JP2018016070A - 剥離シートの製造方法 - Google Patents

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友基 堀
幸雄 西勝
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幸雄 西勝
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誠 森川
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Abstract

【課題】ケイ素系化合物を含まず、且つ酸化防止剤のブリードアウトが低減された剥離シートの製造方法を提供すること。【解決手段】本発明は、基材層の少なくとも片面側では2層以上のポリオレフィン層のみを有している剥離シートの製造方法であって、モル有効官能基濃度が0〜8.0×10−4mol・個/kgの酸化防止剤を含有する、基材層と直接接する最内のポリオレフィン層を形成する工程と、モル有効官能基濃度が5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgの酸化防止剤を含有し且つケイ素成分を含有しない、基材層と直接接しない最外のポリオレフィン層を形成する工程とを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、基材層の少なくとも片面側では2層以上のポリオレフィン層のみを有し、基材層と接しない最外のポリオレフィン層および基材層と接する最内のポリオレフィン層に各々所定量の酸化防止剤を含む剥離シートの製造方法に関するものである。
従来から、基材と粘着剤層とを有する粘着シートや基材と接着剤とを有する接着シートが、ラベル、ステッカー等の表示・標識用途、自動車用マスキングフィルム、建築資材用マーキングフィルム等の産業資材用途、絆創膏、貼付剤等の医薬関連用途、フレキシブルプリント回路(FPC)基板や電子材料固定用テープ等の電子材料用途、フラットパネルディスプレイやモバイル関連等の光学材料用途等において多く使用されている。粘・接着シートの粘・接着面には、粘・接着シートを被着体に貼付する前の該粘・接着面を保護するために剥離シートが貼合されている(なお、本明細書において特記しない限り、「粘着」および「接着」を合わせて「粘・接着」と表記する)。
剥離シートは、基材の少なくとも一方の表面に剥離剤を塗布して製造されることが一般的である。通常、剥離シートに用いる基材が紙である場合は、剥離剤の紙への浸透を防ぐ目的で紙と剥離剤層との間に目止層を設ける。剥離剤としては、シリコーン系のものが最も一般的である。
また、別の構成の剥離シートとしては、剥離剤を塗布せず、剥離性能を有する樹脂を押出ラミネート法等を用いてフィルム状に成形し、基材と積層する方法も提案されている。この方法では、剥離剤を塗布して剥離シートを製造する場合に必要となる剥離剤塗布および加熱乾燥・硬化工程が不要であり、工程の簡素化や溶剤回収が不要となる等、設備的、経済的、および地球環境的な観点においては好ましい。
特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂と変性シリコーン化合物からなる剥離剤との混合物を基材上に押出し、次いで熱処理を施して剥離剤を表面にブリードさせて偏在化させる、剥離シートの製造方法が記載されている。
特許文献2には、ポリオレフィン系合成樹脂と変性シリコーン化合物とエチレン−α−オレフィン共重合体とを主成分とする剥離層を支持体上に押出ラミネート法により積層する、剥離シートの製造方法が記載されている。
特許文献3には、ポリオレフィン系合成樹脂と酸化防止剤と任意でシリコーン化合物とエチレン−α−オレフィン共重合体とからなる剥離剤組成物を基材層上に押出ラミネートにより積層する、剥離シートの製造方法が記載されている。
特開昭63−3076号公報 特開平4−85022号公報 特開平6−41500号公報
シリコーン化合物が配合された樹脂が用いられる場合は、電子材料用途などのケイ素が好ましくない分野での使用が困難である。
また、酸化防止剤を併用する方法については、その添加量によっては、剥離シート製造時にブリードアウトした酸化防止剤が剥離面と直接接触する金属ガイドロールを汚染したり(製造時ブリードアウト)、剥離シートを用いた粘・接着テープ製造時にブリードアウトした酸化防止剤が剥離面と直接接触する金属ガイドロールを汚染したり、粘・接着シートとの貼合時に粘・接着剤側にブリードアウトして粘・接着剤表面を汚染したり、剥離シートの基材側にブリードアウトして基材と樹脂との密着強度が低下する虞がある(経時ブリードアウト)。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、ケイ素系化合物を含まず、且つ酸化防止剤のブリードアウト(製造時ブリードアウトおよび経時ブリードアウト)が低減された剥離シートの製造方法を提供することにある。
本発明は、基材層の少なくとも片面側では2層以上のポリオレフィン層のみを有している剥離シートの製造方法であって、
モル有効官能基濃度が0〜8.0×10−4mol・個/kg(但し、下記最外のポリオレフィン層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さい)の酸化防止剤を含有する、上記基材層と直接接する最内のポリオレフィン層を形成する工程と、
モル有効官能基濃度が5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgの酸化防止剤を含有し且つケイ素成分を含有しない、上記基材層と直接接しない最外のポリオレフィン層を形成する工程と、
を含む、剥離シートの製造方法である。
本発明の製造方法によれば、ケイ素系化合物を含まず、且つ酸化防止剤のブリードアウトが低減された剥離シートを提供することができる。
(本発明の概要)
本発明は、基材層の少なくとも片面側では2層以上のポリオレフィン層のみを有している剥離シートの製造方法であって、
モル有効官能基濃度が0〜8.0×10−4mol・個/kg(但し、下記最外のポリオレフィン層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さい)の酸化防止剤を含有する、上記基材層と直接接する最内のポリオレフィン層を形成する工程と、
モル有効官能基濃度が5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgの酸化防止剤を含有し且つケイ素成分を含有しない、上記基材層と直接接しない最外のポリオレフィン層を形成する工程と、
を含む。
なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を示す「A〜B」は、「A以上、B以下」であることを意味する。
(剥離シートの層構成)
本発明で製造される剥離シートは、基材層の少なくとも片面(第1の面)側では2層以上のポリオレフィン層のみを有している。
基材層のもう片面(第2の面)側における層構成は特に限定されず、例えば、何らの層も有していなくてもよいし、1層のポリオレフィン層のみを有していてもよいし、2層以上のポリオレフィン層のみを有していてもよい。あるいは、第2の面側では、例えば、1層以上のポリオレフィン層と1層以上のポリオレフィン層以外の層とを有していてもよいし、1層以上のポリオレフィン層以外の層のみを有していてもよい。
例えば、両面に剥離性が必要な場合、または基材層が空気中の水分を吸放湿することで寸法が変化しやすい場合(例えば、紙基材の場合)等には、剥離シートの基材層の両面においてポリオレフィン層を有することが好ましい。
剥離シートの層構成の具体的な一例として、以下のものが挙げられる。
・第1の面に2層のポリオレフィン層のみを有し、且つ第2の面に何らの層も有していない構造
・第1の面に2層のポリオレフィン層のみを有し、且つ第2の面に1層のポリオレフィン層のみを有する構造
・第1の面に2層のポリオレフィン層のみを有し、且つ第2の面に2層のポリオレフィン層のみを有する構造
(基材層)
本発明で製造される剥離シートにおける基材層を構成する基材としては、例えば、紙、プラスチックフィルム、織布、不織布、金属箔などが挙げられる。
紙基材としては、例えば、剥離紙用原紙、上質紙、クラフト紙、クルパック紙、フォ−ム紙、半晒紙、グラシン紙、クレ−プ紙等が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエステル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリオレフィン系フィルム等が挙げられる。何れの種類のフィルムにおいても、未延伸フィルム、延伸フィルムともに用いることができるが、一般的に延伸フィルムの方が、融点が高いため好ましい。
基材層は、1層であってもよいし、2層以上であってもよい。また、2層以上の場合、基材の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。2層以上の場合、基材間の積層には、例えば、ドライラミネート、ウエットラミネート、押出ラミネートなど既知の方法を用いてもよい。
基材層とポリオレフィン層との密着強度を向上させるために、基材層のポリオレフィン層と接触させる表面(第1の面のみ、または第1の面と第2の面との両方)に各種表面処理を施すこともできる。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、フレ−ム(火炎)処理、プライマー(アンカーコート)処理、クロム酸処理、サンドブラスト処理等が挙げられ、基材の種類に応じて適宜選択すればよい。
(ポリオレフィン層の構成)
基材層の第1の面側のポリオレフィン層は、2層以上からなり、基材層と直接接しない最外のポリオレフィン層(最外層)および基材層と直接接する最内のポリオレフィン層(最内層)を少なくとも含む。最外層は、粘・接着シートを貼付するための層である。基材層の第1の面に有するポリオレフィン層は、最外層と最内層との間にさらに1層以上のポリオレフィン層(中間層)を有していてもよい。工程の簡素化の観点から、基材層の第1の面に有するポリオレフィン層は、2層であることが好ましい。
各ポリオレフィン層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、各種添加剤が含まれていてもよいが、最外層にはケイ素成分を含む各種添加剤は含まない。最外層以外の層には、ケイ素成分を含む各種添加剤を含んでもよいが、ケイ素成分を含む各種添加剤が最外層へ拡散する可能性を考慮する観点から、ケイ素成分を含む各種添加剤を含まないことが好ましい。添加剤としては、滑剤、帯電防止剤、抗ブロッキング剤などが挙げられる。
(ポリオレフィン層の総厚み)
第1の面側のポリオレフィン層の総厚みは、特に限定されないが、2〜100μmであることが好ましく、ピンホールの発生を抑える観点から、より好ましくは4μm以上、さらに好ましくは8μm以上である。剥離シートを巻き取ることで得られるロールの状態を良好にする観点から、第1の面側のポリオレフィン層の総厚みは、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
(最外層の厚み)
第1の面側の最外層の厚みは、特に限定されないが、1〜80μmであることが好ましく、剥離性能を十分に発揮する観点から、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは4μm以上である。基材との密着強度を低下させない観点から、第1の面側の最外層の厚みは、より好ましくは40μm以下であり、さらに好ましくは35μm以下である。また、一実施形態において、第1の面側の最外層の厚みは、好ましくは18μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。
(最内層の厚み)
第1の面側の最内層の厚みは、特に限定されないが、1〜80μmであることが好ましく、基材との密着強度を低下させない観点から、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは6μm以上である。経済性の観点から、第1の面側の最内層の厚みは、より好ましくは40μm以下であり、さらに好ましくは35μm以下である。また、一実施形態において、第1の面側の最内層の厚みは、好ましくは18μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。
(ポリオレフィン系樹脂)
ポリオレフィン層を構成するポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどの炭素原子数2〜18のオレフィンに基づく1種または2種以上単量体単位を50質量%以上含有する重合体である。ポリオレフィン系樹脂としては、エチレンに基づく単量体単位を50質量%以上含有する重合体であるポリエチレン系樹脂、プロピレンに基づく単量体単位を50質量%以上含有する重合体であるポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。最外層を形成するポリオレフィン系樹脂については、50質量%未満含有する共重合成分にケイ素成分を含まない。最外層以外の層を形成するポリオレフィン系樹脂については、50質量%未満含有する共重合成分にケイ素成分を含まないことが好ましい。ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン系樹脂を用いることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン以外の単量体単位を含有していてもよい。ポリオレフィン系樹脂は、加工に問題のない範囲で、1種類のポリオレフィン系樹脂を用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、各ポリオレフィン層を構成するポリオレフィンの種類は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(ポリエチレン系樹脂)
