JP2017046638A - 往復動作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】中間プレートをハウジングに固定する必要がなく、偏心カムを取外すときに中間プレートと偏心カムの位置合わせが容易である往復動作業機を提供する。
【解決手段】本発明による往復動作業機は、下ブレードと上ブレード12の間に且つ下偏心カムと上偏心カム38の間に配置される中間プレート46を有し、中間プレートは、上偏心カムが通過可能な通過孔46aを有する。ブレード組立体がハウジングから解放されているとき、中間プレートは、上偏心カムが通過孔を通過可能な通過位置に弧状の移動経路47に沿って移動可能である。
【選択図】図7
【解決手段】本発明による往復動作業機は、下ブレードと上ブレード12の間に且つ下偏心カムと上偏心カム38の間に配置される中間プレート46を有し、中間プレートは、上偏心カムが通過可能な通過孔46aを有する。ブレード組立体がハウジングから解放されているとき、中間プレートは、上偏心カムが通過孔を通過可能な通過位置に弧状の移動経路47に沿って移動可能である。
【選択図】図7
Description
本発明は、往復動作業機に関し、更に詳細には、刃先を有する一対のブレードを往復動させる往復動作業機に関する。
庭木や植込み等の刈込みを行うための刈込機(所謂、ヘッジトリマー)、揺動式バリカン、芝刈機等の往復動作業機が知られている。例えば、刈込機では、刈刃を有する一対のブレード(例えば、上ブレード及び下ブレード)を、互いに逆方向に長手方向に往復動させる。更に、回転動力機の回転運動を一対のブレードの往復動に変換するために、回転動力機によって偏心回転する一対の偏心カム(例えば、上偏心カム及び下偏心カム)をそれぞれのブレードの長孔に摺動可能に嵌合させる。一対のブレードを逆方向に移動させるために、一対の偏心カムは、互いに180度の位相で配置されている。一対の偏心カムは、普通、一体に形成されている。
一対のブレードに負荷がかかったとき、ブレードの作動が停止してしまうことがある。詳細には、一対のブレードへの負荷により、上偏心カム及び下偏心カムが下方に移動し、上偏心カムと下偏心カムの両方が下ブレードの長孔に同時に係合することがある。このとき、上偏心カムが下ブレードを駆動する方向と下偏心カムが下ブレードを駆動する方向が反対であるため、上偏心カム及び下偏心カムがロックして、ブレードの作動が停止する。
かかるブレードの作動停止を防止するために、下ブレード及び上ブレードの間に且つ下偏心カムと上偏心カムの間に中間プレートを配置して上下のブレードに対する上下の偏心カムの移動を阻止する刈込機が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている刈込機では、中間プレートがハウジングにボルトで固定されているので、上下のブレード及び上下の偏心カムをハウジングから取外すとき、中間プレートをハウジングに固定しているボルトを取外す手間が必要である。
また、一体に形成されている上下の偏心カムを上下のブレードから取外すためには、一方の偏心カムの位置と、上下のブレードの長孔の位置と、中間プレートの孔の位置を合わせる必要がある。しかしながら、中間プレートを一方のブレードの長孔を通して見たとき、中間プレートの孔の縁の大部分がブレードと偏心カムの下に隠れてしまうため、中間プレートの孔と偏心カムの位置合わせが難しい。
そこで、本発明の目的は、中間プレートをハウジングに固定する必要がなく、偏心カムをブレードから取外すときに中間プレートと偏心カムの位置合わせが容易である往復動作業機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明による往復動作業機は、ハウジングと、往復動するように案内され且つ互いに重なるように配置された第1のブレード及び第2のブレードと、回転軸を中心に偏心回転する第1の偏心カム及び第2の偏心カムと、を有し、第1のブレードは、第1のブレードを往復動させるように第1の偏心カムの周囲に摺動可能に嵌合する長孔を有し、第2のブレードは、第2のブレードを往復動させるように第2の偏心カムの周囲に摺動可能に嵌合する長孔を有し、第1の偏心カム及び第2の偏心カムは、互いに180度の位相で配置され、更に、第1のブレード及び第2のブレードの間に且つ第1の偏心カムと第2の偏心カムの間