JP2017039098A - 異物検出方法 - Google Patents

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酒井 寛文
Hirobumi Sakai
寛文 酒井
純一 佐野
Junichi Sano
純一 佐野
淳悟 淺野
Jungo Asano
淳悟 淺野
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Abstract

【課題】吐出ヘッドに付着した異物を検出する異物検出方法を提供すること。【解決手段】本発明の異物検出方法は、表面に液状体が第1の配置状態で配置されている基体80を準備する工程と、基体80の液状体が配置されている面と、吐出ヘッド12〜17,22〜27と、を第1の間隔h4で対向させて、キャリッジ109と基体80とを、第1方向へ相対的に移動させる第1走査を行う工程と、第1走査を行った後の液状体の第2の配置状態を観察する工程と、を有し、第1の配置状態と、第2の配置状態と、の差異により吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109に付着した異物を検出する。【選択図】図7

Description

本発明は、異物検出方法に関する。
従来から、インクジェット印刷装置では、複数のノズルを有するインクジェットヘッド
(以降、単にヘッドという)と被印刷物とを相対的に移動させる走査を行いながら液滴を
吐出することで描画を行い、例えば、ヘッドのノズル面をワイピングするワイプ材や捺染
印刷する布帛などから発生するゴミなどがヘッドに付着すると、付着したゴミが被印刷物
に印刷されたインクに接触してすじ状の汚れが発生し、被印刷物の品質を低下させてしま
うことが知られていた。
このような被印刷物のすじ状の汚れを防ぐには、描画を行う前に、ヘッドにゴミが付着
しているか否かを検出し、ゴミを除去する必要があった。
そのため、例えば、特許文献1では、ヘッド下面に照射した光ビームをワタゴミが遮る
ことによって、ヘッドに付着しているワタゴミを検出するインクジェット印刷装置が提案
されている。
特開平11−179934号公報
近年、印刷画質の高精細化に伴って、ミクロン単位の微細なゴミがヘッドに付着した際
に、描画時の走査において、不具合が発生する可能性が高くなっている。
しかしながら、上記特許文献1に示されている光ビームや観察用カメラでヘッドに付着
したミクロン単位の微細なゴミを直接観察しようとしても検知されないおそれがある。
その結果、ゴミがヘッドに残留したまま描画を行った際に、ゴミが被印刷物や被印刷物
上に描画されたインクに接触し、混色などの不具合を引き起こす可能性があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る異物検出方法は、ノズルを有する吐出ヘッドを搭載するキ
ャリッジと被吐出物とを相対的に移動させる走査を行う間に、前記被吐出物に対して前記
ノズルから機能液を液滴として吐出する液滴吐出装置において、前記キャリッジ、または
前記吐出ヘッドに付着している異物を検出する異物検出方法であって、表面に液状体が第
1の配置状態で配置されている基体を準備する工程と、前記基体の前記液状体が配置され
ている面と前記吐出ヘッドとを第1の間隔で対向させて、前記キャリッジと前記基体とを
、第1方向へ相対的に移動させる第1走査を行う工程と、前記第1走査を行った後の前記
液状体の第2の配置状態を観察する工程と、を有し、前記第1の配置状態と、前記第2の
配置状態と、の差異により前記異物を検出することを特徴とする。
この方法によれば、異物が液状体に触れると、液状体の配置状態が変化する。従って、
液状体の第1の配置状態と第2の配置状態とを比較して、差が生じていれば、描画を行う
際に不具合を引き起こす可能性がある異物が、キャリッジあるいは吐出ヘッドに付着して
いるか否かが分かる。
その結果、描画を行う際に、不具合を引き起こす可能性がある異物が、キャリッジある
いは吐出ヘッドに付着したまま描画が行われることを抑制できる。従って、この異物検出
方法を描画する前に行えば、描画時に異物によって生じる不具合を低減することができる
[適用例2]上記適用例に係る検出方法は、前記液状体において、前記第2の配置状態
が前記第1の配置状態から変化している部分の位置により、前記キャリッジ、または前記
吐出ヘッドにおける前記異物の位置を特定することを特徴とする。
この方法によれば、キャリッジあるいは吐出ヘッドにおいて、描画を行う際に不具合を
引き起こす可能性がある異物が付着している位置を、第1方向と交差する方向において、
特定することができる。
[適用例3]上記適用例に係る異物検出方法は、前記基体を準備する工程より後、かつ
前記第1走査を行う工程より前に、前記第1の配置状態を観察する工程を有することを特
徴とする。
この方法によれば、液状体の第1の配置状態に初期不良が有る場合に生じる異物の誤検
出を抑制することができ、より確実に異物を検出することができる。
[適用例4]上記適用例に係る異物検出方法は、検出した前記異物を除去する工程を有
することを特徴とする。
この方法によれば、描画を行う際に不具合を引き起こす可能性がある異物を除去するこ
とで、描画において生じる混色などの不具合を低減することができる。
[適用例5]上記適用例に係る異物検出方法は、前記基体を準備する工程において、前
記液状体は所定のパターンで配置されていることを特徴とする。
この方法によれば、走査前後における所定のパターンを観察すれば、液状体の配置状態
の差異を容易に確認することができる。
[適用例6]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、前記第
1方向と交差する方向において少なくとも1つの検出領域に配置され、前記第1走査を行
う工程において、前記キャリッジ、または前記吐出ヘッドの少なくとも一部が前記検出領
域を通過するように前記第1走査を行うことを特徴とする。
この方法によれば、キャリッジあるいは吐出ヘッドに付着した異物が、液状体が配置さ
れていない領域を通過することにより生じる異物の検出ミスを抑制することができ、より
確実に描画を行う際に不具合を引き起こす可能性がある異物を検出することができる。
[適用例7]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、前記第
1方向から見て前記検出領域において隙間なく形成されていることを特徴とする。
この方法によれば、異物の検出ミスを抑制することができ、描画を行う際に不具合を引
き起こす可能性がある異物を確実に検出することができる。
