JP2017037958A - 粘着搬送トレイ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一辺が2mm未満の小物品でも粘着シートに適切に粘着でき、粘着シートの部分的な変形を防ぎ、繰り返し使用できる粘着搬送トレイ及びその製造方法を提供する。【解決手段】 トレイ本体1の表面2に、粘着シート10に遊嵌する包囲壁3を立設し、粘着シート10を非シリコーン製としてその表面周縁部に抑えフレーム11を第一の両面粘着テープ12で粘着し、粘着シート10の裏面周縁部に、包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2に粘着する第二の両面粘着テープ12Aを粘着して包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2と粘着シート10間に撓み隙間13を形成し、包囲壁3と粘着シート10、抑えフレーム11、及び第一、第二の両面粘着テープ12・12A間に気体流通路14を形成するとともに、包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2と第二の両面粘着テープ12Aの間に、撓み隙間13と気体流通路14を連通する非粘着領域15を形成する。【選択図】 図2

Description

本発明は、微細デバイス等からなる小物品の保持、検査、管理、搬送、輸送等の際に使用される粘着搬送トレイ及びその製造方法に関するものである。
従来の粘着トレイは、図示しないが、樹脂製のトレイと、このトレイの平坦な表面に固定されて半導体デバイス等の電子部品を着脱自在に粘着保持する粘着層と、トレイに穿孔されて粘着層に被覆される真空防止孔とを備えて構成されている。真空防止孔は、例えばトレイの厚さ方向にφ2mm程度の丸孔が貫通して穿孔されることにより形成され、相対向するトレイの表面と粘着層との間の隙間に連通しており、空気の給排作用により、電子部品が剥離してピックアップされる際、粘着層を円滑に変形させるよう機能する(特許文献1参照)。
このような粘着トレイは、電子部品が2mm角以上の大きさを有する部品の場合、換言すれば、一辺が2mm以上の平面正方形の電子部品の場合には、粘着層と電子部品との接触面積を十分確保することができるので、粘着層に電子部品を適切に粘着保持させることができる。
ところで、粘着層には大きな電子部品ではなく、真空防止孔の径よりも小さい2mm角未満の大きさの微細デバイス(例えば、セラミックコンデンサ、サーミスタ、MEMS、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)が着脱される場合がある。この場合には、粘着層と小さな微細デバイスとの接触面積を十分に確保することができないので、微細デバイスを適切に粘着保持させるには、粘着層に対する押圧力を増大させる必要がある。
特許第5234644号
従来の粘着トレイは、以上のように構成されているが、トレイに真空防止孔を穿孔しようとすると、粘着トレイの製造作業が複雑化したり、煩雑化することがある。また、トレイに真空防止孔が穿孔されていると、真空防止孔の開口と粘着層との圧接に伴い、粘着層に微細デバイスを適切な姿勢で粘着保持させることが困難な場合がある。また、粘着層が部分的に変形したり、繰り返しの使用が困難になる事態が予想される。
係る弊害を解消する手段としては、トレイに真空防止孔を穿孔せず、省略する方法があげられる。しかしながら、トレイ表面と粘着層間の隙間が真空防止孔を介して外部と連通しないと、粘着層の変形に支障を来し、繰り返しの使用が期待できなくなる事態が予想される。
本発明は上記に鑑みなされたもので、例え一辺が2mm未満の小物品でも、粘着シートに適切に粘着保持させることができ、しかも、トレイと粘着シート間の隙間を外部と連通させることにより、粘着シートの部分的な変形を防ぎ、繰り返し使用することのできる粘着搬送トレイ及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、剛性を有するトレイ本体と、このトレイ本体に取り付けられて小物品を着脱自在に粘着保持する可撓性の粘着シートとを備えたものであって、
トレイ本体の表面に、粘着シートを包囲して遊嵌する包囲壁を立設し、この包囲壁により、トレイ本体の裏面にスタック用の凹み穴を形成し、
