JP2017044557A - X線分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の取付ポートを占有することなく、エネルギー分解能が高い検出と計数効率が高い検出とを実現可能なX線分析装置を提供する。【解決手段】X線分析装置10は、電子銃14と、X線光学部材30と、第1検出部および第2検出部と、距離変更機構42と、を備える。X線光学部材30は、試料11から放出される特性X線13を第1検出部および第2検出部の少なくとも何れかに導く。第1検出部は、第2検出部に比べて、相対的に計数効率よりもエネルギー分解能を優先させるように形成されている。第2検出部は、第1検出部に比べて、相対的にエネルギー分解能よりも計数効率を優先させるように形成されている。距離変更機構42は、X線光学部材30の光軸の軸方向における第1検出部および第2検出部とX線光学部材30との間の距離を変更する。【選択図】図1

Description

この発明は、超伝導転移端センサなどのエネルギー分散型の放射線検出器を備えたX線分析装置に関する。
X線のエネルギーを弁別することが可能なX線分析装置として、エネルギー分散型X線検出器(Energy Dispersive Spectroscopy、以後EDSと呼ぶ)や波長分散型X線検出器(Wavelength Dispersive Spectroscopy、以後WDSと呼ぶ)がある。
上記EDSは、検出器に取り込まれたX線のエネルギーを検出器内で電気信号に変換し、その電気信号の大きさによってエネルギーを算出するタイプのX線検出器である。また、WDSはX線を分光器で単色化(エネルギー弁別)し、単色化されたX線を比例計数管などで検出するタイプのX線検出器である。
EDSとしては、SiLi(シリコンリチウム)型検出器、シリコンドリフト型検出器、またはゲルマニウム検出器などの半導体検出器が知られている。例えばシリコンリチウム型またはシリコンドリフト型の検出器は、電子顕微鏡の元素分析装置に多用され、0.2keV〜20keV程度の広範囲のエネルギーを検出できる。しかし、検出器にシリコンを用いているため、原理上、その性質はシリコンのバンドギャップ(1.1eV程度)に依存し、エネルギー分解能を130eV程度以上に改善することが難しく、WDSと比較して10倍以上エネルギー分解能は劣る。
このようにX線検出器の性能を示す指標の一つであるエネルギー分解能が、例えば130eVであるとは、X線検出器にX線が照射されると、130eV程度の不確かさでエネルギーを検出可能であることを意味する。従って、この不確かさが小さいほど、エネルギー分解能が高いということになる。すなわち、隣接する2本のスペクトルからなる特性X線を検出する場合、エネルギー分解能が高くなると不確かさが小さくなる。2本の隣接するピークのエネルギー差が20eV程度であると、原理的に20eV〜30eV程度のエネルギー分解能で2本のピークを分離することができるということである。
近年、エネルギー分散型でかつWDSと同等のエネルギー分解能を有する超伝導X線検出器が注目されている。この超伝導X線検出器のうちで超伝導転移端センサ(Transition Edge Sensor、以後TESと呼ぶ)を有する検出器は、金属薄膜の超伝導−常伝導遷移時の急激な抵抗変化(例えば、温度変化が数mKにて抵抗変化が0.1Ωなど)を用いた高感度の熱量計である。なお、このTESは、マイクロカロリーメータとも呼ばれる。また、超伝導X線検出器のうちで超伝導トンネル接合(Superconducting Tunnel Junction、以後STJと呼ぶ)検出器は、ジョセフソン素子の絶縁層をトンネリングする多数の電荷キャリアを信号として検出する。また、超伝導X線検出器のうちで超伝導ストリップ検出器(例えば、Superconductiong Single−Photon Detector、以後SSPDと呼ぶ、または、Superconductiong Stlip−Line Detector、以後SSLDと呼ぶ、など)は、高速な緩和過程を用いた検出器である。また、超伝導X線検出器のうちでマイクロ波力学インダクタンス検出器(Microwave Kinetic Inductance Detector、以後MKIDと呼ぶ)は、インダクタンスの変化を検出する。
TESは、一次X線や一次電子線などの放射線照射によりサンプルから発生した蛍光X線や特性X線が入射した際に起こるTES内の温度変化を検出することでサンプルの分析をする。TESは、他の検出器よりも高いエネルギー分解能を有し、例えば5.9keVの特性X線において10eV以下のエネルギー分解能を得ることができる。
走査電子顕微鏡または透過電子顕微鏡などにTESを取り付けた場合、電子線が照射されたサンプルから発生する特性X線をTESで取得することで、半導体型X線検出器では分離不可能な特性X線(例えば、Si−Kα、W−Mα、W−Mβなど)のエネルギースペクトルのピークを容易に分離することができる。
X線検出器のエネルギー分解能とともにX線検出器の計数効率は、X線検出器の性能を示す指標の1つである。計数効率は、X線検出器の放射線受光部の面積、厚さ、材料、放射線発生源とX線検出器との距離、およびX線検出器の最大計数率などによって変化する指標である。例えば、一般的なシリコンドリフト型検出器の放射線受光部の面積は、数mmから数百mmであり、最大計数率は、数万cpsから数十万cpsである。一方、TESの放射線受光部の面積は、一般的に1mmより小さく、最大計数率は、数百cpsから数千cpsである。
エネルギー分散型X線検出器では、一般に計数効率とエネルギー分解能はトレードオフの関係にある。シリコンドリフト型検出器等のSi半導体検出器では、その検出器の能力の範囲内で計数回路の時定数を切替えることによって、エネルギー分解能優先か計数効率優先かを選択することもできる。高いエネルギー分解能を実現するためには、高い精度でX線検出器からの信号を取り出さなければならない。そのために、フィルターの時定数または1つの信号を切り出す時間などを長くする。その結果、必然的に計数効率は低くなる。逆に、計数効率を上げるために、フィルターの時定数を短くする方法または検出信号の情報を全て有効活用することなく、データ処理を高速化する方法が知られているが、これらの方法ではエネルギー分解能は劣化してしまう。また、検出素子を高計数効率の設計に合わせ、X線検出器の放射線受光部の面積または厚みを大きくするという方法もあるが、エネルギー分解能が多少なりとも犠牲になっている。
