JP2017037761A - 金属ナノ粒子組成物、インクジェット用インク及びインクジェット装置、並びに金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物 - Google Patents

金属ナノ粒子組成物、インクジェット用インク及びインクジェット装置、並びに金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】分散媒中における金属ナノ粒子の凝集を防ぎ、長期にわたり分散状態を保つことが可能な分散性及び分散安定性に優れる金属ナノ粒子組成物を提供する。【解決手段】金属ナノ粒子、炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物及び2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を含有する金属ナノ粒子組成物。前記金属ナノ粒子100質量部に対し、前記2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を0.1〜20質量部含有する、金属ナノ粒子組成物。前記金属ナノ粒子100質量部に対して、更にクエン酸誘導体を0.1〜20質量部含有する、金属ナノ粒子組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、金属ナノ粒子の凝集を抑制する分散媒組成物及び分散安定性に優れた金属ナノ粒子組成物に関する。
金属ナノ粒子は、バルク金属とは異なる物理的・化学的特性を有することから、例えば、導電性ペーストや透明導電膜などの電極材料、高密度記録材料、触媒材料、インクジェット用インク材料等の様々な工業材料に利用されている。近年では、電子機器の小型化や薄型化に伴い、金属ナノ粒子も、直径数十〜数百nm程度まで微粒子化が進んでいる。
ところで、金属ナノ粒子を使用した電子機器用材料の一例として、積層セラミックコンデンサーの電極が挙げられる。この積層セラミックコンデンサーの小型化に伴い、前記電極の薄膜多層化が進んでいる。これに対応して、電極の作製方法は、比較的高粘度の金属ナノ粒子インクを用いたスクリーン印刷法から、比較的低粘度の金属ナノ粒子インクを用いたグラビア印刷法やインクジェット法に変化している。
ここで、前記金属ナノ粒子インク材料に使用される金属ナノ粒子は、その粒子径が100nmを下回る程度に小さく、分散媒への分散性及び分散安定性に優れることが求められている。しかしながら、このような粒子径では、表面エネルギーが非常に大きいため、凝集が生じ、沈降等による固液分離が生じ易いなどの問題がある。また、インク作製直後は優れた分散性を示しても、時間の経過により前記固液分離が進行する、いわゆる「分散安定性」の問題もある。
金属ナノ粒子を分散させるために用いる分散剤として、例えば多価カルボン酸を含む脂肪酸や不飽和脂肪酸などを含むアニオン性分散剤(例えば、特許文献1)、高分子系イオン性分散剤(例えば、特許文献2)、リン酸エステル系化合物(例えば、特許文献3)が知られている。これらの分散剤は、数十〜数百nm程度の金属微粒子に対しては、凝集を抑えることが十分にできていないのが現状である。従って、金属ナノ粒子の微粒子化に対応した高い分散性を示す分散剤が求められている。
また、ニッケルナノ粒子に非水系高分子分散剤を修飾することで優れた分散性を有するインク用ニッケル微粒子が得られている(特許文献4)。これらインク用ニッケル微粒子では優れた分散性により平滑性が得られるものの、低粘度の溶剤組成では金属ナノ粒子と溶剤が分離し、均一な塗膜が得られ難いという問題がある。
特開2001−067951号公報 特開2010−135180号公報 特開1998−092226号公報 特開2014−029017号公報
以上のように、従来の、粒子径が数十〜数百nm程度の金属微粒子を用いた金属ナノ粒子インク材料は、分散性や分散安定性が十分でない、という課題があった。特に粒子径が100nm以下の金属ナノ粒子を用いた場合、その課題がより深刻であった。
そこで、本発明の目的は、分散媒中における金属ナノ粒子の凝集を防ぎ、長期にわたり分散状態を保つことが可能な分散性及び分散安定性に優れる金属ナノ粒子組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、驚くべきことに、特定の分散剤及び有機化合物から構成される分散媒組成物に金属ナノ粒子を分散させた金属ナノ粒子組成物によって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子、炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物及び2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を含有する。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記金属ナノ粒子100質量部に対し、前記2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を0.1〜20質量部含有してもよい。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記金属ナノ粒子100質量部に対して、下記の一般式(I)で表されるクエン酸誘導体を0.1〜20質量部含有してもよい。
Figure 2017037761
[一般式(I)中、基Xは水素原子又はアセチル基を示し、基Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。]