ポリエチレン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン等のエチレン単独重合体;低圧法高密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等のエチレンに由来する単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単量体単位とを有するエチレン共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−カルボン酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン−不飽和エステル共重合体等が挙げられる。最外層を形成するポリエチレン系樹脂については、共重合成分にケイ素成分を含まない。最外層以外の層を形成するポリエチレン系樹脂については、共重合成分にケイ素成分を含まないことが好ましい。ポリエチレン系樹脂は、加工に問題のない範囲で、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエチレン系樹脂の密度は、耐熱性を良好にする観点から、好ましくは900kg/m以上であり、より好ましくは910kg/m以上であり、さらに好ましくは915kg/m以上である。また、基材層とポリオレフィン層との密着性を良好にする観点から、好ましくは960kg/m以下であり、より好ましくは950kg/m以下であり、さらに好ましくは940kg/m以下である。ポリエチレン系樹脂を2種以上組み合わせて用いる場合は、2種以上のポリエチレン系樹脂の混合物の密度が上記範囲であることが好ましい。なお、混合物の密度は、各々の密度の質量相加平均の値である。
(ポリプロピレン系樹脂)
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体;プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体等のプロピレンに由来する単量体単位とエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単量体単位とを有するプロピレン共重合体等が挙げられる。プロピレン共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。最外層を形成するポリプロピレン系樹脂については、共重合成分にケイ素成分を含まない。最外層以外の層を形成するポリプロピレン系樹脂については、共重合成分にケイ素成分を含まないことが好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、加工に問題のない範囲で、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(酸化防止剤)
本発明に用いる酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール(BHT)、
テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸](例えば、BASFジャパン株式会社製Irganox1010)、
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(例えば、BASFジャパン株式会社製Irganox1076)、
1,3,5−トリス[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(例えば、BASFジャパン株式会社製Irganox3114)、
2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(例えば、住友化学株式会社製スミライザーGM)、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(例えば、株式会社ADEKA製アデカスタブAO−80)
等が挙げられる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、
トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(例えば、BASFジャパン株式会社製Irgafos168)、
ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト(例えば、株式会社ADEKA製アデカスタブPEP−8)、
3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(例えば、株式会社ADEKA製アデカスタブPEP−36)
等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、
ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)(例えば、住友化学株式会社製スミライザーTP−D)、
ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル(DMTDP)(例えば、株式会社ADEKA製アデカスタブAO−503)
等が挙げられる。
さらに、分子中に酸化防止に有効な2種類以上の官能基を併せ持つ酸化防止剤
(例えば、ヒンダードフェノールおよびホスファイトの両構造が分子内に存在する
6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(例えば、住友化学株式会社製スミライザーGP))
などが挙げられる。
酸化防止剤は、1種類でもよいし、2種類以上組み合わせてもよい。また、酸化防止剤の種類は、各ポリオレフィン層の間で、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本発明において用いる酸化防止剤としては、熱により発生したポリオレフィン分子中の酸素ラジカルを直接安定化(酸化防止)させ、反応が速い観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用が好ましく、ポリオレフィンとの相溶性がよく経時ブリードアウト性が良好である観点から、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]および3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルから選ばれる少なくとも1種(すなわち、何れか一方のみ、または併用)がより好ましい。