荷電粒子ビームが照射される試料のマッピングおよびバルク試料中の微量分析などでは、高い計数効率が望まれている。しかし、未知の試料に対してエネルギー分解能が100eVから200eV程度のシリコンドリフト型検出器等を用いると、特性X線のエネルギーが近接した元素が存在する場合に元素の種類を判別できずに、計数効率は高くても定量分析の精度が低下するという問題がある。
このような問題に対して、従来、エネルギー分解能の高い分析装置であらかじめ定性分析した結果を基に、計数効率の高い分析装置で定量分析する方法が知られている(特許文献1参照)。エネルギー分解能の高い分析装置は、超伝導現象を利用することによって極めて高い分解能を実現できるTESおよびSTJなどを用いる分析装置である。計数効率の高い分析装置は、シリコンドリフト型検出器などを用いる分析装置である。この方法では、計数効率の高い検出器とエネルギー分解能の高い検出器とを一体化、又は別々に設置し、それぞれの特徴を生かすように分析を行う。
また、従来、エネルギー分解能の高い超伝導X線検出器を用いて検出効率を改善する方法が知られている(非特許文献1参照)。超伝導X線検出器は、一般に検出面積が小さく、計数効率が低いので、この方法では、光学素子を用いて検出器上に集光することにより、検出面積が小さいことを補い、計数効率を向上させる。
特開2002−71591号公報
D. A. WOLLMAN、他5名、「High-resolution, energy-dispersive microcalorimeter spectrometer for X-ray microanalysis」、vol. 188, Pt 3, December 1997, pp.196-223
しかしながら、上述した従来技術のように2種類の検出器を一体化させる場合には、エネルギー分解能の高い測定を行うときに、計数効率の高い検出器に入射しているX線が無駄となり、計数効率の低い検出器の計数効率をさらに悪化させてしまう。また、2種類の検出器を別々に設置する場合には、2つの取付ポートを占有してしまい、他の分析装置の取り付けを困難とし、分析装置としての拡張性が犠牲になる。さらに、超伝導検出器の中でも計数効率が比較的高いSTJとエネルギー分解能が比較的優れているTESを組み合わせて取り付ける場合には、2つの取付ポートの占有以外にも、複数の冷凍機が必要となり、装置構成に要する費用および設置スペースが嵩むという問題がある。
また、上述した従来技術のように光学素子を用いてX線を集光する場合には、検出素子の最大計数率は変わらないため、計数効率を向上させることができない虞がある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、複数の取付ポートを占有することなく、エネルギー分解能が高い検出と計数効率が高い検出とを実現可能なX線分析装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係るX線分析装置は、分析対象である試料を励起して特性X線を放出させる励起源と、前記試料から放出される前記特性X線を検出する複数の検出部と、前記試料から放出される前記特性X線を前記複数の検出部の少なくとも何れかに導く光学部材と、前記光学部材の光軸の軸方向における前記複数の検出部と前記光学部材との間の距離を変更する距離変更機構と、を備え、前記複数の検出部は、検出特性が異なる少なくとも第1検出部および第2検出部を備え、前記第1検出部は、前記第2検出部に比べて、相対的に計数効率よりもエネルギー分解能を優先させるように形成され、前記第2検出部は、前記第1検出部に比べて、相対的にエネルギー分解能よりも計数効率を優先させるように形成されている。
上記(1)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、光学部材と第1検出部および第2検出部との間の距離を変更する距離変更機構を備えるので、第1検出部および第2検出部において、特性X線が主に照射される領域を切り替えることができる。これにより、第1検出部および第2検出部の各々の検出特性に応じた分析を行うことができる。第1検出部によってエネルギー分解能を優先させる分析を行うことができ、第2検出部によって計数効率を優先させる分析を行うことができる。
(2)上記(1)に記載のX線分析装置では、前記第1検出部および前記第2検出部の何れか一方は相対的に前記光軸に近い位置に配置され、前記第1検出部および前記第2検出部の何れか他方は相対的に前記光軸から遠い位置に配置されてもよい。
上記(2)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、エネルギー分解能を優先させる第1検出部が光軸に近い位置に配置され、第1検出部と光学部材との間の距離が光学部材の焦点距離にほぼ一致する場合には、エネルギー分解能を優先させる分析を適正に行うことができる。また、計数効率を優先させる第2検出部が光軸に近い位置に配置され、第2検出部と光学部材との間の距離が光学部材の焦点距離にほぼ一致する場合には、微量分析などの計数効率を優先させる分析を適正に行なうことができる。
(3)上記(2)に記載のX線分析装置では、前記第2検出部は、前記第1検出部の周囲を取り囲むように配置されてもよい。
上記(3)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、光学部材を通過した特性X線が照射される領域は、光学部材からの距離によって変化するので、光学部材と第1検出部および第2検出部との間の距離を変更することによって、第1検出部および第2検出部において、特性X線が主に照射される領域を容易に切り替えることができる。
(4)上記(1)から(3)の何れか1つに記載のX線分析装置では、前記距離変更機構は、前記光学部材によって導かれる前記特性X線の照射領域が、前記第1検出部の有効検出領域に含まれるように前記距離を第1距離にする第1状態と、前記光学部材によって導かれる前記特性X線の照射領域が、少なくとも前記第2検出部の有効検出領域をほぼ含むように前記距離を第2距離にする第2状態と、を実現してもよい。
上記(4)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、第1状態においてエネルギー分解能を優先させる分析を行うことができ、第2状態において計数効率を優先させる分析を行うことができる。
(5)上記(1)から(4)の何れか1つに記載のX線分析装置では、前記複数の検出部による前記特性X線の検出に対するデッドタイムを取得するデッドタイム取得部を備え、前記距離変更機構は、前記デッドタイムを所定閾値未満に維持するように前記距離を変更してもよい。
