JP2017048011A - エレベータ用非常止め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキシューをガイドレールに押圧する押圧部材の大型化を可能な限り抑制しつつ、当該押圧部材の破損を効果的に防止することができる非常止め装置を提供すること。【解決手段】一対の制動子である一対のくさび部材102,104の各々が、ガイドレール26の被締付面26A,26Bと平行に対向する締付面106Aを含むブレーキシュー106と、ブレーキシュー106の締付面106Aとは反対側の背面106Bと接する押圧面108Aを含み、非常時に、弾性部材であるU字形ばね80の弾発力を受け、押圧面108Aが背面106Bを被締付面26A,26Bに向かって押圧する構成とされた押圧部材108とを有する非常止め装置において、背面106Bを締付面106Aに対し、下方へ行くほど締付面106Aから遠ざかるように傾斜した斜面に形成した。【選択図】図5

Description

本発明は、エレベータ用非常止め装置に関し、特に、非常時にガイドレールを締め付ける制動子の構成に関する。
エレベータにおいて、人や荷物を運搬するかごを昇降させるための主ロープの破断などが原因で、かごが規定速度を超えて降下した場合、かごに付設された非常止め装置の有する一対の制動子がかごの昇降を案内するガイドレールを締め付けて制動をかけ、かごは安全に停止される。
従来の非常止め装置は、例えば、図8(a)に示すような構成をしている(特許文献1、特許文献2)。非常止め装置400は、一般的に、かご枠を構成する下梁LB2,LB4に取り付けられている。
非常止め装置400は、上部プレート402と下部プレート404とを有する。上部プレート402と下部プレート404とは、不図示の柱部材によって、上下方向に一定の間隔を空けて連結されており、上部プレート402が下梁LB2,LB4にボルト・ナット(不図示)等によって固定されている。図8における上部プレート402と下部プレート404各々の両端部には、階段状の段差部402A,402B,404A,404Bが形成されている。
非常止め装置400は、後述するU字形ばね410によって、段差部402A,402B,404A,404Bに押圧されて取り付けられた、一対のくさび受け部材406,408を有している。くさび受け部材406,408は、上下端部に鉤状部406A,406B,408A,408Bを有し、鉤状部406A,406B,408A,408Bが段差部402A,404A,402B,404Bに押圧されて、対向配置されている。
くさび受け部材406,408を、図8における左右の側方から把持するように、平面視でU字状をした弾性部材であるU字形ばね410が設けられている。U字形ばね410の両端部部分には、貫通孔410A,410Bが開設されており、貫通孔410A,410Bの各々に、軸体412A,414Aの一端に半球状をした頭部412B,414Bが形成されてなる押圧具412,414の軸体412A,414Aが挿入されている。
くさび受け部材406,408の側面には、半球状の凹部406C,408Cが形成されており、押圧具412,414の頭部412B,414Bの一部がそれぞれ凹部406C,408Cに嵌り込んでいる。
上記の構成により、くさび受け部材406,408は、押圧具412,414を介してU字形ばね410により、互いに接近する向きに常に弾発付勢されており、図8(a)に示す平常時において、くさび受け部材406,408は、鉤状部406A,406B、408A,408Bが段差部402A,404A、402B,404Bに押圧されて(当接して)いて、両くさび受け部材406,408の間隔が一定に維持されている。
一対のくさび受け部材406,408間には、かごの昇降を案内するガイドレールGRの平行な被締付面GR2,GR4を間に挟み、対応する被締付面GR2,GR4と隙間を空けて、一対の制動子である一対のくさび部材416,422が設けられている。
くさび部材416,422の各々は、対応する被締付面GR2,GR4と平行に対向する締付面418A,424Aを含み、一様な厚みを有するブレーキシュー418,424と、ブレーキシュー418,424の締付面418A,424Aとは反対側の背面418B,424Bと接する押圧面420A,426Aを含む押圧部材420,426とを有する。
押圧部材420,426の押圧面420A,426Aとは反対側は、下方へ行くほど対応する被締付面GR2,GR4から遠ざかるように傾斜する傾斜面420B,426Bに形成されている。
また、押圧部材420,426には、押圧面420A,426A上端から、ブレーキシュー418,424の厚みの略半分程度の高さで被締付面GR2,GR4に向かって立ち上がった段差部420C,426Cが形成されている。段差部420C,426Cにおける押圧面420A,426A上端からの立上り面420D,426Dにブレーキシュー418,424の上端面418C,424Cの一部が当接している。ブレーキシュー418,424は、それぞれ、押圧部材420,426に、不図示のビス止めによって取り付けられている。
くさび受け部材406,408は、傾斜面420B,426Bに対向する面が、傾斜面420B,426Bと平行な斜面に形成された案内面406D,408Dに形成されており、案内面406D,408Dと傾斜面420B,426Bとの間には、不図示の保持器で保持された複数のローラ428,430が設けられている。
押圧部材420,426の各々には、不図示の引き上げロッドが連結されており、かごが規定速度を超えて降下すると、調速機(不図示)を含む不図示の機構によって、当該引き上げロッドが引き上げられる。
引き上げロッドの引き上げに伴い、押圧部材420,426が案内面406D,408Dにローラ428,430を介して案内されて、ガイドレールGRに向かって斜行し、やがて、締付面418A,424Aがそれぞれ被締付面GR2,GR4に接触する。
かごは、降下し続けているため、被締付面GR2,GR4に接触した締付面418A,424Aには、両者の間に生じる摩擦力が上向きに作用する。そうすると、「くさびの原理(くさび増力効果)」によって、押圧部材420,426を含むくさび部材416,422は、U字形ばね410の付勢力に抗して、くさび受け部材406,408を左右外側向きに変位させる。これによって、U字形ばね410は、弾性変形し(押し広げられ)、その復元力(弾発力)によって、くさび部材416,422が被締付面GR2,GR4に押圧される。
最終的に、図8(b)に示すように、くさび部材416,422は、押圧部材420,426の上端が上部プレート402に当接するまで上方へ変位し、この状態で、ブレーキシュー418,424の締付面418A,424AがガイドレールGRの被締付面GR2,GR4から受ける上向きの摩擦力によって、かごが制動されて停止される。
