JP2017039311A - 剥離紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窪みを形成した表面とは反対の表面の表面平滑性に優れる剥離紙の製造方法を提供する。【解決手段】原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙の製造方法であって、下記窪み加工ロールと下記バックアップロールとの間で、樹脂層と原紙とを有する積層体を挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層の表面に窪みを形成する工程を含む剥離紙の製造方法:窪み加工ロール:表面に突起を有し、上記突起は突起高さが40〜300μmであり、突起の大きさが10〜150μmであり、突起の数が12×103〜500×103個/m2である窪み加工ロールバックアップロール:金属製バックアップロール、硬度が60以上のゴム製バックアップロール、および硬度が60以上の樹脂製バックアップロールからなる群より選ばれる1つのバックアップロール。【選択図】なし

Description

本発明は、表面に窪みを有し、窪みを形成した表面とは反対の表面の表面平滑性に優れる剥離紙の製造方法に関するものである。
従来から、基材と粘着剤層とを有する粘着シートが、ラベル、ステッカー等の表示・標識用途、自動車用マスキングフィルム、建築資材用マーキングフィルム等の産業資材用途、絆創膏、貼付剤等の医薬関連用途、フレキシブルプリント基板や電子材料固定用テープ等の電子材料用途、フラットパネルディスプレーやモバイル関連等の光学材料用途等において多く使用されている。粘着シートの粘着面には、粘着シートを被着体に貼付する前の該面を保護するために剥離紙が貼合されている。
剥離紙は、原紙の少なくとも一方の表面に剥離剤を塗布して製造されることが一般的である。通常、剥離剤の原紙への浸透を防ぐ目的で原紙と剥離剤層との間に目止層を設ける。また、カールを防ぐ目的等で原紙の両面に目止層を形成したのち一方の目止層の表面に剥離剤を塗布した剥離紙や、両面に剥離性が必要な用途に対して原紙の両面に目止層を形成したのち両方の目止層の表面に剥離剤を塗布した剥離紙等がある。また、片面に、目止層を貫通し原紙を貫通しない深さの窪みを有する剥離紙もある。
特許文献1には、インクジェット記録紙の製造方法として、原紙の両面を合成樹脂でコーティングした積層体の一方の合成樹脂層を、ニードルまたはナイフ様の隆起部を表面に有するロールを用いて、穿孔された孔部が原紙に及び、原紙を貫通しないように穿孔する方法が記載されている。
特表2010−505671号公報
しかし、針状の突起を用いて穴を形成すると、穴を形成した面とは反対の面に打痕が残り、該反対面の表面平滑性が悪い。
剥離紙は粘着シートと貼合して用いられ、剥離紙の表面状態は粘着シート表面に転写するため、剥離紙の表面平滑性の改良が求められている。
かかる状況のもと本発明が解決しようとする課題は、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有し、窪みを形成した表面とは反対の表面の表面平滑性に優れる剥離紙の製造方法を提供することにある。
本発明は、原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有し、全ての樹脂層の厚みの合計が1〜200μmであり、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙の製造方法であって、
下記窪み加工ロールと下記バックアップロールとの間で、少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層とが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層の表面に窪みを形成する工程を含む剥離紙の製造方法に関するものである。
窪み加工ロール:表面に突起を有し、上記突起は突起高さが40〜300μmであり、突起の大きさが10〜150μmであり、突起の数が12×10〜500×10個/mである窪み加工ロール
バックアップロール:金属製バックアップロール、硬度が60以上のゴム製バックアップロール、および硬度が60以上の樹脂製バックアップロールからなる群より選ばれる1つのバックアップロール。
本発明によれば、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有し、窪みを形成した表面とは反対の表面の表面平滑性に優れる剥離紙の製造方法を提供することができる。
(層構成)
本発明に係る剥離紙は、原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有し、全ての樹脂層の厚みの合計が1〜200μmであり、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有するものである。本発明において、表層とは、剥離紙の表面を構成する層のことである。
具体的には、
(1)原紙の両面にそれぞれ一つの樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙、
(2)原紙の一方の面に一つの樹脂層を有し、他方の面に二つの隣接した樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙、
(3)原紙の両面にそれぞれ二つの隣接した樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙等が挙げられる。
(1)原紙の両面にそれぞれ一つの樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙としては、
(1−1)樹脂層A/原紙/樹脂層Bであり、樹脂層Aの表面に窪みを有する剥離紙等が挙げられる。
(2)原紙の一方の面に一つの樹脂層を有し、他方の面に二つの隣接した樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙としては、
(2−1)樹脂層C/原紙/樹脂層D/樹脂層Eであり、樹脂層Cの表面に窪みを有する剥離紙
(2−2)樹脂層F/原紙/樹脂層G/樹脂層Hであり、樹脂層Hの表面に窪みを有する剥離紙
等が挙げられる。
(3)原紙の両面にそれぞれ二つの隣接した樹脂層を有し、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙としては、
(3−1)樹脂層I/樹脂層J/原紙/樹脂層K/樹脂層Lであり、樹脂層Iの表面に窪みを有する剥離紙
等が挙げられる。
なお、本明細書において、特に断りの無い限り、「層(あるいは原紙)と層とが隣接する」とは、層(あるいは原紙)と層とが厚み方向に隣り合わせで積層されている状態を指す。
(樹脂層)
本発明に係る樹脂層は、樹脂を含有する層である。
樹脂層に含有される樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコールやデンプン等の水溶性樹脂等が挙げられる。また、樹脂層に含有される樹脂には、後述の剥離剤に含まれる樹脂や、剥離剤を塗工した後、硬化させることで得られる樹脂も含まれる。
ポリオレフィン樹脂としては、後述の目止剤として用いられるポリオレフィン樹脂が挙げられる。
樹脂層はクレー等の鉱物性物質を含有してもよい。
樹脂層は、たとえば抗ブロッキング剤、酸化防止剤、中和剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤等の添加剤を含有してもよい。
(樹脂層の厚み)
本発明に係る剥離紙の全ての樹脂層の厚みの合計は、1〜200μmである。各樹脂層の厚みは互いに同一であっても、異なっていてもよい。一つの樹脂層の厚みは0.1〜100μmであることが好ましい。
樹脂層としては、目止層、剥離層等が挙げられる。
目止層とは、目止剤を含有する層である。
剥離層とは、剥離剤を塗工した後、硬化させることで得られる層である。
通常、原紙に隣接する樹脂層としては目止層が用いられ、目止層に隣接する樹脂層として剥離層が用いられる。
剥離紙としてはより具体的には、
(1−1’)目止層A/原紙/目止層Bであり、目止層Aの表面に窪みを有する剥離紙
(2−1’)目止層C/原紙/目止層D/剥離層Eであり、目止層Cの表面に窪みを有する剥離紙
(2−2’)目止層F/原紙/目止層G/剥離層Hであり、剥離層Hの表面に窪みを有する剥離紙
