JP2017045688A - 発熱体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発熱温度と優れた可視光透過性とを達成可能な発熱体を提供する。【解決手段】基材と、基材上に設けられる導電層とを有し、導電層が、長さが10μm以上である第一のカーボンナノチューブと、長さが第一のカーボンナノチューブの1/5以下且つ100μm未満である第二のカーボンナノチューブとを含み、第一及び第二のカーボンナノチューブの総量中の第二のカーボンナノチューブの含有比率が1質量%以上である発熱体である。【選択図】なし

Description

本発明は、発熱体及びその製造方法に関する。
カーボンブラック等の導電体を樹脂中に分散させた発熱層を有する抵抗発熱体が知られている。このような発熱体に一定電圧を印加すると、通電による発熱と、温度上昇に伴う電気抵抗の上昇とのバランスで発熱温度が一定の温度に保持される。このような抵抗発熱体において導電体としてカーボンナノチューブ(以下、「CNT」と略記することがある)を用いる技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2000−58228号公報 特表2010−517231号公報
従来技術の抵抗発熱体でより高い発熱温度を実現しようとすると、より多くの導電体を含有する発熱体が必要となる。通常良好な導電体は強く着色しており、可視光線の透過性はほとんどない。よって高い発熱温度を有する可視光透過性の発熱体は実現困難であった。本発明は、高い発熱温度と優れた可視光透過性とを達成可能な発熱体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
第一の態様は、基材と、基材上に設けられる導電層とを有し、導電層が、長さが10μm以上である第一のカーボンナノチューブと、長さが第一のカーボンナノチューブの1/5以下且つ100μm未満である第二のカーボンナノチューブとを含み、第一及び第二のカーボンナノチューブの総量中の第二のカーボンナノチューブの含有比率が1質量%以上の発熱体である。
第二の態様は、長さが10μm以上である第一のカーボンナノチューブと、長さが第一のカーボンナノチューブの1/5以下且つ100μm未満である第二のカーボンナノチューブと、液媒体とを含む組成物を基材上に付与することと、付与した組成物から液媒体の少なくとも一部を除去することと、を含む発熱体の製造方法である。
本発明によれば、高い発熱温度と優れた可視光透過性とを達成可能な発熱体を提供することができる。
CNT鎖長と発熱特性及び表面抵抗の関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが10μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、発熱特性との関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが10μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、表面抵抗との関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが100μm及び第二のCNTとして長さ10μmのCNTの混合比率並びに第一のCNTとして長さが100μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、発熱特性との関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが100μm及び第二のCNTとして長さ10μmのCNTの混合比率並びに第一のCNTとして長さが100μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、表面抵抗との関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが600μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、発熱特性との関係を示す図である。 第一のCNTとして長さが600μm及び第二のCNTとして長さ2μmのCNTの混合比率と、表面抵抗との関係を示す図である。 長さが600μm及び100μmのCNTの混合比率と、発熱特性との関係を示す図である。 長さが600μm及び100μmのCNTの混合比率と、表面抵抗との関係を示す図である。 本実施形態に係る発熱体の電圧印加時間と発熱温度との関係を示す図である。 本実施形態に係る発熱体の印加電圧と発熱温度との関係を示す図である。
本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
発熱体