上記(5)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、光学部材と第1検出部および第2検出部との間の距離を変更するだけで特性X線の検出に対するデッドタイムを容易に所定値未満に維持することができる。
(6)上記(1)から(4)の何れか1つに記載のX線分析装置では、前記複数の検出部による前記特性X線の検出信号の重なり頻度を取得する頻度取得部を備え、前記距離変更機構は、前記検出信号の重なり頻度を所定閾値未満に維持するように前記距離を変更してもよい。
上記(6)に記載の態様に係るX線分析装置によれば、光学部材と第1検出部および第2検出部との間の距離を変更するだけで特性X線の検出に対する検出信号の重なり頻度を容易に所定値未満に維持することができる。
本発明のX線分析装置によれば、光学部材と第1検出部および第2検出部との間の距離を変更する距離変更機構を備えるので、第1検出部および第2検出部において、特性X線が主に照射される領域を切り替えることができる。これにより、第1検出部および第2検出部の各々の検出特性に応じた分析を行うことができる。第1検出部によってエネルギー分解能を優先させる分析を行うことができ、第2検出部によって計数効率を優先させる分析を行うことができる。
本発明の実施形態に係るX線分析装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るX線分析装置における冷却部の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るX線分析装置の第1検出部および第2検出部をX線光学部材の光軸に沿った方向から見た平面図である。 本発明の実施形態に係るX線分析装置のX線検出器の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るX線分析装置のX線光学部材と第1検出部および第2検出部との相対位置の例を示す図である。 本発明の実施形態の第1変形例に係るX線分析装置における第1X線光学部材および第2X線光学部材と第1検出部および第2検出部との相対位置の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るX線分析装置におけるX線光学部材と第1検出部および第2検出部との相対位置の例を示す図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係るX線分析装置におけるX線光学部材と第1検出部および第2検出部との相対位置の例を示す図である。 本発明の実施形態の第3変形例に係るX線分析装置におけるX線光学部材と第1検出部および第2検出部との相対位置の例を示す図である。 本発明の実施形態の第4変形例に係るX線分析装置における第1検出部および第2検出部をX線光学部材の光軸に沿った方向から見た平面図である。 本発明の実施形態の第5変形例に係るX線分析装置における冷却部の構成を模式的に示す断面図であり、X線光学部材固定部と筒状部がスノートの一部として組み込まれた構成を示す図である。 本発明の実施形態の第6変形例に係るX線分析装置の第1検出部および第2検出部をX線光学部材の光軸に沿った方向から見た平面図である。
以下、本発明の実施形態に係るX線析装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態のX線分析装置10は、例えば、電子顕微鏡、イオン顕微鏡、X線顕微鏡、および蛍光X線分析装置などの組成分析装置として利用可能である。
X線分析装置10は、図1および図2に示すように、分析対象である試料11に電子線12を照射することによって試料11を励起する電子銃14と、励起した試料11から放出される特性X線13を検出するX線検出器15と、を備えている。
X線検出器15は、例えばX線検出部としての超伝導転移端センサ(Transition Edge Sensor、TES)から成る第1検出部16aおよび第2検出部16bを備えている。
TESは、超伝導体が有する超伝導転移を利用するものであり、X線の検出動作では、常伝導と超伝導の中間状態に動作点を保持する。これにより、X線1個がTESに吸収された場合、超伝導転移中に動作点を保持された状態において、例えば100μKの温度変動に対して数mΩの抵抗変化が得られ、μAオーダーの放射線パルスを得ることができる。また、予めパルス波高値と放射線のエネルギーとの関係を求めたデータを記憶しておくことにより、未知エネルギーを有する放射線がTESに照射されても信号パルス波高値から入射した放射線のエネルギーを検出することができる。
第1検出部16aは、計数効率よりもエネルギー分解能を優先させるように形成されたTESによって構成されている。エネルギー分解能を優先させるように形成されたTESは、例えば、エネルギー分解能を優先させる材質などによって形成された検出素子を備え、検出素子の受光面積および厚さの少なくとも何れかが第2検出部16bに比べて相対的に小さく形成されている。第2検出部16bは、エネルギー分解能よりも計数効率を優先させるように形成されたTESによって構成されている。計数効率を優先させるように形成されたTESは、例えば、計数効率を優先させる材質などによって形成された検出素子を備え、検出素子の面積および厚さの少なくとも何れかが第1検出部16aに比べて相対的に大きく形成されている。
第1検出部16aは、例えば図3に示すように、第2検出部16bによって周囲を取り囲まれるように配置されている。第1検出部16aは、例えば、第1検出部16aおよび第2検出部16bによって形成されるX線受光領域の中心部に配置された1つのTESによって構成されている。第1検出部16aは、X線光学部材30の光軸Oを含む領域に配置されている。
第2検出部16bは、第1検出部16aの周囲においてセグメント化された複数(例えば、4個)のTESによって構成されている。第2検出部16bは、X線光学部材30の光軸Oから離れた領域に配置されている。
X線分析装置10は、図2に示すように、第1検出部16aおよび第2検出部16bを冷却する冷却部17を備えている。
冷却部17は、冷凍機本体17aと、冷凍機本体17aに装着された断熱構造を有するスノート17bと、を備えている。コールドヘッド18は、スノート17bの内部に配置されている。第1検出部16aおよび第2検出部16bは、スノート17bの内部においてコールドヘッド18の先端に設置されている。