特開2009−51596号公報 特開平8−127481号公報 特開2011−225303号公報
ところで、非常止め装置は、万一の場合に乗客を保護するために安全上非常に重要な装置であるため、設計の段階で、通常では生じ得ない過酷な条件の下(例えば、過大な負荷を掛ける等)で繰り返し実験がなされる。このような実験において、図8(c)に示すように、押圧部材420,426における押圧面420A,426Aと立上り面420D,426Dが成す角から亀裂CRが生じ、押圧部材420,426の一部が破損する現象が認められることがある。この場合に、ブレーキシュー418,424が押圧部材420,426に対してずり上がり、両者を固定している上記ビス(不図示)が折損することがある。
通常では生じ得ない過酷な条件とはいえ、非常止め装置の性能に万全を期すため、上記のような破損が発生しないようにする必要がある。これには、締付面418A,424AでガイドレールGRから上向きの摩擦力を受けるブレーキシュー418の上端面418C,424Cが押圧部材420,426の立上り面420D,426Dを押し上げる力に耐え得る強度を確保するため、押圧部材420,426における段差部420C,426Cの上下方向の長さを長くすることが考えられる。
しかしながら、そのような対策は、押圧部材が大型化し、ひいては、非常止め装置の大型化を招来してしまうこととなる。
なお、上記した課題は、主ロープによってかごと連結された釣合おもりに付設される非常止め装置にも共通する。
本発明は、上記した課題に鑑み、ブレーキシューをガイドレールに押圧する押圧部材の大型化を可能な限り抑制しつつ、当該押圧部材の破損を効果的に防止することができる非常止め装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るエレベータ用非常止め装置は、エレベータの昇降体を垂直方向に案内するガイドレールの平行な二つの被締付面の両側に設けられ、前記被締付面と直交する方向に作用する弾性部材の弾発力を受けて、非常時に、前記二つの被締付面を締め付ける一対の制動子を備えた非常止め装置であって、前記一対の制動子の内の少なくとも一方は、対応する前記被締付面と平行に対向する締付面を含むブレーキシューと、当該ブレーキシューの前記締付面とは反対側の背面と接する押圧面を含み、前記弾発力を受け、当該押圧面が前記背面を前記被締付面に向かって押圧する構成とされた押圧部材とを有し、前記背面が前記締付面に対し、下方へ行くほど当該締付面から遠ざかるように傾斜した斜面に形成されていて、当該背面を前記斜面に形成したことにより、非常時において、前記ブレーキシューの前記締付面が対応する前記被締付面から上向きの摩擦力を受け、当該ブレーキシューが前記押圧部材を上向きに押し上げる押上力に対抗する、前記押圧部材の前記押圧面が前記ブレーキシューを下向きに押下げる押下力が創出されることを特徴とする。
また、前記背面の前記締付面に対する勾配が、前記非常時において、前記押上力に対し前記押下力が大き過ぎて、前記ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり下がったり、前記押上力に対し前記押下力が小さ過ぎて、前記ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり上がったりしない範囲に設定されていることを特徴とする。
さらに、前記ブレーキシューは、保持手段によって前記押圧部材に保持されており、前記ブレーキシューは前記押圧部材と前記背面でのみ接していて、前記勾配は、前記非常時において、前記押上力に対し前記押下力が大き過ぎたり小さ過ぎたりして前記押上力と前記押下力の差が、前記保持手段による保持力を超えて、当該ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり下がったり、ずり上がったりしない範囲に設定されていることを特徴とする。
上記の構成からなるエレベータ用非常止め装置によれば、非常時に、上記一方の制動子において、前記ブレーキシューの前記締付面が対応する被締付面から上向きの摩擦力を受け、当該ブレーキシューが前記押圧部材を上向きに押し上げる押上力が、前記背面を前記斜面に形成したことにより創出される、前記押圧部材の前記押圧面が前記ブレーキシューを下向きに押下げる押下力で受け止められることとなる。かごの制動に必要な相当な面積を有する前記締付面の前記背面と接する関係上、同じく相当な面積を有する前記押圧面で上記押上力が受け止められるため、従来の非常止め装置の押圧部材の段差部の立上り面といった狭小な面で受け止められるのと比較して、押圧部材の破損を防止できる。
また、ブレーキシューの前記背面を上記のように傾斜させるだけで足り、押圧部材を上下方向に長くする必要がないため、上記したような大型化も抑制できる。
実施形態1に係るエレベータ用非常止め装置を備えたエレベータの概略構成を示す図である。 (a)は、上記非常止め装置がかごに付設された状態における正面図であり、(b)は、(a)におけるA-A線断面図である。 (a)は、上記非常止め装置の構成部材であるくさび部材の正面図であり、(b)は、同斜視図である。 (a)は、従来の非常止め装置において、押圧部材が破損する理由を説明するための図であり、(b)は、上記実施形態の係る非常止め装置において、押圧部材の破損を防止できる理由を説明するための図である。 (a)は、実施形態2に係る非常止め装置の概略構成を示す正面図であり、(b)は、当該非常止め装置の構成部材であるくさび部材の斜視図である。 (a)は、実施形態3に係る非常止め装置の概略構成を示す正面図であり、(b)は、上部プレートの半分を除いた状態で表した同非常止め装置の概略構成を示す平面図である。 (a)は、実施形態4に係る非常止め装置の概略構成を示す正面図であり、(b)は、同非常止め装置の構成部材である取付用プレート、シャフト、およびブロック体のみを表した平面図である。 (a)は従来の非常止め装置の概略構成を平常時の状態で示す正面図であり、(b)は同非常時の状態で示す正面図であり、(c)は、(b)において一点鎖線の楕円で囲んだ部分の拡大図である。
以下、本発明に係るエレベータ用非常止め装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
〔エレベータ全体〕
図1に示すように、エレベータ10において、建築物に開設された昇降路12最上部よりも上の建築物部分に機械室14が設けられており、機械室14には、巻上機16が設置されている。
巻上機16を構成する主シーブ18には、主ロープ20が巻き掛けられており、主ロープ20の一端部には一方の昇降体であるかご22が、他端部には他方の昇降体である釣合おもり24がそれぞれ連結されている。