発熱体は、基材と、基材上に設けられる導電層とを有し、導電層が、長さが10μm以上である第一のCNTと、長さが第一のCNTの1/5以下且つ100μm未満である第二のCNTとを含み、第一及び第二のCNTの総量中の第二のCNTの含有比率が1質量%以上である。
長さが10μm以上である第一のCNTと、長さが第一のCNTの1/5以下且つ100μm未満である第二のCNTとを組合せて導電層を構成することで、高い発熱温度と優れた可視光透過性とを両立することができる。図1にはCNT鎖長と発熱特性及び表面抵抗の関係を示す。図1から明らかな通りCNTを導電材とした発熱体は、表面抵抗が小さいほど、すなわち電気が流れやすいほど発熱温度が高い。
本発明者は長短CNTを併用することにより低抵抗な導電ネットワークを形成できることを見出した。長短CNTから形成される導電ネットワークが低抵抗になる理由について次のように考えられる。すなわち、実用的な距離の電極間にCNTネットワークの導電パスを形成する場合、短尺CNTのみでネットワークを形成すると、短尺CNT間で多くの接触を繰り返して導電パスを形成しなければならない。これでは低抵抗な導電ネットワーク形成は困難と考えられる。しかし、短尺CNTの近傍に長尺CNTがあると、短尺CNTから長尺CNTに橋渡しされた電子は、接触による抵抗損失を経ることなく長距離の電子伝導を担うことができる。すなわち長短併用CNTネットワークは、長距離の電子伝導と実用的な導電ネットワークの低抵抗化を担う、網目の粗い開口部の広い長尺CNTネットワークと、この開口部を埋める短尺CNTネットワークから形成される、と見ることができる。短尺CNTネットワークは、長尺CNTネットワークでは対応できなかった広い開口部にも、均質に電気を流すことを可能にすると考えられ、発熱体に適用することでムラのない発熱が期待できる。
一方、長尺のみで広い開口部を埋めようとすると多量のCNTが必要となる。しかし長い繊維状材料を多量に含有させてシートを形成しようとしても、シートは嵩高くなってしまい、むしろ表面抵抗を高めてしまうと考えられる。
また、本発明の発熱体では、少量の導電材、すなわちシート状であれば薄い導電層で高い発熱温度を実現することができる。発熱体が発熱すると膨張し、元々形成されてあったCNT間接触点をそのまま維持することは困難になる可能性がある。しかしCNT間の接触は点であっても点と点の接触ではなく、CNTという線と線の間の点接触であるため、単に接触点が移動するのみでCNT間接触が維持されることから、少量のCNTでもより高温まで発熱が可能となると考えられる。
発熱体を構成する基材は、発熱する導電層を保持可能であれば、通常用いられる基材から目的等に応じて適宜選択することができる。基材の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素樹脂、ポリカーボネート、ガラス等を挙げることができる。
基材の厚みは特に制限されず、基材の種類、目的等に応じて適宜選択することができる。基材の厚みは、例えば10μm以上10cm以下であり、25μm以上5cm以下であることが好ましい。
基材は高い可視光透過性を有することが好ましく、全光線透過率が例えば50%以上であり、70%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。なお、全光線透過率は、JIS K 7361−1:1997の試験方法に準じて測定することができる。
導電層は、第一のCNTと第二のCNTとを少なくとも含み、必要に応じて樹脂、分散剤等を更に含む。
CNTは、グラフェンのシートを筒状に丸めた形状を有しており、1つのグラフェンシートからできた単層CNTと複数のグラフェンシートからできた多層CNTとに分けられる。導電層に含まれるCNTは単層及び多層いずれであってよく、取扱い性の観点から多層CNTが好ましい。またCNTの外形は中空のチューブ、中実の繊維のいずれであってもよい。
CNTの外径は特に制限されず、例えば1nm以上50nm以下であり、2nm以上25nm以下が好ましい。CNTは単層でも強靭であることから細いCNTを選定するのに何ら問題はないが、外径が1nm以上であると製造に要する触媒金属微粒子の調製が容易になる傾向がある。また外径が50nm以上あっても本発明の特徴を高めることは少ないうえ透明性を大きく損ねる傾向があり、50nm以下であると可撓性を持つことから、薄膜形成が容易になる傾向がある。
第一のCNTの長さは10μm以上であり、15μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。また第一のCNTの長さは100μm以上であってもよい。長さが10μm以上であると、CNTそれぞれが電気的に結合されたネットワーク形成が容易となるうえ、導電層中でのCNT間の接触が、より高温の状態まで維持され易く、より高い発熱温度を達成することができる。