[適用例8]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、前記第
1方向と交差する方向に沿って少なくとも1列であることを特徴とする。
この方法によれば、液状体の消費量を低減して、異物を検出することができる。
[適用例9]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、千鳥状
であることを特徴とする。
この方法によれば、異物が液状体に接触して、千鳥状に形成された液状体の配置状態が
乱れた位置を確認することによって、キャリッジあるいは吐出ヘッドにおいて付着してい
る異物を確実に検出することができる。
[適用例10]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、線状
であることを特徴とする。
この方法によれば、異物が液状体に接触して、線状に形成された液状体の配置状態の乱
れた位置を確認することによって、キャリッジあるいは吐出ヘッドにおいて付着している
異物を確実に検出することができる。
[適用例11]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、複数
の液滴により形成されていることを特徴とする。
この方法によれば、異物が液状体に接触して、複数の液滴により形成された液状体の配
置状態の乱れた位置を確認することによって、キャリッジあるいは吐出ヘッドにおいて付
着している異物を確実に検出することができる。
[適用例12]上記適用例に係る異物検出方法は、前記液状体の第2の配置状態を観察
する工程において、前記第2の配置状態の、前記第1の配置状態からの変化は、前記複数
の液滴のうち少なくとも一つの前記液滴の大きさの変化であることを特徴とする。
この方法によれば、液滴の大きさを確認することによって、異物を検出することができ
る。
[適用例13]上記適用例に係る異物検出方法において、前記所定のパターンは、前記
第1方向に沿って配置されているパターンを含み、前記基体の前記液状体が配置されてい
る面と、前記吐出ヘッドと、を対向させて、前記キャリッジと前記基体とを前記第1方向
と交差する方向へ相対的に移動させる第2走査を行う工程をさらに含むことを特徴とする
この方法によれば、キャリッジあるいは吐出ヘッドに付着した異物の第1方向における
位置を特定することができる。
[適用例14]上記適用例に係る異物検出方法は、前記液状体の前記第2の配置状態を
観察する工程より後に、前記吐出ヘッドと前記被吐出物とを第2の間隔をおいて対向配置
させて前記走査を行いながら、前記被吐出物に対して描画を行う工程を有し、前記第1の
間隔は、前記第2の間隔以下であることを特徴とする。
この方法によれば、実際に描画を行う場合を想定して、キャリッジあるいは吐出ヘッド
に付着した異物の有無や位置を精度よく検出することができる。
[適用例15]上記適用例に係る異物検出方法は、前記第1走査を行う工程を、前記吐
出ヘッドのワイピングを実施した後に行うことを特徴とする。
この方法によれば、ワイピング時、あるいはワイピング後に吐出ヘッドに付着した異物
の有無や位置を検出することができる。
[適用例16]上記適用例に係る異物検出方法において、前記液状体は、有色であるこ
とを特徴とする。
この方法によれば、基体上の液状体の第2の配置状態を観察する際に、配置状態の乱れ
の有無を容易に検出することができる。
[適用例17]上記適用例に係る異物検出方法は、前記基体を準備する工程において、
前記液状体は、前記吐出ヘッドを用いて配置されていることを特徴とする。
この方法によれば、液状体を配置するための専用ヘッドを準備することなく液状体を配
置することができる。
[適用例18]上記適用例に係る異物検出方法は、前記基体を準備する工程において、
前記液状体は、前記吐出ヘッド以外の吐出機構を用いて配置されていることを特徴とする
この方法によれば、吐出機構を用いて、予め液状体を配置しておくことによって、吐出
ヘッドに異物が付着しているか否かを確認できる。
[適用例19]上記適用例に係る異物検出方法において、前記キャリッジには、複数の
前記吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする。
この方法によれば、キャリッジの複数の吐出ヘッドにおける異物が付着した吐出ヘッド
の有無や付着した異物の位置を特定することができる。
[適用例20]上記適用例に係る異物検出方法において、前記キャリッジは、前記基体
側に向いた凸部を備えていることを特徴とする。
この方法によれば、吐出ヘッドだけでなく、凸部に異物が付着しているか否かが分かる
。また、凸部において、異物が付着している位置を特定できる。
[適用例21]上記適用例に係る異物検出方法において、前記基体は、撥液性を有する
ことを特徴とする。
この方法によれば、基体上に配置された液状体が、広がり難く、かつ乾燥し難く残留し
やすくなるため、基体上の液状体の配置状態を観察する際に、多少の時間が経過しても配
置状態の乱れの有無や位置を確実に検出できる。
[適用例22]上記適用例に係る異物検出方法は、前記基体が受容層を有し、前記基体
に配置されている前記液状体の単位面積当たりの量は、前記受容層が受容する単位面積当
たりの量より多いことを特徴とする。
この方法によれば、液状体が、基体上に確実に配置される。そのため、基体上の液状体
の配置状態を観察する際に、配置状態の乱れの有無や位置を確実に検出できる。
[適用例23]上記適用例に係る異物検出方法は、前記第1走査を行う工程と前記液状
体の第2の配置状態を観察する工程とを、この順で繰り返し行うことを特徴とする。
この方法によれば、第1走査を行う工程と液状体の第2の配置状態を観察する工程とを
繰り返すことで、異物により生じる液状体の変化を強調することができ、より確実に異物
を検出できる。
[適用例24]上記適用例に係る異物検出方法は、前記第1走査を行う工程において、
前記第1走査を繰り返し行うことを特徴とする。
この方法によれば、第1走査を繰り返すことで、異物により生じる液状体の変化を強調
することができ、より確実に異物を検出できる。
[適用例25]上記適用例に係る異物検出方法は、前記吐出ヘッドの前記第1方向と交
差する方向における位置、または前記第1の間隔を、前記第1走査ごとに変更することを
特徴とする。
この方法によれば、異物のサイズや、異物の位置に関する情報をより詳細に得ることが
でき、より確実に異物の位置を特定することができる。
[適用例26]上記適用例に係る異物検出方法は、前記吐出ヘッドと前記基体とを前記
第1方向へ相対的に往復移動させることを特徴とする。
