JP2017040511A - ノズルチップ供給装置 - Google Patents

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齋藤 博樹
Hiroki Saito
博樹 齋藤
大輔 藤野
Daisuke Fujino
大輔 藤野
強司 倉科
Tsuyoshi Kurashina
強司 倉科
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Abstract

【課題】比較的に小さな空間に多数の供給待ちノズルチップを整列状態でストックしておけるようにするノズルチップ供給装置を提供する。
【解決手段】ラック保持部34は、上下方向に密に積層された複数のラック(チップラック)20供給側積層体を保持する(ストック用の積層状態の形成)。ラック搬送部36は、ラック保持部34から1つのラック20を取り出し、ピックアップエリアまで搬送する(チップ取り出し可能な単離状態の形成)。チップ搬送部38は、ピックアップエリアに搬送されたラック20からレーン部40まで複数のノズルチップ18を順次搬送する(配列変換)。レーン部40においては、各ノズルチップ18がノズル基部54との結合位置であるフィッティング位置46まで送られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ノズルチップ供給装置に関する。
抗体抗原反応などを利用して、検体(分析対象物)を分析する分析装置が知られている。分析装置の中には、分析機構、測定機器の他、1又は複数のノズル装置(分注装置とも言う)が搭載される。分注装置は、試薬や試料その他の液体を吸引/吐出するものである。分注装置としては、従来、洗浄して繰り返し利用するノズルを備えたタイプのものや、交換可能なノズルチップを利用するタイプのものが提案されている。
後者のタイプにおいては、一般に、ノズルはノズル基部とノズルチップから構成される。ノズル基部は例えば金属からなるパイプ状の部材であり、その先端に例えば透明樹脂で形成され、開口部を有するノズルチップが着脱自在に装着される。ノズル基部へのノズルチップの装着は、ノズル基部の先端部がノズルチップの開口部内へ挿入される方法が一般的である。
液体試料への他の物質の混入(コンタミネーション)を防止する観点などから、ノズルチップは、分注毎あるいは所定のタイミング毎に交換される必要がある。つまり、大量のノズルチップが消費される。そのため、ノズルチップをノズルまで供給するためのノズルチップ供給装置が提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
ノズルチップを利用するタイプの分析装置においては、上述のように大量のノズルチップが消費されるため、ノズルチップが枯渇しないように、常時ノズルチップをストックしておくことが重要になる。したがって、ユーザに負担をかけないように、一度に多数のノズルチップをストック可能であることが望まれている。
特開2013−19711号公報 特開2003−83997号公報
ノズルチップを供給する方式として、従来2つの方式が提案されている。1つ目の方式は、ホッパと呼ばれる容器に複数のノズルチップが不規則に(ばらばらの状態で)投入され、ホッパから流し出された(取り出された)複数のノズルチップを整列させる方式である。そのチップ列の先頭チップがノズル基部へのフィッティング対象となるチップとなる。2つ目の方式は、整列済みの複数のノズルチップを保持したラックをラック単位で分析装置又は分注装置へセットする方式である。ラック上における装着対象チップの選択は、ノズル基部の位置決めによる。なお、ノズル基部を水平方向に自由に位置決めることができない装置の場合、この方式を採用できない場合がある。
1つ目の方式においては、ホッパ内に複数のノズルチップがばらばらに収容されているため、例えばホッパ内において2つのノズルチップが結合してしまったり、ホッパからの取り出しの際に落下あるいは不適切な姿勢で取り出されたりする。これらを原因として個々のノズルチップをホッパからフィッティング位置へ円滑に供給できない場合が生じる。つまり、供給エラー率が比較的高くなってしまう。
2つ目の方式においては、整列済みの複数のノズルチップがラックに配置されているので、複数のノズルチップを整列状態にする過程でのエラーは生じないが、フィッティングのために複数のラックを水平に並べておく必要があるので、ラック数が多くなればなるほど大きなストックスペースを要することになる。ストックするラック数を少なくすると、交換作業の頻度が増大してしまう。
本発明の目的は、ノズルチップ供給装置において、未使用ノズルチップ群のストックに要するスペースを小さくすることにある。あるいは、本発明の目的は、事前整列方式と事後整列方式とを組み合わせた新しいノズルチップ供給方式を実現することにある。
本発明に係るノズルチップ供給装置は、未使用の複数のノズルチップを収容した複数のラックからなる第1積層体を保持する積層体保持機構と、チップ受入位置からチップ取出位置まで複数のノズルチップを整列状態にしつつ案内するレーン機構と、前記第1積層体から選択されたラックに保持された複数のノズルチップを当該ラックから前記チップ受入位置まで順次搬送するチップ搬送機構と、を備える。
上記構成によれば、ノズルチップを積層体としてストック可能となるから、未使用ノズルチップのためのストックスペースを小さくすることができる。特に、水平方向の面積に着目した場合、積層体を構成するラック数が増えても面積が増大しない。特に望ましくは、上下方向に密集した(高さを抑えた)積層体が構成されるのが望ましい。これにより、チップ供給装置の小型化に寄与する。その場合、上のラックに保持された複数のチップの下部が下のラックに保持された複数のチップにおける複数の開口部内に挿入された状態が構成されるのが望ましい。
ノズルチップ供給装置においては、第1積層体から1つのラックが取り出され(選択され)、ラックの単離状態が形成される。その場合、当該ラックの上側に開放空間を形成することが容易となる。その状態で、当該ラック上の個々のチップが順番にピックアップされ、個々のチップがレーン機構へ搬送される。レーン機構上では、ノズル基部によるフィッティングを所定のポジションで行うために、その位置から伸びるチップ列が構成される。チップ搬送機構は結果として配列変換機構として機能する。
望ましくは、前記積層体保持機構は、前記第1積層体を保持する第1スタッカと、ノズルチップ取り出し後に空となった複数のラックからなる第2積層体を保持する第2スタッカと、を含む。
積層体保持機構が、第1積層体用の第1スタッカと、第2積層体用の第2スタッカとを別々に有することで、積層体単位で積層体保持機構への投入・取り出し作業が可能になる。これにより、作業者による第1積層体の積層体保持機構への投入作業、及び空のラック(第2積層体)の排出作業が容易化される。
望ましくは、前記積層体保持機構は、装置奥側の稼働位置と装置手前側の引出位置との間で、前記第1スタッカ及び前記第2スタッカを含むスタッカユニットを移動させる引出機構をさらに含み、前記スタッカユニットが前記引出位置にあるときに、前記第1スタッカに対する前記第1積層体の投入、及び、前記第2スタッカからの前記第2積層体の取り出しが行われる。
スタッカユニットを引出位置に引き出し可能としたことで、開放空間における作業が可能なり、第1積層体の投入作業、及び第2積層体の取出作業をより容易に行うことができる。
望ましくは、前記積層体保持機構は、前記稼働位置から前記引出位置への前記スタッカユニットの移動を制限するロック機構、をさらに含む。
ロック機構によれば、不適切なタイミング(例えばスタッカユニットからのラックの取出処理中、及びスタッカユニットへの空のラックの収容処理中)に、スタッカユニットが引き出されることを阻止できる。
望ましくは、前記ノズルチップ供給装置は、前記稼働位置にある前記スタッカユニットを収容する第1収容室と、前記第1収容室に隣接し、内部機構を収容する第2収容室と、前記第1収容室と前記第2収容室との間に設けられる垂直板としての仕切板と、をさらに備える。
第1収容室は積層体の投入時などにおいて作業者の手が入り得る空間である。仕切板によれば、第1収容室からさらに第2収容室(つまり装置内部)へ作業者の手などが進入することを防ぐことができる。逆に言えば、第2収容室内の状態によらずに、第1収容室を開放したりそこに配置された機構へのアクセスしたりすることが可能となる。
望ましくは、前記ノズルチップ供給装置は、前記第1積層体から選択されたラックを搬送するラック搬送機構を含み、前記チップ搬送機構は、前記ラック搬送機構に保持されたラック上の前記複数のノズルチップを前記チップ受入位置まで順次搬送する。
第1積層体においては、ラックが積層されているため、そのままでは第1積層体のうち最も上に位置するラック以外のラックからノズルチップを取り出すことができない。ラック搬送機構によれば、積層状態から単離状態が形成されるから、各ラックからノズルチップを取り出すことが可能になる。
望ましくは、前記積層体保持機構は、閉状態において前記第1積層体を下方から支持し、開状態において前記第1積層体において最も下に位置するラックの下方への移動を許容する開閉可能なラック支持機構を含み、前記ラック搬送機構は、前記ラックを載置するラックテーブルと、前記ラックテーブルを水平方向及び垂直方向に搬送するラックテーブル搬送機構と、前記ラックテーブルの垂直方向上方への移動に伴って前記ラック支持機構を開状態に遷移させる開放機構と、を含む。
ラック支持機構が開状態となることにより、第1積層体の最も下に位置するラックが下方へ移動し、つまりラックテーブルに載置される。その後、ラックが載置されたラックテーブルが垂直方向下方へ移動すると、ラック支持機構は再度閉状態となり、第1積層体を支持する。つまり、当該構成によれば、基本的には、ラックテーブルを垂直方向へ移動させるだけで、第1積層体から1つのラックを取り出すことが可能になる。
