JP2017046510A - 調理システム - Google Patents

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佐登志 古澤
Satoshi Furusawa
佐登志 古澤
藤濤 知也
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Abstract

【課題】トッププレート上に載置した被加熱装置と受電コイルを含む非接触受電装置の有無を簡易に判別する方法が無く、該機能を追加するために、調理システム側への部品点数の増加を招いていた。【解決手段】非接触給電装置1の制御部5は、光温度検出部7が発光部25の発光を検出した場合に、非接触給電装置1上への非接触受電装置20の載置を特定し、インバータ4を制御するように構成されることにより、非接触給電装置1に備えられた光温度検出部7で、非接触受電装置20に備えられた受電部23と電磁的に結合する本体コイル3を特定することとなり、非接触受電装置20の有無の検出を行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、高周波磁界を利用し、受電部を含む非接触受電装置に電力を供給する非接触給電装置と非接触受電装置とを備えた調理システムに関する。
高周波磁界を利用した調理システムとして、電磁調理器が広く知られている。電磁調理器は、電磁調理器内の本体コイルから発生する高周波磁界により、例えば金属鍋である被加熱装置を誘導加熱し、その際に生じた熱により被加熱装置に収納された被調理物に対して調理を可能とする電磁調理器である。これらの電磁調理器では、調理温度を所望の温度帯に保持する為に、該被加熱装置から輻射される赤外線波長帯の電磁波(赤外光)を光温度センサで検知し、検知結果に応じて投入する電力量を負帰還制御している(例えば、特許文献1参照)。
また、近年では、上述の加熱機能に加えて、受電コイル等の受電部を備える非接触受電装置に対して電磁的に電力を給電する調理システムが提案されている。ここで、非接触受電装置とは、例えばコーヒーミルやジャーポット等であり、受電部を備える代わりに、調理装置に付属する電源コードを排したものである。このような調理システムの実現により、トッププレート上での非接触受電装置の取り回し自由度が向上することが期待されている。
他方、一つの調理システム上で加熱および給電の機能を共用する場合、夫々について要求される電力量が異なるため、先ずトッププレート上に載置された被加熱装置または非接触受電装置を判別した上で、調理システムを稼動する必要がある。この判別方法としては、例えば、被加熱装置の搭載に伴う非接触給電装置に配された本体コイルのインピーダンス変化を観測する方法(例えば、特許文献2参照)、非接触受電装置に磁石等を埋設し、調理システム側で該磁気を検知する方法、或いは、通信経路を用意して非接触受電装置の存在を調理システムに伝達する方法(例えば、特許文献3参照)等が開示されている。
この内、本体コイルのインピーダンス特性による判別方法は、該特性が被加熱装置の材質や、本体コイルと被加熱装置との電磁的な結合状態に強く影響されることを利用するものであり、誘導加熱調理器における鍋(被加熱装置)の検知に採用されている。実用に於いては、予め、被加熱装置を搭載した場合のインピーダンス特性を実験等により既知とすることにより、載置物の有無を推定することが可能となっている。
特開平3−184295号公報 国際公開第2013/094174号 特開平5−184471号公報
しかしながら、非接触受電装置の場合には、非接触給電装置に配された本体コイルと非接触受電装置に配された受電コイルとの電磁的結合状態が弱く、無負荷の場合と類似したインピーダンス特性を示す場合がある。結果として、非接触受電装置の有無を正確に判別することが困難であった。
また、非接触受電装置で発生する磁気を検知する方法、および、通信部を用いる方法のいずれの場合も、非接触受電装置からの通知(磁気や電波)を受け取る通知部を非接触給電装置側に追加配置する必要が生じる。通常、非接触給電装置内は、強電磁界環境にあることから、上述の通知部を配置する際には、実装上多くの制約を受けることになる。また、本体コイルを複数備える非接触給電装置では、各本体コイルの夫々に通知部を対応付けて搭載する必要があるが、非接触給電装置のハードウェア規模が大きくなり、その実装空間を確保することが難しい等の課題を有していた。
本発明の目的は、上述した課題を解決するもので、簡易な構成で、非接触受電装置の有無の検出を行う調理システムを提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の調理システムは、
非接触給電装置と、前記非接触給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記非接触給電装置からの電力が供給される非接触受電装置と、
を備えた調理システムであって、
前記非接触給電装置は、高周波磁界を発生する本体コイルと、前記本体コイルに高周波電力を供給するインバータと、前記インバータを制御する制御部と、所定光波長帯の光を検出する光温度検出部と、を備え、
前記非接触受電装置は、前記本体コイルから送出される電力を受電する受電部と、
前記受電部で電力を受電した場合に、前記所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部と、を備え、
前記制御部は、前記光温度検出部が前記発光部の発光を検出した場合に、前記非接触給電装置上への前記非接触受電装置の載置を特定し、前記インバータを制御するように構成されている。
この構成により、非接触給電装置に備えられた光温度検出部で、非接触受電装置に備えられた受電部と電磁的に結合する本体コイルを特定することとなり、非接触受電装置の有無の検出を行うことができる。
本発明の調理システムによれば、簡易な構成で、非接触受電装置の有無を検出することができる。
本発明の実施の形態1における調理システムの構成を示す断面図 本発明の実施の形態1における調理システムの動作を示すフロー図 本発明の実施の形態1における調理システムの被加熱装置判別方法の説明図 本発明の実施の形態1における調理システムの光温度検出部の動作説明図 本発明の実施の形態2における調理システムの機能ブロック図 本発明の実施の形態3における調理システムの機能ブロック図 本発明の実施の形態3における調理システムの機能ブロック図 本発明の実施の形態4における調理システムの構成を示す断面図
第1の発明は、
非接触給電装置と、前記非接触給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記非接触給電装置からの電力が供給される非接触受電装置と、
を備えた調理システムであって、
前記非接触給電装置は、高周波磁界を発生する本体コイルと、前記本体コイルに高周波電
力を供給するインバータと、前記インバータを制御する制御部と、所定光波長帯の光を検出する光温度検出部と、を備え、
前記非接触受電装置は、前記本体コイルから送出される電力を受電する受電部と、
前記受電部で電力を受電した場合に、前記所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部と、を備え、
前記制御部は、前記光温度検出部が前記発光部の発光を検出した場合に、前記非接触給電装置上への前記非接触受電装置の載置を特定し、前記インバータを制御するように構成されている。
この構成により、非接触給電装置に備えられた光温度検出部で、非接触受電装置に備えられた受電部と電磁的に結合する本体コイルを特定することとなり、非接触受電装置の有無の検出を行うことができる。
第2の発明は、
非接触給電装置と、前記非接触給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記非接触給電装置からの電力が供給される非接触受電装置と、
を備えた調理システムであって、
