JP2017043197A - 車両の周囲に警報音を発出する警報装置 - Google Patents

車両の周囲に警報音を発出する警報装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
騒音となる音響を周囲に発散させることなく、遮蔽物に隠れて見えない歩行者に対しても自車両の接近を知らせることのできる警報装置を実現する。
【解決手段】
車両に搭載されて当該車両の周囲に警報音を発出する警報装置(10)であって、音出力装置(102)と、前記音出力装置を制御して当該音出力装置に警報音を発生させる制御装置(104)と、を備え、前記制御装置は、前記車両の現在の車速に応じて、前記警報音に含まれる所定周波数よりも高い周波数の音で構成される高域警報音の強度を変化させるように動作する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される警報装置に関し、特に、車両の周囲にいる歩行者等に対し当該車両の接近を知らせる警報装置に関する。
電気自動車やハイブリッド車のように動力源として電動モータを含む車両(以下電動車両)では、電動モータにより車両が駆動される際に生じる音は、一般に、車両周囲の環境音に比べて小さい。このため、歩行者等は電動車両の接近に気付きにくく、特に電動車両が歩行者の死角から接近する場合には、接近に気付かない歩行者の行動に対しより大きな注意を払う必要が生ずる。
従来、歩行者に車両の接近を警報する装置として、指向性の高いスピーカを車両に搭載し、当該車両の進行方向の限られた角度領域にのみ警報音を放射する車両接近報知装置が知られている(特許文献1)。この装置では、更に車速に応じて例えば周波数を制御することで警報音の到達距離も制御し、警報音が周囲に発散して騒音となるのを防止している。
しかしながら、上記従来の装置では、指向性の高いスピーカを用いているため遮蔽物に隠れて見えない歩行者(例えば遮蔽物のある見通しの悪い交差点等にいる歩行者)には、警報音が届きにくい。また、上記従来の装置は、車両が低速である時には警報音の到達距離が短くなるように制御するので、交差点において当該車両が低速となった場合には、上記遮蔽物に隠れている歩行者に警報音を届けることは更に困難となる。
特開2011−50184号公報
上記の背景より、騒音となる音響を周囲に発散させることなく、遮蔽物に隠れて見えない歩行者に対しても自車両の接近を知らせることのできる警報装置の実現が望まれている。
本発明の一の態様は、車両に搭載されて当該車両の周囲に警報音を発出する警報装置であって、音出力装置と、前記音出力装置を制御して当該音出力装置に警報音を発生させる制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記車両の現在の車速に応じて、前記警報音に含まれる所定周波数よりも高い周波数の音で構成される高域警報音の強度を変化させるように動作する。
本発明の他の態様によると、前記制御装置は、前記車速が所定の速度未満であるときは、前記高域警報音の強度を、前記車速が所定の速度以上であるときに比べて増加させるよう動作する。
本発明の他の態様によると、前記高域警報音に含まれる音の周波数は、1000Hz以上であって3000Hz以下である。
本発明の他の態様によると、前記音出力装置は、複数のスピーカを含み、前記制御装置は、前記複数のスピーカのうち前記高域警報音を出力する前記スピーカの数を変化させることにより、前記高域警報音の強度を変化させる。
本発明の他の態様によると、前記警報音は、所定の周波数よりも低い周波数の音で構成される低域警報音を含む。
本発明の他の態様によると、前記低域警報音を構成する音の周波数は、0Hzより大きく100Hz以下である。
本発明の他の態様によると、前記音出力装置は、パラメトリックスピーカである。
上記の警報装置によれば、車速が遅いときに警報音の高周波成分の強度を増加させることにより警報音全体としての乱反射による減衰が少なくなるので、当該警報音の乱反射により死角となる歩行者にも確実に警報を与えることができる。