この方法によれば、吐出ヘッドの走査方向における前方や後方に付着した異物について
確実に検出することができる。
本実施形態に係る液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 キャリッジに搭載された複数の吐出ヘッドの配置を示す平面図。 吐出ヘッドおよびアライメント部の構造を示す要部側面図。 有機EL素子の発光層を形成する工程を説明する断面図。 ヘッドユニットに付着した異物を示す側面図。 ヘッドユニットに付着した異物を示す側面図。 基体上に配置されている検出パターンの配置を示す平面図。 ヘッドユニットと基体と異物とを示す側面図。 検出パターンの配列を示す平面図。 変形例1に係る検出パターンの配列を示す平面図。 変形例2に係る検出パターンの配列を示す平面図。 変形例3に係る検出パターンの配列を示す平面図。 変形例4に係る異物検出方法を示す側面図。 変形例5に係る異物検出方法を示す側面図。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の
各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさにして、説明を分かりや
すくするため、各構成要素の尺度を実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
<液滴吐出装置>
(装置概要)
本実施形態の液滴吐出装置について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図1に示
すように、本実施形態の液滴吐出装置100は、ノズルを有する吐出ヘッドと被吐出物1
05とを対向配置させ、相対的に移動させる主走査を行う間に、被吐出物105に対して
吐出ヘッドのノズルから機能液を液滴として吐出する装置である。
液滴吐出装置100は、主走査ガイドレール101と、副走査ガイドレール102と、
主走査テーブル103と、副走査テーブル104と、ステージ106と、第1回転機構1
07と、第2回転機構108と、ヘッドユニット10を含むキャリッジ109と、を備え
ている。
主走査ガイドレール101は、第1方向(以下、X軸方向という)に沿って、直線的に
一対に設けられており、内部にエアスライダー(図示せず)およびリニアモーター(図示
せず)を備えている。
副走査ガイドレール102は、第1方向と直交する第2方向(以下、Y軸方向という)
に沿って、直線的に一対に設けられており、内部にエアスライダー(図示せず)およびリ
ニアモーター(図示せず)を備えている。なお、以下の説明においては、X軸方向および
Y軸方向に直交する方向をZ軸方向とする。
主走査テーブル103は、主走査ガイドレール101の内部に備えられているエアスラ
イダーおよびリニアモーターによって、X軸方向に沿って移動することができる。
副走査テーブル104は、副走査ガイドレール102の内部に備えられているエアスラ
イダーおよびリニアモーターによって、Y軸方向に沿って移動することができる。
ステージ106は、主走査テーブル103上に設けられ、被吐出物105を載置する台
であり、被吐出物105を吸着して固定するように孔(図示せず)が開いている。
第1回転機構107は、主走査テーブル103とステージ106との間に設けられてお
り、ステージ106を回転軸C1を中心に回転させて、ステージ106上に配置された基
板状の被吐出物105を回転させることによって、被吐出物105と主走査テーブル10
3との相対位置を合わせることが可能となっている。
第2回転機構108は、副走査テーブル104とキャリッジ109との間に設けられて
いる。第2回転機構108を介して、副走査テーブル104に吊り下げ式に取り付けられ
ているキャリッジ109を回転軸C2を中心に回転させて、キャリッジ109に配置され
たヘッドユニット10を回転させることによって、ヘッドユニット10と副走査テーブル
104との相対位置を合わせることが可能となっている。
(吐出ヘッドの配置構成)
図2は、キャリッジに搭載された複数の吐出ヘッドの配置を示す平面図である。図2に
示すように、キャリッジ109は、第1ヘッド群11および第2ヘッド群21を含むヘッ
ドユニット10と、凸部としてのアライメント部30と、各吐出ヘッドの駆動を制御する
制御回路基板(図示せず)と、各吐出ヘッドに機能液を供給する機能液供給機構(図示せ
ず)と、を備えている。
第1ヘッド群11は、吐出ヘッド12〜17を備えており、第2ヘッド群21は、吐出
ヘッド22〜27を備えている。各吐出ヘッド12〜17,22〜27は、機能液を吐出
する複数のノズル18を有している。
本実施形態では、有機ELパネルの発光層を形成する場合を例示する。例えば、第1ヘ
ッド群11の6個の吐出ヘッドのうちの3個は、各色発光層を形成するための機能液を吐
出する吐出ヘッドである。第2ヘッド群21も同様である。
具体的には、吐出ヘッド12,22は赤(R)、吐出ヘッド13,23は緑(G)、吐
出ヘッド14,24は青(B)の各色発光層に対応する有機EL発光材料を含む機能液を
吐出する。
第1ヘッド群11と第2ヘッド群21とは、互いにY軸方向に間隔を空けて配置されて
おり、互いに吐出可能範囲を補完する関係にある。
また、吐出ヘッド12〜17は、それぞれ吐出ヘッド12から吐出ヘッド17に向かっ
てY軸方向に位置を若干ずらして配置されており、同様に、吐出ヘッド22〜27は、そ
れぞれ吐出ヘッド22から吐出ヘッド27に向かってY軸方向に位置を若干ずらして配置
されており、互いに吐出可能範囲を補完する関係にある。
第1ヘッド群11、第2ヘッド群21(以下、まとめてヘッドユニット10という)の
各吐出ヘッドにおける複数(図2では18個)のノズル18は、所定のピッチ(例えば、
180dpi)でライン状に配列されたノズルアレイ11A,11Bを備えている。
ノズルアレイ11A,11Bは、Y軸方向に沿って並んでいる。また、ノズルアレイ1
1A,11Bは、互いにジグザグに、いわゆる千鳥状に配列されていてもよい。
各吐出ヘッド12〜17,22〜27には、各ノズル18にそれぞれ連通する液室とし
てのキャビティ(図示せず)が設けられている。各キャビティには、その可動壁を駆動し
て容積を可変するための駆動素子としての圧電素子(図示せず)が設けられている。
各吐出ヘッド12〜17,22〜27では、圧電素子に駆動信号(駆動電圧)を供給し
てキャビティ内の液圧を制御することによって、ノズル18から液滴(機能液)を吐出さ
せることが可能となっている。
アライメント部30は、ヘッドユニット10と干渉しない位置、例えば、Y軸方向に関