(酸化防止剤の量)
酸化防止剤の種類によって分子量および1分子あたりの酸化防止に有効に働く官能基(有効官能基)数が異なる。そのため、本発明では、ポリオレフィン層に含まれている酸化防止剤の量を、ポリオレフィン系樹脂に対する質量割合ではなく、ポリオレフィン系樹脂1kgあたりに含まれているモル有効官能基数(mol・個/kg)で表記し、これを「モル有効官能基濃度」と称する。例えば、汎用的に用いられている酸化防止剤であるテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]を1質量%添加する場合、該物質の分子量は1178、1分子あたりの有効官能基(該物質の場合はフェノール基)数は4個であるため、モル有効官能基濃度は3.4×10−2mol・個/kgとなる。3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルを1質量%添加する場合、該物質の分子量は531、1分子あたりの有効官能基(該物質の場合はフェノール基)数は1個であるため、モル有効官能基濃度は1.9×10−2mol・個/kgとなる。
最内層を形成する工程において、最内層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、0〜8.0×10−4mol・個/kg(但し、最外層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さい)である。最内層と基材層との密着強度を強固にする観点から、好ましくは6.0×10−4mol・個/kg以下であり、より好ましくは5.0×10−4mol・個/kg以下であり、さらに好ましくは3.0×10−4mol・個/kg以下であり、よりさらに好ましくは2.5×10−4mol・個/kg以下である。また、一実施形態において、好ましくは0mol・個/kgより多く、より好ましくは0.5×10−4mol・個/kg以上であり、さらに好ましくは1.0×10−4mol・個/kg以上であり、よりさらに好ましくは1.5×10−4mol・個/kg以上であり得る。
最外層に含まれる酸化防止剤は、ポリオレフィン層表面の酸化を抑えることによって剥離性能を発揮する。
最外層を形成する工程において、最外層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgである。剥離性を発現する観点から、好ましくは8.0×10−4mol・個/kg以上、より好ましくは1.0×10−3mol・個/kg以上、さらに好ましくは1.2×10−3mol・個/kg以上、よりさらに好ましくは1.5×10−3mol・個/kg以上である。酸化防止剤の製造時ブリードアウトをより低減させる観点から、好ましくは5.8×10−3mol・個/kg以下、より好ましくは5.5×10−3mol・個/kg以下、さらに好ましくは5.2×10−3mol・個/kg以下であり、よりさらに好ましくは5.0×10−3mol・個/kg以下である。
最外層と最内層との間に1層以上のさらなるポリオレフィン層(中間層)が形成される場合、当該中間層を形成する工程において、中間層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、特に限定されないが、好ましくは0〜8.0×10−4mol・個/kgであり、より好ましくは0〜6.0×10−4mol・個/kgであり、より好ましくは0〜5.0×10−4mol・個/kgであり、さらに好ましくは0〜3.0×10−4mol・個/kgである。中間層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、最外層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さくてもよいし、同じでもよいし、大きくてもよい。また、中間層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、最内層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さくてもよいし、同じでもよいし、大きくてもよい。
酸化防止剤は、原料ポリオレフィン系樹脂の製造時に添加されたものであってもよいし、原料ポリオレフィン系樹脂の製造後に添加されたものでもよいし、その両方であってもよい。一例において、原料ポリオレフィン系樹脂に酸化防止剤が添加されている場合に、ポリオレフィン層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度が上記の範囲となるよう、ポリオレフィン層の形成時にさらに酸化防止剤を添加することができる。
なお、上記の濃度範囲は剥離シートの製造過程(それぞれの層を形成する工程)におけるモル有効官能基濃度である。最外層と最内層とを積層した後は、最外層の酸化防止剤の一部は酸化防止剤の濃度が低い最内層に拡散し、濃度を均一化するようになるので、最終製品としての剥離シートでは、上記の濃度範囲となっていなくてもよい。本発明では、製造過程において酸化防止剤が上記のモル有効官能基濃度となっていることにより、最外層の表面の酸化を抑えて良好な剥離性を発現させる一方で、最内層の表面を酸化させて基材層との良好な接着性を実現することができる。
また、上述のとおり、積層後は酸化防止剤の濃度が均一化するので、ポリオレフィン層全層中に含まれる酸化防止剤の濃度が高い場合には、剥離シートからの経時ブリードアウトの虞がある。そこで、経時ブリードアウトを防ぐ観点から、第1の面側におけるポリオレフィン層全層中に含まれる酸化防止剤の濃度は、1500ppm未満であることが好ましく、1450ppm未満であることがより好ましく、1400ppm未満であることがさらに好ましく、1350ppm未満であることがさらに好ましい。ここで、ppmは、ポリオレフィン系樹脂の質量に対する酸化防止剤の質量の百万分率を意味する。
(第2の面側における層構成)
上述のとおり、基材層の第2の面側における層構成は特に限定されない。