第一のCNTの長さの上限は特に制限されず、長い方がより高い発熱温度を達成することができる傾向がある。長さは実用上の観点から、例えば2cm以下が好ましく、1cm以下がより好ましく、1mm以下がより好ましい。また第一のCNTの長さは600μm以下であってもよく、300μm以下であってもよく、50μm以下であってもよい。担持触媒法CVDの場合、長尺CNTはCVD時間を長く取ることでどこまでも長くできるとされている。しかしCVD時間が長くなると、発熱により触媒金属が凝集したり、成長したCNTと基板との密着性が低下したりする等の不具合を起こしてしまい、均質なCNTが得難くなる傾向がある。よって第一のCNTの長さは、長くとも2cmであるのが好ましい。
第二のCNTの長さは、第一のCNTの1/5以下且つ100μm未満である。第二のCNTの長さは、70μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。また第二のCNTの長さは、例えば0.5μm以上である。
ここで、CNTの長さは、平均長さであり。走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって算出され、任意に選択される20本のCNTの長さの算術平均値である
導電層における第一及び第二のCNTの総量中の第二のCNTの含有比率(以下、「短尺比率」ともいう)は、1質量%以上であり、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また短尺比率は例えば99.95質量%以下であり、99.9質量%以下が好ましい。また短尺比率は、第一のCNTの長さが100μm未満の場合、50質量%以下であってもよく、10質量%以上50質量%以下であってもよい。
第一のCNTの長さが500μm超の場合、第二のCNTとして100μm以上のCNTを用いても長さの異なる2種の併用効果が見られない。これは長さ100μmのCNTは、相対的に第一のCNTに対して短尺CNTに位置付けられるが、短尺CNTとしての機能を発現できず、長尺CNTとしてふるまってしまうからと考えられる。
導電層に含まれるCNTの製造方法は特に制限されず、通常用いられる方法で製造することができる。例えば、工業原料用CNTの製造方法としてはCVD法を挙げることができ、CVD法には流動触媒型と固定触媒型の2つが含まれる。なお第一のCNTの製造方法としては、固定触媒型CVD法が好ましい。
導電層における第一及び第二のCNTの含有量は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択することができる。基材上に配置される導電層における第一及び第二のCNTの総含有量は、例えば0.01g/m以上3g/m以下であり、0.02g/m以上1g/m以下が好ましい。
導電層は少なくとも1種の樹脂を含んでいてもよい。導電層に用いられる樹脂は、例えば、CNTネットワークの形態及びシート状等に成形された導電層形態を長期に安定的に維持する機能を担う。樹脂としては、結晶性樹脂や非晶性樹脂、ゴム、エラストマー等の樹脂を使用することができる。樹脂としてはフッ素原子を有しない樹脂もフッ素原子を有する樹脂も好ましく使用でき、フッ素原子を有する樹脂(フッ素樹脂)がより好ましい。
フッ素原子を有しない樹脂としては天然ゴム類、スチレンブタジエン共重合体、酢酸ビニル共重合体、ニトリルブチルゴム、水素化ニトリルブチルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリン、ポリウレタン等の合成ゴム・エラストマー類、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリイミド等の合成樹脂類を例示でき、いずれも本発明に好ましく使用できる。
フッ素樹脂としては、少なくとも1種の含フッ素モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる合成樹脂であれば特に制限はない。特にフッ素樹脂は耐熱性、耐候性、耐久性に優れる点で、本発明に好適である。含フッ素モノマーとしては、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、一般式(1):CF=C(OR2−n(式中、Rは炭素数1から8のパーフルオロアルキル基又は分子内に1個以上のエーテル結合を含むパーフルオロアルキルオキシアルキル基であり、nは1又は2であり、いずれの炭素鎖も直鎖状構造、分枝状構造或いは環状構造を有してもよい)で表わされるパーフルオロアルキルビニルエーテル又はパーフルオロアルキルオキシアルキルビニルエーテル類、クロロトリフルオロエチレンから選ばれる1種又は2種以上の組み合わせの含フッ素モノマーが挙げられる。
また、含フッ素モノマー以外に、一般式(2):CH=CHOR(式中、Rは炭素数1から8のアルキル基又はエーテル結合を1個以上含むアルキルオキシアルキル基であり、いずれの炭素鎖も直鎖状、分枝状或いは環状構造を有しても良い)で表わされるアルキル又はアルキルオキシアルキルビニルエーテル類、エチレン、プロピレン等の共重合性モノマーの1種又は2種以上を共重合させてもよい。