粘着シートを非シリコーン製としてその表面の周縁部には包囲壁に遊嵌されるエンドレスの抑えフレームを第一の粘着材により粘着し、粘着シートの裏面周縁部に、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面に粘着する第二の粘着材を粘着し、この第二の粘着材により、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートとの間に粘着シート用の撓み隙間を区画形成し、
トレイ本体の包囲壁と粘着シート、抑えフレーム、及び第一、第二の粘着材との間に気体流通路を形成し、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と第二の粘着材の粘着面との間に、粘着シート用の撓み隙間と気体流通路とを連通する非粘着領域を部分的に形成したことを特徴としている。
なお、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートの裏面の少なくともいずれか一方に非粘着処理を施すことができる。
また、小物品を、一辺が2mm未満の平面略四角形の微細デバイスとすることができる。
また、粘着シートを略2〜20%延伸してその表面周縁部に抑えフレームを第一の粘着材により粘着することができる。
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1、2、又は3に記載した粘着搬送トレイの製造方法であって、
粘着シートの表面と抑えフレームとを第一の粘着材により粘着し、抑えフレームの外周縁部に沿って粘着シートを切断することにより、抑えフレームの外周縁部から外方向に食み出た粘着シートの余剰部を除去し、粘着シートの裏面周縁部に第二の粘着材を粘着し、
トレイ本体の包囲壁内に粘着シートを遊嵌して包囲壁に区画されたトレイ本体の表面に第二の粘着材を粘着するとともに、包囲壁の内周面と粘着シート、抑えフレーム、及び第一、第二の粘着材との間に気体流通路を形成し、第二の粘着材により、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートとの間に粘着シート用の撓み隙間を区画形成し、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と第二の粘着材の粘着面との間に、気体流通路と粘着シート用の撓み隙間とを連通する非粘着領域を部分的に形成することを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲におけるトレイ本体や粘着シートは、平面矩形、多角形、円形、楕円形等に形成することができ、透明、不透明、半透明を特に問うものではない。包囲壁は、平面枠形やリング形等に形成することができる。また、小物品には、少なくとも一辺が2mm未満の平面略正方形等の微細デバイス(例えば、セラミックコンデンサ、サーミスタ、MEMS、フォトダイオード、フォトトランジスタ、薄チップ等)が単数複数含まれる。第一、第二の粘着材は、包囲壁の形状に応じた形に適宜形成することができる。
本発明によれば、小物品を保管したり、搬送する場合には、粘着シートに小物品を押圧して粘着保持させれば、小物品を保管したり、搬送することができる。この際、粘着シートが凹凸の少ない平坦なので、小物品の保持面積を広く確保することができる。また、真空防止孔の開口に粘着シートが接触して部分的に変形することがないので、粘着シートに小物品を適切な姿勢で粘着保持させることができる。
これに対し、粘着シートから小物品を剥がす場合には、粘着シートを撓ませれば、粘着シートと小物品との接触面積が減少するので、粘着シートから小物品を剥離することができる。この際、空気等の気体は、気体流通路から非粘着領域を経由して撓み隙間に流入し、粘着シートを円滑に変形させる。
本発明によれば、一辺が2mm以上の小物品の他、例え一辺が2mm未満の小物品でも、粘着シートに適切に粘着保持させることができるという効果がある。また、トレイ表面と粘着シート間の撓み隙間を外部と連通させ、気体を流通させるので、粘着シートの部分的な変形を防ぎ、粘着シートを繰り返し使用することができる。
請求項2記載の発明によれば、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートとが粘着して張り付き、粘着シートの変形に支障を来すのを防ぐことができる。