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記クエン酸誘導体が、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリブチル、O−アセチルクエン酸トリメチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、O−アセチルクエン酸トリプロピル及びO−アセチルクエン酸トリブチルよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物が、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノンよりなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記金属ナノ粒子の平均粒子径が70nm以下であってもよい。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物は、前記金属ナノ粒子が、金、銀、白金、銅、ニッケル、チタン、コバルト及びこれらの金属を含む合金よりなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
また、本発明のインクジェット用インクは、前記いずれかの金属ナノ粒子組成物を20質量部以上含む。
また、本発明のインクジェット装置は、前記インクジェット用インクと、前記インクジェット用インクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェット用インクを貯留するインク用タンクとを備えてなる。
また、本発明の金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物は、炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物20〜1000質量部に対し、2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を0.5〜20質量部を含有する。
本発明の金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子、特に粒子径が100nm以下の金属ナノ粒子の凝集を抑制し、長期にわたり良好な分散性を維持することができる。つまり分散安定性に優れる。また、低粘度においても、金属ナノ粒子の良好な分散性及び分散安定性を有することから、厚さや密度のばらつきの小さい薄膜を形成することができる。さらに、表面平滑性、賦形性、延展性に優れる。そのため、例えばグラビア印刷法、インクジェット法、スクリーン印刷法等の各種印刷及び製膜用のインクとして好適に使用することができる。このインクは、積層セラミックコンデンサー用の電極、透明導電膜、固体酸化物形燃料電池等の電極、タッチパネルやセンサー等の配線材料、ニッケルバリアなどに好適に使用することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施の形態の金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子、炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物及び2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を含む。
[金属ナノ粒子]
ここで、前記金属ナノ粒子は、例えば、卑金属又は貴金属のナノ粒子を挙げることができる。卑金属としては、例えば、ニッケル、チタン、コバルト、銅、クロム、マンガン、鉄、ジルコニウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム等を挙げることができる。貴金属としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム及びこれらの金属を含む合金を挙げることができる。前記卑金属又は貴金属のナノ粒子の中でも、導電性が良好な、金、銀、白金、銅、ニッケル、チタン、コバルト及びこれらの金属を含む合金よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。より好ましくは、ニッケル、ニッケル−銅、銅及びニッケル−コバルトである。
なお、前記金属ナノ粒子は、さらに水素、炭素、窒素、硫黄等の金属元素以外の元素を含有していてもよい。また、前記の二種以上の金属ナノ粒子を共存させても良い。
また、前記金属ナノ粒子の平均粒子径は、1nm以上100nm以下であれば良く、その使用目的に応じて選択できる。平均粒子径は、好ましくは、薄膜の形成が可能である1nm〜70nmである。さらに好ましくは1〜60nmである。
<金属ナノ粒子の製造方法>
ここで、金属ナノ粒子の製造方法について説明する。金属ナノ粒子は、公知の方法により作製することができる。例えば、湿式還元法、気相法、プラズマ法が挙げられる。好ましくは、平均粒子径100nm以下の金属ナノ粒子を粒子径分布が小さく作製できる湿式還元法である。
以下、湿式還元法による金属ナノ粒子の製造方法例について、詳細に述べる。
湿式還元法による金属ナノ粒子の製造方法は、下記の工程A及び工程B;
A)金属塩及び還元剤を混合して錯化反応液を得る工程、
B)錯化反応液を加熱して、該錯化反応液中の金属イオンを還元し、金属ナノ粒子のスラリーを得る工程、を含んでいる。そして、工程Aから、工程Bで錯化反応液を加熱するまでの間のいずれかのタイミングで有機金属化合物を添加することが好ましい。
工程Aは、金属塩及び還元剤を混合して錯化反応液を得る工程である。
金属塩としては、卑金属の塩又は貴金属の塩を挙げることができる。ここで、卑金属としては、例えば、ニッケル、チタン、コバルト、銅、クロム、マンガン、鉄、ジルコニウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム等を挙げることができる。貴金属としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム等を挙げることができる。前記卑金属又は貴金属の中でも、ニッケル、チタン、コバルト、銅、金、銀、白金が好ましい。金属塩は、前記の金属元素を単独で又は2種以上含有していてもよい。また、金属塩としては、例えば、カルボン酸金属塩などの有機酸金属塩や、塩化金属塩、硫酸金属塩、硝酸金属塩、炭酸金属塩などの無機金属塩を挙げることができる。これらの中でも、塩化ニッケルなどの塩化金属塩や、COOH基を除く部分の炭素数が1〜12のカルボン酸金属塩が好ましい。COOH基を除く部分の炭素数が1〜12のカルボン酸金属塩としては、例えば、酢酸ニッケル、酢酸銅、ギ酸ニッケルが好ましい。
