JP2017039862A - 粉末洗濯前処理剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
一般に便汚れは60質量%の水分から構成されていている事が非特許文献1により報告されている。そのため便汚れに含まれる色素は繊維内部までしみ込みやすく、普段の洗濯では落としにくい汚れとなっていた。
また特許文献2には、(a)ベントナイト、(b)過炭酸ナトリウム30〜80質量%、及び(c)界面活性剤を含有し、(a)/(c)の質量比が200〜1である、洗浄剤組成物が開示されている。
また、特許文献3には、漂白剤粒子、平均粒径700〜1500μm、嵩密度500〜800kg/m3の漂白活性化剤粒子、及び平均粒径350〜500μm、嵩密度700〜850kg/m3の洗剤粒子を含有し、洗剤粒子及び漂白活性化剤粒子のロート流動性と、洗剤粒子及び漂白活性化剤粒子の嵩密度とが所定の関係を満たす漂白洗剤組成物が開示されている。
また特許文献4には、(a)酸素系過酸化物、(b)特定の有機過酸前駆体を含有し、かつ、(c)前記有機過酸前駆体の類縁化合物の含有量が0.01重量%以上0.5重量%未満である漂白性組成物が開示されている。
本発明は、衣類を洗濯する前段階で使用することで、衣類に付着した便汚れが洗濯により除去されやすくなる粉末洗濯前処理剤組成物を提供する。
<(a)成分:過炭酸ナトリウム>
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(a)成分として、有効酸素濃度が9〜13%の過炭酸ナトリウムを含有する。本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、過炭酸ナトリウムの添加により、優れた洗浄効果及び移染防止効果を発揮し得る。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(b)成分として漂白活性化剤、特に疎水性漂白活性化剤を含有することが好適である。漂白活性化剤とは、無機過酸化物と反応することで有機過酸を生成する化合物を意味する。漂白活性化剤としては、例えば、下記一般式(b1)で表されるエステル結合を有する化合物が挙げられる。
R−C(=O)−LG (b1)
[式中、Rは、炭素数8〜14の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、アリール基、又はアルキル基置換アリール基であり、好ましくは炭素数10〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。LGは脱離基である。]
脱離基LGとしては、例えば、
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(c)成分として界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。
これらの中でも炭素数10以上20以下の直鎖アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、エチレンオキサイド平均付加モル数が0.5以上4以下で、かつアルキル鎖の炭素数が8以上22以下のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、及びアルキル鎖の炭素数が8以上22以下のアルキル硫酸塩から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤が好ましく、この内、アルキル鎖の炭素数が12以上18以下のアルキル硫酸塩がより好ましい。
これらの中でもアルキル基の炭素数が8以上22以下のポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、詳しくは後述する。
R1c−O[(EO)x/(PO)y]−H (c1)
〔式中、R1cは炭素数8以上、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、22以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のアルキル基、好ましくは直鎖のアルキル基を示す。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示す。xは平均付加モル数であり0以上20以下の数、yは平均付加モル数であり0以上20以下の数を示し、x及びyの両者が同時に0の場合を除く。〕