共重合性モノマーとしては他にも1−ブロモ−1,1,2,2−テトラフルオロエチルトリフルオロビニルエーテル、クロトン酸ビニル、メタクリル酸ビニル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、イタコン酸等が例示でき、いずれも好適に用いられる。
導電層が樹脂を含む場合、導電層中の樹脂の含有量は、導電層を構成する材料の総重量すなわち第一及び第二のCNT、樹脂、その他の構成材料の総重量に対して、例えば1質量%以上40質量%以下であり、2質量%以上30質量%以下が好ましい。
導電層は糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種を含んでいてもよい。糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種は例えばCNTの分散剤として用いることができる。特に部分分解された糖類は分散性に優れ、1本1本のCNTを孤立分散させることも可能である。また比較的分子量の大きい糖類は、水を液媒体として発熱体を製造する時、導電層の均質性を高める効果がある。糖類の部分分解物は、糖類を加熱等によって部分分解して生成するものである。糖類の部分分解物としては、入手のしやすさの点から、加熱によって糖類が分解、重合したものが好ましく、安価な点から、いわゆるカラメルがより好ましい。安価で汎用なカラメルを用いることによって、CNTが高濃度で、かつ安定して分散したCNT分散液を簡便にかつ比較的低コストで製造できる。
カラメルとは、糖類又は糖類の溶液を加熱して糖類を分解、重合した(いわゆるカラメル化反応した)ものである。カラメルとしては、食品添加物等として市販されているカラメルを用いてもよく、糖類又は糖類の溶液を公知の方法でカラメル化したものを用いてもよい。
糖類としては、単糖類(グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース等)、二糖類(マルトース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、セロビオース等)、少糖類(オリゴ糖等)、多糖類(デンプン、デキストリン、水溶性食物繊維類、水溶性セルロース類等)等が挙げられる。
カラメル化における加熱温度は、原料となる糖類の種類、加熱時の糖類の形体や溶液状態及びその溶媒や濃度、カラメル化のための反応促進剤等の有無、加熱時間等によっても変わってくるので一概には決められないが、通常は80℃以上500℃以下が好ましく、110℃以上350℃以下がより好ましく、150℃以上300℃以下が特に好ましい。
導電層が糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種を含む場合、導電層中の含有量は、導電層を構成する材料の総重量すなわち第一及び第二のCNT、樹脂、その他の構成材料の総重量中に、例えば1質量%以上40質量%以下であり、2質量%以上30質量%以下が好ましい。
導電層の厚みは特に制限されず、目的等に応じて適宜選択することができる。導電層の厚みは、例えば0.01μm以上30μm以下であり、0.05μm以上25μm以下が好ましい。導電層の厚みは平均厚みであり、発熱体の面に対して垂直な割断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した画像から求めることができる。
導電層がCNTを含むため、発熱体の面に対して垂直な方向で導電層側から基材を観察すると基材面の少なくとも一部がCNTによって被覆されることになる。基材面のCNTによる被覆率は、例えば10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。被覆率が10%以上であると発熱体全面に渡って均質に発熱させることができる。一方被覆率が100%であっても発熱体としては、何ら支障はない。しかしながら発熱体に充分な光透過性を持たせる観点から、被覆率は65%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。
基材面の被覆率は、日立FE−SEM S−4800を用い、倍率5万倍で観察した画像から、画像処理ソフト「Win ROOF」を用いて算出できる。
導電層は基材上に配置されるが、基材と導電層の間には中間層が配置されていてもよい。中間層としては例えば、接着層等を挙げることができる。
また導電層の基材に対向する面とは反対側の面には、保護層等を更に配置してもよい。
発熱体には高い発熱特性と優れた光透過性とを両立できる特徴がある。基材と導電層を備える発熱体の全光線透過率が70%以上であると車載用フロントガラスに使用できることから特に好ましい。発熱体は全光線透過率80%以上で100℃以上の発熱特性を達成可能である。一方透明性を必要としない場合であっても発熱体が優れた発熱体であることに変わりはない。少量の発熱体で高い発熱温度を実現できることから、省電力な発熱体を提供することがきる。