本実施の形態に用いられる還元剤としては、金属との錯体を形成できるものであれば特に制限はないが、金属ナノ粒子生成反応性に優れる1級アミン、脂肪族アルコールが好適に用いられる。特に、1級アミンは、金属との錯体を形成することができ、金属錯体に対する還元能を効果的に発揮できるため好ましい。また、これらを併用しても良く、2級又は3級アミンと併用しても良い。
還元剤は、常温で固体又は液体のものが好ましい。ここで、常温とは、20℃±15℃をいう。常温で液体の1級アミンは、金属錯体を形成する際の有機溶媒としても機能する。なお、常温で固体の1級アミンまたは脂肪族アルコールであっても、100℃以上の加熱によって液体であるか、又は有機溶媒を用いて溶解するものであれば、特に問題はない。
1級アミンは、芳香族1級アミンであってもよいが、反応液におけるニッケル錯体形成の容易性の観点からは脂肪族1級アミンが好適である。脂肪族1級アミンは、例えばその炭素鎖の長さを調整することによって生成する金属ナノ粒子の分散性を制御することができ、分散性が要求される用途において有利である。この観点から、その炭素数が6〜20のものが好ましく、8〜20のものがより好ましい。このようなアミンとして、例えばオクチルアミン、トリオクチルアミン、ジオクチルアミン、ヘキサデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ミリスチルアミン、ラウリルアミン挙げることができる。例えばオレイルアミンは、金属ナノ粒子生成過程に於ける温度条件下において液体状態として存在するため均一溶液で反応を効率的に進行できる。
脂肪族アルコールも同様に、例えばその炭素鎖の長さを調整することによって生成する金属ナノ粒子の分散性を制御することができ、分散性が要求される用途において有利である。この観点から、その炭素数が8〜18程度のものから選択して用いることが好適である。このような脂肪族アルコールとして、例えばオクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトタデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノールを挙げることができる。特に、オクタノール、デカノール、ドデカノールは、金属ナノ粒子生成過程に於ける温度条件下において液体状態として存在するため均一溶液で反応を効率的に進行できるので好ましい。
錯化反応液の形成条件は、使用する金属塩及び還元剤によって異なるので、使用する原料に応じて適切な条件を選択すればよい。ここでは、金属塩としてカルボン酸ニッケル、還元剤として1級アミンを用いる場合を例に挙げて説明する。この場合、錯形成反応は、室温に於いても進行することができるが、十分且つ、より効率の良い錯形成反応を行うために、例えば100℃〜165℃の範囲内の温度に加熱して反応を行うことが好ましい。加熱温度は、好ましくは、前記範囲内において、100℃を超える温度とし、より好ましくは105℃以上の温度とすることで、カルボン酸ニッケルに配位した配位水と1級アミンとの配位子置換反応が効率よく行われ、錯体配位子としての水分子を解離させることができ、さらにその水を系外に出すことができるので、効率よくアミンとの錯体を形成させることができる。
工程Aにおける加熱の方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であっても、マイクロ波照射や超音波照射による加熱であってもよい。
工程Aでは、均一溶液での反応をより効率的に進行させるために、1級アミンもしくは脂肪族アルコールとは別の有機溶媒を新たに添加してもよい。有機溶媒を用いる場合、有機溶媒を金属塩及び還元剤と同時に混合してもよいが、金属塩及び還元剤を先ず混合し錯形成した後に有機溶媒を加えると、還元剤が効率的に金属原子に配位するので、より好ましい。使用できる有機溶媒としては、金属塩と還元剤との錯形成を阻害しないものであれば、特に限定するものではなく、例えば炭素数4〜30のエーテル系有機溶媒、炭素数7〜30の飽和又は不飽和の炭化水素系有機溶媒等を使用することができる。また、加熱条件下でも使用を可能とする観点から、使用する有機溶媒は、沸点が170℃以上のものを選択することが好ましい。このような有機溶媒の具体例としては、例えばテトラエチレングリコール、n−オクチルエーテル等が挙げられる。
工程Bでは、錯形成反応によって得られた金属錯化反応液を加熱し、錯化反応液中の金属を還元して金属ナノ粒子のスラリーを得る。工程Bにおける加熱温度は、得られる金属ナノ粒子の種類によって異なる。
例えば平均粒子径20〜70nmの範囲内のニッケル粒子を合成する場合、形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上とすることがよい。この場合、加熱温度の上限は特にないが、処理を能率的に行う観点からは例えば270℃以下とすることが好適である。
工程Bにおける加熱手段としては、熱媒体、電気、マイクロ波、超音波を用いた加熱法などが挙げられる。均一な粒子を形成するには、物質そのものを加熱することで均一な昇温が可能なマイクロ波加熱方式が好適に用いられる。
工程Bでは、金属ナノ粒子の分散性を改善したり、酸化を防止するための防錆剤等の機能を付与したりするために、分散剤や機能付与のための添加剤を添加しても良い。
(有機金属化合物)
前記有機金属化合物は、求核試薬と同様の性質(求核性)を有し、金属錯体に作用するものであれば特に制約がない。好ましい有機金属化合物としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム等の金属に、例えばアルキル基、アルコキシド基などの有機基が配位した有機金属化合物を挙げることができる。有機金属化合物は、例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン化物を含有する有機金属ハロゲン化物であってもよい。