請求項3記載の発明によれば、例え小物品が一辺2mm未満の微細デバイスでも、粘着シートに適切に粘着保持させ、脱落や紛失を防止することが可能になる。
本発明に係る粘着搬送トレイの実施形態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る粘着搬送トレイの実施形態を模式的に示す一部断面説明図である。 本発明に係る粘着搬送トレイの実施形態を模式的に示す裏面図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における粘着搬送トレイは、図1ないし図3に示すように、剛性を有するトレイ本体1と、このトレイ本体1に取り付けられて一辺が2mm未満の微細デバイス20を保持する可撓性の粘着シート10とを備え、外部の空気を気体流通路14から非粘着領域15を介して粘着シート10用の撓み隙間13に流入させ、粘着シート10を上下方向に簡単に変形させるようにしている。
トレイ本体1は、図1ないし図3に示すように、所定の樹脂を含有する成形材料により平面略矩形の板に射出成形され、その平坦な表面2の周縁部寄りに、粘着シート10を僅かな隙間を介して包囲遊嵌する平面枠形の包囲壁3が一体的に立設されており、この包囲壁3が断面略倒Z字形に屈曲形成されてその略下半分が幅方向外側に突出する。
トレイ本体1用の樹脂としては、剛性が確保できるのであれば、特に限定されるものではないが、例えばABS、AAS、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等が使用される。剛性の他、耐熱性が要求される場合には、スーパーエンジニアリングプラスチック(例えば、PES、PEI、PPS、PAR等)が使用される。また、トレイ本体1用の成形材料には、導電性カーボンやイオン伝導性材料等の帯電防止剤が必要に応じて配合される。
トレイ本体1の表面2は、図2に示すように、包囲壁3の広い内部では高く、包囲壁3の狭い外部では内部よりも低く形成されており、包囲壁3の内部が浅底とされる。この包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2は、粘着シート10の裏面が粘着して張り付かないよう、シボ加工、マット加工、エンボス加工等の非粘着処理が適宜施される。この非粘着処理がシボ加工の場合、シボ加工は、例えばトレイ本体1を成形する金型の成形面をエッチングして化学処理したり、鏡面仕上げにしない研磨処理等により形成される。また、エンボス加工の場合、トレイ本体1を成形する金型の成形面に、丸や楕円形状等を施すことにより形成される。
トレイ本体1の四隅部のうち、少なくとも一隅部には図1や図3に示すように、位置決めや位置合わせ用の切り欠き4が選択的に斜めに形成される。また、トレイ本体1の裏面には図2や図3に示すように、平面枠形の包囲壁3により、スタック用の凹み穴5が平面矩形に区画形成され、この凹み穴5に他の粘着搬送トレイの包囲壁3の上部が嵌入して積層される。トレイ本体1の裏面四隅部のうち、少なくとも一隅部には、図示しない任意の位置合わせ穴が穿孔される。
粘着シート10は、図1や図2に示すように、複数の微細デバイス20を搭載可能な平面略矩形の樹脂フィルムからなり、その表面の周縁部には、包囲壁3内に僅かな隙間を介して遊嵌される抑えフレーム11が第一の両面粘着テープ12により粘着される。粘着シート10の樹脂フィルムは、非シリコーンで粘着性が確保でき、弾性変形可能なフィルムが好適である。この樹脂フィルムとしては、例えばアクリルゲルやウレタンゲル、又はエチレン‐アクリル酸エステルコポリマーからなるエラストマー、ポリプロピレンにゴムが分散したエラストマー等、いわゆるポリオレフィン系エラストマーからなる薄膜フィルムが用いられる。
粘着シート10は、微細デバイス20の粘着保持、生産性や変形性を容易にする観点から、厚さ20〜200μm、引張り破断強度がJIS K 7127下で5MPa以上、好ましくは9MPa以上、引張り破断伸びがJIS K 7127下で500%以上、好ましくは600%以上、常温の曲げ弾性率がJIS K 7171下で10〜230MPaの範囲に調整されることが好ましい。
粘着シート10は、微細デバイス20の脱落防止の観点から、抑えフレーム11に略2〜20%延伸された状態で粘着固定されることが好ましい。これは、2%未満の延伸の場合には、粘着シート10が弛むことにより、粘着シート10の周縁部と微細デバイス20との形成する角度が大きくなり、微細デバイス20から粘着シート10が剥離される方向の力が作用しやすくなるので、好ましくないからである。逆に、粘着シート10が20%を越えて延伸される場合には、粘着シート10が切れ易くなるからである。