発熱体の用途としては、例えば、融雪機能、暖房機能、防曇機能等を備える建築用資材、農業用資材、車両用資材、貯蔵及び展示等の店舗用資材及びプリンタ等の定着装置等が挙げられる。
発熱体の製造方法
発熱体の製造方法は、基材を準備することと、準備した基材上に、長さが10μm以上である第一のCNTと、長さが第一のCNTの1/5以下且つ100μm未満である第二のCNTと、液媒体とを含む組成物を付与することと、付与した組成物から液媒体の少なくとも一部を除去することと、を含む。
発熱体の製造方法に用いられる基材は、発熱体の基材と同義である。基材上に付与される組成物は、長さが10μm以上である第一のCNTと、長さが第一のCNTの1/5以下且つ100μm未満である第二のCNTと、液媒体とを少なくとも含む。組成物に含まれる第一のCNT及び第二のCNTの詳細は既述の通りである。
組成物に含まれる第一及び第二のCNTの含有量は、導電層を形成可能であれば特に制限されない。第一及び第二のCNTの総含有率は、組成物の総量(100質量%)中に、例えば0.001質量%以上10質量%以下であり、0.005質量%以上5質量%以下が好ましい。第一及び第二のCNTの総含有率が0.001質量%以上であれば、導電層を形成するための実用的な濃度となり、10質量%以下であれば組成物の分散安定性がより良好になり、より均一な導電層を形成できる。
組成物が含む液媒体は、CNTを分散可能であれば特に制限されない。液媒体は、例えば水を含むことができる。また液媒体は必要に応じて、脂肪族炭化水素(ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール等)、多価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、グリコール誘導体(エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン等)、エステル類(酢酸エチル、安息香酸メチル、ブチロラクトン等)、エーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、カーボネート(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等)、アミド(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、スルホキシド(ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等)、スルホン(ジエチルスルホン、スルホラン等)、アミン(ジメチルアミン、トリエタノールアミン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素等)、アセトニトリル、ジアセトンアルコール、ニトロベンゼン等の有機溶剤を含んでいてもよい。液媒体は1種であっても2種以上の混合物であってもよい。
液媒体としては、CNTを微細分散可能であり、かつ取扱容易である観点から、水、又は水と有機溶媒との混合物等が好ましく、不純物混入を回避して安定した組成制御を維持できる点から、イオン交換水又は蒸留水がより好ましい。
組成物が水を含む場合、その含有量は例えば組成物の総量中に50質量%以上であり、67質量%以上が好ましい。
組成物は、少なくとも1種の樹脂を含むことが好ましい。樹脂を含むことでより安定な導電層を形成することができる。組成物に含まれる樹脂の種類は、導電層に含まれる樹脂と同様である。
組成物に含まれる樹脂の形態は特に制限されないが、樹脂は水性エマルションや水溶液として含まれることが好ましく、水性エマルションとして含まれることがより好ましい。
組成物が樹脂を含む場合、その含有量は組成物中に樹脂固形分として、例えば0.001質量%以上10質量%以下であり、0.005質量%以上5質量%以下が好ましい。
組成物は糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種を含むことが好ましい。糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種は例えば、CNTの分散剤として機能すると考えられ、所望のCNT含有量を含む組成物をより効率的に得ることができる。糖類及び糖類の部分分解物の詳細は既述の通りである。
組成物が糖類及び糖類の部分分解物の少なくとも1種を含む場合、その含有率は組成物中に固形分として、例えば0.001質量%以上10質量%以下であり、0.005質量%以上5質量%以下が好ましい。含有率が0.001質量%以上であれば、長期にわたってCNTの分散性を充分に維持できる。含有率が10質量%以下であれば、CNTの機能発現を妨げることがない。