有機金属化合物を構成するアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等を挙げることができ、これからの中でも反応性が高いリチウム等が好適に用いられる。有機金属化合物を構成するアルカリ土類金属としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等を挙げることができ、これらの中でも反応性が良いマグネシウムが好適に用いられる。従って、有機金属化合物としては、有機リチウム、有機マグネシウムハロゲン化物が好ましい。
アルカリ金属系の有機金属化合物としては、安価で汎用的なn−ブチルリチウムやフェニルリチウムが好適に用いられ、トルエン溶液やn−ヘキサン溶液で希釈したものが取扱いの点、及び安全性の観点から好適である。また、アルカリ土類金属系の有機金属化合物として好適なものは、例えば、エチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリド、2−ブチルマグネシウムクロリド−塩化リチウム錯体、ブチルマグネシウムブロミド等が挙げられ、テトラヒドロフランに溶解した希釈溶液が好適に用いられる。
有機金属化合物は、例えばテトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン、シクロヘキサン、ブチルエーテル、ジブチルエーテル等の有機溶媒によって希釈した希釈溶液として用いることが好ましい。希釈溶液の濃度に制限はないが、微量で粒子径に影響する場合は低濃度の方が制御し易いので好ましい。
有機金属化合物の添加量は、目的とする粒子径に応じた添加量を選定すればよいため、特に制限はない。具体的には、有機金属化合物の添加量は、以下に例示するとおりである。
例えば、酢酸ニッケルとオレイルアミンを反応させた金属錯体と2N−エチレンマグネシウムクロリドテトラヒドロフラン(エチレンマグネシウムクロリド18重量%含有)溶液を用いてニッケル微粒子を形成する場合、ニッケル100質量部に対してエチレンマグネシウムクロリドとして0.01質量部から5質量部の範囲内を添加することが好ましい。この場合、添加量が0.01質量部未満であると微粒子化する効果が小さく、粒子径分布が大きくなり易いなどの問題が生じることがある。また、添加量が5質量部を超えると、粒子径がそれ以上小さくなり難い事から、不純物が残り易くなる。
有機金属化合物は、工程Aから、工程Bで錯化反応液を加熱するまでの間のいずれかのタイミングで添加することが好ましい。例えば、有機金属化合物は、工程Aで金属塩及び還元剤を混合する際に添加してもよいし、錯化反応液を調製した後で添加してもよい。また、有機金属化合物は、工程Bで錯化反応液を加熱する直前に添加してもよい。有機金属化合物を添加することによって、金属ナノ粒子の粒子径を顕著に小さくすることができる。その作用機構は未だ明らかではないが、おそらく、求核性を有する有機金属化合物が、金属錯体に作用し、金属核の生成を促すものと推測される。
以上のようにして、金属ナノ粒子を含有するスラリーを得ることが出来る。なお、得られた金属ナノ粒子のスラリーを、例えば、静置分離し、上澄み液を取り除いた後、芳香族系溶剤など凝集しない溶媒を用いて洗浄し、スラリーとして得てもよい。製造された金属ナノ粒子は、原料である前記金属塩と同様の卑金属又は貴金属を含有するものとなる。また、金属ナノ粒子は、酸素、水素、炭素、窒素、硫黄等の金属元素以外の元素を含有していてもよいし、これらの合金であってもよい。さらに、単一の金属ナノ粒子で構成されていてもよく、2種以上の金属ナノ粒子を混合したものであってもよい。
[ケトン化合物分散媒]
本実施の形態で用いる炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物(以下「ケトン化合物分散媒」という。)は、前記金属ナノ粒子の分散媒として機能するものである。ケトン化合物分散媒を使用することで、特に粒子径が100nm以下の金属ナノ粒子を含有するインクや、金属ナノ粒子を含有する低粘度のインクにおいて、金属ナノ粒子の凝集を抑制し、良好な分散性及び分散安定性を示す。
前記ケトン化合物分散媒としては、炭素数が5〜8の脂環構造を有していれば、限定しないが、好ましくは、金属ナノ粒子の分散のしやすさの観点、分散性、電極等を形成した際の、分散媒の除去のしやすさの観点から、分子量が130以下である。より好ましくは、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、シクロヘプタノンが挙げられる。さらに好ましくは、シクロヘキサノンである。これらの2種類以上の混合物でも良い。
また、本実施の形態の金属ナノ粒子組成物は、前記ケトン化合物分散媒以外の有機化合物(後述する、2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤及びクエン酸誘導体を除く)を、前記金属ナノ粒子の分散性及び分散安定性が低下しない程度に、混合しても良い。
[非水系高分子分散剤]
本実施の形態で用いる2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤(以下、「非水系高分子分散剤」という。)は、前記ケトン化合物分散媒との組合せにより、前記金属ナノ粒子の分散性及び分散安定性を向上させる。ケトン化合物分散媒を使用することで、特に粒子径が100nm以下の金属ナノ粒子を含有するインクや、金属ナノ粒子を含有する低粘度のインクにおいて、金属ナノ粒子の凝集を抑制し、良好な分散性及び分散安定性を示す。
前記非水系高分子分散剤は、主骨格に低極性溶媒との親和性が高く、低極性基を有する高分子化合物であり、その分子内に2級又は3級のアミノ基を1以上有するものである。
例えば、ポリアミド系、ポリアリルアミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオキシアルキレン系などの分子骨格を有するものが挙げられ、この中でも特に好ましくは、粒子径が100nm以下の金属ナノ粒子を含有するインクや、金属ナノ粒子を含有する低粘度のインクにおいて、良好な分散性及び分散安定性を示す、ポリウレタン系、ポリオキシエチレン系及びポリエステル系の分子骨格を有するものがよい。また、その分子構造は、線状の直鎖型若しくは櫛型、又は線状の主鎖に線状の側鎖が結合した三叉分岐点を有する櫛型、あるいはブロック共重合体、又はグラフト共重合体でもよい。