本発明の一実施形態に係る歩行者警報装置の構成を示す図である。 図1に示す歩行者警報装置における、高域警報音の強度を変化させる際のスピーカの使用数の変化の様子を模式的に示した図である。 図1に示す歩行者警報装置の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第1の例を示す図である。 図1に示す歩行者警報装置の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第2の例を示す図である。 図1に示す歩行者警報装置の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第3の例を示す図である。 図1に示す歩行者警報装置が備える警報制御装置における処理の手順を示すフロー図である。 図1に示す歩行者警報装置における、高域警報音の発出強度を変更する方法の第1の変形例を示す図である。 図1に示す歩行者警報装置における、高域警報音の発出強度を変更する方法の第2の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る歩行者警報装置の構成を示す図である。
本歩行者警報装置10は、車速センサ100と、音出力装置102と、車速センサ100から得られる自車両の車速に関する情報に基づいて音出力装置102に警報音を発出させる警報制御装置104と、により構成されている。
車速センサ100は、自車両の現在の車速を検出し、当該車速に応じたセンサ信号を出力する。
音出力装置102は、例えば超音波を可聴周波数で変調して発出し、空気中における当該超音波の非線形な伝搬特性により自己復調された可聴音を空気中において発生させるパラメトリックスピーカであり、所定の周波数の超音波信号を発生する超音波シンセサイザ110を備える。超音波シンセサイザ110から出力された超音波信号は、高域変調器112と、低域変調器114と、にそれぞれ入力される。
高域変調器112は、入力された超音波信号を、高域警報音源116から出力される高域警報音信号により変調(例えば、振幅変調)して高域変調超音波信号を出力する。高域警報音源116から出力される高域警報音信号は、可聴周波数領域内における所定の高域周波数領域の音(高周波音)で構成される警報音(高域警報音)の電気信号である。ここで、高域警報音は、例えば1000Hz以上であって3000Hz以下の範囲の周波数の音とすることができる。上記高域変調器112から出力される高域変調超音波信号は、高域増幅器118により増幅されて出力される。
低域変調器114は、入力された超音波信号を、低域警報音源120から出力される低域警報音信号により変調して低域変調超音波信号を出力する。低域警報音源120から出力される低域警報音信号は、可聴周波数領域内における所定の低域周波数領域の音(低周波音)で構成される警報音(低域警報音)の電気信号である。ここで、低域警報音は、例えば0Hzより大きく(高く)、100Hz以下の範囲の周波数の音とすることができ、特に、可聴周波数(約20Hz〜)でなくても体感することのできる程度に低い周波数の振動を含ませることで、耳の不自由な歩行者に対しても自車両の存在を効果的に報知することができる。上記低域変調器114から出力される低域変調超音波信号は、低域増幅器122により増幅されて出力される。
高域増幅器118から出力される高域変調超音波信号及び低域増幅器122から出力される低域変調超音波信号は、それぞれ分岐器124及び126に入力され、それぞれ均等な強度を持つN個の信号に分岐されてスイッチアレイ128に入力される。スイッチアレイ128は、警報制御装置104により制御され、スピーカアレイ130を構成するN個のスピーカ132のそれぞれに、高域変調超音波信号又は低域変調超音波信号を選択的に入力して、当該スピーカ132から高域変調超音波又は低域変調超音波を発出させる。より具体的には、スイッチアレイ128は、例えばスピーカアレイ130を構成するN個のスピーカ132のそれぞれに対応して設けられたゲート(オン/オフ)機能付きのN個の2×1スイッチ(又は無入力端子を有する3×1スイッチ)で構成され、警報制御装置104から出力される強度設定信号に基づき、スピーカアレイ130を構成するN個のスピーカ132のそれぞれに、高域変調超音波信号又は低域変調超音波信号を選択的に入力するか、又はいずれの信号も入力しない。
スピーカアレイ130を構成するスピーカ132から発出された高域変調超音波又は低域変調超音波は、空気中における超音波伝搬特性の非線形性により自己復調されて高域警報音又は低域警報音を発生させるので、実質的に当該スピーカ132からは高域警報音又は低域警報音が発出されることとなる。したがって、以下における本実施形態の説明においては、「スピーカ132から高域警報音を発出させる」というときは、スピーカ132から高域変調超音波を発出させることをいうものとし、「スピーカ132から低域警報音を発出させる」というときは、スピーカ132から低域変調超音波を発出させることを言うものとする。