望ましくは、前記ラック搬送機構は、前記ラックテーブルの特定の隅である基準位置に向けて前記ラックを水平方向に押し付けることで、前記ラックテーブルに載置された前記ラックの位置を決定する位置決め機構、を含む。
位置決め機構によれば、ラックテーブル上においてラックが所定の位置に位置決めされる。これにより、ラック上の取り出し対象となるノズルチップとチップ搬送機構の位置合わせを正確に行うことができるため、ノズルチップの供給エラー率のさらなる低減に寄与する。
望ましくは、前記チップ搬送機構は、前記ラック搬送機構に保持された前記ラック上の対象ノズルチップの開口部内に差し込まれて前記ノズルチップと結合することで、前記ノズルチップを保持するチップ保持部と、前記チップ保持部を水平方向及び垂直方向に搬送するチップ保持部搬送機構と、を含む。また、望ましくは、前記レーン機構は、前記チップ受入位置の上方に設けられたチップリムーバを含み、前記チップ保持部に保持された前記ノズルチップの上面が前記チップリムーバの下面に当接した状態において、前記チップ保持部を垂直方向上方に搬送することにより前記ノズルチップが前記チップ保持部から取り外されて前記チップ受入位置に配置される。
ノズルチップは、その開口部内にチップ保持部(の少なくとも一部)が差し込まれてチップ搬送機構に保持され搬送される。その状態で、チップ受入位置の上方に設けられたチップリムーバによりチップ保持部とノズルチップの結合状態が解除され、チップリムーバの下方に位置するチップ受入位置に配置される。これにより、ノズルチップは、起立状態、つまり開口部が上方に開口した状態でレーン機構に配置される。ノズルチップは、当該姿勢においてチップ取出位置まで搬送され、つまりチップ取出位置においてノズルチップの開口部が上方に開口した状態となるから、ノズル基部との結合(フィッティング)が容易になる。
望ましくは、前記レーン機構は、前記チップ受入位置と前記チップ取出位置との間において、前記複数のノズルチップを列状に配置するためのノズルチップレーンと、前記ノズルチップレーンの少なくとも一部の上方に配置され、前記ノズルチップレーンからの前記ノズルチップの浮上を防止する浮上防止部材と、を含む。浮上防止部材によれば、ノズルチップのノズルチップレーンからの浮き上がり、ひいてはノズルチップレーンからの脱落を防止することができる。また、フィッティング時やリムーブ時に振動などが生じても、整列状態を維持することができる。
望ましくは、前記レーン機構は、前記ノズルチップレーンに配置された1又は複数のノズルチップをその後側から押すことで、前記1又は複数のノズルチップを前記チップ受入位置から前記チップ取出位置まで送るチップ送り機構を含む。チップ送り機構によれば、ノズルチップレーンに配置された複数のノズルチップを好適にチップ取出位置まで送ることができる。
本発明によれば、ノズルチップ供給装置において、未使用ノズルチップ群のストックに要するスペースを小さくすることができる。あるいは、本発明によれば、事前整列方式と事後整列方式とを組み合わせた新しいノズルチップ供給方式を実現することができる。
本実施形態に係る分析装置の外観を示す斜視図である。 本実施形態に係る分析装置の外観を示す斜視図である。 ノズルチップ供給装置及び分注装置の斜視図である。 ノズルチップ供給装置及び分注装置の正面図である。 ラック保持部の斜視図である。 供給スタッカの側面図である。 供給スタッカの背面図である。 ラック保持部の斜視図である。 ラック搬送部の斜視図である。 支持機構が開状態へ遷移する様子を示す図である。 テーブルの拡大図である。 位置決め部材が回動する様子を示す図である。 チップ搬送部の斜視図である。 チップ保持ユニットのXZ断面図である。 挿入体の拡大図である。 チップ保持ユニットの正面図である。 テーブルとXレールとの位置関係を示す正面図である。 テーブルの移動経路を示す模式図である。 ラック取得後に下降したテーブルの位置を示す図である。 ピックアップエリアにあるテーブルを示す図である。 全てのノズルチップが搬送された時点におけるテーブルの位置を示す図である。 Y軸原点に移動したテーブルの位置を示す図である。 Z軸原点に移動したテーブルの位置を示す図である。 排出スタッカの直下まで移動したテーブルの位置を示す図である。 ラックが上側Y経路を移動している間におけるラックとXレールの位置関係を示す正面図である。 レーン部の平面図である。 レーン部の正面図である。 Xレーンにノズルチップが配置された様子を示す図である。 チップ送りユニットの斜視図である。 先頭のノズルチップがフィッティング位置まで送られたときの押し部材の様子を示す図である。 ジャミング時の押し部材の様子を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
≪装置全体≫
図1及び図2には、本実施形態に係る分析システム10の斜視図が示されている。分析システム10は、2台の分析装置12を含んで構成されている。2台の分析装置12は基本的に同じ構成を有する。分析システム10は、2つの分析装置12において共用される、あるいは、それらに跨がって設けられた入力表示装置14を有する。
各分析装置12は、血液あるいは尿などの検体を抗原抗体反応を利用して分析するための装置である。分析装置12は、分析装置、測定装置、及び分注装置などを備えている。当該分注装置において検体が複数のキュベット(容器)に分注される。分析装置12は、さらに、ストックされた個々のノズルチップを分注装置へ供給するノズルチップ供給装置を備えている。
ノズルチップ供給装置は、本実施形態において、後に詳述するように、ラック保持部、ラック搬送部、チップ搬送部、及びレーン部を含んで構成されている。図1においては、その内で、ラック搬送部の一部を構成するスタッカユニット16が手前側に引き出された状態が示されている。スタッカユニット16の引出動作については後述する。なお、図2においては、スタッカユニット16の図示が省略されている。
なお、本実施形態において、分析システム10の長手方向(左右方向)をX軸とし、短手方向(奥行き方向)をY軸とし、高さ方向(垂直方向)をZ軸とする。また、Y軸の正方向側が分析システム10の奥側であり、Y軸の負方向側が手前側である。また、本明細書において、ノズルチップの搬送方向の関係上、X軸の正方向を処理方向前側と、X軸の負方向を処理方向後側と記載する場合がある。
≪ノズルチップ供給装置及び分注装置の概要≫
図3には、分析システム10の内部に配置される、ノズルチップ供給装置30及び分注装置32の斜視図が示されている。また、図4には、ノズルチップ供給装置30及び分注装置32の正面図が示されている。図3及び図4を参照してノズルチップ供給装置30及び分注装置32の概要を説明する。
ノズルチップ供給装置30は、作業者によって投入された未使用のノズルチップ18を分注装置32近傍まで搬送する装置である。ノズルチップ供給装置30は、スタッカユニット16を含むラック保持部34、ラック搬送部36、チップ搬送部38、及びレーン部40を含んで構成されている。
ラック保持部34は、未使用の複数のノズルチップ18を整列収容した複数のラック20が積層された供給側積層体42、及び、ノズルチップ18が取り出され空となったラック20が積層された排出側積層体44を保持する。ラック搬送部36は、ラック保持部34が保持している供給側積層体42から1つのラック20を取り出して搬送する。チップ搬送部38は、ラック搬送部36により搬送されてきたラック20に収容されている複数のノズルチップ18を個別に順次搬送してレーン部40まで搬送する。レーン部40において、複数のノズルチップ18が、後述の分注装置32のノズル基部54との結合位置である(つまりチップ取出し位置としての)フィッティング位置46まで送られる。これらノズルチップ供給装置30が有する各部については、後に詳述する。
ノズルチップ供給装置30には、さらに、上述の各部を制御するための制御部及び、動作プログラムなどが記憶される記憶部(いずれも不図示)を備えている。当該制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、上述の各部を制御する。
なお、ノズルチップ18は樹脂などで形成され、円錐形状であり底面に円形の開口を有し、開口部も円錐形状となっている。当該開口部にノズル基部が挿入されることによりノズル基部にノズルチップ18が装着される。
分注装置32は、ベース48、ベース48から垂直方向上方へ伸びる円柱状の支柱50、支柱50に片持ち支持される回動部52、回動部52の支柱50とは反対側の端部近傍から垂直方向下方に延びるノズル基部54を含んで構成されている。支柱50は、その周方向に回転可能となっており、当該回転運動により回動部52が水平面(XY面)において回転する。それに従ってノズル基部54の位置が変更される。また、支柱50の下側の一部がベース48内に収容可能となっており、且つ、その収容長さが変更可能となっている。つまり見かけ上支柱50は伸縮可能であり、これにより、回動部52が垂直方向に移動し、つまりノズル基部54が垂直方向に移動する。
上述のように、ノズル基部54が運動することでノズル基部54にノズルチップ18が取り付けられる。具体的には、回動部52の回転運動によりノズル基部54がフィッティング位置46の直上まで移動する。その後、ノズル基部54が下方に移動することで、フィッティング位置46において上方に開口したノズルチップ18の開口部内にノズル基部54の先端が差し込まれる。これによりノズル基部54とノズルチップ18が結合する。その後分注処理が行われる。
以下、ノズルチップ供給装置30の各部について詳細に説明する。
≪ラック保持部≫
図5には、ラック保持部34の斜視図が示されている。ラック保持部34は、スタッカユニット16、スタッカユニット16を稼働位置と引出位置との間においてスライド移動可能に支持するスタッカユニット支持機構、及び、スタッカユニット16のスライド移動を制限するためのスライドロック機構を含んで構成されている。
<スタッカユニット>
スタッカユニット16は、供給側積層体42を保持する供給スタッカ60、排出側積層体44を保持する排出スタッカ62、スタッカベース64、及びハンドル66を含んで構成されている。
