着させた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの比率[(b/a)×100]が92%以上100%以下である、銀含有ペーストを提供することができる。
(条件)
前記銀含有ペーストを銅基板の表面に膜厚150μmで塗付し、120℃で乾燥した後、当該塗付膜に半導体チップを載置して、大気下、圧力15MPa、温度300℃の条件下で15分間硬化する。
本発明によれば、前記銀含有ペーストを焼結して得られる高熱伝導性材料を提供することができる。
本発明によれば、銅と半導体チップとが前記銀含有ペーストの硬化体で接着された接合体を提供することができる。
本発明によれば、
銅フレームの一方の面上に、前記銀含有ペーストを塗布する工程aと、
形成された銀含有ペースト塗布膜の上に、金メッキSiチップを積層する工程bと、
加熱するとともに、前記銅フレームおよび前記金メッキSiチップが前記銀含有ペースト塗布膜と対向する面とは反対側の両面側から厚さ方向に加圧する工程cと、を含み、
工程cにおいて、以下の条件を満たすように加熱および加圧する、接合体の製造方法を提供することができる。
(条件)
得られた接合体をDAGE-4000(Nordson社製)を用いてダイシェア強度(N/2mm×2mm)を測定した場合において、ダイシェア強度が30MPa以上である。
本発明によれば、基材と、
前記基材上に接着層を介して搭載された半導体素子と、を備え、
前記接着層は、前記銀含有ペーストを焼結してなる、半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、熱伝導性が高く、さらに接続信頼性に優れた接合体(半導体装置)が得られる銀含有ペーストを提供することができる。
半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。 半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。 図3(a)は、実施例1で得られた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で半導体チップ側から観察した、初期(調製直後)のSAT画像であり、図3(b)は、ヒートサイクル試験後(100サイクル後)のSAT画像である。 図4(a)は、比較例1で得られた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で半導体チップ側から観察した、初期(調製直後)のSAT画像であり、図4(b)は、ヒートサイクル試験後(100サイクル後)のSAT画像である。 図5(a)は、比較例3で得られた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で半導体チップ側から観察した、初期(調製直後)のSAT画像であり、図5(b)は、ヒートサイクル試験後(100サイクル後)のSAT画像である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、「~」は特に断りがなければ「以上」から「以下」を表す。
本実施形態の銀含有ペーストは、銅と半導体チップとの接着に用いられる。
下記条件で前記銀含有ペーストの焼結体により前記銅と前記半導体チップとを接着させた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの比率[(b/a)×100]が92%以上100%以下、好ましくは93%以上100%以下、さらに好ましくは95%以上100%以下である。
(条件)
前記銀含有ペーストを銅基板の表面に膜厚150μmで塗付し、120℃で乾燥した後、当該塗付膜に半導体チップを載置して、大気下、圧力15MPa、温度300℃の条件下で15分間硬化する。
本実施形態において、上記条件で測定された、半導体チップ面積に対する銀含有ペーストの焼結体と前記半導体チップとの接着面積の比率が所定の範囲である銀含有ペーストを用いることで、熱伝導性が高く、さらに接続信頼性に優れる接合体(半導体装置)を提供することができる。すなわち、銀含有ペーストを調製する上での指標として当該比率で管理することにより、実際の生産において熱伝導性および接続信頼性の何れにも優れた接合体(半導体装置)を提供することができる。
また。本発明の効果の観点から、半導体チップ面積aに対する、下記条件で前記接合体のヒートサイクル試験を行った後の前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積cの比率((c/a)×100)が、82%以上100%以下、好ましくは85%以上100%以下、さらに好ましくは90%以上100%以下である。
(条件)
前記接合体を、150℃で10分間加熱後、室温(25℃)に戻し、次いで-65℃で10分間冷却後、室温(25℃)に戻す工程を1サイクルとして、100サイクル行う。