なお、上述のように高域増幅器118及び低域増幅器122からそれぞれ出力される高域変調超音波信号および低域変調超音波信号は、分岐器124、126によりそれぞれN個の均等な強度を持つ高域変調超音波信号および低域変調超音波信号に分岐されるので、スピーカアレイ130を構成するスピーカ132のそれぞれからは同等の(スピーカ132毎に異ならない)強度の高域警報音又は低域警報音が発出される。ただし、本構成は一例であり、パラメトリックスピーカが有する指向性を利用すべく、各スピーカ132から発出される高域警報音又は低域警報音の強度や位相を変化せるものとしたり、スピーカ132全体として高域警報音又は低域警報音の強度が他の態様で分布するように構成してもよい。
警報制御装置104は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、プログラムが書き込まれたROM(Read Only Memory)、データの一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータであり、車速センサ100からのセンサ信号を受信する入力部である入力インタフェース(INF)140と、音出力装置102に警報音を発出させるための信号を出力する出力部である出力インタフェース(INF)142と、高域強度決定ユニット144と、低域強度決定ユニット146と、スピーカ制御ユニット148と、を有している。
高域強度決定ユニット144と、低域強度決定ユニット146と、スピーカ制御ユニット148と、は、コンピュータである警報制御装置104がプログラムを実行することにより実現され、当該コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。これに代えて、上記各ユニットの全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成することもできる。
高域強度決定ユニット144は、車速センサ100から受信したセンサ信号に基づいて、スピーカアレイ130から発出させるべき高域警報音の強度を設定し、当該設定した高域警報音の強度値を表す高域強度設定信号を、スピーカ制御ユニット148に出力する。より具体的には、高域強度決定ユニット144は、自車両の車速が所定の車速以上であるときは、高域警報音の強度を所定の強度P1に設定し、自車両の車速が所定の車速未満であるときは、高域警報音の強度を所定の強度P1より大きな所定の強度P2(>P1)に設定する。
低域強度決定ユニット146は、スピーカアレイ130から発出させるべき低域警報音の強度を所定の強度P3に設定し、当該設定した低域警報音の強度値を表す低域強度設定信号を、スピーカ制御ユニット148に出力する。
スピーカ制御ユニット148は、高域強度決定ユニット144および低域強度決定ユニット146がそれぞれ決定した強度を持つ高域警報音および低域警報音をスピーカアレイ130から発出させるための警報強度設定信号を出力する。より具体的には、スピーカ制御ユニット148は、高域強度決定ユニット144および低域強度決定ユニット146がそれぞれ出力する高域強度設定信号および低域強度設定信号に基づき、高域変調超音波を発出させるべきスピーカ132の数N1と、低域変調超音波を発出させるべきスピーカ132の数N2と、を決定し、決定した数N1のスピーカ132及び数N2のスピーカ132から高域変調超音波及び低域変調超音波がそれぞれ発出されるように、スイッチアレイ128を設定する信号を、警報強度設定信号として出力INF142を介して音出力装置102へ出力する。
図2は、自車両の車速に応じて高域警報音の強度を変化させるためにスピーカアレイ130を構成するスピーカ132の使用状況が変化する様子を、模式的に示した図である。図示の複数の円は、それぞれ、スピーカアレイ130を構成するスピーカ132を表している。図示の例では、例えば総数N=50個のスピーカ132によりスピーカアレイ130が構成されている。
図2(a)は、車速が所定の車速以上である場合のスピーカ132の使用状況を示す図である。全体として所定強度P3の低域警報音を発出するために、50個のスピーカ132のうち図示左側の例えば数N1=18個のスピーカ132(図示のハッチングした円)を用いて低域警報音が出力され、且つ、車速が所定の車速以上である場合に応じた所定の強度P1の高域警報音を全体として発出するために、50個のスピーカ132のうち図示右側の例えば数N2=18個のスピーカ132(図示の灰色の円)を用いて高域警報音が出力されている。なお、図示白抜きの円は、使用されないスピーカ132を表している。