(3−1’)剥離層I/目止層J/原紙/目止層K/剥離層Lであり、剥離層Iの表面に窪みを有する剥離紙
等が挙げられる。
(原紙の種類)
原紙としては、剥離紙用原紙、上質紙、クラフト紙、クルパック紙、フォーム紙、半晒紙、グラシン紙、クレープ紙等が挙げられる。
(原紙の厚み)
原紙の厚みは、40〜300μmが好ましく、剥離紙製造時や粘着シート製造時にしわが生じることを抑えるために、より好ましくは50μm以上である。原紙に含まれる水分量が多くなり粘着シート製造時に粘着剤が発泡することを抑えるために、より好ましくは150μm以下である。剥離紙の厚みは、JIS P8118に準拠して、測定する。
(目止層)
本発明において目止層とは、目止剤を含有する層である。
目止剤としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコールやデンプン等の水溶性樹脂、クレー等の鉱物性物質と樹脂バインダーとを含有する組成物等が挙げられる。
後述の押出ラミネート法によって原紙と目止層を積層させる場合、目止層に用いる目止剤として、好ましくはポリオレフィン樹脂であり、より好ましくはポリエチレン樹脂である。上記ポリオレフィン樹脂は、1種類のポリオレフィン樹脂を用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る剥離紙が樹脂層として2つの目止層を有する場合は、2つの目止層は同じものであっても、異なるものであってもよい。
ポリプロピレン樹脂とは、プロピレンに由来する単量体単位の含有量が50質量%を超える樹脂である(ただし、ポリプロピレン樹脂の全質量を100質量%とする)。
ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体;プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体等のプロピレンに由来する単量体単位とエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単量体単位とを有するプロピレン共重合体等が挙げられる。上記共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。これらは、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ポリエチレン樹脂とは、エチレンに由来する単量体単位の含有量が50質量%以上である樹脂である(ただし、ポリエチレン樹脂の全量を100質量%とする)。
ポリエチレン樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン等のポリエチレン単独重合体;低圧法高密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等のエチレンに由来する単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに由来する単量体単位とを有するエチレン共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−カルボン酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン−不飽和エステル共重合体等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ポリエチレン樹脂の密度は、耐熱性を良好にするために、好ましくは900kg/m以上であり、より好ましくは910kg/m以上であり、さらに好ましくは915kg/m以上である。また、原紙と目止層との密着性を良好にするために、好ましくは960kg/m以下であり、より好ましくは950kg/m以下であり、さらに好ましくは940kg/m以下である。ポリエチレン樹脂を2種以上組み合わせて用いる場合は、2種以上のポリエチレン樹脂の混合物の密度が上記範囲であることが好ましい。
目止層には、上記目止剤に加えて、たとえば抗ブロッキング剤、酸化防止剤、中和剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤等の添加剤を配合してもよく、ポリオレフィン樹脂や水溶性樹脂以外の樹脂を配合してもよい。
(目止層の厚み)
本発明に係る剥離紙が樹脂層として目止層を有する場合は、目止層の厚みは、0.5〜100μmであることが好ましく、ピンホールの発生を抑えるために、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。剥離紙を巻き取ることで得られるロールの状態を良好にするために、目止層の厚みは、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。本発明に係る剥離紙が樹脂層として2つの目止層を有する場合は、2つの目止層の厚みは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
目止剤がポリオレフィン系樹脂の場合、目止層の厚みは、一定面積の剥離紙の原紙部分を水で洗い流すことで紙繊維を除去し、十分乾燥させたのちに、原紙を除去した剥離紙の質量を測定(最小単位:1mg)し、その質量の値と樹脂の密度から、算出する。
(目止層の形成方法)
目止層を形成する方法としては、目止剤がポリオレフィン樹脂を含有する場合は、押出ラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラミネート法等が挙げられる。目止剤が水溶性樹脂や鉱物性物質を含有する場合は、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、ナイフコーター、チャンバードクター、メイヤーバーコーター、コンマコーター等を用いる方法が挙げられる。
押出ラミネート法には、一般に市販されている装置が用いられる。目止剤がポリエチレン樹脂を含有し、押出ラミネート法で、原紙に目止層を形成する場合、加工温度は、原紙と目止層との密着性を良好にするために、好ましくは250℃以上であり、より好ましくは280℃以上であり、ポリエチレン樹脂の分解を抑えるために、好ましくは360℃以下であり、より好ましくは340℃以下である。また、加工速度は、生産効率を高めるために、好ましくは50m/分以上であり、より好ましくは100m/分以上であり、原紙と目止層との密着性を良好にするために、好ましくは600m/分以下であり、より好ましくは300m/分以下である。
(剥離層)
本発明において剥離層とは、剥離剤を塗工した後、硬化させることで得られる層である。
剥離層を形成する方法としては、目止層の表面に剥離剤を塗工し、硬化させる方法が挙げられる。
使用する剥離剤の種類としては、たとえばシリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、アミノアルキド系剥離剤、ウレタン系剥離剤等が挙げられ、好ましくは、シリコーン系剥離剤である。また、剥離剤は、溶剤型剥離剤、エマルション型剥離剤等の溶剤を含有する剥離剤でもよく、無溶剤型剥離剤でもよい。
剥離剤の塗工法としては、たとえばロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、ナイフコーター、チャンバードクター、メイヤーバーコーター、コンマコーター等を用いる方法が挙げられる。剥離剤を硬化させる方法としては、例えば、オーブン等を用いて加熱する方法、UV照射による方法等が挙げられる。
剥離層の厚さは、0.1〜3μmであることが好ましく、塗工ムラを防ぐために、より好ましくは0.4μm以上であり、剥離剤を十分硬化させるために、より好ましくは1μm以下である。なお、溶剤を含有する剥離剤を用いる場合、剥離層の厚さとは、溶剤除去後の厚さである。
剥離剤としてシリコーン系剥離剤を用いた場合は、剥離層の厚みは、波長分散蛍光X線分析計(例えば、株式会社リガク製Mini−Zシリーズ)を用いて、シリコーンの付着量から決定する。また、その他の剥離剤系においても特定元素のX線分析、特定官能基の表面赤外分析(ATR法FT−IR)等により、剥離層の厚みを決定できる。
(剥離紙の製造方法)
本発明に係る剥離紙の製造方法は、下記窪み加工ロールと下記バックアップロールとの間で、少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層とが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層の表面に窪みを形成する工程を含む剥離紙の製造方法である。