冷却部17は、蛇腹状の部位を有する筒状部20aによって、チャンバー19の1つの取付ポートに取り付けられている。外囲シールド20、スノート17b、およびチャンバー19の各々の内部は、ターボ分子ポンプまたは拡散ポンプなどにより真空排気されている。外囲シールド20、スノート17b、およびチャンバー19の内部の真空度は、例えば、10−3〜10−5Pa程度である。
冷凍機本体17aは、例えば希釈冷凍機または断熱消磁冷凍機などである。希釈冷凍機はミキシングチャンバー内において濃厚相から希薄相へ3Heが溶け込む時のエンタルピー差を利用して冷却を行なう。断熱消磁冷凍機は磁性体に磁場を印加することでスピンの向きを揃えておき、磁場を除去する際にエントロピーが増大することで、磁性体に接続された物体を冷却する。
例えば希釈冷凍機である冷凍機本体17aは、外囲シールド20と、第1熱シールド21と、第2熱シールド22と、第1ポット23と、第2ポット24と、分溜器(Still)25と、混合器(ミキシングチャンバー)26と、ガス循環器27と、予備冷却器28と、を備えている。
外囲シールド20、第1熱シールド21、および第2熱シールド22の各々の一部は、コールドヘッド18を覆うように伸びる形状に形成されることによって、スノート17bを構成している。
外囲シールド20は、第1熱シールド21を内部に収容している。第1熱シールド21は、第2熱シールド22を内部に収容している。
外囲シールド20とチャンバー19は、蛇腹状の部位を有する筒状部20aによって接続されている。筒状部20aは、後述する距離変更機構42によって、冷凍機本体17aの全部、又は、性能を維持したまま移動が可能な一部とともにスノート17bが移動させられる場合に伸縮する。
第1ポット23は、外囲シールド20の内部において第1熱シールド21に設けられている。第2ポット24は、第1熱シールド21の内部において第2熱シールド22に設けられている。分溜器25および混合器26は、第2熱シールド22の内部に収容されている。混合器26にはコールドヘッド18が接続されている。
ガス循環器27は、外囲シールド20の外部に配置されている。ガス循環器27は、外囲シールド20の内部に配置されるガス循環流路27aに接続され、ガス循環流路27aにおいて3Heを循環させる。ガス循環流路27aには、第1ポット23、第2ポット24、分溜器25、および混合器26が接続されている。
予備冷却器28は、外囲シールド20の外部に配置されている。予備冷却器28は、第1ポット23および第2ポット24に接続されている。予備冷却器28は、例えば、GM冷凍機などの機械式冷凍機である。
第1ポット23は、予備冷却器28によって、例えば20K程度までに冷却される。第1ポット23は、第1熱シールド21を冷却する。
第2ポット24は、予備冷却器28によって、例えば1K程度までに冷却される。第2ポット24は、第2熱シールド22を冷却する。
第1ポット23および第2ポット24は、ガス循環流路27aの3Heを液化する。
分溜器25は、希薄相にある3Heを蒸発(分溜)させる。分溜器25は、例えば1K未満の0.7K程度に保たれる。
混合器26は、3Heを濃厚相から希薄相へ移動させる。混合器26は、例えば100mK程度に保たれる。混合器26は、コールドヘッド18を100mK近傍まで冷却する。
なお、外囲シールド20の温度は、雰囲気温度(例えば、室温である27℃など)である。
試料11から放出された特性X線13を第1検出部16aおよび第2検出部16bに向かって通過させるX線光学部材30は、X線光学部材固定部30aによって支持されている。X線光学部材固定部30aは、チャンバー19に固定されている。X線光学部材30は、例えば、特性X線13を通過させる貫通孔が設けられたキャピラリーである。キャピラリーの材質は、非金属または金属であり、例えば、複数のガラス細管によって構成されている。X線光学部材30は、試料11から放出された特性X線13を、所定の焦点距離および焦点径で集光させる機能を有している。X線光学部材30は、例えば、特性X線13の屈折または反射などによって特性X線13を集光させてもよい。
スノート17bにおいて、外囲シールド20は、筒状部20aと第1熱シールド21との間に配置されている。外囲シールド20は、試料11から放出された特性X線13を第1検出部16aおよび第2検出部16bに到達させるための外囲X線窓31を備えている。外囲X線窓31は、例えば、積層されたアルミニウム膜および絶縁膜を備えている。
スノート17bにおいて、第1熱シールド21は、外囲シールド20と第2熱シールド22との間に設置されている。第1熱シールド21は、試料11から放出された特性X線13を第1検出部16aおよび第2検出部16bに到達させるための第1X線窓32を備えている。第1X線窓32は、例えば、積層されたアルミニウム膜および絶縁膜を備えている。
スノート17bにおいて、第2熱シールド22は、第1熱シールド21とコールドヘッド18との間に設置されている。第2熱シールド22は、試料11から放出された特性X線13を第1検出部16aおよび第2検出部16bに到達させるための第2X線窓33を備えている。第2X線窓33は、積層されたアルミニウム膜および絶縁膜を備えている。
スノート17bにおいて、第1熱シールド21および第2熱シールド22は、コールドヘッド18に対して、試料11から放出された特性X線13を透過させるとともに、外囲シールド20からの熱輻射を遮蔽する。
X線分析装置10は、図1に示すように、処理部41と、冷凍機本体17aの全部、又は、性能を維持したまま移動が可能な一部とともにスノート17bの位置を移動させる距離変更機構42と、駆動部43と、制御部44と、を備える。
処理部41は、例えば、図3に示すような第1検出部16aおよび第2検出部16bの複数のTES毎に複数設けられる。また、処理部41は、例えば、複数のTESからの信号を多重化(マルチプレクス)して処理する。処理部41における複数のTESの信号の多重化は、例えば、時分割多重化、周波数多重化、コード(符号)多重化、および共振を用いる多重化などの何れかである。
X線検出部にTESを用いるX線検出器15の一般的な構成は、例えば、図4に示すように、センサ回路部51と、バイアス電流源52と、電流検出機構53と、温度計54と、を備えている。TESは、放射線を受けると放射線のエネルギーを温度変化として検出し、この温度変化を電流信号として出力する。センサ回路部51は、TESに接続されている。バイアス電流源52は、センサ回路部51を疑似的に定電圧駆動させるための電流をセンサ回路部51に流す。電流検出機構53は、TESに流れる電流を検出する。温度計54は、コールドヘッド18の内部またはコールドヘッド18の先端部に設けられたセンサ回路部51を設置するための台座(図示略)の内部に組み込まれ、TESが設置されるコールドヘッド18または台座の温度を測定する。温度計54から出力される温度の信号は、コールドヘッド18または台座の温度を一定に保持する処理、およびTESの検出感度補正などの処理に用いられる。