抑えフレーム11は、図1や図2に示すように、所定の樹脂を含有する成形材料により平面枠形の断面矩形に形成され、包囲壁3の幅と同じ幅、又はより広い幅に調整されており、好ましくはトレイ本体1の表面2の面積に応じて0.5〜10mmの範囲に調整される。この抑えフレーム11は、包囲壁3の上面と同じ高さ、又はより低位に位置する。
抑えフレーム11用の樹脂としては、剛性が確保できるのであれば、特に限定されるものではないが、例えばABS、AAS、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等が使用される。剛性の他、耐熱性が要求される場合には、スーパーエンジニアリングプラスチック(例えば、PES、PEI、PPS、PAR等)が用いられる。抑えフレーム11用の成形材料には、導電性カーボンやイオン伝導性材料等の帯電防止剤が必要に応じて配合される。
第一の両面粘着テープ12としては、例えば耐久性に優れる厚さ20〜200μmのアクリル系両面粘着テープ等が使用される。この第一の両面粘着テープ12は、抑えフレーム11に対応するよう、平面枠形の断面矩形に形成される。第一の両面粘着テープ12は、予め平面枠形に形成されたタイプでも良いし、枠形に組み合わされる複数の両面粘着テープでも良い。
粘着シート10の裏面の周縁部には図2に示すように、包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2に粘着する第二の両面粘着テープ12Aが粘着され、この第二の両面粘着テープ12Aの厚みにより、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の平坦な表面2と粘着シート10の裏面との間に、粘着シート10を上下方向に変形させる薄い撓み隙間13が区画形成される。
第二の両面粘着テープ12Aは、第一の両面粘着テープ12同様、アクリル系の両面粘着テープ等が使用され、平面枠形の断面矩形に形成されて抑えフレーム11や第一の両面粘着テープ12に反対側から対向する。この第二の両面粘着テープ12Aも、予め平面枠形に形成されたタイプでも良いし、枠形に組み合わされる複数の両面粘着テープでも良い。
このようなトレイ本体1の包囲壁3内周面と粘着シート10、抑えフレーム11、及び第一、第二の両面粘着テープ12・12Aとの間には、図1や図2に示すように、矢印で示す空気を流通させる狭い気体流通路14が区画形成され、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2と第二の両面粘着テープ12Aの粘着面との間には、粘着シート10用の撓み隙間13と気体流通路14とを連通する非粘着領域15が部分的に形成される。この非粘着領域15は、図1に示すように、平面視で例えば第二の両面粘着テープ12Aの一辺部中央、側部、一隅部等に形成される。
非粘着領域15は、例えば(1)包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面周縁部に窪みを部分的に切り欠く、(2)第二の両面粘着テープ12Aの粘着面に非粘着処理を部分的に施す、(3)第二の両面粘着テープ12Aの粘着面の粘着度を部分的に低下させる、(4)第二の両面粘着テープ12Aを平面視で溝形やリップ溝形等に屈曲形成することで形成される。
微細デバイス20は、図1に示すように、2mm角未満、好ましくは1mm角未満の大きさを有する平面略四角形のデバイス、例えばセラミックコンデンサ、サーミスタ、MEMS等からなり、粘着シート10の表面に着脱自在に粘着保持される。
上記において、粘着搬送トレイを製造する場合には、先ず、幅広の粘着シート10を用意し、この粘着シート10を略2〜20%程度延伸してその表面と枠形の抑えフレーム11とを第一の両面粘着テープ12を介して粘着し、抑えフレーム11の外周縁部に沿って粘着シート10を切断することにより、抑えフレーム11の外周縁部から外方向に食み出た粘着シート10の余剰部を除去し、粘着シート10の大きさや形をトレイ本体1用に整える。