昇降路12には、かご22を垂直方向に案内する一対のかご用ガイドレール26と、釣合おもり24を垂直方向に案内する一対の釣合おもり用ガイドレール28とが、それぞれ垂直方向に敷設されている。なお、図には、一対のかご用ガイドレール26の一方と一対の釣合おもり用ガイドレール28の一方のみが現れている。
かご22の上下端部には、一対のかご用ガイドレール26に対応させてガイドローラユニット30,32がそれぞれ一対、取り付けられており、これらのガイドローラユニット30,32によって、かご22が垂直方向に案内される。同じく、釣合おもり24の上下端部には、一対の釣合おもり用ガイドレール28に対応させて、ガイドローラユニット34,36がそれぞれ一対、取り付けられており、これらのガイドローラユニット34,36によって、釣合おもり24が垂直方向に案内される。
また、かご22には、その下部に、一対のかご用ガイドレール26に対応させて、非常止め装置40が一対、付設されており、釣合おもり24には、その下部に、一対の釣合おもり用ガイドレール28に対応させて、非常止め装置42が一対、付設されている。非常止め装置40,42は、かご用ガイドレール26、釣合おもり用ガイドレール28の一部を後述する一対の制動子であるくさび部材86,88(図2)で強固に締め付けることによって、降下するかご22または釣合おもり24を制動する装置である。
主ロープ20と平行してガバナロープ44が、かご用調速機46のガバナシーブ48とテンションシーブ50とで張架されている。ガバナロープ44の中間部には、かご22に付設された非常止め装置40を作動させるための非常止めレバー52が固定されている。かご用調速機46は、また、ガバナシーブ48とテンションシーブ50との間で走行するガバナロープ44の一部を把持して、その走行を停止させる把持機構54を有する。
釣合おもり24側にも、これらと同様の装置が設けられている。すなわち、主ロープ20と平行して、釣合おもり用調速機56のガバナシーブ58とテンションシーブ60との間にガバナロープ62が張架されており、ガバナロープ62の中間部には、釣合おもり24に付設された非常止め装置42を作動させるための非常止めレバー64が固定されている。また、釣合おもり用調速機56は、ガバナシーブ58とテンションシーブ60との間で走行するガバナロープ62の一部を把持して、その走行を停止させる把持機構66を有する。
上記の構成を有するエレベータ10において、不図示の電動機からの回転動力が不図示の動力伝達機構を介して、主シーブ18に伝達され、主シーブ18が回転駆動されると、主ロープ20に連結されているかご22と釣合おもり24が、かご用ガイドレール26、釣合おもり用ガイドレール28にそれぞれ案内されて、昇降路12内を昇降する。これに伴い、非常止めレバー52,64がそれぞれ固定されているガバナロープ44,62の各々が走行し、ガバナシーブ48はかご22の昇降速度と同じ速度(周速)で、ガバナシーブ58は釣合おもり24の昇降速度と同じ速度(周速)で、それぞれ回転される。
かご用調速機46は、かご22の昇降速度と同期するガバナシーブ48の回転速度を検知し、かご22が定格速度を超えて降下すると、降下速度が定格速度の1.4倍を超えない内に、把持機構54によりガバナロープ44を把持し、ガバナロープ44の走行を停止させる。ここで、把持機構54によりガバナロープ44が把持される降下速度に対応するガバナシーブ48の回転速度を「過速度」と言うこととする。
かご22が降下し続けているにもかかわらず、ガバナロープ44の走行が停止されると、ガバナロープ44に固定された非常止めレバー52が、かご22に対して相対的に引き上げられる。非常止めレバー52と非常止め装置40との間には、非常止めレバー52の引き上げ動作に連動する公知の機構(不図示)が設けられており、非常止めレバー52が引き上げられると、前記機構を介して、非常止め装置40が作動される。釣合おもり24に付設された非常止め装置42が作動される仕組みも、かご22に付設された非常止め装置40が作動される場合について説明した上記の仕組みと同様なので、その説明については省略する。
〔非常止め装置〕
上記したように、非常時に作動する非常止め装置40,42の詳細について説明する。ここで、「非常時」とは、調速機46,56が過速度を検知した以降、かご22、釣合おもり24に制動がかかって停止し、停止状態が維持されている間を言い、「平常時」とは、調速機46,56が過速度を検知しておらず、少なくとも、非常止め装置40,42によるかご22、釣合おもり24の停止が不要な間を言うこととする。
なお、かご22用の非常止め装置40と釣合おもり24用の非常止め装置42とは、基本的に同様の構成であるので、かご22用の非常止め装置40を代表にその詳細について説明し、釣合おもり24用の非常止め装置42の詳細な説明については省略する。
非常止め装置40は、次第ぎき式の非常止め装置であって、図2(a)に示すように、例えば、かご22(図1)の構成部材であるかご枠(全体については不図示)を構成する下梁70A,70Bに取り付けられる。
非常止め装置40は、上部プレート72と下部プレート74とを有する。上部プレート72と下部プレート74とは、不図示の柱部材によって、上下方向に一定の間隔を空けて連結されており、上部プレート72が下梁70A,70Bにボルト・ナット(不図示)等によって固定されている。上部プレート72と下部プレート74各々の両端部には、階段状の段差部72A,72B,74A,74Bが形成されている。
非常止め装置40は、後述するU字形ばね80によって、段差部72A,72B,74A,74Bに押圧されて取り付けられた、一対のくさび受け部材76,78を有している。くさび受け部材76,78は、図2(a)に示すように、上下端部に鉤状部76A,76B,78A,78Bを有し、鉤状部76A,76B,78A,78Bが段差部72A,74A,72B,74Bに押圧されて、対向配置されている。
くさび受け部材76,78を、図2(a)、図2(b)における左右の側方から把持するように、平面視でU字状をしたU字形ばね80が設けられている。なお、図2(b)では、下部プレート74の図示は省略している。U字形ばね80の両端部部分には、貫通孔80A,80Bが開設されており、貫通孔80A,80Bの各々に、軸体82A,84Aの一端に半球状をした頭部82B,84Bが形成されてなる押圧具82,84の軸体82A,84Aが挿入されている。
くさび受け部材76,78の側面には、半球状の凹部76C,78Cが形成されており、押圧具82,84の頭部82B,84Bの一部がそれぞれ凹部76C,78Cに嵌り込んでいる。