当該比率が所定の範囲にあることにより接続信頼性に優れる。すなわち、銀含有ペーストを調製する上での指標として当該比率で管理することにより、より接続信頼性にも優れた接合体(半導体装置)を確実に提供することができる。
本実施形態の銀含有ペーストから得られる前記接合体の熱伝導率が、160W/mK以上、好ましくは180W/mK以上、さらに好ましくは200W/mK以上、特に好ましくは220W/mK以上である。
以下、本実施形態の銀含有ペーストの組成について説明する。
[銀含有粒子]
本実施形態の銀含有ペーストは銀含有粒子を含む。
銀含有粒子は、適切な熱処理によってシンタリング(焼結)を起こし、粒子連結構造(シンタリング構造)を形成することができる。
特に、銀含有ペースト中に銀含有粒子が含まれること、特に、粒径が比較的小さくて比表面積が比較的大きい銀粒子が含まれることで、比較的低温(180℃程度)での熱処理でもシンタリング構造が形成されやすい。好ましい粒径については後述する。
銀含有粒子の形状は特に限定されない。好ましい形状は球状であるが、球状ではない形状、例えば楕円体状、扁平状、板状、フレーク状、針状、鱗片状、凝集状、および多面体形状などでもよい。銀含有粒子は、これらの形状の銀含有粒子を少なくとも1種含むことができる。
本実施形態においては、球状、フレーク状、鱗片状、凝集状、および多面体形状の銀含有粒子から選択される2種以上を含むことが好ましい。これにより、銀含有粒子同士の接触率がさらに向上することから、当該銀含有ペーストの焼結後においてネットワークが容易に形成され熱伝導性および電気伝導性がさらに向上する。
銀含有粒子が銀含有粒子(A2)を含むことにより、銀含有ペーストから得られる成形物の樹脂クラックを抑制したり、線膨張係数を抑制することができる。
なお、本実施形態において、「球状」とは、完全な真球に限られず、表面に若干の凹凸がある形状等も包含する。
銀含有粒子は、その表面がカルボン酸、炭素数4~30の飽和脂肪酸、または一価の炭素数4~30の不飽和脂肪酸、長鎖アルキルニトリル等処理されていてもよい。
銀含有粒子は、(i)実質的に銀のみからなる銀粒子(銀粉)であってもよいし、(ii)銀と銀以外の成分からなる粒子であってもよい。また、金属含有粒子として(i)および(ii)が併用されてもよい。
本実施形態において、銀含有粒子は、樹脂粒子の表面が銀でコートされた銀被覆樹脂粒子を含むこともできる。これにより、熱伝導性により優れるとともに貯蔵弾性率により優れた硬化物が得られる銀含有ペーストを調製することができる。
本実施形態の銀含有粒子は、銀粒子および銀被覆樹脂粒子から選択される少なくとも1種を含むことができ、銀粒子を含むことが好ましい。
銀被覆樹脂粒子は、表面が銀であり、かつ、内部が樹脂であるため、熱伝導性が良く、かつ、銀のみからなる粒子と比較してやわらかい、と考えられる。このため、銀被覆樹脂粒子を用いることで、熱伝導率や貯蔵弾性率を適切な値に設計しやすいと考えられる。
通常、熱伝導性を大きくするためには、銀含有粒子の量を増やすことが考えられる。しかし、通常、金属は「硬い」ため、銀含有粒子の量が多すぎると、シンタリング後の弾性率が大きくなりすぎてしまう場合がある。銀含有粒子の一部または全部が銀被覆樹脂粒子であることで、所望の熱伝導率や貯蔵弾性率を有する硬化物を得ることができる銀含有ペーストを容易に設計することができる。
銀被覆樹脂粒子においては、樹脂粒子の表面の少なくとも一部の領域を銀層が覆っていればよい。もちろん、樹脂粒子の表面の全面を銀が覆っていてもよい。
具体的には、銀被覆樹脂粒子において、銀層は、樹脂粒子の表面の好ましくは50%以上、より好ましく75%以上、さらに好ましくは90%以上を覆っている。特に好ましくは、銀被覆樹脂粒子において、銀層は、樹脂粒子の表面の実質的に全てを覆っている。
別観点として、銀被覆樹脂粒子をある断面で切断したときには、その断面の周囲全部に銀層が確認されることが好ましい。
さらに別観点として、銀被覆樹脂粒子中の、樹脂/銀の質量比率は、例えば90/10~10/90、好ましくは80/20~20/80、より好ましくは70/30~30/70である。
銀被覆樹脂粒子における「樹脂」としては、例えば、シリコーン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂などを挙げることができる。もちろん、これら以外の樹脂であってもよい。また、樹脂は1種のみであってもよいし、2種以上の樹脂が併用されてもよい。
弾性特性や耐熱性の観点から、樹脂は、シリコーン樹脂または(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂は、メチルクロロシラン、トリメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のオルガノクロロシランを重合させることにより得られるオルガノポリシロキサンにより構成される粒子でもよい。また、オルガノポリシロキサンをさらに三次元架橋した構造を基本骨格としたシリコーン樹脂でもよい。