して、第1ヘッド群11および第2ヘッド群21の間に2個配置されており、キャリッジ
109における複数の吐出ヘッドの相対位置を調整(アライメント)することができるよ
うになっている。
また、液滴吐出装置100が複数のキャリッジ109を備えている場合には、複数のキ
ャリッジ109の相対位置を調整(アライメント)することができるようになっている。
図3は、吐出ヘッドおよびアライメント部の構造を示す要部側面図である。図3に示す
ように、アライメント部30は、キャリッジ本体109aから被吐出物105側に突出し
ており、被吐出物105の+Z軸方向の面と第1ヘッド群11(第2ヘッド群21)のノ
ズル面18aとの間隔d1が、被吐出物105の+Z軸方向の面とアライメント部30の
被吐出物105側のアライメント面30aとの間隔d2と略同じになっている。
また、キャリッジ109における吐出ヘッドの数やその配置構成なども適宜変更するこ
とができる。また、吐出ヘッドの駆動方式としては、例えば、キャビティに加熱素子を備
えた、いわゆるサーマル方式などを採用することもできる。
<発光層の製造方法>
図4は、有機EL素子の発光層を形成する工程を説明する断面図である。図4に示すよ
うに、まず、被吐出物105上にバンク層51〜54(以下、まとめてバンク層50とい
う)を形成する。バンク層50は、例えば、感光性樹脂材料を用い、フォトリソグラフィ
技術などを用いてパターニングすることにより形成される。
バンク層50が形成されると、各バンク層50間には、被吐出物105に対して上方、
つまり、+Z軸方向に開口した開口部55〜57が形成される。開口部55〜57は、画
素領域を規定する。
開口部55〜57のうち、開口部55内に、ヘッドユニット10をX軸方向に走査しな
がら、例えば、青色(B)に対応する発光層形成材料を含有する所定量の機能液61を吐
出する。このとき、被吐出物105の+Z軸方向の面と第1ヘッド群11(第2ヘッド群
21)のノズル面18aとの間隔(第2の間隔)d1は、例えば、300μm程度である

以後、このように、例えば、各開口部の所定の位置に、所定量の液(例えば、機能液6
1)を吐出することを描画という。
開口部55内に描画された機能液61は、開口部55内に広がって満たされる。
その後、乾燥工程などを行い、機能液61に含まれる溶媒を蒸発させると、開口部55
に青色(B)に対応する発光層が形成される。
次に、上述した青色(B)に対応する機能液61の場合と同様の工程を順次行い、緑色
(G)、および赤色(R)に対応する発光層を形成する。
具体的には、開口部56内に、緑色(G)に対応する発光層形成材料を含有する機能液
62を描画して、緑色(G)に対応する発光層を形成し、開口部57内に、赤色(R)に
対応する発光層形成材料を含有する機能液63を描画して、赤色(R)に対応する発光層
を形成する。
このとき、機能液61,62,63のZ軸方向の長さ(高さ)h1を、例えば、20μ
m程度とすると、ノズル面18aと被吐出物105の最上部との間隔h2は、280μm
程度となる。
機能液61,62,63を形成する順番は、例示した順番に限られるものではなく、ど
のような順番で形成してもよい。例えば、発光層を形成する材料に応じて形成する順番を
決めることも可能である。また、青色、緑色、赤色の3色の配列パターンとしては、スト
ライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列などがある。
<異物に関わる不具合の例>
次に、ヘッドユニット10に異物70が付着した際に発生する不具合の例について説明
する。図5および図6は、ヘッドユニットに付着した異物を示す側面図である。図5に示
すように、ヘッドユニット10には、ヘッドユニット10をX軸方向に主走査したときに
、機能液61,62,63のいずれにも接触する大きさの異物70が付着している。
機能液61,62,63を描画する際には、ヘッドユニット10を、バンク層51側か
らバンク層52、バンク層53、バンク層54の順に−X軸方向から+X軸方向に向かっ
て相対的に移動(主走査)させる。それに伴って、図6に示すように、ヘッドユニット1
0に付着した異物70は、機能液61と接触しながら通過した後、機能液61の隣に配置
されている機能液62と接触しながら通過する。
また、ヘッドユニット10に付着した異物70は、機能液62と接触しながら通過した
後、さらに、機能液62の隣に配置されている機能液63と接触しながら通過する。
その結果、青色に対応する機能液61が、異物70によって引きずられて、緑色に対応
する機能液62に混ざってしまう。また、緑色に対応する機能液62が、異物70によっ
て引きずられて、赤色に対応する機能液63に混ざってしまう不具合が発生するおそれが
ある。
図5では、機能液61,62,63のいずれにも接触する大きさの異物70を例示して
いるが、少なくとも1つの機能液と接触する大きさの異物がヘッドユニット10に付着し
ている場合には、同様の不具合が発生する。
<異物検出方法>
上記で説明した不具合の発生を未然に防止するための異物検出方法について、図7を参
照して説明する。
図7は、基体上に配置されている検出パターンの配置を示す平面図である。図7に示す
ように、本実施形態の異物検出方法は、基体80の表面に検出パターン40が第1の配置
状態で配置されている基体80を準備する工程と、検出パターン40の第1の配置状態を
観察する工程と、基体80の検出パターン40が配置されている面と吐出ヘッド12〜1
7および吐出ヘッド22〜27とを第1の間隔で対向させて、キャリッジ109と基体8
0とをX軸方向へ相対的に移動させる第1走査を行う工程と、第1走査を行った後の検出
パターン40の第2の配置状態を観察する工程と、を有している。
(1)ステップS1 基体を準備する工程
+Z軸方向の表面に、液状体としての検出パターン40が所定のパターンで配置されて
いる基体80を準備する。本実施形態において、検出パターン40は、描画時に用いられ
る機能液と同様のものや、機能液と物理的、化学的に物性が近い液体、または、機能液と
同様の溶媒組成を持つ液体を用いることが好ましい。
基体80は、表面に配置された検出パターン40が乾燥し難く、広がらずに残留しやす
い撥液性を有する材料を選択することが好ましい。また、基体80が受容層(図示せず)
を含んでいる場合には、基体80に配置される検出パターン40の単位面積当たりの量を
、受容層が受容する単位面積当たりの量より多くすることが好ましい。これによれば、液
状体が、基体80上に確実に配置される。そのため、基体80上の液状体の配置状態を観
察する際に、配置状態の乱れの有無や位置を確実に検出できる。