組成物は、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、粘度調整剤等を含んでいてもよい。
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤(脂肪酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、陽イオン界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等)、両性界面活性剤(アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン等)、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド等)が挙げられる。具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等が挙げられる。
消泡剤としては、非イオン界面活性剤、水溶性有機溶剤等が挙げられる。
粘度調整剤としては、水溶性高分子化合物(ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸アミド、カルボキシメチルセルロース等)が挙げられる。
組成物の調製方法は特に制限されない。例えば、CNTの分散液を調製し、その分散液と、必要に応じて添加される樹脂の水性エマルション或いは水溶液、粘度調整剤等とを混合することで調製することができる。混合方法としては、単純に混ぜ合わせることで調製可能であるが、例えば超音波照射処理等を施すことでCNTの再凝集が防げることから好ましく用いられる。
CNTの分散液は、例えば、特開2012−240875号公報の記載を参照して調製することができる。具体的には、液媒体に糖類の部分分解物を溶解させた溶液にCNTを加え、分散処理することで調製できる。分散処理には、例えば超音波照射処理、湿式ジェットミル処理、ビーズミル処理等を用いることができる。
組成物の基材への付与方法は特に制限されず、通常用いられる付与手段から適宜選択することができる。付与手段としては例えば、塗布、スプレー、浸漬、印刷等を挙げることができる。
基材に付与された組成物からは液媒体の少なくとも一部が除去される。液媒体の除去方法は、液媒体の種類等に応じて通常用いられる方法から適宜選択することができる。除去方法としては、加熱乾燥、減圧乾燥等を挙げることできる。
液媒体の除去を加熱乾燥で行う場合、その温度は使用した液媒体にも依存するが例えば水の場合、40℃から150℃とすることができる。また乾燥時間は1分から1時間とすることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に示すCNTを準備した。
CNT(A)
CNT(A)は工業原料グレードとして比較的早期に市販された流動触媒法で合成されたMWCNTである。メーカー情報では平均外径9.5nm、長さ1.5μmとされるが、分散液キャスト膜のSEM観察からは、外形9nm、長さ1.6μmと見積もられた。
CNT(B)
CNT(B)はカップスタック型と呼ばれ、釣鐘状単位を複数個重ねた形状のCNTである。メーカー情報では平均外径11nm、長さ2μmとされるが、分散液キャスト膜のSEM観察からは、外形11nm、長さ1.7μmと見積もられた。合成方法の詳細は不明であるが、流動触媒法CVDによるものと推察される。
CNT(C)
CNT(C)は一般的なMWCNTである。メーカー情報では平均外径10nm、長さ10μmとされるが、分散液キャスト膜のSEM観察からは、外形11nm、長さ10μmと見積もられた。合成方法は流動触媒法CVDである。
CNT(D)
CNT(D)は長尺MWCNTである。メーカー情報では平均外径12nm、長さ100μmとされるが、分散液キャスト膜のSEM観察からは、外形14nm、長さ120μmと見積もられた。合成方法は担持触媒法CVDである。
CNT(E)
CNT(E)も長尺MWCNTである。メーカー情報では平均外径10nm、長さ600μmとされるが、分散液キャスト膜のSEM観察からは、外形12nm、長さ550μmと見積もられた。合成方法は担持触媒法CVDである。
ここで分散液キャスト膜のSEM観察は以下のようにして行った。
ブドウ糖を原料とした市販カラメルの5gをイオン交換水970gに加えて溶解させ、カラメル水溶液を調製した。次にこのカラメル水溶液を300rpmの速度で撹拌しながら20gのCNTを加え、黒色のスラリーとした。このスラリーを150MPaまで加圧し、2つのノズルから噴射して相互に衝突させる湿式ジェットミル処理を2回行い、CNT分散液を調製した。
得られた分散液をイオン交換水で2000倍に希釈した。次に、この希釈液をアルミニウム箔上にキャストして乾燥させて薄膜を得た。この薄膜を電子顕微鏡で観察すると、1本1本に解きほどかれたCNTが観察される。この中の20本につきその長さ(繊維長)と直径(繊維径)を測定し、それぞれ算術平均して平均長さ及び平均径とした。