窪み加工ロール:表面に突起を有し、上記突起は突起高さが50〜200μmであり、突起の大きさが10〜150μmであり、突起の数が12×10〜500×10個/mである窪み加工ロール。
バックアップロール:金属製バックアップロール、硬度が60以上のゴム製バックアップロール、および硬度が60以上の樹脂製バックアップロールからなる群より選ばれる1つのバックアップロール。
本発明の剥離紙が(1−1)樹脂層A/原紙/樹脂層Bであり、樹脂層Aの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(1−1−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、樹脂層Aと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Aとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Aの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に樹脂層Bを形成する工程と
を含む製造方法。
(1−1−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Aと樹脂層Bとを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Aとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Aの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(2−1)樹脂層C/原紙/樹脂層D/樹脂層Eであり、樹脂層Cの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(2−1−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、樹脂層Cと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Cの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に樹脂層Dを形成する工程と、
上記樹脂層Dを形成する工程の後に、樹脂層Dに隣接して樹脂層Eを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−1−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Cと樹脂層Dとを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Cの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、樹脂層Dに隣接して樹脂層Eを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−1−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Cと樹脂層Dとを有し、樹脂層Dに隣接して樹脂層Eを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Cの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(2−2)樹脂層F/原紙/樹脂層G/樹脂層Hであり、樹脂層Hの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(2−2−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Fと樹脂層Gとを有し、樹脂層Gに隣接して樹脂層Hを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Hとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Hの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
(2−2−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、樹脂層Gと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Gとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Gの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
窪みが形成された積層体の原紙側に樹脂層Fを形成する工程と、
窪みが形成された樹脂層Gに隣接して樹脂層Hを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−2−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Fと樹脂層Gとを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Gとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Gの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された樹脂層Gに隣接して樹脂層Hを形成する工程と
を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(3−1)樹脂層I/樹脂層J/原紙/樹脂層K/樹脂層Lであり、樹脂層Iの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(3−1−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙に隣接して樹脂層Jを有し、樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Iの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に樹脂層Kを形成する工程と、
上記樹脂層Kを形成する工程の後に、樹脂層Kに隣接して樹脂層Lを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Jと樹脂層Kとを有し、樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Iの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の樹脂層K側に樹脂層Lを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Jと樹脂層Kとを有し、樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを有し、樹脂層Kに隣接して樹脂層Lを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Iの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
(3−1−4)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、樹脂層Jと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
窪みが形成された積層体の原紙側に樹脂層Kを形成する工程と、
樹脂層Kに隣接して樹脂層Lを形成する工程と、
窪みが形成された樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1−5)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Jと樹脂層Kとを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
樹脂層Kに隣接して樹脂層Lを形成する工程と、