センサ回路部51は、TESよりも小さい抵抗値を有するとともにTESと並列に接続されたシャント抵抗61と、TESに直列に接続されたインプットコイル62と、を備えている。センサ回路部51では、バイアス電流源52からバイアス電流が流されると、シャント抵抗61の抵抗値とTESの抵抗値との抵抗比で電流が分岐される。すなわち、シャント抵抗61に流れる電流とシャント抵抗61の抵抗値で決まる電圧とにより、TESの電圧値が決定される。
電流検出機構53は、SQUIDアンプ63と、SQUIDアンプ63から出力された電気信号を増幅・整形処理するための室温アンプ64と、を備えている。なお、電流検出機構53として、インプットコイル62を利用したSQUIDアンプ63と室温アンプ64とを用いているが、TESに流れる電流の変化を検出可能であれば他の構成を採用しても構わない。室温アンプ64から出力される信号は、信号パルスの波高値(電圧値)を得てエネルギースペクトルを生成する波高分析器(図示略)などに入力される。
距離変更機構42は、駆動部43から出力される駆動力または操作者が操作入力する駆動力によって、X線光学部材30と第1検出部16aおよび第2検出部16bとの間の距離を変更するように、第1検出部16aおよび第2検出部16bを移動させる。距離変更機構42は、例えば、ラック・ピニオン機構、リニアモータ機構、またはボールねじ機構などを備えている。距離変更機構42は、試料11から放出される特性X線13の所定の放出方向において、X線光学部材30に対して第1検出部16aおよび第2検出部16bを前後に移動させる。距離変更機構42は、特性X線13を所定の焦点距離および焦点径で集光させるX線光学部材30に対して、第1検出部16aおよび第2検出部16bの相対距離を変化させることによって、第1検出部16aおよび第2検出部16bにおける特性X線13の照射領域を変化させる。
距離変更機構42は、例えば図5に示すように、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を第1距離L1に設定する第1状態においては、特性X線13の照射領域を第1検出部16aの有効検出領域にほぼ一致させる。距離変更機構42は、第1状態において、X線光学部材30により集光された特性X線13の焦点径を、第1検出部16aの外形寸法にほぼ一致させる。距離変更機構42は、第1状態において、計数効率よりもエネルギー分解能を優先させる第1検出部16aに特性X線13を集光させる。
また、距離変更機構42は、例えば、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を第2距離L2(<第1距離L1)に設定する第2状態においては、特性X線13の照射領域を第1検出部16aおよび第2検出部16bの有効検出領域にほぼ一致させる。距離変更機構42は、第2状態において、X線光学部材30により集光された特性X線13の焦点径を、第2検出部16bの外形寸法にほぼ一致させる。距離変更機構42は、第2状態において、エネルギー分解能よりも計数効率を優先させる第2検出部16bの少なくとも全体に特性X線13を集光させる。
駆動部43は、例えばモータなどを備えている。駆動部43は、距離変更機構42を駆動する駆動力を発生する。
制御部44は、X線分析装置10を統括的に制御する。制御部44は、CPUなどのプロセッサ、プログラムを格納するROM、およびデータを一時的に記憶するRAMなどを備えている。
制御部44は、処理部41から出力される信号を用いて、例えば、エネルギースペクトルを生成する波高分析器(図示略)およびエネルギースペクトルを表示するスペクトル表示部(図示略)などの動作を制御する。
制御部44は、例えば、距離変更機構42の動作に対する操作者の直接的な指示、予め記憶している所定の分析処理動作、並びに第1検出部16aおよび第2検出部16bによるX線検出の状態などに応じて、距離変更機構42および駆動部43を制御する。制御部44は、例えば、スイッチなどの操作部材を操作することによって操作者が入力する指示に応じて距離変更機構42を制御し、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる。また、制御部44は、例えば、予め設定されている所定の分析処理動作の流れに従って、自動的に距離変更機構42を制御し、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる。制御部44は、例えば、予め記憶している制御データに基づいて、第1検出部16aおよび第2検出部16bによって得られるエネルギー分解能および計数効率を適宜に変化させる。予め記憶している制御データは、例えば、距離変更機構42により変更可能な距離と、第1検出部16aおよび第2検出部16bによって得られるエネルギー分解能および計数効率との相関関係を示すデータなどである。制御部44は、予め記憶している制御データに基づき、分析処理の目的に応じて距離変更機構42によって距離を変更することで、エネルギー分解能および計数効率を段階的または連続的に自動的に変化させる。
また、制御部44は、例えば、処理部41から出力される信号に基づいて、第1検出部16aおよび第2検出部16bによるX線検出のデッドタイムを取得する。制御部44は、X線検出のデッドタイムを所定閾値未満に維持するように、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる。また、制御部44は、例えば、処理部41から出力される信号に基づいて、第1検出部16aおよび第2検出部16bによるX線検出の検出信号の重なり頻度を取得する。制御部44は、検出信号の重なり頻度を所定閾値未満に維持するように、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる。
以下に、上述した実施形態のX線分析装置10の動作について説明する。
X線分析装置10は、例えば、3つの異なる分析処理動作を実行する。3つの分析処理動作は、低エネルギー分析、高速分析、および微量分析である。