なお、以下の実施例においてこれらCNTの長さは、メーカー値を用いることにする。
CNT分散液の調製
表1の組成のCNT分散液aからeを以下の手順で調製した。初めにブドウ糖を原料とした市販カラメルの所定量をイオン交換水に加えて溶解させ、カラメル水溶液を調製した。次にこのカラメル水溶液を300rpmの速度で撹拌しながら、所定のCNT(上記市販品、CNT(A)から(E))を加え、黒色のスラリーとした。このスラリーを150MPaまで加圧し、2つのノズルから噴射して相互に衝突させる操作を2回行い、CNT分散液をそれぞれ調製した。なお、表中「−」は未添加を意味する。
塗膜形成用の塗料の調製
上記で得られたCNT分散液を用い、表2に組成を示す塗膜形成用の塗料(組成物)を調製した。調製は、所定量のイオン交換水に所定のCNT分散液、1wt%カルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液、ルミフロン水性エマルションFE−4200(旭硝子製、フッ素樹脂水性エマルション、固形分52wt%)を加え、600wの超音波ホモジナイザを用いて10分間超音波照射して行った。
(比較例1から9、実施例1から13)
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用いた。PETフィルムへの塗工は、予め塗工面を、放電量15W・min/mでコロナ放電処理した後に実施した。
CNT塗膜(導電層)は基材上に表2に示す塗料を適用し、バーコーターで展開して塗工後、80℃にて15分間乾燥させて形成した。
なお、比較例1から7、実施例1から11の塗膜中のCNT量は、ほぼ0.15g/mであり、実施例12及び13の塗膜中のCNT量は、ほぼ0.06g/mであった。
得られた発熱体の発熱特性は、CNT塗工面上に100mmの間隔をあけて幅25mmの感圧接着剤付銅箔を圧着させた後、銅箔を端子として対角方向に所定電圧を印加し、表面温度計を用いて発熱温度を測定することで得た。
また得られた発熱体の表面抵抗率は、4端子式三菱油化性ロレスタ−APを用いて測定した。結果を表3に示す。
図1にはCNT鎖長が発熱特性及び表面抵抗に及ぼす効果を、比較例2から5の結果を用いて示した。図1からは発熱温度がCNTの鎖長に大きく依存することが分かる。比較例2から5の塗膜中のCNT量はほぼ0.15g/mである。従来のカーボンブラック等を使用した発熱体の場合、塗膜量は2g/m或いはそれ以上の厚膜が必要であった。長尺CNTを用いた発熱体によれば、薄膜で100℃或いはそれ以上の発熱が可能であり、エネルギー消費の小さな発熱体が実現できる。またCNT薄膜は全光線透過率が高く、透明発熱体も可能となる。
図1からは同様に、鎖長が長いほど表面抵抗が小さくなることが分かる。また鎖長が長いほど、すなわち電気を流し易いほど発熱温度の高いことも分かる。すなわちCNTの場合、電気を流し易いほど発熱効果が高い。このことはCNTを用いた発熱体は、従来考えられてきたパーコレーションとは異なる機構で発熱していることを示している。近年、CNTやグラフェンに電気が流れると、それに接する極性基を有する材料を誘熱(CNT自体は発熱せずに、接している材料を発熱させる)するという考えが提案されている。本実施形態の発熱体も、CNT間の接触抵抗による発熱と見るより、CNTを流れた電流が、接している基材が有する極性基等に作用して発熱している、と見ることが合理的である。
一方パーコレーションが全く当てはまらないわけではない。発熱に伴う基板の膨張により、粒子状形態の発熱体は粒子間の接触点が壊れ、電気抵抗が上昇してしまう。これに対して繊維状形態の発熱体の場合は、基板が膨張しても繊維間接触は変形したり繊維の長さ方向に接点が移動したり等で接触点が維持され、より高温まで壊れることが無い。さらに繊維間接触が維持できなくなる温度は鎖長の長いものほどより高温になることも推察できる。このようにして本発明の長尺CNTからなる発熱体は少量の発熱体でより高温まで発熱できる。
図2及び図3は、鎖長2μmのCNT(B)と鎖長10μmのCNT(C)を併用した時の発熱特性と表面抵抗を、比較例2、比較例3、実施例1、実施例2の結果から示してある。図2からそれぞれ単独使用の場合の発熱温度は44℃であったのに対し、長短2種のCNTを併用すると、50℃或いは67℃まで発熱できることが分かった。これは図3より、長短2種のCNTを併用すると電気が流れやすくなったことによるものと判断される。
図4及び図5には、鎖長100μmのCNT(D)と、鎖長2μmのCNT(B)或いは鎖長10μmのCNT(C)とを2種併用した時の発熱温度と表面抵抗を示す。
また図6及び図7には、鎖長600μmのCNT(E)と、鎖長2μmのCNT(B)とを用いた2種併用の発熱温度と表面抵抗とを示す。