(メタ)アクリル樹脂は、主成分(50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上)として(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーを重合させて得られた樹脂であることができる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-プロピル(メタ)アクリレート、クロロ-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロノル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を挙げることができる。また、アクリル系樹脂のモノマー成分には、少量の他のモノマーが含まれていてもよい。そのような他のモノマー成分としては、例えば、スチレン系モノマーが挙げられる。銀コート(メタ)アクリル樹脂については、特開2017-126463号公報の記載なども参照されたい。
シリコーン樹脂や(メタ)アクリル樹脂中に各種官能基を導入してもよい。導入できる官能基は特に限定されない。例えば、エポキシ基、アミノ基、メトキシ基、フェニル基、カルボキシル基、水酸基、アルキル基、ビニル基、メルカプト基等が挙げられる。
銀被覆樹脂粒子における樹脂粒子の部分は、各種の添加成分、例えば低応力改質剤などを含んでもよい。低応力改質剤としては、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、ポリウレタンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、液状オルガノポリシロキサン、液状ポリブタジエン等の液状合成ゴム等が挙げられる。特に、樹脂粒子の部分がシリコーン樹脂を含む場合、低応力改質剤を含むことで、銀被覆樹脂粒子の弾性特性を好ましいものとすることができる。
銀被覆樹脂粒子における樹脂粒子の部分の形状は、特に限定されない。本発明の効果の観点から、好ましくは、球状と、球状以外の異形状、例えば扁平状、板状、針状などとの組み合わせが好ましい。
銀被覆樹脂粒子の比重は特に限定されないが、下限は、例えば2以上、好ましくは2.5以上、より好ましくは3以上である。また、比重の上限は、例えば10以下、好ましくは9以下、より好ましくは8以下である。比重が適切であることは、銀被覆樹脂粒子そのものの分散性や、銀被覆樹脂粒子とそれ以外の銀含有粒子を併用したときの均一性などの点で好ましい。
銀含有粒子のメジアン径D50は、例えば0.001~1000μm、好ましくは0.01~100μm、より好ましくは0.1~20μmである。D50を適切な値とすることで、熱伝導性、焼結性、ヒートサイクルに対する耐性などのバランスを取りやすい。また、D50を適切な値とすることで、塗布/接着の作業性の向上などを図れることもある。
銀含有粒子の粒度分布(横軸:粒子径、縦軸:頻度)は、単峰性であっても多峰性であってもよい。
実質的に銀のみからなる粒子のメジアン径D50は、例えば0.8μm以上、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは1.2μm以上である。これにより、熱伝導性をより高めることができる。
また、実質的に銀のみからなる粒子のメジアン径D50は、例えば7.0μm以下、好ましくは5.0μm以下、より好ましくは4.0μm以下である。これにより、シンタリングのしやすさの一層の向上、シンタリングの均一性の向上などを図ることができる。
銀含有粒子のメジアン径D50は、例えば0.5μm以上、好ましくは1.5μm以上、より好ましくは2.0μm以上である。これにより、貯蔵弾性率E'を適切な値にしやすい。
また、銀含有粒子のメジアン径D50は、例えば20μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。これにより、熱伝導性を十分大きくしやすい。
銀含有粒子のメジアン径D50は、例えば、シスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置FPIA(登録商標)-3000を用い、粒子画像計測を行うことで求めることができる。より具体的には、この装置を用い、湿式で体積基準のメジアン径を計測することで、銀含有粒子の粒子径を決定することができる。
銀含有粒子の含有量は、後述する有機溶剤を除いた固形分100質量%に対して、88.0質量%以上、100質量%以下、好ましくは90.0質量%以上99.8質量%以下、より好ましくは95.0質量%以上99.5質量%以下である。
本実施形態の銀含有ペーストによれば、銅と半導体チップとを接着する場合において熱伝導性をより改善することができる。
銀含有粒子のうち、実質的に銀のみからなる粒子は、例えば、DOWAハイテック社、福田金属箔粉工業社などより入手することができる。また、銀被覆樹脂粒子は、例えば、三菱マテリアル社、積水化学工業社、株式会社山王などより入手することができる。