低エネルギー分析は、低加速電圧の電子線12を試料11に照射することによって、試料11の表面近傍の微小領域の分析または微小パーティクルの分析などを行う。低加速電圧の電子線12の照射で発生する特性X線13の分析では、多くの元素のスペクトルが密集するため、高いエネルギー分解能が必要となる。さらに、分析の分解能の向上やサンプルダメージの低減などの理由で、低電流の電子線12を用いた分析が必要な場合も多い。低電流の電子線12を用いた分析では、発生する特性X線が少なくなる。低エネルギー分析の場合、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が図3に示すような場合、制御部44は、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離が第1距離L1になるように距離変更機構42を制御する。これにより制御部44は、低エネルギー分析において、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aに特性X線13を集光させる。なお、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が後述する図12に示すような場合、制御部44は、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離が第2距離L2になるように距離変更機構42を制御する。これにより制御部44は、低エネルギー分析において、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aの少なくとも全体に特性X線13を集光させる。これにより制御部44は、X線量が少ない低エネルギー分析において、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aに特性X線13を集光させる。
高速分析は、例えば定量分析およびマッピングなどのように、高いカウントレートで特性X線13を測定することによって分析を行う。高速分析の場合、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が図3に示すような場合、制御部44は、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離が第2距離L2になるように距離変更機構42を制御する。これにより制御部44は、計数効率を優先させる第2検出部16bの少なくとも全体に特性X線13を集光させる。なお、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が後述する図12に示すような場合、制御部44は、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離が第1距離L1になるように距離変更機構42を制御する。これにより制御部44は、高速分析において、計数効率を優先させる第2検出部16bに特性X線13を集光させる。
微量分析は、例えば微量であるために主元素のスペクトルに隠れてしまう元素が存在する場合の分析である。微量分析の場合、制御部44は、分析結果の定量精度を向上させて、定量対象の見落としが生じることを防ぐために、第1検出部16aと第2検出部16bの全体、または少なくとも各々の一部に特性X線13を集光させる。制御部44は、例えば、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が図3または後述する図12に示すような場合、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離が第2距離L2になるように距離変更機構42を制御する。
微量分析の場合、制御部44は、第1検出部16aと第2検出部16bを同時、または順次に用いて測定を行ってもよい。制御部44は、例えば、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aによる高エネルギー分解能の分析結果を基に、計数効率を優先させる第2検出部16bによる高計数効率の分析結果の定量精度を向上させてもよい。第1検出部16aと第2検出部16bの配置が図3に示すような場合、制御部44は、先ずX線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を第1距離L1に設定して定性分析を行い、次に、第2距離L2に設定して定量分析を行ってもよい。また、第1検出部16aと第2検出部16bの配置が後述する図12に示すような場合、制御部44は、先ず、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を、第2距離L2に設定して定性分析を行い、次に、第1距離L1に設定して定量分析を行ってもよい。
上述したように、本実施形態によるX線分析装置10によれば、X線光学部材30と第1検出部16aおよび第2検出部16bとの間の距離を変更する距離変更機構42を備えるので、第1検出部16aおよび第2検出部16bにおいて、特性X線13が主に照射される領域を切り替えることができる。これにより、第1検出部16aおよび第2検出部16bの各々の検出特性に応じた分析を行うことができる。第1検出部16aによってエネルギー分解能を優先させる分析を行うことができ、第2検出部16bによって計数効率を優先させる分析を行うことができる。また、チャンバー19の1つの取付ポートにおいて、検出特性が異なる第1検出部16aおよび第2検出部16bによって異なる分析を行うことができ、装置構成に要する費用が嵩むことを防ぎ、装置が大型化することを防ぐことができる。
以下に、上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態においてX線分析装置10は、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる距離変更機構42を備えるとしたが、これに限定されない。