窪みが形成された樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1−6)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ樹脂層Jと樹脂層Kとを有し、樹脂層Kに隣接して樹脂層Lを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された樹脂層Jに隣接して樹脂層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
が挙げられる。
上記方法により形成される剥離紙の窪みとは、剥離紙の表面から深さが10μm以上ある凹部のことである。
上記(2−2−2)、(2−2−3)、(3−1−4)、(3−1−5)および(3−1−6)のように、窪みを形成する工程において窪みを形成した樹脂層に隣接して、別の樹脂層を形成する場合は、窪みを形成する工程で形成された窪みがなくならないような厚みで別の樹脂層を形成する必要がある。
本発明の剥離紙が(1−1’)目止層A/原紙/目止層Bであり、目止層Aの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(1−1’−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、目止層Aと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Aとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Aの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に目止層Bを形成する工程と
を含む製造方法。
(1−1’−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Aと目止層Bとを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Aとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Aの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(2−1’)目止層C/原紙/目止層D/剥離層Eであり、目止層Cの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(2−1’−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、目止層Cと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Cの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に目止層Dを形成する工程と、
上記目止層Dを形成する工程の後に、目止層Dに隣接して剥離層Eを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−1’−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Cと目止層Dとを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Cの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、目止層Dに隣接して剥離層Eを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−1’−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Cと目止層Dとを有し、目止層Dに隣接して剥離層Eを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Cとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Cの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(2−2’)目止層F/原紙/目止層G/剥離層Hであり、剥離層Hの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(2−2’−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Fと目止層Gとを有し、目止層Gに隣接して剥離層Hを有する積層体を、窪み加工ロールと剥離層Hとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して剥離層Hの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
(2−2’−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、目止層Gと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Gとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Gの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
窪みが形成された積層体の原紙側に目止層Fを形成する工程と、
窪みが形成された目止層Gに隣接して剥離層Hを形成する工程と
を含む製造方法。
(2−2’−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Fと目止層Gとを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Gとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Gの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された目止層Gに隣接して剥離層Hを形成する工程と
を含む製造方法。
が挙げられる。
本発明の剥離紙が(3−1’)剥離層I/目止層J/原紙/目止層K/剥離層Lであり、剥離層Iの表面に窪みを有する剥離紙である場合は、剥離紙の製造方法としては、
(3−1’−1)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙に隣接して目止層Jを有し、目止層Jに隣接して剥離層Iを有する積層体を、窪み加工ロールと剥離層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して剥離層Iの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の原紙側に目止層Kを形成する工程と、
上記目止層Kを形成する工程の後に、目止層Kに隣接して剥離層Lを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1’−2)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Jと目止層Kとを有し、目止層Jに隣接して剥離層Iを有する積層体を、窪み加工ロールと剥離層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して剥離層Iの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の目止層K側に剥離層Lを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1’−3)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Jと目止層Kとを有し、目止層Jに隣接して剥離層Iを有し、目止層Kに隣接して剥離層Lを有する積層体を、窪み加工ロールと剥離層Iとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して剥離層Iの表面に窪みを形成する工程を含む製造方法。
(3−1’−4)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、目止層Jと原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
窪みが形成された積層体の原紙側に目止層Kを形成する工程と、