前記非接触給電装置は、高周波磁界を発生する複数の本体コイルと、前記複数の本体コイルに高周波電力をそれぞれ供給する複数のインバータと、前記複数のインバータをそれぞれ制御する複数の制御部と、前記複数の本体コイルの夫々に対応付けられ所定光波長帯の光を検出する複数の光温度検出部と、を備え、
前記非接触受電装置は、前記複数の本体コイルの何れかから送出される電力を受電する少なくとも二つ以上の受電部と、前記受電部の夫々に共通して接続され何れの前記受電部が電力を受電した場合も、前記所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部と、を備え、
前記制御部は、前記複数の本体コイルの夫々を高周波電力で順次掃引する期間において、前記複数の光温度検出部の内、前記発光部に略対向する光温度検出部で前記発光部の発光を検出した際に、該発光に寄与した該本体コイルの組み合わせを特定し、
前記非接触受電装置への供給電力を制御するように構成されている。
前記インバータを制御するように構成されている。
この構成により、非接触給電装置に備えられた光温度検出部で、非接触受電装置に備えられた受電部と電磁的に結合する本体コイルを特定することとなり、非接触受電装置の数量を特定することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、非接触給電装置に備えられた光温度検出部は、被加熱装置を非接触給電装置によって誘導加熱する際の温度検出に使用するよう構成されている。
この構成により、非接触受電装置の有無判別に特別必用なハードウェアの追加を抑制することができる。
第4の発明は、特に、第1または第2の発明において、非接触受電装置は、予め割り当てられた固有情報により発光部から発光される信号を変調する変調部をさらに備え、非接触給電装置は、光温度検出部の検出出力から前記固有情報を復調する復調部をさらに備えるよう構成されている。
この構成により、調理システムの構成要素である光温度検出部で、非接触受電装置の有無の判定に加え、非接触受電装置の固有情報を取得することができる為、調理システムでのハードウェアの追加を抑制できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における調理システムの構成を示す断面図である。同図に於いて、図1(a)は、非接触給電装置に例えば金属鍋である被加熱装置を載置した状態を示す断面図、図1(b)は、非接触給電装置に、非接触給電装置からの給電により動作する非接触受電装置を載置した状態を示す断面図を夫々示している。
図1に示す様に、非接触給電装置1は、例えば、非結晶化ガラス等で形成され赤外線波長帯を透過する透過窓を有する耐熱性のトッププレート2を備えている。トッププレート2は、例えば金属鍋である誘導加熱すべき被加熱装置10または受電部を備えるなどの所定の構成および所定の条件を満たすモータ、ヒータなどの非接触受電装置20が載置可能に構成されている。非接触受電装置20は、非接触給電装置1のトッププレート2に載置されることにより非接触給電装置1に近接して配置され電磁的に結合して非接触給電装置1からの電力が供給され動作するものである。
非接触給電装置1は、トッププレート2の下方に配置される円環状の本体コイル3と、本体コイル3に高周波電力を供給するインバータ4と、インバータ4内の半導体スイッチなどを制御する制御部5と、インバータ4に入力する電流量を検出しトッププレート2上に被加熱装置10または非接触受電装置20が載置されているか否かを判別する被加熱装置検知部6と、本体コイル3における円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート2を介して入射する所定光波長帯の光(熱放射)である赤外線11を検出する光温度検出部7とで構成されている。
本体コイル3は、被加熱装置10、或いは、非接触受電装置20に対して高周波磁界を発生させ高周波電力を伝達する。制御部5は、被加熱装置検知部6の判別結果であるトッププレート2上に被加熱装置10または非接触受電装置20が載置されているか否かを受信する。また、制御部5は、光温度検出部7が赤外線を検出した場合に、非接触給電装置1上への非接触受電装置20の載置を特定し、インバータ4を制御するように構成されている。
被加熱装置10は、高周波磁界により誘導加熱可能な素材で構成され、加熱期間中は誘導電流により被加熱装置10自体(或いは、底面)が発熱し、その発熱により被加熱装置10底面(発熱部位)から下方に向けて赤外線(電磁波)11が輻射される。また、誘導加熱時の被加熱装置10を所望の温度帯に保持する為、該赤外線11を光温度検出部7で検出し、制御部5は光温度検出部7の検出結果に応じてインバータ4と本体コイル3を介して被加熱装置10に投入する電力量を負帰還制御している。
非接触受電装置20は、トッププレート2上への載置により本体コイル3と磁気結合することにより本体コイル3から送出される電力を受電する円環状の受電コイル21と、受電コイル21の出力を整流・平滑する整流平滑回路22からなる受電部23と、受電部23から供給される電力で動作するモータ、ヒータ等の負荷24と、受電コイル21における円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート2側に向けて赤外線26を放射する発光部25で構成されている。発光部25は、受電部23で電力を受電した場合に、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯である赤外線26で発光する。また、発光部25は、受電部23から供給される電力で駆動され、赤外線26を非接触給電装置1に配置された光温度検出部7で受光する構成としている。つまり、発光部25は、光温度検出部7の感度波長帯を含む光波長帯で発光する構成である。
以上のように構成された調理システムについて、以下その動作、作用を説明する。
使用者が載置物として被加熱装置10あるいは非接触受電装置20をトッププレート2上の所定の位置(誘導加熱および給電領域)に配置し、使用者による図示しない操作部により調理システムの起動動作を指示すると、調理システムは、図2に示すフローに従い動作する。図2は、本発明の実施の形態1における調理システムの動作を示すフロー図である。
図2に示す様に、制御部5によって、インバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給する(STEP1)とともに、該試験電力を用いてトッププレート2上の載置物を被加熱装置10、非接触受電装置20および無負荷に判別する。この試験電力は、例えば、インバータ4における半導体スイッチの導通時間を短い状態から長い状態に変化させた(或いは、動作周波数を高周波数域から低周波数域に掃引させた)電力信号である。
図3は、本発明の実施の形態1における調理システムの被加熱装置判別方法の説明図であり、インバータ4における半導体スイッチの導通期間中にインバータ4に流入する入力電流量と載置物の関係を簡易に示したグラフである。図3では、インバータ4における半導体スイッチの導通時間の増加に対し、入力電流の増加割合が大きい領域を異物、入力電流の変化が微小な領域を無負荷、また、中間の領域を被加熱装置10に区分している。
被加熱装置検知部6では、制御部5によってインバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給した際に、インバータ4に入力する電流量を検知し、図3に示した関係と照合することにより、被加熱装置10の有無を判別する(STEP2)ことができる。
つまり、被加熱装置検知部6は、制御部5によってインバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給した際に、インバータ4に入力する電流量を検知し、入力電流の増加割合が大きくなく、かつ、微小でもなく、その中間であるとき、載置物を被加熱装置10と検知(STEP4)する。