上述した実施形態の第1変形例において、距離変更機構42の代わりに、第1検出部16aおよび第2検出部16bに対するX線光学部材30の距離を変化させる距離変更機構72を備えてもよい。例えば図6に示す第1変形例のX線分析装置10は、X線光学部材30としての第1X線光学部材73aおよび第2X線光学部材73bと、第2X線光学部材73bを移動させる距離変更機構72と、を備えている。第1X線光学部材73aおよび第2X線光学部材73bは、相互の光軸を同軸にするように配置されている。第1X線光学部材73aは、特性X線13を放出する試料11に対して一定の距離をおいてX線光学部材固定部30aの先端部に固定されている。第1X線光学部材73aは、ポイント−パラレル(point to parallel)の光学部材であり、試料11から放射状に放出される複数の特性X線13を平行化して第2X線光学部材73bに向かって放出する。第2X線光学部材73bは、第1X線光学部材73aとスノート17bの内部の第1検出部16aおよび第2検出部16bとの間に配置され、距離変更機構72に接続されている。距離変更機構72は、第1検出部16aおよび第2検出部16bに対する第2X線光学部材73bの距離を変更する。第2X線光学部材73bは、パラレル−ポイント(parallel to point)の光学部材であり、第1X線光学部材73aから平行に放出される複数の特性X線13をX線検出器15に向かって集束させる。第2X線光学部材73bからの特性X線13の焦点径は、距離変更機構72によって変更される。距離変更機構72は、第1状態においては、特性X線13の照射領域を第1検出部16aの有効検出領域にほぼ一致させる。距離変更機構72は、第2状態においては、特性X線13の照射領域を第1検出部16aおよび第2検出部16bの有効検出領域にほぼ一致させる。
また、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの距離を変化させる距離変更機構42に加えて、第1検出部16aおよび第2検出部16bに対するX線光学部材30の距離を変化させる距離変更機構72をさらに備えてもよい。この場合には、X線光学部材30の位置と、第1検出部16aおよび第2検出部16bの位置とを、各々に変化させてもよい。
また、上述した実施形態において距離変更機構42は、駆動部43を備えるとしたが、これに限定されない。
駆動部43の代わりに、予め設定された2つまたは3つ以上の位置に操作者の手動により第1検出部16aおよび第2検出部16bを移動させることによって、X線光学部材30と第1検出部16aおよび第2検出部16bとの間の距離を変更させる操作部を設けてもよい。また、上述した距離変更機構72は、モータなどを有する駆動部、または操作者の手動を受け付ける操作部を備えてもよい。
上述した実施形態においてX線分析装置10は、図7に示すように、X線光学部材30に対する第1検出部16aおよび第2検出部16bの光軸Oの軸方向での相対距離を同一としたが、これに限定されない。
第1検出部16aおよび第2検出部16bは、X線光学部材30の光軸Oの軸方向において相互にずれた位置に配置されてもよい。この場合、X線光学部材30の焦点距離に近い方の検出素子の大きさを、同じ有効面積を確保しながら、上述した実施形態に比べてより小さくすることができる。
上述した実施形態の第2変形例において、第2検出部16bは、図8に示すように、第1検出部16aよりも光軸Oの軸方向で所定距離LaだけX線光学部材30に近い位置に配置されている。この第2変形例において、光軸Oから離れて配置される第2検出部16bは、光軸O上に配置される第1検出部16aに対するコリメータとして作用する。この場合、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aと、計数効率を優先させる第2検出部16bとの間に、特性X線13に対する感度がない領域が存在する場合であっても、第1検出部16aおよび第2検出部16bに入射する特性X線13の総量を、上述した実施形態と等しくすることができる。
この第2変形例によれば、第1検出部16aおよび第2検出部16bの各々に対する配線スペースを確保し易くすることができる。
また、上述した実施形態の第3変形例において、第2検出部16bは、図9に示すように、第1検出部16aよりも光軸Oの軸方向で所定距離LbだけX線光学部材30から遠い位置に配置されている。この第3変形例において、光軸O上に配置される第1検出部16aは、第2検出部16bに対するマスクとして作用する。この場合、第1検出部16aおよび第2検出部16bに入射する特性X線13の総量を、上述した実施形態と等しく維持しながら、計数効率を優先させる第2検出部16bの検出有効面積を、上述した実施形態よりも小さくすることができる。
この第3変形例によれば、第2検出部16bの中央部(つまり、光軸Oを含む所定範囲の領域)に第1検出部16aを配置するためのスペースを設ける必要を無くすことができる。また、大きさ及び性能の異なるX線検出器を光軸Oに沿って重ねて配置してもよい。
上述した実施形態のX線分析装置10においてX線検出器15は、第1検出部16aおよび第2検出部16bを備えるとしたが、これに限定されない。
上述した実施形態の第4変形例において、X線検出器15は、検出特性が異なる3つ以上の検出部を備えてもよい。上述した実施形態の第4変形例において、X線検出器15は、図10に示すように、X線光学部材30の光軸O上に配置される第1検出部16aと、第1検出部16aの周囲を取り囲む第2検出部16bと、第2検出部16bの周囲を取り囲む第3検出部16cとを備える。第3検出部16cは、第2検出部16bの周囲においてセグメント化された複数(例えば、12個)のTESによって構成されている。第3検出部16cは、第2検出部16bに比べて、より一層、エネルギー分解能よりも計数効率を優先させるように形成されたTESによって構成されている。
上述した実施形態のX線分析装置10において、外囲シールド20がコールドヘッド18を覆うように伸びる形状に形成されることによって、スノート17bの一部を構成しているとしたが、これに限定されない。
実施形態の第5変形例において、図11に示すように、外囲シールド20の延長部分は、蛇腹状の筒状部20aを構成し、外囲X線窓31が省略されてもよい。第5変形例において、第1熱シールド21、および第2熱シールド22の各々の一部は、コールドヘッド18を覆うように伸びる形状に形成されることによって、スノート17bを構成している。
上述した実施形態のX線分析装置10において第1検出部16aは、第2検出部16bによって周囲を取り囲まれるように配置されているとしたが、これに限定されない。
実施形態の第6変形例において、第2検出部16bは、図12に示すように、第1検出部16aによって周囲を取り囲まれるように配置されてもよい。第2検出部16bは、例えば、中心部に配置された1つのTESによって構成されている。第1検出部16aは、第2検出部16bの周囲においてセグメント化された複数(例えば、12個)のTESによって構成されている。
この第6変形例において、第2検出部16bとX線光学部材30との間の距離がX線光学部材30の焦点距離にほぼ一致する場合には、高速分析などの計数効率を優先させる分析を適正に行なうことができる。