本実施形態において、銀含有粒子の比表面積は0.80m/g以上、好ましくは0.90m/g以上、さらに好ましくは1.00m/g以上である。上限値は特に限定されないが、入手の観点から2.0m/g以下とすることができる。銀含有粒子の比表面積は、銀含有粒子を2種類以上含む場合、その平均値である。銀含有粒子の比表面積は、自動比表面積測定装置を用いて測定されたBET比表面積とする。
本実施形態の銀含有粒子の比表面積が当該範囲であることにより、熱伝導性をより改善することができる。
本実施形態においては、本発明の効果の観点から、比表面積の異なる銀含有粒子を2種以上用いることがより好ましい。
さらに、銀含有粒子のタップ密度は、6.0g/cm以下、好ましくは5.5g/cm以下、さらに好ましくは5.0g/cm以下、特に好ましくは4.5g/cm以下とすることができる。下限値は特に限定されないが、2.0g/cm以上とすることができる。
タップ密度は、ISO 3953-1985(E)の「金属粉-タップ密度の測定方法」に従って測定される。
当該タップ密度であることにより、銀含有粒子の焼結性が促進され、熱伝導特性がより改善される。
本実施形態においては、本発明の効果の観点から、タップ密度の異なる銀含有粒子を2種以上用いることがより好ましい。
[熱分解性樹脂]
本実施形態の銀含有ペーストは、さらに、熱分解性樹脂を含むことができる。ここで、熱分解性とは焼結温度で分解し消失することを意味し、本実施形態においては温度250℃以下において分解を開始するものであり、分解後に消失する(炭化物などの残渣を残さない)ことが好ましい。銀含有ペースト中に熱分解性樹脂を含むことにより、溶剤乾燥後~焼結開始時に金属粒子同士の接着性を高めるバインダーとして働くことから、熱伝導性により優れ、さらに接続信頼性により優れた接合体(半導体装置)を提供することができる。
熱分解性樹脂としては、エチルセルロース、熱分解性(メタ)アクリル樹脂等を挙げることができる。
熱分解性樹脂として具体的には、テクポリマー IBM-2(積水化成品工業社製)、オリコックス KC-1300(共栄社化学社製)等を挙げることができる。
当該熱分解性樹脂は、本発明の効果の観点から、本実施形態の銀含有ペースト100質量%中に、好ましくは0.1質量%以上5.0質量%以下、さらに好ましくは0.3質量%以上3.0質量%以下含むことができる。
[有機溶剤]
本実施形態の銀含有ペーストは、さらに、沸点が150℃以上の有機溶剤を含むことができる。沸点は好ましくは170℃以上、さらに好ましくは200℃以上である。沸点の上限値は焼結により消失すれば特に限定されず、本実施形態においては300℃以下とすることができる。
有機溶剤により、例えば、銀含有ペーストの流動性の調整、基材上に接着層を形成する際の作業性の向上などを図ることができる。
有機溶剤としては、たとえばエチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、メチルメトキシブタノール、α-ターピネオール、β-ターピネオール、へキシレングリコール、ベンジルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、イゾパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルプロピレントリグリコールもしくはグリセリン等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン)、2-オクタノン、イソホロン(3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン)もしくはジイソブチルケトン(2,6-ジメチル-4-ヘプタノン)等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、アセトキシエタン、酪酸メチル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、デカン酸メチル、メチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1,2-ジアセトキシエタン、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジルもしくはリン酸トリペンチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、エトキシエチルエーテル、1,2-ビス(2-ジエトキシ)エタンもしくは1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン等のエーテル類;酢酸2-(2ブトキシエトキシ)エタン等のエステルエーテル類;2-(2-メトキシエトキシ)エタノール等のエーテルアルコール類;トルエン、キシレン、n-パラフィン、イソパラフィン、ドデシルベンゼン、テレピン油、ケロシンもしくは軽油等の炭化水素類;アセトニトリルもしくはプロピオニトリル等のニトリル類;アセトアミドもしくはN,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;低分子量の揮発性シリコンオイル、または揮発性有機変成シリコンオイルが挙げられる。