一例において、第2の面側に1層のポリオレフィン層のみを有している場合、当該ポリオレフィン層を形成する工程において、当該ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基は、0〜8.0×10−4mol・個/kgであることが好ましい。当該ポリオレフィン層と基材層との密着強度を強固にする観点から、好ましくは0〜6.0×10−4mol・個/kgであり、より好ましくは0〜5.0×10−4mol・個/kgであり、さらに好ましくは0〜3.0×10−4mol・個/kgである。この場合、当該ポリオレフィン層は、例えば、基材層が紙の場合、基材が外気中の水分と直接触れることを回避することで、紙の寸法変化を低減する役割を果たし得る。
別の一例において、第2の面側でも2層以上のポリオレフィン層のみを有している場合、当該ポリオレフィン層の最外層を形成する工程において、最外層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgであることが好ましい。剥離性を発現する観点から、好ましくは8.0×10−4mol・個/kg以上、より好ましくは1.0×10−3mol・個/kg以上、さらに好ましくは1.2×10−3mol・個/kg以上、よりさらに好ましくは1.5×10−3mol・個/kg以上である。酸化防止剤の製造時ブリードアウトをより低減させる観点から、好ましくは5.8×10−3mol・個/kg以下、より好ましくは5.5×10−3mol・個/kg以下、さらに好ましくは5.2×10−3mol・個/kg以下であり、よりさらに好ましくは5.0×10−3mol・個/kg以下である。一方、当該ポリオレフィン層の最内層を形成する工程において、最内層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、0〜8.0×10−4mol・個/kg(但し、最外層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さい)であることが好ましい。最内層と基材層との密着強度を強固にする観点から、好ましくは6.0×10−4mol・個/kg以下であり、より好ましくは5.0×10−4mol・個/kg以下であり、さらに好ましくは3.0×10−4mol・個/kg以下であり、よりさらに好ましくは2.5×10−4mol・個/kg以下である。また、一実施形態において、好ましくは0mol・個/kgより多く、より好ましくは0.5×10−4mol・個/kg以上であり、さらに好ましくは1.0×10−4mol・個/kg以上であり、よりさらに好ましくは1.5×10−4mol・個/kg以上であり得る。この場合、2層以上のポリオレフィン層は、例えば、第1の面側と同様に剥離性を発揮し得る。
また、第2の面側もポリオレフィン層のみを有している場合、経時ブリードアウトを防ぐ観点から、第1の面側におけるポリオレフィン層全層中に含まれる酸化防止剤の濃度は、1500ppm未満であることが好ましく、1450ppm未満であることがより好ましく、1400ppm未満であることがさらに好ましく、1350ppm未満であることがさらに好ましい。
一実施形態において、ポリオレフィン層の厚み、ポリオレフィン系樹脂、酸化防止剤等に関する具体的な説明は、第1の面側におけるものと同様である。
(積層体の形成方法)
最外層を形成する方法および最内層を形成する方法は特に限定されず、ポリオレフィン系樹脂からシートを形成する任意の方法を用いることができる。
ポリオレフィン層と基材層とを積層する方法としては、押出ラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラミネート法等が挙げられる。なかでも、押出ラミネート法が好ましい。
(押出ラミネート法)
押出ラミネート法には、一般に市販されている装置が用いられ得る。ポリオレフィン層がポリエチレン系樹脂の場合、加工温度は、基材層とポリオレフィン層との密着性を良好にする観点から、好ましくは250℃以上であり、より好ましくは280℃以上であり、さらに好ましくは300℃以上であり、ポリエチレン系樹脂の分解を抑える観点から、好ましくは360℃以下であり、より好ましくは350℃以下であり、さらに好ましくは340℃以下である。なお、加工温度とは、Tダイより押出された直下の溶融樹脂温度を非接触温度計(例えば、NEC Avio赤外線テクノロジー株式会社製サーモギアG100)を用いて測定した値である。また、加工速度は、生産効率を高める観点から、好ましくは50m/分以上であり、より好ましくは100m/分以上であり、基材層とポリオレフィン層との密着性を良好にする観点から、好ましくは600m/分以下であり、より好ましくは300m/分以下である。
なお、基材層とポリオレフィン層との密着強度を向上させるため、ポリオレフィン層と接触させる側の基材の表面に各種表面処理を施すことができる。表面処理としては、コロナ放電処理、フレーム(火炎)処理、プライマー(アンカーコート)処理、クロム酸処理、サンドブラスト処理等があり、基材の種類によって適宜選択できる。基材への表面処理は、事前に施しておいてもよいし、ラミネート時にインラインで直前に施してもよい。基材が紙の場合はコロナ放電処理またはフレーム処理が好適であり、基材がプラスチックの場合はさらにプライマー処理も好適である。また、基材と接触させる側の溶融ポリオレフィン層の表面を酸化する目的で、該ポリオレフィン層の表面に対して直接オゾン処理を施してもよい。あるいは、基材と溶融ポリオレフィン層とを圧着させる直前に溶融ポリオレフィン層と接触させる側の基材表面にオゾン処理を施し該基材上にオゾンを随伴させることによって該ポリオレフィン層の表面を酸化させてもよい。基材層およびポリオレフィン層への表面処理は、各種の処理を複数回組み合わせて施してもよい。
(多層化の方法)
基材層に対してポリオレフィン層を2層以上形成する方法としては、複数の押出機と1つのTダイを組み合わせる方法(共押出ラミネータ)、単層ラミネータまたは共押出ラミネータを複数用いて積層する方法等がある。これらの方法を複数組み合わせてもよい。複数のラミネータを組み合わせる場合は、1つの製造ライン上で一度に積層してもよいし、途中巻き取ったのちに別の製造ラインでさらに積層させてもよい。すなわち、最外層を形成する工程と最内層を形成する工程とを同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。製造の簡便性の観点では、全ての層の形成工程を同時に行う(同時に積層する)ことが好ましい。さらに他の層を有する場合についても同様である。
(剥離シートの物性)
本発明の方法で製造された剥離シートは、一実施形態において、以下のような物性を示し得る。
(剥離荷重)
剥離シートの剥離荷重は、所望される粘・接着テープ等の粘・接着シートの組合せによって異なるが、剥離荷重が大き過ぎると粘・接着シートとの加工時に剥離紙を繰り出すことが困難となったり、粘・接着シートを剥がせずに基材が破壊されてしまったりする場合がある。剥離荷重は、例えば、以下の方法で測定することができる。