制御部5は、被加熱装置検知部6からの検知情報により、載置物が誘導加熱可能な被加熱装置10であることを得ると、最大出力を本体コイル3へ出力可能な状態とし、図示しない操作部において設定可能な範囲のすべての範囲を操作可能な状態とし、本体コイル3への出力調整の範囲を最大限調整可能な範囲とする。制御部5は、インバータ4の動作を制御し、本体コイル3を介して被加熱装置10に対して高周波磁界を供給する。すると、被加熱装置10に誘導電流が発生して、被加熱装置10は自身の抵抗により発熱し、被加熱装置10内に収納された被調理物が加熱される。
尚、トッププレート2上に非接触受電装置20が載置された場合は、誘導加熱に適した被加熱装置10と比較すると本体コイル3との電磁的結合が弱く(入力電流は小さく)、無負荷の場合と類似した特性を示す場合がある。この為、被加熱装置検知部6によって、非接触受電装置20の有無を正確に判別することは難しく、本実施の形態では、図2のフローに示す様に、非接触受電装置20を被加熱装置以外として判定する(STEP3)。
この図2のフローにより、非接触受電装置20は被加熱装置10以外として判定される一方で、判定用に供給された該試験電力を本体コイル3と電磁的に結合した受電部23で受電し、受電部23で受電した当該電力により発光部25を駆動し赤外線26を下方に向けて送出する。つまり、発光部25は、本体コイル3からの電力給電に即応して赤外線26を発光するものである。本実施の形態では、発光部25から送出された赤外線26を、非接触給電装置1に搭載した光温度検出部7で検出する(STEP5)。
無負荷には、受電部23と発光部25とを有していないため、赤外線26を送出することが無く、したがって、非接触給電装置1に搭載した光温度検出部7で検出することもない。
この構成により、載置物を被加熱装置10以外と判定した上で、光温度検出部7で赤外線26を検出した場合には、トッププレート2上に非接触受電装置20が載置されていると判定する(STEP6)。同様にして、光温度検出部7で赤外線26が検出されなかった場合には、無負荷、即ち、トッププレート2上への載置が無いと判定する(STEP7)。
制御部5は、光温度検出部7からの検出情報により、載置物が非接触受電装置20であることを得ると、非接触受電装置20に適した制御仕様に変更し、使用者が設定した入力電力になるようにインバータ4の動作を制御し、本体コイル3と電磁的に結合した受電コイル21に対して高周波電力を供給する。受電コイル21に供給された高周波電力は、受電部23内に設けられた整流平滑回路22により変換されて直流電源が形成される。受電部23に接続されている負荷24が直流モータであれば、非接触受電装置20は回転機器として動作する。また、受電部23に接続されている負荷24がヒータであれば、非接触受電装置20は発熱機器として動作する。
次に、光温度検出部7の詳細な動作説明を図4に基づいて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における調理システムの光温度検出部の動作説明図である。同図に於いて、図4(a)は、被加熱装置10を加熱した際の温度検出動作の説明図、図4(b)は、非接触受電装置20の有無を判定する際の動作の説明図である。尚、同図(a),(b)下段に示す様に、光温度検出部7は、所定の感度波長帯(2本の破線で挟まれた波長範囲)を有し、該波長帯に含まれる赤外線量を検出する。
先ず、被加熱装置10を加熱した際の温度検出動作では、光温度検出部7は、被加熱装置10の底部(鍋底)から放射される赤外線11を検出し、検出した赤外線量に応じて被加熱装置10の温度を推定する。
以下、被加熱装置10の加熱に伴い、底部(鍋底)から放射される赤外線11の波長の分布の変化を、図4(a)を用いて説明する。
図4(a)の上段および中段は、被加熱装置10における加熱前後の被加熱装置10の底部から放射される赤外線の強度と、波長の関係を示しており、夫々、上段は、加熱前(時刻t1)で底部温度T1の場合、中段は、加熱により底部温度が昇温し、時刻t1後の時刻t2において底部温度がT2(T2>T1)となった場合を示している。
同図に示す様に、底部温度がT1からT2に上昇するのに伴い、放射される赤外線強度の波長分布は、図4(a)の上段から中段へ移動し短波長側にシフトする(所謂、ウィーンの法則:黒体からの輻射のピーク波長が温度に反比例するという法則)。この波長シフトにより、底部温度T2に昇温した場合の波長分布と、光温度検出部7の感度波長帯(2本の破線で挟まれた領域)との重なりが大きくなる、即ち、光温度検出部7で検出される赤外線量(斜線部領域)が増加する。この関係から、光温度検出部7は該赤外線量の検出結果に基づいて被加熱装置10の温度を推定することができる。
次に、非接触受電装置20の有無判定の際には、図4(b)の上段に示す様に、発光部25から出力される赤外線26の波長を、光温度検出部7の感度波長帯に迎合させることにより、赤外線26を光温度検出部7で検出することが可能となっている。
この構成により、光温度検出部7は、被加熱装置10から放射される赤外線11と、非接触受電装置20から送出される赤外線26の双方を検出することができるので、被加熱装置10を誘導加熱した際の温度検出、および、非接触受電装置20の有無の判定に共用することができる。
以上のように、本実施の形態においては、非接触給電装置1は、高周波磁界を発生する本体コイル3と、本体コイル3に高周波電力を供給するインバータ4と、インバータ4を制御する制御部5と、所定光波長帯の光(熱放射)を検出する光温度検出部7と、を備え、非接触受電装置20は、本体コイル3から送出される電力を受電する受電部23と、受電部23で電力を受電した場合に、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部25と、を備え、制御部5は、光温度検出部7が発光部25の発光を検出した場合に、非接触給電装置1上への非接触受電装置20の載置を特定し、インバータ4を制御するように構成されている。
この構成により、非接触給電装置1に備えられた光温度検出部7で、非接触受電装置20に備えられた受電部23と電磁的に結合する本体コイル3を特定することとなり、非接触受電装置20の有無の検出を行うことができる。この非接触給電装置1に備えられた光温度検出部7は、被加熱装置10を誘導加熱した際の温度検出に使用する構成要素であり、非接触受電装置20の有無判別に特別必用なハードウェアの追加を抑制することができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における調理システムの機能ブロック図である。
図5に示す様に、非接触給電装置100は、例えば、非結晶化ガラス等で形成され赤外線波長帯を透過する透過窓を有する耐熱性のトッププレート102を備えている。トッププレート102は、例えば金属鍋である誘導加熱すべき被加熱装置10または受電部を備えるなどの所定の構成および所定の条件を満たすモータ、ヒータなどの非接触受電装置120が載置可能に構成されている。非接触受電装置120は、非接触給電装置100のトッププレート102に載置されることにより非接触給電装置100に近接して配置され電磁的に結合して非接触給電装置100からの電力が供給され動作するものである。
非接触給電装置100は、トッププレート102の下方に配置される円環状に形成された複数の本体コイル103#1〜103#nからなる本体コイル群103と、本体コイル群103の夫々に対応付けられ高周波電力を供給するインバータ104#1〜104#nからなるインバータ群104と、インバータ104#1〜104#n内の半導体スイッチなどをそれぞれに制御する制御部105#1〜105#nからなる制御部群105と、インバータ104#1〜104#nに入力する電流量をそれぞれに検出しトッププレート102上に被加熱装置10または非接触受電装置120が載置されているか否かを判別する被加熱装置検知部106#1〜106#nからなる被加熱装置検知部群106と、本体コイル103#1〜103#nにおける円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート102を介して入射する所定光波長帯の光(熱放射)である赤外線をそれぞれ検出する光温度検出部107#1〜107#nからなる光温度検出部群107とで構成されている。