描画の際に行われる走査においては、第1ヘッド群11の吐出ヘッド12〜17、第2
ヘッド群21の吐出ヘッド22〜27のノズル面18a(図3参照)およびアライメント
部30のアライメント面30a(図3参照)が、被吐出物105との間隔が最も小さい部
分であり、これらの部分に付着する異物70が、不具合を引き起こす可能性が高い。
従って、吐出ヘッド12〜17,22〜27およびアライメント部30に付着した異物
70を検出できるように、検出パターン40を配置する。この場合、検出パターン40は
、Y軸方向において、異物70を検出したい領域(検出領域)に配置されている必要があ
る。
そのため、検出パターン40は、第1ヘッド群11の吐出ヘッド12〜17に付着した
ゴミを検出する第1検出パターン41と、第2ヘッド群21の吐出ヘッド22〜27に付
着したゴミを検出する第2検出パターン42と、アライメント部30に付着したゴミを検
出する第3検出パターン43と、を有するように配置されている。
第1検出パターン41は、第1ヘッド群11がY軸方向に配置されている範囲k1を含
む範囲に亘って、Y軸方向に沿って配置されている。
第2検出パターン42は、第2ヘッド群21がY軸方向に配置されている範囲k2を含
む範囲に亘って、Y軸方向に沿って配置されている。
第3検出パターン43は、Y軸方向において、2つのアライメント部30がキャリッジ
109に設けられているY軸方向の範囲k3を含む範囲に亘って、Y軸方向に沿って配置
されている。
つまり、本実施形態の検出領域とは、Y軸方向における範囲k1〜k3を含む領域であ
る。
第1検出パターン41、第2検出パターン42、および第3検出パターン43は、吐出
ヘッド以外の吐出機構(図示せず)を用いて複数の液滴で、それぞれX軸方向から見て隙
間なく、Y軸方向に沿って1列に形成されている。なお、本発明はこれに限らず、2列以
上で検出パターン40が形成されていてもよい。
(2)ステップS2 検出パターンの第1の配置状態を観察する工程
準備した基体80に配置されている検出パターン40の配置状態を観察する。後述する
ステップS4(検出パターン40の第2の配置状態を観察する工程)において、検出パタ
ーン40の配置状態の変化を調べるため、この工程で、走査により変化する前の検出パタ
ーン40の配置状態(第1の配置状態)を取得する。
なお、本実施形態では、配置状態とは、例えば、基体80上に配置された検出パターン
40の大きさ、形状、位置、パターンの乱れ具合などのことをいう。
(3)ステップS3 第1走査を行う工程
図8は、ヘッドユニットと基体と異物とを示す側面図であり、図9は、検出パターンの
配列を示す平面図である。図8に示すように、ヘッドユニット10のノズル面18aと検
出パターン40が配置されている基体80の表面とを第1の間隔h4で対向させて、X軸
方向へ相対的に移動させる走査を行う。この走査を第1走査という。
第1走査は、キャリッジ109、または吐出ヘッド12〜17,22〜27(以下、ヘ
ッドユニット10という)の少なくとも一部が、検出パターン40を通過するように行う
そのとき、ヘッドユニット10に、機能液61,62,63のいずれかに接触する大き
さの異物70が付着していれば、異物70が検出パターン40と接触する。
その後、図9に示すように、異物70が検出パターン40と接触した部分に、引出し部
71が形成され、基体80の表面の検出パターン40の配置状態が変化する。引出し部7
1は、検出パターン40に対する異物70の走査跡を示すものである。
第1の間隔h4は、描画時におけるヘッドユニット10のノズル面18aと被吐出物1
05との第2の間隔d1(図4参照)以下であることが好ましい。具体的には、第2の間
隔d1は300μm程度であるから、第1の間隔h4は、250μm程度にすることが好
ましい。
このようにすると、実際に被吐出物105に液滴を吐出する場合を想定して、ヘッドユ
ニット10に付着した異物70の有無やその位置を精度よく検出することができる。
また、ヘッドユニット10と検出パターン40とをさらに近づけて、第1の間隔h4を
50〜100μm程度としてもよい。これにより、将来的に不具合を引き起こす可能性が
ある微細な異物70の検出も可能となる。
(4)ステップS4 検出パターンの第2の配置状態を観察する工程
ステップS3を行った後、基体80上の検出パターン40を再度観察する。つまり、第
1走査を行った後の検出パターン40の配置状態(第2の配置状態)を観察し、ステップ
S2にて取得した検出パターン40の配置状態(第1の配置状態)との差異を検出する。
これにより、第1走査によって検出パターン40の配置状態に変化が生じているか否か
、すなわち、検出パターン40に引出し部71が形成されているか否かを確認できる。
異物70が検出パターン40に触れると、検出パターン40の配置状態に変化が生じ、
引出し部71が形成されるので、検出パターン40に引出し部71が形成されていること
が確認されれば、ヘッドユニット10、キャリッジ109、またはアライメント部30に
、描画を行う際に不具合を引き起こす可能性がある異物70が付着していることが分かる
一方、引出し部71が形成されていないことが確認されれば、ヘッドユニット10、キ
ャリッジ109、またはアライメント部30に、描画を行う際に不具合を引き起こす可能
性がある異物70が付着していないことが分かる。
つまり、ステップS3を行った後、基体80上の検出パターン40を観察して、引出し
部71が形成されているか否かを確認することによって、描画を行う際に不具合を引き起
こす可能性がある異物70が、ヘッドユニット10、キャリッジ109、またはアライメ
ント部30に付着しているか否かを判断することができる。このようにして、異物70を
検出することができる。
また、ステップS4における観察により、引出し部71が形成されている場合には、引
出し部71が形成されている位置を特定することで、各ヘッドユニット10、キャリッジ
109、またはアライメント部30において、異物70が付着しているY軸方向における
位置を特定することができる。
また、図9に示すように、例えば、検出パターン40が略同じ大きさの液滴で配置され
ている場合には、異物70が通過した位置に配置されていた液滴は、異物70と接触する
ことで、液滴の大きさが変化する。
図9では、+Y軸方向から−Y軸方向に向かって数えて7個目の液滴Sの大きさが、他
の液滴と比較して大きくなっている。その結果、液滴Sの位置を通過する吐出ヘッドに異
物70が付着していると判断することができる。
なお、吐出ヘッドのノズル面18aをワイピングする時、あるいはワイピングした後に
、ヘッドユニット10に異物70が付着する可能性が高いことから、異物70を検出する