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(d)成分として、炭酸ナトリウム含有する。炭酸ナトリウムとしては、ライト灰、デンス灰等が挙げられる。炭酸ナトリウムとしては、平均粒径300±200μm、更に300±100μmのデンス灰が好ましい。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、便由来の染みを除去する上で、(d)成分を1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、そして、60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下含有する。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(e)成分として、アクリル酸系重合体を含有する。アクリル酸系重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩から選ばれる一種以上の単量体〔以下、アクリル酸系単量体という〕に由来する単量体構成単位を有する重合体が挙げられ、前記アクリル酸系単量体の単独重合体又は前記アクリル酸系単量体を単量体構成単位として含む共重合体を挙げることができる。
前記アクリル酸系単量体の単独重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸及びその塩から選ばれる単量体の単独重合体を挙げることができる。
前記アクリル酸系単量体の共重合体としてはアクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種と、これら化合物と共重合可能な不飽和結合を有する化合物、とくにはビニル系単量体又はアリル系単量体との共重合体を挙げることができる。共重合体はアクリル酸もしくはメタクリル酸に由来する単量体構成単位が共重合体を形成している全単量体構成単位中、30モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上を占めるものが挙げられる。
これら単独重合体及び共重合体において、塩はアルカリ金属、アルカリ土類金属及びアミンから選ばれる陽イオンとの塩が好ましい。すなわち、塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩が挙げられ、ナトリウム塩又はカリウム塩が好ましい。なお塩構造の単量体構成単位の割合は一部乃至全部であってもよく、当該重合体の中和度によって変更することができる。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、漂白活性化剤前駆体からの漂白活性化剤の生成効率を高める観点から、(b)/(e)の質量比が、好ましくは0.1以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2以上、そして、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは10以下である。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(a)成分〜(e)成分以外に、以下のような成分を含有することができる。
〔(f)成分:ベントナイト〕
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(f)成分として、ベントナイトを含有することが好ましい。ベントナイトは(e)成分のアクリル酸系重合体と併用することで、さらなる洗浄率の向上に寄与する。ベントナイトは、50〜100meq/100gのイオン交換能力を有するものが好ましい。ベントナイトとしては、(f1)アルカリ金属又はアルカリ土類金属モンモリロナイト、サポナイト又はヘクトライトからなる群から選択されるモンモリロン石群鉱物粘土(smectitic clay)、(f2)イライト、(f3)アタパルジャイト(attapulgite)、及び(f4)カオリナイトから選ばれる1種以上が好ましい。
ベントナイトは粒状化したものを用いることが好ましく、例えば、特開2008−189719号公報の粘土鉱物の造粒物を参照することができる。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物が(f)成分のベントナイトを含有する場合、より優れた洗浄力を得る上で、組成物中の(e)成分のアクリル酸系重合体の含有量は、酸構造に換算して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(g)成分として酵素を含有し得る。酵素として好ましくは、蛋白分解酵素(プロテアーゼ)、脂質分解酵素(リパーゼ)、セルロース分解酵素(セルラーゼ)、デンプン分解酵素(アミラーゼ)、及びペクチン分解酵素(ペクチナーゼ)から選ばれる1種以上が挙げられる。酵素の種類、起源、純度には特に制限はない。