本体コイル群103は、被加熱装置10、或いは、非接触受電装置120に対して高周波磁界をそれぞれ発生させ高周波電力を伝達する。制御部群105は、被加熱装置検知部群106のそれぞれの判別結果であるトッププレート102上に被加熱装置10または非接触受電装置120が載置されているか否かを受信する。また、制御部群105は、光温度検出部群107のそれぞれが赤外線を検出した場合に、非接触給電装置100上への非
接触受電装置120の載置を特定し、対応するインバータ群104のそれぞれを制御するように構成されている。
被加熱装置10は、高周波磁界により誘導加熱可能な素材で構成され、加熱期間中は誘導電流により被加熱装置10自体(或いは、底面)が発熱し、その発熱により被加熱装置10底面(発熱部位)から下方に向けて赤外線(電磁波)11が輻射される。また、誘導加熱時の被加熱装置10を所望の温度帯に保持する為、該赤外線11を光温度検出部107#nで検出し、制御部105#nは光温度検出部107#nの検出結果に応じてインバータ104#nと本体コイル103#nを介して被加熱装置10に投入する電力量を負帰還制御している。
非接触受電装置120は、トッププレート102上への載置により本体コイル群103と磁気結合することにより本体コイル群103から送出される電力を受電する円環状に形成された複数の受電コイル121#1〜121#iからなる受電コイル群121と、受電コイル群121のそれぞれの出力を整流・平滑する複数の整流平滑回路122#1〜122#iからなる整流平滑回路群122と、受電コイル121#1〜121#iと整流平滑回路122#1〜122#iとをそれぞれ有する受電部123#1〜123#iからなる受電部群123と、受電部群123の夫々に対応付けられ受電部群123から供給される電力で動作するモータ、ヒータ等の複数の負荷124#1〜124#iからなる負荷群124と、受電コイル群121における円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート102側に向けて赤外線126#1〜126#iをそれぞれ放射する複数の発光部125#1〜125#iからなる発光部群125で構成されている。
発光部群125は、受電部群123で電力を受電した場合に、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯である赤外線126で発光する。また、発光部群125は、受電部群123から供給される電力で駆動され、赤外線126を非接触給電装置100に配置された光温度検出部107#1〜107#iからなる光温度検出部群107で受光する構成としている。つまり、発光部群125は、光温度検出部群107の感度波長帯を含む光波長帯で発光する構成である。
尚、本体コイル103#i+1の上方のトッププレート102上には調理機器を無負荷(未載置)としている。
また、図5の下段は、本体コイル103#1〜103#nの夫々に試験電力を供給した場合の、被加熱装置検知部106#1〜106#nでのインバータ入力電流の検知結果、光温度検出部107#1〜107#nにおける赤外線の検出結果、および、載置物の判定結果を示している。
以上のように構成された調理システムについて、以下その動作、作用を説明する。
使用者が載置物として被加熱装置10あるいは非接触受電装置120をトッププレート102上の所定の位置(誘導加熱および給電領域)に配置し、使用者による図示しない操作部により調理システムの起動動作を指示すると、調理システムは、図2に示すフローに示す様に、制御部群105によって、インバータ群104を制御し本体コイル群103に低出力の試験電力を順次供給する(STEP1)とともに、該試験電力を用いてトッププレート102上の載置物を被加熱装置10、非接触受電装置120および無負荷に判別する。
ここで、制御部群105によって、インバータ群104を制御し本体コイル群103に低出力の試験電力を順次供給するとは、時間T1に制御部105#1によって、インバータ104#1を制御し本体コイル103#1に低出力の試験電力を供給し、時間T1後の
時間T2に制御部105#2によって、インバータ104#2を制御し本体コイル103#2に低出力の試験電力を供給し、時間T2後の時間T3に制御部105#iによって、インバータ104#iを制御し本体コイル103#iに低出力の試験電力を供給するように、あらかじめ決められた順序に従って本体コイル103#1〜103#nに低出力の試験電力を供給するものである。
この試験電力は、例えば、インバータ群104における半導体スイッチの導通時間を短い状態から長い状態に変化させた(或いは、動作周波数を高周波数域から低周波数域に掃引させた)電力信号である。
被加熱装置検知部群106では、インバータ群104に流入する入力電流量と載置物の関係(図3)に基づいて、本体コイル群103の上方にある載置物を夫々判定する。
図5に示す様に、本体コイル群103の内、本体コイル103#1〜103#iは、非接触受電装置120の受電部123#1〜123#iの夫々と電磁的に結合している。前述した実施の形態1において説明した様に、この場合、該本体コイル103#1〜103#iへの試験電力の供給に対して、インバータ104#1〜104#iに流入する電流量が比較的に小さく観測(小)されることから、被加熱装置検知部106#1〜106#iに於いて、夫々、被加熱装置以外と判定される。また、本体コイル103#i+1は、該本体コイル103#i+1と結合する装置が存在しないため、同様の理由により被加熱装置以外と判定される。一方、被加熱装置10と電磁的に結合している本体コイル103#nでは、所定量(中)の電流の変化が観測され、図3との照合比較により、被加熱装置10と判定される。
制御部105#nは、被加熱装置検知部106#nからの検知情報により、載置物が誘導加熱可能な被加熱装置10であることを得ると、最大出力を本体コイル103#nへ出力可能な状態とし、図示しない操作部において設定可能な範囲のすべての範囲を操作可能な状態とし、本体コイル103#nへの出力調整の範囲を最大限調整可能な範囲とする。制御部105#nは、インバータ104#nの動作を制御し、本体コイル103#nを介して被加熱装置10に対して高周波磁界を供給する。すると、被加熱装置10に誘導電流が発生して、被加熱装置10は自身の抵抗により発熱し、被加熱装置10内に収納された被調理物が加熱される。
一方、本体コイル103#1〜103#iへの試験電力の供給に伴い、非接触受電装置120に於いては、受電部123#1〜123#iが該電力を受電し、対応する発光部125#1〜125#iが赤外線126#1〜126#iを夫々送出する。この結果、発光部125#1〜125#iと略対向関係にある光温度検出部群107#1〜107#iにおいて該赤外線が検出される。尚、本体コイル103#i+1、本体コイル103#nへの試験電力の供給に対して、光温度検出部107#i+1、光温度検出部107#nで赤外線が検出されないことは自明である。
以上の検出結果を図2の判定フローに適用することにより、本体コイル103#1〜103#iの上方の載置物を非接触受電装置120、103#i+1の上方の載置物を無負荷、103#nの上方の載置物を被加熱装置10と判定することができる。
制御部105#1〜105#iは、光温度検出部107#1〜107#iからの検出情報により、載置物が非接触受電装置120であることを得ると、非接触受電装置120に適した制御仕様に変更し、使用者が設定した入力電力になるようにインバータ104#1〜104#iの動作を制御し、本体コイル103#1〜103#iと電磁的に結合した受電コイル121#1〜121#iに対して高周波電力を供給する。受電コイル121#1