有機溶剤を用いる場合、1種のみの有機溶剤を用いてもよいし、2種以上の有機溶剤を併用してもよい。
当該有機溶剤は、本発明の効果の観点から、本実施形態の銀含有ペースト100質量%中に、好ましくは3質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上15質量%以下含むことができる。
(組成物の性状)
本実施形態の銀含有ペーストは、好ましくは、20℃でペースト状である。すなわち、本実施形態の銀含有ペーストは、好ましくは、20℃で、糊のようにして基板等に塗布することができる。このことにより、本実施形態の銀含有ペーストを、半導体素子の接着剤などとして好ましく用いることができる。
もちろん、適用されるプロセスなどによっては、本実施形態の銀含有ペーストは、比較的低粘度のワニス状などであってもよい。
<高熱伝導性材料>
本実施形態の銀含有ペーストを焼結することにより高熱伝導性材料を得ることができる。
高熱伝導性材料の形状を変えることにより、自動車、電機分野において熱放散性を必要とする様々な部品に適用することができる。
例えば、銅と半導体チップとが本実施形態の銀含有ペーストの硬化体(高熱伝導性材料)で接着された接合体を提供することができる。
本実施形態において、接合体は以下の工程により製造することができる。
工程a:銅フレームの一方の面上に、本実施形態の銀含有ペーストを従来公知の方法で塗布する。塗布膜厚は150μm程度である。
工程b:形成された銀含有ペースト塗布膜の上に、金メッキSiチップを積層する。
工程c:加熱するとともに、前記銅フレームおよび前記金メッキSiチップが前記銀含有ペースト塗布膜と対向する面とは反対側の両面側から厚さ方向に加圧する。
工程cにおいて、以下の条件を満たすように加熱および加圧する。
(条件)
得られた接合体をDAGE-4000(Nordson社製)を用いてダイシェア強度(N/2mm×2mm)を測定した場合において、ダイシェア強度が30MPa以上、好ましくは40MPa以上、より好ましくは50MPa以上である。
本実施形態の銀含有ペーストの処方に応じて、上記条件を満たすように加熱および加圧することにより所望の接合体を得ることができる。すなわち、上記条件は所望の接合体を得るための加熱温度および圧力の指標となる。
本実施形態においては、本発明の効果の観点から、例えば、加熱温度を好ましくは250℃以上400℃以下、さらに好ましくは270℃以上350℃以下とすることができ、圧力を好ましくは3MPa以上30MPa以下、さらに好ましくは5MPa以上20MPa以下とすることができる。
また、工程cにおける加熱加圧時間は、1分間以上30分間以下程度である。
<半導体装置>
本実施形態の銀含有ペーストを用いて、半導体装置を製造することができる。例えば、本実施形態の銀含有ペーストを、基材と半導体素子との「接着剤」として用いることで、半導体装置(接合体)を製造することができる。
換言すると、本実施形態の半導体装置は、例えば、基材と、上述の銀含有ペーストを熱処理により焼結して得られる接着層を介して基材上に搭載された半導体素子と、を備える。
本実施形態の半導体装置は、ヒートサイクルによっても接着層の密着性などが低下しにくい。つまり、本実施形態の半導体装置の信頼性は高い。
半導体素子としては、IC、LSI、電力用半導体素子(パワー半導体)、その他各種の素子を挙げることができる。
基板としては、各種半導体ウエハ、リードフレーム、BGA基板、実装基板、ヒートスプレッダー、ヒートシンクなどを挙げることができる。
以下、図面を参照して、半導体装置の一例を説明する。
図1は、半導体装置の一例を示す断面図である。
半導体装置100は、基材30と、銀含有ペーストの熱処理体である接着層10(ダイアタッチ材)を介して基材30上に搭載された半導体素子20と、を備える。
半導体素子20と基材30は、例えばボンディングワイヤ40等を介して電気的に接続される。また、半導体素子20は、例えば封止樹脂50により封止される。
接着層10の厚さは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。これにより、銀含有ペーストの応力吸収能が向上し、耐ヒートサイクル性を向上できる。
接着層10の厚さは、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下である。
図1において、基材30は、例えば、リードフレームである。この場合、半導体素子20は、ダイパッド32または基材30上に接着層10を介して搭載されることとなる。また、半導体素子20は、例えば、ボンディングワイヤ40を介してアウターリード34(基材30)へ電気的に接続される。リードフレームである基材30は、例えば、42アロイ、Cuフレーム等により構成される。