に配置される中間プレートを有し、中間プレートは、第1の偏心カム及び第2の偏心カムの少なくとも一方が通過可能な輪郭を有する通過部を有し、中間プレートは、第1のブレード及び第2のブレードに、所定の移動経路に沿って移動可能に取付けられ、第1のブレード、第2のブレード、第1の偏心カム、第2の偏心カム及び中間プレートは、ブレード組立体を構成し、ブレード組立体がハウジングに取付けられているとき、中間プレートは、第1の偏心カム及び第2の偏心カムが通過部を通過することを阻止する阻止位置に位置決めされ、ブレード組立体がハウジングから解放されているとき、中間プレートは、第1の偏心カム及び第2の偏心カムの上記少なくとも一方が通過部を通過可能な通過位置に所定の移動経路に沿って移動可能であることを特徴としている。
このように構成された往復動作業機では、中間プレートが第1のブレード及び第2のブレードに移動可能に取付けられ、ブレード組立体の一部分となっているので、中間プレートをハウジングに固定する必要はない。また、中間プレートが第1のブレード及び第2のブレードに、所定の移動経路に沿って移動可能に取付けられているので、中間プレートを移動させたときの通過部の軌跡は所定の移動経路に沿って限定される。そのため、ブレード組立体をハウジングから解放して第1の偏心カム及び第2の偏心カムを第1のブレード及び第2のブレードから取外すとき、中間プレートを通過位置に位置合わせすることが、中間プレートがブレードに対して自由に移動可能であるときよりも容易になる。その結果、第1の偏心カム及び第2の偏心カムをブレードから取外すときの中間プレートと第1の偏心カム及び第2の偏心カムの上記少なくとも一方の位置合わせが容易になる。
本発明による往復動作業機の実施形態において、好ましくは、中間プレートは、第1のブレード及び第2のブレードに枢動可能に取付けられ、所定の移動経路は弧状である。変形例として、中間プレートは、第1のブレード又は第2のブレードに直線移動可能に取付けられ、所定の経路は直線状であってもよい。
本発明による往復動作業機の実施形態において、好ましくは、中間プレートは、通過位置においてブレード組立体の特徴部に位置合わせされる位置合わせ部を有する。
このように構成された往復動作業機では、中間プレートの位置合わせ部を、ブレード組立体の特徴部に位置合わせすることにより、中間プレートを通過位置に移動させるので、第1の偏心カム及び第2の偏心カムをブレードから取外すときの中間プレートと第1の偏心カム及び第2の偏心カムの上記少なくとも一方の位置合わせが更に容易になる。
中間プレートが位置合わせ部を有する実施形態において、好ましくは、位置合わせ部は、阻止位置において第1のブレード及び第2のブレードを越えて延びる中間プレートの突出部の縁部であり、特徴部は第1のブレード及び/又は第2のブレードの縁部である。変形例として、位置合わせ部は、阻止位置において第1のブレード及び第2のブレードを越えて延びる中間プレートの突出部の折曲げ部であり、特徴部は、第1のブレード及び/又は第2のブレードの縁部であり、通過位置において、折曲げ部は縁部に当接する。
更に好ましくは、ブレード組立体がハウジングに取付けられるとき、中間プレートの突出部は、ハウジングに設けられた凹部内に位置決めされる。
このように構成された往復動作業機では、中間プレートの突出部を、ハウジングへの位置決め部材として兼用することができる。
中間プレートが位置合わせ部を有する実施形態において、好ましくは、位置合わせ部は、中間プレートに設けられた突起であり、特徴部は、第2の偏心カムの縁部であり、通過位置において、突起が第1の偏心カムの縁部に当接する。
本発明による往復動作業機の実施形態において、好ましくは、通過部は、通過孔であってもよいし、切欠き部であってもよい。
以上説明したとおり、本発明による往復動作業機によれば、中間プレートをフレームに固定する必要がなく、偏心カムを取外すときに中間プレートと偏心カムの位置合わせが容易である。