供給スタッカ60は、略直方体形状の箱型部材であり、その中において複数のノズルチップ18を収容した複数のラック20が垂直方向に積み上げられて(つまり供給側積層体42が)保持される。また、排出スタッカ62には、ノズルチップ18が取り出されたラックが排出され、結果として排出スタッカ62が空のラック20が積層された排出側積層体44を保持する。なお、供給スタッカ60の手前側壁60a及び奥側壁60bの処理方向前側の上部が切り欠かれている。排出スタッカ62にも同様の切り欠きが設けられている。これにより、供給スタッカ60への供給側積層体42の投入作業、及び排出スタッカ62からの排出側積層体44の取り出し作業をより容易にしている。
供給スタッカ60に投入されるラック20には、未使用のノズルチップ18が整列収容されている。具体的には、複数のノズルチップ18は、その開口部が垂直方向上方を向く姿勢においてラック20に収容されている。本実施形態においては、1つのラックにおいて14×14の行列状にノズルチップ18が整列されており、つまり1つのラックに196個のノズルチップ18が収容されている。
本実施形態においては、供給スタッカ60は8個のラック20を保持可能となっている。もちろんそれ以上の数のラック20を保持可能としてもよい。供給スタッカ60は下側面を有しておらず、供給スタッカ60の下部に設けられた支持機構により供給側積層体42支持している。支持機構は開閉可能となっており、閉状態において供給側積層体42を支持し、開状態においては供給側積層体42の最も下に位置するラック20が下方へ移動することを許容する。つまり、供給側積層体42からは、各ラック20が下方へ取り出される。
本実施形態においては、このような支持機構として、供給スタッカ60の手前側壁60aの手前側面下部に支持部材68及びヒンジ70が設けられている。支持部材68は、トーションバネを有するヒンジ70を介して手前側壁60aに取り付けられている。図5においては図示されていないが、奥側壁60bの奥側面下部にも同様にトーションバネを有するヒンジ74を介して支持部材72(図6参照)が取り付けられている。
図6に、供給スタッカ60の側面図(一部断面図)が示されている。なお、図6において示されているラック20の断面図は模式図である(図10についても同様)。支持部材68は、一方向に伸びる腕部68a及び腕部68aに対して略直角に折れ曲がった先端部分である爪部68bを有している。同様に、支持部材72も、腕部72a及び腕部72aに対して略直角に折れ曲がった先端部分である爪部72bを有している。図6の状態においては(後述のように、この状態が「閉状態」である)、支持部材68は、腕部68aが垂直方向に伸び、爪部68bが奥側(つまり供給スタッカ60の内側)に伸びるように配置される。同様に、支持部材72は、腕部72aが垂直方向に伸び、爪部72bが手前側(つまり供給スタッカ60の内側)に伸びるように配置される。
支持部材68は、ヒンジ70を介して手前側壁60aに取り付けられているため、左右方向(X軸方向)に伸びるヒンジ軸70aを中心に(バタフライ式に)回動可能となっている。さらに、ヒンジ70が有するトーションバネにより、支持部材68は、図6において時計回り方向に付勢されている。つまり、爪部68bが供給スタッカ60の内側へ移動する向きに付勢されている。図6の状態においては、腕部68aの奥側面が手前側壁60aに当接することで支持部材68の位置が定まっている。当該状態において、爪部68bが供給スタッカ60の下側に回り込む形になっている。
奥側壁60bに取り付けられた支持部材72も支持部材68と同様に、ヒンジ74のヒンジ軸74aを中心に回動可能となっている。さらに、ヒンジ74が有するトーションバネにより、支持部材72は、図6において反時計回り方向に付勢されている。つまり、支持部材72の下端部が供給スタッカ60の内側へ移動する向きに付勢されている。腕部72aの手前側面が奥側壁60bに当接することで支持部材72の位置が定まっている。当該状態において、爪部72bが供給スタッカ60の下側に回り込む形になっている。以下、図6に示す支持部材68及び72の状態を「閉状態」と記載する。
閉状態において、爪部68bの上側面68cの一部が手前側壁60aの内側面よりも内側(Y軸正方向側)へ突き出ている。同様に、爪部72bの上側面72cの一部も奥側壁60bの内側面よりも内側(Y軸負方向側)へ突き出ている。上側面68c及び72cの当該突き出し部分に供給側積層体42の最も下側に位置するラック20の底面が引っ掛かり、それにより供給側積層体42が供給スタッカ60に保持される。
爪部68bは、下側及び奥側を向く傾斜面68dを有している。爪部72bも、下側及び手前側を向く傾斜面72dを有している。その作用については後述する。
排出スタッカ62の構造は供給スタッカ60と同様であるため、その説明は省略する。
図5に戻り、スタッカベース64は、奥行き方向に伸びる平板状の板金である。供給スタッカ60及び排出スタッカ62は、奥行き方向に並べられ、ねじ止めなどの方法でスタッカベース64に取り付けられる。
ハンドル66はスタッカベース64の手前側(本実施形態では手前側面)に取り付けられる。ハンドル66は、スタッカベース64を稼働位置と引出位置との間において移動させられる場合に、作業者により掴まれる部分である。
図7には、供給スタッカ60を奥側から見た背面図が示されている(図7においては排出スタッカ62は省略されている)。図7に示される通り、スタッカベース64の右側面(X軸負方向側面)には、2つのレール係合部76が設けられている。当該2つのレール係合部76は、後述するスタッカユニット支持機構の一部を構成する。また、供給スタッカ60の下部には、垂直方向下方に突出する突出片78が設けられている。突出片78は、下側及び右側(X軸負方向側)を向く傾斜面78aを有している。突出片78の作用については後述する。
<スタッカユニット支持機構>
図8には、スタッカユニット16が引出位置に配置された状態におけるラック保持部34の斜視図が示されている。図7及び図8を用いてスタッカユニット支持機構について説明する。
ラック保持部34は、スタッカベース64と略同一の面積を有し、奥行き方向に伸びる平板状のベース板80を含んでいる。ベース板80は、分析システム10のフレームなど対して固定され、垂直方向に立設されている。ベース板80の左側面には、奥行き方向に並行して伸びる2本のスタッカレール82が設けられている。スタッカベース64の右側面に設けられる2つのレール係合部76がそれぞれ2本のスタッカレール82に係合する(図7参照)ことで、スタッカユニット16は、2本のスタッカレール82によって奥行き方向にスライド可能に支持される。つまり、スタッカユニット16が稼働位置と引出位置との間で移動可能に支持される。以上の通り、本実施形態では、2本のスタッカレール82及びスタッカベース64に設けられた2つのレール係合部76がスタッカユニット支持機構を構成する。
スタッカユニット16が引出位置に引き出された状態において、作業者は供給スタッカ60への供給側積層体42の投入作業、及び排出スタッカ62からの排出側積層体44の排出作業を行う。これにより、投入作業及び排出作業がより容易となる。
<スライドロック機構>
ラック保持部34は、スタッカユニット16のスライド移動、特に稼働位置から引出位置への移動を制限するためのスライドロック機構を有している。本実施形態においては、スライドロック機構は、ベース板80の左側面に固定的に設けられたロックソレノイド84を含んで構成される。ロックソレノイド84には制御部からの指示に従って所定の電流が流され、それによりシャフト84aが上下に移動する。スタッカベース64の右側面には、シャフト係合孔(不図示)が設けられており、当該シャフト係合孔がシャフト84aと係合することで、スタッカユニット16のスライド移動が制限される。つまり、本実施形態では、ロックソレノイド84及びシャフト係合孔がスライドロック機構を構成する。スタッカユニット16のスライド移動が制限されるタイミングについては後述する。
ここで、図1、図2、図5、及び図8を参照して、作業者によるスタッカユニット16に対する供給側積層体42の投入作業、及び排出側積層体44の取り出し作業について説明する。スタッカユニット16は稼働位置にあるときには、空間22(図1又は図2参照)に配置される。分析システム10には、空間22を覆うように設けられ、開閉可能なカバー24が設けられる。業者は、カバー24を開けた上で、スタッカユニット16を引出位置に引き出した状態において、供給側積層体42を供給スタッカ60への供給側積層体42の投入作業、及び、排出スタッカ62からの排出側積層体44の取出作業を行う。図1には、引出位置にあるスタッカユニット16が示されているが、図1に示されるように、開放空間である引出位置にスタッカユニット16が引き出された上で投入・取出作業が行われるから、その作業性が向上される。
分析システム10においては、所定のタイミングを除き、内部装置が動作中においてもスタッカユニット16を引き出し得る構成になっており、カバー24は常時開閉可能となっている。したがって、カバー24が開状態であり、スタッカユニット16が引出位置にあるときも、内部装置が動作中の場合があり、そのような場合に作業者の手が内部装置へ進入すると、内部装置の動作不良などが発生するおそれがある。
そこで、分析システム10においては、空間22の側面において、空間22と内部空間を隔てるための、仕切板としての垂直壁26(図2参照)が設けられている。これにより、少なくとも空間22の側面から作業者の手が内部空間へ進入することを防ぐことができ、分析システム10の動作安定性などが向上される。なお、空間22の下側面にはこのような仕切板は設けられていない。これは、後述のように、スタッカユニット16に供給されたラック20がスタッカユニット16の下方から取り出されるためである。
≪ラック搬送部≫
図9には、ラック搬送部36の斜視図が示されている。以下、図9などを参照してラック搬送部36について説明する。
<テーブル>