以下に、他の変形例について説明する。
上述した実施形態のX線分析装置10において、X線検出器15の第1検出部16aおよび第2検出部16bを、超伝導転移端センサ(TES)から成るとしたが、これに限定されない。
上述した実施形態の変形例に係るX線分析装置10のX線検出器15は、例えば、シリコンドリフト型検出器、STJ、SSPD、SSLD、およびMKIDなどの他のエネルギー分散型X線検出器によって構成されてもよい。
また、X線検出器15は、例えば、シリコンドリフト型検出器、TES,STJ、SSPD、SSLD、およびMKIDなどの検出特性が異なる複数のエネルギー分散型X線検出器の適宜の組み合わせによって構成されてもよい。X線検出器15は、例えば、エネルギー分解能を優先させる第1検出部16aがTESによって形成され、計数効率を優先させる第2検出部16bがシリコンドリフト型検出器またはSTJなどによって形成されてもよい。
上述した実施形態においてX線分析装置10は、2つの第1X線窓32および第2X線窓33を備えるとしたが、これに限定されない。
上述した実施形態の変形例に係るX線分析装置10において、上述した実施形態のX線分析装置10における第1X線窓32が省略されてもよい。この変形例において、第1熱シールド21、第1ポット23、および第1X線窓32は省略されてもよい。
この変形例によれば、第2ポット24の冷却出力が第2X線窓33の温度T2を1K〜5Kに保持することができる程度に十分であれば、第1検出部16aおよび第2検出部16bのTESを熱的に安定動作させながら、X線分析装置10の装置構成を簡略化することができる。
上述した実施形態においてX線分析装置10は、2つの第1X線窓32および第2X線窓33を備えるとしたが、これに限定されない。2つよりも多い数(例えば、3つなど)のX線窓を備えてもよい。
この変形例によれば、分析対象である試料11の周囲の雰囲気温度から第1検出部16aおよび第2検出部16bのTESに向かって多数のX線窓によって段階的に温度を低下させることにより、熱輻射によるTESの温度上昇を、より安定的に防止し、所望の動作特性を、より安定的に確保することができる。
上述した実施形態においてX線分析装置10は、TES、コールドヘッド18、または台座(図示略)などに固定されたコリメータを備えてもよい。さらに、コリメータにX線窓が設けられてもよい。
上述した実施形態において冷凍機本体17aおよび予備冷却器28は、例えば、スターリング冷凍機およびパルスチューブ冷凍機などの機械式の冷凍機、もしくは、液体ヘリウムまたは減圧した3Heなどの冷媒を用いた冷凍機などであってもよい。
なお、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態の構成はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
11…試料、12…電子線、13…特性X線、14…電子銃、15…X線検出器、16a…第1検出部、16b…第2検出部、17…冷却部、17a…冷凍機本体、17b…スノート、18…コールドヘッド、19…チャンバー、20…外囲シールド、21…第1熱シールド、22…第2熱シールド、23…第1ポット、24…第2ポット、25…分溜器(Still)、26…混合器(ミキシングチャンバー)、27…ガス循環器、27a…ガス循環流路、28…予備冷却器、30…X線光学部材、30a…X線光学部材固定部、31…外囲X線窓、32…第1X線窓、33…第2X線窓、41…処理部、42…距離変更機構、43…駆動部、44…制御部、51…センサ回路部、52…バイアス電流源、53…電流検出機構、54…温度計、72…距離変更機構

Claims (6)

  1. 分析対象である試料を励起して特性X線を放出させる励起源と、
    前記試料から放出される前記特性X線を検出する複数の検出部と、
    前記試料から放出される前記特性X線を前記複数の検出部の少なくとも何れかに導く光学部材と、
    前記光学部材の光軸の軸方向における前記複数の検出部と前記光学部材との間の距離を変更する距離変更機構と、
    を備え、
    前記複数の検出部は、検出特性が異なる少なくとも第1検出部および第2検出部を備え、
    前記第1検出部は、前記第2検出部に比べて、相対的に計数効率よりもエネルギー分解能を優先させるように形成され、
    前記第2検出部は、前記第1検出部に比べて、相対的にエネルギー分解能よりも計数効率を優先させるように形成されている、
    ことを特徴とするX線分析装置。
  2. 前記第1検出部および前記第2検出部の何れか一方は相対的に前記光軸に近い位置に配置され、前記第1検出部および前記第2検出部の何れか他方は相対的に前記光軸から遠い位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線分析装置。
  3. 前記第2検出部は、前記第1検出部の周囲を取り囲むように配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線分析装置。
  4. 前記距離変更機構は、
    前記光学部材によって導かれる前記特性X線の照射領域が、前記第1検出部の有効検出領域に含まれるように前記距離を第1距離にする第1状態と、
    前記光学部材によって導かれる前記特性X線の照射領域が、少なくとも前記第2検出部の有効検出領域をほぼ含むように前記距離を第2距離にする第2状態と、
    を実現する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載のX線分析装置。
  5. 前記複数の検出部による前記特性X線の検出に対するデッドタイムを取得するデッドタイム取得部を備え、
    前記距離変更機構は、前記デッドタイムを所定閾値未満に維持するように前記距離を変更する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載のX線分析装置。
  6. 前記複数の検出部による前記特性X線の検出信号の重なり頻度を取得する頻度取得部を備え、
    前記距離変更機構は、前記検出信号の重なり頻度を所定閾値未満に維持するように前記距離を変更する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載のX線分析装置。
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