図2(b)は、車速が所定の車速未満である場合のスピーカ132の使用状況を示す図である。低域警報音を発出するスピーカ132については、全体として図2(a)の場合と同様の所定強度P3の低域警報音を発出すべく、50個のスピーカ132のうち図示左側の数N1=18個のスピーカ132(図示のハッチングした円)を用いて低域警報音が出力される。一方、高域警報音を発出するスピーカ132については、車速が所定の車速未満である場合に応じた所定の強度P2(>P1)の高域警報音を全体として発出すべく、50個のスピーカ132のうち図示右側の例えば数N2=32個のスピーカ132(図示の灰色の円)を用いて高域警報音が出力される。
上記の構成を有する歩行者警報装置10は、スピーカアレイ130から発出する高域警報音の強度を自車両の車速に応じて変更し、自車両の車速が所定の車速より低速になると、当該車速が高速である場合に比べて高域警報音の強度を大きくする(すなわち、P2>P1)。
自車両が低速となるのは、交差点や渋滞等の、障害物(例えば、壁、建物、あるいは他車両)の多い見通しの悪い状況であることが多い。また一般に、同じ強度を持つ高周波音と低周波音の到達距離を比較すると、高周波音は低周波音に比べて遠くまで到達し、特に音響を遮る障害物がある場合には、高周波音は低周波音に比べて乱反射による減衰が少ない。
本歩行者警報装置10では、自車両の車速が所定車速より遅いときは、警報音の高周波成分の強度(すなわち、高域警報音の強度)を増加させることにより、警報音全体としての乱反射による減衰を少なくし、当該警報音の乱反射を利用して、遮蔽物等により死角となる場所の歩行者にも確実に警報を与えることができる。
一方で、見通しの良い道路では自車両の車速が速くなる傾向があることから、本歩行者警報装置10では、自車両の車速が所定車速以上であるときは、警報音の高周波成分の強度(すなわち、高域警報音の強度)を減少させて高域警報音の到達距離を短くすることで、騒音となる音響が周囲に発散するのを防止する。
図3は、本歩行者警報装置10の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第1の例を示す図である。図示の例では、自車両300がT字路に接近し、その車速を所定の車速未満の速度まで減速させている。自車両300の直近には、自車両300が走行する道路を横断しようとする歩行者302が存在し、自車両300が走行する道路と交差する道路にはT字路の交差点に向かって歩いている歩行者304、306が存在する。自車両300の進行方向前方には壁308があり、T字路の交差点周辺には建物310、312が存在していて、歩行者304、306から自車両300は見えない。
この場合、自車両300に搭載された歩行者警報装置10は、上記のとおり自車両が所定の車速未満に減速したため、車速が所定車速以上である場合(以下、高速時)に比べて大きな強度P2(>P1)により高域警報音を発出する。これにより、歩行者警報装置10が発出する警報音は、高域警報音の成分が多くなり乱反射が生じても減衰が少なくなるので、自車両300に対し死角となる位置に存在する歩行者にも届くこととなる。
例えば、図示実線の半円は高域警報音の伝搬を模式的に示したものであるが、高速時より大きな強度P2で発出された高域警報音は、自車両300の正面にあるT字路の壁308に反射して、自車両300が走行する道路と交差する道路を歩く歩行者304、306にも到達する。これにより、遮蔽物(すなわち、建物310、312)に隠れて見えない歩行者304、306に対しても自車両の接近を知らせることができる。
一方、歩行者警報装置10から発出される低域警報音は伝搬損失が大きいため到達範囲が高域警報音より狭いが、自車両近傍の歩行者がいれば高域警報音と低域警報音とにより自車両がすぐ近くに存在することをより明確に知らせることができる。例えば、図示破線の半円は低域警報音の伝搬を模式的に示したものであり、当該低域警報音は自車両300から図示の距離Lの範囲にまでしか到達しないが、この範囲に存在する歩行者302には高域警報音と共に低域警報音も到達するので、自車両300の接近を効果的に知らせることができる。特に、歩行者警報装置10が発出する低域警報音に体感可能な周波数の振動が含まれていれば、聴覚に障害のある歩行者にも自車両300の接近を効果的に認知させることができる。
図4は、本歩行者警報装置10の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第2の例を示す図である。図示の例では、自車両400が走行する車線の対向車線が渋滞しており、自車両400は、対向車線で停止又は徐行する他車両により視界が制限されていることから、その車速を所定の車速より遅い速度まで減速させている。自車両400の進行方向の前方右側には、自車両400が走行する道路を横断しようとする歩行者402が存在しており、自車両400と歩行者402との間には、例えば対向車線を走行する他車両404が存在している。このため、歩行者402からは自車両400を視認することができない。