ラック搬送部36は、供給スタッカ60から取り出されたラック20を載置するためのテーブル90を有する。テーブル90は、水平面(XY平面)に広がる平面視で矩形(略正方形)の板状部材である。テーブル90はラック20の底面と同等の面積を有している。
テーブル90の辺縁部には、ラック20が載置される複数の台座92が設けられる。本実施形態では、テーブル90の1辺につき2つの台座92が設けられ、つまりテーブル90は8つの台座92を有している。テーブル90の手前側辺に設けられた2つの台座92における対向する2つの側面には、コロ94がそれぞれ設けられる。テーブル90の奥側辺に設けられた2つの台座92にも同様にコロ94がそれぞれ設けられる。また、テーブル90には、テーブル90に載置されたラック20の位置決めを行うための位置決めユニット96が設けられる。さらに、テーブル90には、手前側辺からさらに手前側に突出したドグ98が設けられる。台座92、コロ94、位置決めユニット96、ドグ98、及びYレール係合部の作用については後述する。
また、テーブル90には、後述のYレール116に係合するYレール係合部(不図示)、及び後述のYベルト118に係合するYベルト係合部100を有している。
<テーブル搬送機構>
ラック搬送部36は、テーブル90を奥行き方向及び垂直方向に搬送するテーブル搬送機構を有する。以下、テーブル90の移動を実現するためのテーブル搬送機構の一例について説明する。
ラック搬送部36は、分析システム10のフレームなど対して固定され、垂直方向に立設されるベース板102を有している。ベース板102には、その左側面において垂直方向に伸びたZレール104、垂直方向に伸びた矩形の貫通穴106、貫通穴106の右側において垂直方向に伸びる送りネジ108、及び送りネジ108を回転させるためのモータ110が設けられている。モータ110は制御部からの指示に応じて駆動する。
ラック搬送部36は、さらに、奥行き方向に伸びる板状のZ軸可動体112を有している。Z軸可動体112は、Zレール104に係合するZレール係合部(不図示)、送りネジ108に噛み合わされているネジ穴114、その左側面において奥行き方向に伸びるYレール116、テーブル90を奥行き方向に搬送するためのYベルト118、及びYベルト118を送るためのモータ120を有している。モータ120は制御部からの指示に応じて駆動する。
テーブル90は、Z軸可動体112に取り付けられる。具体的には、テーブル90に設けられたYレール係合部とYレール116が係合することで、テーブル90がZ軸可動体112に支持される。さらに、Yベルト係合部100とYベルト118が係合される。その状態においてモータ120が駆動してYベルト118が送られると、それに伴いテーブル90が奥行き方向に移動する。
Z軸可動体112の手前側端部近傍には光軸センサ122が設けられている。光軸センサ122は、テーブル90の位置座標のY軸原点を設定するY軸原点センサとして用いられる。具体的には、光軸センサ122は一対の部材(発光部及び受光部)からなる。テーブル90が手前側に移動し、ドグ98が光軸センサ122の一対の部材の間に入り込むと、発光部空の光がドグに遮られる。光軸センサ122はそれを検出し検出信号を制御部へ送信する。制御部は、当該検出信号に基づいて、検出信号を取得したタイミングにおけるテーブル90の位置をY軸原点(テーブル90の移動可能範囲の最も手前側)と設定する。
テーブル90の垂直方向への移動は、モータ110の駆動により実現される。モータ110が駆動すると、それに伴い送りネジ108が回転する。Z軸可動体112に設けられたネジ穴114が送りネジ108に噛み合わされているため、送りネジ108の回転により、Z軸可動体112がZレール104にガイドされ垂直方向に移動する。これにより、Z軸可動体112と共にそれに取り付けられたテーブル90を含む各部が一体となって垂直方向に移動する。
ラック搬送部36は、何らか原因によりテーブル90が緊急停止した場合に、テーブル90を手動で搬送するための手動搬送機構を備えている。本実施形態では、手動搬送機構が、ラック搬送部36の最も奥側に設けられた回転ハンドル124、及び回転ハンドル124と送りネジ108との間に架けられた補助ベルト126を含んで構成されている。作業者によって回転ハンドル124が回転させられると、それに応じて補助ベルト126が送られ、それにより送りネジ108が回転する。これにより、テーブル90を垂直方向に搬送させることができる。なお、テーブル90の奥行き方向への移動は、作業者がテーブル90自体を押すあるいは引っ張ることにより実現される。
また、ラック搬送部36は、テーブル90の上にラック20が載置されているか否かを判定するためのラックセンサを備えている。本実施形態では、ラックセンサとして、ベース板102の左側面に反射型センサ128が設けられている。反射型センサ128は、発光部及び受光部を有しており、発光部から照射された光がラック20の側面において反射した光を受光部が受け取るか否かでラック20の有無を検出する。また、反射型センサ128はテーブル90の位置座標のZ軸原点を設定するZ軸原点センサとしても用いられる。
<支持部材開放機構>
ラック搬送部36は、供給スタッカ60に設けられた、供給側積層体42を支持する支持機構を開状態に遷移させる支持部材開放機構を有する。支持部材開放機構により支持機構が開状態となることで、供給スタッカ60からのラック20の取り出しが可能になる。
本実施形態では、テーブル90に設けられた台座92が有するコロ94が支持部材開放機構として機能する。図10には、支持部材開放機構としてのコロ94が、供給スタッカ60に設けられた支持機構としての支持部材68及び72を開状態へ遷移させる様子が示されている。
供給スタッカ60からラック20を取り出すにあたり、テーブル搬送機構により、テーブル90が供給スタッカ60の直下から垂直方向上方へ移動させられる。すると、テーブル90に設けられたコロ94が、支持部材68及び72の傾斜面68d及び72dに当接する。傾斜面68d及び72dは、下側及び内側を向いた斜面であるため、当接状態からテーブル90(つまりコロ94)がさらに上方に押し上げられると、支持部材68及び72は、コロ94により外側方向へ作用する力を受ける。これにより、支持部材68はヒンジ軸70aを中心として図10において反時計回り方向に回転し、支持部材72はヒンジ軸74aを中心として時計回り方向に回転する。つまり、爪部68b及び72bが互いに外側へ移動させられる。その結果、爪部68b及び72bの上側面68c及び72cの内側への突き出し部分が無くなり(この状態を「開状態」と定義する)、供給側積層体42全体が下方へ移動(落下)してテーブル90上の台座92に載置される。
その後、テーブル90の垂直方向下方への移動に伴い、コロ94が下降すると、ヒンジ70及び74の付勢力によって支持部材68及び74は閉状態へ遷移する。このとき、爪部68b及び72bの上側面68c及び72cの内側への突き出し部分が、テーブル90に載置された供給側積層体42の下から2番目のラックの下面に引っ掛かり、それより上の複数のラック20が支持部材68及び72により再度保持される。その結果、供給側積層体42において最も下に位置していた1つのラック20のみがテーブル90に取り出される。
<テーブル位置決め機構>
ラック搬送部36は、ラック保持部34から取り出した1つのラック20をテーブル90上の所定位置に位置決めするための位置決め機構を有する。ラック20がテーブル90上において位置決めされることにより、後述するチップ搬送部38がテーブル90に載置されたラック20上からノズルチップ18を1本1本ピックアップする際に、各ノズルチップ18とチップ保持部との位置合わせの精度が向上される。これにより、ノズルチップの供給エラー率がより低減される。以下、本実施形態における位置決め機構の一例について説明する。
図11にテーブル90の拡大図が示されている。図11に示される通り、テーブルに設けられた8つの各台座92には、垂直方向上方を向く上側面92a及び上側及びテーブル90の内側を向く傾斜面92bを有している。したがって、供給スタッカ60からのラック20の取り出し(つまりラック20のテーブル90への落下)の際に、ラック20の下面の縁部が傾斜面92bに当接することで、ラック20がテーブル90の内側方向にガイドされる。その後、ラック20の下面が上側面92aに当接することでラック20がテーブル90に載置される。ラック20の下面の4つの各辺にそれぞれ台座92が設けられていることから、各辺の台座92により、ラック20がテーブル90の中央に寄せられて載置されることになる。つまり、複数の台座92により、ラック20がテーブル90の中央位置に位置決めされる。ラック20が台座92に載置された状態において、ラック20の4つの側面が、各台座92の上側面92aと傾斜面92bとの間に設けられた側面92cとそれぞれ当接していることが理想的である。
ラック20が台座92に載置された状態において、ラック20あるいはテーブル90の寸法誤差などに起因して、ラック20の側面と各台座92の側面92cとの間にどうしても隙間が生じてしまう場合がある。このような場合、当該隙間の分だけラック20はテーブル90上において水平方向にずれることが可能であり、つまりテーブル90上におけるラック20の位置が変動し得る。
そこで、本実施形態では、さらに、テーブル90に設けられた位置決めユニット96によってラック20の位置が高精度に位置決めされる。位置決めユニット96は、手前側及び左側(X軸正方向)を向く傾斜面96a及びコロ96bを有する回動部材96c、及びコイルバネ96dを含んで構成されている。回動部材96cは、テーブル90の右側辺に沿って設けられる軸96eを中心に回動可能にテーブル90に取り付けられている。回動部材96cはコイルバネ96dによりテーブル90の上面側に倒れ込む方向に付勢されている。