図1に示すように、本発明による第1の実施形態である刈込機1は、エンジン2と、エンジン2が取付けられたハウジング4と、ハウジング4から長手方向Aに延び且つ刈刃8を有する一対のブレード10、12を有している。一対のブレード10、12は、互いに重なるように配置され、庭木等を刈刃8によって刈込むために、長手方向Aに沿って互いに逆方向に摺動し且つ往復動するように構成されている。ハウジング4には、一対のブレード10、12を往復動させるための動力伝達機構14(図2参照)が収容されている。また、ハウジング4には、刈込機1を手で持つための2つのハンドルグリップ16、18が設けられ、一方のハンドルグリップ16には、エンジン2の回転速度を調節することによって一対のブレード10、12の往復動を作動させ又は停止させるためのスロットルレバー20が設けられている。
以下の説明では、長手方向Aのハウジング4の側を「後」と称し、一対のブレード10、12の側を「前」と称する。また、一対のブレード10、12が重なる方向を上下方向Bと称し、エンジン2の側を「上」と称し、その反対側を「下」と称する。また、長手方向A及び上下方向Bと垂直な方向を横方向Cと称する。
図2に示すように、一対のブレード10、12は、往復動するように案内され且つ互いに重なるように配置された下ブレード10と上ブレード12からなる。下ブレード10と上ブレード12は、支持プレート22に支持されている。支持プレート22は、長手方向軸線AAに沿って間隔をおいて配置された孔22a、22bを有しており、孔22a、22bは、ハウジング4の雌ネジ部4cと整列している。また、下ブレード10及び上ブレード12は、支持プレート22の孔22a、22bと整列し且つ長手方向軸線AAに沿って延びる長孔24を有している。カラー26a、26bが、長孔24に摺動可能に嵌合するように、ネジ28a、28bによって支持プレート22及びハウジング4に固定される。それにより、下ブレード10及び上ブレード12は、カラー26a、26bに沿って長手方向軸線AAに沿って往復動するように案内される。後側のカラー26bは、円筒形である。
ハウジング4は、下方に開放したハウジング本体4aと、ハウジング蓋4bとを有している。エンジン2(図2に図示せず)は、遠心クラッチ30を介してハウジング本体4aに取付けられ、動力伝達機構14は、遠心クラッチ30に固定された小歯車32と、小歯車32と噛合う大歯車34と、大歯車34に設けられた下偏心カム36及び上偏心カム38を有している。また、ハウジング4の中に入れられたグリスが漏れることを防止するためのフェルト部材40が設けられている。
大歯車34は、ハウジング本体4aに固定された回転軸42に回転可能に取付けられている。下偏心カム36は、大歯車34の上に設けられ、上偏心カム38は、下偏心カム36の上に設けられている。すなわち、下偏心カム36及び上偏心カム38は一体に形成されている。下偏心カム36及び上偏心カム38は、回転軸42を中心に偏心回転する。下偏心カム36及び上偏心カム38は、ほぼ円筒形状であり、互いに180度の位相で配置されている。大歯車34は、ハウジング蓋4bに接触し且つ支持されている。
下ブレード10は、下ブレード10を往復動させるように下偏心カム36の周囲に摺動可能に嵌合する長孔10aを有している。同様に、上ブレード12は、上ブレード12を往復動させるように上偏心カム38の周囲に摺動可能に嵌合する長孔12aを有している。下ブレード10の長孔10a及び上ブレード12の長孔12aの長手方向軸線Dは、下ブレード10及び上ブレード12の長手方向Aに対して垂直に延びている。かくして、エンジン2の回転によって大歯車34が一回転するとき、下ブレード10及び上ブレード12は、前進位置Fと後退位置R(図4及び図6参照)の間を一往復するように構成されている。また、上述したように、下偏心カム36と上偏心カム38とが互いに180度の位相で配置されているので、下ブレード10が前進位置Fから後退位置Rに移動するとき、上ブレード12は後退位置Rから前進位置Fに移動し、その逆に、下ブレード10が後退位置Rから前進位置Fに移動するとき、上ブレード12は前進位置Fから後退位置Rに移動する。下ブレード10の長孔10aと上ブレード12の長孔12aとは、回転軸42の方向(上下方向)Bに隣接している。
刈込機1は、更に、下ブレード10及び上ブレード12の間に且つ下偏心カム36と上偏心カム38の間に配置される中間プレート46を有している。
図3〜図6はそれぞれ、下ブレード10及び上ブレード12が0度、90度、180度、270度にある状態を示す。
下ブレード10及び上ブレード12は、複数の刈刃8が長手方向Aに沿って設けられている。本実施形態では、刈刃8は、長手方向Aに対する両側に設けられ、上面8aと下面8bに刃部8cを有している。