この場合、自車両400に搭載された歩行者警報装置10は、上記のとおり自車両が所定の車速未満に減速したため、車速が所定車速以上である場合に比べて大きな強度P2(>P1)により高域警報音を発出する。図示実線の半円は高域警報音の伝搬を模式的に示したものであり、高速時より大きな強度P2で発出された高域警報音は、例えば自車両400の前方の他車両406に反射して歩行者402に到達する。これにより、遮蔽物(図3の例では他車両404)に隠れて見えない歩行者402に対しても自車両の接近を知らせることができる。
図5は、本歩行者警報装置10の動作及び効果を説明するための、交通シーンの第3の例を示す図である。図示の例では、自車両500は見通しの良い道路を走行している。道路の見通しが良いことから、自車両500は、所定の車速以上の高速で走行している。自車両500が走行する道路の前方左側には、当該道路を歩く歩行者502が存在している。
この場合、自車両500に搭載された歩行者警報装置10は、自車両が所定の車速以上の車速で走行しているため、車速が所定車速未満である場合(以下、低速時)に比べて小さな強度P1により高域警報音を発出する。これにより、歩行者警報装置10は、高域警報音の到達可能距離を一定の距離に制限して警報音の発散を防止する。この到達可能距離は、例えば所定の車速において所定のTTC(衝突余裕時間、Time-To-Collision)となる距離とすることができる。自車両500が走行して歩行者502がそのような高域警報音の到達可能距離の範囲に入ると、当該歩行者502は自車両500の接近を知ることができる。
次に、本歩行者警報装置10の動作の手順について説明する。
〔音出力装置の動作〕
まず、音出力装置102の動作について説明する。
音出力装置102は、ユーザが自車両のキーを操作することにより歩行者警報装置10の電源がオンになったときに動作を開始し、当該電源がオフになったときに終了する。
電源がオンになると、音出力装置102は、まず超音波シンセサイザ110から超音波信号を発生させ、高域警報音源116、高域変調器112、及び高域増幅器118により高域変調超音波信号を生成し、分岐器124によりN個の均等な強度を持つ高域変調超音波信号に分岐してスイッチアレイ128に入力する。同時に、音出力装置102は、低域警報音源120、低域変調器114、及び低域増幅器122により低域変調超音波信号を生成し、分岐器126によりN個の均等な強度を持つ低域変調超音波信号に分岐してスイッチアレイ128に入力する。その後、音出力装置102は、警報制御装置104からの警報強度設定信号の受信を待機し、警報強度設定信号を受信すると、当該警報強度設定信号によって設定されるスイッチアレイ128の状態に従って、スピーカアレイ130から高域警報音及び低域警報音を発出させる。
〔警報制御装置の動作〕
次に、警報制御装置104の処理の手順について、図6に示すフロー図に従って説明する。
本処理は、ユーザが自車両のキーを操作することにより歩行者警報装置10の電源がオンになったときに動作を開始し、当該電源がオフになったときに終了する。
電源がオンになると、警報制御装置104は、まず、低域強度決定ユニット146により、スピーカアレイ130から発出すべき低域警報音の強度を、あらかじめ定められた所定の強度P3に設定する(S100)。当該設定した低域警報音の強度値は、例えば当該強度値を表す低域強度設定信号として、低域強度決定ユニット146からスピーカ制御ユニット148に出力される。
次に、警報制御装置104の高域強度決定ユニット144は、入力INF140を介して車速センサ100からセンサ信号を受信して、自車両の現在の車速を取得し(S102)、現在の車速が所定の車速未満であるか否かを判断する(S104)。そして、現在の車速が所定の車速以上であるときは(S104、No)、スピーカアレイ130から発出すべき高域警報音の強度を所定の強度P1に設定し(S106)、一方、現在の車速が所定の車速未満であるときは(S104、Yes)、スピーカアレイ130から発出すべき高域警報音の強度を、P1より大きな所定の強度P2に設定する(S108)。ステップS106又はS108で設定された高域警報音の強度値は、例えば当該強度値を表す高域強度設定信号として、高域強度決定ユニット144からスピーカ制御ユニット148に出力される。