図12には、供給スタッカ60からラック20を取り出すべくテーブル90が供給スタッカ60の下方から近接した場合の背面図が示されている。テーブル90が供給スタッカ60に近接すると、供給スタッカ60の下方に設けられた突出片78の傾斜面78aに、回動部材96cに設けられたコロ96bが当接する。傾斜面78aは、下側及び右側(X軸負方向)を向いているため、コロ96bが傾斜面78aに当接したのちテーブル90がさらに上昇(つまりコロ96bがさらに上昇)すると、コロ96bは、傾斜面78aから右側方向に作用する力を受ける。これにより、回動部材96cは、軸96eを中心に、図12において反時計回り、つまり右側に倒れ込む形で回動する。その状態でラック20が落下し台座92に載置される。その後、テーブル90の下降に伴ってコイルバネ96dの付勢力により左側(X軸正方向)に倒れ込む形で回動する。当該回動動作により、傾斜面96aが台座92上に載置されたラック20の側面を押し込む。傾斜面96aは、手前側及び左側を向いた斜面であるため、傾斜面96aは、テーブル90の手前側に設けられた2つの台座92A(図11参照)及び左側に設けられた2つの台座92B側にラック20を押し込む。これにより、ラック20の位置が高精度に位置決めされる。
≪チップ搬送部≫
供給スタッカ60から1つのラック20が取り出され、テーブル90に載置されると、テーブル90は後述のピックアップエリアまで搬送される。その後、チップ搬送部38(図3又は図4参照)により、ノズルチップ18が1つ1つラック20からレーン部40まで搬送される。以下、チップ搬送部38について説明する。
図13には、チップ搬送部38の斜視図が示されている。チップ搬送部38は、ラック上のノズルチップを保持するためのチップ保持ユニット140、及びチップ保持ユニット140を左右方向(X軸方向)及び垂直方向に搬送するチップ保持ユニット搬送機構を含んで構成されている。
<チップ保持ユニット搬送機構>
チップ搬送部38は、分析システム10のフレームなど対して固定され、垂直方向に立設される支柱142を有している。支柱142には、垂直方向に伸びたZレール144、垂直方向に伸びる送りネジ(不図示)、及び当該送りネジを回転させるためのモータ146が取り付けられている。モータ146は制御部からの指示に応じて駆動する。
チップ搬送部38は、さらに、Z軸可動体148を有している。Z軸可動体148は、Zレール144に係合するZレール係合部(不図示)、支柱142が有する送りネジに噛み合わされているネジ穴(不図示)、左右方向に伸びたXレール150、Xベルト152、及びXベルト152を送るためのモータ154を有している。モータ154は制御部からの指示により駆動する。
チップ保持ユニット140は、Z軸可動体148に取り付けられる。具体的には、チップ保持ユニット140に設けられたXレール係合部(不図示)とXレール150が係合することで、チップ保持ユニット140がZ軸可動体148に支持される。さらに、チップ保持ユニット140に設けられたXベルト係合部(不図示)とXベルト152が係合される。その状態においてモータ154が駆動してXベルト152が送られると、それに伴いチップ保持ユニット140が左右方向に移動する。
Z軸可動体148の左端部には、光軸センサ156が設けられている。光軸センサ156は、チップ保持ユニット140の位置座標のX軸原点を設定するX軸原点センサとして用いられる。具体的には、光軸センサ156は一対の部材(発光部及び受光部)からなる。チップ保持ユニット140が左側に移動し、上部ユニット158に設けられたドグ(不図示)が光軸センサ156の一対の部材の間に入り込むと、光軸センサ156それを検出し検出信号を制御部へ送信する。制御部は、当該検出信号に基づいて、検出信号を取得したタイミングにおけるチップ保持ユニット140の位置をX軸原点と設定する。
チップ保持ユニット140の垂直方向への移動は、モータ146が駆動することにより実現される。モータ146が駆動すると、それに伴い支柱142が有する送りネジが回転する。Z軸可動体148に設けられたネジ穴が当該送りネジに噛み合わされているため、当該送りネジの回転により、Z軸可動体148がZレール144にガイドされ垂直方向に移動する。このように、Z軸可動体148全体が垂直方向へ移動することでチップ保持ユニット140が垂直方向に移動される。
<チップ保持ユニット>
チップ保持ユニット140は、上述のXレール係合部及びXベルト係合部を有する上部ユニット158、及びノズルチップ18に挿入される挿入体160を含んで構成される。
挿入体160は、金属や樹脂などで形成される。挿入体160は、ノズルチップの開口部内に挿入されてノズルチップを保持するものであるから、その形状はノズルチップの開口に対応した形状となっている。本実施形態では、ノズルチップの開口は円形となっているため、挿入体160の水平断面も円形となっている。
図14には、チップ保持ユニット140の垂直断面図が示されている。図14には、挿入体160の一部がノズルチップ18の開口部18aへ挿入された状態が示されている。当該状態において、挿入体160とノズルチップ18とが結合し、それによりノズルチップ18がチップ保持ユニット140に保持される。なお、上述の通り、ノズルチップ18の開口部18aは、円形の開口(つまりラック20に収容された状態において垂直方向上方)に向かってその内径が連続的に大きくなっており、つまり円錐形状となっている。
挿入体160は、開口部18aへ挿入される部分である挿入部170、及び挿入部170に連なる根元部172を有する。根元部172の径は、挿入部170の径よりも大きくなっている。挿入体160は上部ユニット158に連接されており、図14に示す通り、上部ユニット158に設けられた弾性体であるコイルバネ174により、挿入体160のある程度の上下方向の変位が許容されている。上下方向の変位の許容により、挿入体160がどこかにぶつかったりした場合において挿入体160自体の保護が図られると共に、挿入体160が開口部18aへ挿入された際に、挿入体160が開口部18a内へ与える衝撃を低減させることで、開口部18aを保護(損傷あるいは変形の防止)にも寄与し得る。
図15には、挿入体160の拡大図が示されている。挿入部170は、円錐形状の先端部170a、一定の径において垂直方向に伸びる円筒形状の円筒部170b、及び先端部170aと円筒部170bとの間に設けられる環状突起170cを有している。先端部170aが円錐形状、つまり先細りの形状となっていることで、挿入体160がノズルチップ18に挿入される際に、挿入体160がノズルチップ18の上面18bに当たってしまう可能性を低減している。これにより、ノズルチップ18の保護が図られる。
ノズルチップ18の内壁18cには水平に設けられた環状溝18dが設けられている。環状突起170cは、環状溝18dに対応した形状に形成されており、環状突起170cが環状溝18dにはまり込むことで、挿入部170とノズルチップ18が好適に結合する。
ノズルチップ18の上端部には他の部分に比して幅広となっているフランジ18eが設けられている。結合状態において、根元部172の下面とフランジ18eの上面18bが当接している。これにより、挿入部170がそれ以上ノズルチップ18内へ挿入されるのを防ぐと共に、環状溝18dと環状突起170cの垂直方向の位置合わせの役割も果たす。なお、フランジ18eの上面18bの全てが根元部172の下面172aにより覆われるのではなく、下面172aは、上面18bの内周側の一部分にのみ当接し、上面18bの外周側部分は露出されている。後に、挿入部170とノズルチップ18との結合状態を解除する際に、当該露出部分が利用される。
環状突起170cの下方に連なる先端部170aは、下方へ向かって、ノズルチップ18の開口部18aよりも急峻に径が小さくなっている。したがって、結合状態において、先端部170aとノズルチップ18の内壁18cとの間に隙間が確保される。つまり、結合状態において、先端部170aは内壁18cには接触しない。一方、環状突起170cの上方に連なる円筒部170bは、上述の通り内径が一定である。そして、開口部18aは上方に向けて径が徐々に大きくなっているから、結合状態において、円筒部170bと内壁18cとの間に隙間が確保される。つまり、結合状態において、円筒部170bも内壁18cには接触しない。
つまり、結合状態において、挿入部170のうち環状突起170cのみがノズルチップ18と接触することになる。これにより、挿入部170のノズルチップ18への挿入による内壁18cの損傷あるいは変形が防止される。後に、ノズルチップ18は分注装置32のノズル基部54(図3又は図4参照)と結合される際に、ノズル基部54の外面がノズルチップの内壁18cにぴったりと接触するように結合される。そのため、ノズルチップ18の内壁18cが損傷あるいは変形していると、ノズル基部54とノズルチップ18とが好適に結合できなくなるおそれがある。つまり、内壁18cの損傷あるいは変形を防止することで、ノズル基部54とノズルチップ18とを好適に結合させることができる。
挿入部170には、垂直方向に伸びる複数の縦スリット170dが設けられる。本実施形態では、縦スリット170dは4つ設けられている。複数の縦スリット170dが設けられることにより、挿入部170の径変化が許容されると共に、挿入部170に弾性力を持たせることができる。挿入部170が外部からその中心方向へ向かって力を受けると、その径が変位する(縮む)と共に、元の径に戻ろうとする弾性復元力が生じる。これにより、環状突起170cに外側方向へ向かう力を生じさせることができる。挿入部170の径及び環状突起170cの位置などを調整することで、環状突起170cが環状溝18dにはまり込んだ状態において、挿入部170の径が少し縮められた状態とすることで、結合状態において環状突起170cに外側へ向かって作用する弾性復元力が作用する。これにより環状突起170cが環状溝18d側へ押し付けられる形となり、挿入部170によるノズルチップ18の保持力が強化される。
また、縦スリット170dにより挿入部170の径変化が許容されたことで、不意に挿入部170がノズルチップ18の内壁18cに接触してしまった場合であっても、挿入部170が径変位可能であるから、内壁18cの損傷を低減させることができる。