タイミングは、ヘッドユニット10のワイピングを実施した後に行うことが好ましい。
(5)ステップS5 異物を除去する工程
ステップS4における観察により、異物70が付着していると分かった場合、特定した
異物70の位置を基に、吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109、または
アライメント部30における異物70が付着している箇所を詳細に調べ、例えば、ワイピ
ングを再度行って異物70を除去する、あるいはピンセット、マニピュレーターなどを用
いて異物70を除去してもよい。
その後、吐出ヘッド12〜17および吐出ヘッド22〜27と被吐出物105とを第2
の間隔d1をおいて、対向配置させて走査を行いながら、被吐出物105に対して描画を
行う。
以上のことから、本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)異物70が検出パターン40に触れると、検出パターン40の配置状態が変化す
る。従って、第1走査を行う前に取得した検出パターン40の配置状態(第1の配置状態
)と、第1走査を行った後の検出パターン40の配置状態(第2の配置状態)と、を観察
し比較することによって、配置状態の差異(乱れ)を検出し、描画を行う際に不具合を引
き起こす可能性がある異物70が、吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ10
9、またはアライメント部30に付着しているか否かを判断することができる。
その結果、描画を行う際に、不具合を引き起こす可能性がある異物70が、吐出ヘッド
12〜17,22〜27、キャリッジ109、またはアライメント部30に付着したまま
描画が行われることを抑制できる。従って、この異物検出方法を描画する前に行えば、描
画時に異物70によって生じる不具合を低減することができる。
(2)吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109、またはアライメント部
30において、描画を行う際に不具合を引き起こす可能性がある異物70が付着している
位置を、Y軸方向において、特定することができる。
(3)検出パターン40の第1の配置状態を観察する工程(ステップS2)を有するこ
とから、検出パターン40の配置状態に初期不良が有る場合に生じる異物70の誤検出を
抑制することができ、より確実に異物を検出することができる。
(4)異物70を除去する工程(ステップS5)を有することから、検出パターン40
の第2の配置状態を観察する工程(ステップS4)で検出した、描画を行う際に不具合を
引き起こす可能性がある異物70を除去することによって、描画において生じる混色など
の不具合を低減することができる。
(5)検出パターン40は、Y軸方向において、3つの検出領域(k1〜k3)に配置
され、第1走査を行う工程(ステップS3)において、キャリッジ109、吐出ヘッド1
2〜17,22〜27、アライメント部30が、検出パターン40を通過するように、第
1走査が行われる。
そのため、キャリッジ109、吐出ヘッド12〜17,22〜27、アライメント部3
0に付着した異物70が、検出パターン40が配置されていない領域を通過することによ
り生じる異物70の検出ミスを抑制することができ、より確実に描画を行う際に不具合を
引き起こす可能性がある異物70を検出することができる。
(6)第1検出パターン41、第2検出パターン42、第3検出パターン43は、それ
ぞれがX軸方向から見て隙間なく形成されていることから、吐出ヘッド12〜17,22
〜27、キャリッジ109、およびアライメント部30に付着している異物70を逃すこ
となく検出することができる。
(7)検出パターン40は、少なくとも1列であることから、検出パターン40の消費
量を低減して、異物70が付着しているか否か、また、その位置を特定することができる
(8)検出パターン40は、複数の液滴により形成されていることから、第1走査の前
後で、液滴の配置状態の差異を観察することによって、ヘッドユニット10に異物70が
付着しているか否か、また、その位置を特定することができる。
(9)検出パターン40の第2の配置状態を観察する工程(ステップS4)より後に、
吐出ヘッド12〜17,22〜27と被吐出物105とを第2の間隔d1をおいて対向配
置させて走査を行いながら、被吐出物105に対して描画を行う工程を有しており、第1
の間隔h4は、第2の間隔d1以下である。
そのため、実際に描画を行う場合を想定して、吐出ヘッド12〜17,22〜27、キ
ャリッジ109、およびアライメント部30に付着した異物70の有無や位置を精度よく
検出することができる。
(10)検出パターン40は、吐出ヘッド以外の吐出機構を用いて配置されることから
、吐出機構によって、予め検出パターン40を基体80に配置しておくことによって、吐
出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109、およびアライメント部30に異物
70が付着しているか否かを確認できる。
(11)液滴吐出装置100は、複数の吐出ヘッドが搭載されたキャリッジ109を有
し、ステップS3では、基体80に対してキャリッジ109を走査することから、複数の
吐出ヘッドのうち、いずれかに付着している異物70の有無が分かる。また、異物70が
有る場合には、キャリッジ109内での異物のY軸方向における位置を特定することがで
きる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体か
ら読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような
変更を伴う異物検出方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態
以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
図10は、変形例1に係る検出パターンの配列を示す平面図である。図10に示すよう
に、本変形例に係る検出パターン140は、液滴Rによって形成されている。液滴Rは、
Y軸方向に沿ってジグザグに、いわゆる千鳥状にX軸方向から見て隙間なく配置されてい
る。
こうすることによって、吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109、およ
びアライメント部30に付着した異物70が検出パターン140に接触して、千鳥状に形