上記の構成により、くさび受け部材76,78は、押圧具82,84を介してU字形ばね80により、互いに接近する向きに常に弾発付勢されており、平常時において、くさび受け部材76,78は、鉤状部76A,76B、78A,78Bが段差部72A,74A、72B,74Bに押圧されて(当接して)いて、両くさび受け部材76,78の間隔が一定に維持されている。
一対のくさび受け部材76,78間には、かご22(図1)の昇降を案内するガイドレール26の平行な被締付面26A,26Bを間に挟み、対応する被締付面26A,26Bと隙間を空けて、一対の制動子である一対のくさび部材86,88が設けられている。なお、被締付面26A,26Bは、ガイドローラユニット30,32(図1)の有するガイドローラ(不図示)が転動してかご22を垂直方向に案内する案内面でもある。
くさび部材86とくさび部材88とは、基本的に同じ構成である。よって、くさび部材86を代表に説明し、くさび部材88においてくさび部材86と対応する構成部分については、同じ符号を付して、その説明については省略することとする。
くさび部材86は、ブレーキシュー90と押圧部材92を有する。
ブレーキシュー90は、被締付面26Aと平行に対向する締付面90Aを含む。押圧部材92は、ブレーキシュー90の締付面90Aとは反対側の背面90Bと接する押圧面92Aを含む。押圧部材92において押圧面92Aと反対側に存する面92Bは、下方へ行くほど被締付面26A(締付面90A)から遠ざかるように傾斜した傾斜面92Bに形成されている。背面90Bと押圧面92Aとは、保持手段である接着剤(不図示)で接着されている。これにより、少なくとも平常時に、ブレーキシュー90は、押圧部材92に保持されている。
ブレーキシュー90は、締付面418A,424Aと背面418B,424Bとが平行な従来のブレーキシュー418,424(図8)とは異なり、図3に示すように、締付面90Aに対し背面90Bが、下方へ行くほど締付面90Aから遠ざかる斜面に形成されている。すなわち、背面90Bは、締付面90Aに対し勾配θで傾いた斜面となっている。この勾配θについては後述する。
押圧部材92には、ブレーキシュー90の背面90Bと接触した押圧面92A上端から、ブレーキシュー90の上端における厚みの略半分程度の高さで被締付面26A(図2(a))に向かって立ち上がった段差部92Cが形成されている。段差部における押圧面92A上端からの立上り面92Dにブレーキシュー90の上端面90Cの一部(約半分)が当接している。
なお、ブレーキシュー90の背面90Bを均一に押圧するといった観点から、ブレーキシュー90の幅W1は押圧部材92の幅W2と、図3(b)に示すように、一致させるか、幅W1を幅W2より短くするのが好ましい。
図2に戻り、くさび受け部材76,78において、くさび部材88,86の傾斜面92Bと対向する面が、傾斜面92Bと平行な斜面(以下、この斜面をそれぞれ、案内面76D,78Dと称する。)に形成されており、案内面76D,78Dと対応する傾斜面92Bとの間には、それぞれ、不図示の保持器で保持された複数のローラ94,96が設けられている。
また、くさび部材88,86各々の押圧部材92の一側面92Eには、非常時に、非常止めレバー52(図1)に連動して引き上げられる引上げロッド(不図示)の一端部が固定されており、平常時においては、当該引上げロッドによって、くさび部材88,86の各々は、図2に示す位置(すなわち、平常時の位置)に位置決めされている。
上記の構成からなる非常止め装置40において、非常時に、前記引上げロッド(不図示)によって、くさび部材86,88が引き上げられると、くさび部材86,88が、案内面78D,76Dにローラ96,94を介して案内されて、ガイドレール26に向かって斜行し、やがて、両締付面90Aがそれぞれ被締付面26A,26Bに接触する。
非常時において、かごは降下し続けているため、被締付面26A,26Bに接触した両締付面90Aには、両者の間に生じる摩擦力が上向きに作用する。そうすると、「くさびの原理(くさび増力効果)」によって、くさび部材86,88は、U字形ばね80の付勢力に抗して、くさび受け部材76,78を左右外側向きに変位させる。これによって、U字形ばね80は、弾性変形し(押し広げられ)、その復元力(弾発力)によって、くさび部材86,88が被締付面26A,26Bに、被締付面26A,26Bと直交する方向に押圧される。
最終的に、くさび部材86,88は、各々の押圧部材92の上端が上部プレート72に当接するまで上方へ変位し、この状態で、ブレーキシュー90の締付面90Aがガイドレール26の被締付面26A,26Bから受ける上向きの摩擦力によって、かごが制動されて停止される。
この場合に、非常止め装置40において、くさび部材86,88を構成するブレーキシュー90の背面90Bを、その締付面90Aに対し、下方へいくほど締付面90Aから遠ざかるように傾斜した斜面に形成したことにより、背面90Bをガイドレール26に向かって押圧する押圧部材92の破損が効果的に防止できる。この理由を、図4を参照しながら、先ず、従来の非常止め装置400(図8)において、押圧部材420,426が破損する理由の詳細について述べた後に説明する。
図4(a)は、非常止め装置400(図8)における一方のくさび部材422の一部とその近傍を表す拡大図であり、非常時において、押圧部材426の上端が上部プレート402に当接するまでくさび部材422が上方へ変位した状態を示した図である。図4(b)は、非常止め装置40(図2)について、図4(a)と同様に描いた図である。なお、図4(b)における勾配θの大きさは、説明の便宜上、図2、図3における勾配θよりも大きくしている。
(従来の非常止め装置)
図4(a)に示す状態で、U字形ばね410(図8)の、被締付面GRと直交する方向の弾発力Pを受けた押圧部材426の押圧面426Aは、ブレーキシュー424の背面424BをガイドレールGRに向けて押圧する。押圧されたブレーキシュー424は、その締付面424Aで、ガイドレールGRの被締付面GR4を弾発力Pの大きさで押圧し、締付面424は、その反力として、被締付面GR4から、弾発力Pと同じ大きさで逆向きの垂直抗力Nで押圧される。
締付面424Aと被締付面GR4の間の摩擦係数をμとすると、締付面424Aは、被締付面GR4から上向きに摩擦力F=μNを受ける。
この摩擦力Fによりかご(不図示)が、落下せずに停止される(もっとも、かごに併設された非常止め装置の台数に対応するくさび部材の個数分の摩擦力の合計で、かごは停止される。)。
非常止め装置400において、ブレーキシュー424(締付面424A)は、被締付面GR4から上向きの摩擦力Fを受けて押圧部材426を上向きに押し上げる。この押上力は、押圧部材426において、主として立上り面426Dで受け止められる。立上り面426Dに集中する押上力によって、上述したように、段差部426Cに亀裂CR(図8(c))が入り、押圧部材426の一部が破損する。