なお、本実施形態においては、挿入部170に複数の縦スリット170dを設けることで環状突起170cに外側への弾性復元力を生じさせているが、その他の方法により環状突起170cに外側への弾性復元力を生じさせるようにしてもよい。
図16には、チップ保持ユニット140の正面図が示されている。上部ユニット158には、光軸センサ162が設けられている。光軸センサ162は、チップ保持ユニット140のジャミング(不良動作)を検出するものである。光軸センサ162は、他の光軸センサ同様、一対の部材(発光部及び受光部)からなる。チップ保持ユニット140の正常動作中においては、挿入体160に連接されている逆L字形状のドグ176が発光部及び受光部の間に入り込んでおり、発光部からの光がドグ176により遮られている。挿入体160がどこかにぶつかるなどして、挿入体160全体が押し上げられると、それに伴いドグ176も押し上げられ、発光部からの光が受光部により受光される。これにより、チップ保持ユニット140の不良動作(ジャミング)が検出される。
<テーブルとチップ搬送部との位置関係>
図17には、テーブル90と、チップ搬送部38、特にXレール150との位置関係を示す正面図が示されている。テーブル90は左右方向に移動できない関係上、ラック20上の最右列に配置されたノズルチップ18を保持するために、チップ保持ユニット140は、ラック20上の最右列に配置されたノズルチップ18の直上(図17に示す位置)まで移動する必要がある。そのため、Xレール150はテーブル90の移動可能領域内にまで進入している。そのために、Xレール150と干渉しないようにテーブル90を移動させる必要がある。
≪テーブル搬送方法≫
図18〜図24には、ラック保持部34及びラック搬送部36の側面図(左側から見た図)が示されている。図13を参照しながら図18〜図24を用いて、テーブル90の移動経路について説明する。
まず、図18に示された模式図に従って、本実施形態におけるテーブル90の移動経路の概要について説明する。図18は、供給スタッカ60、排出スタッカ62、及びテーブル90の移動経路を処理方向前方から見たときの模式図である。まず、図18に示された進入禁止エリア180について説明する。進入禁止エリア180は、そこにテーブル90が進入するとテーブル90とXレール150とが干渉するおそれのある領域である。進入禁止エリア180は、制御部において定義される観念上のエリアである。当然ながら、進入禁止エリア180はXレール150の位置に基づいて定義される。上述の通り、Xレール150は垂直方向に移動可能であるから、進入禁止エリア180も垂直方向に移動し得る。制御部は、自らの指示によりモータ146を駆動させZ軸可動体148を垂直方向へ移動させる関係上、Xレール150の位置を把握しているため、Xレール150の位置に基づいて進入禁止エリア180の位置を定義することができる。本実施形態においては、Xレール150は、排出スタッカ62の下方に配置されているから、進入禁止エリア180は、排出スタッカ62の下方に定義されている。
本実施形態におけるテーブル90の移動経路は、図18に示されるように、供給スタッカ60から垂直方向下方(後述のピックアップエリア184aと同等の高さまで)に伸びる手前側Z経路182、手前側Z経路182の下端から奥側方向に伸びる下側Y経路184、手前側Z経路182の途中(本実施形態ではZ軸原点)から奥側に排出スタッカ62の直下まで伸びる上側Y経路186、及び、上側Y経路186の奥側端から垂直方向上方に排出スタッカ62に向かって伸びる奥側Z経路188を含んでいる。以下、テーブル90の移動経路の詳細について説明する。
供給スタッカ60から1つのラック20が取り出されてテーブル90上に載置されると、供給スタッカ60の垂直方向下方には進入禁止エリア180が存在しないから、テーブル90は、手前側Z経路182をピックアップエリア184aと同じ高さまでそのまま垂直方向下方へ移動する。移動した後の状態が図19に示されている。なお、本実施形態では、ピックアップエリア184aはテーブル90の垂直方向の可動範囲の最低位置である。
供給スタッカ60の垂直方向下方にXレール150が配置された構成の場合、つまり進入禁止エリアが供給スタッカ60の直下に定義されている場合は、供給スタッカ60からラック20を取り出したテーブル90は、Z軸原点位置まで下降し、そこから奥側方向つまり排出スタッカ62の下方まで移動し、そこから垂直方向下方へ移動する。
つまり、供給スタッカ60からラック20を取り出したテーブル90は、進入禁止エリア180を回避し得るルートでピックアップエリア184aと同じ高さまで移動する。
次に、テーブル90は、下側Y経路184を奥行き方向に移動することでピックアップエリア184aまで移動する。具体的には、ラック20上の最も奥側のノズルチップ列18Aがチップ保持ユニット140の直下となる位置まで下側Y経路184上を移動する。そのように移動した後のテーブル90の位置が図20に示されている。当該位置において、チップ保持ユニット140が左右方向に移動しつつノズルチップ列18Aを全て搬送し終えると、テーブル90は、ノズルチップ列18Aに隣接する列であるノズルチップ列18Bがチップ保持ユニット140の直下となる位置まで移動する。つまり、ノズルチップ列1列分奥側へ移動する。そして、当該位置において、チップ搬送部38がノズルチップ列18Bを全て搬送する。当該動作を繰り返して、ラック20上のノズルチップ18が全て搬送される。ラック20上のノズルチップ18が全て搬送されたときのテーブル90の位置が図21に示されている。つまり、図20に示すテーブル90の位置から図21に示すテーブル90の位置までがピックアップエリア184aである。
図21に示される通り、ノズルチップ搬送完了時におけるテーブル90の位置は、排出スタッカ62の直下近傍であるため、そのままテーブル90を垂直方向上方へ移動させれば最短移動距離において空のラック20を排出スタッカ62まで搬送し得る。しかし、本実施形態においては、その経路の途中に進入禁止エリア180が存在するため、テーブル90はそのまま上昇することができない。したがって、テーブル90は、一度下側Y経路184上をY軸原点まで手前側へ移動する。そのように移動した後のテーブル90の位置が図22に示されている。チップ保持ユニット140がXレール150にぶら下がる形で設けられている(つまりチップ保持ユニット140がXレール150の下方に突出した形となっている)ため、テーブル90が下側Y経路184を移動している間、テーブル90とチップ保持ユニット140が干渉しないように、Xレール150及びチップ保持ユニット140はできるだけ上方に退避している。
その後、テーブル90は手前側Z経路182を垂直方向上方へ移動し、Z軸原点まで移動する。そのように移動した後のテーブル90の位置が図23に示されている。その後、テーブル90はZ軸原点の高さにおいて上側Y経路186を奥側へ移動するが、上述のように、Xレール150ができるだけ上方に退避している関係上、上側Y経路186中に進入禁止エリア180が干渉してしまっている。そのため、制御部は、進入禁止エリア180を上側Y経路上186から移動させるため、Xレール150を垂直方向下方へ移動させる。それにより、図23に示されるように、進入禁止エリア180が垂直方向下方に移動させられる。
これにより、テーブル90は上側Y経路186を移動可能となるため、図24に示されるように、上側Y経路186を奥側へ移動した後、さらに奥側Z経路188を上方へ移動し、排出スタッカ62に空のラック20を排出する。図25には、テーブル90が上側Y経路186を移動している間におけるテーブル90とXレール150の位置関係を示す正面図である。図25に示される通り、テーブル90が上側Y経路186を移動する場合は、Xレール150の上側を通過することになる。
このように、本実施形態においては、テーブル90の搬送経路上にチップ搬送部38の一部(Xレール150)により定義される進入禁止エリア180が存在するため、テーブル90は進入禁止エリア180を回避するように移動する。また、進入禁止エリア180は、Xレール150を動かすことにより垂直方向に移動可能であるから、テーブル90の位置に応じてその位置を移動させることができる。具体的には、テーブル90が下側Y経路184を移動している場合は、Xレール150はできるだけ上方に配置され、テーブル90が上側Y経路186を移動するに先立って、進入禁止エリア180が上側Y経路186に干渉しないよう、Xレール150は下方に移動させられる。つまり、テーブル90と進入禁止エリア180との連動により両者が干渉するのを回避している。このように、テーブル90が進入禁止エリア180を回避して移動することで、テーブル90の搬送エリアとチップ保持ユニット140の搬送エリアを一部重複させることができるため、ノズルチップ供給装置30がよりコンパクト化される。
制御部は、記憶部に記憶された動作プログラムに示されたシーケンスに従って、上述のようにテーブル90(及びXレール150)を移動させる。上述したスライドロック機構がスタッカユニット16(図8参照)のスライド移動を制限するタイミングは、テーブル90の移動のためのシーケンスに従って決定される。本実施形態では、テーブル90に上側Y経路186を移動させるシーケンスの実行中においてスタッカユニット16のスライド移動が制限される。つまり、スライドロック機構は、テーブル90の位置に応じてスタッカユニット16のスライド移動を制限するともいえる。
≪レーン部≫
図26には、レーン部40の平面図が示されており、図27には、レーン部40の正面図が示されている。また、図28は、レーン部40の平面図であり、レーン部40にノズルチップ18が配置された様子が示されている。なお、図28においては、レーン部40の一部の部材の図示が省略されている。以下、図26〜図28を参照してレーン部40について説明する。
<レーン>