続いて、スピーカ制御ユニット148は、高域強度決定ユニット144及び低域強度決定ユニット146から出力される高域強度設定信号及び低域強度設定信号により、高域警報音及び低域警報音の強度の設定値(即ち、P3と、P1又はP2と)をそれぞれ受信し(S110)、高域強度決定ユニット144および低域強度決定ユニット146により決定されたそれぞれの強度を持つ高域警報音および低域警報音をスピーカアレイ130から発出させるための警報強度設定信号を、音出力装置102へ出力する(S112)。
具体的には、スピーカ制御ユニット148は、高域強度設定信号が表す強度を、スピーカアレイ130を構成するスピーカ132の1個当たりに発出される高域警報音の強度で除算して、高域変調超音波を発出させるべきスピーカ132の数N1を算出すると共に、低域強度設定信号が表す強度を、スピーカアレイ130を構成するスピーカ132の1個当たりに発出される低域警報音の強度で除算して、低域変調超音波を発出させるべきスピーカ132の数N2を算出する。そして、スピーカ制御ユニット148は、上記算出した数N1及び数N2のスピーカ132からそれぞれ高域変調超音波及び低域変調超音波が出力されるようにスイッチアレイ128を設定するための信号を、警報強度設定信号として音出力装置102に出力する(より具体的には、音出力装置102のスイッチアレイ128に出力する)。
そして、ステップS112において警報強度設定信号を出力した後は、ステップS102に戻って処理を繰り返す。
なお、本実施形態では、車速に関わらず低域警報音の強度を所定の強度P3とし、音出力装置102であるパラメトリックスピーカのスピーカアレイ130を構成するスピーカ132について、低域警報音を発出するスピーカ132の数N1を固定とする一方、自車両の車速が所定車速未満であるか否かに応じて高域警報音を発出するスピーカ132の数を変えることにより、スピーカアレイ130全体として発出される高域警報音の強度を変更するものとしたが、これに限らず、他の方法により、スピーカアレイ130全体として発出される高域警報音の強度を変更するものとしてもよい。
図7は、歩行者警報装置10における高域警報音の発出強度を変更する方法の第1の変形例を示す図である。本変形例では、警報音発出に用いるスピーカ132の総数(N2+N1)を一定とし、低域警報音を発出するスピーカ132の数N1と高域警報音を発出するスピーカ132の数N2の比率を変更する。図7(a)は、車速が所定の車速以上である場合のスピーカ132の使用状況であり、スピーカ132の総数N=50に対し、低域警報音及び高域警報音をそれぞれ発出するスピーカ132の数N1及びN2の比率が、例えば23:27(すなわち、ほぼ同数)に設定されている。一方、車速が所定の車速未満の場合には、図7(b)の如く、高域警報音を発出するスピーカ132の数N2は増加され、N1:N2=9:41の比率に設定される。
図7に示す変形例では、図2に示す構成に比べて高速時における低域警報音の強度が大きくなり得るが、低域警報音は高域警報音に比べて空気中の伝搬損失が大きいので、不要な警報音の発散が大きく増加することはない。なお、図7に示す変形例では、低域警報音を発出するスピーカ132の数N1と高域警報音を発出するスピーカ132の数N2との総和が一定となっており、高域警報音の強度が決定されれば低域警報音の強度は自動的に定まるため、低域強度決定ユニット146は必ずしも必要ではない。
図8は、歩行者警報装置10における高域警報音の発出強度を変更する方法の第2の変形例である。本変形例では、一定の数(例えば総数N=50個の全て)のスピーカ132に用いて、低域警報音と高域警報音とを交互に発出するものとし、高域警報音の単位時間当たりの持続時間を変更する。
例えば、車速が所定の車速以上である場合には、図8(a)に示すように、低域警報音と高域警報音とを交互に同じ持続時間だけ発出するものとする(持続時間の比を1:1にする)。そして、車速が所定の車速未満である場合には、図8(b)に示す如く、低域警報音と高域警報音の持続時間の比を例えば1:3に変更して、高域警報音の単位時間当たりの発出強度を増加させるものとすることができる。
図8の変形例では、低域警報音と高域警報音とが交互に発出されるため、低域警報音と高域警報音の和音(すなわち、低域警報音の周波数と高域警報音の周波数の和の周波数を持つ音)の発生を防止して、不要音の発生を防止することができる。また、図8の変形例では、常に同じスピーカ132から低域警報音又は高域警報音が発出されるので、スピーカアレイ130から発出される低域警報音及び高域警報音の指向性を、高域警報音の強度にかかわらず一定とすることができ、低域警報音及び高域警報音をそれぞれ所望の方向に向かって安定に発出することが可能となる。