目止層Kに隣接して剥離層Lを形成する工程と、
窪みが形成された目止層Jに隣接して剥離層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1’−5)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Jと目止層Kとを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、
目止層Kに隣接して剥離層Lを形成する工程と、
窪みが形成された目止層Jに隣接して剥離層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
(3−1’−6)窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、原紙の両面にそれぞれ目止層Jと目止層Kとを有し、目止層Kに隣接して剥離層Lを有する積層体を、窪み加工ロールと目止層Jとが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して目止層Jの表面に窪みを形成する工程と、
上記窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された目止層Jに隣接して剥離層Iを形成する工程と
を含む製造方法。
が挙げられる。
上記(2−2’−2)、(2−2’−3)、(3−1’−4)、(3−1’−5)および(3−1’−6)のように、窪みを形成する工程において窪みを形成した目止層に隣接して、剥離層を形成する場合は、窪みを形成する工程で形成された窪みがなくならないような厚みで剥離層を形成する必要がある。
(積層体の製造方法)
少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を製造する方法としては、例えば、樹脂層に含まれる樹脂がポリオレフィン樹脂である場合は、押出ラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラミネート法等が挙げられる。樹脂層に含まれる樹脂が水溶性樹脂である場合や鉱物性物質を含有する場合は、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、ナイフコーター、チャンバードクター、メイヤーバーコーター、コンマコーター等を用いる方法が挙げられる。
(押出ラミネート)
押出ラミネート法には、一般に市販されている装置が用いられる。樹脂層に含まれる樹脂がポリエチレン樹脂であり、押出ラミネート法で、少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を製造する場合、加工温度は、原紙と樹脂層との密着性を良好にするために、好ましくは250℃以上であり、より好ましくは280℃以上であり、ポリエチレン樹脂の分解を抑えるために、好ましくは360℃以下であり、より好ましくは340℃以下である。また、加工速度は、生産効率を高めるために、好ましくは50m/分以上であり、より好ましくは100m/分以上であり、原紙と樹脂層との密着性を良好にするために、好ましくは600m/分以下であり、より好ましくは300m/分以下である。
窪みを形成する工程に用いる積層体は、原紙と原紙の片面に一つ以上の樹脂層とを有する積層体であってもよく、原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有する積層体であってもよい。窪みを形成する工程に用いる積層体が、原紙と原紙の片面に一つ以上の樹脂層とを有する積層体である場合は、窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の窪みを有しない面に一つ以上の樹脂層を形成する工程を経て本発明に係る剥離紙を製造する。目止層の表面平滑性をより向上させるためには、原紙と原紙の片面に一つ以上の樹脂層とを有する積層体に窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の窪みを有しない面に一つ以上の樹脂層を形成する工程を含む方法が好ましい。
窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の窪みを有しない面に一つ以上の樹脂層を形成する方法としては、少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を製造する方法として上記した方法、上記剥離剤の塗工法等が挙げられる。
本発明において、窪みが形成された積層体の窪みを有しない面とは、該積層体の窪みが形成された表面とは反対の表面のことである。
(窪みを形成する工程)
窪みを形成する工程は、下記窪み加工ロールと下記バックアップロールとの間で、上記積層体を、窪み加工ロールと樹脂層とが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層の表面に窪みを形成する工程である。本発明において、瞬間圧とは、窪みを形成する工程と同じ加圧条件で、窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、圧力測定フィルム(富士フイルム株式会社製「プレスケール(ツーシートタイプ)」(極超低圧用))を挟み5秒間加圧した後、除圧し、圧力測定フィルムの発色濃度を標準チャートと比較して求めた圧力の値である。瞬間圧は0.05MPa以上であり、後述の剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐという観点から好ましくは0.08MPa以上、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にする観点から0.4MPa以下、好ましくは0.2MPa以下である。
窪みを形成する工程は、ロール状に巻き取られた積層体を繰り出して、上記方法により窪みを形成した後、窪みが形成された積層体をロール状に巻き取ってもよく、
窪みを形成する工程に用いる積層体を製造し、該積層体をロール状に巻き取ることなくインラインで窪みを形成する工程に供し、窪みを形成し、窪みが形成された積層体をロール状に巻き取ることなく、次の工程、例えば、窪みが形成された積層体に一つ以上の樹脂層を形成する工程や仕上げの工程に供してもよい。仕上げの工程とは、製造された剥離紙の幅や長さを所望の値に調整する工程のことである。
(窪み加工ロール)
本発明に係る窪み加工ロールは、表面に突起を有し、上記突起は突起高さが40〜300μmであり、突起の大きさが10〜150μmであり、突起の数が12×10〜500×10個/mであるロールである。
窪み加工ロールとしては、たとえば目立て加工ロール、砥粒の電着固定ロール、エッチングロール、ミール彫刻ロール等が挙げられる。
(突起の高さ)
突起高さとは、突起の先端とロール表面の距離のことである。
突起高さは、40μm以上であり、剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐという観点から好ましくは50μm以上である。また、突起高さは、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にし、突起を折れにくくし高速で窪みを形成しやすくする観点から300μm以下であり、好ましくは200μm以下である。
(突起の大きさ)
突起の大きさとは、突起の先端部分の外周上の2点間の距離のうち、最も長い距離のことである。例えば、突起の先端部分が円形である場合は、突起の大きさは円の直径であり、突起の先端部分が楕円形である場合は、突起の大きさは楕円の長軸の長さである。突起の先端部分が長方形である場合は、突起の大きさは長方形の対角線の長さである。
突起の大きさは、10μm以上であり、剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐ観点から好ましくは15μm以上である。突起の大きさは、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にする観点から150μm以下であり、好ましくは120μm以下である。
(突起のアスペクト比)
突起のアスペクト比とは、突起の高さを突起の大きさで割った値である。突起のアスペクト比は、突起を折れにくくし高速で窪みを形成しやすくするという観点から10以下が好ましく、より好ましくは5以下である。突起のアスペクト比は、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にする観点から0.4以上が好ましく、より好ましくは0.6以上である。