図4及び図6において、第一のCNTの長さが100μm或いはそれ以上になると発熱温度は100℃を超えている。しかし図5及び図7に示した表面抵抗は、抵抗の高い短尺CNTに10重量%弱の長尺CNTを添加するだけで、長尺CNT単独よりも低抵抗な被膜を形成できること示している。低抵抗被膜が形成できているのに高温発熱を捉えることができなかったのは、導電性接着材等の発熱による熱劣化によるものと判断される。
比較例6及び比較例7では鎖長100μmのCNT(D)と鎖長600μmのCNT(E)とを併用し、比較例8及び比較例9では鎖長1.5μmのCNT(A)と鎖長2μmのCNT(B)を併用した。図8及び図9には比較例6、比較例7に比較例4と比較例5を加えて、発熱特性と表面抵抗を示した。これらの結果には、長短CNTの併用による効果は全く見られない。比較例6及び比較例7は100℃前後の発熱を発現しているが、両者で使用している2種CNTのいずれも100μm以上の長尺CNTを使用しているからと考えられる。
実施例12及び実施例13から、併用するCNTの組成及び塗布量を制御することで、発熱温度を制御することが可能であることが分かる。発熱温度を適切に制御して管理するのにCNT鎖長を厳密に設計して合成する必要はなく、入手できる既存材料の組み合わせで所望の温度管理域を実現できることが分かる。
(実施例14、比較例10から12)
基材として厚さ100μmのETFEを用いたことを除き、比較例2、比較例3、比較例5、実施例12と同様にして塗工した塗膜の発熱特性を表4に示す。なお、ETFEへの塗工は、予め塗工面を放電量75W・min/mでコロナ放電処理した後に実施した。
表4において、10分経過時の発熱温度は最高到達温度と同等であった。表4には発熱体を構成するCNTの塗布重量と20V印加時の単位塗布重量当たりの発熱温度を記載した。表4より明らかな通り、本発明の発熱体は少ないCNT量で大きな発熱を発現できることが分かる。比較例12の鎖長600μmのCNT単独でも高温発熱可能であるが、実施例14の本発明の発熱体の方が単位重量当たりの発熱温度が高い。この特徴から、本発明の発熱体は、薄い発熱体及び小さな消費電力で、高温発熱が可能で有り、省電力の透明高温発熱体を実現できる。
図10には電圧印加後の経過時間と発熱温度を、図11には印加電圧依存性を示した。
図10から、実施例14では電圧印加後急速に昇温してほぼ所定の温度で維持されることが分かる。同様に図11からは、実施例14は比較的低い印加電圧から顕著な発熱が見られることが分かる。
(実施例15、16)
基材としてPETに替えて厚さ3mmのソーダライムフロートガラスを用いたことを除き、実施例12及び13と同様にして発熱体を得た。得られた発熱体と実施例14の発熱体について、JIS K 7361−1:1997の試験方法に順じて全光線透過率を測定した。
基材と導電層を備えた発熱体全体の全光線透過率を表5に示した。なお、厚さ100μmのETFEのみとフロートガラスのみの全光線透過率はそれぞれ94%と90%であった。
表5から明らかなように、発熱体は優れた光透過性を有する。

Claims (11)

  1. 基材と、基材上に設けられる導電層とを有し、
    導電層が、長さが10μm以上である第一のカーボンナノチューブと、長さが第一のカーボンナノチューブの1/5以下且つ100μm未満である第二のカーボンナノチューブとを含み、
    第一及び第二のカーボンナノチューブの総量中の第二のカーボンナノチューブの含有比率が1質量%以上である発熱体。
  2. 導電層がフッ素樹脂を含む請求項1に記載の発熱体。
  3. 第一のカーボンナノチューブの長さが300μm以下である請求項1又は2記載の発熱体。
  4. 第一のカーボンナノチューブの長さが50μm以下である請求項1又は2に記載の発熱体。
  5. 第一及び第二のカーボンナノチューブの総量中の第二のカーボンナノチューブの含有比率が10質量%以上50質量%以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の発熱体。
  6. 導電層の平均厚みが0.01μm以上30μm以下である請求項1から5のいずれか1項に記載の発熱体。
  7. 全光線透過率が50%以上である請求項1から6のいずれか1項に記載の発熱体。
  8. 導電層が、糖類の部分分解物を含む請求項1から7のいずれか1項に記載の発熱体。
  9. 長さが10μm以上である第一のカーボンナノチューブと、長さが第一のカーボンナノチューブの1/5以下且つ100μm未満である第二のカーボンナノチューブと、液媒体とを含む組成物を基材上に付与することと、
    付与した組成物から液媒体の少なくとも一部を除去することと、
    を含む発熱体の製造方法。
  10. 前記組成物が、フッ素樹脂水性エマルションを含む請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記組成物が、糖類の部分分解物を含む請求項9又は10に記載の製造方法。
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