成された検出パターン140の配置状態の乱れた位置を確認することによって、異物70
が付着している吐出ヘッドの有無やその位置が確実に分かる。
(変形例2)
図11は、変形例2に係る検出パターンの配列を示す平面図である。図11に示すよう
に、本変形例に係る検出パターン240は、線状に配置されている。
こうすることによって、吐出ヘッド12〜17,22〜27、キャリッジ109、およ
びアライメント部30に付着した異物70が検出パターン240に接触して、線状に形成
された検出パターン240の配置状態の乱れた位置を確認することによって、異物70が
付着しているか否か、また、その位置が確実に分かる。
(変形例3)
図12は、変形例3に係る検出パターンの配列を示す平面図である。図12に示すよう
に、本変形例に係る検出パターン340は、複数の液滴Rで形成されている。液滴Rは、
Y軸方向に沿って配列されているだけでなく、X軸方向に沿っても配列されている。また
、X軸方向、Y軸方向ともに複数の検出パターンが配置されており、格子状になっている
具体的には、検出パターン340は、Y軸方向に一定の間隔を空けて、X軸方向に沿っ
て配置されている検出パターン341,342,343と、X軸方向に一定の間隔を空け
て、Y軸方向に沿って配置されている検出パターン344,345,346と、を備えて
いる。
このような検出パターン340が配置されている場合には、ヘッドユニット10と基体
80とをX軸方向だけでなく、Y軸方向へも相対的に移動させる走査を行うことによって
、吐出ヘッドに付着した異物70について、Y軸方向の位置だけでなく、X軸方向の位置
についても特定することができる。この走査を第2走査という。
また、X軸方向およびY軸方向に、複数の検出パターン340が配置されていることか
ら、ヘッドユニット10を検出パターン340に対して、X軸方向へ相対的に僅かに移動
しただけで、ヘッドユニット10に付着した異物70を検出できることから、ヘッドユニ
ット10を走査する距離を短くすることができる。
そのため、キャリッジ109が複数の吐出ヘッドを有する場合に有効である。複数の吐
出ヘッドを有するキャリッジ109において、吐出ヘッドあるいはアライメント部30に
付着した異物70のX軸方向、およびY軸方向における位置を特定することができる。
(変形例4)
図13は、変形例4に係る異物検出方法を示す側面図である。図13に示すように、液
滴吐出装置100は、基体80上の検出パターン40における配置状態の差異(乱れ)を
確認するための観察装置、例えば、観察カメラ90などを備えていてもよい。
こうすることによって、引出し部71が形成されているか否か、また、引出し部71が
形成されていた場合には、その位置を撮像して記録することができる。その結果、ヘッド
ユニット10に異物70が付着しているか否かを、位置を含めてさらに確実に検出するこ
とができる。
(変形例5)
図14は、変形例5に係る異物検出方法を示す側面図である。図14に示すように、本
変形例に係る検出パターン440は、ステージ106に載置されている被吐出物105上
の領域Wにおいて、液滴または液体で配置されている。こうすることによって、新たに基
体80を準備しなくてもよい。
(変形例6)
本変形例に係る異物検出方法は、ヘッドユニット10から液滴を吐出することによって
検出パターン40が形成されてもよい。
こうすることによって、検出パターン40を配置するための専用ヘッド、あるいは専用
の装置を準備することなく検出パターン40を配置することができる。
また、ヘッドユニット10のY軸方向における吐出幅領域に付着した異物70を検出す
る場合には、検出パターン40の配置と、異物の検出を同じ走査で行うことができる。
この場合、異物70が吐出ヘッドの+X軸方向側に付着しているときには、X軸方向に
1回の走査では、異物70が検出できない可能性がある。そのため、このような場合には
、吐出ヘッドと基体80とをX軸方向へ相対的に往復移動させることによって、吐出ヘッ
ドの+X軸方向に付着した異物70を検出することが可能となる。
なお、ヘッドユニット10から液滴を吐出することによって検出パターン40を形成す
る際の、基体80とノズル面18aとの間隔は、第1の間隔h4、あるいは第2の間隔d
1と同じでもよいし、違っていてもよい。
(変形例7)
本変形例に係る検出パターン40は、有色の液滴で形成されている。検出パターン40
が有色であることから、検出パターン40の第2の配置状態を観察する際に、引出し部7
1の有無およびその位置を容易に検出できる。
(変形例8)
本変形例に係る異物検出方法は、走査(第1走査、あるいは第2走査)を複数回行って
いる。この場合、走査を行う工程と検出パターン40の第2の配置状態を観察する工程と
をこの順で繰り返し行ってもよいし、走査を行う工程において、走査を繰り返し行っても
よい。
また、走査ごとに、第1の間隔h4、または、キャリッジ109のY軸方向における位
置を変更してもよい。これによって、異物70の検出精度を向上させることができる。
10…ヘッドユニット、12〜17…吐出ヘッド、18…ノズル、22〜27…吐出ヘ
ッド、30…アライメント部、40…検出パターン、41…第1検出パターン、42…第
2検出パターン、43…第3検出パターン、61,62,63…機能液、70…異物、7
1…引出し部、80…基体、100…液滴吐出装置、105…被吐出物、109…キャリ
ッジ、140…検出パターン、240…検出パターン、340…検出パターン、341,
342,343…検出パターン、344,345,346…検出パターン、440…検出
パターン。

Claims (26)

  1. ノズルを有する吐出ヘッドを搭載するキャリッジと被吐出物とを相対的に移動させる走
    査を行う間に、前記被吐出物に対して前記ノズルから機能液を液滴として吐出する液滴吐
    出装置において、前記キャリッジ、または前記吐出ヘッドに付着している異物を検出する
    異物検出方法であって、
    表面に液状体が第1の配置状態で配置されている基体を準備する工程と、
    前記基体の前記液状体が配置されている面と前記吐出ヘッドとを第1の間隔で対向させ
    て、前記キャリッジと前記基体とを、第1方向へ相対的に移動させる第1走査を行う工程
    と、
    前記第1走査を行った後の前記液状体の第2の配置状態を観察する工程と、を有し、
    前記第1の配置状態と、前記第2の配置状態と、の差異により前記異物を検出すること
    を特徴とする異物検出方法。
  2. 前記液状体において、前記第2の配置状態が前記第1の配置状態から変化している部分