(突起の数)
突起の数は、ロール表面の単位面積当たりの突起の数であり、剥離紙に形成される窪みの深さが窪みを有する表層である樹脂層を貫通し、剥離紙全層を貫通しない深さとする観点から500×10個/m以下、好ましくは300×10個/m以下、より好ましくは200×10個/m以下であり、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にする観点から12×10個/m以上、好ましくは15×10個/m以上、より好ましくは18×10個/m以上である。
(目立て加工ロール)
目立て加工ロールは、金属ロール表面におろし金のような目立て(スパイク)加工を施し、突起を作製したものである。目立て加工ロールとしては、テクシアマシナリー株式会社製ノンスリップローラー等が挙げられる。
(砥粒の電着固定ロール)
砥粒の電着固定ロールは、金属ロール表面に研磨剤として用いられる砥粒をめっきで電着固定し、突起を作製したものである。砥粒としては、アルミナ、セラミック、ダイヤモンド、窒化ホウ素、金属等がある。これら砥粒は、単独でも2種類以上をブレンドして用いてもよい。また、同種の砥粒で粒径分布の異なるものを2種類以上ブレンドして用いてもよい。
(エッチングロール)
エッチングロールは、金属ロール表面にエッチングを施し突起を作製したもの、もしくは、金属板にエッチングを施し突起を作製し該金属板を金属ロールにレーザー等で溶接したものである。一般的に、エッチングされる金属表面は、ステンレスやめっきされた銅等である。また、エッチング後クロームめっき、ニッケルめっき、窒化処理等で表面を硬化したり、研磨処理をしたりすることで突起の大きさを調整することができる。エッチングロールとしては、高木彫刻株式会社製エッチングエンボスロール、由利ロール機械株式会社製グラビアカップロール、日本ベルパーツ株式会社製Mt. Fuji roller等が挙げられる。
(ミール彫刻ロール)
ミール彫刻ロールは、金型に機械もしくは手で柄を彫刻した原版を金属ロールに高い圧力で押付けて、柄を転写させたものであり、金属ロールに突起ができるように加工したものである。ミール彫刻ロールとしては、由利ロール機械株式会社製エンボスロール等が挙げられる。
(バックアップロール)
バックアップロールは、窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず表面平滑性を良好にする観点から金属製バックアップロール、硬度が60以上のゴム製バックアップロール、および硬度が60以上の樹脂製バックアップロールからなる群より選ばれる1つのバックアップロールである。
本発明のバックアップロールの硬度は、JIS K6253−3(2012)に準拠し、タイプAデュロメータを用いて、加圧板を試験片に接触させた後3秒後に測定したデュロメータ硬さである。
(金属製バックアップロール)
金属製バックアップロールとは、表面が金属製のバックアップロールのことである。金属製バックアップロールとしては、窪みを均一に形成するという観点から金属弾性ロールが好ましい。
金属弾性ロールとは、外筒が金属板からなる弾性変形可能なロールであり、上記外筒の内部に圧縮エアーを密封した金属弾性ロールや、上記外筒の内部にゴムロールを有する金属弾性ロール等が挙げられる。金属弾性ロールの表面の弾性を調整しやすいという観点から、上記外筒の内部に圧縮エアーを密封した金属弾性ロールが好ましい。この場合、圧縮エアーの圧力を変えることにより、金属弾性ロール表面の弾性を調整でき、圧縮エアーの圧力は好ましくは0.1〜0.4MPaである。
金属弾性ロールとしては、たとえば株式会社ディムコ製エアロール、千葉機械工業株式会社製スーパーフレックスロール、住友重機械モダン株式会社製フレックスロール等が挙げられる。金属弾性ロールの外筒の厚みは、窪みを形成する面とは反対の表面に打痕を作らない観点から0.1mm以上であることが好ましく、窪みを均一に形成するという観点から0.4mm以下であることが好ましい。金属弾性ロールが上記外筒の内部にゴムロールを有する金属弾性ロールである場合は、内部のゴムロールの硬度は好ましくは60〜100である。
金属弾性ロールとしては、ゴム製ロールの外側に金属製ベルト(金属スリーブ)を取付けたものも挙げられる。金属製ベルトは、ベルト継ぎ目の段差が小さいものが好ましく、シームレスベルトがより好ましい。たとえば、株式会社ディムコ社製ステンレスシームレスベルトFF型等がある。金属製ベルトの厚みは、好ましくは0.1〜1.0mmである。また、ゴム製ロールの硬度は40〜95である。
(ゴム製バックアップロール)
本発明のゴム製バックアップロールの硬度は60以上であり、窪みを形成する面とは反対の表面に打痕を作らない観点から、好ましくは65以上、より好ましくは70以上である。また、一実施形態において、80以上、85以上、または90以上であってもよい。窪みを均一に形成するという観点から、好ましくは99以下、より好ましくは97以下である。
ゴム製バックアップロールのゴムの種類としてはニトリルゴム(NBR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、シリコーンゴム等がある。
ゴム製バックアップロールは、特にロール面長が大きい場合、端部と中央部とで窪みの入り方を均一にするため、クラウン(ロール中央部から端部になるほどロール直径を小さくすること)をつけてもよい。一方、クラウン量(ロール中央部と端部とのロール直径差)が大き過ぎると剥離紙端部にしわが入る不具合になりやすい。バックアップロールの硬度、ニップ圧(瞬間圧)、ロール面長、剥離紙厚み等の物性の組合せにより変化する。そのため、これらの物性の組合せに応じて、適宜クラウン量を調整すればよい。
(樹脂製バックアップロール)
樹脂製バックアップロールとは、表面が樹脂製のバックアップロールのことである。本発明の樹脂製バックアップロールの硬度は60以上であり、窪みを形成する面とは反対の表面に打痕を作らない観点から、好ましくは65以上、より好ましくは70以上である。また、一実施形態において、80以上、85以上、または90以上であってもよい。窪みを均一に形成するという観点から、好ましくは99以下、より好ましくは97以下である。
樹脂製バックアップロールの樹脂の種類としてはウレタン樹脂、アラミド樹脂等がある。ウレタン樹脂製ロールとしてはヤマウチ株式会社製ハイトップロール、アラミド樹脂製ロールとしては由利ロール機械株式会社製アラミドロール等が挙げられる。
樹脂製バックアップロールは、特にロール面長が大きい場合、端部と中央部とで窪みの入り方を均一にするため、クラウン(ロール中央部から端部になるほどロール直径を小さくすること)をつけてもよい。一方、クラウン量(ロール中央部と端部とのロール直径差)が大き過ぎると剥離紙端部にしわが入る不具合になりやすい。バックアップロールの硬度、ニップ圧(瞬間圧)、ロール面長、剥離紙厚み等の物性の組合せにより変化する。そのため、これらの物性の組合せに応じて、適宜クラウン量を調整すればよい。
(窪みの大きさ)
本発明に係る剥離紙は原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有し、全ての樹脂層の厚みの合計が1〜200μmであり、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙である。
本発明に係る剥離紙の窪みとは、剥離紙の表面から深さが10μm以上ある凹部のことである。
本発明に係る剥離紙の窪みの大きさは、剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐという観点から好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上である。原紙由来の紙粉の発生を防ぐ観点から好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。なお、窪みの大きさとは、樹脂層の表面の窪みの開口部の外周上の2点間の距離のうち、最も長い距離のことである。窪みの開口部の形状が円形である場合は、窪みの大きさは円の直径であり、窪みの開口部の形状が楕円形である場合は、窪みの大きさは楕円の長軸の長さである。窪みの開口部の形状が長方形である場合は、窪みの大きさは長方形の対角線の長さである。窪みの大きさは、窪み加工ロールの突起の大きさや窪みを形成する工程の瞬間圧等で制御される。窪みの大きさは、マイクロスコープを用いて剥離紙の表面の5点の窪みの大きさを計測し、その平均値とする。