刈刃8は、下ブレード10が後退位置Rから前進位置Fに移動し且つ上ブレード12が前進位置Fから後退位置Rに移動するときに、下ブレード10の刈刃8、例えば刈刃8dがその前側に隣接した上ブレード12の刈刃8、例えば刈刃8eと係合して切断作用を行うように配置されている(図3及び図4参照)。更に、刈刃8は、下ブレード10が前進位置Fから後退位置Rに移動し且つ上ブレード12が後退位置Rから前進位置Fに移動するときに、下ブレード10の刈刃8、例えば刈刃8fがその後側に隣接した上ブレード12の刈刃8、例えば刈刃8gと係合して切断作用を行うように配置されている(図5及び図6参照)。
図4に示す90度の位置及び図6に示す270度の位置において、下ブレード10及び上ブレード12の一方が前進位置Fにあり、他方が後退位置Rにある。図4及び図6に示す状態において、下ブレード10は、大歯車34と上偏心カム38の間に挟まれている。
図3に示す0度の位置及び図5に示す180度の位置において、下ブレード10及び上ブレード12は中間位置にある。下偏心カム36及び上偏心カム38は、長手方向Aと直交する横方向Cに配置されている。また、下ブレード10の長孔10aと上ブレード12の長孔12aとが上下方向Bに整列している。下ブレード10及び上ブレード12が0度又は180度の位置にあるときだけ、下偏心カム36及び上偏心カム38は、長孔10a、12aを通過可能であり、かくして、下ブレード10及び上ブレード12から取外し可能である。
中間プレート46は、下偏心カム36及び上偏心カム38が通過可能な輪郭を有する通過孔46aを有している。通過孔46aの大きさは、上偏心カム38が通過できるが、下偏心カム36及び上偏心カム38の両方が一度に通過できないように定められる。
中間プレート46は、下ブレード10及び上ブレード12に、経路47に沿って移動可能に取付けられている。具体的には、中間プレート46は、カラー26bに嵌合する孔46cを有し、カラー26bを中心に枢動可能である。経路47は、カラー26bを中心とする弧状である。
下ブレード10、上ブレード12、下偏心カム36、上偏心カム38及び中間プレート46は、支持プレート22及び大歯車34と合わせて、ブレード組立体50を構成している。これらの構成要素は、ブレード組立体50として、ハウジング4に取付けたり取外したりすることが可能である。
図3及び図5に示すように、ブレード組立体50がハウジング4に取付けられているとき、中間プレート46は、下偏心カム36及び上偏心カム38が通過孔46aを通過することを阻止する阻止位置に位置決めされている。換言すれば、下ブレード10の長孔10a及び上ブレード12の長孔12aが上下方向Bに整列しているとき(0度及び180度の位置において)、中間プレート46が、下偏心カム36及び上偏心カム38の両方に重なるように、通過孔46aが定められている。また、中間プレート46は、0度及び180度の位置において、下ブレード10及び上ブレード12を越えて延びる突出部46bを有し、突出部46bは、長孔10a及び12aの長手方向軸線Dの上に配置されることが好ましい。
図7に示すように、180度の位置にあるブレード組立体50がハウジング本体4aから解放されている(取外されている)とき、中間プレート46は、上偏心カム38が通過孔46aを通過可能な通過位置に移動可能である。中間プレート46は、通過位置において、ブレード組立体50の特徴部である下ブレード10及び上ブレード12の縁部54aに位置合わせされる位置合わせ部である突出部46bの縁部52aを有している。
図8に示すように、ブレード組立体50がハウジング本体4aに取付けられるとき、中間プレート46の突出部46bは、ハウジング4に設けられた凹部4e内に位置決めされることが好ましい。
次に、本発明による刈込機1の動作を説明する。
エンジン2を作動させ、スロットルレバー20によって遠心クラッチ30を作動させることにより、小歯車32及び大歯車34を回転させる。大歯車34の回転により、下偏心カム36及び上偏心カム38が回転軸42の周りに回転する。これに応じて、下ブレード10及び上ブレード12を長手方向Aに往復動させる。