(剥離荷重測定法(A法))
剥離シートの最外層の表面にポリエステル粘着テープ(例えば、日東電工株式会社製No.31B)を貼り、荷重をかけて所定の恒温条件で保管した後の剥離荷重を測定することで評価できる[剥離荷重(A法)]。剥離シートとNo.31B粘着テープとを貼り合わせた25mm幅の試験片を1.96kPaの荷重をかけて70℃で20時間保管し、標準状態(23℃、65%RH)で1時間養生した後、引張り試験機を用いて、引張り速度0.3m/分、剥離角度180°の条件で測定した剥離荷重で評価する場合、例えば300N/m以下であり、好ましくは250N/m以下であり、より好ましくは200N/m以下である。
(剥離荷重測定法(B法))
フレキシブルプリント回路(FPC)基板用途等については、貼り付けられるカバーレイフィルムの種類によって剥離強度が変わり得る。しかし、一般的に剥離荷重が大き過ぎると問題が生じることが知られているので、剥離荷重は小さい方が好ましい。当該問題とは、例えば、カバーレイフィルムへの貼り付け時に、ロール状に巻き取られている剥離シートを繰り出すことが困難であること、カバーレイフィルムの使用時に、それまで保護のために貼り付けられていた剥離シートを剥がすために強い力を要することによって、カバーレイフィルムの基材を破損させること等である。剥離荷重は、例えば、以下の方法で測定することができる。
FPC基板用途等に適用される剥離シートの剥離荷重は、次の状態において測定され得る[剥離荷重(B法)]。まず、FPC基板の一部を構成する部分として、カバーレイフィルム基材(ポリイミドフィルムまたはポリエステルフィルム等)の表面に、エポキシ系加熱硬化型の接着剤を塗工し、所定の加熱条件において接着剤を乾燥させた層を形成する。当該層に対して剥離シート(の最外層表面)を所定条件において熱圧着させることによって貼り付け合わせた形成物を所定の温度条件において養生および保管した後に、当該形成物の剥離荷重を測定する。代替的に、上記部分として、市販のFPC基板用のエポキシ系接着剤付きカバーレイフィルムに貼り付けられている剥離シートを剥がしたフィルムを用い得る。市販のFPC基板用のエポキシ系接着剤付きカバーレイフィルムとしては、ニカフレックス(登録商標)シリーズ(ニッカン工業株式会社製)等が挙げられる。
剥離シートと市販の接着剤付きポリイミド基材カバーレイフィルム(ニカフレックス(登録商標)CISV2535、ニッカン工業株式会社製、ポリイミドフィルム厚み:25μm、接着剤厚み:35μm)の接着剤面を80℃のホットプレート上で2kgfのゴムローラーを5秒にわたって2往復させて圧着し試験片とした後、1.96kPaの圧力を加えて100℃で24時間保管し、標準状態(23℃、65%RH)で1時間養生してから、高速剥離試験機を用いて、引張り速度0.3m/分、剥離角度180°の条件で測定した剥離荷重で評価する場合、例えば18N/m以下であり、好ましくは16N/m以下であり、より好ましくは14N/m以下である。
(基材層とポリオレフィン層との密着強度)
基材層とポリオレフィン層との組合せによって密着強度は異なる。また、剥離シートを用いて粘・接着テープ等を作製する際の粘・接着強度との組合せにより、好ましい密着強度は異なる。
(プラスチック基材とポリオレフィン層との密着強度)
ポリオレフィン層と接する基材がプラスチックフィルムである場合、15mm幅の剥離シートを、引張り試験機を用いて引張り速度0.2m/分、剥離角度180°の条件で測定した強度から密着性を評価することができる。基材層とポリオレフィン層との密着強度は、必要とする剥離荷重により異なるが、300N/m以上である場合、粘・接着シートを剥がす際に基材層とポリオレフィン層間が剥がれる可能性が小さい。好ましくは400N/m以上、より好ましくは500N/m以上である。
(紙基材とポリオレフィン層との密着強度)
ポリオレフィン層と接する基材が紙である場合、剥離シート表面にブチルゴムテープを貼りつけたサンプルを所定の恒温恒湿条件で保管した後にポリオレフィン層を剥がし、何日間までポリオレフィン層側に紙繊維が付着するかで評価することができる。これは、ブチルゴムテープ中のオイル成分が経時的にポリオレフィン層に浸透し、ポリオレフィン層と紙基材との間の密着強度を弱めることを利用しており、密着強度がより強固であれば、長期間にわたり剥がした際にポリオレフィン層に紙繊維が付着する。密着強度保持日数は、40℃で90%RHの恒温恒湿条件で保管する場合、好ましくは3日以上、より好ましくは4日以上、さらに好ましくは5日以上である。
(表面酸化度の測定方法)
表面酸化度は、表面FT−IR(ATR)法による吸光度のスペクトルにおいて、表面酸化が進むことにより生成するカルボニル基による1720cm−1付近の吸収ピークの高さを、ポリオレフィン主鎖に大過剰に存在するメチレン基による1375cm−1付近の吸収ピークの高さで除した値で評価することができる。なお、カルボニル基の吸収ピークが観察されない場合は、表面酸化度は0である。
表面酸化度の値が大きいほど、その表面が酸化されていることを示し、剥離シートからの粘・接着シートの剥離性が阻害される。表面酸化度の値は、最外層に用いるポリオレフィンがポリエチレンの場合、好ましくは0〜0.25、より好ましくは0〜0.20である。
(表面ブリード性)
最外層のポリオレフィン層に過剰に常温で固体の酸化防止剤が含まれる場合、経時的にブリードして、剥離シート使用時に金属ガイドロール等を汚染することがあり、剥離シートと金属ロールとの摩擦が大きい場合には汚染はより顕著となる。例えば使用する酸化防止剤がテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]や3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルである場合、所定質量のおもりの下面にポリエステルフィルムを貼付け、フィルム面を剥離シート上で所定速度にて所定長さ移動させた後、フィルム表面を観察することで、酸化防止剤の表面ブリード性を評価することができる。フィルム表面が汚染されていない状態を「表面ブリード性良好」、フィルム表面が汚染され白濁している状態を「表面ブリード性不良」と評価する。
(剥離シートの用途例)
本発明の製造方法で製造された剥離シートは、種々の分野における剥離シートとして利用できる。一実施形態において、本発明の製造方法で製造された剥離シートは、最外層にケイ素成分を含有しないため、電子材料用途において特に好適に使用され得る。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
実施例および比較例における物性の測定方法は、次のとおりである。
(1)剥離荷重(A法)(単位:N/m)