前記非水系高分子分散剤の2級又は3級のアミノ基は、金属ナノ粒子と選択的に相互作用し、その結果、前記非水系高分子分散剤により、前記金属ナノ粒子を被覆できると考えられる。特に、前記ケトン化合物分散媒との組合せにより、前記被覆の効果が大きくなる。そのため、金属ナノ粒子に対し、強い凝集抑制作用を有することから、少量でも優れた分散効果が期待できる。
なお、非水系高分子分散剤に含有する3級アミノ基は、その一部にアルキル基が結合して4級アンモニウムイオンとして存在していてもよい。また、これらのアミノ基は、線状の主鎖に櫛状に有するか、又は線状の主鎖の末端に有するものが好ましく、これらに存在する個々のアミノ基が金属ナノ粒子の表面に点在的に固定化されるものと考えられる。
前記被覆の効果は、前記金属ナノ粒子が前記湿式還元法により作製されたものである場合に特に大きい。金属ナノ粒子の製造過程において使用される還元剤が、金属ナノ粒子の表面に修飾され、これが前記非水系高分子分散剤と相互作用するためである。前記還元剤として、1級アミン又は脂肪族アルコールを使用することがより好ましい。
また、前記非水系高分子分散剤固形分(又は溶媒を除いた有効成分)のアミン価(「塩基価」ともいう。)は、JIS K7237の方法により測定され、前記非水系高分子分散剤固形分(又は溶媒を除いた有効成分)1gを中和するのに必要なHCl量に対して当量となるKOHのmg数を意味する。このアミン価は、分散性を向上させるという観点から、好ましくは10〜100mgKOH/gの範囲内である。
また、前記非水系高分子分散剤固形分(又は溶媒を除いた有効成分)の酸価は、JIS K0070の方法により測定され、前記非水系高分子分散剤固形分(又は溶媒を除いた有効成分)1gを中和するのに必要なKOHのmg数を意味する。この酸価は、分散性を向上させるという観点から、好ましくは15mgKOH/g以下、より好ましくは10mgKOH/g以下である。
ここで、前記有効成分とは、前記金属ナノ粒子と相互作用し、前記金属ナノ粒子の被覆に寄与する、官能基等の相互作用部位を有する成分である。
前記非水系高分子分散剤の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000の範囲内、より好ましくは5,000〜100,000の範囲内がよい。重量平均分子量が、1,000未満であると、低極性溶媒に対し分散安定性が十分ではない場合があり、200,000を超えると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になる場合がある。
好適に使用することができる市販の非水系高分子分散剤としては、例えば、日本ルーブリゾール社製のSolsperse11200(商品名)、同Solsperse13940(商品名)、同Solsperse13240(商品名)、ビッグケミー・ジャパン社製のDISPERBYK−161(商品名)、同DISPERBYK−163(商品名)、DISPERBYK−2164(商品名)、DISPERBYK−2155(商品名)等が挙げられる。
前記非水系高分子分散剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、発明の効果を損なわない範囲で、前記非水系高分子分散剤以外の公知の分散剤と組み合わせて使用することもできる。
[組成比]
本実施の形態の金属ナノ粒子組成物におけるケトン化合物分散媒の配合量は、金属ナノ粒子100質量部に対し、20〜1000質量部の範囲内であることが好ましく、25〜600質量部の範囲内であることがより好ましい。さらに好ましくは、25〜500質量部である。ケトン化合物分散媒の配合量が20質量部未満で溶剤の揮発に伴う乾燥が進み、例えば、インクジェット用インクとして使用した場合、インクジェット装置のノズル詰まりや閉塞が起こりやすくなる傾向にある。また、液滴が高粘度となるため良好な塗膜面が得られ難くなる傾向にある。一方、1000質量部を超えると、例えばインクジェット用インクとして使用し、電極を形成する場合、所定の電極厚みを形成するために必要な吐出回数が多くなり生産性が低下する傾向にある。
また、前記非水系高分子分散剤の配合量は、例えば金属ナノ粒子100質量部に対して0.1〜20質量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜10質量部の範囲内であることがより好ましい。非水系高分子分散剤の配合量が0.1質量部未満では前記金属ナノ粒子の分散性が十分でなくなる可能性がある。一方、20質量部を超えると、凝集が生じ易くなり、やはり分散性が低下するため好ましくない。
[分散安定剤]
前記金属ナノ粒子組成物は、その分散安定性をさらに向上させるために、分散安定剤を添加しても良い。
分散安定剤の構造は限定しないが、好ましくは、前記一般式(I)で表されるクエン酸誘導体(以下、単に「クエン酸誘導体」という。)からなる。一般式(I)中、基Rで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基を挙げることができる。また、クエン酸誘導体は、一般式(I)中、基Xが水素原子であり、基Rが炭素数3〜6のアルキル基であるものが優れた分散効果を有するので好ましく、これらの中でも、炭素数3〜6の直鎖のアルキル基がより好ましく、その中でもブチル基が最も好ましい。
前記クエン酸誘導体の好ましい具体例としては、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリブチル、O−アセチルクエン酸トリメチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、O−アセチルクエン酸トリプロピル、O−アセチルクエン酸トリブチルを挙げることができる。これらの中でも、クエン酸トリブチル、O−アセチルクエン酸トリブチルが優れた分散安定効果を発現させるので好ましい。