蛋白質分解酵素としては、例えば工業技術院生命工学技術研究所にバチルス エスピー(Bacillussp.)KSM−KP43(FERM BP-6532)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP1790(FERM BP-6533)、バチルスエスピー(Bacillus sp.)KSM−KP9860(FERMBP-6534)として寄託された微生物、及びその変異株、更には当該酵素をコードする遺伝子を有する形質転換体から生産されるプロテアーゼ等を挙げることができ、特にバチルスエスピーKSM−KP43及びその変異株が優れている。その他にもノボザイムズ社のAlcalase、 Esperase、Savinase、Everlase、Liquanase、Polarzyme(以上、ノボザイムズ社の登録商標)、ジェネンコア社のPurafect、Effectenz(以上、ジェネンコア社の登録商標)等が挙げられる。特に、本発明の粉末洗濯前処理剤組成物中の保存安定性や洗浄性の観点からノボザイムズ社のサビナーゼやエバーラーゼが好ましい。
脂質分解酵素は特に限定されないが、例えばノボザイムズ社製のLipex、Lipolase(以上、ノボザイムズ社の登録商標)が挙げられる。
セルロース分解酵素は、細菌セルラーゼと真菌セルラーゼを包含する。セルロース分解酵素としては、例えば、特開平63−264699号公報4頁右上欄13行目〜5頁右下欄12行目に記載のものを使用することができ、生産菌株として、特に好アルカリ性微生物バチルス・エスピー(Bacillus sp.) KSM−635(FERM BP−1485)又はその変異株から得られるアルカリセルラーゼを使用することが好ましい。また、特開平8−53699号公報段落〔0015〕に記載のセルラーゼを使用することもできる。より具体的には、花王株式会社製のKAC500(登録商標)、ノボザイムズ社製のCelluclean、Carezyme(登録商標)等の酵素造粒物を挙げることができる。
デンプン分解酵素も特に限定されないが、例えばノボザイムズ社製のDuramyl、Stainzyme、Stainzyme Plus、Termamyl、Termamyl Ultra(以上、ノボザイムズ社の登録商標)、Powerase(ジェネンコア社の登録商標)が挙げられる。
ペクチン分解酵素も特に限定されないが、例えばノボザイム社製のXPect(登録商標)が挙げられる。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物には、(a)成分の過炭酸ナトリウムの安定性をはかる目的で、(h)成分として、金属イオン封鎖剤を配合することができる。
金属イオン封鎖剤としては、(1)フィチン酸等のリン酸系化合物又はその塩類、(2)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸及びその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸又はその塩類、(3)2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はその塩類、(4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸又はその塩類、特にはメチルグリシン三酢酸四ナトリウム塩(5)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミノポリ酢酸又はその塩類、(6)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、カルボキメチル酒石酸等の有機酸又はその塩類、(7)アミノポリ(メチレンホスホン酸)若しくはポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)又はそれらの塩類等が挙げられる。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(h)成分を、無機過酸化物の安定性をはかる目的で、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは15質量%以下含有する。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物には、(i)成分として、蛍光増白剤を含有することが好ましい。
(i)成分の蛍光増白剤としては、スルホン酸基又はその塩を有する蛍光増白剤が好ましく、ビフェニル型蛍光増白剤及び/又はスチルベン型蛍光増白剤がより好ましい。
ビフェニル型蛍光増白剤としては、4,4'−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジアルカリ金属塩(好ましくはナトリウム)、4,4'−ビス(2−スルホ−4クロロスチリル)ビフェニルジアルカリ金属塩(好ましくはナトリウム)等が挙げられるが、特に4,4'−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウムが増白効果の点で好ましい。