レーン部40は、左右方向に並行して伸びる一対のガイド部材190を有している。一対のガイド部材190が所定の間隔を開けて設けられることで、一対のガイド部材190の間において左右方向に伸びるXレーン192が形成される。Xレーン192にノズルチップ18が好適に入り込み、且つ配置されるように、一対のガイド部材190の間隔は、ノズルチップ18の上端部における径よりも少し短い距離に設定される。これにより、ノズルチップ18の上端部に設けられたフランジ18e(図15参照)が一対のガイド部材190に引っ掛かることで、ノズルチップ18がXレーン192に配置される。Xレーン192にチップ搬送部38により搬送されるノズルチップ18が列状に配置される(図28参照)。Xレーン192に配置された1又は複数のノズルチップ18は、後述のチップ送りユニットによって処理方向前側へ送られる。Xレーン192においては、1又は複数のノズルチップ18は、一定の姿勢において処理方向前側へ送られる。具体的には、ノズルチップ18の開口部が垂直方向上方を向く姿勢において送られる。
上述のように、Xレーン192に配置されたノズルチップ18は、フランジ18eの下面と一対のガイド部材190の上面とが接した状態で処理方向前側へ送られる。したがって、フランジ18eと一対のガイド部材190との間で生じる摩擦力を低減させ、より好適にノズルチップ18を送ることができるよう、一対のガイド部材190の少なくとも上面は摩擦係数を小さくするための処理が施されるのが好ましい。具体的には、一対のガイド部材190を摩擦係数の小さい物質で形成する、あるいは少なくとも上面を摩擦係数低減のための表面処理が施されるのが好ましい。
Xレーン192の処理方向最前部(つまり左端部)がフィッティング位置46となっており、ノズルチップ18はフィッティング位置46において分注装置32のノズル基部54(図3参照)に結合される。
<チップ浮き防止部材>
レーン部40は、Xレーン192に配置された1又は複数のノズルチップ18がXレーン192から一定以上浮くこと(つまり上方へ一定以上移動すること)を防止するチップ浮き防止部材を有している。チップ浮き防止部材により、Xレーン192からノズルチップ18が浮上することを防止し、ひいてはXレーン192からノズルチップ18が脱落することを防止する。
チップ浮き防止部材はXレーン192の垂直方向上方に設けられる。チップ浮き防止部材は、その下端がXレーン192の垂直方向上方であって、Xレーン192の上端(つまり一対のガイド部材190の上側面)からわずかな距離に位置するように設けられる。
本実施形態では、チップ浮き防止部材として上方配置部材194が設けられている。上方配置部材194は、垂直面及び水平面を有し、垂直断面逆L字状であって左右方向に伸長する部材である。そして、上方配置部材194は、その垂直面の下端がXレーン192の直上に位置するように配置されている。
<チップセンサ>
レーン部40は、Xレーン192に配置されているノズルチップ18の本数を検出するためのチップセンサを有している。本実施形態においては、2つのチップセンサ196a及び196bが設けられている。具体的には、チップセンサ196aは、Xレーン192の処理方向最前部であるフィッティング位置46から数えて9本目のノズルチップ18の配置位置にノズルチップ18が配置されているか否かを検出する。ノズルチップ18は、後述のチップ送りユニットにより常に処理方向前側へ詰めて送られるために、チップセンサ196aがノズルチップの存在を検出すれば、Xレーン192に9本のノズルチップ18が詰めて配置されていることが把握できる。同様に、チップセンサ196bは、フィッティング位置46から数えて16本目のノズルチップ18の配置位置にノズルチップ18が配置されているか否かを検出する。
<チップリムーバ>
レーン部40は、チップ保持ユニット140によりXレーン192の直上まで搬送されたノズルチップ18を、チップ保持ユニット140から取り外すためのチップリムーバを有している。チップリムーバにより取り外されたチップ保持ユニット140は、Xレーン192内のチップ受入位置としての挿入位置198に配置される。
本実施形態においては、このようなチップリムーバとして、Xレーン192の処理方向後側の直上、具体的には挿入位置198の直上に、U字状の切り欠き部を有する板金200が設けられている。板金200は平板状であり、略水平に設けられている。板金200のU字状切り欠き部にチップ保持ユニット140と結合したノズルチップ18を下側から引っ掛けた状態、つまり、ノズルチップ18(フランジ18e)の上面18bの外周側露出部分(図15参照)と板金200の下面が当接した状態において、チップ保持ユニット140が垂直方向上方に移動することによってチップ保持ユニット140からノズルチップ18が取り外されて落下する。その結果、ノズルチップ18は、その開口部が垂直方向上方を向いた状態において挿入位置198に配置される。
<チップ送りユニット>
レーン部40は、Xレーン192に配置された1又は複数のノズルチップ18をフィッティング位置46側へ送るためのチップ送りユニットを有している。図29に、本実施形態におけるチップ送りユニット210の斜視図が示されている。
チップ送りユニット210は、分析システム10のフレームなど対して固定され、垂直方向に立設されるベース212、ベース212に取り付けられるX軸可動体214、及びノズルチップ18に接触してそれを押すための部材である押し部材216を含んで構成されている。
ベース212は、左右方向に伸びる平板状部材である。ベース212の手前側面には、左右方向に伸びるXレール218及び左右方向に伸びるXベルト220が設けられている。また、その奥側面には、Xベルト220を駆動させるためのモータ222が設けられている。モータ222は制御部の指示に従って駆動する。さらに、Xレール218の右端近傍に光軸センサ224が取り付けられている。光軸センサ224は、X軸可動体214の位置のX軸原点を識別するためのセンサである。
X軸可動体214は、Xレール218と係合するXレール係合部(不図示)、Xベルト220と係合するベルト係合部(不図示)、及び押し部材216の姿勢を検出する光軸センサ226を含んで構成されている。光軸センサ226は、2組の発光部及び受光部からなる。
押し部材216は、通常動作状態において垂直方向に伸びる略直方体形状の部材であり、軸228を中心にXZ平面において回動可能なように、X軸可動体214に取り付けられている。詳しくは、押し部材216が垂直方向に伸びた起立姿勢から、その上端部が右側へ倒れる方向に回動可能となっている。
押し部材216の下端部とX軸可動体214との間にはコイルバネ230が設けられている。コイルバネ230は、押し部材216の起立姿勢を維持するように押し部材216に対して付勢力を作用させる。つまり、コイルバネ230は押し部材216の下端部を右側方向へ付勢している。
押し部材216の上端部は、奥行き長さが他の部分よりも小さくなっており、当該上端部がXレーン192(図28参照)に下方から挿入される。
また、押し部材216の左側面(つまり処理方向前側面)には、ノズルチップ18と接触するチップ接触部232が設けられている。チップ接触部232は、処理方向前側及び手前側を向く傾斜面232a、及び処理方向前側及び奥側を向く傾斜面232bを有している。つまり、水平断面が処理方向前側に開口したV字形状となっている。
さらに、押し部材216には、押し部材216の回動運動に連動して運動するドグ234が取り付けられている。
以下、チップ送りユニット210によるノズルチップ18の送り動作について説明する。まず、初期状態において、X軸可動体214は、X軸の原点位置に配置される。この状態においては押し部材216は、挿入位置198(図28参照)よりも右側、つまり処理方向後側にある。
その状態において、挿入位置198にノズルチップ18が配置されると、制御部はモータ222を駆動させ、押し部材216を左側方向へ移動させる。すると、押し部材216とノズルチップ18が当接する。押し部材216はノズルチップ18と3点において接触する。具体的には、押し部材216の左側面上端がノズルチップ18のフランジ18e(図15参照)の側面に接触し、傾斜面232a及び232bが円錐形状のノズルチップ18の側部に接触する。このような接触状態において押し部材216が左側(処理方向前側)へ移動することで、ノズルチップ18が処理方向前側へ送られる。送り状態において、押し部材216は起立姿勢を保っている。なお、チップ送りユニット210は、1つのノズルチップ18のみならず、複数のノズルチップ18をまとめて送ることも可能である。
ノズルチップ18がフィッティング位置46まで送られると、あるいは複数のノズルチップ18を送っている場合はその先頭(つまり最も処理方向前側に位置する)ノズルチップ18がフィッティング位置46まで送られると、光軸センサ226によりそれが検出される。
図30に、先頭のノズルチップ18がフィッティング位置46まで送られたときの押し部材216の様子が示されている。先頭のノズルチップ18がフィッティング位置46に到達すると、送られた複数のノズルチップ18はそれ以上処理方向前側へ送られることができないから、押し部材216はXベルト220によりその下端側(軸228よりも下側)が左側へ引っ張られる一方、その上端側(軸228よりも上側)においてノズルチップ18から右側へ作用する反発力を受けることになる。それにより、押し部材216が図30において時計回り方向に回転する。それに伴い、押し部材216に取り付けられたドグ234も時計回り方向に回転し、通常状態においてドグ234により遮られていた光軸センサ226の発光部226aからの光が対応する受光部に受光される。それにより、ノズルチップ18がフィッティング位置46まで送られたこと、あるいは複数のノズルチップ18を送っている場合はその先頭のノズルチップ18がフィッティング位置46まで送られたことを検出する。
その後、次のノズルチップ18が挿入位置198へ配置される前に、押し部材216は再度X軸原点まで移動する。以後、上記処理を繰り返すことによってノズルチップ18が次々と処理方向前側へ送られる。
光軸センサ226は、さらに、押し部材216のジャミングを検出することも可能である。図31に、ジャミング状態の押し部材216の様子が示されている。押し部材216が、何らかの原因により、その上端部が強く右側へ押し込まれるなどして、所定角度以上