下偏心カム36及び上偏心カム38の位相が180度ずれているので、下ブレード10が後退位置Rから前進位置Fに移動するとき、上ブレード12が前進位置Fから後退位置Rに移動する。それにより、下ブレード10の刈刃8(8d)と上ブレード12の刈刃8(8e)とが切断作用を行う。引続いて、下ブレード10が前進位置Fから後退位置Rに移動するとき、上ブレード12が後退位置Rから前進位置Fに移動する。それにより、下ブレード10の刈刃8(8f)と上ブレード12の刈刃8(8g)とが切断作用を行う。
0度の位置から90度の位置を経て180度の位置に移動する間、及び、180度の位置から270度の位置を経て0度の位置に移動する間、下ブレード10は、大歯車34と上偏心カム38の間に挟まれている。したがって、一対のブレード10、12に負荷がかかったとき、下ブレード10が回転軸42の方向(上下方向)Bに移動することが阻止される。
0度の位置又は180度の位置において、下ブレード10の長孔10aと上ブレード12の長孔12aとが回転軸42の方向(上下方向)Bに整列している(図7参照)。この場合、一対のブレード10、12に負荷がかかったとき、上偏心カム38と下ブレード10とを相対移動させる力が作用することがある。
仮に中間プレート46がなければ、一対のブレード10、12への負荷により、上偏心カム38が下ブレード10に対して相対移動して、下ブレード10に近づくように回転軸42の方向(上下方向)Bに移動したとき(図8参照)、下偏心カム36と上偏心カム38の両方が下ブレード10の長孔10aに嵌合することになる。しかしながら、中間プレート46により、かかる相対移動が阻止される。その結果、下偏心カム36と上偏心カム38の両方が下ブレード10の長孔10aに同時に係合することがなく、下偏心カム36及び上偏心カム38がロックしてブレードの作動が停止することを防止することができる。
次に、本発明による刈込機の分解手順を説明する。
ハウジング蓋4bをハウジング本体4aから取外す。次いで、ボルト28a、28bを取外して、ブレード組立体50をハウジング本体4aから取外す。このとき、後側のボルト28bは、支持プレート22の後側の孔22bに挿入したままにしておく(図2参照)。
次いで、下ブレード10及び上ブレード12を0度又は180度の位置にして、下ブレード10の長孔10a及び上ブレード12の長孔12aが上下方向Bに整列していることを確認する。また、中間プレート46の突出部46bが、長孔10a、12aの長手方向軸線D上に位置するように、カラー26bの位置を調節する(図3及び図5参照)。
次いで、中間プレート46をカラー26bを中心に回転させ、中間プレート46の突出部46bの縁部52aを下ブレード10及び上ブレード12の縁部54aまで経路47に沿って移動させる。それにより、中間プレート46の通過孔46aと上偏心カム38が上下方向Bに整列する。上偏心カム38を中間プレート46に向かって下方向に押すことにより、上偏心カム38は、通過孔46a及び下ブレード10の長孔10aを通過して、下偏心カム36及び上偏心カム38が下ブレード10及び上ブレード12から取外される(図7参照)。
中間プレート46を移動させるときの通過孔46aの軌跡は所定の経路47に限定される。そのため、中間プレート46を経路47に沿って移動させれば、中間プレート46を通過位置に容易に位置合わせすることができる。これに対して、引用文献1に記載された刈込機では、中間プレートが2次元的に自由に移動することができるので、中間プレートを通過位置に位置合わせすることが困難である。また、中間プレート46の突出部46bの縁部52aを下ブレード10及び上ブレード12の縁部54aまで経路47に沿って移動させることにより、中間プレート46を通過位置にさらに容易に位置合わせすることができる。
次に、位置合わせ部及び特徴部の第1の変形例を説明する。
図9及び図10に示すように、位置合わせ部は、中間プレート46の突出部46bの折曲げ部52bであり、特徴部は、第1のブレード10及び/又は第2のブレード12の縁部54bである。通過位置において、折曲げ部52bは、縁部54bに当接する。
次に、位置合わせ部及び特徴部の第2の変形例を説明する。
図11に示すように、位置合わせ部は、中間プレート46に設けられた突起52cであり、特徴部は、第1の偏心カム36の縁部54cである。突起52cは、通過孔46aの中に出っ張り、通過位置において、突起52cが上偏心カム38の縁部54cに当接する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