(実施形態に係る非常止め装置)
図4(b)に示す状態で、U字形ばね80(図2)の、被締付面26Aと直交する方向の弾発力Pを受けた押圧部材92の押圧面92Aは、ブレーキシュー90の背面90Bをガイドレール26に向けて押圧する。押圧されたブレーキシュー90は、その締付面90Aで、ガイドレール26の被締付面26Aを弾発力Pの大きさで押圧し、締付面90Aは、その反力として、被締付面26Aから、弾発力Pと同じ大きさで逆向きの垂直抗力N(図4(b)では不図示)で押圧される。
締付面90Aと被締付面26Aの間の摩擦係数をμとすると、締付面90Aは、被締付面26Aから上向きに摩擦力F=μNを受ける。ブレーキシュー90(締付面90A)は、被締付面26Aから上向きの摩擦力Fを受けて、押圧部材426を上向きに押し上げる。
従来の非常止め装置400では、押圧部材426においてブレーキシュー424の押上力は主として段差部426Cの立上り面426Dで受け止めている。これに対し、実施形態に係る非常止め装置40では、押圧部材92の立上り面92Dに加え、押圧面92Aでもブレーキシュー90の押上力が受け止められる。押圧部材92の押圧面92Aがブレーキシュー90の背面90Bを押圧する力P(弾発力)は、背面90Bが締付面90A(被締付面26A)に対し勾配θで傾いた斜面に形成されているため、背面90Bを垂直に押圧する力P1と押圧部材92を背面90Bに沿って上方へ移動させようとする力P2とに分けられる。力P1は、水平方向から角度θを成して下方へ傾いているため、下向きに作用する成分(力f)を有する。力fは、押圧部材92がブレーキシュー90を下向きに押下げる力として作用する(以下、力fを「押下力f」と称する。)。
すなわち、背面90Bを上記斜面に形成したことにより、上記押圧力(摩擦力F)に対抗する押下力fが創出される。
押下力fにより、押圧部材92において、押上力(摩擦力F)の一部が押圧面92Aでも受け止められることとなる。その結果、立上り面92Dで受け止める分の押上力(摩擦力F)が軽減されることとなるため、段差部92Cでの破損が防止できる。
また、かごの制動に必要な相当な面積を有する締付面90Aの背面90Bと接する関係上、同じく相当な面積を有する押圧面92Aで上記押上力(摩擦力F)の一部が受け止められるため、従来の非常止め装置400の押圧部材420,426の段差部420C,426Cの立上り面420D,426Dといった狭小な面で略全部が受け止められるのと比較して、押圧部材108全体の破損を防止できる。
図4(b)に示すベクトル図からも首肯されるように、押下力fは、勾配θが大きい程大きくなる。よって、勾配θを過度に大きくすると、押下力fが押上力(摩擦力F)より大きくなり過ぎ、その差分が背面90Bと押圧面92Aを接着する接着剤の接着力を超えてしまうこととなる。この場合には、ブレーキシュー90が押圧部材92に対して相対的にずり下がって、押圧部材92から離脱するおそれが生じる。
一方で、勾配θが過度に小さすぎると、押下力fが不足し、立上り面92Dで受け止める押上力(摩擦力F)の負担が増大して、段差部92Cの破損のおそれが生じる。この場合、ブレーキシュー90が押圧部材92に対して相対的にずり上がって、押圧部材92から離脱するおそれが生じる。
よって、勾配θは、締付面90Aと被締付面26Aの間の摩擦係数μの大きさ、上記接着剤の接着力、および段差部92Cの強度等を考慮し、非常時において、ブレーキシュー90が押圧部材92を押し上げる押上力(摩擦力F)に対し、押圧部材92がブレーキシュー90を押下げる押下力fが大き過ぎて、ブレーキシュー90が押圧部材92に対して相対的にずり下がったり、上記押圧力(摩擦力F)に対し上記押下力fが小さ過ぎて、ブレーキシュー90が押圧部材92に対して相対的にずり上がったりしない範囲に設定されるが、当該範囲は、設計と実験とを繰り返すなどにより求め得るものである。
なお、上記の例では、主として平常時に、ブレーキシュー90が押圧部材92から脱落しないことを目的として、押圧部材92に対し接着剤でブレーキシュー90を保持しているのであるが、これに限らず、例えば、ビス止めによって保持しても構わない。あるいは、接着剤とビスとを併用しても良い。この場合、勾配θを設定するに際して、ビスを用いた場合には、当該ビスによる保持力を、ビスと接着剤を併用した場合には両者による保持力が考慮される。
<実施形態2>
実施形態1では、くさび部材86,88において、押圧部材92に段差部92Cを設け、その立上り面92Dで上記押上力(摩擦力F)の一部を受け止め、残りを押圧面92Aで受け止める構成とした。これに対し、実施形態2に係る非常止め装置100では、くさび部材において、段差部を無くし、押圧面だけで押上力(摩擦力F)を受け止める構成とした。
図5に示す実施形態2の非常止め装置100は、くさび部材が異なる以外は、基本的に、実施形態1の非常止め装置40(図2、図3)と同様の構成である。よって、図5に示す非常止め装置100において、図2、図3で示した非常止め装置40と同様の構成部分には、同じ符号を付して、その説明については省略するか、必要に応じて言及するに留める。
非常止め装置100の有する一対の制動子である一対のくさび部材102,104の各々は、基本的に同じ構成である。よって、くさび部材102を代表に説明し、くさび部材104においてくさび部材102と対応する構成部分については、同じ符号を付して、その説明については省略することとする。
くさび部材102は、ブレーキシュー106と押圧部材108を有する。
ブレーキシュー106は、被締付面26Aと平行に対向する締付面106Aを含む。押圧部材108は、ブレーキシュー106の締付面106Aとは反対側の背面106Bと接する押圧面108Aを含む。押圧部材108において押圧面108Aと反対側に存する面108Bは、下方へ行くほど被締付面26A(締付面106A)から遠ざかるように傾斜した傾斜面108Bに形成されている。ブレーキシュー106と押圧部材108とは、背面106Bと押圧面108Aが不図示の接着剤で接着されている。これにより、平常時において、ブレーキシュー106は押圧部材108から脱落することなく保持されている。
実施形態1と同様、くさび部材102において、背面106Bは、締付面106Aに対し、下方へ行くほど締付面106Aから遠ざかる斜面に形成されている。すなわち、背面106Bは、締付面106Aに対し勾配θで傾いた斜面となっている。
くさび部材102は、上記の通り、実施形態1のような段差部92C(図3)を無くしている。ブレーキシュー106の上端面106Cは、開放されていて、押圧部材108のいずれの部位にも当接していない。すなわち、ブレーキシュー106は押圧部材108と背面106Bのみで接している。