前記クエン酸誘導体は、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、他の公知の分散安定剤と併用してもよい。
前記クエン酸誘導体は、強い分散安定作用を有することから、少量でも優れた分散安定性が期待できる。前記クエン酸誘導体の使用量は、金属ナノ粒子100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。上限に特に制限はないが、過剰に使用すると、金属ナノ粒子中に残留した前記クエン酸誘導体によって製品に影響を与える場合がある。例えば、金属ナノ粒子を、積層セラミックコンデンサーの製造に使用する場合、前記クエン酸誘導体の使用量が過剰であると、製造工程おける焼成時の体積変化が大きくなり、剥離や膜切れの原因となる場合がある。このような観点から、前記クエン酸誘導体は、金属ナノ粒子100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましい。
前記クエン酸誘導体が、金属ナノ粒子に対して優れた分散安定作用を示す理由は未だ明らかではないが、金属ナノ粒子と前記クエン酸誘導体との間に、何らかの相互作用が生じているものと推測される。例えば、前記クエン酸誘導体は、分子内にカルボン酸から誘導された3つのエステル構造と、これらのエステル構造の形成にそれぞれ関与する3つのアルキル基を有している。これらのエステル構造−アルキル基が分散作用に関与している可能性がある。すなわち、3つのエステル構造−アルキル基によって金属ナノ粒子との間に相互作用が生じ、金属ナノ粒子の周囲に前記クエン酸誘導体が近接した状態で存在することによって、金属ナノ粒子の表面の電気的性質を変化させ、金属ナノ粒子同士の凝集を抑制し、更には溶媒との親和性によって分散安定性を付与しているものと考えられる。ここで、相互作用としては、例えばイオン性結合、共有結合、静電結合、配位結合、水素結合等が考えられる。
[金ナノ粒子組成物の製造方法]
本実施の形態の金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子、ケトン化合物分散媒及び非水系高分子分散剤、並びに、必要に応じて任意成分を混合し、金属ナノ粒子を分散させることによって製造することができる。
前記非水系高分子分散剤及び前記分散安定剤の添加方法は、特に制限はなく、例えば、a)金属ナノ粒子に対して所定量の非水系高分子分散剤を混合し、混練分散させる方法、b)金属ナノ粒子を液相法で合成した後で液相中に非水系高分子散剤を所定量添加する方法、c)高圧ホモジナイザーなどの分散機を用いて金属ナノ粒子を機械的に解砕し、その解砕の前又は後に、非水系高分子分散剤を所定量添加し分散させる方法など、様々な方法が挙げられる。また、前記の手法を用いて、非水系高分子分散剤により高度に分散させた後に、分散安定剤を添加することによって、分散性及び分散安定性に優れた組成物が得られやすい。
また、前記ケトン化合物分散媒中に前記非水系高分子分散剤を添加し、溶解させ、分散媒組成物とし、この分散媒組成物に金属ナノ粒子を添加してもよい。
また、金属ナノ粒子に分散剤を適用した後、余剰の非水系高分子分散剤を洗浄して除去することが好ましい。洗浄は、例えばシクロヘキサノールなどのシクロ構造を有する環状ケトン溶媒を用いて行うことができる。
以上のとおり、本実施の形態の金属ナノ粒子組成物は、前記ケトン化合物分散媒及び前記非水系高分子分散剤を必須成分として用いることによって、粒子径が100nm以下、特に、公知の分散媒及び分散剤の組合せでは分散性及び分散安定性が期待できない小さな粒子径である、70nm以下の微細な金属ナノ粒子についても、凝集を抑制し、優れた分散性及び分散安定性を示す。
換言すれば、本実施の形態の金属ナノ粒子組成物は、平均粒子径が70nm以下の金属ナノ粒子に適用することが好ましく、更には平均粒子径が60nm以下の金属ナノ粒子への適用がより好ましい。
また、例えば100cps以下の低粘度においても、金属ナノ粒子の良好な分散性及び分散安定性を有する。
また、本実施の形態で用いる分散剤は、強い凝集抑制作用を有することから、少量でも優れた分散効果が期待できる。さらに、余剰の分散剤を除去することで、金属ナノ粒子の製造工程(特に加熱工程)などで発生する揮発分を低減できる効果も得られる。
前記の理由から、本実施の金属ナノ粒子組成物は、厚さや密度のばらつきの小さい薄膜を形成することができる。そのため、例えばグラビア印刷法、インクジェット法、スクリーン印刷法等の各種印刷及び製膜用のインクとして好適に使用することができる。このインクを用いて、積層セラミックコンデンサー用の電極、透明導電膜、固体酸化物形燃料電池等の電極、タッチパネルやセンサー等の配線材料、ニッケルバリアなどに好適に使用することができる。
例えば、前記金属ナノ粒子組成物をインクジェット用インクとして用いる場合、前記インクジェット用インク中の金属ナノ粒子の濃度が高い方が、積層セラミックコンデンサー用の電極を効率よく形成することができる。そのため、インクジェット用インク100質量部中に、金属ナノ粒子組成物として、例えば20質量部以上80質量部以下の範囲内で含有させることが好ましい。
前記インクジェット用インクを用いて積層セラミックコンデンサー用の電極等を形成する場合、前記インクジェット用インクの他に、前記インクジェット用インクを吐出するインクジェットヘッド、及び前記インクジェット用インクを貯留するインク用タンクを備えてなるインクジェット装置を使用することが、前記電極等の製造効率、形成される電極の厚さや密度のばらつきの抑制の観点から、好ましい。
[金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物]