基材30は、有機基板やセラミック基板であってもよい。有機基板としては、例えばエポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂等によって構成されたものを挙げることができる。
基材30の表面は、例えば、銀、金などの金属により被膜されていてもよい。これにより、接着層10と基材30との接着性が向上する。
図2は、図1とは別の半導体装置100の一例を示す断面図である。
図2の半導体装置100において、基材30は、例えばインターポーザである。インターポーザである基材30のうち、半導体素子20が搭載される一面と反対側の面には、例えば複数の半田ボール52が形成される。この場合、半導体装置100は、半田ボール52を介して他の配線基板へ接続されることとなる。
半導体装置の製造方法の一例について説明する。
まず、基材30の上に、銀含有ペーストを塗工し、次いで、その上に半導体素子20を配置する。すなわち、基材30、銀含有ペースト、半導体素子20がこの順で積層される。
銀含有ペーストを塗工する方法は特に限定されない。具体的には、ディスペンシング、印刷法、インクジェット法などを挙げることができる。
次いで、銀含有ペーストを熱硬化させる。熱硬化は、好ましくは前硬化及び後硬化により行われる。熱硬化により、銀含有ペーストを熱処理体(硬化物)とする。熱硬化(熱処理)により、銀含有ペースト中の金属含有粒子が凝集し、複数の金属含有粒子同士の界面が消失した構造が接着層10中に形成される。これにより、接着層10を介して、基材30と、半導体素子20とが接着される。次いで、半導体素子20と基材30を、ボンディングワイヤ40を用いて電気的に接続する。次いで、半導体素子20を封止樹脂50により封止する。このようにして半導体装置を製造することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1~4,比較例1~3(銀含有ペーストの調製)>
表-1に示される配合量に従って、各原料成分を混合し、ワニスを得た。
次に、得られたワニス、銀含有粒子を、表-1に示す配合量に従って配合し、常温で、3本ロールミルで混練した。これにより、銀含有ペーストを作製した。
以下、表-1の原料成分の情報を示す。
(熱分解性樹脂)
・熱分解性樹脂1:メタクリル系樹脂(テクポリマーIBM-2、白色粒子、粒径0.1~0.8mm、積水化成社製)
(有機溶剤)
・有機溶剤1:トリプロピレングリコールモノn-ブチルエーテル(BFTG)、沸点270℃、日本乳化剤社製)
(銀含有粒子)
・銀含有粒子1:HKD-17(銀粉(凝集銀)、比表面積1.20m/g、タップ密度2.6g/cm、メジアン径1.94μm、福田金属社製)
・銀含有粒子2:HKD-16(銀粉(フレーク銀)、比表面積1.05m/g、タップ密度4.0g/cm、メジアン径2.0μm、福田金属社製)
・銀含有粒子3:TC-765銀粉(フレーク銀)、比表面積0.75m/g、タップ密度5.0g/cm、メジアン径2.1μm、徳力本店社製)
<熱伝導率λの測定>
得られた銀含有ペーストを、テフロン板上に塗布し、窒素雰囲気下で、30℃から200℃まで60分間かけて昇温し、続けて200℃で120分間熱処理した。これにより、厚さ1mmの、銀含有ペーストの熱処理体を得た(「テフロン」は、フッ素樹脂に関する登録商標である)。
次いで、レーザーフラッシュ法により、熱処理体の厚み方向の熱拡散係数αを測定した。測定温度は25℃とした。
また、示差走査熱量(Differential scanning calorimetry:DSC)測定により、比熱Cpを測定した。
さらに、JIS K 6911に準拠して、密度ρを測定した。
これらの値を用いて、以下の式に基づいて、熱伝導率λを算出した。
熱伝導率λ[W/(m・K)]=α[m/sec]×Cp[J/kg・K]×ρ
<接着面積比率の測定>
以下のように接着面積比率を測定した。図3~5に、実施例1、比較例1および3で得られた接合体の、初期(調製直後)のSAT画像およびヒートサイクル試験後(100サイクル後)のSAT画像を示す。
(測定方法)
得られた銀含有ペーストを銅基板の表面に膜厚150μmで塗付し、120℃で乾燥した後、当該塗付膜に半導体チップを載置して、大気下、圧力15MPa、温度300℃の条件下で15分間硬化した。当該銀含有ペーストの焼結体により前記銅と前記半導体チップとを接着させた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの接着面積比率(初期)[(b/a)×100]を算出した。
前記接合体を、150℃で10分間加熱後、室温(25℃)に戻し、次いで-65℃で10分間冷却後、室温(25℃)に戻す工程を1サイクルとして、ヒートサイクル試験を100サイクル行った。超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する、前記ヒートサイクル試験後の前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積cの接着面積比率(TC100)[(c/a)×100]を算出した。