〜121#iに供給された高周波電力は、受電部123#1〜123#i内に設けられた整流平滑回路122#1〜122#iにより変換されて直流電源が形成される。受電部123#1〜123#iに接続されている負荷124#1〜124#iが直流モータであれば、非接触受電装置120は回転機器として動作する。また、受電部123#1〜123#iに接続されている負荷124#1〜124#iがヒータであれば、非接触受電装置120は発熱機器として動作する。
以上のように、本実施の形態においては、非接触給電装置100は、高周波磁界を発生する複数の本体コイル103#1〜103#nと、複数の本体コイル103#1〜103#nに高周波電力をそれぞれ供給する複数のインバータ104#1〜104#nと、複数のインバータ104#1〜104#nをそれぞれ制御する制御部105#1〜105#nと、所定光波長帯の光(熱放射)を検出する光温度検出部107#1〜107#nと、を備え、非接触受電装置120は、本体コイル103#1〜103#iから送出される電力をそれぞれ受電する受電部123#1〜123#iと、各受電部123#1〜123#iで電力を受電した場合に、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部125#1〜125#iと、を備え、各制御部105#1〜105#iは、光温度検出部107#1〜107#iが発光部125#1〜125#iの発光を検出した場合に、非接触給電装置100上への非接触受電装置120の載置を特定し、インバータ104#1〜104#iを制御するように構成されている。
また、本実施の形態における非接触給電装置100は、載置物として非接触受電装置120と被加熱装置10を複数同時に載置した場合でも、載置物の種別を適切に判定することが可能であるとともに、非接触受電装置120と被加熱装置10を別々にそれぞれに適した電力制御を行うことができる。
本実施の形態2では、複数の本体コイルの夫々について、その上方に載置された載置物の種別を判定することができる。しかしながら、上述した判別方法では、非接触受電装置120が複数の受電部を備える場合に、非接触給電装置100上に存在する非接触受電装置120の数を特定することができない。即ち、図5では、トッププレート102上に非接触受電装置120を1つ載置しているが、その判定結果からは、本体コイル103#1、本体コイル103#2、本体コイル103#iの上方に、夫々、異なる非接触受電装置が個別に載置されているのか、複数の受電部を備える非接触受電装置が載置されているのかを判断することができない等の課題を有していた。
上述した課題に鑑みて、トッププレート上に搭載された非接触受電装置の台数を判別することができる調理システムを実施の形態3に提供する。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における調理システムの機能ブロック図であり、図7は、本発明の実施の形態3における調理システムの機能ブロック図である。図7は、特に、時間経過ごとに本体コイル103#1〜103#nの夫々に試験電力を供給した場合の、被加熱装置検知部106#1〜106#nでのインバータ入力電流の検知結果、流入電流による載置物判別結果、および、光温度検出部107#1〜107#nにおける赤外線の検出結果、および、載置物の判定結果を示している。
図6に示すように、実施の形態3の調理システムにおいて、非接触受電装置220が、少なくとも二つ以上の受電部からなる受電部群123を備えるとともに、これらの受電部群123の夫々に接続された一つの発光部225を備えており、非接触給電装置100等の、前述の実施の形態2で説明した構成要素には同一符号を付与して説明を省略する。
本実施の形態3における調理システムについて、以下その動作、作用を説明する。
使用者が載置物として被加熱装置10あるいは非接触受電装置120をトッププレート102上の所定の位置(誘導加熱および給電領域)に配置し、使用者による図示しない操作部により調理システムの起動動作を指示すると、調理システムは、図2に示すフローに示す様に、制御部群105によって、インバータ群104を制御し本体コイル群103に低出力の試験電力を順次供給する(STEP1)とともに、該試験電力を用いてトッププレート102上の載置物を被加熱装置10、非接触受電装置120および無負荷に判別する。
ここで、制御部群105によって、インバータ群104を制御し本体コイル群103に低出力の試験電力を順次供給するとは、時間tt1に制御部105#1によって、インバータ104#1を制御し本体コイル103#1に低出力の試験電力を供給し、時間tt1後の時間tt2に制御部105#2によって、インバータ104#2を制御し本体コイル103#2に低出力の試験電力を供給し、時間tt2後の時間tt3に制御部105#iによって、インバータ104#iを制御し本体コイル103#iに低出力の試験電力を供給するように、あらかじめ決められた順序に従って本体コイル103#1〜103#nに低出力の試験電力を供給するものである。
この試験電力は、例えば、インバータ群104における半導体スイッチの導通時間を短い状態から長い状態に変化させた(或いは、動作周波数を高周波数域から低周波数域に掃引させた)電力信号である。
図7(a)に示すように、時間tt1に制御部105#1によって、インバータ104#1を制御し本体コイル103#1に低出力の試験電力を供給すると、本体コイル103#1は、非接触受電装置220の受電部123#1と電磁的に結合しているので、前述した実施の形態1において説明した様に、本体コイル103#1への試験電力の供給に対して、インバータ104#1に流入する電流量が比較的に小さく観測(小)されることから、被加熱装置検知部106#1に於いて、被加熱装置以外と判定される。また、本体コイル103#1以外には、試験電力を供給していないため、被加熱装置検知部106#1以外では、インバータ104#1以外に流入する電流量が無いことから、被加熱装置検知部106#1以外に於いて、何等判定されない。
本体コイル103#1への低出力の試験電力の供給に伴い、非接触受電装置220の受電部123#1が該電力を受電し、即応して発光部225が赤外線226を送出する。この赤外線226は、光温度検出部群107の内、発光部225に略対向する位置にある光温度検出部107#2で受光し検出され制御部105#2に情報を送出する。この時、光温度検出部107#2以外では、赤外線226を検出されない。制御部105#2は、赤外線226の送出に寄与した本体コイル103#1と、赤外線226を検出した光温度検出部107#2との関係を把握する。
図7(b)に示すように、時間tt1後の時間tt2に制御部105#2によって、インバータ104#2を制御し本体コイル103#2に低出力の試験電力を供給すると、本体コイル103#2は、非接触受電装置220の受電部123#2と電磁的に結合しているので、本体コイル103#2への試験電力の供給に対して、インバータ104#2に流入する電流量が比較的に小さく観測(小)されることから、被加熱装置検知部106#2に於いて、被加熱装置以外と判定される。また、本体コイル103#2以外には、試験電力を供給していないため、被加熱装置検知部106#2以外では、インバータ104#2以外に流入する電流量が無いことから、被加熱装置検知部106#2以外に於いて、何等判定されない。
本体コイル103#2への低出力の試験電力の供給に伴い、非接触受電装置220の受電部123#2が該電力を受電し、即応して発光部225が赤外線226を送出する。この赤外線226は、光温度検出部群107の内、発光部225に略対向する位置にある光温度検出部107#2で受光し検出され制御部105#2に情報を送出する。この時、光温度検出部107#2以外では、赤外線226を検出されない。制御部105#2は、赤外線226の送出に寄与した本体コイル103#2と、赤外線226を検出した光温度検出部107#2との関係を把握する。