ケトン化合物分散媒と非水系高分子分散剤を含む組成物は、金属ナノ粒子を含有しない状態で、金属ナノ粒子組成物用の分散媒組成物とすることができる。すなわち、本発明の一実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物は、ケトン化合物分散媒20〜1000質量部に対し、非水系高分子分散剤を0.5〜20質量部の範囲内で含有する。ケトン化合物分散媒の配合量が20質量部未満で溶剤の揮発に伴う乾燥が進み、例えば、インクジェット用インクとして使用した場合、インクジェット装置のノズル詰まりや閉塞が起こりやすくなる傾向にある。また、また液滴が高粘度となるため良好な塗膜面が得られ難くなる傾向にある。一方、ケトン化合物分散媒の配合量が1000質量部を超えると、例えばインクジェット用インクとして使用し、電極を形成する場合、所定の電極厚みを形成するために必要な吐出回数が多くなり生産性が低下する傾向にある。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[平均粒子径の測定]
平均粒子径の測定は、SEM(走査電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子径を求め、平均粒子径を算出した。また、CV値(変動係数)は、(標準偏差)÷(平均粒子径)によって算出した。なお、CV値が小さいほど、粒子径がより均一であることを示す。
[スラリーの表面平滑性の評価]
松浪硝子工業(株)製スライドガラスS1112(76mm×26mm×t1.1mm)2枚をアセトンで湿らせた脱脂綿にて汚れを拭き取り乾燥させた。1枚のスライドガラス中央にスラリー溶液を0.05g秤量し、他の1枚のスライドガラスにて挟んだ後、側面からはみ出ない程度に加圧しながら刷り延ばし、スライドガラスを並行方向にスライドさせることによって平滑な塗膜面が得られる。この塗膜を60℃にて3時間乾燥させた後、微細形状測定装置[(株)小坂研究所製ET−200]にて、算術平均粗さRaを測定した。算術平均粗さRaが小さい程、表面平滑性が良好であり、例えばRaが0.01以下であることが好ましい。
[分散安定性の評価]
固形分濃度20wt%のスラリー溶液を調整し、3日間、及び10日間静置したときの液面の高さと粒子界面高さの比率(粒子界面の高さ/液面の高さ)を測定した。この比率が1に近いほど分散安定性が良好であり、例えば0.9以上であることが好ましい。
ニッケル微粒子スラリーを作製するために使用した各材料とその略号は以下のとおりである。
溶剤(1):シクロヘキサノン(和光純薬工業(株)製;和光1級)
溶剤(2):テルピネオール(ナカライテクス株式会社製)
分散剤(1):ポリエステル系高分子分散剤(日本ルーブリゾール社製、商品名;Solsperse13240、2級アミノ基及び3級アミノ基を含有するポリエステル系グラフト共重合体の混合物、極性;低、水に不溶、アミン価;37mgKOH/g、酸価;7mgKOH/g)、有効成分としての固形分濃度;40wt%
分散剤(2):塩基性ポリウレタン系高分子分散剤(ビッグケミー・ジャパン社製、商品名;DISPERBYK2164、2級アミノ基及び3級アミノ基を含有するポリウレタン系ブロック共重合体の混合物、極性;低、水に不溶、アミン価;14mgKOH/g、酸価;0mgKOH/g、重量平均分子量;20,000〜30,000)、有効成分としての固形分濃度;60wt%
有機金属化合物:東京化成工業株式会社製、ブチルリチウムの15%ヘキサン溶液(1.58mol/L)
分散安定剤:O−アセチルクエン酸トリブチル(和光純薬工業(株)製;和光1級)
(合成例1)
200gのオレイルアミンに82.2gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱した後、1.33gの有機金属化合物を添加し、窒素フロー下で215℃までマントルヒーターを用いて加熱し、20分間反応させることによって、ニッケル粒子スラリー1(平均粒子径;29.5nm、CV値;0.20)を得た。
(合成例2)
2000gのオレイルアミン、822gの酢酸ニッケル及び0.6gの有機金属化合物を使用した他は、合成例1と同様の方法で、ニッケル粒子スラリー2(平均粒子径;50.1nm、CV値;0.19)を得た。
(合成例3)
2000gのオレイルアミン、822gの酢酸ニッケル及び0.4gの有機金属化合物を使用した他は、合成例1と同様の方法で、ニッケル粒子スラリー3(平均粒子径;78.9nm、CV値;0.20)を得た。
(合成例4)
200gのオレイルアミンに27.4gの酢酸ニッケル四水和物と54.8gの酢酸コバルトを加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱した後、一旦30℃まで冷却を行い、2.0gの有機金属化合物を添加し、窒素フロー下で215℃までマントルヒーターを用いて加熱し、20分間反応させることによって、ニッケル粒子スラリー4(平均粒子径;20.1nm、CV値;0.25)を得た。
(実施例1)
合成例1で調製したニッケル粒子スラリー1の20g(12gのニッケル粒子が含有)を静置分離し、溶媒をトルエンに置換後、分散剤(1)を2.0g加え、15分間撹拌した後、溶剤(1)にて洗浄しながら、溶剤(1)でニッケル固形分濃度が20wt%になるように調整した後、分散安定剤を2.0g加え、15分間撹拌することでスラリー溶液(A)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(A)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(実施例2)
合成例2で調製したニッケル粒子スラリー2の20g(12gのニッケル粒子が含有)を静置分離した他は、実施例1と同様の方法で、スラリー溶液(B)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(B)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(実施例3)
分散剤(1)の代わりに分散剤(2)を2.0g(有効成分として1.2g)加えた他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(C)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(C)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(実施例4)