この際、抑えフレーム11と第一の両面粘着テープ12とを粘着した後、この第一の両面粘着テープ12に粘着シート10を延伸して粘着することが好ましい。粘着シート10を整えたら、粘着シート10の裏面周縁部に、抑えフレーム11や第一の両面粘着テープ12に反対側から対向する第二の両面粘着テープ12Aをエンドレスに粘着する。
次いで、予め成形しておいたトレイ本体1の包囲壁3内に粘着シート10を第二の両面粘着テープ12Aが下向きになるよう遊嵌し、この粘着シート10を包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2に第二の両面粘着テープ12Aを介して粘着固定する。
この際、包囲壁3の内周面と粘着シート10、抑えフレーム11、及び第一、第二の両面粘着テープ12・12Aとの間に気体流通路14を区画形成し、第二の両面粘着テープ12Aにより、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2と粘着シート10の裏面との間に粘着シート10用の撓み隙間13を区画形成し、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2と第二の両面粘着テープ12Aの粘着面との間に、気体流通路14と粘着シート10用の撓み隙間13とを連通する非粘着領域15を部分的に形成すれば、粘着搬送トレイを製造することができる。
上記構成において、微細デバイス20を搬送する場合には、粘着シート10の平坦な表面に複数の微細デバイス20を圧接して粘着保持させ、その後、粘着搬送トレイの包囲壁3の開口を保護フィルムや無塵性の層間フィルムで被覆したり、あるいは粘着搬送トレイの包囲壁3と他の粘着搬送トレイの凹み穴5とを嵌合して微細デバイス20を保護すれば、複数の微細デバイス20を搬送することができる。トレイ本体1裏面の凹み穴5は粘着搬送トレイの包囲壁3と嵌合することができるので、トレイ本体1を粘着搬送トレイの開口部を被覆する蓋として単独で使用することができる。
微細デバイス20を圧接する際、粘着シート10が凹凸のない平坦な平面なので、微細デバイス20の保持面積を最大限に確保することができる。また、トレイ本体1に真空防止孔が存在せず、真空防止孔の開口に粘着シート10が圧接して一部変形することがないので、粘着シート10に微細デバイス20を適切な姿勢で粘着保持させたり、粘着シート10が部分的に変形するのを防止することができる。
これに対し、粘着シート10から微細デバイス20を剥離して使用する場合には、例えば微細デバイス20の表面に吸着具を押し当ててバキュームし、粘着シート10を撓ませれば、粘着シート10と微細デバイス20との接触面積が減少するので、粘着シート10の表面から微細デバイス20を剥離することができる。この際、外部の空気は、気体流通路14から非粘着領域15を経由して撓み隙間13に流入(図2の矢印参照)し、撓み隙間13が真空になるのを防いで粘着シート10を上下方向に円滑に変形させる。
上記構成によれば、トレイ本体1に真空防止孔を穿孔する作業を省略し、トレイ本体1の構成を簡素化するので、粘着搬送トレイの製造作業が複雑化したり、煩雑化するのを防止することができる。また、真空防止孔の省略により、粘着シート10に1mm角未満の微細デバイス20を適切な姿勢で粘着保持させたり、粘着シート10が部分的に変形したり、繰り返しの使用が困難になるのを防止することができる。また、撓み隙間13と気体流通路14とが非粘着領域15により連通し、これらに空気が流通するので、粘着シート10を容易に変形させたり、繰り返しの使用が期待できる。
また、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2に非粘着処理が施されるので、包囲壁3に区画されたトレイ本体1の表面2に粘着シート10の大部分が密着して張り付き、粘着シート10の変形に支障を来すのを有効に防ぐことが可能になる。また、トレイ本体1が剛性を有し、ハンドリングに支障を来すことがないので、微細デバイス20を傷付ける危険性がなく、搬送時や出荷時の作業効率を大幅に向上させることが可能になる。
また、抑えフレーム11に粘着シート10が略2〜20%延伸された状態で粘着固定されるので、例えトレイ本体1が上下逆に反転されても、粘着シート10が下方に弓なりに撓むことがない。さらに、粘着シート10が非シリコーンの樹脂フィルムなので、微細デバイス20に低分子シロキサンが移行することがなく、微細デバイス20の汚染を排除することができる。