図7(c)に示すように、時間tt2後の時間tt3に制御部105#iによって、インバータ104#iを制御し本体コイル103#iに低出力の試験電力を供給すると、本体コイル103#iは、非接触受電装置220の受電部123#iと電磁的に結合しているので、本体コイル103#iへの試験電力の供給に対して、インバータ104#iに流入する電流量が比較的に小さく観測(小)されることから、被加熱装置検知部106#iに於いて、被加熱装置以外と判定される。また、本体コイル103#i以外には、試験電力を供給していないため、被加熱装置検知部106#i以外では、インバータ104#i以外に流入する電流量が無いことから、被加熱装置検知部106#i以外に於いて、何等判定されない。
本体コイル103#iへの低出力の試験電力の供給に伴い、非接触受電装置220の受電部123#iが該電力を受電し、即応して発光部225が赤外線226を送出する。この赤外線226は、光温度検出部群107の内、発光部225に略対向する位置にある光温度検出部107#2で受光し検出され制御部105#2に情報を送出する。この時、光温度検出部107#2以外では、赤外線226を検出されない。制御部105#2は、赤外線226の送出に寄与した本体コイル103#iと、赤外線226を検出した光温度検出部107#2との関係を把握する。
図7(d)に示すように、時間tt3後の時間tt4に制御部105#i+1によって、インバータ104#i+1を制御し本体コイル103#i+1に低出力の試験電力を供給すると、本体コイル103#i+1と電磁的に結合する装置が無いので、本体コイル103#i+1への試験電力の供給に対して、インバータ104#i+1に流入する電流量が比較的に小さく観測(小)されることから、被加熱装置検知部106#i+1に於いて、被加熱装置以外と判定される。また、本体コイル103#i+1以外には、試験電力を供給していないため、被加熱装置検知部106#i+1以外では、インバータ104#i+1以外に流入する電流量が無いことから、被加熱装置検知部106#i+1以外に於いて、何等判定されない。
本体コイル103#i+1への低出力の試験電力の供給を行うが、光温度検出部群107では何等の赤外線を検出しないため、制御部105#i+1は無負荷と判定する。
この時、制御部群105は、光温度検出部107#2で赤外線226を受光しなかったため、時間tt4より前に光温度検出部107#2で赤外線226の受光を検出した本体コイル103#1、本体コイル103#2、および本体コイル103#iを判別し、この3個の本体コイル103#1、本体コイル103#2、および本体コイル103#iの組み合わせであることが把握できる。
つまり、制御部群105は、本体コイル103#1、本体コイル103#2、および本体コイル103#iの上方の載置物を1個の非接触受電装置220と判定することができる。換言すると、制御部群105は、本体コイル103#1、本体コイル103#2、および本体コイル103#iの上方に、3個の受電部123#1〜123#iを備える1個の非接触受電装置220が載置されていると判定することができる。
制御部群105が、載置物が非接触受電装置220であることを得ると、実施の形態1と同様にインバータ群104を制御して受電部123に高周波電力を供給する。
図7(e)に示すように、時間tt4後の時間tt5に制御部105#nによって、インバータ104#nを制御し本体コイル103#nに低出力の試験電力を供給すると、本体コイル103#nは、被加熱装置10と電磁的に結合しているので、本体コイル103#nへの試験電力の供給に対して、インバータ104#nに流入する電流量が所定量(中)観測され、図3との照合比較により、被加熱装置検知部106#nに於いて、被加熱装置10と判定される。また、本体コイル103#n以外には、試験電力を供給していないため、被加熱装置検知部106#n以外では、インバータ104#n以外に流入する電流量が無いことから、被加熱装置検知部106#n以外に於いて、何等判定されない。
本体コイル103#nへの低出力の試験電力の供給に対して、光温度検出部107#nで赤外線が受光されないことは自明である。
制御部群105が、載置物が誘導加熱可能な被加熱装置10であることを得ると、実施の形態1と同様にインバータ群104を制御して被加熱装置10を加熱する。
本実施の形態3に於いては、低出力の試験電力を、本体コイル103#1、本体コイル103#2、および本体コイル103#iの夫々に、順次供給し、夫々の電力供給のタイミングに即応して発光部225が赤外線226を送出する。この赤外線226は、光温度検出部群107の内、発光部225に略対向する位置にある光温度検出部107#2で検出される。
従って、特定の光温度検出部107#2で赤外線226が検出される度に、該赤外線226の送出に寄与した本体コイルを判別し、該本体コイルの組み合わせと、該本体コイルの数量を把握することにより、非接触受電装置220を構成する受電部の載置位置と数量を特定することができる。これにより、非接触受電装置220が複数台、載置された場合においても、トッププレート102上に搭載された非接触受電装置220の台数を正確に判別することができる。また、非接触受電装置220への給電に寄与する本体コイルの組み合わせを特定することにより、非接触受電装置220を構成する受電部間を協調して制御できるので、より細かい給電制御機能を備える調理システムを提供できる。
以上の動作により、本実施の形態3の調理システムは、被加熱装置の温度検出を行う光温度検出部を、複数の本体コイルを備える調理器上の非接触受電装置の検出に共用することができるので、載置物の判定機能の搭載に伴う調理器側でのハードウェアの追加を抑制できる。また、非接触受電装置への給電に寄与する本体コイルの組み合わせを特定することにより、調理システム上での非接触受電装置の制御性をより向上させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、非接触給電装置100は、高周波磁界を発生する複数の本体コイル103#1〜103#nと、複数の本体コイル103#1〜103#nに高周波電力をそれぞれ供給する複数のインバータ104#1〜104#nと、複数のインバータ104#1〜104#nをそれぞれ制御する複数の制御部105#1〜105#nと、複数の本体コイル103#1〜103#nの夫々に対応付けられ所定光波長帯の光(熱放射)を検出する複数の光温度検出部107#1〜107#nと、を備え、非接触受電装置220は、複数の本体コイル103#1〜103#iの何れかから送出される電力を受電する少なくとも二つ以上の受電部123#1〜123#iと、各受電部123#1〜123#iの夫々に共通して接続され何れの受電部123#1〜123#iが電力を受電した場合も、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部22
5と、を備え、各制御部105#1〜105#nは、複数の本体コイル103#1〜103#nの夫々を高周波電力で順次掃引する期間において、複数の光温度検出部107#1〜107#nの内、発光部225に略対向する光温度検出部107#2で発光部225の発光を検出した際に、該発光に寄与した該本体コイル103#1〜103#iの組み合わせを特定し、インバータ104#1〜104#iを制御するように構成されている。
この構成により、非接触給電装置に備えられた光温度検出部で、非接触受電装置に備えられた受電部と電磁的に結合する本体コイルを特定することとなり、非接触受電装置の数量を特定することができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4における調理システムの構成を示す断面図である。同図に於いて、図8(a)は、非接触給電装置に例えば金属鍋である被加熱装置を載置した状態を示す断面図、図8(b)は、非接触給電装置に、非接触給電装置からの給電により動作する非接触受電装置を載置した状態を示す断面図を夫々示している。なお、実施の形態1と同一構成要素には同一符号を付与する。