剥離シートの表面に25mm幅の日東電工株式会社製ポリエステル粘着テープNo.31Bを貼り、2kgfのゴムローラーで1往復圧着後、貼り合わせた部分を300mm×25mmの大きさに切取り試験片とし、1.96kPa(20gf/cm)の荷重をかけて70℃で20時間保管し、その後標準状態で1時間以上養生してから、テスター産業株式会社製高速剥離試験機TE−701を用いて、以下の条件で剥離荷重を測定した(3サンプルの平均値)。
引張り速度: 0.3m/分
剥離角度: 180°
(2)剥離荷重(B法)(単位:N/m)
剥離シート(他の剥離シートとの混同を避けるため、試験対象と呼ぶ)を、182mm×257mm(B5版大)の大きさに切り取り、試験対象における最外層のポリオレフィン面を上にして、80℃に加熱したホットプレート上に5秒置いた。ポリイミド基材カバーレイフィルム(ニカフレックス(登録商標)CISV2535、ニッカン工業株式会社製、ポリイミドフィルム厚み:25μm、接着剤厚み:35μm)に貼り付けられている剥離シートを剥がした。ポリイミド基材カバーレイフィルムにおける剥離シートを剥がした面(接着剤面)を下にして、当該フィルムを、ホットプレート上に置いた試験対象に重ねた。当該フィルムおよび試験対象の上から、2kgfのゴムローラーを5秒にわたって2往復させて圧着し、試験片を作製した。
当該試験片を、2枚のガラス板によってはさみ、4.0kgfの荷重(圧力:1.96kPa)を加え、100℃のオーブンにおいて24時間にわたって保管した。それから、23℃・65%RHで1時間以上養生してから、200mm×50mmの大きさで3本切取り試験片とし、高速剥離試験機TE−701(テスター産業株式会社製)を用いて、以下の条件で剥離荷重を測定した。表1に示す結果は、3つの試験片から得られた値の平均値である。なお、剥離荷重の値が小さいほど好ましい。
引張り速度: 0.3m/分
剥離角度: 180°
(3)密着強度保持日数(単位:日)
剥離シートの表面に信越化学工業株式会社製シリコーンKS−847をメイヤーバーで塗布(ドライ塗工量:0.6g/m)し、100℃で30秒乾燥後、日立マクセル株式会社製ブチルゴムテープNo.5931−TK(30mm幅)を2kgfのゴムローラーで1往復圧着して試験片とした。この試験片を40℃、90%RH中に所定日数保管し、ブチルゴムテープを剥がした後に、ポリオレフィン層を基材層から剥がしたときポリオレフィン層側に紙の繊維が付着する程度密着している日数を評価した。
(4)表面酸化度(単位:なし)
剥離シート表面をThermo Fisher Scientific社製FT−IR Nicolet iN10を用いて1回反射ATR法にて赤外分光測定を行った。得られた吸光度−波数曲線の950cm−1と1850cm−1との間を直線で結び、その直線から酸化によるカルボニル基由来の1720cm−1付近のピーク高さをメチレン基由来の1375cm−1付近のピーク高さで除した値を表面酸化度とした。なお、1720cm−1付近にカルボニル基の吸収ピークが観察されない場合は、表面酸化度は0である。
(5)表面ブリード性
質量3kgのおもり(ステンレススチール製円筒型分銅、直径:105mm)の下面に小津産業株式会社製不織布ワイパー「ノアストロングワイプライト」を1枚介して、東洋紡株式会社製ポリエステルフィルム「東洋紡エステルフィルムE5007(厚み:25μm)」を貼付け、フィルム面を剥離シート上で速度:0.1m/秒にて4m移動させた後、フィルム表面を目視で観察して、酸化防止剤の表面ブリード性を評価した。フィルム表面が汚染されていない状態を「表面ブリード性良好」、フィルム表面が汚染され白濁している状態を「表面ブリード性不良」とした。
〔実施例1〕
2層共押出ラミネータ(住友重機械モダン株式会社製、樹脂温度:320℃、加工速度:130m/分)を用いて、基材の片面に2種2層のポリオレフィン層を積層した積層体を作製した。
基材:上質紙,厚み70μm
基材に接する内側ポリオレフィン層:住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレンと京葉ポリエチレン株式会社製低圧法高密度ポリエチレン(酸化防止剤:3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルを含む)とのブレンド物(密度:932kg/m),厚み10μm
基材に接しない外側ポリオレフィン層:上記ブレンド物の低密度ポリエチレン成分の一部を住化カラー株式会社製酸化防止剤(テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸])マスターバッチ(高圧法低密度ポリエチレンベースの酸化防止剤5%添加マスターバッチ;AOPE−Y1782)に置換えたブレンド物(密度:932kg/m),厚み10μm
このとき、外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は3.6×10−3mol・個/kg、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は590ppmであった。なお、各層のモル有効官能基濃度および全層に含まれる酸化防止剤濃度には原料ポリエチレンに添加されている酸化防止剤も含める。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例2〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が1.9×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸])マスターバッチに置換えた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は340ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例3〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が4.9×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸])マスターバッチに置換えた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は790ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例4〕
外側ポリオレフィン層の厚みを5μm、内側ポリオレフィン層の厚みを15μmとした以外は、実施例3と同様の方法で積層体を得た。このとき、外層ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は4.9×10−3mol・個/kg、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は440ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例5〕