このため、くさび部材102において、非常時に、ブレーキシュー106がガイドレール26から上向きに受ける摩擦力を受けて押圧部材108を上向きに押し上げる押上力は、全部、押圧部材108の押圧面108Aで受け止めることとなる。
段差部を無くしているものの、押圧部材108の高さH2をブレーキシュー106の高さH1よりも高くしているのは、押圧部材108の上端をブレーキシュー106の上端よりも高くして、非常時に、くさび部材102が上方へ移動した際に、押圧部材108を上部プレート72に当接させて当該移動を終了させるためである。このためには、ブレーキシュー106の上端よりも押圧部材108の上端が僅かに高い位置になるようにすれば良い。この点に関し、上下方向において相当な長さの段差部420C,426C(図8)を必要とする従来の押圧部材420,426と比較して、押圧部材108の小型化が図られ、ひいては、非常止め装置の小型化が図られることとなる。
本例に対するベクトル図は省略するが、くさび部材102おける、締付面106Aと被締付面26Aとの間、背面106Bと押圧面108Aとの間でも、図4(b)のベクトル図で示したような力が作用する。すなわち、押圧部材108には、ブレーキシュー106を下向きに押下げる押下力fが生じ、この押下力fによって、ブレーキシュー106がガイドレール26から上向きの摩擦力Fを受けて押圧部材108を上向きに押し上げる押上力が受け止められる。押下力fは、上述したように、勾配θが大きいほど大きくなり、勾配θが小さいほど小さくなる。
勾配θを過度に大きくすると、実施形態1の場合と同様、押下力fが上記押上力(摩擦力F)よりも大きくなり過ぎ、その差分が背面106Bと押圧面108Aを接着する接着剤の接着力(保持力)を超えてしまうこととなる。この場合、ブレーキシュー106が押圧部材108に対し相対的にずり下がって、押圧部材108から離脱するおそれが生じる。
一方で、勾配θを過度に小さくすると、押下力fが押上力(摩擦力F)よりも小さくなり過ぎ、その差分が背面106Bと押圧面108Aを接着する接着剤の接着力(保持力)を超えてしまうこととなる。この場合、ブレーキシュー106が押圧部材108に対し相対的にずり上がって、押圧部材108から離脱するおそれが生じる。
よって、背面106Bの締付面106Aに対する勾配θは、締付面106Aと被締付面26Aの間の摩擦係数μの大きさ、上記接着剤の接着力等を考慮し、非常時において、ブレーキシュー106が押圧部材108を押し上げる押上力(摩擦力F)と、押圧部材108がブレーキシュー106を下向きに押下げる押下力fとの差分が、保持手段である前記接着剤の保持力を超えて、ブレーキシュー106が押圧部材108に対して相対的にずり下がったり、ずり上がったりしないような範囲で設定される。この範囲は、設計と実験とを繰り返すなどにより求め得るものである。
なお、押圧部材108にブレーキシュー106を保持する保持手段として、上記接着剤に代えてビス止めを用いても構わず、あるいは接着剤とビス止めを併用しても構わないのは、実施形態1の場合と同じである。この場合、勾配θ(図5)を設定するに際して、ビスを用いた場合には、当該ビスによる保持力を、ビスと接着剤を併用した場合には両者による保持力が考慮されるのも、実施形態1と同様である。
以上説明したように、非常止め装置100によれば、くさび部材102において、ブレーキシュー106の締付面106Aがガイドレール26の被締付面26Aから上向きの摩擦力Fを受け、ブレーキシュー106が押圧部材108を上向きに押し上げる押上力が、ブレーキシュー106の背面106Bと接し、背面106Bを下向きに押下げる押圧部材108の押圧面108Aで受け止められる。かごの制動に必要な相当な面積を有する締付面106Aの背面106Bと接する関係上、同じく相当な面積を有する押圧面108Aで上記押上力(摩擦力F)が受け止められるため、従来の非常止め装置400の押圧部材420,426の段差部420C,426Cの立上り面420D,426Dといった狭小な面で受け止められるのと比較して、押圧部材108の破損を防止できる。
<実施形態3>
実施形態1,2は、一対のくさび部材をガイドレールに押圧する付勢手段としてU字形ばねを用いるタイプの非常止め装置であるが、実施形態3に係る非常止め装置200は、当該付勢手段として、圧縮コイルばねを用いるタイプの非常止め装置である。
図6に示すように、非常止め装置200は、上部プレート202と下部プレート204とを有する。上部プレート202と下部プレート204とは、不図示の柱部材によって、上下方向に一定の間隔を空けて連結されており、上部プレート202が、かご22(図1)にボルト・ナット(不図示)等によって固定されている。
上部プレート202と下部プレート204に、一対のレバー206,208がそれぞれシャフト210,212を介して、シャフト210,212の軸心を中心に回動自在に設けられている。ここで、レバー206,208がそれぞれシャフト210,212周りに、矢印Mの向きに回動して、両レバー206,208の先端同士が近接することを、両レバー206,208が「閉じる」と言い、矢印Mとは逆向きに回動して両レバー206,208の先端同士が離間することを両レバー206,208が「開く」と言うこととする。
レバー206の後端部とレバー208の後端部の間には、圧縮コイルばね214が圧縮された状態で設けられている。圧縮コイルばね214の復元力(弾発力)によって、図6(b)に示す状態よりも、両レバー206,208が閉じないように、矢印Kで示す位置に不図示のストッパが設けられている。
両レバー206,208の先端部の内側(両先端部の対向領域)には、一対のくさび受け部材216,218が設けられており、その内側には、不図示の保持器に保持されたローラ220,222を介して、一対のくさび部材224,226が設けられている。
くさび部材224とくさび部材226は、基本的に同じ構成である。よって、くさび部材224を代表に説明し、くさび部材226については、くさび部材224と対応する構成部分に同じ番号を付して、その説明は省略することとする。
くさび部材224は、ブレーキシュー228と押圧部材230を有する。くさび部材224は、実施形態2のくさび部材102(図5)と同様、押圧部材230が段差部を有しないくさび部材である。
ブレーキシュー228は、被締付面26Aと平行に対向する締付面228Aを含む。押圧部材230は、ブレーキシュー228の締付面228Aとは反対側の背面228Bと接する押圧面230Aを含む。押圧部材230において押圧面230Aと反対側に存する面230Bは、下方へ行くほど被締付面26A(締付面228A)から遠ざかるように傾斜した傾斜面230Bに形成されている。ブレーキシュー228と押圧部材230とは、背面228Bと押圧面230Aが不図示の接着剤で接着されている。