(窪みの単位面積あたりの数)
本発明に係る剥離紙の窪みの単位面積あたりの数は、剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐという観点から、好ましくは0.1×10個/m以上、より好ましくは1×10個/m以上である。剥離紙の引裂き強度を低下させない観点から、好ましくは300×10個/m以下、より好ましくは150×10個/m以下である。窪みの数は、窪み加工ロールの突起の数や窪みを形成する工程時の瞬間圧等で制御される。窪みの単位面積あたりの数は、剥離紙から20cm×20cmのサンプルを3枚作製し、各サンプルの窪みを有する面に、トルエンで希釈したインクを塗工し、窪みに浸透させ、3枚のサンプルについて、窪みを有する面の反対側の面から、浸透した窪みの個数を、目視でカウントして、その平均値を算出し、1m当たりの個数に換算した値とする。
(窪みの深さ)
本発明に係る剥離紙の窪みは、剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙や粘着シートに気泡が発生することを防ぐという観点および剥離紙の窪みを形成する面とは反対の面に打痕を作らず該面の表面平滑性を良好にする観点から、窪みを有する表層である樹脂層を貫通し、剥離紙全層を貫通しない深さであることが好ましい。窪みの深さは、10〜230μmが好ましく、より好ましくは15〜180μm、さらに好ましくは20〜150μmである。窪みの深さは、窪みを有する表層である樹脂層の厚みと、該樹脂層と原紙との間に存在する全ての樹脂層の厚みとの和よりも大きく、窪みを有する表層である樹脂層の厚みと、該樹脂層と原紙との間に存在する全ての樹脂層の厚みと、原紙の厚みの半分の長さとの和よりも小さいことがより好ましい。窪みの深さは、窪み加工ロールの突起高さや窪みを形成する工程の瞬間圧等で制御される。窪みの深さは、マイクロスコープを用いて剥離紙の厚み方向の断面を観察し、3点の窪みの深さを計測し、その平均値とする。
(剥離紙の厚み)
剥離紙の厚みは、JIS P8118に準拠して、加圧面の直径14.3mm、加圧面間の圧力50kPaの条件で測定する厚みである。なお、表面に存在する窪みの面積は全体の面積と比較して割合が極端に小さいので、厚み測定には無視できる。
(表面平滑性)
本発明に係る剥離紙の窪みを形成する面とは反対の面には、目視で観察できる打痕(凸状の突起)は観察されない。そのため、例えば、本発明の剥離紙が、目止層C/原紙/目止層D/剥離層Eであり、目止層Cの表面に窪みを有する剥離紙である場合、剥離層Eに目視で観察できる打痕(凸状の突起)は観察されず、後述のとおり剥離紙の剥離層Eに粘着シートを貼合した場合に、粘着シートの表面も平滑な状態とすることができる。
また、本発明の剥離紙は、窪みを有する樹脂層の表面は窪みが目視で観察できない程度に平滑である。剥離紙は通常ロール状で出荷されるため、窪みを有する樹脂層の表面は、剥離紙の窪みを形成した面とは反対の表面に転写される可能性があるが、本発明の剥離紙は、ロール状に巻き取った場合においても、窪みを有する樹脂層の表面が平滑であるため、反対の表面も平滑な状態となる。
本発明の剥離紙は、剥離紙に粘着剤層と基材とを有する粘着シートを貼合して使用される。剥離紙に粘着シートを貼合する場合は、剥離紙は少なくとも一方の表層が剥離層であることが好ましく、剥離紙の剥離層と粘着シートの粘着剤層とが貼合されることが好ましい。
剥離紙に粘着シートを貼合する方法としては、剥離紙の剥離層に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、粘着剤層に基材を貼合する方法が挙げられる。剥離紙に粘着シートを貼合する工程において、剥離紙の剥離層に粘着剤を塗布後、粘着剤を硬化させたり、粘着剤中に含まれる溶剤を乾燥させたりして、粘着剤層を形成するために、加熱することが多い。本発明の剥離紙は、一方の表層である樹脂層の表面に上記のような窪みを有する剥離紙であるため、粘着シートを貼合する工程における加熱時に、剥離紙の原紙と樹脂層が剥離したり、樹脂層や粘着剤層が発泡したりすることが少ない。
粘着シートが、基材の両面に粘着剤層を有する粘着シートである場合は、本発明の剥離紙は、両方の表層がともに剥離層である剥離紙であることが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例での物性は、次の方法に従って測定した。
(1)窪み加工ロール表面の突起高さ(単位:μm)
突起を、株式会社キーエンス製マイクロスコープ(VHX−1000)を用いて観察し、3点の高さを計測し、その平均値を算出した。なお、突起高さとは、突起の先端とロール表面の距離のことである。
(2)窪み加工ロール表面の突起の大きさ(単位:μm)
突起を、株式会社キーエンス製マイクロスコープ(VHX−1000)を用いて観察し、3点の大きさを計測し、その平均値を算出した。なお、突起の大きさとは、突起の先端部分の外周上の2点間の距離のうち、最も長い距離のことである。
(3)窪み加工ロール表面の単位面積当たりの突起の数(単位:個/m
突起を、目視もしくは株式会社キーエンス製マイクロスコープ(VHX−1000)を用いて観察し、ロール部の突起をカウントし、1平方メートル当たりの突起数に換算した。
(4)窪み加工ロールを押付ける際の瞬間圧(単位:MPa)
窪み加工ロールとバックアップロールとの間で、富士フイルム株式会社製圧力測定フィルム「プレスケール(ツーシートタイプ)」(極超低圧用)を、5秒間加圧した後除圧することで、発色させ、圧力測定フィルムの発色濃度を標準チャートと比較して瞬間圧を決定した。
(5)バックアップロールの硬度(単位:なし)
バックアップロールの硬度は、JIS K6253−3(2012)に準拠し、タイプAデュロメータを用いて、加圧板を試験片に接触させた後3秒後に測定したデュロメータ硬さとした。
(6)剥離紙の窪みの大きさ(単位:μm)
剥離紙の窪みを、株式会社キーエンス製マイクロスコープ(VHX−1000)を用いて観察し、5点の窪みの大きさを計測し、その平均値を算出した。
なお、窪みの大きさとは、樹脂層の表面の窪みの開口部の外周上の2点間の距離のうち、最も長い距離のことである。
(7)窪みの個数(単位:個/m
得られた剥離紙から20cm×20cmのサンプルを3枚作製し、各サンプルの窪みを有する面に、トルエンで希釈したインクを塗工し、窪みに浸透させた。3枚のサンプルについて、窪みを有する面の反対側の面から、浸透した窪みの個数を、目視でカウントして、その平均値を算出し、1m当たりの個数に換算した。
(8)窪みの深さ(単位:μm)
窪みの厚み方向の断面を、株式会社キーエンス製マイクロスコープ(VHX−1000)を用いて観察し、3点の窪みの深さを計測し、その平均値を算出した。
また、窪みが剥離紙全層を貫通している場合は、「貫通」と表記した。
(9)窪みを有する表面とは反対の表面の表面平滑性
剥離紙の窪みを有する表面とは反対の表面を蛍光灯の下、斜光(剥離紙に光を当てて、斜め方向から観察)および直角光(剥離紙に光を当てて、直角方向から観察)で目視により、以下のとおり5段階で評価した(4段階以上が良好なレベル)。
5 直角光では打痕が見えず、注意深く斜光にかざしても打痕が見えない
4 直角光では打痕が見えず、斜光にかざしても打痕が見えない
3 直角光では打痕が見えないが、斜光にかざすと打痕がわずかに見える
2 直角光では打痕が見えないが、斜光にかざすと打痕が見える
1 直角光でも打痕が見える
(10)窪みを有する面の表面平滑性
剥離紙の窪みを有する面を蛍光灯の下、斜光および直角光で目視により、以下のとおり5段階で評価した(3段階以上が良好なレベル)。
5 直角光では窪みが見えず、注意深く斜光にかざしても窪みが見えない
4 直角光では窪みが見えず、斜光にかざしても窪みが見えない
3 直角光では窪みが見えないが、斜光にかざすと窪みがわずかに見える
2 直角光では窪みが見えないが、斜光にかざすと窪みが見える
1 直角光でも窪みが見える
(実施例1)
[目止層の形成]
押出ラミネーター(住友重機械モダン株式会社製、樹脂温度:320℃、加工速度:150m/分)を用いて、上質紙(厚み:125μm)の両面に、住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレンおよび京葉ポリエチレン株式会社製低圧法高密度ポリエチレンのブレンド物からなる目止層を形成した。上記ブレンド物の密度は932kg/mであった。目止層の厚みは、各々20μmであった。