外側ポリオレフィン層に用いる酸化防止剤マスターバッチを東京インキ株式会社製酸化防止剤(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル)マスターバッチ(高圧法低密度ポリエチレンベースの酸化防止剤5%添加マスターバッチ;PEX AOT−32)に変更し、外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が2.8×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を当該マスターバッチに置換えた以外は、実施例4と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は440ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例6〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が3.6×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル)マスターバッチに置換えた以外は、実施例5と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は540ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔実施例7〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が4.9×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル)マスターバッチに置換えた以外は、実施例5と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は715ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔比較例1〕
外側ポリオレフィン層も、内側ポリオレフィン層と同様の住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレンおよび京葉ポリエチレン株式会社製低圧法高密度ポリエチレンのブレンド物のみとした以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。
このとき、両ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は90ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔比較例2〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が1.0×10−2mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸])マスターバッチに置換えた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は1590ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔比較例3〕
内側ポリオレフィン層にも、外側ポリオレフィン層と同様の住友化学株式会社製高圧法低密度ポリエチレン、京葉ポリエチレン株式会社製低圧法高密度ポリエチレン、および住化カラー株式会社性製酸化防止剤マスターバッチAOPE−Y1782を添加したブレンド物からなる樹脂を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。
このとき、両ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は、3.6×10−3mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は1090ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
〔比較例4〕
外側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度が7.1×10−3mol・個/kgとなるように低密度ポリエチレンの一部を(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル)マスターバッチに置換えた以外は、実施例3と同様の方法で積層体を得た。なお、内側ポリオレフィン層に含まれる酸化防止剤のモル有効官能基濃度は2.0×10−4mol・個/kgであった。また、ポリオレフィン層全層に含まれる酸化防止剤濃度は1890ppmであった。
得られた剥離シートの物性値を表1に示す。
Figure 2018016070
本発明は、剥離シートの製造分野において利用することができる。

Claims (4)

  1. 基材層の少なくとも片面(第1の面)側では2層以上のポリオレフィン層のみを有している剥離シートの製造方法であって、
    モル有効官能基濃度が0〜8.0×10−4mol・個/kg(但し、下記最外のポリオレフィン層における酸化防止剤のモル有効官能基濃度よりも小さい)の酸化防止剤を含有する、上記基材層と直接接する最内のポリオレフィン層を形成する工程と、
    モル有効官能基濃度が5.0×10−4〜6.0×10−3mol・個/kgの酸化防止剤を含有し且つケイ素成分を含有しない、上記基材層と直接接しない最外のポリオレフィン層を形成する工程と、
    を含む、剥離シートの製造方法。
  2. 上記第1の面側におけるポリオレフィン層全層中に含有される酸化防止剤の濃度が1500ppm未満である、請求項1に記載の剥離シートの製造方法。
  3. 上記第1の面側におけるポリオレフィン層に含有される酸化防止剤が、ヒンダードフェノール系酸化防止剤である、請求項1または2に記載の剥離シートの製造方法。
  4. 上記第1の面側におけるポリオレフィン層に含有される酸化防止剤が、テトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]および3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルから選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の剥離シートの製造方法。
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