スチルベン型蛍光増白剤としては、4,4'−ビス(4−アニリノ−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−2、2'−ジスルホン酸ジナトリウム又は、4,4'−ビス(4−トルイジノ−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム等が挙げられる。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、(i)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、そして、好ましくは0.35質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下含有する。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物には、粉末の衣類用洗剤や漂白剤に用いることが知られている化合物を、(a)成分の過炭酸ナトリウム等の分解性物質への影響を与えない限り配合することができる。
そのような任意成分としては、ゼオライト、粒子着色のための染料、(d)成分の炭酸ナトリウム以外のケイ酸ナトリウム等のアルカリ剤、漂白活性化剤を造粒物として用いる場合のバインダーとしてのポリエチレングリコール等の非イオン性重合体、造粒物を安定に保つためのクエン酸、フマル酸、コハク酸及び脂肪酸等の前記金属イオン封鎖剤として挙げた以外の有機酸、粉末の本洗濯前処理剤組成物に添加して洗濯物を賦香するための香料組成物、香料組成物を内包するマイクロカプセル化香料、アルコール系香料とケイ酸とのケイ酸エステル化合物、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムの中性の水溶性無機塩等を挙げることができる。硫酸ナトリウムは増量剤として使用することができる。ただし、ゼオライトの含有量は、(a)成分の分解を抑制する観点で、本発明では、組成物中、10質量%以下、5質量%以下に制限することが好ましい。
本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、粉末である。ここで粉末は、粒状、顆粒状を含む。
粉末の組成物は、粉末成分のみを混合して得ることもできるし、粉末成分と液状成分とを混合して得ることもできる。
例えば(a)成分の過炭酸ナトリウム粒子は、過炭酸ナトリウムの粉末を水や過酸化水素などで造粒したものや、過炭酸ナトリウムの表面を2号ケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩、ホウ酸、ホウ砂、メタホウ酸ナトリウム又は過ホウ酸ナトリウム等ホウ素化合物、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩、(c)成分の非イオン界面活性剤、(e)成分のアクリル酸系重合体、又はポリエチレングリコール等の非イオン性重合体等を用いて被覆したものが挙げられる。後者は、吸湿等による過酸率の低下を妨げ保存安定性高めることができる。
(b)成分の漂白活性化剤は、(b)成分を含む粒子として配合することが好ましい。(b)成分を含む粒子は、金属イオン封鎖剤の酸性化合物や酸剤等を含むことでより安定化する。漂白活性化剤粒子については、安定性に優れ低温の水に対する溶解に優れる技術が例えば特開2007−332346号公報に詳しく記載されている。
(c)成分の界面活性剤は、配合成分の粒子の造粒時に添加してもよく、粉末形態で組成物の配合成分である粒子全体に添加して混合せしめてもよい。非イオン界面活性剤の場合は、液状で、粒子混合物に添加することで、全体の粒子に添加することができる。
(e)アクリル酸系重合体は、通常、水溶液として添加するが、(g)成分のデンス灰等の炭酸ナトリウム粒子に噴霧し表面に付着させてから、混合することが好ましい。或いはアクリル酸系重合体を含有する粒子も市販されており、配合の際はこれら粒子を配合してもよい。
本発明では(f)成分のベントナイト粒子、(g)成分の酵素粒子及びデンス灰等の炭酸ナトリウムは市販の粒子を用いることができる。それら粒子は保存安定性に優れ、低温の水への溶解性に優れた粒子として設計されている。また当該成分の粉体を水やアルキル硫酸エステルや非イオン界面活性剤や非イオン性重合体等のバインダー成分を用いて造粒することもできる。この際に溶解性を高めるために界面活性剤を添加する場合もあり、また核に塩化ナトリウム粒子を用いてその表面に当該成分を付着させて造粒する方法も知られている。
(i)成分の蛍光染料もまた粉末又は水溶液として組成物の混合粒子に添加して配合してもよい。
まずデンス灰である炭酸ナトリウムと粉末の蛍光増白剤をナウターミキサーに仕込み、撹拌混合後、粉温が50℃以上になるまで昇温する。昇温を確認した後、ポリアクリル酸ナトリウム水溶液等の(e)成分の水溶液を添加し、更に混合する。その後、別途粒状化したベントナイト粒子を添加、粉体温度を低下させた後、混合しながら香料を添加する。均一に混合できた後、更に別途調製した過炭酸ナトリウム粒子、漂白活性化剤粒子、及び酵素粒子を順次添加し、温度が高まらないように注意しながら40℃以下で当該粒子を撹拌混合して本発明の粉末洗濯前処理剤組成物を得る。