合成例4で調製したニッケル粒子スラリー4の20g(12gのコバルト−ニッケル粒子が含有)を静置分離した他は、実施例1と同様の方法で、スラリー溶液(D)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(D)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(実施例5)
分散剤(1)を0.08g(有効成分として0.032g)加え、分散安定剤を0.5g加えた他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(E)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(E)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した試験を行った。
(実施例6)
分散安定剤を加えなかった他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(F)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(F)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(実施例7)
分散安定剤を0.1g加えた他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(G)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(G)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(比較例1)
溶媒をトルエンに置換せず、分散剤(1)を加えなかった他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(H)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(H)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
(比較例2)
溶剤(1)の代わりに溶剤(2)を使用した他は、実施例2と同様の方法で、スラリー溶液(I)を得た。金属ナノ粒子組成物の平均粒子径及び得られたスラリー溶液(I)の表面平滑性と分散安定性の結果を表1に示した。
以上の結果をまとめて表1に示す。
Figure 2017037761
表1に示したように実施例1〜7では表面平滑性、及び分散安定性は良好であった。
これに対し、分散安定剤のみを添加した比較例1では、比較的安定した分散性が得られるものの、良好な表面平滑性は得られなかった。
また、テルピネオール溶媒を用いた比較例2では良好な表面平滑性が得られるが、分散安定性が得られなかった。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は前記実施の形態に制約されることはない。

Claims (10)

  1. 金属ナノ粒子、炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物及び2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を含有する金属ナノ粒子組成物。
  2. 前記金属ナノ粒子100質量部に対し、前記2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を0.1〜20質量部含有する、請求項1に記載の金属ナノ粒子組成物。
  3. 前記金属ナノ粒子100質量部に対して、下記の一般式(I):
    Figure 2017037761
    [一般式(I)中、基Xは水素原子又はアセチル基を示し、基Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。]
    で表されるクエン酸誘導体を0.1〜20質量部含有する、請求項1又は2に記載の金属ナノ粒子組成物。
  4. 前記クエン酸誘導体が、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリブチル、O−アセチルクエン酸トリメチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、O−アセチルクエン酸トリプロピル及びO−アセチルクエン酸トリブチルよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の金属ナノ粒子組成物。
  5. 前記炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物が、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の分散安定性金属ナノ粒子組成物。
  6. 前記金属ナノ粒子の平均粒子径が70nm以下である、請求項1に記載の金属ナノ粒子組成物。
  7. 前記金属ナノ粒子が、金、銀、白金、銅、ニッケル、チタン、コバルト及びこれらの金属を含む合金よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の金属ナノ粒子組成物。
  8. 請求項1〜7に記載の金属ナノ粒子組成物を20質量部以上含むインクジェット用インク。
  9. 請求項8に記載のインクジェット用インクと、前記インクジェット用インクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェット用インクを貯留するインク用タンクと、を備えてなるインクジェット装置。
  10. 炭素数が5〜8の脂環構造を有するケトン化合物20〜1000質量部に対し、2級又は3級のアミノ基を有する非水系高分子分散剤を0.5〜20質量部を含有する、金属ナノ粒子組成物用分散媒組成物。
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