上記実施形態において、刈込機1を説明したけれども、本発明による往復動作業機は、揺動式バリカン、芝刈機等であってもよい。
また、上記実施形態では、下ブレード10及び上ブレード12を長手方向Aに往復動させたが、下ブレード及び上ブレードを、枢軸を中心に揺動させて実質的に横方向Cに往復動させてもよい。この場合、下ブレードの長孔及び上ブレードの長孔は、例えば、横方向Cに対して垂直な方向Aに延びるのがよい。
上記実施形態では、通過孔46aは、上偏心カム38が通過する輪郭を有していたけれども、例えば、大歯車34が下偏心カム36から取外せる場合、下偏心カム36が通過する輪郭を有していてもよい。この場合、下偏心カム36と上偏心カム38は、上方向に取外される。
上記実施形態では、中間プレート46の移動経路47は弧状であったけれども、中間プレートの移動が一次元的であれば、直線状であってもよいし、その他任意の経路であってもよい。例えば、中間プレート46は、カラー26b以外のところを中心に枢動してもよいし、上ブレード12に横方向Cに移動可能に取付けられてもよい。
位置合わせ部と特徴部の形態は、中間プレート46を通過位置に位置合わせできれば、上記実施形態以外の形態であってもよい。例えば、第2の変形例において、突起52cは、通過孔46aの中に出っ張っていたけれども、通過孔46a自体が位置合わせ部であって、上偏心カム38の縁部54cに当接してもよいし、突起52cが中間プレート46の表面から上方向に出っ張ってもよい。
上記実施形態では、中間プレート46は通過孔46aを有していたけれども、切欠き部であってもよい。
上記実施形態では、中間プレート46の突出部46bは、中間プレート46の両側に設けられていたけれども、中間プレート46を通過位置に位置合わせすることができ且つ/又は中間プレート46をハウジング本体4aに位置決めすることができれば、片側だけであってもよい。また、中間プレート46をハウジング本体4aに位置決めすることができれば、中間プレート46の突出部46bは、ハウジング本体4aに位置決めされなくてもよい。
上記実施形態では、ブレード組立体50は、下ブレード10、上ブレード12、下偏心カム36、上偏心カム38、中間プレート46、支持プレート22及び大歯車34を含んでいたけれども、支持プレート22及び/又は大歯車34が取外され、ブレード組立体50を構成しなくてもよい。
1 刈込機
4 ハウジング
4e 凹部
10 下ブレード(第1のブレード)
10a 長孔
12 上ブレード(第2のブレード)
12a 長孔
36 下偏心カム(第1の偏心カム)
38 上偏心カム(第2の偏心カム)
42 回転軸
46 中間プレート
46a 通過孔(通過部)
46b 突出部
47 経路
50 ブレード組立体
52a 突出部の縁部(位置合わせ部)
52b 突出部の折曲げ部(位置合わせ部)
52c 突起(位置合わせ部)
54a ブレードの縁部(特徴部)
54b ブレードの縁部(特徴部)
54c 第2の偏心カムの縁部(特徴部)
4 ハウジング
4e 凹部
10 下ブレード(第1のブレード)
10a 長孔
12 上ブレード(第2のブレード)
12a 長孔
36 下偏心カム(第1の偏心カム)
38 上偏心カム(第2の偏心カム)
42 回転軸
46 中間プレート
46a 通過孔(通過部)
46b 突出部
47 経路
50 ブレード組立体
52a 突出部の縁部(位置合わせ部)
52b 突出部の折曲げ部(位置合わせ部)
52c 突起(位置合わせ部)
54a ブレードの縁部(特徴部)
54b ブレードの縁部(特徴部)
54c 第2の偏心カムの縁部(特徴部)
Claims (8)
- 往復動作業機(1)であって、
ハウジング(4)と、
往復動するように案内され且つ互いに重なるように配置された第1のブレード(10)及び第2のブレード(12)と、
回転軸(42)を中心に偏心回転する第1の偏心カム(36)及び第2の偏心カム(38)と、を有し、
前記第1のブレード(10)は、前記第1のブレード(10)を往復動させるように前記第1の偏心カム(36)の周囲に摺動可能に嵌合する長孔(10a)を有し、
前記第2のブレード(12)は、前記第2のブレード(12)を往復動させるように前記第2の偏心カム(38)の周囲に摺動可能に嵌合する長孔(12a)を有し、
前記第1の偏心カム(36)及び前記第2の偏心カム(38)は、互いに180度の位相で配置され、