本発明の本発明の粉末洗濯前処理剤組成物は、洗濯前処理に用いられる。本発明により、本発明の粉末洗濯前処理剤組成物を用いた洗濯前処理方法が提供される。本発明の洗濯前処理方法としては、以下の工程1を有する方法が挙げられる。
工程1:本発明の粉末洗濯前処理剤組成物及び水を含有する処理液に、大便で汚れた衣類を浸漬する工程
工程1の浸漬中、任意に撹拌してもよい。
工程1で浸漬後、衣類を取出し、余分な処理液を絞るなどして除去して、洗濯に供する。また、処理液中に放出された汚れの程度又は衛生上の観点から、必要に応じて、浸漬後の衣類を水で濯ぐことができる。濯ぎは、好ましくは1回以上、より好ましくは1回以上3回以下行う。
下記成分を用いて、表1に示す組成の粉末洗濯前処理剤組成物を調製し、下記方法にて洗浄性能を評価した。
特開2011−136900号公報の実施例1に従い被覆過炭酸ナトリウムを製造しそれを用いて過炭酸ナトリウム粒子を調製した。具体的には、平均粒径1000μm、有効酸素濃度12.7%の過炭酸ナトリウム83質量%(最終粒子中の割合)に対して、メタホウ酸ソーダ4水塩6質量%(最終粒子中の割合)、及び1号ケイ酸ソーダ1質量%(最終粒子中の割合)の割合で過炭酸ナトリウムを被覆し、乾燥した後、発泡化処理を行うことで被覆過炭酸ナトリウムを得た。これに、10質量%(最終粒子中の割合)のデンス灰を添加して混合することで、過炭酸ナトリウムを83質量%含有する過炭酸ナトリウム粒子を得た。
非イオン界面活性剤としてポリオキシアルキレンラウリルエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数が8、オキシプロピレン基の平均付加モル数が2の割合のランダム付加物、花王(株)製:エマルゲンKS108S95)0.33kgとグリセリン(花王(株)製:日本薬局方)0.13kgとの予備混合物、漂白活性化剤としてドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム9.49kg、陰イオン界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム(花王(株)製:E-10P)1.50kg、コハク酸(川崎化成工業(株)製)0.26kgを混合機(ホソカワミクロン(株)製:ナウターミキサーNX-S型)に仕込み、ジャケット温度80℃、自転回転数121rpm、公転回転数5.5rpmで混合・昇温し、粉体の温度が60℃になった時点で予め70℃で溶融したポリエチレングリコール(花王(株)製:K-PEG6000LA)1.3kgを加え、更に25分混合を行った後に混合物を抜き出した。次に、得られた混合物を押出し造粒機(不二パウダル製:ペレッターダブルEXD-60)により孔径700μmのスクリーンを通して押出して圧密化した。得られた押出し物を冷却した後、整粒機(不二パウダル製:フラッシュミルFL200)にて解砕し、分級によって粒径350μm以下の粒子と粒径1410μmを越える粒子を取り除くことで、粒径を350〜1410μmに調整し、漂白活性化剤を73質量%含有する漂白活性化剤粒子を得た。
(3−1)界面活性剤として配合した分(表中、「界面活性剤別配合分」として示した)
・エチレンオキシ基の平均付加モル数が6モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社製、エマルゲン108)を用いた。
(3−2)漂白活性化剤粒子の成分として配合した分
・ポリオキシアルキレンラウリルエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数が8、オキシプロピレン基の平均付加モル数が2の割合のランダム付加物、花王(株)製:エマルゲンKS108S95)
・ラウリル硫酸ナトリウム(花王(株)製:E-10P)
表中、「界面活性剤総量」は、界面活性剤として配合した分と漂白活性化剤粒子の成分として配合した分の合計である。
(4−1)炭酸ナトリウムとして配合した分(表中、「炭酸ナトリウム別配合分」として示した)
株式会社トクヤマ社のデンス灰を用いた。見掛け比重1.1〜1.3g/cm3、粒径125μm以下が3質量%以下、且つ粒径1.0mm以上が3質量%以下のもの。
(4−2)過炭酸ナトリウム粒子の成分として配合した分
表中、「炭酸ナトリウム総量」は、炭酸ナトリウムとして配合した分と過炭酸ナトリウム粒子の成分として配合した分の合計である。
ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(花王株式会社製、重量平均分子量1万)を用いた。表1中の質量%は、有効分の酸構造換算の質量%である。
クラリアントプロデュクテ(ドイッチュラント)ゲーエムベーハー〔Clariant Produkte (Deutschland) GmbH〕の LaundrosilDGA (登録商標)を用いた。
ノボザイム(Novozymes)社のプロテアーゼ粒子(Savinase8.0T[サビナーゼ8.0T]、酵素タンパク含有率4%)を用いた。表1中の質量%は、プロテアーゼ粒子としての質量%である。
BASF社のビフェニル型蛍光増白剤(チノパールCBS−X)を用いた。