図8に示す様に、非接触給電装置110は、例えば、非結晶化ガラス等で形成され赤外線波長帯を透過する透過窓を有する耐熱性のトッププレート2を備えている。トッププレート2は、例えば金属鍋である誘導加熱すべき被加熱装置10または受電部を備えるなどの所定の構成および所定の条件を満たすモータ、ヒータなどの非接触受電装置320が載置可能に構成されている。非接触受電装置320は、非接触給電装置110のトッププレート2に載置されることにより非接触給電装置110に近接して配置され電磁的に結合して非接触給電装置110からの電力が供給され動作するものである。
非接触給電装置110は、トッププレート2の下方に配置される円環状の本体コイル3と、本体コイル3に高周波電力を供給するインバータ4と、インバータ4内の半導体スイッチなどを制御する制御部55と、インバータ4に入力する電流量を検出しトッププレート2上に被加熱装置10または非接触受電装置320が載置されているか否かを判別する被加熱装置検知部6と、本体コイル3における円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート2を介して入射する所定光波長帯の光(熱放射)である赤外線11を検出する光温度検出部7と、光温度検出部7の検出結果から所定の固有情報を復調(取得)する復調部8とで構成されている。
本体コイル3は、被加熱装置10、或いは、非接触受電装置320に対して高周波磁界を発生させ高周波電力を伝達する。制御部55は、被加熱装置検知部6の判別結果であるトッププレート2上に被加熱装置10または非接触受電装置320が載置されているか否かを受信する。また、制御部55は、光温度検出部7が赤外線を検出した場合に、非接触給電装置110上への非接触受電装置320の載置を特定し、インバータ4を制御するように構成されている。
被加熱装置10は、高周波磁界により誘導加熱可能な素材で構成され、加熱期間中は誘導電流により被加熱装置10自体(或いは、底面)が発熱し、その発熱により被加熱装置10底面(発熱部位)から下方に向けて赤外線(電磁波)11が輻射される。また、誘導加熱時の被加熱装置10を所望の温度帯に保持する為、該赤外線11を光温度検出部7で検出し、制御部55は光温度検出部7の検出結果に応じてインバータ4と本体コイル3を介して被加熱装置10に投入する電力量を負帰還制御している。
非接触受電装置320は、トッププレート2上への載置により本体コイル3と磁気結合することにより本体コイル3から送出される電力を受電する円環状の受電コイル21と、
受電コイル21の出力を整流・平滑する整流平滑回路22からなる受電部23と、受電部23から供給される電力で動作するモータ、ヒータ等の負荷24と、受電コイル21における円環状の略中央位置より下方に配置されトッププレート2側に向けて赤外線26を放射する発光部25と、非接触受電装置320自身に予め割り当てた固有情報により発光部25から発光される信号を変調する変調部27とで構成されている。
尚、固有情報は、例えば、非接触受電装置320の種別を表す識別番号(ID)や、動作する電力範囲、構造(形状)等、調理システムとして非接触給電装置110上で非接触受電装置320を有意に利用するための情報である。
また、発光部25は、受電部23で電力を受電した場合に、所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯である赤外線26で発光する。また、発光部25は、受電部23から供給される電力で駆動され、赤外線26を非接触給電装置110に配置された光温度検出部7で受光する構成としている。つまり、発光部25は、光温度検出部7の感度波長帯を含む光波長帯で発光する構成である。
以上のように構成された調理システムについて、以下その動作、作用を説明する。
使用者が載置物として被加熱装置10あるいは非接触受電装置320をトッププレート2上の所定の位置(誘導加熱および給電領域)に配置し、使用者による図示しない操作部により調理システムの起動動作を指示すると、調理システムは、図2に示すフローに従い動作する。図2は、本発明の実施の形態4における調理システムの動作を示すフロー図である。
図2に示す様に、制御部55によって、インバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給する(STEP1)とともに、該試験電力を用いてトッププレート2上の載置物を被加熱装置10、非接触受電装置320および無負荷に判別する。この試験電力は、例えば、インバータ4における半導体スイッチの導通時間を短い状態から長い状態に変化させた(或いは、動作周波数を高周波数域から低周波数域に掃引させた)電力信号である。
図3は、本発明の実施の形態4における調理システムの被加熱装置判別方法の説明図であり、インバータ4における半導体スイッチの導通期間中にインバータ4に流入する入力電流量と載置物の関係を簡易に示したグラフである。図3では、インバータ4における半導体スイッチの導通時間の増加に対し、入力電流の増加割合が大きい領域を異物、入力電流の変化が微小な領域を無負荷、また、中間の領域を被加熱装置10に区分している。
被加熱装置検知部6では、制御部55によってインバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給した際に、インバータ4に入力する電流量を検知し、図3に示した関係と照合することにより、被加熱装置10の有無を判別する(STEP2)ことができる。
つまり、被加熱装置検知部6は、制御部55によってインバータ4を制御し本体コイル3に低出力の試験電力を供給した際に、インバータ4に入力する電流量を検知し、入力電流の増加割合が大きくなく、かつ、微小でもなく、その中間であるとき、載置物を被加熱装置10と検知(STEP4)する。
制御部55は、被加熱装置検知部6からの検知情報により、載置物が誘導加熱可能な被加熱装置10であることを得ると、最大出力を本体コイル3へ出力可能な状態とし、図示しない操作部において設定可能な範囲のすべての範囲を操作可能な状態とし、本体コイル3への出力調整の範囲を最大限調整可能な範囲とする。制御部55は、インバータ4の動作を制御し、本体コイル3を介して被加熱装置10に対して高周波磁界を供給する。する
と、被加熱装置10に誘導電流が発生して、被加熱装置10は自身の抵抗により発熱し、被加熱装置10内に収納された被調理物が加熱される。
尚、トッププレート2上に非接触受電装置320が載置された場合は、誘導加熱に適した被加熱装置10と比較すると本体コイル3との電磁的結合が弱く(入力電流は小さく)、無負荷の場合と類似した特性を示す場合がある。この為、被加熱装置検知部6によって、非接触受電装置320の有無を正確に判別することは難しく、本実施の形態では、図2のフローに示す様に、非接触受電装置320を被加熱装置10以外として判定する(STEP3)。
この図2のフローにより、非接触受電装置320は被加熱装置10以外として判定される一方で、判定用に供給された該試験電力を本体コイル3と電磁的に結合した受電部23で受電し、受電部23で受電した当該電力により発光部25を駆動し赤外線26を下方に向けて送出する。つまり、発光部25は、本体コイル3からの電力給電に即応して赤外線26を発光するものである。本実施の形態では、発光部25から送出された赤外線26を、非接触給電装置110に搭載した光温度検出部7で検出する(STEP5)。
無負荷には、受電部23と発光部25とを有していないため、赤外線26を送出することが無く、したがって、非接触給電装置110に搭載した光温度検出部7で検出することもない。
この構成により、載置物を被加熱装置10以外と判定した上で、光温度検出部7で赤外線26を検出した場合には、トッププレート2上に非接触受電装置320が載置されていると判定する(STEP6)。同様にして、光温度検出部7で赤外線26が検出されなかった場合には、無負荷、即ち、トッププレート2上への載置が無いと判定する(STEP7)。