くさび部材226において、背面228Bは、締付面228Aに対し、下方へ行くほど締付面228Aから遠ざかる斜面に形成されている。すなわち、背面228Bは、締付面228Aに対し勾配θで傾いた斜面となっている。
くさび受け部材216,218において、くさび部材224,226の傾斜面230Bと対向する面が、傾斜面230Bと平行な斜面(案内面216A,218A)に形成されている。また、くさび受け部材216,218において、案内面216A,218Aと反対側の面が、それぞれ、レバー206,208の先端部部分との当接面となっている。
非常止めレバー52(図1)に連動して引き上げられる前記引上げロッド(不図示)の一端部は、押圧部材230に固定されている。
上記構成からなる非常止め装置200において、非常時に、前記引上げロッド(不図示)によって、くさび部材224,226が引上げられると、くさび部材224,226が、案内面216A,218Aにローラ220,222を介して案内されて、ガイドレール26に向かって斜行し、やがて、両締付面228Aがそれぞれ被締付面26A,26Bに接触する。
非常時において、かごは降下し続けているため、被締付面26A,26Bに接触した両締付面228Aには、両者の間に生じる摩擦力が上向きに作用する。そうすると、「くさびの原理(くさび増力効果)」によって、くさび部材224,226は、くさび受け部材216,218を介し、圧縮コイルばね214の付勢力に抗して、両レバー206,208の先端部を左右外側に向きに押し広げ、両レバー206,208を開く。
これにより、圧縮コイルばね214は、さらに圧縮され、その復元力(弾発力)によって、両レバー206,208を閉じようとする。
最終的に、くさび部材224,226は、各々の押圧部材230の上端が上部プレート202に当接するまで上方へ変位し、この状態で、ブレーキシュー228の締付面228Aがガイドレール26の被締付面26A,26Bから受ける上向きの摩擦力によって、かご22(図1)が制動されて停止される。
実施形態3に係る非常止め装置200のくさび部材224,226で、ブレーキシュー228の背面228Bを締付面228Aに対し、上記のように傾斜させたことによる効果、および、押圧部材230において段差部を無くしたことによる効果は、実施形態2と同様なので、その説明については省略する。
<実施形態4>
実施形態1〜3に係る非常止め装置は、ガイドレール26の二つの被締付面26A,26Bを締め付けて、かご22を制動する一対の制動子の両方に、くさび部材を用いた構成の非常止め装置であったが、実施形態4に係る非常止め装置300は、一対の制動子の一方のみをくさび部材とした構成の非常止め装置である。
図7に示すように、非常止め装置300は、取付用プレート302を有する。非常止め装置300は、取付用プレート302が、かご22(図1)の下梁70A,70B(図2)にボルト・ナット(不図示)等によって固定されて、かご22に取り付けられる。
取付用プレート302には、両端部が立ち上がり、平面視で「コ」字状をした板体からなるブラケット304が固定されている。ブラケット304の前記両端部を立上り部304A,304Bと称することとする。
取付用プレート302の下方には、一部がブラケット304に囲まれるように、「L」字の横断面を有するブロック体306が設けられている。ブロック体306において、図に示す一方の主面306Aの一端部において立ち上がった部分を立上り部306Bと称することとする。
ブラケット304の立上り部304A,304Bの下端部には、水平方向にシャフト308が固定されている。また、ブロック体306の下端部部分には、シャフト308とすきまばめの関係となる貫通孔308Aが開設されていて、シャフト308が貫通孔308Aに挿入(遊挿)されている。これにより、ブロック体306は、取付用プレート302に、ブラケット304、シャフト308を介して、水平方向にスライド自在に取り付けられている。
ブロック体306の立上り部306Bには、図7(a)に示すように、水平方向に貫通する孔306Cが、上下方向に3個開設されており、孔306Cの各々には、一端部に鍔310Aを有するシャフト310が、図7(a)に示すように遊挿されている。
3本のシャフト310の先端には、押圧部材314が固定されている。
押圧部材314の、シャフト310とは反対側には、ブレーキシュー316が固定されている。押圧部材314とブレーキシュー316とで、一方の制動子である、全体的に略直方体状をしたブロック部材312が構成されている。
ブレーキシュー316は、被締付面26Bと平行に対向する締付面316Aを含む。押圧部材314は、ブレーキシュー316の締付面316Aとは反対側の背面316Bと接する押圧面314Aを含む。ブレーキシュー316と押圧部材314とは、背面316Bと押圧面314Aが不図示の接着剤で接着されている。
ブロック部材312において、背面316Bは、締付面316Aに対し、下方へいくほど締付面316Aから遠ざかる斜面に形成されている。すなわち、背面316Bは、締付面316Aに対し勾配θで傾いた斜面となっている。
3本のシャフト310の立上り部306Bと押圧部材314との間のシャフト部分には、それぞれ、スペーサ318と皿ばね320が外挿されている。
ブロック体306の主面306Aには、くさび受け部材322が固定されている。くさび受け部材322は、図7(a)に示す正面視で、紙面に垂直方向に一定の厚みを有するブロック体である。くさび受け部材322は、逆台形をした案内部322Aと案内部322Aの上部に設けられたストッパ部322Bを有する。
くさび受け部材322に対し、不図示の保持器で保持されたローラ324を介して、くさび部材326が設けられている。
くさび部材326は、ブレーキシュー328と押圧部材340を有する。くさび部材326は、実施形態2のくさび部材102(図5)、実施形態3のくさび部材224(図6)と同様、押圧部材340が上記段差部を有しないくさび部材である。
ブレーキシュー328は、被締付面26Aと平行に対向する締付面328Aを含む。押圧部材340は、ブレーキシュー328の締付面328Aとは反対側の背面328Bと接する押圧面340Aを含む。押圧部材340において押圧面340Aと反対側に存する面340Bは、下方へ行くほど被締付面26A(締付面328A)から遠ざかるように傾斜した傾斜面340Bに形成されている。ブレーキシュー328と押圧部材340とは、背面328Bと押圧面340Aが不図示の接着剤で接着されている。
くさび部材326において、背面328Bは、締付面328Aに対し、下方へ行くほど締付面328Aから遠ざかる斜面に形成されている。すなわち、背面328Bは、締付面328Aに対し勾配θで傾いた斜面となっている。