<ダイシェア強度>
得られた銀含有ペーストをCuリードフレーム上に塗布し、その上に10.5mm□金メッキSiチップを加熱処理後の厚みを約50μmとなるようにマウントさせた。室温(25℃)、窒素雰囲気下で、表1に記載の温度で加熱するとともに、前記銅フレームおよび前記金メッキSiチップが前記銀含有ペースト塗布膜と対向する面とは反対側の両面側から厚さ方向に、表1に記載の圧力で5分間加圧した。得られたサンプルを得られた接合体をDAGE-4000(Nordson社製)を用いてダイシェア強度(N/2mm×2mm)を測定した。
Figure 2022083624000001
表1の結果から、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの比率が所定の範囲にある銀含有ペーストを用いることにより、熱伝導性に優れるとともに接続信頼性に優れる接合体が得られることが明らかとなった。
100 半導体装置
10 接着層
20 半導体素子
30 基材
32 ダイパッド
34 アウターリード
40 ボンディングワイヤ
50 封止樹脂
52 半田ボール

Claims (12)

  1. 銅と半導体チップとの接着に用いられる、銀含有ペーストであって、
    下記条件で前記銀含有ペーストの焼結体により前記銅と前記半導体チップとを接着させた接合体において、超音波探傷装置(SAT)で前記半導体チップ側から観察したSAT画像から求められる、半導体チップ面積aに対する前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積bの比率[(b/a)×100]が92%以上100%以下である、銀含有ペースト。
    (条件)
    前記銀含有ペーストを銅基板の表面に膜厚150μmで塗付し、120℃で乾燥した後、当該塗付膜に半導体チップを載置して、大気下、圧力15MPa、温度300℃の条件下で15分間硬化する。
  2. 半導体チップ面積aに対する、下記条件で前記接合体のヒートサイクル試験を行った後の前記焼結体と前記半導体チップとの接着面積cの比率((c/a)×100)が、82%以上100%以下である、請求項1に記載の銀含有ペースト。
    (条件)
    前記接合体を、150℃で10分間加熱後、室温(25℃)に戻し、次いで-65℃で10分間冷却後、室温(25℃)に戻す工程を1サイクルとして、100サイクル行う。
  3. 前記銀含有ペーストは銀含有粒子を含み、
    前記銀含有粒子の比表面積が0.80m/g以上である、請求項1または2に記載の銀含有ペースト。
  4. 前記銀含有ペーストは銀含有粒子を含み、
    前記銀含有粒子のタップ密度が6.0g/cm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の銀含有ペースト。
  5. 前記銀含有ペーストは銀含有粒子を含み、
    前記銀含有粒子は、球状、フレーク状、鱗片状、凝集状、および多面体形状の銀含有粒子から選択される2種以上を含む、請求項1~4のいずれかに記載の銀含有ペースト。
  6. さらに、熱分解性樹脂を含む、請求項1~5のいずれかに記載の銀含有ペースト。
  7. さらに、沸点が150℃以上の有機溶剤を含む、請求項1~6のいずれかに記載の銀含有ペースト。
  8. 前記接合体の熱伝導率が、160W/mK以上である、請求項1~7のいずれかに記載の銀含有ペースト。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の銀含有ペーストを焼結して得られる高熱伝導性材料。
  10. 銅と半導体チップとが請求項1~8のいずれかに記載の銀含有ペーストの硬化体で接着された接合体。
  11. 銅フレームの一方の面上に、請求項1~8のいずれかに記載の銀含有ペーストを塗布する工程aと、
    形成された銀含有ペースト塗布膜の上に、金メッキSiチップを積層する工程bと、
    加熱するとともに、前記銅フレームおよび前記金メッキSiチップが前記銀含有ペースト塗布膜と対向する面とは反対側の両面側から厚さ方向に加圧する工程cと、を含み、
    工程cにおいて、以下の条件を満たすように加熱および加圧する、接合体の製造方法。
    (条件)
    得られた接合体をDAGE-4000(Nordson社製)を用いてダイシェア強度(N/2mm×2mm)を測定した場合において、ダイシェア強度が30MPa以上である。
  12. 基材と、
    前記基材上に接着層を介して搭載された半導体素子と、を備え、
    前記接着層は、請求項1~8のいずれかに記載の銀含有ペーストを焼結してなる、半導体装置。
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