制御部55は、光温度検出部7からの検出情報により、載置物が非接触受電装置320であることを得ると、非接触受電装置320に適した制御仕様に変更し、使用者が設定した入力電力になるようにインバータ4の動作を制御し、本体コイル3と電磁的に結合した受電コイル21に対して高周波電力を供給する。受電コイル21に供給された高周波電力は、受電部23内に設けられた整流平滑回路22により変換されて直流電源が形成される。受電部23に接続されている負荷24が直流モータであれば、非接触受電装置320は回転機器として動作する。また、受電部23に接続されている負荷24がヒータであれば、非接触受電装置320は発熱機器として動作する。
次に、光温度検出部7の詳細な動作説明を図4に基づいて説明する。
図4は、本発明の実施の形態4における調理システムの光温度検出部の動作説明図である。同図に於いて、図4(a)は、被加熱装置10を加熱した際の温度検出動作の説明図、図4(b)は、非接触受電装置320の有無を判定する際の動作の説明図である。尚、同図(a),(b)下段に示す様に、光温度検出部7は、所定の感度波長帯(2本の破線で挟まれた波長範囲)を有し、該波長帯に含まれる赤外線量を検出する。
先ず、被加熱装置10を加熱した際の温度検出動作では、光温度検出部7は、被加熱装置10の底部(鍋底)から放射される赤外線11を検出し、検出した赤外線量に応じて被加熱装置10の温度を推定する。
以下、被加熱装置10の加熱に伴い、底部(鍋底)から放射される赤外線11の波長の分布の変化を、図4(a)を用いて説明する。
図4(a)の上段および中段は、被加熱装置10における加熱前後の被加熱装置10の底部から放射される赤外線の強度と、波長の関係を示しており、夫々、上段は、加熱前(時刻t1)で底部温度T1の場合、中段は、加熱により底部温度が昇温し、時刻t1後の時刻t2において底部温度がT2(T2>T1)となった場合を示している。
同図に示す様に、底部温度がT1からT2に上昇するのに伴い、放射される赤外線強度の波長分布は、図4(a)の上段から中段へ移動し短波長側にシフトする(所謂、ウィーンの法則:黒体からの輻射のピーク波長が温度に反比例するという法則)。この波長シフトにより、底部温度T2に昇温した場合の波長分布と、光温度検出部7の感度波長帯(2本の破線で挟まれた領域)との重なりが大きくなる、即ち、光温度検出部7で検出される赤外線量(斜線部領域)が増加する。この関係から、光温度検出部7は該赤外線量の検出結果に基づいて被加熱装置10の温度を推定することができる。
次に、非接触受電装置320の有無判定の際には、図4(b)の上段に示す様に、発光部25から出力される赤外線26の波長を、光温度検出部7の感度波長帯に迎合させることにより、赤外線26を光温度検出部7で検出することが可能となっている。
この構成により、光温度検出部7は、被加熱装置10から放射される赤外線11と、非接触受電装置320から送出される赤外線26の双方を検出することができるので、被加熱装置10を誘導加熱した際の温度検出、および、非接触受電装置320の有無の判定に共用することができる。
また、非接触受電装置320と非接触給電装置110の間で情報の通知を行うために、非接触受電装置320は、固有情報により発光部25から発光される信号を変調する変調部27を備え、該固有情報で変調された赤外線26(変調光)を送出する。一方、非接触給電装置110は、該変調光を光温度検出部7で検出し、この検出結果から該固有情報を復調する復調部8を備えている。
この構成により、光温度検出部7で変調光を検出することにより、非接触受電装置320の固有情報の取得に利用することができる。特に、赤外線(光)による伝送チャネルは、高周波磁界の影響が少ないので、非接触受電装置320に電力を給電している間に於いても、高い通信品質での情報伝送を実現することができる。
以上のように、本実施の形態においては、制御部55は、光温度検出部7が発光部25の発光を検出した場合に、非接触給電装置110上への非接触受電装置320の載置を特定し、インバータ4を制御するように構成されている。さらに、非接触受電装置320は、予め割り当てられた固有情報により発光部25から発光される信号を変調する変調部27をさらに備え、非接触給電装置110は、光温度検出部7の検出出力から固有情報を復調する復調部8をさらに備えている。
この構成により、非接触給電装置110の構成要素である光温度検出部7を用いて非接触受電装置の有無の判別に加え、非接触受電装置320との情報伝送に利用できるので、非接触受電装置320の判別に必用なハードウェアの追加を抑制することができるとともに、調理器の種類に応じて適切な仕様で動作する調理システムを得ることができる。
以上のように、本発明にかかる加熱装置によれば、調理システムに実装される光温度検出部と共用することにより、簡易な構成で、非接触装置の存在を判定することができるので、多数の加熱・給電を備える業務用の調理システムなどの用途に適用できる。
1、100、110 非接触給電装置
2、102 トッププレート
3、103 本体コイル
4,104 インバータ
5、55、105 制御部
6、106 被加熱装置検知部
7、107 光温度検出部
8 復調部
10 被加熱装置
11、26、126、226 赤外線
20、120、220、320 非接触受電装置
21,121 受電コイル
23、123 受電部
24、124 負荷
25、125、225 発光部
27 変調部

Claims (4)

  1. 非接触給電装置と、前記非接触給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記非接触給電装置からの電力が供給される非接触受電装置と、
    を備えた調理システムであって、
    前記非接触給電装置は、高周波磁界を発生する本体コイルと、前記本体コイルに高周波電力を供給するインバータと、前記インバータを制御する制御部と、所定光波長帯の光を検出する光温度検出部と、を備え、
    前記非接触受電装置は、前記本体コイルから送出される電力を受電する受電部と、
    前記受電部で電力を受電した場合に、前記所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部と、を備え、
    前記制御部は、前記光温度検出部が前記発光部の発光を検出した場合に、前記非接触給電装置上への前記非接触受電装置の載置を特定し、前記インバータを制御するように構成された調理システム。
  2. 非接触給電装置と、前記非接触給電装置に近接して配置され電磁的に結合して前記非接触給電装置からの電力が供給される非接触受電装置と、
    を備えた調理システムであって、
    前記非接触給電装置は、高周波磁界を発生する複数の本体コイルと、前記複数の本体コイルに高周波電力をそれぞれ供給する複数のインバータと、前記複数のインバータをそれぞれ制御する複数の制御部と、前記複数の本体コイルの夫々に対応付けられ所定光波長帯の光を検出する複数の光温度検出部と、を備え、
    前記非接触受電装置は、前記複数の本体コイルの何れかから送出される電力を受電する少なくとも二つ以上の受電部と、前記受電部の夫々に共通して接続され何れの前記受電部が電力を受電した場合も、前記所定光波長帯の少なくとも一部を含む光波長帯で発光する発光部と、を備え、
    前記制御部は、前記複数の本体コイルの夫々を高周波電力で順次掃引する期間において、前記複数の光温度検出部の内、前記発光部に略対向する光温度検出部で前記発光部の発光を検出した際に、該発光に寄与した該本体コイルの組み合わせを特定し、
    前記インバータを制御するように構成された調理システム。
  3. 非接触給電装置に備えられた光温度検出部は、
    被加熱装置を非接触給電装置によって誘導加熱する際の温度検出に使用するよう構成された請求項1または2に記載の調理システム。
  4. 非接触受電装置は、予め割り当てられた固有情報により発光部から発光される信号を変調する変調部をさらに備え、
    非接触給電装置は、光温度検出部の検出出力から前記固有情報を復調する復調部をさらに備えた請求項1または2に記載の調理システム。
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