くさび受け部材322において、くさび部材326の傾斜面340Bと対向する面が、傾斜面340Bと平行な斜面(案内面322C)に形成されている。
押圧部材340は、二股に分かれた脚部340Cを有している。脚部340Cには、ピン342が取り付けられている。
実施形態4においては、非常止めレバー52(図1)の引上げ動作に連動する、実施形態1〜3におけるものとは異なる公知の機構(不図示)が設けられており、当該機構の終端部材であるリンク(不図示)の一端部がピン342に取り付けられている。前記機構は、非常止めレバー52が引き上げられるのに伴って、前記リンクがくさび部材326(押圧部材340)を押し上げる構成となっている。
上記の構成からなる非常止め装置300において、非常時に、くさび部材326が押し上げられると、くさび部材326が、案内面322Cにローラ324を介して案内されて、ガイドレール26に向かって斜行し、やがて、締付面328Aが被締付面26Aに当接して、被締付面26Aを押圧する。被締付面26Aを押圧する締付面328Aが被締付面26Aから受ける反力によって、ブロック体306が紙面に向かって右向きにスライドし、ブレーキシュー316の締付面316Aが被締付面26Bに当接する。
両締付面316A,328Aが被締付面26B,26Aに当接した後も、かご22(図1)は、降下し続けているため、くさび部材326の締付面328Aには、被締付面26Aとの間で生じる摩擦力が上向きに作用する。そうすると、「くさびの原理(くさび増力効果)」によって、くさび部材326は、さらに大きな力で、ブロック体306を右向きに押圧する。その結果、ブロック体306の立上り部306B、スペーサ318を介して皿ばね320がガイドレール26に向かって押圧されて弾性変形する。皿ばね320の復元力(弾発力)によって、くさび部材326とブロック部材312が被締付面26A,26Bに押圧される。
最終的に、くさび部材326の押圧部材340の上端がくさび受け部材322のストッパ部322Bにおける規制面322Dに当接するまで上方へ変位し、この状態で、締付面328Aおよび締付面316Aと被締付面26A,26Bとの間に生じる摩擦力によって、かご22(図1)が制動されて停止される。
実施形態4に係る非常止め装置300のくさび部材326とブロック部材312で、ブレーキシュー328、ブレーキシュー316の背面328B、背面316Bを締付面328A、締付面316Aに対し、上記のように傾斜させたことによる効果、および、押圧部材340と押圧部材314において段差部を無くしたことによる効果は、実施形態2,3と同様なので、その説明については省略する。
なお、上記の例では、ブロック部材312のブレーキシュー316の背面316Bを締付面316Aに対し、上記のように傾斜させた構成としたが、必ずしも、このような構成にする必要は無い。すなわち、厚みが一様なブレーキシューと厚みが一様な押圧部材とでブロック部材を構成しても構わない。
以上、本発明に係るエレベータ用非常止め装置について、実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下の形態としても構わない。
(1)実施形態3,4のくさび部材(図6、図7)および実施形態4のブロック部材(図7)は、押圧部材が上記段差部を有しない構成のものとしたが、実施形態1のくさび部材(図2、図3)の押圧部材と同様の段差部を有するものとしても構わない。
(2)実施形態1〜3では、非常時に、くさび部材が引き上げられる構成としたが、実施形態4のように、押し上げられる構成としても構わないし、これとは逆に、実施形態4においては、くさび部材が引き上げられる構成としても構わない。
本発明に係るエレベータ用非常止め装置は、例えば、かごや当該かごと主ロープで連結された釣合おもりの、非常時における制動装置として好適に利用可能である。
40,42,100,200,300 非常止め装置
80 U字形ばね
86,88,102,104,224,226,326 くさび部材
90,106,228,316,328 ブレーキシュー
90A,106A,228A,316A,328A 締付面
90B,106B,228B,316B,328B 背面
92,108,230,314,340 押圧部材
92A,108A,230A,314A,340A 押圧面
214 圧縮コイルばね
312 ブロック部材
320 皿ばね

Claims (3)

  1. エレベータの昇降体を垂直方向に案内するガイドレールの平行な二つの被締付面の両側に設けられ、前記被締付面と直交する方向に作用する弾性部材の弾発力を受けて、非常時に、前記二つの被締付面を締め付ける一対の制動子を備えた非常止め装置であって、
    前記一対の制動子の内の少なくとも一方は、対応する前記被締付面と平行に対向する締付面を含むブレーキシューと、当該ブレーキシューの前記締付面とは反対側の背面と接する押圧面を含み、前記弾発力を受け、当該押圧面が前記背面を前記被締付面に向かって押圧する構成とされた押圧部材とを有し、
    前記背面が前記締付面に対し、下方へ行くほど当該締付面から遠ざかるように傾斜した斜面に形成されていて、
    当該背面を前記斜面に形成したことにより、非常時において、前記ブレーキシューの前記締付面が対応する前記被締付面から上向きの摩擦力を受け、当該ブレーキシューが前記押圧部材を上向きに押し上げる押上力に対抗する、前記押圧部材の前記押圧面が前記ブレーキシューを下向きに押下げる押下力が創出されることを特徴とするエレベータ用非常止め装置。
  2. 前記背面の前記締付面に対する勾配が、
    前記非常時において、前記押上力に対し前記押下力が大き過ぎて、前記ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり下がったり、前記押上力に対し前記押下力が小さ過ぎて、前記ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり上がったりしない範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用非常止め装置。
  3. 前記ブレーキシューは、保持手段によって前記押圧部材に保持されており、
    前記ブレーキシューは前記押圧部材と前記背面でのみ接していて、
    前記勾配は、前記非常時において、前記押上力に対し前記押下力が大き過ぎたり小さ過ぎたりして前記押上力と前記押下力の差が、前記保持手段による保持力を超えて、当該ブレーキシューが前記押圧部材に対して相対的にずり下がったり、ずり上がったりしない範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用非常止め装置。
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