以下、表1に示された実施例3の粉末洗濯前処理剤組成物の製造例を示す。これに従ってその他の実施例及び比較例も同様にして製造した。
152.88質量部の炭酸ナトリウム(別配合分)と1.12質量部の蛍光増白剤を、容量5m3のナウターミキサーに仕込み、自転回転数85.7rpm、公転回転数2.1rpmにて5分間混合後、粉温が50℃以上になるまで昇温した。昇温を確認した後、7.3質量部のポリアクリル酸ナトリウムの水溶液(ポリアクリル酸ナトリウムの酸換算で5.6質量部)を5分間かけて添加し、更に5分間混合した。その後、56質量部のベントナイト粒子を添加、粉温が40℃以下になるまで冷却し、粉温が40℃を下回るのを確認した後、28重量部の界面活性剤(別配合分)、280質量部の過炭酸ナトリウム粒子、33.6質量部の漂白活性化剤粒子、及び2.8質量部の酵素(プロテアーゼ粒子)を順次添加し、20分間の混合を実施した。
これにより、見掛け密度が800g/L、平均粒子径が450μmの粉末洗濯前処理剤組成物を得た。なお、ここでいう見掛け密度は、日本工業規格JIS K3362 8.2記載の見掛け密度の測定法で測定した。また平均粒子径は、日本工業規格JIS K0069(1992)記載の乾式篩分け法による粒度分布を基に、50%粒径の値を用いた。
200mLビーカーに、85.9gのイオン交換水と7.3gのドライイースト(日清フーズ株式会社製)を入れ、回転翼(3枚羽、羽長10mm)を用いて300rpmで撹拌した。ドライイーストが均一に分散した後、2.4gの味噌(かねこみそ株式会社、米みそ)を投入し、5分間撹拌した。更に0.5gのサイリウムハスク(井藤漢方製薬株式会社、商品名オオバコダイエット)を投入し、600rpmで10分間撹拌した後、3.9gのオレイン酸(和光純薬工業株式会社、試薬一級)を添加した。この混合液45mLに対し、5mLのビリルビン(和光純薬工業株式会社)−ジメチルスルホキシド(SIGMA-ALDRICH、試薬特級)溶液(ビリルビン12mg/ジメチルスルホキシド1mL)を添加し、よく混合した後、50mm四方の布帛に0.5mLを塗布し、室温にて一晩乾燥させて、モデル便汚染布を得た。
200mLのガラスビーカーに0.2Lの4゜DH硬水(Ca/Mg=8/2)と1gの粉末洗濯前処理剤組成物を投入し、マグネチックスターラーと直径8mm×長さ20mmの撹拌子を用いて200rpmで5分間撹拌することで溶解し、処理液を調製した。これにモデル便汚染布を4枚投入し、30分間のつけおきを行った。つけ置き開始の時点で、処理液の温度は25℃であった。また、処理液の量(L)/モデル便汚染布の質量(kg)の比は、50であった。
その後、Terg-O-tometr(株式会社上島製作所製)のステンレスビーカーに準備した市販の液体洗浄剤[液体ビック(無蛍光、花王プロフェッショナル・サービス株式会社製)]の標準濃度溶液(0.67g/L、25℃)1Lに、つけ置き浴から取り出し、水分を絞ったモデル便汚染布を投入し、Terg-O-tometrにて85rpmで10分間洗浄した。
その後、水道水による流水濯ぎを約1分間行い、二層式洗濯機で脱水した後、アイロンプレス(180℃、30秒)で乾燥した。
洗浄前後の汚染布の反射率及び原布(汚染前の布)の反射率を、Spectro Color Meter SE2000 (日本電色工業株式会社製)を用いてλ=460nmにて測定し、下式により洗浄率を算出した。
洗浄率(%)=[(Rb−Ra)/(Ro−Ra)]×100
Ra:洗浄前の反射率
Rb:洗浄後の反射率
Ro:原布(汚染前の布)の反射率
Claims (6)
- (a)有効酸素濃度が9〜13%の過炭酸ナトリウム20質量%以上70質量%以下、(b)漂白活性化剤0.1質量%以上20質量%以下、(c)界面活性剤0.5質量%以上15質量%以下、(d)炭酸ナトリウム1質量%以上60質量%以下、及び(e)アクリル酸系重合体を含有する、粉末洗濯前処理剤組成物。
- (b)界面活性剤が、非イオン界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤である請求項1に記載の粉末洗濯前処理剤組成物。
- (e)成分を、酸構造に換算して、0.05質量%以上10質量%以下含有する請求項1又は2に記載の粉末洗濯前処理剤組成物。
- (f)ベントナイト0.5質量%以上20質量%以下を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の粉末洗濯前処理剤組成物。
- (a)/(e)の質量比が2以上1,000以下であり、(b)/(e)の質量比が0.1以上100以下である、請求項1〜4の何れかに記載の粉末洗濯前処理剤組成物。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の粉末洗濯前処理剤組成物及び水を含有する処理液に、大便で汚れた衣類を浸漬した後、該衣類を洗濯する、洗濯方法。
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