更に、前記第1のブレード(10)及び前記第2のブレード(12)の間に且つ前記第1の偏心カム(36)と前記第2の偏心カム(38)の間に配置される中間プレート(46)を有し、
前記中間プレート(46)は、前記第1の偏心カム(36)及び前記第2の偏心カム(38)の少なくとも一方が通過可能な輪郭を有する通過部(46a)を有し、
前記中間プレート(46)は、前記第1のブレード(10)及び前記第2のブレード(12)に、所定の移動経路(47)に沿って移動可能に取付けられ、
前記第1のブレード(10)、前記第2のブレード(12)、前記第1の偏心カム(36)、前記第2の偏心カム(38)及び前記中間プレート(46)は、ブレード組立体(50)を構成し、
前記ブレード組立体(50)が前記ハウジング(4)に取付けられているとき、前記中間プレート(46)は、前記第1の偏心カム(36)及び前記第2の偏心カム(38)が前記通過部(46a)を通過することを阻止する阻止位置に位置決めされ、前記ブレード組立体(50)が前記ハウジング(4)から解放されているとき、前記中間プレート(46)は、前記第1の偏心カム(36)及び前記第2の偏心カム(38)の前記少なくとも一方が前記通過部(46a)を通過可能な通過位置に前記所定の移動経路(47)に沿って移動可能であることを特徴とする往復動作業機(1)。 - 前記中間プレート(46)は、前記第1のブレード(10)及び前記第2のブレード(12)に枢動可能に取付けられ、前記所定の移動経路(47)は弧状であることを特徴とする請求項1に記載の往復動作業機(1)。
- 前記中間プレート(46)は、前記通過位置において前記ブレード組立体(50)の特徴部(54a、54b、54c)に位置合わせされる位置合わせ部(52a、52b、52c)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の往復動作業機(1)。
- 前記位置合わせ部は、前記阻止位置において前記第1のブレード(10)及び前記第2のブレード(12)を越えて延びる前記中間プレート(46)の突出部(46b)の縁部(52a)であり、
前記特徴部は、前記第1のブレード(10)及び/又は前記第2のブレード(12)の縁部(54a)であることを特徴とする請求項3に記載の往復動作業機(1)。 - 前記位置合わせ部は、前記阻止位置において前記第1のブレード(10)及び前記第2のブレード(12)を越えて延びる前記中間プレート(46)の突出部(46b)の折曲げ部(52b)であり、
前記特徴部は、前記第1のブレード(10)及び/又は前記第2のブレード(12)の縁部(54b)であり、
前記通過位置において、前記折曲げ部(52b)は前記縁部(54b)に当接することを特徴とする請求項3に記載の往復動作業機(1)。 - 前記ブレード組立体(50)が前記ハウジング(4)に取付けられるとき、前記中間プレート(46)の突出部(46b)は、前記ハウジング(4)に設けられた凹部(4e)内に位置決めされることを特徴とする請求項4又は5に記載の往復動作業機(1)。
- 前記位置合わせ部は、前記中間プレート(46)に設けられた突起(52c)であり、
前記特徴部は、前記第2の偏心カム(38)の縁部(54c)であり、
前記通過位置において、前記突起(52c)が前記第2の偏心カム(38)の縁部(54c)に当接することを特徴とする請求項3に記載の往復動作業機(1)。 - 前記通過部(46a)は、通過孔であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の往復動作業機(1)。
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Cited By (2)
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CN112136469A (zh) * | 2019-06-28 | 2020-12-29 | 株式会社山彦 | 往复移动割刀装置以及手持作业机 |
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2015
- 2015-09-02 JP JP2015173060A patent/JP2017046638A/ja active Pending
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