図31における時計方向に回転すると、ドグ234が正常位置から大きく左側へ移動し、それにより、光軸センサ226の発光部226bからの光を遮る。発光部226bからの光がそれに対応する受光部に受光されなくなったことをもって、制御部は、押し部材216においてジャミングが発生したと判断し、チップ送りユニット210の動作(つまりモータ222の駆動)を停止させる。
フィッティング位置46まで送られたノズルチップ18は、そこで分注装置32のノズル基部54(図3参照)に結合されて、分注処理において使用される。
≪まとめ≫
以上説明した通り、本実施形態に係るノズルチップ供給装置30によれば、未使用の複数のノズルチップ18はラック20に収容され、且つ、複数のラック20が積層された状態でラック保持部34に保持されるから、供給待ちの複数のノズルチップ18を配置するための面積を低減させることができる。具体的には、ラック20ひとつ分の設置面積で複数のラック20を保持することができる。
また、供給側積層体42から選択された1つのラック20が単離されることで、当該ラック20の上方空間が開放される。これにより、チップ搬送部38がラック20からノズルチップ18を取出し可能となる。
また、供給待ちの複数のノズルチップ18は、ラック20において、開口部が上方を向いた状態で整列配置されているから、チップ搬送部38は、ラック20から各ノズルチップ18を好適に搬送することができる。さらに、レーン部40においては、複数のノズルチップ18が整列(再配列)されて一定の姿勢においてフィッティング位置46まで送られるから、分注装置32のノズル基部54は、各ノズルチップ18と好適に結合することができる。これにより、ノズルチップ18の供給エラー率が低減される。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 分析システム、12 分析装置、14 入力表示装置、16 スタッカユニット、18 ノズルチップ、18A ノズルチップ列、18B ノズルチップ列、18a 開口部、18b 上面、18c 内壁、18d 環状溝、18e フランジ、20 ラック、22 空間、24 カバー、26 垂直壁、30 ノズルチップ供給装置、32 分注装置、34 ラック保持部、36 ラック搬送部、38 チップ搬送部、40 レーン部、42 供給側積層体、44 排出側積層体、46 フィッティング位置、48 ベース、50 支柱、52 回動部、54 ノズル基部、60 供給スタッカ、60a 手前側壁、60b 奥側壁、62 排出スタッカ、64 スタッカベース、66 ハンドル、68 支持部材、68a 腕部、68b 爪部、68c 上側面、68d 傾斜面、70 ヒンジ、70a ヒンジ軸、72 支持部材、72a 腕部、72b 爪部、72c 上側面、72d 傾斜面、74 ヒンジ、74a ヒンジ軸、76 レール係合部、78 突出片、78a 傾斜面、80 ベース板、82 スタッカレール、84 ロックソレノイド、84a シャフト、90 テーブル、92 台座、92a 上側面、92b 傾斜面、92c 側面、94 コロ、96 位置決めユニット、96a 傾斜面、96b コロ、96c 回動部材、96d コイルバネ、96e 軸、98 ドグ、100 ベルト係合部、102 ベース板、104 Zレール、106 貫通穴、108 送りネジ、110 モータ、112 Z軸可動体、114 ネジ穴、116 Yレール、118 Yベルト、120 モータ、122 光軸センサ、124 回転ハンドル、126 補助ベルト、128 反射型センサ、140 チップ保持ユニット、142 支柱、144 Zレール、146 モータ、148 Z軸可動体、150 Xレール、152 Xベルト、154 モータ、156 光軸センサ、158 上部ユニット、160 挿入体、162 光軸センサ、170 挿入部、170a 先端部、170b 円筒部、170c 環状突起、170d 縦スリット、172 根元部、172a 下面、174 コイルバネ、176 ドグ、180 進入禁止エリア、182 手前側Z経路、184 下側Y経路、184a ピックアップエリア、186 上側Y経路、188 奥側Z経路、190 ガイド部材、192 Xレーン、194 上方配置部材、196a チップセンサ、196b チップセンサ、198 挿入位置、200 板金、210 チップ送りユニット、212 ベース、214 X軸可動体、216 押し部材、218 Xレール、220 Xベルト、222 モータ、224 光軸センサ、226 光軸センサ、226a 発光部、226b 発光部、228 軸、230 コイルバネ、232 チップ接触部、232a 傾斜面、232b 傾斜面、234 ドグ。

Claims (12)

  1. 未使用の複数のノズルチップを収容した複数のラックからなる第1積層体を保持する積層体保持機構と、
    チップ受入位置からチップ取出位置まで複数のノズルチップを整列状態にしつつ案内するレーン機構と、
    前記第1積層体から選択されたラックに保持された複数のノズルチップを当該ラックから前記チップ受入位置まで順次搬送するチップ搬送機構と、
    を備えるノズルチップ供給装置。
  2. 前記積層体保持機構は、
    前記第1積層体を保持する第1スタッカと、
    ノズルチップ取り出し後に空となった複数のラックからなる第2積層体を保持する第2スタッカと、
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載のノズルチップ供給装置。
  3. 前記積層体保持機構は、
    装置奥側の稼働位置と装置手前側の引出位置との間で、前記第1スタッカ及び前記第2スタッカを含むスタッカユニットを移動させる引出機構をさらに含み、
    前記スタッカユニットが前記引出位置にあるときに、前記第1スタッカに対する前記第1積層体の投入、及び、前記第2スタッカからの前記第2積層体の取り出しが行われる、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のノズルチップ供給装置。
  4. 前記積層体保持機構は、
    前記稼働位置から前記引出位置への前記スタッカユニットの移動を制限するロック機構、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のノズルチップ供給装置。
  5. 前記ノズルチップ供給装置は、
    前記稼働位置にある前記スタッカユニットを収容する第1収容室と、
    前記第1収容室に隣接し、内部機構を収容する第2収容室と、
    前記第1収容室と前記第2収容室との間に設けられる垂直板としての仕切板と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項3又は4に記載のノズルチップ供給装置。
  6. 前記ノズルチップ供給装置は、
    前記第1積層体から選択されたラックを搬送するラック搬送機構を含み、
    前記チップ搬送機構は、前記ラック搬送機構に保持されたラック上の前記複数のノズルチップを前記チップ受入位置まで順次搬送する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のノズルチップ供給装置。
  7. 前記積層体保持機構は、閉状態において前記第1積層体を下方から支持し、開状態において前記第1積層体において最も下に位置するラックの下方への移動を許容する開閉可能なラック支持機構を含み、
    前記ラック搬送機構は、
    前記ラックを載置するラックテーブルと、
    前記ラックテーブルを水平方向及び垂直方向に搬送するラックテーブル搬送機構と、
    前記ラックテーブルの垂直方向上方への移動に伴って前記ラック支持機構を開状態に遷移させる開放機構と、を含む、
    ことを特徴とする、請求項6に記載のノズルチップ供給装置。
  8. 前記ラック搬送機構は、前記ラックテーブルの特定の隅である基準位置に向けて前記ラックを水平方向に押し付けることで、前記ラックテーブルに載置された前記ラックの位置を決定する位置決め機構、
    を含むことを特徴とする、請求項7に記載のノズルチップ供給装置。
  9. 前記チップ搬送機構は、
    前記ラック搬送機構に保持された前記ラック上の対象ノズルチップの開口部内に差し込まれて前記ノズルチップと結合することで、前記ノズルチップを保持するチップ保持部と、
    前記チップ保持部を水平方向及び垂直方向に搬送するチップ保持部搬送機構と、
    を含むことを特徴とする、請求項6に記載のノズルチップ供給装置。
  10. 前記レーン機構は、前記チップ受入位置の上方に設けられたチップリムーバを含み、
    前記チップ保持部に保持された前記ノズルチップの上面が前記チップリムーバの下面に当接した状態において、前記チップ保持部を垂直方向上方に搬送することにより前記ノズルチップが前記チップ保持部から取り外されて前記チップ受入位置に配置される、
    ことを特徴とする、請求項9に記載のノズルチップ供給装置。
  11. 前記レーン機構は、
    前記チップ受入位置と前記チップ取出位置との間において、前記複数のノズルチップを列状に配置するためのノズルチップレーンと、
    前記ノズルチップレーンの少なくとも一部の上方に配置され、前記ノズルチップレーンからの前記ノズルチップの浮上を防止する浮上防止部材と、
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載のノズルチップ供給装置。
  12. 前記レーン機構は、
    前記ノズルチップレーンに配置された1又は複数のノズルチップをその後側から押すことで、前記1又は複数のノズルチップを前記チップ受入位置から前記チップ取出位置まで送るチップ送り機構を含む、
    ことを特徴とする、請求項11に記載のノズルチップ供給装置。
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