    の位置により、前記キャリッジ、または前記吐出ヘッドにおける前記異物の位置を特定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の異物検出方法。
  3. 前記基体を準備する工程より後、かつ前記第1走査を行う工程より前に、前記第1の配
    置状態を観察する工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異物検
    出方法。
  4. 検出した前記異物を除去する工程を有することを特徴とする請求項1から請求項3まで
    のいずれか一項に記載の異物検出方法。
  5. 前記基体を準備する工程において、前記液状体は所定のパターンで配置されていること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  6. 前記所定のパターンは、前記第1方向と交差する方向において少なくとも1つの検出領
    域に配置され、
    前記第1走査を行う工程において、前記キャリッジ、または前記吐出ヘッドの少なくと
    も一部が前記検出領域を通過するように前記第1走査を行うことを特徴とする請求項5に
    記載の異物検出方法。
  7. 前記所定のパターンは、前記第1方向から見て前記検出領域において隙間なく形成され
    ていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の異物検出方法。
  8. 前記所定のパターンは、前記第1方向と交差する方向に沿って少なくとも1列であるこ
    とを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  9. 前記所定のパターンは、千鳥状であることを特徴とする請求項5から請求項8までのい
    ずれか一項に記載の異物検出方法。
  10. 前記所定のパターンは、線状であることを特徴とする請求項5から請求項8までのいず
    れか一項に記載の異物検出方法。
  11. 前記所定のパターンは、複数の液滴により形成されていることを特徴とする請求項5か
    ら請求項10までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  12. 前記液状体の前記第2の配置状態を観察する工程において、前記第2の配置状態の、前
    記第1の配置状態からの変化は、前記複数の液滴のうち少なくとも一つの前記液滴の大き
    さの変化であることを特徴とする請求項11に記載の異物検出方法。
  13. 前記所定のパターンは、前記第1方向に沿って配置されているパターンを含み、
    前記基体の前記液状体が配置されている面と、前記吐出ヘッドと、を対向させて、前記
    キャリッジと前記基体とを前記第1方向と交差する方向へ相対的に移動させる第2走査を
    行う工程をさらに含むことを特徴とする請求項5から請求項12までのいずれか一項に記
    載の異物検出方法。
  14. 前記液状体の前記第2の配置状態を観察する工程より後に、前記吐出ヘッドと前記被吐
    出物とを第2の間隔をおいて対向配置させて前記走査を行いながら、前記被吐出物に対し
    て描画を行う工程を有し、
    前記第1の間隔は、前記第2の間隔以下であることを特徴とする請求項1から請求項1
    3までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  15. 前記第1走査を行う工程を、前記吐出ヘッドのワイピングを実施した後に行うことを特
    徴とする請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  16. 前記液状体は、有色であることを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれか一
    項に記載の異物検出方法。
  17. 前記基体を準備する工程において、前記液状体は、前記吐出ヘッドを用いて配置されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれか一項に記載の異物検出方法
  18. 前記基体を準備する工程において、前記液状体は、前記吐出ヘッド以外の吐出機構を用
    いて配置されていることを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれか一項に記載
    の異物検出方法。
  19. 前記キャリッジには、複数の前記吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする請求項
    1から請求項18までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  20. 前記キャリッジは、前記基体側に向いた凸部を備えていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項19までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  21. 前記基体は、撥液性を有することを特徴とする請求項1から請求項20までのいずれか
    一項に記載の異物検出方法。
  22. 前記基体が受容層を有し、前記基体に配置されている前記液状体の単位面積当たりの量
    は、前記受容層が受容する単位面積当たりの量より多いことを特徴とする請求項1から請
    求項21までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  23. 前記第1走査を行う工程と前記液状体の前記第2の配置状態を観察する工程とを、この
    順で繰り返し行うことを特徴とする請求項1から請求項22までのいずれか一項に記載の
    異物検出方法。
  24. 前記第1走査を行う工程において、前記第1走査を繰り返し行うことを特徴とする請求
    項1から請求項23までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
  25. 前記吐出ヘッドの前記第1方向と交差する方向における位置、または前記第1の間隔を
    、前記第1走査ごとに変更することを特徴とする請求項23または請求項24に記載の異
    物検出方法。
  26. 前記吐出ヘッドと前記基体とを前記第1方向へ相対的に往復移動させることを特徴とす
    る請求項23から請求項25までのいずれか一項に記載の異物検出方法。
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