なお、上記実施形態のトレイ本体1と粘着シート10とに透明性を付与する場合、可視光線透過率は、微細デバイス20の目視検査が容易になるのであれば、特に限定されるものではないが、少なくとも70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは88%以上が良い。また、トレイ本体1の周縁部に、位置決めや位置合わせ用の切り欠きを平面略半円形に必要数形成し、隅部の切り欠き4を省略しても良い。また、粘着シート10に2mm角以上の大きさの半導体チップや回路素子等を粘着保持させても良い。
また、特に支障を来さなければ、包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2に対向する粘着シート10の裏面に非粘着処理を施しても良いし、包囲壁3に区画されたトレイ本体表面2と粘着シート10の裏面とに非粘着処理をそれぞれ施しても良い。また、抑えフレーム11と第一、第二の両面粘着テープ12・12Aとは、透明でも良いが、不透明や半透明にすることも可能である。さらに、第一、第二の両面粘着テープ12・12Aの代わりに各種の粘着剤を使用することが可能である。
本発明に係る粘着搬送トレイ及びその製造方法は、例えば音楽機器、光学機器、情報機器、精密機器、半導体の製造分野等で使用される。
1 トレイ本体
2 表面
3 包囲壁
5 凹み穴
10 粘着シート
11 抑えフレーム
12 第一の両面粘着テープ(第一の粘着材)
12A 第二の両面粘着テープ(第二の粘着材)
13 撓み隙間
14 気体流通路
15 非粘着領域
20 微細デバイス(小物品)

Claims (4)

  1. 剛性を有するトレイ本体と、このトレイ本体に取り付けられて小物品を着脱自在に粘着保持する可撓性の粘着シートとを備えた粘着搬送トレイであって、
    トレイ本体の表面に、粘着シートを包囲して遊嵌する包囲壁を立設し、この包囲壁により、トレイ本体の裏面にスタック用の凹み穴を形成し、
    粘着シートを非シリコーン製としてその表面の周縁部には包囲壁に遊嵌されるエンドレスの抑えフレームを第一の粘着材により粘着し、粘着シートの裏面周縁部に、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面に粘着する第二の粘着材を粘着し、この第二の粘着材により、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートとの間に粘着シート用の撓み隙間を区画形成し、
    トレイ本体の包囲壁と粘着シート、抑えフレーム、及び第一、第二の粘着材との間に気体流通路を形成し、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と第二の粘着材の粘着面との間に、粘着シート用の撓み隙間と気体流通路とを連通する非粘着領域を部分的に形成したことを特徴とする粘着搬送トレイ。
  2. 包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートの裏面の少なくともいずれか一方に非粘着処理を施した請求項1記載の粘着搬送トレイ。
  3. 小物品を、一辺が2mm未満の平面略四角形の微細デバイスとした請求項1又は2記載の粘着搬送トレイ。
  4. 請求項1、2、又は3に記載した粘着搬送トレイの製造方法であって、粘着シートの表面と抑えフレームとを第一の粘着材により粘着し、抑えフレームの外周縁部に沿って粘着シートを切断することにより、抑えフレームの外周縁部から外方向に食み出た粘着シートの余剰部を除去し、粘着シートの裏面周縁部に第二の粘着材を粘着し、
    トレイ本体の包囲壁内に粘着シートを遊嵌して包囲壁に区画されたトレイ本体の表面に第二の粘着材を粘着するとともに、包囲壁の内周面と粘着シート、抑えフレーム、及び第一、第二の粘着材との間に気体流通路を形成し、第二の粘着材により、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と粘着シートとの間に粘着シート用の撓み隙間を区画形成し、包囲壁に区画されたトレイ本体の表面と第二の粘着材の粘着面との間に、気体流通路と粘着シート用の撓み隙間とを連通する非粘着領域を部分的に形成することを特徴とする粘着搬送トレイの製造方法。
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