[剥離剤の塗布]
片方の目止層上にグラビアコーターを用いて溶剤型シリコーン系剥離剤を塗工し、オーブンにて溶媒除去し、硬化させた。溶媒除去後の剥離剤(剥離層)の厚みは、0.5μmであった。
[窪みの形成]
窪み加工ロールとしてエッチングロール(由利ロール機械株式会社製グラビアカップロール、突起の大きさ:78μm、突起の高さ:95μm、突起の数:40×10個/m)、バックアップロールとして金属弾性ロール(株式会社ディムコ製エアロール、外筒部の厚み:0.1mm、内部エアー圧:0.28MPa)を用い、剥離剤を塗工していない面と窪み加工ロールとが接するように挟み、瞬間圧0.2MPaで加圧して、目止層表面に窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例2)
瞬間圧を0.3MPaとした以外は、実施例1と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例3)
バックアップロールの内部エアー圧を0.14MPaに変更した以外は、実施例1と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性を表1に示す。
(実施例4)
窪み加工ロールとして目立て加工ロール(テクシアマシナリー株式会社製ノンスリップローラー、突起の大きさ:58μm、突起の高さ:145μm、突起の数:125×10個/m)、バックアップロールとしてCSMゴム製ロール(株式会社金陽社製、硬度92)を用いた以外は、実施例1と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例5)
瞬間圧を0.3MPaとした以外は、実施例4と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例6)
バックアップロールとして金属製ロール(表面を硬化クロムメッキしたアルミニウム製)を用いた以外は、実施例5と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例7)
押出ラミネーター(住友重機械モダン株式会社製、樹脂温度:320℃、加工速度:100m/分)を用いて、上質紙(厚み:135μm)の片面に、住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレンおよび京葉ポリエチレン株式会社製低圧法高密度ポリエチレンのブレンド物からなる目止層を形成した。上記ブレンド物の密度は932kg/mであった。目止層の厚みは、20μmであった。
窪み加工ロールとしてエッチングロール(日本ベルパーツ株式会社製Mt. Fuji roller、突起の大きさ:20μm、突起の高さ:100μm、突起の数:125×10個/m、ロール面長:1800mm、ロール径:φ150mm)、バックアップロールとしてNBRゴム製ロール(株式会社東京カツラ製、硬度:99、ロール面長:1800mm、ロール径:φ180mm、クラウン量:0.8mm)を用い、ポリエチレン面と窪み加工ロールとが接するように挟み、瞬間圧0.4MPaで加圧して、目止層表面に窪みを形成した。
次に、上記押出ラミネーターを用いて、上記と同条件で、窪みを有していない面に住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレン(密度:919kg/m)からなる目止層を形成した。目止層の厚みは、25μmであった。
さらに、グラビアコーターを用いて窪みを有していない面に溶剤型シリコーン系剥離剤を塗工し、オーブンにて溶媒除去し、硬化させた。溶媒除去後の剥離剤(剥離層)の厚みは、0.5μmであった。
得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例8)
押出ラミネーターの加工速度を120m/分、目止層表面に窪みを形成する際の瞬間圧を0.1MPa、窪みを有していない面の目止層の厚みを29μmとした以外は、実施例7と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(実施例9)
目止層表面に窪みを形成する際の瞬間圧を0.3MPa、バックアップロールとしてNBRゴム製ロール(株式会社東京カツラ製、硬度:80、ロール面長:1800mm、ロール径:180mm、クラウン量:0.2mm)を用いた以外は、実施例7と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表1に示す。
(比較例1)
押出ラミネーター(住友重機械モダン株式会社製、樹脂温度:320℃、加工速度:150m/分)を用いて、上質紙(厚み:140μm)の両面に、住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレン(密度:919kg/m)からなる目止層を形成し、窪み加工ロールとして針ロール(Dermaroller System社製マイクロニードルローラー0.2mm、突起の大きさ:178μm、突起の高さ:373μm、突起の数:540×10個/m)、バックアップロールとしてゴム製ロール(硬度:80)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で窪みを有する剥離紙を作製した。
得られた剥離紙の物性値を表2に示す。
(比較例2)
窪み加工ロールとして針ロール(萬国製針株式会社製、突起の大きさ:20μm、突起の高さ:500μm、突起の数:11×10個/m)を用いた以外は、比較例1と同様の方法で窪み有する剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表2に示す。なお、本方法で作製した剥離紙は、窪みが貫通した。
(比較例3)
窪み加工ロールとして比較例2と同様の針ロールを用い、針ロール部に4枚の上質紙製スペーサー(厚み:95μ×4枚)を重ねた(突起の大きさ:20μm、突起の高さ:120μm、突起の数:11×10個/m)以外は、比較例2と同様の方法で窪みを有する剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表2に示す。
(比較例4)
窪み加工ロールとして目立て加工ロール(テクシアマシナリー株式会社製ノンスリップローラー、突起の大きさ:61μm、突起の高さ:120μm、突起の数:125×10個/m)、バックアップロールとしてCSMゴム製ロール(株式会社金陽社製、硬度85)を用い、瞬間圧を0.6MPaとした以外は、実施例1と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表2に示す。
(比較例5)
バックアップロールとしてシリコーンゴム製ロール(硬度40)を用いた以外は、実施例4と同様の条件で窪みを形成し、剥離紙を作製した。得られた剥離紙の物性値を表2に示す。
Figure 2017039311
Figure 2017039311

Claims (2)

  1. 原紙の両面にそれぞれ一つ以上の樹脂層を有し、全ての樹脂層の厚みの合計が1〜200μmであり、一方の表層である樹脂層の表面に窪みを有する剥離紙の製造方法であって、
    下記窪み加工ロールと下記バックアップロールとの間で、少なくとも一つの樹脂層と原紙とを有する積層体を、窪み加工ロールと樹脂層とが接するように挟み、瞬間圧0.05〜0.4MPaで加圧して樹脂層の表面に窪みを形成する工程を含む剥離紙の製造方法:
    窪み加工ロール:表面に突起を有し、上記突起は突起高さが40〜300μmであり、突起の大きさが10〜150μmであり、突起の数が12×10〜500×10個/mである窪み加工ロール
    バックアップロール:金属製バックアップロール、硬度が60以上のゴム製バックアップロール、および硬度が60以上の樹脂製バックアップロールからなる群より選ばれる1つのバックアップロール。
  2. 上記積層体が原紙と原紙の片面に積層された一つ以上の樹脂層とを有する積層体であり、
    窪みを形成する工程の後に、窪みが形成された積層体の窪みを有しない面に一つ以上の樹脂層を形成する工程を含む請求項1に記載の剥離紙の製造方法。
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