なお、図8の変形例では、低域警報音と高域警報音とが時間的に切れ目なく交互に発出されるようになっており、高域警報音の強度が決定されれば低域警報音の強度は自動的に定まるため、低域強度決定ユニット146は必ずしも必要ではない。一方、低域警報音の強度を常に所定の強度に固定しておきたい場合には、高域警報音の発出時間が変化しても低域警報音と高域警報音とが重複して発出されることがないような短い持続時間の範囲内で、低域警報音の強度を設定すればよい。
なお、本実施形態では、音出力装置102はパラメトリックスピーカであるものとしたが、これに限らず、通常のスピーカで構成されるものとすることもできる。例えば、音出力装置を、高域警報音を発出する高音用スピーカ(ツイータ、Tweeter)と、低域警報音を発出する低音用スピーカ(ウーファ、Woofer)と、で構成してもよい。この場合には、例えば、高域警報音源116及び低域警報音源120を(必要に応じて増幅器を介して)それぞれ高音用スピーカ及び低音用スピーカに接続し、スピーカ制御ユニット148により、高音用スピーカから発出される高域警報音の強度を、自車両の車速が所定車速未満であるか否かに応じて変更するものとすればよい。
以上、説明したように、本実施形態の歩行者警報装置10では、低域警報音と高域警報音を発出するものとし、自車両の車速が所定の車速未満であるときは、当該車速が所定の車速以上であるときよりも大きな強度の高域警報音を発出させる。このため、本歩行者警報装置10は、例えば遮蔽物が多く見通しの悪い道路を自車両が低速で走行する場合には、遮蔽物に隠れて見えない歩行者に対しても自車両の接近を効果的に警報することができる。一方、見通しが良い道路を高速で走行する場合には、騒音となり得る警報音が周囲に不必要に発散することを防止する。また、自車両周辺の歩行者には、高域警報音と体感可能な低域警報音とにより、例えば耳の不自由な歩行者にも自車両の存在をより効果的に知らせることができる。
10・・・歩行者警報装置、100・・・車速センサ、102・・・音出力装置、104・・・警報制御装置、110・・・超音波シンセサイザ、112・・・高域変調器、114・・・低域変調器、116・・・高域警報音源、118・・・高域増幅器、120・・・低域警報音源、122・・・低域増幅器、124、126・・分岐器、128・・・スイッチアレイ、130・・・スピーカアレイ、132・・・スピーカ、140・・・入力INF、142・・・出力INF、144・・・高域強度決定ユニット、146・・・低域強度決定ユニット、148・・・スピーカ制御ユニット、300、400、500・・・自車両、302、304、306.402、502・・歩行者、308・・・壁、310、312・・・建物、312・・・建物、404、406・・・他車両。

Claims (7)

  1. 車両に搭載されて当該車両の周囲に警報音を発出する警報装置であって、
    音出力装置と、
    前記音出力装置を制御して当該音出力装置に警報音を発生させる制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記車両の現在の車速に応じて、前記警報音に含まれる所定周波数よりも高い周波数の音で構成される高域警報音の強度を変化させるように動作する、
    警報装置。
  2. 前記制御装置は、前記車速が所定の速度未満であるときは、前記高域警報音の強度を、前記車速が所定の速度以上であるときに比べて増加させるよう動作する、
    請求項1に記載の警報装置。
  3. 前記高域警報音に含まれる音の周波数は、1000Hz以上であって3000Hz以下である、
    請求項1又は2に記載の警報装置。
  4. 前記音出力装置は、複数のスピーカを含み、
    前記制御装置は、前記複数のスピーカのうち前記高域警報音を出力する前記スピーカの数を変化させることにより、前記高域警報音の強度を変化させる、
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の警報装置。
  5. 前記警報音は、所定の周波数よりも低い周波数の音で構成される低域警報音を含む、
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載の警報装置。
  6. 前記低域警報音を構成する音の周波数は、0Hzより大きく100Hz以下である、
    請求項5に記載の警報装置。
  7. 前記音出力装置は、パラメトリックスピーカである、
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載の警報装置。
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